JP4116187B2 - 履帯 - Google Patents

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JP4116187B2
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    • B62D55/18Tracks
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Mechanical Sealing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の装軌式車両に用いて好適な履帯に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の装軌式車両に用いられる履帯は、長手方向一側に外側リンク部が形成されると共に長手方向他側に内側リンク部が形成された左,右のトラックリンクと、前記各トラックリンクの内側リンク部間に設けられ左,右方向の両端側が前記外側リンク部と対向して配置されたブッシュと、前記ブッシュ内に挿入して設けられ左,右方向の両端側が前記外側リンク部に嵌合して固着された連結ピンと、前記各トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に設けられたシール装置とを備えている(実開昭48−27535号公報、実開昭49−113342号公報等)。
【0003】
この種の従来技術による履帯は、遊動輪と駆動輪との間に巻回して設けられ、駆動輪を走行用の油圧モータ等によって回転駆動することにより、履帯を遊動輪と駆動輪との間で周回動作させ、車体を前,後方向等に走行させる。
【0004】
また、この従来技術にあっては、ブッシュとトラックリンクの外側リンク部との間にウレタンゴム等からなるゴムシールを装着し、このゴムシールによって走行時にブッシュと連結ピンとの間に土砂が侵入するのを防止すると共に、両者間を潤滑するグリースの漏洩を防止する構成となっている。
【0005】
一方、他の従来技術として、前述したゴムシールの代わりにブッシュとトラックリンクの外側リンク部との間にばね鋼からなる皿ばねを設けることによって、両者間をシールする構成としたものが知られている(実公昭50−23945号等)。
【0006】
この他の従来技術は、履帯の周回動作時に皿ばねがトラックリンクの端面とブッシュの端面とに摺接することにより、互に隣り合うトラックリンク間に適度な摺動抵抗を与え、履帯が上,下に大きくばたつく事態を防止している。
【0007】
さらに、別の従来技術では、連結ピンにはトラックリンクとブッシュとの間に位置してリング状のスペーサを挿嵌して設け、このスペーサの外周側には、ブッシュの端面に摺接するリップシールと、このリップシールをブッシュ側に弾性的に押圧する負荷リングとを設ける構成としたものが知られている(特開平2−93170号公報等)。
【0008】
この従来技術では、トラックリンクとブッシュとの間で作用するスラスト荷重をスペーサによって支持することにより、このスラスト荷重がリップシール側に直接作用するのを防止し、リップシールの耐久性等を高めている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、ゴムシールをブッシュとトラックリンクの外側リンク部との間に圧縮状態で装着し、このゴムシールをブッシュの端面に弾性的に摺接させる構成としている。
【0010】
そして、ゴムシールのシール機能をさらに高めるために、ブッシュとトラックリンクとの間でゴムシールに加える圧縮荷重を大きくし、ブッシュの端面に摺接するゴムシールの面圧を高くしている。
【0011】
しかし、実開昭48−27535号公報等に示される従来技術にあっては、ゴムシールに加える圧縮荷重を必要以上に大きく設定すると、履帯の周回動作時には、ゴムシールとブッシュとの間で大きな摺動抵抗が発生し、ゴムシールのシール面が早期に摩耗して、シール機能が低下する原因になるという問題がある。
【0012】
特に、弾性体からなるゴムシールに圧縮荷重を長期に亘って付加し続けると、ゴムシールは疲労し、塑性変形(永久変形)してしまう虞れがあり、この場合にはゴムシールがブッシュとの間で摩耗すると、摩耗した分だけゴムシールとブッシュとの間に隙間が生じ、シール機能が損なわれるという問題がある。
【0013】
また、実公昭50−23945号等に示される他の従来技術では、皿ばねをトラックリンクの外側リンク部とブッシュの端面とにそれぞれ線接触させることによりシールする構成としているにしか過ぎない。このため、皿ばねと外側リンク部、ブッシュとの接触面積は極端に小さくなり、安定したシール性が得られないばかりか、皿ばねには錆等の腐食が生じ易く、シール機能が低下するという問題がある。
【0014】
さらに、特開平2−93170号公報等に示される別の従来技術では、樹脂材料等の弾性体からなる負荷リングによって、リップシールに対し圧縮方向の荷重を付加する構成としているため、リップシールとブッシュとの間で発生する摺動抵抗を必ずしも十分には大きくできず、走行時に履帯が上,下にばたつき易く走行性等が低下するという問題がある。
【0015】
さらに、近年、この種の装軌式車両は、盗難防止のために、作業現場から管理可能な場所に移動させることが必要になってきた。この場合、装軌式車両をトラックで移送するには、その段取り作業が面倒であるので、装軌式車両自体を自走させて、この装軌式車両を目的とする場所に移動させることが行われている。その結果、装軌式車両は、必要以上に自走することになるので、トラックリンクとブッシュとの間に挿嵌したシールに多大な摺動抵抗が作用し、前述した従来技術のシールでは、そのシール機能が短期間で低下してしまい、長寿命化を得ることができないという問題がある。
【0016】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みてなされたもので、本発明は、シールリングと皿ばねとを併用して用いることにより、圧縮方向の荷重に対するシールリングの耐久性を高めることができ、長期に亘って安定したシール性能を確保することができるようにした履帯を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明による履帯は、長手方向一側に外側リンク部が形成されると共に長手方向他側に内側リンク部が形成され、互いに無端状に連結される左,右のトラックリンクと、前記各トラックリンクの内側リンク部間に設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部と対向して配置されたブッシュと、前記ブッシュ内に挿入して設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部に嵌合して連結された連結ピンと、前記各トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に位置して前記連結ピンの外周側に設けられたシール装置とからなる。
【0018】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、シール装置は、弾性材料により連結ピンよりも大径のリングとして形成され、外側リンク部とブッシュの端面との間をシールするシールリングと、前記外側リンク部とブッシュとの間に圧縮変形可能に配設され、前記シールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに向けて弾性的に押圧する皿ばねとにより構成し、前記外側リンク部には、前記連結ピンが挿嵌されるピン嵌合穴と、該ピン嵌合穴と同軸な有底穴として形成され前記ブッシュの端面との間で前記シールリングが皿ばねと共に装着されるシール装着穴とを設け、前記皿ばねは、最大径側となる外端部が前記シール装着穴の底部端面に当接すると共に、最小径側となる内端部が前記ブッシュの端面に当接する構成としたことにある。
【0019】
このように構成したことにより、トラックリンクに左,右方向の荷重(以下、スラスト荷重という)が作用した場合でも、外側リンク部のシール装着穴内にシールリングと共に装着した皿ばねはスラスト荷重を前記外側リンク部とブッシュとの間で受承し、前記シールリングに伝わるスラスト荷重を低減することができる。そして、この皿ばねの弾性力によって、前記シールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに弾性的に押付けることができ、外側リンク部とブッシュの端面との間を面接触状態で良好にシールすることができる。
【0020】
しかも、外側リンク部には、連結ピンが挿嵌されるピン嵌合穴と、前記ピン嵌合穴と同軸な有底穴として形成されブッシュの端面との間でシールリングが皿ばねと共に装着されるシール装着穴とを設け、前記皿ばねは、最大径側となる外端部が前記シール装着穴の端面に当接すると共に、最小径側となる内端部が前記ブッシュの端面に当接する構成としている。これにより、皿ばねを、ブッシュ側に向けてテーパ状に縮径する状態で配置することができ、この皿ばねによりシールリングを外側リンク部とブッシュの端面との両方に向けて強く押圧することができる。
【0022】
請求項の発明では、ブッシュの端面を、全面に亘って垂直で、かつ平坦な垂直平坦面として形成している。これによりブッシュの端面を垂直平坦面として容易に加工することができる。
【0023】
また、請求項の発明では、ブッシュの端面を、径方向の途中から外側に設けられシールリングが当接する環状のシールリング当接端面と、該シールリング当接端面よりも径方向内側に軸方向に突出して設けられ皿ばねが当接する環状の皿ばね当接端面とにより構成している。
【0024】
これによりブッシュの端面は、皿ばね当接端面を軸方向に突出させた分だけ、この皿ばね当接端面と外側リンク部との間隔を狭めることができ、皿ばねの左,右方向の自然長を小さく設定した場合でも、この皿ばねを外側リンク部とブッシュとの間に圧縮変形させた状態で組付けることができる。また、シールリング当接端面と外側リンク部との間隔を、皿ばね当接端面と外側リンク部との間隔よりも拡げることができるから、両者の間にはシールリングを収容するための収容スペースを形成することができる。
【0025】
さらに、請求項の発明では、シールリング当接端面と皿ばね当接端面を、それぞれ垂直面によって形成し、これらシールリング当接端面と皿ばね当接端面との間には、環状の段差部を設けている。
【0026】
これによりシールリング当接端面と皿ばね当接端面との間に設けた環状段差部をシールリングの内径側に挿嵌状態で当接させることができ、この環状段差部によりシールリングを径方向に位置決めすることができる。
【0027】
さらに、請求項の発明では、シールリング当接端面を円錐面により形成している。
【0028】
この場合には、円錐面からなるシールリング当接端面はブッシュの軸方向に対して傾斜した傾斜面として形成でき、このシールリング当接端面の傾斜角に比例して皿ばねとシールリング当接端面との間の隙間を拡げることができる。
【0029】
一方、請求項の発明では、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 は、皿ばねの圧縮変形時の最大撓み量L1 ,L1 ′よりも小(S1 <L1 ,S1 <L1 ′)となる関係に設定してなる。
【0030】
このように構成したことにより、トラックリンクにスラスト荷重が作用して、内側リンク部と外側リンク部との対向面同士が当接(衝突)し、その隙間寸法が実質的に零になったときでも、このときの皿ばねの撓み量を最大撓み量L1 よりも小さく抑えることができ、皿ばねが有する優れた弾性力を長期に亘って保持することができる。そして、この皿ばねによってシールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに弾性的に押圧し続けることができる。
【0031】
また、請求項の発明では、皿ばねの初期撓み量L2 ,L2 ′は、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 よりも大(L2 >S1 ,L2 ′>S1 )となる関係に設定してなる。
【0032】
この場合には、トラックリンクに作用するスラスト荷重によって左,右のトラックリンクのうち、その一方側の外側リンク部と内側リンク部とが互いに当接して、他方側の外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法が実質的に隙間寸法S1 の約2倍の大きさ(2×S1 )になったときでも、この外側リンク部と内側リンク部との間で皿ばねを弾性変形状態に保つことができる。これにより皿ばねはシールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに弾性的に押圧し続けることができ、シールリングに対して安定した弾性力を付与できる。
【0033】
また、請求項の発明では、シールリングと皿ばねとの合計の初期撓み量P,P′は、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 よりも大(P>S1 ,P′>S1 )となる関係に設定してなる。
【0034】
この場合でも、請求項の発明と同様にトラックリンクに作用するスラスト荷重によって、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法が実質的に隙間寸法S1 の約2倍の大きさ(2×S1 )になったときに、この外側リンク部と内側リンク部との間で皿ばねを弾性変形状態に保つことができ、シールリングに対して安定した弾性力を付与できる。
【0035】
さらに、請求項の発明では、皿ばねは連結ピンとシール装着穴との間に径方向の隙間をもって挿入し、前記皿ばねの外端部と前記シール装着穴との間の径方向の隙間寸法S2 ,S2 ′は、前記皿ばねの内端部と前記連結ピンとの間の径方向の隙間寸法S3 ,S3 ′よりも小(S2 <S3 ,S2 ′<S3 ′)となる関係に設定してなる。
【0036】
このように構成したことにより、皿ばねの内端部と連結ピンとを非接触の状態に保持することができ、トラックリンクの回動時に例え皿ばねとブッシュとが互いに共廻りしたとしても、皿ばねが連結ピンの外周面に摺接する事態を防止することができる。
【0037】
さらに、請求項10の発明では、シールリングと皿ばねとは別体に構成し、外側リンク部とブッシュの端面との間に一緒に組込む構成としてなる。これによりシール装置の部品交換時には、シールリングと皿ばねとをそれぞれ個別に交換することができる。
【0038】
さらに、請求項11の発明では、シールリングには皿ばねを一体に設ける構成としてなる。これにより、シール装置の組付時には、皿ばねとシールリングとをシール装着穴に別々に組付ける手間を省くことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による履帯を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0040】
ここで、図1ないし図8は本発明の第1の実施の形態を示し、1は油圧ショベルの下部走行体で、この下部走行体1は、前後方向に伸長した左,右のサイドフレーム2A(一方のみ図示)等を備えたトラックフレーム2と、このトラックフレーム2のサイドフレーム2A両端側にそれぞれ設けられた遊動輪3、駆動輪4と、この遊動輪3と駆動輪4との間に巻回された後述の履帯7によって構成されている。
【0041】
また、トラックフレーム2のサイドフレーム2Aには、履帯7をサイドフレーム2Aの上側で案内する上ローラ5と、履帯7をサイドフレーム2Aの下側で案内する複数の下ローラ6,6,…とが設けられている。
【0042】
7は遊動輪3と駆動輪4との間に巻回して設けられた履帯で、この履帯7は、後述のトラックリンク8、ブッシュ13、連結ピン14およびシュー15等によって構成されている。そして、履帯7は、各トラックリンク8の連結部分に位置する後述のブッシュ13が駆動輪4に噛合し、この状態で駆動輪4が回転駆動されることにより、遊動輪3と駆動輪4との間で周回動作を行うものである。
【0043】
8,8は左,右方向に対向して配設されて互いに無端状に連結された左,右のトラックリンクで、このトラックリンク8は、図3に示す如く履帯7の長手方向に沿って伸長している。そして、トラックリンク8は、その長手方向一端側に外側リンク部9が形成されると共に、長手方向他端側には内側リンク部10が形成され、この内側リンク部10には後述のブッシュ13が挿嵌されるブッシュ挿嵌穴10Aが形成されている。
【0044】
ここで、トラックリンク8に左,右方向の荷重(以下、スラスト荷重という)が作用することのない無負荷状態では、左側に位置する外側リンク部9と内側リンク部10との対向面9A,10B間、および右側に位置する外側リンク部9と内側リンク部10との対向面9A,10B間に形成される隙間寸法S1 は、図4に示すように、それぞれ例えば約0.5〜2.0mm、好ましくは約1.0mm程度に確保されている。
【0045】
一方、トラックリンク8に図4中に示す矢示F1 (右方向)のスラスト荷重が作用したときには、図7に示すように左,右の外側リンク部9,9のうち、左側に位置する外側リンク部9は、隣り合う内側リンク部10に当接した状態(以下、当接状態という)におかれ、これらの対向面9A,10B間の隙間寸法は実質的に零となる。
【0046】
また、これとは反対に、トラックリンク8に図4中に示す矢示F2 (左方向)のスラスト荷重が作用したときには、右側に位置する外側リンク部9が隣り合う内側リンク部10に当接する。そして、これに伴って図8に示すように左側に位置する外側リンク部9は、内側リンク部10から最も離間した状態(以下、最大離間状態という)におかれ、これらの対向面9A,10B間の隙間寸法は前記隙間寸法S1 の約2倍の大きさ(2×S1 )に設定される。
【0047】
11はトラックリンク8の外側リンク部9に穿設されたピン嵌合穴で、このピン嵌合穴11は、外側リンク部9を左,右の厚さ方向に貫通し、その内部には連結ピン14が圧入または打込み等の手段を用いて挿嵌されている。
【0048】
12はトラックリンク8の外側リンク部9のうち内側リンク部10との対向面9A側に位置して設けられたシール装着穴で、このシール装着穴12は、底部端面12Aと周壁面12Bとによりピン嵌合穴11と同軸で、かつ大径な有底穴として形成され、ピン嵌合穴11と共に段付穴を構成している。そして、シール装着穴12は、ブッシュ13の外径よりも大きな穴径を有し、その内部には後述のシール装置21が装着されている。
【0049】
13は各トラックリンク8の内側リンク部10間に設けられ、内周側に連結ピン14が挿入されるブッシュで、このブッシュ13は、左,右方向に延びる筒状体として形成され、その左,右の端面13A,13Aは全面に亘ってブッシュ13の軸線に対して垂直で、かつ平坦な垂直平坦面として形成されている。そして、ブッシュ13は、各内側リンク部10のブッシュ挿嵌穴10A内に圧入状態で挿嵌され、その左,右方向の両端側は外側リンク部9と対向してシール装着穴12内に隙間をもって挿入されている。
【0050】
14は隣り合うトラックリンク8,8間を互いにピン結合した連結ピンで、この連結ピン14は、ブッシュ13内に微小な隙間をもって挿入され、その左,右方向の両端側は、外側リンク部9のピン嵌合穴11内に圧入状態で嵌着されている。また、この連結ピン14とブッシュ13との間の隙間内にはグリース等の潤滑油が充填され、この潤滑油によって連結ピン14をブッシュ13に対して円滑に相対回転させる構成となっている。
【0051】
15は左,右のトラックリンク8,8に設けられた金属板からなるシューで、このシュー15は、図4に示す如く各トラックリンク8の外側(履帯7の外周側)に固着され、左,右のトラックリンク8,8を一体に連結すると共に、履帯7の接地面を構成している。
【0052】
21,21はシール装着穴12内に左,右方向に圧縮状態で装着された左,右のシール装置で、このシール装置21は、トラックリンク8の外側リンク部9とブッシュ13との間に位置して連結ピン14の外周側に挿嵌されている。そして、このシール装置21は、後述のシールリング22と皿ばね23とを組込むことにより構成され、ブッシュ13と連結ピン14との間に土砂等の異物が侵入するのを遮断すると共に、両者間の隙間内にグリースを封止する構成となっている。
【0053】
22は連結ピン14の外周側に配置されたシールリングで、このシールリング22は、例えばウレタンゴム、ニトリルゴム等の弾性樹脂材料によって連結ピン14よりも大径なOリングとして形成され、自由長状態では図6に示す形状を有している。そして、このシールリング22は、図5に示すように、皿ばね23の弾性力によってトラックリンク8のシール装着穴12周壁面12Bに締代をもって当接すると共に、ブッシュ13の端面13Aに締代をもって摺接し、これにより外側リンク部9とブッシュ13との間をシールする構成となっている。
【0054】
23は外側リンク部9とブッシュ13との間に左,右方向に圧縮変形した状態で配設された皿ばねで、この皿ばね23は、シールリング22よりも弾性率(ばね定数)の大きな弾性材料、例えばばね鋼等の金属材料等によってブッシュ13側に向けて縮径した円錐状の筒体として形成され、自由長状態では図6に示す如きテーパ形状を有している。
【0055】
そして、シールリング22と皿ばね23とは別々に形成され、シール装着穴12に対し皿ばね23をシールリング22の内径側に一緒に挿嵌して組込む。これにより皿ばね23は、その最大径側となる外端部23Aがシール装着穴12の底部端面12Aに弾性的に当接し、最小径側となる内端部23Bはブッシュ13の端面13Aに弾性的に摺接している。
【0056】
このため、皿ばね23は、シールリング22をシール装着穴12の周壁面12Bとブッシュ13の端面13Aとに向けて弾性的に押圧すると共に、隣り合う外側リンク部9と内側リンク部10との間に作用するスラスト荷重を受承する構成となっている。
【0057】
ここで、皿ばね23は、図6に示すように左,右方向(軸方向)の自由長が寸法L0 となっている。また、この皿ばね23は、図5に示す無負荷状態での位置から図5中の二点鎖線で示す最大圧縮位置(皿ばね23がシール装着穴12の底部端面12Aに最も近付く位置)まで変形させた場合の最大撓み量が寸法L1 となっている。そして、この最大撓み量L1 は、前述した外側リンク部9と内側リンク部10との間の隙間寸法S1 に対して、L1 >S1 となる関係に設定され、具体的には、例えば隙間寸法S1 の約2〜3倍程度(L1 =S1 ×2.0〜3.0)、好ましくは約2.5mm程度の大きさになっている。
【0058】
また、皿ばね23は、図5中に一点鎖線で示す自由長状態(図6参照)から実線で示す無負荷状態まで撓ませた場合の初期撓み量が寸法L2 となっている。そして、この初期撓み量L2 は、前記隙間寸法S1 に対してL2 >S1 となる関係に設定され、具体的には、例えば隙間寸法S1 の約1.5〜2倍程度(L2 =(S1 ×1.5〜2.0)、好ましくは約1.5mm程度の大きさになっている。
【0059】
一方、シール装置21は、図6に示すようにシールリング22と皿ばね23とを含めた軸方向の自由長が寸法P0 となっている。これによりシール装置21を図6に示す自由長状態から図5に示す無負荷状態まで撓ませた場合の初期撓み量、即ちシールリング22と皿ばね23との合計の初期撓み量Pは、無負荷状態でのシール装着穴12とブッシュ13との間の隙間を寸法P1 としたときに、P=P0 −P1 として表される。
【0060】
そして、この初期撓み量Pは、前記隙間寸法S1 に対して、P>S1 の関係に設定され、具体的には約3.5〜4.5mm程度、好ましくは約4.0mm程度の大きさになっている。
【0061】
さらに、この皿ばね23は、図5に示すように外端部23Aとシール装着穴12との間の径方向の隙間が寸法S2 となり、内端部23Bと連結ピン14との間方向の隙間は寸法S3 となり、これらの隙間寸法S2 ,S3 は、S2 <S3 となる関係に設定されている。
【0062】
なお、24は下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体、25はこの上部旋回体24の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置である。
【0063】
本実施の形態による油圧ショベルは、上述の如き構成を有するもので、路上走行時には走行モータ(図示せず)によって駆動輪4を回転駆動することにより、履帯7を遊動輪3と駆動輪4との間で周回動作させ、これにより車体を前,後方向等に走行させる。
【0064】
また、このように履帯7が周回動作を行うときには、シール装置21によってトラックリンク8の外側リンク部9とブッシュ13との間がシールされるから、これによってブッシュ13と連結ピン14との間に土砂等の異物が侵入するのを遮断できる共に、両者間の隙間に充填したグリースが外部に漏洩するのを防止することができる。
【0065】
ここで、本実施の形態では、シール装置21は、シールリング22と皿ばね23とをシール装着穴12に対して一緒に組込み、皿ばね23の弾性力によってシールリング22をシール装着穴12の底部端面12Aとブッシュ13の端面13Aとに弾性的に押付ける構成としている。そして、皿ばね23は、圧縮変形時の最大撓み量L1 を、外側リンク部9と内側リンク部10との間の隙間寸法S1 よりも大きく設定する構成としている。
【0066】
これにより、履帯7の周回動作時に、トラックリンク8に対して図4中に示す矢示F1 方向のスラスト荷重が作用することにより、互いに隣り合う外側リンク部9と内側リンク部10とが図7に示すように当接状態におかれたときでも、このときの皿ばね23の撓み量を、最大撓み量L1 よりも小さく抑えることができる。そして、皿ばね23は、図5中に二点鎖線で示す最大圧縮位置まで大きく弾性変形することはなくなり、この皿ばね23が有する優れた弾性力を長期に亘って保持することができる。
【0067】
また、皿ばね23は、初期撓み量L2 を外側リンク部9と内側リンク部10との間の隙間寸法S1 よりも大きく設定する構成としたので、トラックリンク8に対し図4中に示す矢示F2 方向のスラスト荷重が作用することにより、外側リンク部9と内側リンク部10とが図8に示す最大離間状態におかれた場合でも、皿ばね23をシール装着穴12の底部端面12Aとブッシュ13の端面13Aとの間で弾性変形状態に保持することができる。そして、この皿ばね23の弾性力によって、シールリング22をシール装着穴12の周壁面12Bとブッシュ13の端面13Aとに押圧することができる。
【0068】
また、シール装置21全体の初期撓み量P(P=P0 −P1 )を、外側リンク部9と内側リンク部10との間の隙間寸法S1 よりも大きく設定したので、これによっても、外側リンク部9と内側リンク部10とが最大離間状態におかれた場合に、皿ばね23をシール装着穴12の底部端面12Aとブッシュ13の端面13Aとの間で弾性変形状態に保持することができる。
【0069】
従って、本実施の形態によれば、トラックリンク8の外側リンク部9と内側リンク部10とが当接状態におかれた場合でも、最大離間状態におかれた場合でも、皿ばね23は、常に安定した弾性力をシールリング22に対して付与することができ、シールリング22によって外側リンク部9とブッシュ13との間を面接触状態で良好にシールし続けることができる。
【0070】
また、皿ばね23の外端部23A、内端部23Bをそれぞれシール装着穴12の底部端面12A,ブッシュ13の端面13Aに弾性的に当接させる構成としたから、上述の如くトラックリンク8にスラスト荷重が作用したときには、このスラスト荷重を皿ばね23によって受承することができ、シールリング22に伝わるスラスト荷重を低減することができる。
【0071】
これによって、ブッシュ13の端面13Aに摺接するシールリング22の面圧を高く設定した場合でも、皿ばね23により従来技術で述べたようにシールリング22が疲労変形する事態を防止することができると共に、ブッシュ13との間でシールリング22に生じる摩耗、損傷等を減らすことができ、シールリング22のシール機能を一層高めることができる。また、履帯7の周回動作時には、皿ばね23によって外側リンク部9とブッシュ13との間に適度な摺動抵抗を与えることができ、従来技術で述べたような履帯7のばたつきを抑えて、履帯7の動きを安定化させることができる。
【0072】
また、皿ばね23は、外端部23Aをシール装着12の底部端面12Aに当接させ、内端部23Bをブッシュ13の端面13Aに摺接させる構成としたので、皿ばね23をブッシュ13側に向けてテーパ状に縮径する状態で配置することができる。
【0073】
これにより皿ばね23は、シールリング22を外側リンク部9とブッシュ13の端面13Aとの両方に向けて強く押圧でき、両者間をより良好にシールすることができる。また、シールリング22によって皿ばね23側への雨水、泥水等の浸入を遮断することができ、皿ばね23に生じる錆を防止でき、これによっても皿ばね23が有する弾性力を長期に亘って維持することができる。
【0074】
さらに、皿ばね23は、内端部23Bと連結ピン14との間の隙間寸法S3 を外端部23Aとシール装着穴12との間の隙間寸法S2 よりも大きく設定したから、連結ピン14と皿ばね23の内端部23Bとを非接触の状態に保持することができる。これによって、履帯7の周回動作に伴って各トラックリンク8が回動するときに、例えブッシュ13と皿ばね23とが互いに共廻りしたとしても、皿ばね23の内端部23Bが連結ピン14の外周面に摺接する事態を防止でき、連結ピン14に摩耗、損傷が生じるのを抑えることができる。
【0075】
一方、シールリング22と皿ばね23とは別体に構成したので、シール装置21の部品交換時には、シールリング22と皿ばね23とをそれぞれ個別に交換することができ、シールリング22と皿ばね23とを一体に形成した場合と比較して部品コスト等の低減を図ることができる。
【0076】
また、ブッシュ13は、左,右の端面13Aをそれぞれ垂直平坦面として形成したから、これらの端面13Aの形状を簡略化でき、ブッシュ13の加工を容易に行うことができ、加工時の作業性等を高めることができる。
【0077】
次に、図9よび図10は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。然るに、本実施の形態では、第1の実施の形態で述べたシール装置21に替えてシール装置31を設け、このシール装置31は、シールリング32と皿ばね33とを一体成形する構成としたことにある。
【0078】
ここで、シールリング32は、第1の実施の形態によるシールリング22と同様の弾性樹脂材料を用いることによってリング状に形成され、自由長状態では図10に示す如く横断面が略三角形状ないし略台形状をなしている。そして、このシールリング32は、内周側が皿ばね33と同様にブッシュ13側に向けてテーパ状に縮径したテーパ面32Aとして形成されている。
【0079】
また、皿ばね33は、第1の実施の形態で述べた皿ばね23と同様に形成されて外端部33A、内端部33Bを有し、シールリング32のテーパ面32Aに固着して設けられている。
【0080】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に本実施の形態では、シール装置31は、シールリング32と皿ばね33とを一体成形する構成としたので、シール装置31をシール装着穴12に組付けるときには、シールリング32と皿ばね33とを一つに纏めて組付けることができ、第1の実施の形成で述べたようにシールリングと皿ばねとを別々に組付ける手間を省いて、シール装置31の組付性を高めることができる。
【0081】
次に、図11ないし図14は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ブッシュの端面は、シールリングが当接するシールリング当接端面を、皿ばねが当接する皿ばね当接端面よりも軸方向に突出して設け、これらのシールリング当接端面と皿ばね当接端面との間には環状の段差部を設ける構成としたことにある。
【0082】
なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0083】
図中、41は各トラックリンク8の内側リンク部10間に設けられた本実施の形態に用いるブッシュで、該ブッシュ41は、第1の実施の形態によるブッシュ13とほぼ同様に筒状体として形成され、その左,右の両端側は端面42(一方のみ図示)となっている。
【0084】
ここで、ブッシュ41の端面42は、その径方向の途中から外側に位置して設けられ、後述のシールリング52が当接するシールリング当接端面42Aと、該シールリング当接端面42Aよりも径方向の内側に位置して該シールリング当接端面42Aよりも軸方向に突出して設けられ、後述の皿ばね53が当接する皿ばね当接端面42Bとによって構成されている。
【0085】
そして、このブッシュ41の端面42は、シールリング当接端面42Aと皿ばね当接端面42Bとが、それぞれブッシュ41の軸線に対して垂直に延びる環状の垂直面として形成されると共に、これらのシールリング当接端面42Aと皿ばね当接端面42Bとの間には、軸方向に延びる環状の段差部43が設けられている。
【0086】
51は外側リンク部9とブッシュ41との間に位置して、シール装着穴12内に設けられた本実施の形態に用いるシール装置で、該シール装置51は、第1の実施の形態によるシール装置21とほぼ同様に、後述のシールリング52、皿ばね53によって構成されている。
【0087】
52は連結ピン14の外周側に設けられたシールリングで、該シールリング52についても、第1の実施の形態によるシールリング22と同様に、弾性樹脂材料によって連結ピン14よりも大径なOリングとして形成され、自由長状態では図12に示す形状を有している。
【0088】
ここで、シールリング52は、シール装着穴12の周壁面12Bとブッシュ41のシールリング当接端面42Aとの間に配設され、その内径側には段差部43が挿嵌されている。そして、シールリング52は、皿ばね53のばね力によって周壁面12Bとシールリング当接端面42Aとに締代をもって当接し、外側リンク部9とブッシュ41との間をシールする構成となっている。
【0089】
53は外側リンク部9とブッシュ41との間に左,右方向に圧縮変形した状態で配設された皿ばねで、該皿ばね53についても、第1の実施の形態による皿ばね23と同様に、シールリング52よりも大きな弾性率(ばね定数)をもった金属材料等によって形成され、外端部53Aと内端部53Bとを有している。
【0090】
そして、皿ばね53は、自由長状態では図12に示す如く形成され、該皿ばね53の軸方向の自然長L0 ′は、第1の実施の形態による皿ばね23の自然長L0 よりも小さく設定されている。そして、この皿ばね53は、外端部53Aがシール装着穴12の底部端面12Aに弾性的に当接し、内端部53Bがブッシュ41の皿ばね当接端面42Bに弾性的に当接している。
【0091】
また、皿ばね53は、第1の実施の形態による皿ばね23と同様に、図11に示す無負荷状態での位置から図11中に二点鎖線で示す最大圧縮位置まで変形させた場合の最大撓み量が寸法L1 ′となり、この最大撓み量L1 ′は、外側リンク部9と内側リンク部10との間の隙間寸法S1 に対して、L1 ′>S1 となる関係に設定されるものである。
【0092】
さらに、皿ばね53は、図11中に一点鎖線で示す自由長状態(図12参照)から実線で示す無負荷状態まで撓ませた場合の初期撓み量が寸法L2 ′となり、この初期撓み量L2 ′は、前記隙間寸法S1 に対してL2 ′>S1 となる関係に設定されている。
【0093】
一方、シール装置51は、図12に示すようにシールリング52と皿ばね53とを含めた左,右方向の自由長が寸法P0 ′となっている。これにより、シール装置51は、図12に示す自由長状態から図11に示す無負荷状態まで撓ませた場合の初期撓み量P′が、P′=P0 ′−P1 として表され、この初期撓み量P′は、前記隙間寸法S1 に対してP′>S1 として表される。
【0094】
また、この皿ばね53は、図11に示すように外端部53Aとシール装着穴12との間の径方向の隙間が寸法S2 ′となり、内端部53Bと連結ピン14との間の径方向の隙間は寸法S3 ′となり、これらの隙間寸法S2 ′,S3 ′は、S2 ′<S3 ′となる関係に設定されている。
【0095】
かくして、このように構成される本実施の形態では、ブッシュ41の端面42は、皿ばね当接端面42Bをシールリング当接端面42Aよりも軸方向に突出させ、シール装着穴12の底部端面12Aに近付ける構成としたから、この皿ばね当接端面42Bを軸方向に突出させた分だけ、皿ばね当接端面42Bとシール装着穴12の底部端面12Aとの間隔を狭めることができる。
【0096】
これにより、第1の実施の形態による皿ばね23よりも小さな自然長L0 ′をもった皿ばね53を、ブッシュ41の端面42とシール装着穴12の底部端面12Aとの間に圧縮変形させた状態で組付けることができる。
【0097】
従って、トラックリンク8の外側リンク部9と内側リンク部10とが当接状態におかれた場合でも、最大離間状態におかれた場合でも、皿ばね23のばね力によってシールリング52をブッシュ41の端面42とシール装着穴12の周壁面12Bとに向けて安定して押圧でき、両者の間を良好にシールすることができ、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0098】
また、このように皿ばね53の自然長L0 ′を小さく設定することにより、例えば皿ばね53の最大撓み量L1 ′等を小さくでき、これにより皿ばね53の耐久性、寿命等を高めてシール装置51の信頼性等を高めることができる。
【0099】
また、ブッシュ41のシールリング当接端面42Aは、皿ばね当接端面42Bよりもシール装着穴12の底部端面12Aから左,右方向に離して配置する構成としたから、シール装着穴12と皿ばね当接端面42Bとの間には、シールリング52を収容するための収容スペースを第1の実施の形態と同様に確保でき、該シールリング52の組付作業等を円滑に行うことができる。そして、シールリング52が皿ばね53によって過剰に圧縮変形する虞れがなくなり、該シールリング52の耐久性、寿命等を高めることができる。
【0100】
さらに、ブッシュ41の段差部43には、シールリング52の内径側を挿嵌する構成としたから、この段差部43によってシールリング52を径方向に位置決めでき、シールリング52をブッシュ41に組付けるときの組付性等を高めることができる。
【0101】
次に、図15は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ブッシュの端面は、シールリング当接端面を皿ばね当接端面に向けて縮径する円錐面として形成したことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0102】
図中、61は本実施の形態に用いるブッシュで、該ブッシュ61は、第1の実施の形態によるブッシュ13とほぼ同様に筒状体として形成され、その左,右方向の両端側は端面62(一方のみ図示)となっている。
【0103】
ここで、ブッシュ61の端面62は、第3の実施の形態によるブッシュ41とほぼ同様に、径方向の途中から斜め外向きに傾斜して設けられたシールリング当接端面62Aと、該シールリング当接端面62Aよりも径方向の内側に位置し軸方向に突出して設けられた皿ばね当接端面62Bとによって構成されている。
【0104】
そして、前記シールリング当接端面62Aは、皿ばね当接端面62B側へと軸方向に縮径した円錐面(テーパ面)として形成されると共に、皿ばね当接端面62Bは、連結ピン14に対して垂直方向に延びた環状の垂直面として形成されている。
【0105】
71は本実施の形態に用いるシール装置で、該シール装置71は、第1の実施の形態によるシール装置21とほぼ同様に、後述のシールリング72、皿ばね73によって構成されている。
【0106】
72はシールリングで、該シールリング72についても、第1の実施の形態によるシールリング22と同様に、弾性樹脂材料によって連結ピン14よりも大径なOリングとして形成されている。
【0107】
ここで、シールリング72は、シール装着穴12の周壁面12Bとブッシュ61のシールリング当接端面62Aとの間に配設されている。そして、シールリング72は、その内径側にシールリング当接端面62Aが斜めから挿嵌されると共に、皿ばね73のばね力によってシール装着穴12の周壁面12Bと前記シールリング当接端面62Aとに締代をもって当接し、外側リンク部9とブッシュ61との間をシールする構成となっている。
【0108】
73は外側リンク部9とブッシュ61との間に左,右方向に圧縮変形した状態で配設された皿ばねで、該皿ばね73についても、第3の実施の形態による皿ばね53とほぼ同様に構成され、第1の実施の形態による皿ばね23よりも小さな自然長を有している。そして、皿ばね73は、外端部73Aがシール装着穴12の底部端面12Aに弾性的に当接し、内端部73Bがブッシュ61の皿ばね当接端面62Bに弾性的に当接している。
【0109】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、ブッシュ61の端面62は、皿ばね当接端面62Bをシールリング当接端面62Aに対して軸方向に突出させて配置できるから、皿ばね73をシール装着穴12の底部端面12Aとブッシュ61の皿ばね当接端面62Bとの間に圧縮変形させた状態で組付けることができる。そして、シール装着穴12の周壁面12Bとシールリング当接端面62Bとの間には、シールリング72を収容するための収容スペースを確保できると共に、シールリング72が皿ばね73によって過剰に圧縮変形する虞れをなくし、第3の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0110】
また、ブッシュ61のシールリング当接端面62Aを円錐面として形成することにより、シールリング当接端面62Aおよび皿ばね当接端面62Bの加工を容易に行うことができる。そして、ブッシュ61のシールリング当接端面62Aをシールリング72の内径側へと斜めに挿嵌させることにより、このシールリング当接端面62Aを用いシールリング72を径方向に位置決めすることが可能となり、シールリング72の組付性等を高めることができる。
【0111】
なお、第3の実施の形態では、シール装置51は、シールリング52と皿ばね53とを互いに別体に形成するものとして述べたが、これに替えて、例えば図16に示す変形例のように、シール装置51′を構成するシールリング52′には、皿ばね53′を第2の実施の形態の場合と同様に一体成形する構成としてもよい。
【0112】
そして、この場合には、シール装置51′の組付時にシールリング52′と皿ばね53′とを別々にシール装着穴12内に組付ける手間を省くことができ、シール装置51′の組付性を高めることができる。
【0113】
また、第4の実施の形態についても、シール装置71は、シールリング72と皿ばね73とを互いに別体に形成するものとして述べたが、これに替えて、例えば図17に示す変形例の如く、シール装置71′を構成するシールリング72′には皿ばね73′を一体成形する構成としてもよい。
【0114】
また、第2の実施の形態では、シール装置31は、シールリング32と皿ばね33とを一体成形する構成として述べたが、これに替えて、例えば皿ばね33をシールリング32に対して焼付けまたは接着等の手段を用いて固着する構成としてもよい。この点は前述した変形例によるシール装置51′,71′についても同様である。
【0115】
さらに、各実施の形態では、装軌式車両として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、油圧クレーン等の装軌式車両にも広く適用できるものである。
【0116】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間をシールするシール装置は、皿ばねによってシールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに向けて弾性的に押圧する構成とし、前記外側リンク部には、連結ピンが挿嵌されるピン嵌合穴と、該ピン嵌合穴と同軸な有底穴として形成され前記ブッシュの端面との間で前記シールリングが皿ばねと共に装着されるシール装着穴とを設け、前記皿ばねは、最大径側となる外端部が前記シール装着穴の底部端面に当接すると共に、最小径側となる内端部が前記ブッシュの端面に当接する構成としたから、トラックリンクにスラスト荷重が作用した場合でも、皿ばねはスラスト荷重を外側リンク部とブッシュとの間で受承し、シールリングに伝わるスラスト荷重を低減することができると共に、皿ばねの弾性力によって、シールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに弾性的に押付けることができ、外側リンク部とブッシュの端面との間を面接触状態でシールすることができる。
【0117】
これにより、ブッシュの端面に摺接するシールリングの面圧を大きく設定した場合でも、シールリングに生じる摩耗、損傷等を減らすことができると共に、シールリングが疲労変形する事態を防止して、その寿命を延ばすことができる。また、履帯の周回動作時には、皿ばねによって外側リンク部とブッシュとの間に適度な摺動抵抗を与えることができ、従来技術で述べたような履帯のばたつきを抑えて、履帯の動きを安定化させることができる。さらに、皿ばねは、シールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに弾性的に押付けることができるから、このシールリングによって外側リンク部とブッシュの端面との間を良好にシールすることができる。
【0118】
しかも、皿ばねは、外端部を外側リンク部に設けたシール装着穴の底部端面に当接させ、内端部をブッシュの端面に当接させる構成としたから、皿ばねによりシールリングを外側リンク部とブッシュの端面との両方に向けて強く押圧でき、両者間をより良好にシールすることができる。
【0119】
請求項の発明では、ブッシュの端面を全面に亘って垂直平坦面として形成したから、このブッシュの端面形状を簡略化でき、ブッシュの加工時の作業性等を高めることができる。
【0120】
また、請求項の発明では、ブッシュの端面は、皿ばね当接端面をシールリング当接端面よりも径方向の内側の位置で軸方向に突出させて配置する構成としたから、皿ばねの左,右方向の自然長を小さく設定した場合でも、該皿ばねを外側リンク部とブッシュの端面との間に圧縮変形させた状態で組付けることが可能となり、このような自然長の小さな皿ばねを用いることにより、該皿ばねの寿命、耐久性等を高めることができる。また、外側リンク部とブッシュの端面との間にはシールリングを収容するための収容スペースを形成することができ、シールリングの組付作業等を円滑に行うことができると共に、シールリングが皿ばねによって過剰に圧縮変形する虞れをなくして、該シールリングの寿命、耐久性等を高めることができる。
【0121】
さらに、請求項の発明では、ブッシュの端面は、シールリング当接端面と皿ばね当接端面とをそれぞれ垂直面として形成し、両者の間を環状の段差部として形成したから、この段差部をシールリングの内径側に挿嵌することにより、該シールリングを径方向に位置決めでき、シールリングの組付性等を高めることができる。
【0122】
さらに、請求項の発明のように、シールリング当接端面を円錐面として形成した場合には、このシールリング当接端面をシールリングの内径側に斜めに接触させることができ、シールリング当接端面によってシールリングの組付性等を高めることができると共に、シールリング当接端面と皿ばね当接端面との加工を容易に行うことができる。
【0123】
一方、請求項の発明では、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 を、皿ばねの圧縮変形時の最大撓み量L1 ,L1 ′よりも小(S1 <L1 ,S1 <L1 ′)となる関係に設定したので、トラックリンクにスラスト荷重が作用して、内側リンク部と外側リンク部との対向面同士が当接(衝突)したときでも、このときの皿ばねの撓み量を最大撓み量L1 ,L1 ′よりも小さく抑えることができ、皿ばねが有する優れた弾性力を長期に亘って保持することができる。これにより皿ばねはシールリングに対して安定した弾性力を付与することができ、外側リンク部とブッシュの端面との間のシール性をより高めることができる。
【0124】
また、請求項の発明では、皿ばねの初期撓み量L2 ,L2 ′を、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 よりも大(L2 >S1 ,L2 ′>S1 )となる関係に設定したので、トラックリンクに作用するスラスト荷重によって外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法が実質的に隙間寸法S1 の約2倍の大きさ(2×S1 )になったときでも、この外側リンク部と内側リンク部との間で皿ばねを弾性変形状態に保つことができる。これにより皿ばねはシールリングに対して安定した弾性力を付与でき、請求項の発明と同様に外側リンク部とブッシュの端面との間のシール性を高めることができる。
【0125】
また、請求項の発明のように、シールリングと皿ばねとの合計の初期撓み量P,P′を、外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 よりも大(P>S1 ,P′>S1 )となる関係に設定した場合についても、請求項の発明と同様に、トラックリンクに作用するスラスト荷重によって外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法が実質的に隙間寸法S1 の約2倍の大きさになったときに、この外側リンク部と内側リンク部との間で皿ばねを弾性変形状態に保つことができ、外側リンク部とブッシュの端面との間のシール性を高めることができる。
【0126】
さらに、請求項の発明では、皿ばねの外端部とシール装着穴との間の径方向の隙間寸法S2 ,S2 ′を、皿ばねの内端部と連結ピンとの間の径方向の隙間寸法S3 ,S3 ′よりも小(S2 <S3 ,S2 ′<S3 ′)となる関係に設定したので、皿ばねの内端部と連結ピンとを非接触状態に保持することができ、トラックリンクの回動時に例えブッシュと皿ばねとが互いに共廻りしたとしても、皿ばねが連結ピンの外周面に摺接する事態を防止することができ、連結ピンの耐久性、寿命等を高めることができる。
【0127】
さらに、請求項10の発明では、シールリングと皿ばねとは別体に構成し、外側リンク部とブッシュの端面との間に一緒に組込む構成としたので、シール装置の部品交換時には、シールリングと皿ばねとをそれぞれ個別に交換することができ、シールリングと皿ばねとを一体に形成した場合に比較して、部品コスト等の低減を図ることができる。
【0128】
請求項11の発明では、シールリングには皿ばねを一体に設ける構成としたので、シール装置の組付時にはシールリングと皿ばねをそれぞれを別々にシール装着穴内に組付ける手間を省くことができ、シール装置の組付性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に適用される油圧ショベルを示す外観図である。
【図2】図1中の履帯を拡大して示す正面図である。
【図3】各トラックリンク間の連結部を示す図2中の矢示III −III 方向からみた拡大断面図である。
【図4】各トラックリンク間の連結部を示す図3中の矢示IV−IV方向からみた横断面図である。
【図5】図4中の外側リンク部と内側リンク部との対向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【図6】図5中のシール装置を自由長状態で示す断面図である。
【図7】外側リンク部と内側リンク部とを当接状態で示す図5と同様の位置からみた断面図である。
【図8】外側リンク部と内側リンク部とを最大離間状態で示す図5と同様の位置からみた断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態による外側リンク部と内側リンク部との対向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【図10】図9中のシール装置を自由長状態で示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態による外側リンク部と内側リンク部との対向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【図12】図11中のシール装置を自由長状態で示す断面図である。
【図13】外側リンク部と内側リンク部とを当接状態で示す図11と同様の位置からみた断面図である。
【図14】外側リンク部と内側リンク部とを最大離間状態で示す図11と同様の位置からみた断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態による外側リンク部と内側リンク部との対向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態の変形例による外側リンク部と内側リンク部との対向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態の変形例による外側リンク部と内側リンク部との対向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
7 履帯
8 トラックリンク
9 外側リンク部
10 内側リンク部
11 ピン嵌合穴
12 シール装着穴
12A 底部端面
13,41,61 ブッシュ
13A,42,62 端面
14 連結ピン
21,31,51,51′,71,71′ シール装置
22,32,52,52′,72,72′ シールリング
23,33,53,53′,73,73′ 皿ばね
23A,33A,53A,73A 外端部
23B,33B,53B,73B 内端部
42A,62A シールリング当接端面
42B,62B 皿ばね当接端面
43 段差部
S1 ,S2 ,S2 ′,S3 ,S3 ′ 隙間寸法
L1 ,L1 ′ 最大撓み量
L2 ,L2 ′P,P′ 初期撓み量

Claims (11)

  1. 長手方向一側に外側リンク部が形成されると共に長手方向他側に内側リンク部が形成され、互いに無端状に連結される左,右のトラックリンクと、前記各トラックリンクの内側リンク部間に設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部と対向して配置されたブッシュと、前記ブッシュ内に挿入して設けられ、左,右方向の両端側が前記外側リンク部に嵌合して連結された連結ピンと、前記各トラックリンクの外側リンク部とブッシュとの間に位置して前記連結ピンの外周側に設けられたシール装置とからなる履帯において、
    前記シール装置は、弾性材料により前記連結ピンよりも大径のリングとして形成され、前記外側リンク部とブッシュの端面との間をシールするシールリングと、前記外側リンク部とブッシュとの間に圧縮変形可能に配設され、前記シールリングを外側リンク部とブッシュの端面とに向けて弾性的に押圧する皿ばねとにより構成し
    前記外側リンク部には、前記連結ピンが挿嵌されるピン嵌合穴と、該ピン嵌合穴と同軸な有底穴として形成され前記ブッシュの端面との間で前記シールリングが皿ばねと共に装着されるシール装着穴とを設け、
    前記皿ばねは、最大径側となる外端部が前記シール装着穴の底部端面に当接すると共に、最小径側となる内端部が前記ブッシュの端面に当接する構成としたことを特徴とする履帯。
  2. 前記ブッシュの端面は、全面に亘って垂直で、かつ平坦な垂直平坦面として形成してなる請求項1に記載の履帯。
  3. 前記ブッシュの端面は、径方向の途中から外側に設けられ前記シールリングが当接する環状のシールリング当接端面と、該シールリング当接端面よりも径方向内側に軸方向に突出して設けられ前記皿ばねが当接する環状の皿ばね当接端面とにより構成してなる請求項1に記載の履帯。
  4. 前記シールリング当接端面と皿ばね当接端面は、それぞれ垂直面によって形成し、これらシールリング当接端面と皿ばね当接端面との間には、環状の段差部を設けてなる請求項に記載の履帯。
  5. 前記シールリング当接端面は円錐面により形成してなる請求項に記載の履帯。
  6. 前記外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 は、前記皿ばねの圧縮変形時の最大撓み量L1 ,L1 ′よりも小(S1 <L1 ,S1 <L1 ′)となる関係に設定してなる請求項1,2,3,4または5に記載の履帯。
  7. 前記皿ばねの初期撓み量L2 ,L2 ′は、前記外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 よりも大(L2 >S1 ,L2 ′>S1 )となる関係に設定してなる請求項1,2,3,4,5または6に記載の履帯。
  8. 前記シールリングと皿ばねとの合計の初期撓み量P,P′は、前記外側リンク部と内側リンク部との間の隙間寸法S1 よりも大(P>S1 ,P′>S1 )となる関係に設定してなる請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の履帯。
  9. 前記皿ばねは前記連結ピンとシール装着穴との間に径方向の隙間をもって挿入し、前記皿ばねの外端部と前記シール装着穴との間の径方向の隙間寸法S2 ,S2 ′は、前記皿ばねの内端部と前記連結ピンとの間の径方向の隙間寸法S3 ,S3 ′よりも小(S2 <S3 ,S2 ′<S3 ′)となる関係に設定してなる請求項2,3,4,5,6,7または8に記載の履帯。
  10. 前記シールリングと皿ばねとは別体に構成し、前記外側リンク部とブッシュの端面との間に一緒に組込む構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の履帯。
  11. 前記シールリングには皿ばねを一体に設ける構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の履帯。
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