JP4651076B2 - 半導体基板上の絶縁膜の形成方法 - Google Patents

半導体基板上の絶縁膜の形成方法 Download PDF

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Description

本願は2002年11月5日に出願された米国特許出願第10/288,641号の部分継続出願であり、それは2001年4月6日に出願された米国特許出願第09/827,616号の部分継続出願であり、それは(i)1998年2月5日に日本国に出願された特願平10−37929号に基づく優先権を主張し、現在放棄された、1999年2月2日に出願された米国特許出願第09/243,156号、(ii)1999年6月7日に出願された米国特許出願第09/326,847号(現在、米国特許第6,352,945号)、(iii)1999年6月7日に出願された米国特許出願第09/326,848号(現在、米国特許第6,383,955号)、及び(iv)2000年10月18日に出願された米国特許出願第09/691,376号(現在、米国特許第6,432,846号)の部分継続出願である。これらはすべてここに参考文献として組み込まれる。本願はまたここに参考文献として組み込む2003年1月24日に出願された米国仮特許出願第60/442,731号に基づく優先権を主張する。本願は35U.S.C.119条及び120条の下で、上記すべてに基づく優先権を主張するものである。
本発明は概して半導体技術に関し、特に半導体基板上のシリコン重合体絶縁膜及びプラズマCVD(化学気相成長)装置を使って膜を形成するための方法に関する。
近年、半導体デバイスの大規模集積化に対する要求の高まりにより、多層配線技術が多くの注目を集めている。しかし、これらの多層構造において、個々の配線間の容量は高速動作を妨げる。容量を減少させるためには、絶縁膜の比誘電率を減少させることが必要である。したがって、比較的低い比誘電率を有するさまざまな材料が絶縁膜用に開発されてきた。
従来のシリコン酸化膜SiOxは、酸素O2または酸化窒素N2Oが酸化剤としてSiH4またはSi(OC2H5)4のようなシリコンソースガスへ添加され、その後熱またはプラズマエネルギーによって処理されるところの方法によって製造された。その比誘電率は約4.0である。
また、フッ化アモルファス炭素膜がプラズマCVD法によりソースガスとしてのCxFyHzからも製造された。その比誘電率εは2.0〜2.4と低い。
絶縁膜の比誘電率を減少させる他の方法はSi-O結合の良好な安定性を使用することによって為された。シリコン含有有機膜がプラズマCVD法により低圧(1Torr)の下でソースガスから製造される。ソースガスはP-TMOS(フェニル・トリメトキシシラン、化学式1)から作られ、それはベンゼン及びシリコンの化合物であり、バブリング法によって気化される。この膜の比誘電率εは3.1と低い。
Figure 0004651076
さらに他の方法は膜中に作られた多孔構造を使用する。絶縁膜はスピンコート法によって無機SOG材料から製造される。当該膜の比誘電率εは2.3と低い。
しかし、上記アプローチは以下に説明するようなさまざまな欠点を有する。
まず、フッ化アモルファス炭素膜は、より低い熱安定性(370℃)、シリコン含有材料との貧弱な接着性、及びより低い機械的強度を有する。より低い熱安定性は400℃を超えるような高温の下ではダメージをもたらす。貧弱な接着性により膜は簡単に剥がれてしまう。また、より低い機械的強度は配線材料を危険に晒す。
P-TMOS分子を使って重合化されたオリゴマーは、P-TMOS分子が3つのO-CH3結合を有するため、気相中でシロキサン構造のような直鎖状構造を形成しない。直鎖状構造を有しないオリゴマーはシリコン基板上に多孔構造を形成することができない。すなわち、蒸着される膜の密度は減少しない。結果として、膜の比誘電率は所望の程度まで減少することはできない。
この点で、バブリング法は、アルゴンガスのようなキャリアガスを材料中に通過させることによって得られる液体材料の蒸気がキャリアガスとともに反応チャンバ内に導入されるところの方法を意味する。概してこの方法はソースガスを流すために大量のキャリアガスを必要とする。結果として、ソースガスは気相中で重合化を生じさせるのに十分な長さの時間の間反応チャンバ内に留まることができない。
また、スピン-コート法のSOG絶縁膜は、材料が一様にシリコン基板上に塗布されないという問題及び被覆処理後のキュア装置が高価であるという他の問題を有する。
したがって、本発明の主な目的は、改良された絶縁膜を形成するための方法を与えることである。
本発明の他の目的は、低比誘電率及び優れた膜質を有する絶縁膜を与えることである。
さらに本発明の他の目的は、高価な装置を必要とせず低い比誘電率を有する絶縁膜を容易に形成するための方法を与えることである。
本発明のひとつの態様は、反応チャンバを含むプラズマCVD装置を使って半導体基板上に絶縁膜を形成するための方法に関し、当該方法は、一般式SiαOβCxHy(α、β、x及びyは整数)によって表現されるシリコン含有炭化水素化合物を直接気化し、その後プラズマCVD装置の反応チャンバ内にそれを導入する工程と、必要に応じて添加ガスを反応チャンバ内に導入する工程と、プラズマ重合化反応によって半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、から成る。
特に、本発明は、これに限定しないが、以下の実施例を含む。
方法は、(a)ソースガスを与えるべくシリコン含有炭化水素化合物を気化する工程と、(b)半導体基板が配置されるところのプラズマCVD処理用反応空間内にソースガスを導入する工程と、(c)不活性ガス、酸化ガス及びプラズマ安定化ガスから成るグループから選択された添加ガスを任意に導入する工程であって、前記ソースガス及び前記添加ガスは反応ガスを構成するところの工程と、(d)反応空間内で約−50℃から約100℃の温度でプラズマ重合反応を活性化させることによって半導体基板上に絶縁膜を形成する工程であって、プラズマ重合反応は、反応空間内での反応ガスの滞留時間Rt(ここで100msec≦Rt)を延ばすよう反応ガスの流量を制御しながら活性化され、
Rt[s]=9.42×107(Pr・Ts/Ps・Tr)rw 2d/F
ここで、
Pr:反応空間圧力(Pa)
Ps:標準大気圧(Pa)
Tr:反応平均温度(K)
Ts:標準温度(K)
rw:シリコン基板の半径(m)
d:シリコン基板と上部電極との間の間隔(m)
F:反応ガスの総流量(sccm)
であるところの工程と、から成る。
本発明に従い、ミクロ細孔構造を有する低比誘電率のシリコン重合体膜が生成される。具体的には、絶縁膜の比誘電率は約2.5またはそれ以下である。本発明において、反応温度は低く、滞留時間は延長される。したがって、基板表面上の反応は早く進まず、反応空間内の気相中で形成されたポリマーまたはオリゴマーはさらに反応することなく基板表面上に蓄積し、その結果ポリマーまたはオリゴマー構造は表面上に蓄積したときのまま残る。結果として、理想的なシロキサン構造に近い構造を有するポリマーまたはオリゴマー(以下、単にポリマーと呼ぶ)が蓄積し、それによって約2.5またはそれ以下の低比誘電率を有する膜が基板上に形成される。
水分を除去しかつ機械的強度を改善するために、当該方法はさらに絶縁膜をアニールする工程から成る。実施例において、アニール工程は、紫外線または電子ビームで絶縁膜を放射することによって、または減圧下でヒータを使用することによってほぼ300℃〜450℃で実行され、それによって優れた膜質を有する膜が形成される。
発明及び従来技術に対する利点を要約するために、発明の目的及び利点が説明されてきた。もちろん、その目的または利点のすべてが必ずしも発明のあらゆる特定の実施例にしたがって達成されるわけではないことが理解されるべきである。したがって、例えば、発明は、ここで教示されまたは提案されるような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、ここに教示されるひとつの利点または利点の集合を達成しまたは最適化する方法で実施されまたは実行され得ることは当業者の知るところである。
本発明の他の態様、特徴及び利点は以下の好適実施例の詳細な説明から明らかとなる。
本発明の実施例において、方法は、(a)ソースガスを与えるようシリコン含有炭化水素化合物を気化する工程と、(b)半導体基板が配置されるところのプラズマCVD処理用反応空間内へソースガスを導入する工程と、(c)キャリアガス、酸化ガス及びプラズマ安定化ガスから成るグループから選択される添加ガスを任意に導入する工程であって、前記ソースガス及び前記添加ガスは反応ガスを構成するところの工程と、(d)反応空間内で約−50℃から約100℃の温度でプラズマ重合反応を活性化することによって、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程であって、プラズマ重合反応は反応空間内での反応ガスの滞留時間Rt(ここで、100msec≦Rt)を延ばすよう反応ガスの流量を制御しながら活性化され、
Rt[s]=9.42×107(Pr・Ts/Ps・Tr)rw 2d/F
ここで、
Pr:反応空間圧力(Pa)
Ps:標準大気圧(Pa)
Tr:反応平均温度(K)
Ts:標準温度(K)
rw:シリコン基板の半径(m)
d:シリコン基板と上部電極との間の間隔(m)
F:反応ガスの総流量(sccm)
であるところの工程と、から成る。
上記において、反応温度は−50℃、−40℃、−30℃、−20℃、−10℃、0℃、20℃、40℃、60℃、80℃及び100℃、並びにこれらのいずれかを含む範囲を含む。好適には、温度は約−10℃から約50℃である。
添加ガスはさまざまな目的で使用される。キャリアガスはソースガスを運びまたはソースガスの反応を制御する(異なる励起エネルギーにより)ために使用される。実施例において、不活性ガスが使用され、Ar、Kr、Ne、N2及びHeから成るグループから選択される。キャリアガスはソースガスの流量の0%〜300%(50%、100%、150%、200%及び250%、並びにこれらのいずれかを含む範囲、好適には200%またはそれ以下)の流量で供給される。
酸化ガスはソースガスを酸化し、または酸素をソースガスへ供給するために使用される。実施例において、酸化ガスは、O2、NO、CO2、O3、H2O及びN2Oから成るグループから選択される。酸化ガスはソースガスの流量の0%から300%(50%、100%、150%、200%及び250%、並びにこれらのいずれかを含む範囲、好適には200%またはそれ以下)の流量で供給される。
プラズマ安定化ガスはプラズマを安定化させ、またはソースガスの重合化またはオリゴマー化を促進するために使用される。実施例において、プラズマ安定化ガスは、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール及びイソプロピルアルコールのようなC1-4アルカノール、ジエチルエーテルのようなC2-4エーテル、1,4-シクロヘキサンジオール(b.p.150℃/20mm)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(b.p.283℃)及び1,3-シクロペンタンジオール(80〜85℃/0.1Torr)を含むC4-12芳香族炭化水素及びC4-12脂環式炭化水素、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン(b.p.85〜88℃/20mm)のようなC4-12脂環式炭化水素不飽和化合物、及び環状アルデヒド(CH2O)n、3≦n≦6から成るグループから選択される。プラズマ安定化ガスはソースガスの流量の0%〜1000%(50%、100%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%及び900%、並びにこれらのいずれかを含む範囲、好適には500%またはそれ以下)の流量で供給される。
さらに、複数の反応基を有する化合物もまたプラズマ安定化ガスとして使用されることもでき、これに限定されないが、それはエチレングリコールビニルエーテルH2C=CHOCH2OH(b.p.143℃)、エチレングリコールジビニルエーテルH2C=CHOCH2CH2OCH=CH2(b.p.125〜127℃)、及び1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(H2C=C(OH)-CH2)2(CH2)6(b.p.126℃/14mm)のようなC3-20エーテル、及び1-ビニルシクロヘキサノール(b.p.74℃/19mm)のようなC5-12シクロアルカノールビニル化合物を含む。
滞留時間Rtは100msec、150msec、200msec、250msec、300msec、350msec、400msec、450msec及び500msec並びにこれらのいずれかを含む範囲を含む。好適には、Rtは少なくとも200msecである。
反応空間に印加されるRF電力は高周波(2MHzまたはそれ以上)及び30Wから3000Wの電力(100W、500W、1000W及び2000W、並びにこれらのいずれかを含む範囲)を有する。高周波RF電力は、それの0%〜50%の強度(5%、10%、20%、30%及び40%、並びにこれらのいずれかを含む範囲)を有する低周波RF電力(400kHzのような2MHz以下の)により重畳される。
アニールは絶縁膜から水分を除去し、その機械的強度を増加させるよう約300℃から約450℃の温度で減圧下で(例えば、排気されたチャンバ内または真空で)実行される。あらゆる適当な熱伝達手段として、例えば絶縁膜を紫外線、赤外線、電子ビーム、プラズマ(不活性ガス、H2若しくはNH3の還元ガス、又は不活性ガス及びH2若しくはNH3の還元ガス)で放射する手段、またはヒータが使用される。
具体的には、絶縁膜の比誘電率は2.50またはそれ以下、すなわち、2.40、2.30、2.20、2.10及び2.00並びにこれらのいずれかを含む範囲である。
本発明において、ソースガスとして、ここに参考文献として組み込む2002年12月11日に出願された米国特許出願第10/317,239号に開示されたものが使用される。また、一般式SiαOβCxHy(α、β、x及びyは整数)として表されるシリコン含有炭化水素化合物は、これに限定されないが、少なくともひとつのSi-O結合、2つ若しくはそれ以下のO-CnH2n+1結合及びシリコンに結合された少なくとも2つの炭化水素ラジカルを有する化合物を含む。より特定的に、シリコン含有炭化水素化合物は以下の化学式2で表現される化合物の少なくとも1種を含む。
Figure 0004651076
ここで、R1及びR2はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、m及びnは任意の整数である。
上記された種以外で、シリコン含有炭化水素化合物は以下の化学式3で表現される化合物の少なくとも1種を含むことができる。
Figure 0004651076
ここで、R1、R2及びR3はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、nは任意の整数である。
上記されたこれらの種以外で、シリコン含有炭化水素化合物は以下の化学式4で表現される化合物の少なくとも1種を含むことができる。
Figure 0004651076
ここで、R1、R2、R3及びR4はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、m及びnは任意の整数である。
さらに、上記されたこれらの種以外で、シリコン含有炭化水素化合物は以下の化学式5で表現される化合物の少なくとも1種を含むことができる。
Figure 0004651076
ここで、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、添加ガスはアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)及び酸化窒素(N2O)または酸素(O2)のいずれかである。
さらにまた、上記されたこれらの種以外で、シリコン含有炭化水素化合物は以下の化学式6で表現される化合物の少なくとも1種を含むことができる。
Figure 0004651076
ここで、R1、R2、R3及びR4はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、添加ガスはアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)及び酸化窒素(N2O)または酸素(O2)のいずれかである。
さらにまた、ソースガスは上記されたシリコン含有炭化水素化合物の少なくともひとつを含むことができる。
本発明の他の態様に従い、絶縁膜は基板上に形成され、当該膜は化学式2で表現されるシリコン含有炭化水素化合物を含むソースガスを使ってプラズマCVD装置内でプラズマエネルギーにより重合化される。
また、絶縁膜は基板上に形成され、当該膜は化学式3で表現されるシリコン含有炭化水素化合物を含むソースガスを使ってプラズマCVD装置内でプラズマエネルギーにより重合化される。
また、絶縁膜は基板上に形成され、当該膜は化学式4で表現されるシリコン含有炭化水素化合物を含むソースガスを使ってプラズマCVD装置内でプラズマエネルギーにより重合化される。
さらに、絶縁膜は基板上に形成され、当該膜は化学式5で表現されるシリコン含有炭化水素化合物を含むソースガスを使ってプラズマCVD装置内でプラズマエネルギーにより重合化される。
さらにまた、絶縁膜は基板上に形成され、当該膜は化学式6で表現されるシリコン含有炭化水素化合物を含むソースガスを使ってプラズマCVD装置内でプラズマエネルギーにより重合化される。
本発明の他の態様に従って、絶縁膜形成用の材料は気相状態で基板近傍に供給され、化学反応により絶縁膜を基板上に形成するようプラズマCVD装置内で処理される。当該材料は化学式2で表現される。
付加的に、絶縁膜形成用の材料は気相状態で基板近傍に供給され、化学反応により絶縁膜を基板上に形成するようプラズマCVD装置内で処理される。当該材料は化学式3で表現される。
また、絶縁膜形成用の材料は気相状態で基板近傍に供給され、化学反応により絶縁膜を基板上に形成するようプラズマCVD装置内で処理される。当該材料は化学式4で表現される。
さらに、絶縁膜形成用の材料は酸化剤としての酸化窒素(N2O)または酸素(O2)のいずれかとともに気相状態で基板近傍に供給され、化学反応により絶縁膜を基板上に形成するようプラズマCVD装置内で処理される。当該材料は化学式5で表現される化合物である。
さらにまた、絶縁膜形成用の材料は酸化剤としての酸化窒素(N2O)または酸素(O2)のいずれかとともに気相状態で基板近傍に供給され、化学反応により絶縁膜を基板上に形成するようプラズマCVD装置内で処理される。当該材料は化学式6で表現される化合物である。
反応ガスの滞留時間Rt(上記定義による)は反応に関する反応チャンバの容量、反応圧力、及び反応ガスの総流量に基づいて決定される。安定なプラズマを維持するために、反応圧力は、通常は1〜10Torr、好適には3〜7Torrである。この反応圧力は反応ガスの滞留時間を延ばすために比較的高い。反応ガスの総流量は生成される膜の比誘電率を減少させるのに重要である。ソースガスと添加ガスとの比率を制御する必要はない。概して、滞留時間が長いほど、比誘電率が低くなる。成膜に必要なソースガスの流量は所望の蒸着速度及び膜が形成される基板の面積に依存する。例えば、300nm/minの蒸着速度で半径r=100mmの基板上に膜を形成するためには、少なくとも50sccmのソースガスが反応ガス中に含まれるべきである。これは、基板表面積(m2)あたり、ほぼ1.6×10sccmである。総流量は滞留時間Rtによって定義される。Rtが以下で説明するように定義されると、Rtの好適範囲は、100msec≦Rt、より好適には200msec≦Rt≦5secである。従来のプラズマTEOSにおいて、Rtは概して10〜30msecの範囲にある。
上記において、反応の平均温度(Tr)は基板での反応ガスの平均温度であり、それはサセプタの温度を測定することによって決定される。反応ガスはソースガス(すなわち、材料ガスまたは前駆体ガス)及び添加ガス(例えば、キャリアガス、酸化ガス、プラズマ安定化ガス等)から成る。もし添加ガスが使用されなければ、ソースガス自身が反応ガスに対応する。
上記において、滞留時間はガス分子が反応チャンバ内に留まる平均時間間隔を意味する。滞留時間RtはRt=αV/Sにより計算される。ここで、Vはチャンバの容量(cc)であり、Sは反応ガスの体積(cc/s)であり、αは反応チャンバの形状及びガスの吸気口と排気口との間の位置関係によって決定される係数である。反応チャンバ内の反応用空間は、基板の表面(πr2)及び上部電極と下部電極との間の間隔によって定義される。反応空間を流れるガス流量を考慮すると、αは1/2と推定される。上記方程式において、αは1/2である。
この方法において、端的に言えばソースガスは、少なくとも1つのSi-O結合、多くとも2つのO-CnH2n+1結合及びシリコンに結合された少なくとも2つの炭化水素ラジカルを含むシリコン含有炭化水素化合物である。また、このソースガスは直接気化方法によって気化される。当該方法は低比誘電率、高い熱安定性及び高い耐湿性を有する絶縁膜を生成する。
より特定的に、直接気化方法により気化されたソースガスは十分に長時間の間プラズマ中に留まることができる。結果として、直鎖状重合体が形成され、その結果nが2またはそれ以上の整数値である基本構造(化学式7)を有する直鎖状重合体が気相中で形成される。その後、重合体は半導体基板上に蒸着され、ミクロ細孔多孔構造を有する膜が形成される。
Figure 0004651076
ここで、X1及びX2はOnCmHpであり、nは0または1、m及びpはゼロを含む整数である。
本発明の絶縁膜は、基本構造が結合エネルギーの高いSi-O結合を有するため、比較的高い安定性を有する。また、それがミクロ細孔多孔構造を有するため、その比誘電率は低い。さらに、両側の基本構造(-SiO-)nは疎水性処理した炭化水素ラジカルで終端したダングリングボンドを有し、この特性は耐湿性を与える。さらに、炭化水素ラジカルとシリコンの結合は概して安定である。例えば、メチルラジカルとの結合Si-CH3及びベンゼンとの結合Si-C6H5の両方は500℃またはそれ以上の解離温度を有する。上記半導体製造は450℃以上の温度での熱安定性を要求するため、膜のその特性は半導体製造にとって有利である。
本発明の他の態様、特徴及び利点は以下の好適実施例の詳細な説明から明らかとなる。
図1は本発明で使用可能なプラズマCVD装置を図示したものである。装置は、反応ガス供給装置12及びプラズマCVD装置1から成る。反応ガス供給装置12は複数のライン13、ライン13に配置された制御バルブ8及びガス吸気口14、15及び16から成る。流量制御器7が所定の体積のソースガスの流量を制御するために個々の制御バルブ8へ接続される。液体反応材料18を収容する容器が液体を直接気化する気化装置17へ接続される。プラズマCVD装置1は、反応チャンバ6、ガス吸気口5、サセプタ3及びヒータ2を含む。円形のガス拡散板10がガス吸気口のすぐ下に配置されている。ガス拡散板10はその底面に多くの細孔を有し、そこから半導体基板4へ反応ガスを噴射することができる。反応チャンバ6の底には排気口11が存在する。この排気口11は外部の真空ポンプ(図示せず)に接続され、反応チャンバ6の内部が真空排気される。サセプタ3はガス拡散板10と平行かつ対面して配置される。サセプタ3はその上に半導体基板4を保持し、ヒータ2で加熱する。ガス吸気口5は反応チャンバ6から絶縁され、外部の高周波電源9に接続されている。変形的に、サセプタ3が電源9と接続されてもよい。ガス拡散板10及びサセプタ3は高周波電極として作用し、半導体基板4の表面近傍にプラズマ反応場を生成する。
本発明のプラズマCVD装置を使って半導体基板上に絶縁膜を形成する方法は、一般式SiαOβCxHy(α、β、x及びyは整数)によって表されるシリコン含有炭化水素化合物を直接気化し、その後それをプラズマCVD装置1の反応チャンバ6へ導入する工程と、流量が実質的に減少した添加ガスを反応チャンバ6へ導入する工程と、プラズマ重合反応によって半導体基板上に絶縁膜を形成する工程であって、ソースガスとしてのシリコン含有炭化水素化合物及び添加ガスから作られた混合ガスが反応ガスとして使用されるところの工程と、から成る。添加ガス流量の減少は反応ガスの総流量の実質的な減少をもたらすという点が注目すべき特徴である。この特徴については以下でより詳細に説明する。
この点に関して、一般式SiαOβCxHy(α、β、x及びyは整数)によって表されるシリコン含有炭化水素化合物は、好適には、少なくともひとつのSi-O結合、2つ若しくはそれ以下のO-CnH2n+1結合及びシリコンに結合された少なくとも2つの炭化水素ラジカルを有する化合物である。より特定的に、それは以下に示される化合物である。
化合物(A)
Figure 0004651076
ここで、R1及びR2はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、m及びnは任意の整数である。
化合物(B)
Figure 0004651076
ここで、R1、R2及びR3はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、nは任意の整数である。
化合物(C)
Figure 0004651076
ここで、R1、R2、R3及びR4はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5のいずれかであり、m及びnは任意の整数である。
化合物(D)
Figure 0004651076
ここで、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5、並びに酸化剤としての酸化窒素(N2O)または酸素(O2)を有する化合物の混合物のいずれかである。
化合物(E)
Figure 0004651076
ここで、R1、R2、R3及びR4はCH3、C2H3、C2H5、C3H7及びC6H5、並びに酸化剤としての酸化窒素(N2O)または酸素(O2)を有する化合物の混合物のいずれかである。
また、シリコン含有炭化水素化合物はこれらの化合物及び混合物のあらゆる組合せであり得ることに注意すべきである。
より特定的に、この実施例で使用される添加ガスはアルゴンガス及びヘリウムガスである。本質的に、アルゴンはプラズマ安定化用に使用され、ヘリウムはプラズマの均一性及び絶縁膜の厚さ均一性を改善するために使用される。
上記方法において、最初の工程の直接気化は、流量の制御された液体材料が予熱された気化器で瞬間的に気化される方法である。この直接気化方法は指定された量のソースガスを得るためにアルゴンのようなキャリアガスを必要としない。この点でバブリング法と大きく異なる。したがって、大量のアルゴンガスまたはヘリウムガスがもはや必要ではなくなり、このことが反応ガスの総ガス流量を減少させ、その結果ソースガスがプラズマ内に留まる時間が長くなる。結果として、気相中で十分な重合化反応が生じ、その結果直鎖状重合体が形成され、ミクロ細孔多孔構造を有する膜が得られる。
図1において、ガス吸気口14を通じて供給された不活性ガスは、シリコン含有炭化水素化合物である液体反応材料18をライン13を通じて制御バルブ8へ押出す。制御バルブ8は流量制御器7により液体反応材料18の流量を制御し、その結果それは所定の体積を超えることはない。減少したシリコン含有炭化水素化合物は気化器17へ向かい、上記した直接気化方法によって気化される。アルゴン及びヘリウムは吸気口15及び16を通じてそれぞれ供給され、バルブ8はこれらのガスの流量を制御する。反応ガスであるところのソースガス及び添加ガスの混合物はその後プラズマCVD装置1の吸気口5へ供給される。すでに真空排気されている反応チャンバ6の内部に配置されたガス拡散板10と半導体基板4との間の空間には、430kHzの周波数を有する低周波RF電力で重畳された好適に13.4MHzの周波数を有する高周波RF電力が印加され、当該空間はプラズマ場として作用する。サセプタ3はヒータ2により半導体基板4を連続的に加熱し、基板4を350〜450℃の所定の温度に維持する。ガス拡散板10の細孔を通じて供給された反応ガスは所定の時間の間半導体基板4の表面近傍のプラズマ場に留まる。
滞留時間が短ければ、直鎖状重合体は十分に蒸着されず、その結果基板上に蒸着される膜はミクロ細孔多孔構造を形成しない。滞留時間は反応ガスの流量に反比例するため、反応ガスの流量の減少はその滞留時間を延ばすことができる。
反応ガスの総体積を大幅に減少させるには、添加ガスの流量を減少させるのが有効である。結果として、反応ガスの滞留時間は延ばされ、その結果直鎖状重合体が十分に蒸着され、続いてミクロ細孔多孔構造を有する絶縁膜が形成される。
気相中の反応を調節するために、反応チャンバへ少量の不活性ガス、酸化剤または還元剤を加えるのは効果的である。ヘリウム(He)及びアルゴン(Ar)は不活性ガスであり、それぞれ24.56eV及び15.76eVの異なる第1イオン化エネルギーを有する。したがって、He若しくはArを単独でまたは両方を所定の量で組み合わせて加えることにより、気相中でのソースガスの反応は制御される。反応ガスの分子は気相中で重合化を経て、それによってオリゴマーが形成される。オリゴマーは1:1のO:Si比率を有すると予測される。しかし、オリゴマーが基板上に膜を形成する際、オリゴマーは更なる重合化を経て、より高い酸素比率を生じさせる。比率は基板上に形成される膜の比誘電率または他の特性に依存する(例えば、以下に説明される実施例5において、率は3:2である)。
ソースガスから引き出され、膜中に組み込まれない、残存酸素は材料化合物から解離され、プラズマ中を浮遊する。ソースガス内のSi:Oの比率は化合物に応じて変化する。例えば、上記化学式(A)〜(E)において、O:Siの比率はそれぞれ、2:1、1:1、3:2、1:2及び0:1である。O:Siの高い比率(例えば、3/2またはそれ以上)を有するソースガスが使用されれば、プラズマ中に浮遊する酸素の量は増加する。酸素の量が増加すると、シリコンに直接結合されかつ成膜に必要な有機基は酸化され、結果として膜の劣化が起きやすくなる。上記において、H2及びCH4のような還元剤を反応チャンバへ加えることによって、プラズマ中の酸素分圧が減少し、それによって有機基の上記酸化を防止することができる。対照的に、O:Siの比率が低い場合(例えば、3/2またはそれ以下)、N2O及びO2のような酸化剤を加えることにより成膜用の酸素を供給する必要がある。還元剤または酸化剤の適当な量は、形成される膜の組成及び比誘電率がFT-IRまたはXRSによって分析されるところの予備実験に基づいて予め評価される。したがって、He、Ar、還元剤及び酸化剤のような適当なタイプの添加ガスを選択し、加えられるべき各ガスの量を制御することによって、所望の品質を有する膜が生成される。
上記において、シリコン重合体用のソースガスを生成するシリコン含有炭化水素化合物は、好適に2つまたはそれ以下のアルコキシ基を有するか、またはアルコキシ基を有しない。3つまたはそれ以上のアルコキシ基を有するソースガスの使用は直鎖状シリコン重合体の形成を妨げ、比較的高い比誘電率の膜を生じさせる。上記において、Si原子の数は制限されているが(Si原子の数が多いほど、気化はより困難となり、化合物の合成のコストが高くなる)、化合物のひとつの分子は好適には1個、2個または3個のSi原子を含む。アルコキシ基は通常1〜3個の炭素原子、好適には1個または2個の炭素原子を含む。Siに結合された炭化水素は通常1〜12個の炭素原子、好適には1〜6個の炭素原子を有する。好適なシリコン含有炭化水素化合物は以下の化学式を有する。
SiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)β
ここで、αは1〜3の整数、βは0、1または2、nは1〜3の整数、及びRはSiに結合されたC1−6炭化水素である。酸化剤または還元剤の使用は、シリコン重合体膜の目標比誘電率(3.30またはそれ以下、好適には3.10またはそれ以下、より好適には2.80またはそれ以下)及び比誘電率の安定性及び熱安定性のような他の特性に依存して決定される。ソースガス中のO:Si比率もまた上記したように酸化剤または還元剤を選択するために考慮される。好適には、当該比率が3:2より低いなら、酸化剤が使用され、3:2より高いなら、還元剤が使用される。また、Ar及びHeのような不活性ガスはプラズマ反応を制御するためのものであるが、シリコン重合体膜を形成するのに不可欠ではない。ソースガスの流量及び添加ガスの流量はプラズマCVD装置に依存して変化する。適当な流量は、シリコン重合体膜の比誘電率を反応ガス(ソースガス及び添加ガスから構成される)の滞留時間と相関させることによって決定される。滞留時間が長いほど、比誘電率は低くなる。延長された滞留時間あたりの比誘電率の減少率は可変であり、ある滞留時間の後、比誘電率の減少率は増加する。すなわち、比誘電率は反応ガスのある滞留時間の後に鋭く落ちる。この比誘電率の降下範囲の後、比誘電率の減少はゆっくりとなる。これは非常に興味深い。本発明において、膜の比誘電率と反応ガスの滞留時間との間の所定の相関関係に基づいた比誘電率の降下範囲に至るまで滞留時間を延長させることにより、シリコン重合体膜の比誘電率を大きく減少させることが可能である。
実施例
以下に説明するように、DM-DMOS(ジメチルジメトキシシラン)を使って実験が行われた。条件及び結果は以下の表に示されている(記号の説明については滞留時間方程式を参照)。これらの実験において、通常のプラズマCVD装置(EAGLE-10(商標)日本エー・エス・エム株式会社製)が実験装置として使用された。ここで、
rw(シリコン基板の半径):0.1m
d(シリコン基板と上部電極との間隔):0.024m
Ps(標準大気圧):1.01×10Pa
Ts(標準温度):273K
過度の水分を除去するべく真空中で420℃で膜を加熱した後、比誘電率が測定された。反応温度(Tr)はサセプタの温度であり、それは反応温度に対応する基板上の温度に実質的に等しい。
表1は比較例及び本発明の実施例を列挙したものである。
Figure 0004651076
表中に示されているように、比較例1及び2において、反応温度は低いが、滞留時間は短く(流量は多い)、比較的高い比誘電率を生じさせた。対照的に、実施例1において、反応温度が低くかつ滞留時間が長いため、膜の比誘電率は非常に低かった(2.25)。比較例1において、たとえ滞留時間が長くても、反応温度が高かったため、生成膜は実施例1の膜ほど低い比誘電率を有しなかった。
図2は比較例4及び実施例1の膜の構造を示すFT-IRプロファイル(赤外線吸収スペクトル)である。1275cm−1での吸収のピークは、Si-CH3結合を表し、800cm−1での吸収のピークは、Si(CH3)2結合を表す。実施例1において、吸収ピークは比較例4のものより非常に大きく、それは実施例1の膜が理想的なシロキサン重合体に近い(-Si(CH3)2-O-)n構造を有することを示している。
本発明はある実施例によって説明されてきたが、本発明の態様内で他の実施例が存在することは当業者に明白である。したがって、発明の態様は特許請求の範囲によってのみ定義されるべきものである。本発明はさまざまな実施例を含み、上記実施例に限定されない。特に、本発明は、これに限定されないが以下の実施例を含み、また上記実施例と以下の実施例とのあらゆる組合せが容易に達成され得る。
本発明において、反応空間は物理的に画成された単一区画に制限されず、プラズマ反応用のあらゆる適当な空間を含む。すなわち、当業者が容易に理解するように、当該空間は機能的に画成された反応空間である。当該空間はリアクタ内部のような物理的に画成された単一区画、または遠隔プラズマチャンバ内部及びリアクタ内部のようなプラズマ反応に関して互いに連通する物理的に画成された複数の区画から成ることもできる。また、当該空間は反応ガスが通過するところの複数の区画を結合する配管の内部を含む。リアクタの内部はプラズマ反応に使用される空間のみを含む。したがって、リアクタが複数の区画から構成される場合プラズマ反応にリアクタ内部の一部のみが使用されれば、プラズマ反応用に使用された部分のみが反応空間を構成する。また、プラズマ反応はプラズマ重合化用の予備反応を含む。
本発明の思想から離れることなくさまざまな修正が可能であることは当業者の知るところである。したがって、本発明の形式は単に例示にすぎず、本発明の態様を限定するものではない。
図1は、本発明の絶縁膜を形成するために使用されるプラズマCVD装置を示す略示図である。 図2は、本発明の実施例及び比較例で得られた形成膜の構造を示すFT-IRプロファイル(赤外線吸収スペクトル)である。
符号の説明
1 プラズマCVD装置
2 ヒータ
3 サセプタ
4 半導体基板
5 ガス吸気口
6 反応チャンバ
7 流量制御器
8 制御バルブ
9 高周波RF電源
10 ガス拡散板
11 ガス排気口
12 反応ガス供給装置
13 ライン
14 ガス吸気口
15 ガス吸気口
16 ガス吸気口
17 気化装置
18 液体反応材料

Claims (18)

  1. プラズマ反応により半導体基板上に絶縁膜を形成する方法であって、
    ソースガスを与えるようシリコン含有炭化水素化合物を気化する工程と、
    半導体基板が配置されるところのプラズマCVD処理用反応空間内にソースガスを導入する工程と、
    キャリアガス、酸化ガス及びプラズマ安定化ガスから成るグループから選択される添加ガスを任意に導入する工程であって、前記プラズマ安定化ガスは化学式CxHyOz(ここで、x、y及びzは整数)を有し、少なくともひとつはC 1-4 アルカノール、C 2-4 エーテル、C 4-12 芳香族炭化水素、C 4-12 脂環式炭化水素、及び環状アルデヒド(CH2O)n(3≦n≦6)から成るグループから選択され、前記ソースガス及び前記添加ガスが反応ガスを構成するところの工程と、
    反応空間内で−50℃から100℃の温度でプラズマ重合反応を活性化させることにより、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程であって、プラズマ重合反応は反応空間内の反応ガスの滞留時間Rtを延ばすよう反応ガスの流量を制御しながら活性化され、100msec≦Rtであり、
    Rt[s]=9.42×107(Pr・Ts/Ps・Tr)rw 2d/F
    ここで、
    Pr:反応空間圧力(Pa)
    Ps:標準大気圧(Pa)
    Tr:反応平均温度(K)
    Ts:標準温度(K)
    rw:シリコン基板の半径(m)
    d:シリコン基板と上部電極との間の間隔(m)
    F:反応ガスの総流量(sccm)
    であるところの工程と、
    から成る方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、反応温度は−10℃から50℃である、ところの方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、キャリアガスが反応空間内に導入され、前記キャリアガスはAr、Ne及びHeから成るグループから選択される不活性ガスである、ところの方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、酸化ガスが反応空間に導入され、前記酸化ガスはO2、NO、CO2及びN2Oから成るグループから選択される、ところの方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、滞留時間Rtは200msecまたはそれ以上である、ところの方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、さらに絶縁膜をアニールする工程を含む、方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、アニールは、減圧下で、紫外線、赤外線、電子ビーム、不活性ガスを使ったプラズマ、H2若しくはNH3の還元ガスを使ったプラズマ、又は不活性ガス及びH2若しくはNH3の還元ガスを使ったプラズマで絶縁膜を放射することによって300℃から450℃の温度で実行される、ところの方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、反応ガスの流量は絶縁膜の比誘電率を2.50またはそれ以下にするよう制御される、ところの方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、前記シリコン含有炭化水素は化学式SiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)βを有し、ここで、αは1〜3の整数、βは0〜2の整数、nは1〜3の整数、及びRはSiに結合されたC1−6炭化水素であり、それによって-SiR2O-の反復構造単位を有するシロキサン重合体膜が絶縁膜として形成される、ところの方法。
  10. 請求項に記載の方法であって、シリコン含有炭化水素化合物は2つのアルコキシ基(β=2)を有する、ところの方法。
  11. 請求項に記載の方法であって、シリコン含有炭化水素中に存在するアルコキシは1から3個の炭素原子を有する、ところの方法。
  12. 請求項に記載の方法であって、シリコン含有炭化水素化合物内に存在する炭化水素は1から6個の炭素原子(n=1〜6)を有する、ところの方法。
  13. 請求項に記載の方法であって、シリコン含有炭化水素化合物は1〜3個のシリコン原子を有する、ところの方法。
  14. 請求項に記載の方法であって、シリコン含有炭化水素化合物は1または2個のシリコン原子(α=1または2)を有する、ところの方法。
  15. プラズマ反応により半導体基板上に絶縁膜を形成する方法であって、
    ソースガスを与えるようシリコン含有炭化水素化合物を気化する工程と、
    半導体基板が配置されるところのプラズマCVD処理用反応空間内にソースガスを導入する工程と、
    キャリアガス、酸化ガス及びプラズマ安定化ガスから成るグループから選択される添加ガスを導入する工程であって、前記プラズマ安定化ガスは化学式CxHyOz(ここで、x、y及びzは整数)を有し、少なくともひとつはC 1-4 アルカノール、C 2-4 エーテル、C 4-12 芳香族炭化水素、C 4-12 脂環式炭化水素、及び環状アルデヒド(CH2O)n(3≦n≦6)から成るグループから選択され、前記ソースガス及び前記添加ガスが反応ガスを構成するところの工程と、
    反応空間内で−50℃から100℃の温度でプラズマ重合反応を活性化させることにより、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程であって、プラズマ重合反応は反応空間内の反応ガスの滞留時間Rtを延ばすよう反応ガスの流量を制御しながら活性化され、100msec≦Rtであり、
    Rt[s]=9.42×107(Pr・Ts/Ps・Tr)rw 2d/F
    ここで、
    Pr:反応空間圧力(Pa)
    Ps:標準大気圧(Pa)
    Tr:反応平均温度(K)
    Ts:標準温度(K)
    rw:シリコン基板の半径(m)
    d:シリコン基板と上部電極との間の間隔(m)
    F:反応ガスの総流量(sccm)
    であるところの工程と、
    絶縁膜から水分を除去し、かつその機械的強度を増すために300℃から450℃の温度で絶縁膜をアニールする工程と、
    から成る方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、反応温度は−10℃から50℃である、ところの方法。
  17. 請求項15に記載の方法であって、滞留時間Rtは200msecまたはそれ以上である、ところの方法。
  18. 請求項15に記載の方法であって、アニールは、減圧下で、紫外線、赤外線、電子ビーム、不活性ガスを使ったプラズマ、H2若しくはNH3の還元ガスを使ったプラズマ、又は不活性ガス及びH2若しくはNH3の還元ガスを使ったプラズマで絶縁膜を放射することによって300℃から450℃の温度で実行される、ところの方法。
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