JP3745150B2 - インクジェット用被記録媒体、画像形成方法及び印字物 - Google Patents

インクジェット用被記録媒体、画像形成方法及び印字物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを用いた記録に好適な被記録媒体、これを用いた画像形成方法及び印字物に関し、特に、インクジェット記録がされた場合に、画像の光学濃度が高く、色調が鮮明で、しかも白色部の黄変や画像の褪色のないインクジェット用の被記録媒体、これを用いた画像形成方法及び印字物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙等の被記録媒体に付着させ、画像、文字等の記録を行なうものであるが、高速低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像・定着が不要等の特徴があり、各種画像の記録装置として情報機器をはじめ各種の用途において急速に普及している。更に、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷や、カラー写真方式による印画と比較して遜色のない記録を得ることも可能であり、作成部数が少ない場合には通常の多色印刷や印画によるよりも安価であることからフルカラー画像記録の分野にまで広く応用されつつある。
【0003】
インクジェット記録方式において、記録の高速化、高精細化、フルカラー化等の記録特性の向上に伴って、記録装置や記録方法の改良が行われてきたが、被記録媒体に対しても高度な特性が要求されるようになってきている。即ち、被記録媒体に求められる特性としては、画像を形成した場合に、印字ドットの濃度が高く色調が明るく鮮やかであること、インク吸収が早く、且つインク吸収量が大きくて印字ドットが重なった場合でもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくならないこと、印字ドットの形状が真円に近く、且つ周辺が滑らかでぼやけないこと、被記録媒体の白色度が高く印字ドットとのコントラストが高いこと等がある。
【0004】
従来、これらの条件を満足させるために、種々の無機顔料を必要によりバインダー樹脂と共に基材表面に塗工し、或いは基材中に内添することが提案されている。例えば、特開昭55−5830号公報では支持体表面にインク吸収性の塗工層を設けたインクジェット記録用紙が記載され、特開昭55−51583号公報、同62−158084号公報では非晶質シリカ又はその塩、混合物を塗工又は内添した記録シートが提案されている。その他には、特開昭56−144172号公報ではゼオライト等のインク吸着性顔料を用いた塗布層が、同56−148583号公報では微粉珪酸と水溶性樹脂からなる塗布層が、同60−232990号公報ではカチオン性アルミナ水和物を含有する塗工層が特開平2−276670号公報では擬ベーマイトを含有する記録シートが夫々提案されている。
しかしながら、上記のような無機顔料を含有する被記録媒体は、条件によっては、未印字部や白地が黄色く着色したり、オゾンや光によって記録された画像の褪色が発生する場合がある。比表面積の大きな顔料を用いると発色は格段に改善されるが、白地の着色や画像の褪色も起こり易くなる傾向がある。
【0005】
これに対し、未印字部や白地の着色や画像の褪色を防止する手段については種々の検討がなされており、例えば、以下に挙げるような提案がある。
特開平09−309265号公報では、第2族金属成分を含有し、X線回折学的に非晶質又は微細層状結晶のシリカを用いた被記録媒体が提案されている。又、特開昭57−87987号公報では、リンタングステン酸、リンモリブデン酸等の特定金属酸化物や、塩化第2クロム等の特定金属塩化物を含有させた被記録媒体が提案されている。この方法は、無機顔料の酸点等の反応活性点に金属成分をつけることで、無機顔料の反応性を抑制することが基本的な思想であるが、金属化合物の添加によって記録された画像の色調が変化したり、ブロンズ化したりする場合がある上に、オゾン曝露の場合における褪色防止の効果はあまりない。
【0006】
又、特開平05−221115号公報では、澱粉粒子とエチレン酢酸共重合体、カチオン性染料定着剤を含有する被記録媒体が、特開平06−183133号公報では澱粉粒子とカチオン性アルミニウム酸化物を含有させた被記録媒体が夫々提案されている。これらは、澱粉粒子の添加によって被記録媒体の黄変を防止することを基本的な思想とする。しかし、澱粉粒子の添加は、一方で、インク吸収性を低下させる場合があったり、印字された染料のマイグレーションを防止しにくくする場合があったりする。
【0007】
又、特開平01−18684号公報では、特定構造のアンデカン系化合物を含有させた被記録媒体が、特開平01−36479号公報では、特定構造のチオエーテル系化合物を含有させた被記録媒体が、特開平01−36480号公報では、特定構造のフェノール系化合物を含有した被記録媒体が夫々提案されている。更に、特開平01−115677号公報では、BET比表面積100m2/g以上の合成シリカとチオエーテルを含有する記録シートが提案されている。特開平06−286297号公報では、鎖式多価カルボン酸を含有した被記録媒体が、特開平06−316145号公報では、芳香核を持つ有機酸を含有した被記録媒体が夫々提案されている。
【0008】
又、特開平07−68919号公報では、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消光剤等を含有させた被記録媒体が提案されている。特開平07−314881号公報では、尿素誘導体、セミカルバジド誘導体、カルボヒドラジド誘導体等を含有させた被記録媒体が提案されている。特開平07−314882号公報では、ジチオカルバミン酸、チウラム塩、チオシアン酸エステル類、チオシアン酸塩、ヒンダードアミン等を含有させた被記録媒体が提案されている。特開平07−314883号公報では、チオ尿素誘導体、チオセミカルバジド誘導体、チオカルボヒドラジド誘導体等を含有させた被記録媒体が提案されている。特開平08−25796号公報では、チオ尿素誘導体、チオセミカルバジド誘導体、チオカルボヒドラジド誘導体から選択された1種類と、ヨウ素、ヨウ化物、ジチオカルバミン酸、チオシアン酸塩、チオシアン酸エステルから選択された1種類を夫々含有させた被記録媒体が提案されている。
【0009】
特開平08−118791号公報では、BET比表面積100m2/g以上の無機顔料と接着剤とからなるインク受理層にリン系酸化防止剤を含有させた被記録媒体が、特開平08−150773号公報では、BET比表面積100m2/g以上の無機顔料と接着剤からなるインク受理層に、アスコルビン酸又はエリソルビン酸、その誘導体を含有させた被記録媒体が、特開平08−164664号公報では、BET比表面積100m2/g以上の無機顔料と接着剤からなるインク受理層に、シクロアミロースを加えることによって無機顔料の比表面積の20%以上を固定化した被記録媒体が提案されている。
【0010】
上記に挙げたいずれの方法も、酸化防止剤を被記録媒体に添加することによって、印字された画像の色材成分の酸化劣化を防止することを基本的な思想とするが、添加した酸化防止剤自身が着色してしまったり、褪色防止効果が現れる程度の量を添加すると、インク吸収性が損なわれ、インクをはじかれてしまうようになったりするという問題がある。又、酸化防止剤自体が経時変化を生じ、被記録媒体表面に析出したり、昇華等で被記録媒体からなくなってしまう場合もある。酸化防止剤の反応性を高くすると褪色防止効果が持続しにくくなる場合もある。更に、酸化防止剤の添加によって被記録媒体に臭気が発生する場合もある。酸化防止剤の中には溶媒に対する溶解性が悪い材料もあり、必要量を被記録媒体に添加するのが難しい場合もある。
【0011】
特開平08−169172号公報、特開平08−174988号公報、特開平08−174991号公報では、填料として炭酸カルシウム、内添サイズ剤としてアルキルケテンダイマー又はアルケニルコハク酸無水物を含有する中性紙に、4級アンモニウム塩基が結合された重合性ビニル化合物と紫外線吸収能を有する構造単位を結合した重合性ビニル化合物との共重合体を含有させた被記録媒体が提案されている。特開平06−93597号公報では、特定構造式を持つ蛍光増白剤とノナノール系浸透剤又はノニルフェノール系浸透剤を含有させた被記録媒体が、特開平10−217600号公報では、特定構造式のカチオン性化合物を含有させた被記録媒体が夫々提案されている。
これらの方法は、紙媒体に、必須成分の4級アンモニウム塩に紫外線防止効果のある構造単位を付加することを基本的な思想とするもの、或いは、被記録媒体中に特定の物質を添加して褪色等の防止を行うことを基本的な思想とするものであるが、これらの材料の添加によって、色材の固定化能力が低下したりすることや、褪色防止と白地の着色防止が両立できない場合等があった。
【0012】
その他の方法としては、例えば、特開平06−240154号公報では、ポリアミンとリンの酸素酸、オキシ酸、その誘導体を含む組成物からなる被記録媒体が、特開平09−254526号公報では、インク受理層が、無機ゾルとバインダー樹脂からなり、バインダー樹脂が、金属アルコレート、オルガノシロキサン、オルガノポリシロキサンポリマーを必須成分とするポリシロキサンポリマーを含有する被記録媒体が提案されており、更に、特開平10−264501号公報では、インク受理層が、顔料と密度1.1g/cm3以上で疎水性の熱可塑性樹脂からなる被記録媒体が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に挙げたいずれの方法でも、被記録媒体の着色と、画像の褪色とを各種環境下において完全に防止できる方法は見出されていない。
先に述べたように、近年におけるインクジェット記録による用途の広がりは目覚ましい。かかるインクジェット記録の用途の多様化に伴って、従来の水性インクに代わり油性インクを用いたインクジェット記録も行われるようになってきている。その他にも、枠等の定型部を印刷等で形成し、可変部のみをインクジェットで印字することも行なわれるようになってきた。このような場合には、印刷や油性インクで被記録媒に印字がなされた時のように、被記録媒体に油性・非水溶性溶媒が含有され、環境によっては未印字部又は白地の着色(黄変)が起こり易くなる場合がある。又、油性染料と水性染料とが併用されて形成された画像では、経時変化による画像の褪色や変色や、画像のニジミ出しが発生し易くなる場合もある。
従って、本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決し、各種温湿度環境下において、画像の褪色や被記録媒体の着色(変色)がなく、且つインク吸収性がよく、更に、印字部の光学濃度が高い画像が得られ、しかもインクジェット記録用としても好適に使用できる被記録媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、基材及び基材上に形成されたインク受容層を有するインクジェット用被記録媒体において、下記一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物あるいはその重合体(以下、単に環状窒素含有化合物と呼ぶ)が上記インク受容層に1種類又は複数種類含有されていることを特徴とするインクジェット用被記録媒体(単に被記録媒体とも呼ぶ)である。
【化3】
Figure 0003745150
[式中、Rは、水素原子、炭素数1又は2のアルコキシ基のいずれかを表す。]
又、本発明は、繊維状物質であるパルプで形成されてなるインクジェット用被記録媒体において、繊維状物質中に下記一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物が1種類又は複数種類含有されていることを特徴とするインクジェット用被記録媒体である。
【化4】
Figure 0003745150
[式中、Rは、水素原子、炭素数1又は2のアルコキシ基のいずれかを表す。]
【0015】
更に本発明は、インクの小滴を微細孔から吐出させ、被記録媒体にインクを付与して印字を行なうインクジェット記録方法を利用した画像形成方法において、被記録媒体として上記構成の被記録媒体を用いることを特徴とする画像形成方法、及び、上記構成の被記録媒体に画像が形成されていることを特徴とする印字物である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者らは上記した従来技術の問題について鋭意検討を重ねた結果、被記録媒体中に、前記一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物を存在させることで、被記録媒体の白地の着色(変色)や画像の褪色の防止が達成されることを見出して本発明に至った。更に、本発明の被記録媒体は、インク吸収性がよく、印字部の光学濃度が高く、しかも、水性インクと油性インクを併用して画像が形成された場合においても、ニジミの発生や、経時変化による画像の褪色や変色、被記録媒体の白地の着色(変色)が生じることがないことがわかった。
【0017】
以下、本発明の被記録媒体について詳細に説明する。
本発明の被記録媒体は、前記した一般式(1)で示される環状窒素含有化合物が少なくとも1種類含有されていることを特徴とする。本発明の被記録媒体は、紙のように繊維状物質からなる構成のものであっても、コート紙やコートフィルムのように、基材上にインク受容層を設けた構成であってもよい。更に、基材上に設けられるインク受容層の形態は、各種基材又は繊維状物質の表面近傍に、顔料や樹脂等を含有する塗工材料を微量又は超微量塗工した場合のような、はっきりとしたインク受容層が形成されていない構成であっても、基材の表面付近が塗工材料で覆われている構成であってもよい。又、基材上にインク受容層を設けた構成を有する場合には、前記した一般式(1)で示される化合物が、インク受容層に含有されていればよい。
【0018】
更に、本発明者らの検討によれば、本発明の被記録媒体においては、前記した一般式(1)で示される環状窒素含有化合物と共に、更に無機顔料が含有されている場合に、画像の変色や褪色、被記録媒体の着色(変色)の防止効果が大きいことがわかった。又、特に、比表面積が100m2/gを超える無機顔料微細粒子を含有させた場合に、顕著な効果が現れる。これらの無機顔料は、繊維状物質からなる構成のものの場合は、通常の場合と同様に填料として添加すればよいし、基材上にインク受容層を設けた構成の場合においては、インク受容層中に内添させればよい。
【0019】
以下、本発明の被記録媒体を構成する各種材料について説明する。
先ず、本発明の被記録媒体に含有させる必須の成分である下記一般式(1)で示される化合物について説明する。
【化5】
Figure 0003745150
[式中、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基のいずれかを表す。]
【0020】
本発明の被記録媒体においては、1,2−ジヒドロ−2,2,4トリメチルキノリン及びその誘導体であれば、いずれの材料も用いることができる。特に、上記一般式(1)中のRが、水素原子、炭素数1又は2のアルコキシ基、アルキル基、置換基を有するアルキル基(R'−CONH−R''−、XR''−、HOOC−R''−、R'−NH−R''−、R'−CONH−R''−NH−R'''−(上記Xはハロゲン原子を表し、R'は水素原子又はアルキル基を表し、R''及びR'''は夫々独立にアルキル基を表す))、アリール基、置換基を有するアリール基の中から選択される化合物を使用することが好ましい。
【0021】
本発明者らの検討によれば、被記録媒体中に上記に挙げたような一般式(1)で示される環状窒素含有化合物が含有されている場合は、油性インクと水性インクを併用して画像を形成し、被記録媒体中にこれらのインクが併存したような場合においても、被記録媒体の白地や未記録部が着色(黄変)したり、形成した画像が変色したり褪色したりすることを防止することができる。更に、上記のような環状窒素含有化合物が含有されている被記録媒体は、画像を形成した場合に、インク吸収性や発色、更には解像度が良好であり、ビーディングのない良好な画像を形成することができる。
【0022】
本発明の被記録媒体を構成する場合には、上記に挙げた一般式(1)で表される化合物の中でも、Rが炭素数1又は2のアルコキシ基であるものを用いることが特に好ましい。更に、本発明の被記録媒体を構成する場合に最も好ましい上記環状窒素含有化合物としては、例えば、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4トリメチルキノリン、2,2,4トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合体を挙げることができる。
【0023】
本発明の被記録媒体においては、上記のような一般式(1)で示される環状窒素含有化合物が、2量体、或いは3量体以上の会合状態で含まれていても、又、重合体や縮合体の状態で含まれていてもよい。更に、一般式(1)で示される化合物が、被記録媒体中で顔料等の構成物質と結合した状態で含まれていてもよい。このように、被記録媒体中に含有されている一般式(1)で示される化合物が会合状態や結合状態となっていることは、下記の理由から本発明の被記録媒体の好ましい形態の一つである。即ち、一般式(1)で示される化合物が会合状態や結合状態にある場合には昇華しにくくなるので、被記録媒体が加熱された場合にも臭気が発生しにくくなる上に、高温環境下でも、被記録媒体の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは褪色防止効果が損なわれることがなく、長期間にわたりこれらの効果が持続するという利点が生じる。
【0024】
本発明の被記録媒体においては、上記した一般式(1)で示される環状窒素含有化合物と共に、下記の一般式(2)で示される化合物が含有されていてもよい
【化6】
Figure 0003745150
[式中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基を表し、R2、R3、R4及びR5は、夫々独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。]
【0025】
本発明の被記録媒体を構成する上記した一般式(2)で示される環状窒素含有化合物としては、ヒンダードアミン系化合物であればいずれの材料でも用いることができる。上記一般式(2)中のR1は、炭素数1〜20のアルキル基であるが、更に好ましいのは、R1が炭素数8〜16のアルキル基である環状窒素含有化合物を含有させた態様の被記録媒体である。R1の炭素数がこの範囲内にあるアルキル基を有する化合物であれば、被記録媒体に油性インクと水性インクを併用して画像を形成した場合においても、被記録媒体の白地や未記録部の着色(黄変)を有効に防止でき、更に、形成した画像の変色や褪色を有効に防止することができる。更に、インク吸収性や発色、解像度が良好であり、ビーディングのない画像を形成し得る被記録媒体とできる。
【0026】
上記一般式(2)中のR2、R3、R4及びR5は、夫々独立に炭素数1〜3のアルキル基を表すが、R2、R3、R4及びR5として最も好ましいのは、水素原子、メチル基、エチル基である。被記録媒体中にこれらの化合物が添加されると、インクの吸収性が損なわれることなく、ハジキの発生を有効に防止することができると共に、長期間の高温保存した場合において生じる恐れのある印字画像のブロンズ化をも有効に防止されるものとできる。尚、本発明でいうハジキとは、被記録媒体にインクを付着させた場合に、インクが吸収されず、ベタ印字部に着色されない部分を生じることをいう。
本発明の被記録媒体の構成材料として用いることのできる前記一般式(2)で表される最も好ましいものとしては、例えば、チヌビン123(商品名、チバスペシャリティ社製)が挙げられる。
【0027】
本発明の被記録媒体では、先に説明した一般式(2)で示される化合物の場合と同様に、上記したような一般式(2)で示される化合物が、2量体或いは3量体以上の会合状態で含有されていてもよいし、重合体や縮合体で含有されていてもよい。更に、一般式(2)で示される化合物が、被記録媒体中で顔料等の構成物質と結合した状態で含有されていてもよい。会合状態や結合状態になると一般式(2)で示される化合物は昇華しにくくなるので、被記録媒体が加熱された場合にも臭気が発生しにくくなる上に、高温環境下でも、被記録媒体の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは褪色防止効果が損なわれることがない。このため、長期間にわたりこれらの効果が持続するという利点が生じるので、本発明の被記録媒体の好ましい形態の一つといえる。
【0028】
特開昭58−76599号公報、特開平58−70800号公報には、オキシキノリン又はオキシキノリン誘導体を、フミン酸化合物とパルプに添加した耐菌性の紙が記載されている。これらの公報に記載されているキノリン化合物は、8−オキシキノリンのみであり、本発明の一般式(1)で表される化合物は記載されていない。又、記載されている効果は耐菌性であり、白地の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは褪色防止といった本発明の被記録媒体によってもたらされる効果については、何らの記載もない。
【0029】
更に、特開平8−238839号公報には、基体とキノリン系化合物等の添加物からなる記録用シートが記載されている。そして、具体的なキノリン化合物として、キノリン、ヒドロキシキノリン、アミノキノリン、キノリンカルボン酸、ジメチルキノリン、トリメチルキノリン、イソキノリン等が記載されているが、本発明の被記録媒体の必須の構成材料である一般式(1)で表される特定の化合物は記載されていない。又、記載されている効果も、マイクロウエーブ照射による乾燥での乾燥時間と画像の光学濃度の向上であり、白地の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは褪色防止効果といった本発明の被記録媒体によってもたらされる効果については、何らの記載もない。
本発明者らの検討によれば、油性インクと水性インクの併用で画像形成が行われた被記録媒体について、白地の着色(変色)防止効果や画像の褪色防止効果が得られるのは、キノリン化合物の中でも、本発明で使用する一般式(1)で表わされる特定の化合物の添加によってしか得られないことがわかった。
【0030】
又、特開昭61−146591号公報には、特定構造式で示されるヒンダードアミンを分子内に1個以上持つヒンダードアミン系化合物を含有する被記録媒体が記載されている。具体的には、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が記載されている。しかしながら、本発明の被記録媒体で必須の構成材料として使用する一般式(2)の化合物は記載されていない。又、記載されている効果は、画像の耐光性と耐水性であり、白地の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは褪色防止効果といった本発明の被記録媒体によってもたらされる効果については、何らの記載もない。
【0031】
又、特開平9−295496号公報には、分散染料を用いて記録した画像を別な受容層に密着させてから加熱して拡散転写してから透明樹脂を含むオーバーコート層を2層形成した記録物が記載されている。2層めのオーバーコート層にヒンダードアミン系化合物であるチヌビン123が含まれることが記載されている。しかし、上記構成の記録物では、インク受容層は、透明樹脂からなる2層構成オーバーコート層で完全に覆われている上に、ここで使用するヒンダードアミン系化合物は、透明樹脂中に取り込まれていて色材に直接作用することはできない構成となっており、本発明の被記録媒体に含有させる構成とは異なっている。又、ヒンダードアミン系化合物を添加する効果は耐光性であり、白地の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは自然褪色防止効果といった本発明の被記録媒体によってもたらされる効果については、何らの記載もない。
【0032】
更に、特開平8−238839号公報には、基体とピペリジン系化合物等の添加物からなる記録用シートが記載されている。具体的には、ピペリジンメタノール、4−ピペリノピペリジン等が記載されている。しかしながら、本発明の一般式(2)の化合物は記載されていない。又、記載されている効果は、マイクロウエーブ照射による乾燥での乾燥時間と画像の光学濃度であり、白地の着色(変色)防止効果や画像の変色或いは褪色防止効果といった本発明の被記録媒体によってもたらされる効果については、何らの記載もない。
本発明者らの検討によれば、油性インクと水性インクとの併用で画像形成を行った被記録媒体における白地の着色(変色)防止効果や画像の褪色防止効果は、ヒンダードアミン系化合物の中でも、本発明において使用する一般式(2)で表わされる特定構造式の化合物でしか得られないものである。更に詳細に説明すると、ピペリジン環の窒素に酸素を介してアルキル基が結合した化合物のみが有効であることを見出したものであり、この構造式の化合物は、従来技術には記載されていないものである。
【0033】
本発明の被記録媒体においては、一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物が1種類又は複数種類含有されていることを要するが、更にこれに加えて、無機顔料が含有されていることが好ましい。先に述べたように、本発明の被記録媒体に無機顔料を含有させる方法としては、繊維状物質からなる構成のものの場合は、通常の場合と同様に、不透明度を与えるための填料として添加すればよいし、基材上にインク受容層を設けた構成の場合においては、インク受容層中に内添させればよい。
【0034】
この際に使用する無機顔料としては、従来より紙に内添される材料として、或いは、紙やフィルムに塗工される材料として用いられているものであれば、いずれの材料でもよい。例えば、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、チサンホワイト、シリカ、シリカアルミナ、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、コロイダルシリカ、合成シリカ、カチオン性シリカ、アルミナ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナ水和物、擬ベーマイト、リトポン、ゼオライト、加水ハロサイト等の中から必要に応じて、1種類又は2種類上の顔料を選択して用いることができる。
【0035】
これらの中でもより好ましい無機顔料としては、コロイダルシリカ、合成シリカ、カチオン性シリカ等の各種シリカと、擬ベーマイト等のアルミニウム酸化物、アルミニウム水酸化物、アルミナ水和物等が挙げられる。これらの顔料を被記録媒体中に添加させると、印字された画像の彩度が高くなるために、鮮やかな画像を得ることが可能となる。
本発明の被記録媒体に含有させる上記に挙げたような無機顔料は、BET比表面積が50m2/g以上のものであることが好ましい。このような特性のものを用いれば、印字された画像の発色がよくなり、光学濃度が更に高くなるのでより好ましい。本発明において用いることのできる更に好ましい無機顔料は、BET比表面積が100m2/g以上の顔料である。このような特性のものを用いれば、画像を形成した場合に更に彩度が上がって、より鮮やかな画像の形成が可能となる。
【0036】
本発明の被記録媒体においては、上記したような無機顔料に、更に添加物を加えて用いることができる。この際に用いる添加物としては、下記に挙げるような各種金属酸化物、2価以上の金属の塩、カチオン性有機物質等の中から必要に応じて適宜に選択して用いることができる。例えば、シリカ、シリカアルミナ、ボリア、シリカボリア、マグネシア、シリカマグネシア、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物、水酸化物、2価以上の金属の塩としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の塩、塩化マグネシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等のハロゲン化物塩、カオリン、タルク等が挙げられる。カチオン性有機物質としては、4級アンモニウム塩、ポリアミン、アルキルアミン等が挙げられる。これらの添加物の添加量としては、被記録媒体中に含有させる無機顔料の20重量%以下とすることが好ましい。
【0037】
本発明の被記録媒体の具体的な実施形態としては、(I)各種パルプ等からなる繊維状物質中に、先に述べた一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物を含有させて構成したもの、(II)基材上にインク受容層を形成し、インク受容層に、一般式(1)で表わされる化合物を含有させて構成したものの大きくは2つの構成が考えられる。以下、これらの実施形態について説明する。
【0038】
本発明の被記録媒体の第1の実施形態のものは、繊維状物質に、先に挙げたような無機顔料を添加して構成される。この際に用いる繊維状物質を形成するためのセルロースパルプについては特に制限はない。例えば、広葉樹材及び針葉樹材から得られるサルファイトパルプ(SP)、アルカリパルプ(AP)、クラフトパルプ(KP)等の化学パルプ、セミケミカルパルプ、セミメカニカルパルプ、機械パルプ等、脱墨された二次繊維である古紙パルプが使用可能である。又、パルプは、未漂白パルプ、漂白パルプの区別、及び、叩解、未叩解の区別なく使用可能である。又、セルロースパルプとしては、非木材パルプである、草、葉、靭皮、種毛等の繊維、例えば、わら、竹、麻、バガス、ケナフ、みつまた、コットンリンター等のパルプも使用できる。更に、親水性繊維であれば、レーヨン等の再生繊維、セルロース誘導体繊維やポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の親水性合成高分子繊維も使用可能である。無機顔料をセルロース繊維に内添する方法としては、セルロースパルプ分散液と混合して抄紙する方法を用いることができる。更に必要に応じて一般的な填料を加えることも可能である。
【0039】
上記の形態を有する本発明の被記録媒体の製造方法としては、一般的に用いられている抄紙の方法を用いることができる。抄紙装置としては従来から用いられている長網抄紙機、丸網抄紙機、円胴、ツインワイヤー等を用いることができる。抄き合わせを用いる多層抄紙を行うことも可能である。その場合は、多層紙抄紙用単一ヘッドボックスを使用して、各層を構成する紙料をストックインレットから平行に流出させて層状の紙層を形成する方法が好ましい。このようにすれば、各紙層の境界面で紙料が適度に混合されてZ方向の強度を大きくすることができるので、特に好ましい。
【0040】
本発明の被記録媒体においては、必要に応じて、更に、紙力向上剤や歩留まり向上剤、その他の着色剤を添加して用いることができる。歩留まり向上剤としては、例えば、カチオン化澱粉、ジシアンジアミドホルマリン縮合物等のカチオン性歩留まり向上剤や、アニオン性ポリアクリルアマイド等のアニオン性歩留まり向上剤等の中から選択して、又は併用して用いることができる。更に必要に応じて、澱粉等をサイズプレスをすることやカレンダーロール等を用いて表面の平滑性をよくすることも可能である。
【0041】
上記の場合、無機顔料の添加量は特に制限はないが、被記録媒体の乾燥固形分換算の割合で0.1〜50重量%の範囲がインク吸収性と発色がよくなるので好ましい。更に好ましい範囲は1〜20重量%であり、このようにすれば、被記録媒体の表面を繰り返し擦っても粉落ちが発生することが少なくなる。
被記録媒体全体の坪量としては、被記録媒体が極端に薄くなったり極端に厚くなったりしない限り、特に制限はないが、40〜300g/m2の範囲がプリンター等で印字する場合の搬送性の点で好ましい。更に好ましい範囲は、60〜200g/m2の範囲であり、紙の折り曲げ強度が高くならずに、不透明度を高くすることができる。更に、上記のように構成すれば、多数枚印字サンプルを重ねた時に貼り付きが発生しにくくなる。
【0042】
本発明の被記録媒体の第2の実施形態としては、各種材料からなる基材上に、無機顔料を含むインク受容層が形成されて構成される。
この際に用いる基材は特に制限はないが、例えば、適度のサイジングを施した紙、無サイズ紙、塗工紙、ポリエチレン等を用いたレジンコート紙等の紙類、熱可塑性フィルムのようなシート状物質及び布帛、硝子、金属等を使用することができる。熱可塑性フィルムの場合としては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリカーボネート等の透明フィルムは勿論、無機物の充填や微細な発泡によって不透明化させたシートを用いることもできる。
【0043】
上記に挙げたような各種材料からなる基材上に形成する顔料を含むインク受容層は、顔料にバインダーを加えた塗工液を塗布等することによって形成することができる。顔料としては、先に挙げた無機顔料の中から適宜に選択して使用することができる。この際に用いるバインダーとしては、下記に挙げるような水溶性高分子の中から自由に選択することができる。例えば、ポリビニルアルコール又はその変性体(カチオン変性、アニオン変性、シラノール変性)、澱粉又はその変性体(酸化、エーテル化)、ゼラチン又はその変性体、カゼイン又はその変性体、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらのバインダーは、単独で用いても、或いは複数種混合して用いてもよい。前記アルミナ水和物等の無機顔料とバインダーの混合比は1:1〜30:1、より好ましくは5:1〜25:1の範囲とする。即ち、バインダーの量が上記範囲内であれば、インク吸収性がよい上に、インク受容層のひび割れや粉落ちが発生しにくくなる。
【0044】
基材上にインク受容層を形成する方法としては、上記の顔料とバインダーを含む分散溶液を塗工機を用いて基材上に塗布、乾燥する方法を用いることができる。塗工方法としては一般に用いられているブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーターブラッシュコーター、カーテンコーター、バーコーター、グラビアコーター、スプレー装置等による塗工技術を採用することができる。分散液の塗布量は乾燥固形分換算で0.5〜60g/m2、より好ましくは5〜45g/m2である。必要に応じて塗工後にカレンダーロール等を用いてインク受容層の表面平滑性をよくすることも可能である。
【0045】
上記で説明したようにして形成される第1或いは第2の構成の本発明の被記録媒体には、前記した一般式(1)で示される環状窒素含有化合物が含有されていることを要するが、その際の添加方法としては、以下に挙げる方法を用いることができる。即ち、先に述べたようにして被記録媒体を形成する際の各段階で添加することができる。例えば、抄紙材料やインク受容層形成用塗工液中に一般式(1)で示される化合物を添加する方法、一般式(1)で示される化合物を予め顔料に添加してから被記録媒体を製造する方法、抄紙された、又はインク受容層が形成された被記録媒体に一般式(1)で示される化合物を添加する方法があり、いずれの方法を用いてもよい。特に好ましい添加の方法は、アセトン等の溶剤に分散させた一般式(1)で示される化合物の溶液を塗工する方法等によって被記録媒体に添加し、その後、乾燥させて溶媒を揮散させる方法が挙げられる。この際、一般式(1)で示される化合物が含有されている溶液を塗布した場合は、なるべく低い温度で乾燥させることが好ましい。このようにすれば、本発明の効果がより充分に発揮される被記録媒体が得られる。
【0046】
本発明の被記録媒体は、一般式(1)で示される環状窒素含有化合物が含有されていればいずれのものであってもよいが、その添加量が、被記録媒体を構成している顔料に対して0.01〜10重量%の範囲にある場合に、インク吸収性と、画像の褪色防止効果の点で好ましい。更に好ましい範囲は、顔料に対して0.1〜10重量%の割合となるようにして添加されたものであり、このようにすれば、画像を形成した場合に、ニジミやビーディングの発生を有効に防止することができる。本発明でいうニジミとは、一定の面積にベタ印字したとき、染料等の色材により着色される部分が印字した面積よりも広く(大きく)なることであり、ビーディングとは、ベタ印字部で発生するインク滴同士の凝集による粒状の濃度ムラが現れる現象をいう。
【0047】
本発明の画像形成方法について説明する。本発明の画像形成方法では、インクの小滴を微細孔から吐出させて被記録媒体にインクを付与して印字を行なうが、その際に被記録媒体として上記で説明した本発明の被記録媒体を使用することを特徴とする。この際に使用するインクは、主として色剤(染料若しくは顔料)、水溶性有機溶剤及び水を含む水性インクであることが好ましい。この際に使用する染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素等に代表される水溶性染料が好ましが、本発明の被記録媒体との組み合わせによって、定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性その他の要求される性能を満たす画像を与えるものであればいずれのものであってもよい。顔料としては、カーボンブラック等を用いることができるが、水性インク中に顔料を含有させる方法としては、分散剤を併用する方法であっても、分散剤をを用いずに自己分散型顔料を用いる方法であっても、顔料をマイクロカプセル化して含有させる方法等のいずれでもよい。
【0048】
水溶性染料は、一般に、水、又は、水と水溶性有機溶剤からなる溶媒中に溶解して使用するものでありが、これらの溶媒成分としては、好ましくは、水と水溶性の各種有機溶剤等との混合物が使用される。特に、インク中の水分含有量が、20〜90重量%の範囲内となるようにして調製することが好ましい。
上記水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール等の炭素数が1〜4のアルキルアルコール類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、アセトン等のケトン又はケトンアルコール類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素数を含むアルキレングリコール類、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類が好ましい。多価アルコール類は、インク中の水が蒸発し、水溶性染料が析出することに基づくノズルの目詰まり減少を防止するための潤滑剤としての効果が大きいため、特に好ましい。
【0049】
本発明で使用するインクには、可溶化剤が含有されていてもよい。代表的な可溶化剤としては、含窒素複素環式ケトン類が挙げられ、その目的とする作用は、水溶性染料の溶媒に対する溶解性を飛躍的に向上させることにある。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好ましく用いられる。更に特性の改善のために、インク中に、粘度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗調整剤等の添加剤が添加されたものを用いることもできる。
【0050】
更に、本発明の画像形成方法で用いるインクとしては、油性インクを用いてもよい。特に、先に挙げたような水性インクと油性インクを併用して画像を形成する場合に、本発明の画像形成方法の顕著な効果が得られる。ここで、油性インクとは、色材として、例えば、ナフトール染料、アゾ染料、金属錯塩染料、アントラキノン染料、キノイミン染料、インジゴ染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、カーボニウム染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、フタロシアニン染料、ペリニン染料等の油溶性染料を用い、これらを有機溶剤に溶解又は分散したものである。例えば、特公平7−78187号公報、特公平7−78188号公報、特公平8−6057号公報や特公平8−26259号公報等に記載されているものである。油性インクに用いる染料としては、例えば、特開平10−250219号公報に記載されたものを用いることができる。これらの油溶性染料の中でも特に、C.I.Solvent Yellow 3、14、16、33、56、C.I.Solvent Red 18、24、27、122、135、C.I.Solvent Blue 14、25、35、48、108、C.I.SolventBlack 3、7、22、34、50は、染料の堅牢性が高いため、好適に用いることができる。
【0051】
油性インクに用いる溶剤としては、インクジェット記録装置のインク突出ヘッドの特性に適合するように、或いは安全性の観点から種々な溶剤を選択して使用することができるが、場合によっては、複数種の溶剤を混合して用いることもできる。この際に使用できる溶剤の代表的な例を以下に挙げる。例えば、ペガゾール(モービル石油)、シェルSBR、シェルゾール(シェル石油製)等の石油ナフサ系溶剤類;ハイソゾール(日本石油製)等の芳香族系石油溶剤、ソルトール(フィリップス石油製)、エクソゾール(エクソン化学製)アイソパー(エクソン製)、IPソルベント(出光石油化学製)等の脂肪族系石油溶剤;インクソルベント(三菱石油製)等のナフテン系石油溶剤;モノ又はジ置換アルキルナフタレン、ビフェニルのアルキル誘導体、キシリルエタン、フェネチルクメン等の芳香族炭化水素系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレシンル等のリン酸エステル類;フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル等の脂肪族一塩基酸エステル類;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸アルキル610、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪族ニ塩基酸エステル類;アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等のオキシ酸エステル類;塩素化パラフィン、塩素化ビフェニル、2−ニトロビフェニル、ジノニルナフタレン、o−及びp−トルエンスルホンエチルアミド、ショウ脳、アビエチン酸メチル等の可塑剤類等を挙げることができる。
【0052】
上記したような各種の溶剤が含有されている油性インクでは、その保存安定性や印字後の耐擦過性等を向上させる目的で、例えば、ポリアクリル酸エステル、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂等の極性樹脂を添加したり、金属封鎖剤、表面張力調整剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、防腐剤、耐水化剤、レオロジーモデファイヤー及び酸化防止剤等の添加剤を適宜含有することもできる。
【0053】
本発明の画像形成方法において、先に説明した本発明の被記録媒体に、上記したような水性或いは油性インクを用い、インクの小滴を微細孔から吐出させてインクを付与して印字を行なう画像形成を行う方法としては、インクジェット記録方法を用いることが好ましい。その際に用いるインクジェット記録方法としては、インクをノズルより効果的に離脱させて、被記録媒体にインクを付与し得る方法であればいかなる方法でもよい。特に、特開昭54−59936号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変化による作用力によって、インクをノズルから吐出させるインクジェット方式は有効に使用することができる。
【0054】
【実施例】
以下、実施例及び参考例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
(実施例1)
BET比表面積が270m2/gのシリカ(ファインシールX−37、徳山曹達社製)とポリビニルアルコール(NH−18、日本合成化学社製)を乾燥固形分換算で5:1で混合して、市販の白色ポリエチレンテレフタレートシートの上に塗布した後、乾燥して乾燥固形分量20g/m2のインク受容層を形成した。更に、得られたインク受容層の上に、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4トリメチルキノリン(Antigen AW、製品名、住友化学社製)の1重量%アセトン溶液を塗工し、上記環状窒素含有化合物を0.4g/m2添加して本実施例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0055】
(実施例2)
実施例1で使用したと同じ組成のインク受容層を、実施例1で使用したと同じ基材上に形成した。得られたインク受容層上に、2、2,4トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合体(Antigen RD−G、製品名、住友化学社製)を実施例1と同じ方法で、同じ量の上記環状窒素含有化合物を添加して本実施例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0056】
(実施例3)
実施例1で使用したと同じ組成のインク受容層を、実施例1で使用したと同じ基材上に形成した。得られたインク受容層上に、実施例1で用いた6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4トリメチルキノリンと、実施例2で用いた2,2,4トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体とを1:1で混合したものを用いて、実施例1と同じ方法で、同じ量の上記環状窒素含有化合物を添加して本実施例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0057】
参考
実施例1で使用したと同じ組成のインク受容層を、実施例1で使用したと同じ基材上に形成した。得られたインク受容層上に、チヌビン123(製品名、チバスペシャリティ社)を用い、実施例1と同じ方法で、同じ量の上記環状窒素含有化合物を添加して本参考例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0058】
(実施例5)
BET比表面積270m2/gのアルミナ水和物(AS−3、商品名、触媒化成社製)と、実施例1で使用したと同じポリビニルアルコールを実施例1と同じ比率で混合して、実施例1で形成したと同じ量のインク受容層を、実施例1で使用したと同じ基材上に形成した。更に、得られたインク受容層上に実施例1で使用したと同じ6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4トリメチルキノリンを用い、実施例1と同じ方法で、同じ量の上記環状窒素含有化合物を添加して本実施例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0059】
参考
実施例5で使用したと同様のアルミナ水和物と、実施例1で使用したと同様のポリビニルアルコールを用いて実施例1と同じ比率で混合し、実施例1と同じ量のインク受容層を、実施例1で使用したと同じ基材上に形成した。得られたインク受容層上に、参考で使用したと同じチヌビン123を用い、実施例1と同じ方法で、同じ量の上記環状窒素含有化合物を添加して本参考例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0060】
(実施例7)
原料パルプとして、フリーネス(C.S.F.)370mlの広葉樹さらしクラフトパルプ(LBKP)80部及び針葉樹クラフトパルプ410mlの(NBKP)20部を使用し、これに填材として実施例1で使用したと同じシリカをパルプ固形分に対して10重量%、歩留まり向上剤としてカチオン化澱粉(王子ナショナル社製、CATOF)を同じくパルプ固形分に対して0.3重量%内添させ、更に、抄紙直前にポリアクリルアマイド系歩留まり向上剤(星光化学工業社製、パールフロックFR−X)を0.05重量%添加し、TAPPI標準シートフォーマーを用いて、坪量75g/m2に抄紙した。次ぎに、濃度2%の酸化澱粉(日本食品社製、MS3800)溶液をサイズプレス装置にて付着させた。更に、実施例1で使用したと同じ6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4トリメチルキノリンを用い、実施例1と同じ方法で、上記環状窒素含有化合物を0.2g/m2添加して本実施例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0061】
(実施例8)
実施例7で填料として用いたシリカを、参考で用いたアルミナ水和物に代えた以外は実施例7と同じ方法で本実施例の被記録媒体を得た。得られた被記録媒体の組成を表1に示した。
【0062】
【表1】
Figure 0003745150
【0063】
[評価]
上記のようにして得られた実施例及び参考例の被記録媒体について、下記に挙げる諸特性を下記の方法によって評価した。その結果を表2にまとめて示した。
<1.インク吸収性>
各被記録媒体のインク吸収性については、インクジェット記録装置(BJC430J、キヤノン社製)を用いて、単色から4色の混色までのベタ印字を行なって各画像を得、得られた画像について下記の方法でインク吸収性を調べて下記の基準で評価した。
印字後における被記録媒体の記録部を指で触れて、被記録媒体表面のインクの乾燥状態を観察し、インク吸収性を調べた。基準としては、先ず、単色ベタ印字でのインク量を100%とした。そして、インク量300%(3色混合)のベタ印字画像でもインクが指に付着しないものを◎、インク量200%(2色混合)のベタ印字画像ではインクが指に付着しないものを○、インク量100%のベタ印字画像ではインクが指に付着しないものを△、インク量100%のベタ印字画像でもインクが指に付着すものを×として評価した。
【0064】
<2.画像濃度>
各被記録媒体に、上記で使用したと同様のインクジェット記録装置を用いて、Y、M、C、Bkの各単色インクで、インク量100%でベタ印字して形成された画像の画像濃度を、マクベス反射濃度計RD−918を用いて測定した。そして、得られた画像濃度の値で評価した。
【0065】
<3.ベタ均一性、ニジミ、ビーディング、ハジキ>
上記で使用したと同様のインクジェット記録装置を用い、単色又は多色でベタ印字して画像を形成した。そして、被記録媒体表面に形成された夫々の画像について観察し、ベタ均一性、ニジミ、ビーディング、ハジキを目視で評価した。ベタ部の濃度が均一であれば○、白抜けや濃度むらがあれば×とした。ベタ印字部から色材のニジミがなければ○、色材のニジミが見えれば×とした。同様にべた印字部にビーディングやハジキがなければ○、発生していれば×とした。
【0066】
<4.BHTによる白地部の黄変化>
下記の各成分を十分に混合、溶解した後、0.45μmのメンブランフィルターで濾過を行ったものを油性インクとした。
(油性インク)
・油溶性染料(C.I.Solvent Blue 25) 6部
・脂肪族系石油溶剤(IPソルベント1016、出光石油化学製) 60部
・アジピン酸ジイソブチル 34部
【0067】
上記で用いたと同様のインクジェットプリンターの記録用ヘッドで、上記油性インクを用い、被記録媒体の外周部から50mm内側に幅30mmでベタ印字(インク量100%)を行って黄変測定用被記録媒体とした。
BHT2量体(4,4’−メチレンビス−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)のイソプロピルアルコール1%溶解液を、測定用被記録媒体に固形分量として0.5g/m2となるようにスポットした後、自然乾燥させた。20℃、65%RHの条件下とオーブン(DN400、ヤマト科学社製)で35℃ドライの環境で夫々7日間放置して、放置前後の白地の違いを目視で観察し、下記の基準で評価した。
そして、夫々の環境下で白地の色変化がなければ○、白地に着色が認められたら×とした。ここでドライというのはオーブン中での湿度を加えない加熱保存を意味する。
【0068】
<5.ファイル保存による白地部の黄変化>
市販のファイル(クリアーポケットCL303、ライオン社製)の上部の片側を60mm切断した。このファイルに前記黄変測定用の被記録媒体を入れて、インク受容層形成面が切断面から露出するように配置した。繊維状物質の場合も同様に片面が露出するように配置した。20℃、65%RHの条件と、35℃ドライ、及び50℃ドライの環境下で夫々30日間放置して、放置前後の白地の違いを目視で観察し、下記の基準で評価した。夫々の環境で白地の色変化がなければ○、白地に着色が認められたら×とした。
【0069】
<6.オゾン曝露による褪色、変色>
上記で使用したと同様のインクジェット記録装置を用いて、始めに油性インク、次に水性インク(Y、M、C、Bk)の順で20mmの正方形パターンを印字した。印字パターンは、油性インク画像と水性インク画像とが交互に配置されるようにし、更に、水性インクの印字部の四方が油性インクで囲まれるようにした。ここで、油性インク画像及び水性インク画像は共に単色であり、且つ、インク量100%のベタ印字である。このような印字パターンが形成された被記録媒体をオゾン曝露試験機(スガ試験機社製特注品)に入れて、40℃、55%RHの条件下で、濃度3ppmのオゾン中に2時間曝露した。オゾン曝露前後で印字部の色味変化を目視で観察し、下記の基準で評価した。各色で色味に差異が認められない場合は○、1色でも色味に差異が認められた場合は×とした。
【0070】
<7.風曝露試験による褪色、変色>
先のオゾン曝露試験で用いたと同様の油性インク画像と水性インク画像が交互に配置された印字パターンが形成されている被記録媒体を検体として、20℃、65%RHの環境下、市販のエアコン(CY−25Y、松下電器社製)の吹き出し口の直下1mの位置に設置した。エアコンを送風運転にして被記録媒体の画像形成部に風があたるようにして14日間放置した。放置前後における印字部の色味変化を目視で観察し、下記の基準で評価した。各色で色味に差異が認められない場合は○、1色でも色味に差異が認められた場合は×とした。
【0071】
<8.高温環境での保存>
先のオゾン曝露試験で用いたと同様の油性インク画像と水性インク画像が交互に配置された印字パターンが形成されている被記録媒体を検体として、50℃、50%RHの条件下と、35℃、ドライの環境下で夫々14日間保存した。保存前後で印字部の色味変化を目視で観察し、下記の基準で評価した。各色で色味に差異が認められない場合は○、1色でも色味に差異が認められた場合は×とした。
【0072】
<9.切断粉落ち>
各被記録媒体を1辺が10mmの正方形に切断して、その際に生じる周辺部の粉落ちの状態を目視で調べ、下記の基準で評価した。粉落ちがなければ○、粉落ちが発生していれば×とした。
【0073】
<10.折り曲げ粉落ち>
各被記録媒体を中央部で半分に折り曲げて戻すことを繰替し、その際に生じる粉落ちの発生の状態を目視で調べ、下記の基準で評価した。5回折り曲げて戻しても粉落ちのないものを○、3回までは粉落ちのないものを△、3回までに粉落ちのあったものを×とした。
【0074】
<11.カール>
各被記録媒体を297×210mmの大きさに切断して、30℃/80%RH、20℃/45%RH、5℃/10%RHの3環境下に24時間放置してから、夫々の環境下で平らな台の上に静置してハイトゲージで反り量を測定し、下記の基準で評価した。反りが1mm以下の場合を○、反りが3mm以下の場合を△、反りが3mm以上の場合を×とした。
【0075】
<12.タック>
各被記録媒体を、30℃/80%RH、20℃/45%RH、5℃/10%RHの夫々の環境下に24時間放置してから、その環境の中でタックを測定した。タックは、被記録媒体表面を指で触って、指に被記録媒体がくっ付くか否かで評価した。その基準は、指に付着してこなければ○、べたべたして付着してきた場合を×とした。
【0076】
【表2】
Figure 0003745150
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、以下に列挙する顕著な効果を有する被記録媒体、これを用いた優れた画像形成方法及び記録物が得られる。
(1)被記録媒体の白地又は未印字部の着色(黄変)の発生を有効に防止することができる。特に、油性インクで印字がされている被記録媒体においても、白地又は未印字部の着色(黄変)の発生が防止される。
(2)被記録媒体に印字された画像(記録物)の自然褪色や変色の発生が有効に防止された被記録媒体が提供される。特に、油性インクと水性インクの両方を用いて印字された被記録媒体が、高温の状態で保持されたり、風があたっている状態で保持されたとしても、画像の褪色や変色を防止できる
(3)インク吸収性と発色がよく、ニジミやハジキ、ビーディングの発生しない被記録媒体が提供される。
(4)温湿度の変化によるカールや表面のタック、切断時や折り曲げた時の粉落ちが生じない被記録媒体が提供される。

Claims (5)

  1. 基材及び基材上に形成されたインク受容層を有するインクジェット用被記録媒体において、下記一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物あるいはその重合体が、上記インク受容層に1種類又は複数種類含有されていることを特徴とするインクジェット用被記録媒体。
    Figure 0003745150
    [式中、Rは、水素原子、炭素数1又は2のアルコキシ基のいずれかを表す。]
  2. 繊維状物質であるパルプで形成されてなるインクジェット用被記録媒体において、繊維状物質中に下記一般式(1)で表わされる環状窒素含有化合物あるいはその重合体が1種類又は複数種類含有されていることを特徴とするインクジェット用被記録媒体。
    Figure 0003745150
    [式中、Rは、水素原子、炭素数1又は2のアルコキシ基のいずれかを表す。]
  3. 更に、無機顔料が含有されている請求項1又は請求項2に記載のインクジェット用被記録媒体。
  4. インクの小滴を微細孔から吐出させて被記録媒体にインクを付与して印字を行なう画像形成方法において、被記録媒体として請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のインクジェット用被記録媒体を用いることを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載されたインクジェット用被記録媒体に画像が形成されていることを特徴とする印字物。
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