JP2719799B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP2719799B2 JP63259123A JP25912388A JP2719799B2 JP 2719799 B2 JP2719799 B2 JP 2719799B2 JP 63259123 A JP63259123 A JP 63259123A JP 25912388 A JP25912388 A JP 25912388A JP 2719799 B2 JP2719799 B2 JP 2719799B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、基材への密着性、現像速度、レジスト形
状、レジスト剥離速度と剥離片の分散性のいずれもがす
ぐれている感光性樹脂組成物に関するものである。
従来の技術 ポリエステルフィルムなどのベースフィルム上に感光
性樹脂組成物を層状に塗布成層し、その上からポリエチ
レンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどの
保護フィルムを積層したラミネートフィルムは、一般に
ドライフィルムと称され、プリント配線板の製造用、金
属の精密加工用に広く使用されている。
その使用にあたっては、まずドライフィルムからベー
スフィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さい方
のフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を銅
張基板の銅面に貼り付けた後、パターンマスクを他方の
フィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィ
ルムを剥離除去してから露光する場合もある)、ついで
その他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光
後の現像方式としては、溶剤現像型のものと稀アルカリ
現像型のものとがある。
ドライフィルムのほか、金属面に直接感光性樹脂組成
物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフィル
ムなどのフィルムを介してパターンマスクを密着させ、
露光を行う方法もよく知られている。
ドライフィルムの場合は、金属との密着性が小さい
と、ラミネート後のドライフィルムのカッティングの
際、あるいは露光後現像前にフィルムを剥離除去する
際、レジストの一部が基板から浮き上ったり欠けたりす
るなどのトラブルを生ずることがある。
また金属面との密着性が不足すると、現像液、さらに
はエッチング液(プリントアンドエッチング法の場合)
やメッキ前処理剤・メッキ液(メッキ法の場合)が、レ
ジストと金属との界面から浸入し、レジスト浮き、エッ
チング液の浸み込み、あるいはメッキもぐりなどを生じ
て良好なパターン再現性が得られず、さらにはなはだし
い場合には断線やショートを惹き起こして不良品となる
こともある。
このように、銅張基板の銅面など金属面への感光性樹
脂組成物層の成層、露光、エッチング、メッキの段階で
はレジスト−金属間の強固な密着性が要求されるが、そ
の後の工程である硬化レジスト除去工程においては、硬
化レジストが容易に剥離除去されることことが要求され
る。
硬化レジストの剥離除去は、溶剤現像型の感光性樹脂
組成物の場合には溶剤を用いて比較的容易になされる
が、この種の溶剤として使われている塩化メチレンなど
は毒性を有しかつコストが高いので、工業的には制約が
ある。
一方、稀アルカリ現像型の感光性樹脂組成物の場合
は、硬化レジストの剥離除去をアルカリ剥離液を用いて
行うのが工業的には有利であり、最近ではこの方法が多
く採用されているが、剥離速度が遅いために生産性の低
下を招くこと、ハンダメッキの場合はSn、Pbのアルカリ
溶出が起こることなどの問題点があり、また剥離状態が
不良であればレジスト残りや銅面の変色が生じ、エッチ
ング不良やハンダ付け不良等の不良品を発生させること
になる。
印刷配線板の高密度化が進むにつれて、回路形成のた
めの稀アルカリ現像型レジストに要求される性能もきび
しくなり、高感度、高解像力、迅速な現像スピー
ド、良好なレジスト形成、迅速なレジスト剥離速度
と剥離片の良好な分散性を同時に満足することが要求さ
れる。
特開昭60−57337号公報には、イソプロピルアルコー
ルを主成分とする溶媒中で溶液重合したバンダー用熱可
塑性重合体溶液、分子中に少なくとも2個のエチレン性
不飽和基を有する架橋性単量体、および光重合開始剤よ
りなる光重合性樹脂組成物につき開示があり、その表3
を見ると、剥離片がどのような形状で剥離するかが示さ
れている。
特開昭62−43642号公報には、一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は−CH2CH2
OR3またはアルコール残基、R3は脂肪酸残基または環式
酸残基)のエチレン性不飽和化合物、カルボキシル基含
有フィルム形成性付与ポリマー、および光開始剤または
光開始剤系からなる光重合性組成物が示されており、こ
のものはアルカリ水溶液によるレジスト除去を、剥離片
の形での膨潤除去でなく、アルカリ水溶液中に完全溶解
することにより除去できるとしている。
特開昭62−75633号公報には、アクリル酸アルキルエ
ステル、メタクリル酸およびメタクリル酸アルキルエス
テルを共重合成分とするアルカリ可溶のビニル系共重合
化合物であって、その共重合割合が異なるもの2種の混
合物からなる感光性樹脂組成物が示されており、このも
のは、現像後のアルカリ水溶液によるレジストの剥離除
去に際し、剥離片が微細になるとしている。
特開昭62−208044号公報には、剥離された光硬化レジ
ストが水酸化ナトリウム等の剥離液に難溶性となるよう
にするための光重合性積層体として、カルボキシル基含
有線状重合体に、式 で示される化合物を光重合可能なエチレン性不飽和化合
物の少なくとも一部として用いることが記載されてい
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来の技術の項で述べたとの要求
性能、すなわち、 良好なレジスト形成、 迅速なレジスト剥離速度と剥離片の良好な分散性、 は相矛盾する性能であり、これら両者を同時に満足する
ことは難しい。
特開昭60−57337号公報の表3を見ると、バインダー
用熱可塑性重合体の酸成分の共重合割合が多くなるほど
レジストの剥離が容易になる反面、アルカリ水溶液に対
する溶解性が過度になることがわかり、酸成分が50重量
%にもなると現像そのものが不可能になっている。つま
り、硬化レジストの剥離性を上げようとすると、現像に
際し未露光部だけでなく露光部まで溶解するおそれがあ
り、そのバランスをとるのが難しいのである。
特開昭62−43642号公報においては、アルカリ水溶液
によるレジスト除去を、剥離片の形での膨潤除去でな
く、アルカリ水溶液中に「完全溶解」することにより除
去できるようにしているが、この方法はレジスト形状の
低下を招きやすい上、剥離処理後の剥離液の粘度が上昇
し、送水操作や排水処理が著しく行いにくくなるという
不利がある。
特開昭62−75633号公報は、共重合割合が異なるもの
2種のアルカリ可溶ビニル系共重合化合物の混合物、つ
まり、レジスト形状が良好で剥離片の分散性の劣るポ
リマーと、レジスト形状は劣るが剥離片の分散性の良
いポリマーとを併用することにより、現像後のアルカリ
水溶液によるレジストの剥離除去性を高めようとするも
のであるが、両ポリマーの欠点はそれぞれ内在している
ため、必ずしも所期の目的を達成していない。
特開昭62−208044号公報によれば、剥離片が剥離液に
難溶性とはなるが、剥離片の不溶率は実施例によれば58
〜80%であってかなりの部分が溶解するため、やはり所
期の目的を十分には達成しえない。
本発明は、このような状況に鑑み、高感度、高解
像力、迅速な現像スピード、良好なレジスト形成、
迅速なレジスト剥離速度と剥離片の良好な分散性を同
時に満足することができる感光性樹脂組成物を提供する
ことを目的になされたものである。
課題を解決するための手段 本発明の感光性樹脂組成物は、ベースポリマー
(A)、共重合性モノマー(B)および光重合開始剤
(C)からなる組成物であって、前記光重合性モノマー
(B)の少なくとも一部が、一般式 (ただし、Y−は RはHまたはCH3、m+n=0〜20)で示されるトリシ
クロアルカン基含有アアクリル系モノマー(b)である
ことを特徴とするものである。
以下本発明を詳細に説明する。
ベースポリマー(A) ベースポリマー(A)としては、従来よりベースポリ
マー/光重合性モノマー/光重合開始剤系の感光性樹脂
組成物のベースポリマーとして用いられている種々のポ
リマー、たとえば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂などが用いられる。
これらの中では、アクリル酸エステルまたは/および
メタクリル酸エステルを主成分とし、必要に応じエチレ
ン性不飽和カルボン酸や他の共重合可能なモノマーを共
重合したアクリル系樹脂が重要である。稀アルカリ現像
型とするときは、エチレン性不飽和カルボン酸を15〜30
重量%程度(酸価で100〜200mgKOH/g程度)共重合する
ことが必要である。酸価が100mgKOH/g未満では現像時間
が長くなる上、粘着性が増加し、一方酸価が200mgKOH/g
を越えると、硬化物の耐現像液性が低下して、像に歪が
生ずるおそれがあるなどレジスト形状に問題となる。ア
クリル系樹脂の重量平均分子量は、塗膜性や膜強度の点
から、30000以上であることが好ましい。
上記中アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブ
チルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ベンジルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシロピ
ルアクリレート、グリシジルアクリレートなどが例示さ
れ、メタクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリシジル
メタクリレートなどが例示される。
エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸が好適
に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマール酸、イタ
コン酸などのジカルボン酸、あるいはそれらの無水物や
ハーフエステルも用いることができる。これらの中で
は、アクリル酸とメタクリル酸が好ましい。
他の共重合可能モノマーとしてはアクリルアミド、メ
タクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アル
キルビニルエーテルなどが例示できる。
光重合性モノマー(B) 光重合性モノマー(B)としては、その少なくとも一
部が、一般式 (ただし、Y−は RはHまたはCH3、m+n=0〜20)で示されるトリシ
クロアルカン基含有アクリル系モノマー(b)が用いら
れる。m+nが20を越えると、親水性が過多となってレ
ジスト形状が悪くなる。
上記トリシクロアルカン基含有アクリル系モノマー
(b)以外の光重合性モノマー(B)としては、エチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、ブチレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘ
キサングリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、グリセリンジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
アクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシ
ポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3
−アクリロイルオキシプロピルアクリレート、フェノキ
シポリエチレングリコールアクリレート、エチレングリ
コールジグリシジルエーテルジアクリレート、ジエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、1,
6−ヘキサメチルジグリシジルエーテルジアクリレー
ト、フタル酸ジグリシジルエステルジアクリレート、グ
リセリンポリグリシジルエーテルポリアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコー
ルジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタク
リレート、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリ
セリンジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタ
クリレート、ペンタエリスストールトリメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、2,
2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシ
フェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシプロピルメタクリレート、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテルジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、1,
6−ヘキサメチルジグリシジルエーテルジメタクリレー
ト、フタル酸ジグリシジルエステルジメタクリレート、
グリセリンポリグリシジルエーテルポリメタクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート
などの多官能モノマーがあげられる。これらの多官能モ
ノマーと共に、単官能モノマーを適当量併用することも
できる。
単官能モノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−フェノキシ−
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセリ
ンモノアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルア
シッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフアクリレ
ート、N−メチロールアクリルアミドや、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2
−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピ
ルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、グリセリンモノメタクリレート、2−メ
タクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタ
ル酸誘導体のハーフメタクリレート、N−メチロールメ
タクリルアミドなどがあげられる。
光重合開始剤(C) 光重合開始剤(C)としては、たとえば、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn
−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベン
ジルジフェニルジスルフィド、ジベンジル、ジアセチ
ル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3′−ジメチル
−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、p,
p′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ピバロインエ
チルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1,1−ジク
ロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフ
ェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキ
サントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2−ジエト
キシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェノキシアセ
トフェノン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキ
シイソブチルフェノン、ジベンゾスパロン、1−(4−
イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)
フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリ
ブロモフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルス
ルホンなどがあげられ、これらを適当に組合せて、通常
は染料と共に用いる。
配合割合 ベースポリマー(A)100重量部に対する光重合性モ
ノマー(B)の割合は、10〜200重量部、特に40〜100重
量部の範囲から選ぶことが望ましい。光重合性モノマー
(B)の過少は硬化不良、可撓性の低下、現像速度の遅
延を招き、光重合性モノマー(B)の過多は粘着性の増
大、コールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下をを
招く。
光重合性モノマー(B)に占めるトリシクロアルカン
基含有アクリル系モノマー(b)の割合は、5〜100重
量%、特に20〜80重量%であることが望ましい。トリシ
クロアルカン基含有アクリル系モノマー(b)の割合が
余りに少ないときは所期の改善効果が達成されない。
光重合開始剤(C)の配合割合は、ベースポリマー
(A)と光重合性モノマー(B)との合計量に対し0.1
〜10重量%程度とするのが適当である。
なお、上記各成分のほかに、重合禁止剤、溶剤、可塑
剤、着色剤、表面張力改質剤、安定剤、消泡剤、密着性
付与剤、難燃剤などの公知の添加剤を配合することがで
きる。
成層方法 上記の感光性樹脂組成物は、これをポリエステルフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム
などのベースフィルム面に塗工した後、その塗工面の上
からポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フ
ィルムなどの保護フィルムを被覆してドライフィルムと
する。
ドライフィルムのほか、金属面に直接感光性樹脂組成
物を塗布成層することもできる。
露光 ドライフィルムの場合は、ベースフィルムと感光性樹
脂組成物層との接着力および保護フィルムと感光性樹脂
組成物層との接着力を比較し、接着力の低い方のフィル
ムを剥離してから感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の
銅面などの金属面に貼り付けた後、他方のフィルム上に
パターンマスクを密着させて露光する。感光性樹脂組成
物層が粘着性を有しないときは、前記他方のフィルムを
剥離してからパターンマスクを感光性樹脂組成物層に直
接接触させて露光することもできる。
金属面に直接塗工した場合は、その塗工面に直接また
はポリエステルフィルムなどを介してパターンマスクを
接触させ、露光に供する。
露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源とし
ては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、
キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプな
どが用いられる。露光量は、40〜1000mJ/cm2程度とする
ことが多い。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って
硬化の完全を図ることもできる。
現像 露光後は、レジスト上のフィルムを剥離除去してから
現像を行う。
本発明の感光性樹脂組成物が稀アルカリ現像型である
ときは、露光後の現像は、炭酸ソーダ、水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、リン酸ソーダなどのアルカリの稀薄
水溶液を用いて行う。溶剤現像型であるときは、1,1,1
−トリクロロエタンなどの溶剤を用いて現像を行う。
エッチング、メッキ エッチング法を採用するときは、塩化第二鉄水溶液や
塩化第二銅水溶液などのエッチング液を用いて常法に従
ってエッチングを行う。メッキ法を採用するときは、脱
脂剤、ソフトエッチング剤などのメッキ前処理剤を用い
て前処理を行った後、メッキ液を用いてメッキを行う。
硬化レジストの剥離除去 硬化レジストの剥離除去は、溶剤現像型の感光性樹脂
組成物の場合には、塩化メチレンなどの溶剤を用いて行
う。稀アルカリ現像型の感光性樹脂組成物の場合には、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの1〜5%程度
の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用い
て行う。
用途 本発明の感光性樹脂組成物は、プリント配線板の製造
用、金属の精密加工用をはじめ、種々の用途に用いるこ
とができる。
作用および発明の効果 本発明の感光性樹脂組成物は、光重合性モノマー
(B)の少なくとも一部としてトリシクロアルカン基含
有アクリル系モノマー(b)を用いたため、金属との密
着性が良好であることはもとより、高感度、高解像
力、迅速な現像スピード、良好なレジスト形成、
迅速なレジスト剥離速度と剥離片の良好な分散性を同時
に満足する、特に本来相矛盾するはずのとの性質を
併せ有するところが本発明の最大の特長点である。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下
「部」、「%」とあるのは重量基準で表わしたものであ
る。
〈材料の準備〉 ベースポリマー(A) A−1 重量平均分子量10万、酸価160mgKOH/gのメチルメタク
リレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸(重量
比55/20/25)共重合体のメチルエチルケトン/トルエン
/メチルセロソルブ(重量比70/10/20)混合溶剤による
35%溶液。
A−2 重量平均分子量8万、酸価180mgKOH/gのメチルメタク
リレート/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチルメ
タクリレート/メタクリル酸(重量比50/18/5/27)共重
合体のメチルエチルケトン/トルエン/メチルセロソル
ブ(重量比70/10/20)混合溶剤による35%溶液。
光重合性モノマー(B) トリシクロアルカン基含有アクリル系モノマー(b) 一般式 (ただし、Y−は RはHまたはCH3、m+n=0〜20)において、 とするとき、 b−1:Y=Y1、R=H 、m+n=0 b−2:Y=Y2、R=H 、m+n=2 b−3:Y=Y2、R=H 、m+n=10 b−4:Y=Y2、R=H 、m+n=20 b−5:Y=Y1、R=H 、m+n=10 b−6:Y=Y2、R=CH3、m+n=10 であるトリシクロアルカン基含有アクリル系モノマー。
上記(b)以外の光重合性モノマー b′−1 フェノキシポリエチレングリコールアクリレ
ート b′−2 トリメチルロールプロパントリアクリレート b′−3 ポリエチレングリコール(n=14)ジメタク
リレート b′−4 2,2′−ビス(4−メタクリロキシポリエト
キシフェニル)プロパン 高重合開始剤(C)および染料 の混合物。
〈処方〉 下記の処方で感光性樹脂組成物を調製した。
実施例1の処方 また、上記処方におけるb−1 28部に代えて 実施例2 b−2 28部、 実施例3 b−3 28部、 実施例4 b−4 28部、 実施例5 b−5 28部、 実施例6 b−6 28部、 比較例1 b′−2 10部とb′−3 18部、 比較例2 b′−2 10部とb′−4 18部、 比較例3 b′−3 10部とb′−4 18部 を用いた場合(比例例1〜3においてもb′−1は使
用)、および上記処方におけるA−1に代えてA−2を
154部用いた場合(実施例7)につき、それぞれ感光性
樹脂組成物を調製した。
〈ドライフィルムの作成〉 上記組成物を均一に溶解後、25μm厚のポリエステル
フィルム上に塗布し、95℃で10分熱風乾燥機にて乾燥
後、その上から30μm厚のポリエチレンフィルムを積層
した。乾燥後の感光性樹脂組成物層の厚みは50μmであ
った。
〈銅張基板へのラミネート〉 このようにして得られたドライフィルムを、ラミネー
ターを用いて、予め表面研磨、水洗、乾燥および加温を
行った銅厚35μmの銅張基板各2枚に、ロール温度110
℃、ロール圧力3kg/cm、ラミネート速度1.5m/secの条件
でポリエチレンフィルムを剥離しながらラミネートし
た。
〈露光〉 次に、3KW超高圧水銀灯を光源とする露光機を用い
て、露光量が80mJ/cm2となるように露光を行った。
〈現像〉 露光終了後、ポリエステルフィルムを剥離してから、
温度30℃の1%炭酸ソーダ水溶液を使用して、スプレー
圧1.0kg/cm2でスプレー現像を行った。
〈エッチング〉 パターン露光基板につき、塩化第二銅酸性エッチング
液を用いて、液温50℃、スプレー圧1.5kg/cm2、90秒の
条件でエッチングを行った。
〈硬化レジストの剥離除去〉 次に、3%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、50℃、
スプレー圧1.5kg/cm2の条件で硬化レジスト(大きさ10c
m×10cm、全面露光)の剥離除去を行った。
〈評価、測定〉 〈密着性〉 露光した基板は、露光後15分後および現像後15分後
に、カッターで1mm角100個のマス目の切り傷をつけてセ
ロハン粘着テープによる剥離試験に供し、密着性を調べ
た。
〈現像速度およびレジスト形状〉 露光を行わないものにつき上記の現像条件で現像を行
い、最小現像時間(銅面が完全に露出するまでの時間)
を測定した。
また、露光を行ったものにつき上記の現像条件で現像
を行い、レジスト形状(パターン切れの有無)を観察し
た。
〈レジスト剥離速度、剥離片の分散性〉 上述の剥離除去操作において、完全剥離除去時間を測
定すると共に、剥離片の分散状態を観察した。
〈結果〉 以上、実施例1〜7および比較例1〜3の結果を第1
表に示す。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースポリマー(A)、光重合性モノマー
    (B)および光重合開始剤(C)からなる組成物であっ
    て、前記光重合性モノマー(B)の少なくとも一部が、
    一般式 (ただし、Y−は RはHまたはCH3、m+n=0〜20)で示されるトリシ
    クロアルカン基含有アクリル系モノマー(b)である感
    光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ベースポリマー(A)100重量部に対する
    光重合性モノマー(B)の割合が10〜200重量部である
    請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】光重合性モノマー(B)に占めるトリシク
    ロアルカン基含有アクリル系モノマー(b)の割合が5
    〜100重量%である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ベースポリマー(A)がアクリル系樹脂で
    ある請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】アクリル系樹脂がエチレン性不飽和カルボ
    ン酸成分を含む樹脂である請求項4記載の感光性樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】ドライフィルム用の感光性樹脂組成物であ
    る請求項1記載の感光性樹脂組成物。
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