JPH11150937A - 渦電流減速装置のスイッチ板 - Google Patents

渦電流減速装置のスイッチ板

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JPH11150937A
JPH11150937A JP31814297A JP31814297A JPH11150937A JP H11150937 A JPH11150937 A JP H11150937A JP 31814297 A JP31814297 A JP 31814297A JP 31814297 A JP31814297 A JP 31814297A JP H11150937 A JPH11150937 A JP H11150937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch plate
switch
eddy current
current reduction
magnetic flux
Prior art date
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Pending
Application number
JP31814297A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Araki
健詞 荒木
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチ板からロータへの漏洩磁束と、隣合
うスイッチ板間における短絡磁束を防止することができ
る渦電流減速装置のスイッチ板を提供する。 【解決手段】 複数の永久磁石を互いに極性を逆向きに
して周設した固定支持リングと回動支持リングを並列配
置し、これらの永久磁石群の外周磁極面に、互いに磁気
的に絶縁した状態で強磁性体製の複数のスイッチ板を対
向配置した渦電流減速装置のスイッチ板である。平面視
における幅方向の両側部分11aをテーパ状に形成す
る。両側部分11aの円周方向長さを、中央部分11b
の円周方向長さよりも短くする。 【効果】 制動がOFF状態の際には、幅方向の中央部
においてスイッチ板からロータへの磁束の漏れを効果的
に防止できる。また、制動がON状態の際には、隣合う
スイッチ板間での磁束の短絡を効果的に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動補助装置とし
てバスやトラック等の大型自動車に取付けられる渦電流
減速装置のスイッチ板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、バスやトラック等の大型自動車に
は、下り勾配路でのフットブレーキの使用回数を減少さ
せて、ライニングの異常摩耗やフェード現象を防止する
と共に、制動停止距離を短縮することを目的として、主
ブレーキであるフットブレーキや補助ブレーキである排
気ブレーキの他に渦電流減速装置が取付けられるように
なってきた。そして、この渦電流減速装置も、最近で
は、磁極として永久磁石を使用し、制動時に通電を必要
としないものが多くなってきている。
【0003】この永久磁石式渦電流減速装置の制動原理
を、図4及び図5を用いて説明する。図4に示すよう
に、ヨーク用の固定支持リング1aと回動支持リング1
bの2つの磁石支持リングを有する構成の場合、一つの
スイッチ板2に対向する固定側と回動側の二つの永久磁
石3a、3bの極性が互いに逆となる制動OFFの状態
にあっては、一つのスイッチ板2とこれに対向する二つ
の永久磁石3a、3b間で、図4(a)に実線矢印で示
すように、磁気回路が構成され、ロータ4の円筒部4a
の内周面には永久磁石3a、3bから発生する磁束が作
用しないので、渦電流は流れず制動トルクは発生しな
い。
【0004】この制動OFFの状態における磁束分布
は、図4(c)に示した概念図からも判るように、スイ
ッチ板2においてA部位を通過する磁束数が最も多く、
同一断面積の場合、A部位の磁束密度が最大になる。そ
して、A部位の磁束密度がスイッチ板2の材料の許容限
界を超えると、図4(c)に破線矢印Bで示すように、
ロータ4の円筒部4aに一部の磁束が漏れ出し、制動O
FF状態にも拘らず制動力が発生して走行抵抗が増加
し、自動車の燃費悪化の原因となる。
【0005】また、上記した制動OFFの位置から、図
5に示すように、一つのスイッチ板2に対向する固定側
と回動側の2つの永久磁石3a、3bの極性が同一とな
る位置に回動支持リング1bを回動させると、円周方向
に隣接する永久磁石3a、3b間には、スイッチ板2及
びロータ4の円筒部4aの内周面を含めて、図5(b)
に実線矢印で示すように、磁気回路が構成されたいわゆ
る制動ON状態となっているが、円筒部4aの内周面に
は渦電流に起因する逆方向の磁場が形成されるため、磁
束がロータ4の円筒部4aに侵入しづらい抵抗となり、
図5(c)に破線矢印Cで示すように、隣合うスイッチ
板2の間で短絡磁束が発生する場合がある。この短絡磁
束は制動力に寄与しないので、高価な永久磁石が効率的
に使用されていないことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、制動OFF
の状態における問題を解決する手段として、図4(b)
に示すD(スイッチ板の円周方向長さ)又はE(スイッ
チ板の半径方向長さ)の寸法を大きくすることが考えら
れる。しかしながら、E寸法を大きくした場合には、装
置の外径が大きくなるので、重量増加を招くことにな
る。
【0007】一方、制動ONの状態における問題を解決
する手段として、図5(c)に示すFの間隔(隣合うス
イッチ板間における最短部分の間隔)を確保して磁気的
抵抗を大きくすることが考えられる。しかしながら、F
の間隔の確保と、前記したD寸法を大きくすることは、
相反する要求事項である。
【0008】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、スイッチ板からロータへの漏洩磁
束と、隣合うスイッチ板間における短絡磁束を防止する
ことができる渦電流減速装置のスイッチ板を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の渦電流減速装置のスイッチ板は、平面
視における幅方向の両側部分をテーパ状に形成し、両側
部分の円周方向長さを、中央部分の円周方向長さよりも
短くしている。そして、このようにすることで、制動が
OFF状態の際には、磁束密度が最大となる幅方向の中
央部においてもロータへの磁束の漏れをなくし、また、
制動がON状態の際には、隣合うスイッチ板間での磁束
の短絡を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の渦電流減速装置のスイッ
チ板は、複数の永久磁石を互いに極性を逆向きにして周
設した固定支持リングと回動支持リングを並列配置し、
これらの永久磁石群の外周磁極面に、互いに磁気的に絶
縁した状態で強磁性体製の複数のスイッチ板を対向配置
した渦電流減速装置のスイッチ板であって、平面視にお
ける幅方向の両側部分をテーパ状に形成し、両側部分の
円周方向長さを、中央部分の円周方向長さよりも短くし
たものであり、望ましくは、両側部分のテーパを1/ 1
0〜3/10とし、中央部における円周方向長さと、両
端における円周方向長さの差を、2〜6mmとする。
【0011】本発明の渦電流減速装置のスイッチ板は、
平面視における幅方向の両側部分をテーパ状に形成し、
両側部分の円周方向長さを、中央部分の円周方向長さよ
りも短くしたので、幅方向における両側部分よりも中央
部分の断面積が大きくなる。従って、制動がOFF状態
の際には、幅方向の中央部においてロータへの磁束の漏
れを防止できる。また、両側部分の円周方向長さが中央
部分の円周方向長さよりも短いので、必然的に、両側部
分においては隣合うスイッチ板との間隔が大きくなる。
従って、制動がON状態の際には、隣合うスイッチ板間
での磁束の短絡を防止できる。
【0012】本発明の渦電流減速装置のスイッチ板にお
いて、テーパ部分のテーパが1/ 10以上で、中央部に
おける円周方向長さと両端における円周方向長さの差を
2mm以上としたのは、テーパが1/10未満で、前記し
た長さの差が2mm未満ではテーパを設けた効果が極めて
少ないからである。また、テーパが3/10を超し、ま
た、中央部における円周方向長さと両端における円周方
向長さの差を6mm以内としたのは、これらの場合には、
両端部分の断面積が小さくなりすぎて、制動がOFF状
態の際に、両端部でロータへの磁束の漏れが発生する場
合があり、また、ON状態の際には効率的に、ロータへ
磁束が導かれない場合が発生するからである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の渦電流減速装置のスイッチ板
を図1及び図2に示す一実施例に基づいて説明する。図
1は本発明の渦電流減速装置のスイッチ板の一実施例を
示す図で、(a)は支持体に取付けた状態の平面図、
(b)は(a)のA−A断面図、図2は図1に示すスイ
ッチ板を2個、支持体に配設した状態におけるスイッチ
板の幅方向中心部を断面して示す側面図である。
【0014】図1及び図2において、11は支持体13
に埋設状に取付けられた本発明のスイッチ板であり、並
列配置した固定支持リング1aと回動支持リング1bの
外周に、互いに極性を逆向きにして配置した複数の永久
磁石3a、3b群の、外周磁極面に対向状に配置されて
いる。このスイッチ板11は、円周方向に例えば16個
設置され、隣合うスイッチ板11は、図2に示すよう
に、非磁性の例えばアルミ合金鋳物12によって互いに
磁気的に絶縁した状態となされている。
【0015】本発明では、上記したスイッチ板11の形
状を図1(a)に示すように、平面視における幅方向の
両側部分11aをテーパ状に形成し、中央部分11bの
円周方向長さL1に対して両側部分11aの円周方向長
さを短くしているのである。なお、本実施例では平面視
における四隅にはアールで面取りを設けたものを示して
いるが、この面取りは必ずしも必要なものではない。
【0016】本発明のスイッチ板11では、上記したよ
うな形状となすことによって、幅方向における両側部分
11aよりも中央部分11bの断面積が大きくなって、
制動がOFF状態の際には、磁束密度が最大となる中央
部分11bにおいてロータへの磁束の漏れを防止するこ
とができる。また、両側部分11aにおける円周方向長
さが中央部分11bの円周方向長さL1よりも短いの
で、必然的に、両側部分11aにおいては隣合うスイッ
チ板11との間隔が大きくなり、制動がON状態の際に
は、隣合うスイッチ板11間での磁束の短絡を防止する
ことができる。
【0017】ところで、本発明のスイッチ板11では、
幅方向における両側部分11aをテーパ状に形成するこ
とで、幅方向の中央部分11bに対して両側部分11a
の長さを短く、すなわち、両側部分11aよりも中央部
分11bの断面積を大きくすれば良いのであるが、本発
明者の実験によれば、両側部分11aのテーパが1/1
0〜3/10で、中央部分11bにおける円周方向の長
さL1と、両端における円周方向長さL2の差が、2〜
6mmである時に、最も良好な効果が得られた。
【0018】図3は両側部分11aのテーパを2/ 1
0、中央部分11bにおける円周方向の長さL1と、両
端における円周方向長さL2の差を6mmとした本発明の
スイッチ板11を、隣合うスイッチ板11間の最短部分
(スイッチ板11の幅方向中心部)における間隔L3
(図2参照)を27.5mmとした場合と、幅方向両側部
分にテーパを設けない同寸法、同材質の従来のスイッチ
板を配置した場合の、ロータの回転速度と、制動トルク
の関係を示した図である。なお、図3には従来のスイッ
チ板を配置した場合における、隣合うスイッチ板間の最
短部分の間隔L3を27.5mmとした場合の他に、27
mm及び26mmとした場合の結果も併せて示している。
【0019】この図3より、本発明のスイッチ板11を
使用した場合には、隣合うスイッチ板11間における短
絡磁束を効果的に防止でき、大きな制動トルクが得られ
ていることが判る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の渦電流減
速装置のスイッチ板は、平面視における幅方向の両側部
分をテーパ状に形成し、両側部分の円周方向長さを、中
央部分の円周方向長さよりも短くしたので、制動がOF
F状態の際には、幅方向の中央部においてスイッチ板か
らロータへの磁束の漏れを効果的に防止できる。また、
両側部分の円周方向長さが中央部分の円周方向長さより
も短いので、必然的に、両側部分においては隣合うスイ
ッチ板との間隔が大きくなり、制動がON状態の際に
は、隣合うスイッチ板間での磁束の短絡を効果的に防止
できる。これらの効果により、本発明のスイッチ板を設
けた渦電流減速装置は、制動ロスの少ない、軽量でコン
パクトなものとなる。
【0021】また、本発明の渦電流減速装置のスイッチ
板において、テーパ部分のテーパが1/ 10〜3/10
で、中央部における円周方向長さと、両端における円周
方向長さの差が、2〜6mmの場合には、上記した効果は
さらに顕著となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の渦電流減速装置のスイッチ板の一実施
例を示す図で、(a)は支持体に取付けた状態の平面
図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図2】図1に示すスイッチ板を2個、支持体に配設し
た状態におけるスイッチ板の幅方向中心部を断面して示
す側面図である。
【図3】本発明のスイッチ板を設置した渦電流減速装置
の効果を示す図面である。
【図4】永久磁石式渦電流減速装置における制動OFF
状態の制動原理説明図で、(a)は縦断面側面図、
(b)は縦断面正面図、(c)は(a)の拡大図であ
る。
【図5】永久磁石式渦電流減速装置における制動ON状
態の制動原理説明図で、(a)は縦断面側面図、(b)
は縦断面正面図、(c)は(b)の拡大図である。
【符号の説明】
11 スイッチ板 11a 両側部分 11b 中央部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の永久磁石を互いに極性を逆向きに
    して周設した固定支持リングと回動支持リングを並列配
    置し、これらの永久磁石群の外周磁極面に、互いに磁気
    的に絶縁した状態で強磁性体製の複数のスイッチ板を対
    向配置した渦電流減速装置のスイッチ板であって、平面
    視における幅方向の両側部分をテーパ状に形成し、両側
    部分の円周方向長さを、中央部分の円周方向長さよりも
    短くしたことを特徴とする渦電流減速装置のスイッチ
    板。
  2. 【請求項2】 両側部分のテーパが1/ 10〜3/10
    で、中央部分における円周方向長さと、両端における円
    周方向長さの差が、2〜6mmであることを特徴とする請
    求項1記載の渦電流減速装置のスイッチ板。
JP31814297A 1997-11-19 1997-11-19 渦電流減速装置のスイッチ板 Pending JPH11150937A (ja)

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JP31814297A JPH11150937A (ja) 1997-11-19 1997-11-19 渦電流減速装置のスイッチ板

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100499497B1 (ko) * 2002-12-12 2005-07-05 엘지전자 주식회사 전동기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100499497B1 (ko) * 2002-12-12 2005-07-05 엘지전자 주식회사 전동기

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