JP3726226B2 - 絶縁膜及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体素子の製造に関し,特にプラズマCVD法を用いて形成されるシリコン系有機膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体装置の高集積化への要求の高まりから,多層配線技術が注目されている。この多層配線構造において素子の高速動作のネックになるのが,配線間の容量である。この配線間容量を低減するためには,絶縁膜の誘電率を下げる必要がある。そこで低誘電率の絶縁膜材料の開発が行われてきた。
【0003】
絶縁膜として使用される従来のシリコン酸化膜SiOxは,SiH4またはSi(OC2H5)4などのシリコン材料ガスに酸化剤としてO2またはN2Oを添加し熱及びプラズマエネルギーによって製造するもので,その比誘電率はε=4.0程度であった。
【0004】
これに対して,材料ガスとしてCXFYHZを用いてプラズマCVD法によりフッ素化アモルファス・カーボン膜を製造する試みが為された。この絶縁膜は,比誘電率ε=2.0〜2.4の低誘電率を達成している。
【0005】
また,安定性の高いSi-O結合の性質を利用して,膜の誘電率を下げる試みが為された。ベンゼンとシリコンの化合物であるP-TMOS(フィニルトリメトキシシラン)(化1)をバブリング法によって気化させた材料ガスを用いて,プラズマCVD法により低圧(1Torr)の条件下でシリコン系有機膜を製造するというものである。この絶縁膜は,比誘電率ε=3.1の低誘電率を達成した。
【化1】
【0006】
さらに,膜中に空孔を作り多孔質構造を利用して,膜の誘電率を下げる試みが為された。無機SOG材料を用いてスピン-コート法によって絶縁膜を製造するというものである。この絶縁膜は,比誘電率ε=2.3の低誘電率を達成した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,上記各アプローチには以下に説明するようなさまざまな欠点が存在する。
【0008】
まず,フッ素化アモルファスカーボン膜は,耐熱性が低く(370℃),シリコン系材料との密着性が悪く,膜の機械的強度も低いという欠点を有する。耐熱性が低いと,例えば400℃以上の高温プロセスにおいて絶縁膜が破損する危険性がある。また密着性が悪いと膜が剥がれる危険性がある。さらに膜の機械的強度が低下すると配線材料が破損する危険性もある。
【0009】
次に,P-TMOS膜は材料のP-TMOSがO-CH3の結合を3つ持つため気相中で形成される重合体が線状には成長せず,堆積する膜が連続多孔質構造(ミクロ細孔構造)にならないため,或る程度以上に誘電率を低下させることができないという欠点を有する。また,液体のP-TMOSをバブリング方式で気化させている点にも問題がある。
【0010】
ここでバブリング方式とは,液体材料中にアルゴンガスなどのキャリアガスを通すことによって得られる材料の蒸気をキャリアガスとともに反応室内に導入する方法である。この方法では一般に材料ガスの流量を確保するために大量のキャリアガスが必要になる。その結果反応室内に材料ガスが滞留する時間が短くなり,気相中で十分に重合反応が生じなくなる。
【0011】
さらに,スピンコート法によるSOG絶縁膜は,基板上への材料の塗布むらの問題及びキュア工程での温度制御装置に費やされる装置コストの問題を有する。
【0012】
したがって,本願発明の目的は,誘電率が低く,耐熱性,耐吸湿性及び密着性に優れた絶縁膜及びその製造方法を与えることである。
【0013】
また,本発明の他の目的は,誘電率が低く,耐熱性,耐吸湿性及び密着性に優れた絶縁膜を製造するための材料を与えることである。
【0014】
さらに,本発明の他の目的は,装置コストを増大させることなく,容易に低誘電率の絶縁膜を製造するための方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明に係るプラズマCVD装置を使って半導体基板上に絶縁膜を形成するための方法は,
一般式SiαOβCXHY(式中,α,β,x,yは整数)で表されるシリコン系炭化水素化合物を直接気化方式によって気化させ,前記プラズマCVD装置の反応室に導入する工程と,
実質的に流量の減少した添加ガスを反応室内に導入する工程と,
前記シリコン系炭化水素化合物ガス及び前記添加ガスの混合ガスを反応ガスとして,プラズマ重合反応によって前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と,から成り,
前記添加ガスの流量を減少させることで,前記反応ガスの総流量が実質的に減少することを特徴とする。
【0016】
ここで,具体的には前記シリコン系炭化水素化合物は,
化学式(A):
(式中,R1及びR2は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示される化合物を少なくとも1種類含むものである。
【0017】
それ以外に,前記シリコン系炭化水素化合物は,
化学式(B):
(式中,R1,R2及びR3は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,nは任意の整数である。)で示される化合物を少なくとも1種類含むものであってもよい。
【0018】
それ以外に,前記シリコン系炭化水素化合物は,
化学式(C):
(式中,R1,R2,R3 及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示される化合物を少なくとも1種類含むものであってもよい。
【0019】
さらにそれ以外に,前記シリコン系炭化水素化合物は,
化学式(D):
(式中,R1,R2,R3,R4,R5及びR6は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示される化合物を少なくとも1種類含み,
前記添加ガスが酸化窒素(N2O)または酸素(O2),アルゴン(Ar)ガス及び/またはヘリウム(He)ガスであってもよい。
【0020】
好適には,化学式(D)に材料ガスとして,さらに化学式(A)及び化学式(B)の少なくともひとつのシリコン系炭化水素化合物を含むこともできる。
【0021】
具体的には,前記添加ガスは,アルゴン(Ar)ガス及び/またはヘリウム(He)ガスである。
【0022】
それ以外にも,前記添加ガスは,水素(H2)ガス及び/またはメタン(CH4)ガスであってもよい。
【0023】
さらに前記添加ガスは,水素(H2)ガス及び/またはメタン(CH4)ガス並びにアルゴン(Ar)ガス及び/またはヘリウム(He)ガスの混合ガスであってもよい。
【0024】
また前記シリコン系炭化水素化合物は,
化学式(E):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示される化合物を少なくとも1種類含み,
前記添加ガスが酸化窒素(N2O)または酸素(O2),アルゴン(Ar)及び/またはヘリウム(He)であってもよい。
【0025】
さらに,材料ガスとして,化学式(A),(B),(C)及び(D)の少なくとも一つのシリコン系炭化水素化合物ガスを含むこともできる。
【0026】
一方,本発明に係る絶縁膜は
化学式(A):
(式中,R1及びR2は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示されるシリコン系炭化水素化合物を含む材料ガスを用いて,プラズマCVD装置によりプラズマ重合させて基板上に形成される。
【0027】
また,本発明に係る絶縁膜は,
化学式(B):
(式中,R1,R2及びR3は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,nは任意の整数である。)で示されるシリコン系炭化水素化合物を含む材料ガスを用いて,プラズマCVD装置によりプラズマ重合させて基板上に形成される。
【0028】
さらに,本発明に係る絶縁膜は,
化学式(C):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示されるシリコン系炭化水素化合物を含む材料ガスを用いて,プラズマCVD装置によりプラズマ重合させて基板上に形成される。
【0029】
さらに,本発明に係る絶縁膜は,
化学式(D):
(式中,R1,R2,R3,R4,R5及びR6は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示されるシリコン系炭化水素化合物を含む材料ガス及び酸化窒素(N2O)または酸素(O2)の酸化剤を用いて,プラズマCVD装置によりプラズマ重合させて基板上に形成される。
【0030】
さらにまた,本発明に係る絶縁膜は,
化学式(E):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示されるシリコン系炭化水素化合物を含む材料ガス及び酸化窒素(N2O)または酸素(O2)の酸化剤を用いて,プラズマCVD装置によりプラズマ重合させて基板上に形成される。
【0031】
一方,膜を形成する基板近傍にガス状態で供給され,化学反応により基板上に絶縁膜を形成するプラズマCVD装置において使用する,本発明に係る膜形成原料は,
化学式(A):
(式中,R1及びR2は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示される。
【0032】
また,膜を形成する基板近傍にガス状態で供給され,化学反応により基板上に絶縁膜を形成するプラズマCVD装置において使用する,本発明に係る膜形成原料は,
化学式(B):
(式中,R1,R2及びR3は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,nは任意の整数である。)で示される。
【0033】
さらに,膜を形成する基板近傍にガス状態で供給され,化学反応により基板上に絶縁膜を形成するプラズマCVD装置において使用する,本発明に係る膜形成原料は,
化学式(C):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示される。
【0034】
さらに,膜を形成する基板近傍にガス状態で酸化窒素(N2O)または酸素(O2)の酸化剤とともに供給され,化学反応により基板上に絶縁膜を形成するプラズマCVD装置において使用する,本発明に係る膜形成原料は,
化学式(D):
(式中,R1,R2,R3,R4,R5及びR6は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示される。
【0035】
さらにまた,膜を形成する基板近傍にガス状態で酸化窒素(N2O)または酸素(O2)の酸化剤とともに供給され,化学反応により基板上に絶縁膜を形成するプラズマCVD装置において使用する,本発明に係る膜形成原料は,
化学式(E):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示される。
【0036】
【作用】
少なくとも一つのSi-O結合を有し,2つ以下のO-CnH2n+1結合を有し,かつ2つ以上の炭化水素基がSiに結合したシリコン系炭化水素化合物を材料とし,直接気化方式によって該シリコン系炭化水素化合物を気化させる方法によって,誘電率が低く,耐熱性及び耐湿性に優れた絶縁膜が形成される。
【0037】
上記直接気化方式で気化させた材料ガスは,プラズマ中を線状重合体が形成されるのに必要な時間の間滞留する。その結果(化2)を基本構造とし,nが2以上の線状重合体が気相中で成長する。これが半導体基板上に堆積し連続多孔質構造の絶縁膜が形成される。
【化2】
【0038】
本発明に係る絶縁膜は高い結合エネルギーを有するSi-Oを基本骨格とするため,極めて安定である。また連続多孔質構造を有するため低誘電率化が実現される。さらに基本骨格である(-Si-O-)nの側面のダングリングボンドは,疎水性の炭化水素基で終端されるため耐吸湿性が実現される。さらにまた,炭化水素基とSiとの結合は一般に安定であり,例えば,メチル基との結合Si-CH3若しくはベンゼンとの結合Si-C6H5では解離温度が500℃以上である。半導体製造には450℃以上の耐熱性が求められるため非常に高い耐熱性が実現される。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下,図面を交えながら本発明について詳しく説明する。図1は,本発明で用いられるプラズマCVD装置を略示したものである。装置は反応ガス供給装置12及びプラズマCVD装置1から成る。反応ガス供給装置12は,いくつかのライン13とライン13上に配置された制御バルブ8及びガス入力ポート14,15,16から成る。各制御バルブ8には流量制御器7が接続され材料ガスを所定の流量に制御する。液体反応材料18のライン上には液体を直接気化する気化装置17が接続されている。一方,プラズマCVD装置1は反応室6,ガス導入口5,サセプタ3及びヒータ2から成る。円形のガス拡散板10の底面には多数の細孔が設けられ,そこから半導体基板4に向かって反応ガスが噴射される。反応室6には排気口11が設けられ,外部の真空ポンプ(図示せず)と接続されることよって反応室6内部は真空排気される。サセプタ3はガス拡散板10に平行に対向して配置され,ヒータ2を通じてその表面上に載置された半導体基板4を加熱保持する。ガス導入口5は反応室6と電気的に絶縁され,外部の高周波電源9に接続されている。ここでサセプタ3が高周波電源9に接続されてもよい。こうしてガス拡散板10とサセプタ3は高周波電極として機能し,半導体基板4の表面近傍にプラズマ反応領域を生成する。
【0040】
本発明に係るプラズマCVD装置を使って半導体基板上に絶縁膜を形成するための方法は,一般式SiαOβCXHY(式中,α,β,x,yは整数)で表されるシリコン系炭化水素化合物を直接気化方式によって気化させ,前記プラズマCVD装置の反応室に導入する工程と,実質的に流量の減少した添加ガスを反応室内に導入する工程と,前記シリコン系炭化水素化合物ガス及び前記添加ガスの混合ガスを反応ガスとして,プラズマ重合反応によって前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と,から成り,前記添加ガスの流量を減少させることで,前記反応ガスの総流量が実質的に減少することを特徴とする。
【0041】
ここで,一般式SiαOβCXHY(式中,α,β,x,yは整数)で表されるシリコン系炭化水素化合物は,好適には,少なくとも一つのSi-O結合を有し,2つ以下のO-CnH2n+1結合を有し,かつSiに少なくとも2つの炭化水素基が結合した構造を有する化合物であって,具体的には,
化学式(A):
(式中,R1及びR2は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示される化合物,
化学式(B):
(式中,R1,R2及びR3は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,nは任意の整数である。)で示される化合物,
化学式(C):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかであり,m及びnは任意の整数である。)で示される化合物,
化学式(D):
(式中,R1,R2,R3,R4,R5及びR6は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示される化合物及び酸化剤の酸化窒素(N2O)または酸素(O2)の混合物,または
化学式(E):
(式中,R1,R2,R3及びR4は,CH3,C2H3,C2H5,C3H7,C6H5のいずれかである。)で示される化合物及び酸化剤の酸化窒素(N2O)または酸素(O2)の混合物,
以上のいずれかまたは任意の組み合わせから成る。
【0042】
上記添加ガスは,具体的にはアルゴンガス及び/またはヘリウムガスである。アルゴンガスは主にプラズマの安定化のために使用される。またヘリウムガスはプラズマの均一性及び膜厚の均一性の向上のために使用される。
【0043】
上記直接気化方式とは,流量制御された液体材料を予め加熱された気化部で瞬間的に気化する方法であって,バブリング方式と大きく異なるのはアルゴンなどのキャリアガスを必要とせずに所定の流量の材料ガスが得られるという点である。したがって,従来必要であった大量のアルゴンガスまたはヘリウムガスを極端に減らすことが可能となり,結果的に反応ガスの総流量が減少して,プラズマ中で材料ガスが滞留する時間を延長することができる。その結果,気相中で十分な重合反応が生じ線状重合体を形成され,連続多孔質構造を有する膜を生成することが可能となるのである。
【0044】
ガス入力ポート14に不活性ガスが入力されると,上記シリコン系炭化水素化合物の液体反応材料18はライン13を通じて制御バルブ8へ送られる。制御バルブ8は流量制御器7を通じて液体反応材料18の流量を所定の流量に制御する。流量制御されたシリコン系炭化水素化合物18は気化装置17へ送られ,直接気化方式で気化される。添加ガスを使用する場合には,該添加ガスは入力ポート15及び16から導入され,制御バルブ8を通じて流量制御される。2種類以上の添加ガスを使用する場合には,入力ポート15及び16と同様の入力ポート及びバルブを増設し,添加ガスの制御を行う。気化されたシリコン系炭化水素化合物ガス及び/または添加ガスはプラズマCVD装置1のガス導入口5へ導入される。真空排気された反応室1内部のガス拡散板10及び半導体基板4の間の空間には,好適には13.4MHzと430kHzの高周波RF電圧が印加されプラズマ領域が形成される。半導体基板4はサセプタ3を通じて好適には350〜450℃の温度に加熱保持されている。ガス拡散板10の細孔から導入された反応ガスは,半導体基板4の表面近傍のプラズマ領域に所定の時間滞留する。この滞留時間が短いと線状重合体が十分に成長しない。その結果基板上に堆積した膜が連続多孔構造を有しないことになる。滞留時間は反応ガスの流量に反比例するため反応ガスの流量を減らすことで滞留時間を延長することが可能となる。本願はこの点に着目し,添加ガスの流量を減少させることで反応ガスの総流量を極端に削減することに成功した。その結果,線状の重合体が十分に成長し,連続多孔質構造を有する絶縁膜が形成される。
【0045】
気相中の反応を調整するには,不活性ガス,還元性ガス,若しくは酸化性ガスを微量添加することが有効である。
【0046】
不活性ガスのヘリウム(He)及びアルゴン(Ar)は,それぞれのイオン化エネルギー(1st ionization energy)が24.56 (eV)及び15.76 (eV)であって異なるため,これらのいずれか若しくは両方の添加量を調整することにより材料ガスの気相中の反応を制御することができる。
【0047】
また,膜質の調整方法として,酸化性ガス又は還元性ガスの添加が有効である。酸化性ガス若しくは還元性ガスを使用するか,または両方とも使用しないかは,反応ガスとして使用する材料ガスに含まれる酸素の比率により変わる。材料ガス分子のSiとOの組成比は,
化学式(A)の場合: Si:O=1:2
化学式(B)の場合: Si:O=1:1
化学式(C)の場合: Si:O=2:3
化学式(D)の場合: Si:O=2:1
化学式(E)の場合: Si:O=1:0
と選択するガス種により異なる。これらの材料ガス分子は気相中で重合しオリゴマー(oligomer)を形成する。このオリゴマーの組成比は,理想的にはSi:O=1:1程度である。しかし,このオリゴマーは基板上に成膜される段階でさらに重合が進み,膜状態では酸素の比率がより高くなる。この組成比は,成膜される膜の比誘電率又はその他の膜質により異なるが,以下に示す実施例5ではSi:O=2:3程度である。
【0048】
膜中に取り込まれない材料ガス分子の酸素は脱離しプラズマ中に浮遊する。従って,材料ガス分子に含まれる酸素の比率が,成膜後の膜中に含まれる酸素の比率に比べて高い場合には,プラズマ中に浮遊する酸素の量が多くなる。プラズマ中の酸素の量が増加すると,材料ガスのシリコン(Si)原子に直接結合され膜形成に必要な有機基が酸化され,結果として膜質の劣化を引き起こす可能性がある。還元性ガスの水素(H2)若しくはメタン(CH4)を添加することにより,プラズマ中の酸素分圧が下がり,有機基の酸化を防止することができる。また,酸素の比率が低い場合には,酸化性ガスを添加することにより膜形成に必要な酸素を供給する必要がある。
【0049】
成膜された膜のFT-IR(フーリエ変換式赤外分光光度計)によるスペクトル測定値若しくはXPS(X線光電子分光法)により,Si:Oの組成比,比誘電率及びその安定性を測定し,それらの測定値に基づき酸化性ガス若しくは還元性ガスを使用するのか,または全く使用しないのかを決め,使用する場合にはその添加量を適宜調整することによって,適切な膜質を得ることが可能となる。
【0050】
【実施例】
以下,材料ガスとしてP-TMOS(フィニルトリメトキシシラン)(化1),PM-DMOS(フェニルメチルジメトキシシラン)(化3)及びDM-DMOS(ジメチルジメトキシシラン)(化4)を使用した実験結果について説明する。
【化3】
【化4】
【0051】
実験装置は通常のプラズマCVD装置(Eagle-10)を使用した。成膜条件は以下の通りである。
添加ガス:Ar,He,H2,CH4
RF電力:250W(13.4MHzと430kHzを合成して使用)
基板温度:400℃
反応圧力:7 Torr
気化方法:直接気化方式
尚,滞留時間Rtは次のように定義される。
【数1】
【0052】
ここで,Prは反応室圧力(Pa),Psは標準気圧(Pa),Trは反応ガスの平均温度(K),Tsは標準温度(K),rwシリコン基板の半径(m),dはシリコン基板と上部電極との間隔(m),Fは反応ガスの総流量(sccm)を表す。実験において,上記各パラメータは以下のような値に固定し,流量Fを変化させて,流量と比誘電率の関係を調べた。
Pr=9.33×102 (Pa)
Ps=1.01×105 (Pa)
Tr=273+400=673 (K)
Ts=273 (K)
rw=0.1 (m)
d=0.014 (m)
表1は比較例及び実施例の実験結果をまとめたものである。
【表1】
【0053】
比較例1
材料ガス:P-TMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(1000 sccm),He(1000 sccm)
反応ガスの総流量:2100 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=24 msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.38であった。
【0054】
比較例2
材料ガス:P-TMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(10 sccm),He(10 sccm)
反応ガスの総流量:120 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=412 msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.42であった。
【0055】
比較例3
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(775 sccm),He(775 sccm)
反応ガスの総流量:1650 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=30 msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.41であった。
【0056】
比較例4
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(550 sccm),He(550 sccm)
反応ガスの総流量:1200 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=41 msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.41であった。
【0057】
比較例5
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(430 sccm),He(430 sccm)
反応ガスの総流量:960 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=51 msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.40であった。
【0058】
比較例6
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(310 sccm),He(310 sccm)
反応ガスの総流量:720 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=68 msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.35であった。
【0059】
実施例1
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(140 sccm),He(140 sccm)
反応ガスの総流量:380sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=103msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=3.10であった。
【0060】
実施例2
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(100 sccm),He(100 sccm)
反応ガスの総流量:300 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=165msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.76であった。
【0061】
実施例3
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(70 sccm),He(70 sccm)
反応ガスの総流量:240 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=206msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.64であった。
【0062】
実施例4
材料ガス:PM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(10 sccm),He(10 sccm)
反応ガスの総流量:120 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=412msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.45であった。
【0063】
以下は,DM-DMOSを材料ガスとして使用した実施例である。
【0064】
実施例5
材料ガス:DM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:Ar(10 sccm),He(10 sccm)
反応ガスの総流量:120 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=412msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.58であった。
【0065】
実施例6
材料ガス:DM-DMOS(25 sccm)
添加ガス:Ar(3 sccm)
反応ガスの総流量:28 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=1764msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.51であった。
【0066】
実施例7
材料ガス:DM-DMOS(25 sccm)
添加ガス:He(5 sccm)
反応ガスの総流量:30 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=1647msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.50であった。
【0067】
実施例8
材料ガス:DM-DMOS(100 sccm)
添加ガス:H2(20 sccm)
反応ガスの総流量:120 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=412msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.52であった。
【0068】
実施例9
材料ガス:DM-DMOS(25 sccm)
添加ガス:H2(5 sccm)
反応ガスの総流量:30 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=1647msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.49であった。
【0069】
実施例10
材料ガス:DM-DMOS(25 sccm)
添加ガス:CH4(5 sccm)
反応ガスの総流量:30 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=1647msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.67であった。
【0070】
実施例11
成膜条件が上記実施例と以下の通り異なる。
添加ガス:He (5 sccm)
RF電力:400 W(27MHzのみ)
基板温度:400℃
反応圧力:3Torr
気化方式:直接気化方式
材料ガス:DM-DMOS(25 sccm)
反応ガスの総流量:30 sccm
その他の成膜条件及び使用装置は上記の通り。計算の結果,滞留時間はRt=706msecである。以上の条件で製造された絶縁膜の比誘電率はε=2.58であった。
【0071】
上記実験結果について,図2及び図3を参照しながら以下に考察する。図2はPM-DMOSについての反応ガスの総流量と比誘電率の関係を示したグラフであり,図3はPM-DMOSについての滞留時間と比誘電率の関係を示したグラフである。
【0072】
まず,PM-DMOSについてガス流量と比誘電率の関係について検討する。図2のグラフを見ると流量が700sccm程度までは,比誘電率はε=3.4でほぼ一定であることがわかる。しかし,流量が700sccmを切ったあたりから,比誘電率が下がり始め,流量が500sccmを切ると滞留時間が急激に増加すると同時に比誘電率が急激に減少するのがわかる。図3のグラフを見ると,滞留時間Rt=70 msecを超えたあたりから比誘電率が急激に減少する様子がわかる。Rt>400 msecでは比誘電率ε=2.45という極めて低誘電率な絶縁膜を実現した。
【0073】
したがって,以上の実験結果から,材料ガスとしてPM-DMOSを使用した場合には滞留時間をRt>100 msecに制御すれば,絶縁膜の比誘電率をε<3.1に制御することができることがわかった。
【0074】
次に,この実験結果がP-TMOSについて成り立つかどうかを検討する。比較例1と比較例2はともに材料ガスとしてP-TMOSを使用した実験結果である。それを見ると反応ガスの総流量を5.7%まで大きく削減しても,比誘電率は減少しないことがわかる。したがって,PM-DMOSで成立した流量と比誘電率の関係ないしは滞留時間と比誘電率の関係はP-TMOSでは成立しないことがわかる。
【0075】
ここで,材料ガスとしてDM-DMOSを使用した実施例5〜10を見てみると,絶縁膜の比誘電率がε<2.7であり,非常に小さく制御されているのがわかる。PM-DMOS及びDM-DMOSは同じく化学式(A)の構造を有する点で共通する。PM-DMOSは化学式(A)のR1及びR2にそれぞれC6H5及びCH3を有し,一方DM-DMOSは化学式(A)のR1及びR2にそれぞれCH3及びCH3を有する。このことから化学式(A)の構造を有する材料ガスは一般に比誘電率が低いことがわかる。
【0076】
また,材料ガスの種類による比誘電率の違いを検討する。比較例2と実施例4及び実施例5を比較すると,流量その他の成膜条件は全く同じであるのに,P-TMOSの比誘電率はε=3.42であり,PM-DMOSの比誘電率はε=2.45,DM-DMOSの比誘電率はε=2.58と大きく異なることがわかる。これは,材料ガスの分子構造の違いによるものであると推察される。PM-DMOS及びDM-DMOSは比較的不安定なO-CH3結合を2つ有するが,この結合が切れて重合反応が生じ気相中で線状重合体(化5)が形成される。
【化5】
【0077】
そして,この重合体が半導体基板上に堆積し連続多孔構造の膜が形成され,膜の誘電率が下がる。一方,P-TMOSはO-CH3結合を3つ有するため,滞留時間を延ばしても気相中で形成される重合体は線状には成長しない。そのため堆積する膜は連続多孔質構造にはならず,膜の誘電率は下がらない。
【0078】
したがって以上の実験結果から,材料ガスとして使用するシリコン系炭化水素化合物はSi-O結合を有するだけではなく,2つ以下のO-CnH2n+1結合を有しかつSiに少なくとも2つの炭化水素基が結合したものが好適であることがわかった。
【0079】
さらに,実施例4及び5について以下の2つの実験を行い,両者の薄膜の性能について検証した。
【0080】
[実験(I)] PCT試験
実験条件;
実験装置:Pressure Cooker
材料ガス:PM-DMOS(実施例4),DM-DMOS(実施例5)
膜厚:1μm
温度:120℃
湿度:100%
放置時間:1時間
上記実験結果より,成膜直後の比誘電率εと,温度120℃,湿度100%の環境下で1時間放置したPCT試験後の比誘電率ε'とでは変化が見られず,両者の絶縁膜が極めて安定であることがわかる。
【0081】
[実験(II)] TDS:昇温脱離試験
実験条件;
材料ガス:PM-DMOS(実施例4),DM-DMOS(実施例5)
温度:10℃/分で昇温
気圧:真空
測定方法:脱離する分子の量を計測
(実験結果)
図4は温度と,メタン(CH4)ガスの脱離に起因する分子量16の熱脱離スペクトル(Thermal desorption spectra)との関係を示したものである。このグラフから,PM-DMOS(実施例4)は,450℃付近から脱離が始まり,800℃付近でピークをむかえ,960℃付近で脱離が終了することがわかる。一方DM-DMOS(実施例5)は,500℃付近から脱離が始まり,820℃付近でピークをむかえ,1000℃付近で脱離が終了することがわかる。
【0082】
また図5は温度と,絶縁膜から脱離するすべての種類の分子の総数に起因する圧力の上昇との関係を示したものである。このグラフから,PM-DMOS(実施例4)は,500℃付近から脱離が始まり,820℃付近でピークをむかえ,その後急激に減少することがわかる。一方DM-DMOS(実施例5)は,500℃付近から脱離が始まり,840℃付近でピークをむかえ,その後急激に減少することがわかる。
【0083】
図4及び5の結果より,PM-DMOS(実施例4)については450℃以下ではガスの脱離が生じず,またDM-DMOS(実施例5)については500℃以下ではガスの脱離が生じないことから,いずれも低誘電率膜に必要な耐熱温度400〜450℃はクリアしていることがわかった。しかもDM-DMOSでは500℃という高い耐熱性能を有することがわかった。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係るシリコン系炭化水素化合物を材料ガスとして使用する本発明に係る絶縁膜の製造方法によって,耐熱性及び耐吸湿性の高い低誘電率の膜を製造することが可能となった。
【0085】
また,本発明に係る絶縁膜の製造方法によって,反応ガスの滞留時間を制御することによって,容易に膜の誘電率を制御できるようになった。
【0086】
さらに,本発明に係る絶縁膜の製造方法によって,極めて安定でかつ高い耐熱性能を有する低誘電率の絶縁膜を製造することができるようになった。
【0087】
さらにまた,本発明に係る絶縁膜の製造方法によれば,装置コストを増大させることなく,容易に低誘電率の絶縁膜を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,本発明に係る絶縁膜の製造に使用するプラズマCVD装置を略示したものである。
【図2】図2は,材料ガスとしてPM-DMOSを使用した実験における反応ガス総流量と比誘電率の関係を示すグラフである。
【図3】図3は,材料ガスとしてPM-DMOSを使用した実験における滞留時間と比誘電率の関係を示すグラフである。
【図4】図4は,本発明により成膜したPM-DMOS膜及びDM-DMOS膜において,その温度とCH4の脱離との関係を示すグラフである。
【図5】図5は,本発明により成膜したPM-DMOS膜及びDM-DMOS膜において,その温度とすべての脱離分子に起因する圧力の上昇との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 プラズマCVD装置
2 ヒータ
3 サセプタ
4 半導体基板
5 ガス導入口
6 反応室
7 流量制御装置
8 制御バルブ
9 高周波電源
10 ガス拡散板
11 排気口
12 反応ガス供給装置
13 ライン
14 ガス入力ポート
15 ガス入力ポート
16 ガス入力ポート
17 気化装置
18 液体反応材料
Claims (5)
- プラズマCVD装置を使って半導体基板上に低誘電率の絶縁膜を形成するための方法であって、
以下の化学式を有するシリコン系炭化水素化合物を直接気化方式によって気化させ、前記プラズマCVD装置の反応室に導入する工程と
酸化性ガスを含まない添加ガスを反応室内に導入する工程と、
前記シリコン系炭化水素化合物及び前記添加ガスの混合ガスを反応ガスとして、プラズマ重合反応によって前記半導体基板上に低誘電率の絶縁膜を形成する工程であって、前記添加ガスの前記反応ガス全体に占める割合が17 vol %未満であるところの工程と、
から成り、
- 請求項1に記載の方法であって、前記添加ガスは、アルゴン(Ar)ガス及び/またはヘリウム(He)ガスである、
ところの方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記添加ガスは、水素(H2)ガス及び/またはメタン(CH4)ガスである、
ところの方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記添加ガスは、水素(H2)ガス及び/またはメタン(CH4)ガス並びにアルゴン(Ar)ガス及び/またはヘリウム(He)ガスの混合ガスである、
ところの方法。
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