JP5360477B2 - 感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法に関する。
従来、プリント配線板の製造分野においては、エッチングやめっき等に用いられるレジスト材料として、感光性樹脂組成物を支持体に積層して保護フィルムで被覆した感光性エレメントが広く用いられている。
感光性エレメントの支持体又は保護フィルムとしては、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが用いられる。支持体には透明で適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレートフィルムが一般に使用され、保護フィルムには感光性樹脂組成物層からの剥離性の観点から、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが一般に使用される。
プリント配線板は、感光性エレメントを用いて以下のようにして製造される。まず、感光性エレメントの保護フィルムを剥離しながら、感光性樹脂組成物層を回路形成用基板上に積層(ラミネート)する。次に、感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を硬化させる。支持体フィルムを剥離除去した後、未露光部を基板上から除去(現像)することにより、基板上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンが形成される。レジストパターンを形成した回路形成用基板に対し、エッチング処理又はめっき処理を施して基板上に回路を形成した後、最終的にレジストを剥離除去することでプリント配線板が製造される。
上記露光方法としては、従来、水銀灯を光源としてフォトマスクを介して一括露光する方法が用いられている。また、近年、DLP(Digital Light Processing)やLDI(Laser Direct Imaging)と呼ばれる、パターンのデジタルデータを直接感光性樹脂組成物層に描画する直接描画露光法が実用化されている(例えば、非特許文献1参照)。直接描画露光法はフォトマスクを介した一括露光法よりも位置合わせ精度が良好であり、高精細なパターンが得られることから、高密度パッケージ基板作製のために導入されつつある。
露光工程では、生産効率の向上のためになるべく露光時間を短縮する必要がある。しかし上述の直接描画露光法では、光源にレーザ等の単色光を用いるほか、基板を走査しながら活性光線を照射することから、従来のフォトマスクを介した一括露光方法と比べて多くの露光時間を要する傾向がある。そのため、従来よりもさらに高感度であり、且つ感度変化の少ない安定な感光性樹脂組成物が求められる。
従来、感光性樹脂組成物に高感度・高密着性を付与する光重合開始剤として、ヘキサアリールビイミダゾールが広く用いられている。しかし、ヘキサアリールビイミダゾールは直接描画露光法においては光感度が不十分であった。そこで、直接描画露光法に対応すべく、様々な感光性樹脂組成物が検討されている。例えば、特許文献1〜3には、ヘキサアリールビイミダゾールと併せて、レーザ光源の各波長に対応可能な355〜430nmに極大吸収を有する増感剤を用いた感光性樹脂組成物が開示されている。
特開2005−107191号公報 特開2005−122123号公報 特開2005−215142号公報
「エレクトロニクス実装技術」、2002年6月号、p.74〜79
しかしながら、上記従来の感光性樹脂組成物を支持体に積層し、保護フィルムで被覆して感光性エレメントの状態で長期間放置しておくと、冷暗所で保管しているにも関わらず、感光性樹脂組成物層の感度が低下するという問題があった。このような感度の経時変化は、プリント配線板の生産効率を低下させるだけでなく、レジストパターンの解像性及び密着性の低下をも引き起こし、不良の原因となる。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、直接描画露光においても高感度であり、且つ、感度変化の少ない感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、及び、プリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、(a)支持体と、(b)該支持体上に形成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、(c)ポリエチレンフィルムと、が順に積層されてなる感光性エレメントであって、前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物及び(C)アクリジン化合物を含有し、前記(c)ポリエチレンフィルムに含まれる酸化防止剤量が200〜1500質量ppmである感光性エレメントを提供する。
本発明者らは、感光性エレメントの感度変化が以下の原因で引き起こされることを発見した。すなわち、感光性エレメントを作製後長期間保管しておくと、保護フィルムであるポリエチレンフィルムに含まれる酸化防止剤が隣接する感光性樹脂組成物層に移行し、さらに移行した酸化防止剤が感光性樹脂組成物中のヘキサアリールビスイミダゾール等の光重合開始剤の光反応を阻害することにより感度の低下を引き起こしていると推測される。
そこで、種々検討した結果、特に保護フィルムとして酸化防止剤量が200〜1500質量ppmであるポリエチレンフィルムを用いる場合、光重合開始剤としてアクリジン化合物を用いることにより、直接描画露光においても高感度であり、且つ、感光性エレメントの感度変化を抑制できることを発見し、本発明に到った。
また、本発明の感光性エレメントにおいて、前記(C)成分が、分子内にアクリジニル基を2つ有するアクリジン化合物を含むことが好ましい。これにより、本発明の感光性エレメントは、直接描画露光における感度が一層優れたものとなる。
また、本発明の感光性エレメントにおいて、前記分子内にアクリジニル基を2つ有するアクリジン化合物が、下記一般式(1)で表されるアクリジン化合物であることが好ましい。
Figure 0005360477
[一般式(1)中、Rは炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のオキサジアルキレン基又は炭素数2〜20のチオジアルキレン基を示す。]
これにより、本発明の効果がより確実なものとなる。
また、本発明の感光性エレメントは、波長350〜410nmの活性光線により光硬化されるものであることが好ましい。これにより、本発明の効果がより確実に得られる。
また、本発明の感光性エレメントは、前記感光性エレメントが(D)ハロゲン化合物をさらに含有することが好ましい。これにより、コントラストが向上し、密着性に優れたレジストパターンが形成できる。
また、本発明の感光性エレメントは、(D)下記一般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 0005360477
[一般式(2)中、Xは炭素原子又は窒素原子を示す。Rは炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、R、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRのうち少なくとも一つはハロゲン原子を示す。nは0〜4の整数を示す。]
これにより、コントラストが向上し、密着性に一層優れたレジストパターンが形成できる。
また、本発明の感光性エレメントにおいて、前記(A)バインダーポリマーは、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく構成単位を含むことが好ましい。これにより、本発明の感光性エレメントは、アルカリ現像性、解像度及び剥離特性が一層優れたものとなる。
また、本発明の感光性エレメントにおいて、前記(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物が、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。これにより、本発明の感光性エレメントは、感度及び解像度が一層優れたものとなる。
また、本発明の感光性エレメントにおいて、前記(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物が、下記一般式(3)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 0005360477
[一般式(3)中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又は水酸基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは水素原子、メチル基、又はハロゲン化メチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、nは0〜4の整数を示す。なお、nが2以上の場合、複数存在するRは同一でも異なっていてもよい。]
これにより、本発明の感光性樹脂組成物は、感度及び剥離性が一層優れたものとなる。
また、本発明は、回路形成用基板上に、上記本発明の感光性エレメントの前記感光性樹脂組成物層を積層する積層工程と、前記感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程と、前記露光部以外の部分を除去してレジストパターンを形成する現像工程と、を有するレジストパターンの形成方法を提供する。
本発明のレジストパターンの形成方法によれば、直接描画露光において高感度であり、且つ、感度変化の少ない上記本発明の感光性エレメントを用いているため、生産効率を向上でき、解像度及び密着性が良好なレジストパターンを形成することが可能となる。
また、本発明のレジストパターンの形成方法において、前記露光工程で感光性樹脂組成物層の所定部分に波長350〜410nmのレーザ活性光線を照射して露光部を光硬化せしめることが好ましい。これにより、生産効率を向上でき、解像度及び密着性が良好なレジストパターンを形成することができる。
また、本発明は、上記本発明のレジストパターンの形成方法により、レジストパターンが形成された回路形成用基板をエッチング又はめっきする、プリント配線板の製造法を提供する。
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、上記本発明のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンを形成しているため、プリント配線板を効率的に製造することができるとともに、配線の高密度化を実現することが可能となる。
本発明によれば、直接描画露光においても高感度であり、且つ、感度変化の少ない感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、及びプリント配線板の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
(感光性エレメント)
本発明の感光性エレメントは、(a)支持体と、(b)該支持体上に形成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、(c)ポリエチレンフィルムと、が順に積層されてなる。
感光性エレメントは、例えば、(i)支持体上に、感光性樹脂組成物の溶液を均一に塗布して乾燥し、(ii)感光性樹脂組成物層を形成した後、(iii)ポリエチレンフィルムを(ii)感光性樹脂組成物層の(i)支持体側とは反対側の面に貼り合わせることによって製造される。
上記(a)支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンなどの耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが好ましく用いられる。適度な透明性、可とう性及び強度を有する観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。
また、これらの支持体フィルムは、後に(b)感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの支持体フィルムの厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、5〜50μmとすることがより好ましく、5〜30μmとすることが特に好ましい。この厚みが1μm未満の場合、機械的強度が低下し、塗工時に重合体フィルムが破れるなどの問題が発生する傾向があり、100μmを超えると感度、解像度及び可とう性が低下し、また価格が高くなる傾向がある。
本発明の感光性エレメントにおいて、保護フィルムとしては(c)ポリエチレンフィルムが用いられる。
(c)ポリエチレンフィルムは、例えば、原料となるポリエチレン樹脂をインフレーション法、T−ダイ法(T−die、フラットダイ法)等の溶融押出成形法により押出した後、必要に応じて延伸処理を施すことなどによって得られる。原料となるポリエチレン樹脂には帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤等が適宜添加される。特に熱溶融時に樹脂の劣化等を防ぐ目的で、酸化防止剤が添加されている。
しかし、本発明で用いる(c)ポリエチレンフィルムに含まれる酸化防止剤量は200〜1500質量ppmであり、本発明の効果がより顕著に得られる観点から、200〜1000質量ppmであることが好ましく、500〜1000質量ppmであることがより好ましい。(c)ポリエチレンフィルムに含まれる酸化防止剤量は、フィルム作製時の原料であるポリエチレン樹脂に添加する酸化防止剤の量によって調整することができる。
(c)ポリエチレンフィルムに含まれる酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、その他ヒンダートフェノール系等のフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒドラジン系酸化防止剤、ブチルヒドロキシアニソール等のアニソール系酸化防止剤などが配合されており、本発明で使用する保護フィルムは、長期の保管で、感光性樹脂組成物層を保護するためのもので、ポリエチレン重合時や特にフィルム作製時の熱劣化を極力抑える条件で作製することにより、ポリエチレン樹脂に添加する酸化防止剤の量を抑えて上記範囲になるようにする。
また、感光性エレメントにおいては、(b)感光性樹脂組成物層及び(c)ポリエチレンフィルムの接着力が、(b)感光性樹脂組成物層及び(a)支持体の接着力よりも小さいことが好ましい。(c)ポリエチレンフィルムは、(b)感光性樹脂組成物層からの剥離を容易にする観点から、表面処理が施されていてもよい。
(c)ポリエチレンフィルムの厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、5〜50μmとすることがより好ましく、5〜30μmとすることが特に好ましい。この厚みが1μm未満の場合、フィルムの平滑性が低下する傾向があり、100μmを超えると含有される酸化防止剤の絶対量が多い分移行しやすく、可とう性が低下したり、また価格が高くなる傾向がある。
上記塗布は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ、スプレーコータ、スリットコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、70〜150℃、5〜30分程度で行うことができる。また、乾燥後の(b)感光性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2質量%以下とすることが好ましい。
上記(b)感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましく、10〜50μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、200μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が低下し、解像度及び密着性が悪化する傾向がある。
このようにして得られた感光性エレメントは、巻芯にロール状に巻きとって貯蔵される。上記ロール状の感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。上記巻芯としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、又はABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。
(感光性樹脂組成物)
本発明の感光性エレメントに用いられる感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物及び(C)アクリジン化合物を含有する。
前記(A)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、及びフェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン及びα−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において任意の置換基により置換された重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル及びビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエーテル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルエステル、(メタ)アクリル酸アダマンチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(4)
Figure 0005360477
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、R10は、炭素数1〜12のアルキル基を示す)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基が水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等で置換された化合物などが挙げられる。上記一般式(4)中のR10で示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
上記一般式(4)で表される単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(A)成分であるバインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸が好ましく、中でもメタクリル酸がより好ましい。
上記(A)バインダーポリマーのカルボキシル基含有量(使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合)は、アルカリ現像性とアルカリ耐性のバランスの見地から、12〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましく、15〜25質量%であることが極めて好ましい。このカルボキシル基含有率が12質量%未満ではアルカリ現像性が劣り、現像時間が長くなる傾向があり、50質量%を超えると現像液耐性が劣り、密着性が低下する傾向がある。
また、本発明における(A)成分であるバインダーポリマーは、アルカリ現像性及び解像度の見地から(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく構成単位を含むことが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく構成単位を含む場合のその含有量(使用する全重合性単量体に対する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合)は、アルカリ現像性、解像度及び剥離特性を良好にする見地から、(A)成分全体の固形分に対して10〜70質量%含むことが好ましく、20〜65質量%含むことがより好ましく、30〜60質量%含むことがさらに好ましい。
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。
上記(A)バインダーポリマーの重量平均分子量は、フィルム形成性、現像液耐性及びアルカリ現像性のバランスの見地から、20,000〜150,000であることが好ましく、30,000〜100,000であることがより好ましく、30,000〜80,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量が20,000未満ではフィルムの形成が困難となる傾向があり、また現像液耐性が低下する傾向があり、300,000を超えると現像時間が長くなる傾向がある。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算された値である。
前記(A)バインダーポリマーの含有量は、(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して、30〜80質量部とすることが好ましく、40〜75質量部とすることがより好ましく、50〜70質量部とすることが特に好ましい。(A)成分の含有量がこの範囲であると、感光性樹脂組成物の塗膜性及び光硬化物の強度がより良好となる。
前記(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、上記一般式(3)で表される化合物等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位に水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。なお、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−11等が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−13等が挙げられる。また、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−21等が挙げられる。中でもUA−21はテント破れ率をより向上させる見地から、5〜25質量%である事が好ましく、7〜15質量%である事がより好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、(B)成分のエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物は、感度及び解像度を良好にする見地から、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。
ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。解像度をさらに向上させる観点から、中でも2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンがより好ましい。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業株式会社製、製品名)又はFA−321M(日立化成工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、本発明における(B)成分がビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含有する場合、その含有量は、光感度及び解像性のバランスの見地から、(B)成分全体の質量に対して10〜90質量%であることが好ましく、20〜85質量%であることがより好ましく、30〜80質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分のエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物は、光感度及び解像性を良好にする見地から、上記一般式(3)で表される化合物を含むことが好ましい。
上記一般式(3)で表される化合物としては、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、及びβ−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート等が挙げられ、なかでも、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレートが好ましい。γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレートはFA−MECH(日立化成工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、本発明における(B)成分が上記一般式(3)で表される化合物を含有する場合、その含有量は、光感度、剥離特性及び塗膜性のバランスの見地から、(B)成分全体の質量に対して1〜50質量%であることが好ましく、5〜45質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることがさらに好ましい。
前記(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物の含有量は、(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して、20〜60質量部とすることが好ましく、30〜55質量部とすることがより好ましく、35〜50質量部とすることが特に好ましい。(B)成分の含有量がこの範囲であると、感光性樹脂組成物の光感度及び塗膜性がより良好となる。
本発明の感光性エレメントに用いられる感光性樹脂組成物は、(C)アクリジン化合物を含有する。
本発明の感光性エレメントは、(b)感光性樹脂組成物層に前記(C)アクリジン化合物を含むことにより、直描露光においても高感度であり、且つ、感度の経時変化を抑制することができる。
前記(C)アクリジン化合物としては、分子内にアクリジニル基を1つ又は2つ以上有するアクリジン化合物であれば特に制限はない。分子内にアクリジニル基を1つ有するアクリジン化合物としては、例えば、9−フェニルアクリジン、9−(p−メチルフェニル)アクリジン、9−(m−メチルフェニル)アクリジン、9−(p−クロロフェニル)アクリジン、9−(m−クロロフェニル)アクリジン、9−アミノアクリジン、9−ジメチルアミノアクリジン、9−ジエチルアミノアクリジン、9−ペンチルアミノアクリジン等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(C)成分は、直接描画露光における感度をさらに向上させる観点から、分子内にアクリジニル基を2つ有するアクリジン化合物を含む事が好ましく、上記一般式(1)で表されるアクリジン化合物を含むことがより好ましい。
上記一般式(1)中、Rは炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のオキサジアルキレン基又は炭素数2〜20のチオジアルキレン基を示す。本発明の効果をより確実に得る観点から、Rは炭素数2〜20のアルキレン基であることが好ましく、炭素数4〜14のアルキレン基であることがより好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、1,2−ビス(9−アクリジニル)エタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、1,4−ビス(9−アクリジニル)ブタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,6−ビス(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,8−ビス(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ビス(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ビス(9−アクリジニル)デカン、1,11−ビス(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ビス(9−アクリジニル)ドデカン、1,14−ビス(9−アクリジニル)テトラデカン、1,16−ビス(9−アクリジニル)ヘキサデカン、1,18−ビス(9−アクリジニル)オクタデカン、1,20−ビス(9−アクリジニル)エイコサン等のビス(9−アクリジニル)アルカン、1,3−ビス(9−アクリジニル)−2−オキサプロパン、1,3−ビス(9−アクリジニル)−2−チアプロパン、1,5−ビス(9−アクリジニル)−3−チアペンタン等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記一般式(1)で表されるアクリジン化合物において、直描露光における感度をさらに向上し、且つ感度変化を抑制する観点から、上記一般式(1)中でRがヘプチレン基である化合物(例えば、株式会社ADEKA製、製品名「N−1717」)を含むことが好ましい。
感光性樹脂組成物中、(C)アクリジン化合物の含有量は、感度の向上及び感度変化の抑制の見地から、(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して、0.01〜5質量部であることが好ましく、0.05〜3質量部であることがより好ましく、0.1〜1質量部であることが特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明の効果を損ねない程度に(C)成分以外の光重合開始剤を含んでいてもよい。(C)成分以外の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、及び2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、及びベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、及びエチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、及び9,10−ジペントキシアントラセン等の置換アントラセン類、クマリン化合物、オキサゾール化合物、ピラゾリン化合物、トリアリールアミン化合物、N−フェニルグリシン、などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(C)成分以外の光重合開始剤としては、一括露光における感度をさらに向上し、且つ感度変化を抑制する観点から、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノンを含むことが好ましい。
また、感光性樹脂組成物は、直描露光における感度をさらに向上し、且つ感度変化を抑制する観点から、N−フェニルグリシンを含むことが好ましい。
感光性樹脂組成物が(C)成分以外の光重合開始剤を含む場合の(C)成分の含有量は、直描露光における高感度及び感度変化の抑制の観点から、感光性樹脂組成物中に含まれる全光重合開始剤量に対して、80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%であることがさらに好ましい。
感光性樹脂組成物は、コントラスト及び密着性を向上させる観点から、(D)ハロゲン化合物を含有することが好ましい。前記(D)ハロゲン化合物は、上記一般式(2)で表されるハロゲン化合物を含むことが好ましい。
上記一般式(2)中、Xは炭素原子又は窒素原子を示し、本発明の効果をより確実に得る観点から、炭素原子であることが好ましい。
は炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、nは0〜4の整数を示し、本発明の効果をより確実に得る観点から、0〜2の整数が好ましい。
、R及びRは、それぞれ独立にハロゲン原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRのうち少なくとも一つはハロゲン原子を示し、少なくとも二つはハロゲン原子を示すことが好ましい。前記ハロゲン原子としては、Cl、Br、F等が挙げられるが、光感度をより良好にする見地から、Brであることが好ましい。前記炭素数1〜5のアルキル基としては直鎖状でも分岐状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基及びこれらの構造異性体等が挙げられる。また、これらのアルキル基は、本発明の効果を阻害しない範囲で任意の置換基を有していてもよい。
上記一般式(2)で表されるハロゲン化合物としては、トリブロモメチルフェニルスルホン、2−トリブロモメチルスルホニルピリジン等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。これらの化合物は市販されているものを用いてもよく、例えば、BMPS、BSP(共に住友精化株式会社製、製品名)等が商業的に入手可能である。
また、本発明の感光性樹脂組成物が(D)上記一般式(2)で表されるハロゲン化合物を含む場合、その含有量は、光感度、解像性及びフィルムの安定性の見地から、(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましく、0.1〜3質量部であることが特に好ましい。この含有量が0.01質量部未満では、光感度が劣る傾向があり、10質量部を超えると、フィルムが未露光にも拘らず青色化する傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には必要に応じて、マラカイトグリーン、ビクトリアピュアブルー、ブリリアントグリーン、及びメチルバイオレット等の染料、ロイコクリスタルバイオレット、ジフェニルアミン、ベンジルアミン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン及びo−クロロアニリン等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、重合禁止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60質量%程度の溶液として塗布することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(レジストパターンの形成)
上記感光性エレメントを用いたレジストパターンの形成に際しては、前記保護フィルムとしての(c)ポリエチレンフィルムを除去後、例えば、(b)感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に密着するよう圧着することにより積層される。密着性及び追従性の見地から、減圧下で積層することが好ましい。積層される基板表面は、通常銅等の金属面であるが、特に制限はない。(b)感光性樹脂組成物層の加熱温度は70〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10Kgf/cm程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂組成物層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、密着性及び追従性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
このようにして回路形成用基板上に積層された感光性樹脂組成物層は、支持体を介して活性光線を画像状に照射される。露光方法としては、フォトマスクを通すことにより活性光線を画像状に照射する一括露光法や、あるいはLDI(Laser Direct Imaging)露光法、DLP(Digital Light Processing)露光法等のパターンのデジタルデータを直接描画する直接描画露光法が挙げられる。本発明の効果をより確実に得るため、直接描画露光法が好ましい。
活性光線の光源としては、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯及びキセノンランプ等や、波長350〜410nmのYAGレーザ、半導体レーザ及び窒化ガリウム系青紫色レーザ等の公知の光源を用いることができる。
本発明の効果をより確実に得るため、露光工程で感光性樹脂組成物層に照射されるレーザ活性光線の波長は、350〜410nmであることが好ましい。
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、ウエット現像及びドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。
上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは、レジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pHは9〜11とすることがより好ましい。現像液の温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
上記有機溶剤としては、例えば、3アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%とすることが好ましく、その温度は、現像性にあわせて調整することができる。また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することが好ましい。
本発明のレジストパターンの形成方法においては、必要に応じて上述した2種以上の現像方法を併用してもよい。現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。また、現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
(プリント配線板の製造)
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、上述のように形成されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング又はめっき等の公知方法で処理することにより、回路パターンを形成する。
上記金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクターが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。上記めっきとしては、例えば、硫酸銅めっき及びピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき及びスルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき及びソフト金めっき等の金めっきなどがある。これらは公知の方法を適宜用いることができる。
次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離方式としては、例えば、浸漬方式又はスプレー方式等が挙げられ、これらを単独で使用してもよいし、併用してもよい。
なお、上記本発明のプリント配線板の製造方法は、単層プリント配線板のみならず多層プリント配線板の製造にも適用可能であり、小径スルーホールを有するプリント配線板等の製造にも適用可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら制限されるものではない。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
(実施例1〜8及び比較例1〜9)
表1に示す材料を表2に示す配合量で混合し、感光性樹脂組成物溶液(1)〜(6)を得た。
なお、バインダーポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件を、以下に示す。
(GPC条件)
ポンプ:日立 L−6000型[株式会社日立製作所製]
カラム:Gelpack GL−R420 + Gelpack GL−R430 + Gelpack GL−R440(計3本)[以上、日立化成工業株式会社製]
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:25℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI[株式会社日立製作所製]
Figure 0005360477
Figure 0005360477
数値は固形分の配合量(単位:質量部)
(ポリエチレン(PE)フィルム)
酸化防止剤として、予めジブチルヒドロキシトルエンを表4及び表5に示す量で含むポリエチレン樹脂を原料とし、溶融押出成形法にて溶融物を押し出し、延伸処理を施して成形されたポリエチレンフィルムを準備した。それぞれのポリエチレンフィルムの厚みは22μmであった。
(感光性エレメントの作製)
次いで、得られた感光性樹脂組成物溶液(1)〜(6)を、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人株式会社製、商品名「HTR−02−16」)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した。準備したポリエチレン(PE)フィルムを保護フィルムとして感光性樹脂組成物層を被覆し、実施例1〜8及び比較例1〜9に係る感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は30μmであった。
(光感度の評価)
次いで、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工業株式会社製商品名MCL−E−67)の銅表面を、#600相当のブラシを持つ研磨機(株式会社三啓製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張積層板を80℃に加温した。前記感光性エレメントの保護フィルムを剥がしながら、感光性樹脂組成物層が銅張積層板の銅表面上に密着するように、120℃のヒートロールを用い1.5m/分の速度でラミネートした。これにより、実施例1〜8及び比較例1〜9に係る試験基板を得た。
次に、試験基板の上にストーファー21段ステップタブレットを置いて、所定の露光エネルギー量で露光した。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃で1.0質量%炭酸ナトリウム水溶液を最小現像時間の2倍の時間でスプレーし、未露光部分を除去した後、銅張積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの残存段数を測定した。最小現像時間は、未露光部のレジストが現像処理によって完全に除去された時間を測定した。
なお、露光装置として、実施例1〜5及び比較例1〜3は、全波長(極大波長365nm、405nm、430nm)の高圧水銀ランプを光源とする一括露光装置(株式会社オーク製作所製、商品名「HMW−201GX」)を用いた。また、実施例6〜8及び比較例4〜9は、波長355nmのYAGレーザを光源とする直接描画露光装置(日本オルボテック株式会社製、商品名「Paragon−9000」)を用いた。
所定の露光エネルギー量で得られたストーファー21段ステップタブレットの残存段数から、露光量とステップタブレット残存段数の関係をプロットし、現像後(現像時間=最小現像時間×2)の残存段数が7.0となる露光エネルギー量(mJ/cm)を求め、光感度の評価とした。この露光エネルギー量が小さいほど光感度が高いことを意味する。光感度は、感光性エレメント作製直後、及び、作製後イエロー光下にて23℃で1ヶ月間放置した後の露光エネルギー量をそれぞれ測定した。
(密着性の評価)
実施例1〜5及び比較例1〜3に係る感光性エレメントが積層された前記試験基板上に、ライン幅/スペース幅が6/400〜47/200(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、高圧水銀ランプを光源とする一括露光装置(株式会社オーク製作所製、商品名「HMW−201GX」)を用いて、現像後のステップタブレット残存段数が7.0となる露光エネルギー量により露光した。上記光感度の評価と同様に現像した後、光学顕微鏡を用いてレジストパターンを観察し、密着性の評価を行った。密着性の値は、現像処理によるレジストの剥がれや浮き、ラインの蛇行がなく残ったライン幅(μm)のうち最も小さい値で表され、この数値が小さいほど、密着性が高いことを示す。
(コントラストの評価)
前記密着性の評価において、露光後に露光部と未露光部の色の差を目視により観察し、下記の基準に従って評価した。露光部と未露光部の色の差が大きく、判別がしやすいものほどコントラストは良好であることを示す。
「A」:露光部と未露光部の色の差が大きく、はっきりと判別できる、
「B」:露光部と未露光部の色の差が小さく、判別が困難である、
「C」:露光部と未露光部の色の差がなく、判別が不可能である。
以上の結果をまとめて表3及び表4に示した。
Figure 0005360477
Figure 0005360477

表4、5から明らかなように、本発明の感光性エレメントを用いた実施例1〜8は、一括露光及び直接描画露光のいずれにおいても高い光感度を有し、且つ感光性エレメント作製後1ヶ月が経過しても光感度が低下することなく、光感度の変化が抑制されている。これに対して比較例1〜6は、光感度が実施例よりも劣り、さらに光感度の低下も見られ、比較例7〜9は、感光性エレメント作製直後の光感度には優れるものの、作製後1ヶ月が経過すると光感度の低下が見られた。

Claims (12)

  1. (a)支持体と、(b)該支持体上に形成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、(c)ポリエチレンフィルムと、が順に積層されてなる感光性エレメントであって、前記感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物及び(C)アクリジン化合物を含有し、前記(c)ポリエチレンフィルムに含まれる酸化防止剤量が200〜1500質量ppmである感光性エレメント。
  2. 前記(C)成分が、分子内にアクリジニル基を2つ有するアクリジン化合物を含む、請求項1に記載の感光性エレメント。
  3. 前記分子内にアクリジニル基を2つ有するアクリジン化合物が、下記一般式(1)で表されるアクリジン化合物である、請求項2に記載の感光性エレメント。
    Figure 0005360477
    [一般式(1)中、Rは炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のオキサジアルキレン基又は炭素数2〜20のチオジアルキレン基を示す。]
  4. 波長350〜410nmの活性光線により光硬化される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  5. 前記感光性エレメントが、(D)ハロゲン化合物をさらに含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  6. 前記(D)成分が、下記一般式(2)で表されるハロゲン化合物を含む、請求項5に記載の感光性エレメント。
    Figure 0005360477
    [一般式(2)中、Xは炭素原子又は窒素原子を示す。Rは炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、R、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRのうち少なくとも一つはハロゲン原子を示す。nは0〜4の整数を示す。]
  7. 前記(A)バインダーポリマーが、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく構成単位を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  8. 前記(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物が、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  9. 前記(B)エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する光重合性化合物が、下記一般式(3)で表される化合物を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
    Figure 0005360477
    [一般式(3)中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又は水酸基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは水素原子、メチル基、又はハロゲン化メチル基を示し、mは1〜4の整数を示し、nは0〜4の整数を示す。なお、nが2以上の場合、複数存在するRは同一でも異なっていてもよい。]
  10. 回路形成用基板上に、請求項1〜9のいずれか一項に記載の感光性エレメントの前記感光性樹脂組成物層を積層する積層工程と、
    前記感光性樹脂組成物層の所定部分にレーザ活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程と、
    前記露光部以外の部分を除去してレジストパターンを形成する現像工程と、
    を有するレジストパターンの形成方法。
  11. 前記露光工程で感光性樹脂組成物層の所定部分に波長350〜410nmのレーザ活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる、請求項10に記載のレジストパターンの形成方法。
  12. 請求項10又は11に記載のレジストパターンの形成方法により、レジストパターンが形成された回路形成用基板をエッチング又はめっきする、プリント配線板の製造方法。
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