JP3868576B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明に属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物に関し、更に詳しくは解像力と感度を保持しながら、現像時の剥離性に優れ、高密度なプリント配線板の製造等に有用な感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルフィルムなどのベースフィルム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、その上からポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルムなどの保護フィルムを積層した3層ラミネートフィルムは、一般にドライフィルムレジスト(以下、DFRと称することがある)と称され、プリント配線板の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されている。
その使用にあたっては、まずDFRからベースフィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さいほうのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面等のパターンを形成させたい基材表面に張り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去してから露光する場合もある)、ついでその他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式としては、溶剤現像型のものと稀アルカリ現像型のものとがある。
【0003】
DFRのほか、該基材面に直接感光性樹脂組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフィルムなどのフィルムを介してパターンマスクを密着させ、露光を行う方法も良く知られている。
近年、プリント回路の配線パターン等の高密度化に伴い形成パターンの高解像度が要求されるようになってきた。
つまり、感光層の厚みが50μmのパターン形成時において、ライン/スペース=50(μm)/50(μm)以上の高解像度(ここで、感光層の厚み/ライン幅又はスペース幅の値をアスペクト比と称し、アスペクト比が大きいほど高解像度となる)、ライン幅30μm程度の細線の密着性及びシャープなパターン形成等が必要になってくる。
【0004】
これらの問題点を解決すべく、酸価が100〜600mgKOH/gで重量平均分子量が10000〜500000のベースポリマー、重合性不飽和基を1個有する化合物10〜50重量%と重合性不飽和基を2個有する化合物10〜90重量%を含有する重合性不飽和化合物及び光重合開始剤からなる感光性樹脂組成物(特開平3−6202号公報)が提案されており、本出願人も酸価が100〜200mgKOH/gで重量平均分子量が30000〜120000のベースポリマー、エチレン性不飽和化合物、P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ヘキサアリールビイミダゾール及びロイコ染料の各成分を特定量含有し、かつ重合性不飽和基を2個有するエチレン性不飽和化合物をその成分中に95重量%以上含有する感光性樹脂組成物(特開平7−248621号公報)を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の感光性樹脂組成物では、感光層の厚みが50μmでライン/スペース=60(μm)/60(μm)程度の解像度、即ちアスペクト比0.83(50μm/60μm)でアスペクト比が1.0以下であり、更に、細線密着性に関しても40μm幅での接着性を確保しているに過ぎず、上記の要求性能を満たすためにはまだまだ改善の余地があり、後者の感光性樹脂組成物においても解像性、細線密着性においては良好であるが、レジスト剥離時間が長いうえに、剥離片の分散性に乏しく、剥離性の点において改善の余地があった。
【0006】
【問題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、かかる事情に鑑み、鋭意研究をした結果、ベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、ヘキサアリールビイミダゾール誘導体(C)及びロイコ染料(D)を含有してなる樹脂組成物において、エチレン性不飽和化合物(B)中の50重量%以上が下記一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステルであり、かつベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の合計100重量部に対してヘキサアリールビイミダゾール誘導体(C)を1.0〜10重量部、ロイコ染料(D)を0.05〜2重量部含有する感光性樹脂組成物が、アスペクト比1.0以上の高解像度及び感度を維持しながらも剥離性(剥離時間の短縮や剥離片の分散性等)に特に優れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
CH2=CRCOO-CHRCH2-OCO(CH2)nCOO-CH2CHR-OCOCR=CH2 ・・・(I)
(nは0〜10の整数、Rは水素またはメチル基、Rは水素または水酸基をそれぞれ表す)
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明のベースポリマー(A)は、特に限定されないが、通常はカルボキシル基含有のアクリル系樹脂が用いられ、(メタ)アクリレートを主成分とし、エチレン性不飽和カルボン酸と必要に応じて他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共重合体である。アセトアセチル基含有アクリル系共重合体を用いることもできる。
ここで(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどが例示される。
【0008】
エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれらの無水物やハーフエステルも用いることができる。これらの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。
他の共重合可能モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどが例示できる。
【0009】
ベースポリマー(A)の酸価は100〜200mgKOH/gが好ましく、特に120〜180mgKOH/gが好ましく、殊に130〜170mgKOH/gが好ましく、酸価が100mgKOH/g未満では解像度が低下する傾向にあり、逆に200mgKOH/gを越えると25μm以下の膜厚において現像速度が速くなり過ぎ制御が困難となる恐れがあり、好ましくない。
【0010】
更には、ベースポリマー(A)の重量平均分子量は30000〜120000が好ましく、特に50000〜100000が好ましく、殊に60000〜90000が好ましく、重量平均分子量が30000未満では樹脂が柔らかくなり過ぎてロール形態に加工したときに該樹脂が染み出すエッジフュージョンが発生しやすく、逆に120000を越えると解像度が低下する恐れがあり、好ましくない。
【0011】
本発明においては、エチレン性不飽和化合物(B)中に上記の一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステルを30重量%以上含有させることを最大の特徴としており、好ましくは35〜100重量%含有させることにより本発明の効果を効率よく得ることができる。
即ち、エチレン性不飽和化合物(B)中の該モノマーの含有量が30重量%未満では、十分な剥離性を得ることができず、本発明の効果を得ることができない。
かかる脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロキシアルキルエステルの具体例としては、ビス(2−アクリロイロキシエチル)スクシネート、2−アクリロイロキシエチル−2−メタクリロイロキシ−2−ヒドロキシエチル−スクシネート等を挙げることができる。
【0012】
上記の一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステル以外のエチレン性不飽和化合物(B)中の成分としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の単官能モノマーが挙げられ、また、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能モノマーが挙げられ、3官能以上のモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を上記の一般式(I)で示されるモノマーと組み合わせてエチレン性不飽和化合物(B)成分とすることができ、好適にはエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが用いられる。
【0013】
ベースポリマー(A)100重量部に対するエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合は、10〜200重量部、特に40〜100重量部の範囲から選ぶことが望ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の過少は硬化不良、可撓性の低下、現像速度の遅延を招き、エチレン性不飽和化合物(B)の過多は粘着性の増大、コールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下を招く。
【0014】
また、ヘキサアリールビイミダゾール誘導体(C)としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,2’,4’−ビス[ビ(p−メトキシフェニル)]−5,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,1’−ビイミダゾール等が挙げられ、更には特公昭45−37377号公報に開示される1,2’−、1,4’−、2,4’−で共有結合している互変異性体を用いることもできるが、中でも2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好適に用いられ、上記(C)の配合量としては、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の合計100重量部に対して、1〜10重量部が好ましく、更には2〜6重量部で、かかる配合量が1重量部未満では十分な内部硬化が得られず、逆に10重量部を越えるとドープ配合時に溶解しにくく好ましくない。
【0015】
また、ロイコ染料(D)としては、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリル)メチレンジルチオフェニルメタン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリル)ベンジルチオフェニルメタン、ロイコクリスタルバイオレット、ロイコマラカイトグリーン等が挙げられ、中でもロイコクリスタルバイオレットが好適に用いられ、上記(D)の配合量としては、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の合計100重量部に対して、0.05〜2重量部が好ましく、更には0.1〜1重量部で、かかる配合量が0.05重量部未満では十分な内部硬化が得られず、逆に2重量部を越えるとドープ配合時に溶解しにくく好ましくない。
【0016】
本発明においては、上記の(A)〜(D)以外に、P,P′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケタール、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、1,1−ジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベゾスパロン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホン、更には2,4,6−[トリス(トリクロロメチル)]−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(ピペロニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン誘導体やアクリジン及び9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体などの重合開始剤及び/又は重合開始助剤も使用することができ、好適にはP,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタールが使用される。
【0017】
本発明の感光性樹脂組成物には、そのほかクリスタルバイオレット,マラカイトグリーン,マラカイトグリーンレイク,ブリリアントグリーン,パテントブルー,メチルバイオレット,ビクトリアブルー,ローズアニリン,パラフクシン,エチレンバイオレット等の着色染料、密着性付与剤、可塑剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤などの添加剤を適宜添加することができる。
本発明の感光性樹脂組成物を用いたDFRの製造及びそれを用いるプリント配線基板の作製について説明する。
【0018】
(成層方法)
上記の感光性樹脂組成物は、これをポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルムなどのベースフィルム面に塗工した後、その塗工面の上からポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどの保護フィルムを被覆してDFRとする。
DFR以外の用途としては、本発明の感光性樹脂組成物を、ディップコート法、フローコート法、スクリーン印刷法等の常法により、加工すべき(銅)基板上に直接塗工し、厚さ1〜150μmの感光層を容易に形成することもできる。塗工時に、メチルエチルケトン、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、シクロヘキサン、メチルセルソルブ、塩化メチレン、1,1,1−トリクロルエタン等の溶剤を添加することもできる。
【0019】
(露光)
DFRによって画像を形成させるにはベースフィルムと感光性樹脂組成物層との接着力及び保護フィルムと感光性樹脂組成物層との接着力を比較し、接着力の低い方のフィルムを剥離してから感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面などの金属面(パターン形成基材表面)に貼り付けた後、他方のフィルム上にパターンマスクを密着させて露光する。感光性樹脂組成物が粘着性を有しないときは、前記他方のフィルムを剥離してからパターンマスクを感光性樹脂組成物層に直接接触させて露光することもできる。
金属面に直接塗工した場合は、その塗工面に直接またはポリエステルフィルムなどを介してパターンマスクを接触させ、露光に供する。
露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0020】
(現像)
露光後は、レジスト上のフィルムを剥離除去してから現像を行う。
本発明の感光性樹脂組成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどのアルカリ0.5〜3重量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。
(エッチング)
現像後、エッチングを行う。
エッチングは、通常塩化第二銅−塩酸又は塩化第二鉄−塩酸等の酸性エッチング液が用いられるが、希にアンモニア系のアルカリエッチング液も用いられる。(硬化レジスト剥離)
エッチング工程後、残っている硬化レジストの剥離を行う。
硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの0.5〜10重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
【0021】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
(ドープの調整)
下記ベースポリマー(A)61.45重量部、下記エチレン性不飽和化合物(B)35重量部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(C)3.0重量部、ロイコクリスタルバイオレット(D)0.3部、更にP,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.2重量部及びマラカイトグリーン0.05重量部を配合してよく混合し、ドープを調製した。
ベースポリマー(A)
メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で50/10/15/25である共重合体(酸価:162.8mgKOH/g、ガラス転移点:101.9℃、重量平均分子量:7万)
エチレン性不飽和化合物(B)
CH2=CHCOO-CH2CH2-OCO(CH2)2COO-CH2CH2-OCOCH=CH2(共栄化学社製;「HO-MS-Diester」)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステル
【0022】
(DFRの作製)
次にそれぞれのドープを、ギャップ10ミルのアプリケーターを用いて厚さ20μmのポリエステルフィルム上に塗工し、室温で1分30秒放置した後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ3分間乾燥して、レジスト厚50μmのDFRとなした(ただし保護フィルムは設けていない)。
(銅張積層板へのラミネート)
このDFRをオーブンで60℃に予熱した銅張積層板上に、ラミネートロール温度100℃、同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速度2m/secにてラミネートした。
その後、以下の評価を行った。
【0023】
(感度)
上記(銅張積層板へのラミネート)後、ストウファー21段ステップタブレットを用い、オーク製作所社製の露光機HMW−532Dにて、3kw超高圧水銀灯で20mj毎に露光した。露光後、15分のホールドタイムを取った後、1%Na2CO3水溶液を用いて、30℃で最小現像時間の1.5倍の時間で現像した。各現像量と現像後に残った段数より、ストウファー21段ステップタブレットにて7段を与えるに足る露光量(mj/cm2)を調べた。
【0024】
(解像力)
上記(銅張積層板へのラミネート)後、ライン/スペース=1/1で30〜80μmまで5μm毎に設計したガラスパターンマスクを真空密着させて、ストウファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光し、現像後にレジスト画像が解像されている最小ライン幅(μm)を調べた。
(剥離性)
上記(銅張積層板へのラミネート)後、200×300のベタ露光を付した後、カバーフィルムを剥離後、最小現像時間の1.5倍の時間で現像を行って、その後、3%NaOH水溶液を用いて、50℃でスプレー圧1.5kg/cm2の条件でレジストの剥離を行って、スプレー開始からレジストが基板上から剥がれるまでに時間(sec)を測定すると共に、剥離直後のレジストの形状を目視観察した。
【0025】
実施例2
実施例1において、エチレン性不飽和化合物(B)として、CH2=CHCOO-CH2CH2-OCO(CH2)2COO-CH2CH2-OCOCH=CH2(共栄化学社製;「HO-MS-Diester」)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステルとテトラエチレングリコールジメタクリレートの混合重量比が70/30の混合物を用いた以外は、実施例1に準じて感光性樹脂組成物を調製して、同様に評価を行った。
実施例3
実施例1において、エチレン性不飽和化合物(B)として、CH2=CHCOO-CH2CH2-OCO(CH2)2COO-CH2CH(OH)-OCOC(CH3)=CH2(共栄化学社製;「HO-MS-GMA」)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステルを用いた以外は、実施例1に準じて感光性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。
【0026】
実施例4
実施例3において、エチレン性不飽和化合物(B)として、CH2=CHCOO-CH2CH2-OCO(CH2)2COO-CH2CH(OH)-OCOC(CH3)=CH2(共栄化学社製;「HO-MS-GMA」)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステルとエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学社製:「BPE−500」)の混合重量比が35/65の混合物を用いた以外は、実施例3に準じて感光性樹脂組成物を調製して、同様に評価を行った。
実施例5
実施例4において、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の配合量をベースポリマー(A)55重量部及びエチレン性不飽和化合物(B)45重量部とした以外は、実施例1に準じて感光性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。
【0027】
比較例1
実施例1において、エチレン性不飽和化合物(B)として、テトラエチレングリコールジメタクリレートを用いた以外は、実施例1に準じて感光性樹脂組成物を調製し同様に評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果は、表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003868576
【0029】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂組成物は、エチレン性不飽和化合物成分として、特定のアクリル系モノマーを使用しているため、アスペクト比1.0以上の高解像度及び高感度を維持しながらも、特にレジストの剥離性(剥離時間や剥離形状等)に優れ、ITO膜等の透明導電膜の加工や42アロイ,SUSなどのケミカルリングや高実装プリント配線板などの高解像度を要するエッチング基板の製造に大変有用である。

Claims (3)

  1. ベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、ヘキサアリールビイミダゾール誘導体(C)及びロイコ染料(D)を含有してなる樹脂組成物において、成分(B)中の30重量%以上が下記一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン酸ジ(メタ)アクリロイロキシアルキルエステルであり、かつ成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して成分(C)を1.0〜10重量部、成分(D)を0.05〜2重量部含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
    CH2=CRCOO-CHRCH2-OCO(CH2)nCOO-CH2CHR-OCOCR=CH2 ・・・(I)
    (nは0〜10の整数、Rは水素またはメチル基、Rは水素または水酸基をそれぞれ表す)
  2. ベースポリマー(A)100重量部に対するエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合が、10〜200重量部であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. ドライフィルムレジストに用いることを特徴とする請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
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