JP4004610B2 - フォトレジストフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線板及びリードフレームの製造に用いられるフォトレジストフィルムに関し、更に詳しくは解像性、細線密着性、レジストパターンのギザツキのないレジストパターンの形成性に優れたフォトレジストフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリント配線板等の製造には感光性樹脂を用いたフォトレジスト法が用いられる。このフォトレジスト法に用いられるフォトレジストフィルムはほとんどがアルカリ現像型であり、露光した後は未露光部分を炭酸ナトリウム等のアルカリ液で現像することで、感光性樹脂組成物中のカルボン酸基がカルボン酸塩となり水溶性になり、未露光部分が取り除かれ、レジスト画像を形成する。このように形成されたレジスト画像を保護マスクとし、公知のエッチング処理又はパターンめっき処理を行った後、レジスト剥離して印刷回路基板を製造することができる。
【0003】
このようなプリント配線板等の製造において、プリント配線板のファインピッチ化やリードフレームの多ピン化等のため、フォトレジストフィルムの高解像度化、高歩留まり性が要求されるようになってきた。
これに伴い、感度、解像度、密着性を改善する目的で、フォトレジストフィルムとしてヘイズ値が0.1〜1.5%の支持体フィルムを用いることが提案されている(特開平6−230579号公報、特開平8−123018号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者等が詳細に検討した結果、支持体フィルムであるポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)には通常、無機系の滑剤が含まれており、該滑剤がフィルム表面の凹凸を形成し、又、フィルム内部にも滑剤に起因したフィッシュアイやボイドが発生し、光の屈折(乱反射)を発生させ、該屈折光によりレジストパターンにギザツキを生じさせる(レジストパターンの側壁がギザつく)ことになり、導体のかけや断線の原因となることが判明した。上記公報開示技術においても同様で、最近の技術の高度化に伴う高ファイン化、高精細化を考慮するとまだまだ満足するものではなく、レジストパターンの形成性に問題が残ることとなり、高ファイン化の中では微小なカケでも欠陥となり歩留まりが低下してしまうこととなる。
【0005】
そこで、本発明ではこのような背景下において、高ファイン化、高精細化に対応した、感度、解像度、細線密着性、レジストパターンの形成性に優れたフォトレジストフィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
しかるに本発明等者はかかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、支持体フィルム(I )/感光性樹脂組成物層(II)/保護フィルム(III )からなるフォトレジストフィルムにおいて、支持体フィルム(I )として、ポリエステル系樹脂100重量部に対して有機滑剤を0.001〜10重量部含有し、かつ無機系滑剤を含有しないポリエステル系樹脂組成物からなるフィルムを用い、有機滑剤が、脂肪族炭化水素、高級脂肪族、高級アルコール、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物であるフォトレジストフィルムが上記目的に合致することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
又、本発明では、特に感光性樹脂組成物層(II)として、酸価が100〜200mgKOH/gで重量平均分子量が30000〜120000のベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)、ヘキサアリールビイミダゾール(D)及びロイコ染料(E)を含んでなる樹脂組成物で、(A)と(B)の合計100重量部に対して(C)を0.01〜0.25重量部、(D)を1.0〜10重量部、(E)を0.05〜2重量部それぞれ含有し、かつ(B)成分が重合性不飽和基を2個有してなるエチレン性不飽和化合物を(B)中に95重量%以上含有してなる感光性樹脂組成物(イ)を用いるとき、本発明の効果を顕著に発揮する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。本発明に用いる支持体フィルム(I )は、透明であることは勿論の他、支持体フィルム(I )がポリエステル系樹脂組成物からなり、該ポリエステル系樹脂組成物がポリエステル系樹脂と特定の有機滑剤からなり、かつ無機系滑剤を含有しないことが必要である。かかるポリエステル系樹脂としては、フィルムに成形し得るポリエチレンテレフタレートを主体とするものであって従来公知の方法によって製造されるものである。
【0009】
勿論、これらのポリエステル系樹脂は、ホモポリエステルであってもコポリエステルであってもよく、共重合する成分としては、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール、p−キシリレングリコール、1,4−シクロへキサンジメタノール、5−ナトリウムスルホレゾルシン等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多官能ジカルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸成分等が挙げられる。ジカルボン酸成分がジカルボン酸の場合は、グリコールとのエステル交換反応後、又ジカルボン酸エステルの場合は、グリコールとのエステル交換反応後、得られるプレポリマーを高温、減圧下にて重縮合せしめポリエステルとする。又、プレポリマー自身を出発物質として用い重縮合させることもできる。
【0010】
ポリエステル系樹脂組成物中に含有される有機滑剤は、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪族炭化水素、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物である。これらの中でも、高級脂肪酸、高級アルコールが好ましく用いられる。
【0011】
高級脂肪酸の具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、セロプラスチン酸等が挙げられる。
高級アルコールの具体例としては、ペンタノール、オクタノール、ドデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、ヘプタコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール等が挙げられる。
【0012】
有機滑剤の含有量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.001〜10.0重量部、好ましくは0.001〜2.0重量部、更に好ましくは0.005〜1.0重量部である。有機滑剤の含有量が0.001重量部未満では製膜加工時においてフィルム表面が傷付いたり、巻き姿が悪くなり、10.0重量部を越えるとレジストパターンにギザツキが発生し、導体のかけや断線の原因となり、本発明の効果を発揮しない。
【0013】
本発明では、上記の如きポリエステル系樹脂組成物からなるフィルムをフォトレジストフィルムの支持体フィルム(I )として使用することが最大の特徴であるが、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、易滑性を向上させるために、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、フッ素系等の樹脂をフィルム表面にコーティングすることもできる。
【0014】
又、本発明で用いる支持体フィルム(I)の厚みは10〜25μm、好ましくは12〜20μmであることが好ましく、10μm未満ではフィルムが柔軟過ぎて取り扱いに不便であり、25μmを越えると解像度が低下したり、コストアップとなり好ましくない。
【0015】
本発明の感光性樹脂組成物層(II)に用いる感光性樹脂組成物は、特に制限されることなく、公知のものを用いることができ、通常、ベースポリマー、エチレン性不飽和化合物及び光重合開始剤よりなる感光性樹脂組成物を用いることができ、アルカリ現像型とする場合は(メタ)アクリル酸を共重合させたベースポリマーを用いればよい。
ベースポリマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、これにエチレン性不飽和カルボン酸を共重合したアクリル系共重合体が好適に用いられるが、更には必要に応じ他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共重合体とすることも可能である。この場合の各成分の含有量は(メタ)アクリル酸エステル成分が70〜85重量%、好ましくは75〜82重量%、エチレン性不飽和カルボン酸成分が15〜30重量%、好ましくは18〜25重量%、他の共重合可能なモノマー成分が0〜15重量%とすることが多い。
【0016】
ここで(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が例示される。
【0017】
エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれらの無水物やハーフエステルも用いることができる。これらの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。
【0018】
他の共重合可能なモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリルジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
かくして得られるベースポリマーには、上記以外に、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を併用することもできる。
【0019】
エチレン性不飽和化合物としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチルジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、等の多官能モノマーが挙げられる。
【0020】
これらの多官能モノマーと共に単官能モノマーを適当量併用することもでき、そのような単官能モノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0021】
光重合開始剤としては、N,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケタール、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、1,1−ジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベゾスパロン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホン、N−フェニルグリシン、2,4,6−[トリス(トリクロロメチル)]−1,3,5,−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(ピペロニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、等のトリアジン誘導体やアクリジン、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,2’,4’−ビス[ビ(p−メトキシフェニル)]−5,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,1’−ビイミダゾール等のヘキサアリールビイミダゾール等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0022】
本発明では特に、上記の感光性樹脂組成物の中でも、酸価が100〜200mgKOH/gで、重量平均分子量が30000〜120000のベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)、ヘキサアリールビイミダゾール(D)及びロイコ染料(E)を含んでなる樹脂組成物で、(A)と(B)の合計100重量部に対して(C)を0.01〜0.25重量部、(D)を1.0〜10重量部、(E)を0.05〜2重量部それぞれ含有し、かつ(B)成分が重合性不飽和基を2個有してなるエチレン性不飽和化合物を(B)中に95重量%以上含有してなる感光性樹脂組成物(イ)を用いることが好ましく、本発明の効果を顕著に発揮する。
【0023】
以下、感光性樹脂組成物(イ)について具体的に説明する。
ベースポリマー(A)としては、通常カルボキシル基含有のアクリル系樹脂が用いられ、上記と同様にして得られる。該ペースポリマー(A)の酸価は100〜200mgKOH/gで、好ましくは120〜180mgKOH/g、更に好ましくは130〜170mgKOH/gで、酸価が100mgKOH/g未満では良好な現像性が得られず求める解像度が得られにくく、逆に200mgKOH/gを越えると25μm以下の膜厚において現像速度が速くなり過ぎ制御が困難となり、更には形成されたパターンが現像液により侵される恐れがある。
該酸価を満足させる方法としては、例えば該ベースポリマー(A)中にエチレン性不飽和カルボン酸を15〜30重量%程度共重合することにより可能である。
【0024】
更に、該ベースポリマー(A)の重量平均分子量は30000〜120000で、好ましくは50000〜100000、特に好ましくは60000〜90000で重量平均分子量が30000未満では樹脂が柔らかくなり過ぎてロール形態に加工したときに該樹脂が染み出すエッジフュージョンが発生し、逆に120000を越えると解像度が低下し好ましくない。
【0025】
エチレン性不飽和化合物(B)としては、上記のエチレン性不飽和化合物が用いられ、2官能モノマーを2種以上使用したり、単官能モノマー或いは3官能以上のモノマーを2官能モノマーと適当量併用することもできるが、感光性樹脂組成物(イ)としては、重合性不飽和基を2個有する2官能モノマーをエチレン性不飽和化合物(B)中に95重量%以上含有させることが必要であり、好ましくはすべて2官能モノマーを用いることであり、これにより本発明の効果を効率良く得ることができる。エチレン性不飽和化合物(B)中の多官能モノマーが95重量%未満では感度の低下、細線密着性の低下、パターンの形成不良等が起こり好ましくない。上記の多官能モノマー中では、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートやエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
【0026】
ベースポリマー(A)100重量部に対するエチレン性不飽和化合物(B)の配合割合は、10〜200重量部、特に40〜100重量部の範囲から選ぶことが望ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の過少は硬化不良、可撓性の低下、現像速度の遅延を招き、エチレン性不飽和化合物(B)の過多は粘着性の増大、コールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下を招くことになる。
【0027】
感光性樹脂組成物(イ)は、上記の(A)、(B)成分以外に光重合開始剤として、P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)、ヘキサアリールビイミダゾール(D)及び発色剤として、ロイコ染料(E)を含有するものである。
P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)としては、具体的にP,P′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、P,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好適に用いられる。
【0028】
又、ヘキサアリールビイミダゾール(D)としては、上記の2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,2’,4’−ビス[ビ(p−メトキシフェニル)]−5,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,1’−ビイミダゾール等が挙げられ、更には特公昭45−37377号公報に開示される1,2’−、1,4’−、2,4’−で共有結合している互変異性体を用いることもできるが、中でも2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好適に用いられる。
これら(C)及び(D)の光重合開始剤と併用することができる他の光重合開始剤としては、上記と同様のものが挙げられる。
【0029】
更に、ロイコ染料(E)としては、例えばビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリル)メチレンジルチオフェニルメタン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリル)ベンジルチオフェニルメタン、ロイコクリスタルバイオレット、ロイコマラカイトグリーン、ロイコアニリン、ロイコメチルバイオレット等が挙げられ、中でもロイコクリスタルバイオレットが好適に用いられる。
【0030】
上記(C)〜(E)成分の配合量は、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の合計100重量部に対して、それぞれP,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)が0.01〜0.25重量部、好ましくは0.05〜0.2重量部、ヘキサアリールビイミダゾール(D)が1〜10重量部、好ましくは2〜6重量部、ロイコ染料(E)が0.05〜2重量部、好ましくは0.1〜1重量部であり、(C)成分が、上記含有量よりも少ないと良好な表面硬度が得られず耐薬品性が低下し、逆に上記含有量よりも多いと紫外線の透過率が低下し十分な内部硬化が得られない。
又、(D)及び(E)成分が、上記含有量よりも少ないと十分な内部硬化が得られず、逆に上記含有量よりも多いとドープ配合時に溶解しにくく好ましくない。
【0031】
更に感光性樹脂組成物(感光性樹脂組成物(イ)を含む)には上記の他、必要に応じて熱重合禁止剤、可塑剤、染料(色素、変色剤)、密着付与剤、酸化防止剤、溶剤、表面張力改質剤、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、等の添加剤を適宜添加することができる。
【0032】
例えば、熱重合禁止剤は感光性樹脂組成物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加するもので、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ニトロベンゼン、ピクリン酸、p−トルイジン等が挙げられる。
【0033】
可塑剤は膜物性をコントロールするために添加するもので、例えばジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;p−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類等が挙げられる。
【0034】
色素としては、上記感光性樹脂組成物(イ)で使用するロイコ染料以外に、例えば、ブリリアントグリーン、エオシン、メチルバイオレット、エチルバイオレット、エチレンバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルーA、フェナセタリン、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンレイク、パテントブルー、パラフクシン、オイルブルー#603、ビクトリアピュアブルーBOH、スピロンブルーGN、ローダミン6G、ローズアニリン等である。中でもマラカイトグリーン、ブリリアントグリーンが好ましい。
【0035】
変色剤は、露光により可視像を与えることができるように感光性樹脂組成物中に添加され、具体例として前記色素の他にジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、p−トルイジン、4、4′−ビフェニルジアミン、o−クロロアニリン、等が挙げられる。
【0036】
密着促進剤としては、例えばベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、ベンズオキソゾール、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
【0037】
又、本発明で用いられる保護フィルム(III)は、フォトレジストフィルムをロール状にして用いる場合に、粘着性を有する感光性樹脂組成物層(II)が支持体フィルム(I)に転着したり、感光性樹脂組成物層(II)に壁などが付着するのを防止する目的で、感光性樹脂組成物層(II)に積層して用いられる。かかる保護フィルム(III)としては、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、テフロンフィルム等が挙げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。尚、該保護フィルム(III)の厚さについては特に限定はないが、通常は10〜50μm、なかんずく10〜30μmであればよい。
【0038】
かくして本発明では上記支持体フィルム(I)、感光性樹脂組成物層(II)(感光性樹脂組成物(イ)を用いることが好ましい。)、保護フィルム(III)を順次積層したフォトレジストフィルムとなる。
次に、本発明のフォトレジストフィルムの製造及びそれを用いる印刷配線基板の製法について説明する。
【0039】
(成層方法)
上記の感光性樹脂組成物(特に感光性樹脂組成物(イ))を上記のポリエステル系樹脂組成物からなる支持フィルム(I)面に塗工した後、その塗工面の上からポリエチレンフィルム等の保護フィルム(III)を被覆してフォトレジストフィルムとする。
【0040】
(露光)
フォトレジストフィルムによって画像を形成させるには保護フィルム(III)を剥離してから感光性樹脂組成物層(II)の側を銅張基板や42アロイ、SUS等の金属面に貼り付けた後、他方の支持体フィルム(I)上にパターンマスクを密着させて露光する。
露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ等が用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0041】
(現像)
露光後は、レジスト上のフィルムを剥離除去してから現像を行う。感光性樹脂組成物が稀アルカリ現像型である場合、露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウム等のアルカリ0.3〜2重量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
【0042】
(エッチング、めっき)
エッチングは、通常塩化第二銅−塩酸水溶液や塩化第二鉄−塩酸水溶液などの酸性エッチング液を用いて常法に従ってエッチングを行う。希にアンモニア系のアルカリエッチング液も用いられる。めっき法は、脱脂剤、ソフトエッチング剤などのめっき前処理剤を用いて前処理を行った後、めっき液を用いてめっきを行う。
【0043】
(硬化レジストの剥離除去)
エッチング又はメッキ工程後、残っている硬化レジストの剥離を行う。硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの0.5〜5重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
【0044】
本発明のフォトレジストフィルムは、印刷配線板の製造、金属の精密加工、リードフレーム製造等に用いられるエッチングレジスト又はめっきレジストとして非常に有用であり、該フォトレジストフィルムが、特定の有機滑剤を特定量含有してなり、かつ無機系滑剤を含有しないポリエステル系樹脂組成物からなる支持体フィルム(I )/感光性樹脂組成物層(II)[好ましくは感光性樹脂組成物(イ)層]/保護フィルム(III )からなるため、感度、解像度、細線密着性、レジストパターン形成性に優れた効果を示すものである。
【0045】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する。
尚、ことわりのない限り「%」及び「部」は重量基準である。
実施例1
(支持体フィルム(I))
オレイルアルコールの有機滑剤をポリエチレンテレフタレート100部に対して0.01部含有してなる組成物を、キャストし、未延伸フィルムとした後、常法により、縦3.0倍、横3.5倍の延伸フィルムを得、支持体フィルム(I)(厚み16μm)として用いた。
【0046】
(ドープ(感光性樹脂組成物)の調整)
下記のベースポリマー(A1)62部にエチレン性不飽和化合物(B)としてテトラエチレングリコールジメタクリレート38部、光重合開始剤としてP,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(C)0.1部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(D)3.0部及びロイコ染料としてロイコクリスタルバイオレット(E)0.3部、マラカイトグリーン0.04部を配合してよく混合し、ドープ(溶剤:メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=85部/15部)を調製した。
【0047】
ベースポリマー(A1)
メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で21/30/10/15/24である共重合体(酸価156.3、ガラス転移点44.7℃、重量平均分子量8万)
【0048】
(フォトレジストフィルムの作製)
上記ドープ(感光性樹脂組成物)をギャップ7ミルのアプリケーターを用いて、上記支持体フィルム(I)(厚み16μm)上に塗工し、室温で1分30秒放置した後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ3分間乾燥して、レジスト厚40μmのドライフィルムとし、更にポリエチレンフィルムからなる保護フィルム(III)(厚さ23μm)をラミネートしてフォトレジストフィルムとした。
【0049】
(銅張積層板へのラミネート)
このフォトレジストフィルムをオーブンで60℃に予熱した銅張積層板上に、ラミネートロール温度100℃、同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速度1.5m/minにてラミネートした。尚、ここで用いた銅張基板は厚さ1.6mmであり、ガラス繊維エポキシ基材の両面に35μmの銅箔を張り合わせた巾200mm、長さ250mmの基板である。
その後、以下の各性能の評価を行った。
【0050】
(感度)
銅張基板へのラミネート後、ストーファー21段ステップタブレット(光透過量が段階的に少なくなるように作られたネガフィルム)を用い、オーク製作所社製の露光機(EXM−1172−A00)にて2kw超高圧水銀ショートアーク灯(平行光)で20mj毎に露光した。露光後15分間のホールドタイムを取った後、1%炭酸ナトリウム水溶液、30℃で、最少現像時間の1.5倍の時間で現像した。
各露光量と現像後に残った段数よりストウファー21段ステップタブレットにて7段を与えるに足る露光量(mj/cm2)を調べた。
【0051】
(解像性)
銅張基板へのラミネート後、ライン/スペース=1/1(10、15、20、25、30、35、40、45、50μm)のパターンマスク(ガラスクロム乾板)を真空密着させてストーファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光し、現像後にレジスト画像が解像されている最小ライン幅(μm)を調べた。現像条件は、上記の感度評価と同様に行った。
【0052】
(密着性)
銅張基材へのラミネート後、ライン幅10、15、20、25、30、35、40、45、50μmの各々のパターンマスク(ラインは1本のみ−スペース幅∞)を用いて上記の解像性評価と同様に現像して密着性良好な最小ライン幅(μm)を調べた。
【0053】
(レジストパターンの形成性)
銅張基板へのラミネート後、ライン/スペース=20/20μmのパターンマスクを真空密着させて、ストーファー21段ステップタブレットの7段相当量の露光量で露光し、現像後にレジストパターンを拡大顕微鏡で観察し(レジストライン長さ30mm×5本)、ギザツキ部分の凹凸(μm)を測定した。評価はライン幅に対して大きい場合をプラスで、小さい場合をマイナスで示した。
【0054】
実施例2
実施例1において、リノレイルアルコールの有機滑剤を0.01部含有してなるフィルムを支持体フィルム(I)(厚み14μm)として用い、更に、ベースポリマー(A1)を55部とし、エチレン性不飽和(B)としてエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジメタクリレート45部を用いた以外は実施例1に準じて調製した感光性樹脂組成物を用い、実施例1と同様に行い、各性能の評価を行った。
【0055】
実施例3
実施例1において、ヘキサデカノールの有機滑剤を0.01部含有してなるフィルムを支持体フィルム(I)(厚み19μm)として用い、更に、ベースポリマー(A1)を55部とし、エチレン性不飽和(B)としてテトラエチレングリコールジメタクリレート15部及びエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジメタクリレート25部を併用した以外は実施例1に準じて調製した感光性樹脂組成物を用い、実施例1と同様に行い、各性能の評価を行った。
【0056】
実施例4
実施例1において、オクタデカノールの有機滑剤を0.02部含有してなるフィルムを支持体フィルム(I)(厚み16μm)として用い、更に、下記ベースポリマー(A2)を55部とし、エチレン性不飽和(B)としてテトラエチレングリコールジメタクリレート45部、光重合開始剤としてP,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(C)0.05部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(D)6.0部及びロイコ染料としてロイコクリスタルバイオレット(E)0.9部、更にマラカイトグリーン0.04部を用いて実施例1に準じて調製した感光性樹脂組成物を用い、実施例1と同様に行い、各性能の評価を行った。
ベースポリマー(A2)
メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で48/10/20/22である共重合体(酸価143.3、ガラス転移点40.1℃、重量平均分子量7.5万)
【0057】
実施例5
実施例1において、エイコサノールの有機滑剤を0.01部含有してなるフィルムを支持体フィルム(I)(厚み16μm)として用い、更に、下記ベースポリマー(A3)を60部とし、エチレン性不飽和(B)としてテトラエチレングリコールジメタクリレート40部、光重合開始剤としてP,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(C)0.2部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(D)5.0部及びロイコ染料としてロイコクリスタルバイオレット(E)0.25部、更にマラカイトグリーン0.04部を用いて実施例1に準じて調製した感光性樹脂組成物を用い、実施例1と同様に行い、各性能の評価を行った。
ベースポリマー(A3)
メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/スチレン/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で50/15/10/25である共重合体(酸価162.8、ガラス転移点80.2℃、重量平均分子量6万)
【0058】
比較例1
実施例1において、タルクの無機滑剤を0.1部含有してなるフィルムを支持体フィルム(I)(厚み16μm)として用いた以外は同様に行い、各性能の評価を行った。
【0059】
比較例2
実施例1において、オレイルアルコールの有機滑剤を添加しないで得たフィルムを支持体フィルム(I)(厚み16μm)とした以外は同様に行い、各性能の評価を行った。
【0060】
比較例3
実施例1において、オレイルアルコールの有機滑剤を12部含有してなるフィルムを支持体フィルム(I)(厚み19μm)として用いた以外は同様に行い、各性能の評価を行った。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】
本発明で得られたフォトレジストフィルムは、感度、解像性、細線密着性に優れ、更にレジストパターン形成性に優れているため、印刷配線板の製造、リードフレームの製造、金属の精密加工等、高ファイン化、高精細化に対応したエッチングレジスト又はめっきレジストとして非常に有用である。
Claims (4)
- 支持体フィルム(I )/感光性樹脂組成物層(II)/保護フィルム(III )からなるフォトレジストフィルムにおいて、支持体フィルム(I )として、ポリエステル系樹脂100重量部に対して有機滑剤を0.001〜10重量部含有し、かつ無機系滑剤を含有しないポリエステル系樹脂組成物からなるフィルムを用い、有機滑剤が、脂肪族炭化水素、高級脂肪族、高級アルコール、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とするフォトレジストフィルム。
- 感光性樹脂組成物層(II)として、酸価が100〜200mgKOH/gで重量平均分子量が30000〜120000のベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、P,P′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン(C)、ヘキサアリールビイミダゾール(D)及びロイコ染料(E)を含んでなる樹脂組成物で、(A)と(B)の合計100重量部に対して(C)を0.01〜0.25重量部、(D)を1.0〜10重量部、(E)を0.05〜2重量部それぞれ含有し、かつ(B)成分が重合性不飽和基を2個有してなるエチレン性不飽和化合物を(B)中に95重量%以上含有してなる感光性樹脂組成物(イ)を用いることを特徴とする請求項1記載のフォトレジストフィルム。
- 重合性不飽和基を2個有してなるエチレン性不飽和化合物がテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート又はエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項2記載のフォトレジストフィルム。
- エチレン性不飽和化合物(B)がすべて重合性不飽和基を2個有してなるエチレン性不飽和化合物であることを特徴とする請求項2又は3記載のフォトレジストフィルム。
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