JP3403511B2 - レジストパターン及びエッチングパターンの製造方法 - Google Patents

レジストパターン及びエッチングパターンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレジストパターンの製造
方法及びそれを用いたエッチングパターンの製造法に関
する。更に詳しくは、プリント回路板などの製造に際
し、電着法により導電性基体上に感光性被膜を形成、露
光現像によりレジストパターンを形成するレジストパタ
ーン製造方法及び当該レジストパターンをエッチングレ
ジストとしてエッチングを行なってエッチングパターン
を製造する方法に関する。本発明においてエッチングパ
ターンは、現像後、残存レジスト被膜を除去する前のエ
ッチングパターン、および残存レジスト被膜を除去した
後の導電パターンであるエッチングパターンのいずれを
も意味する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】プリント回路板等の製造
の為に回路などのパターンを基板上に形成するに際して
は、まず銅張り積層板のような導電性基体上に感光性樹
脂被膜を形成し、次いで活性光線を画像状に照射し、現
像処理してレジストパターンを得、更に露出した導電性
被膜をエッチング液で除去してエッチングパターンを形
成し、さらに必要に応じて残存樹脂被膜を除去して導電
パターンを形成することが一般的に行なわれている。
【0003】従来、感光性樹脂被膜の形成方法としては
感光性樹脂組成物の溶剤溶液(溶液型レジスト)をロー
ルコーター、カーテンフローコーター等により導電性基
体上に塗布することにより形成する方法が取られていた
が、これらの方法ではスルーホール内に感光性樹脂被膜
を形成することが出来ず、スルーホールを有する回路基
板等に適用する場合には予め当該スルーホールを熱や光
硬化性のインクで塞いでおく必要がありそのために多く
の工数が必要となり生産性が著しく悪く、またスルーホ
ールを塞ぐのに使用したインクにより導電性基体表面が
汚染される危険性があり、このために形成されるレジス
トパターンの信頼性が低下しやすいなどの欠点がある。
【0004】また、粘着性のある感光性樹脂層をポリエ
チレンテレフタレート等の紫外線を透過するフィルム上
に形成し、当該粘着性樹脂層を導電性基体上に積層した
後、前述したポリエチレンテレフタレート等のフィルム
を通して活性光線を画像状に照射してレジストパターン
を形成する所謂ドライフィルムレジスト法も広く用いら
れている。
【0005】しかしながら、この方法に於いては活性光
線の照射がポリエチレンテレフタレートなどのフィルム
を通して行なわれるため、このフィルム通過時の光の屈
折による影響が大きくなり、得られるレジストパターン
の精度が低下し、パターンの解像力の低下を生じ高密度
回路パターンの形成が困難になること、又スルーホール
部についてはスルーホール上にテント上に形成されたレ
ジスト被膜によりスルーホール内部の導電体をエッチン
グ液より保護しているが、このレジスト被膜は往々エッ
チング工程中に剥離したり、被膜端からエッチング液が
スルーホール内部に侵入するおそれがありスルーホール
形成の信頼性が低い。信頼性を高める為にはスルーホー
ルの周りの所謂ランドを大きく取る必要があるが、高密
度回路パターンの形成が困難になるなどの欠点がある。
【0006】近時、回路パターンの細密化、スルーホー
ルの小径化にともない、また上記欠点を解決するために
特開昭50−17827、特開昭48−47535、特
開昭61−198795、特開昭62−262855号
等の各公報に感光性樹脂被膜を電着法で形成する方法が
提案されている。即ち、これらの方法によれば溶液型レ
ジストと同様な膜厚の感光性樹脂被膜を電導性基体上に
極めて均一に形成出来ると同時にスルーホール内部も樹
脂被膜で被覆することが出来るので、高いレジストパタ
ーン精度、解像度、スルーホール形成信頼性が得られ、
高密度プリント回路基板、特にスルーホール付き回路基
板の製造方法として優れている。更に、これらの方法に
より形成された感光性樹脂被膜は基体への密着性、基体
表面の凹凸への追従性が良好である、塗液が水溶性であ
る為に作業環境の汚染、火災の危険などの問題点もない
という利点がある。
【0007】しかしながら、上記公報記載の電着法にお
いて使用される感光性樹脂組成物としては不飽和結合を
導入した樹脂を主成分とした物が一般的であるが、樹脂
の合成法が複雑で、かつ製造に長時間を要する為コスト
高になる。これらの組成物の特性は主として樹脂によっ
て決まる為、使用条件等の変化に合わせ特性を調整する
のにも樹脂そのものを変える必要があり、製造現場での
条件変動などに対する対応を迅速に行なうのが難しい等
の問題点がある。
【0008】近年、不飽和基を含まない樹脂(飽和樹
脂)にエチレン性不飽和化合物を混合した組成物が特開
平3−100185号公報などで提案されている。この
公報においては飽和樹脂のモノマー成分に特定のアクリ
レートモノマー(2−エチルヘキシルアクリレート)を
必須成分として使用することにより水分散安定性に優
れ、現像時間変動許容性が高く、高解像度、高密着性の
レジストパターンが得られることが記載されている。
【0009】しかし、当該組成物を使用した場合現像時
間変動許容性は高くなるが、現像温度変動許容性はまだ
不充分であり現実の製造現場での管理が難しい、エッチ
ング耐性がライン/スペース=50μm /50μm 以下
の様な非常に高密度なエッチングパターンを得る為には
まだ不十分でありパターンの断線、パターン形状の異常
等を生じ易い、電着された感光性樹脂被膜硬度が十分で
なく、露光時に当該被膜上に画像状に活性光線を照射す
る為のフォトマスクとして例えば一般的に用いられてい
るポリエチレンテレフタレート製のフォトマスクをあて
がい被膜上の所定の位置に当該フォトマスクを装着する
時にフォトマスクと被膜との滑り性が悪く位置合わせが
難しい、露光前に真空ラミネーター等によりフォトマス
クと当該被膜とを密着させ、次いで露光を行なった後、
フォトマスクを被膜より引き剥がす時に未露光部分の被
膜の一部がフォトマスクに転写されフォトマスクを汚染
することがあるという問題点がある。
【0010】そこで本発明者らは、上記した問題がな
く、電着塗装浴の安定性が良好で、また露光され硬化し
た被膜の耐現像液性、耐エッチング液性が良好で作業条
件幅が広く、高解像度、高信頼性、高パターン再現性の
ある、レジストパターンやエッチングパターンを形成す
る方法について鋭意研究の結果、本発明に到達した。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、1.
〔A〕(a)炭素数1〜3の一価アルコールのメタクリ
ル酸エステル及びアクリル酸メチルエステルから選ばれ
る少なくとも1種のモノマー、(b)アクリル酸及びメ
タクリル酸から選ばれる少なくとも1種のカルボキシル
基含有モノマー、(c)水酸基含有重合性モノマー及び
d)そのものから形成されるホモポリマーのガラス転
移温度が5℃以上であり、カルボキシル基及び水酸基の
いずれをも含有せず且つ上記モノマー(a)以外である
重合性モノマーをモノマー成分とするガラス転移温度が
20〜100℃、酸価20〜150、水酸基価20〜1
20であって、モノマー成分中、モノマー(a)を20
重量%以上含有する共重合体、 〔B〕光重合性不飽和結合を分子中に2個以上有する多
官能化合物、及び 〔C〕光重合開始剤を含有し、共重合体〔A〕と多官能
化合物〔B〕との合計量100重量部中、共重合体
〔A〕が50〜95重量部、多官能化合物〔B〕が5〜
50重量部である感光性組成物を中和、水性化してなる
水溶性又は水分散性の電着塗料浴に、表面が導電性被膜
で覆われた基体を陽極として浸漬し、対極との間に通電
して電着塗装することにより該基体表面上に感光性被膜
を形成した後、該感光性被膜上に活性光線を画像状に照
射して露光部を光硬化させ、次いで現像処理によって感
光性被膜の未露光部を除去することを特徴とするレジス
トパターンの製造方法に関する。
【0012】また本発明は、2.上記項1記載の製造方
法によって得られたレジストパターンを有する、表面が
導電性被膜で覆われた基体をエッチング液と接触せし
め、該基体上に露出している導電性被膜を除去すること
を特徴とするエッチングパターンの製造方法に関する。
【0013】
【作用】以下、本発明のレジストパターンの製造方法に
使用する電着塗料浴および電着塗料浴の成分である感光
性組成物について詳細に述べる。
【0014】光重合体〔A〕:モノマー(a)とカルボ
キシル基含有モノマー(b)と水酸基含有重合性モノマ
ー(c)と重合性モノマー(d)とをモノマー成分とす
るガラス転移温度が20〜100℃、酸価20〜15
0、水酸基価20〜120であって、モノマー成分中、
モノマー(a)を20重量%以上含有する共重合体であ
る。
【0015】モノマー(a):上記共重合体〔A〕のモ
ノマー成分であるモノマー(a)は、炭素数1〜3の一
価アルコールのメタクリル酸エステル及びアクリル酸メ
チルエステルから選ばれる少なくとも1種のモノマーで
ある。上記炭素数1〜3の一価アルコールのメタクリル
酸エステルの具体例としては、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、
イソプロピルメタクリレートを挙げることができる。こ
れらのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸メチルエ
ステルは、単独で又は2種以上混合してモノマー(a)
として使用することができる。モノマー(a)はモノマ
ー成分中、20重量%以上、好ましくは25重量%以上
使用される。モノマー(a)の量が20重量%未満では
樹脂の親水性が不足して電着塗装性、現像性が低下す
る。
【0016】カルボキシル基含有モノマー(b):上記
共重合体〔A〕のモノマー成分であるカルボキシル基含
有モノマー(b)は、アクリル酸及びメタクリル酸から
選ばれる少なくとも1種である。このカルボキシル基含
有モノマー(b)は、得られる共重合体〔A〕の酸価が
20〜150、好ましくは25〜140となる量的範囲
で使用される。得られる共重合体〔A〕の酸価が20未
満では、得られる樹脂の水分散性が低下し、感光性組成
物が沈降、分離しやすくなり、また現像時に残膜を生じ
やすくなる。一方、酸価が150を超えると電着塗装に
よって得られる被膜の平滑性が低下し、また現像時の白
化やパターンの不良を生じやすくなる。
【0017】水酸基含有重合性モノマー(c):上記共
重合体〔A〕のモノマー成分である水酸基含有重合性モ
ノマー(c)の具体例としては、例えば2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−
ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3
−フェノキシプロピルアクリレートおよび2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシプロピルメタクリレートなどを挙げ
ることができ、これらは単独で又は2種以上混合して使
用することができる。この水酸基含有重合性モノマー
(c)は、得られる共重合体〔A〕の水酸基価が20〜
120、好ましくは35〜100となる量的範囲で使用
される。得られる共重合体〔A〕の水酸基価が20未満
では未露光部の被膜の現像液に対する溶解性が低くな
り、現像時間、現像温度に対する許容幅が狭くなる。一
方、水酸基価が120を超えると、露光部である硬化被
膜の親水性が高くなり、現像時間が少し長くなったり現
像温度が少し高くなった場合に硬化被膜に白化や膨潤を
生じやすくなるため、現像条件の許容幅が狭くなる。
【0018】重合性モノマー(d):上記共重合体
〔A〕のモノマー成分であるモノマー(d)は、モノマ
ー(d)から形成されるホモポリマーのガラス転移温度
(Tg点)が5℃以上であって、前記モノマー(a)以
外の、カルボキシル基及び水酸基のいずれをも含有しな
いモノマーである。重合性モノマー(d)の具体例とし
ては、例えばn−ブチルメタクリレート、イソブチルメ
タクリレート、t−ブチルメタクリレート、ネオペンチ
ルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタク
リレート、イソボルニル(メタ)アクリレートフェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
などのホモポリマーのTg点が5℃以上であるメタクリ
ル酸又はアクリル酸のエステル〔ここで化合物の語尾の
(メタ)アクリレートは、「メタクリレート又はアクリ
レート」を意味する。以下、同様。〕;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン;下記化学式〔1〕又は〔2〕で表
わされる化合物などを挙げることができ、これらは単独
で又は2種以上混合して使用することができる。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】(上記式〔1〕又は〔2〕において、R1
およびR2 はそれぞれ同一又は異なって、水素原子又は
メチル基を表わし、nは1〜3の数を表わす。)
【0022】上記重合性モノマー(d)はこのモノマー
から得られるホモポリマーのTg点が5℃以上であるこ
とが必須である。このTg点が5℃未満のモノマーを使
用すると、得られる共重合体〔A〕のTg点が20℃以
上であっても驚くべきことには、得られる被膜の露光部
の現像液に対する耐性が著しく低下し、現像時の現像温
度許容幅が著しく狭くなり、又エッチング時にレジスト
膜がエッチング液に侵され易く、パターンの断線などの
不都合を生じ易くなる。
【0023】上記重合性モノマー(d)としては、得ら
れる感光性組成物の水分散液の安定性の点から特に、前
記式〔1〕又は〔2〕で表わされる化合物が好適であ
る。
【0024】共重合体〔A〕は上記したモノマー成分を
例えば有機溶媒中でアゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスジメチルバレロニトリル、過酸化ベンゾイル、ター
シャリーブチルパーオキシオクトエート等の重合開始剤
を触媒とした溶液重合法など既知の方法により得ること
が出来る。
【0025】用いうる有機溶剤は電着塗料に供すること
を考えて、炭素数1〜4のモノアルコール;炭素数1〜
3のグリコール;メトキシエタノール、メトキシプロパ
ノール、エトキシエタノール、エトキシプロパノール、
プロポキシエタノール、プロポキシプロパノール、ブト
キシエタノール、ブトキシプロパノール、メトキシブタ
ノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、2−メ
チル−2−メトキシプロパノールなどの炭素数3〜8の
モノエーテルモノアルコール;炭素数1〜4のアルコー
ルとジエチレングリコール又はジプロピレングリコール
とのモノエーテル;炭素数1〜4のアルコールとエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール又はジプロピレングリコールとのエーテル化物、
ジオキサン等の親水性溶剤を主成分として用いることが
好ましい。トルエン、キシレン、メチルブチルケトン、
シクロヘキサノン等の疎水性溶媒を主成分として使用し
た場合には共重合体合成後当該溶剤の大部分を溜去し、
前記親水性溶剤と置換することが必要である。
【0026】本発明において、共重合体〔A〕のTg点
は、20〜100℃、好ましくは25〜80℃であり、
この範囲となるようにモノマー組成が選択される。この
Tg点が20℃未満では現像時の処理温度が高くなると
パターンを形成すべき硬化被膜の白化が生じ易くなり、
またエッチング時にパターンを形成している被膜が熱軟
化を生じ、得られたパターンのエッチングファクター
(パターン断面の形状精度)が低下するので好ましくな
い。一方、100℃を超えると現像液に対して被膜の未
露光部の溶解性が低下し現像時に膜残りを生じ易くな
り、また露光部である硬化被膜が硬くなり過ぎ脆くなる
ためエッチング時にパターンを形成している被膜が割れ
たり、剥離したりしやすくなるため好ましくない。
【0027】上記共重合体〔A〕の分子量は特に限定さ
れるものではないが、得られる被膜の機械的強度、電着
塗装時の被膜形成速度や電着被膜の平滑性などの電着塗
装適性などの観点から、通常、重量平均分子量(標準ポ
リスチレン換算)が5,000〜200,000の範囲
であることが好ましい。
【0028】上記共重合体〔A〕は一種の共重合体のみ
からなっていてもよいし、2種以上の共重合体を混合し
たものであってもよい。
【0029】多官能化合物〔B〕:光重合性不飽和結合
を分子内に2個以上有する化合物であれば特に制限なく
使用することができる。化合物〔B〕の具体例として
は、例えば多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸
をエステル化して得られる化合物、例えばトリメチロー
ルプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレートなど;グリシジル基を2個
以上含有する化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加
して得られる化合物、例えばトリメチロールエタントリ
グリシジルエーテルのトリ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールAジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリ
レート、フェノールノボラック樹脂類のポリグリシジル
エーテル化合物1分子当たり平均2ヶ以上の(メタ)ア
クリル酸を付加して得られる化合物;無水フタル酸など
の多価カルボン酸無水物にエチレン性不飽和基を有する
水酸基含有化合物、例えばトリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレートを付加して得られる1分子中に2
ヶ以上の光重合性不飽和結合を有する化合物;又ウレタ
ン骨格を持つポリ(メタ)アクリレート;及びポリエス
テル骨格を持つポリ(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とが出来る。これらの化合物は単独で、又は2種類以上
の化合物を混合して用いてもよい。
【0030】光重合性開始剤〔C〕:そのもの単独で、
又は後述の増感剤との組合せで活性光線を吸収して光重
合開始能を発揮するものであれば光重合開始剤〔C〕と
して使用できる。光重合開始剤〔C〕としては、ベンゾ
インエーテル類、ベンゾフェノン、アントラキノン等の
芳香族ケトン及びその誘導体、アセトフェノン誘導体、
キサントン類、アシルフォスフィンオキサイド誘導体、
メタロセン類、パーオキサイド類等公知のものより選ぶ
ことが出来る。
【0031】光重合開始剤〔C〕の具体例としては、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、2−メチルベンゾイン、ベンジル、ベンジ
ルジメチルケタール、ジフェニルスルフィド、テトラメ
チルチウラムモノサルファイド、ジアセチル、エオシ
ン、チオニン、ミヒラーケトン、アントラセン、アント
ラキノン、クロルアントラキノン、メチルアントラキノ
ン、アセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノ
ン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェ
ノン、α,α´−ジクロル−4−フェノキシアセトフェ
ノン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェ
ノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、メチルベンゾイルフォルメイト、2−メチル−1−
〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−
プロパノン−1、ベンゾフェノンなどを挙げることがで
きる。これらは単独で又は2種以上混合して使用するこ
とができる。
【0032】上記光重合開始剤〔C〕と組合せて使用す
ることができる増感剤は、光重合開始剤〔C〕に光重合
開始能を付与するため又は感光性向上のために使用され
るものである。上記増感剤としては、例えば芳香族アミ
ン類;ケトクマリン誘導体;クマリン誘導体;メロシア
ニン色素;エオシン;チオキサントン色素などを挙げる
ことができる。これらの増感剤は一種で、又は2種以上
混合して使用することができる。
【0033】本発明方法において使用する感光性組成物
は、上記共重合体〔A〕、非水溶性の多官能化合物
〔B〕および非水溶性光重合開始剤〔C〕を必須成分と
するものであり、〔A〕、〔B〕、〔C〕各成分の配合
割合は特に限定されるものではないが、通常、〔A〕成
分と〔B〕成分との合計100重量部中、〔A〕成分が
35〜95重量部、更には45〜90重量部であること
が、得られる感光性組成物の水分散液の安定性、電着塗
装して得られる被膜の感光性および非粘着性ならびにエ
ッチング後のレジスト膜の除去のしやすさなどの観点か
ら好適である。
【0034】また〔C〕成分の量は、特に限定されるも
のではないが、通常、〔A〕成分と〔B〕成分との合計
100重量部に対して0.1〜15重量部、更には0.
3〜10重量部であることが感光性およびレジスト膜内
部の硬化性などの観点から好適である。
【0035】また、重合開始剤〔C〕と組合せて、必要
に応じて使用することができる前記増感剤の量は特に限
定されるものではないが、通常、〔A〕成分と〔B〕成
分との合計100重量部に対して5重量部以下である。
【0036】本発明方法において感光性組成物は、
〔A〕、〔B〕および〔C〕成分を必須成分とし、必要
に応じて増感剤を含有するものであるが、更に必要に応
じて染料、顔料などの着色剤、無機フィラー、可塑剤、
熱重合禁止剤、流動性調整剤、界面活性剤等を含有する
ことができる。
【0037】本発明方法においては、上記感光性組成物
を中和、水性化することによって水溶性又は水分散性の
電着塗料浴とすることができる。水性化方法としては、
例えば各成分を混合した後、塩基性物質で〔A〕成分に
含まれるカルボキシル基の一部分又は全てを中和し、こ
の混合物を撹はんしつつ徐々に水を加えて所定の温度の
水溶液又は水分散液に調製する方法、又は撹はんされて
いる水中に当該混合物を徐々に加えて所定の濃度の水溶
液乃至は水分散液になるように調製する方法、中和に用
いる塩基物質を水中に加えておき塩基性物質で中和され
ていない、乃至は部分的に中和された各成分の混合物を
前記したと同様な方法で水溶液乃至は水分散液とする方
法などが挙げられる。
【0038】上記電着塗料浴の調製にあたっては、共重
合体〔A〕を反応溶剤が混合した樹脂溶液の形でそのま
ま使用してもよいし、脱溶剤して使用してもよく、また
必要に応じて反応溶剤を他の有機溶剤と置換した樹脂溶
液として使用してもよい。また必要に応じて有機溶剤を
添加してもよい。
【0039】電着塗料浴中の有機溶剤としては、共重合
体〔A〕の製造時に用いることができる反応溶媒であ
る、前記親水性溶剤や疎水性溶剤、更には電着塗装時の
被膜形成の制御に役立つエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコールおよびジプロピレ
ングリコール等のグリコール類と炭素数5〜18のアル
コール、フェノール又は置換フェノール類とのモノ又は
ジエーテル;炭素数5〜18の脂肪族モノアルコール、
ベンジルアルコール、炭素数4〜10のグリコール等の
溶剤(増膜溶剤)を挙げることができる。
【0040】電着塗料浴中の有機溶剤として、親水性有
機溶剤は、〔A〕、〔B〕および〔C〕成分の固形分合
計量100重量部に対して、通常、200重量部以下、
好ましくは20〜100重量部使用され、疎水性溶剤及
び増膜溶剤は、両者の合計量が〔A〕、〔B〕および
〔C〕成分の固形分合計量100重量部に対して、通
常、50重量部以下、好ましくは0〜30重量部使用さ
れる。これらの有機溶剤は各々単独で、又は2種以上混
合して使用することができる。
【0041】電着塗料浴の調製にあたり、中和に使用さ
れる塩基性物質としては、共重合体〔A〕中のカルボキ
シル基を中和して水中でイオン化せしめ感光性組成物の
水溶化乃至は水分散化を容易にする物であればよく、例
えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジ
メチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、N−
メチルエタノールアミン、ジプロピルアミン、モルフォ
リン、メチルモルフォリン等の有機アミン類、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等の無機塩基を挙げることが
出来る。これらの塩基性物質は、電着浴の安定性、電着
塗装効率、得られる被膜の平滑性、均一性などの点か
ら、通常、感光性組成物に含まれるカルボキシル基1当
量に対して通常0.3〜1.0当量の範囲であることが
好ましい。これらの塩基性物質は単独で、又は2種以上
混合して使用することができる。
【0042】以下に、上記電着塗料浴を使用する本発明
のレジストパターンの製造方法およびエッチングパター
ンの製造方法について詳細に述べる。
【0043】本発明のレジストパターンの製造方法にお
いては、前記電着塗料浴に、表面が導電性被膜で覆われ
た基体(以下、「導電性基体」と略称する。)を浸漬
し、対極との間に通電して電着塗装することにより導電
性基体表面上に感光性被膜を形成する。
【0044】導電性基体としては、例えばガラス繊維強
化エポキシ樹脂板、ポリイミドフィルム、セラミックス
板等の絶縁性基板上に銅などの導電性金属被膜や酸化イ
ンジウム、酸化錫、酸化アンチモン等の導電性酸化物被
膜を鍍金法、ラミネート法、気相法、ゾルゲル法又はそ
れらを組み合わせた方法により形成したもの、又はそれ
らの導電性基体に孔を穿ちメッキなどの方法により孔内
を導電性処理した基体(スルーホール基板)、銅、鉄、
アルミニウム、ニッケル乃至はそれらの合金等の導電性
金属板又は箔等を使用することが出来る。
【0045】通電方法としては、一定電圧を印加する定
電圧法、一定電流密度を印加する定電流法、通電初期に
傾斜的に電圧又は電流密度を変化させて所定の電圧又は
電流密度に至らしめる所謂スロースタート法、およびこ
れらの通電方法を組み合わせた方法などのいずれをも適
用出来る。印加する電圧は通常20〜300V 、電流密
度は定常状態時で通常10〜250mA/dm2程度、通電時
間は10秒〜10分程度である。電着塗装によって形成
する感光性被膜の膜厚は3〜1,000μm(乾燥時)で
あることが好ましい。
【0046】電着塗装によって感光性被膜を形成した
後、導電性基体は電着塗料浴から引き上げられ、通常、
水洗、水切り乾燥が行なわれる。水切り乾燥は乾燥性お
よび露光後の現像性の点から通常、常温〜120℃の範
囲で行なうのが好ましい。
【0047】上記のようにして得られた感光性被膜上に
は、感光性被膜の保護や、露光時における酸素による硬
化阻害の防止のために、必要に応じて、中和により水に
溶解又は分散する樹脂やポリビニルアルコール等の水溶
性樹脂(総称して水溶性樹脂と言うことがある)の被膜
を約0.5〜10μm 程度の膜厚で形成させても良い。
特に、フォトマスクを介さず直接活性光線を当該感光性
被膜上に照射する直接描画法を露光法として用いる場合
には酸素遮断性の高いポリビニルアルコールを固形分1
00重量部中に25重量部以上含む水溶性樹脂の被膜を
形成させることが好ましい。
【0048】上記必要に応じて水溶性樹脂の被膜を形成
した、又は形成していない感光性被膜に活性光線を所望
の画像を有するネガフォトマスクを介して、又は前述の
直接描画法によって所望の画像状に照射するなどの公知
の方法によって照射して露光部を硬化させる。活性光線
としては、特に限定されるものではないが、超高圧水銀
灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドラン
プなどによって発生される活性光線、アルゴンレーザー
光線、太陽光などを挙げることができる。
【0049】次いで画像状に硬化された感光性被膜を炭
酸ソーダ、メタ硅酸ソーダ等のアルカリ水溶液を吹き付
ける方法、アルカリ水溶液に浸漬する方法などの公知の
現像方法によって現像を行なうことができる。感光性被
膜上に水溶性樹脂の被膜が形成されている場合には、こ
の現像処理の際に水溶性樹脂の被膜は除去される。現像
処理によって感光性被膜の未露光部が除去され、画像状
のレジストパターンが形成される。
【0050】上記のようにして得られたレジストパター
ンを有する、導電性基体を塩化第2銅系、塩化第1鉄系
等の酸性エッチング液又はアンモニア/塩化アンモニウ
ム系などのアルカリ性エッチング液等の公知のエッチン
グ液と、スプレー法、浸漬法などによって接触させて、
導電性基体上のレジストによって被覆されていない、す
なわち露出した導電性被膜を除去し、必要に応じて水
洗、水切り乾燥させることによってエッチングパターン
を形成することができる。
【0051】上記のようにして得られたエッチングパタ
ーンを有する導電性基体は、必要に応じて苛性ソーダ、
苛性カリ等のアルカリ水溶液と接触させることによって
パターン上に残存するレジスト被膜を除去し、必要に応
じて水洗、水切り乾燥させて、エッチングパターンであ
る導電パターンを有する基体を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明になるレジストパターン及びエッ
チングパターンの製造方法は、電着塗装浴の安定性が極
めて高く、また露光され硬化した被膜の耐現像液性、耐
エッチング液性が極めて高く作業条件巾が広いため、高
解像度、高信頼性、高パターン再現性のレジストパター
ンやエッチングパターンを基体上に容易に形成出来る。
【0053】
【実施例】実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。以下、「部」および「%」はいずれも重量基準によ
るものとする。
【0054】共重合体〔A〕の製造 合成例1 撹はん機、還流冷却機、モノマー滴下装置、温度計、窒
素ガス吹き込み装置を備えたフラスコ中にプロピレング
リコールモノメチルエーテル(後記表1および表2中、
「Y−1」と略記する)400部、エチレングリコール
モノブチルエーテル(後記表1および表2中、「Y−
2」と略記する)115部を入れ窒素ガスを流入しつつ
110℃迄加熱し、この温度に保ちつつ後記表1中のモ
ノマー及び重合開始剤を均一に混合した溶液を2時間を
要して滴下し、更にこの温度に2時間保持した後、粉末
状の2,2′−アゾビスイソブチロニトリル5部を追加
触媒として30分要して徐々に加え、さらにこの温度に
2時間保ってエージングを行ない、分子量約23,00
0、固形分約66%の樹脂溶液を得た。
【0055】合成例2〜5 フラスコ中に初めに配合する溶剤を後記表1に示すとお
りの溶剤組成に変更し、滴下するモノマー及び重合開始
剤の混合溶液を表1に示すとおりのものに変更し、かつ
反応温度を表1に示すとおりとする以外は合成例1と同
様に行なって各種樹脂溶液を得た(追加触媒の種類、量
も合成例1に同じ)。得られた樹脂の数平均分子量、樹
脂酸価、水酸基価およびTg点を表1に示す。なお合成
例9〜16で得られた樹脂溶液は比較例用に使用され
る。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1中における(註)はそれぞれ下記のと
おりである。 (注1)Y−3:エチレングリコールモノエチルエーテ
ル (注2)Y−4:n−ブタノール (注3)M−1:下記式で表わされるTg点が約41℃
の重合性モノマー
【0059】
【化3】
【0060】(注4)M−2:下記式で表わされるTg
点が約23℃の重合性モノマー
【0061】
【化4】
【0062】(注5)M−3:下記式で表わされるTg
点が約14℃の重合性モノマー
【0063】
【化5】
【0064】(注6)J−1:2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル (注7)J−2:t−ブチルパーオキシオクトエート (注8)J−3:ベンゾイルパーオキシド
【0065】電着塗料の製造 製造例1 合成例1で得た樹脂溶液100部(樹脂固形分量で66
部)にトリエチルアミン6.7部を加え均一になるまで
撹拌した後、トリメチロールプロパントリアクリレート
(後記表2中において「B−1」と略記する)40部、
光重合開始剤であるN,N′−テトラメチル−4,4′
−ジアミノベンゾフェノン(後記表2中において「C−
1」と略記する)5部をプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル(後記表2中において「Y−1」と略記す
る)10部に溶解してなる溶液15部を加え均一になる
まで撹拌した後、高速ミキサー(回転数600rpm)でこ
の混合物をかき混ぜつつ208部の脱イオン水を徐々に
加えて固形分約30%の水分散液を得た。更にこの水分
散液に脱イオン水を加えて固形分10%に調整して電着
塗料とした。
【0066】製造例2〜18 後記表2に示す配合組成とする以外、製造例1と同様に
して固形分25〜35%の水分散液を得た。なお増感剤
を配合する製造例においては、増感剤を光重合開始剤と
ともに溶剤に溶解して使用した。得られた水分散液に脱
イオン水を加えて固形分10%に調整して各電着塗料を
得た。製造例9〜18の各電着塗料は比較例用に使用さ
れる。表2中に固形分10%に調整する前の水分散液の
固形分(%)および共重合体〔A〕と多官能化合物
〔B〕との配合比率〔A〕/〔B〕(固形分重量比)も
記載する。
【0067】製造例1〜18で得られた各電着塗料につ
いて初期および40℃で90日間密閉状態で静置して貯
蔵した後における電着塗料液状態および電着特性を試験
した。試験結果を表2に記載する。これらの試験は下記
方法に従って行なった。
【0068】電着塗料液状態:初期および貯蔵後の電着
塗料液の液状態の沈降、分離、ゲル化などの有無を調べ
た。液状態に異常の認められないものを○と表示した。
【0069】電着特性:初期および貯蔵後の電着塗料液
について、浴温25℃で定電流法にて電流密度60mA/d
m2、電着時間2分の条件にて、厚さ1.6mmのガラスエ
ポキシ板に35μm の銅箔をラミネートした銅張り基板
に電着塗装を行なった。この時の最終電圧、膜厚、塗面
状態を評価した。塗面状態については水洗、水切り乾燥
したものについて目視観察した。異常の認められないも
のを○と表示した。
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】表2中における(註)はそれぞれ下記のと
おりである。 (注9)B−2:ジペンタエリスリトールペンタアクリ
レート (注10)B−3:ジトリメチロールプロパンテトラア
クリレート (注11)B−4:ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート (注12)C−2:2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパノン−1 (注13)C−3:p−イソプロピル−α−ヒドロキシ
イソブチルフェノン (注14)C−4:3,3′,4,4′−テトラキス
(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン (注15)Z−1:ジエチルチオキサントン (注16)Z−2:下記式で表される化合物
【0073】
【化6】
【0074】(注17)Y−5:プロピレングリコール
モノブチルエーテル (注18)Y−6:プロピレングリコールモノフェニル
エーテル (注19)Y−7:ベンジルアルコール (注20)Y−8:シクロヘキサノン (注21)U−1:トリエチルアミン (注22)U−2:ジメチルアミノエタノール (注23)U−3:苛性カリ 表2中における溶剤の略号Y−1、Y−2、Y−3およ
びY−4はそれぞれ表1中におけると同様の意味を有す
る。
【0075】実施例1 厚さ1.6mmのガラスエポキシ板に35μm の銅箔をラ
ミネートした銅張り基板に製造例1で得た電着塗料の浴
温度を25℃とし、当該浴中に上記基板を浸漬し陽極と
し、対極との間に電流密度60mA/dm2の直流を印加し、
2分間電着を行なった。次いで水洗し80℃で10分間
水切りを乾燥を行いレジスト塗布基板を得た。ライン/
スペース=30/30、50/50、75/75、10
0/100、125/125、150/150、200
/200μm/μm のパターンを有するポリエチレンテレ
フタレート製のネガフィルムを介して密着法により超高
圧水銀灯を用いて露光量30mJ/cm2で照射した。次い
で、1%の炭酸ソーダ水溶液を所定の時間、所定の温度
で吹き付けて現像を行ないレジストパターンを得た。次
いで得られたレジストパターンを有する基板を塩化第2
銅系エッチング液で50℃でエッチングを行なった。エ
ッチングはレジストを塗布していない前記銅張り基板の
銅が完全に除去されるのに必要な時間の1.2倍の時間
行ないエッチングパターンを得た。
【0076】実施例2、3、5〜ならびに比較例1〜
3および5〜10 実施例1において、電着塗料として製造例1で得た電着
塗料のかわりに後記表3に記載の電着塗料を使用する以
外は実施例1と同様に行ない、レジストパターンおよび
エッチングパターンを得た。
【0077】実施例4および比較例4 実施例1において、電着塗料として製造例1で得た電着
塗料のかわりに後記表3に記載した電着塗料を使用し、
感光性樹脂被膜を形成した後、固形分12%のポリビニ
ルアルコール水溶液に浸漬して膜厚2μm のカバーコー
ト被膜を感光性樹脂被膜上に形成すること、および感光
性樹脂被膜上にネガフィルムを介して露光するかわりに
上記カバーコート被膜を形成した感光性樹脂被膜に波長
488nmのアルゴンイオンレーザーにより直接描画機を
用いて露光量5mj/cm2で実施例1と同様のパターンを描
画する以外は実施例1と同様に行ない、レジストパター
ンおよびエッチングパターンを得た。
【0078】現像性試験 上記各実施例および比較例における現像条件は、現像温
度25℃、30℃、35℃および40℃で、それぞれ現
像時間30秒、60秒、90秒、120秒、150秒お
よび180秒とした。これらの各条件で現像した時の現
像性の試験結果を表3に示す。表3において、レジスト
パターンに異常が認められない場合を○、残膜がある場
合をA、レジストが白化した場合をW、線流れが発生す
る場合をBとし、その左に線流れの生ずる最大パターン
幅(μm)を表示した。
【0079】耐エッチング性試験 上記現像を行なって得られたレジストパターンを各実施
例および比較例におけるエッチング条件でエッチングを
行なった時の耐エッチング性についての試験結果を表4
に示す。表4において、下記表示は次の意味を有する。 ○:ショート、断線がなく、画線再現性がフォトマスク
パターンに対して±30%以内 S:ショートが生じる。Sの左にショートが生じる最大
スペース幅(μm)を表示。 P:断線が生じる。Pの左に断線が生じる最大線幅(μ
m)を表示。 Z:断線は生じないが、画線不良(画線の著しい凹凸、
細り)を生じる。Zの左に画線不良を生じない最大線幅
を表示。
【0080】エッチングファクタの測定 耐エッチング性試験を行なって得られたエッチングパタ
ーンのうち、実施例1〜8及び比較例10について、2
5℃、30℃、35℃および40℃の現像温度で90秒
間現像処理したライン/スペースが100μm /100
μm の部分の断面を観察してエッチング状態をエッチン
グファクタにより評価した。エッチングファクタの絶対
値が大きいものが良好である。銅パターンの断面(台形
状)における底辺の長さはいずれも100±5μm の範
囲であった。エッチングファクタの値を表5に示す。 エッチングファクタ=h/a h:銅パターンにおける断面の高さ a:銅パターンにおける断面の(底辺−上辺)/2
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】
【表7】
【0084】実施例9 表面の銅メッキ厚が45μm であって、0.3mmφ、
0.45mmφ、0.6mmφ、0.8mmφのスルーホール
を有し、このスルーホールの内壁が銅メッキされた厚さ
1.6mmのガラスエポキシ基板に、製造例1で得た電着
塗料の浴を使用し、実施例1と同様にしてレジスト塗布
基板を得た。次いで、散乱光状態にした超高圧水銀灯を
露光量250mJ/cm2で照射し、1%炭酸ソーダ水溶液を
30℃で90秒吹き付けて現像を行なった後、実施例1
と同様にしてエッチングを行い、更に3%の苛性曹達水
溶液を50℃で3分間吹き付けて残存するレジスト膜を
剥離して、レジスト膜が除去されたエッチングパターン
を得た。
【0085】実施例10〜15及び比較例11〜14 実施例9において、電着塗料として製造例1で得た電着
塗料のかわりに下記表6に示す電着塗料を使用する以外
は実施例9と同様に行なって、レジスト膜が除去された
エッチングパターンを得た。
【0086】スルーホール形成性 実施例9〜15及び比較例11〜14で得たエッチング
パターンを有する基板のスルーホール部について観察
し、スルーホールの形成性について評価した。その結果
を表6に示す。 ○:スルーホール内部に残存するレジストは認められ
ず、スルーホール内および基板表面の銅に異常は認めら
れない。 R:スルーホール内部にレジストの残存が認められる。 KS:スルーホール内の銅の一部に欠損が認められる。
【0087】
【表8】
【0088】実施例16〜23および比較例15 実施例1において、露光量を30mJ/cm2から250mJ/c
m2に変更し、かつ使用する電着塗料として製造例1で得
た電着塗料のかわりに後記表7に記載の電着塗料を使用
する以外は実施例1と同様に行ないレジストパターンを
得た。
【0089】実施例16〜23および比較例15におけ
る工程において、露光後にネガフィルムを感光性被膜表
面から取り除く時の取り除きやすさについて官能的評価
を行なった。評価結果を表7に示す。評価基準は下記の
とおりである。 ○:抵抗感を感じない。 △:少し抵抗感を感じる。 ×:かなり抵抗感を感じ、取除きの際に音がする。
【0090】実施例24〜31および比較例16 実施例16において、使用する電着塗料として製造例1
で得た電着塗料のかわりに後記表7に記載の電着塗料を
使用する以外は同様にしてレジストパターンを形成し
た。各例において、それぞれ同一のネガフィルムを使用
して連続50回上記工程を行なった後のネガフィルムの
状態を観察した。その評価結果を後記表8に示す。評価
基準は下記のとおりである。 ○:異常なし ×:ネガマスクに汚れが認められ、未露光の感光性被膜
上での滑りが悪くなり、位置合わせが困難となる。
【0091】
【表9】
【0092】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/06 H05K 3/06 H (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/033 G03F 7/027 C09D 5/44 C25D 13/06 H05K 3/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔A〕(a)炭素数1〜3の一価アルコ
    ールのメタクリル酸エステル及びアクリル酸メチルエス
    テルから選ばれる少なくとも1種のモノマー、(b)ア
    クリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも1種
    のカルボキシル基含有モノマー、(c)水酸基含有重合
    性モノマー及び(d)そのものから形成されるホモポリ
    マーのガラス転移温度が5℃以上であり、カルボキシル
    基及び水酸基のいずれをも含有せず且つ上記モノマー
    (a)以外である重合性モノマーをモノマー成分とする
    ガラス転移温度が20〜100℃、酸価20〜150、
    水酸基価20〜120であって、モノマー成分中、モノ
    マー(a)を20重量%以上含有する共重合体、 〔B〕光重合性不飽和結合を分子中に2個以上有する多
    官能化合物、及び 〔C〕光重合開始剤を含有し、共重合体〔A〕と多官能
    化合物〔B〕との合計量100重量部中、共重合体
    〔A〕が50〜95重量部、多官能化合物〔B〕が5〜
    50重量部である感光性組成物を中和、水性化してなる
    水溶性又は水分散性の電着塗料浴に、表面が導電性被膜
    で覆われた基体を陽極として浸漬し、対極との間に通電
    して電着塗装することにより該基体表面上に感光性被膜
    を形成した後、該感光性被膜上に活性光線を画像状に照
    射して露光部を光硬化させ、次いで現像処理によって感
    光性被膜の未露光部を除去することを特徴とするレジス
    トパターンの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法によって得られ
    たレジストパターンを有する、表面が導電性被膜で覆わ
    れた基体をエッチング液と接触せしめ、該基体上に露出
    している導電性被膜を除去することを特徴とするエッチ
    ングパターンの製造方法。
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