JP4411912B2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主に大型車両において補助ブレーキとして使用される渦電流式減速装置に係り、特に、電磁石及び永久磁石を用いた渦電流式減速装置に関する。
電磁石及び永久磁石を用いた渦電流式減速装置は、回転軸に取り付けられた制動ドラムと、この制動ドラムに対向させて固定側に取り付けられた電磁石支持体と、この電磁石支持体に周方向に所定間隔を隔てて配置された複数の電磁石と、それら電磁石内(又は、電磁石支持体内)に設けられた永久磁石とを備えている。
従来、この種の渦電流式減速装置においては、電磁石と同数(又は、同数以上)の永久磁石を、各電磁石内(又は、電磁石支持体内)に設けていた(例えば、特許文献1及び2等参照)。永久磁石は、電磁石の磁力を補助するため、電磁石の小型化及び軽量化を図ることができる。
特開2002−291221号公報 特開2002−305868号公報
しかしながら、渦電流式減速装置に、電磁石と同数(又は、同数以上)の永久磁石を設けると、部品点数が多くなると共に、永久磁石の取り付けに時間を要する。そのため、この種の渦電流式減速装置を製造するのに、永久磁石の取り付けが、コストアップの要因となるという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、渦電流式減速装置の制動性能を低下させることなく、低コストで製造することができる渦電流式減速装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回転軸に取り付けられた制動ドラムと、該制動ドラムに対向させて固定側に取り付けられた円環状の電磁石支持体と、該電磁石支持体に周方向に所定間隔を隔てて配置された複数の電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、上記複数の電磁石は、永久磁石を設けた電磁石からなる1以上の第1の電磁石と、その他の電磁石であって上記第1の電磁石より電線の巻数を多く設定した電磁石からなる1以上の第2の電磁石とがあり、上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の磁力が等しく、上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の重さが違い、上記第1の電磁石と上記第2の電磁石のそれぞれは、渦電流式減速装置の重心が上記電磁石支持体の径中心より下方に設定されるように上記電磁石支持体に配置されていることを特徴とする渦電流式減速装置である。
請求項2の発明は、回転軸に取り付けられた制動ディスクと、該制動ディスクに対向させて固定側に取り付けられた円環状の電磁石支持体と、該電磁石支持体に周方向に所定間隔を隔てて配置された複数の電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、上記複数の電磁石は、永久磁石を設けた電磁石からなる1以上の第1の電磁石と、その他の電磁石であって上記第1の電磁石より電線の巻数を多く設定した電磁石からなる1以上の第2の電磁石とがあり、上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の磁力が等しく、上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の重さが違い、上記第1の電磁石と上記第2の電磁石のそれぞれは、渦電流式減速装置の重心が上記電磁石支持体の径中心より下方に設定されるように上記電磁石支持体に配置されていることを特徴とする渦電流式減速装置である。
本発明によれば、渦電流式減速装置の制動性能を低下させることなく、低コストで渦電流式減速装置を製造することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る渦電流式減速装置の制動時を示す正面断面図である。図2は、図1の実施の形態に係る非制動時を示す正面断面図である。
図1に示すように、この渦電流式減速装置は、図示しない回転軸に取り付けられた筒状の制動ドラム10を備えている。この制動ドラム10は、導電体且つ磁性体(強磁性体、軟磁性体等、以下同じ)の材料(例えば、低炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄等、以下同じ)からなる。制動ドラム10の外周面には、渦電流によって生じた発熱を放熱するための放熱フィン11が設けられている。
制動ドラム10の内方には、制動ドラム10に対向させて、図示しない固定側に取り付けられた不動の電磁石支持体12が配置されている。この電磁石支持体12は、導電体且つ磁性体の材料からなり、環状に形成されている。
電磁石支持体12の外周面には、周方向に所定間隔を隔てて複数(本実施の形態においては、十二個)の電磁石13が取り付けられている。各電磁石13は、電磁石支持体12の外周面に設けられ、周方向に延びる鉄心14と、鉄心14に電線を巻回してなる電磁コイル15と、鉄心14の径方向の外側端面に、制動ドラム10に対向させて設けられた磁極片16とを備えている。
鉄心14及び磁極片16は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体であり、これらは、一体的に形成されていても良い。電磁コイル15は、周方向に隣接する電磁コイル15と、電線を巻き付ける方向が異なる。
電磁石13の幾つかには、永久磁石17が配設されている。より詳しくは、電磁石13の鉄心14に、中空部を設け、その中空部内に永久磁石17を挿入している。複数(本実施の形態においては、六個)の永久磁石17を、一個置きで電磁石13の鉄心14の中空部内に、一個ずつ配置している。即ち、図例では、永久磁石17を設けた電磁石13と、永久磁石17を設けていない電磁石13とを周方向に交互に配置している。
永久磁石17の径方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル15の磁極の向きと同じになるように設定されている。
ここで、永久磁石17の数は、十二個の電磁石13に対して、四〜十個の範囲で偶数個とすることが望ましい。つまり、永久磁石17の数を電磁石13の数より少なく設定する。
また、永久磁石17を設けていない電磁石13の電線の巻数は、永久磁石17を設けた電磁石13の電線の巻数よりも多くしてある。永久磁石17は、電磁石13の磁力を補助するため、電線の巻数が全て同じであるとすると、電磁石13の磁力に差が生じる。永久磁石17を設けていない電磁石13の磁力と、永久磁石17を設けた電磁石13の磁力とを等しくするために、電磁石13毎に電線の巻数を調整しておくことが望ましい。
図1に示す渦電流式減速装置の制動状態及び非制動状態の切り換えは、電磁石13に通電することによって行う。
図1に示すように、制動時においては、電磁石13を通電する。すると、電磁コイル15は、鉄心14に電線を巻回してなるので、鉄心14の径方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心14の径方向の外側端面に取り付けられた磁極片16がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、永久磁石17、鉄心14、磁極片16、制動ドラム10、磁極片16、鉄心14、電磁石支持体12を循環する磁束回路W1が形成される。これにより、回転する制動ドラム10に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
図2に示すように、非制動時においては、電磁石13の通電を解除する。すると、永久磁石17は、鉄心14内及び電磁石支持体12内で短絡した磁束回路W2を形成する。この短絡した磁束回路W2は、制動ドラム10には作用しない。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
永久磁石17の数を、電磁石13の数より少なく設定しているため、従来に比べて部品点数を減らすことができる。これに伴い、永久磁石17を設けるための取り付け部(例えば、鉄心14の中空部)を加工する手間が減る。そのため、永久磁石17の取り付けに要する時間を削減し、作業の効率化を図ることができる。
また、永久磁石17を設けていない電磁石13の電線の巻数を、永久磁石17を設けた電磁石13の電線の巻数よりも多くしている。そのため、永久磁石17を設けていない電磁石13の磁力と、永久磁石17を設けた電磁石13の磁力とを等しくすることができる。
このようにすることにより、渦電流式減速装置の制動性能を低下させることなく、製造コストの削減を図ることができる。
なお、永久磁石17の配置は、上述の実施の形態には限定されないものである。例えば、永久磁石17を、一個置きで電磁石13内に設けるとしたが、例えば、図3に示すように、永久磁石17を、二個置きで電磁石13内に二個ずつ設けても良い。
また、永久磁石17を設けた電磁石13と、永久磁石17を設けていない電磁石13とを周方向に交互に配置しなくても良い。例えば、図1の下半分に配置された電磁石13にのみ、永久磁石17を設けても良い。この場合、渦電流式減速装置の重心が下方に設定され、車両の走行安定性に寄与する。
次に、他の実施の形態並びに参考の形態について説明する。これら実施の形態並びに参考の形態は、電磁石の構成が図1の実施の形態とは異なる。図1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
図4に示す参考の形態においては、電磁石18を周方向に直列に配置している。これら電磁石18は、非磁性体の材料(例えば、アルミ、ステンレス等の低透磁率材料、以下同じ)からなる電磁石支持体(図示せず)に取り付けられている。
詳しくは、電磁石18は、周方向に延びる鉄心20と、鉄心20に電線を巻回してなる電磁コイル19と、鉄心20の周方向の両端面に、制動ドラム10に対向させて設けられた磁極片21とを備えている。
鉄心20及び磁極片21は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体であり、これらは、一体的に形成されていても良い。電磁コイル19は、周方向に隣接する電磁コイル19と、電線を巻き付ける方向が異なる。
この参考の形態においては、永久磁石17は、電磁石18間に設けられた保護枠22に収容されている。永久磁石17の周方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル19の磁極の向きと同じになるように設定される。保護枠22は、非磁性体の材料からなる。
図4に示すように、制動時においては、電磁石18を通電する。すると、電磁コイル19は、鉄心20に電線を巻回してなるので、鉄心20の周方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心20の周方向の両端面に取り付けられた磁極片21がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、鉄心20、磁極片21、制動ドラム10、磁極片21を循環する磁束回路W3が形成されると共に、永久磁石17、磁極片21、制動ドラム10、磁極片21を循環する磁束回路W4が形成される。これにより、回転する制動ドラム10に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
非制動時においては、電磁石18の通電を解除する。すると、図示はしないが、周方向に配置された永久磁石17同士が、鉄心20及び磁極片21を経て、周方向に短絡した磁束回路を形成する。この短絡した磁束回路は、制動ドラム10には作用しない。
図5に示す実施の形態においては、電磁石23を周方向に直列に配置している。これら電磁石23は、非磁性体の材料からなる電磁石支持体(図示せず)に取り付けられている。
詳しくは、電磁石23は、周方向に延びる鉄心24と、鉄心24に電線を巻回してなる電磁コイル25と、鉄心24の周方向の両端面に、制動ドラム10に対向させて設けられた磁極片26とを備えている。
鉄心24及び磁極片26は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体であり、これらは、一体的に形成されていても良い。電磁コイル25は、周方向に隣接する電磁コイル25と、電線を巻き付ける方向が異なる。電磁石23は、周方向に複数分割して形成しても良い。
この実施の形態においては、永久磁石17は、鉄心24内に設けられている。永久磁石17の周方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル25の磁極の向きと同じになるように設定される。永久磁石17を設けていない電磁石23の電線の巻数は、永久磁石17を設けた電磁石23の電線の巻数よりも多くしてある。
図5に示すように、制動時においては、電磁石23を通電する。すると、電磁コイル25は、鉄心24に電線を巻回してなるので、鉄心24の周方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心24の周方向の両端面に取り付けられた磁極片26がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、永久磁石17、鉄心24、磁極片26、制動ドラム10、磁極片26を循環する磁束回路W5が形成されると共に、鉄心24、磁極片26、制動ドラム10、磁極片26を循環する磁束回路W6が形成される。これにより、回転する制動ドラム10に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
非制動時においては、電磁石23の通電を解除する。すると、図示はしないが、永久磁石17は、鉄心24内で短絡した磁束回路を形成する。この短絡した磁束回路は、制動ドラム10には作用しない。
図6に示す実施の形態においては、独立した電磁石27を周方向に複数配置している。これら電磁石27は、非磁性体の材料からなるリング状の電磁石支持体28にそれぞれ取り付けられている。
詳しくは、各電磁石27は、周方向に延びる鉄心29と、鉄心29に電線を巻回してなる電磁コイル30と、鉄心29の周方向の両端面に、制動ドラム10に対向させて設けられた磁極片31とを備えている。
鉄心29及び磁極片31は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体であり、これらは、一体的に形成されていても良い。電磁コイル30は、周方向に隣接する電磁コイル30と、電線を巻き付ける方向が異なる。
この実施の形態においては、永久磁石17は、鉄心29内に設けられている。永久磁石17の周方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル30の磁極の向きと同じになるように設定される。永久磁石17を設けていない電磁石27の電線の巻数は、永久磁石17を設けた電磁石27の電線の巻数よりも多くしてある。
図6に示すように、制動時においては、電磁石27を通電する。すると、電磁コイル30は、鉄心29に電線を巻回してなるので、鉄心29の周方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心29の周方向の両端面に取り付けられた磁極片31がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、永久磁石17、鉄心29、磁極片31、制動ドラム10、磁極片31を循環する磁束回路W7が形成されると共に、鉄心29、磁極片31、制動ドラム10、磁極片31を循環する磁束回路W8が形成される。これにより、回転する制動ドラム10に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
非制動時においては、電磁石27の通電を解除する。すると、図示はしないが、永久磁石17は、鉄心27内で短絡した磁束回路を形成する。この短絡した磁束回路は、制動ドラム10には作用しない。
図7に示す参考の形態においては、永久磁石17を電磁石支持体32内に設けている。各電磁石33は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁石支持体32にそれぞれ取り付けられている。
詳しくは、各電磁石33は、電磁石支持体32の外周面に設けられ、径方向に延びる鉄心34と、鉄心34に電線を巻回してなる電磁コイル35と、鉄心34の径方向の外側端面に、制動ドラム10に対向させて設けられた磁極片36とを備えている。
鉄心34及び磁極片36は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体であり、これらは、一体的に形成されていても良い。電磁コイル35は、周方向に隣接する電磁コイル35と、電線を巻き付ける方向が異なる。
この参考の形態においては、永久磁石17は、電磁石支持体32内であって、電磁石33間に設けられている。永久磁石17の周方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル35の磁極の向きと同じになるように設定される。
図7に示すように、制動時においては、電磁石33を通電する。すると、電磁コイル35は、鉄心34に電線を巻回してなるので、鉄心34の径方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心34の径方向の外側端面に取り付けられた磁極片36がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、永久磁石17、電磁石支持体32、鉄心34、磁極片36、制動ドラム10、磁極片36、鉄心34を循環する磁束回路W9が形成されると共に、電磁石支持体32、鉄心34、磁極片36、制動ドラム10、磁極片36、鉄心34を循環する磁束回路W10が形成される。これにより、回転する制動ドラム10に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
非制動時においては、電磁石33の通電を解除する。すると、図示はしないが、永久磁石17は、電磁石支持体32内で短絡した磁束回路を形成する。この短絡した磁束回路は、制動ドラム10には作用しない。
図8に示す参考の形態においては、電磁石37を周方向に直列に配置している。各電磁石37は、非磁性体の材料からなる電磁石支持体(図示せず)にそれぞれ取り付けられている。
詳しくは、各電磁石37は、鉄心38と、鉄心38に電線を巻回してなる電磁コイル39とを備えている。鉄心38は、外周部に、電磁コイル39を配置するためのコア部(磁心部)40と、制動ドラム10に対向させて設けられた磁極部(磁極片)41と、周方向の一端面に、凹部42と、周方向の他端面に、凸部43とを備えている。
鉄心38は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体である。鉄心38の凹部42と凸部43とを係合することで、電磁石37同士を周方向に連結する。
この参考の形態においては、永久磁石17は、電磁石37間(より詳しくは、鉄心38の凹部42と凸部43との間)に配置されている。永久磁石17の周方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル39の磁極の向きと同じになるように設定される。
図8に示すように、制動時においては、電磁石37を通電する。すると、電磁コイル39は、鉄心38に電線を巻回してなるので、鉄心38のコア部40の周方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心38の磁極部41がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、永久磁石17、鉄心38(コア部40、磁極部41)、制動ドラム10を循環する磁束回路W11が形成されると共に、鉄心38(コア部40、磁極部41)、制動ドラム10を循環する磁束回路W12が形成される。これにより、回転する制動ドラム10に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
非制動時においては、電磁石37の通電を解除する。すると、図示はしないが、永久磁石17は、鉄心38内で短絡した磁束回路を形成する。この短絡した磁束回路は、制動ドラム10には作用しない。
これらの実施の形態並びに参考の形態においても、永久磁石17の数を電磁石18、23、27、33、37の数より少なく設定する。このようにすることにより、図1の実施の形態と同様に、渦電流式減速装置の制動性能を低下させることなく、製造コストの削減を図ることができる。
上述までの実施の形態並びに参考の形態は、制動ドラムタイプの渦電流式減速装置を説明したが、本発明は、制動ディスクタイプの渦電流式減速装置にも適用することができる。
図9は、制動ディスクタイプの渦電流式減速装置の部分側面断面図である。
図9に示すように、この渦電流式減速装置は、回転軸44に取り付けられたリング状の制動ディスク45を備えている。この制動ディスク45は、導電体且つ磁性体の材料からなる。
制動ディスク45の側方には、制動ディスク45に対向させて固定側に取り付けられた不動の電磁石支持体46が設けられている。この電磁石支持体46は、非磁性体の材料からなる。
電磁石支持体46には、周方向に所定間隔を隔てて複数の電磁石47が配置されている。各電磁石47は、径方向に延びる鉄心48と、鉄心48に電線を巻回してなる電磁コイル49と、鉄心48の径方向の両端面に、制動ディスク45に対向させて設けられた磁極片50とを備えている。
鉄心48及び磁極片50は、導電体且つ磁性体の材料からなる電磁鋼板の積層体又はブロック体であり、これらは、一体的に形成されていても良い。電磁コイル49は、周方向に隣接する電磁コイル49と、電線を巻き付ける方向が異なる。
この実施の形態においては、永久磁石17は、鉄心48内に設けられている。永久磁石17の径方向の両端面には、磁極面が形成され、この磁極面の極性は、電磁コイル49の磁極の向きと同じになるように設定される。
図9に示すように、制動時においては、電磁石47を通電する。すると、電磁コイル49は、鉄心48に電線を巻回してなるので、鉄心48の径方向の両端面がN極、S極にそれぞれなると共に、鉄心48の径方向の両端面に取り付けられた磁極片50がN極又はS極のいずれかになる。
このとき、永久磁石17、鉄心48、磁極片50、制動ディスク45、磁極片50を循環する磁束回路W13が形成される。これにより、回転する制動ディスク45に渦電流が作用し、回転軸が減速制動される。
非制動時においては、電磁石47の通電を解除する。すると、図示はしないが、永久磁石17は、鉄心48内で短絡した磁束回路を形成する。この短絡した磁束回路は、制動ディスク45には作用しない。
この実施の形態においても、永久磁石17の数を電磁石47の数より少なく設定する。このようにすることにより、図1の実施の形態と同様に、渦電流式減速装置の制動性能を低下させることなく、製造コストの削減を図ることができる。 この実施の形態は、本発明が、制動ディスクタイプの渦電流式減速装置にも適用可能であることを示した。電磁石47の構成については、種々の電磁石(例えば、図1〜7に示したもの等)を適用することが可能である。
以上、本発明は、電磁石の構成が異なる種々の渦電流減速装置、且つ、制動ドラムタイプ、及び制動ディスクタイプの両方の渦電流式減速装置にも適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る渦電流式減速装置の制動時を示す正面断面図である。 図1の実施の形態に係る非制動時を示す正面断面図である。 他の実施の形態に係る正面断面図である。 他の参考の形態に係る正面断面図である。 他の実施の形態に係る正面断面図である。 他の実施の形態に係る正面断面図である。 他の参考の形態に係る正面断面図である。 他の参考の形態に係る正面断面図である。 制動ディスクタイプの渦電流式減速装置の部分側面断面図である。
符号の説明
10 制動ドラム
12 電磁石支持体
13 電磁石
17 永久磁石
44 回転軸
45 制動ディスク
46 電磁石支持体
47 電磁石

Claims (2)

  1. 回転軸に取り付けられた制動ドラムと、該制動ドラムに対向させて固定側に取り付けられた円環状の電磁石支持体と、該電磁石支持体に周方向に所定間隔を隔てて配置された複数の電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、
    上記複数の電磁石は、永久磁石を設けた電磁石からなる1以上の第1の電磁石と、その他の電磁石であって上記第1の電磁石より電線の巻数を多く設定した電磁石からなる1以上の第2の電磁石とがあり、
    上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の磁力が等しく、
    上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の重さが違い、
    上記第1の電磁石と上記第2の電磁石のそれぞれは、渦電流式減速装置の重心が上記電磁石支持体の径中心より下方に設定されるように上記電磁石支持体に配置されていることを特徴とする渦電流式減速装置。
  2. 回転軸に取り付けられた制動ディスクと、該制動ディスクに対向させて固定側に取り付けられた円環状の電磁石支持体と、該電磁石支持体に周方向に所定間隔を隔てて配置された複数の電磁石とを備えた渦電流式減速装置であって、
    上記複数の電磁石は、永久磁石を設けた電磁石からなる1以上の第1の電磁石と、その他の電磁石であって上記第1の電磁石より電線の巻数を多く設定した電磁石からなる1以上の第2の電磁石とがあり、
    上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の磁力が等しく、
    上記第1の電磁石と上記第2の電磁石の重さが違い、
    上記第1の電磁石と上記第2の電磁石のそれぞれは、渦電流式減速装置の重心が上記電磁石支持体の径中心より下方に設定されるように上記電磁石支持体に配置されていることを特徴とする渦電流式減速装置。
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