JP3697392B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の図柄を所定の順序で切換表示する切換表示器を複数有する遊技機に係り、詳しくは、各切換表示器の切換表示を、抽選手段による抽選結果と、遊技者によって行われる停止操作のタイミングとに応じて停止させ、各切換表示器の表示位置に揃った図柄組合せに応じて遊技者に賞を付与する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機として、いわゆるスロットマシンと言われるものが知られている。このスロットマシンは、「プラム」「ベル」「スイカ」「チェリー」「7」「BAR」などの複数の図柄を所定の順序で保持するリールが切換表示器として複数設けられている。各リールの所定位置の図柄は、表示窓を通して遊技者に視認される(以下、この所定位置を窓位置という)。遊技者によってスタートレバーが操作されると、各リールが回転して窓位置の図柄を切換表示させ、それぞれ対応する停止ボタンが押下されるとそのタイミングに応じて停止する。但し、各リールの回転停止は、遊技者による停止ボタンの押下タイミングだけでなく、抽選手段の抽選結果にも応じて制御される。
【0003】
このようなリールの回転停止制御により、各リールにおいて、所定の図柄が窓位置まで意図的に回転移動せしめられて引き込まれたり、窓位置から外れた位置に意図的に回転移動せしめられて飛ばされたりする。具体的には、スロットマシンでは、「大当たり」「中当たり」「小当たり」などの入賞態様が予め定められている。これら入賞態様が抽選によって内部当選したにもかかわらず、それに対応する図柄が停止ボタンの押下時に窓位置になく、窓位置よりもリール回転上流側の例えば図柄4コマ分の引込範囲内にある場合には、その図柄を窓位置まで回転移動させて引き込んでからリールの回転を停止させる。但し、入賞態様が内部当選しても、これに対応する図柄が停止ボタンの押下時に引込範囲内にない場合には「引き込み」は実施されない。一方、入賞態様が内部当選しなかったにもかかわらず、これに対応する図柄が停止ボタンの押下時に窓位置やこの付近に存在して「役」が揃ってしまいそうな場合には、その図柄を窓位置に停止させないようにリールの回転を停止させるいわゆる「飛ばし」が実施される。この「役」とは入賞態様に対応した図柄組合せであり、全リールの回転が停止して窓位置に役が揃った場合には入賞となる。
【0004】
窓位置にいわゆる「小役」が揃って「小当たり」が入賞すると、その種類に応じて、所定枚数のメダルが賞として払い出されたり、同じメダル投入条件でのゲームのやり直しが可能になるいわゆる「リプレイ」が許可されたりする。
【0005】
窓位置にいわゆる「中当たり役」が揃い、レギュラーボーナス(以下、RBという)などと言われる「中当たり」が入賞すると、遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態に切り替えられる。通常、一般遊技状態では「小当たり」「中当たり」「大当たり」がそれぞれ所定確率で内部当選するのに対し、RBでは「小当たり」しか内部当選しないジャックゲームなどと言われるゲームの実施が例えば12回だけ許可される。但し、ジャックゲームでの「小当たり」は一般遊技状態よりも遙かに高確率で内部当選する。また、「小当たり」を成立させるための図柄は各リールに多数配設されており、殆どの場合、停止ボタンの押下時に、窓位置あるいは「引き込み」範囲内に入る。これらの結果、「小当たり」の入賞が頻発して多量のメダルが払い出される。ジャックゲームの実施回数が12回に達するか、あるいは「小当たり」の入賞回数が例えば8回に達すると、遊技状態が一般遊技状態に戻される。なお、通常、一般遊技状態での「小役」である「リプレイ役」を成立させる図柄は各リールに多数配設されている。よって、ジャックゲームにおいては、通常、「小役」として一般遊技状態での「リプレイ役」が代用され、成立すると「リプレイ」が許可される代わりに所定枚数のメダルが払い出される。
【0006】
窓位置にいわゆる「大当たり役」が揃い、ビックボーナス(以下、BBという)などと言われる「大当たり」が入賞した場合にも、遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態に切り替えられる。但し、この特別遊技状態では、「中当たり」のときとは異なり、高確率一般遊技の実施が例えば30回だけ許可されるとともに、「中当たり」の入賞が例えば3回だけ許可される。かかる特別遊技状態での高確率一般遊技においては、各種の「小当たり」が一般遊技状態のときよりも遙かに高確率で内部当選するとともに、「中当たり」が更に高確率で内部当選する。通常、「中当たり役」には一般遊技状態の「リプレイ役」が代用されるため、内部当選した「中当たり役」は殆ど入賞する。入賞すると高確率一般遊技が中断され、上述のジャックゲームがスタートする。ジャックゲームの実施回数が12回に達するか、あるいはジャックゲームでの「小当たり」の入賞回数が8回に達すると、中断していた高確率一般遊技が再開する。そして、高確率一般遊技の累積実施回数が30回に達するか、あるいは「中当たり」の入賞回数が3回に達すると、遊技状態が一般遊技状態に戻される。かかる「大当たり」では、「中当たり」よりも遙かに多いメダルを獲得することができる。
【0007】
以上の構成のスロットマシンにおいて、その遊技の醍醐味は、いわゆる「目押し」を行って所望の図柄を窓位置に停止させるところにある。この「目押し」とは、リールの回転中に表示窓に目を凝らし、所望の図柄が回転移動してくるタイミングを見計らって停止ボタンを押す行為である。遊技者は、鍛錬によって「目押し」技量を高めてより高い入賞率を実現することに喜びを覚える。
【0008】
ところが、いくら「目押し」のタイミングが適切であっても、上記抽選手段による抽選で「小当たり」が内部当選していなければ、入賞を回避すべく、リールの停止位置が上述の「飛ばし」によってずらされる。また、「目押し」のタイミングが若干ずれていても、「小当たり」が内部当選していれば、入賞を補助すべく、リールの停止位置が上述の「引き込み」によってずらされる。これらの現象は、適切な「目押し」タイミングについての遊技者の判断を困難にし、「目押し」技量の向上を妨げてしまうという不具合を引き起こしていた。
【0009】
かかる不具合を抑え得るスロットマシンとして、CT(チャレンジタイムあるいはチャンスタイム)と言われる遊技状態を提供するものが知られている。このCTでは、所定のゲーム数だけ、一部のリールにおける「引き込み」と「飛ばし」とが中断され、リールの停止位置が停止ボタンの操作タイミングだけに依存するようになる。「飛ばし」が中断されると、抽選結果にかかわらず「役」を揃えることができるようになるため、「目押し」技量に優れた上級者にとっては多量のメダルを獲得するチャンスとなる。CTは、本来、かかるチャンスを提供するために設けられたものであるが、停止ボタンの操作タイミングだけに依存するリールの停止位置に基づいて、遊技者に適切な「目押し」タイミングを判断させることができる。よって、遊技者の「目押し」技量の向上を図ることができる
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、CTでは、「引き込み」も中断されるため、初心者にとっては「目押し」技量の向上を図り得るというメリットがある反面、「引き込み」によって入賞が補助される一般遊技状態に比べて「役」が揃い難くなるというデメリットがあった。
【0011】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、遊技者の「目押し」技量の向上を図りながら、内部当選した入賞態様の入賞を補助することができる遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、予め定められた複数の図柄の配列に従って所定の表示位置に表示する図柄を該配列の順序で切り換える表示器を複数有する表示ユニットと、各表示器の表示の切り換えを停止させるための遊技者による停止操作が行われる停止操作手段と、所定の入賞態様を抽選によって内部当選させる抽選手段と、該停止操作手段に対する停止操作が行われた時に、内部当選していた入賞態様に対応する図柄が該表示位置に表示されていない場合に、該図柄を該表示位置に表示させるように、所定の図柄コマ数分の表示の切り換えを上限として各表示器の表示の切り換えを停止させるタイミングを遅らせる表示停止手段と、内部当選した入賞態様に対応する図柄組合せが該表示位置に揃って入賞となった場合に、その入賞態様に応じた賞を付与する賞付与手段とを備え、特別な種類の入賞態様の入賞に応じて、入賞態様を所定確率で内部当選させる一般遊技状態から、入賞態様をより高確率で内部当選させる特別遊技状態に遊技状態を切り替える遊技機において、上記特別遊技状態にて、1つの入賞態様に複数の図柄組合せを対応させて該1つの入賞態様が内部当選した場合にそれら複数の図柄組合せのうちの何れか1つが上記表示位置に揃うと入賞となるように上記表示停止手段及び賞付与手段を構成し、該特別遊技状態にて、それら複数の図柄組合せでそれぞれ上記図柄コマ数の上限を異ならせるように該表示停止手段を構成し、且つ該特別遊技状態にて、それら複数の図柄組合せの何れが揃った場合でも上記賞として同じ数のメダルを付与するように該賞付与手段を構成したことを特徴とするものである。
【0013】
この遊技機においては、図柄を表示位置に引き込むために行う各表示器の表示の切り換えにおける図柄コマ数の上限(以下、引込上限という)が入賞態様の種類によって異なるため、同じタイミングで「目押し」が行われても入賞態様の種類によって入賞したりしなかったりする。例えば、遊技者による「目押し」が、正規のタイミングよりも切換表示4回分だけ早いタイミングで行われ続けたとする。このとき、引込上限4回以上の入賞態様が内部当選していれば「引き込み」によって入賞するが、引込上限4回未満の入賞態様は入賞しない。また、そもそも入賞態様が内部当選していない場合には「飛ばし」が行われるため、当然ながら入賞は得られない。よって、切換表示4回分だけ早いタイミングで「目押し」が行われる限り、「引き込み」「飛ばし」にかかわらず、引込上限4回未満の入賞態様は入賞しない。切換表示3回分だけ早くなるように「目押し」のタイミングが修正されると、引込上限3回の入賞態様も入賞するようになる。かかる構成において、遊技者は、「目押し」の成功し難い入賞態様について「目押し」の成功率が高まるようにそのタイミングを修正していき、入賞させ得る入賞態様の種類を徐々に増やしていくことで、「目押し」技量を向上させることができる。従って、本遊技機では、入賞態様の種類に応じて引込上限を異ならせることで、遊技者の「目押し」技量の向上を図ることができる。
また、本遊技機においては、「引き込み」の中断によって入賞態様の入賞を補助しなくなるCTを実施する従来の遊技機とは異なり、「引き込み」を中断することなく遊技者の「目押し」技量の向上を図ることができる。
故に、本遊技機では、遊技者の「目押し」技量の向上を図りながら、内部当選した入賞態様の入賞を補助することができる。
なお、それぞれの役について、全ての切換表示器における引込上限を異ならせてもよいし、一部の切換表示器における引込上限だけを異ならせてもよい。
また、本遊技機においては、次に説明する理由により、遊技者による「目押し」の練習の効率化を図ることができる。
即ち、「飛ばし」や「引き込み」がランダムに行われると「目押し」のタイミングの良否が判断し難くなるため、どちらかが集中的に行われることが望ましい。しかしながら、一般遊技状態では、内部当選と落選とがランダムに生じ易いため、「飛ばし」や「引き込み」がランダムに行われ易くなる。一方、特別遊技状態では、高確率で内部当選が得られるため、「引き込み」が集中して行われ易くなる。よって、「目押し」の練習については、特別遊技状態で集中して行うと効率が良い。ところが、切換表示される図柄は、そのデザインによって視認され易いものと、視認され難いものとがある。初心者が視認し難い図柄の「目押し」をいきなり行うのは極めて困難であるため、視認し易い図柄から徐々に行っていくことになるが、所望の図柄に対応する入賞態様が集中して内部当選するとは限らない。例えば、従来のスロットマシンでは、ジャックゲーム中には一種類の図柄(通常はリプレイ役の構成要素となる図柄)についての「目押し」しか行うことができない。
そこで、本遊技機は、入賞態様の当選確率の高い特別遊技状態において、特別遊技状態において1つの入賞態様に複数の図柄組合せを対応させている。かかる構成では、1つの図柄ではなく、複数種類の図柄が特別遊技状態で集中して引き込まれる易くなる。これにより、遊技者の望む図柄と引き込まれ易くなる図柄とが一致し易くなるため、「目押し」の練習を効率良く行うことができる。
但し、この遊技機であっても、各図柄の引込上限が同じ回数であれば、「目押し」の練習として遊技者の望む図柄と、特別遊技状態で集中して引き込まれ易くなる図柄とが一致しなくなることもある。
そこで、本遊技機においては、特別遊技状態で集中して引き込まれ易くなる複数種類の図柄について、それぞれ引込上限が異なることにより、「目押し」の練習として遊技者の望む図柄と、引き込まれ易くなる図柄とがより確実に一致し易くなる。よって、遊技者による「目押し」の練習の効率化をより確実に図ることができる。
【0020】
ところで、従来の遊技機においては、通常、一般遊技状態での「小当たり」だけではメダル等の賞の獲得数を増加させていくことができず、多量の賞を獲得するためには「中当たり」や「大当たり」の入賞によって遊技状態を特別遊技状態に切り替えなければなければならない。このため、一般遊技状態での遊技が「中当たり」や「大当たり」を得るための単なる消化ゲームとして扱われ、面倒な「目押し」が省略されて遊技者を十分に楽しませることができなくなる傾向にあった。また、特別遊技状態では、「小当たり」や「中当たり」が極めて高確率で内部当選して入賞するので、やはり面倒な「目押し」が省略されて遊技者を十分に楽しませることができなくなる傾向にあった。このように、従来の遊技機では、遊技状態が一般遊技状態であるか特別遊技状態であるかにかかわらず、面倒な「目押し」が省略されて遊技者を十分に楽しませることができなくなり易かった。
【0021】
そこで、請求項2の発明は、請求項1の遊技機において、上記特別遊技状態にて、上記複数の図柄組合せの何れか1つをディスプレイに表示してそれを上記表示位置に揃えるべき旨を指定し、指定した図柄組合せによる入賞に基づいて点数を加算し、累計点数に応じて、入賞に有利となる特典を付与する点数加算手段を設けたことを特徴とするものである。
【0022】
この遊技機においては、次に説明する理由により、本来の遊技の醍醐味を遊技者に十分に楽しませることができる。即ち、この遊技機では、点数加算手段によって順次加算していく点数の累計に応じて、入賞に有利となる特典を付与する。加算する点数については、特典を付与させ易くするように累計点数を変化させるプラスポイントにしてもよいし、逆に、特典を付与させ難くするように累計点数を変化させるマイナスポイントにしてもよい。かかる構成において、遊技者は、例えば、入賞時にプラスポイントが加算される場合には、入賞を取りこぼさないように「目押し」を駆使することで特典を得ようとする。また例えば、入賞時にマイナスポイントが加算される場合には、入賞しないように「目押し」を駆使することで特典を得ようとする。よって、本遊技機では、入賞時や取りこぼし時に加算する点数のプラス/マイナスにかかわらず、遊技者に「目押し」を駆使させて本来の遊技の醍醐味を十分に楽しませることができる。
また、本遊技機においては、特別遊技状態にて、入賞時や取りこぼし時に加算する点数を内部当選した入賞態様の揃え易さに応じて異ならせることで、遊技者の「目押し」技術の善し悪しをより正確に特典に反映させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した遊技機として、スロットマシンの一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るスロットマシンの基本的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図である。このスロットマシン1は、箱型の筺体2、この筺体2の前面側に開閉自在に取り付けられた前面パネル3などを有する。前面パネル3には、後述の切替表示ユニットの一部を構成する表示窓4、メダル投入口5、スタートレバー6、停止操作手段としての3つの停止ボタン7a、b、c、クレジット精算ボタン8、スピーカ9、メダル払出ロ10aを有するメダル受皿10、液晶ディスプレイ11、ライン表示部12、ゲーム表示部13、カウント表示部14、BET操作部15などが設けられている。なお、停止ボタン7a、b、cには、ランプ機能付きのものが用いられている。
【0028】
図2は、スロットマシン1の内部構造を示す概略構成図である。筺体2の内部には、外周面上に複数の図柄がプリントされた3個のリール16a、16b、16cが組み込まれている。また、CPUやROMその他種々の電子部品によって電子回路が形成されたメイン制御回路基板17、賞としてのメダルを多数枚収容可能なメダルホッパ18aを持つメダル払出装置18、リセットスイッチ19aや段階設定キースイッチ19bを有する設定操作部19、内部スピーカ20なども組み込まれている。
【0029】
なお、これらリセットスイッチ19a、段階設定キースイッチ19bは、一般遊技状態で使用される後述の抽選テーブルを、「大当たり」や「中当たり」の当選確率の高いものに設定したり、低いものに設定したりするためのものである。段階設定キースイッチ19bがONの位置に倒されながら、図示しないメインスイッチがOFFからONにされると、段階設定モードの制御が実施される。この段階設定モードでは、上記リセットスイッチ19aが押下される毎に、段階モードが例えば1〜6に向けて順次変化して、それぞれ対応する当選確率の抽選テーブルが一般遊技状態のものとして設定される。段階モードの表示は、上記メダル払出枚数表示器になされる。
【0030】
上記リール16a、16b、16c(以下、左リール、中リール、右リールともいう)は、それぞれ、ステッピングモータで構成された図示しないリール駆動モータによって回転駆動するようになっている。また、これらには、図3(a)から(g)に示す7種類の図柄が、所定の順序で21個プリントされている。なお、以下、図3(a)〜(g)に示した図柄を、順に、「赤7」「青7」「BAR」「トリ」「サル」「チェリー」「プラム」という。
【0031】
図4は、上記前面パネル3の一部を示す詳細正面図である。図において、上記リール16a、16b、16cの所定の回転位置における約3コマ分の図柄は、表示窓4を通して視認されるようになっている。この表示窓4には、リール16a、16b、16cを横断する5本の入賞ラインILが描かれており、それぞれ、上段横並び、中段横並び、下段横並び、右斜め上並び、右斜め下並びの入賞ラインを示している。これら入賞ラインIL上に予め定められた役が揃うと、上記メダル受皿にメダルが払い出されたり、リプレイが許可されたりする。なお、本実施形態にかかるスロットマシン1では、5本の入賞ラインILを設けているが、入賞ライン数をこれより少なくあるいは多くしてもよい。
【0032】
上記ライン表示部12は、1MEDALランプ12a、2つの2MEDALSランプ12b、2つの3MEDALSランプ12c、スタートランプ12dなどを備えている。1MEDALランプ12aは、表示窓4の5本の入賞ラインILのうち、中段横並びの入賞ラインの延長線上に配設されている。また、2つの2MEDALSランプ12bは、それぞれ、上段横並び、下段横並びの入賞ラインの延長線上に配設されている。また、2つの3MEDALSランプ12cは、それぞれ、右斜め上並び、右斜め下並びの入賞ラインの延長線上に配設されている。
【0033】
上記カウント表示部14は、クレジット表示器14a、ボーナスカウント表示器14b、メダル払出枚数表示器14cなどを備えている。
【0034】
上記BET操作部15は、1BETボタン15a、2BETボタン15b(図中で15aの奥側に位置している)、マックスBETボタン15cなどを備えている。
【0035】
上記ゲーム表示部13は、リプレイランプ13a、入賞ランプ13b、ゲームオーバーランプ13d、BB(ビックボーナス、以下同様)ランプ13e、RB(レギュラーボーナス、以下同様)ランプ13f、メダル投入ランプ13gなどを備えている。入賞ラインに「役」が揃って「小当たり」「中当たり」あるいは「大当たり」が入賞した際には、図5に示すように、この入賞ランプ13bが点灯する。但し、「小当たり」のうちのリプレイが入賞した際には、入賞ランプ13bの代わりに、図6に示すように上記リプレイランプ13aが点灯する。また、「大当たり」、「中当たり」が入賞した際には、図7、図8に示すように、上記BBランプ13e、RBランプ13fが点灯する。また、ゲーム開始前の状態で、且つ後述のメダルクレジットが50枚未満の場合には、図9に示すように上記メダル投入ランプ13gが点滅し、メダルの投入が可能である旨を遊技者に報知する。
【0036】
遊技者によって図示しないメダルがメダル投入口5に投入されると、このメダルは図示しない通路を通って上記メダルホッパ18a(図2参照)に落ちる。この通路には、規定よりも小さいメダルを落とし込んで上記メダル払出ロ10a(図1参照)に戻すための落下口、メダルの通過を阻止してメダル払出ロ10aに戻したり許可したりするためのメダルブロックソレノイド、通過したメダルを1つずつ検知するためのフォトセンサ等で構成されたメダル投入センサなどが設けられている。メダルを検知したメダル投入センサから出力されるメダル検知信号は、上記メイン制御回路基板17(図2参照)に送られる。
【0037】
投入されたメダルが上記メダル投入センサに検知された後、上記メダルホッパ18aに落ちて正式に受け付けられると、図10に示すように、上記1MEDALランプ12aが点灯するとともに、上記スタートランプ12dが点滅する。1MEDALランプ12aの点灯は、5本の入賞ラインILのうち、中段横並びの1本の入賞ラインILだけが有効になったことを示しており、この入賞ラインIL上に「役」が揃わないと、他の入賞ライン上で役が揃っても入賞とはならない。また、スタートランプ12dの点滅は、ゲームの開始が許可され得る状態になった旨を示す。
【0038】
この状態で遊技者によって上記スタートレバー6(図1参照)が操作されると、リール16a、16b、16cの回転が開始する。但し、この状態では上述のように、5本の入賞ラインのうち、1本の入賞ラインしか有効になっていないので、入賞の確率が低い。そこで、遊技者は、通常、スタートレバー6を操作する前に、入賞確率を高めるべく、更にメダルを投入する。
【0039】
メダルが更にもう一枚投入されて正式に受け付けられると、図11に示すように、更に2つの上記2MEDALSランプ13bが点灯する。この点灯は、上段横並び及び下段横並びの入賞ラインILも有効になったことを示している。メダルが更にもう一枚投入されて正式に受け付けられると、図12に示すように、更に2つの上記3MEDALSランプ13cが点灯する。この点灯は、右斜め上び及び右斜め下の入賞ラインILも有効になり、5本全ての入賞ラインILが有効になったことを示している。
【0040】
メダルが更に投入されていくと、上記クレジット表示器14aの表示が「0」から、メダル1枚投入毎に1ずつ加算されていく。このメダルクレジットは最大で50枚まで可能であり、50枚に達すると上記メダルブロックソレノイドが作動して、メダルがそれ以上受け付けられなくなる。
【0041】
遊技者によって上記スタートレバー6が操作されると、上記メイン制御回路基板17のCPUは、まず、上記スタートランプ12dの点滅を消すとともに、リール16a、16b、16cの回転駆動を開始させる。そして、図示しない乱数発生回路から送られてくる乱数のデータを、上記ROMに記憶されている抽選テーブルに照らし合わせる。この抽選テーブルは、各乱数と、入賞態様(「小当たり」「中当たり」「大当たり」)や「はずれ」とを関連付けるものである。このように関連付けられることで、各種の入賞態様がそれぞれ所定の確率で内部当選したり、「はずれ」が所定確率で発生したりする。なお、リール16a、16b、16cの所定の回転位置は、図示しないエンコーダ等のリール位置センサによってそれぞれ検知される。
【0042】
次に、上記CPUは、まず、各リール位置センサからの出力信号に基づいて、リール16a、16b、16cの回転速度を演算していく。回転開始直後は、リール16a、16b、16cが安定した速度で回転していない。このとき、停止ボタン7a、7b、7c(図1参照)が操作されても、対応するリールにおける各図柄の回転位置を正確に検知して各図柄の「引き込み」や「飛ばし」を実施することができない。そこで、上記CPUは、リール16a、16b、16cの回転速度が安定化するまで、停止ボタン7a、7b、7cからの出力信号を受け付けないようになっている。リール16a、16b、16cの回転速度が安定化すると、停止ボタン7a、7b、7cのランプを点灯させて、これらボタンの操作が可能になった旨を報知する。
【0043】
停止ボタン7a、7b、7cが遊技者によって押下されると、その押下タイミングと、抽選結果とに基づいて、「引き込み」や「飛ばし」を行いながらリール16a、16b、16cを停止させる。具体的には、「引き込み」では、内部当選した入賞態様に対応する図柄が停止ボタン7a、7b、7cの押下時に有効な入賞ラインIL上になく、これよりも回転上流側の4コマ分の引込範囲(引込上限)内にある場合に、その図柄を入賞ラインILの位置まで回転移動させてからリール16a、16b、16cの回転を停止させる。また、「飛ばし」では、「はずれ」を抽選したにもかかわらず、「役」が成立しそうな場合には、これに対応する図柄を有効な入賞ラインIL上に停止させないように、4コマ分を限度としてリール16a、16b、16cを追加回転させて停止させる。リール16a、16b、16cの回転を停止させると、直ちに上記メダル投入ランプ13gを点滅させ、メダルの投入が可能である旨を報知する。
【0044】
リール16a、16b、16cの停止により、有効な入賞ラインIL上に「役」が揃わなかった場合には、そのままのランプ点滅状態を維持させる。
【0045】
一方、リール16a、16b、16cの停止により、有効な入賞ラインIL上に「役」が揃うと入賞として取り扱い、まず、上記1MEDALランプ12a、2つの2MEDALSランプ12b、2つの3MEDALSランプ12cのうち、入賞が成立した入賞ラインILの延長線上にあるものを点滅表示させる。例えば、下段横並びの入賞ラインIL上で後述の「RB役」が揃った場合には、図13に示すように、2つの2MEDALSランプ12bのうち、図中下側にあるものを点滅表示させるとともに、上記RBランプ13fを点灯させる。次に、上記カウント表示部14のメダル払出枚数表示器14cに、入賞した入賞態様に対応するメダル払出枚数を表示させるとともに、上記クレジット表示器14aのメダルクレジットをこのメダル払出枚数の分だけ増加させる。但し、増加させている途中でメダルクレジットが50に達した場合には、残りの枚数のメダルを上記メダル払出装置18によって払い出させる。
【0046】
次に、遊技者により、上記1BETボタン15aが押下された場合には、上記1MEDALランプ12aを点灯させるとともにメダルクレジットから1を減じて、中段横並びの入賞ラインILを有効にする。また、上記2BETボタン15bが押下された場合には、1MEDALランプ12a、2つの上記2MEDALSランプ12bを点灯させるとともにメダルクレジットから2を減じて、中段横並び、上段横並び及び下段横並びの3本の入賞ラインILを有効にする。また、上記マックスBETボタン15cが押下された場合には、1MEDALランプ12a、2つの2MEDALSランプ12b、2つの上記3MEDALSランプ12cを点灯させるとともにメダルクレジットから3を減じて、5本全ての入賞ラインILを有効にする。但し、メダルクレジットが、押下されたBETボタンに対応する枚数よりも小さい場合には、その押下を受け付けない。また、メダルのBETについては、1、2又は3枚のメダルが投入されることによっても受け付ける。更に、BETを受け付けた時点で次のゲーム開始を可能とし、上記スタートランプ12dを点滅させてゲーム開始が可能である旨を報知する。
【0047】
なお、スロットマシン1にカードユニットを付帯して設け、これにプリペイドカード等の有価媒体が挿入された際に、その対価に応じた枚数分だけメダルクレジットを加算させたり、メダル受皿22にメダルを払い出させたりする構成を付加してもよい。
【0048】
図14は、スロットマシン1の電気回路の一部を示すブロック図である。図示のように、スロットマシン1は、上記メイン制御回路基板17と、サブ制御回路基板21とを備えている。
【0049】
上記メイン制御回路基板17は、CPU17a、クロック発生回路17b、ROM17c、RAM17d、乱数発生回路17e、データ送出回路17f、送出タイミング制御回路17g、入力ポート17h、出力ポート17iなどを有している。
【0050】
上記クロック発信回路17bは、所定の周波数のクロック信号を上記CPU17aに出力する。
【0051】
また、上記ROM17cは、各種の制御プログラムや後述の抽選テーブルなどのデータを格納しており、これらを上記CPU17aに出力する。
【0052】
また、上記RAM17dは、上記CPU17aによって演算された変数データなどを一時的に格納する。
【0053】
また、上記乱数発生回路17eは、所定の周期毎に乱数を発生させてそのデータを上記CPU17aに出力する。
【0054】
上記CPU17aには、入力ポート17hを介して、上記1BETボタン15a、2BETボタン15b、マックスBETボタン15c、スタートレバー6、停止ボタン7a、7b、7c、クレジット精算ボタン8、段階設定キースイッチ19b、リセットスイッチ19a、メダル投入センサ22、リール位置センサ(左)25、リール位置センサ(中)26、及びリール位置センサ(右)27からの出力信号が入力されるようになっている。また、メダル払出センサ23、メダル満杯センサ24からの出力信号も入力されるようになっている。
【0055】
このメダル払出センサ23は、上記メダル払出装置18から払い出されるメダルを1枚ずつ検知し、検知信号をCPU17aに出力する。CPU17aは、このメダル払出センサ23からの出力信号に基づいて後述のメダル払出モータ18bの駆動を停止させることで、上記メダル払出装置18によるメダル払出枚数を調整する。
【0056】
上記メダル満杯センサ24は、メダルホッパ18a内のメダル収容レベルの上限を検知すると、満杯信号をCPU17aに出力する。CPU17aは、この満杯信号を受信すると、各種制御を一次中断し、上記液晶ディスプレイ11にメダル満杯エラーの情報を表示させる。
【0057】
また、上記CPU17aは、出力ポート17iを介して、上記リール駆動モータ28(左)、リール駆動モータ(中)29、リール駆動モータ30(右)、上記メダル払出装置18のメダル払出モータ18b、メダルブロックソレノイド31、1MEDALランプ12a、2MEDALSランプ12b、3MEDALSランプ12c、スタートランプ12d、リプレイランプ13a、入賞ランプ13b、ゲームオーバーランプ13d、BBランプ13e、RBランプ13f、メダル投入ランプ13g、クレジット表示器14a、ボーナスカウント表示器14b、及びメダル払出枚数表示器14cに制御信号を出力するようになっている。また、ゲームの進行状況に応じて、上記データ送出回路17fに出力タイミング情報信号を出力するようになっている。データ送出回路17fに出力されたこの出力タイミング情報信号は、ここに一時的に蓄えられた後、上記送出タイミング制御回路17gからの出力信号に基づいて、上記サブ制御回路基板21のデータ入力回路21iに出力される。
【0058】
上記サブ制御回路基板21は、上記前面パネル3の裏側に配設され、このデータ入力回路21iの他、CPU21a、クロック発生回路21b、画像用ROM21c、RAM21d、音声用ROM21e、音声LSI21f、表示回路21g、アンプ回路21h、制御用ROM21jなどを備えている。
【0059】
かかるサブ制御回路基板21において、上記データ入力回路21iに入力された上記出力タイミング情報信号はCPU21aに出力される。
【0060】
上記クロック発生回路21bは、所定の周波数のクロック信号を上記CPU21aに出力する。
【0061】
上記画像用ROM21cは、各種の制御プログラムや画像データを格納しており、必要に応じてこれらを上記CPU21aに出力する。
【0062】
上記RAM17dは、上記CPU21aによって演算された変数データなどを一時的に格納する。
【0063】
上記音声用ROM21eは、各種の音声データを格納しており、必要に応じてこれらを上記音声LSI21fに出力する。
【0064】
上記CPU21aは、上記データ入力回路21iから画像用受信した上記出力タイミング情報信号に対応する画像データを上記画像用ROM21cから読み込んで上記表示回路21gに出力する。更に、この出力タイミング情報信号に対応する音声出力命令信号を上記音声LSI21fに出力する。
【0065】
上記表示回路21gは、上記CPU21aから受信した上記画像データに所定の処理を施した後、上記液晶ディスプレイ11に出力する。この出力により、ゲームの進行状況に応じた画像が液晶ディスプレイ11に表示される。
【0066】
上記音声LSI21fは、上記CPU21aから受信した上記音声出力命令信号に対応する音声データを、上記音声用ROM21eから読み込んで上記アンプ回路21hに出力する。
【0067】
このアンプ回路21hは、音声LS121fから受信した上記音声データに所定の処理を施した後、音量声調整基板32の音量調整回路32aを介してスピーカ9、内部スピーカ20に出力する。この出力により、ゲームの進行状況に応じた音声がスピーカ9、内部スピーカ20から出力される。
【0068】
本スロットマシン1における遊技状態は、通常時の一般遊技状態と、「中当たり」や「大当たり」の入賞時に切り替わる特別遊技状態とに大別される。
【0069】
次に示す表1は、スロットマシン1における遊技状態と、入賞態様と、役と、払い出しメダル数との関係を示すものである。
【表1】
【0070】
表1に示すように、一般遊技状態では、入賞態様として「大当たり」「中当たり」「小当たり」が定められている。「大当たり」に対応する「BB役」としては、「赤7−赤7−赤7」と、「青7−青7−青7」とが定められている。これら2つの「BB役」は、1つの「大当たり」に対応している。「大当たり」が内部当選した場合の引込図柄については、停止ボタン7a、7b、7cうち、初めに押下されたものに対応するリールの回転位置に基づいて決定される。具体的には、このリールにおける「赤7」が有効な入賞ラインIL又は引込範囲内にあるときは全てのリールについて「赤7」が引き込み制御され、「青7」が入賞ラインIL又は引込範囲内にあるときには全てのリールについて「青7」が引き込み制御される。
【0071】
「BB役」が有効な入賞ラインIL上に揃って「大当たり」が入賞すると、まず、15枚のメダルが払い出された後(メダルクレジットの加算を含む、以下同様)、遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態であるBBに切り替えられる。
【0072】
一般遊技状態で「中当たり」を入賞させ得る役としては、「BAR−BAR−BAR」からなる「RB役」が定められている。「RB役」が有効な入賞ラインIL上に揃って「中当たり」が入賞すると、まず、15枚のメダルが払い出された後、遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態であるRBに切り替えられる。
【0073】
一般遊技状態における「小当たり」を入賞させ得る「小役」としては、「チェリー−ANY(図柄を問わず)−ANY(図柄を問わず)」からなる「第1チェリー役」、「トリ−トリ−トリ」からなる「トリ役」、「サル−サル−サル」からなる「サル役」、「赤7−プラム−プラム」からなる「赤7プラム役」、「青7−プラム−プラム」からなる「青7プラム役」、「プラム−プラム−プラム」からなる「リプレイ役」が定められている。そして、それぞれ入賞ラインIL上に揃うと、2枚、5枚、8枚、5枚、5枚、0枚のメダルが払い出される。また、表1には便宜上示していないが、メダル2枚又は3枚BET時に、中段横並び以外の有効な入賞ラインIL上における左リールと、中リール又は右リールとに「チェリー」が位置した「第2チェリー役」が定められており、入賞すると4枚のメダルが払い出される。よって、合計で7種類の「小役」が定められている。なお、「リプレイ役」ではメダルの払出しが行われないが、同じメダル投入条件で次のゲームをやり直すことができる。
【0074】
「RB役」の入賞によって遊技状態がRBに切り替えられると、「小役」しか定められていないジャックゲームを実施するモードに切り替えられる。このRBは、累計で12回のジャックゲームが実施されるか、あるいは、合計で「小当たり」が8回入賞すると、一般遊技状態に戻される。RB中の「小役」としては、「プラム−プラム−プラム」からなる「プラム役」、「赤7−プラム−プラム」からなる「赤7プラム役」、「青7−プラム−プラム」からなる「青7プラム役」の3種類が定められており、それぞれ入賞するとメダルが15枚払い出される。
【0075】
RB中のゲーム(ジャックゲーム)においては、RB専用の上記抽選テーブルが用いられ、「小当たり」が極めて高確率で内部当選するようになっている。この「小当たり」には、「プラム役」、「赤7プラム役」及び「青7プラム役」の全てが対応しており、どれか1つが入賞ラインIL上に揃えば入賞となる。また、メダルのBETについては、仮に、2BETボタン15bやマックスBETボタン15cが押下されても、1枚BETであるとみなされ、中段横並びの入賞ラインIL以外は有効にならないようになっている。即ち、ジャックゲームは、1本の入賞ラインILのみを有効にして行うゲームである。どの役の図柄を引き込むかについてはBBのときと同様である。
【0076】
「中当たり」が入賞すると、まず、15枚のメダルが払い出された後、上記ボーナスカウント表示器14bに「1−8」が表示される。この表示の「1」は、RBの実施可能回数を示すもので、一般遊技状態からRBに移行した場合には、RBの実施が1回だけ許可されるので、必ず「1」と表示される。また、「8」は、「小役」の入賞可能回数を示すもので、初期状態では「8」となる。この「8」は、「小役」が入賞する毎に減算表示されていき、「0」になると遊技状態が一般遊技状態に戻される。また、上記CPU17aは、ゲームが行われる毎(BETされてから払出しが完了するまでが1ゲーム)に、ジャックゲーム実施可能回数(初期値=12)から1を順次減算していく。そして、上記入賞可能回数が「0」まで減らなくても(小役の入賞回数が8回に達しなくても)、ジャックゲーム実施可能回数が「0」まで減った場合には、遊技状態を一般遊技状態に戻す。
【0077】
「大当たり」の入賞によって遊技状態がBBに切り替えられると、まず、「BB役」が定められていない高確率一般遊技モード(以下、BB中一般遊技という)が実施される。このBB中一般遊技は、累計で3回のRBが実施されるか、あるいは、このBB中一般遊技における累計ゲーム回数が30回に達するかすると、一般遊技状態に戻される。また、このBB中一般遊技で「中当たり」が入賞すると、遊技状態がRBに切り替えられる。そして、RBが終了した時点で、RBの実施回数が累計で3回に達していない場合にはBB中一般遊技に戻され、達している場合には一般遊技状態に戻される。
【0078】
BB中一般遊技における「RB役」としては、「プラム−プラム−プラム」からなる「プラム役」が定められている。この「プラム役」に入賞すると15枚のメダルが払い出された後、遊技状態がRBに切り替えられる。
【0079】
BB中一般遊技における「小役」としては、「第1チェリー役」、「第2チェリー役」、「トリ役」、「サル役」、「赤7プラム役」、「青7プラム役」の6種類が定められている。これらに対応するメダルの払出枚数は一般遊技状態のときと同じである。
【0080】
BB中一般遊技においても、専用の上記抽選テーブルが用いられ、「中当たり」や「小当たり」が極めて高確率で内部当選するようになっている。
【0081】
一般遊技状態で「大当たり」が入賞(以下、BB入賞ともいう)すると、まず、15枚のメダルが払い出された後、BB中一般遊技に切り替えられ、BB中一般遊技の実施可能回数として上記ボーナスカウント表示器14bに「30」が表示される。この表示は、BB中一般遊技におけるゲームが実施される毎に1ずつ減算されていく。
【0082】
BB中一般モードで「中当たり」が入賞(以下、RB入賞ともいう)すると、遊技状態がRBに切り替えられ、1回目の切替時には「3−8」が、2回目の切替時には「2−8」が、3回目の切替時には「1−8」がそれぞれ上記ボーナスカウント表示器14bに表示される。これら表示における「8」は、RBにおける「小役」の入賞可能回数を示し、ジャックゲームでの「小当たり」が入賞する毎に1ずつ減算されていく。この入賞可能回数が「0」に達するか、あるいはジャックゲーム実施可能回数が「0」に達すると、遊技状態が特別遊技状態としてのBB中一般遊技に戻される。
【0083】
このように遊技状態が戻されると、上記ボーナスカウント表示器14bでの表示が、BB中一般遊技における前回までのジャックゲーム実施可能回数に切り替えられる。例えば、1回目のBB中一般遊技において3ゲーム実施された時点で入賞によってRBに移行した後、このRBが終了してBB中一般遊技に戻った場合には、「27」が表示される。そして、この表示が「0」になるか、あるいは3回目のRBが終了すると、遊技状態が一般遊技状態に戻される。
【0084】
次に示す表2は、本スロットマシン1における遊技状態の切替条件を示すものである。
【表2】
【0085】
図15は、本スロットマシン1における遊技状態の切り替えの流れを示すフロー図である。表2及び図15に示すように、一般遊技状態で「中当たり」が入賞した場合には、遊技状態が特別遊技状態としてのRBに切り替えられる。このRBは、条件1が具備されると、即ち、上述のようにジャックゲームの実施回数が12回になるかあるいは「小役」の入賞回数が8回になると、一般遊技状態に戻される。
【0086】
また、一般遊技状態で「大当たり」が入賞した場合には、上述のように、遊技状態がBB中一般遊技に切り替えられ、「中当たり」が入賞すると遊技状態が更にRBに切り替えられる。このRBにおいて、RBの終了条件である上記条件1が具備され、且つそのときのRB実施回数が3回に達していないとき(条件2が具備されるとき)は、遊技状態がBB中一般遊技に戻される。また、上記条件1が具備され、且つそのときのRB実施回数が3回に達しているとき(条件3が具備されるとき)は、遊技状態が一般遊技状態に戻される。更に、BB中一般遊技において、条件4が具備される、即ち、累積ゲーム回数が30回に達すると、例えRB実施回数が3回に達していなくても、遊技状態が一般遊技状態に戻される。
【0087】
なお、一般遊技状態では、「中当たり」や「大当たり」の当選確率が「小役」の当選確率に比べて遙かに低くなっており、取りこぼしによってこれらの内部当選を無効にしてしまうと、遊技者に極めて大きな損害を与えてしまう。このため、取りこぼされた「中当たり」や「大当たり」については、入賞するまでその内部当選が持ち越されるようになっている。但し、持ち越されている際にも「小当たり」の抽選が行われ、「小当たり」が内部当選した場合には、「RB役」や「BB役」に係る図柄の「引き込み」よりも、「小役」に係る図柄の「引き込み」が優先して行われるようになっている。
【0088】
次に示す表3は、本スロットマシン1の各リール16a、16b、16cにおける図柄の配列の一例を示すものである。
【表3】
【0089】
この一例では、左リール(16a)における各図柄の数が、「青7」<「BAR」=「赤7」<「チェリー」<「サル」=「プラム」<「トリ」の順に多くなっている。また、中リール(16b)における各図柄の数が、「赤7」<「BAR」=「サル」=「青7」<「プラム」<「チェリー」=「トリ」の順に多くなっている。また、左リール(16c)における各図柄の数が、「青7」=「BAR」<「赤7」<「チェリー」<「サル」<「プラム」=「トリ」の順に多くなっている。図柄の総数は「青7」<「赤7」=「BAR」<「サル」<「チェリー」<「プラム」<「トリ」という順で多くなり、それぞれ、4、5、5、10、11、13、15となる。かかる図柄の配列において、「小役」の揃え易さは、「第1チェリー役」「第2チェリー役」「トリ役」「リプレイ役」「赤7プラム役」「サル役」「青7プラム役」の順になる。図柄の総数の順序と、図柄の総数の揃え易さとが一致しないのは、第1チェリー役や第2チェリー役では全てのリールにおける「チェリー」が入賞ラインIL上に位置する必要がないことにより、著しく揃え易くなるからである。
【0090】
遊技者は、一般遊技状態やBB中一般遊技において、次のような「目押し」を行うことで、内部当選した「小当たり」をその種類にかかわらず入賞させ易くすることができる。即ち、例えば、表3において、太字斜線で示される図柄群の一番下の図柄を所望の入賞ラインILに位置させるタイミングで「目押し」を行えばよい。具体的には、左リールについては、図柄位置番号10の「青7」を所望の入賞ラインILに位置させるタイミングで「目押し」を行う。このタイミングであれば、入賞ラインILに「青7」を位置させ、且つ回転上流側の引込範囲内に「チェリー」「トリ」「プラム」「サル」を位置させているので、これらを引き込ませることができる。よって、一般遊技状態では、上述した7種類の「小役」のうち、青7プラム役、第1チェリー役、第2チェリー役、トリ役、リプレイ役、及びサル役の6種類を揃え易くすることができる。また、BB中一般遊技では、上述した6種類の「小役」のうちの5種類(青7プラム役、第1チェリー役、第2チェリー役、トリ役及びサル役)を揃え易くすることができる。更に、これらゲームにおいて、メダルBET数を2枚以上にした場合には、入賞ラインILが上下段にそれぞれ増えるので、実質的には回転上流側7コマ分までの引き込みが可能になり、図柄位置番号15の「赤7」をも引き込ませることが可能になる。よって、この場合には、赤7プラム役をも、即ち、全ての「小役」を揃え易くすることができる。
【0091】
同様にして、中リールについては図柄位置番号21の「赤7」を、右リールについては図柄位置番号15の「青7」を、それぞれ所望の入賞ラインILに位置させるタイミングで「目押し」を行えばよい。なお、以下、このようにして「小役」を揃えやすくするための「目押し」を「グループ目押し」という。
【0092】
次に、本スロットマシン1における特徴的な構成について説明する。
上述のように、上級者は「グループ目押し」を行うことで、「小役」をその種類にかかわらず揃え易くすることができるが、「目押し」は、各リール16a、16b、16cを何回転もさせてこれらの回転図柄パターンを読み取らなければならず、面倒である。
【0093】
一方、一般遊技状態では、通常、払出メダル数の累計が使用メダル数の累計を下回るように、各種の「小当たり」の当選確率がセッティングされており、ゲームが「中当たり」や「大当たり」を得るための単なる消化ゲームとして扱われ、面倒な「目押し」が省略されて遊技者を十分に楽しませることができなくなる傾向にあった。
【0094】
また、RBやBBでは、「小当たり」や「中当たり」が極めて高確率で内部当選し、且つ殆ど入賞するので、やはり面倒な「目押し」が省略されて遊技者を十分に楽しませることができなくなる傾向にあった。
【0095】
そこで、本スロットマシン1は、本発明者によって考案されたポイント遊技制度に基づいて各ゲームを進行させるように構成されている。このポイント遊技制度とは、次のようにして各ゲームを進行させるものである。即ち、一方の遊技状態(一般又は特別)において、内部当選した入賞態様が入賞した場合にはプラスポイント(マイナスポイントの場合もある)を順次加算していくとともに、内部当選した入賞態様が取りこぼされた場合にはマイナスポイントを順次加算して遊技者の遊技成績を判定していく。そして、累積ポイント数に応じて、その遊技状態あるいはもう一方の遊技状態に入賞に有利となる特典を付与する。このような本スロットマシン1において、遊技者はその遊技状態あるいはもう一方の遊技状態でより多くのメダルを獲得すべく、「目押し」を駆使して所望の遊技成績を得ようとする。よって、遊技者に「目押し」を駆使させて本来のゲームの醍醐味を十分に楽しませることができる。
【0096】
ポイント遊技制度において、累積ポイント数に応じた特典を付与する態様としては、次に列記するような様々なバリエーションが考えられる。
(1)一般遊技状態でそのときの累積ポイント数に応じた特典を付与する。
(2)一般遊技状態での累積ポイント数に応じた特典を、特別遊技状態終了後の次の一般遊技状態で付与する。
(3)一般遊技状態での累積ポイント数に応じた特典を特別遊技状態で付与する。
(4)特別遊技状態でそのときの累積ポイント数に応じた特典を付与する。
(5)特別遊技状態での累積ポイント数に応じた特典を、一般遊技状態終了後の次の特別遊技状態で付与する。
(6)特別遊技状態での累積ポイント数に応じた特典を一般遊技状態で付与する。
(7)これらを組合せる。
【0097】
一般に、スロットマシンにおいて、遊技者の最終的なメダル獲得数は、一般遊技状態でのメダル獲得数よりも、特別遊技状態におけるメダル獲得数に依存する。また、一般遊技状態の期間は、特別遊技状態の期間よりも遙かに長くなる。よって、遊技者のメダル獲得への意欲を長時間持続させるには、先に列記した態様のうち、(3)が最も有効となる。
【0098】
累積ポイント数に応じた特典を付与する態様についても、次に列記するような様々なバリエーションが考えられる。
(1)役の当選確率を高くする。
(2)BBにおけるRB入賞可能回数(中当たり入賞可能回数)を増やす。
(3)BB一般遊技の実施可能回数を増やす。
(4)図柄の飛ばし制御及び引き込み制御を所定のゲーム数だけ中断するいわゆるチャレンジタイム(チャンスタイムとも言われる)を設ける。
(5)チャレンジタイム(CT)のゲーム数を増やす。
(6)「小当たり」が内部当選した旨とその種類とを報知するいわゆるアシストを実施する。
(7)アシストの信頼度であるアシスト率を高くする。
(8)これらを組合せる。
【0099】
アシストとは、具体的には、抽選を行ってから停止ボタン7a、7b、7cが押下される前までの期間に、内部当選した「小当たり」に対応する「小役」の種類を音声情報、画像情報、ランプ点灯などの視覚的情報などによって報知することである。例えば、アシスト率が60[%]であれば、アシストが10回行われるなかで、6回は正しい情報が報知される。残りの4回は、本来とは異なる種類の「小役」が報知されたり、内部当選していないにもかかわらず何らかの「小役」が報知されたり、内部当選しているにもかかわらずアシストされなかったりする。
【0100】
アシスト率が高くなると入賞が有利になる理由は次の通りである。即ち、上級者は、上述のような「グループ目押し」を行うことで、内部当選した「小当たり」に対応する「小役」をその種類にかかわらず揃え易くすることができる。しかし、かなりの上級者であっても、上述のような適切な停止タイミングでピタリと「グループ目押し」を成功させることは希であり、通常は、停止タイミングがわずかながらずれてしまう。停止タイミングが遅くなると、有効な入賞ラインILに停止させるべき図柄(例えば、表3の左リールにおける図柄位置番号10の「青7」)の通過後にリールを停止させることになる。また、停止タイミングが早くなると、「グループ目押し」の対象となる図柄群のうち、最も回転上流側にあるもの(例えば、表3の左リールにおける図柄位置番号14のサル)を引き込ませることができなくなる。よって、「グループ目押し」の対象となる図柄群のうち、最も回転下流側にあるものや、最も回転上流側にあるものについては、他のものに比べて入賞ラインIL上に停止させることが難しい。一方、高確率のアシストが行われれば、アシストされた「小役」を成立させるための図柄だけに着目し、この図柄について「目押し」を行うことで、「グループ目押し」を行う場合よりも入賞の確率を高めることが可能になる。なお、アシスト率が比較的低く、「グループ目押し」を行った方が入賞の確率を高めることができる場合もあり得るが、このような場合にはアシストを信用しないで「グループ目押し」を行えばよい。
【0101】
また、BB中一般遊技でアシストが行われる場合には、前述した理由の他に、次の理由によっても「小当たり」の入賞が有利になる。即ち、BBでは、BB中一般遊技における「中当たり」の入賞タイミングによって「小当たり」の入賞回数が大きく異なってくる。例えば、BB中一般遊技の30ゲームのうち、1回目、2回目、3回目でそれぞれRB入賞となってしてしまうと、BB中一般遊技で「小当たり」が一度も入賞しないままBBが終了してしまう。これに対し、BB中一般遊技において、30ゲーム目で3回目のRB入賞となった場合、RB入賞に費やした3ゲームの他に、27ゲームを実施したことになる。これら27ゲームで全て「小当たり」が入賞する場合もあり得る。よって、BB中一般遊技における「小当たり」の入賞回数は、「中当たり」の入賞タイミングによって最大で27回もの差が生じ、メダル獲得数の差は最大で15枚×27回=405枚にもなってしまう。そこで、BB中一般遊技でRBの内部当選がアシストされた場合には、「目押し」を駆使してできるだけRB入賞とならないようにすることで、より多くのゲームを行うことができる。BB中一般遊技におけるRB役には「リプレイ役」と同じ図柄組合せの「プラム役」が一般に用いられることから、このような「目押し」は「リプレイはずし」と言われている。アシスト率が高くなれば、「中当たり」が内部当選しているにもかかわらず正常にアシストされないなどといった事態も少なくなるので、「リプレイはずし」をより確実に成功させて、ゲームの実施回数をより確実に増やすことができる。よって、「小当たり」の入賞に有利となる。
【0102】
本スロットマシン1は、遊技者の遊技成績を上述のポイント遊技制度に基づいて判定する他に、本発明者によって考案された図柄指定制度にも基づいて判定するように構成されている。この図柄指定制度とは、内部当選した「小当たり」に対応する複数の「小役」のうち、入賞ラインIL上に揃えるべき1種類の「小役」を指定し、これの成立結果を遊技成績に反映させるものである。具体的には、RB中においては、先に表1に示したように、1つの「小当たり」に3種類の「小役」(赤7プラム役、青7プラム役及びプラム役)が対応している。「小当たり」が内部当選した場合には、これらの「小役」の中から指定役を抽選する。そして、抽選した指定役を揃えるべき「小役」として上記液晶ディスプレイ11に表示する。但し、赤7プラム役、青7プラム役、プラム役のうち、どれを引き込むかについては、停止ボタン7a、7b、7cのうち、一番初めに押下されたものの押下タイミングに基づいて決定するので、指定役だけでなく他の「小役」も引き込み制御する。従って、指定役を抽選しても「小当たり」の入賞確率には殆ど影響を及ぼさず、指定役とは異なる「小役」が揃ってしまっても、メダルの払い出しは正当に行われる。
【0103】
次に示す表4は、本スロットマシン1におけるRB中の「小役」と、図柄の引込上限である引込コマ数との関係を示すものである。
【表4】
【0104】
表4に示すように、「プラム役」では、通常の引き込み制御と同様に、「プラム」「プラム」「プラム」の3つの図柄が全て4コマ引込に設定されている。また、先に表3に示したように、各リール16a、16b、16cには、「プラム」が比較的多く配設されており、かなりの確率で引き込まれる。例えば、右リールでは、どのようなタイミングで上記停止ボタンcが押下されても、「プラム」が100[%]の確率で有効な入賞ラインIL上に引き込まれる。これらの結果、「プラム役」は初心者でも用意に揃えられる役になっている。
【0105】
「青7プラム役」では、「青7」「プラム」「プラム」のうち、左リール上の「青7」だけが1コマ引込に設定されており、他は通常の4コマ引込に設定されている。先の表3において、「小当たり」が内部当選している状態で「青7プラム役」が指定されたとする。そして、左リールの図柄位置番号10の「青7」に合わせた「目押し」が行われ、そのタイミングが1コマ分だけ早まった場合、有効な入賞ラインIL上には図柄位置番号9の「プラム」が位置する。この場合には、「プラム」よりも優先して図柄位置番号10の「青7」が引き込まれるようになっている。上記タイミングが5コマ以下の範囲で早まった場合には、図柄位置番号9の「プラム」が引き込まれる。更に、上記タイミングが3コマ以下の範囲で遅れた場合には、「青7」の代わりに図柄位置番号14の「プラム」が引き込まれる。、よって、「青7プラム役」の「目押し」に失敗しても、殆どの場合、「プラム役」が入賞する。
【0106】
表4に示すように、「赤7プラム役」では、「赤7」「プラム」「プラム」のうち、左リール上の「赤7」だけが0コマ引込に設定されており、他は通常の4コマ引込に設定されている。先の表3において、「小当たり」が内部当選している状態で「赤7プラム」が指定されたとする。そして、左リールの図柄位置番号15の「赤7」に合わせた「目押し」が行われ、そのタイミングが2コマ以上6コマ以下の範囲で早まった場合、図柄位置番号10の「青7」又は図柄位置番号13の「プラム」が引き込まれる。また、上記タイミングが3コマ以下の範囲で遅れた場合には、図柄位置番号18の「プラム」が引き込まれる。よって、「赤7プラム役」の「目押し」に失敗しても、殆どの場合、「青7プラム役」又は「プラム役」が入賞する。
【0107】
以上のように、RB中における指定役の「目押し」に失敗しても、殆どの場合、他の「小役」が引き込まれて入賞するので、遊技者のメダル獲得数には殆ど影響がない。よって、本実施形態に係るスロットマシン1のように、上記図柄指定制度をRB中に導入すれば、メダル獲得数に影響を与えることなく、遊技者に指定役の「目押し」をチャレンジさせてその遊技成績を判定することができる。
【0108】
また、各「小役」の左端の図柄における引込コマ数がそれぞれ異なるため、各「小役」について左リールで全く同じタイミングの「目押し」が行われても、「小役」の種類によって揃ったり揃わなかったりする。例えば、「目押し」が、図柄3コマ分だけ早いタイミングで行われ続けたとする。このとき、「小当たり」が内部当選していれば、「プラム役」は「引き込み」によって揃うが、「青プラム役」や「赤プラム役」は揃わない。また、内部当選しておらず「飛ばし」が行われるような場合には、当然ながらどの「小役」も揃わない。よって、図柄3コマ分だけ早いタイミングで「目押し」が行われる限り、「引き込み」「飛ばし」にかかわらず、「青プラム役」や「赤プラム役」は揃わない。図柄1コマ分だけ早くなるように「目押し」のタイミングが修正されると、「青プラム役」も揃うようになる。かかる構成において、遊技者は、「目押し」の成功し難い「青プラム役」や「赤プラム役」についてその成功率が高まるように「目押し」のタイミングを修正していくことで、「目押し」技量を向上させることができる。また、CT機のように、「目押し」技量を向上させることができる代わりに、「引き込み」の中断によって役を揃え難くなるというようなこともない。
【0109】
また、遊技者は、当選確率の極めて高いRB中(JAC中)に、それぞれ引込コマ数の異なる「プラム役」、「青プラム役」及び「赤プラム役」が同時に引き込まれ得る状態になることにより、技量の向上に伴って「目押し」の対象を例えば「青プラム役」から「赤プラム役」に変えても、「赤プラム役」の「目押し」を繰り返し行うことができる。よって、「目押し」の対象となる「小役」の種類にかかわらず、「目押し」を効率良く練習することができる。
【0110】
なお、一般遊技中における「青7プラム役」中の「青7」や、「赤7プラム役」中の「赤7」の引込コマ数は、通常通り4コマである。また、RB中でも「赤7」や「青7」の引込コマ数を4コマにしてもよい。
【0111】
また、RB中の「小役」の引込コマ数を左リールについてのみ変えた例について説明したが、例えば次の表5に示すように、各リールで引込コマ数を変えるようにしてもよい。
【表5】
【0112】
上記図柄指定制度における遊技成績については、上記指定役の入賞や取りこぼしに応じたポイントを付与したり、指定役の目押し成功率を計算したりすることで判定することができる。
【0113】
次に、以上の構成を備える各実施例のスロットマシン1について説明する。
[実施例1]
まず、本実施例1に係るスロットマシン1の一般遊技状態における遊技成績の付与方法について説明する。
本スロットマシン1では、ポイント遊技制度で加算するプラスポイントやマイナスポイントの値に、メダルBET数と、内部当選した「小当たり」に対する入賞/取りこぼしの結果と、この「小当たり」の種類とを反映させている。
【0114】
次に示す表6は、一般遊技状態におけるメダルBET数と、入賞/取りこぼしの結果と、「小役」の種類と、加算するポイント数との関係を示すものである。
【表6】
【0115】
表6に示すように、一般遊技状態において、メダルBET数が1枚のときは、内部当選した「小当たり」の種類やその入賞/取りこぼしの結果にかかわらず、マイナスポイントが加算される。よって、1枚BETの遊技については、行わない方が望ましい。なお、上記ROM17cには、この表6と同様のデータテーブルが格納されている。
【0116】
入賞時に加算されるポイント数は、メダルBET数が増加するほどプラス側に大きくなる。よって、良い遊技成績を得るためには、できる限りマックスベット(本実施例では3枚ベット)で遊技を行うとよい。
【0117】
また、入賞時に加算されるポイント数は、基本的には、「第1チェリー役」<「第2チェリー役」<「リプレイ役」<「サル役」<「赤7プラム役」<「青7プラム役」<「トリ役」という順でプラス側に大きくなっており、この順序で成立難易度(内部当選の確率と、「小役」の揃え易さの積の逆数)が増していく。よって、基本的には、成立難易度の高い「小役」が揃ってこれに対応する「小役」が入賞するほど、プラス側に値の大きいポイントが加算されて遊技成績が向上する。
【0118】
また、取りこぼし時に加算されるポイント数は、基本的には、「トリ役」<「青7プラム役」<「赤7プラム役」<「サル役」<「リプレイ役」<「第2チェリー役」<「第1チェリー役」<という順でマイナス側に大きくなっている。よって、基本的には、成立難易度の低い「小役」が取りこぼされるほど、マイナス側に値の大きいポイントが加算されて一般遊技状態における遊技成績が悪化する。
【0119】
このように、成立難易度の高い「小役」が揃うほどプラス側に値の大きいポイントを加算して遊技成績を向上させ、成立難易度の低い「小役」が取りこぼされるほどマイナス側に値の大きいポイントを加算して遊技成績を悪化させることで、遊技者の「目押し」技術を正確に反映させた遊技成績を評価することが可能になる。
【0120】
本スロットマシン1では、上記特典を付与する態様として、一般遊技状態での累積ポイント数に応じてBB中一般遊技でのアシスト率を変化させる態様と、RB中の指定役に対する目押し成功率に応じてBB中一般遊技でのアシスト率を変化させる態様との2つを採用している。
【0121】
図16は、上記CPU17aによるメイン制御フローの要部を示すフローチャートである。
まず、この図を用いて、CPU17aのメイン制御フローの概要を説明する。図において、CPU17aは、まず、メダルの投入又はBETがあるまで待機し(S1)、あった場合には(S1でY)、受付処理を実施する(S2)。この受付処理とは、投入メダル数やメダルBET数に応じて入賞ラインILを有効にしたり、上記クレジット表示器14aの表示を変更したりする処理である。次に、CPU17aは、上記スタートレバー6の操作を監視し(S3)、操作が無かった場合(S3でN)には制御を上記S1にループさせる。このループにより、追加のメダル投入やBETを確認し、追加された場合にはそれに応じて入賞ラインILやクレジット表示を増やすことが可能になる。
【0122】
遊技者によって上記スタートレバー6が操作されると(S3でY)、RB実施中である旨を示すRBフラグの状態が判断され(S4)、これがセットされていない場合には(S4でN)、更に、BB実施中である旨を示すBBフラグの状態が判断される(S5)。そして、BBフラグもセットされていない場合には、遊技状態が一般遊技状態であるので、一般遊技処理(S6)によってリール16の回転制御などが行われる。但し、制御がこのS6まで進む前に、RBフラグのセットが確認された場合には(S4でY)、遊技状態がRB中であるので、RB中処理(S7)によってリール16の回転制御などが行われる。また、BBフラグのセットが確認された場合には(S5でY)、遊技状態がBB中であるので、BB中処理(S8)によってリール16の回転制御などが行われる。
【0123】
上記一般遊技処理、RB中処理又はBB中処理が終わると、一連の制御シーケンスがスタートに戻されて、初めから実行される(リターン)。
【0124】
次に、上記メイン制御フローの詳細について説明する。
図17は、上記一般遊技処理(S6)の制御フローを示すフローチャートである。この一般遊技処理では、上記ポイント遊技制度用のポイント加算を行うためのS6h〜S6jを実施する点が、従来の一般遊技処理と大きく異なる。なお、これらS6h〜S6jについては後述する。
【0125】
図示の一般遊技処理では、まず、一般遊技用抽選処理(S6a)によって各種の入賞態様や「はずれ」が一般遊技状態に見合った確率で抽選される。この抽選は、先のゲームで内部当選した「中当たり」や「大当たり」の取りこぼしによってRBフラグやBBフラグが持ち越されていても実施される。抽選が終わると、各リール16a、16b、16cの回転が開始され(S6b)、上記液晶ディスプレイでの画面表示、スピーカ9や内部スピーカ20からの出力音声などによる演出が開始された後(S6c)、役の内部当選の有無が判断される(S6d)。この内部当選については、上記S6aにおける抽選結果のみならず、RBフラグやBBフラグの状態にも基づいて判断される。
【0126】
内部当選がなかった場合には(S6dでN)、飛ばし用リール停止処理(S6e)により、有効な入賞ラインIL上に役を揃えない回転位置で各リール16a、16b、16cが停止せしめられる。そして、演出が終了して(S6f)、一般遊技処理が終了する。
【0127】
一方、内部当選があった場合には(S6dでY)、まず、引込用リール停止処理(S6g)により、内部当選した入賞態様を構成し得る図柄を4コマ分の引込範囲内で引き込むように各リール16a、16b、16cが停止せしめられる。この際、上記S6aで「小当たり」が内部当選し、且つRBフラグやBBフラグが持ち越されている場合には、「小役」に係る図柄の引き込みが優先される。リール停止後には、先の表6に基づいて、入賞/取りこぼしの結果に応じた加算ポイントApがそれまでの累計ポイントSapに加算される(S6h)。これら加算ポイントApや加算後の累計ポイントSapは、例えば、図18、図19、図20に示されるような状態で、上記液晶ディスプレイ11に表示される(S6i)。この図18は、内部当選した「小役」に対応する「トリ役」の取りこぼしによってマイナス5ポイントが加算され、累計ポイントSapが57ポイントになった場合における画面表示の一例を示している。また、図19は、内部当選した「小役」に対応する「第1チェリー役」の成立によってプラス5ポイントが加算され、累計ポイントSapが57ポイントになった場合における画面表示の一例を示している。また、図20は、内部当選した「小役」に対応する「リプレイ役」の成立によってマイナスポイントが加算されずに済み、累計ポイントSapが57ポイントのまま維持された場合における画面表示の一例を示している。
【0128】
図17における上記S6iの制御によって液晶ディスプレイ11にこのような画面表示がなされると、次に、累計ポイントSapに基づいて、演出中の画面表示の背景色が必要に応じて設定し直される(S6j)。本スロットマシンでは、このように、演出中の画面表示の背景色(例えば図18、図19、図20の画面表示ではジャングルの木々や川の色)を累計ポイントSapに基づいて変化させるように構成されている。かかる構成では、遊技者は、液晶ディスプレイに小さく表示される累計ポイントSapの値を読み取らなくても、ディスプレイ全体の色を識別することで、大まかな値を知ることができる。よって、各リール16a、16b、16cから液晶ディスプレイ11に大きく視線をずらす時間を短縮して、よりゲームに集中することができる。
【0129】
上記S6jの制御によって必要に応じて背景色が設定し直されると、次に、入賞の有無が判断され(S6k)、入賞がなかった場合には(S6kでN)、制御が上記S6fにループする。このループにより、演出が終了して一般遊技処理が終了する。また、入賞があった場合には(S6kでY)、入賞を成立させた役(以下、入賞役という)についてリプレイ役であるか否かが判断される(6l)。そして、入賞役が「リプレイ役」である場合には、演出が終了した後に(S6r)、制御が上記メイン制御フローのS3にループする。このループにより、次のゲームにおいてリプレイが可能となる。また、入賞役が「リプレイ役」でない場合には(S6lでN)、メダル払出処理(S6m)によって入賞役に応じた枚数のメダルが払い出される。
【0130】
入賞役が「リプレイ役」以外の「小役」であった場合には、このようにメダルを払い出した後、制御を上記S6fにループさせて一般遊技状態を終了させればよいが、RB役やBB役であった場合には、次回のゲームからRBやBBを実施させるための準備が必要になる。そこで、上記S6mでのメダル払出処理の後には、入賞役についてRB役であるかやBB役であるかの判断を実施させ(S6n、S6o)、これらの役であった場合には、RB開始処理やBB開始処理を実施させてから制御を上記S6fにループさせるようにしている(S6p、S6q)。
【0131】
図21は、上記RB開始処理の制御フローを示すフローチャートである。RBが入賞してRB開始処理がスタートすると、まず、上記液晶ディスプレイ11に例えば図22に示すような画面が表示され、RB入賞(中当たり入賞)が遊技者に伝えられる(Sp1)。この図22では、一般遊技状態でのRB役が揃ってRB入賞となったときの画面表示の一例を示しているため、役の表示が「BAR」「BAR」「BAR」となっているが、BB中一般遊技でのRB役が揃ったときには役の表示が「プラム」「プラム」「プラム」となる。
【0132】
本スロットマシン1では、RBにおいて、上述のような図柄指定制度を導入しており、従来のRBとは異なった内容のゲームを提供する。そこで、上記Sp1の制御によってRB入賞が遊技者に伝えられた後には、このRBのゲーム内容が従来と異なっていることを遊技者に知らせるべく、例えば図23に示すような画面が上記液晶ディスプレイ11に表示される(Sp2)。本スロットマシン1では、「目押し」を野生動物のハンティングに見立てて、各図柄や影響ディスプレイ11での画面表示を設計しているため、RBをボーナスハンターと銘打っている。そこで、図示の例では、「BONUS HUNTER」という文字を画面表示することで、従来のRBゲームとの違いを遊技者に報知している。
【0133】
また、本スロットマシン1では、BBから移行するRBと、一般遊技状態から移行するRBとの双方について、揃えるべき「小役」を指定するように構成しているが、上記図柄指定制度については前者のRBについてのみ導入している。即ち、前者のRBにおける目押し成功率はBB中一般遊技でのアシスト率に反映されるが、後者のRBにおける目押し成功率はアシスト率に反映されないようになっている。後者のRBにおける「小役」の指定は、遊技者の「目押し」練習用に用意されている。遊技者は、後者のRBで指定役についての「目押し」が練習できるわけである。このように練習しても、「小役」の入賞については上述の理由によって殆ど取りこぼすことがなく、且つこのときの目押し成功率がアシスト率に反映されないので、遊技者は思う存分「目押し」を練習することができる。また、本スロットマシン1では、先の表4に示したように、RB中で図柄の引込コマ数を「小役」の種類に応じて異ならせている。このため、遊技者は、例えば「青7プラム役の目押しは殆ど成功するが、赤7プラム役の目押しはあまり成功しないので目押しの技量は1コマ範囲内である」など、「目押し」技量を判定することもできる。
【0134】
このように、「小役」の指定については、BBから移行したRBでは上記図柄指定制度のために行い、一般遊技状態から移行したRBでは「目押し」練習のために行うわけであるが、遊技者に対してその旨を知らせておくことが望ましい。そこで、図21の上記Sp2で従来のRBゲームとの違いが報知されると、次に、BBフラグの状態が確認され(Sp3)、結果に応じて次の報知内容が変えられる。
【0135】
BBフラグがセット中である場合(Sp3でY)には、入賞したRBがBBから移行したものであるので、例えば図24に示したような画像が上記液晶ディスプレイ11に表示され、上記図柄指定制度のために「小役」の指定が行われる旨が遊技者に報知される(Sp4)。本スロットマシン1では、BBから移行したRBを「ハンターチャレンジ」と銘打っており、図示の例では「HUNTER CHALLENGE START」の文字を表示することで、その旨を遊技者に報知している。また、BB中におけるRBの入賞回数を3回に制限すべく、RB入賞可能回数Rtから1が減算される(Sp5)。このRB入賞可能回数Rtは、BBの入賞時に「3」にセットされたもので、BB中のRBが入賞する毎にこのようにして1が減算されることで、BB中におけるRBの入賞回数が3回に制限される。
【0136】
一方、BBフラグがセットされていない場合(Sp3でN)には、入賞したRBが一般遊技状態から移行したものであるので、例えば図25に示すような画像が上記液晶ディスプレイ11に表示され、「目押し」練習のために「小役」の指定が行われる旨が遊技者に報知される。本スロットマシン1では、一般遊技状態から移行したRBを「ハンタートレーニング」と銘打っており、図示の例では「HUNTER TRAINING START」の文字を表示することで、その旨を遊技者に報知している。
【0137】
このようにして上記Sp5でRB入賞可能回数Rtから1が減算されたり、上記Sp6で「ハンタートレーニング」の表示がなされたりすると、次に、RBフラグがセットされる(Sp7)。そして、これからのRBにおけるJAC入賞可能回数(小当たり入賞可能回数)Jwtを8回に制限し、且つ、ジャックゲーム実施可能回数Jptを12回に制限すべく、Jwtが8に設定され、且つJptが12に設定された後に(Sp8、Sp9)、RB開始処理が終了する。
【0138】
図26は、上記BB開始処理における制御フローを示すフローチャートである。BB入賞(大当たり入賞)によってBB開始処理がスタートすると、まず、上記液晶ディスプレイ11に例えば図27に示すような画面が表示され、BB入賞が遊技者に伝えられる(Sq1)。この図27では、「赤7」横並びのBB役が揃ったときの画面表示の一例を示しているため、役の表示が「赤7」「赤7」「赤7」となっているが、「青7」横並びのBB役が揃ったときには役の表示が「青7」「青7」「青7」となる。
【0139】
図26の上記Sq1でBB入賞が遊技者に伝えられると、BBフラグがセットされる(Sq2)。次に、これからのBBにおけるRB入賞可能回数Rtを3回に制限し、且つ、BB中一般遊技実施可能回数(以下、BBゲーム可能回数という)Btを30回に制限すべく、Rtが3に設定され、且つBtが30に設定される(Sq3、Sq4)。そして、次に示される表7に基づいてBB中一般遊技におけるアシスト率が設定される(Sq5)。この設定により、BB中一般遊技におけるアシスト率が、一般遊技状態での累計ポイントSapに応じた値になる。
【表7】
【0140】
上記Sq5の制御でアシスト率が設定されると、これが例えば図28のように上記液晶ディスプレイ11に表示された後に(Sq6)、BB開始処理が終了する。
【0141】
以上のようにしてRB開始処理やBB開始処理が行われると、次のゲームのメイン制御フローにおいて、図16に示したように、一般遊技処理ではなく、RB中処理(S7)やBB中処理(S8)が実施される。
【0142】
図29は上記RB中処理の制御フローを示すフローチャートである。RB入賞によって上記メイン制御フローでRB中処理が実施されると、まず、RB用抽選処理が行われる(S7a)。このRB用抽選処理では、「小当たり」と「はずれ」しかなく、且つ「小当たり」が極めて高確率で内部当選するような上記抽選テーブルが用いられる。この「小当たり」には、RB中における「赤7プラム役」、「青プラム役」及び「プラム役」の全てが対応している。
【0143】
RB用抽選処理が終わると、次に、各リール16a、16b16cの回転駆動と、演出とが開始された後(S7b、S7c)、内部当選の有無が確認される(S7d)。RB中においては、当然ながらRBフラグやBBフラグがセットされているので、このとき、RBフラグやBBフラグに基づく内部当選の判断はなされず、上記S7bにおける抽選結果だけに基づいて判断される。
【0144】
内部当選がなかった場合には(S7dでN)、まず、飛ばし用リール停止処理(S7e)により、有効な入賞ラインIL上に役を揃えない回転位置で各リール16a、16b、16cが停止せしめられる。次いで、上記ジャックゲーム実施可能回数Jptを減らすべくこれら1が減算された後(S7f)、ジャックゲーム実施可能回数JptやJAC入賞可能回数JwtがS7gやS7iで確認される。そして、演出が終了した後に(S7i)、RB中処理が終了する。なお、これらS7gやS7iについては後述する。
【0145】
一方、内部当選があった場合には(S7dでY)、まず、図柄指定処理(S7j)が実施される。この図柄指定処理では、「赤7プラム役」、「青7プラム役」及び「プラム役」の中から指定役を抽選したり、この指定役を例えば図30、図31、図32、図33、図34、図35などに示すように上記液晶ディスプレイ11に表示させたりするための処理が行われる。図30、図31、図32は、それぞれ、上記ハンタートレーニングにおいて指定役が「赤7プラム役」、「青7プラム役」、「プラム役」である場合の画面表示の一例を示しており、これから行われる「目押し」の練習がトラ、ゴリラ、トリのハンティングに見立てられている。また、図33、図34、図35は、それぞれ、上記ハンターチャレンジにおいて指定役が「赤7プラム役」、「青7プラム役」、「プラム役」である場合の画面表示の一例を示しており、これから行われる指定役の「目押し」がトラ、ゴリラ、トリのハンティングに見立てられている。
【0146】
図29において、このような図柄指定処理が終了すると、次に、引込用リール停止処理(S7k)により、各「小役」を構成し得る図柄を先の表4に示した引込コマ数で引き込むように各リール16a、16b、16cが停止せしめられる。リール停止後には、目押し成功率が計算された後(S7l)、入賞の有無が確認される(S7m)。この目押し成功率は、例えば24回(JAC入賞可能回数Jwt8回×RB実施可能回数3回)の「目押し」のうち、10回成功した場合には42[%]となる。
【0147】
入賞があった場合には(S7mでY)、JAC入賞可能回数Jwtから1が減算され(S7h)、上記ボーナスカウント表示器14bの表示が減算結果と同等の値に更新される(S7o)。そして、メダル払出処理によって15枚のメダルが払い出された後に(S7p)、制御が上記S7fにループし、やがてRB中処理が終了する。
【0148】
一方、入賞がなかった場合には(S7mでN)、JAC入賞可能回数Jwtを減らしたり、メダルを払い出したりする必要がないため、制御がそのまま上記S7fにループする。
【0149】
上述のように、RBの終了条件はジャックゲームが12回行われるか(このときJpt=0となる)、あるいは「小当たり」が8回入賞するか(このときJwt=0となる)の何れかであり、具備された時点でRBを終了させる必要がある。そこで、RB中処理の終了に先だって、上記S7gやS7hで終了条件の具備についての確認がなされるのである。具備された場合には(S7gあるいはS7hでY)、まず、RBフラグが無効にされた後(S7q)、JptやJwtが0にリセットされる(S7r)。次に、上記S7lで計算した目押し成功率をアシスト率に反映させるべきか否かについて判断すべく、BBフラグの状態が確認される(S7s)。
【0150】
BBフラグがセットされていない場合には(S7sでN)、目押し練習用のハンタートレーニングが実施されていたことになるので、目押し成功率が単に上記液晶ディスプレイ11に例えば図36のように表示されるだけで(S7t)、RB中処理が終了する。
【0151】
一方、BBフラグがセットされている場合には、(S7sでY)、図柄指定制度を導入した上記ハンターチャレンジが実施されていたことになるので、次のような制御が実施される。即ち、最終的な目押し成功率はRB終了時ではなくBB終了時に確定するので、まず、RB入賞可能回数Rtについてゼロであるか否かが確認される(S7u)。ゼロでない場合には(S7uでN)、これからまだBB中一般遊技が実施され、RBの入賞によって目押し成功率が変化する可能性があるので、目押し成功率の表示や、これに基づくアシスト率の設定が行われないままRB中処理が終了する。これに対し、ゼロである場合には(S7uでY)、BB終了条件が具備されているので、BBフラグが無効にされた後(S7v)、目押し成功率が例えば図37のように上記液晶ディスプレイ11に表示される(S7w)。そして、次に示される表8に基づいて一般遊技状態での初期ポイント値が設定された後(S7x)、液晶ディスプレイ11の画面の背景色がこの初期ポイント値に応じて、次に示される表9のように設定される(S7y)。
【表8】
【表9】
【0152】
一般遊技状態での初期ポイント値は、表8に示すように、上記ハンターチャレンジでの目押し成功率が高くなるほど、当然ながら大きく設定される。一般遊技状態での累積ポイントSapは、表9に示されるように、次のBBのBB中一般遊技におけるアシスト率に影響するため、このように初期ポイント値が設定されれば、目押し成功率がアシスト率に反映されることになる。一般遊技状態においては、図17のS6jの制御により、上記背景色が累積ポイントSapの増加に応じて水色、黄、橙、赤、紫、青、黒という順で切り替えられていく。
【0153】
図38、図39、図40、図41、図42、図43、図44は、上記背景色が水色、黄、橙、赤、紫、青、黒に切り替えられる際の上記液晶ディスプレイ11の画面表示の一例を示している。但し、これらの画面表示に先立ち、これから背景色が切り替わる旨を報知すべく、例えば図45に示すような表示が上記液晶ディスプレイになされる。図45では、「COLOR CHANGE」という文字を画面表示させることでその旨を報知する例を示している。
【0154】
図46は、上記BB中処理の制御フローを示すフローチャートである。BB入賞によって上記メイン制御フローでBB中処理が実施されると、まず、上記ボーナスカウント表示器14bにBBゲーム実施可能回数Btが表示された後(S8a)、BB用抽選処理が行われる(S8b)。このBB用抽選処理では、「小当たり」や「中当たり」が極めて高確率で内部当選するような上記抽選テーブルが用いられる。
【0155】
BB用抽選処理が終わると、次に、各リール16a、16b16cの回転駆動と、演出とが開始された後(S8c、S8d)、小役報知処理が実施される(S8e)。この小役報知処理では、設定されているアシスト率に基づくアシストをするための処理が行われ、これにより、例えば図47、図48、図49に示すような画面が上記液晶ディスプレイに表示される。これらの図は、それぞれ「赤7プラム役」、「青7プラム役」、「プラム役」に対応する「小役」の内部当選をアシストする場合の画面表示の一例を示すものである。これらのアシストを信用するか否かについては、遊技者の自由である。
【0156】
小役報知処理が終わると、次に、内部当選の有無が確認される(S8f)。BB中一般遊技においては、当然ながらBBフラグがセットされており、且つRBフラグがセットされていないので、これらフラグに基づく内部当選の判断はなされず、上記S8bにおける抽選結果だけに基づいて内部当選が判断される。
【0157】
内部当選がなかった場合には(S8fでN)、飛ばし用リール停止処理(S8g)により、有効な入賞ラインIL上に役を揃えない回転位置で各リール16a、16b、16cが停止せしめられた後、上記BBゲーム可能回数Btを減らすべくこれら1が減算される(S8h)。そして、上記BBゲーム可能回数Btの確認がなされた後(S8i)、演出が終了して(S8j)、BB中処理が終了する。なお、このS8iについては後述する。
【0158】
一方、内部当選があった場合には(S8fでY)、まず、引込用リール停止処理(S8k)により、入賞態様に態様する図柄を4コマ分の引込範囲内で引き込むように各リール16a、16b、16cが停止せしめられる。リール停止後には、入賞の有無が確認される(S8l)。
【0159】
入賞がなかった場合には(S8lでN)、制御が上記S8hにループし、やがてBB中一般処理が終了する。
【0160】
一方、入賞があった場合には(S8lでY)、入賞役についてRB役であるか否かの確認がなされ(S8m)、RB役である場合には(S8mでY)、RBフラグがセットされた後に(S8o)、制御が上記S8iにループする。また、RB役でない場合には(S8mでN)、メダル払出処理によって入賞役に対応する枚数のメダルが払い出された後(S8n)、制御が上記S8iにループする。
【0161】
上述のように、BB中一般遊技におけるゲームの累積実施回数が30回に達すると、即ち、上記BBゲーム可能回数Btがゼロになると、BB終了条件が具備される。そこで、BB中処理の終了に先だって、上記S8iでBtが確認されるのである。Btがゼロである場合には(S8iでY)、S8pからS8sまでにおいて、RB処理中におけるS7vからS7yまでと同様の制御が実施されてBB中処理が終了する。
【0162】
[実施例2]
本スロットマシン1は、メダルBET数、内部当選した「小当たり」に対する入賞/取りこぼしの結果と、及びこの「小当たり」の種類に加えて、役が揃った入賞ラインILの種類を、ポイント遊技制度で加算するプラスポイントやマイナスポイントの値に反映させるように構成されている。その他の構成については、上記実施例1のスロットマシン1と同様である。
【0163】
次に示す表10は、「小役」の種類と、入賞ラインILの種類と、メダルBET数と、入賞/取りこぼしの結果と、加算するポイント数との関係を示すものである。
【表10】
【0164】
表10に示すように、中段横並びの入賞ラインILで役が揃った場合に比べ、これ以外の入賞ラインILで役が揃った場合には、よりプラス側に大きいポイント数が加算される。一般に、中段横並びの入賞ラインILで役を揃えるよりも、これ以外の入賞ラインILで役を揃える方が難しいからである。
【0165】
このように、「小役」が揃った入賞ラインILの種類をも加算ポイントに反映することで、遊技者の「目押し」技術をより正確に反映させた遊技成績を評価することが可能になる。
【0166】
[実施例3]
本スロットマシン1では、更に、累計獲得ポイント数(累計ポイントSap)をも加算ポイントに反映させるように構成されている。その他の構成については、上記実施例1のスロットマシン1と同様である。
【0167】
次に示す表11から表18までは、それぞれ、メダルBET数と、入賞/取りこぼしの結果と、「小役」の種類と、加算するポイント数と、入賞ラインILの種類と、累計獲得ポイント数(累計ポイントSap)との関係を示すものである。
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【0168】
これらの表に示すように、累積獲得ポイント数(累積ポイントSap)が高くなるほど、より小さいポイント数が入賞時に加算される。また、よりマイナス側に大きいマイナスポイント数が取りこぼし時に加算される。上述のように、ハンターチャレンジにおける目押し成功率は、一般遊技状態の初期ポイントに反映される。かかる構成においては、「目押し」技術に非常に優れた上級者の場合、一般遊技状態での取りこぼしが多くても、BB中一般遊技でのアシスト率が非常に高くなるので、一般遊技状態のゲームへの意欲を減衰させてしまうおそれがある。そこで、累積獲得ポイント数が高くなるほど、ポイント増加に不利なポイントを入賞時や取りこぼし時に加算することで、かかる不具合を抑えるようにしているのである。
【0169】
以上、特別遊技状態としてのRB中で切換回数としての引込コマ数の上限を異ならせるように構成したスロットマシン1について説明したが、特別遊技状態としてのBB中や、一般遊技状態中に切換回数の上限を異ならせるようにしてもよい。
【0170】
また、切換表示ユニットとして、リール16や表示窓4などから構成されるものを備えるスロットマシン1について説明したが、ディスプレイ等から構成されるものを備える遊技機についても、本発明の適用が可能である。
【0171】
また、RB中にそれぞれ引込コマ数の違う「プラム役」、「青プラム役」、「赤プラム役」をグループ抽選することで、図柄の引き込みを中断することなく遊技者の「目押し」技量の向上を図るようにしたスロットマシンについて説明したが、次のように構成した遊技機であっても、同様の効果を得ることができる。即ち、全て又は一部の役について、引込コマ数を所定のタイミングで変更させ、変更後の引込コマ数を液晶ディスプレイ11に表示させるなどして遊技者に報知させるようにすればよい。
【0172】
【発明の効果】
請求項1又は2の発明によれば、遊技者の「目押し」技量の向上を図りながら、内部当選した入賞態様の入賞を補助することができるという優れた効果がある。
【0173】
特に、請求項2の発明によれば、内部当選した入賞態様の入賞をより良好に補助することができるという優れた効果がある。更に、遊技者による「目押し」の練習の効率化を図ることができるという優れた効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図。
【図2】同スロットマシンの内部構造を示す概略構成図。
【図3】(a)から(g)は、それぞれ同スロットマシンの各リールに付される図柄を示す模式図。
【図4】同スロットマシンの前面パネルの一部を示す詳細正面図。
【図5】入賞ランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図6】リプレイランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図7】BBランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図8】RBランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図9】メダル投入ランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図10】更に、1MEDALランプとスタートランプとが点滅した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図11】更に、2MEDALSランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図12】更に、3MEDALSランプが点灯した状態の同前面パネルを示す詳細正面図。
【図13】下段横並びの入賞ライン上にRB役が揃ったときの同前面パネルの状態を示す詳細正面図。
【図14】同スロットマシンの電気回路の一部を示すブロック図。
【図15】同スロットマシンにおける遊技状態の切り替えの流れを示すフロー図。
【図16】実施例1に係るスロットマシンのメイン制御フローの要部を示すフローチャート。
【図17】同スロットマシンにおける一般遊技処理の制御フローを示すフローチャート。
【図18】トリ役の取りこぼしによってマイナス5ポイントが加算され、累計ポイントが57ポイントになった場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図19】第1チェリー役の成立によってプラス5ポイントが加算され、累計ポイントが57ポイントになった場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図20】リプレイ役の成立によってマイナスポイントが加算されずに済み、累計ポイントが57ポイントのまま維持された場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図21】同スロットマシンにおけるRB開始処理の制御フローを示すフローチャート。
【図22】一般遊技状態でのRB役が揃ったときにおける同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図23】同スロットマシンにおけるRBゲームと、従来のRBゲームとの違いを遊技者に報知するための画面表示の一例を示す模式図。
【図24】ハンターチャレンジが実行される場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図25】ハンタートレーニングが実行される場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図26】同スロットマシンのBB開始処理における制御フローを示すフローチャート。
【図27】「赤7」横並びのBB役が揃ったときにおける同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図28】アシスト率を報知する際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図29】同スロットマシンのRB中処理における制御フローを示すフローチャート。
【図30】ハンタートレーニングにおいて「赤7プラム役」が指定される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図31】ハンタートレーニングにおいて「青7プラム役」が指定される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図32】ハンタートレーニングにおいて「プラム役」が指定される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図33】ハンターチャレンジにおいて「赤7プラム役」が指定される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図34】ハンターチャレンジにおいて「青7プラム役」が指定される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図35】ハンターチャレンジにおいて「プラム役」が指定される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図36】ハンタートレーニングにおける目押し成功率が報知される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図37】ハンターチャレンジにおける目押し成功率が報知される際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図38】液晶ディスプレイの画面背景色が水色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図39】液晶ディスプレイの画面背景色が黄色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図40】液晶ディスプレイの画面背景色が橙色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図41】液晶ディスプレイの画面背景色が赤色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図42】液晶ディスプレイの画面背景色が紫色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図43】液晶ディスプレイの画面背景色が青色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図44】液晶ディスプレイの画面背景色が黒色に切り替えられる際における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図45】同画面背景色の切り替え直前における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図46】同スロットマシンにおけるBB中処理の制御フローを示すフローチャート。
【図47】「赤7プラム役」をアシストする場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図48】「青7プラム役」をアシストする場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【図49】「プラム役」をアシストする場合における同スロットマシンの画面表示の一例を示す模式図。
【符号の説明】
1 スロットマシン(遊技機)
2 筺体
3 前面パネル
4 表示窓(切り替え表示ユニットの一部)
5 メダル投入口
6 スタートレバー
7a、b、c 停止ボタン(停止操作手段)
8 クレジット精算ボタン
9 スピーカ
10 メダル受皿
11 液晶ディスプレイ(点数情報表示手段)
12 ライン表示部
13 ゲーム表示部
14 カウント表示部
15 BET操作部
16 リール(切換表示器及び切替表示ユニットの一部)
17 制御回路基板(抽選手段、切換表示停止手段、点数加算手段)
18 メダル払出装置(賞付与手段)
19 設定操作部
20 内部スピーカ
21 サブ制御回路基板
Claims (2)
- 予め定められた複数の図柄の配列に従って所定の表示位置に表示する図柄を該配列の順序で切り換える表示器を複数有する表示ユニットと、
各表示器の表示の切り換えを停止させるための遊技者による停止操作が行われる停止操作手段と、
所定の入賞態様を抽選によって内部当選させる抽選手段と、
該停止操作手段に対する停止操作が行われた時に、内部当選していた入賞態様に対応する図柄が該表示位置に表示されていない場合に、該図柄を該表示位置に表示させるように、所定の図柄コマ数分の表示の切り換えを上限として各表示器の表示の切り換えを停止させるタイミングを遅らせる表示停止手段と、
内部当選した入賞態様に対応する図柄組合せが該表示位置に揃って入賞となった場合に、その入賞態様に応じた賞を付与する賞付与手段とを備え、特別な種類の入賞態様の入賞に応じて、入賞態様を所定確率で内部当選させる一般遊技状態から、入賞態様をより高確率で内部当選させる特別遊技状態に遊技状態を切り替える遊技機において、
上記特別遊技状態にて、1つの入賞態様に複数の図柄組合せを対応させて該1つの入賞態様が内部当選した場合にそれら複数の図柄組合せのうちの何れか1つが上記表示位置に揃うと入賞となるように上記表示停止手段及び賞付与手段を構成し、該特別遊技状態にて、それら複数の図柄組合せでそれぞれ上記図柄コマ数の上限を異ならせるように該表示停止手段を構成し、且つ該特別遊技状態にて、それら複数の図柄組合せの何れが揃った場合でも上記賞として同じ数のメダルを付与するように該賞付与手段を構成したことを特徴とする遊技機。 - 請求項1の遊技機において、
上記特別遊技状態にて、上記複数の図柄組合せの何れか1つをディスプレイに表示してそれを上記表示位置に揃えるべき旨を指定し、指定した図柄組合せによる入賞に基づいて点数を加算し、累計点数に応じて、入賞に有利となる特典を付与する点数加算手段を設けたことを特徴とする遊技機。
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