図1に示される如く、パチスロ機300は、本体302と、本体302の正面に設けられた開閉カバーとしての操作兼装飾部303と、で構成されている。
操作兼装飾部303は、上から装飾部304、操作部306、払出部310とに分類することができる。
装飾部304は、内部でバックライト部(図示省略)が点灯することで、印刷された絵や文字が透過照明される表示パネル部312が取り付けられている。また、装飾部304の一部として、前記装飾部304をアーチ状に囲む立体的な電飾部304Aも設けられている。
装飾部304の表示パネル部312の中央は、表示窓314とされている。表示窓314は、前記表示パネル部312と一体成型される透明領域で構成されている。
この表示窓314の内部には、3個のリール350A、350B、350Cを主要部として構成された図柄変動部316が配設されている。
また、表示窓314の下部には、メダル払出枚数を表示する7セグメント表示部315A、ジャックゲーム残回数や遊技状態の設定(6段階)表示等を行なう表示部315B、クレジット枚数を表示する7セグメント表示部315Cが設けられている。
操作部306は、その上部が手前に突き出ており、この突き出し部分の上面(テーブル306A)の右端部にはメダル投入部320が設けられ、また、上面左端部からは順にキャンセルボタン355、1枚ベットボタン352A、マックスベットボタン352Bが設けられている。また、突き出し部分の前面左端部からは、順に始動レバー354、停止ボタン356A、356B、356C等が設けられている。
払出部310は、メダル排出口326と、このメダル排出口326から排出されるメダルを受取る受け皿328とで構成されている。
3個のリール350A、350B、350Cは、回転することで図柄が順次前記表示窓314から見えるようになり、表示窓314の横並びの中央の行に停止した図柄が基本停止図柄ライン(有効ライン)となる。なお、この基本停止図柄は、1枚のメダルをベットした場合であり、最大1回のゲームで3枚のメダルをベットすることができ、この場合は、上行と下行に沿って停止している図柄、並びに2本の対角線上に停止している図柄が順次メダルの投資数に応じて組み合わせ停止図柄ライン(有効ライン)として採用されるようになっている。
前記停止ボタン356A、356B、356Cは、図柄変動部316下部に設けられており、各リール350A、350B、350Cに対応している。すなわち、対応するそれぞれのリール350A、350B、350Cの回転を遊技者による停止ボタン356A、356B、356Cの操作で停止させることができる。
また、この停止ボタン356A、356B、356Cの左側に設けられた始動レバー354を操作(傾倒)することで、各リール350A、350B、350Cが回転を開始するようになっている。なお、この回転は、通常は3個のリール350A、350B、350Cが同時に回転を開始するようになっている。
また、この始動レバー354による操作タイミングは、抽選のタイミングとなっており、始動レバー354の操作によって、当たり(役当選)/外れが決定するようになっている。
ここで、抽選が当たり(役当選)の場合は、フラグ成立となり、その後に当たり図柄が揃うと、権利行使可能となって、遊技者に有利な状態となる。なお、当たり(役当選)には大役(BB:ビッグボーナス、RB:レギュラーボーナス)と、小役とがあり、それぞれ遊技者に有利な状態の度合いが異なる。
図2には、上記パチスロ機300の動作を制御するための制御ブロック図が示されている。
パチスロ機300の制御系は、主制御部100を中心に構成されており、この主制御部100には、メダル検出部102、始動レバー354、リール350A、350B、350Cのそれぞれに対応する停止ボタン356A、356B、356C、MAXベットボタン352B、1枚ベットボタン352A、キャンセルボタン355、並びに図1では図示を省略したが、遊技を中止する際にクレジットしたメダルを戻すための払い戻しボタン103(以下、総称する場合操作入力系という)が接続されている。
主制御部100では、前記各操作入力系からの入力に応じて、リール350A、350B、350C等の動作が制御される。すなわち、主制御部100には、左(L)、中(C)、右(R)用の各リールモータ106A、106B、106Cが接続されており、それぞれに左、中、右の各リール350A、350B、350Cが接続されている。
また、主制御部100には、表示制御部108とランプ制御部110とが接続され、表示制御部108では、前述した7セグメント表示部315A、表示部315B、7セグメント表示部315Cを含む表示装置群317の表示を制御すると共に、演出のために設けられた液晶表示装置(LCD)313の表示を制御する。また、ランプ制御部110では、電飾部304Aに内蔵されているランプ112等の点灯を制御する。さらに、主制御部100には、音声制御部114が接続され、スピーカ305L、305Rからの音声(効果音)出力を制御する。
また、主制御部100には、払出制御部150が接続され、払出装置152を制御することで、装置内部に設けられたホッパー(図示省略)からメダルを受け皿328へ向けて払い出すようになっている。
なお、本実施の形態では、表示制御部108、ランプ制御部110、音声制御部114を主制御部100と分離して説明したが、全ての機能を主制御部100に搭載してもよいし、表示制御部108、ランプ制御部110、音声制御部114をまとめて副制御部を構成してもよい。
ここで、抽選が当たりの場合は、フラグ成立となり、その後に当たり図柄が揃うと、当たりとなって、遊技者に有利な状態となる。なお、当たりには大当たり(ビッグボーナス)と通常当たり(レギュラーボーナス)とがあり、それぞれ遊技者に有利な状態の度合いが異なる。当然ビッグボーナスの方がレギュラーボーナスよりも有利である。
なお、この停止ボタン356A、356B、356Cによる停止操作の際、内部抽選の当/外に応じて、所定コマ数の滑り制御を実行するようになっている。
すなわち、内部抽選が外れのとき、当りの場合のみ停止する図柄の停止タイミングで停止ボタン356A、356B、356Cが操作された場合、意図的にこの図柄での停止を回避するため、停止位置をずらす(蹴飛ばし)。
一方、内部抽選が当りのとき、遊技者が操作した停止タイミングでは当り図柄が停止しない場合に、意図的にこの図柄で停止するように停止位置をずらす(引き込み)。
上記蹴飛ばし、引き込みを行うことで、抽選の結果との統一性を持たせることができると共に、若干停止操作タイミングがずれても当り図柄を揃えることが可能となる。
図3は、主制御部100における通常遊技制御のための制御系を機能的に示したブロック図である。
始動レバー354は、抽選部154に接続されており、始動レバー354の操作をトリガとして、抽選が実行されるようになっている(なお、ベットについては省略)。
抽選部154では、始動レバー354の操作時に取得した乱数値を当/外判定部156へ送出する。当/外判定部156では、取得した乱数値と、予め設定されている当たり乱数値とを比較し、当たり/外れを判定し、この判定結果に基づいて、当選役・図柄判別部158では、当選役(小役(リプレイを含む)、大役(レギュラーボーナス、ビッグボーナス))の判別と、当選図柄を判別し、遊技状態制御部160へ送出する。
遊技状態制御部160には、遊技実行制御部160Aとキャラクタゲーム実行制御部160Bとが設けられており、遊技プログラムメモリ162から適宜プログラムデータが読み出され、このプログラムデータに基づいて処理が実行されるようになっている。なお、キャラクタゲーム実行制御部160Bについては、後述する。
通常遊技の場合は、遊技プログラムメモリ162から通常遊技プログラムが読み出され、大役遊技の場合は、大役遊技プログラムが読み出されて、それぞれのプログラムデータに基づいて処理が実行される。
また、遊技プログラムメモリ162には、キャラクタゲームプログラム(2種類)が格納されており、遊技状態制御部160のキャラクタゲーム実行制御部160Bにおいて適宜読み出して、処理が実行されるようになっている。
遊技状態制御部160における通常遊技制御では、当選役・図柄判別部158からの情報に基づいて、リール駆動制御部164を制御して、リールモータ106A、106B、106Cを介してリール350、350B、350Cの駆動を開始する。また、遊技状態制御部160には、フラグ管理制御部166が接続されており、内部当選役に対応したフラグの成立、不成立を管理し、それぞれ小役フラグメモリ168又は大役フラグメモリ170にフラグの状態を記憶する。なお、一般には、小役フラグメモリ168のフラグの状態は、1回の遊技で消滅(フラグ不成立)し、大役フラグメモリ170のフラグの状態は、大役を権利行使するまで維持される。
この小役フラグメモリ168と大役フラグメモリ170の状態は、リール駆動制御部164に送出されており、停止ボタン356A、356B、356Cの操作に基づく、停止制御の際の滑り制御のパラメータとして適用されるようになっている。
また、リール350A、350B、350Cには、それぞれ位置検出センサ172A、172B、172Cが取り付けられており、リール350A、350B、350Cのそれぞれの停止位置をリール駆動制御部164で認識し、前記滑り制御を加味した状態でリール350A、350B、350Cを停止させると共に、停止したリール350A、350B、350Cにおける図柄配列を遊技状態制御部160へ送出する。
この図柄配列により、遊技状態制御部160では、内部当選していた役が成立したか否かが判断され、小役であれば所定の配当し、リプレイであればリプレイ制御を実行し、大役であれば大役遊技ブログラムを遊技プログラムメモリ162から読み出す。
ここで、本実施の形態では、上記通常の遊技に加え、キャラクタを絡めたゲーム(キャラクタゲーム)機能を備えている。このキャラクタゲームは、前記ビッグボーナスをスーパービッグボーナスに変更するか否かを決めるゲームである。スーパービッグボーナスとは、ビッグボーナスに当選し、その権利行使中のJACゲーム間のインタバルでの小役の当選をLCD313の上段に位置する第1の表示領域313A(図5参照)に演出表示しアシストする頻度が高い遊技仕様である。スーパービッグボーナスは、本実施の形態では、前記アシストの頻度を、通常時の50%アシストから100%アシストとしており、遊技者はほぼ確実に(取りこぼすことなく)、小役の当選を獲得することができる。
チャンスゲームは、大きく分けてキャラクタ獲得ゲームと、キャラクタチャンスゲームとに分類することができる。
(キャラクタ獲得ゲーム)
キャラクタ獲得ゲームとは、予め定められたキャラクタ174(図5参照)を前記スーパービッグボーナスを得るためのキャラクタカード(本実施の形態では、1個のキャラクタカードで5回分のチャンス)として提供するゲームである。このキャラクタ獲得ゲームは、遊技状態がビッグボーナスの権利行使が終了した後の予め定められた回数の通常遊技(ここでは、30回の通常遊技)を利用(併用)している。
遊技者がキャラクタカードを獲得するためには、前記30回の遊技の機会に、小役(リプレイを含む)に内部当選するか否かによる。小役に内部当選すると、当然、その小役の配当を受け取ると共に、キャラクタカードを所定数獲得することが可能となっている。
本実施の形態では、前記30回の遊技中に小役の内部当選があると、当該小役の種類、並びにこの小役内部当選をトリガとして回数抽選が実行されるようになっている。
回数抽選は、乱数カウンタ(例えば、1〜n)から前記小役の内部当選時に乱数値m(1〜n)を取得するものである。この回数抽選によって取得した乱数値mには、それぞれ予め小役の種類によって、回数TPが対応付けられており、乱数値mに対応する回数TPを読み出して、随時加算していく。ここで、加算値をTTとすると、
TT←TT+TP・・・(1)
となる。
前記30回の遊技が終了した時点の加算値TTが、キャクラタカードを獲得数となる。
なお、本実施の形態では、前記キャラクタ獲得ゲーム開始時にサービスとして、1個のキャラクタカードを付与している。
また、特別仕様として、キャラクタ獲得ゲーム期間中以外であり、かつキャラクタカードを1個の獲得していない状態で、特定の小役(ここでは、図柄として「スイカ」)に内部当選した場合には、所定数(例えば、3個)のキャラクタカードを付与する、救済措置も実行している。
(キャラクタチャンスゲーム)
キャラクタチャンスゲームとは、前記キャラクタ獲得ゲームの終了、或いは、救済措置によるキャラクタカード獲得に続いて実行され、前記キャラクタカードの取得を条件として、その取得分の連続する通常遊技の回数(特許請求の範囲の「所定回数」に相当する)の抽選結果でビッグボーナスに内部当選した場合、このビッグボーナスが前記スーパービッグボーナスに移行させることができるゲームである。
1個のキャラクタカードは、5回分の通常遊技に相当するため、最小5回、最大155回の通常遊技の間にビッグボーナスに当選すれば、スーパービッグボーナスとなり得る。
上記キャラクタ獲得ゲーム及びキャラクタチャンスゲームの実行は、主制御部150の遊技状態制御部160におけるキャラクタゲーム実行制御部160Bにおいて制御される。
以下、図4に、このキャラクタゲーム実行制御部160Bを中心として、キャラクタゲーム実行制御のための機能ブロック図を示す。
キャラクタゲーム実行制御部160Bは、遊技実行制御部160Aからビッグボーナス(BB)内部当選情報、小役内部当選情報、BB権利行使終了情報、通常遊技終了情報を受けて動作する。
通常遊技終了情報は、信号切替部10へ入力されるようになっている。信号切替部10は、後述するキャラクタフラグFの状態によりパルス信号に基づく減算を、キャラクタ獲得ゲーム数を管理するAカウンタ12に対して行うか、キャラクタチャンスゲーム数を管理するBカウンタ14に対して行うかを切り替えるようになっている。
BB権利行使終了情報は、Aカウンタ12とキャラクタフラグセット部16に入力されるようになっており、Aカウンタ12では、BB権利行使終了情報の入力に基づいて、初期値(=30)にリセットされ、キャラクタフラグセット部16では、キャラクタフラグFがセット(1)がされる。キャラクタフラグセット部16は、キャラクタフラグFメモリ18に接続されており、このキャラクタフラグセット部16によるセット状態を記憶する。
また、Aカウンタ12では、前記通常遊技終了情報が入力される信号切替部10からのパルス信号(通常遊技終了情報入力毎に発生)に基づいて1ずつ減算(デクリメント)されるようになっており、カウントアップ(A=0)となると、キャラクタフラグリセット部20でキャラクタフラグFがリセット(0)されるようになっている。キャラクタフラグリセット部20は、キャラクタフラグFメモリ18に接続されており、このキャラクタフラグリセット部20によるリセット状態を記憶する。
すなわち、キャラクタフラグFメモリ18のキャラクタフラグFは、BB権利行使終了後にセット(1)され、その後の通常遊技が30回消化された時点でリセット(0)されることになる。
キャラクタフラグFメモリ18は、キャラクタカード増減処理部22、前記信号切替部10及び特別演出実行指示部24にそれぞれ接続されている。
キャラクタカード増減処理部22は、キャラクタフラグFがセット(1)されているときアクティブとなり、キャラクタカードの増減処理を実行する。
また、信号切替部10は、キャラクタフラグFがセット(1)のときパルス信号をAカウンタへ送出し、キャラクタフラグFをリセット(0)のときパルス信号をBカウンタへ送出する。
さらに、特別演出実行指示部24は、キャラクタフラグFがリセット(0)されているときにアクティブとなる。特別演出実行指示部24のアクティブの状態では、キャラクタカードを取得していること(後述する、キャラクタカード取出部26からのアクティブ信号入力)を条件に、ビッグボーナス内部当選情報が入力されると、ビッグボーナス中のアシスト演出を100%実行するように表示制御部108並びに音声制御部114へ指示する(スーパービッグボーナスへの移行)。
小役内部当選情報は、前記キャラクタカード増減処理部22及び小役種類判別部28にに入力されるようになっている。また、小役種類判別部28で判別された小役種類がキャラクタカード増減処理部22へ送出される。
すなわち、前記キャラクタカード増減処理部22には、小役(リプレイを含む)に内部当選したことを示す小役当選信号と、当該小役の種類が入力される。
図7に示される如く、キャラクタカード増減処理部22には、キャラクタ数抽選部50が設けられ、前記小役当選信号はこのキャラクタ数抽選部50に入力される。また、キャラクタカード増減処理部22には、マップ選択部51が設けられ、前記小役種類はこのマップ選択部51に入力される。
キャラクタ数抽選部50には、乱数カウンタ52が接続されている。乱数カウンタ52では、1〜nまでの数字が繰り返し更新されており、前記小役信号のキャラクタ数抽選部50への入力をトリガとして、そのときの乱数カウンタ52の乱数値mが読み出されるようになっている。
この読み出した乱数値mは、キャラクタ数読出部54へ送出される。キャラクタ数読出部54には、乱数値−キャラクタ数マップ56が接続されており、乱数値mに対応するキャラクタ数が読み出され、加減処理部58へ送出される。
ところで、乱数値−キャラクタ数マップ56には、小役の種類に応じた複数(本実施の形態では、小役A乃至小役Dの4種類)のマップが記憶されている。
この乱数値−キャラクタ数マップ56には、前記マップ選択部51が接続されており、内部当選した小役の種類情報が入力されるようになっており、この小役の種類情報に基づいて、小役A乃至小役Dの何れかのマップが選択され、前記キャラクタ数読出部54では、この選択されたマップに基づいて、キャラクタ数が読み出されるようになっている。
乱数値−キャラクタ数マップ56には、表1に示される如く、例えば、乱数値が1から100までとすると、この100個の数字がランダムに分割(ここでは、4分割とする)され、分割した乱数値群のそれぞれにキャラクタ数が、小役の種類毎に設定されている。キャラクタ数は、プラスのみならず、マイナスも含まれている。
前記表1に基づいて読み出されたキャラクタ数は、加減処理部58で加減処理された後、キャラクタカードメモリ30(図4参照)へ送出され、更新記憶される。すなわち、乱数値−キャラクタ数マップ56から読み出したキャラクタ数をTPとすると、加減処理後のキャラクタ数TTは、TT←TT+TPのように、順次加算(減算)されていく。このような処理が、前記30回分の遊技中における小役の内部当選回数分実行される。
前記小役種類判別部28には、キャラクタ特別増加処理部32が接続されており、このキャラクタ特別増加処理部32へ、判別された小役の種類が送出されるようになっている。
キャラクタ特別増加処理部32では、予め定めた特定の図柄での小役(例えば、スイカ図柄)に内部当選した場合に、キャラクタカードを1個付与する役目(救済措置)を有しており、この付与したキャラクタカードは、キャラクタカードメモリ30に格納される。なお、救済措置は、救済措置の異議を確立(キャラクタカードを持たない遊技者への救済)するべく、キャラクタカードメモリ30内にキャラクタカードがない(0個)状態でのみ機能させることが好ましい。
キャラクタカードメモリ30は、キャラクタカード取出部26によって、1個ずつ取り出されるようになっている。すなわち、キャラクタカード取出部26による取り出しに応じて、キャラクタカードメモリ30に記憶されたキャラクタカード数が1ずつ減算される。
また、キャラクタカードメモリ30には、キャラクタカード数表示指示部34が接続されており、現在のキャラクタカードの数を、表示制御部108を介してLCD313の下段に位置する第2の表示領域313B(図5参照)に表示するようになっている。この表示形態は、キャラクタカードに見立てたキャラクタ174を個数分、横列に表示するようになっている。
但し、前述のようにキャラクタカードは最大で31個であるため、5個を1つの束として、表示するキャラクタ174に5個分であることを示すプラカード174Aを持たせることで、キャラクタ174の表示数を減らしている。
すなわち、図5に示される如く、キャラクタカードを1個取得する毎に、キャラクタ174が表示されていき(図5(A)参照)、これが横列に5個並ぶと(図5(B)参照)、瞬時に最も左端に位置するキャラクタ174を、当該キャラクタ174が、「×5」のプラカード174Aを持った画像に変更する(図5(C)参照)。
さらに、キャラクタカードを取得していき、10個になると、左端のキャラクタ175が、「×10」のプラカード174Bを持った画像に変更する(図5(D)参照)。以後、5個単位で、「×15」のプラカード174C(図5(E)参照)・・・のように左端のキャラクタ174の表示画像を変更していくことで、限られたスペースでのキャラクタカード数の表示を実現している。
前記キャラクタカード取出部26では、1個のキャラクタカードを取り出すと、これを保持し、Bカウンタ14からのカウントアップ(B=0)信号によって、保持していたキャラクタカードを廃棄して、次のキャラクタカードを取り出すことを繰り返すようになっている。
キャラクタカード取出部26にキャラクタカードが存在する場合には、このキャラクタカード取出部26から特別演出実行指示部24へアクティブ信号が送出されるようになっており、このアクティブ信号の入力と、前記キャラクタフラグFメモリ18からのリセット(0)信号の入力と、があるときにBB大役内部当選情報が入力されることで、当該ビッグボーナースの権利行使時にスーパービッグボーナスとすることができる。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(通常遊技の流れ)
メダルが投入済であり、1枚ベットボタン352A、マックスベットボタン352Bによるベットが完了すると、始動レバー354が操作されたか否かが判断される。この操作と同時に当り/外れの抽選がなされる。
この抽選の結果を判別し、当りの場合には内部制御的にフラグの成立とし(内部当選)、リール350A、350B、350Cが回転を開始する。
その後、遊技者が、停止ボタン356A、356B、356Cを操作すると、この停止操作によってリール350A、350B、350Cの回転を停止させるが、滑り制御を加味してリール350A、350B、350Cの停止制御が実行される。すなわち、前記フラグが成立している場合には、的確な目押しタイミングによって当たり図柄を停止させることができる。また、多少の停止操作タイミングのずれは滑り制御によって矯正される。逆に、フラグが成立していない場合には、目押しを行っても、リール350A、350B、350Cの回転に滑りを生じさせ、当り図柄では停止しないようにする。
次に、全てのリール350A、350B、350Cが停止すると、停止図柄が当たりか否かが判断され、当たりの場合には当たり役を判別する。
この判別で、大役と判定された場合には、ボーナスゲーム制御を実行し(権利行使)、小役と判定された場合には、当該小役に予め設定されている所定の払出し制御を実行する。
ここで、本実施の形態では、大役、特にビッグボーナスの権利行使が終了すると、通常遊技に戻ると共にチャンスゲームに投入する。チャンスゲームでは、キャラクタカード獲得ゲームと、キャラクタチャンスゲームとが実行され、通常遊技の抽選結果に応じて、キャラクタカードを取得し、かつビッグボーナスのスーパービッグボーナスへの進展のチャンスが与えられる。
以下、図6のフローチャートに従い、チャンスゲームの流れを説明する。
ステップ200では、現在の遊技状態を判断し、ビッグボーナス(BB)権利行使中か、通常遊技中か、それ以外(ビッグ/レギュラーボーナス内部当選中、レギュラーボーナス権利行使中)かを分類する。
このステップ200で、BB権利行使中と判定されると、ステップ202へ移行して当該BB権利行使が終了したか否かが判断される。ここで、否定判定された場合には、このルーチンは終了し、BB権利行使後は、BB権利行使が終了するまで、ステップ200、202を繰り返す。
ステップ202で肯定判定されると、キャラクタ獲得ゲームのスタートとなり、その初期設定として、まず、ステップ204へ移行してキャラクタフラグFをセット(1)し、次いでAカウンタ206を「30」にセットして、ステップ208へ移行する。
ステップ208は、サービスとしてキャラクタ獲得ゲームのスタート時に1個のキャラクタカードを獲得させ、このルーチンは終了する。
次にステップ200で通常遊技と判定されると、ステップ210へ移行する。なお、前記BB権利行使が終了すると、通常の遊技に戻るため、次のステップ200での判定は、通常遊技となる。
ステップ210では、キャラクタフラグFがセット(1)されているか否かが判断され、セットされていると判定(肯定判定)されると、BB権利行使後からの通常遊技への移行と判断され、キャラクタ獲得ゲームに突入するべく、ステップ212へ移行する。
ステップ212では、通常遊技中において、小役(リプレイを含む)に内部当選したか否かが判断される。
このステップ212で肯定判定されると、ステップ214へ移行して、キャラクタ数抽選に基づく加減算によりキャラクタカードを増減して、ステップ216へ移行する。すなわち、本実施の形態では、小役に内部当選すると、当該小役の種類、並びにキャラクタ数抽選が実行され、乱数カウンタ52から取得した乱数値mに基づいて、乱数値−キャラクタ数マップ56(表1参照)からキャラクタ数を読出し、加減処理部58によって加減算して(TT←TT+TP)、その結果をキャラクタカードメモリ30に更新記憶する。
例えば、小役C(スイカ図柄)に内部当選すると、当該小役Cに対応するマップがマップ選択部51によって選択され、キャラクタ数読出部54では、選択されたマップに基づいて、前記抽選結果からキャラクタ数が読み出される。この場合、抽選の結果によって、確率50%で「0」又は「+3]の可能性がある。一方、図柄Dで小役に内部当選した場合には、「+2」、「+1」、「0」の可能性があり、プラスになる確率は75%となる。
このように、同じ種類の小役であっても、キャラクタ抽選の結果によっては、キャラクタ数が増減し、また、その増減量も異なる。
なお、キャラクタ数は、表1に示すように各小役毎に割り当てられた所定の回数を常に抽選する必要はなく、例えば設定1のときは小役Aは0、小役Bは+1、小役Cは+3、小役Dは+2(表1左端列)、設定4のときは、小役Aは−1、小役Bは0、小役Cは+3、小役Dは+1(表1右端列)、というように設定を決めれば各小役の種類により回数が予め定まるように、始動時に設定を決めるようにしてもよい。
小役の内部当選時期によってキャラクタカードの増減数が異なることで、遊技者は小役の内部当選とは別に、キャラクタカードの増減に興味を持ち、遊技の趣向性を高めることができる。
ステップ216では、キャラクタ表示制御により、LCD313の第2の表示領域313Bへキャラクタを表示し、ステップ218へ移行する。
一方、ステップ212で否定判定された場合は、キャラクタカードの増加はなく、ステップ220へ移行する。ステップ220では、BBに内部当選したか否かが判断され、否定判定された場合はこのルーチンは終了する。
また、ステップ220で肯定判定されると、当該BBがスーパービッグボーナスの権利を得たと判断し、ステップ222へ移行して、前記BBをスーパービッグボーナスに設定し、次いでステップ224でキャラクタの現表示状態を維持して、このルーチンは終了する。
前記ステップ218では、Aカウンタ12の数値を1減らし(デクリメント)、ステップ226へ移行する。ステップ226では、Aカウンタが0になったか(カウントアップしたか)否かが判断され、否定判定された場合は、キャラクタ獲得ゲームが残っていると判断され、このルーチンは終了する。
また、ステップで肯定判定されると、キャラクタ獲得ゲームが終了したと判断され、ステップ228へ移行して、キャラクタフラグFをリセット(0)し、次いでステップ230へ移行して、キャラクタチャンスゲームの初期設定として、Bカウンタ14を「5」にセットして、このルーチンは終了する。
次に、ステップ200で通常遊技であると判定され、かつステップ210で否定判定(キャラクタフラグFがリセット(0)状態であると判定)されると、ステップ232へ移行する。すなわち、このステップ232へは、キャラクタ獲得ゲームが終了した時点、或いは、チャンスゲームには関係ないときの通常遊技状態で移行する。
ステップ232では、獲得キャラクタカードが有るか否かが判断され、これによって、キャラクタ獲得ゲーム終了時点なのか、チャンスゲームには関係ない通常遊技なのかが判別できる。
ステップ232で肯定判定されると、キャラクタ獲得ゲーム終了時点であり、少なくとも1個(最大31個)のキャラクタカードを獲得していると判断され、ステップ234へ移行して、今回の通常遊技の抽選において、BBに内部当選したか否かが判断される。ステップ234で肯定判定されると、当該BBがスーパービッグボーナスの権利を得たと判断し、ステップ248へ移行して、前記BBをスーパービッグボーナスに設定し、次いでステップ250でキャラクタの現表示状態を維持して、このルーチンは終了する。
ステップ234で否定判定された場合には、キャラクタチャンスゲームを継続するべく、ステップ236でBカウンタ14を1つ減少し(デクリメント)、ステップ238へ移行する。
ステップ238では、Bカウンタ14が「0」になったか否かが判断され、否定判定の場合には、このルーチンは終了する。また、ステップ238で肯定判定されると、1個のキャラクタカード分の通常遊技(5回)が終了したと判断され、ステップ240へ移行してキャラクタカードが残っているか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ242へ移行して、キャラクタカードを1個減少させ(キャラクタカードメモリ30内から取り出すことでキャラクタカードが1つ減らし)、次いでステップ244の表示制御によって、獲得したキャラクタの数をLCD313の第2の表示領域313Bに表示し、ステップ246へ移行する。
ステップ246では、Bカウント14をリセット(B←5)し、このルーチンは終了する。また、ステップ240で否定判定された場合は、キャラクタチャンスゲームの終了と判断し、このルーチンは終了する。
次に、ステップ232で否定判定、すなわち、獲得キャラクタがない場合は、チャンスゲームに関係ない通常遊技と判断され、ステップ251へ移行してBBに内部当選しているか否かが判断される。このステップ251で肯定判定された場合は、既にビッグボーナスを得ていると判断し、このビッグボーナスをスーパービッグボーナスとするか否かWお抽選した後、このルーチンは終了する。
また、ステップ251で否定判定された場合は、ステップ252へ移行して、当該通常遊技において特定小役に内部当選したか否かが判断される。ここでの特定小役は、「スイカ図柄」であり、スイカ図柄での小役が内部当選すると、ステップ252で肯定判定され、ステップ254へ移行して、キャラクタカードを3個獲得し、次いでステップ256へ移行して、Bカウンタ14を初期値の[5]にセットしてこのルーチンは終了する。なお、ステップ252で否定判定の場合には、このルーチンは終了する。
前記特定小役の内部当選(スイカ図柄)でのキャラクタカードの獲得は、所謂救済措置であり、BBになかなか当選せず、BB権利行使がない遊技者でも、キャラクタカードを獲得するチャンスを得ることができる。
このような救済措置を受けた状態では、ステップ232で肯定肯定され、Bカウンタ14も初期値であるため、キャラクタチャンスゲームを3個のキャラクタカード分(すなわち、15回)行うことができる。
以上が、チャンスゲームにおける、キャラクタ獲得ゲームとキャラクタチャンスゲームの流れであり、このチャンスゲームは、通常遊技と並行して実行されるため、単純にチャンスゲームプログラムを追加するのみでよいため、パチスロ機300における部品点数の増加がなく、増加による制御負担もない。
また、本実施の形態で示したチャンスゲームを実行するにあたり、以下に挙げるような、作用効果を得ることができる。
(1) ビッグボーナス(BB)の権利行使後の30回の通常遊技を、キャラクタ獲得ゲームとして設定し、この間の小役(リプレイを含む)の内部当選時をトリガとして、キャラクタ数抽選が実行され、このキャラクタ数抽選によって取得した乱数値に対応するキャラクタ数(プラスとマイナスとがある)を読み出し、この読み出したキャラクタ数を増減することで、キャラクタカードを獲得するようにしたため、通常遊技とは別にキャラクタ獲得ゲームが実行されるのではなく、通常遊技と並行してキャラクタ獲得ゲームを進行させることができる。このため、本来の遊技の時間を減らしてしまうような不具合がなく、結果として遊技者に不利益が被ることがない。
さらに、キャラクタ獲得ゲームにおいて、小役の内部当選毎にキャラクタ数抽選を行い、小役の種類、並びに当該抽選結果によりキャラクタ174の獲得数を異ならせたため、遊技者は、キャラクタの獲得のみならず、小役の種類、並びに小役の内部当選時期にも興味を持つようになり、遊技の趣向性を高めることができる。
なお、本実施の形態では、乱数カウンタ52の乱数値を1〜100とし、この乱数値から取得するキャラクタ数の種類を4種類としたが、上記乱数値や種類数は限定されるものではない。
(2) キャラクタゲームは、BBの権利行使が終了した時点で、キャラクタ獲得ゲーム、続いてキャラクタチャンスゲームと進むため、ビッグボーナスに当選しない遊技者は、このチャンスゲームを行うことができない。そこで、通常遊技中に特定の図柄(本実施の形態では、「スイカ図柄」)の小役内部当選があった場合には、救済措置として、無条件でキャラクタカードを3個付与する。このキャラクタカードを獲得した遊技者は、15回のキャラクタチャンスゲームを行うことができる。
(3) キャラクタ獲得ゲームによってキャラクタカードを獲得した場合、LCD313の第2の表示領域313Bに獲得した数に相当するキャラクタ174が表示される。このLCD313は、上下に分割され、上段(第1の表示領域313A)は、通常遊技や大役遊技時等の演出表示がなされ、スーパービッグボーナスの権利を得たときは、特別演出であるアシスト表示がなされる。一方、LCD313の下段(第2の表示領域313B)には、前記キャラクタ174が表示される。このように、遊技者が常に注目するLCD313の一部(第2の表示領域313B)にキャラクタ174を表示することで、遊技者はキャラクタの存在及びその数を認識し易くなる。
キャラクタ174は、キャラクタチャンスゲームが終了するまで、最低1個のキャラクタカードを所持していることになる。
この場合、キャラクタチャンスゲーム中でのビッグボーナスの内部当選の際に、スーパービッグボーナスとするを主体としているが、キャラクタ獲得ゲーム中においても、キャラクタカード所持していることを考慮し、このキャラクタ獲得ゲーム中において、ビッグボーナスが内部当選した場合にスーパービッグボーナスとした。これにより、スーパービッグボーナスとなるチャンスが増え、遊技者が不利益をこうむることがない。
(4) キャラクタ獲得ゲームでは、チャンスカードの増加によって、LCD313の第2の表示領域313Bに表示するキャラクタ174の数が増える。一方、キャラクタチャンスゲームでは、チャンスカードの消化によって、LCD313の第2の表示領域313Bに表示するキャラクタ174の数が減る。いずれにしても、キャラクタゲーム中は、少なくとも1個のキャラクタ174がLCD313の第2の表示領域313Bに表示されている。この状態で、ビッグボーナスに内部当選すると、表示されているキャラクタ174の現表示状態を維持する(フリーズ)ようにした。すなわち、キャラクタ獲得ゲームでキャラクタカードを獲得しても、キャラクタチャンスゲームでキャラクタが消化されても、LCD313の第2の表示領域313B上の表示に何ら変化がないことになる。遊技者はこれを見て、ビッグボーナスに内部当選し、スーパービッグボーナスを得たことの予告と判断することができる。このように、キャラクタ174の表示形態を、予告に用いることで、遊技者は、LCD313の第2の表示領域313Bへの表示状態をより重視することになり、遊技意欲を増大させることができる。
(5) また、救済措置として、特定の図柄の小役に内部当選した場合、無条件で3個のキャラクタカードを付与するようにしているが、このとき、既にビッグボーナスに内部当選している場合には、キャラクタチャンスゲームを増やす意味がないため、前記救済措置を回避し、早期に通常遊技に戻すことで、遊技者はスーパービッグボーナスの権利行使のための入賞(図柄を揃えるための目押し操作)に集中することができる。
(6) キャラクタカードを1個取得する毎に、LCD313の第2の表示領域313Bにキャラクタ174を1個ずつ増やすようにして、遊技者にキャラクタカード数を報知するようにしているが、最大31個のキャラクタ174を表示しなければならない。そこで、5個のキャラクタ174単位で、当該キャラクタ174にプラカード174A(「×5」表示)、174B(「×10」表示)、174C(「×15」表示)・・・を持たせた表示形態に変更することで、LCD313の第2の表示領域313B上にキャラクタ5個分の領域を確保しておけばよく、LCD313の第2の表示領域313Bの表示領域を有効利用することができる。