JP3659401B2 - 構造物における支柱と梁との連結構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鉄道の電力架線支持用や車道の上に跨って案内板を支持する略門形又は逆L字形を呈する構造物における支柱と梁との連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8(A)に示すように、構造物を構成する金属パイプの支柱51と金属パイプの水平な梁52との連結構造50は、溶接Wにて組立られたスリーブ56付きのブラケット53等で得られる。図8(B)に示すように、金属パイプからなるスリーブ56の一端における湾曲面を有する切り欠き55とブラケット53、及び、上記スリーブ56の他端とフランジ57を、それぞれ予め溶接Wしておく。
次に、図8(A)に示すように、係るブラケット53と同じ断面略半円形のブラケット53aとで支柱51を左右から挟持し、突出片54,54aを貫通するボルトbにナットnを螺着することにより、支柱51をブラケット53,53aにて締め付ける。これにより、スリーブ56を支柱51の所定の位置に配置できる。
【0003】
そして、図8(A)に示すように、スリーブ56の他端に予め溶接Wした丸いフランジ57と、梁52の端面に溶接Wしたフランジ58とを面接触させ、これらを貫通するボルトbにナットnを螺着することにより、連結構造50を得ることができる。しかしながら、上記連結構造50では、ブラケット53,53aを厚肉の鋼板等を曲げ加工して形成し、且つスリーブ56の一端に湾曲した凹凸部を有する切り欠き55を形成するため、事前の加工が複雑になる。しかも、スリーブ56の両端や梁52の一端又は両端に溶接Wが必要となるため、工数とコストを増大させる、という問題があった。
【0004】
ところで、近年では現場施工を容易にし且つメンテナンスを低減するため、上記ブラケット53,53aやスリーブ56にアルミニウム合金の板材や管材を適用することも検討されている。しかし、係るアルミニウム材同士を溶接してスリーブ56付きのブラケット53を形成した場合、溶接部Wの付近に沿って熱影響部が形成される。このため、溶接部W付近における強度が低下する、という問題があった。
【0005】
【発明が解決すべき課題】
本発明は、以上において説明した従来の技術における問題点を解決し、事前の加工や現場における施工を容易化し、且つ外観意匠性も良好ならしめ得る構造物における支柱と梁の連結構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するため、支柱と梁との間に形状・寸法精度が高いアルミニウム合金の押出形材からなる一対の挟持片を介在させることに着想して成されたものである。
即ち、本発明における第一の構造物における支柱と梁の連結構造(請求項1)は、断面円形の支柱と、この支柱の所定の位置で当該支柱を周囲から囲む断面略半円形の一対の挟持片と、各挟持片の一端縁を連結するボルト・ナットと、上記各挟持片の他端に位置し且つ共通する平坦面を形成する垂直なフランジ部と、梁の端部に接合され且つ上記各フランジ部と面接触するフランジと、係るフランジ部及びフランジを固定するボルト・ナットと、を含上記各挟持片のフランジ部の内周側には、当該フランジ部の中間に形成されたウェブ及び該ウェブと共に凹部を形成するリブが形成されると共に、係る凹部は、上記支柱側に開口し且つ上記ボルト又はナットを収容する、ことを特徴とする。
【0007】
これによれば、一対の挟持片をボルト・ナットで支柱における所定の位置に固定して当該支柱を挟持すると共に、係る各挟持片のフランジ部が形成する共通する平坦面と梁の端部に接合されたフランジを面接触させ、これらをボルト・ナットで固定することより、容易且つ確実に構造物における支柱と梁との連結構造を得ることができる。しかも、フランジ部の突出する外側端の他に、支柱の外周面に開口する凹部内においてもボルトの先端部やナットを収容し、これらも梁との固定に利用できるので、一層高い強度で梁を支柱に支持することができる。従って、事前における溶接作業や複雑な加工も低減し、現場においても迅速に施工できるので、加工コストと工数を低減することが可能となる。尚、各挟持片の内周面の曲率半径は、支柱の半径と同じか僅かに大きく設定されると共に、係る挟持片自体も弾性変形可能であるため、支柱に確実に接触して挟持し得る。
【0008】
一方、本発明における第二の構造物における支柱と梁の連結構造(請求項2)は、断面円形の支柱と、この支柱の所定の位置で当該支柱を周囲から囲む断面略半円形の一対の挟持片と、各挟持片の両端縁をそれぞれ連結するボルト・ナットと、少なくとも一方の挟持片の外側に形成した垂直なフランジ片と、梁の端部に接合され且つ上記フランジ片と面接触するフランジと、係るフランジ片及びフランジを固定するボルト・ナットと、を含上記各挟持片のフランジ片の内周側には、当該フランジ片の中間に形成されたウェブ及び該ウェブと共に凹部を形成するリブが形成されると共に、係る凹部は、上記支柱側に開口し且つ上記ボルト又はナットを収容する、ことを特徴とする。
【0009】
これによれば、一対の挟持片をボルト・ナットで支柱における所定の位置に固定して挟持し、少なくとも何れかの挟持片の外側に形成したフランジ片と、梁の端部に接合され且つ上記フランジ片と面接触するフランジとを、ボルト・ナットで固定することより、容易且つ確実に構造物における支柱と梁との連結構造を得ることができる。しかも、フランジ片の突出する外側端の他に、支柱の外周面に開口する凹部内においてもボルトの先端部やナットを収容し、これらも梁との固定に利用できるので、一層高い強度で梁を支柱に支持することができる。従って、事前の溶接作業や複雑な加工も必要もなく、現場において迅速に施工できるので、加工コストと工数を低減することが可能となる。
【0010】
また、前記一対の挟持片が、それぞれ前記フランジ片を互いに平行又は傾斜して形成しており、各フランジ片にそれぞれ異なる梁のフランジがボルト・ナットにより固定される、構造物における支柱と梁の連結構造(請求項3)も含まれる。
これによれば、各挟持片に梁を個別に連結できるので、略十字形や左右に連続する門形構造物の中間における支柱と両側の梁とを容易且つ確実に連結することができる。
更に、前記挟持片に形成される前記フランジ部又はフランジ片と前記梁の端部に接合される前記フランジとの固定は、当該フランジの上・下端部では上記挟持片の凹部に収容されるボルト・ナットにより、上記フランジの両外側部では当該フランジと上記フランジ部又はフランジ片とを貫通して締結されるボルト・ボルトにより成される、構造物における支柱と梁の連結構造(請求項4)も含まれる。
これによれば、互いに面接触する挟持片のフランジ部又はフランジ片と梁側のフランジとの上・下端部では、上記凹部に収容されるボルト・ナットにより固定され、上記フランジ部又はフランジ片とフランジとの両側端部では、これらを貫通して締結されるボルト・ナットにより固定される。従って、梁の端部では、その四周において前記挟持片と確実に連結されると共に、露出するボルト・ナットの数を低減らし、外観意匠性も向上させられる
【0011】
また、前記挟持片が、アルミニウム合金の押出形材をその押出方向と直交する方向において所要の幅寸法で切断したものである、構造物における支柱と梁の連結構造(請求項5)も含まれる。これによれば、一対の挟持片を一又は二種類の押出形材のみで形成でき、その押出方向と直交する方向で所定の幅寸法にて切断するのみで精度良く得ることができる。しかも、事前の加工を低減することができ、現場における作業性を高めることもできる。
更に、前記挟持片が、アルミニウム合金の押出形材をその押出方向と直交する方向にて所要の幅寸法で切断した半体同士を互いに接合したものである、構造物における支柱と梁の連結構造(請求項6)も含まれる。
これによれば、断面寸法が大きな挟持片であっても、当該挟持片を形成する半体同士を押出形材で成形し、且つこれらを事前に溶接等により接合して所要サイズの挟持片とすることができる。尚、上記半体には、挟持片を3つ以上に分割する形態の押出形材も含むものとする。
【0012】
加えて、前記支柱が、鉄筋コンクリート製の円柱体又は金属管からなる、構造物における支柱と梁の連結構造(請求項7)も含まれる。これにより、例えば既設の金属管やコンクリート製の電柱を活用し、これらの間に梁を容易且つ迅速に連結することができる。従って、既設の電柱に架線支持用や案内表示板支持用の梁を取付ける際等に、少ない工数により経済的に施工することができる。
尚、以上における梁は、その端部に予めフランジが形成されており、且つ挟持片のフランジ部等とボルト・ナットで連結可能な構造材であれば、アルミニウム合金以外の金属でも良い。また、係る梁の断面形状は任意であり、円形断面の他、例えば楕円形、矩形、正多角形、又は、変形多角形等の断面形状を、構造物の設置目的や梁に取付ける被支持物等に応じて自在に選定できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下において本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1(A)は、本発明における第一の連結構造10を用いた略門形の鉄道架線支持用の構造物1を示す。この構造物1は、複線の軌条3,3を挟んで立設する一対の支柱2と、この支柱2,2の上端の間に水平に架設された梁4と、各支柱2と梁4を連結する連結構造10とを有する。梁4の適所には、各軌条3の上にトロリ線5が垂下している。
各支柱2は、直径約350mmの例えば鉄筋コンクリートからなる円柱体で、梁4は外径250mmのアルミニウム合金(JIS:A 6N01−T5)の押出材からなる管材である。係る梁4の両端には、図1(B)及び図2(A),(B)に示すように、矩形の略平板で上記と同じアルミニウム合金からなるフランジ8が垂直に溶接により予め接合されており、係るフランジ8と梁4の周面との間には、上下に垂直姿勢と斜め姿勢の3枚ずつのガゼット板6が溶着されている。
【0014】
図1(B)及び図2(A),(B)に示すように、支柱2と梁4の連結構造10には、一対の挟持片11が用いられる。この挟持片11は、前記と同様のアルミニウム合金の押出形材からなり、略半円形の内周面13を有する半円形部12と、その左端(一端)の突出片(一端縁)14と、半円形部12の右端(他端)に位置し矩形で垂直なフランジ部16と、このフランジ部16の内周面13側に位置し且つ支柱2側に開口する断面略矩形の凹部18とを有する。上記突出片14には、凹み部15が垂直に複数穿設されている。係る凹み部15の形状は、図示の矩形とする他、円形等にすることもできる。
また、上記半円形部12とフランジ部16との間には、ウェブ17が介在し、且つフランジ部16の中央寄りには、支柱2の周面に当接するリブ19が形成されている。尚、フランジ部16の外側面の両端には、浅い段部16aが垂直に形成され、前記梁4のフランジ8にはこの段部16a内に入る低い凸条9が両端に垂直に突設されている。
【0015】
各挟持片11は、図3(A)に示すように、一対の押出形材(半体)11a,11bから形成される。形材11aは、四分の一の内周面13aを有する円弧部12aと、突出片14を一体に有する断面を、その長手方向に沿って連続して有している。また、形材11bは、略四分の一の内周面13bを有する円弧部12bと、ウェブ17、フランジ部16、リブ19、及びこれらに囲まれた凹部18とを一体に有する断面を、その長手方向に沿って連続して有している。
【0016】
両形材11a,11bをその押出方向と直交する方向に所定の幅寸法で切断し、図3(B)に示すように、両者の円弧部12a,12bを例えばミグ溶接Wにより接合すると共に、突出片14に複数の凹み15を穿設し、且つフランジ部16に複数の透孔16bを明けることにより、前記挟持片11を得ることができる。
尚、前記支柱2の直径が例えば150mm程度、又はこれ以下と細く、一体の押出成形で挟持片11を形成可能な場合には、図3(C)に示すように、半円形部12、突出片14、及びフランジ部16等を一体に押出成形した後、所要の幅で切断し且つ所定の位置に凹み15や透孔16bを穿設しても良い。
【0017】
図2(A)及び(B)に示すように、支柱2の上端における所定の位置に、一対の挟持片11を互いに対称に配置し、両者の突出片14同士を接近させ且つ両者のリブ19同士を接触させた状態にし、対向する両者の凹み15,15間を貫通するボルト22にナット24を螺着して仮止めする。この際、各挟持片11のフランジ部16,16は、梁4側に互いに共通する平坦面20を形成する。この平坦面20は、支柱2の外周面に対し、その接線方向に沿った姿勢になる。次に、梁4の両端のフランジ8を平坦面20、即ち各フランジ部16の外側面に接触させ、且つ各フランジ部16の段部16aにフランジ8の各凸条9を挿入する。
【0018】
次いで、梁4のフランジ8から各挟持片11のフランジ部16の透孔16bにボルト26をそれぞれ貫通させ、且つナット28を螺着する。この際、図1(B)に示したように、各凹部18内ではボルト26が通る透孔16bをその上下端部付近にのみを形成することにより、上記ナット28の螺着作業を確実に行うことができる。これに関連して、各フランジ部16の両端寄りの透孔16bは垂直方向の中間付近にのみ形成しておき、ボルト26をフランジ8から貫通してナット28を螺着する。最後に、各挟持片11の突出片14,14におけるボルト22、ナット24を更に締め込むことにより、図1(B)及び図2(A),(B)に示すように、支柱2と梁4の連結構造10を得ることができる。
尚、突出片14,14同士をボルト22、ナット24で締結する際、フランジ部16,16同士を互いに引き離す方向の力が作用するが、各突条9と段部16aとの嵌合により上記フランジ部16,16同士の離間を阻止している。また、上記突条9と段部16aとの嵌合により、締結作業時における支柱2に対する梁4及びフランジ8の回転と水平方向の移動を阻止している。また、各突条9と段部16aとの嵌合により、締め付け作業時において、支柱2に対するフランジ8及び梁4の回転と水平方向の移動とを阻止している。
【0019】
尚、図2(A)に示すように、挟持片11,11の突出片14,14間には僅かの隙間が形成され、且つ各挟持片11の内周面13は、支柱2の半径と同じかこれよりも僅かに大きい曲率半径を有しているので、最後におけるボルト22とナット24との締め込みにより、各挟持片11は弾性変形を伴って、支柱2の周面に強固に固定されると共に、フランジ部16,16において梁4を固定する。
以上のような連結構造10によれば、一又は二種類の押出形材(半体を含む)を切断し且つ簡単な加工を施すことにより挟持片11が得られ、支柱2における所定の位置にボルト22,26とナット24,28との螺着による締結作業のみにより、梁4を少ない工数で容易で確実に且つ精度良く連結することができる。しかも、各挟持片11の凹部18でもナット28をボルト26に螺着するため、外部に露出するボルト26やナット28を減らすことができる。
【0020】
更に、突出片14,14でもボルト22とナット24の大半を凹み15内に収容しているので、これらの露出を減らすことができ、各挟持片11の形状と相まって外観意匠性も向上させ得る。
従って、図1(A)に示したように、梁4の両端のフランジ8と、一対の支柱2を個別に挟み付けた一対の挟持片11とをボルト22,26とナット24,28の螺着作業により、略門形を呈する構造物1を得ることができる。尚、一本の支柱2と比較的短い梁4とを連結構造10により連結することにより、全体が逆L字形を呈する単線の軌条3における鉄道架線支持用の構造物を得ることができる。
【0021】
図4(A),(B)は、本発明における第二の連結構造30を示す。尚、前記形態と同じ要素や部分には、共通する符号を用いるものとする。
図4(A),(B)に示すように、支柱2は、前記同様の鉄筋コンクリートからなる円柱体であり、梁4も前記同様のアルミニウム合金からなる管材である。梁4の両端には、図示のように、矩形の略平板で上記と同じアルミニウム合金からなるフランジ8が垂直に溶接により予め接合され、フランジ8と梁4の周面との間には、上下に垂直姿勢と斜め姿勢の3枚ずつのガゼット板6が溶着されている。尚、フランジ8の外側面は、平坦面とされている。
【0022】
図4(A)に示すように、支柱2と梁4の連結構造30には、一対の挟持片31が用いられる。この挟持片31は、前記と同様のアルミニウム合金の押出形材からなり、略半円形の内周面33を有する半円形部32と、その両端に位置する突出片(端縁)34と、半円形部32の外側に位置し略矩形で垂直なフランジ片36と、このフランジ片36の内周面33側に位置し且つ支柱2側に開口する断面略矩形の一対の凹部38とを有する。上記フランジ片36は、一対のウェブ37を介しての両側の半円形部32と接続され、その中央には断面V形のV字溝40と、支柱2の周面と接触するリブ39とを有する。更に、フランジ片36の外側面も、平坦面とされている。
【0023】
各挟持片31は、図5(A)に示すように、一対の押出形材(半体)31aから形成される。各形材31aは、約四分の一の内周面33aを有する円弧部32aと、その一端の突出片34と、他端のウェブ37、フランジ片36a、リブ片39a、及びこれらに囲まれた凹部38とを一体に有する断面を、その長手方向に沿って連続して有している。
そして、図5(B)に示すように、両形材31aをその押出方向と直交する方向で所要幅寸法にて切断し、両者のリブ片39a同士を接触させてリブ39及びV字溝40を形成すると共に、このV字溝40に沿ってミグ溶接W等を施す。
【0024】
これにより、図5(B)に示すように、半円形部32、一体のフランジ片36、及びリブ39を有し、突出片34には複数の凹み35を穿設し、且つフランジ片36の所定の位置に透孔36cを形成することにより、挟持片31を得ることができる。尚、前記支柱2の直径が小さく、一体の押出成形で挟持片31を形成可能な場合には、図5(C)に示すように、半円形部32、一対の突出片34、及びフランジ片36等を一体に押出成形した後、所要の幅寸法で切断し且つ所定の位置に凹み35や透孔36cを穿設しても良い。
【0025】
図4(A),(B)に示すように、支柱2の上端における所定の位置に、一対の挟持片31を互いに対称に配置し、両者のリブ39を支柱2の周面にそれぞれ接触させ且つ両者の突出片34同士を接近させた状態にする。そして、対向する両者の凹み35,35間を貫通するボルト42にナット44を螺着することにより、挟持片31,31を支柱2に固定する。この際、各挟持片31のフランジ片36,36は、互いに平行で且つ支柱2の外周面に対し、接線方向に沿った姿勢になる。
次に、梁4の両端のフランジ8をフランジ片36に接触させる。
【0026】
次いで、梁4のフランジ8から図示で右側の挟持片31のフランジ片36の透孔36cにボルト46をそれぞれ貫通させ、その先端部にナット48を螺着する。この際、前記図1(B)もに示したように、各凹部38内ではボルト46が通る透孔36cをその上下端部付近にのみ形成し、上記ナット48の螺着作業を確実に行うことができる。これに関連して、フランジ片36の外端寄りの透孔36cは垂直方向の中間付近に形成しておき、ボルト46をフランジ8側から貫通し且つこれにナット48を螺着する。これにより、図4(A)及び(B)に示すように、支柱2と梁4との連結構造30を得ることができる。
【0027】
以上のような連結構造30によれば、一種類の押出形材を切断し、そのまま又は溶接により接合して簡単な加工を施すことにより挟持片31が得られ、且つ支柱2における所定の位置に、ボルト42,46とナット44,48との螺着による締結作業のみにより、梁4を少ない工数で容易で確実に且つ精度良く連結することができる。しかも、各挟持片31の凹部38でもナット48をボルト46に螺着するため、外部に露出するボルト46やナット48を減らすことができる。
更に、突出片34,34でもボルト42とナット44の大半を凹み35内に収容しているので、これらの露出を減らすことができ、各挟持片31の形状と相まって外観意匠性も向上させることも可能である。係る連結構造30を一対の支柱2と梁4の間に設けることにより、前記図1(A)の門形の構造物1が形成できる。
【0028】
尚、図6(A)に示すように、支柱2を挟持する一対の挟持片31の各フランジ片36に、それぞれ個別の梁4,4の各フランジ8をボルト46とナット48により固定する連結構造30,30を併設し、一本の支柱2に対しその両側に別個の梁4,4を互いに連続した形態で連結することもできる。これにより、側面視で略十字形を呈する構造物や左右方向に連続する複数の前記門形構造物1,1の中間部分を容易に形成することが可能となる。
【0029】
また、図6(B)に示すように、支柱2の右側に挟持片31を、左側に断面半円形の挟持片49を用いることによっても、支柱2と梁4との連結構造30を得ることができる。係る挟持片49は、半円形部32の両端縁に突出片34と複数の凹み35を形成したもので、一対の押出形材を中間縁32bで溶接Wにより接合したものである。係る挟持片30,49を併有して支柱2と梁4とを連結する連結構造30により、前記図1(A)に示した門形の構造物1を外観意匠性を高めて形成することができる。
【0030】
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。例えば、図7(A)に示すように、長円弧32cと短円弧32dからなる半円形部を有し、両端の突出片34,34を含む支柱2の直径方向とフランジ片36を含む支柱2の接線方向とが互いに傾斜する配置の断面形状を有する左側の挟持片31bと右側の挟持片31を用いることもできる。
係る挟持片31b,31をボルト42,ナット44により支柱2に固定し、各フランジ片36に個別に梁4,4のフランジ8をボルト46,ナット48を介して連結することにより、図7(A)に示すように、左右の梁4,4を互いの軸方向において傾斜する姿勢にて支柱2に連結することができる。
【0031】
また、図7(B)に示すように、上記挟持片31bを前記挟持片49と共に支柱2に固定し、且つ挟持片31bのフランジ片36と梁4のフランジ8とをボルト46,ナット48を介して連結することにより、両者の突出片34,34を含む支柱2における直径方向とフランジ片36を含む支柱2の接線方向とが互いに傾斜する配置構造とすることもできる。
更に、支柱2は、断面が円形であれば鋼管やアルミニウム合金の管材を用いても良く、且つ前記鉄筋コンクリート製の形態を含めて、その軸方向に沿って緩いテーパが外周面に付された形態のものを用いることも可能である。
【0032】
加えて、梁4及びフランジ8は、溶接等により互いに接合可能であれば、アルミニウム合金以外の金属材料を用いることもでき、且つ、梁4にはフランジ8を端部に有する断面I形やH形等の形鋼や、鋼材やアルミニウム合金等からなるアングルやチャンネル材を組み立てた所謂トラス梁も含まれる。
尚、本発明が適用される構造物には、前述した鉄道架線支持用の他、電力線支持用の塔柱形のものや、前記門形の構造物1と同様に構成し、車道を跨ぐ案内表示板を支持するものとしたり、商店街のアーケード等の骨組みや、商店街等の入口に架設する看板支持用も含まれる。
【0033】
【発明の効果】
以上において説明した本発明の第一、第二の連結構造によれば、ボルト・ナットのみにより、容易且つ確実に構造物における支柱と梁との連結構造を得ることができると共に、フランジ部又はフランジ片の突出する外側端の他に、支柱の外周面に近接する凹部内においてもボルトの先端部やナットを収容し、これらも梁との固定に利用できるので、一層高い強度で梁を支柱に支持することができる。従って、事前における溶接作業や複雑な加工も低減し、現場においても迅速に施工できるので、加工コストと工数を低減することが可能となる。
また、請求項3の連結構造によれば、第二の連結構造における一対の各挟持片に梁をそれぞれ連結できるので、略十字形や左右に連続する門形構造物の中間における支柱と両側の梁とを容易且つ確実に連結することができる。
更に、請求項4の連結構造によれば、前記梁の端部では、その四周において前記挟持片と確実に連結されると共に、露出するボルト・ナットの数も低減できる
加えて、請求項5の連結構造によれば、一対の挟持片を一又は二種類の押出形材のみで形成でき、その押出方向と直交する方向で所定幅寸法にて切断するのみで精度良く得られると共に、事前の加工を低減することができ、現場での作業性を高めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明による第一の連結構造を用いた略門形の鉄道架線支持構造物の概略図、(B)は(A)中の一点鎖線部分Bを拡大して示す斜視図。
【図2】 (A),(B)は図1(B)の連結構造を示す平面図又は側面図。
【図3】 (A),(B)は図1,2の連結構造に用いる挟持片の製造工程を示す斜視図、(C)は異なる形態の挟持片を示す斜視図。
【図4】 (A),(B)は本発明による第二の連結構造を示す平面図又は側面図。
【図5】 (A),(B)は図4の連結構造に用いる挟持片の製造工程を示す斜視図、(C)は異なる形態の挟持片を示す斜視図。
【図6】 (A),(B)は図4の連結構造の異なる形態を示す平面図。
【図7】 (A),(B)は図6(A),(B)の連結構造の各変形形態を示す平面図。
【図8】 (A)は従来における支柱と梁との連結構造を示す平面図、(B)は(A)の連結構造に用いる支柱と梁等を示す斜視図。
【符号の説明】
1……………………………構造物
2……………………………支柱
4……………………………梁
8……………………………フランジ
10,30…………………連結構造
11,31,31b,49…挟持片
11a,11b,31a……押出形材(半体)
14…………………………突出片(一端縁)
16…………………………フランジ部
17,37…………………ウェブ
18,38…………………凹部
19,39…………………リブ
20…………………………平坦面
22,26,42,46……ボルト
24,28,44,48……ナット
34…………………………突出片(端縁/両端縁)
36…………………………フランジ片

Claims (7)

  1. 断面円形の支柱と、この支柱の所定の位置で当該支柱を周囲から囲む断面略半円形の一対の挟持片と、各挟持片の一端縁を連結するボルト・ナットと、上記各挟持片の他端に位置し且つ共通する平坦面を形成する垂直なフランジ部と、梁の端部に接合され且つ上記各フランジ部と面接触するフランジと、係るフランジ部及びフランジを固定するボルト・ナットと、を含
    上記各挟持片のフランジ部の内周側には、当該フランジ部の中間に形成されたウェブ及び該ウェブと共に凹部を形成するリブが形成されると共に、係る凹部は、上記支柱側に開口し且つ上記ボルト又はナットを収容する
    ことを特徴とする構造物における支柱と梁との連結構造。
  2. 断面円形の支柱と、この支柱の所定の位置で当該支柱を周囲から囲む断面略半円形の一対の挟持片と、各挟持片の両端縁をそれぞれ連結するボルト・ナットと、少なくとも一方の挟持片の外側に形成した垂直なフランジ片と、梁の端部に接合され且つ上記フランジ片と面接触するフランジと、係るフランジ片及びフランジを固定するボルト・ナットと、を含
    上記各挟持片のフランジ片の内周側には、当該フランジ片の中間に形成されたウェブ及び該ウェブと共に凹部を形成するリブが形成されると共に、係る凹部は、上記支柱側に開口し且つ上記ボルト又はナットを収容する
    ことを特徴とする構造物における支柱と梁との連結構造。
  3. 前記一対の挟持片が、それぞれ前記フランジ片を互いに平行又は傾斜して形成しており、各フランジ片にそれぞれ異なる梁のフランジがボルト・ナットにより固定される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の構造物における支柱と梁との連結構造。
  4. 前記挟持片に形成される前記フランジ部又はフランジ片と前記梁の端部に接合される前記フランジとの固定は、当該フランジの上・下端部では上記挟持片の凹部に収容されるボルト・ナットにより、上記フランジの両外側部では当該フランジと上記フランジ部又はフランジ片とを貫通して締結されるボルト・ナットにより成される、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の構造物における支柱と梁との連結構造。
  5. 前記挟持片が、アルミニウム合金の押出形材をその押出方向と直交する方向において所要の幅寸法で切断したものである、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の構造物における支柱と梁との連結構造。
  6. 前記挟持片が、アルミニウム合金の押出形材をその押出方向と直交する方向にて所要の幅寸法で切断した半体同士を互いに接合したものである、ことを特徴とする請求項5に記載の構造物における支柱と梁との連結構造。
  7. 前記支柱が、鉄筋コンクリート製の円柱体又は金属管からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の構造物における支柱と梁との連結構造。
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