JP3497228B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP3497228B2
JP3497228B2 JP06759194A JP6759194A JP3497228B2 JP 3497228 B2 JP3497228 B2 JP 3497228B2 JP 06759194 A JP06759194 A JP 06759194A JP 6759194 A JP6759194 A JP 6759194A JP 3497228 B2 JP3497228 B2 JP 3497228B2
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藤 弘 章 佐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高解像度、高細線密着
性を有し、パターン形成性が良好な感光性樹脂組成物に
関し、特にITO膜、42アロイ又はSUSなどの密着
力をより必要とする基材の加工に有用な感光性樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムなどのベースフィ
ルム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、そ
の上からポリエステルフィルム、ポリビニルアルコール
フィルムなどの保護フィルムを積層した3層ラミネート
フィルムは、一般にドライフィルムレジスト(DFR)
と称され、プリント配線板の製造用、金属の精密加工用
等に広く利用されている。その使用にあたっては、まず
DFRからベースフィルムまたは保護フィルムのうち接
着力の小さいほうのフィルムを剥離除去して感光性樹脂
組成物層の側を銅張基板の銅面等のパターンを形成させ
たい基材表面に張り付けた後、パターンマスクを他方の
フィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィ
ルムを剥離除去してから露光する場合もある)、ついで
その他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光
後の現像方式としては、溶剤現像型のものと稀アルカリ
現像型のものとがある。
【0003】DFRのほか、該基材面に直接感光性樹脂
組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフ
ィルムなどのフィルムを介してパターンマスクを密着さ
せ、露光を行う方法も良く知られている。近年、プリン
ト回路の配線パターン等の高密度化に伴い形成パターン
の高解像度が要求されるようになってきた。つまり、感
光層の厚みが50μmのパターン形成時において、ライ
ン/スペース=50(μm)/50(μm)以上の高解
像度(ここで、感光層の厚み/ライン幅又はスペース幅
の値をアスペクト比と称し、アスペクト比が大きいほど
高解像度となる)、ライン幅30μm程度の細線の密着
性及びシャープなパターン形成等が必要になってくる。
【0004】これらの問題点を解決すべく、酸価が10
0〜600mgKOH/gで重量平均分子量が1000
0〜500000のベースポリマー、重合性不飽和基を
1個有する化合物10〜50重量%と重合性不飽和基を
2個有する化合物10〜90重量%を含有する重合性不
飽和化合物及び光重合開始剤からなる感光性樹脂組成物
が提案されている。(特開平3−6202号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では、感光層の厚みが50μmでライン/スペース=
60(μm)/60(μm)程度の解像度、即ちアスペ
クト比0.83(50μm/60μm)でアスペクト比
が1.0以下であり、更に、細線密着性に関しても40
μm幅での接着性を確保しているに過ぎず、上記の要求
性能を満たすためにはまだまだ改善の余地があった。
【0006】
【問題を解決するための手段】そこで本発明者等は、か
かる事情に鑑み、鋭意研究をした結果、酸価が130〜
170mgKOH/gで重量平均分子量が30000〜
120000のベースポリマー(A)、エチレン性不飽
和化合物(B)、P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)
ベンゾフェノン(C)、ヘキサアリールビイミダゾール
(D)及びロイコ染料(E)を含んでなる樹脂組成物に
おいて、(A)と(B)の合計100重量部に対して
(C)を0.05〜0.2重量部、(D)を1.0〜1
0重量部、(E)を0.05〜2重量含有し、かつ
(B)成分がテトラエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート及び/又はエチレンオキサイド変性ビスフェノ
ールA型ジ(メタ)アクリレートからなる重合性不飽和
基を2個有してなるエチレン性不飽和化合物を95重量
%以上含有する感光性樹脂組成物が、アスペクト比1.
0以上の高解像度を示し、かつライン幅30μm以下の
細線密着性にも優れ、更には形成したパターンが非常に
シャープであることを見いだし、本発明を完成するに至
った。以下に、本発明を詳細に述べる。
【0007】本発明のベースポリマー(A)は、酸価が
130〜170mgKOH/gで重量平均分子量が30
000〜120000のもので、通常はカルボキシル基
含有のアクリル系樹脂が用いられ、(メタ)アクリレー
トを主成分とし、エチレン性不飽和カルボン酸と必要に
応じて他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル
系共重合体である。アセトアセチル基含有アクリル系共
重合体を用いることもできる。ここで(メタ)アクリル
酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレートなどが例示される。
【0008】エチレン性不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボ
ン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれら
の無水物やハーフエステルも用いることができる。これ
らの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好まし
い。
【0009】ベースポリマー(A)の酸価は130〜1
70mgKOH/gで、酸価が130mgKOH/g未
満では良好な現像性が得られず求める解像度が得られな
い。逆に170mgKOH/gを越えると25μm以下
の膜厚において現像速度が速くなり過ぎ制御が困難とな
り、更には形成されたパターンが現像液により侵される
恐れがある。該酸価を満足させる方法としては、例えば
該ベースポリマー(A)中にエチレン性不飽和カルボン
酸を15〜30重量%程度共重合することにより可能で
ある。
【0010】更に、該ベースポリマー(A)の重量平均
分子量は30000〜120000で、好ましくは50
000〜100000、特に好ましくは60000〜9
0000で重量平均分子量が30000未満では樹脂が
柔らかくなり過ぎてロール形態に加工したときに該樹脂
が染み出すエッジフュージョンが発生する。逆に120
000を越えると解像度が低下し不適当である。他の共
重合可能モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ス
チレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アルキルビ
ニルエーテルなどが例示できる。
【0011】エチレン性不飽和化合物(B)としては、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型
ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビ
スフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル
酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレートなどの重合性不飽和基を2個有する2
官能モノマーが挙げられる。
【0012】これらの2官能モノマーは2種類以上使用
することも可能であると共に、後述の単官能モノマー或
いは3官能以上のモノマーを適当量併用することもでき
るが、本発明では、エチレン性不飽和化合物(B)中に
上記のテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト及び/又はエチレンオキサイド変性ビスフェノールA
型ジ(メタ)アクリレートからなる2官能モノマーを9
5重量%以上含有させることを最大の特徴としており、
好ましくはすべて2官能モノマーを用いることにより本
発明の効果を効率よく得ることができる。即ち、エチレ
ン性不飽和化合物(B)中の上記の多官能モノマーが9
5重量%未満では感度の低下、細線密着性の低下、パタ
ーンの形成不良等が起こり、本発明の効果を得ることが
できない。
【0013】単官能モノマーの例としては、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル
酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、又3官能以上
のモノマーとしてはトリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジル
エーテルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0014】ベースポリマー(A)100重量部に対す
るエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合は、10〜
200重量部、特に40〜100重量部の範囲から選ぶ
ことが望ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の過少
は硬化不良、可撓性の低下、現像速度の遅延を招き、エ
チレン性不飽和化合物(B)の過多は粘着性の増大、コ
ールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下を招く。
【0015】本発明では、上記の(A)、(B)成分以
外に、光重合開始剤としてP,P′−ビス(ジアルキル
アミノ)ベンゾフェノン(C)、ヘキサアリールビイミ
ダゾール(D)及び発色剤として、ロイコ染料(E)を
用いる。P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフ
ェノン(C)としては、具体的にP,P′−ビス(ジメ
チルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジブチル
アミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、P,P′−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好適に用いられ
る。
【0016】また、ヘキサアリールビイミダゾール
(D)としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニ
ル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’
−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニ
ル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’
−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フルオロフェ
ニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,
1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシ
フェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−
1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メト
キシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル
−1,1’−ビイミダゾール、2,4,2’,4’−ビ
ス[ビ(p−メトキシフェニル)]−5,5’−ジフェ
ニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス
(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4’,5’
−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−
ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,4’,5’
−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、ビス(2,
4,5−トリフェニル)−1,1’−ビイミダゾール等
が挙げられ、更には特公昭45−37377号公報に開
示される1,2’−、1,4’−、2,4’−で共有結
合している互変異性体を用いることもできるが、中でも
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,
4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾー
ルが好適に用いられる。
【0017】これらの光重合開始剤と併用することがで
きる他の光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエー
テル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブ
チルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベン
ジルジメチルケタール、ジベンジル、ジアセチル、アン
トラキノン、ナフトキノン、3,3’−ジメチル−4−
メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、ピバロイン
エチルエーテル、1,1−ジクロロアセトフェノン、p
−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ヘキサアリール
イミダゾール二量体、2−クロロチオキサントン、2−
メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジクロ
ロ−4−フェノキシアセトフェノン、フェニルグリオキ
シレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベゾ
スパロン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン、トリブロモフェニルスルホン、トリブ
ロモメチルフェニルスルホンなどが例示される。
【0018】更には2,4,6−[トリス(トリクロロ
メチル)]−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス
(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシフェニ
ル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリ
クロロメチル)]−6−(4’−メトキシナフチル)−
1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロ
メチル)]−6−(ピペロニル)−1,3,5−トリア
ジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−
(4’−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン
等のトリアジン誘導体やアクリジン及び9−フェニルア
クリジン等のアクリジン誘導体も使用することができ
る。また、ロイコ染料(E)としては、ビス(4−N,
N−ジエチルアミノ−o−トリル)メチレンジルチオフ
ェニルメタン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o
−トリル)ベンジルチオフェニルメタン、ロイコクリス
タルバイオレット、ロイコマラカイトグリーン等が挙げ
られ、中でもロイコクリスタルバイオレットが好適に用
いられる。
【0019】上記(C)〜(E)成分の配合量は、ベー
スポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の合
計100重量部に対して、それぞれP,P′−ビス(ジ
アルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)が0.05〜
0.2重量部、ヘキサアリールビイミダゾール(D)が
1〜10重量部好ましくは2〜6重量部、ロイコ染料
(E)が0.05〜2重量部好ましくは0.1〜1重量
部であり、(C)成分が、上記含有量よりも少ないと良
好な表面硬度が得られず耐薬品性が低下し、逆に上記含
有量よりも多いと紫外線の透過率が低下し十分な内部硬
化が得られない。また、(D)及び(E)成分が、上記
含有量よりも少ないと十分な内部硬化が得られず、逆に
上記含有量よりも多いとドープ配合時に溶解しにくく不
適である。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物には、そのほか
クリスタルバイオレット,マラカイトグリーン,マラカ
イトグリーンレイク,ブリリアントグリーン,パテント
ブルー,メチルバイオレット,ビクトリアブルー,ロー
ズアニリン,パラフクシン,エチレンバイオレット等の
着色染料、密着性付与剤、可塑剤、酸化防止剤、熱重合
禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定剤、連鎖移動剤、
消泡剤、難燃剤などの添加剤を適宜添加することができ
る。本発明の感光性樹脂組成物を用いたDFRの製造及
びそれを用いるプリント配線基板の製法について説明す
る。
【0021】(成層方法)上記の感光性樹脂組成物は、
これをポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリスチレンフィルムなどのベースフィルム面に塗
工した後、その塗工面の上からポリエチレンフィルム、
ポリビニルアルコール系フィルムなどの保護フィルムを
被覆してDFRとする。DFR以外の用途としては、本
発明の感光性樹脂組成物を、ディップコート法、フロー
コート法、スクリーン印刷法等の常法により、加工すべ
き(銅)基板上に直接塗工し、厚さ1〜150μmの感
光層を容易に形成することもできる。塗工時に、メチル
エチルケトン、メチルセロソルブアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート、シクロヘキサン、メチルセルソル
ブ、塩化メチレン、1,1,1−トリクロルエタン等の
溶剤を添加することもできる。
【0022】(露光)DFRによって画像を形成させる
にはベースフィルムと感光性樹脂組成物層との接着力及
び保護フィルムと感光性樹脂組成物層との接着力を比較
し、接着力の低い方のフィルムを剥離してから感光性樹
脂組成物層の側を銅張基板の銅面などの金属面(パター
ン形成基材表面)に貼り付けた後、他方のフィルム上に
パターンマスクを密着させて露光する。感光性樹脂組成
物が粘着性を有しないときは、前記他方のフィルムを剥
離してからパターンマスクを感光性樹脂組成物層に直接
接触させて露光することもできる。金属面に直接塗工し
た場合は、その塗工面に直接またはポリエステルフィル
ムなどを介してパターンマスクを接触させ、露光に供す
る。露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源と
しては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク
灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルラン
プなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱
を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0023】(現像)露光後は、レジスト上のフィルム
を剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組
成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、
炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどのアルカリ0.5〜3重
量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。 (エッチング)現像後、エッチングを行う。エッチング
は、通常塩化第二銅−塩酸又は塩化第二鉄−塩酸等の酸
性エッチング液が用いられるが、希にアンモニア系のア
ルカリエッチング液も用いられる。 (硬化レジスト剥離)エッチング工程後、残っている硬
化レジストの剥離を行う。硬化レジストの剥離除去は、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの0.5〜10
重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥
離液を用いて行う。
【0024】
【作 用】本発明の感光性樹脂組成物は、特定のエチレ
ン性不飽和化合物を含有したアクリル系共重合体を使用
しているため、アスペクト比1.0以上の高解像度を示
し、かつライン幅30μm以下の細線密着性にも優れ、
更にはシャープなパターン形状を得ることができ、IT
O等の透明導電膜の加工や42アロイ,SUSなどのケ
ミカルリングなどの高解像度、高細線密着性を要求され
る用途に大変有用である。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中「%」とあるのは、断りのない限
り重量基準を意味する。 実施例1 (ドープの調整)下記のベースポリマー(A1)62重
量部にエチレン性不飽和化合物(B)としてテトラエチ
レングリコールジメタクリレート38重量部、P,P′
−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(C)0.1
重量部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,
5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダ
ゾール(D)3.0重量部及びロイコクリスタルバイオ
レット(E)0.3部を配合してよく混合し、ドープを
調製した。ベースポリマー(A1) メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2
−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−エチルヘキシ
ルアクリレート/メタクリル酸の共重合割合が重量基準
で21/30/10/15/24である共重合体(酸価
156.3、ガラス転移点44.7℃、重量平均分子量
8万)
【0026】(DFRの作製)次にそれぞれのドープ
を、ギャップ10ミルのアプリケーターを用いて厚さ2
0μmのポリエステルフィルム上に塗工し、室温で1分
30秒放置した後、60℃、90℃、110℃のオーブ
ンでそれぞれ3分間乾燥して、レジスト厚50μmのD
FRとなした(ただし保護フィルムは設けていない)。 (銅張積層板へのラミネート)このDFRをオーブンで
60℃に予熱した銅張積層板上に、ラミネートロール温
度100℃、同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速
度2m/secにてラミネートした。その後、以下の評
価を行った。
【0027】A.感度 上記(銅張積層板へのラミネート)後、ストウファー2
1段ステップタブレットを用い、オーク製作所製の露光
機HMW−532Dにて3kw超高圧水銀灯で20mj
毎に露光した。露光後15分間のホールドタイムを取っ
た後、1%Na2CO3水溶液、30℃で、最少現像時間
の1.5倍の時間で現像した。各露光量と現像後に残っ
た段数よりストウファー21段ステップタブレットにて
7段を与えるに足る露光量(mj/cm2)を調べた。
【0028】B.解像性 上記(銅張積層板へのラミネート)後、ライン/スペー
ス=1/1、30〜80μmで5μm毎に設計したガラ
スパターンマスクを真空密着させてストウファー21段
ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光し、現
像後にレジスト画像が解像されている最小ライン幅(μ
m)を調べ、そのときのアスペクト比(レジスト厚/最
小ライン幅)も算出した。現像条件は、上記の感度評価
と同様に行った。C.細線密着性 上記(銅張積層板へのラミネート)後、ライン幅10、
15、20、25、30、35、40、45、50μm
の各々のパターンマスク(ラインは1本のみ−スペース
幅∞)を用いて上記の解像性評価と同様に現像して密着
性良好な最小ライン幅(μm)を調べ、そのときの硬化
レジストの断面形状についてもSEM(走査型電子顕微
鏡)により観察した。
【0029】実施例2 実施例1において、ベースポリマー(A1)を55重量
部とし、エチレン性不飽和化合物(B)としてエチレン
オキサイド変性ビスフェノールA型ジメタクリレートを
45重量部用いた以外は、実施例1に準じて感光性樹脂
組成物を調製し、同様に評価を行った。 実施例3 実施例1において、ベースポリマー(A1)を60重量
部とし、エチレン性不飽和化合物(B)としてテトラエ
チレングリコールジメタクリレート15重量部及びエチ
レンオキサイド変性ビスフェノールA型ジメタクリレー
ト25重量部を併用した以外は、実施例1に準じて感光
性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。
【0030】実施例4 下記ベースポリマー(A2)を55重量部、エチレン性
不飽和化合物(B)としてテトラエチレングリコールジ
メタクリレート45重量部、P,P′−ビス(ジエチル
アミノ)ベンゾフェノン(C)0.05重量部、2,
2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,
5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
(D)6.0重量部及びロイコクリスタルバイオレット
(E)0.9重量部を用いて、実施例1に準じて感光性
樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。ベースポリマー(A2) メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/2−
エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸の共重合割
合が重量基準で48/10/20/22である共重合体
(酸価143.3、ガラス転移点40.1℃、重量平均
分子量7.5万)
【0031】実施例5 下記ベースポリマー(A3)を60重量部、エチレン性
不飽和化合物(B)としてテトラエチレングリコールジ
メタクリレート40重量部、P,P′−ビス(ジエチル
アミノ)ベンゾフェノン(C)0.2重量部、2,2’
−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−
テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(D)5.
0重量部及びロイコクリスタルバイオレット(E)0.
25重量部を用いて、実施例1に準じて感光性樹脂組成
物を調製し、同様に評価を行った。ベースポリマー(A3) メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/スチ
レン/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で50/1
5/10/25である共重合体(酸価162.8、ガラ
ス転移点80.2℃、重量平均分子量6万)
【0032】比較例1 実施例1において、エチレン性不飽和化合物(B)とし
てテトラエチレングリコールジメタクリレート34重量
部及び2−アクリロイルオキシエチル−2−2ヒドロキ
シエチルフタル酸4重量部を用いた以外は、実施例1に
準じて感光性樹脂組成物を調製し同様に評価を行った。 比較例2 実施例1において、エチレン性不飽和化合物(B)とし
てトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを
用いた以外は、実施例1に準じて感光性樹脂組成物を調
製し同様に評価を行った。
【0033】比較例3〜8 実施例1において、P,P′−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン(C)の配合量を0重量部(比較例3)
或いは0.3重量部(比較例4)、2,2’−ビス(o
−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェ
ニル−1,2’−ビイミダゾール(D)の配合量を1
2.0重量部(比較例5)或いは0.05重量部(比較
例6)、ロイコクリスタルバイオレット(E)の配合量
を3.0重量部(比較例7)或いは0.03重量部(比
較例8)にそれぞれ変量させて、実施例1に準じて感光
性樹脂組成物を調製し同様に評価を行った。実施例及び
比較例の評価結果は、表1に示す。
【0034】
【表1】 感 度 解 像 性 細 線 密 着 性 露光量(mj/cm2) ライン幅(μm) アスペクト比 ライン幅(μm) パターン形状 実施例1 80 40 1.25 20 矩形 実施例2 80 35 1.43 30 矩形 実施例3 80 40 1.25 25 矩形 実施例4 20 35 1.43 20 矩形実施例5 50 40 1.25 25 矩形 比較例1 30 60 0.83 35 台形 比較例2 80 55 1.00 40 矩形 比較例3 60 60 0.83 25 台形 比較例4 100 50 1.00 50 逆台形 比較例5 添加剤(D成分)が完溶せずドープ調製不可 比較例6 レジストの硬化不良が発生して感度が得られず 比較例7 30 45 1.11 45 逆台形比較例8 160 レジストが溶出
【0035】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、特定のエ
チレン性不飽和化合物を含有したアクリル系共重合体を
使用しているため、アスペクト比1.0以上の高解像度
を示し、かつライン幅30μm以下の細線密着性にも優
れ、更にはシャープなパターン形状を得ることができ、
ITO等の透明導電膜の加工や42アロイ,SUSなど
のケミカルリングなどの高解像度、高細線密着性を要求
される用途に大変有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/06 H05K 3/06 H

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が130〜170mgKOH/gで
    重量平均分子量が30000〜120000のベースポ
    リマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、P,
    P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン
    (C)、ヘキサアリールビイミダゾール(D)及びロイ
    コ染料(E)を含んでなる樹脂組成物において、(A)
    と(B)の合計100重量部に対して(C)を0.05
    〜0.2重量部、(D)を1.0〜10重量部、(E)
    を0.05〜2重量部含有し、かつ(B)成分がテトラ
    エチレングリコールジ(メタ)アクリレート及び/又は
    エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)
    アクリレートからなる重合性不飽和基を2個有してなる
    エチレン性不飽和化合物を95重量%以上含有すること
    を特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ベースポリマー(A)100重量部に対
    するエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合が、10
    〜200重量部であることを特徴とする請求項1記載の
    感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エチレン性不飽和化合物(B)がすべて
    重合性不飽和基を2個有してなるエチレン性不飽和化合
    物であることを特徴とする請求項1又は2記載の感光性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ロイコ染料(E)がロイコクリスタルバ
    イオレットであることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか記載の感光性樹脂組成物。
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