JP2540921B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2540921B2 JP28663788A JP28663788A JP2540921B2 JP 2540921 B2 JP2540921 B2 JP 2540921B2 JP 28663788 A JP28663788 A JP 28663788A JP 28663788 A JP28663788 A JP 28663788A JP 2540921 B2 JP2540921 B2 JP 2540921B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は紫外線等の照射により容易に硬化する組成物
であり、例えばプリント配線板などの製造に際して使用
されるフォトレジスト、特にソルダーレジスタ用組成物
として好適な硬化性組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
プリント配線板にレジストを設けるには、スクリーン
印刷法による塗布する方法及び写真法を用いる方法があ
るが、スクリーン印刷法により塗布すると、多くの場
合、印刷時のにじみ或いはエッヂ切れ(配線回路間にき
ちんとインキが埋設されないという一種の塗布欠陥現
象)が発生し、これがために最近のプリント配線板の高
密度化に対応しきれなくなっている。
一方、写真法によればこうした問題点を解決すること
ができ、ドライフィルム型のフォトレジストや液状フォ
トレジスト等の技術が開発されている。感光層を基板に
設けるには、ドライフィルム型のフォトレジストにおい
ては、シート状の感光性フォトレジストを基板に熱圧着
するのに対し、液状フォトレジストにおいては、硬化性
樹脂を基板に塗布するという工程上の相違から、感光層
と基板との密着性においてドライフィルムより液状フォ
トレジストの方が優れており、ソルダーレジストについ
ては液状フォトレジストの方が、ドライフィルム型のフ
ォトレジストより活発に開発が行われている。
しかし、従来の液状フォトレジストにおいては、現像
液として主に有機溶剤が使用されており、現像作業性、
作業環境の安全衛生性、経済性、大気汚染等の公害防止
などにおいて問題が多い。また、有機溶剤を使用した現
像液は、水性現像液にくらべ高価であるため水性現像液
で現像可能な組成物の開発が望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
水性現像液で現像可能なソルダーレジストとしては以
下の特性が要求される。
ハンダ耐熱性:硬化塗膜をハンダ浴中へ浸漬したときの
耐熱性。
硬化性:光の照射により速やかに硬化する特性。
密着性:基板と感光層との密着性。
耐熱性:100℃以下の温度で長時間硬化塗膜を保持したと
きの耐熱性。
耐メッキ性:メッキ処理浴へ硬化塗膜を浸漬したときの
耐性。
電気特性:主に、絶縁性。
硬度:硬化塗膜の硬度。
解像度:狭い線幅を有するハンダパターンを形成できる
度合い。
しかし、上記の特性を全て満足するソルダーレジスト
組成物は、未だ開発されていない。
上記の現状に鑑み、本発明は水性現像液の使用が可能
で上記特性を全て満足し、ソルダーレジストを始め、プ
リント配線板用の種々のフォトレジストとして有用な硬
化性組成物を提供しようとするものである。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは上述されたごとき従来技術における種々
の問題点について鋭意研究した結果、特定の硬化性成分
からなる液状レジスト組成物に、さらにベンゾトリアゾ
ールカルボン酸その他の限定された種類の化合物を配合
することにより、水性現像液で現像可能なソルダーレジ
ストとして要求される種々の特性を、著しく改善できる
ことを新たに見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は下記(a)、(b)、(c)及び
(d)を含有することを特徴とする硬化性組成物であ
る。
(a)エポキシ(メタ)アクリレートと無水多塩基酸と
の反応生成物。
(b)一分子中に(メタ)アクリロイル基を少なくとも
3個有する化合物。
(c)光重合開始剤。
(d)下記〔I〕式で表される化合物。
(式中R1は水素、アルカリ金属、炭素数が1ないし6で
あるアルキル基または四級アンモニウム塩である。) なお本明細書においてはアクリレート及び/又はメタ
クリレートを(メタ)アクリレートと、またアクリロイ
ル基及び/又はメタクリロリル基を(メタ)アクリロイ
ル基と称する。
以下に、本発明の組成物を構成する各成分について説
明する。
成分(a)は、エポキシ(メタ)アクリレートと無水
多塩基酸の反応生成物であり、その中でも室温で固体の
ものが、本発明組成物の塗膜表面をタックフリーにでき
る点で適している。
かかる室温で固体の成分(a)の中でも、硬化点が好
ましくは20〜120℃、より好ましくは40〜100℃の範囲内
にあるものが適している。
成分(a)の一原料であるエポキシ(メタ)アクリレ
ートについては種々知られており(例えば特開昭60−20
8377号公報など)それらのいずれも使用できる。
エポキシ(メタ)アクリレートは一般に、一分子中に
エポキシ基を少なくとも1個有するエポキシ化合物と、
一分子中に(メタ)アクリロイル基およびカルボキシル
基を有する化合物とを反応させることにより製造され、
(メタ)アクリロイル基とヒドロキシル基を分子内に有
する化合物であり、本発明における成分(a)として
は、実質的に未反応エポキシ基を含まず、かつ(メタ)
アクリロイル基を2個以上含むエポキシ(メタ)アクリ
レートを合成原料としたものが好適である。未反応エポ
キシ基を含むエポキシ(メタ)アクリレートを原料とし
た場合は、そのヒドロキシル基を無水多塩基酸と反応さ
せるときに、エポキシ基との反応を併発してゲル化する
可能性が高くなり、また、保存中においてもゲル化する
可能性が高くなる。(メタ)アクリロイル基を1個だけ
しか含まないものは露光により得られる塗膜の機械的強
度が弱く、現像時に硬化物が剥離或いは蛇行することが
ある。
エポキシ(メタ)アクリレートの一原料であるエポキ
シ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジ
ルジアミノジフェニルエタンなどのグリシジルアミン型
エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂等を使用でき
る。これと反応させるべき(メタ)アクリロイル基およ
びカルボキシル基を有する化合物としては、アクリル
酸、メタクリル酸の他、無水フタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸又は無水コハク酸などの酸無水物とヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート又はペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)ア
クリレートとの反応生成物及びアクリル酸ダイマー等が
ある。露光時の硬化性、最終塗膜の耐熱性等の点から、
エポキシ化合物としてフェノールノボラック型エポキシ
樹脂あるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用
い、(メタ)アクリロイル基およびカルボキシル基を有
する化合物としてアクリル酸あるいはメタクリル酸を使
用することが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレート
の製造条件などは、上記特許公報などに記載されている
従来法に従えばよい。現在これらエポキシ(メタ)アク
リレートには市販されているものもあり、これを使用す
ることもできる。
エポキシ(メタ)アクリレートと無水多塩基酸との反
応には、水酸基を有する化合物と無水多塩基酸との反応
に関して既に知られている条件を適用でき、エポキシ
(メタ)アクリレートのヒドロキシル基1モルに対し、
無水多塩基酸を好ましくは0.1モル以上1.0モル以下さら
に好ましくは0.2モル以上0.9モル以下の割合で反応させ
る。無水多塩基酸0.1モル未満の場合には、本発明組成
物のアルカリ性の水性液による現像性が低下する。一
方、1.0モルを越える量の無水多塩基酸を反応させる
と、成分(a)中に未反応の無水多塩基酸が残ることに
なり、未反応の無水多塩基酸の結晶化或い多くの場合成
分(a)中に残留する水酸基と未反応の無水多塩基酸の
反応が保存中に起こるため、本発明組成物の保存安定性
が低下する。
成分(a)の製造に用いられる無水多塩基酸としては
無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水イ
タコン酸、無水シトラコン酸、無水テトラヒドロフタル
酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水2,6−エンドメチ
レンテトラヒドロフタル酸、無水ドデシルコハク酸、無
水ノニールコハク酸及び無水トリメリット酸などがあ
る。
エポキシ(メタ)アクリレートと無水多塩基酸は好ま
しくは50〜150℃、さらに好ましくは80〜120℃の温度に
おいて、通常0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間反応
させれば良い。また、この反応には好ましくは三級アミ
ン類、四級アンモニウム塩、その他トリエチルアミン、
テトラブチルアンモニウムブロマイド等の公知の触媒を
用いることもできる。
本発明組成物における成分(b)は、一分子中に(メ
タ)アクリロイル基を3個以上有する化合物であり、紫
外線等の照射により前記成分(a)とラジカル共重合
し、強固な塗膜を与える成分である。(メタ)アクリロ
イル基を1個または2個しか有しない化合物では、紫外
線等の照射による架橋が充分でなく、ハンダ耐熱性が低
下する。
成分(b)の具体例としては、例えば、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレートもしくはトリス(2−
(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート
等を使用できる他、多塩基酸とヒドロキシルアルキル
(メタ)アクリレートとのトリ−またはそれ以上のポリ
エステル、あるいは3官能以上のエポキシ(メタ)アク
リレートまたはウレタン(メタ)アクリレート等も用い
得る。
成分(b)の好ましい配合量は、成分(a)100重量
部(以下部と記す)に対して5〜100部、より好ましく
は10〜50部である。成分(b)が5部より少ないと紫外
線等の照射による架橋が充分でなくハンダ耐熱性が低下
し、100部を超えると現像液にたいする未露光部の溶解
性が低下し、現像不良を招くことがある。
本発明組成物における成分(c)光重合開始剤で、紫
外線等の照射によりラジカル重合を開始させることが知
られているもののいずれをも使用でき、具体例として
は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの
ごときベゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセ
トフェノン、2,2−ジメトキシ−2−アセトフェノン、
2,2−ジエトキシ−2−アセトフェノン、1,1−ジクロロ
アセトフェノンのごときアセトフェノン類;2−メチルア
ントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシ
ャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノ
ン、2−アミルアントラキノンのごときアントラキノン
類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオ
キサントン、1−クロロチオキサントン、2,4−ジイソ
プロピルチオキサントンのごときチオキサントン類;ア
セトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタ
ールのごときケタール類;ベンゾフェノンのごときベン
ゾフェノン類またはキサントン、2−メチル−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノ−1−プ
ロパノン等のカルボニル化合物類がある。成分(c)の
好ましい配合量は、前記成分(a)及び成分(b)を合
算した樹脂分100部に対して0.2〜50部、さらに好ましく
は2〜20部である。0.2部未満であると露光により得ら
れる塗膜の機械的強度が弱く、現像時に硬化物が剥離或
いは蛇行する恐れがあり、一方、50部を越えると露光時
に使われなかった光重合開始剤が多量に塗膜に残り、塗
膜の耐熱性等の物性を低下させることがある。上記成分
(c)は、安息香酸系または第三級アミン系などの公知
の光重合促進剤の1種または2種以上と組み合わせて用
いることもできる。
本発明組成物における成分(d)は、前記〔I〕式で
表される化合物である。式〔I〕においてRを構成する
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム又はカリ
ウム等の金属が、アルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル基等の1
〜6個の炭素数を有する直鎖状又は分枝状のアルキル基
が、また第4級アンモニウム基としては、テトラメチル
アンモニウム基、テトラエチルアンモニウム基、トリメ
チルフェニルアンモニウム基及びN,N−ジメチルピペリ
ジニウム塩等があり、本発明の成分(d)として使用で
きる化合物の具体例としては、4−ベンゾトリアゾール
カルボン酸、4−ベンゾトリアゾールカルボン酸ナトリ
ウム、4−ベンゾトリアゾールカルボン酸メチルエステ
ル、5−ベンゾトリアゾールカルボン酸エチルエステル
等がある。
上記〔I〕式に該当する化合物は市販されている。例
えば、〔I〕式におけるRが水素原子で官能基の置換位
置が異なる4−ベンゾトリアゾールカルボン酸と5−ベ
ンゾトリアゾールカルボン酸の混合物が、ピーエムシー
スペシャリティズ グループ(株)(PMC Specialtie
s Group,Inc.)から商品名「コブラテック(COBRATEC)
CBT」として市販されており、これをそのまま本発明の
成分(d)として使用できる。
成分(d)の好ましい配合量は、前記成分(a)及び
成分(b)を合算した樹脂分100部に対して0.2〜50部、
さらに好ましくは2〜20部である。0.2部未満であると
添加による効果が不十分であり、ハンダ耐熱性が低下す
ることがあり、一方、50部を越えると塗膜の耐熱性等の
物性を低下させることがある。
本発明の組成物中に含まれる成分(d)は、銅製の基
板面上に形成された、レジストパターンのハンダ耐熱性
を著しく向上させ、かつアルカリ性の水性液による現像
性を損なわず、むしろこれを向上させ得ることに大きな
特長がある。本発明組成物においては、成分(d)のこ
のような特異な作用により、耐熱性、電気特性、硬度等
に優れた塗膜になるものと考えられる。
以上の成分によって構成される本発明組成物には、こ
れを印刷に適した粘度にするために、一般的な有利溶剤
または(メタ)アクリロイルを1個または2個有する重
合性の化合物を加えてもよい。
有機溶剤の具体例としては、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノンのごときケトン類;トルエン、キシレン
のごとき芳香族炭化水素類;セロソルブ、ブチルセロソ
ルブのごときセロソルブ類;カルビトール、ブチルカル
ビトールのごときカルビトール類;酢酸エチル、酢酸ブ
チル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテ
ート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールア
セテートのごとき酢酸エステル類があり、これらの非重
合性溶剤は1種または2種以上の混合物として用いるこ
とができる。
(メタ)アクリロイルを1個または2個有する重合性
の化合物の具体例としては、β−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、β−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、β−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、多塩基酸
とヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレートとのモノ
−またはジ−ポリエステル、あるいは1官能あるいは2
官能のエポキシ(メタ)アクリレートまたはウレタン
(メタ)アクリレート等がある。
本発明組成物にはさらに必要に応じて、この種の組成
物に従来広く使用されている種々の添加剤、即ち硫酸バ
リウム、酸化珪素、タルク、炭酸カルシウムのごとき充
填剤;フタロシアニン・グリーン、フタロシアニン・ブ
ルー、酸化チタン、カーボンブラックのごとき着色顔
料;染料;消泡剤;密着性付与剤またはレベリング剤な
どの各種添加剤;及びハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、ピロガロール、ターシャリーブチ
ルカテコール、フェノチアジンのごとき重合禁止剤を加
えてもよい。
本発明の硬化性組成物をソルダーレジストとして用い
る場合、プリント配線板の全面にスクリーン印刷法、ロ
ールコーター法またはカーテンコーター法などにより塗
布し、塗膜表面をフォトマスクで覆い、紫外線を照射し
てラジカル重合により塗膜を硬化させる。
なお、本発明組成物に希釈剤として有機溶剤を使用し
た場合、紫外線を照射する前に予備乾燥を行って溶剤を
除去することが望ましい。予備乾燥により、塗膜表面が
タックフリーになった場合は、フォトマスクを塗膜表面
に密着させて紫外線を照射する。一方、塗膜表面がタッ
クフリーにならない場合または有機溶剤を使用しない場
合には、フォトマスクを塗膜表面に密着させずに透明な
支持体に保持して、紫外線を照射する。
紫外線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプまたは
メタルハライドランプが適当であり、照射条件は常法に
従えば良い。
上記の様にして紫外線を照射した後、現像液として炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液
を用いることにより、紫外線で露光されずに未硬化の状
態にある組成物は容易に溶解除去することができる。
その後、必要に応じ加熱により組成物中の硬化反応を
完全なものとして、レジストパターンを形成せしめる。
かかる加熱硬化の好ましい条件としては、温度は100℃
ないし200℃、更に好ましくは120℃ないし180℃で、加
熱時間は10分ないし2時間である。
〔実施例等〕
次に本発明を参考例及び実施例によりさらに具体的に
説明する。
参考例 1:成分(a−1)の製造 温度計、攪拌機および冷却器を具備した四口フラスコ
に、東都化成(株)製フェノールノボラック型エポキシ
樹脂YDPN−638を927g(5.26エポキシ当量)と溶剤であ
るトルエン426gとを入れ、110℃に加熱して、均一な溶
液を得た。この溶液に重合禁止剤としてフェノチアジン
0.53g、触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイ
ド10.6gおよびアクリル酸379g(5.26カルボキシル当
量)をそれぞれ加え、空気を吹き込みながら110℃で反
応させ、エポキシアクリレートを製造した。反応液の酸
価を測定することによりアクリル酸の消費率を測定した
ところ、約7時間で酸価の減少がなくなり、また、酸価
から計算されるアクリル酸の消費率がほぼ100%となっ
た。上記で得たエポキシアクリレートの溶液に、さらに
無水フタル酸389g(2.63モル)を加え110℃で反応を行
った。反応液に無水フタル酸が完全に溶解した後さらに
3時間反応させた。この溶液にブチルセロソルブ988gを
加えた後、減圧下でトルエン284gを留去することによ
り、エポキシアクリレートと無水多塩基酸との反応生成
物の固形分60%の溶液として成分(a−1)を得た。
参考例 2:成分(a−2)の製造 温度計、撹拌機および冷却器を具備した四口フラスコ
に、東都化成(株)製クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂YDCN−702を222g(1.0エポキシ当量)とトルエン22
2gとを入れ、110℃に加熱して、均一な溶液を得た。こ
の溶液に重合禁止剤としてフェノチアジン0.1g、触媒と
してテトラブチルアンモニウムブロマイド5.2gおよびア
クリル酸72g(1.0カルボキシル当量)をそれぞれ加え、
空気を吹き込みながら110℃で反応させ、エポキシアク
リレートを製造した。反応液の酸価を測定することによ
りアクリル酸の消費率を測定したところ、約8時間で酸
価の減少がなくなり、また、酸価から計算されるアクリ
ル酸の消費率がほぼ100%となった。上記で得たエポキ
シアクリレートの溶液に、さらに無水フタル酸74g(0.5
酸無水基当量)を加え110℃で反応を行った。反応液に
無水フタル酸が完全に溶解した後さらに3時間反応させ
た。この溶液にブチルセロソルブ201gを加えた後、減圧
下でトルエン172gを留去することにより、エポキシアク
リレートと無水多塩基酸との反応生成物の固形分60%の
溶液として成分(a−2)を得た。
実施例 1〜4 成分(a)〜成分(d)及びその他の成分として以下
のものをそれぞれ第1表に示す配合比率に従って使用
し、これらを三本ロールで練ることにより、固形分66%
の硬化性組成物を調製した。
成分(a):各参考例で得た成分(a−1)又は成分
(a−2) 成分(b):ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
トとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートからな
る組成物〔東亞合成化学工業(株)製「アロニックスM
−400」〕 成分(c)(光重合開始剤):2−メチル−〔4−(メチ
ルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノ−1−プロパノ
ン〔チバガイギー社製「イルガキュア(Irgacure)90
7」〕5部及び2,4−ジエチルチオキサントン〔日本化薬
(株)製「カヤキュア(KAYACURE)DETX」)2部 成分(d):前記のコブラテック(COBRATEC)CBT〔ピ
ーエムシースペシャリティズグループ(株)(PMC Spec
ialties Group,Inc.)製商品名〕 その他の成分 光重合促進剤:p−ジメチルアミノ安息香酸エチル〔日本
化薬(株)製「カヤキュア(KAYACURE)EPA」〕2部 レベリング剤:楠本化成(株)製「ディスパロン#197
0」8部 消泡剤:楠本化成(株)製「ディスパロンOX−720」8
部 着色顔料:フタロシアニン・グリーン1.0部 充填剤:タルク15部 溶剤:ブチルセロソルブ この硬化性組成物を銅スルーホールプリント配線板に
スクリーン印刷法によって、厚さ20〜30μmで塗布し、
塗膜を75℃で30分間乾燥した。このようにして作成した
塗膜にフォトマスクを当て、(株)ハイテック製のフォ
トソルダー両面焼付機「HTE−106SM」により500mJ/cm2
の光量で露光した。
ついで、(有)キムラ・エッチング研究所製PCB用DF
自動現像機により、液温が30℃で濃度1重量%の炭酸ナ
トリウム水溶液を、1.5Kg/cm2の圧力で60秒間スプレー
し、塗膜の未露光部を除去することにより、アルカリ現
像を行った。その後、熱風乾燥機により150℃で30分間
加熱して、充分に硬化させ、それぞれの供試体を作製し
た。
比較例 1 成分(a)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂の
アクリレート〔昭和高分子(株)製「リポキシVR−8
0」〕を使用した以外は実施例2と全く同様にして供試
体を作製した。
比較例 2 成分(b)としてトリプロピレングリコールジアクリ
レート〔東亞合成化学工業(株)製「アロニックスM−
220」〕を使用した以外は実施例2と全く同様にして供
試体を作製した。
比較例 3 成分(d)を使用しないこと以外は実施例2と全く同
様にして供試体を作製した。
上記の様にして作成した供試体について各種の性能試
験を行った結果を第2表に示す。
比較例 4 成分(d)の代わりにベンゾトリアゾールを用いた以
外は実施例1と全く同様にして、硬化性組成物の調製を
行い、供試体を作成した。
得られた塗膜はアルカリ現像後、未露光部に白色の薄
い皮膜を残すものであった。
なお、第2表中に示す各種の性能試験は、次の試験法
により行った。
〔アルカリ現像性〕
上記の方法によるアルカリ現像後に、未露光部の状態
について判定した。その判定基準は次の通りである。
○……現像残り無し ×……現像残り有り 〔ハンダ耐熱性〕 供試体をロジン系フラックスに浸漬した後、浴温が26
0℃で錫濃度60%の溶融ハンダ浴に20秒間浸漬し、トリ
クロルエチレンで急冷した後、硬化塗膜の状態について
判定した。浸漬試験は5回行った。第2表には、ふく
れ、溶融又は剥離等の異常を生じない浸漬回数を示し
た。
○……異常なし ×……ふくれ、溶融又は剥離 〔解像度〕 80μm,100μmおよび120μmのライン幅のパターンを
持つフォトマスクを用いて作成した供試体をそれぞれ顕
微鏡で観察し、塗膜の状態について判定した。その判定
基準は次の通りである。
○……異常なし ×……剥離、蛇行などの異常有り 〔鉛筆硬度〕 JIS D 0202に従い、種々の硬度の鉛筆を用い、塗膜が
傷つかない最も硬い鉛筆の硬度を求めた。
〔密着性〕
JIS D 0202に従い、1mm角の刻みを碁盤目状に100個入
れた塗膜に、セロハンテープを密着後剥離して、後に残
った碁盤目の数を求めた。
(ハ)発明の効果 本発明組成物は、紫外線等の照射による硬化性に優
れ、かつその硬化物はアルカリ水溶液による現像性、ハ
ンダ耐熱性、密着性、耐熱性、耐メッキ性、電気特性、
硬度及び解像度等に優れ、プリント配線板などの製造に
用いられるフォトレジスト、特にソルダーレジストとし
ての用途において従来品の特性を大幅に改善したもので
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)、(b)、(c)及び(d)を
    含有することを特徴とする硬化性組成物。 (a)エポキシ(メタ)アクリレートと無水多塩基酸と
    の反応生成物。 (b)一分子中に(メタ)アクリロイル基を少なくとも
    3個有する化合物。 (c)光重合開始剤。 (d)上記〔I〕式で表される化合物。 (式中R1は水素、アルカリ金属、炭素数が1ないし6で
    あるアルキル基または四級アンモニウム塩である。)
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