JP3838724B2 - 感光性樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基材との密着性に富み、アルカリによる現像剥離性に優れた感光性樹脂組成物および該組成物を用いたフォトレジストフィルムに関し、更に詳しくは、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の大形ガラス基材上にパターン形成を行うときに有用な感光性樹脂組成物および該組成物を用いたフォトレジストフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルフィルムなどのベースフィルム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、その上からポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルムなどの保護フィルムを積層した3層ラミネートフィルムは、一般にフォトレジストフィルム或いはドライフィルムレジスト(DFR)と称され、プリント配線板の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されている。
その使用にあたっては、まずフォトレジストフィルム或いはドライフィルムレジスト(DFR)からベースフィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さいほうのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面等のパターンを形成させたい基材表面に張り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去してから露光する場合もある)、ついでその他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式としては、溶剤現像型のものと稀アルカリ現像型のものとがある。
【0003】
DFRのほか、該基材面に直接感光性樹脂組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフィルムなどのフィルムを介してパターンマスクを密着させ、露光を行う方法も良く知られている。
一方、最近、各種平板ディスプレイの開発が盛んに行われており、中でもPDPが注目を浴びており、今後ラップトップ型パソコンの表示画面から、各種電光掲示板、更には、いわゆる「壁掛けテレビ」へとその用途は拡大しつつあるが、かかるPDPの表示パネルは、ガラス基材に電極が形成されており、該電極形成にも上記のDFRが利用され始めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の電極形成においては、基材が従来の銅等の金属と異なりガラスやITO膜、SnO2膜等であるため、密着性が悪く、密着性を上げるために密着助剤等を用いると今度はアルカリ現像時の剥離性が低下して良好なパターン形成を行うことが困難となってしまう。
【0005】
【問題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、かかる課題について鋭意研究をした結果、ベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)及びシラン系化合物(D)を含有してなり、かつエチレン性不飽和化合物(B)として少なくともグリセリントリアクリレートを用いた感光性樹脂組成物が、ガラス基材、ITO膜、SnO2膜等との密着性に優れ、かつアルカリ現像時の剥離性にも優れ、更にはエッチング時の密着性にも優れ、かかる感光性樹脂組成物をベースフィルムに積層したフォトレジストフィルムが、上記のPDPの電極形成に有用であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明のベースポリマー(A)としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが用いられる。
これらの中では、(メタ)アクリレートを主成分とし、必要に応じてエチレン性不飽和カルボン酸や他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共重合体が重要である。アセトアセチル基含有アクリル系共重合体を用いることもできる。
【0007】
ここで(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどが例示される。
【0008】
エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれらの無水物やハーフエステルも用いることができる。これらの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。
【0009】
稀アルカリ現像型とするときは、エチレン性不飽和カルボン酸を15〜30重量%程度(酸価で100〜200mgKOH/g程度)共重合することが必要である。
他の共重合可能モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどが例示できる。
【0010】
エチレン性不飽和化合物(B)としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリントリアクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーが挙げられるが、本発明では、少なくともグリセリントリアクリレートを用いることを特徴とするもので、その他の多官能モノマーを併用してもよく、)また、これらの多官能モノマーと共に、単官能モノマーを適当量併用することもでき、かかる単官能モノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0011】
エチレン性不飽和化合物(B)中のグリセリントリアクリレートの含有量は、1〜80重量%が好ましく、更には20〜80重量%で、かかる含有量が1重量%未満ではレジストの密着性が低下し、逆に80重量%を越えるとパターン形成性が低下して(感度が低下して)好ましくない。
また、グリセリントリアクリレートの含有量は、ベースポリマー(A)100重量部に対して、50〜100重量部であることが好ましく、更には50〜80重量部で、かかる含有量が50重量部未満ではレジストの密着性が低下し、逆に100重量部を越えるとコールドフローの原因となって好ましくない。
【0012】
ベースポリマー(A)100重量部に対するエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合は、10〜200重量部、特に40〜100重量部の範囲から選ぶことが望ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の過少は硬化不良、可撓性の低下、現像速度の遅延を招き、エチレン性不飽和化合物(B)の過多は粘着性の増大、コールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下を招く。
【0013】
更に、光重合開始剤(C)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケタール、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、1,1−ジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ヘキサアリールイミダゾール二量体、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2’−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベゾスパロン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホンなどが挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。
光重合開始剤(C)の含有量は、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)との合計量100重量部に対して、1〜20重量部程度とするのが適当である。
【0014】
本発明においては、シラン系化合物(D)を含有させることも特徴とするもので、シラン系化合物(D)としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシ)−エチルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシ)−エチルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロプロピルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリロシランなどが挙げられるが、エポキシシラン、アミノシラン、クロロプロピルシランのいずれか1種以上を用いることが好ましい。シラン系化合物(D)の含有量としては、上記(A)〜(C)の総量100重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ましく、更には0.1〜1重量部で、特に0.1〜0.3重量部とすることが好ましい。シラン系化合物(D)の含有量が0.01重量%未満では、レジストの密着性が低下し、逆に1重量%を越えるとガラスやITO膜界面で剥離現象が見られて好ましくない。シラン系化合物(D)を含有させる方法としては、特に限定されず公知の方法、例えば上記の(A)〜(C)の樹脂組成物に所定量のシラン系化合物(D)を添加して、十分混合撹拌する方法等がある。
【0015】
本発明の感光性樹脂組成物には、そのほか、染料(クリスタルバイオレット,マラカイトグリーン,マラカイトグリーンレイク,ブリリアントグリーン,パテントブルー,メチルバイオレット,ビクトリアブルー,ローズアニリン,パラフクシン,エチレンバイオレット等)、密着性付与剤、可塑剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、などの添加剤を適宜添加することができる。
【0016】
本発明の感光性樹脂組成物を用いたDFRの製造及びそれを用いたPDP用基板に電極形成(パターン形成)する方法について、具体的に説明する。
(成層方法)
上記の感光性樹脂組成物は、これをポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルムなどのベースフィルム面に塗工した後、その塗工面の上からポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどの保護フィルムを被覆してDFRとする。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、DFR以外の用途にも利用することができ、かかる用途としては、本発明の感光性樹脂組成物を、ディップコート法、フローコート法、スクリーン印刷法等の常法により、加工すべき(ガラス等の)基板上に直接塗工し、厚さ1〜150μmの感光層を容易に形成することもできる。塗工時に、メチルエチルケトン、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、シクロヘキサン、メチルセルソルブ、塩化メチレン、1,1,1−トリクロルエタン等の溶剤を添加することもできる。
【0017】
(露光)
DFRによって画像を形成させるにはベースフィルムと感光性樹脂組成物層との接着力及び保護フィルムと感光性樹脂組成物層との接着力を比較し、接着力の低い方のフィルムを剥離してから感光性樹脂組成物層の側をガラス面やITO膜に貼り付けた後、他方のフィルム上にパターンマスクを密着させて露光する。感光性樹脂組成物が粘着性を有しないときは、前記他方のフィルムを剥離してからパターンマスクを感光性樹脂組成物層に直接接触させて露光することもできる。ITO膜などの導電物に直接塗工した場合は、その塗工面に直接またはポリエステルフィルムなどを介してパターンマスクを接触させ、露光に供する。
露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0018】
(現像)
露光後は、レジスト上のフィルムを剥離除去してから現像を行う。
本発明の感光性樹脂組成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどのアルカリ0.5〜3重量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。
(エッチング)
現像後、エッチングを行う。
エッチングは、通常塩化第二銅−塩酸又は塩化第二鉄−塩酸等の酸性エッチング液が用いられる。
(硬化レジスト剥離)
エッチング工程後、残っている硬化レジストの剥離を行う。
硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの0.5〜10重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
次いで、十分に水洗浄を行った後、乾燥される。
【0019】
かくして、PDP用前面基板上に電極が形成されて、その後、背面基材との間にガス封入後、接合されてPDPとして実用に供されるのである。
【0020】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
(ドープの調整)
下記のベースポリマー(A)55部、下記のエチレン性不飽和化合物(B)30部、下記処方の光重量開始剤(C)8部及び下記のシラン系化合物(D)0.3部を混合して感光性樹脂組成物を調製した。
ベースポリマー(A)
メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/スチレン/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で32/30/15/2/21である共重合体(酸価143.3、ガラス転移点66.3℃、重量平均分子量8万)
エチレン性不飽和化合物(B)
グリセリントリアクリレート(ダイセルユービーシー社製、「OTA−480」)
光重合開始剤(C)
ベンゾフェノン/4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン/2,2−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾールの重量比8/0.15/1の混合物
シラン系化合物(D)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
【0021】
(ドライフィルムの作製)
上記のドープを、ギャップ3ミルのアプリケーターを用いて厚さ20μmのポリエステルフイルム上に塗工し、室温で1分30秒放置した後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ3分間ずつ乾燥して、レジスト厚20μmのドライフイルムとなした(ただし保護フイルムは設けていない)。
(PDPガラス基板へのラミネート)
このドライフイルムを、オーブンで60℃に予熱したITO付きガラス基材(200mm×200mm×2mm)上に、ラミネートロール温度100℃、同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速度1.5m/secにてラミネートした。
【0022】
(露光,現像)
ラミネート後、ITO全面にL/S(ライン/スペース)=100μm/100μmになるようにラインパターンをポリエステルフイルム上に置いて、オーク製作所製の露光機HMW−532Dにて3kw超高圧水銀灯で100mjに露光した。露光後15分間のホールドタイムを取った後、1%Na2CO3水溶液、30℃で、最少現像時間の1.5倍の時間で現像し、その後、水洗・乾燥を行って、L/S=100μm/100μmのレジスト層のパターンを形成させた。
(エッチング、硬化レジスト剥離)
上記のパターンを塩化第2鉄(45℃、42゜Be)でエッチングし、その後、レジストパターンに3%NaOH水溶液を50℃にて2kgの圧力でスプレーして、レジスト層の剥離を行ってITOパターン(L/S=100μm/100μm)を、PDP用基板上に形成した。
【0023】
上記のITOパターンの作製工程において、以下の評価を行った。
[レジスト密着性]
上記の現像工程において、別途、最少現像時間の3倍の時間で現像した場合のレジストの密着性を目視観察して、以下の通り評価した。
◎ −−− レジストに浮きが全く認められない
○ −−− レジストの先端部に浮きが認められる
× −−− 全体的にレジストの浮きが認められる
[エッチング密着性]
上記のエッチング工程において、形成されたパターンのライン幅(100μm)を実測して、その測定値により、以下の通り評価した。
なお、ラインパターンは100μmに設定しているが、エッチング時の密着性が低下すると、形成されたライン幅が細くなり好ましくない。
◎ −−− 形成されたライン幅が95μm以上
○ −−− 形成されたライン幅が90μm以上、95μm未満
× −−− 形成されたライン幅が90μm未満
[剥離性]
上記のエッチング後のレジスト剥離工程において、該ライン状のレジストの剥離状態を目視観察して、以下の通り評価した。
◎ −−− レジストが分散(細分化)して剥離
○ −−− レジストが2分割して剥離
× −−− レジストがライン状で剥離
【0024】
実施例2
実施例1において、シラン系化合物(D)を0.1部とした以外は同様に行って感光性樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。
実施例3
実施例1において、エチレン性不飽和化合物(B)をグリセリントリアクリレート/ポリプロピレン(#700)ジアクリレートの重量比25/10の混合物とした以外は同様に行って感光性樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。
【0025】
比較例1
実施例1において、グリセリントリアクリレートに替えてトリメチロールプロパントリアクリレートを用いた以外は同様に行って感光性樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。
比較例2
実施例1において、シラン系化合物(D)を無添加とした以外は同様に行って感光性樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂組成物は、エチレン性不飽和化合物としてグリセリントリアクリレートを含有し、かつシラン系化合物を含有しているため、ガラス基材、ITO膜、SnO2膜等との密着性に富み、アルカリによる現像剥離性に優れており、更にはエッチング時の密着性にも優れ、PDP等の大形ガラス基材上に電極を形成する等のパターン形成用途に大変有用である。
Claims (7)
- ベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)及びシラン系化合物(D)を含有してなり、かつエチレン性不飽和化合物(B)として少なくともグリセリントリアクリレートを用いることを特徴とする感光性樹脂組成物。
- シラン系化合物(D)が、エポキシシラン、アミノシラン、クロロプロピルシランのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- シラン系化合物(D)の含有量が、ベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)及び光重合開始剤(C)の総量100重量部に対して、0.01〜5重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
- グリセリントリアクリレートの含有量が、ベースポリマー(A)100重量部に対して、50〜100重量部であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の感光性樹脂組成物。
- ベースポリマー(A)100重量部に対するエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合が、10〜200重量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれかに記載の感光性樹脂組成物をベースフィルムに積層してなることを特徴とするフォトレジストフィルム。
- プラズマディスプレイパネル形成用基材上の電極形成時のパターン形成に用いることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の感光性樹脂組成物または請求項6記載のフォトレジストフィルム。
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