JP3762369B2 - 履帯 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の装軌式車両に用いて好適な履帯に関する。
背景技術
一般に、油圧ショベル等の装軌式車両に用いられる履帯は、長手方向一側に外側リンク部が形成されると共に長手方向他側に内側リンク部が形成され、互いに無端状に連結される左,右のトラックリンクと、該各トラックリンクの内側リンク部間を連結して設けられたブッシュと、該ブッシュ内に挿入して設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部に嵌合して連結された連結ピンと、前記トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に位置して該連結ピンの外周側に設けられたシール部材とを備えている。
この種の従来技術による履帯は、遊動輪と駆動輪との間に巻回して設けられ、駆動輪を走行用の油圧モータ等によって回転駆動することにより、履帯を遊動輪と駆動輪との間で周回動作させ、車両を前,後方向等に走行させる。
また、この従来技術による履帯には、走行時にブッシュと連結ピンとの間に土砂等が侵入するのを防止するために、トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間にゴム材料等を用いた環状のシール部材を装着したものが知られている(例えば、特開平7−285472号公報等)。
ところで、上述した特開平7−285472号公報等に記載された従来技術は、シール部材によって外側リンク部とブッシュとの間をシールし、車両の間からブッシュと連結ピンとの間に土砂等が侵入するのを防止する構成としている。
しかし、例えばシール部材とブッシュとの接触面間に土砂が一度侵入してくると、この土砂によって両者の接触面にアブレシブ摩耗が生じ、シール部材によるシール効果が低下する。
そして、この場合には、外部の土砂等がシール部材を介してブッシュと連結ピンとの間に侵入し易くなり、ブッシュの内周面または連結ピンの外周面が土砂によって早期に摩耗するという問題が生じる。
また、ブッシュと連結ピンとの間に侵入した土砂は、外部に排出されることなく、両者の間に詰まって蓄積されたままの状態となり、このような土砂によりブッシュと連結ピンとの間で円滑な相対回動が行われなくなり、履帯の動きが悪くなる原因になるという問題がある。
発明の開示
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、外部からの土砂等がブッシュと連結ピンとの間の摺動面に侵入し、この摺動面に摩耗、損傷などが生じるのを防止できるようにした履帯を提供することを目的としている。
また、本発明の他の目的は、ブッシュと連結ピンとの摺動面に土砂等が蓄積するのを防止し、ブッシュと連結ピンとが長期に亘って円滑に相対回転することができるようにした。
上述した課題を解決するために、本発明による履帯は、長手方向一側に外側リンク部が形成されると共に長手方向他側に内側リンク部が形成され、互いに無端状に連結される左,右のトラックリンクと、該各トラックリンクの内側リンク部間を連結して設けられたブッシュと、該ブッシュ内に挿入して設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部に嵌合して連結された連結ピンと、前記トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に位置して該連結ピンの外周側に設けられたシール部材とにより構成している。
そして、本発明が採用する構成の特徴は、前記ブッシュの内周面には当該内周面よりも大径となったすべり軸受嵌着溝を設け、前記ブッシュの内周面と連結ピンの外周面のうち少なくとも一方の面には表面の硬度を高める表面硬化層を設け、前記すべり軸受嵌着溝には前記ブッシュよりも硬度が小さな樹脂材料により筒状に形成され内周面が前記連結ピンに対する摺動面となった樹脂製のすべり軸受を嵌着して設ける構成としたことにある。
このように構成したことにより、ブッシュの内周面に設けたすべり軸受嵌着溝には樹脂製のすべり軸受が嵌着されている。このため、走行時に土砂等の異物がシール部材を介して外側リンク部とブッシュとの間に侵入したとしても、この土砂は、ブッシュよりも硬度が小さな樹脂製のすべり軸受の内周面に埋没させて捕捉でき、土砂がブッシュと連結ピンとの間の摺動面に蓄積する不具合を解消することができる。また、仮に、土砂の小片等がブッシュと連結ピンとの間に侵入したとしても、土砂に比較して硬度が高い表面硬化層により、ブッシュまたは連結ピンが摩耗するのを防止でき、その耐久性を高めることができる。
また、本発明は、すべり軸受嵌着溝は少なくともブッシュの左,右方向の両端側に配置し、樹脂製のすべり軸受を左,右のすべり軸受嵌着溝内にそれぞれ嵌着する構成としている。このように構成したことにより、すべり軸受をブッシュの左,右方向の両端側に配置でき、これらのすべり軸受により外部からの土砂等がブッシュと連結ピンとの間に侵入するのを阻止することができる。
また、本発明は、樹脂製のすべり軸受の内周側には外部からの異物を捕捉するための凹窪溝を設ける構成としている。このように構成したことにより、外側リンク部とブッシュとの間に土砂が侵入したときには、この土砂をすべり軸受の内周側に設けた凹窪溝内に捕捉でき、ブッシュと連結ピンとの間に土砂が侵入するのを抑えることができる。
また、本発明は、凹窪溝は樹脂製のすべり軸受の内周側に周方向に離間して軸方向に延びる複数の長溝により構成している。このように構成したことにより、凹窪溝としての複数の長溝をすべり軸受の内周側に周方向に沿って均等に配置でき、外側リンク部とブッシュとの間に侵入した土砂をこれら各長溝内に効率よく捕捉することができる。
本発明は、凹窪溝内に、潤滑油を充填する構成としたことにある。このように構成したことにより、凹窪溝内の潤滑油を例えばブッシュと連結ピンとの間、すべり軸受と連結ピンとの間に供給でき、これらの間の摺動抵抗を低減することができる。
さらに、本発明は、樹脂製のすべり軸受は、前記シール部材と対向する一方の端面をこのシール部材に当接させ、長溝は、前記すべり軸受の前記一方の端面側に開口し、他方の端面側は閉塞端とする構成としている。このように構成したことにより、外部から侵入した土砂等は、長溝の開口側からこの長溝内に捕捉することができる。また、捕捉した土砂は、長溝からブッシュと連結ピンとの間に侵入するのを、閉塞端側で阻止することができる。
本発明は、シール部材を、トラックリンクの外側リンク部内に嵌合して設けられるリンク側リップ部と、ブッシュと樹脂製のすべり軸受の端面に摺動可能に当接したブッシュ側リップ部と、これらリンク側リップ部とブッシュ側リップ部とを連結した中間連結部とによりM字状に形成している。
このように構成したことにより、シール部材をトラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に装着したときには、リンク側リップ部を外側リンク部に弾性的に当接できると共に、ブッシュ側リップ部をブッシュとすべり軸受の端面に弾性的に当接できる。従って、シール部材により外側リンク部とブッシュとの間を良好にシールすることができる。
さらに、本発明は、シール部材は、トラックリンクの外側リンク部内に嵌合して設けられ前記ブッシュの端面と当接する環状の外周側シールと、該外周側シール内に位置して設けられ該外周側シールと樹脂製のすべり軸受に対して当接する環状の内周側シールとにより構成している。
このように構成したことにより、走行時にはすべり軸受側に設けられるシール部材の外周側シールを、ブッシュの端面と当接させ、内周側シールをすべり軸受と当接させる。この状態で、内周側シールと外周側シールとは、外側リンク部とプッシュとの間、外側リンク部とすべり軸受との間を安定してシールすることができる。
一方、本発明は、樹脂製のすべり軸受は、超高分子量ポリエチレン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂のうち少なくともいずれか一つ樹脂材料を用いて形成している。このように構成したことにより、超高分子量ポリエチレン系樹脂等の樹脂材料によりすべり軸受の耐摩耗性、潤滑性等を高めることができる。
また、本発明は、表面硬化層を、ホウ化物、窒化物、炭化物のうち少なくともいずれか一つの化合物層により構成している。このように構成したことにより、表面硬化層の硬度を例えばホウ化物等の化合物層を用いて高めることができる。
さらに、本発明のように、表面硬化層のうち連結ピンに設けられた表面硬化層を、タングスンカーバイト系の溶射被膜により形成した場合でも、上記と同様に、表面硬化層の硬度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施の形態に適用される油圧ショベルを示す外観図である。
図2は、図1中の履帯を拡大して示す部分斜視図である。
図3は、履帯を図2中の矢示III−III方向からみた一部破断の平面図である。
図4は、図3中の各トラックリンク間の連結部等を拡大して示す部分拡大断面図である。
図5は、図4中の表面硬化層、樹脂すべり軸受等を拡大して示す要部拡大断面図である。
図6は、図4中の樹脂すべり軸受を矢示VI−VI方向から拡大してみた拡大断面図である。
図7は、樹脂すべり軸受を図6中の矢示VII−VII方向からみた断面図である。
図8は、本発明の第2の実施の形態による履帯の表面硬化層、樹脂すべり軸受等を拡大して示す図5と同様の要部断面図である。
図9は、本発明の変形例による履帯の表面硬化層、樹脂すべり軸受等を拡大して示す図5と同様の要部断面図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態による履帯を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
ここで、図1ないし図7は本発明の第1の実施の形態を示し、1は油圧ショベルの下部走行体で、該下部走行体1は、前後方向に伸長した左,右のサイドフレーム2A(一方のみ図示)等を備えたトラックフレーム2と、該トラックフレーム2のサイドフレーム2A両端側にそれぞれ設けられた遊動輪3、駆動輪4と、該遊動輪3と駆動輪4との間に巻回された後述の履帯7によって構成されている。
また、トラックフレーム2のサイドフレーム2Aには、履帯7をサイドフレーム2Aの上側で案内する上ローラ5と、履帯7をサイドフレーム2Aの下側で案内する複数の下ローラ6,6,…とが設けられている。
7は遊動輪3と駆動輪4との間に巻回して設けられた履帯で、該履帯7は、後述のトラックリンク8、金属ブッシュ11、連結ピン13、樹脂すべり軸受15、環状シール17およびトラックシュー18によって大略構成されている。そして、履帯7は、各トラックリンク8の連結部分に位置する後述の金属ブッシュ11が駆動輪4に噛合し、この状態で駆動輪4が回転駆動されることにより、遊動輪3と駆動輪4との間で周回動作を行うものである。
8,8は左,右方向に対向して配設されて互いに無端状に連結された左,右のトラックリンクで、該トラックリンク8は、履帯7の長手方向に沿って伸長している。そして、トラックリンク8の長手方向一端側には、外側リンク部9が形成され、この外側リンク部9には、図4、図5に示す如く連結ピン13が挿嵌されるピン挿嵌穴9Aと、該ピン挿嵌穴9Aから金属プッシュ11側に向けて拡径し後述の環状シール17が装着されるシール装着穴9Bと、該シール装着穴9Bの奥部に位置して前記ピン挿嵌穴9Aとシール装着穴9Bとの間の内側端面9Cとが段付穴となって形成されている。
また、トラックリンク8の長手方向他端側には、内側リンク部10が形成され、この内側リンク部10には、後述の金属ブッシュ11が挿嵌されるブッシュ挿嵌穴10Aが形成されている。
11は各トラックリンク8の内側リンク部10間に設けられ、内周側に連結ピン13が挿入されるブッシュとしての金属ブッシュで、この金属ブッシュ11は、例えば炭素鋼、合金工具鋼等の鋼材を用いて円筒状に形成されている。なお、金属ブッシュ11に用いる鋼材は、窒化物等を生成し易いように、クロム、モリブデン、チタン、ジルコニア、ニオブおよびボロンのうち少なくともいずれか一つの成分を含んでいる鋼材が好ましい。
そして、金属ブッシュ11は、左,右方向の両端側が各内側リンク部10のブッシュ挿嵌穴10A内に圧入状態で挿嵌され、該各内側リンク部10を連結している。また、金属ブッシュ11は、左,右方向の両端側に端面11A,11Aを有し、該端面11Aは、外側リンク部9のシール装着穴9B内で内側端面9Cと隙間をもって対向して配置されている。さらに、金属ブッシュ11は内周面11Bを有し、この内周面11Bは後述する表面硬化層12を介して連結ピン13に対する摺動面となっている。
ここで、金属ブッシュ11の内周面11Bには、その左,右両端側に位置して内周面11Bよりも大径な左,右のすべり軸受嵌着溝11C,11Cが形成され、該各すべり軸受嵌着溝11C内には後述の樹脂すべり軸受15がそれぞれ嵌着されている。
12は金属ブッシュ11の内周面11B側に設けられたブッシュ側の表面硬化層で、該表面硬化層12は、鋼材からなる金属ブッシュ11の内周面11Bに全周に亘って土砂等よりも硬質な化合物層として形成されている。
ここで、表面硬化層12としては、金属ブッシュ11の表面に窒化処理、ホウ化処理、浸炭処理を施すことにより、窒化物、ホウ化物、炭化物等を形成するものである。この場合、表面硬化層12は、窒化物、ホウ化物、炭化物のうちいずれか一つの化合物を選択してもよいし、これら各化合物の中から2種類以上を選択してもよい。しかし、表面硬化層12の耐摩耗性等を考慮した場合、窒化処理またはホウ化処理を用いた方が好ましい。
13は隣り合うトラックリンク8,8間を互いにピン結合した連結ピンで、該連結ピン13は、例えば炭素鋼、合金工具鋼等の鋼材を用いて棒状に形成されている。また、連結ピン13は、金属ブッシュ11とほぼ同様に、窒化物を生成し易いように、クロム、モリブデン、チタン、ジルコニア、ニオブおよびボロンのうち少なくとも一つの成分を含んだ鋼材を用いて形成されていることが好ましい。そして、連結ピン13は外周面13Aを有し、この外周面13Aは後述の表面硬化層14を介して金属ブッシュ11の内周側および後述する樹脂すべり軸受15の内周側に摺動可能に挿通されている。また、連結ピン13の左,右方向の両端側は、外側リンク部9のピン挿嵌穴9A内に圧入状態で嵌合され、該各外側リンク部9を連結している。
14は連結ピン13の外周面13A側に設けられたピン側の表面硬化層で、該表面硬化層14についても、表面硬化層12と同様に土砂よりも硬度が高い化合物層として形成されている。この場合も、表面硬化層14として、窒化処理、ホウ化処理、浸炭処理を施すことにより、窒化物、ホウ化物、炭化物等を形成するものである。そして、表面硬化層14は、窒化物、ホウ化物、炭化物のうち少なくともいずれか一つの化合物を選択して形成してもよい。さらに、連結ピン13の外周面13Aには、高速ガスフレーム法等のフレーム溶射を用いたタングステンカバーバイト(WC)系の溶射被膜として形成してもよい。
15,15は金属ブッシュ11の内周側に左,右に離間して設けられた樹脂製のすべり軸受となる左,右の樹脂すべり軸受で、該樹脂すべり軸受15は、図4ないし図7に示す如く、金属ブッシュ11の硬度よりも小さくて、かつ耐摩耗性、摺動性をもった樹脂材料を用いて円筒状に形成されている。
ここで、樹脂すべり軸受15は、超高分子量ポリエチレン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂等のうちいずれか一つ樹脂材料を選択して形成してもよいし、これら各樹脂材料の中から2種類以上を選択して複合して形成してもよい。
そして、樹脂すべり軸受15は、金属ブッシュ11のすべり軸受嵌着溝11C内に圧入して取付けられ、その内周面15Aは連結ピン13に対する摺動面となっている。また、樹脂すべり軸受15は、金属ブッシュ11の開口端側となる左,右方向の一方側に位置して後述の環状シール17に当接する端面15Bを有し、該端面15Bは、金属ブッシュ11の端面11Aとほぼ同一面をなして配置されている。また、樹脂すべり軸受15は、端面15Bとは反対側となる左,右方向の他方側が端面15Cとなって、すべり軸受嵌着溝11Cの溝底に当接している。
16,16,…は樹脂すべり軸受15の内周側に周方向に離間して設けられた複数の凹窪溝で、該凹窪溝16は、図5ないし図7に示す如く、横断面が半円弧状をなして樹脂すべり軸受15の内周側を左,右方向(軸方向)に沿って延びる長溝として形成されている。
ここで、凹窪溝16は、一端側が樹脂すべり軸受15の端面15Bに開口する開口端16Aとなり、他端側は端面15C側で閉塞端16Bとなっている。そして、凹窪溝16は、外部から連結ピン13と樹脂すべり軸受15との間に侵入する土砂等の異物を捕捉するものである。
また、凹窪溝16は、内部に潤滑油であるグリースを貯える油溜めとしての機能も有し、このグリースにより金属ブッシュ11と連結ピン13との間、樹脂すべり軸受15と連結ピン13との間を潤滑状態に保持する構成となっている。
17,17はシール部材としての左,右の環状シールで、該環状シール17は、連結ピン13の外周側に位置して、トラックリンク8の外側リンク部9と金属ブッシュ11との間に設けられている。そして、この環状シール17は、例えばウレタンゴム、ニトリルゴム等の弾性樹脂材料を用いることにより横断面がM字状をなしたシールリングとして形成されている。
ここで、環状シール17は、外側リンク部9のシール装着穴9B内に嵌合して設けられた環状のリンク側リップ部17Aと、金属ブッシュ11と樹脂すべり軸受15の端面11A,15Bに摺動可能に当接して設けられた環状のブッシュ側リップ部17Bと、該ブッシュ側リップ部17Bとリンク側リップ部17Aとの間を一体に連結し横断面がV字状をなした中間連結部17Cとにより構成されている。
また、環状シール17は、リンク側リップ部17Aが外側リンク部9のシール装着穴9B内に内側端面9Cの位置まで装着され、該内側端面9Cに締代をもって接触している。一方、この環状シール17のブッシュ側リップ部17Bは、金属ブッシュ11の端面11A、樹脂すべり軸受15の端面15Bにそれぞれ締代をもって接触している。そして、環状シール17は、連結ピン13と樹脂すべり軸受15との間に外部からの土砂等の異物が侵入するのを遮断すると共に、凹窪溝16内のグリースが外部に漏洩するのを防止する構成となっている。
なお、18は左,右のトラックリンク8,8に設けられた金属板からなるトラックシューで、このトラックシュー18は、図2、図3に示す如く各トラックリンク8の外側に複数のボルト19等を用いて固着され、左,右のトラックリンク8,8を一体に連結すると共に、履帯7の接地面を構成している。
また、20は下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体、21は該上部旋回体20の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置である。
本実施の形態による油圧ショベルは、上述の如き構成を有するもので、路上走行時には走行モータ(図示せず)によって駆動輪4を回転駆動することにより、履帯7を遊動輪3と駆動輪4との間で周回動作させ、これにより車体を前,後方向等に走行させる。
また、このように履帯7が周回動作を行うときには、環状シール17によってトラックリンク8の外側リンク部9と金属ブッシュ11との間がシールされるから、これによって金属プッシュ11と連結ピン13との間に土砂等の異物が侵入するのを遮断することができる。
ところで、環状シール17は弾性樹脂材料を用いているから、長期の使用によって徐々に劣化し、その弾性力は低下する。また、油圧ショベルを例えば作業現場から車庫等の管理可能な場所に移動させるために、油圧ショベル自体を履帯7によって自走させることがある。このような場合、トラックリンク8と金属ブッシュ11との間に設けた環状シール17には、想定以上の偏荷重が加えられ、そのシール機能が徐々に低下することがある。
そして、このように環状シール17のシール機能が低下すると、走行時には泥土が環状シール17を介して外側リンク部9と金属ブッシュ11との間に侵入し易くなる。特に泥水中等を走行する場合には、外側リンク部9と金属ブッシュ11との間に土砂が侵入する可能性が高くなる。
しかし、本実施の形態では、金属ブッシュ11の内周側には、金属ブッシュ11よりも硬度が小さな樹脂すべり軸受15,15を嵌着して設ける構成としている。この結果、土砂等の異物が、仮に環状シール17を介して外側リンク部9と金属ブッシュ11との間に侵入したとしても、この土砂の一部を樹脂すべり軸受15の内周面15Aに埋没させて捕捉でき、土砂が金属ブッシュ11と連結ピン13との摺動面間に侵入するのを防止することができる。
しかも、本実施の形態では、樹脂すべり軸受15の内周側には周方向に離間して軸方向に延びる複数の凹窪溝16を設けている。そして、凹窪溝16は、一端側を開口端16Aとして形成し他端側を閉塞端16Bとして形成し、しかも開口端16Aを環状シール17と対面させている。
このため、連結ピン13と樹脂すべり軸受15との間に向けて外部から侵入してくる大部分の土砂を、開口端16Aを通じて凹窪溝16内に効率よく捕捉することができ、土砂が樹脂すべり軸受15側から金属ブッシュ11と連結ピン13との間に侵入するのをさらに抑えることができる。また、連結ピン13と樹脂すべり軸受15との摺動面間で摩耗粉が生じた場合でも、この摩耗粉も凹窪溝16内に捕捉することができる。
また、本実施の形態では、金属ブッシュ11の内周面11B、連結ピン13の外周面13Aに土砂よりも硬度が高い窒化物、ホウ化物、炭化物等の化合物層からなる表面硬化層12,14を設ける構成としている。この結果、仮に土砂が、樹脂すべり軸受15側から金属ブッシュ11と連結ピン13との摺動面間に侵入したとしても、この土砂を表面硬化層12,14の間で粉砕でき、金属ブッシュ11、連結ピン13が摩耗するのを抑制することができる。また、表面硬化層12,14の間で土砂を粉砕できるので、粉砕されて細かくなった土砂を連結ピン13と樹脂すべり軸受15との間から凹窪溝16内に逃がして該凹窪溝16内に貯えることができ、この土砂を表面硬化層12,14から除去することが可能となる。
かくして、本実施の形態では、樹脂すべり軸受15により金属ブッシュ11と連結ピン13との間に土砂等の異物が蓄積して詰まるような不具合を解消でき、金属ブッシュ11と連結ピン13との間の摺動抵抗を小さく保ち、履帯7を長期に亘って円滑に周回動作させることができる。
また、樹脂すべり軸受15に設けた凹窪溝16内にはグリースを充填する構成としたので、走行時の初期段階でも、グリースにより金属ブッシュ11と連結ピン13との間、樹脂すべり軸受15と連結ピン13との間の摺動抵抗を低減でき、履帯7の周回動作をより安定して行うことができる。
一方、実施の形態では、ブッシュ側の表面硬化層12とピン側の表面硬化層14を同一の化合物層で形成している。このため、一般的には表面硬化層12,14同士を摺動させた場合、両者の間で凝着が生じ易くなる。
然るに、本実施の形態では、金属ブッシュ11の内周側には表面硬化層14とは異なる成分をもった樹脂すべり軸受15を表面硬化層12とは別個に設け、この樹脂すべり軸受15を連結ピン13に摺接させると共に、表面硬化層12,14間には前述の如く凹窪溝16からのグリースを供給する構成としている。
このため、樹脂すべり軸受15と前記グリースを用いることにより、表面硬化層12,14間で凝着、かじり等が生じるのを防止できると共に、金属ブッシュ11と連結ピン13との間で発生する金属音等の異音の発生を低減することができる。また、表面硬化層12,14の組成比を互いに若干変更することにより、両者間で生じる凝着をより確実に防止することができる。
また、金属ブッシュ11の内周側に樹脂すべり軸受15を設ける構成としている。この結果、走行時に駆動輪4等からの荷重が金属ブッシュ11に加えられて、金属ブッシュ11自体が径方向等に撓んだ場合でも、樹脂すべり軸受15は、この金属ブッシュ11の撓み分を吸収でき、連結ピン13の変形を抑えてその耐久性等を高めることができる。
さらに、金属ブッシュ11の内周面11B、連結ピン13の外周面13Aに表面硬化層12,14を設けたことにより、前述の如く金属ブッシュ11に荷重が加えられたときには、表面硬化層12,14により金属ブッシュ11、樹脂すべり軸受15の撓みを最小限に抑えることができる。
一方、環状シール17は、リンク側リップ部17Aと、ブッシュ側リップ部17Bと、これら両リップ部17A,17Bを連結する中間連結部17CとによりM字状に形成したので、リンク側リップ部17Aとブッシュ側リップ部17Bとの間で中間連結部17Cを弾性変形させることができる。
この結果、環状シール17は、リンク側リップ部17Aを外側リンク部9の内側端面9Cに弾性的に当接できると共に、ブッシュ側リップ部17Bを金属ブッシュ11の端面11A、樹脂すべり軸受15の端面15Bにそれぞれ弾性的に当接することができ、外側リンク部9と金属ブッシュ11との間を良好にシールすることができる。これにより、連結ピン13と樹脂すべり軸受15との間に外部からの土砂等の異物が侵入するのを遮断できると共に、凹窪溝16内のグリースが外部に漏洩するのを防止することができる。
次に、図8は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、シール部材を外周側シールと内周側シールからなる二層シールとして構成し、この二層シールの外周側シールを外側リンク部のシール装着穴内に嵌合して設けると共に、内周側シールを樹脂ブッシュに外側から嵌合して設け、走行時にこれら外周側シールと内周側シールとを互いに摺動させる構成としたことにある。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。また、本実施の形態に用いるトラックリンク8の内側リンク部10に設けたブッシュ挿嵌穴10A′は、第1の実施の形態に用いるブッシュ挿嵌穴10Aよりも若干小径となっている。
31は本実施の形態に用いるブッシュとしての金属ブッシュで、該金属ブッシュ31についても、第1の実施の形態で述べた金属ブッシュ11とほぼ同様に、端面31A、内周面31Bおよび左,右のすべり軸受嵌着溝31C(1個のみ図示)を有している。そして、金属ブッシュ31は、内側リンク部10のブッシュ挿嵌穴10A′内に圧入して設けられている。
32は金属ブッシュ31のすべり軸受嵌着溝31C内に嵌着して設けられた本実施の形態に用いる樹脂製のすべり軸受となる樹脂すべり軸受である。この樹脂すべり軸受32についても、第1の実施の形態で述べた樹脂すべり軸受15とほぼ同様に、内周面32A、二層シール34と当接する端面32Bおよびすべり軸受嵌着溝31Cの溝底と当接する端面32Cを有している。また、樹脂すべり軸受32の内周側には複数の凹窪溝33(1個のみ図示)が設けられ、該凹窪溝33は、端面32B側の開口端33Aと端面32C側の閉塞端33Bとを有している。
しかし、樹脂すべり軸受32は、左,右方向の外端側となる端面32B側が、金属ブッシュ31の端面31Aから左,右方向に突出して外側リンク部9のシール装着穴9B内に挿入されている点で、第1の実施の形態のものとは異なっている。
34はトラックリンク8の外側リンク部9と金属ブッシュ31との間に設けられた本実施の形態に用いるシール部材としての左,右の二層シール(一方のみ図示)で、該二層シール34は、連結ピン13の外周側に位置して外側リンク部9のシール装着穴9B内に嵌合して設けられた外周側シール35と、該外周側シール35内に位置して樹脂すべり軸受32の端面32B側に外側から嵌合して設けられた内周側シール36とにより構成されている。
ここで、二層シール34の外周側シール35は、例えばウレタンゴム等の樹脂材料を用いることにより、略逆U字状の横断面形状をもった環状シールとして形成されている。そして、外周側シール35は、外側リンク部9の内側端面9Cに当接した第1の環状部35Aと、該第1の環状部35Aから略L字状に屈曲してシール装着穴9B内に嵌合した筒部35Bと、該筒部35Bから略L字状に屈曲して樹脂すべり軸受32の外周側に配置され、金属ブッシュ31の端面31Aに摺動可能に当接した第2の環状部35Cと、前記各環状部35A,35Cと筒部35Bの内周面によって囲まれた内周側シール収容溝35Dとにより構成されている。
また、内周側シール36は、例えばポリテトラフルオロエチレン等の樹脂材料を用いることにより略L字状の横断面形状をもった環状シールとして形成され、前記外周側シール35の内周側シール収容溝35D内に収容されている。そして、内周側シール36は、樹脂すべり軸受32の端面32Bと外周側シール35の環状部35Aとに摺動可能に当接した第1の環状部36Aと、該第1の環状部36Aの径方向外側部位に一体形成され、樹脂すべり軸受32の外周側に嵌合すると共に外周側シール35の筒部35B、環状部35Cに摺動可能に当接した第2の環状部36Bとにより構成されている。
そして、走行時には二層シール34は、樹脂すべり軸受32側に設けられた内周側シール36が外側リンク部9側に設けられた外周側シール35に対して相対的に摺動する。この状態で外周側シール35を金属ブッシュ31の端面31Aと摺動させ、内周側シール36を樹脂すべり軸受32と摺動させる。これにより、外側リンク部9と金属ブッシュ31との間、外側リンク部9と樹脂すべり軸受32との間をシールするものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態では、外周側シール35と内周側シール36とからなる二層シール34を用いる構成としたので、金属ブッシュ31の端面31Aと外周側シール35の環状部35Cとの接触面、外周側シール35の環状部35A,35C、筒部35Bと内周側シール36との接触面、さらに内周側シール36と樹脂すべり軸受32の端面32B側の接触面をそれぞれシール面とすることができる。この結果、両者のシール面を迷路状に長く形成することができ、これによって外周側シール35、内周側シール36の2部材だけでシール性に優れた二層シール34を簡単に構成でき、その構造を簡略化することができる。
なお、第2の実施の形態では、2層シール34を構成する内周側シール36を1部材で構成する場合を例に挙げて説明したが、これに替えて例えば図9に示す変形例のような2層シール34′として構成してもよい。即ち、2層シール34′の内周側シール36′を、第1の環状部36A′と第2の環状部36B′の2部材を構成し、該内周側シール36′を外周側シール35の内周側シール収容溝35D内に収容してもよい。
また、第1の実施の形態では、樹脂すべり軸受15を金属ブッシュ11の内周側に左,右に離間して2個設ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限ることなく、樹脂ブッシュを金属ブッシュの内周側に左,右に離間すると共に中間部にも設け、合計して3個以上設けてもよいし、1個でもよい。
さらに、実施の形態では、装軌式車両として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、油圧クレーン等の装軌式車両の覆帯にも広く適用できるものである。
産業上の利用可能性
以上詳述した如く、本発明によれば外側リンク部とブッシュとの間をシール部材を用いてシールすると共に、ブッシュの内周面と連結ピンの外周面のうち少なくとも一方の面には表面の硬度を高める表面効果層を設け、ブッシュの内周面に設けたすべり軸受嵌着溝内には、該ブッシュよりも硬度が小さな樹脂材料を用いて筒状に形成された樹脂製のすべり軸受を嵌着して設ける構成としたので、土砂等の異物がシール部材を介して外側リンク部とブッシュとの間に侵入したとしても、この土砂の一部をすべり軸受の内周面に埋没させて捕捉でき、土砂がブッシュと連結ピンとの摺動面間に蓄積して詰まるような不具合を解消できる。これにより、ブッシュと連結ピンとの間の摺動抵抗を小さく保ち、履帯を長期に亘って円滑に周回動作させることができる。また、土砂がブッシュと連結ピンとの間に侵入したとしても、表面硬化層によりブッシュまたは連結ピンが摩耗するのを防止でき、その耐久性を高めることができる。
Claims (11)
- 長手方向一側に外側リンク部が形成されると共に長手方向他側に内側リンク部が形成され、互いに無端状に連結される左,右のトラックリンクと、該各トラックリンクの内側リンク部間を連結して設けられたブッシュと、該ブッシュ内に挿入して設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部に嵌合して連結された連結ピンと、前記トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に位置して該連結ピンの外周側に設けられたシール部材とからなる履帯において、
前記ブッシュの内周面には当該内周面よりも大径となったすべり軸受嵌着溝を設け、
前記ブッシュの内周面と連結ピンの外周面のうち少なくとも一方の面には表面の硬度を高める表面硬化層を設け、
前記すべり軸受嵌着溝には前記ブッシュよりも硬度が小さな樹脂材料により筒状に形成され内周面が前記連結ピンに対する摺動面となった樹脂製のすべり軸受けを嵌着して設ける構成としたことを特徴とする履帯。 - 前記すべり軸受嵌着溝は少なくとも前記ブッシュの左,右方向の両端側に配置し、前記樹脂製のすべり軸受を左,右のすべり軸受嵌着溝内にそれぞれ嵌着してなる請求項1に記載の履帯。
- 前記樹脂製のすべり軸受の内周側には外部からの異物を捕捉するための凹窪溝を設ける構成としてなる請求項1に記載の履帯。
- 前記凹窪溝は前記樹脂製のすべり軸受の内周側に周方向に離間して軸方向に延びる複数の長溝である請求項3に記載の覆帯。
- 前記凹窪溝内には、潤滑油を充填してなる請求項3に記載の履帯。
- 前記樹脂製のすべり軸受は、前記シール部材と対向する一方の端面を当該シール部材に当接させ、前記長溝は、前記すべり軸受の前記一方の端面側に開口し、他方の端面側は閉塞端とする構成としてなる請求項4に記載の履帯。
- 前記シール部材は、前記トラックリンクの外側リンク部内に嵌合して設けられるリンク側リップ部と、前記ブッシュと樹脂製のすべり軸受の端面に摺動可能に当接したブッシュ側リップ部と、これらリンク側リップ部とブッシュ側リップ部とを連結した中間連結部とによりM字状に形成してなる請求項1に記載の履帯。
- 前記シール部材は、前記トラックリンクの外側リンク部内に嵌合して設けられ前記ブッシュの端面と当接する環状の外周側シールと、該外周側シール内に位置して設けられ該外周側シールと樹脂製のすべり軸受に対して当接する環状の内周側シールとにより構成してなる請求項1に記載の履帯。
- 前記樹脂製のすべり軸受は、超高分子量ポリエチレン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂のうち少なくともいずれか一つの樹脂材料を用いて形成してなる請求項1に記載の履帯。
- 前記表面硬化層は、ホウ化物、窒化物、炭化物のうち少なくともいずれか一つの化合物層である請求項1に記載の履帯。
- 前記表面硬化層のうち、前記連結ピンに設けられた表面硬化層は、タングステンカーバイト系の溶射被膜である請求項1に記載の履帯。
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