JP3855590B2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動補助装置としてバスやトラック等の大型自動車に取付けられる渦電流減速装置に係り、特に制動トルクの低下を避けつつ、制動解除時にスイッチ板からロータへ漏れる磁束を減少させて、引きずりトルクの発生を抑制可能な二列旋回方式の渦電流減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、バスやトラック等の大型自動車には、長い降坂時等において、安定した減速を行い、フットブレーキの使用回数を減少させて、ライニングの異常摩耗やフェード現象を防止すると共に、制動停止距離を短縮することを目的として、主ブレーキであるフットブレーキや補助ブレーキである排気ブレーキの他に渦電流式減速装置が取付けられるようになってきた。この渦電流式減速装置には、磁石として、電磁石を使用するものと、永久磁石を使用するものがあるが、最近では、制動時に通電を必要としない永久磁石を使用するものが多くなってきている。
【0003】
この永久磁石を使用した渦電流式減速装置として、例えば特開平4−12659号で提案されたものは、図3に示すように、回転軸に設けられたロータ1と、このロータ1に対向して固定側から支持され、その周方向に沿って所定間隔でN極、S極が交互に配置された永久磁石2群を有する固定支持リング3と、この固定支持リング3と同様に配置された永久磁石4群を有し、かつ、固定支持リング3に対して回動自在な可動支持リング5と、上記ロータ1と永久磁石2,4群との間に介設され、固定支持リング3の各永久磁石2の上方から可動支持リング5の上方へ延出された強磁性体の複数のスイッチ板6と、これらスイッチ板6間に介設された非磁性体の支持体7を備えた二列旋回方式の渦電流式減速装置である。なお、図3中の1aはロータ1の円筒部、1bは同じくロータ1の冷却フィン、8は可動支持リング5の内周面側及び両側壁と支持体5及び固定支持リング3間に夫々介装され、可動支持リング5を回動自在に支持する軸受を示す。
【0004】
この特開平4−12659号で提案された二列旋回方式の渦電流式減速装置は、例えば特開平3−86061号で提案されたような、図4に示す、回転軸9に設けられたドラム状のロータ1と、このロータ1の内側に位置され、ロータ1に近接することにより回転軸9に制動を与えると共に、離間することにより制動を解除する、可動支持リング5に配置された永久磁石10と、この永久磁石10を前記近接位置から離間位置への移動を許容して密閉するケース11を備えた方式の渦電流式減速装置に比べて、装置のコンパクト化が図れるという長所がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような渦電流式減速装置にあっては、隣合う可動支持リング5の永久磁石4と固定支持リング3の永久磁石2が異極になった制動解除状態では、図5に示したように、隣合う永久磁石2,4同士がスイッチ板6によって磁気的に接続されて、固定支持リング3、可動支持リング5とロータ1との間は磁気遮蔽状態になり、ロータ1の円筒部1aには磁界がほとんど作用しなくなる。
【0006】
このときの磁束の流れを図5に矢印で示すが、この制動解除状態では、磁束密度が最も高くなるのは、スイッチ板6の隣合う永久磁石2,4の中間位置に対向する断面部分である。このスイッチ板6の内部を磁束が通過するのに必要なスイッチ板6の断面積は、スイッチ板6の飽和磁束密度と、使用する永久磁石2,4の強さ及び大きさによって自ずと決定される。
【0007】
使用する永久磁石2,4の強さ及び大きさに見合った十分な断面積を確保するためには、スイッチ板6の厚みを大きくとる必要があるが、スイッチ板6の厚みを大きくすると、制動時における磁気回路の磁気的な抵抗が大きくなって発生する制動力の低下を招き、更には装置のコンパクト化の妨げにもなることになる。
【0008】
反対に、スイッチ板6の厚みを十分に確保できない場合には、制動解除時にスイッチ板6の断面を通過できない磁束が、図6に示したようにロータ1に侵入して微少な制動力を発生させることになって、車両の動力ロスにつながることになる。
【0009】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、特に制動トルクの低下を避けつつ、制動解除時にスイッチ板からロータへ漏れる磁束を減少させて、引きずりトルクの発生を抑制可能な二列旋回方式の渦電流式減速装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の渦電流式減速装置は、二列旋回方式の渦電流式減速装置の、スイッチ板の、ロータと向き合う外周面側に、前記ロータとの間隔を広げるための凹部が、回転軸の縦断面方向の断面で見た場合に、縦断面方向の両側を除く中央部分に必ず設けられていたり、また、ロータの内周面に凹部を設けたこととしている。そして、このようにすることで、制動トルクの低下を避けつつ、制動解除時にスイッチ板からロータへ漏れる磁束を減少させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の渦電流式減速装置は、回転軸に一体的に取り付けられたロータと、このロータに対向して支持され、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるよう、強磁性体の固定支持リングに一定の間隔を存して配置された永久磁石群と、この永久磁石群を配置した固定支持リングに隣接すると共に前記ロータに対向して設けられ、固定支持リングと同様に、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるように永久磁石群を配置した所要角度旋回可能な可動支持リングと、これら両永久磁石群と前記ロータとの間に、これら両永久磁石群の各永久磁石と基本的には同じ角度位置に介設された強磁性体のスイッチ板群と、このスイッチ板群の各スイッチ板の間に介設された非磁性体の支持体部分を備えた渦電流式減速装置において、前記スイッチ板の、前記ロータと向き合う外周面側に、前記ロータとの間隔を広げるための凹部が、前記回転軸の縦断面方向の断面で見た場合に、縦断面方向の両側を除く中央部分に必ず設けられているものであり、スイッチ板に設ける凹部の位置は、固定支持リングと可動支持リングに配置された隣合う永久磁石群の中間位置であることが、また、スイッチ板に設ける凹部の深さは、スイッチ板の厚みの20%以下で、凹部の幅は、スイッチ板の幅の30%以下であることが望ましい。
【0012】
また、本発明の第2の渦電流式減速装置は、回転軸に一体的に取り付けられたロータと、このロータに対向して支持され、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるよう、強磁性体の固定支持リングに一定の間隔を存して配置された永久磁石群と、この永久磁石群を配置した固定支持リングに隣接すると共に前記ロータに対向して設けられ、固定支持リングと同様に、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるように永久磁石群を配置した所要角度旋回可能な可動支持リングと、これら両永久磁石群と前記ロータとの間に、これら両永久磁石群の各永久磁石と基本的には同じ角度位置に介設された強磁性体のスイッチ板群と、このスイッチ板群の各スイッチ板の間に介設された非磁性体の支持体部分を備えた渦電流式減速装置において、前記ロータの内周面に凹部を設けたものであり、ロータに設ける凹部の位置は、固定支持リングと可動支持リングに配置された隣合う永久磁石群の中間位置であることが、また、ロータに設ける凹部の深さは、ロータの厚みの20%以下で、凹部の幅は、スイッチ板の幅の30%以下であることが望ましい。
【0013】
また、本発明の第3の渦電流式減速装置は、上記した本発明の第1の渦電流式減速装置のロータとして、上記した第2の渦電流式減速装置のロータを、ロータの凹部がスイッチ板の凹部と対向するように位置させて設けたものであり、この場合、ロータに設けた凹部の幅をスイッチ板に設けた凹部の幅よりも大きくすることが望ましい。
【0014】
本発明の渦電流式減速装置において、スイッチ板やロータに設ける凹部の位置が、固定支持リングと可動支持リングに配置された隣合う永久磁石群の中間位置であることが望ましいのは、制動解除時、当該中間位置で磁束密度が最も高くなってロータに磁束が侵入しやすくなるからである。
【0015】
また、本発明の渦電流式減速装置において、スイッチ板に設ける凹部の深さが、スイッチ板の厚みの20%以下で、凹部の幅が、スイッチ板の幅の30%以下であることが望ましいのは、凹部の深さがスイッチ板の厚みの20%を超えると、凹部を設けた断面の磁気的抵抗が大きくなりすぎ、制動解除時、ロータへの磁束の侵入が顕著になりだすからである。また、凹部の幅がスイッチ板の幅の30%を超えると、制動時、磁気回路での磁気的抵抗が大きくなり、制動力の低下をきたすからである。
【0016】
また、本発明の渦電流式減速装置において、ロータに設ける凹部の深さが、ロータの厚みの20%以下で、凹部の幅が、スイッチ板の幅の30%以下であることが望ましいのは以下の理由による。
【0017】
制動解除時、磁束が通過するのはロータの内周面表層部であるので、内周面表層部における凹部の効果は大きいものの、内周面表層部から内部すなわち外周面側に入り込むほどに、凹部を設けた効果が小さくなる。そして、凹部の深さが深くなるほど、ロータの強度低下をきたす。以上の観点から本発明の渦電流式減速装置では、凹部の深さをロータの厚みの20%以下とした。
【0018】
また、凹部の幅が、スイッチ板の幅の30%を超えると、制動時、磁気回路での磁気的抵抗が大きくなり、制動力の低下をきたすので、本発明の渦電流式減速装置では凹部の幅をスイッチ板の幅の30%以下とした。
【0019】
また、本発明の第3の渦電流式減速装置において、ロータに設けた凹部の幅をスイッチ板に設けた凹部の幅よりも大きくすることが望ましいのは、ロータに設けた凹部の幅がスイッチ板に設けた凹部の幅よりも小さい場合には、制動解除時、スイッチ板に設けた凹部の入り側で磁束の流れがスイッチ板の内周面側に向かわずにロータに向かい、ロータに侵入することになるからである。
【0020】
本発明の渦電流式減速装置において、スイッチ板やロータに設ける凹部の深さや幅の下限については、凹部が存在すればそれなりに効果を有することから特に限定はしないが、本発明者の実験によれば、凹部の深さのみはスイッチ板やロータの厚みの10%以上であることがより好ましいことを知見している。
【0021】
また、本発明の渦電流式減速装置において、スイッチ板やロータに設ける凹部の周方向の長さについても、凹部が存在すればそれなりに効果を有することから特に限定しないが、スイッチ板全域にいたるような長さとすることがより好ましいことは言うまでもない。
【0022】
スイッチ板の外周面に凹部を設けた本発明の渦電流式減速装置では、制動解除時、スイッチ板の磁束密度が高くなる固定支持リングと可動支持リングに配置された隣合う永久磁石群の中間位置では、スイッチ板の外周面に設けた凹部によって、通過断面積が小さくなるものの、その凹部によりロータとスイッチ板間の空隙が増えることで、ロータとの磁気的遮蔽度が大幅に高められているので、磁石から発生した磁束は、スイッチ板の断面を磁束密度が過飽和の状態にまで高められて通過する。このように、スイッチ板の外周面に凹部を設けることにより、ロータとの磁気的遮蔽度が高まり、対向するロータ内周面に磁束が侵入し難くなる。
【0023】
また、ロータの内周面に凹部を設けた本発明の渦電流式減速装置では、制動解除時、ロータの内周面に侵入した磁束は、ロータの内周面に設けた凹部を跨いですなわち、ロータの外周側に迂回して通過しなければならなくなって、磁束の流れに対してその磁気的な抵抗が高まるので、結果的にロータ内周面への磁束の侵入を抑制することになる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の渦電流式減速装置を図1及び図2に示す一実施例に基づいて説明する。なお、図1及び図2中、図3〜図6と同一符号は同一部分或いは相当部分を示し、詳細な説明を省略する。
図1(a)は本発明の渦電流式減速装置の回転軸方向の要部断面図、(b)は(a)のロータ部分の拡大図、(c)は(a)のスイッチ板と永久磁石部分の拡大図、図2は図1に示した本発明の渦電流式減速装置において制動解除時の磁束の流れを示した図である。
【0025】
図1は本発明の渦電流式減速装置を示したもので、図3を用いて説明したものと同様の、回転軸に一体的に取り付けられたロータ1と、このロータ1に対向して支持され、ロータ1の周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるよう、強磁性体の固定支持リング3に一定の間隔を存して配置された永久磁石2群と、この永久磁石2群を配置した固定支持リング3に隣接すると共に前記ロータ1に対向して設けられ、固定支持リング3と同様に、ロータ1の周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるように永久磁石4群を配置した所要角度旋回可能な可動支持リング5と、これら両永久磁石2,4群と前記ロータ1との間に、これら両永久磁石2,4群の各永久磁石2,4と同じ間隔を存して介設された強磁性体のスイッチ板6群と、このスイッチ板6群の各スイッチ板6の間に介設された非磁性体の支持体7部分を備えた構造である。
【0026】
本発明は、上記した構造の二列旋回方式の渦電流式減速装置において、例えば従来のスイッチ板と同程度の厚さのスイッチ板6の外周面における固定支持リング3と可動支持リング5に配置された隣合う永久磁石2,4群の中間位置に、深さd2 がスイッチ板6の厚みT2 の15%で、幅B2 がスイッチ板6の幅B3 の20%の凹部6aを設けると共に、ロータ1の内周面における固定支持リング3と可動支持リング5に配置された隣合う永久磁石2,4群の中間位置にも、深さd1 がロータ1の厚みT1 の15%で、幅B1 がスイッチ板6の幅B3 の30%の凹部1cを設けたものである。
【0027】
このような図1に示した渦電流式減速装置では、図示しない駆動部によって可動支持リング5を旋回移動させることによって、可動支持リング5の永久磁石4と隣合う固定支持リング3の永久磁石2が同極になると、ロータ1の周方向に隣接する永久磁石2,4相互が、スイッチ板6を磁気通路としてロータ1の円筒部1aと磁気的に接続されて、いわゆる制動状態となり、回転する前記円筒部1aが永久磁石2,4からの磁界を横切る時に円筒部1aに生じる渦電流と磁界の作用により、円筒部1aに制動トルクが発生する。
【0028】
また、上記した制動時の位置から、可動支持リング5を回動させて、永久磁石4列を磁石の1配列ピッチ分だけ旋回移動させる。この状態では、1配列ピッチ分だけ旋回移動した可動支持リング5の永久磁石4と固定支持リング3の永久磁石2が異極になって、隣合う永久磁石2,4同士がスイッチ板6によって磁気的に接続され、固定支持リング3、可動支持リング5とロータ1との間は磁気遮蔽の制動解除状態となる。
【0029】
そしてこの制動解除時、図1に示した本発明の渦電流式減速装置では、磁束密度が最も高くなってロータに磁束が侵入しやすくなる、スイッチ板6の外周面における隣合う永久磁石2,4群の中間位置に所定の大きさの凹部6aを設けたことで、ロータ1とスイッチ板6間の磁気的遮蔽度が高まり、磁束はスイッチ板6の断面を、図2に示したように、過飽和磁束密度状態で通過し、対向するロータ1の内周面に、空隙を越えて磁束が侵入し難くなる。
【0030】
加えて、図1に示した本発明の渦電流式減速装置では、ロータ1の内周面に前記スイッチ板6に設けた凹部6aよりも広幅の凹部1cを設けているので、制動解除時、仮にロータ1の内周面に磁束が侵入しようとしても、ロータ1の内周面に侵入するには、磁束はその向きを反転する必要があるのに加えて、ロータ1の内周面に侵入した磁束は凹部1cを跨いでロータ1の外周側に迂回して通過しなければならなくなって、磁束の流れに対してその磁気的な抵抗が高まるので、結果的にロータ1内周面への磁束の侵入が抑制されることになる。
したがって、図1に示した本発明の渦電流式減速装置では、ロータ1の円筒部1aには磁界がほとんど作用しなくなる。
【0031】
図1に示した実施例では、スイッチ板6とロータ1の両者に凹部6a,1cを設けたものについて説明したが、本発明の渦電流式減速装置は、スイッチ板6とロータ1のどちらか一方に凹部6a又は1cを設けたものでも良いことは言うまでもない。そして、その凹部6a,1cも、隣合う永久磁石2,4群の中間位置に限るものではなく、また、凹部6a,1cの深さや幅も特に限定されるものでもない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、スイッチ板の、ロータと向き合う外周面側に、前記ロータとの間隔を広げるための凹部が、回転軸の縦断面方向の断面で見た場合に、縦断面方向の両側を除く中央部分に必ず設けられている本発明の渦電流式減速装置によれば、制動解除時、ロータ1とスイッチ板6間の磁気的遮蔽度が高まり、磁束はスイッチ板6の断面を、過飽和磁束密度状態で通過し、対向するロータの内周面に、空隙を越えて磁束が侵入し難くなる。
【0033】
また、ロータの内周面に所定の大きさの凹部を設けた本発明の渦電流式減速装置によれば、制動解除時、仮にロータの内周面に磁束が侵入しようとしても、ロータの内周面に侵入した磁束は凹部を跨いでロータの外周側に迂回して通過しなければならなくなって、磁束の流れに対してその磁気的な抵抗が高まるので、結果的にロータ内周面への磁束の侵入が抑制されることになる。
【0034】
したがって、本発明の渦電流式減速装置によれば、制動解除時、ロータの円筒部には磁界がほとんど作用しなくなって、スイッチ板からロータへ漏れる磁束が減少し、引きずりトルクの発生を抑制できるようになる。
また、本発明の渦電流式減速装置では、スイッチ板の厚さを必要以上に厚くする必要がないので、制動トルクの低下を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の渦電流式減速装置の回転軸方向の要部断面図、(b)は(a)のロータ部分の拡大図、(c)は(a)のスイッチ板と永久磁石部分の拡大図である。
【図2】図1に示した本発明の渦電流式減速装置において制動解除時の磁束の流れを示した図である。
【図3】特開平4−12659号で提案された二列旋回方式の渦電流式減速装置の回転軸方向の断面図である。
【図4】特開平3−86061号で提案された渦電流式減速装置の回転軸方向の断面図である。
【図5】従来の二列旋回方式の渦電流式減速装置において、制動解除時の磁束の流れを示した図である。
【図6】従来の二列旋回方式の渦電流式減速装置において、制動解除時、ロータに磁束が侵入した場合の磁束の流れを示した図である。
【符号の説明】
1 ロータ
1c 凹部
2 永久磁石
3 固定支持リング
4 永久磁石
5 可動支持リング
6 スイッチ板
6a 凹部
7 支持体
Claims (8)
- 回転軸に一体的に取り付けられたロータと、このロータに対向して支持され、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるよう、強磁性体の固定支持リングに一定の間隔を存して配置された永久磁石群と、この永久磁石群を配置した固定支持リングに隣接すると共に前記ロータに対向して設けられ、固定支持リングと同様に、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるように永久磁石群を配置した所要角度旋回可能な可動支持リングと、これら両永久磁石群と前記ロータとの間に、これら両永久磁石群の各永久磁石と基本的には同じ角度位置に介設された強磁性体のスイッチ板群と、このスイッチ板群の各スイッチ板の間に介設された非磁性体の支持体部分を備えた渦電流式減速装置において、
前記スイッチ板の、前記ロータと向き合う外周面側に、前記ロータとの間隔を広げるための凹部が、前記回転軸の縦断面方向の断面で見た場合に、縦断面方向の両側を除く中央部分に必ず設けられていることを特徴とする渦電流式減速装置。 - スイッチ板に設ける凹部の位置は、固定支持リングと可動支持リングに配置された隣合う永久磁石群の中間位置であることを特徴とする請求項1記載の渦電流式減速装置。
- スイッチ板に設ける凹部の深さは、スイッチ板の厚みの20%以下で、凹部の幅は、スイッチ板の幅の30%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の渦電流式減速装置。
- 回転軸に一体的に取り付けられたロータと、このロータに対向して支持され、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるよう、強磁性体の固定支持リングに一定の間隔を存して配置された永久磁石群と、この永久磁石群を配置した固定支持リングに隣接すると共に前記ロータに対向して設けられ、固定支持リングと同様に、ロータの周方向に沿って磁極の向きを互いに逆向きとなるように永久磁石群を配置した所要角度旋回可能な可動支持リングと、これら両永久磁石群と前記ロータとの間に、これら両永久磁石群の各永久磁石と同じ間隔を存して介設された強磁性体のスイッチ板群と、このスイッチ板群の各スイッチ板の間に介設された非磁性体の支持体部分を備えた渦電流式減速装置において、前記ロータの内周面に凹部を設けたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- ロータに設ける凹部の位置は、固定支持リングと可動支持リングに配置された隣合う永久磁石群の中間位置であることを特徴とする請求項4記載の渦電流式減速装置。
- ロータに設ける凹部の深さは、ロータの厚みの20%以下で、凹部の幅は、スイッチ板の幅の30%以下であることを特徴とする請求項4又は5記載の渦電流式減速装置。
- 請求項1〜3のいずれか記載の渦電流式減速装置のロータとして、請求項4〜6のいずれか記載の渦電流式減速装置のロータを、ロータの凹部がスイッチ板の凹部と対向するように位置させて設けたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 請求項7記載の渦電流式減速装置において、ロータに設けた凹部の幅をスイッチ板に設けた凹部の幅よりも大きくしたことを特徴とする渦電流式減速装置。
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