JP3804016B2 - 無機材料膜、無機材料膜構造物、およびその製造方法並びに転写フィルム - Google Patents
無機材料膜、無機材料膜構造物、およびその製造方法並びに転写フィルム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機材料膜、無機材料膜構造物、およびその製造方法並びに転写フィルムに関するものである。詳しくは、プラズマディスプレイパネル(PDP)やプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイパネルなどの隔壁や誘電体の構造に関するものであり、それを形成する方法並びにその形成に用いられる転写フィルムに関するものである。これら無機材料膜は、さらに、その他の液晶、FED、有機や無機のELなどの各種ディスプレイ回路材料などの回路パターンなどに組み込まれた構造物としても利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディスプレイや回路材料の分野で、無機材料を高精度にパターン加工する技術が強く求められている。特に、ディスプレイの分野において、小型・高精細化が進んでおり、それに伴って、パターン加工技術も技術向上が望まれている。
一方、誘電率などの電気的特性を制御するため、材料を選定することで、誘電率を低下させる試みがなされている。しかしながら、さらに低下させることが望まれており、それを実現する方法の開発が望まれていた。
【0003】
従来、無機材料のパターン加工を行う場合、無機粒子と有機バインダーからなるペーストを印刷した後、焼成する方法が多く用いられている。しかしながらスクリーン印刷は精度の高いパターンが形成できないという問題があった。また、高アスペクト比のパターンを形成する場合、多層印刷を行う必要があり、工程が多くなるという問題があった。
【0004】
このような欠点を解消するため、特許文献1では感光性ペーストおよびプラズマディスプレイの製造方法が開示されている。
この感光性ペーストは、粒度分布が少なくとも2つ以上のピークを有する無機微粉末を用いたもので、PDPの隔壁を形成する際、残膜、蛇行の生じない、高アスペクト比且つ高精度のパターン加工を可能にするものとしている。
しかしながら、特許文献1には、焼成パターンに空隙を設けて誘電率を低下させることについては、記載がなく、また焼成パターン形成には基板への塗布が必要なため、操作が煩雑であり、安定した品質のパターンが得にくいという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−314937号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低誘電率であって、発熱が抑制された省電力なPDP等が提供可能な無機材料膜、無機材料膜構造物、およびその製造方法並びにその製造に用いられる転写フィルムを提供することにある。
また、本発明は、焼成後の隔壁や誘電体の各種パターンの線幅や膜厚の変化がほとんどない、高精度で微細な構造を有した無機材料膜、無機材料膜構造物、およびその製造方法並びにその製造に用いられる転写フィルムを提供することにある。
また、本発明は、隔壁や誘電体の各種パターンを、スクリーン印刷などの塗布する方式に比べて、簡単に、基板上に形成させることができる転写フィルム、及びそれを用いた無機材料膜構造物の製造方法を提供することにある。
更に、本発明は、隔壁や誘電体の各種パターン形成用の感光性組成物が基板に良好に密着し、また現像性も良好な感光性組成物を有する転写フィルム、及びそれを用いた無機材料膜構造物の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下に記載のものであり、これにより上記課題を解決することができる。
(1)少なくとも無機粉末を含む感光性組成物を焼成して得られる多孔性のPDP隔壁用の無機材料膜であって、該無機材料膜は、空隙面積率が10〜65%で、空隙サイズが0.3〜15μmであり、前記無機粉末は、軟化点が焼成温度以下の平均粒子径0.2〜2.5μmの無機粉末Aと、それより平均粒子径が大きく、かつ軟化点が焼成温度を超える平均粒子径2〜10μmの無機粉末Bを含むことを特徴とするPDP隔壁用の無機材料膜。
(2)前記感光性組成物は、水溶性基置換または非置換セルロース誘導体、感光剤、及び光硬化剤を含有することを特徴とする上記(1)に記載のPDP隔壁用の無機材料膜。
(3)前記感光性組成物は、少なくともカルボキシル基を有するアクリル樹脂、感光剤、及び光硬化剤を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のPDP隔壁用の無機材料膜。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに記載のPDP隔壁用の無機材料膜を基板上に設けてなることを特徴とするPDP隔壁用の無機材料膜構造物。
(5)上記(1)〜(3)の何れかに記載の感光性組成物を基板上に設け、露光、現像処理してパターンを形成し、その後、焼成して上記(4)に記載のPDP隔壁用の無機材料膜構造物を得ることを特徴とするPDP隔壁用の無機材料膜構造物の製造方法。
(6)上記(5)に記載の基板上に設けられる感光性組成物は、可撓性仮支持体上に形成してなる塗布層を有する転写フィルムから該塗布層を基板上に転写したものであることを特徴とする請求項5に記載のPDP隔壁用の無機材料膜構造物の製造方法。
(7)可撓性仮支持体上に上記(5)に記載の感光性組成物からなる塗布層を有することを特徴とする転写フィルム。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のPDP隔壁用の無機材料膜及びそれを基板上に設けたPDP隔壁用の無機材料膜構造物の無機材料膜は、多孔性であることを特徴とし、空隙面積率と空隙サイズを特定範囲に規定したものである。以下、「PDP隔壁用の無機材料膜」を「無機材料膜」、「PDP隔壁用の無機材料膜構造物」を「無機材料膜構造物」とも略記する。
該無機材料膜は上記構成としたことにより、感光性組成物を隔壁や誘電体の各種パターン形成後に焼成して得られる各種パターンが、その中に適正な空隙が存在する多孔性となるので耐収縮率が改善されると共に誘電率が低減するという効果がある。誘電率の低減は、PDP等の発熱を抑えかつ電力消費を低減する効果がある。
また、本発明は転写フィルム形態としたことにより、感光性組成物の塗布層を支持体に転写して得られた転写塗布層の表面性を平滑にすることができるので、精度のよいプロファイルの優れたパターンを所望の支持体上に形成することができる。
【0009】
本発明において、空隙サイズ及び空隙面積は、無機材料膜の断面における孔の断面から求められる。
空隙サイズは、該断面の最長の直径(2点間の距離)を意味し、本発明では0.1〜30μmであり、0.3〜15μmが更に好ましい。
空隙面積は、孔の断面の総和を意味し、個々の断面の面積は、SEMの断面写真の孔の部分をトレーシングペーパーに写し取り、それをきりとって質量をはかることで求めることができる。
孔の断面形状は、特に制限はなく、不定形であり、円形でもかまわない。
また、本発明では、無機材料膜の断面積に対する空隙面積の割合を空隙面積率と定義する。ここで、空隙面積率は、無機材料膜の断面をSEM写真にとり、100μm×100μmの大きさ3個の断面からの測定値の平均を求めたものを言う。本発明では無機材料膜の空隙面積率は、5〜75%であり、10〜65%が更に好ましい。
【0010】
本発明において、無機材料膜の多孔性を上記範囲に制御する手段としては、以下の手段が挙げられる。
(1)無機粉末として、軟化点が焼成温度以下の平均粒子径0.2〜2.5μmの無機粉末Aと、それより平均粒子径が大きく、かつ軟化点が焼成温度を超える平均粒子径2〜10μmの無機粉末Bを含むものを用いること。
上記(1)の手段において無機粉末Bの軟化点が無機粉末Aの軟化点より50℃以上高いことが好ましく、更に好ましくは100℃以上高くなるように選定する。この高い方の軟化点は600〜1500℃が好ましく、700〜1400℃がさらに好ましい。また、無機粉末Aと無機粉末Bは、元素組成および/または結晶構造が異なる。
上記(1)の手段において、無機粉末Aと無機粉末Bの平均粒子径を上記の通り特定することが重要である。即ち、無機粉末Aの平均粒子径は0.2〜2.5μmであり、好ましくは0.3〜2.0μmであり、無機粉末Bの平均粒子径は2〜10μmであり、好ましくは2.5〜9μmである。また、無機粉末Aと無機粉末Bは、元素組成および/または結晶構造は同じでもよい。
また、本発明に用いる無機粉末は、その粒子サイズ分布曲線が少なくとも二つの極大ピークを有することが好ましい。この無機粉末としては、例えば、無機粉末AまたはB並びにそれらの混合物が挙げられる。この粒子サイズ分布曲線は、レーザー回折散乱法により、横軸に粒子径を縦軸に頻度(体積)をとってプロットしたものである。尚、本発明において平均粒子径とは該頻度の累積体積の総和を100%とした時に累積体積が50%となる粒子径(D50)を言う(ただし、粒子サイズ分布曲線において、必ずしも極大ピークを有しなくとも良いが、D50近辺に極大ピークを有していることが好ましい)。
無機粉末が少なくとも二つの極大ピークを有するようにするには、その極大ピークを与える粉末成分の配合割合を、各々の粉末全体の平均粒子径が本発明範囲となるように調整すればよい。
従って、この場合、極大ピークを与える粉末成分の粒子サイズ分布曲線は、種々選定されうる。 尚、本発明において粒子サイズ分布曲線の累積体積の総和を100%とした時の累積体積が10%となる粒子径(D10)は、無機粉末Aでは0.1〜2.0μmが好ましく、無機粉末Bでは1.0〜8.0μmが好ましい。
また、本発明において粒子サイズ分布曲線の累積体積の総和を100%とした時の累積体積が90%となる粒子径(D90)は、無機粉末Aでは2.5〜8.0μmが好ましく、無機粉末Bでは5〜15μmが好ましい。
【0011】
上記のように無機粉末を特定すると感光性組成物の塗布層において無機粉末Bの間隙に無機粉末Aが充填される構造となり、かつ焼成したときにサイズと軟化点の相違の寄与により上記のような空隙は生成されるものと考えられる。
【0012】
尚、上記サイズや軟化点を特定することと共に空隙面積率を調整するために寄与する要素としては、感光性組成物の組成、例えば、バインダー、感光剤、光硬化剤、溶剤、可塑剤などを適宜選定すること、焼成条件を選定すること等が挙げられる。
また、本発明の感光性組成物は、上記特定の粉末成分以外の無機成分を含有してもよい。該無機成分として、例えば、サイズ、軟化点の異なる無機粉末等を用いることができる。例えば、平均粒子径50nm以下のコロイダルシリカ等を用いることもできる。
【0013】
本発明の転写フィルムは、感光性組成物の塗布層と可撓性仮支持体との間に離型性層を有することが好ましい。
離型性層は、感光性組成物の塗布層をガラスなどの基板上に容易にかつ正確に転写できるように設けられる。
離型性層としては、離型剤を基板上に設けたものが挙げられ、離型剤としては、シリコーン系化合物(例えば、高粘度シリコーン化合物、低粘度シリコーン化合物、変性シリコーン化合物)、フッ素系化合物、植物油脂系化合物(例えば、植物性の燐脂体(レシチン)を主成分としたもの)、ワックス等が挙げられる。
本発明の転写フィルムは、離型性層と塗布層が共に基板上に転写されてもよいし、離型性層は可撓性仮支持体上に留まり塗布層のみが転写されるようにしてもよい。従って、本発明の転写フィルムを用いて、基板上に感光性組成物の塗布層を転写して得られる転写塗布層は、離型性層を有していてもよい。
また、本発明の転写フィルムを用いると転写塗布層の表面を平滑にすることができ、その中心線平均表面粗さ(Ra)は、0.5μm以下であることが好ましく、0.3μm以下であることが更に好ましい。
【0014】
本発明における無機材料膜構造物の製造方法の一つは、上記本発明の転写フィルムから基板上に該転写塗布層を形成し、パターン露光、現像を順次行って形成したパターンを焼成することが挙げられる。
【0015】
以下、本発明の構成要素ごとに詳述する。
A.可撓性仮支持体
本発明の転写フィルムに用いる可撓性仮支持体は、感光性組成物を塗布により担持させるものである。この塗設された感光性組成物からなる塗布層は、経時的に保存され、使用時にガラス基板等の基板に転写されると共に可撓性仮支持体は剥離される。
【0016】
このような可撓性仮支持体としては、上記機能が発揮されるのであれば、その素材、形態等は特に制限されるものではない。可撓性仮支持体の素材としては、通常、樹脂フィルムが使用され、例えば、ポリエステル系(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリオレフィン系(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリアミド系(例えば、ナイロン、アラミド等)、ポリイミド系、ポリスルホン系、セルロース系等が挙げられ、使用目的に応じてその種類、物性(例えば、ヤング率、熱膨張率、表面粗さ等)、厚み等が適宜選定される。
【0017】
また、可撓性仮支持体には、樹脂成分以外に他の素材、例えば、無機粉末、離型剤等を含有させることができる。また、可撓性仮支持体の感光性組成物が設けられる側の面を物理的及び/又は化学的に処理してもよい。例えば、トップコート処理(前記離型性層を設けること、例えば、ワックスコート、シリコーンコート等の樹脂コート等)、金属蒸着処理、スパッタ処理、メッキ処理、除塵埃処理、アルカリ処理、熱処理、コロナ放電処理、プラズマ処理等が挙げられる。
【0018】
B.感光性組成物
本発明の感光性組成物、または可撓性仮支持体に塗布され塗布層となる感光性組成物は、少なくとも、無機粉末を含有し、更に樹脂、感光剤、光硬化剤、及び溶剤を成分とすることが好ましい。感光性組成物は、上記成分以外に公知の各種添加剤、例えば、可塑剤、保存剤、界面活性剤等を含むことができる。
ただし、感光性組成物は、無機粉末成分の配合率を高めた組成であり、その利点を有効に発揮させるためには有機成分はできるだけ少ない方が望ましい。
【0019】
B−a.無機粉末
無機粉末としては、特に制限されるべきものではないが、焼成された無機材料膜に主として不透明性を与える機能を有した無機物質、例えば、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、コーディライト等の金属酸化物、金属等、焼成された無機材料膜に主として透明性を与える機能を有した無機物質、例えば、ガラス、好ましくは低融点ガラス等を挙げることができる。
【0020】
低融点ガラス粉末とは、軟化点が390〜990℃であるものを意味し、線熱膨張係数が(45〜100)×10-7K-1、さらには、(50〜90)×10-7K-1のものが好ましい。
【0021】
低融点ガラス粉末の組成としては、酸化ケイ素は3〜80質量%の範囲で配合することが好ましく、より好ましくは10〜70質量%である。3質量%未満の場合はガラス層の緻密性、強度や安定性が低下し、また熱膨張係数が所望の値から外れ、ガラス基板とのミスマッチが起こりやすい。また70質量%以下にすることによって、熱軟化点が低くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなどの利点がある。
【0022】
低融点ガラス粉末の組成として、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのうちのうち少なくとも1種類を5〜60質量%含むもの、もしくは酸化ホウ素、酸化ビスマスもしくは酸化鉛を合計で8〜60質量%含有し、かつ、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのうち少なくとも1種類を0〜15質量%含有するガラス粒子を用いたガラスが融点が低く好ましい。
低融点ガラス粉末の組成の好ましい例としては、(1) 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−B2 O3 −SiO2 系)の混合物、(2) 酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(ZnO−B2 O3 −SiO2 系)の混合物、(3) 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム(PbO−B2 O3 −SiO2 −Al2 O3 系)の混合物、(4) 酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2 系)の混合物などを例示することができる。
【0023】
感光性組成物に特定の無機粉末成分以外の種々の金属酸化物を添加することによって、パターンに着色することができる。例えば、感光性組成物に黒色の金属酸化物を1〜10質量%含ませることによって、黒色のパターンを形成することができる。この目的に用いる黒色あるいはその他の着色した酸化物として、Cr、Fe、Co、Mn、Cuの酸化物の内、少なくとも1種、好ましくは3種以上を含ませることによって、黒色化が可能になる。特に、FeとMnの酸化物をそれぞれ0.5質量%以上含有させることによって、より黒色のパターンを形成できる。
【0024】
さらに、黒色以外に、赤、青、緑等に発色する無機顔料を添加した感光性組成物を用いることによって、各色の隔壁やカラーフィルター等、着色したパターンの無機材料膜を形成できる。
【0025】
B−b.樹脂
感光性組成物に含まれる樹脂としては、特に制限されるべきものではないが、セルロース化合物やアクリル化合物を用いることができる。
【0026】
(セルロース化合物)
セルロース化合物は、セルロース及びその誘導体を含む。セルロース化合物は、セルロースの水酸基が水溶性基、低級アルキル基、低級アシル基等の置換基でエーテル結合又はエステル結合により置換されたものを少なくとも一つを含んでいてもよい。また、セルロース化合物は、上記置換基の他にウレタン型アクリレート等のモノマーが付加されたものでもよい。
本発明においては、セルロース化合物としては、水溶性基置換または非置換セルロース誘導体が好ましい。水溶性基置換セルロース誘導体とは、少なくとも水溶性基を有したものであり、水溶性基以外の上記置換基を含んでもよいものを意味する。水溶性基非置換セルロース誘導体とは、水溶性基以外の上記置換基を含んだものを意味する。
【0027】
ここで、水溶性基とはセルロース化合物の水溶性を促進する機能を有する基を意味する。
好ましい水溶性基としては、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4のカルボキシアルキル基、低級アルキル基で置換されていてもよい、又は水素化されていてもよいフタール酸基、硫酸基、りん酸基である。
【0028】
ヒドロキシアルキル基及びカルボキシアルキル基の好ましいアルキル基は、メチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、ブチル基である。また、フタール酸基に置換してもよい低級アルキル基は、メチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、ブチル基である。
【0029】
また、低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基など炭素数1〜4のアルキル基で、なかでもとくにメチル基が好ましい。低級アシル基としては、アセチル基、ホルミル基及びサクシニル基等が挙げられる。
【0030】
これら、水溶性基以外の基は、水溶性基と共にセルロースに置換されることが望ましい。水溶性基とともに置換されてもよいアルキル基あるいはアシル基の量は、グルコース主鎖のグルコース単位当たり3個ずつ存在する水酸基の数よりも少なく、好ましくはグルコース単位当たり0.05〜1.0当量、より好ましくは0.1〜0.8当量である。アルキル基の量が水溶性置換基の当量数を超える場合には、水溶性(アルカリ性水系溶媒への溶解性も含む)や混和性の点で好ましくはない。
【0031】
置換基が低級アルキル基の場合、対応するアルコールとグルコース鎖上の水酸基とのエーテル結合によって置換が行われ、置換基が低級アシル基の場合、対応する酸とグルコース鎖上の水酸基とのエステル結合によってグルコース鎖と結合している。
【0032】
なお、本発明においては、例えば、セルロース化合物であるヒドロキシアルキルセルロースにおいて、そのヒドロキシアルキル基の一部は、ヒドロキシアルキル基同士がエーテル結合されていてもよい。また、ヒドロキシアルキル基は、そのアルキル基部分がエーテル結合により連結されたものであってもよく、そのようなヒドロキシアルキル基の好ましい例としては、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシエトキシエチル基、ヒドロキシエトキシエトキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシプロポキシプロピル基、ヒドロキシプロポキシプロポキシプロピル基などが挙げられる。
【0033】
これらのヒドロキシアルキルセルロースのヒドロキシアルキル基の置換率(上記エーテル結合されるヒドロキシアルキル基を含む)は、グルコース1単位当たり1.3〜7.0当量であり、好ましくは1.5〜5.0当量である。1.3当量以下では溶解性、混和性が不十分となり、7.0当量を超えると置換度を上げにくく、製造コストが高くなる。
【0034】
とくに好ましいセルロース化合物は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルフタール酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、硫酸セルロースである。
【0035】
メチルセルロースは、アルカリセルロースと塩化メチル又はジメチル硫酸から常法により合成される。ヒドロキシエチルセルロースは、セルロースとエチレンオキサイドから常法により合成される。カルボキシメチルセルロースは、苛性アルカリの存在下でセルロースとモノクロル酢酸を常法により反応させて得られる。また、硫酸セルロースはセルロースとジメチルホルムアミドとを定法によって反応させて得られる。そのほかのセルロース誘導体も同様の公知の方法で合成できる。また、市販もされている。
【0036】
本発明では、セルロース化合物として、上記セルロース化合物に単官能性あるいは多官能性の重合性モノマーあるいはオリゴマーが置換した化合物を用いることもできる。このような化合物を得るのに用いられる特に好ましいセルロース化合物としては、前記したヒドロキシアルキルセルロースあるいはヒドロキシアルキル・アルキル共置換セルロースのウレタンアクリレート付加物等である。ウレタンアクリレートの具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの反応生成物、2,4−トリレンジイソシアネートの一方のイソシアネート基を2−ヒドロキレエチルメタクリレートと反応させた後、さらに残余のイソシアネート基をトリエタノールアミンと反応させた反応生成物、ベンゾインに2,4−トリレンジイソシアネ−トと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとを反応させた反応生成物等がある。また、その他、セルロース化合物に付加されるモノマーあるいはオリゴマーとしては、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸とアリルアルコール、1−ヒドロキシエチルメタクリレート等の不飽和アルコールとを反応させて得た不飽和エステル誘導体が挙げられる。具体的には、例えば、エステル化した多官能性モノマー誘導体であり、その例としては、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルクロレンダ−ト、ジアリルアジぺ−ト、ジアリルジグリコレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのフタル酸エステル、アリルアルコールのトリメリット酸エステルおよびp−ヒドロキシ安息香酸をメタクリロイルクロライドでエステル化したものを、さらにグリシジルメタクリレートを付加させたものなどがある。
【0037】
これらの重合性モノマーあるいはオリゴマーを置換させる好ましいセルロース化合物としては、置換率(エーテル結合されるヒドロキシアルキル基を含む)が3〜4当量のヒドロキシプロピルセルロース、置換率(エーテル結合されるヒドロキシアルキル基を含む)が2〜3当量のメチル基と2〜3当量のヒドロキシエチル基を付加したメチル・ヒドロキシエチルセルロースである。
【0038】
このようなモノマーやオリゴマーをグルコース鎖に付加させる方法は、グルコース鎖中の水酸基に対して、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物、好ましくはメタクリロイルオキシ基含有イソシアネート化合物を付加反応させて作る。
【0039】
たとえば、本発明に用いるセルロース化合物は、原料となる水溶性基含有セルロースたとえばヒドロキシプロピルセルロースをメチルエチルケトンに溶解し、これにトリエチルアミンと2−メタクリロキシエチルイソシアネートを混合して60℃で2時間攪拌して反応させたのち、ヘキサンを用いて反応生成物を沈殿させて取り出す方法によって合成できる。
【0040】
このようなモノマーあるいはオリゴマーが付加した水溶性基含有セルロースは、感光性組成物中のセルロース化合物の全量の任意の割合を占めることができる。感光性組成物に占める水溶性基含有セルロースの好ましい量は、全固形物中の2〜50重量%であり、より好ましくは、2〜40重量%である。
【0041】
(アクリル化合物)
アクリル化合物としては、少なくともカルボキシル基を有するアクリル樹脂が好ましい。アクリル樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマーの単独重合体、前記モノマーと下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物(R1が水素原子の場合のアクリレート化合物及びR1がメチル基の場合のメタクリレート化合物の総称)との共重合体(1a)、前記モノマーと下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の2種以上の共重合体(1b)、および前記モノマーと下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との共重合体(1c)が含まれる。
H2C=C(R1)COOR2 (1)
〔式中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2 は1価の有機機を示す。有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ポリアルキレングリコールのハーフエステル残基、ポリアルキレングリコールモノエーテルのエステル残基等が挙げられる。〕
【0042】
共重合体(1a)及び共重合体(1b)を生成するために用いる上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらのうち、上記一般式(1)中、R2 で示される基が、アルキル基またはオキシアルキレン基を含有する基であることが好ましく、特に好ましい(メタ)アクリレート化合物として、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレートおよび2−エトキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
共重合体(1c)を生成するために用いる(メタ)アクリレート化合物との共重合に供される他の共重合性単量体としては、上記(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物であれば特に制限はなく、例えばビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物を挙げることができる。共重合体(1c)において、上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物由来の共重合成分は、通常40質量%以上、好ましくは50質量%以上である。
共重合体(1a)、(1b)または(1c)であるアクリル化合物の分子量としては、GPCによるポリスチレン換算の質量平均分子量として1,000〜300,000であることが好ましく、さらに好ましくは2,000〜200,000である。
【0043】
B−c.感光剤
感光性組成物に含まれる感光剤は、光重合性基乃至光反応性基を有する化合物であれば、単官能性でも多官能性でもよい。ここに光重合性基乃至光反応性基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、アリル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、ビニルアミノ基、グリシジル基、アセチレン性不飽和基などを挙げることができる。単官能性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、カルビトールアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、トリメチロールアクリルアミド、N−ジアセトンアクリルアミド、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドンなどを挙げることができる。また感光剤としてマレイン酸ジエステルを使用することもできる。
【0044】
多官能性(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−へキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどを挙げることができる。さらに、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2,2,5,5−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンのアクリル酸エステル、N,N,N′,N′−テトラキス(β−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンのアクリル酸エステル、トリグリセリンとメチルアクリレートとのエステル交換反応生成物、ウレタン型アクリレート、多価カルボン酸の不飽和エステル、不飽和酸アミド、無機酸とのエステルおよび金属塩、アセチレン不飽和基を有するモノマー、エポキシ化合物の(メタ)アクリル酸エステル、グリシジル基を有するモノマーなどを使用することもできる。
【0045】
ここにウレタン型アクリレートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの反応生成物、2,4−トリレンジイソシアネートの一方のイソシアネート基を2−ヒドロキレエチルメタクリレートと反応させた後、さらに残余のイソシアネート基をトリエタノールアミンと反応させた反応生成物、ベンゾインに2,4−トリレンジイソシアネ−トと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとを反応させた反応生成物などを挙げることができる。多価カルボン酸の不飽和エステルとしては、例えば、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等をアリルアルコール、1−ヒドロキシエチルメタクリレート等でエステル化した多感応性モノマーがあり、その例としては、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルクロレンダ−ト、ジアリルアジぺ−ト、ジアリルジグリコレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのフタル酸エステル、アリルアルコールのトリメリット酸エステルおよびp−ヒドロキシ安息香酸をメタクロイルクロライドでエステル化し、さらにグリシジルメタクリレートを付加させたものなどを挙げることができる。
【0046】
不飽和酸アミドとしては、例えば、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、ヘキサメチレンビスアクリルアミドなどがあり、さらに多価アミン化合物と不飽和酸とを縮合するか、水酸基を有する不飽和アミド、例えば、N−メチロールアクリルアミドと多価カルボン酸、多価エポキシなどと反応させて得られる。その例としては、N−メチロールアクリルアミドの酸性化合物の存在下での反応生成物、1,3,3−トリメチル−1−アクリロイルアミノメチル−5−アクリロイルアミノシクロヘキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアクリル−S−トリアジン、N−アクリロイルヒドロキシエチルマレイミド、ε−カプロラクタムとテトラメチレンジアミンの反応で得られたオリゴマーにアクリル酸クロライドを反応させたビスアクリルアミド、N,N′−ビス(β−アクリロイルヒドロキシエチル)アニリン、N−メチロールアクリルアミドとジエチレングリコールジグリシジルエーテルとの反応生成物などを挙げることができる。
【0047】
無機酸とのエステルおよび金属塩としては、例えば、アクリル酸亜鉛とアルコール溶性ポリアミド樹脂、リン酸のビス(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)エステルなどを挙げることができる。無機酸とのエステルおよび金属塩は、無機成分との親和性が高く好ましい。アセチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、アントラキノンと1−メトキシブテン−3−インから合成される9−(ω−メトキシブチニル)アントラキノール、2,4−ヘキサジイン−l,6−ジオ−ルとヘキシルイソシアネートとの反応で得られるウレタンなどを挙げることができる。グリシジル基を有するモノマーとしては、例えば、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルを挙げることができる。これらのうち、不飽和酸アミドが、無機成分と親和性が高く、容易に均一混合可能である点で好ましい。
【0048】
また、感光剤として、エポキシエステルが挙げられる。本発明に使用し得るエポキシエステルとは、炭素−炭素2重結合及びカルボキシル基を有する化合物とエポキシ基を有する化合物とのエポキシ基の開環反応を伴うエステル反応により生じたモノマーあるいはそのオリゴマーで、通常、モノマーの分子量は約千以下、オリゴマーの分子量で数千以下である。該エポキシエステルとしては、分子の両末端に炭素−炭素2重結合を有したもの、あるいはその2〜7のオリゴマーであって両末端に炭素−炭素2重結合が存在するものが挙げられる。
【0049】
前記炭素−炭素2重結合及びカルボキシル基を有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられるが、中でもアクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。前記エポキシ基を有する化合物としては、グリシジルエーテル基を1以上、好ましくは2以上有する化合物が挙げられる。そして、該グリシジルエーテル基を担持する基としては、通常、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15のアルキレン基(ただし、アルキレン基の水素原子が、ヒドロキシル基、メチル基等に置換されていてもよい)、−(RO)n −で表される残基〔Rは、通常、炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基(ただし、アルキレン基の水素原子が、メチル基等で置換されていてもよい)、nは通常、2〜20の整数、好ましくは2〜15の整数を表す。ただし、末端のO原子はグリシジルエーテル基の酸素原子である〕、ビスフェノールA残基等が挙げられる。
【0050】
また、本発明に使用されるエポキシエステルとして、例えば、ジグリシジルフタレートのメタクリル酸エステル等の前記エポキシ基を有する化合物が、グリシジルエステルであるものも使用することができる。以下、本発明に使用し得るエポキシエステルを例示する。
【0051】
【化1】
や、
【0052】
【化2】
等のオリゴマー、好ましくは2〜4量体(分子量約1000〜2000,2官能)が挙げられる。これら、オリゴマーはそのままの状態でも適宜、メチルエチルケトン等の溶剤により希釈されたものでもよい。
【0053】
感光剤には、十分な感度と硬化皮膜を得るためにさらに各種の反応性ポリマーまたはプレポリマーを添加することが挙げられる。これらのポリマーやプレポリマーを幹ポリマーに基いて例示すると、ポリウレタン型、例えば、ポリエチレングリコールと、2,4−トリレンジイソシアネートに、2−ヒドロキシエチルメタクリレートまたはN−メチロールアクリルアミドを反応させたもの、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレートをキシリレンイソシアネートでウレタン化したもの、トリメチロールプロパンジアリルエーテルをトリレン−2,4−ジイソシアネートでウレタン化したものなど、ポリビニルアルコール型、例えば、ポリビニルアルコールにN−メチロールアクリルアミドを反応させたもの、ポリアミド型、例えば、ピロメリット酸二無水物をアリルアルコールでジアリルエステルとし、次に残っているカルボキシル基を塩化チオニルで塩素化した化合物、およびこれらp,p′−ジアミノジフェニルエーテルを反応させたプレポリマー、ポリアクリル酸またはマレイン酸の共重合体型、例えば、エチレン−無水マレイン酸共重合体にアリルアミンを反応させたもの、エポキシ樹脂型、不飽和ポリエステル型、シリコーン樹脂型などを挙げることができる。
【0054】
感光剤の添加量は、例えば、樹脂100重量部に対して、通常、10〜200重量部、好ましくは50〜150重量部である。10重量部未満では硬化速度が十分でない。また、200重量部を越えると焼成しにくくなり、好ましくない。
【0055】
感光性組成物における樹脂及び感光剤の含有割合としては、無機粉末100質量部に対して、0.5〜20質量部であることが好ましく、さらに好ましくは1.0〜18質量部である。樹脂及び感光剤の割合が過小である場合には、無機粉末を確実に結着保持することができず、一方、この割合が過大である場合には、焼成工程に長い時間を要したり、形成される焼結体(無機材料膜)が十分な強度や膜厚を有するものとならなかったりする。
【0056】
B−d.光硬化剤
光硬化剤とは、光ラジカル発生剤、光酸発生剤および光塩基発生剤をいう。ここに光ラジカル発生剤と光酸発生剤または光塩基発生剤と双方の性質を有するものも光硬化剤に含まれる。
【0057】
光ラジカル発生剤としては、例えば、DBE[CAS No.10287−53−3]、ベンゾインメチルエーテル、アニシル(p,p'−ジメトキシベンジル)、TAZ−110(商品名:みどり化学株式会社製)、ベンゾフェノン、TAZ−111(商品名:みどり化学株式会社製)、IR−651及び369(商品名:チバガイギー社製)などを挙げることができる。
【0058】
光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光により酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0059】
たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056号等に記載のアンモニウム塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号等に記載のホスホニウム塩、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988) 、特開平2-150,848 号等に記載のヨードニウム塩、J.V.Crivello et al.,Polymer J.17,73(1985) 等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello et al.,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979) 等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al.,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988) 等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、特開昭63-298339 号等に記載の有機ハロゲン化合物、K.Meier et al.,J.Rad.Curing,13(4),26(1986)、特開平2-161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、 J.W.Walker et al.,J.Am.Chem.Soc.,110,7170(1988)、 H.M.Houlihan et al.,Macormolecules,21,2001(1988)、等に記載のo−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、 H.Adachi et al.,Polymer Preprints,Japan,37(3)、 特開平2-245756号号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544 号等に記載のジスルホン化合物を挙げることができる。
【0060】
好ましい化合物の例としては以下の化合物群を挙げることができる。
(a)トリハロメチル基が置換したオキサゾール誘導体またはs−トリアジン誘導体。たとえば、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロベンジリデンメチル)オキサジアゾール、2,4,6−トリクロロメチルトリアジンなど。
(b)2〜3個のアリール基と結合したヨードニウム塩又はスルホニウム塩。たとえば、ビス−(4,4'−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウム、トリフルオロメチルスルフォネートなど。
(c)ジスルホン誘導体またはイミノスルホネート誘導体。たとえば、ビス(4−クロロフェニルスルフォン)、1,3−ジオキソ−2−(4−メトキシフェニルスルフォキシ)−4,5−ベンゾピロ−ルなど。
(d)とりわけ、ベンゾイントシレート、α−メチルベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレート、DNB−101(商品名:みどり化学株式会社製)、NB−101(商品名:みどり化学株式会社製)、NB−201(商品名:みどり化学株式会社製)。
【0061】
光塩基性発生剤としては、例えば、NBC−101(商品名:みどり化学株式会社製)、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルカルバメートなどを挙げることができる。
【0062】
光ラジカル発生剤と光酸発生剤と双方の性質を有するものとしては、例えば、TAZ−113(商品名:みどり化学株式会社製)、TPS−105(商品名:みどり化学株式会社製)、BBI−101(商品名:みどり化学株式会社製)、BBI−105(商品名:みどり化学株式会社製)、DPI−105(商品名:みどり化学株式会社製)などを挙げることができる。
【0063】
これらの光硬化剤の種類およびその添加量は、感光剤、樹脂、後述の重合性有機金属化合物等の性質、構造等により適宜選択されるが、通常、感光剤の量の0.001〜40重量%、好ましくは0.05〜20重量%、更に好ましくは0.1〜10重量%の範囲で用いられる。
【0064】
B−e.重合性有機金属化合物
つぎに感光性組成物の成分となり得る重合性有機金属化合物(以下、「POMC」と略す)について説明する。POMCとは、金属原子に少なくとも重合性有機基が結合された化合物を指す。重合性有機基には、加水分解性基、ラジカル重合性基等が含まれる。
【0065】
加水分解性基とは、加水分解反応により水酸基等を生成し得る官能基、例えば、アルコキシ基、ハロゲン基、グリシジル基、イソシアネート基等を指し、これを有するPOMCは、該水酸基の縮合反応により重合可能な化合物である。ラジカル重合性基とは、ラジカル重合可能な基であれば、特に制限されることはなく、通常、炭素−炭素二重結合を有する基が挙げられる。
【0066】
POMCは、加水分解性基、ラジカル重合性基の両者を有していてもよいし、その一方を有していてもよい。POMCの重合性有機基は、それ自体で重合する他、他の感光性組成物の成分や転写すべきガラス基板等の表面の官能基と反応して共有結合を形成することが可能であるため、隔壁形状の改善に寄与する。
【0067】
POMCを構成する金属としては、特に制限されるべきものではないが、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、周期律表III 〜V族までの金属等が挙げられる。このPOMCは、本発明の前記隔壁形成組成物に含まれる無機粒子の表面を改質するために使用することもできる。
【0068】
POMCとしては、具体的には下記一般式(2)で表される化合物乃至その誘導体等が好ましい。
(R3)n−X−(OR4)4-n (2)
一般式(2)中、R3およびR4は同一であっても異なっていてもよく、アルキル基、又はアリール基を表し、XはSi、Al、TiまたはZrを表し、0〜2の整数を表す。R3またはR4がアルキル基を表す場合に、炭素数としては好ましくは1から4である。またアルキル基またはアリール基は置換基を有してもよい。尚、この一般式(2)で表される化合物は低分子化合物であり分子量1000以下であることが好ましい。
【0069】
POMC中にアルミニウムを含むものとしては、例えば、トリメトキシアルミネート、トリエトキシアルミネート、トリプロポキシアルミネート、テトラエトキシアルミネート等を挙げることができる。チタンを含むものとしては、例えば、トリメトキシチタネート、テトラメトキシチタネート、トリエトキシチタネート、テトラエトキシチタネート、テトラプロポキシチタネート、クロロトリメトキシチタネート、クロロトリエトキシチタネート、エチルトリメトキシチタネート、メチルトリエトキシチタネート、エチルトリエトキシチタネート、ジエチルジエトキシチタネート、フェニルトリメトキシチタネート、フェニルトリエトキシチタネート等を挙げることができる。ジルコニウムを含むものとしては、例えば、前記チタンを含むものに対応するジルコネートを挙げることができる。
【0070】
POMC中にケイ素を含むものとしては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、等を挙げることができる。これらの内特に好ましいものとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、等を挙げることができる。
【0071】
また、POMCとしては、
【0072】
【化3】
を挙げることができる。更に、POMCとしては、例えば、N−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3−アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、3−アクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシプロペニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルエチルジクロロシラン、ビニルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルメチルジエチルシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス−t−ブトキシシラン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、ビニルトリスイソプロペノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、KBM1003(商品名;信越化学工業株式会社製)、KBM1403(商品名;信越化学工業株式会社製)、KBM503(商品名;信越化学工業株式会社製)、KBM5102(商品名;信越化学工業株式会社製)、KBM5403(商品名;信越化学工業株式会社製)等を挙げることができる。
【0073】
POMCは、一種のみ使用しても、2種以上を併用してもよい。また、加水分解性基を有するPOMCは、部分的に加水分解後、脱水縮合していてもよい。なお、生成物の物性を調整するために必要に応じてトリアルキルモノアルコキシシランを添加することもできる。また、感光性組成物を可撓性支持体に塗布して使用する場合等、感光性組成物の保存安定性を高めるためには、上記POMCの部分加水分解物の活性金属水酸基、例えば、シラノール基(Si−OH)は保護されていることが有効である。シラノール基の保護は、t−ブタノール、i−プロピルアルコール等の高級アルコールでシラノール基をエーテル化(Si−OR)することにより達成することができる(ここでRは、上記のアルコール類中のアルキル基を意味する)。具体的には、該部分加水分解物の分散物に前記高級アルコールを添加することにより実施することができる。このとき分散物の性質により、例えば、分散物を加熱して脱離した水を留去する等の手段により該部分加水分解物の安定性をさらに向上させることができる。
【0074】
感光性組成物中のPOMCの含有量は、広い範囲で用いることができ、感光性組成物に対して、通常1〜80重量%、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは1〜20重量%の範囲で用いられる。
【0075】
B−f.溶剤及び可塑剤
本発明の感光性組成物を構成する溶剤としては、無機粉末との親和性、樹脂の溶解性が良好で、感光性組成物に適度な粘性を付与することができると共に、乾燥されることにより容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。また、特に好ましい溶剤として、標準沸点(1気圧における沸点)が60〜300℃であるケトン類、アルコール類およびエステル類等を挙げることができる。
かかる溶剤の具体例としては、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ヘプタノン、オクタノン、シクロヘキサノン、N−メチルピロリドンなどのケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、7−ブロモ−ヘプタノール、オクタノール、ジアセトンアルコール、グリセリン、ベンジルアルコール、テレビン油、テーピネオールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系アルコール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのエーテル系エステル類などを例示することができ、これらのうち、ターピネオール、N−メチルピロリドン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、エチル−3−エトキシプロピオネートなどが好ましい。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
又、無機材料膜の柔軟性を高めたり、自己接着性を付与するために可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、ブチルベンジルフタレート、ジオクチルフタレート、ジカプリルフタレート、ジブチルフタレートなど単独あるいは混合して使用できる。
本発明の感光性組成物(塗布層形成前)における溶剤の含有割合としては、感光性組成物の粘度を好適な範囲に維持する観点から、無機粉末100質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、さらに好ましくは8.0〜40質量部である。又、可塑剤の割合は、無機粉末100質量部に対して、0〜20質量部であるのが好ましい。
【0076】
B−g.感光性組成物の調製
本発明の感光性組成物には、上記成分のほかに、分散剤、増感剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、増粘剤、沈殿防止剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、粘着性付与剤、表面張力調整剤、安定剤、消泡剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていてもよい。好ましい感光性組成物(塗布層形成前)の一例を示せば、無機粉末100質量部に対して、樹脂1〜10質量部、感光剤0.5〜10質量部、光硬化剤0.01〜1質量部、溶剤10〜50質量部、可塑剤2〜10質量部を含有する感光性組成物を挙げることができる。本発明の感光性組成物は、上記成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、サンドミルなどの混練・分散機を用いて混練することにより調製することができる。上記のようにして調製される本発明の感光性組成物は、塗布層の形成に適した流動性を有する感光性組成物である。
【0077】
C.転写フィルムの作製
上記感光性組成物は、可撓性仮支持体上に塗布層を形成するために使用される。
塗布に供される感光性組成物の粘度としては、1〜300Pa・secであることが好ましい。塗布機としては、ロールコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、ワイヤーコーターなどが挙げられ、これにより可撓性仮支持体上に感光性組成物の塗布層を塗布することができ、塗布層をロール状に巻回した状態で保存し、供給することができる。可撓性仮支持体の厚さとしては、例えば10〜100μmが挙げられる。転写フィルムを構成する塗布層は、本発明の感光性組成物を可撓性仮支持体上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。本発明の感光性組成物を可撓性仮支持体上に塗布する方法としては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例えば20μm以上)塗膜を効率よく形成することができるものであることが好ましい。
なお、本発明の感光性組成物が塗布される可撓性仮支持体の表面には離型性層を有していることが好ましい。これにより、基板上への塗布層の転写工程において、可撓性仮支持体の剥離操作を容易に行うことができる。また、転写フィルムには、塗布層の表面に保護フィルム層が設けられてもよい。このような保護フィルム層としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができる。
【0078】
本発明の感光性組成物は、上記のように、転写フィルムを製造する際に使用してもよいし、スクリーン印刷法などによって当該感光性組成物をガラス基板等の表面に直接塗布し、塗膜を乾燥することにより塗布層を形成する方法にも使用することができる。ここに、スクリーン印刷法による基板への塗布工程に供される感光性組成物の粘度としては、10〜2000Pa・secであることが好ましい。
【0079】
D.無機材料膜構造物の製造方法
本発明の無機材料膜構造物の製造方法は、転写フィルムからガラス板のような基板上に転写塗布層を形成し、該転写塗布層の表面にパターン露光、現像を順次行って形成したレジストパターンを焼成して形成する方法が好ましい。転写塗布層の形成は、基板表面と感光性組成物の塗布層とを重ね合わせ、加圧ローラーにて圧着させることが好ましい。
転写塗布層が形成される基板とは、ガラス等の単体の基板、電極乃至回路等を有した基板等を言い、基板面とは基板の表でも裏でもよい。
【0080】
上記転写フィルムの仮支持体の剥離は露光工程の前でも後にでも行うことができる。
露光工程は通常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的である。用いるマスクは、感光性組成物の感光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定するが、ネガ型が好ましい。また、フォトマスクを用いずに、赤色や青色の可視光レーザー光、Arイオンレーザー、UVイオンレーザーなどで直接描画する方法を用いても良い。
【0081】
露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、ガラス基板などの基板を搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。
【0082】
この際使用される活性光源は、たとえば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー光などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源としてはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cm2の出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜30分間露光を行なう。
【0083】
露光後、感光性組成物の感光部分と非感光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行なうが、この場合、浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行なうことができる。用いる現像液は、水現像が可能であるが、感光性組成物中の有機成分が溶解可能である有機溶媒も使用できる。感光性組成物中にカルボキシル基等の酸性基を持つ化合物が存在する場合、水よりもアルカリ水溶液で現像する方が好ましい場合もある。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム水溶液などのような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。また、樹脂によっては水で現像することも可能である。
【0084】
有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。アルカリ濃度が低すぎると可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがあり好ましくない。また、現像時の現像温度は、20〜40℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0085】
次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や、温度は転写塗布層や基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素等の雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は400〜650℃で行う。焼成時間は10〜60分間である。焼成温度は、低い方がエネルギー経済的に好ましいが、有機成分を除去するためと、ガラスの焼結を促すためには、400℃の温度が必要である。また、以上の露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃加熱工程を導入しても良い。
【0086】
【実施例】
以下に、本発明について実施例を用いて、具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。
【0087】
実施例1〜12、比較例1〜4
1)塗布用感光性組成物の調製
塗布用感光性組成物1の調製
平均粒子径が1.2μmの無機粉末ア(A1)(表1に記載)70gと平均粒子径が7μmの無機粉末イ(B1)(表1に記載)30gからなる無機粉末を、ターピネオールとN−メチルピロリドンの混合溶剤に、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、ポリエチレングリコールジメタクリレート、光硬化剤としてイルガキュアー651、さらに可塑剤としてジブチルフタレートを加え、混練して塗布用感光性組成物1を調製した。尚、無機粉末の種類は組成成分の比率を設定して所定の軟化点を得た。
塗布用感光性組成物2〜16の調製
塗布用感光性組成物1において、表2に記載のように無機粉末アおよび無機粉末イを変更した以外は同様にして、塗布用感光性組成物2〜16を得た。
塗布用感光性組成物17の調製
塗布用感光性組成物1において、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースおよびポリエチレングリコールメタクリレートに変えてアクリル酸とメチルメタクリレートとヒドロキシプロピルメタクリレートとの3元重合体およびポリエチレングリコールジアクリレートを用いた以外は同様にして、塗布用感光性組成物17を得た。
【0088】
2)転写フィルムの製造
上記の塗布用感光性組成物1を、予め離型性層が施されたポリエチレンテレフタレート(PET)よりなる可撓性仮支持体(幅400mm、長さ30m、厚さ70μm)上にロールコーターを用いて塗布し、形成された塗膜を100℃で30分間乾燥することにより溶剤を除去し、これにより、厚さ50μmの塗布層が形成されてなる転写フィルムを製造した。
この転写フィルムについて、塗布層の表面状態を顕微鏡を用いて観測したところ、ガラス粉末の凝集物、筋状の塗装跡、クレーター、ピンホールなどの膜欠陥は認められず、クレーター状のへこみも観測されなかった。
3)塗布層の転写
20インチパネル用のガラス基板の表面(バス電極の固定面)に、塗布層の表面が当接されるよう、転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを加圧ローラーにより圧着した。圧着処理後、塗布層から仮支持体を剥離除去した。これにより、ガラス基板の表面に塗布層が転写されて密着した状態になった転写塗布層が得られた。転写塗布層の密着性は良好であった。また、転写塗布層の中心線平均表面粗さRaは、0.1μmであった。
4)パターンの形成
この転写塗布層上に、50μmのラインアンドスペースのパターンマスクを位置合わせして配置し、紫外線照射(364nm、強度20mW/cm2 、照射量400mJ/cm2 )し、露光した後、液温30℃の炭酸ナトリウム1質量%水溶液を使用しスプレー現像した。ラインパターンマスクに応じたレジストパターンが得られた。
【0089】
その後、パターン処理された転写塗布層を有した基板を焼成炉内に配置し、炉内の温度を常温から5℃/分の昇温速度で570℃まで昇温し、570℃の温度雰囲気で30分間にわたって焼成処理することにより、ガラス基板表面に、焼成パターンを形成した。形成された焼成パターンを目視で観測したところ、ひび割れ、基板からの剥離などは認められなかった。
さらに電子顕微鏡にて焼成パターンの断面を観察した結果、0.1〜10μmの無数の空隙が確認され、多孔性のパターンが形成されたことが認められた。
形成されたパターンの多孔性、耐収縮率、解像性につき評価し、結果を表2に示した。また、塗布用感光性組成物2〜17についても、上記2)〜4)を実施し、同様に評価した。感光性組成物2〜17を用いた作製した転写フィルムを用いて形成した焼成パターンは、感光性組成物1を用いたものと同様に目視観測された。
多孔性:空隙面積率を求めた。
耐収縮率(%):(100×焼成後膜厚/焼成前膜厚)で求めた。
解像性:露光量を変更して線幅を替え、焼成後のパターンの限界解像力を調べた。この解像力は焼成後の無機材料膜の幅である。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
上表より、本発明の転写フィルムを用いた実施例(「実」と記載)は、比較例(「比」と記載)に比べて、適度な空隙を有し、焼成時の収縮が少ない焼成パターンの無機材料膜が得られることが分かる。一方、比較例は、無機材料膜内部は緻密で、空隙はほとんど見られなかった。なお、実7は、請求項1の補正により、本願発明外となるものである。
【0093】
【発明の効果】
本発明は、平均粒子径及び軟化点が互いに異なる2種以上の無機粉末を含む感光性組成物を用いることにより、低誘電率の多孔性無機材料膜及びそれを有する無機材料膜構造物を得ることができる。
また、本発明は、上記感光性組成物の塗布層を可撓性仮支持体上に有した転写フィルムとしたことにより、転写塗布層と基板、及び感光性ドライフィルムと転写塗布層との密着性が良好で、現像により、未焼成のパターンが精度よく、かつ容易に作製でき、焼成後も線幅や膜厚の変化の少ない、高精度で省電力なパターンを有したPDPなどの精密電子装置を提供することができる。
Claims (7)
- 少なくとも無機粉末を含む感光性組成物を焼成して得られる多孔性のPDP隔壁用の無機材料膜であって、該無機材料膜は、空隙面積率が10〜65%で、空隙サイズが0.3〜15μmであり、前記無機粉末は、軟化点が焼成温度以下の平均粒子径0.2〜2.5μmの無機粉末Aと、それより平均粒子径が大きく、かつ軟化点が焼成温度を超える平均粒子径2〜10μmの無機粉末Bを含むことを特徴とするPDP隔壁用の無機材料膜。
- 前記感光性組成物は、水溶性基置換または非置換セルロース誘導体、感光剤、及び光硬化剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のPDP隔壁用の無機材料膜。
- 前記感光性組成物は、少なくともカルボキシル基を有するアクリル樹脂、感光剤、及び光硬化剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のPDP隔壁用の無機材料膜。
- 請求項1〜3の何れかに記載のPDP隔壁用の無機材料膜を基板上に設けてなることを特徴とするPDP隔壁用の無機材料膜構造物。
- 請求項1〜3の何れかに記載の感光性組成物を基板上に設け、露光、現像処理してパターンを形成し、その後、焼成して請求項4に記載のPDP隔壁用の無機材料膜構造物を得ることを特徴とするPDP隔壁用の無機材料膜構造物の製造方法。
- 請求項5に記載の基板上に設けられる感光性組成物は、可撓性仮支持体上に形成してなる塗布層を有する転写フィルムから該塗布層を基板上に転写したものであることを特徴とする請求項5に記載のPDP隔壁用の無機材料膜構造物の製造方法。
- 可撓性仮支持体上に請求項5に記載の感光性組成物からなる塗布層を有することを特徴とする転写フィルム。
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