JP2005241801A - 感光性グリーンシート及びそれを用いた複合グリーンシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 解像性や現像性などの感光特性と、シート形成性やタック性などのグリーンシート特性とを両立できるグリーンシートを提供する。
【解決手段】 基板に対して粘着性を有する粘着性グリーンシートと、この粘着性グリーンシートに積層され、感光性を有する感光性グリーンシートとで複合シートを形成する。前記粘着性グリーンシートは、ガラス粉末などの無機成分(b)とバインダー樹脂とで構成でき、前記感光性グリーンシートは、ガラス粉末などの無機成分(a)と、水又はアルカリ現像可能な感光性樹脂とで構成できる。前記感光性樹脂は、ベースポリマー(光重合性基を有するヒドロキシアルキルセルロースなど)と光重合開始剤とで構成されたネガ型感光性樹脂組成物などで構成できる。このような複合シートでは、感光性を有するシートと基板に対する粘着性を有するシートとを個別に形成するので、感光特性とグリーンシート特性とを高レベルで両立できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ガラスなどの基板に、無機パターンを形成するのに有用なグリーンシートおよびこのグリーンシートを用いた無機パターン形成方法に関する。
無機パターンを形成する材料として、感光性樹脂に無機微粒子を充填した感光性ペーストが知られている。この感光性ペーストでは、基体に塗布し、塗膜に所定のマスクを介してパターン露光し、現像した後、焼成して有機質成分を消失させることにより無機パターンを形成している。しかし、このような感光性ペーストは、塗布前にペースト組成物を調製して塗布するため、パターン形成までの過程において煩雑な作業が必要である。
一方、感光性樹脂と無機微粒子とを含む組成物をグリーンシート化する試みもなされている。グリーンシートは、柔軟性を有する焼成前のシートであり、取扱性(シート形成性など)や基体に対する粘着性(タック性)などの特性が要求される。特に、グリーンシートに感光性を付与するためには、前記特性を充足することに加えて、感光性樹脂などの感光性成分をシートの構成成分として使用する必要がある。例えば、特開平10−171106号公報(特許文献1)には、樹脂製のフィルム上に感光性化合物を含む有機成分およびガラス粉末を必須成分とする感光性ペースト層を形成したグリーンシートであって、成分中の有機成分の平均屈折率と無機微粒子の平均屈折率の差が0.1以下である感光性グリーンシートが開示されている。この文献の実施例では、特定の屈折率を有するガラス成分と、感光性ポリマー(アクリル酸由来のカルボキシル基およびメタクリロイル基を有するポリマー)、感光性モノマー(トリメチロールプロパントリアクリレート)、光重合開始剤などを含む有機成分とでグリーンシートを作製し、このシートをガラス基板上に転写、露光およびアルカリ現像したのち、560℃で焼成して無機パターンを形成している。
しかし、このような感光性を有するグリーンシートでは、無機成分を多く含むため、感光性や現像性(アルカリ現像性)を重視してシートを構成すると、シート形成性やタック性を低下させる。また、このようなグリーンシートの特性を保持してシートを構成すると、感光性や現像性が低下する。すなわち、感光性を有するグリーンシートでは、感光性や現像性などの感光性樹脂としての特性と、シート形成性やタック性などのグリーンシートとしての特性とを高いレベルで両立させることが困難であり、高いパターン形成性で無機パターンを形成するのが困難である。また、このようなグリーンシートでは、感光特性およびグリーンシート特性を保持しつつシートを形成する必要があるため、強度が低いなどのシートの取扱性に乏しく、グリーンシートの構成成分(感光性樹脂の種類など)の選択においても実質的に制限される。
特開平10−171106号公報(請求項1、実施例)
従って、本発明の目的は、解像性や現像性(水又はアルカリ現像性)などの感光特性と、シート形成性やタック性などのグリーンシート特性とを高いレベルで両立できる複合グリーンシートを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、取扱性に優れるとともに、幅広い種類の材料(感光性樹脂など)を使用できる実用性の高いグリーンシート又は複合グリーンシートを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、高いパターン形成性で、簡便にかつ効率よく無機パターンを形成できる方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、無機成分および感光性樹脂を含有する感光性グリーンシートと、無機成分を含有するとともに、基板に対する粘着性を有する粘着性シートとを組み合わせて複合グリーンシートを構成することにより、タック性などの特性と、感光特性(解像性、水又はアルカリ現像性など)とをいずれも向上させて高いレベルで両立できること、このような複合グリーンシートを使用することにより、パターニング性の高い無機パターン(凹凸状パターン)を、簡便にかつ効率よく形成できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の感光性グリーンシートは、基板に対して粘着性を有する粘着性グリーンシートに積層してパターンを形成するための感光性グリーンシートであって、無機成分(a)と、水又はアルカリ現像可能な感光性樹脂とで構成されている。そして、本発明の複合グリーンシートは、無機成分(b)とバインダー樹脂とで構成され、基板に対して粘着性を有する粘着性グリーンシートと、この粘着性グリーンシートに積層された前記感光性グリーンシートとで構成されている。
前記無機成分(a)は、ガラス粉末で構成してもよい。前記感光性樹脂は、少なくともベースポリマー(感光性を有していてもよいベースポリマー)で構成でき、ポジ型又はネガ型であってもよい。本発明では、前記感光性樹脂として、ベースポリマーと光重合開始剤とで構成されたネガ型感光性樹脂組成物(例えば、ベースポリマーと、光重合性モノマーと、光重合開始剤とで構成されている感光性樹脂組成物)を好適に使用してもよい。前記ベースポリマーは、ヒドロキシル基含有ポリマーであってもよく、例えば、重合性基(特に(メタ)アクリロイル基などの光重合性基)を有するヒドロキシル基含有ポリマー(ヒドロキシ基含有セルロースエーテルなど)であってもよい。具体的な前記感光性グリーンシートには、無機成分(a)が、軟化点700℃以下のガラス粉末で構成されており、感光性樹脂が、光重合性基を有するヒドロキシアルキルセルロースと、多官能性の光重合性モノマーと、光重合開始剤とで構成されており、無機成分(a)の割合が、感光性グリーンシート全体(固形分換算)に対して、70〜95重量%程度であるシートなどが含まれる。
前記無機成分(b)は、前記無機成分(a)と同様にガラス粉末で構成してもよく、前記バインダー樹脂は、例えば、アクリル系樹脂などで構成してもよい。前記無機成分(b)は、感光性を有していてもよく、例えば、少なくとも感光性グリーンシートとの境界域を構成する無機成分(b)が、光重合性基を有していてもよい。本発明の複合グリーンシートは、例えば、粘着性グリーンシート上に感光性グリーンシートを積層することにより製造できる。
本発明は、前記複合グリーンシートを用いて、基板(ガラスなど)に無機パターンを形成する方法も含まれる。例えば、無機パターンは、基板上に前記感光性グリーンシートを表面にして前記複合グリーンシートを積層して露光し、水又はアルカリ現像したのち、焼成して基板に形成してもよい。このようなパターン形成方法では、一回の焼成により、基板と無機成分(a)で構成された無機パターンとの間に、無機成分(b)で構成された無機層が介在した凹凸状パターンを形成できる。
本発明のグリーンシート(又は複合グリーンシート)では、感光特性(水又はアルカリ現像性、解像性など)を有するグリーンシートと、基板に対する粘着性(タック性)を有するグリーンシートとを個別に形成するので、解像性や現像性(水又はアルカリ現像性)などの感光特性と、シート形成性やタック性などのグリーンシート特性とを高いレベルで両立できる。また、本発明のグリーンシート(又は複合グリーンシート)では、取扱性に優れるとともに、パターンの用途に応じて、幅広い種類の材料(感光性樹脂など)を使用でき、実用性が高い。そのため、本発明のグリーンシート(又は複合グリーンシート)を用いると、高いパターン形成性(パターニング性)で、簡便にかつ効率よく無機パターンを形成できる。
[感光性グリーンシート]
本発明の感光性グリーンシート(以下、単に感光性シートということがある)は、後述する基板に対して粘着性を有する粘着性グリーンシートに積層してパターンを形成するための感光性グリーンシートであって、無機成分(a)と、水又はアルカリ現像可能な感光性樹脂とで構成されている。
(無機成分(a))
無機成分(a)は、基板に形成する無機パターンの用途に応じて適宜選択でき、特に限定されず、例えば、金属単体(金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム、アルミニウムなど)、ガラス、セラミックス[酸化物系セラミックス(酸化ケイ素、アルミナ、酸化チタン、ジルコニアなど)、非酸化物系セラミックス(炭化ケイ素、炭化ホウ素などの炭化物、窒化チタン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物、これらに対応するケイ化物、ホウ化物など)]、無機酸化物[シリカ(コロイダルシリカなど)、アエロジル、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化マグネシウムなど]、無機塩[無機炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなど)、無機硫酸塩(硫酸バリウム、硫酸カルシウムなど)、リン酸塩(リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなど)など]、カーボンブラックなどが含まれる。無機成分は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
ガラスは、通常、金属含有化合物で構成できる。このようなガラスを構成する金属含有化合物には、金属酸化物や金属非酸化物(例えば、フッ化カルシウムなどの金属フッ化物など)などが例示でき、通常、ガラスは、少なくとも金属酸化物を含む。金属酸化物としては、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属酸化物(酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウムなど)、周期表第3B族金属酸化物[酸化ホウ素(B23など)、酸化アルミニウム(Al23)など]、遷移金属酸化物[酸化亜鉛(ZnOなど)など]、周期表第4B族金属酸化物[酸化ケイ素(SiO2)、酸化鉛(PbOなど)など]、周期表第5B族金属酸化物[酸化リン(P25など)、酸化ビスマス(Bi23)など]などが例示できる。これらの金属酸化物は、単独で又は2種以上組み合わせてガラスを構成してもよい。
具体的なガラスには、石英ガラス(シリカガラス)、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛ガラス、ケイ酸塩ガラス(鉛アルカリケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸鉛ガラス(PbO−B23−SiO2系ガラス)、アルミノケイ酸塩ガラスなど)などが含まれる。
無機成分(a)は、軟化点において特に限定されず、比較的低軟化点の成分から高軟化点の成分まで幅広い範囲で使用できるが、本発明では、後述する感光性樹脂の種類などを選択することにより、低軟化点[例えば、900℃以下(例えば、350〜800℃)、好ましくは700℃以下(例えば、400〜700℃)、さらに好ましくは450〜650℃程度]の無機成分であっても、低温で焼成可能である。このような低軟化点の無機成分としては、ガラス、特に、酸化鉛などの遷移金属酸化物を含むガラスなどが挙げられる。
無機成分(a)の形状は、特に限定されず、粒子状、繊維状(ロッド状)などであってもよいが、通常、粒子状(又は微粒子状)である。このような粒子状の無機成分(以下、無機粒子ということがある)は、球状に限定されず、楕円形状、扁平状などであってもよい。無機成分(無機粒子)の平均粒径は、無機成分の種類やパターンの微細化の程度などに応じて、例えば、0.001〜20μm、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.1〜5μm程度であってもよい。特に、無機成分としてガラス(ガラス粉末)を使用する場合、平均粒径が、0.01〜10μm、好ましくは0.1〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μm程度であってもよい。
無機成分(a)は、必要に応じて、シランカップリング剤などにより表面処理されていてもよい。表面処理することにより、後述するように、ベースポリマーとして錯形成性のポリマー(例えば、カルボキシル基含有ポリマーなど)を使用しても、無機成分とベースポリマーとの錯形成に伴うゲル化を防止又は抑制できる。
なお、本発明では、感光性基(又は重合性基)を有しない無機成分を使用しても、効率よく無機パターンを形成できる。具体的には、感光性シートを構成する無機成分(a)として、感光性基を有する無機成分(感光性基が導入された無機成分)、例えば、シランカップリング剤などを介して又は光重合性基を有するシランカップリング剤を用いて感光性基が導入された無機成分を使用してもよいが、このような感光性基を有していない無機成分であっても使用できる。
(感光性樹脂)
感光性樹脂(又は感光性樹脂組成物)は、水又はアルカリ現像可能であれば、ポジ型感光性樹脂、ネガ型感光性樹脂のいずれであってもよい。本発明では、露光部を難溶化又は疎水化パターンを有効に形成するため、ネガ型感光性樹脂を好適に使用できる。
感光性樹脂は、少なくとも感光性基を有していてもよいベースポリマー(又は感光性ポリマー)で構成できる。例えば、感光性樹脂は、ポリマー自体が感光性を有するベースポリマー(例えば、ジアゾニウム塩基含有重合体、アジド基含有重合体、ポリケイ皮酸ビニルエステルなどのシンナモイル基やシンナミリデン基などの光二量化型官能基を有する重合体など)で構成してもよく、ベースポリマー(感光性を有していてもよいポリマー)と感光剤(例えば、光重合開始剤)とで構成された感光性樹脂組成物であってもよい。本発明では、感光性樹脂として、ベースポリマーと感光剤(光重合開始剤など)とで構成された感光性樹脂組成物(特にネガ型感光性樹脂組成物)を好適に利用できる。なお、感光性樹脂組成物を構成するポリマーは、オリゴマー(例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどの重合性基を有する重合性オリゴマーなど)などであってもよいが、シート形成性などの観点から、通常、ポリマーを使用する場合が多い。
前記感光性樹脂組成物において、ベースポリマー(以下、単にポリマーということがある)としては、感光剤との組合せにより現像液に対する溶解度差をもたらすポリマーであればよく、ネガ型又はポジ型に応じて、極性基(ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、エーテル基、カーボネート基、アミド基、ニトリル基、グリシジル基、ハロゲン原子など)を有するポリマー、非極性ポリマー(オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂など)などの種々のポリマーを使用できる。ポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。ベースポリマー(ネガ型感光性樹脂組成物を構成するベースポリマー)は、水又はアルカリ現像性の観点から、極性基含有ポリマー、特に、ヒドロキシル基含有ポリマー、カルボキシル基含有ポリマー(特に、ヒドロキシル基含有ポリマー)である場合が多い。
ヒドロキシル基含有ポリマーおよびその誘導体としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールなど)、ポリビニルフェノール系樹脂(ポリビニルフェノールなど)、ポリビニルアセタール系樹脂[ポリビニルブチラール(ブチラール樹脂)など]、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ヒドロキシル基含有セルロース誘導体などが例示できる。
ヒドロキシル基含有セルロース誘導体としては、エステル基やカルボキシル基などを有していてもよいセルロースエーテル類[例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロースなどのC1-10アルキルセルロース;ベンジルセルロースなどのアラルキルセルロース;ヒドロキシアルキルセルロース(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシC2-4アルキルセルロースなど)、アルキルヒドロキシアルキルセルロース(メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシプロピルセルロースなどのC1-4アルキルヒドロキシC2-4アルキルセルロースなど)などのヒドロキシアルキルセルロース類;カルボキシメチルセルロース;メチルカルボキシメチルセルロースなどのC1-4アルキルカルボキシメチルセルロースなど]、セルロースエステル類(例えば、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどの有機酸エステル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロースなどの無機酸エステルなど)などが含まれる。これらのセルロース誘導体は単独で又は2種以上で使用できる。好ましいセルロース誘導体は、セルロースエーテル類、例えば、ヒドロキシアルキルセルロース類である。
カルボキシル基含有ポリマーおよびその誘導体としては、例えば、重合性不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸など]の単独又は共重合体[ポリ(メタ)アクリル酸など]、重合性不飽和カルボン酸と共重合性単量体との共重合体[例えば、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体など]などが例示できる。エステル基含有ポリマーとしては、例えば、メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニルなどのビニルエステルなどの(メタ)アクリル酸エステルなどのエステル基含有モノマーの単独または共重合体(例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、飽和又は不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エーテル基を有するポリマーには、例えば、ポリアルキレンオキシド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、ケイ素樹脂などが含まれ、カーボネート基含有ポリマーとしては、ビスフェノールA型ポリカーボネートなどが例示できる。
ベースポリマーは、重合性基(特に光重合性基)を有していてもよい。このような重合性基としては、重合性不飽和基、例えば、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、アクリル基、メタクリロイル基などが例示できる。好ましい重合性基(光重合性基)は、(メタ)アクリロイル基である。
重合性基を導入する方法としては、特に限定されないが、ベースポリマーと、このベースポリマーの官能基(ヒドロキシル基、カルボキシル基など)に対して反応可能な反応性基及び重合性基を有する化合物(重合性化合物)とを反応させる方法などが挙げられる。例えば、ヒドロキシル基含有ポリマー(ベースポリマー)には、反応性基としてカルボキシル基又はその誘導性基(酸無水物基、ハロカルボニル基)、イソシアネート基、エポキシ基などを有する重合性化合物を使用すればよく、カルボキシル基含有ポリマーには、反応性基としてヒドロキシル基、イソシアネート基、アミノ基などを有する重合性化合物を使用すればよい。
このような重合性化合物としては、例えば、カルボキシル基含有重合性単量体又はその誘導体[(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アクリル酸ブロマイドなどのカルボン酸ハライド、無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などの重合性カルボン酸又はその誘導体]、ヒドロキシ基含有重合性単量体[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシC2-6アルキル(メタ)アクリレートなど]、イソシアネート基含有化合物[(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート(例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどの(メタ)アクリロイルオキシC2-4アルキルイソシアネートなど)などの(メタ)アクリロイル基含有イソシアネート化合物、ビニルイソシアネートなど]、エポキシ基含有重合性単量体(グリシジル(メタ)アクリレートなど)などが例示できる。反応性基および重合性基を有する化合物は、ポリマーの官能基に応じて、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。これらのうち、高い反応性(光重合性)をポリマーに付与できるという観点から、(メタ)アクリロイル基含有重合性化合物[(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシC2-4アルキルイソシアネートなど]が好ましい。
なお、ポリマーと、反応性基及び重合性基を有する化合物との反応は、溶媒の存在下又は非存在下、慣用の反応(例えば、エステル化反応)方法に準じて行うことができる。
重合性基(光重合性基)の導入割合は、水又はアルカリ現像性を損ねない範囲で選択でき、例えば、感光性樹脂組成物を構成するポリマーの官能基(例えば、ヒドロキシル基)の0.1〜100モル%(例えば、0.5〜80モル%)、好ましくは1〜50モル%、さらに好ましくは5〜40モル%程度であってもよい。
感光性樹脂組成物を構成するベースポリマー(重合性基を有していてもよいベースポリマー)の分子量(平均分子量)は、シート形成能を保持できる限り特に限定されず、例えば、5000〜1000000、好ましくは10000〜500000、さらに好ましくは20000〜100000程度であってもよい。特に、セルロース誘導体(ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロースエーテル類など)の平均分子量(粘度平均分子量)は、10000以上(例えば、10000〜1000000)、好ましくは20000〜500000、さらに好ましくは30000〜300000程度であってもよい。
なお、無機成分が、錯体形成性の金属成分[酸化鉛などの金属酸化物(特に、二価以上の金属酸化物)など]を含む場合、ベースポリマーの種類(例えば、カルボキシル基含有ポリマーなどの酸基を有するポリマーなど)によっては、感光性シートの調製において、無機成分と感光性樹脂(ポリマー)とが反応(錯形成反応)してゲル化し、感光性シートのシート形成能を低下させるおそれがある。そのため、このような金属成分で無機成分を構成する場合には、反応により錯形成(又はゲル化)しないポリマー(例えば、前記ヒドロキシル基含有ポリマーなどの酸基を含有しないポリマー)を使用してもよい。また、このような錯形成(ゲル化)は、前述のように、無機成分は、必要に応じて、シランカップリング剤などにより表面処理した無機成分(a)を使用することにより防止又は抑制してもよい。
また、高品質の無機パターンを得るため、ポリマー(感光性ポリマー)は、焼成により消失し、焼成温度において有機成分の残渣(灰分など)を生成しない樹脂であるのが好ましい。例えば、セラミックスなどの比較的高い温度(例えば、1000℃以上)で焼成可能な無機成分を使用する場合は、幅広い種類のポリマーを使用しても、通常、残渣の支障無く無機パターンを形成可能であるが、ガラスなどの低軟化点の無機成分を使用する場合や低軟化点の基板(例えばガラス基板など)を使用する場合には、低い焼成温度であっても有機成分由来の残渣を生成しない(又は生成を極力抑制できる)樹脂を使用してもよい。このような低温焼成(例えば、700℃以下での焼成)可能な樹脂としては、前記例示のポリマーのうち、非芳香族性のポリマー(例えば、アクリル系樹脂、セルロース誘導体など)などが挙げられる。なお、グリーンシートのバインダーとして汎用されるポリビニルアセタール樹脂(特に、ポリビニルブチラール樹脂)は、非芳香族性であるが、低温焼成において残渣を生成する場合があり、ガラス成分などとの組合せでは使用しない場合が多い。
好ましいベースポリマーは、水性現像性(水又はアルカリ現像性)などの感光特性およびシートとしての取扱性(シート形成性、柔軟性など)に優れるポリマー、例えば、(酸基を含有しない)ヒドロキシル基含有セルロースエーテル類[特に、重合性基を有していてもよいヒドロキシアルキルセルロース類(ヒドロキシC2-4アルキルセルロースなど)など]である。特に、重合性基(光重合性基)を有するヒドロキシル基含有セルロースエーテル類[例えば、重合性基(光重合性基)を有するヒドロキシアルキルセルロース類(ヒドロキシC2-3アルキルセルロースなど)]が好ましい。このようなセルロース誘導体(セルロースエーテル類)は、前記のようなゲル化を回避でき、かつ低温焼成可能であるため、好適に使用できる。
また、感光性樹脂組成物(ネガ型感光性樹脂組成物)において、前記ベースポリマーは、必要により、光重合性基を有する重合性単量体又はオリゴマーと併用してもよい。重合性単量体(又はオリゴマー)には、単官能性又は多官能性の光重合性化合物(光重合性モノマー)が含まれる。
単官能性光重合性化合物(単官能性の光重合性モノマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどのC1-20アルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)メタクリレート;カルビトール(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)メタクリレート;(メタ)アクリルアミド;酢酸ビニル;N−ビニルピロリドンなどが例示できる。
多官能性光重合性化合物(多官能性の光重合性モノマー)としては、例えば、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル[例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのC2-4アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリオキシC2-4アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどのトリ乃至ペンタオールのジ乃至ペンタ(メタ)アクリレートなど]、多価アルコールのアルキレンオキシド付加体の(メタ)アクリレート[例えば、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド付加体のトリ(メタ)アクリレートなど]などが例示できる。
好ましい光重合性基を有する重合性単量体(又はオリゴマー)は、多官能性の光重合性モノマー、特に、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、多価アルコールのアルキレンオキシド付加体の(メタ)アクリレートなどの多官能性の(メタ)アクリレートである。
ベースポリマーと組み合わせる感光剤は、感光性樹脂組成物のタイプ(ネガ型又はポジ型)に応じて、慣用の感光剤が使用できる。ネガ型感光剤としては、アジド化合物、光酸発生剤、架橋剤、光二量化増感剤、光重合開始剤などが使用できる。好ましいネガ型感光剤は、光重合開始剤である。ネガ型感光剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アセトフェノン系光重合開始剤などが挙げられる。
ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトンなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジクロロチオキサントンなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、ジエトキシアセトフェノン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「ダロキュアー1173」、「イルガキュア369」[化合物名 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォニノフェニル)−ブタノンー1]、「イルガキュア651」、「イルガキュア907」、ベンジルなどが挙げられる。
また、光重合開始剤には、アントラキノン、アシルホスフィンオキシド、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア184」、「イルガキュア819」、「イルガキュア1700」、「イルガキュア1800」なども含まれる。これらの光重合開始剤は単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
ポジ型感光剤としては、光酸発生剤、ジアゾニウム塩(ジアゾニウム塩、テトラゾニウム塩、ポリアゾニウム塩など)、キノンジアジド類(ジアゾベンゾキノン誘導体,ジアゾナフトキノン誘導体など)、溶解抑制剤などが例示できる。ポジ型感光剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
なお、感光性シートは、必要に応じて、慣用の添加剤、例えば、消泡剤、塗布性改良剤、滑剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、耐光安定剤など)、可塑剤、界面活性剤、分散剤、溶解促進剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤、ゲル化剤、レベリング剤、焼結助剤(シリカ、カルシウムなど)などを含んでもよい。また、感光性シートは、後述するように、シートの調製の際に用いる溶媒(の一部)を含んでいてもよい。
(各成分の割合)
感光性シートを構成する無機成分(a)の割合は、例えば、感光性グリーンシート(固形分換算)全体に対して50〜98重量%、好ましくは50〜97重量%(例えば、60〜97重量%)、さらに好ましくは70〜95重量%(例えば、75〜95重量%)程度であってもよい。本発明では、感光性樹脂を選択することにより、感光性(解像性)を高めることができるので、無機成分の割合が高くても、効率よく確実にパターン形成できる。
感光性樹脂(又は感光性樹脂組成物)の割合は、シート形成可能な範囲で選択でき、例えば、無機成分(a)100重量部に対して、0.5〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは3〜20重量部程度であってもよい。
なお、感光性樹脂組成物において、ベースポリマーと光重合性基を有する重合性単量体(又はオリゴマー)との割合は、前者/後者(重量比)=100/0〜10/90の範囲から選択でき、例えば、95/5〜20/80、好ましくは90/10〜30/70、さらに好ましくは80/20〜40/60程度であってもよい。
また、前記感光性樹脂組成物において、感光剤(光重合開始剤など)の使用量は、例えば、感光性樹脂組成物を構成する感光性成分(重合性基を有するベースポリマー、重合性基を有するポリマーと光重合性基を有する重合性単量体(光重合性モノマー)との総量など)100重量部に対して、例えば、0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.3〜5重量部程度であってもよい。また、感光剤(特に光重合開始剤)の割合は、光重合性基を有する重合性単量体(又はオリゴマー)100重量部に対して、0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部、さらに好ましくは2〜10重量部程度であってもよい。
感光性グリーンシートの厚みは、所望するパターンの厚みに応じて、グリーンシートの取扱性を保持できる範囲で選択でき、例えば、5〜300μm、好ましくは10〜200μm、さらに好ましくは20〜150μm(例えば、30〜100μm)程度であってもよい。
(感光性グリーンシートの製造方法)
感光性グリーンシートの製造方法は、特に限定されず、慣用のグリーンシートの製造方法を利用できる。例えば、前記無機成分(ガラス粉末など)と、感光性樹脂(ベースポリマーと、光重合開始剤などの感光剤とで構成された感光性樹脂組成物など)と、必要に応じて溶媒とで構成された感光性ペースト(又はスラリー)を、ベースフィルムに塗布し、乾燥してグリーンシート化することができる。
感光性ペーストは、塗布性を高めるために、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、特に限定されず、慣用の溶媒、例えば、炭化水素類(ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など)、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールなどのアルキルアルコール類、テルピネオールなどのテルペンアルコール類など)、エーテル類(ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどの鎖状エーテル類、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類など)、エステル類(エチルアセテート、ブチルアセテートなどの酢酸エステル類など)、ケトン類(アセトン、エチルメチルケトンなどのジアルキルケトン類など)、グリコールエーテルエステル類(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、セロソルブアセテート、ブトキシカルビトールアセテートなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなど)、カルビトール類(カルビトールなど)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
溶媒の割合は、感光性シートの固形分(少なくとも無機成分(a)及び感光性樹脂)全体1重量部に対して、溶媒0.05〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量部、さらに好ましくは0.3〜20重量部程度であってもよい。
なお、感光性シートの固形分(無機成分や感光性樹脂など)は、感光性ペーストにおいて、分散していていてもよい。
感光性ペースト(又はスラリー)は、各成分[無機成分、感光性樹脂(感光性樹脂組成物)、溶媒など]を、慣用の方法で混合することにより調製できる。例えば、無機成分と、感光性樹脂(ベースポリマー、光重合性モノマーおよび光重合開始剤など)と溶媒とを、所定の割合で混合し、混練又は混合機(サンドミル、ボールミルなど)などを用いてさらに攪拌および混合することにより調製してもよい。
感光性ペーストは、慣用の塗布法、例えば、スピンコーティング法、ロールコーティング法(グラビアロールコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ドクターブレートコーティング法、リバースロールコーティング法、ディップコーティング法など)、カーテンコーティング法、スクリーン印刷法、キャスト法などを利用して塗布できる。
なお、感光性ペーストの塗布後の乾燥は、ペースト中の固形分濃度、溶媒の種類などに応じて適宜行うことができる。また、乾燥温度や乾燥時間も、同様に適宜選択できる。
感光性シートの製造に使用するベースフィルム(以下、ベースフィルム(a)ということがある)としては、特に限定されないが、樹脂シート(又は樹脂フィルム)、例えば、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなど)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルムなど)、フッ素樹脂フィルム(ポリテトラフルオロエチレンフィルムなど)などを好適に使用できる。なお、ベースフィルム(a)は離型処理されていてもよい。また、ベースフィルムの厚みは、例えば、10〜500μm、好ましくは20〜400μm、さらに好ましくは50〜300μm程度であってもよい。
なお、ベースフィルム(a)は、感光性シートを作製したのち、感光性シートから剥離してもよい。また、取扱性や保存性の観点から、粘着性シートに対する積層(又は貼付)に供する前や複合グリーンシートの形成前において、必要であれば、感光性シートの表面を保護するためロール状に巻いてもよく、さらに別のベースフィルム(a)(又はカバーフィルム)を感光性シート上に積層又は貼付(ラミネート)してもよい。なお、積層又はラミネート方法としては、特に限定されず、慣用の方法、例えば、ローラーなどを用いて加圧(および加熱)する方法などを利用できる。
[粘着性グリーンシート]
粘着性グリーンシート(以下、単に粘着性シートということがある)は、無機成分(b)と、バインダー樹脂(又は粘着性バインダー樹脂)とで構成でき、基板に対して粘着性を有している。この粘着性シートは、複合シートにおいて、前記感光性グリーンシートと独立して形成できるため、基板(および感光性シート)に対する粘着性を高めることができ、複合グリーンシートと基板との密着性(さらには、形成したパターンの密着性)を高いレベルで保持できるとともに、グリーンシートとしての取扱性(柔軟性など)に優れている。
(無機成分(b))
粘着性グリーンシートを構成する無機成分(b)としては、前記無機成分(a)の項で例示の無機成分と同様の無機成分などが挙げられる。無機成分(b)は、前記感光性グリーンシートの無機成分(a)と、同種又は異種のいずれであってもよいが、パターンの用途に応じて、通常、同一(例えば、いずれもガラス粉末)であってもよい。
無機成分(b)は、反応性基、感光性基などの官能基を有していてもよい。特に、少なくとも感光性基(特に光重合性基)を有する無機成分を使用すると、粘着性シートにおいて、感光性シートとの境界域(又は界面域)を感光(特に光硬化)させることができるためか、感光性シート(特にネガ型のポリマーで構成された感光性シート)に形成したパターンの粘着性シートに対する密着性を向上できる。なお、官能基は、感光性シートを構成する感光性樹脂の態様(ネガ型、ポジ型など)に応じて選択できる。例えば、感光性樹脂がネガ型感光性樹脂(例えば、感光性ポリマーと光重合性モノマーと光重合性開始剤とで構成された感光性樹脂組成物など)である場合には、少なくとも感光性グリーンシートとの境界域を構成する無機成分(b)を、ネガ型感光性基(光重合性基など)を有する無機成分で構成してもよい。
反応性基としては、ヒドロキシル基や、加水分解縮合性基(又は加水分解重合性基)、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などのC1-10アルコキシ基、ハロゲン原子(臭素、塩素原子など)が例示でき、C1-4アルコキシ基などが好ましい。感光性基としては、前記例示の感光性基、例えば、ジアゾニウム塩基、アジド基、シンナモイル基、シンナミリデン基、重合性基などが挙げられ、特に、重合性基[(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基など]が好ましい。官能基を有する無機成分は、これらの官能基のうち、少なくとも感光性基(特に重合性基)を有するのが好ましい。
官能基を有する無機成分は、無機成分(b)の種類に応じて、種々の官能基(反応性基及び/又は感光性基)を有する化合物で無機成分(b)を処理(表面処理)することにより得ることができる。このような官能基を有する化合物としては、加水分解重合性有機金属化合物又は縮合物、反応性基を有する重合性単量体などが例示できる。
加水分解重合性有機金属化合物は、例えば、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、又はケイ素を含む化合物、特にアルミニウムを含む化合物(トリC1-4アルコキシアルミネートなど)、ケイ素を含む化合物(なかでもケイ素を含む化合物)である。これらの金属は、加水分解重合性有機金属化合物中に単独で又は2種以上併存していてもよい。
加水分解重合性有機金属化合物は、感光性基を有しない化合物(例えば、トリ又はテトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシランなどのアルコキシ基を有するケイ素含有化合物など)であってもよいが、通常、感光性基[特に、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などの重合性基(光重合性基)]を有する化合物を好適に使用できる。このような重合性基を有する加水分解重合性有機金属化合物としては、重合性基を有するシラン化合物、例えば、(メタ)アクリロイル基と加水分解性基とを有するシラン化合物[3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキルモノ乃至トリC1-4アルコキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジクロロシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキルモノ乃至トリハロシラン、N−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、(メタ)アクリロキシプロペニルトリメトキシシランなど]、アリル基と加水分解性基とを有する化合物(アリルトリクロロシランなど)、ビニル基と加水分解性基とを有する化合物[ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシランなどのビニルモノ乃至トリC1-4アルコキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリクロロシランなどのビニルモノ乃至トリハロシラン、ビニルトリアセトキシシランなどのビニルモノ乃至トリアシルオキシシラン、ビニルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、ビニルトリスイソプロペノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランなど]、商品名 KBM1003、KBM1063、KBM1103、KBM1403、KBM502又は503、KBM5102又は5103、KBM5403(信越化学工業(株)製)などが例示できる。これらの加水分解重合性有機金属化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
反応性基を有する重合性単量体としては、前記感光性樹脂の項で例示の反応性基及び重合性基を有する化合物(重合性化合物)と同様の化合物などが挙げられる。好ましい反応性基を有する重合性単量体には、ヒドロキシル基含有重合性単量体、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシC2-6アルキル(メタ)アクリレートなどが含まれる。反応性基を有する重合性単量体は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
好ましい官能基を有する化合物は、ネガ型の感光性基(特に光重合性基)を有する化合物、例えば、感光性基(重合性基)を有する有機金属化合物(特に、(メタ)アクリロイル基と加水分解性基とを有する化合物などの重合性基を有するシラン化合物)、ヒドロキシル基などの反応性基を有する重合性単量体などが挙げられる。
なお、官能基(特に光重合性基などの感光性基)は、前記のように無機成分(b)を前記官能基を有する化合物で処理することにより無機成分(b)に導入でき、無機成分(b)付近に存在していればよい。例えば、前記加水分解縮合性基(アルコキシ基など)や反応性基(ヒドロキシル基など)を介して無機成分(b)と前記官能基を有する化合物とが化学結合[共有結合、配位結合(無機成分を構成する金属への配位結合など)、水素結合(無機成分中に含まれるヒドロキシル基に対する水素結合など)など]していてもよく、前記官能基を有する化合物が無機成分(b)に吸着(化学吸着又は物理吸着)していてもよい。
無機成分(b)を官能基を有する化合物で処理する方法は、特に限定されず、例えば、無機成分(b)(無機粒子)と官能基を有する化合物との反応(化学反応)、加水分解重合性有機金属化合物又は縮合物や反応性基を有する重合性単量体との反応を利用する方法、例えば、表面グラフト重合法、CVD法などが挙げられる。また、無機成分(b)と官能基を有する化合物とを含む溶媒(特に官能基を有する化合物を溶解可能な溶媒)を超音波処理して、前記溶媒を除去することにより表面処理してもよい。
官能基(特に光重合性基などの感光性基)を有する無機成分(b)は、感光性シートに形成したパターンの密着性(界面密着性)を向上させるという観点から、粘着性シートにおいて、少なくとも感光性シートとの境界域(界面域、接触部分)を構成すればよい。そのため、粘着性シートは、例えば、(i)官能基を有する無機成分(b)をシート全体で有していてもよく、(ii)感光性シートとの境界域から官能基を有する無機成分(b)の濃度が連続的に又は段階的に減少する濃度勾配を有してもよく、(iii)官能基を有する無機成分(b)を含有する層と官能基を有しない無機成分を含有する層との積層構造を有していてもよい。
(バインダー樹脂)
本発明では、幅広い範囲のバインダー樹脂を使用できる。バインダー樹脂としては、基板に対する粘着性(タック性)を有し、かつシート形成性を有する限り、特に制限されず、種々の熱可塑性樹脂[例えば、ポリエステル系樹脂(脂肪族ポリエステル系樹脂など)、熱可塑性ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂(ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、ポリ酢酸ビニル系樹脂(酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸メチル共重合体など)、ビニルエーテル系樹脂(ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルアルキルエーテル、C1-6アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体など)、ポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、塩化ビニル系樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)、セルロース誘導体(セルロースエーテル類、セルロースエステル類など)、ゴム(スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴムなど)、天然高分子又はその誘導体(ゼラチンなど)など]、窒素含有重合体(ポリビニルピロリドンなど)などが含まれる。これらのバインダー樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
アクリル系樹脂としては、アクリル酸エステルを主成分とするアクリル系樹脂、例えば、アクリル酸エステルの単独又は共重合体、アクリル酸エステルと他の共重合性単量体との共重合体などが挙げられる。アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチルなどのアクリル酸C1-14アルキル(好ましくはアクリル酸C2-10アルキル、さらに好ましくはアクリル酸C2-8アルキル)などが挙げられる。アクリル酸エステルは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
他の共重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸エステル[メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキル(特にメタクリル酸C1-10アルキル);メタクリル酸C5-10シクロアルキル;メタクリル酸C6-10アリール;メタクリル酸ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸ヒドロキシC2-10アルキルなど]、(メタ)アクリルアミド系単量体[(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなど]、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジルなどの前記アクリル酸エステルの範疇に属さない(メタ)アクリル系単量体;スチレン系単量体(スチレンなど);不飽和カルボン酸又は無水物(無水マレイン酸など);不飽和カルボン酸エステル[マレイン酸エステル(マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルなどのマレイン酸モノ又はジC1-10アルキルエステルなど)、これらのマレイン酸エステルに対応するフマル酸エステルなど];ビニル系単量体[酢酸ビニル、ハロゲン化ビニル(塩化ビニルなど)など]などが挙げられる。共重合性単量体は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
アクリル系樹脂において、アクリル酸エステル(アクリル酸アルキル)の割合は、構成モノマー全体の10〜100モル%、好ましくは20〜100モル%、さらに好ましくは30〜100モル%程度であってもよい。
バインダー樹脂のガラス転移点(ガラス転移温度)は、基板(および感光性シート)に対する粘着性を保持できる範囲であれば特に限定されないが、例えば、−100℃〜30℃、好ましくは−50℃〜20℃、さらに好ましくは−30℃〜10℃程度であってもよい。
なお、バインダー樹脂は、前記感光性樹脂組成物を構成するポリマーと同様に、無機成分(b)との組合せに応じて、適宜選択するのが好ましい。すなわち、ゲル形成性の無機成分(ガラスなど)を使用する場合には、酸基を含有しないバインダー樹脂を使用するのが好ましく、また、低温焼成が必要な無機成分を使用する場合には、非芳香族性樹脂などの残渣を生成しない(又は生成を極力抑制できる)樹脂を使用するのが好ましい。
好ましいバインダー樹脂には、アクリル系樹脂(特に酸基を有しないアクリル系樹脂)が含まれる。アクリル系樹脂は、粘着性、シート形成性やシート取扱性のバランスに優れており、好適に使用できる。
(可塑剤)
粘着性グリーンシートは、さらに、可塑剤を含んでいてもよい。可塑剤を添加することにより、バインダー樹脂のガラス転移点を低下させることができるため、比較的高いガラス転移点を有するバインダー樹脂を使用しても、有効に粘着性(タック性)を保持できる。
可塑剤としては、バインダー樹脂を可塑化できれば、特に制限されず、例えば、フタル酸エステル[ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジノニルフタレートなどのジC1-10アルキルフタレート、ジC6-8シクロアルキルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジ(メトキシエチル)フタレートなど]、脂肪族エステル(ジブチルセバケートなどのC6-12脂肪族ジ又はトリカルボン酸エステル、トリエチレングリコールジアセテート、トリアセチンなど)、リン酸エステル(トリアルキルフォスフェート、トリアリールフォスフェートなど)、エポキシ誘導体(エポキシ化脂肪酸エステルなど)などが挙げられる。これらの可塑剤は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
好ましい可塑剤としては、フタル酸エステル(特に、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレートなどのジC1-8アルキルフタレート)などが挙げられる。
また、粘着性シートは、必要に応じて、慣用の添加剤、例えば、消泡剤、塗布性改良剤、粘着性付与剤(タッキファイヤーなど)、増粘剤、滑剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、耐光安定剤など)、界面活性剤、分散剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤、ゲル化剤、レベリング剤、焼結助剤(シリカ、カルシウムなど)、ワックスなどを含んでもよい。また、粘着性シートは、後述するように、シートの調製の際に用いる溶媒(の一部)を含んでいてもよい。
なお、粘着性シートは、感光性シートとの色比較を容易にするため、着色されていてもよい。着色する方法としては、特に制限されないが、例えば、着色剤(顔料など)を粘着性シートに含有させることにより簡便に着色させることができる。
(各成分の割合)
粘着性シートを構成する無機成分(b)の割合は、シート形成性を保持できる範囲であればよく、例えば、粘着性グリーンシート(固形分換算)全体に対して50〜99重量%、好ましくは50〜97重量%(例えば、60〜97重量%)、さらに好ましくは70〜95重量%(例えば、75〜95重量%)程度であってもよい。
また、官能基を有する化合物の使用量(又は表面処理量)は、例えば、無機成分(b)100重量部に対して0〜30重量部の範囲から選択でき、0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部(例えば、0.5〜5重量部)程度であってもよい。
バインダー樹脂(粘着性バインダー樹脂)の割合は、シート形成可能な範囲で選択でき、例えば、無機成分(b)100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは2〜40重量部、さらに好ましくは3〜30重量部程度であってもよい。
可塑剤の使用量は、バインダー樹脂の種類や特性(ガラス転移点など)などに応じて調整でき、例えば、バインダー樹脂100重量部に対して、0〜200重量部の範囲から選択でき、例えば、5〜150重量部、好ましくは10〜120重量部、さらに好ましくは30〜100重量部程度であってもよい。
粘着性シートの厚みは、基板に対する粘着性を確保できればよく、例えば、3〜200μm、好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは10〜50μm程度であってもよい。なお、粘着性シートは、無機成分を含んでいるので、後述するように、焼成後において、感光性シートの無機パターンと基板との間に、無機層を形成する。このため、粘着性シートの厚みを調整することにより、基板と無機パターンの間に介在する前記無機層の厚みを調整できる。
(粘着性グリーンシートの製造方法)
粘着性グリーンシートは、前記感光性グリーンシートの製造方法の項に記載の方法と同様の製造方法により製造できる。例えば、前記粘着性シートの無機成分(ガラス粉末など)と、バインダー樹脂と(必要に応じてさらに可塑剤などと)、必要に応じて溶媒とで構成されたペースト(又はスラリー)を、ベースフィルムに塗布して(さらに必要に応じて乾燥して)グリーンシート化することができる。なお、溶媒およびその割合、ペーストの調製および塗布方法などは前記と同様である。
粘着性シートの調製に使用するベースフィルム(以下、ベースフィルム(b)ということがある)もまた、前記例示の樹脂シート(又は樹脂フィルム)、例えば、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレンフィルムなど)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルムなど)などを好適に使用できる。
なお、粘着性シートは、通常、前記感光性シートに比べて、粘着性又は接着性が高く、ベースフィルムに対する剥離性(又は離型性)が小さい場合が多い。そのため、粘着性シートとベースフィルム(b)との間の剥離性(又は接着性)を、感光性シートとベースフィルム(a)との間の剥離性に対して相対的に高めてもよい。剥離性を高める方法としては、特に限定されないが、例えば、ベースフィルム(b)として、ベースフィルム(a)よりも高い離型性を有するフィルムを使用する方法、離型剤(シリコーンなど)や表面処理(コロナ放電処理、アンカーコーティング処理)などにより離型処理したベースフィルムを使用する方法などが挙げられる。
また、ベースフィルム(b)の厚みは、例えば、10〜500μm、好ましくは20〜400μm、さらに好ましくは50〜300μm程度であってもよい。
なお、ベースフィルム(b)は、粘着性シートを作成したのち剥離してもよい。また、取扱性や保存性の観点から、感光性シートに対する積層(又は貼付)に供する前や複合グリーンシートの形成前において、必要であれば、粘着性シートの表面を保護するため、ロール状に巻いてもよく、さらに別のベースフィルム(b)(又はカバーフィルム)を粘着性シート上に積層又は貼付(ラミネート)してもよい。積層又はラミネート方法は、特に限定されず、慣用の方法、例えば、ローラーなどを用いて加圧(および加熱)する方法などを利用できる。
[複合グリーンシート]
本発明では、粘着性シートと、この粘着性シートに積層(又は貼付)された感光性シートとで複合グリーンシート(以下、単に複合シートということがある)を構成できる。すなわち、この複合シートの粘着性シートを基板に積層することにより、高い粘着性(又はタック性又は密着性)を保持しつつ、高い感光特性(水性現像性など)を有するグリーンシート(積層グリーンシート)を積層(又はラミネート)できる。本発明の複合シートでは、各シート(感光性シート、粘着性シート)に、高い感光特性と粘着性とを個別に付与して機能を分離するので、シート形成性や取扱性(柔軟性など)を低下させることなく、感光特性および粘着性を高レベルで両立できる。
複合シートは、感光性シート上に粘着性シートを形成する(又は積層する)ことにより製造できる。具体的には、複合シートは、(a)感光性シートと粘着性シートを予め積層することにより製造してもよく、(b)基板をベースとして製造してもよい。なお、複合シートの製造において、各シート(感光性シート及び/又は粘着性シート)は、シートの態様に応じて、適宜、ベースフィルム(カバーフィルム)を剥離した後、積層又は貼付できる。
予め積層する方法(a)としては、例えば、感光性シート上に粘着性シートを積層する方法(又は粘着性シート上に感光性シートを積層する方法)などが挙げられる。このような方法では、基板から独立した複合シートを得ることができる。
基板をベースとして製造する方法(b)としては、例えば、基板上に粘着性シートを積層(ラミネート)し、必要に応じてベースフィルム(b)を剥離した後、ラミネートした粘着性シート上に、感光性シートを積層(ラミネート)して(さらに必要に応じてベースフィルム(a)を剥離して)複合シートを製造する方法などが挙げられる。このような方法は、粘着性シートの剥離性(ベースフィルム(b)に対する剥離性)が感光性シートの剥離性(ベースフィルム(a)に対する剥離性)に比べて大きい場合などにおいて、好適に利用できる。
なお、積層又はラミネート(例えば、感光性シートおよび粘着性シート間の積層や、基板への粘着性シートの積層)方法としては、特に限定されず、慣用の方法、例えば、ローラーなどを用いて加圧(および加熱)する方法などを利用できる。圧力、加熱温度などは、感光性シートや粘着性シートの構成成分の種類などに応じて適宜調整できる。
複合グリーンシートの厚み(すなわち、感光性シートおよび粘着性シートの総厚み)は、形成するパターンの厚みに応じて選択でき、例えば、10〜400μm、好ましくは20〜300μm、さらに好ましくは30〜200μm程度であってもよい。
[パターン形成方法]
パターン(無機パターン)は、慣用の方法により形成できる。例えば、基板上に感光性シートを表面にして複合グリーンシートを積層して(又は複合グリーンシートの粘着性シートを積層して)露光し、現像(水又はアルカリ現像)したのち、焼成することにより基板に無機パターンを形成できる。
なお、複合シートを基板に積層する方法は、前記複合シートの製造方法に応じて選択できる。すなわち、前記方法(a)で得られた複合シートでは、必要に応じてベースフィルム(b)を剥離したのち、複合シートを構成する粘着性シートを積層(又はラミネート)して、さらに必要に応じてベースフィルム(a)を剥離することにより形成してもよく、前記方法(b)では、基板上に粘着性シートを積層し(さらに必要に応じてベースフィルム(b)を剥離し)たのち、粘着性シート上に感光性シートを積層してもよい。また、積層又はラミネート方法としては、特に限定されず、前記と同様の方法を利用できる。
(基板)
基板としては、パターンの特性や用途に応じて、金属、ガラス、セラミックス(アルミナ、銅ドープアルミナ、タングステンシリケートなど)、プラスチックなどから適当に選択でき、シリコンウェハーなどの半導体基板であってもよい。本発明では、ガラスなどの基板であっても、低温で焼成することにより、効率よくパターン形成できる。
なお、基板は、粘着性シートとの密着性を一層向上させるため、表面処理されていてもよい。表面処理には、例えば、前記シランカップリング剤(重合性基を有する加水分解重合性シランカップリング剤など)などによる表面処理、アンカーコート剤又は下地剤(ポリビニルアセタール、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂など)、あるいはこれらの下地剤と無機微粒子との混合物によるコーティング処理などが含まれる。
(露光工程)
複合グリーンシート(又は感光性シート)に対する露光は、慣用の方法、例えば、所定のマスクを介して光線をパターン照射又は露光することにより行うことができる。光線としては、感光性樹脂の感光特性,パターンの微細度、ベース樹脂の種類などに応じて種々の光線(活性光線)、例えば、ハロゲンランプ,高圧水銀灯、UVランプ、(g線(436nm)、h線、i線(365nm)、エキシマーレーザー(例えば、XeCl(308nm)、KrF(248nm)、KrCl(222nm)、ArF(193nm)、ArCl(172nm)、F2(157nm)など)、X線、EB線、EUV線(13nm)などの10〜500nm程度の波長を有する放射光などが利用でき、単一波長であっても、複合波長であってもよく、混合波長であってもよい。
なお、露光エネルギーは感光性樹脂の感光特性(水又はアルカリ現像性など)などに応じて選択でき、露光時間は、通常、0.005秒〜10分、好ましくは0.01秒〜1分程度の範囲から選択できる。
(現像工程)
パターン露光の後、水性現像剤を用いて、慣用の方法で現像することによりパターンを形成できる。本発明では、疎水性又は親水性に拘らず、水性現像剤で現像できる。水性現像剤は、水を主成分とする現像剤である限り特に制限されず、前記感光性樹脂(感光性樹脂組成物)の種類や特性(ネガ型又はポジ型など、特にネガ型)に応じて、水、水と水溶性溶媒及び/又はアルカリとの混合溶媒などが使用できる。好ましい水性現像剤は、水、アルカリ現像剤(アルカリ水溶液)である。水溶性溶媒としては、例えば、メタノール,エタノール,イソプロパノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、セロソルブ類、セロソルブアセテート類などが例示でき、単独で又は二種以上混合して使用できる。水性現像剤における水の含有量は、例えば、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、さらに好ましくは90〜100重量%程度である。
現像法も特に制限されず、例えば、パドル(メニスカス)法,ディップ法,スプレー法などが採用できる。
なお、複合シートの積層からパターン形成に至る工程のうち適当な工程で、感光性シート(又は複合シート)を適当な温度で加熱処理してもよい。例えば、露光した後、必要により加熱処理してもよい。また、現像により形成されたパターンを加熱処理し、焼成工程に供してもよい。
(焼成工程)
焼成は、感光性シートおよび粘着性シートを構成する無機成分や基板の種類に応じて、適当な温度、例えば、300〜1200℃、好ましくは300〜1000℃、さらに好ましくは400〜600℃程度の温度で行うことができる。特に、無機成分(および基板)がガラスである場合には、700℃以下、例えば、400〜700℃、好ましくは450〜650℃、さらに好ましくは500〜600℃程度で低温焼成できる。焼成は、無機パターンの特性に応じて、不活性ガス雰囲気又は酸素含有ガス雰囲気(空気など)などの適当な雰囲気で行うことができ、常圧又は必要により減圧下で行ってもよい。焼成において、温度は段階的又は連続的に昇温してもよい。焼成時間は特に制限されず、1〜24時間、特に5〜24時間程度の範囲から選択できる。このような焼成により、無機質化した微細なパターンを形成でき、基板に対する無機質パターンの密着性も高い。
本発明の方法により得られるパターンは、粘着性シート由来の無機層(焼成した無機層、脱バインダーした無機層)を介して、基板上に無機パターン(感光性シートの無機成分(a)由来のパターン)が形成されている。すなわち、本発明のパターン形成方法では、基板と無機成分(a)で構成された無機パターンとの間に、無機成分(b)で構成された無機層が介在した凹凸状パターンを形成できる。
このような凹凸状パターンは、通常、基板上に、無機成分を含むペーストなどを塗布して焼成して無機層を形成し、この無機層上に、感光性ペーストなどを塗布した後、露光および現像し、さらに焼成するという二回の焼成工程を経て得られるが、本発明の方法では、一回の焼成(同時焼成)により、高いパターン形成性でこのような凹凸状パターンを形成できるため、焼成工程を簡略化でき、簡便にかつ効率よく無機パターン(凹凸状パターン)を形成できる。
本発明の方法により得られる凹凸状パターンにおいて、無機パターン(感光性シート由来のパターン)の残膜率は、無機成分の割合にもよるが、比較的高く、例えば、50〜98%、好ましくは60〜97%、さらに好ましくは75〜95%程度である。また、無機成分(b)で構成された無機層の残膜率は、例えば、30〜90%、好ましくは35〜85%、さらに好ましくは45〜80%程度である。
本発明の感光性グリーンシートおよび複合グリーンシートは、グリーンシートとしての取扱性に優れており実用性が高い。このため、感光性樹脂の種類や無機成分の種類に応じて、種々のパターン、例えば、絶縁性,誘電性,導電性,透明性,耐熱性,硬度,耐磨耗性,強度などに優れる無機パターンを形成するのに有用である。すなわち、無機成分(および基板)の種類に応じて、種々の用途、例えば、絶縁性電子部品(例えば、プラズマディスプレーパネルの前面又は背面基板に形成される隔壁など)、誘電性部品(プラズマディスプレーパネルのフロントリブ誘電体層など)、刷版材料、紫外線硬化塗料やインキなどに適用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、「部」とは、断りのない限り、「重量部」を意味する。
[粘着性グリーンシート]
(1)ビヒクル(アクリル樹脂溶液)の調製
ブトキシカルビトールアセテート(BCA)66部およびテルピネオール(TPO)66部で構成された混合溶媒中に、アクリル樹脂粉末(日新化成(株)製、AK−XC 重量平均分子量約100,000)68部を加え、室温下、攪拌し、溶解することにより、ビヒクル(アクリル樹脂溶液)としてAK−XC 34重量%のBCA/TPO溶液(溶媒重量比:BCA/TPO=1/1)を調製した。
(2)表面処理したガラス粉末(無機粒子)の調製
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)1部をエタノール100部に溶解し、この溶液中にガラス粉末(無機粒子)としてPbO−B23−SiO2系ガラス粉末(旭硝子(株)製)100部を浸漬し、室温において30分間超音波処理を行った。その後、室温下で風乾して溶媒を自然揮発させることにより、HEMA1重量%を表面付与処理したガラス粉末を調整した。
(3)ガラスペースト組成物(無機粒子含有組成物)の調製
(3a)上記(1)で調製したビヒクル(アクリル樹脂溶液:AK−XC 34重量%のBCA/TPO溶液)35.3部(樹脂分:12部)、可塑剤(ジブチルフタレート)10部、及びPbO−B23−SiO2系ガラス粉末(旭硝子(株)製)100部で構成された混合物を、三本ロールで混練することにより、ガラスペースト組成物を調製した。
(3b)上記(1)で調製したビヒクル(アクリル樹脂溶液:AK−XC 34重量%のBCA/TPO溶液)35.3部(樹脂分:12部)、可塑剤(ジブチルフタレート)10部、および上記(2)で調製したHEMA1重量%を表面付与処理したPbO−B23−SiO2系ガラス粉末(旭硝子(株)製)100部で構成された混合物を、三本ロールで混練することにより、ガラスペースト組成物を調製した。
(4)粘着性グリーンシートの形成と評価
上記(3a)及び(3b)で調製したガラスペースト組成物を、それぞれ、ベースフィルム[予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム]上にドクターブレード法により塗布し、100℃で15分乾燥して溶剤を除去することにより、厚さ40μmの粘着性グリーンシートをベースフィルム上に作製した。このようにして得られたシートは柔軟性に富むものであった。また、ベースフィルム上に形成されたシートの表面をガラス基板表面上に接するように重ね合わせ、加温(70℃〜100℃)しながら、ローラーにより加熱加圧すると、粘着性シートはガラス基板に対して適度な密着性を示した。また、加熱加圧後、室温付近まで冷却することにより、粘着性シートをガラス基板上に密着させたまま破損させることなく、ベースフィルムのみを容易に剥離することができた。このように、粘着性グリーンシートのガラス基板へのラミネート性、および粘着性シートのベースフィルムからの剥離性は良好であった。
[感光性グリーンシート]
(5)ガラスペースト組成物(無機粒子含有組成物)の調製
ヒドロキシプロピルセルロースにメタクリロイルオキシエチルイソシアネートが付加した付加体(HPC−MOI−L10)6部を、エチルセロソルブ24部に溶解し、ビヒクルを調製した。このビヒクルに、光重合性モノマーとしてエチレンオキシド(EO)変性トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学(株)製、ライトアクリレート TMP−6EO−3A)6部、光重合開始剤[チバガイギー(Ciba−Geigy)(株)製、イルガキュア369]0.4部、ガラス粉末としてPbO−B23−SiO2系ガラス粉末(旭硝子(株)製)100部を加え、三本ロールで混練することにより、ガラスペースト組成物を調製した。
なお、前記HPC−MOI−L10は、以下のようにして合成した。
反応容器内に窒素雰囲気下、メチルエチルケトン(ナカライテスク(株)製)300ml、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達(株)製)40gを加え、60℃において攪拌しながらHPCを溶解した。この溶液中に、トリエチルアミン(ナカライテスク(株)製)27.4mLをシリンジを用いて加え、次いで2−メタクリロイロキシエチルイソシアネート(MOI、昭和電工(株)製)1.8mLをシリンジを用いて加え、これらの混合物を60℃で3時間攪拌した。反応終了(MOI由来のIRピークである2200cm-1におけるピークの消失を確認)後、室温まで冷却し、混合物をヘキサン(ナカライテスク(株)製)1000mL中にゆっくりと加え、再沈殿操作を行った。不溶物を回収し、これを減圧乾燥することにより、目的物であるHPC−MOI−L10(収率81%)を得た。
(6)感光性グリーンシートの形成と評価
上記(5)で調製したガラスペースト組成物を、ベースフィルム[予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム]上にドクターブレード法により塗布し、100℃で15分乾燥して溶剤を除去することにより、厚さ40μmの感光性グリーンシートをベースフィルム上に作製した。このようにして得られたシートは柔軟性に富むものであった。
[複合グリーンシート]
上記(6)で得られたシートの表面(ベースフィルムが無い面)を、予めガラス基板表面上に形成した粘着性グリーンシート(上記(4)で得られたシート)のそれぞれに接するように重ね合わせ、加温(70℃〜80℃)しながら、ローラーにより加熱および加圧し、室温付近まで冷却し、上記(6)で得られたシートのベースフィルムを剥離した。上記(6)の感光性グリーンシートの表面は粘着性に乏しいタックフリーであったが、粘着性グリーンシートが適度な密着性を有していたため、上記(6)の感光性グリーンシートをベースフィルムから粘着性グリーンシート上に容易に転写(積層)することができた。
このようにガラス基板上に形成された2層のシート(上層:感光性グリーンシート、下層:粘着性グリーンシート)にパターンマスク[スペース(Space)/ライン(Line)=230μm/70μm]を介し、露光(高圧水銀灯、g,h,i線混合波長、100mJ/cm2)した後、水シャワーにより現像すると、マスクを反映した明確なパターンが形成されていることを確認した。そして、現像後、ガラス粉末の軟化点近くの温度(550〜580℃)で形成されたパターンを維持したまま、2層のシートを同時焼成できた。
なお、前記(3a)および(3b)のいずれのガラス粉末を用いた粘着性グリーンシートを使用しても、解像性、パターン密着性は良好であったが、前記(3b)のガラス粉末を使用した粘着性シートの方が、より解像性およびパターン密着性が良好であった。

Claims (12)

  1. 基板に対して粘着性を有する粘着性グリーンシートに積層してパターンを形成するための感光性グリーンシートであって、無機成分(a)と、水又はアルカリ現像可能な感光性樹脂とで構成されている感光性グリーンシート。
  2. 無機成分(b)とバインダー樹脂とで構成され、基板に対して粘着性を有する粘着性グリーンシートと、この粘着性グリーンシートに積層された請求項1記載の感光性グリーンシートとで構成されている複合グリーンシート。
  3. 無機成分(a)が、ガラス粉末で構成されている請求項1記載のシート。
  4. 感光性樹脂が、ベースポリマーと光重合開始剤とで構成されたネガ型感光性樹脂組成物である請求項1記載のシート。
  5. 感光性樹脂が、ベースポリマーと、光重合性モノマーと、光重合開始剤とで構成されている請求項1記載のシート。
  6. ベースポリマーが、光重合性基を有するヒドロキシ基含有セルロースエーテルである請求項4又は5記載のシート。
  7. 無機成分(a)が、軟化点700℃以下のガラス粉末で構成されており、感光性樹脂が、光重合性基を有するヒドロキシアルキルセルロースと、多官能性の光重合性モノマーと、光重合開始剤とで構成されており、無機成分(a)の割合が、感光性グリーンシート全体(固形分換算)に対して、70〜95重量%である請求項1記載のシート。
  8. 無機成分(b)がガラス粉末で構成されており、バインダー樹脂がアクリル系樹脂で構成されている請求項2記載のシート。
  9. 少なくとも感光性グリーンシートとの境界域を構成する無機成分(b)が、光重合性基を有する請求項2記載のシート。
  10. 粘着性グリーンシート上に感光性グリーンシートを積層して請求項2記載の複合グリーンシートを製造する方法。
  11. 基板上に感光性グリーンシートを表面にして請求項2記載の複合グリーンシートを積層して露光し、水又はアルカリ現像したのち、焼成して基板に無機パターンを形成する方法。
  12. 一回の焼成により、基板と無機成分(a)で構成された無機パターンとの間に、無機成分(b)で構成された無機層が介在した凹凸状パターンを形成する請求項11記載の方法。
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