JP3765290B2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に減速制動を与える渦電流式減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者は、先に図24乃至図26に示す渦電流式減速装置を開発した。図示するように、この渦電流式減速装置aは、車両の駆動軸b等の動力伝達系に取り付けられたドラム状のロータcと、変速機等の固定系に取り付けられたステータd(磁力源)とを有し、ステータdからロータcへ磁気を供給することでロータcに渦電流を生じさせて車両を減速制動し、磁気をステータd内に遮蔽することで減速制動を解除するものである。
【0003】
ステータdは、固定系に支持された中空のケーシングeと、ケーシングeの内部にブッシュfを介して回動自在に収容された磁石環gと、磁石環gを回動させるアクチュエータ(シリンダh等)とを有する。図25および図26に示すように、磁石環gは、非磁性体からなる支持リングiと、支持リングiに周方向に所定間隔を隔てて取り付けられた複数の永久磁石jと、各永久磁石jの間に介設された磁性部材kとを有する。各永久磁石jは、周方向の両端面に磁極面を有し、且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定されている。他方、ケーシングeには、磁石環gとロータcとの間の部分に位置させて、磁性材(軟磁性材)からなるポールピースlと、それを支持する非磁性材からなる支持部mとが、周方向に沿って交互に配置されている。図26に示すように、ポールピースlの周長は磁性部材kの周長に合わせられている。
【0004】
この構成によれば、シリンダhで磁石環gを回動させて、図25に示すように、ポールピースlの下方に永久磁石jを位置させると、永久磁石jの磁気がポールピースlによって遮蔽されて短絡回路nが構成されるため、ロータcに渦電流が生じることはなく、車両に減速制動は生じない。そして、図26に示すように、ポールピースlの下方に磁性部材kを位置させると、永久磁石jとロータcとの間にN極とS極とを結ぶ磁気回路oが構成されるため、ロータcに渦電流が生じ、車両が減速制動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかる渦電流式減速装置aにおいて制動力の向上を図るためには、磁石環gの永久磁石jの磁力を強めることが重要となる。しかし、図25および図26に示すように、各永久磁石jをその周方向に向き合う磁極を同極に配置した場合には、それらの間に介設されるポールピースkの周長をある程度拡大しなければ、各永久磁石jを十分に着磁できない。このため、永久磁石jの着磁性を優先させると、各永久磁石jの間隔をある程度広げざるを得ず、永久磁石jの設置数が制限される。他方、永久磁石jの設置数を優先させると、それらの間隔が狭まるため、着磁が不十分となる。よって、制動力を高めることが困難であった。
【0006】
また、図25に示すように、減速制動をオフするときに、永久磁石jの磁気は、その殆どがポールピースlによってケーシングe内に遮蔽されるものの、一部が非磁性材からなる支持部mを通過してロータc側に漏れて磁気漏れ回路pを構成する。このため、ロータcに弱い渦電流が生じ、引き摺り制動が発生し、車両の燃費悪化の原因となっていた。
【0007】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、制動力の向上、引き摺り制動の防止を図った渦電流式減速装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明に係る渦電流式減速装置は、回転軸に取り付けられたロータと、該ロータに対向させて配置され、周方向に所定間隔を隔てて且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定された複数の永久磁石およびこれら永久磁石間に介設された磁性部材を有する第1磁石環と、該第1磁石環とロータとの間に配置され、第1磁石環と同様の永久磁石および磁性部材を有する第2磁石環とを備え、それら第1および第2磁石環の少なくとも一方を回動自在としたものである。
【0009】
第1の発明によれば、第1および第2磁石環の少なくとも一方を回動させ、第1磁石環の永久磁石と第2磁石環の永久磁石とを同極に揃えた位相にすると、各永久磁石とロータとに磁気回路が構成され、ロータに渦電流が生じ、車両が減速制動される。他方、第1磁石環の永久磁石と第2磁石環の永久磁石とを異極に揃えた位相にすると、第1磁石環の永久磁石と第2磁石環の永久磁石とが相互に磁気短絡されて遮蔽磁気回路が構成され、ロータに渦電流が生じることはなく、減速制動が解除される。
【0010】
そして、制動時に、第1および第2磁石環のそれぞれの永久磁石は、同極で2個並んだ状態となるため、2個が1組となって強い磁力を発揮する。また、第1および第2磁石環のそれぞれの永久磁石は、第1磁石環と第2磁石環とで別々に着磁でき、その際、既述のように2個が1組となった長さの半分の長さの永久磁石を着磁することになるため、周方向に隣接する永久磁石同士の間隔を狭くしても十分に着磁することができる。よって、制動力が向上する。
【0011】
また、第2の発明に係る渦電流式減速装置は、回転軸に取り付けられたロータと、該ロータに対向させて配置され、周方向に所定間隔が隔てられた複数の永久磁石を有する磁石環と、該磁石環とロータとの間に配置され、磁性体からなる環状体の内部に周方向に所定間隔を隔てて且つ周方向に向き合う磁極が同極になるように複数の永久磁石を埋設した磁性環とを備え、それら磁石環および磁性環の少なくとも一方を回動自在としたものである。
【0012】
第2の発明によれば、磁石環と磁性環の少なくとも一方を回動させ、磁石環の永久磁石と磁性環の永久磁石とを同極に揃えた位相にすると、各永久磁石とロータとに磁気回路が構成され、ロータに渦電流が生じ、車両が減速制動される。他方、磁石環の永久磁石と磁性環の永久磁石とをずらした位相にすると、磁石環の永久磁石の磁気が磁性環によって遮蔽され、ロータに渦電流が生じることはなく、減速制動が解除される。
【0013】
そして、制動解除時に、磁性環に埋設された永久磁石は、その近傍の磁性環の一部を磁気飽和させるため、磁石環の永久磁石の磁気が当該一部を通過してロータ側に漏れることを防止する。よって、引き摺り制動を防止できる。また、磁性環に埋設された永久磁石は、磁性環の内部にて磁気的に短絡されるため、ロータ側への磁気漏れが抑制される。よって、この点からも引き摺り制動を防止できる。
【0014】
なお、上記ロータが回転軸に固設されたドラム体からなっていてもよく、上記ロータが回転軸に固設されたディスク体からなっていてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
第1の発明の一実施形態を添付図面に基いて説明する。
【0016】
図1に本実施形態に係る渦電流式減速装置の側断面図を示し、図2にその装置の制動オフ状態の横断面図を示し、図3にその装置の制動オン状態の横断面図を示す。
【0017】
図1に示すように、この渦電流式減速装置1は、車両の動力伝達系の回転軸2に取り付けられたドラム状のロータ3と、変速機等の固定系に取り付けられたステータ4(磁力源)とを有し、ステータ4からロータ3へ磁気を供給することでロータ3に渦電流を生じさせて車両を減速制動し、磁気をステータ4内に遮蔽することで減速制動を解除するものである。
【0018】
ステータ4は、固定系に支持された中空のケーシング5と、ケーシング5の内部にブッシュ6を介して回動自在に収容された第1磁石環7と、第1磁石環7を回動させるアクチュエータ(流体シリンダ8等)とを有する。図2および図3に示すように、第1磁石環7は、非磁性体(オーステナイト系ステンレス等)からなる支持リング9と、支持リング9に周方向に所定間隔を隔てて取り付けられた複数の永久磁石10と、各永久磁石10の間に介設された磁性部材11(電磁鋼板の積層体や鉄のブロック材等)とを有する。各永久磁石10は、周方向の両端面に磁極面を有し、且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定されている。
【0019】
第1磁石環7は、例えば、図6および図7に示すように、非磁性体からなる支持リング9の外周面に、外周側の周方向の両端部に爪12を有するブロック状の磁性部材11をボルトやネジ等13によって固定し、それら各磁性部材11の間に永久磁石10を上記爪12で押さえるようにして構成される。更に、各磁性部材11の両側に、周方向に沿って扇状に又はリング状に成形された連結プレート14をボルトやネジ等15によって装着し、剛性を高めてもよい。連結プレート14は、非磁性体からなる。隣接する永久磁石10を磁気的に短絡しないようにするためである。
【0020】
図1乃至図3に示すように、ケーシング5には、第1磁石環7とロータ3との間の部分に位置させて、第1磁石環7と同様の永久磁石16および磁性部材17を有する第2磁石環18が、一体的に設けられている。すなわち、第2磁石環18は、周方向に所定間隔を隔てて取り付けられ周方向に向き合う磁極が同極に設定された複数の永久磁石16と、各永久磁石16の間に介設された磁性部材17(電磁鋼板の積層体や鉄のブロック材等)とを有する。そして、内外の各磁石環7、18の永久磁石10、16および磁性部材11、17のピッチ・周長は、内外で略等しく設定されている。各磁性部材11、17は、内外の各永久磁石10、16のポールピースを、それぞれ構成することになる。
【0021】
第2磁石環18は、例えば、図4および図5に示すように、外周側の周方向の両端部に凹部19を有するブロック状の磁性部材または電磁鋼板の積層体17同士を、各凹部19にボルトやネジ等20によって固定された連結片21によって永久磁石16を挟んで連結し、リング状に構成される。更に、各磁性部材17の両側に、周方向に沿って扇状に又はリング状に成形された連結プレート22をボルトやネジ等23によって装着し、剛性を高めてもよい。これら連結プレート22および連結片21は、非磁性体からなる。隣接する永久磁石を磁気的に短絡しないようにするためである。なお、連結片21はロータ3への磁気漏れを防止するために軟磁性材(鉄材)でもよい。
【0022】
本実施形態の作用を述べる。
【0023】
この渦電流式減速装置の減速制動をオフするときには、図2に示すように、シリンダ8で第1磁石環7を回動させて、第1磁石環7の永久磁石10と第2磁石環18の永久磁石16とを異極に揃えた位相にする。すると、第1磁石環7の永久磁石10と第2磁石環18の永久磁石16とが相互に磁気短絡されて遮蔽磁気回路24が構成される。よって、ロータ3に渦電流が生じることはなく、減速制動が生じない。すなわち、このとき第1磁石環7の磁性部材11とこれに対向する第2磁石環18の磁性部材17とは、相互に異極(N極S極)のポールピースとなるため、各永久磁石10、16がポールピース11、17を介して互いに磁気的に短絡されるのである。
【0024】
他方、減速制動をオンするときには、図3に示すように、第1磁石環7を回動させて、第1磁石環7の永久磁石10と第2磁石環18の永久磁石16とを同極に揃えた位相にする。すると、第1および第2磁石環7、18の各永久磁石10、16とロータ3とに磁気回路25、26が構成される。よって、ロータ3に渦電流が生じ、車両が減速制動される。すなわち、このとき第1磁石環7の磁性部材11とこれに対向する第2磁石環18の磁性部材17とは、相互に同極(N極N極またはS極S極)のポールピースとなるため、各永久磁石10、16はポールピース11、17を介して互いに磁気的に短絡されることはなく、それぞれロータ3を介して磁気的に接続されるのである。
【0025】
そして、図3に示す減速制動時に、第1および第2磁石環7、18のそれぞれの永久磁石10、16は、周方向の磁極面が同極で径方向に2個並んだ状態となるため、2個が1組となって強い磁力を発揮する。よって、実質的には2個分の長さの永久磁石10、16の磁力による強い制動力が得られる。また、第1および第2磁石環7、18のそれぞれの永久磁石10、16は、第1磁石環7と第2磁石環18とで別々に着磁でき、その際、既述のように2個が1組となった長さの半分の長さの永久磁石10、16を着磁することになるため、周方向に隣接する永久磁石10と10、16と16同士の間隔を狭くしても組み付け後に十分に着磁することができる。よって、制動力が向上する。
【0026】
すなわち、本実施形態によれば、第1および第2磁石環7、18のそれぞれの永久磁石10、16を間隔を狭くしても組み付け後に十分に着磁でき、制動時にはそれら内外の永久磁石10、16が2個1組となって実質的には2個分の長さの永久磁石として機能するため、制動力が向上する。
【0027】
次に、第2の発明の一実施形態を図8および図9を用いて説明する。
【0028】
図8は本実施形態に係る渦電流式減速装置の制動オン状態の横断面図を示し、図9はその装置の制動オフ状態の横断面図を示す。
【0029】
図示するように、この実施形態に係る渦電流式減速装置1aは、前実施形態に係る渦電流式減速装置1と略同様の構成であり、ステータ4のケーシング5に前記第2磁石環18の代わりに磁性環27を設けた点のみが異なっているに過ぎない。よって、同様の部品には同一の符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。また、第1磁石環7を単に磁石環7とよぶ。
【0030】
ケーシング5には、磁石環7とロータ3との間の部分に位置させて、磁性環27が一体的に設けられている。磁性環27は、磁性体(軟磁性材:鉄のブロック材、積層電磁鋼板等)からなる環状体28の内部に周方向に、所定間隔を隔てて複数の永久磁石29を埋設して構成されている。各永久磁石29は、周方向の両端面に磁極面を有し、且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定されている。
【0031】
磁性環27は、図10(a)に示すように各永久磁石29の間に凸部30が形成されていてもよく、図10(b)に示すように凸部30がなくてもよい。また、図10(c)に示すように、各永久磁石29は、磁性体からなる環状体28に形成された窪み部に嵌め込まれた後、磁性材(軟磁性体:電磁鋼板等)からなる金具31をボルトやネジ等32で環状体に固定して押さえてもよい。なお、金具31は非磁性材(ステンレス等)を使用してもよい。
【0032】
また、図11(d)に示すように、磁性環27は、磁性体(軟磁性材:鉄のブロック材、積層電磁鋼板等)からなるブロック33同士を、ボルトやネジ等34によって固定された金具35によって永久磁石29を挟んで連結し、リング状に構成してもよい。金具35は、磁性材(軟磁性体:電磁鋼板等)からなる。なお、非磁性材(ステンレス等)でもよい。また、図11(e),(f)に示すように、各永久磁石29は、電磁鋼板28を積層し、その穴の内部に埋め込んでもよい。
【0033】
要は、磁性環27は、磁性材からなる環状体28の内部に、永久磁石29が周方向に所定間隔を隔てて複数埋設されていればよい。そして、各永久磁石29は、周方向の両端面に磁極面を有し、且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定されている。また、図8に示すように、磁性環27の各永久磁石29の周方向のピッチは、その内方に位置する磁石環7の永久磁石10のピッチと略等しく設定されている。
【0034】
以上の構成からなる本実施形態の作用を述べる。
【0035】
減速制動をオンするときには、図8に示すように、シリンダ8で磁石環7を回動させて、磁石環7の永久磁石10と磁性環27の永久磁石29とを同極に揃えた位相にする。すると、磁石環7および磁性環27の各永久磁石10、29とロータ3とに磁気回路36、37が構成される。
【0036】
このとき、磁性環27に埋設された永久磁石29は、そのn極とs極とが磁性環を構成する磁性体によって短絡38され、その近傍を磁気飽和させる。このため、磁石環7の永久磁石10の磁気は、磁性環27の磁気飽和した永久磁石29の近傍を周方向に通り抜けて磁石環27によって磁気遮蔽(破線39)されることはなく、全てがロータ3を介した磁気回路36を構成する。よって、ロータ3に渦電流が生じ、車両が減速制動される。
【0037】
他方、減速制動をオフするときには、図9に示すように、磁石環7を回動させて、磁石環7の永久磁石10と磁性環27の永久磁石29とを、1/2ピッチ〜1ピッチ分だけズレた状態とする。すると、磁石環7の永久磁石10の磁気が磁性環27によって遮蔽される。すなわち、磁石環7の永久磁石10の磁気は、その一部が磁性環27の各永久磁石29、29の間の磁性体を介して短絡40されて遮蔽され、残りが磁性環27の各永久磁石29を介して短絡41されて遮蔽される。よって、ロータ3に渦電流が生じることはなく、減速制動が解除される。
【0038】
そして、この制動解除時にも、磁性環27に埋設された各永久磁石29は、その近傍の磁性環27の一部を磁気飽和させる。よって、磁石環7の永久磁石10の磁気が、磁気飽和した当該一部を径方向に通過してロータ3側に漏れることが防止される。よって、引き摺り制動が防止される。また、磁性環27に埋設された永久磁石29は、磁性環27の内部にて磁気的に短絡されるため、ロータ3側への磁気漏れが抑制される。よって、この点からも引き摺り制動を防止できる。
【0039】
また、磁石環7の永久磁石10と磁性環27の永久磁石29とを、丁度1/2ピッチずらすのではなく、1/2ピッチから僅かにずらしているので、磁石環7の永久磁石10の磁気が磁性環27の近い側の永久磁石29と短絡41される。これにより、ロータ3側への磁気漏れを防止できる。すなわち、丁度1/2ピッチのずれとすると、図9に示す遮蔽回路41が生じ難くなので、約1/3ピッチ(または1/2ピッチ強又は弱)ずらすことで遮蔽回路41を形成し、磁気漏れを完全に回避しているのである。
【0040】
また、1ピッチずらす場合と比べると、磁石環7の回動角度(摺動距離)を小さくできるので、アクチュエータ(シリンダ8)を小型化でき、装置全体のコンパクト化を推進できる。なお、磁石環7の永久磁石10と磁性環27の永久磁石29とを1ピッチ分ずらし、前実施形態の図2と同様にして互いに異極に揃えた位相しても、制動力をオフすることができる。但し、この場合、磁石環7の回動角度(摺動距離)が大きくなる。
【0041】
すなわち、磁石環7を回転方向にずらすピッチは、磁性環27の磁束量と磁石環7の磁束量が同じときには1ピッチでよく、磁性環27の磁束量が磁石環7の磁束量より小さいとき(磁石29の大きさが小さいとき)には、1ピッチより少なくてよいのである。
【0042】
別の実施形態を図12および図13に示す。
【0043】
図示するように、この実施形態(渦電流式減速装置1x)は、図8に示す実施形態の磁石環7の構成のみを変更し、その他は同様の構成としたものである。本実施形態の磁石環7xは、磁性体からなる支持リング9xと、支持リング9xの外周面に周方向に所定間隔を隔てて取り付けられた複数の永久磁石10xと、各永久磁石10xの間に介設された非磁性体(磁石を固定するボルトやネジ等11xとを有する。各永久磁石10xは、径方向の外側端面及び内側端面に磁極を有し、周方向の隣接する磁石同士が逆極性に配置されている。なお、各永久磁石10x間に、軸方向に磁石10xと同じ長さに形成された非磁性体からなる固定金具12xを介設し、これを固定するネジ等11xには磁性体を使用してもよい。
【0044】
この構成によれば、図12に示すように磁石環7xを回動させれば、磁石環7xの永久磁石10xとロータ3とが磁気回路25xによって磁気的に接続され、且つ磁性環27の永久磁石29とロータ3とが磁気回路26xによって磁気的に接続され、減速制動がオンされる。他方、図13に示すように磁石環7xを回動させれば、磁石環7xの永久磁石10xと磁性環27の永久磁石29とが磁気的に短絡されるので、減速制動が解除される。
【0045】
また、この実施形態の磁石環7xは、図14に示す構成7yとしてもよい。図14の磁石環7yは、磁性体からなるリング9yの内部に永久磁石10yを一体的に埋設し、各永久磁石10yの間に磁気的絶縁体として空隙11y(孔)を形成したものである。この磁石環7yを用いても、図12および図13のものと同様の作用効果を奏する。
【0046】
また、磁石環7yは、図15に示す構成7zとしてもよい。この磁石環7zは、磁性体からなるリング9zの内部に、山型・谷型に配置された2個一組の永久磁石10zを一体的に埋設し、各永久磁石10zの間に磁気的絶縁体として空隙11z(孔)を形成したものである。
【0047】
この磁石環7zを用いた場合、図15に示すように磁石環7zを回動させれば、磁石環7zの永久磁石10zとロータ3とが磁気的に接続され、減速制動がオンされる。なお、実際には、永久磁石10zを図例のものより厚くし、空隙11zも図例のものより大きくする方が好ましい。強い磁力を得るためである。
【0048】
そして、図16に示すように磁石環7zを回動させれば、磁石環7zの永久磁石10zが磁性環27によって磁気的に遮蔽されるため、磁石環7zの磁気はロータ3には接続されず、磁性環27の永久磁石29の磁気のみがロータ3と接続される。よって、制動力が弱くなる。すなわち、各永久磁石29の径方向外側の磁性体の厚さは、磁気遮蔽効果を弱めて磁石29とロータ3との磁気的接続を得るべく、薄く設定されているのである。
【0049】
さらに、図17に示すように磁石環7zを回動させると、磁石環7zの永久磁石10zと磁性環27の永久磁石29とが磁気的に短絡されるので、減速制動が解除される。この場合、磁石環7zの永久磁石10zの磁気は、ロータ3よりも接続しやすい磁性環27の永久磁石29と短絡するので、ロータ3への磁気漏れが抑制される。
【0050】
また、この図15の構成の磁石環7zでは、磁性環7zの内周面(ロータ3の内周面)に対する永久磁石10zの磁極面積を図12乃至図14のタイプよりも大きくできるので、制動力を高めることができる。
【0051】
別の実施形態を図18および図19に示す。
【0052】
図示するように、この実施形態は、ロータ3をこれまでのドラムタイプと異なりディスクタイプとしたものである。
【0053】
図18に示すように、この渦電流式減速装置1bは、車両の駆動軸等の動力伝達系の回転軸42に取り付けられたディスク状のロータ44と、ロータ44に対向配置され変速機等の固定系に取り付けられたステータ45(磁力源)とを有し、ステータ45からロータ44へ磁気を供給することでロータ44に渦電流を生じさせて車両を減速制動し、磁気をステータ45内に遮蔽することで減速制動を解除するものである。
【0054】
ステータ45は、固定系に支持されて回転軸42に軸支された中空のケーシング46と、ケーシング46の内部にブッシュや軸受47を介して回動自在に収容された第1磁石環48と、第1磁石環48を回動させる図示しないアクチュエータ(流体シリンダ等)とを有する。第1磁石環48は、周方向に所定間隔を隔てて配置された複数の永久磁石49と、各永久磁石49の間に介設された磁性部材50(鉄等)とを有する。各永久磁石49は、周方向の両端面に磁極面を有し、且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定されている。
【0055】
他方、ケーシング46には、第1磁石環48とロータ44との間に位置させて、第1磁石環48の永久磁石49および磁性部材50と同様の永久磁石および磁性部材を有する第2磁石環51が、一体的に設けられている。すなわち、第2磁石環51は、周方向に所定間隔を隔てて取り付けられ周方向に向き合う磁極が同極に設定された複数の永久磁石52と、各永久磁石52の間に介設された磁性部材53(鉄等)とを有する。そして、第1および第2磁石環48、51の永久磁石49、52と磁性部材50、53のピッチ・周長は、互いに等しく設定されている。各磁性部材50、53は、各永久磁石49、52のポールピースを構成する。
【0056】
第2磁石環51は、例えば、ブロック状に成形された磁性部材53、53同士を、ボルトやネジ等54で固定された連結片55によって永久磁石52を挟んで連結し、リング状に構成される。この連結片55を、非磁性体から成形すれば第1の発明の実施形態となり、磁性体から成形すれば第2の発明の実施形態となる。後者であれば、第2磁石環51は、磁性体の内部に永久磁石52を埋設した状態となるため、第2の発明における磁性環となるからである。
【0057】
本実施形態の作用を述べる(連結片55を非磁性体から成形した場合)。
【0058】
この渦電流式減速装置1bの減速制動をオフするときには、図18に示すように、図示しないアクチュエータで第1磁石環48を回動させて、第1磁石環48の永久磁石49と第2磁石環51の永久磁石52とを異極に揃えた位相にする。すると、第1磁石環48の永久磁石49と第2磁石環51の永久磁石52とが相互に磁気短絡されて遮蔽磁気回路56が構成され、ロータ44に渦電流が生じることはなく、減速制動が生じない。
【0059】
他方、減速制動をオンするときには、図19に示すように、第1磁石環48を回動させて、第1磁石環48の永久磁石49と第2磁石環51の永久磁石52とを同極に揃えた位相にする。すると、第1および第2磁石環48、51の各永久磁石49、52とロータ44とに磁気回路57、58が構成され、ロータ3に渦電流が生じ、車両が減速制動される。
【0060】
そして、図19に示す減速制動時に、第1および第2磁石環48、51のそれぞれの永久磁石49、52は、径方向に沿って同極で2個並んだ状態となるため、2個が1組となって強い磁力を発揮する。よって、実質的には2個分の長さの永久磁石の磁力による強い制動力が得られる。
【0061】
また、第1および第2磁石環48、51のそれぞれの永久磁石49、52は、組み付け後にそれぞれ第1磁石環48と第2磁石環51とで別々に着磁でき、その際、既述のように2個が1組となった長さの半分の長さの永久磁石49、52を着磁することになるため、周方向に隣接する永久磁石49と49、52と52同士の間隔を狭くしても十分に着磁することができる。よって、制動力が向上する。
【0062】
なお、連結片55を磁性体から成形した場合には、制動のオンオフ時の磁束は図8および図9に準じたものとなる。すなわち、この場合、制動をオフするときには、第1磁石環48を1ピッチより少なく(例えば1/3ピッチ又は2/3ピッチ)ずらせばよい(図示省略)。
【0063】
別の実施形態を図20および図21に示す。
【0064】
図示するように、この実施形態に係る渦電流式減速装置1cは、前実施形態のロータ44を2枚とすると共に、その間にステータ45を配置した点のみが前実施形態と異なるに過ぎない。よって、同様の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
この実施形態においても、第1磁石環48をアクチュエータによって図20に示すように回動させると制動がオフされ、図21に示すように回動させると制動がオンされる。なお、この実施形態においても、連結片55を、非磁性体から成形すれば第1の発明の実施形態となり、磁性体から成形すれば第2の発明の実施形態となる。
【0066】
別の実施形態を図22および図23に示す。
【0067】
図示するように、この実施形態に係る渦電流式減速装置1dは、図20および図21に示す前実施形態に係る渦電流式減速装置1cと略同様の構成であり、ステータ45のケーシング46内に収容される第1磁石環48の構成のみが異なっているに過ぎない。よって、同様の部品には同一の符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0068】
図22および図23に示すように、この第1磁石環48aは、周方向に所定間隔を隔てて複数の永久磁石49aを配置すると共に、各永久磁石49aの間に非磁性材50aを介設して構成されている。そして、各永久磁石49aは、軸方向の両端部に磁極を有し、隣接する磁石同士の極性が逆に設定されている。
【0069】
この実施形態においても、第1磁石環48aをアクチュエータによって図20に示すように回動させると制動がオフされ、図21に示すように回動させると制動がオンされる。
【0070】
なお、例えば図1にて、第2磁石環18の磁性部材17をロータ3側に突出させたのは、ロータ3への磁気漏れを少なくし、渦電流により発生したロータ3の熱影響を永久磁石16に与えるのを少なくするためである。
【0071】
さらに、以上の各実施形態においては、第2磁石環を動かさずに第1磁石環を回動させるタイプを説明したが、逆に、第1磁石環を動かさずに第2磁石環を回動させてもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る渦電流式減速装置によれば、制動力を向上させることができる。また、引き摺り制動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置の側断面図である。
【図2】上記装置の制動オフ状態の横断面図である。
【図3】上記装置の制動オン状態の横断面図である。
【図4】上記装置の第2磁石環の横断面図である。
【図5】図4のV-V線断面図である。
【図6】上記装置の第1磁石環の横断面図である。
【図7】図4のVII-VII線断面図である。
【図8】第2の発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置の横断面図である(制動オン状態)。
【図9】上記装置の横断面図である(制動オフ状態)。
【図10】上記装置の磁性環の変形例を示す横断面図である。
【図11】上記磁性環の別の変形例を示す横断面図である。
【図12】第2の発明の別の実施形態に係る渦電流式減速装置の横断面図である(制動オン状態)。
【図13】上記渦電流式減速装置の横断面図である(制動オフ状態)。
【図14】上記装置の磁性環の変形例を示す横断面図である。
【図15】上記磁性環の別の変形例を備えた渦電流式減速装置の横断面図である(制動オン状態)。
【図16】上記渦電流式減速装置の横断面図である(制動力弱状態)。
【図17】上記渦電流式減速装置の横断面図である(制動オフ状態)。
【図18】上記ロータをディスクタイプとした実施形態を示す説明図であり、図18(a)は平断面図(制動オフ状態)、図18(b)は側断面図である。
【図19】上記装置の制動オン状態の平断面図である。
【図20】上記ロータをツインディスクタイプとした実施形態を示す説明図であり、図20(a)は平断面図(制動オフ状態)、図20(b)は側断面図である。
【図21】上記装置の制動オン状態の平断面図である。
【図22】上記装置の第1磁石環の変形例を示す平断面図(制動オフ状態)である。
【図23】上記装置の制動オン状態の平断面図である。
【図24】本発明者が先に開発した渦電流式減速装置の側断面図である。
【図25】上記装置の制動オフ状態の横断面図である。
【図26】上記装置の制動オン状態の横断面図である。
【符号の説明】
1 渦電流式減速装置
2 回転軸
3 ロータ
7 第1磁石環
10 永久磁石
11 磁性部材
16 永久磁石
17 磁性部材
18 第2磁石環
27 磁性環
28 環状体
29 永久磁石
Claims (4)
- 回転軸に取り付けられたロータと、該ロータに対向させて配置され、周方向に所定間隔を隔てて且つ周方向に向き合う磁極が同極に設定された複数の永久磁石およびこれら永久磁石間に介設された磁性部材を有する第1磁石環と、該第1磁石環とロータとの間に配置され、第1磁石環と同様の永久磁石および磁性部材を有する第2磁石環とを備え、それら第1および第2磁石環の少なくとも一方を回動自在としたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 回転軸に取り付けられたロータと、該ロータに対向させて配置され、周方向に所定間隔が隔てられた複数の永久磁石を有する磁石環と、該磁石環とロータとの間に配置され、磁性体からなる環状体の内部に周方向に所定間隔を隔てて且つ周方向に向き合う磁極が同極になるように複数の永久磁石を埋設した磁性環とを備え、それら磁石環および磁性環の少なくとも一方を回動自在としたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 上記ロータが回転軸に固設されたドラム体からなる請求項1乃至2記載の渦電流式減速装置。
- 上記ロータが回転軸に固設されたディスク体からなる請求項1乃至2記載の渦電流式減速装置。
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