JPH09156548A - 履 帯 - Google Patents

履 帯

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Publication number
JPH09156548A
JPH09156548A JP34643495A JP34643495A JPH09156548A JP H09156548 A JPH09156548 A JP H09156548A JP 34643495 A JP34643495 A JP 34643495A JP 34643495 A JP34643495 A JP 34643495A JP H09156548 A JPH09156548 A JP H09156548A
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JP
Japan
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link
connecting pin
bush
link portion
bodies
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Application number
JP34643495A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nishimori
博幸 西森
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣り合うトラックリンクの互いに対向する面
が直接摺動するのを防止でき、トラックリンク間で異音
や早期の摩耗を生じない履帯を提供する。 【解決手段】 リンク本体23の一端側には外側リンク
部24が、他端側には内側リンク部25がそれぞれ設け
られる。また、外側リンク部24のピン挿嵌穴24Cに
は連結ピン27が挿嵌され、内側リンク部25のブッシ
ュ挿嵌穴25Cにはブッシュ28が挿嵌される。そし
て、リンク本体23の連結ピン27が隣り合うリンク本
体23のブッシュ28の内周側に挿嵌される。これによ
り、外側リンク部24と相手方の内側リンク部25とは
回動可能に連結される。また、外側リンク部24と相手
方の内側リンク部25との間には摺動板30が連結ピン
27の周囲に装着され、両者の間に隙間S1 を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル,クレーン,ブルドーザ等の装軌式車両に用いて好適
な履帯に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の装軌式車両に
用いられる履帯は、複数個のトラックリンクを無端状と
なるように互いに回動可能に連結することにより構成さ
れており、例えば実開平3−80158号公報等に記載
されている。
【0003】ここで、この種の従来技術による履帯を例
えば油圧ショベル等に適用した場合を例に挙げて、図8
ないし図11に基づき説明する。
【0004】図において、1は油圧ショベルの走行部を
つかさどる下部走行体を示し、該下部走行体1は、後述
するトラックフレーム2、スプロケット3、アイドラ
4、履帯7等から構成されている。
【0005】まず、2は下部走行体1の骨組みを構成す
るトラックフレームを示し、該トラックフレーム2は、
中央に配設され、後述の上部旋回体17を支持するセン
ターフレーム2Aと、該センターフレーム2Aの左,右
両側に設けられ、前後方向に伸長した一対のサイドフレ
ーム2B(片方のみ図示)とから構成されている。
【0006】3はサイドフレーム2Bの一端側に設けら
れ、外周側に複数個の歯部3A,3A,…が形成された
駆動輪としてのスプロケットを示し、該スプロケット3
は、走行用油圧モータ(図示せず)によって回転駆動さ
れることにより、前記各歯部3Aに係合した履帯7を周
回駆動するものである。
【0007】4はサイドフレーム2Bの他端側に設けら
れた遊動輪としてのアイドラを示し、該アイドラ4は履
帯7の周回動作に追従して回転しつつ、履帯張り機構
(図示せず)によって該履帯7に所定の張りを与えるよ
うになっている。
【0008】5,5はサイドフレーム2Bの中央寄り上
側に設けられた2個の上側ローラ、6,6,…はサイド
フレーム2Bの下側に位置し、スプロケット3とアイド
ラ4との間に複数個列設された下側ローラをそれぞれ示
し、該各ローラ5,6は、履帯7の周回動作時に該履帯
7を周回方向に案内するものである。
【0009】7はスプロケット3とアイドラ4とに亘っ
て巻装された履帯を示し、該履帯7は図9に示すよう
に、後述する複数個のトラックリンク8を無端状となる
ように互いに回動可能に連結することによって構成され
ている。そして、履帯7は、各トラックリンク8の連結
部分に位置する後述のブッシュ14にスプロケット3の
各歯部3Aを係合させつつアイドラ4との間に巻装さ
れ、この状態で該スプロケット3が回転駆動されること
により、履帯7は周回動作して下部走行体1を走行させ
るものである。
【0010】8,8,…は履帯7を構成するトラックリ
ンクを示し、該各トラックリンク8は図10に示すよう
に、後述のリンク本体9と、該リンク本体9に一体的に
固着されたトラックシュー12と、前記リンク本体9を
互いに連結する後述の連結ピン13とから大略構成され
ている。
【0011】9,9は各トラックリンク8を構成するリ
ンク本体を示し、該各リンク本体9は図10に示すよう
に履帯7の巻装方向(長手方向)に伸長しつつ、左,右
に離間して配設され、該各リンク本体9の外側(履帯7
の巻装方向の外周側)には、後述する板状のトラックシ
ュー12がボルト(図示せず)等を介して一体的に固着
されている。
【0012】ここで、各リンク本体9の長手方向一端側
には外側リンク部10が形成され、該外側リンク部10
には、図9に示すように外側面10Aから内側面10B
へと板厚方向に貫通し、連結ピン13が圧入嵌合される
挿嵌穴としてのピン挿嵌穴10Cが形成されている。ま
た、リンク本体9の長手方向他端側には内側リンク部1
1が形成され、該内側リンク部11には外側面11Aか
ら内側面11Bへと板厚方向に貫通し、ブッシュ14が
圧入嵌合される挿嵌穴としてのブッシュ挿嵌穴11Cが
形成されている。
【0013】そして、各リンク本体9はそれぞれの外側
リンク部10と内側リンク部11とが互いに隣り合うよ
うにして連結ピン13およびブッシュ14により回動可
能に連結されている。また、この状態で外側リンク部1
0の内側面10Bと、内側リンク部11の外側面11A
とは図9に示すように、後述のスラストリング15によ
り形成される隙間Sを介して連結ピン13(ブッシュ1
4)の軸方向で互いに対向するようになる。さらに、各
リンク本体9の外側リンク部10には、ピン挿嵌穴10
Cを内側面10B側で拡径させるようにして環状の段付
穴10Dが形成され、該段付穴10Dは後述のシールリ
ング16とスラストリング15とを装着すべく、前記内
側リンク部11のブッシュ挿嵌穴11Cよりも僅かに大
径となっている。
【0014】12は金属板からなるトラックシューを示
し、該トラックシュー12はリンク本体9の外側にボル
ト等を介して一体的に固定されている。また、トラック
シュー12の外側面には、幅方向に横断するように板状
の爪部12A(図9参照)が一体形成され、トラックシ
ュー12の外側面を接地した状態で周回駆動される履帯
7が地面を容易に捕らえうるようになっている。
【0015】13は隣り合うリンク本体9,9間を互い
にピン結合した連結ピンを示し、該連結ピン13は強靭
性材料からなり、長手方向一端の中央部から長手方向に
伸長する油通穴13Aと、該油通穴13Aから外周面へ
と貫通する油通孔13Bとが内部に形成されると共に、
油通穴13A内に機械油等の潤滑油を封入した状態で一
端側の開口部をボルト(図示せず)等によって封印した
構成となっている。そして、連結ピン13は、リンク本
体9の外側リンク部10に穿設したピン挿嵌穴10C内
に一体的に圧入嵌合されると共に、相手方となる各リン
ク本体9の内側リンク部11に設けたブッシュ14内に
微小な隙間をもって挿入され、この隙間には連結ピン1
3の油通穴13A内から油通孔13Bを介して供給され
る潤滑油の層が形成されることにより、連結ピン13と
ブッシュ14とは互いに円滑に摺動しうるようになって
いる。
【0016】また、連結ピン13の周囲には、ブッシュ
14の軸方向両端側に位置して段付穴10D内に、環状
のスラストリング15とシールリング16とが装着さ
れ、該シールリング16によって連結ピン13とブッシ
ュ14との間に供給される潤滑油が外部へ漏洩するのを
防止している。
【0017】14はリンク本体9の内側リンク部11に
設けたブッシュを示し、該ブッシュ14は、耐摩耗性や
耐久性の高い金属材料により円筒状に形成され、その長
さ寸法は図9に示す如く、左,右の内側リンク部11,
11間の間隔よりも僅かに長くなっている。そして、該
ブッシュ14は、内側リンク部11のブッシュ挿嵌穴1
1C内に一体的に圧入嵌合され、その両端側は各外側リ
ンク部10の段付穴10D内に隙間をもって挿入されて
いる。
【0018】15,15は金属材料からなる筒状のスラ
ストリングを示し、該各スラストリング15は図11に
示すように、ブッシュ14の軸方向両端側で各外側リン
ク部10の段付穴10D内に位置して連結ピン13の外
周側に装着されている。そして、各スラストリング15
は軸方向一端側が外側リンク10の段付穴10D底部側
とブッシュ14の外側端面とに摺接し、外側リンク部1
0の内側面10Bと内側リンク部11の外側面11Aと
の間に隙間Sを形成している。
【0019】16,16は外側リンク部10の段付穴1
0D内に各スラストリング15を介して装着されたシー
ルリングを示し、該各シールリング16は弾性材料等か
ら短尺筒状のシール部材として形成され、段付穴10D
の周面とブッシュ14の端面とに弾性的に摺接すること
により、該ブッシュ14と連結ピン13との間に注入さ
れた潤滑剤が外部へ漏洩したり、両者の間に外部から土
砂等の異物が侵入したりするのを防止している。
【0020】なお、17は下部走行体1上に旋回可能に
設けられた上部旋回体である。
【0021】従来技術による油圧ショベルは上述の如き
構成を有するもので、機械室内の原動機で油圧ポンプ
(いずれも図示せず)を駆動し、該油圧ポンプから吐出
される圧油を下部走行体1の走行用油圧モータに給,排
してスプロケット3を回転駆動し、該スプロケット3を
介して履帯7を周回駆動することにより走行できるよう
になっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧ショベ
ルの不整地での走行時等に、履帯7には前,後のトラッ
クリンク8,8を捩る方向や横滑りさせる方向の力が作
用し、連結ピン13をブッシュ14に対して相対的に傾
斜させたり、ブッシュ14を連結ピン13に対して軸方
向に相対変位させたりするような外力(負荷)がかかる
場合がある。
【0023】このため、上述した従来技術においては、
外側リンク部10と内側リンク11との間に一定の軸方
向寸法(長さ)を有するスラストリング15を設け、該
スラストリング15を外側リンク部10の段付穴10D
と内側リンク部11のブッシュ14との間に挟むように
配設することにより、該外側リンク部10と内側リンク
11とが常に隙間Sを介して対向した状態で互いに回動
しうるようにしている。
【0024】しかし、連結ピン13とブッシュ14との
間には微小な隙間が存在するため、履帯7の各トラック
リンク8に対して捩り方向や横滑り方向の力が作用した
場合に、ブッシュ14は連結ピン13の軸線に対して斜
めに傾くように揺動することがあり、該ブッシュ14に
固定された内側リンク部11は、その外側面11Aが外
側リンク部10の内側面10Bにブッシュ14の径方向
外側位置で接触(摺動)しようとする。そして、外側リ
ンク部10の内側面10Bと内側リンク部11の外側面
11Aとが偏接触した状態で摺接すると、両者の摩擦接
触により異音を発し、騒音が大きくなりオペレータや周
辺作業者等に不快感を与える原因になるという問題があ
る。
【0025】また、連結ピン13はトラックリンク8間
を連結した状態で作業中に車両重量と作業反力とを受け
る上に、中空構造となっているため応力集中が発生しや
すく、高強度材料を用いた場合でも、耐久性や信頼性の
面で問題がある。そして、この状態での偏摩耗を避ける
ためには、スラストリング15およびブッシュ14端面
摺動部に高い加工精度が要求され、これにより加工コス
トおよび製造コストが上昇するという問題がある。この
ため、連結ピン13は特殊な用途に用いることしかでき
ず、適用範囲が限定されてしまう。さらに、連結ピン1
3には軸方向の荷重が作用することがあるため、該連結
ピン13と僅かな面積で摺動しつつこの荷重を受けるス
ラストリング15が早期に摩耗しやすいという問題があ
る。
【0026】さらに、建設機械等に用いられる履帯7の
各トラックリンク8においては、ある程度大きい土砂や
粉塵等の侵入を防止するため、外側リンク部10と内側
リンク部11との間の隙間Sを極めて小さくする場合が
多く、またこの隙間Sにはグリス等の潤滑剤も存在しな
いため、外側リンク部10と内側リンク部11との摺接
による異音が生じ易いという問題がある。
【0027】本発明は上述した従来技術の問題を鑑みな
されたもので、本発明は連結された各トラックリンクが
隣り合うリンク本体間で互いに偏接触し摺接してしまう
のを効果的に防止でき、隣り合うリンク本体間で異音が
生じるのを抑えうると共に、リンク連結部の耐久性、信
頼性を向上でき、製造コストを抑制できるようにした履
帯を提供することを目的としている。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、装軌式車両の駆動輪と遊動輪との間に
巻装され、複数のトラックリンクを無端状となるように
互いに回動可能に連結してなる履帯に適用される。
【0029】そして、請求項1に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記各トラックリンクを、長手方向両端
側にそれぞれ挿嵌穴が穿設されトラックシューが一体的
に固着されたリンク本体と、該リンク本体の挿嵌穴に挿
嵌され隣り合うリンク本体を互いにピン結合する連結ピ
ンとから構成し、前記隣り合うリンク本体間には該連結
ピンの周囲に位置して耐摩耗性を有する摺動板を設けた
ことにある。
【0030】また、請求項2に記載の発明では、前記摺
動板に、前記連結ピンの径方向外側から隣り合うリンク
本体間に該摺動板を装着するための切欠きを形成したこ
とにある。
【0031】一方、請求項3に記載の発明では、前記各
トラックリンクを、長手方向両端側にそれぞれ挿嵌穴が
穿設されトラックシューが一体的に固着されたリンク本
体と、該リンク本体の挿嵌穴に挿嵌され隣り合うリンク
本体を互いにピン結合する連結ピンとから構成し、前記
隣り合うリンク本体の互いに対向する面側には、該連結
ピンの周囲に位置してそれぞれ環状凹部を形成すると共
に、該各環状凹部内には、前記隣り合うリンク本体を連
結ピンの軸方向で互いに離間する方向に押圧しつつ、該
各リンク本体間をシールする環状のシール部材を装着し
たことを特徴としてなる構成を採用している。
【0032】また、請求項4に記載の発明では、前記各
リンク本体は、長手方向一端側に外側リンク部を設け、
長手方向他端側に内側リンク部を設けると共に、該内側
リンク部を相手方となるリンク本体の外側リンク部に前
記連結ピンを介して連結する構成とし、前記外側リンク
部には前記挿嵌穴として前記連結ピンが挿嵌されるピン
挿嵌穴を形成し、前記内側リンク部には前記挿嵌穴とし
て、内周側に前記連結ピンが挿通されるブッシュ用のブ
ッシュ挿嵌穴を形成したことにある。
【0033】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、隣り合うリン
ク本体間に、連結ピンの周囲に位置して耐摩耗性を有す
る摺動板を設けたから、リンク本体間の連結部分に対し
て連結ピンの軸方向に外力が作用した場合や、隣り合う
リンク本体を相対的に捩る方向に外力が作用した場合で
も、一方のリンク本体と相手方のリンク本体とが直接的
に摺接してしまうのを摺動板により防止でき、各リンク
本体を連結ピンを介して互いに円滑に回動させることが
できる。
【0034】また、請求項2に記載の発明によれば、摺
動板に切欠きを形成したから、連結ピンを介して互いに
連結された各リンク本体を特別に分解することなく、連
結状態のままで連結ピンの径方向外側から摺動板を各リ
ンク本体間に装着することができる。
【0035】一方、請求項3に記載の発明によれば、隣
り合うリンク本体の互いに対向する面側に、該連結ピン
の周囲に位置してそれぞれ環状凹部を形成し、該各環状
凹部内には、前記隣り合うリンク本体を互いに離間する
方向に押圧しつつ、該各リンク本体間をシールする環状
のシール部材を装着したから、一方のリンク本体が相手
方のリンク本体に直接的に摺接するのを両者の間に設け
た環状のシール部材によって確実に防止できる。また、
各リンク本体間をシール部材によってシールでき、連結
ピンの周囲からグリス等の潤滑剤が外部に漏洩してしま
うのを防止できると共に、外部からの異物の侵入も確実
に防止できる。
【0036】また、請求項4に記載の発明のように、各
リンク本体の長手方向一端側に外側リンク部を設けて連
結ピンを挿嵌し、他端側に内側リンク部を設けてブッシ
ュを挿嵌し、該内側リンク部と相手方の外側リンク部と
をブッシュおよび連結ピンを介して連結する構成とすれ
ば、該ブッシュの径方向外側に位置して外側リンク部と
内側リンク部との互いに対向する面側にそれぞれ環状凹
部を形成でき、該各環状凹部に装着した環状のシール部
材により、外側リンク部と相手方の内側リンク部とが直
接的に摺接するのを防止できると共に、前記ブッシュと
連結ピンとの間に注入するグリス等の潤滑剤が外部に漏
洩するのをシール部材によって確実に防止することがで
きる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1およ
び図7に基づいて説明する。なお、実施例では、前述し
た従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その
説明を省略するものとする。
【0038】ここで、図1ないし図3は本発明による第
1の実施例を示している。
【0039】図において、21は本実施例による履帯を
示し、該履帯21は従来技術における履帯7に替えて用
いられ、後述する複数個のトラックリンク22を無端状
となるように互いに回動可能に連結することによって構
成されている。
【0040】22,22,…は履帯21を構成するトラ
ックリンクを示し、該各トラックリンク22は後述のリ
ンク本体23と、該リンク本体23にボルト(図示せ
ず)等を介して一体的に固着された従来技術と同様のト
ラックシュー26と、前記リンク本体を互いに連結する
後述の連結ピン27とから大略構成されている。
【0041】23,23は各トラックリンク22を構成
するリンク本体を示し、該各リンク本体は従来技術とほ
ぼ同様に構成され、履帯21の長手方向に伸長し、左,
右に離間して配設されている。また、各リンク本体23
の長手方向一端側には外側リンク部24が形成され、該
外側リンク部24には、外側面24Aから内側面24B
へと板厚方向に貫通し、連結ピン27が圧入嵌合される
挿嵌穴としてのピン挿嵌穴24Cが形成されている。ま
た、各リンク本体23の長手方向他端側には内側リンク
部25が形成され、該内側リンク部25には、外側面2
5Aから内側面25Bへと板厚方向に貫通し、ブッシュ
28が圧入嵌合される挿嵌穴としてのブッシュ挿嵌穴2
5Cが形成されている。
【0042】そして、ピン挿嵌穴24Cは、内側面24
B側で拡径し、ブッシュ挿嵌穴25Cより僅かに大径と
なった環状の段付穴24Dを形成し、該段付穴24Dに
は後述のシール部材29が装着されている。また、各リ
ンク本体23はそれぞれの外側リンク部24と内側リン
ク部25とが互いに隣り合うようにして中実構造の連結
ピン27およびブッシュ28により回動可能に連結され
ている。
【0043】ここで、連結された隣り合うリンク本体2
3間には、後述の摺動板30が連結ピン27の周囲に位
置して装着され、これにより外側リンク部24の内側面
24Bと、相手方の内側リンク部25の外側面25Aと
は図2に示すように、摺動板30を介して隙間S1 を離
間した状態で対向している。
【0044】27は隣り合うリンク本体23を互いにピ
ン結合する連結ピンを示し、該連結ピン27は、従来技
術における連結ピン13と異なり中実に形成され、リン
ク本体23のピン挿嵌穴24C内に圧入嵌合されて一体
的に固定されている。そして、連結ピン27は、相手方
をなす各リンク本体23の他端側に設けられたブッシュ
28の内周側に、該ブッシュ28の内周面と微小な隙間
を介して周方向に摺動可能に挿嵌されると共に、この微
小な隙間には例えば機械油,グリス等の潤滑材が注入さ
れている。
【0045】28はリンク本体23の内側リンク部25
に設けられたブッシュを示し、該ブッシュ28は、従来
技術におけるブッシュ14と同様に構成され、内側リン
ク部25に穿設されたブッシュ挿嵌穴25C内に圧入嵌
合されて一体的に固定されている。
【0046】29,29は段付穴24D内に位置して連
結ピン27の周囲に装着されたシール部材を示し、該各
シール部材29は従来技術におけるシールリング16と
ほぼ同様に構成されているものの、本実施例おいては、
シール部材29の内周側にスラストリングを装着してい
ないため、該各シール部材29の径方向の厚さ寸法は前
記シールリング16に比較して若干肉厚に形成されてい
る。また、各シール部材29は、ブッシュ28と連結ピ
ン27との摺動面に注入された潤滑剤が外部へ漏洩した
り、該摺動面内に土砂等の異物が侵入したりするのを防
止している。
【0047】30,30は隣り合うリンク本体23間に
装着された摺動板を示し、該各摺動板30は図3に示す
ように、リンク本体23よりも軟質で、耐摩耗性を有す
る非鉄金属または自己潤滑性材料から外側リンク部24
と内側リンク部25との対向面より小なる外径を有する
環状板として形成され、該摺動板30の中央部にはブッ
シュ28用の挿通穴30Aが設けられている。
【0048】ここで、摺動板30を形成する非鉄金属材
料としては、例えばステンレス,アルミニウムおよびそ
の合金等が挙げられ、また自己潤滑性材料としては、例
えばポリテトラフルオロエチレン,ポリイミド,ナイロ
ン66等のエンジニアリングプラスティック、もしくは
黄銅,銅合金等が挙げられる。
【0049】また、各摺動板30は図2に示すように、
外側リンク部24の内側面24Bと相手方の内側リンク
部25の外側面25Aとの間において、挿通穴30Aに
ブッシュ28を挿通された状態で配設されている。そし
て、各摺動板30の軸方向の厚さ寸法は隙間S1 の寸法
とほぼ等しく、これにより外側リンク部24の内側面2
4Bと、相手方の内側リンク部25の外側面25Aと
は、各摺動板30を介して離間した状態で対向してい
る。
【0050】本実施例による履帯21を用いた油圧ショ
ベルは上述の如き構成を有するもので、その基本的な動
作については従来技術によるものと格別差異はない。
【0051】然るに、本実施例では、隣り合うリンク本
体23間において、外側リンク部24の内側面24B
と、これと対向する相手方の内側リンク部25の外側面
25Aとの間に連結ピン27の周囲に位置して摺動板3
0を設けたから、該摺動板30によって外側リンク部2
4と相手方の内側リンク部25とを常に隙間S1 を介し
て対向(離間)させた状態に保持できる。
【0052】従って、連結ピン27とブッシュ28との
連結部分に対して軸方向の外力が作用したり、ブッシュ
28を連結ピン27に対して斜めに傾けたり、捩ったり
する方向に外力が作用した場合でも、外側リンク部24
と内側リンク部25とを摺動板30により常に隙間S1
分だけ離間した状態に保持でき、外側リンク部24の内
側面24Bと内側リンク部25の外側面25Aとが直接
摺動するのを確実に防止することができる。
【0053】この結果、互いに連結された一方のリンク
本体23と相手方のリンク本体23とが直接摺動して異
音を発生したり、摩耗してしまうのを防止でき、かつ連
結ピン27が中実構造であるから、強度上、耐久性およ
び信頼性を向上でき、各トラックリンク22を含めて履
帯21全体の耐久性を大幅に向上できると共に、油圧シ
ョベルの走行時における騒音を抑えて運転環境を良好な
状態に保持することができる。
【0054】また、摺動板30は外側リンク部24の内
側面24Bと相手方の内側リンク部25の外側面25A
とにそれぞれ摺接しているから、外部からの土砂等の異
物が内側面24Bと外側面25Aの間に侵入するのを防
止でき、この異物が侵入した状態で内側面24Bと外側
面25Aが摺動することにより、内側面24Bまたは外
側面25Aが損傷(摩耗)するのを防止することができ
る。
【0055】次に、図4は本発明による第2の実施例を
示し、本実施例では、第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、摺動板41に挿通穴41Aを
外周側に連通させる切欠き41Bを設け、各トラックリ
ンク22を連結した状態で摺動板41をブッシュ28
(連結ピン27)の径方向外側から装着できるようにし
たことにある。
【0056】ここで、摺動板41は第1の実施例で用い
た摺動板30に替えて用いられ、該摺動板30とほぼ同
様に構成されるものの、該摺動板41は比較的大きな弾
性を有する材料によって形成されている。そして、摺動
板41の切欠き41Bはブッシュ28の外径(挿通穴4
1Aの穴径)より小さい幅寸法をもって形成されている
が、摺動板41を弾性材料から形成しているため、切欠
き41Bはブッシュ28の外径より大きい幅寸法に一時
的に拡開できるようになっている。
【0057】かくして、このように構成される本実施例
でも、第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得ることが
できるが、特に本実施例では、摺動板41に対して切欠
き41Bを設けたから、各トラックリンク22が連結さ
れた状態においても、連結ピン27の径方向外側から摺
動板41を装着できる。
【0058】即ち、リンク本体23の外側リンク部24
に連結ピン27が固定され、該連結ピン27が相手方の
内側リンク部25に固定されたブッシュ28に挿嵌され
た状態においても、摺動板41を外側リンク部24の内
側面24Bと相手方の内側リンク部25の外側面25A
との間の隙間に挿入し、弾性材料からなる該摺動板41
に形成された切欠き41Bをブッシュ28に押付けるこ
とにより、該切欠き41Bをブッシュ28によって若干
拡開し、切欠き41Bから挿通穴41Aへとブッシュ2
8を通過させることにより、摺動板41の挿通穴41A
にブッシュ28が挿通された状態で該摺動板41を外側
リンク部24と内側リンク部25との間に装着すること
ができる。
【0059】従って、各トラックリンク22の組立(連
結)時において摺動板41を後から組込むことができ、
組立工程を容易に行うことができると共に、各トラック
リンク22の連結部分を分解することなく、摺動板41
の交換作業等を容易に行うことができ、メンテナンス性
を向上させることができる。
【0060】次に、図5は本発明による第3の実施例を
示し、本実施例でも、前記第1の実施例と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。しかし、本実施例の特徴は、前記第2の実施例で用
いた摺動板41に替えて摺動板51を用いたことにあ
り、該摺動板51は切欠き51Bの幅寸法がブッシュ2
8の外径よりも大きく形成されると共に、該摺動板51
の表面上に抜止め用の凸部51Cを形成し、該凸部51
Cを例えば外側リンク部24の内側面24Bに形成した
凹部等に係合させるようにしたことにある。
【0061】かくして、上記の如く構成された本実施例
でも、前記第2の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、摺動板51の切欠き
51Bをブッシュ28の外径よりも大きく形成したか
ら、該摺動板51をブッシュ28に装着する場合に切欠
き51Bを拡開する必要がなく、従って摺動板51を弾
性材料に限定することなく形成することができる。
【0062】次に、図6は本発明による第4の実施例を
示し、本実施例の特徴は、前記第1の実施例における摺
動板に替えて環状のシール部材を用いると共に、外側リ
ンク部と相手方の内側リンク部との互いに対向する面側
に連結ピンの周囲に位置してそれぞれ環状凹部を設け、
該各環状凹部内に前記環状のシール部材を装着したこと
にある。なお、本実施例においては、第1の実施例と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0063】図において、61は本実施例による履帯を
示し、該履帯61は第1の実施例における履帯21とほ
ぼ同様に構成され、トラックリンク62を構成するリン
ク本体63には、長手方向一端側に外側リンク部64を
設け、該外側リンク部64のピン挿嵌穴64Aには中実
構造の連結ピン66が圧入嵌合されている。また、リン
ク本体63の長手方向他端側には内側リンク部65を設
け、該内側リンク部65のブッシュ挿嵌穴65Aにはブ
ッシュ67が圧入嵌合されているものの、本実施例にお
いては、外側リンク部64の内側面64Bと、内側リン
ク部65の外側面65Bとに、連結ピン66(ブッシュ
67)の周囲に位置して環状凹部64C,65Cをそれ
ぞれ形成している。
【0064】そして、外側リンク部64の内側面64B
に設けた環状凹部64Cと、内側リンク部65の外側面
65Bに設けた環状凹部65Cとは、互いに等しい径寸
法で形成されている。従って、各リンク本体63を連結
した状態では、環状凹部64C,65Cは互いに対向
し、該環状凹部64C,65C内には後述の樹脂シール
69を装着している。また、外側リンク部64の内側面
64Bには段付穴64Dが形成され、該段付穴64D内
には従来技術と同様のシールリング68が連結ピン66
の周囲に装着されている。
【0065】69は互いに対向する環状凹部64C,6
5C内に装着されたシール部材としての樹脂シールを示
し、該樹脂シール69はシールリング68と同様に弾性
材料等から環状に形成されているものの、該シールリン
グ68よりも大径に形成されている。また、樹脂シール
69は左,右に離間して互いに対向する外側リンク部6
4と内側リンク部65との間に位置して両者を離間させ
る方向に押圧し、外側リンク部64と内側リンク部65
との間に隙間S2 を形成、保持している。
【0066】さらに、樹脂シール69は外側リンク部6
4の環状凹部64Cと内側リンク部65の環状凹部65
Cとに装着されることにより、前記隙間S2 のうち環状
凹部64C,65Cよりも径方向内側の部分をシールし
て空間Gを形成している。そして、空間Gには例えばグ
リス,機械油等の潤滑剤が注入され、これにより外側リ
ンク部64と内側リンク部65とは、環状凹部64C,
65Cよりも径方向内側の位置において潤滑剤が注入さ
れた空間Gを介して対向している。
【0067】かくして、上記の如く構成された本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、外側リンク部64と
内側リンク部65とに互いに対向する環状凹部64C,
65Cをそれぞれ形成し、該環状凹部64C,65C内
に樹脂シール69を装着したから、該樹脂シール69に
より外側リンク部64と内側リンク部65とを互いに離
間させる方向に押圧できる。これにより、外側リンク部
64と内側リンク部65との間に隙間S2 を保持でき、
両者が直接摺動するのを防止できる。
【0068】また、樹脂シール69は互いに対向する外
側リンク部64と内側リンク部65との間の隙間S2 の
うち環状凹部64C,65Cより径方向内側の空間Gを
シールするから、該空間Gにグリス等の潤滑剤を注入で
き、連結ピン66とブッシュ67を介して回動可能に連
結された外側リンク部64と内側リンク部65とは互い
に円滑に回動することができ、また外側リンク部64と
内側リンク部65との間に外部から土砂等の異物が侵入
するのを防止できる。これにより、隣り合うリンク本体
63が互いに円滑に回動できると共に、両者間に侵入し
た異物等により各リンク本体の対向面が摩耗(損傷)す
るのを防止することができる。
【0069】次に、図7は本発明における第5の実施例
を示し、本実施例においては、前記第4の実施例と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施例の特徴は第4の実施例によ
る履帯61に対し、樹脂シール69よりも硬質な樹脂シ
ール72を用いると共に、前記第4の実施例の如くシー
ルリング68を用いることなく、履帯71を構成とした
ことにある。
【0070】そして、樹脂シール72は外側リンク部6
4と内側リンク部65とを離間した状態に保持し、両者
の間に隙間S3 を形成すると共に、環状凹部64C,6
5Cよりも径方向内側をシールして、径方向内側の部分
に潤滑油が注入された空間G′を形成している。
【0071】かくして、上記の如く構成された本実施例
でも、前記第4の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、樹脂シール72を硬
質な樹脂材料により形成したから、前記第4の実施例の
如くシールリング68を用いることなく、樹脂シール7
2により外側リンク部64と内側リンク部65とを対向
離間した状態に保持でき、また環状凹部64C,65C
よりも径方向内側の空間G′にグリス等の潤滑剤を注入
した状態で、該空間G′をシールできる。従って、製造
コストの削減を図ることができる。そして、中実構造の
連結ピン66によって応力集中を減少でき、強度上、耐
久性および信頼性を向上させることができる。
【0072】なお、前記各実施例においては、リンク本
体23(63)の一端側に外側リンク部24(64)
を、他端側に内側リンク部25(65)をそれぞれ設
け、外側リンク部24(64)の間に相手方の内側リン
ク部25(65)を挟むように配置し、これらを連結ピ
ン27(66)を介して連結することにより履帯21
(61,71)を構成したが、本発明はこれに限らず、
例えば両端側に外側リンク部を設けたリンク本体と、両
端側に内側リンク部を設けた他のリンク本体とを交互に
配置し、連結ピンを介して連結することにより履帯を構
成してもよい。
【0073】また、前記各実施例においては、装軌式車
両として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限らず、例えば油圧クレーン,ブルドーザ等の
他の装軌式車両に適用してもよい。
【0074】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、隣り合うリンク本体間に、連結ピンの周囲
に位置して耐摩耗性を有する摺動板を設けたから、リン
ク本体間の連結部分に対して連結ピンの軸方向や隣り合
うリンク本体を相対的に捩る方向に外力が作用した場合
でも、一方のリンク本体と相手方のリンク本体が直接的
に摺動してしまうのを摺動板により防止でき、両者が直
接摺動して異音を発生したり、早期に摩耗したりするの
を防止でき、履帯の耐久性を大幅に向上できると共に、
油圧ショベルの運転時の騒音を確実に低減することがで
きる。さらに、連結ピンを中実構造とすれば、強度上の
耐久性、信頼性を向上でき、加工コストを抑制できると
共に、トータルの製造コストを抑制することができる。
【0075】また、請求項2に記載の発明によれば、摺
動板に切欠きを形成したから、各リンク本体を特別に分
解することなく、連結状態のままで連結ピンの径方向外
側から摺動板を各リンク本体間に装着することができ
る。従って、履帯の組立後に摺動板を装着することがで
き、履帯の組立工程を容易に行うことができると共に、
摺動板の交換作業等を容易に行うことができ、メンテナ
ンス性を大幅に向上させることができる。
【0076】一方、請求項3に記載の発明によれば、隣
り合うリンク本体の互いに対向する面側にそれぞれ環状
凹部を形成し、該各環状凹部内には、隣り合うリンク本
体を互いに離間する方向に押圧しつつ、該各リンク本体
間をシールする環状のシール部材を装着したから、隣り
合うリンク本体が互いに対向する面で直接摺動するのを
両者の間に設けた環状のシール部材により確実に防止す
ることができる。
【0077】また、隣り合うリンク本体間をシール部材
によってシールできるから、連結ピンの周囲からグリス
等の潤滑剤が外部に漏洩してしまうのを防止できると共
に、外部からの異物の侵入も確実に防止でき、隣り合う
リンク本体が円滑に回動動作を行うことができると共
に、両者間に侵入した異物等により各リンク本体の対向
面が摩耗(損傷)するのを防止することができる。
【0078】そして、請求項4に記載の発明のように、
各リンク本体の一端側に外側リンク部を設けて連結ピン
を挿嵌し、他端側に内側リンク部を設けてブッシュを挿
嵌し、該ブッシュおよび連結ピンを介して各リンク本体
間を連結する構成とすれば、該ブッシュの径方向外側に
位置して外側リンク部と内側リンク部との互いに対向す
る面側にそれぞれ環状凹部を形成でき、該各環状凹部に
装着した環状のシール部材により、外側リンク部と相手
方の内側リンク部とが直接的に摺接するのを防止できる
と共に、前記ブッシュと連結ピントの間に注入するグリ
ス等の潤滑剤が外部に漏洩するのをシール部材によって
確実に防止でき、隣り合うリンク本体が円滑に回動動作
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による履帯に用いたトラ
ックリンクの連結部を示す縦断面図である。
【図2】図1中の外側リンク部と内側リンク部との対向
面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【図3】図1中に示す摺動板の正面図である。
【図4】本発明の第2の実施例による履帯に用いる摺動
板を示す正面図である。
【図5】本発明の第3の実施例による履帯に用いる摺動
板を示す正面図である。
【図6】本発明の第4の実施例による履帯の各リンク本
体間に樹脂シールを装着した状態を示す図2と同様の拡
大断面図である。
【図7】本発明の第5の実施例による履帯の各リンク本
体間に金属シールを装着した状態を示す図2と同様の拡
大断面図である。
【図8】従来技術による履帯を備えた油圧ショベルを示
す全体図である。
【図9】トラックリンクの連結部を示す図8中の矢示IX
−IX方向の拡大断面図である。
【図10】各リンク本体間の連結部を示す図9中の矢示
X−X方向の横断面図である。
【図11】図8中の外側リンク部と内側リンク部との対
向面の近傍を拡大して示す要部断面図である。
【符号の説明】
3 スプロケット(駆動輪) 4 アイドラ(遊動輪) 21,61,71 履帯 22,62 トラックリンク 23,63 リンク本体 24,64 外側リンク部 24C,64A ピン挿嵌穴(挿嵌穴) 25,65 内側リンク部 25C,65A ブッシュ挿嵌穴(挿嵌穴) 26 トラックシュー 27,66 連結ピン 28,67 ブッシュ 29 シール部材 30,41,51 摺動板 41B,51B 切欠き 64C,65C 環状凹部 68 シールリング 69 樹脂シール(シール部材) 72 金属シール(シール部材) S,S1 ,S2 ,S3 隙間 G,G′ 空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装軌式車両の駆動輪と遊動輪との間に巻
    装され、複数のトラックリンクを無端状となるように互
    いに回動可能に連結してなる履帯において、前記各トラ
    ックリンクは、長手方向両端側にそれぞれ挿嵌穴が穿設
    されトラックシューが一体的に固着されたリンク本体
    と、該リンク本体の挿嵌穴に挿嵌され隣り合うリンク本
    体を互いにピン結合する連結ピンとから構成し、前記隣
    り合うリンク本体間には該連結ピンの周囲に位置して耐
    摩耗性を有する摺動板を設けたことを特徴とする履帯。
  2. 【請求項2】 前記摺動板には、連結ピンの径方向外側
    から隣り合うリンク本体間に該摺動板を装着するための
    切欠きを形成してなる請求項1に記載の履帯。
  3. 【請求項3】 装軌式車両の駆動輪と遊動輪との間に巻
    装され、複数のトラックリンクを無端状となるように互
    いに回動可能に連結してなる履帯において、前記各トラ
    ックリンクは、長手方向両端側にそれぞれ挿嵌穴が穿設
    されトラックシューが一体的に固着されたリンク本体
    と、該リンク本体の挿嵌穴に挿嵌され隣り合うリンク本
    体を互いにピン結合する連結ピンとから構成し、前記隣
    り合うリンク本体の互いに対向する面側には、該連結ピ
    ンの周囲に位置してそれぞれ環状凹部を形成すると共
    に、該各環状凹部内には、前記隣り合うリンク本体を連
    結ピンの軸方向で互いに離間する方向に押圧しつつ、該
    各リンク本体間をシールする環状のシール部材を装着し
    たことを特徴とする履帯。
  4. 【請求項4】 前記各リンク本体は、長手方向一端側に
    外側リンク部を設け、長手方向他端側に内側リンク部を
    設けると共に、該内側リンク部を相手方となるリンク本
    体の外側リンク部に前記連結ピンを介して連結する構成
    とし、前記外側リンク部には前記挿嵌穴として前記連結
    ピンが挿嵌されるピン挿嵌穴を形成し、前記内側リンク
    部には前記挿嵌穴として、内周側に前記連結ピンが挿通
    されるブッシュ用のブッシュ挿嵌穴を形成してなる請求
    項3に記載の履帯。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016006689A1 (ja) * 2014-07-11 2016-01-14 ヤンマー株式会社 作業車両
CN107933719A (zh) * 2017-12-28 2018-04-20 徐州徐工矿山机械有限公司 大型矿用挖掘机用引导轮

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016006689A1 (ja) * 2014-07-11 2016-01-14 ヤンマー株式会社 作業車両
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