JP3660847B2 - 移動間仕切用ハンガーレールの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動間仕切用ハンガーレールの取付構造に関し、特に防振効果を有する移動間仕切用ハンガーレールの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の取付構造として、実用新案登録第2540055号公報に記載されたものがある。この公報に記載された構成は、図5に示すように、吊子4にハンガーレール8を取り付ける構成において、ハンガーレール8をL字状アングル6の中央部に溶接し、L字状アングル6の両端を防振ゴム7を介してL字状アングル5にボルト9及びナット10で取り付けている。このように2つのL字状アングル5,6の間に防振ゴム7を介在させることで、移動壁30がハンガーレール8を走行する際に発生する振動が、ハンガーレール8からL字状アングル6へは伝達されるものの、L字状アングル6とL字状アングル5とは防振ゴム7を介して連結されているので、この部分において振動が吸収され、L字状アングル5及び吊子4に伝搬されることがないようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来公報のハンガーレール取付構造では、L字状アングルのような大型の鋼材を使用し、構成が複雑であり、また、取付作業において、ハンガーレール8をL字状アングル6に溶接する工程と、L字状アングル6をL字状アングル5にボルトで結合する工程が必要となり、手間がかかるという問題がある。また、天井42があるため、ハンガーレール8取付後はボルト9、ナット10の再締付を行うことが不可能であるという問題がある。
【0004】
かかる課題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、簡単な構成で且つ簡単に取付作業を行うことができる移動間仕切用ハンガーレールの取付構造を提供することをその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、請求項1記載の発明による移動間仕切用ハンガーレールの取付構造は、移動間仕切用のハンガーレールの上部板部である取付面と固定部材の被取付面との間にスペーサを配設し、固定部材の被取付面のスペーサとは反対側に防振材を介して平板を配設し、前記スペーサには、貫通孔周囲から、被取付面の取付孔及び防振材の貫通孔を貫通するブッシュを設け、ボルトのボルト軸をスペーサのブッシュに両者の間に隙間を介在させつつ挿通させることで、ボルトが固定部材の被取付面に接触しないように前記ハンガーレールの取付面、スペーサ、固定部材の被取付面、防振材及び平板にボルトのボルト軸を貫通させ、該貫通したボルト軸にナット部材を螺合させ、ボルトとナット部材との締め付けによって、前記平板を防振材に圧接させることにより、ハンガーレールを固定部材に固定することを特徴とする。
【0006】
間仕切がハンガーレールを移動することによって生じる振動は、ハンガーレールからボルトを介して平板に伝達するが防振材によって吸収され、またはハンガーレールからスペーサを介して防振材によって吸収され、固定部材へ伝達することが遮蔽する。ハンガーレール取付の際には、ボルトとナットとの螺合によってハンガーレールを固定部材へと固定することができるため、簡単にその作業を行うことができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の前記スペーサが硬質ゴムであることを特徴とする。これにより、ハンガーレールの取付面からスペーサを介して固定部材の被取付面へ振動が伝わりにくくなっている。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の前記ボルトのボルト軸が、ハンガーレールの内部から挿入されることを特徴とする。ハンガーレールの内部から工具を挿入してボルトを回すことで、ボルトとナットとの再締付を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1ないし図2は本発明に係る移動間仕切用ハンガーレールの取付構造の実施形態を表す図である。
【0010】
図において、12はハンガーレールであり、ハンガーレール12は、上側が開放された断面コ字状の固定部材である下地部材14に取り付けられており、さらに下地部材14は上層階のスラブ40に埋設されたホールインアンカ18に対して吊り筋16、16を介して溶接により固定されている。ハンガーレール12の下端部には、天井42の端部が係止される。30は移動間仕切であり、移動間仕切30は、ハンガーレール12内を走行可能となったランナー32と、ランナー32に吊りボルト34を介して連結されたパネル36とを有している。
【0011】
ハンガーレール12と下地部材14との取付構造を詳細に説明すると、ハンガーレール12の長手方向の所定間隔をおいた取付部において、図2に拡大して示したように、ハンガーレール12の水平な上部板部である取付面12aと、下地部材14の水平な下部板部である被取付面14aとの間に硬質ゴムからなるスペーサ20が配設されている。そして、下地部材14の被取付面14aのスペーサ20と反対側の上側には、軟質ゴムからなる防振材22と平板24とが2層に重ね合わされている。但し、この実施形態では平板24と防振材22とを2層に重ねているが、これに限るものではなく、1層だけ、またはさらに2層以上の多層にすることも可能である。
【0012】
スペーサ20には貫通口20aが形成され、該貫通口20a周囲からはブッシュ20bが上方へと伸びている。ブッシュ20bは、被取付面14aの取付孔14b、防振材22の貫通孔22a及び平板24の貫通孔24aを貫通している。そして、ハンガーレール12の下方からボルト26のボルト軸26aがその取付面12aに形成された取付孔12bを貫通し、ブッシュ20bの中に挿通されている。即ち、ボルト26の頭部26bはワッシャー27を介して取付面12aに押し付けられ、ボルト軸26aは、取付面12a、スペーサ20、被取付面14a、防振材22及び平板24を貫通しており、ボルト軸26aは下地部材14とは非接触となっている。ボルト26のボルト軸26aの上部には、ナット部材28が螺合されており、ボルト26とナット部材28との締め付けを行うことによって、平板24が防振材22に圧接する。このボルト26及びナット部材28の螺合によって、ハンガーレール12が下地部材14に固定されている。また、ナット部材28は1番上の平板24に予め溶着されている。
【0013】
以上のように構成される取付構造において、移動間仕切30がハンガーレール12を走行時に発生する振動は、ボルト軸26aは下地部材とは非接触であることから主にハンガーレール12からボルト26を経由して直接平板24に伝わり、防振材22によって吸収されるため、下地部材14及び吊り筋16を介して上層階のスラブ40に伝達しないようになっている。また、ハンガーレール12と下地部材14との間には、その所定間隔毎にスペーサ20が配設されているが、部分的に配設されており、スペーサ20も硬質ゴムから構成され、さらに防振材22によって下地部材14を押さえつけているため、走行時の振動はハンガーレール12から下地部材14へと直接伝達され難くなっている。
【0014】
また、ハンガーレール12と下地部材14との間に介在させた硬質ゴムからなるスペーサ20が、ハンガーレール12の横断面及び縦断面におけるハンガーレール12の揺動または傾きを防ぎ、常に、ハンガーレール12が水平に且つ下地部材14と正しい間隔を保つようにしている。
【0015】
以上のように、本実施形態によれば、移動間仕切30の移動時に生じる振動、これに伴う騒音を上層階に伝達しないようにすることができる。また、取付作業は、ボルト26とナット部材28との螺合で行うことができるため、簡単に行うことができる。さらに、経年変化により、ボルト26とナット部材28との締め付けが緩んだ場合には、ハンガーレール12の下方から内部へと工具を挿入してボルト26を回すことで再締付することができる。
【0016】
【実施例】
図3及び図4は、図1に示す構成をした実施例と、防振材22、スペーサ20及び平板24を配設せずに、直接ハンガーレール12を下地部材14に取り付けた例(以下、比較例という)について、振動測定試験を行い、周波数解析を行った結果である。実施例では、防振材22としてショアー硬度40(シンキョー社製、商品名マルチマウント)、スペーサ20としてショアー硬度90(入間川ゴム社製、ゴム板)のものを使用した。また、ハンガーレール12の幅は123mm、各平板24は、長さ160mm、幅80mm、高さ3.2mm、各防振材22は、長さ160mm、幅80mm、高さ18mm、スペーサ20は、長さ160mm、幅80mm、高さ10mm、のものを使用した。図3は、パネル36走行時にホールインアンカ18付近で測定した振動レベルであり、図4は、パネル36が隣接するパネル36に付き当てられたような衝撃時にホールインアンカ18付近で測定した振動レベルである。各図において、実施例のものは比較例に比較して、広帯域で振動が減衰していることが分かり、特に高周波においてその効果が顕著に現れていることがわかる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単でコンパクトな構成で、且つ簡単な取付作業でハンガーレールを固定部材に取り付けることができるようになり、防振効果を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動間仕切用ハンガーレールの取付構造の実施形態を表す断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】本発明の実施例と比較例について、パネル走行時の振動測定試験の結果を表すグラフである。
【図4】本発明の実施例と比較例について、パネル衝撃時の振動測定試験の結果を表すグラフである。
【図5】従来のハンガーレールの取付構造を表す断面図である。
【符号の説明】
12 ハンガーレール
14 下地部材(固定部材)
20 スペーサ
22 防振材
24 平板
26 ボルト
26a ボルト軸
28 ナット部材
Claims (3)
- 移動間仕切用のハンガーレール(12)の上部板部である取付面(12a)と固定部材(14)の被取付面(14a)との間にスペーサ(20)を配設し、
固定部材(14)の被取付面(14a)のスペーサ(20)とは反対側に防振材(22)を介して平板(24)を配設し、
前記スペーサ(20)には、貫通孔(20a)周囲から、被取付面(14a)の取付孔(14b)及び防振材(22)の貫通孔(22a)を貫通するブッシュ(20b)を設け、
ボルト(26)のボルト軸(26a)をスペーサ(20)のブッシュ(20b)に両者の間に隙間を介在させつつ挿通させることで、ボルト(26)が固定部材(14)の被取付面(14a)に接触しないように前記ハンガーレール(12)の取付面(12a)、スペーサ(20)、固定部材(14)の被取付面(14a)、防振材(22)及び平板(24)にボルト(26)のボルト軸(26a)を貫通させ、
該貫通したボルト軸(26a)にナット部材(28)を螺合させ、ボルト(26)とナット部材(28)との締め付けによって、前記平板(24)を防振材(22)に圧接させることにより、ハンガーレール(12)を固定部材(14)に固定することを特徴とする移動間仕切用ハンガーレールの取付構造。 - 前記スペーサ(20)は硬質ゴムであることを特徴とする請求項1記載の移動間仕切用ハンガーレールの取付構造。
- 前記ボルト(26)のボルト軸(26a)は、ハンガーレール(12)の内部から挿入されることを特徴とする請求項1または2記載の移動間仕切用ハンガーレールの取付構造。
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