JP3677515B1 - 圧縮袋の製造方法及び圧縮袋及び空気通路の構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長手方向に切れ目なく連続する複数のシート11,12,31,32が長手方向に連続して供給され、重ねられて所定位置が接着されることにより、物品を収納可能な空間を有する物品収納部2と、物品収納部2の空間と連続する空間を有する空気通路部3とが形成される。上記のシートとして、前面シート11と、前面シート11とシートの短手方向の寸法である幅寸法が等しい後面シート12と、上記両シート11,12の間に配位されるものであって、両シート11,12よりも幅寸法の小さい、少なくとも1枚の弁体シート31と、前面シート11と後面シート12との少なくとも一方と弁体シート31との間に配位されるものであって、弁体シート31よりも幅の狭い台座シート32とが用いられる。
【選択図】 図1
Description
この圧縮袋101,201には、物品収納部102,202に物品Mを出し入れするための開口部103,203が設けられている。また、この開口部103,203には、開口部103,203を密閉状態とするためのチャックなどの閉鎖手段104,204が設けられている。
まず、特許文献1に記載のものがある。これを簡単に図示したものが、図10に示すような逆止弁105を有する圧縮袋101である。この圧縮袋101に用いられる逆止弁105は、この例では、物品収納部102の空間と圧縮袋101の外部とが連続するように、柔軟性を有する樹脂製のシートを扁平な筒状とした外筒部107と、図10(B)に示すように、外筒部107の内部に設けられた、柔軟性を有する樹脂製のシートからなる弁体シート106とを備える。
上記の弁体シート106は、物品収納部102から圧縮袋101の外部へ向かう気流F1を許容し、逆方向の気流F2を遮断するものであって、この逆止弁105により、物品収納部102を脱気した後も脱気状態が保たれる。
この圧縮袋101は、物品収納部102に物品Mを収納した後、閉鎖手段104を閉じた状態で、逆止弁105を介して物品収納部102の空気を袋外に排出した後、脱気状態を維持することができる。
これは、例えば衣類や毛布など、物品M自体が空気を含んで体積が大きくなる物に対して特に有効であり、物品M自体が含む空気を圧縮袋101の外部に排出できるため、物品Mを収納した状態の圧縮袋101をコンパクトにして収納できる。そのため、この圧縮袋101は、衣類などの保管袋や旅行用の整理袋として適している。
また、逆止弁105を、上記のように圧縮袋101に組み込む際には、図10(B)に示すようなヒートシール108がなされ、物品収納部102を構成する袋シート102a,102bと逆止弁105の外筒部107とが接着される。このヒートシール108は、袋シート102a,102bの間に逆止弁105を挟み込んだ状態で、袋シート102a,102bの両側から熱した金型でプレスし、逆止弁105を横断するようにして形成される。
よってこの際、逆止弁105の外筒部107と弁体シート106が一緒にヒートシールされてしまうことを防止するために、例えば、弁体シート106において、外筒部107の内面と対向する側の面106aには、この面106aがヒートシールの際の熱で溶融することを防止するための塗料106bが塗布されている。しかし、このように塗料106bを塗布した場合でも、ヒートシールの際の熱の影響で、塗料の塗布されていない外筒部107の内面が溶融し、実際には外筒部107と弁体シート106とが軽くヒートシールされた状態となってしまう(軽いヒートシール109)。この軽いヒートシール109は、弱い外力で外れる程度のものではあるが、圧縮袋101を初めて使用する際において、この軽いヒートシール109が外れることで外筒部107と弁体シート106とが離れて逆止弁105が開放されるまでの間、物品収納部102の内部圧力が高くなるために、脱気の際の抵抗が大きく、非常に時間がかかるという欠点があり、場合によっては、物品収納部102の袋シート102a,102bが破裂してしまう恐れもあった。これらは、物品収納部102を手で押圧して脱気する際において、特に顕著な問題であった。
この圧縮袋201では、上記の逆止弁205が当初から一体に形成されるものであって、上記の圧縮袋101と異なり1工程で製造可能な利点がある。また、上記のように別体の逆止弁105を組み込む際に発生する、軽いヒートシール109が形成されるという問題も起こらない。
しかし、この圧縮袋201は、袋シート202a,202bの間に中間シート206を挟んだだけのものであるため、逆止作用が不完全であり、物品収納部202の脱気状態を確実に保持することは不可能であった。
本願の請求項1または2に記載の発明は、台座シート32によって、弁体シート31が密着する相手方のシートとの距離を、この台座シート32の厚みの分だけ小さくすることができ、弁体シート31が空気通路部3を閉鎖することがより容易にでき、物品収納部2の脱気状態を確実に保持可能な圧縮袋1を、長手方向に切れ目なく連続する複数のシート11,12,31,32を長手方向に連続して供給して製造することによって1工程で製造可能なことにより、製造コストを低減できる。
なお、本願発明の説明において、例えば前面シートと後面シートなどの、「前後」、「上下左右」、「縦横」などの位置や方向を示す表現は、説明のために便宜上名づけたものであって、本願発明を、この説明通りのものに限定して解釈すべきではない。
上記の各シート11,12,31,32は柔軟性を有するもので、長手方向に切れ目なく連続する長尺のものが用いられ、後述するように各シート11,12,31,32の所定位置がヒートシールなどにより接着された上で切断され、物品収納部2や空気通路部3が区画された袋体として形成される。
なお、前面シート11、後面シート12、弁体シート31には樹脂製のシートが用いられており、この樹脂製のシートとしては複数の樹脂フィルム、例えば複数のポリエチレンフィルムを接着して積層したものや、ポリエチレンフィルムとナイロンフィルムとを接着して積層したものなどが例示できる。なお、ポリエチレンフィルムはヒートシール性を有するが、ナイロンフィルムはヒートシール性を有さないため、後述のようにヒートシールを行う際には、樹脂製のシートにおけるポリエチレンフィルム同士を対向させて行う必要がある。
空気通路部3には、上記のように、物品収納部2の内部の空間から圧縮袋1の外部へと連続する気流通過空間3aが開放時に形成されるものであり、本例においてこの気流通過空間3aは、2枚の弁体シート31の間における、図1(B)や図2(A)に示すような空間である。空気通路部3は、図1(A)に示すように、上側が物品収納部2、下側が圧縮袋1の下端辺、左右側が、前面シート11、後面シート12、弁体シート31、台座シート32をひとまとめとするように上下方向に形成された、2本の側部シール33によって四方が規定されている。
なお、弁体シート31において、弁体シート31が接着された前面シート11あるいは後面シート12に対向する側の面とは反対側の面が密着面31aであり、上記の空気通路部3が閉鎖される際においては、図1(C)に示すように、一方側の弁体シート31の密着面31aと他方側の弁体シート31の密着面31aとが密着する。
一方、密着面31aについては、上記とは逆に、密着しやすい特性を有するものとすることが、空気通路部3を有効に閉鎖するという点から望ましい。例えば、図5(A)(B)に示すようにシリコンオイルなどの不活性の液体5を、脱気を阻害しない程度の量、密着面31aに配位することなどで、弁体シート31同士の密着をしやすくでき、空気通路部3における空気の逆流を効果的に防止できる。なお、図示した例においては、上記の不活性の液体5が物品収納部2の側に流動して、収納された物品Mを汚すことのないように、図5(A)に示すように、不活性の液体5よりも物品収納部2寄りの弁体シート31同士の間がヒートシールされることにより、液体止めシール6が形成されている。
空気通路部3において、この台座シート32は、前面シート11、後面シート12、弁体シート31のそれぞれに対して、図2(A)(B)に示すように、側部シール33の位置によってのみ接着されている。よって、空気通路部3の内部においては、どこにも接着がなされておらず、前面シート11あるいは後面シート12と弁体シート31に挟まれただけの状態となっており、空気通路部3が開放された場合には、図1(B)や図2(A)に示すように気流通過空間3aが確保され、物品収納部2から圧縮袋1の外部へ向かう気流F1が抵抗なく通過できるようになっている。
なお、台座シート32としては、前面シート11あるいは後面シート12と弁体シート31との間に形成された行き止まり部3bに空気を導き易くするために、通気性を有するシートを用いることが望ましく、熱可塑性樹脂繊維からなる不織布などが例示できる。なお、接着剤などによって、各シート11,12,31,32を接着する場合にあっては、ヒートシール性を有さない、紙などの素材も利用できる。また、場合によっては、前面シート11、後面シート12、弁体シート31と同様の、通気性を有さないシートを用いても良い。
また、図8に示すように、弁体シート31を1つの圧縮袋につき1枚用い、前面シート11あるいは後面シート12にのみ取り付けたものとしても良い。この場合は、弁体シート31の密着面31aが密着する相手は、密着面31aに対向する前面シート11あるいは後面シート12となる。図示の場合の弁体シート31は、図8(A)に示すような、空気通路部3が開放され、気流通過空間3aを通り、物品収納部2から圧縮袋1の外部への気流F1が通過できる状態から、図8(B)に示すように、弁体シート31が前面シート11に密着して空気通路部3が閉鎖される状態までの範囲で、空気通路部3の内部を移動可能である。
なお、上記の状態において、台座シート32は、前面シート11あるいは後面シート12と弁体シート31との間に挟まれただけであり、接着は未だなされていない。また、この状態においては、前面シート11と後面シート12とは離れた状態となっており、前面シート11に接着された弁体シート31と、後面シート12に接着された弁体シート31とが、上記のヒートシールの熱によって影響を受けることがないようになされている。
中央側シールS2は、圧縮袋1が完成した状態において、弁体シート31の付近の中央部分に位置し、長手方向(図示左右方向)に形成されたシールであり、本例では3列が図示上下方向に並んで形成されている。そのうちの上部のものは物品収納部2から圧縮袋1の外部へ向かう気流(図1(A)にF1として図示)を整流することと、前面シート11及び後面シート12を補強するためのものである。中間部のものは、物品収納部2と空気通路部3とを区画するためのものである。下部のものは、圧縮袋1の下端部を規定し、各シート11,12,31,32をひとまとめにするためのものである。
袋サイドシールS3は、圧縮袋1の左右両端部を規定し、各シート11,12,31,32をひとまとめにするためのものである。
上下方向シールS42とは即ち、既に説明した側部シール33のことであり、圧縮袋1が完成した状態において、図1(A)に示すように、空気通路部3の左右両側に位置し、図示上下方向に形成されたシールである。よって、空気通路部3は、この上下方向シールS42によって左右側が規定されている。なお、空気通路部3の上端は、上記の中央側シールS2及び左右側シールS4の左右方向シールS41の中間部の延長線上の位置によって規定される。なお本例においては、この位置が弁体シート31の上端及び弁体接着シールS1の位置と一致しているが、ずらせて形成しても良く、種々に変更して実施し得る。また、空気通路部3の下端は、本例においては前面シート11及び後面シート12の下端部によって規定される。
なお、弁体接着シールS1は、上記のように、あらかじめ前面シート11と弁体シート31との間、そして、後面シート12と弁体シート31との間にそれぞれ別個に施されるものであって、しかもこの際、前面シート11と後面シート12とは離されているため、この弁体接着シールS1がヒートシールにより形成される際の熱は、空気通路部3の形成について全く悪影響を及ぼさない。
本願発明に係る圧縮袋1の製造方法では、長手方向に切れ目なく連続するシート11,12,31,32と閉鎖手段4とを用い、各工程([1]〜[6])に連続して供給され、ヒートシールや切断などの加工が順次なされることにより、圧縮袋1が次々と形成されるものであるため、図10に示した従来例のように、逆止弁105を、物品収納部102を構成するシートとは別に製造し、後に物品収納部102を形成する際に組み込むという、複雑な製造工程が不要であるため、製造が比較的容易であり、製造コストを低減することが可能である。
2 物品収納部
3 空気通路
3a 気流通過空間
5 不活性の液体
11 前面シート
11a,11b 前面シートを構成する樹脂フィルム
12 後面シート
12a,12b 後面シートを構成する樹脂フィルム
31 弁体シート
31a 密着面
31b 接着部、弁体接着シール
31c 可動部
32 台座シート
33 側部シール
F1 圧縮袋の外部への気流
F2 圧縮袋の外部から内部へと逆流しようとする気流
S1 弁体接着シール
S3 袋サイドシール
S42 側部シール
Claims (12)
- 切れ目なく連続する複数のシート(11,12,31,32)が、長手方向に連続して供給され、
物品を収納可能な空間を有する物品収納部(2)が短手方向の一方側に形成され、
物品収納部(2)の空間から圧縮袋(1)の外部へと連続する気流通過空間(3a)を有する空気通路部(3)が短手方向の他方側に形成されるように、上記のシート(11,12,31,32)同士が重ねられて接着される、圧縮袋(1)の製造方法において、
上記のシートとして、柔軟性を有する樹脂製の前面シート(11)と、
前面シート(11)と対向して配位される、柔軟性を有する樹脂製の後面シート(12)と、
上記両シート(11,12)の間であり、上記空気通路部(3)となる位置に配位されるものであって、両シート(11,12)よりも短手方向の寸法である幅寸法が小さい、少なくとも1枚の、柔軟性を有する樹脂製の弁体シート(31)と、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方と弁体シート(31)との間であり、上記空気通路部(3)となる位置に配位されるものであって、弁体シート(31)よりも幅寸法が小さい台座シート(32)とが用いられるものであり、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方に対し、弁体シート(31)が重ねられ、
台座シート(32)が、弁体シート(31)が重ねられた前面シート(11)あるいは後面シート(12)と、弁体シート(31)とに挟まれるように配位され、
上記のように台座シート(32)を挟んだ弁体シート(31)の一部が、弁体シート(31)が重ねられた前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対して、長手方向に延びる弁体接着シール(S1,31b)によって接着され、当該接着によって、弁体シート(31)には、当該弁体接着シール(S1,31b)よりも先端側に、即ち物品収納部(2)の反対側に、当該接着がなされていない可動部(31c)が形成されるものであり、
上記の状態にある前面シート(11)と後面シート(12)とが重ね合わされることにより、前面シート(11)と後面シート(12)との間に、弁体シート(31)と台座シート(32)とが重ねて配位される工程と、
気流通過空間(3a)の長手方向両側を規定する位置に、前面シート(11)、後面シート(12)、弁体シート(31)、台座シート(32)が重ね合わされて接着された、一対の側部シール(33,S42)によって空気通路部(3)が形成され、
少なくとも前面シート(11)と後面シート(12)とが接着された、長手方向に延びるシールと、
個々の圧縮袋(1)についての長手方向両端を規定する位置に、前面シート(11)、後面シート(12)、弁体シート(31)、台座シート(32)が重ね合わされて接着された、短手方向に延びる袋サイドシール(S3)とによって物品収納部(2)が形成される工程とを有し、
上記の長手方向に延びるシールは、気流通過空間(3a)を除いて、上記の袋サイドシール(S3)と側部シール(33,S42)との間及び隣合う側部シール(33,S42)の間に設けられるものであることを特徴とする、圧縮袋の製造方法。 - 切れ目なく連続する複数のシート(11,12,32)が長手方向に連続して供給され、
物品を収納可能な空間を有する物品収納部(2)が短手方向の一方側に形成され、
物品収納部(2)の空間から圧縮袋(1)の外部へと連続する気流通過空間(3a)を有する空気通路部(3)が短手方向の他方側に形成されるように、上記のシート(11,12,32)同士が重ねられて接着される、圧縮袋(1)の製造方法において、
上記のシートとして、柔軟性を有する樹脂製の前面シート(11)と、
前面シート(11)と対向して配位される、柔軟性を有する樹脂製の後面シート(12)と、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方の一部であり、上記空気通路部(3)となる位置に配位される弁体シート(31)と、
弁体シート(31)よりも幅寸法が小さく、上記空気通路部(3)となる位置に配位される台座シート(32)とが用いられるものであり、
上記の前面シート(11)と後面シート(12)が、積層された複数の樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)からなるものであって、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方の端部が、これらの各シート(11,12)を構成する、積層された樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)同士の接着がなされない部分である非接着部が形成されたことによって、2枚に分離されたものであり、その2枚のうち、前面シート(11)と後面シート(12)とが対向した状態とされた際に内側に配位される1枚(11b,12b)が弁体シート(31)となるものであり、
上記の非接着部における樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)間に、台座シート(32)が配位され、
上記の状態にある前面シート(11)と後面シート(12)とが重ね合わされる工程と、
気流通過空間(3a)の長手方向両側を規定する位置に、前面シート(11)、後面シート(12)、台座シート(32)が重ね合わされて接着された、一対の側部シール(33,S42)によって空気通路部(3)が形成され、
少なくとも前面シート(11)と後面シート(12)とが接着された、長手方向に延びるシールと、
個々の圧縮袋(1)についての長手方向両端を規定する位置に、前面シート(11)、後面シート(12)、台座シート(32)が重ね合わされて接着された、短手方向に延びる袋サイドシール(S3)とによって物品収納部(2)が形成される工程とを有し、
上記の長手方向に延びるシールは、気流通過空間(3a)を除いて、上記の袋サイドシール(S3)と側部シール(33,S42)との間及び隣合う側部シール(33,S42)の間に設けられるものであることを特徴とする、圧縮袋の製造方法。 - 上記の各シート(11,12,31,32)の接着が、各シートに加熱された金型が押し当てられることによってなされるヒートシールであり、
上記の空気通路部(3)が形成される位置においては、各シート(11,12,31,32)に上記の金型が押し当てられないことにより、ヒートシールがされないことを特徴とする、請求項1に記載の圧縮袋の製造方法。 - 物品を収納可能な空間を有する物品収納部(2)を上部に備え、
物品収納部(2)の空間から圧縮袋(1)の外部へと連続する気流通過空間(3a)を有する空気通路部(3)を下部に備え、
上下方向に延びる袋サイドシール(S3)によって袋の左右両端が規定された圧縮袋(1)において、
柔軟性を有する樹脂製の前面シート(11)と、
前面シート(11)と対向して配位された、柔軟性を有する樹脂製の後面シート(12)と、
上記両シート(11,12)の間に配位されたものであって、両シート(11,12)よりも上下寸法が小さい、少なくとも1枚の、柔軟性を有する樹脂製の弁体シート(31)と、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方と弁体シート(31)との間に配位されたものであって、弁体シート(31)よりも上下寸法が小さい台座シート(32)とを備え、
弁体シート(31)は、前面シート(11)あるいは後面シート(12)と接着された部分である接着部(31b)と、
接着部(31b)より下方において、弁体シート(31)が接着された前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対して接近・離反可能に配位された可動部(31c)とを備えたものであり、
物品収納部(2)は、少なくとも前面シート(11)と後面シート(12)とが接着された、左右方向に延びるシールにより規定された上側の部分であり、
空気通路部(3)は、気流通過空間(3a)の左右側に設けられ、上記の前面シート(11)、後面シート(12)、弁体シート(31)、台座シート(32)が重ね合わされて接着された、一対の側部シール(33)により規定されたものであり、
上記の左右方向に延びるシールは、気流通過空間(3a)を除いて、上記の袋サイドシール(S3)と側部シール(33)との間及び隣合う側部シール(33)の間に設けられたものであり、
弁体シート(31)の可動部(31c)は、上記の前面シート(11)あるいは後面シート(12)に接着された側の面とは反対側の面である密着面(31a)が、当該密着面(31a)に対向する側に配位された、前面シート(11)、後面シート(12)、弁体シート(31)のいずれかに密着することにより、圧縮袋(1)の外部から内部へと逆流しようとする気流(F2)を遮断するものであり、
台座シート(32)は、弁体シート(31)の可動部(31c)と、弁体シート(31)が接着された側の前面シート(11)あるいは後面シート(12)との間に台座シート(32)の厚み分の間隔を保つためのものであることを特徴とする圧縮袋。 - 物品を収納可能な空間を有する物品収納部(2)を上部に備え、
物品収納部(2)の空間から圧縮袋(1)の外部へと連続する気流通過空間(3a)を有する空気通路部(3)を下部に備え、
上下方向に延びる袋サイドシール(S3)によって袋の左右両端が規定された圧縮袋(1)において、
柔軟性を有する樹脂製の前面シート(11)と、
前面シート(11)と対向して配位された、柔軟性を有する樹脂製の後面シート(12)と、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方の一部である弁体シート(31)と、
弁体シート(31)よりも上下寸法が小さい台座シート(32)とを備え、
上記の前面シート(11)と後面シート(12)が、積層された複数の樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)からなるものであって、
前面シート(11)と後面シート(12)との少なくとも一方の端部が、これらの各シート(11,12)を構成する、積層された樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)同士の接着がなされない部分である非接着部が形成されたことによって、2枚に分離されたものであり、その2枚のうち、圧縮袋(1)の内側寄りの1枚(11b,12b)が弁体シート(31)となるものであり、
この弁体シート(31)は、上記の非接着部における積層された樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)のうち、圧縮袋(1)の外側寄りの1枚(11a,12a)に
対して接近・離反可能とされたものであり、
台座シート(32)は上記の非接着部の各樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)間に配位されたものであり、
物品収納部(2)は、少なくとも前面シート(11)と後面シート(12)とが接着された、左右方向に延びるシールにより規定された上側の部分であり、
空気通路部(3)は、気流通過空間(3a)の左右側に設けられ、上記の前面シート(11)、後面シート(12)、台座シート(32)が重ね合わされて接着された、一対の側部シール(33)により規定されたものであり、
上記の左右方向に延びるシールは、気流通過空間(3a)を除いて、上記の袋サイドシール(S3)と側部シール(33)との間及び隣合う側部シール(33)の間に設けられたものであり、
弁体シート(31)は、圧縮袋(1)の内側寄りの面である密着面(31a)が、当該密着面(31a)に対向する側に配位された、前面シート(11)、後面シート(12)、弁体シート(31)のいずれかに密着することにより、圧縮袋(1)の外部から内部へと逆流しようとする気流(F2)を遮断するものであり、
台座シート(32)は、上記の非接着部における積層された樹脂フィルム(11a,11b/12a,12b)同士の間に台座シート(32)の厚み分の間隔を保つためのものであることを特徴とする圧縮袋。 - 空気通路部(3)において、弁体シート(31)の物品収納部(2)の側である基端側の一部が接着部(31b)とされ、この接着部(31b)が上記の前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対して接着されており、弁体シート(31)の接着部(31b)よりも先端側の部分である可動部(31c)が空気通路部(3)の内部を移動可能とされており、
台座シート(32)が、弁体シート(31)の接着部(31b)よりも先端側に配位されたものであり、
弁体シート(31)の先端部から基端部へ向かう方向における、可動部(31c)の
3/4の位置よりも先端側の位置に、台座シート(32)の先端部が配位されたことを特徴とする、請求項4に記載の圧縮袋。 - 空気通路部(3)において、弁体シート(31)が、前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対し、上記の接着部(31b)及び空気通路部の側壁である側部シール(33)以外では接着されないものであり、
台座シート(32)が、前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対し、上記の側部シール(33)以外では接着されないものであることを特徴とする、請求項6に記載の圧縮袋。 - 弁体シート(31)が2枚用いられ、
一方側の弁体シート(31)は前面シート(11)に接着されており、
他方側の弁体シート(31)は後面シート(12)に接着されており、
台座シート(32)が、前面シート(11)と一方側の弁体シート(31)との間、そして、後面シート(12)と他方側の弁体シート(31)との間にそれぞれ配位されたことを特徴とする、請求項4に記載の圧縮袋。 - 台座シート(32)として、厚みが弁体シート(31)よりも厚く、通気性を有するシートが用いられたことを特徴とする、請求項4に記載の圧縮袋。
- 空気通路部(3)が少なくとも1つ形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の圧縮袋。
- 上記の密着面(31a)に、シリコンオイルなどの不活性の液体(5)が配位されたことを特徴とする、請求項4に記載の圧縮袋。
- 圧縮袋に用いられる空気通路部(3)の構造であって、
柔軟性を有する樹脂製の前面シート(11)と、
前面シート(11)と対向して配位された、柔軟性を有する樹脂製の後面シート(12)と、
上記の両シート(11,12)の間に、一部が前面シート(11)あるいは後面シート(12)と接着され、この接着された部分である接着部(31b)以外においては、接着された前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対して接近・離反可能に配位された、少なくとも1枚のシートである弁体シート(31)と、
上記のように弁体シート(31)が接着された前面シート(11)あるいは後面シート(12)との少なくとも一方と、弁体シート(31)との間に配位された台座シート(32)とを備え、
空気通路部(3)は、上記の各シート(11,12,31,32)が、圧縮袋(1)の外部への気流(F1)に沿う方向に接着されて形成された、一対の側部シール(33)により規定されたものであり、
弁体シート(31)の、前面シート(11)あるいは後面シート(12)に対する接着は、上記の気流(F1)を基準とした上流側端部である接着部(31b)においてなされたものであり、
接着部(31b)よりも下流側の可動部(31c)は、接着部(31b)側の面とは反対側の面である密着面(31a)が、当該密着面(31a)に対向する側に配位された、前面シート(11)、後面シート(12)、弁体シート(31)のいずれかに密着することにより、圧縮袋(1)の外部から内部へと逆流しようとする気流(F2)を遮断するものであり、
台座シート(32)は、弁体シート(31)と、弁体シート(31)が接着された側の前面シート(11)あるいは後面シート(12)との間に台座シート(32)の厚み分の間隔を保つために配位されたものであることを特徴とする、空気通路の構造。
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