JP2005080477A - 渦電流式減速装置 - Google Patents

渦電流式減速装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 渦電流式減速装置の制動性能を向上させる。
【解決手段】 回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラム2と、制動ドラム2に対向して固定側に取り付けられた電磁石4とを備えた渦電流式減速装置であって、電磁石4は、固定側に取り付けられ回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心5と、鉄心5に回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイル6と、電磁コイル6を回転軸の軸方向に挟み且つ制動ドラム2と対向するように鉄心5に取り付けられた環状の磁極部材7と、磁極部材7に制動ドラム2に対向させて設けられ且つ回転軸の軸方向に延びて形成された誘導極部材8とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の摩擦ブレーキを補助する渦電流式減速装置に係り、特に、電磁石を用いた渦電流式減速装置に関する。
渦電流式減速装置として、回転軸に取り付けられた制動ドラムと、制動ドラムに対向させて固定側に取り付けられた電磁石とを備え、電磁石に通電することで制動ドラムに渦電流を生起して回転軸を減速制動し、通電を切ることで減速制動を解除するものがある。
従来、この種の渦電流式減速装置の電磁石として、制動ドラムに対向して、磁極部材を配置し、この磁極部材に、所定方向廻りに電線を巻回して複数の電磁コイルを設けたものが知られている(特許文献1等参照)。
また、本出願人は、一個の電磁コイルによって、多数の磁極を得ることのできる渦電流式減速装置を出願している(特願2002−339461号)。図16に示すように、この渦電流式減速装置は、回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラム41と、制動ドラム41に対向して固定側に取り付けられた電磁石42と備えている。
電磁石42は、回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心43と、鉄心43に回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイル44と、電磁コイル44を回転軸の軸方向に挟み且つ制動ドラム41と対向するように鉄心43に取り付けられた環状の磁極部材45とを備えている。
減速制動時においては、電磁石42を通電する。このとき、図16に示すように、電磁コイル44は、回転軸廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部に配置された磁極部材45がそれぞれN極、S極となる。
その結果、磁極部材45と、制動ドラム41と、磁極部材45と、鉄心43とを循環する磁束回路W3が形成される。このとき、電磁石42と制動ドラム41との相対回転によって、制動ドラム41の内周面に渦電流が生起され、回転軸が減速制動される。
特開2002−101637号公報
ところで、図16に示す渦電流式減速装置においては、制動ドラム41の内周面と対向する電磁石42側の面は、磁極部材45の外周面のみであった。この磁極部材45の外周面の面積は、制動ドラム41の内周面の面積に比べ、小さい。即ち、図16に示す渦電流式減速装置では、制動ドラム41の内周面に対向する電磁石42の磁極面積が小さかった。
制動ドラム41の内周面に対向する電磁石42の磁極面積が小さいと、制動ドラム41の内周面が局所的に発熱して、制動ドラム41が熱変形してしまう虞がある。また、図16に示す渦電流式減速装置では、制動ドラム41に作用する渦電流の発生量が少なく、制動性能的に不利であった。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、制動性能を向上することができる渦電流式減速装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第一の発明は、回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記固定側に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸の軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材と、該磁極部材に上記制動ドラムに対向させて設けられ且つ上記回転軸の軸方向に延びて形成された誘導極部材とを備えたものである。
第二の発明は、固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して回転軸に取り付けられた電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸の軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材と、該磁極部材に上記制動ドラムに対向させて設けられ且つ上記回転軸の軸方向に延びて形成された誘導極部材とを備えたものである。
また、上記誘導極部材は、周方向に所定間隔を隔てて複数の隙間が設けられた櫛状誘導極部材であっても良い。
また、軸方向に隣接する上記櫛状誘導極部材同士が、互いに接することなく噛合するように配置されても良い。
また、上記誘導極部材の外周面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の誘導極片を形成しても良い。
また、上記電磁コイルは、上記回転軸の軸方向に所定間隔を隔てて複数配置され、上記磁極部材は、それら各電磁コイルを挟むように複数配置されても良い。
また、上記鉄心及び/又は上記磁極部材に、永久磁石を埋設しても良い。
本発明は、渦電流式減速装置の制動性能を向上することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1(a)は、一実施の形態に係る渦電流式減速装置の部分側面断面図であり、図1(b)は、図1(a)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。
図1(a)に示すように、図示しない回転軸に、制動ロータ1が取り付けられている。この制動ロータ1は、渦電流が生起される制動ドラム2を備えている。この制動ドラム2は、導電体且つ磁性体(強磁性体、軟磁性体等、以下同じ)の材料(例えば、低炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄等、以下同じ)からなり、回転軸と同芯的な円筒状に形成されている。制動ドラム2の外周面には、渦電流によって生じた発熱を放熱するための放熱フィン3が設けられている。
制動ドラム2の内方には、制動ドラム2に渦電流を生起するための電磁石4が配置されている。この電磁石4は、回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心5と、鉄心5に回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイル6と、電磁コイル6を回転軸の軸方向の両側から挟み、且つその外周面が制動ドラム2と対向するように鉄心5に取り付けられた二つの環状の磁極部材7と、各磁極部材7に、制動ドラム2に対向させて設けられ且つ回転軸の軸方向に延びて形成された誘導極部材8とを備えている。本実施の形態の誘導極部材8は、磁極部材7の側面の径方向外側端部に設けられると共に、両磁極部材7間の空間に延出している。つまり、両誘導極部材8は、軸方向の互いに異なる方向に延びて形成されている。鉄心5、磁極部材7、及び誘導極部材8は、磁性体の材料からなる。また、これらは、一体形成されていても良い。
図1(b)に示すように、本実施の形態の誘導極部材8は、周方向に所定間隔を隔てて形成された複数の隙間8aと、各隙間8aにより区切られた複数の誘導極片8bとが設けられた櫛状誘導極部材である。本実施の形態においては、誘導極片8bは、曲線により形成された形状を有している。
櫛状誘導極部材8は、軸方向に隣接する櫛状誘導極部材8同士が、互いに接することなく噛合するように配置される。即ち、両櫛状誘導極部材8の誘導極片8bは、周方向に交互に配置される。また、両櫛状誘導極部材8の誘導極片8bは、その先端部が対向する誘導極片8bの先端部を超えて延出する。このように櫛状誘導極部材8を配置することにより、制動ドラム2に対向する電磁石4の磁極面積を最大限に設定することができる。
ここで、一方の櫛状誘導極部材8の誘導極片8bと、他方の櫛状誘導極部材8の誘導極片8bとの間隔は、制動ドラム2と電磁石4(誘導極片8bの外表面)との間隔より大きくするものとする。このようにすることにより、隣接する櫛状誘導極部材8(誘導極片8b)間で、短絡した磁束回路が形成されることはない。
図1(a)に示すように、電磁コイル6の外周面には、シール部材9が巻き付けられている。このシール部材9は、制動ドラム2に作用する渦電流によって生じた熱が電磁コイル6側に伝達しないように断熱すると共に、ダストや水分等が電磁コイル6側に浸入することを防止する。シール部材9は、隣接する磁極部材7同士が磁気的にショートすることを防止するため、非磁性体の材料(例えば、アルミ等の低透磁率材料、以下同じ)からなる。
なお、シール部材9を、電磁コイル6の外周面に巻き付けておかなくても良い。又は、シール部材9を電磁コイル6と一体的にモールド成形しても良い。
減速制動時においては、電磁石4を通電する。すると、電磁コイル6は、回転軸廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部に配置されている磁極部材7がそれぞれN極、S極となる。このとき、一方の櫛状誘導極部材8の誘導極片8bが全てN極となると共に、他方の櫛状誘導極部材8の誘導極片8bが全てS極となる(図1(b)参照)。
その結果、図1(a)に示すように、磁極部材7と、櫛状誘導極部材8(誘導極片8b)と、制動ドラム2と、櫛状誘導極部材8(誘導極片8b)と、磁極部材7と、鉄心5とを循環する磁束回路W1が形成される。これにより、電磁石4と制動ドラム2との相対回転によって、制動ドラム2の内周面に渦電流が生起され、回転軸が減速制動される。また、電磁石4の通電を切れば、減速制動が解除される。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
本実施の形態においては、磁極部材7に、制動ドラム2に対向して誘導極部材8を設けている。この誘導極部材8は、回転軸の軸方向に延びて形成されると共に、制動ドラム2の内周面に対向するように配置される。これにより、制動ドラム2に対向する電磁石4の磁極面積を、従来に比べ大きくすることができる。
また、誘導極部材8を、周方向に所定間隔を隔てて形成された複数の隙間8aと、各隙間8aにより区切られた誘導極片8bとを設けた櫛状誘導極部材とすると共に、これら隣接する櫛状誘導極部材8同士を互いに接することなく、噛合するように配置している。このような構造とすることにより、制動ドラム2に対向する電磁石4の磁極面積を最大限に設定することができる。
このように、本実施の形態においては、制動ドラム2の内周面に対向する電磁石4の磁極面積を最大限に設定している。そのため、制動ドラム2の内周面の一部に磁束が集中して作用することはなく、制動ドラム2が局所的に発熱して、熱変形してしまうことはない。また、本実施の形態によれば、制動ドラム2に作用する渦電流の発生量が充分に得られ、従来に比べて制動性能を向上することができる。
次に、他の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、誘導極部材8の構成のみが図1の実施の形態と異なり、その他は同様となっている。よって、図1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
図2に示すように、この実施の形態の誘導極部材10は、周方向に隙間が無く、リング状に形成されている。これら誘導極部材10は、軸方向に所定間隔を隔てて設けられている。また、この実施の形態においては、誘導極部材10に、図1に示す誘導極片8bが設けられておらず、誘導極部材10自体が、図1に示す誘導極片8bと同様の役割を果たす。
また、図3に示す実施の形態では、誘導極部材11を、周方向に所定間隔を隔てて複数の隙間11aと、各隙間11aに区切られた誘導極片11bとを設けた櫛状誘導極部材としている(図3(b)参照)。図3(b)に示すように、これら櫛状誘導極部材11は、軸方向に所定間隔を隔てて設けられている。この実施の形態の誘導極片11bは、直線により形成された形状を有している。
櫛状誘導極部材11と、図1の実施の形態の櫛状誘導極部材8との相違点は、櫛状誘導極部材11が、隣接する櫛状誘導極部材11と噛合するように設けられていない点である。なお、誘導極片8b、11bの形状は、直線又は曲線のいずれにより形成された形状を有していても良い。
また、図4に示す実施の形態では、誘導極部材12の外周面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝12aを設け、各溝12aで区切られた複数の誘導極片12bを形成している(図4(b)参照)。溝12aは、誘導極部材12の外周面と並行に形成されている。なお、溝12aを、誘導極部材12の外周面に対して斜めに形成した溝12c(図5参照)、又は、円弧により形成した溝12d(図6参照)としても良い。
また、図7に示す実施の形態では、磁極部材13の外周面、及び誘導極部材14の外周面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝13a、14aをそれぞれ設け、これら各溝13a、14aで区切られた複数の磁極片13b、誘導極片14bをそれぞれ形成している。ここで、溝13b、14bを、図5及び6の溝12c、及び溝12dと同様の構成としても良い。
また、図8に示す実施の形態では、誘導極部材15を、軸方向の互いに同一の方向に延びるようにそれぞれ設けている。ここで、誘導極部材15に、図3〜6と同様の隙間11a、又は溝12a、12c、12dを形成しても良い。又は、磁極部材7及び誘導極部材15に、図7と同様の溝13a、14aをそれぞれ形成しても良い。
これらの実施の形態によれば、図1の実施の形態と同様に、制動ドラム2と対向する電磁石4の磁極面積を、従来に比べ大きくすることができる。
次に、更に他の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、図1に示す鉄心5又は磁極部材7の内部に永久磁石16を設けた点のみが図1の実施の形態と異なり、その他は同様となっている。よって、図1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
図9に示すように、永久磁石16は、鉄心5の中央部に埋設されている。この永久磁石16は、リング状に形成されている。永久磁石16の両側面には、磁極面が形成されている。この磁極面の極性は、電磁コイル6の磁極の向きと一致するように形成される。
なお、永久磁石16は、周方向に複数分割された分割片を繋げてリング状に形成しても良い。また、上記分割片を周方向に間隔を隔てて配置しても良い。このようにすると、永久磁石16を、一体成形するより、低コストで製造することができる。
また、図10に示すように、永久磁石16は、鉄心5の両側面に埋設されても良い。ここで、永久磁石16は、鉄心5の側面のうちいずれか一方にだけ埋設されても良い。
また、図11に示すように、永久磁石16は、磁極部材7の内部に埋設されても良い。ここで、永久磁石16は、磁極部材7のうちいずれか一方にだけ埋設されても良い。
これらの実施の形態によれば、図9〜11に示すように、電磁コイル6を通電したとき、永久磁石16が電磁コイル6の磁力を補助するため、図1の実施の形態と比べて、電磁コイル6の電線の巻数を減らしても同等の制動性能を確保でき、電磁コイル6の小型化を図ることができる。電磁コイル6の通電を切れば、永久磁石16は、鉄心5や磁極部材7によって磁気的に短絡されるため、永久磁石16の磁気が制動ドラム2側に漏れて、引きずりトルクが生じることはない。
次に、更に他の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、図1に示す電磁コイル6を軸方向に複数並設した点のみが図1の実施の形態と異なり、その他は同様となっている。よって、図1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
図12に示す実施の形態では、電磁コイル6を軸方向に二個並設している。図12(a)に示すように、二個の電磁コイル6の磁極は、隣接する二個の電磁コイル6に挟まれた中央の磁極部材7が同一極(図例ではS極)となるように設定される。即ち、隣接する電磁コイル6では、電線を巻き付ける方向が異なる。
中央に配置される磁極部材7は、両側に配置される磁極部材7より軸方向に厚く形成している。この理由としては、中央に配置される磁極部材7は、二個の電磁コイル6に挟まれており、磁束が多くなるためである。中央に配置される磁極部材7と、両側に配置される磁極部材7とを同一厚さで形成すると、中央に配置される磁極部材7の磁束密度が、両側に配置される磁極部材7の磁束密度に比べ高くなってしまう。
中央に配置される磁極部材7の外周端部の両側には、図1に示すものと同様の櫛状誘導極部材8が設けられている。図12(b)に示すように、この実施の形態においては、中央に配置される磁極部材7を挟んで設けられた誘導極片8bは、同位相で形成されている。ここで、中央に配置される磁極部材7を挟んで設けられた誘導極片8bは、同位相で形成されていなくても良い。
また、図13に示すように、電磁コイル6を軸方向に三個並設しても良く、図14に示すように、電磁コイル6を軸方向に四個並設しても良い。
また、図12〜14に示す実施の形態において、電磁コイル6を軸方向に複数並設するとしたが、独立した電磁石4を軸方向に複数並設しても良い。この場合、各電磁石4は、独立した鉄心5と、電磁コイル6と、磁極部材7と、誘導極部材8とをそれぞれ備える。
これらの実施の形態において、誘導極部材8を、図2〜8と同様の構成としても良い。また、図9〜11と同様に、永久磁石16を、鉄心5又は磁極部材7に埋設しても良い。
これらの実施の形態によれば、図1の実施の形態よりも磁極数が大幅に増えるので、渦電流式減速装置の制動性能を更に向上することができる。
次に、更に他の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、これまでの実施の形態とは逆に、固定側に制動ドラムを設け、回転側に電磁石を設けたものである。
詳しくは、図15(a)に示すように、固定側21には、渦電流が生起される制動ドラム22が取り付けられている。制動ドラム22は、導電体且つ磁性体の材料からなり、円筒状に形成されている。制動ドラム22の外側には、渦電流によって生じた発熱を放熱するためのウォータジャケット23が設けられている。制動ドラム22の内方には、回転軸24が同芯的に配置され、軸受25によって軸支されている。
回転軸24には、制動ドラム22に渦電流を生起するための電磁石26が取り付けられている。この電磁石26は、回転軸24と同芯的に形成された円筒状の鉄心27と、鉄心27に回転軸24廻りに電線を巻回してなる電磁コイル28と、電磁コイル28を回転軸24の軸方向の両側から挟み、且つその外周面が制動ドラム22と対向するように鉄心27に取り付けられた二つの環状の磁極部材29と、各磁極部材29に、制動ドラム22に対向させて設けられ且つ回転軸24の軸方向に延びて形成された誘導極部材30とを備えている。この実施の形態の誘導極部材30は、磁極部材29の側面の径方向外側端部に設けられると共に、両磁極部材29間の空間に延出している。つまり、両誘導極部材30は、軸方向の互いに異なる方向に延びて形成されている。鉄心27、磁極部材29、及び誘導極部材30は、磁性体の材料からなる。また、これらは、一体形成されていても良い。
図15(b)に示すように、この実施の形態の誘導極部材30は、周方向に所定間隔を隔てて形成された複数の隙間30aと、各隙間30aにより区切られた複数の誘導極片30bとが設けられた櫛状誘導極部材である。この実施の形態においては、誘導極片30bは、曲線により形成された形状を有している。
櫛状誘導極部材30は、軸方向に隣接する櫛状誘導極部材30同士が、互いに接することなく噛合するように配置される。即ち、両櫛状誘導極部材30の誘導極片30bは、周方向に交互に配置される。また、両櫛状誘導極部材30の誘導極片30bは、その先端部が対向する誘導極片30bの先端部を超えて延出する。このように櫛状誘導極部材30を配置することにより、制動ドラム22に対向する電磁石26の磁極面積を最大限に設定することができる。
ここで、一方の櫛状誘導極部材30の誘導極片30bと、他方の櫛状誘導極部材30の誘導極片30bとの間隔は、制動ドラム22と電磁石26(誘導極片30bの外表面)との間隔より大きくするものとする。このようにすることにより、隣接する櫛状誘導極部材30(誘導極片30b)間で、短絡した磁束回路が形成されることはない。
図15(a)に示すように、電磁コイル28の外周面には、シール部材31が巻き付けられている。このシール部材31は、制動ドラム22に作用する渦電流によって生じた熱が電磁コイル28側に伝達しないように断熱すると共に、ダストや水分等が電磁コイル28側に浸入することを防止する。シール部材31は、隣接する磁極部材29同士が磁気的にショートすることを防止するため、非磁性体の材料からなる。
なお、シール部材31を、電磁コイル28の外周面に巻き付けておかなくても良い。又は、シール部材31を電磁コイル28と一体的にモールド成形しても良い。
減速制動時においては、電磁石26をブラシやスリップリング等を介して通電する。すると、電磁コイル28は、回転軸24廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部に配置されている磁極部材29がそれぞれN極、S極となる。このとき、一方の櫛状誘導極部材30の誘導極片30bが全てN極となると共に、他方の櫛状誘導極部材30の誘導極片30bが全てS極となる(図15(b)参照)。
その結果、図15(a)に示すように、磁極部材29と、櫛状誘導極部材30(誘導極片30b)と、制動ドラム22と、櫛状誘導極部材30(誘導極片30b)と、磁極部材29と、鉄心27とを循環する磁束回路W2が形成される。これにより、電磁石26と制動ドラム22との相対回転によって、制動ドラム22の内周面に渦電流が生起され、回転軸24が減速制動される。また、電磁石26の通電を切れば、減速制動が解除される。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
この実施の形態においては、磁極部材29に、制動ドラム22に対向して誘導極部材30を設けている。この誘導極部材30は、回転軸24の軸方向に延びて形成されると共に、制動ドラム22の内周面に対向するように配置される。これにより、制動ドラム22に対向する電磁石26の磁極面積を、従来に比べ大きくすることができる。
また、誘導極部材30を、周方向に所定間隔を隔てて形成された複数の隙間30aと、各隙間30aにより区切られた誘導極片30bとを設けた櫛状誘導極部材とすると共に、これら隣接する櫛状誘導極部材30同士を互いに接することなく、噛合するように配置している。このような構造とすることにより、制動ドラム22に対向する電磁石26の磁極面積を最大限に設定することができる。
このように、この実施の形態においては、制動ドラム22の内周面に対向する電磁石26の磁極面積を最大限に設定している。そのため、制動ドラム22の内周面の一部に磁束が集中して作用することはなく、制動ドラム22が局所的に発熱して、熱変形してしまうことはない。また、この実施の形態によれば、制動ドラム22に作用する渦電流の発生量が充分に得られ、従来に比べて制動性能を向上することができる。
なお、この実施の形態において、誘導極部材30を、図2〜8と同様の構成としても良い。また、図9〜11と同様に、永久磁石16を、鉄心27又は磁極部材29に埋設しても良い。また、図12〜14に示すように、電磁コイル28を軸方向に二個以上並設しても良い。
(a)は、一実施の形態に係る渦電流式減速装置の部分側面断面図である。(b)は、図1(a)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。 誘導極部材の変形例を示す側面断面図である。 (a)は、誘導極部材の他の変形例を示す側面断面図である。(b)は、図3(a)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。 (a)は、誘導極部材の他の変形例を示す側面断面図である。(b)は、図4(a)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。 誘導極部材の他の変形例を示す側面断面図である。 誘導極部材の他の変形例を示す側面断面図である。 (a)は、誘導極部材の他の変形例を示す側面断面図である。(b)は、図7(a)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。 誘導極部材の他の変形例を示す側面断面図である。 鉄心の内部に永久磁石を埋設した変形例を示す側面断面図である。 鉄心の内部に永久磁石を埋設した他の変形例を示す側面断面図である。 磁極部材の内部に永久磁石を埋設した変形例を示す側面断面図である。 (a)は、電磁コイルを二個並設した変形例を示す側面断面図である。(b)は、図12(b)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。 電磁コイルを三個並設した変形例を示す側面断面図である。 電磁コイルを四個並設した変形例を示す側面断面図である。 (a)は、他の実施の形態に係る渦電流式減速装置の部分側面断面図である。(b)は、図15(b)の実施の形態に係る誘導極部材の配置を説明する平面展開図である。 従来の渦電流式減速装置の部分側面断面図である。
符号の説明
2 制動ドラム
4 電磁石
5 鉄心
6 電磁コイル
7 磁極部材
8 誘導極部材
8a 隙間
8b 誘導極片
12 誘導極部材
12a 溝
12b 誘導極片
16 永久磁石
W1 磁束回路
22 制動ドラム
24 回転軸
26 電磁石
27 鉄心
28 電磁コイル
29 磁極部材
30 誘導極部材
30a 隙間
30b 誘導極片
W2 磁束回路

Claims (7)

  1. 回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記固定側に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸の軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材と、該磁極部材に上記制動ドラムに対向させて設けられ且つ上記回転軸の軸方向に延びて形成された誘導極部材とを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。
  2. 固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して回転軸に取り付けられた電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸の軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材と、該磁極部材に上記制動ドラムに対向させて設けられ且つ上記回転軸の軸方向に延びて形成された誘導極部材とを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。
  3. 上記誘導極部材は、周方向に所定間隔を隔てて複数の隙間が設けられた櫛状誘導極部材である請求項1又は2いずれか記載の渦電流式減速装置。
  4. 軸方向に隣接する上記櫛状誘導極部材同士が、互いに接することなく噛合するように配置された請求項3記載の渦電流式減速装置。
  5. 上記誘導極部材の外周面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の誘導極片を形成した請求項1又は2いずれか記載の渦電流式減速装置。
  6. 上記電磁コイルは、上記回転軸の軸方向に所定間隔を隔てて複数配置され、上記磁極部材は、それら各電磁コイルを挟むように複数配置された請求項1〜5いずれか記載の渦電流式減速装置。
  7. 上記鉄心及び/又は上記磁極部材に、永久磁石を埋設した請求項1〜6いずれか記載の渦電流式減速装置。
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EP2814149A3 (de) * 2013-06-12 2015-12-02 Gerhard Geiger GmbH & Co. Rotationseinheit mit einer Hysteresebremsvorrichtung

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