JP2821547B2 - 架橋硬化型樹脂組成物 - Google Patents

架橋硬化型樹脂組成物

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JP2821547B2 JP26459889A JP26459889A JP2821547B2 JP 2821547 B2 JP2821547 B2 JP 2821547B2 JP 26459889 A JP26459889 A JP 26459889A JP 26459889 A JP26459889 A JP 26459889A JP 2821547 B2 JP2821547 B2 JP 2821547B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はアルカリ性水溶液によつて現像可能な光重合
性又は放射線重合性樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
近年プリント配線板作製用フオトレジストとして光重
合性樹脂層を支持フイルムと保護フイルムとでサンドイ
ツチ状にはさんだ構造のいわゆるドライフイルムレジス
トが広く使用されている。光重合性樹脂層としては未露
光部を塩素系有機溶剤で現像除去する溶剤現像型と、未
露光部をアルカリ水溶液によつて現像除去するアルカリ
現像型とが知られているが、環境への影響および製造コ
ストの有利さからアルカリ現像型のドライフイルムレジ
ストが主流になりつつある。
保護フイルムと支持フイルムとを有するアルカリ現像
型ドライフイルムレジストの使用法は、まず、該ドライ
フイルムレジストより保護フイルムを剥離しながら光重
合性樹脂面を銅張積層板に熱にてラミネートし、次いで
レジストフイルムの支持フイルム面にフオトツールを密
着させ要硬化部を紫外線等で露光硬化させる。次いで支
持フイルムを剥がした後炭酸ナトリウムなどの弱アルカ
リ水溶液により未露光部を現像除去しレジストの回路パ
ターンを得る。この後、銅スルーホール法の場合には、
銅表面をエツチングした後、水酸化ナトリウムなどの強
アルカリ水溶液によつて硬化レジストを剥離させ、プリ
ント配線板を得る。また、半田スルーホール法の場合に
は、銅めつきおよび半田めつきを施した後、硬化レジス
トを強アルカリ水溶液で剥離し、さらに露出した銅をエ
ッチングすることによりプリント配線板を得る。
上記工程中、ドライフイルムレジストは、エツチング
レジストあるいはめつきレジストとして十分な耐性を有
していなければならないことは当然のことであり、これ
までは主にこのような耐性を向上させる為に種々の検討
が成されてきた。
しかしながら従来のアルカリ現像型ドライフイルムレ
ジストには硬化レジストを強アルカリ水溶液によつて剥
離させるのに必要な時間(剥離時間)が長いという欠点
を有しているものが多かつた。剥離時間が長いと基板の
銅表面がアルカリによつて酸化、変色しその後のエツチ
ングなどの工程に悪影響を与えるだけでなく、半田スル
ーホール法の場合には、半田が強アルカリ水溶液によつ
て溶解するため、エツチング工程中にパターンの細りや
断線が生じたり、フユージングができなくなることがあ
つた。
一方、従来のアルカリ現像型ドライフイルムレジスト
の中で剥離時間が短かいものは、強アルカリ性の剥離液
によつて剥離した硬化レジスト剥離片が、その剥離液に
溶解しやすいという欠点を有していた。硬化レジスト剥
離片が剥離液に溶解しやすいと、剥離片が剥離槽中に滞
留している間に容易に膨潤してゲル状となり、このゲル
状物が剥離片を回収するために剥離機に設けられたフイ
ルターの目を頻繁に詰まらせる。その結果剥離液の循環
量が減少して硬化レジストの剥離ができなくなつたり、
剥離液が剥離槽からオーバーフローし、槽の周囲を汚染
することがあつた。
さらに従来のアルカリ現像型ドライフイルムレジスト
の中で剥離時間が短かいものは、強アルカリ性の剥離液
によつて剥離した硬化レジスト剥離片のサイズが大きす
ぎる。あるいは小さすぎるという欠点を有していた。剥
離片が大きすぎると(>45mm角)、その剥離片が自動剥
離機の搬送ローラーにからみつき装置のトラブルを引き
起こすことがあつた。このため特開昭64−10235号公報
では、特定の架橋性モノマーを使用することにより剥離
片のサイズを細片化する試みが成されているが、剥離片
が微細であると(<2mm角)、剥離機に設けられた剥離
片回収用のフイルターのメツシユを通り抜けやすくなる
ので、剥離片が液循環ポンプやスプレーノズル内にまで
入り込み剥離液の循環を討害したり、除去されずに剥離
液中に長時間滞留する剥離片により剥離液の劣化が急速
に進んだり、剥離片が溶解し、頻繁に液交要をしなけれ
ばならなかつた。
このように従来のドライフイルムレジストでは、短か
い剥離時間、適当な剥離片のサイズおよび剥離片の剥離
液への非溶解性を同時に満足させることはできなかつ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上記欠点を克服し剥離時間が極めて
短かく、剥離片が適当なサイズになり、かつ剥離片が剥
離液に容易に溶解しないアルカリ現像型光重合性又は放
射線重合型の架橋性樹脂組成物を提供することにある。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結
果、次のような光重合性樹脂組成物を使用することでこ
れらの目的が達成されることを見出し、本発明を完成す
るに至つた。
即ち本発明は、 (a) 3〜15個の炭素原子を有するα,β−不飽和カ
ルボキシル基含有単量体の1種またはそれ以上の化合物
から成る第1重合性物質15〜35重量%、 一般式〔I〕 (式中R1はH、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基
またはハロゲン原子である)で示される化合物およびそ
の環置換誘導体より成る群から選ばれる1種またはそれ
以上の化合物から成る第2重合性物質2〜25重量%、 アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアルキルア
クリレートおよびヒドロキシアルキル基が2〜8個の炭
素原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートより成
る群から選ばれる1種またはそれ以上の化合物から成る
第3重合性物質10〜40重量%、 アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアルキルメ
タクリレートおよびヒドロキシアルキル基が2〜8個の
炭素原子を有するヒドロキシアルキルメタクリレートよ
り成る群から選ばれる1種またはそれ以上の化合物から
成る第4重合性物質30〜65重量%を共重合して成るバイ
ンダー用熱可塑性重合体40〜70重量部、 (b) 1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有
する架橋性単量体25〜50重量部 および (c) 光重合開始剤0〜10重量部なる範囲で総量100
重量部となるように組合せた架橋硬化型樹脂組成物であ
つて、上記1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を
有する架橋性単量体(b)が、 一般式〔II〕 (式中R2は炭素原子数3〜6個のアルキレン基であり、
R3およびR4はHまたはCH3であり、nは5〜9になるよ
うな正の整数である) で示される化合物の少なくとも1種を51〜95重量%含有
し、且つ一般式〔III〕 (式中R5は2〜33個の炭素原子を有する有機残基、R6
よびR7はHまたはCH3である) および一般式〔IV〕 (式中R8は3〜15個の炭素原子を有する有機残基、R9,R
10およびR11はHまたはCH3である) で示される化合物から選ばれた少なくとも1種を5〜49
重量%含有することを特徴とする架橋硬化型樹脂組成物 にある。
本発明の架橋性樹脂組成物を構成するバインダー用熱
可塑性重合体中には、炭酸ナトリウム等のアルカリ希薄
水溶液で現像できるよう、3〜15個の炭素原子を有する
α,β−不飽和カルボキシル基含有単量体の1種または
それ以上を第1重合性物質として15〜35重量%なる割合
で共重合させることが必要である。使用し得るこのカル
ボン酸型単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、ケイ皮酸、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、
プロピオール酸、マレイン酸およびフマル酸などがあ
り、またこれらの半エステル類あるいは無水物も使用可
能である。これらのうち最も好ましい化合物はアクリル
酸とメタクリル酸である。これらのカルボン酸型成分
は、共重合体中の含有量が15〜35重量%、好ましくは18
〜30重量%の範囲となるように用いることが望ましい。
共重合体中のカルボン酸成分含有量が15重量%未満のも
のはアルカリ水溶液によつて現像ができないかまたは現
像時間が長くかかりすぎて解像度の低下を引きおこす。
一方該カルボン酸の共重合量が35重量%を超えたもの
は、その現像時間が極めて短くなりすぎ、高解像度パタ
ーンを得るには現像コントロールが困難となり、また硬
化部の耐水性も低下する。
バインダー樹脂中に共重合させる第2重合性物質は、
一般式〔I〕 (式中R1はH、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基
またはハロゲン原子である) で示される化合物である。該物質のベンゼン環は、ニト
ロ基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、スル
ホン基、ヒドロキシル基またはハロゲン等の官能基で置
換されていてもよく、ベンゼン核の置換残基は1〜5の
範囲であつてよい。好ましい置換基は、メチルまたはt
−ブチル基等の単一のアルキル基である。これらの化合
物のうち最も好ましい化合物はスチレンである。これら
の第2の重合性成分は、バインダー用熱可塑性共重合体
中2〜25重量%、好ましくは3〜20重量%の範囲となる
ように共重合させることが必要である。該成分の共重合
量が2重量%未満のものでは優れた耐薬品性、特に耐め
つき性を備えたレジスト材を得ることができず、逆に該
成分が25重量%を越えたものでは得られるドライフイル
ムレジストのレジスト樹脂層が硬すぎて基板上のレジス
トが剥離を起こしやすくなり、また現像や剥離に要する
時間が長くなる。
バインダー樹脂中に含有され得る第3重合性物質は、
炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリ
レートおよび炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基
を有するヒドロキシアルキルアクリレートである。これ
らの化合物の例としては、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロ
ピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブ
チルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げ
られる。これらの化合物のうち最も好ましい化合物は、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチル
アクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートで
ある。これらアクリレート型成分は、本発明の光重合性
又は放射線硬化型樹脂組成物に適度な柔軟性を付与する
ため、バインダー用熱可塑性共重合体に10〜40重量%、
好ましくは15〜35重量%の範囲となるように共重合させ
ることが必要である。アクリレート型成分の含有量が10
重量%未満のものでは十分に柔軟性のあるドライフイル
ムレジストが得られず、基材への密着性、基材表面の凹
凸へのレジスト樹脂の埋まり込み性が不十分でレジスト
の耐めつき性が低下する。一方該第3の重合性物質の共
重合量が40重量%を越えたものは逆にレジスト樹脂が柔
らかすぎて得られるドライフイルムレジストをロールに
巻いて保存する際にレジスト樹脂が支持フイルムの間か
ら経時的ににじみ出るいわゆるコールドフロー現象の原
因となる。
バインダー樹脂中に共重合する第4重合性物質は、ア
ルキルアクリレートまたはヒドロキシアルキルアクリレ
ートと相まつてバインダー用熱可塑性重合体に適度なガ
ラス転移温度(Tg)を与えるために共重合されるもので
あり、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアルキル
メタクリレートおよび炭素原子数2〜8のヒドロキシア
ルキル基を有するヒドロキシアルキルメタクリレートで
ある。これらの化合物の例としては、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレ
ート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート等が挙げられる。これらの化
合物のうち最も好ましい化合物はメチルメタクリレート
である。これらメタクリレート成分は、バインダー用熱
可塑性共重合体30〜65重量%、好ましくは35〜60重量%
の範囲となるように共重合させることが必要である。
本発明の目的を達成するには、本発明において使用す
るバインダー用熱可塑性重合体は前記特定の単量体から
成る重合体であることが必要であり、また重量平均分子
量は40,000〜500,000の範囲のものが望ましい。重量平
均分子量が40,000未満のものはドライフイルムレジスト
とした際にコールドフロー現象を起こしやすく、逆に重
量平均分子量が500,000を越えたものは未露光部のアル
カリ現像液に対する溶解性が不足し、その現像性が劣り
現像時間が極めて長くかかりすぎて解像度の低下および
回路パターンの生産性の低下を引き起こす。
本発明において使用するバインダー用熱可塑性重合体
は、光重合性樹脂組成物100重量部中に40〜70重量部、
好ましくは45〜65重量部含有される。バインダー用熱可
塑性重合体の含有量が40重量部未満の光重合性樹脂組成
物は得られるドライフイルムレジストの感光層のフイル
ム形成性が損われ十分な膜強度が得られずコールドフロ
ーが発生しやすい。一方該熱可塑性重合体の含有量が70
重量部を越えたものは光硬化膜がもろく基材との密着力
が損われ、十分な耐薬品性、特に耐めつき性、耐エツチ
ング性が得られない。
本発明の組成物を構成する1分子中に1個以上のエチ
レン性不飽和基を有する1種またはそれ以上の化合物よ
りなる架橋性単量体中には、一般式〔II〕 (式中R2は炭素原子数3〜6個のアルキレン基であり、
R3およびR4はHまたはCH3であり、nはn=5〜9にな
るような正の整数である) で示される化合物を51〜95重量%含有することが必須で
あり、好ましくは55〜90重量%である。該化合物の含有
量が51重量%未満の架橋性単量体を用いて得たドライフ
イルムレジストはそのアルカリ水溶液による硬化レジス
トの剥離時間が増大すると共に剥離片が剥離液に極めて
溶解しやすくなり、また剥離片を適当なサイズに制御す
ることが困難になる。逆に該化合物の含有量が95重量%
を超えたものでは本発明の目的とする極めて短かい剥離
時間を達成することはできない。
式〔II〕中R2は炭素原子数3〜6個のアルキレン基で
ある。R2が炭素原子数2以下の化合物たとえばポリエチ
レングリコールジアクリレート等を用いて作つた架橋性
樹脂組成物を硬化させた場合には、その架橋密度が上が
り過ぎて剥離時間が長くなるだけでなく、この架橋性単
量体の親水性が高くなつてしまうため、硬化レジストの
剥離片が非常に細かくなり過ぎると共に、剥離液に容易
に溶解する。一方R2が炭素原子数7以上の化合物を用い
て作つた架橋性樹脂組成物は逆に硬化性が不十分となり
耐薬品性、特に耐めつき性や耐エツチング性が低下する
ため好ましくない。
式〔II〕中nはn=5〜9になるような正の整数であ
る。nが4以下なる化合物を用いて作つた架橋性樹脂組
成物を硬化させた場合には、その架橋密度が上がりすぎ
て剥離時間が長くなるだけでなく、硬化レジストの剥離
片が細かくなり過ぎて剥離機のフイルターのメツシユを
通り抜けやすくなり好ましくない。一方nが10以上のも
のを用いて作つた架橋性樹脂組成物は逆に硬化性が不十
分となり耐薬品性、特に耐めつき性や耐エツチング性が
低下するだけでなく、剥離片が大きすぎて剥離機の搬送
ローラーにからみつき好ましくない。
従つて本発明の目的とする良好な耐薬品性と優れた易
剥離性、剥離片非溶解性および適当な剥離片サイズを同
時に満足させる架橋性樹脂組成物を得るには式〔II〕中
R2は炭素原子数3〜6個のアルキレン基であり、且つn
は5〜9の範囲になければならない。
式〔II〕で示される化合物としては、ヘキサ−1,3−
プロパンジオールジ(メタ)アクリレート(ヘキサは
〔II〕式においてn=6であることを、1,3−プロパン
ジオールは、R2=−CH2CH2CH2−であることを、また
(メタ)アクリレートは、R3,R4=H又はCH3であること
を示す。以下の表現も同様である)、オクタ−1,3−プ
ロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナ−1,2−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサ−1,3
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタ−1,
3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタ−
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナ−
2,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタ
−2−メチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アク
リレート、ヘプタ−2−メチル−1,3−プロパンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ノナ−2−メチル−1,3−
プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタ−1,
1−ジメチル−1,2−エタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、オクタ−1,2−ペンタンジオールジ(メタ)アク
リレート、ノナ−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ヘキサ−1,4−ペンタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ヘプタ−1,5−ペンタンジオールジ
(メタ)アクリレート、オクタ−2,3−ペンタンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ヘプタ−2,4−ペンタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ヘキサ−2,2−ジメチ
ル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、
オクタ−2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジ(メ
タ)アクリレート、オクタ−1,2−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ヘキサ−1,3−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ヘプタ−1,4−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ペンタ−1,5−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタ−1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタ−2,3
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナ−2,
4−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタ
−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘ
キサ−3,4−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
等が挙げられる。中でも好ましい化合物はR2の炭素数が
3個の下記一般式〔V〕 (式中R3およびR4はHまたはCH3であり、nはn=5〜
9になるような整数である)で示されるペンタプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレートであり、市販品とし
ては例えばNK−エステル9PGNK−エステルAPG−400(い
ずれも新中村化学工業(株)製)等がある。さらに好ま
しい化合物は〔V〕式においてn=7であるヘプタプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレートであり市販品
としては例えばNK−エステルAPG−400(新中村化学工業
(株)製)等がある。これらは単独で用いてもよいが、
2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の組成物を構成する1分子中に1個以上のエチ
レン性不飽和基を有する1種またはそれ以上の化合物よ
りなる架橋性単量体中にはさらに一般式〔III〕 (式中R5は2〜33個の炭素原子を有する有機残基、R6
よびR7はHまたはCH3である) および一般式〔IV〕 (式中R8は3〜15個の炭素原子を有する有機残基、R9,R
10およびR11はHまたはCH3である) で示される化合物から選ばれた少なくとも1種を5〜49
重量%含有することが必要である。これらの化合物は1
分子中に水酸基を2個以上有しているため親水性が高
く、硬化フイルムをアルカリ水溶液で剥離する際、その
剥離時間を短縮するのに極めて有効であるだけでなく、
基材の銅への密着性が優れており、耐エツチング性、耐
めつき性が向上する。
式〔III〕または〔IV〕で示される架橋性単量体は本
発明の組成物を構成する1分子中に1個以上のエチレン
性不飽和基を有する架橋性単量体中に5〜49重量%使用
することが必須であり、好ましくは7〜45重量%であ
る。該化合物の含有量が5重量%未満の架橋性単量体を
用いて得たドライフイルムレジストはアルカリ水溶液に
よる剥離時間が長くなり、また基材への密着性も低下
し、本発明の目的を達成することができない。逆に該化
合物の含有量が49重量%を越えたものでは剥離片が剥離
液に溶解しやすくなり好ましくない。
式〔III〕で示される化合物としては、エチレングリ
コールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)
アクリレート、ノナエチレングリコールジグリシジルエ
ーテルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)ア
クリレート、ウンデカプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテルジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジ
オールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジ
ルエーテルジ(メタ)アクリレート、アジピン酸ジグリ
シジルエステルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグ
リシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヘキサヒド
ロフタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレー
ト、レゾルシンジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリ
レート、ビスフエノールAジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート等の2官能エポキシ(メタ)アクリレ
ート類が挙げられる。中でも好ましい化合物は一般式
〔VI〕 (式中R6,R7およびR12はHまたはCH3であり、これらは
同一であつても異なつていてもよい。nは1〜11になる
ような正の整数である) で示される化合物であり、さらに好ましくはエチレング
リコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジ
プロピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)
アクリレート、トリプロピレングリコールジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレートであり、市販品として
は例えばデナコールアクリレートDM−811、デナコール
アクリレートDM−851、デナコールアクリレートDA−91
1、デナコールアクリレートDA−920(いずれもナガセ化
成工業(株)製)等がある。
また式〔IV〕で示される化合物としては、グリセロー
ルトリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールエタントリグリシジルエーテルトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、フロログルシ
ントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート等
の3官能エポキシ(メタ)アクリレート類が挙げられ、
中でも好ましい化合物はグリセロールトリグリシジルエ
ーテルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタ
ントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレートお
よびトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルト
リ(メタ)アクリレートであり、市販品としてはデナコ
ールアクリレートDA−314(ナガセ化成工業(株)製)
等がある。
これら式〔III〕および〔IV〕で示される化合物は単
独で用いてもよいが、2種以上を混合して使用してもよ
い。
式〔II〕,〔III〕および〔IV〕で示される架橋性単
量体以外に使用できる架橋性単量体としては1分子中に
1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物であれば
よく、その例としてはフエノキシジエトキシ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2
−ビス〔4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフエニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロキシ
ポリプロピレンオキシフエニル〕プロパン、ヒドロキシ
ピパリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリス〔ポリエト
キシ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リス〔ポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレート〕、
イソシアヌル酸トリエチロールジ(メタ)アクリレー
ト、イソシアヌル酸トリエチロールトリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトール(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、式〔II〕でn
=1〜4の化合物、式〔II〕でnが10以上の化合物等の
多価アルコールの(メタ)アクリレート、n−ブトキシ
メチルアクリルアミド、iso−ブトキシメチルアクリル
アミド等のアクリルアミド誘導体およびウレタン(メ
タ)アクリレート類などが挙げられ、これらは1種ある
いは混合して使用することができるし、使用しなくても
よい。
本発明の光重合性樹脂組成物に本発明の目的である基
材への優れた密着性、アルカリ水溶液による易剥離性、
適度な剥離片サイズおよび剥離片のアルカリ溶液への非
溶解性を付与するためには、前記特定のバインダー用熱
可塑性重合体40〜70重量部に対し、式〔II〕で示される
架橋性単量体と、式〔III〕および/または〔IV〕で示
される架橋性単量体を特定量配合した架橋性単量体を25
〜50重量部併用することが必要不可欠であつて、本発明
の範囲外の組成物では本発明の目的である優れた密着
性、アルカリ水溶液による易剥離性、適度な剥離片サイ
ズおよび剥離片非溶解性を同時に達成し得たドライフイ
ルムレジストとすることはできない。本発明で使用する
熱可塑性重合体は前記したように特定量のカルボン酸型
単量体を共重合成分として使用することによりアルカリ
水溶液によるレジストの現像および剥離を可能にする
が、特に式〔II〕で示される架橋性単量体と、式〔II
I〕および/又は〔IV〕で示される架橋性単量体をこれ
らの熱可塑性重合体に特定量配合することによつて、従
来技術からは予期せぬほど優れた基板密着性、アルカリ
水溶液による易剥離性、適度な剥離片サイズおよび剥離
片非溶解性を発現し得たドライフイルムレジストとする
ことができたのである。その詳細な機構は十分には解明
できていないが式〔II〕および〔III〕または〔IV〕で
示される架橋性単量体を使用することによつて光重合性
樹脂組成物が適度に硬化すると共に、架橋性単量体〔II
I〕および/又は〔IV〕の高い親水性によりアルカリ水
溶液の硬化レジスト内部への浸透が促進され、さらに架
橋性単量体〔II〕の適度な親水性のために硬化レジスト
がアルカリ水溶液によつて膨潤する際の膨潤圧不均一性
が大きくなるため易剥離性が向上し、かつ硬化レジスト
が適度な大きさに割れながら剥離したものと予想され
る。またこの架橋性単量体〔II〕の分子構造が反面適度
に疎水性であるためにアルカリ水溶液への溶解性が低下
し剥離片が非溶解化したものと考えられる。
また本発明の架橋性樹脂組成物を用いたドライフイル
ムレジストは、驚くべきことに室温で放置してもコール
ドフローが発生しないのにもかかわらず、銅張積層板に
熱ラミネートする際には樹脂組成物の粘度が低下し、基
板の凹凸や傷によく埋まり込むことを見出した。従つて
本発明の架橋性樹脂組成物を使用することにより、基板
の傷や研磨不良に起因する欠陥をカバーすることがで
き、プリント配線板の製造歩留りが大幅に向上する。本
発明の範囲外の組成物ではこの優れた室温での保存安定
性と熱ラミネート時の基板凹凸への埋まり込み性を同時
に満足させることはできない。
本発明において使用するエチレン性不飽和基を有する
架橋性単量体は、本発明の架橋性樹脂組成物100重量部
中に25〜50重量部、好ましくは30〜45重量部含有され
る。該架橋性単量体の含有量が25重量部未満のものは該
光重合性組成物が光によつて十分に硬化せず耐薬品性、
特に耐めつき性、耐エツチング性が低下し、一方該架橋
性単量体の含有量が50重量部を越えて多いものをドライ
フイルムレジストとした場合はコールドフローが発生し
やすくなり、また光硬化物のアルカリ水溶液による易剥
離性が低下する。
本発明の架橋性樹脂組成物を光重合させるに際して用
いる光重合開始剤はベンゾフエノン、ミヒラーズケト
ン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフエノン、
t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、チオキサントン類、ベンゾインアルキルエーテル
類、ベンジルケタール類等公知のものを用いることがで
きこれらは1種以上を併用できる。
本発明において使用する光重合開始剤は、紫外線で硬
化させる場合には架橋性樹脂組成物100重量部中に0.1〜
10重量部含有される。0.1重量部未満の場合には、得ら
れる架橋性樹脂組成物が十分に光硬化せず、一方10重量
部を越える場合には熱的に不安定になる。また本発明の
架橋性樹脂組成物を電子線で硬化させる場合には光重合
開始剤は含まれていなくてもよい。
本発明の架橋性樹脂組成物には、耐めつき性をより一
層向上させるためにテトラゾールまたはその誘導体を含
有させることが好ましい。テトラゾールあるいはその誘
導体は少量の添加で金属面への密着性を向上させること
ができ、その例としては1−フエニルテトラゾール、5
−フエニルテトラゾール、5−アミノテトラゾール、5
−アミノ−1−メチルテトラゾール、5−アミノ−2−
フエニルテトラゾール、5−メルカプト−1−フエニル
テトラゾール、5−メルカプト−1−メチルテトラゾー
ル等が挙げられ、これらは1種以上を併用できる。上記
テトラゾール類以外の化合物たとえばベンゾトリアゾー
ル、ベンズイミダゾール等は耐めつき性を向上させるに
は多量に使用しなければ優れた効果が得られにくく、一
方多量に使用すると本発明の架橋性樹脂組成物の感度を
低下させるだけでなく現像後あるいは剥離後も銅表面に
これらの化合物が残留してめつきの付着を悪くしたり、
エツチングを遅らせたりするため好ましくない。テトラ
ゾールあるいはその誘導体の使用量は、バインダー用熱
可塑性重合体、架橋性単量体および光重合開始剤の合計
100重量部に対し、0.005〜5重量部の範囲であることが
好ましい。0.005重量部未満では耐めつき性の向上が明
確には認められず、一方5重量部を越えると架橋性樹脂
組成物への溶解に長時間を要し、また架橋性樹脂組成物
の感度も低下する。
本発明の架橋性樹脂組成物は必要に応じて熱重合禁止
剤、染料、可塑剤および充填剤のような成分を添加する
こともできる。
本発明の架橋性樹脂組成物は希釈剤の不存在下でもそ
のまま対象とする基材上に成膜することができるが、沸
点のあまり高くない溶剤、例えばアセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジク
ロロメタン、クロロホルム、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール等の1種またはそ
れ以上に溶解、混合して使用した方が成膜は容易であ
る。これら溶剤の使用量は架橋性樹脂組成物100重量部
に対して200重量部以下、好ましくは50〜150重量部であ
る。
また、本発明の架橋性樹脂組成物を用いてドライフイ
ルムレジストを形成させるには、プレードコーター、ロ
ツドコーター、ナイフコーター、ロールドクターコータ
ー、コンマコーター、リバースロールコーター、トラン
スフアロールコーター、グラビアコーター、キスロール
コーター、カーテンコーター等を用いて塗布することが
できるが、組成物に溶剤を使用する場合には溶剤を飛散
させる必要がある。支持体としてはポリエステル等のプ
ラスチツクフイルムが主に用いられる、乾燥機としては
可燃性有機溶剤を使用する場合には安全性の点から蒸気
による空気加熱式の熱源を備えたものを用い乾燥機内の
熱風を向流接触せしめる方式およびノズルより支持体に
吹きつける方式等が用いられる。乾燥機の形状は、アー
チ式、フラツト式等目的に合わせて選択して用いられ
る。
乾燥後のドライフイルムレジストには必要ならばポリ
エチレンやポリプロピレンのような保護フイルムをラミ
ネートして用いてもよい。
以上のようにして製造したドライフイルムレジストは
易剥離性、剥離片サイズおよび剥離片非溶解性が極めて
良好で、エツチング用およびめつき用レジストとして作
業性、工程通過性能に優れ、高解像度パターンが得られ
る。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
合成例 窒素導入口、撹拌機、コンデンサーおよび温度計を備
えた1000mlの4つ口フラスコに、窒素雰囲気下でイソプ
ロピルアルコール100g、メチルエチルケトン100gおよび
表−1に示した組成の単量体200gを入れ、撹拌しながら
湯浴の温度を80℃に上げる。次いでアゾビスイソブチロ
ニトリル1.0gを10gのイソプロピルアルコールに溶解し
て添加し、4時間重合した。次いで1.0gのアゾビスイソ
ブチロニトリルを10gのイソプロピルアルコールに溶解
し、これを30分置きに5回に分けて添加した後、フラス
コ内温を溶剤の沸点まで上昇させてその温度で2時間重
合させた。重合終了後イソプロピルアルコール100gを添
加して重合反応物をフラスコより取り出し、バインダー
樹脂溶液を調製し表−1に示したバインダー用樹脂溶液
A〜Gを得た。なお、各組成における単量体混合物の重
合率はいずれも99.5%以上であつた。またバインダー樹
脂溶液中の固型分量はいずれも38.7重量%であつた。
実施例1〜14,比較例1〜18 合成例で得たバインダー樹脂溶液A〜Gを用いて表2
の組成を有する光重合性樹脂組成物を調合した。
この調合した組成物をプロペラ型ミキサーで撹拌し、
プレードコータにより厚さ25μm、幅360mmのポリエス
テルフイルム上に塗工幅340mmに塗布した。次いで幅400
mm、高さ100mm、長さ8mの乾燥機中を向流にして熱風を
送り込み、乾燥塗工厚さを50μmとした。この時の塗工
速度は5m/分、熱風温度を90℃とした。次いでその乾燥
塗膜上に、厚さ35μmのポリエチレン製保護フイルムを
ラミネートして、その後120mの長さにロールに巻き取つ
た。このロールを23℃の恒温室に横向きにして5日間放
置し、ロール端面からのコールドフローの状態を目視で
観察し、その結果を表−3に示した。
得られたドライフイルムレジストは、保護フイルムを
剥離しながら塗布膜面を銅張積層板に熱ラミネートし、
銅張積層板の温度が室温に戻つた後、ポリエステルフイ
ルム面にフオトツールを密着して超高圧水銀灯で露光し
た。超高圧水銀灯はウシオ電機USH−102Dを用い、100mJ
/cm2を照射した。この際の露光強度は、ウシオ電機紫外
線強度計UIT−100に受光器UVD−365Pを取りつけて測定
し、5mw/cm2とした。露光後20分放置して支持フイルム
を剥離して、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。現
像は液温30℃、スプレー圧1.4kg/cm2とし、スプレーと
基板の距離を10cmとして行なつた。次いで中性脱脂剤に
室温で約1分間浸漬し脱脂した後、オーバーフロータン
クでスプレー水洗を約1分間行ない、その後20%の過硫
酸アンモニウム水溶液中に1分間浸漬した後、再びスプ
レー水洗を約1分間行なつた。その後10%の硫酸に1分
間浸漬し、再びスプレー水洗を1分間行なつた。次いで
10%硫酸に1分間浸漬した後、硫酸銅めつき液に浸漬
し、2.3A/dm2で75分間またはより厳しい条件の3.0A/dm2
で30分間銅めつきを行なつた。この時の液温は22℃であ
つた。めつき終了後直ちに水洗し、15%硼弗化水素酸水
溶液に1分間浸漬した後、ハイスロー半田めつき液に浸
漬し、1.8A/dm2で18分間又はより厳しい条件の2.5A/dm2
で25分間半田めつきを行なつた。この時の液温は22℃で
あつた。めつき終了後、水洗を行ない、その後乾燥し
た。各ドライフイルムレジストの耐めつき性を表−3に
示した。なお、銅めつき液および半田めつき液の組成は
次の通りである。
(銅めつき液) 硫 酸 銅 75g/ 98%硫酸 190g/ 36%塩酸 0.12ml/ 光 沢 剤 5ml/ (半田めつき液) 錫 15g/ 鉛 10g/ 遊離硼弗化水素酸 400g/ 遊 離 硼 酸 21.6g/ ペ プ ト ン 5.2g/ 半田めつき後のサンプルを用いて、45℃の3%水酸化
ナトリウム水溶液でレジストを剥離した。剥離はサンプ
ルとスプレーノズルとの距離を10cmとし、スプレー圧1.
0kg/cm2で行なつた。この時のレジストの剥離に要した
時間と剥離片の大きさを測定し、その結果も表−3に示
した。
剥離評価後の剥離片を回収し、3%水酸化ナトリウム
水溶液を入れたビーカー中に入れ密封した後、恒温水槽
を用いて45℃に24時間保ち、剥離片が溶解したかどうか
を目視で観察した。その結果も表−3に示した。
また実施例11,12,14、比較例7,14,17のドライフイル
ムレジストの基材表面の凹凸への埋まり込み性を以下に
述べる方法によつて評価した。まず銅張積層板の銅箔に
幅68μm、深さ23μmのV字型の溝をつけ、その上にド
ライフイルムレジストをラミネートした。ラミネート
は、基板予熱なし、ラミネートロール温度90℃、速度2.
0m/分の条件で行なつた。次に露光、現像を行ない、幅8
0μmのレジストパターンを基板の溝と直交するように
5本形成させた。続いてこの基板を50℃の塩化第2鉄溶
液に浸漬してエツチングし、さらに水酸化ナトリウム水
溶液でドライフイルムを剥離させた後、パターンの欠
け、断線を観察した、結果を表−4に示した。
(注)バインダー樹脂溶液の固型分量はいずれも38.7重
量%、従つてバインダー樹脂溶液100重量部,120重量部,
150重量部,165重量部および185重量部中の固型分量は、
それだれ38.7重量部,46.4重量部,58.0重量部,63.9重量
部および71.6重量部。
*1. 商品名NKエステルAPG−400(新中村化学工業
(株)製) *2. 商品名NKエステルA−400(新中村化学工業
(株)製) *3. 商品名NKエステルAPG−200(新中村化学工業
(株)製) *4. 商品気デナコールアクリレートDA−911(ナガセ
化成工業(株)製) *5. 商品名デナコールアクリレートDA−314(ナガセ
化成工業(株)製) (注1)耐めつき性 条件1:銅めつき2.3A/dm2×75分 半田めつき1.8A/dm2×18分 条件2:銅めつき3.0A/dm2×30分 半田めつき2.5A/dm2×25分 評価基準 ◎ :非常に良好 ○ :良好 △〜○:めつきもぐりわずかに有り △ :めつきもぐり多い ×〜△:パターン間のめつきブリツジ有り × :パターン間のめつきブリツジ多い (注2)剥離片の置きさ 大 :>45mm角 中 :3〜40mm角 小 :<2mm角 〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明の架橋性樹脂組成物をド
ライフイルムに用いることにより、剥離時間が極めて短
かく、剥離片が適当なサイズになり、かつ剥離片が剥離
液に容易に溶解しないという特徴を発現することが可能
となり、その結果、アルカリによる銅表面の変色や半田
剥離機搬送ローラーへの剥離片のからみつきや剥離液の
急速な劣化あるいは剥離機のフイルターの目詰まりとい
つたトラブルが解消され、かつ高生産であり、その工業
的価値は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−289607(JP,A) 特開 平2−272010(JP,A) 特開 昭56−19752(JP,A) 特開 昭59−125726(JP,A) 特開 昭59−47246(JP,A) 特開 平3−119014(JP,A) 特開 昭61−281115(JP,A) 特開 昭59−179608(JP,A) 特開 昭54−164119(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 265/00 - 265/06 C08F 290/00 - 290/06 C09D 4/00 - 4/06 G03F 7/038 H05K 3/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 3〜15個の炭素原子を有するα,
    β−不飽和カルボキシル基含有単量体の1種またはそれ
    以上の化合物から成る第1重合性物質15〜35重量%、 一般式〔I〕 (式中R1はH、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基
    またはハロゲン原子である)で示される化合物およびそ
    の環置換誘導体より成る群から選ばれる1種またはそれ
    以上の化合物から成る第2重合性物質2〜25重量%、 アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアルキルアク
    リレートおよびヒドロキシアルキル基が2〜8個の炭素
    原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートより成る
    群から選ばれる1種またはそれ以上の化合物から成る第
    3重合性物質10〜40重量%、 アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアルキルメタ
    クリレートおよびヒドロキシアルキル基が2〜8個の炭
    素原子を有するヒドロキシアルキルメタクリレートより
    成る群から選ばれる1種またはそれ以上の化合物から成
    る第4重合性物質30〜65重量%を共重合して成るバイン
    ダー用熱可塑性重合体40〜70重量部、 (b) 1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有
    する架橋性単量体25〜50重量部および (c) 光重合開始剤0〜10重量部なる範囲で総量100
    重量部となるように組合せた架橋硬化型樹脂組成物であ
    つて、上記1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を
    有する架橋性単量体(b)が、 一般式〔II〕 (式中R2は炭素原子数3〜6個のアルキレン基であり、
    R3およびR4はHまたはCH3であり、nは5〜9になるよ
    うな正の整数である) で示される化合物の少なくとも1種を51〜95重量%含有
    し、且つ一般式〔III〕 (式中R5は2〜33個の炭素原子を有する有機残基、R6
    よびR7はHまたはCH3である) および一般式〔IV〕 (式中R8は3〜15個の炭素原子を有する有機残基R9,R10
    およびR11はHまたはCH3である) で示される化合物から選ばれた少なくとも1種を5〜49
    重量%含有することを特徴とする架橋硬化型樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】一般式〔II〕で示される化合物が下記一般
    式〔V〕 (式中R3およびR4はHまたはCH3であり、 nは5〜9になるような正の整数である) で示される化合物であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載の架橋硬化型樹脂組成物。
  3. 【請求項3】一般式〔V〕で示される化合物のオキシプ
    ロピレン繰返し単位数がn=7であることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項に記載の架橋硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】テトラゾールまたはその誘導体を(a)+
    (b)+(c)100重量部に対して0.005〜5重量部含有
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項,第2項お
    よび第3項に記載の架橋硬化型樹脂組成物。
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