JP3656712B2 - インターホン及びそのシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は集合住宅等において設備されるインターホーンシステム、特にインターホン等のソフトウェアのバーション情報の表示に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のインターホーンシステムは、一般的には、集合玄関機、住戸機、管理用機及び通話制御装置から構成されており、集合玄関機、住戸機及び管理用機の間での通話が可能になっている。これらの機器にはマイクロコンピュータ、ROM等が内蔵されており、その機器の制御はソフトウェアによりなされる。このため、インターホーンシステムの全体の制御処理、或いは個々の機器についての制御処理を変更する場合には、ハード部品を代えるのではなく、ソフトウェアを変更することによりなされることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
インターホーンシステムの通話制御装置は、その制御の中核をなすものであり、従って、端末(集合玄関機、管理用機、住戸機)との整合が必要であり、相互にそのソフトのバーションを確認する必要がある場合がある。そのような場合には、マイクロコンピュータ、ROM等にソフトウェアのバージョン情報を予め表記しておき、そして、必要があるときには機器を分解してそのソフトウェアのバーションを確認していた。このため、従来のインターホーンシステムにおいてソフトウェアのバージョンを確認するのは面倒であるという課題があった。
【0004】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、機器のソフトウェアのバーションを簡単に確認することができるようにしたインターホンシステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインターホンシステムは、集合玄関機、管理用機、住戸機及び通話制御装置から構成され、前記通話制御装置を介して集合玄関機、管理用機及び住戸機の間で通話を行うインターホンシステムにおいて、前記通話制御装置又は住戸機は、自機のソフトウェアのバージョン情報が格納される記憶手段と、前記バージョン情報を所定の条件下において前記集合玄関機及び前記管理用機の少なくともいずれか1個に送出して表示させる演算手段とを有する。
また、本発明に係るインターホンシステムにおいて、前記集合玄関機及び前記管理用機の少なくともいずれか1個は、自機のソフトウェアのバージョン情報が格納される記憶手段と、前記自機のバージョン情報を所定の条件下において表示させる演算手段とを有する。また、前記所定の条件下は、自機の電源投入又はリセット時である
【0006】
【発明の実施の形態】
実施形態1.
図1は本発明の一実施形態に係る集合玄関機(ロビーインターホン)の内部構成を示すブロック図である。図1において、10はマイクロコンピュータであり(これに内蔵されたROMにはそのソフトウェアのバージョン情報が格納されている)、11は制御信号線L11を介して制御信号を送受する送受信回路である。12は第1通話線L21を介して音声信号を送受信するための送受信回路、13は第2通話線L31を介して音声信号を送受信するための送受信回路、14は第1通話線の送受信回路12と第2通話線の送受信回路13とを切り替えるための切替回路である。15は増幅器、16はスピーカであり、これらは切替回路14を介して送受信回路12又は13と接続され、受信した音声信号に基づいて音声を出力する。17はマイク、18は増幅器であり、マイク17からの音声信号は増幅器18で増幅されて切替回路14を介して送受信回路12又は13に送り出される。19は音声合成回路であり、マイクロコンピュータ10の制御信号に基づいて音声信号を生成して増幅器15を介してスピーカ16に出力する。
【0007】
また、21はテレビカメラ、22はテレビカメラ21からの映像信号を切り替えるための切替回路、23は切替回路22で切り替えられた映像信号を第1映像線L41に送り出すための送信回路、24は切替回路22で切り替えられた映像信号を第2映像線L51に送り出すための送信回路である。26はテンキー、27は呼出釦、28は操作表示灯である。30はドライバ、31は7セグメント表示器である。40はシステムが1通話路か2通話路か、映像システムをもっているか等の各種の機能設定をするためのディップスイッチである。41は自機のアドレスを設定するためのロータリスイッチである。これらのスイッチ40,41は電源投入時又はリセット時に読み取られてマイクロコンピュータ10に内蔵したメモリに記憶される。
【0008】
図2は図1の集合玄関機の外観図である。図において、テレビカメラ21は左上に配置され、操作表示灯28、7セグメント表示器31が順次その下方に配置され、更に符号45に示される領域にスピーカ16及びマイク17が配置される。また、右側中央部には、テンキー26及び呼出釦27が配置される。
【0009】
図3は図1の集合玄関機(ロビーインターホン)を含む集合住宅全体のシステム構成図である。図3において、TCは通話制御装置、VCは映像制御装置、EP1,EPkはマンションなどの集合住宅の集合玄関に設けられた図1の集合玄関機、SM1,SM2は集合住宅の管理室及び管理人住戸に設けられた管理人インターホン(管理用機)である。SMPは通話制御装置TCと管理人インターホンSM1とを1つのケースに収容した管理人親機である。J1〜Jnは集合住宅の各住戸に設けられたインターホン機能を備えた住戸機に更に防犯機能を備えた住戸情報盤(以下住情盤という)である。また、L11〜L13は制御線、L21〜L23は第1通話線、L31〜L33は第2通話線、L41〜L43は第1映像線、L51〜L53は第2映像線である。また、AL1,ALKは各々集合玄関機EPI,EPKに接続されたオートドアである。
【0010】
また、図3のDP1〜DPnは各住戸の玄関の外に設けられ、その住戸の住情盤J1〜Jnに接続されたドアホン、SE1は監視線LS21〜LS2nによって住情盤J1〜Jnに接続された各住戸の玄関の防犯センサ、SE2〜SEnは監視線LS21〜LS2nによって住情盤J1〜Jnに接続された各住戸の玄関以外の部分(例えばベランダに面した窓など)に設けられた防犯センサである。なお、図3の例では、防犯センサSE1〜SEnは監視線LS21〜LS2nに接続されているが、各住戸の玄関部分に設けられた防犯センサSE1は監視線LS21〜LS2nとは別系続の監視線LS11〜LS1nに接続して玄関以外の部分に設けられた防犯センサSE2〜SEnとは別の監視動作とさせるようにしても良い。
【0011】
また、図3の住情盤J1〜Jnには、7セグメント表示器31を備えていないが、インターホンのハンドセット(送受話器)、インタホンの呼出音、管理室からの放送、警報音などを流すスピーカ、集合玄関機EP1〜EPkのテレビカメラ21から送られてくる訪問者の映像を映すLCD等のモニタテレビ、各種表示灯、各種スイッチ(例えば玄関のオートドアロックを解錠するための解錠スイッチ)や、図1のマイクロコンピュータ10と同種のマイクロコンピュータや、図3の左側の機器(符号11〜14,22〜24、40,41)に相当する機器を備えている。
【0012】
また、図3の通話制御装置TCは、集合玄関機EP1〜EPkと住戸機J1〜Jnと管理用機SM1,SM2のとの間での通話に介在するものであり、そのハードウエアとして図1のセグメント表示器31を備えていないが、図1のマイクロコンピュータ10と同種のマイクロコンピュータを備えている。
【0013】
ここで、図3のシステムの概要を、集合玄関機EP1〜EPkと住情盤J1〜Jnのインターホンとの間の例で説明する。
訪問者が例えば集合玄関機EP1のテンキー26を操作して訪問すべき部屋番号例えば「102」を入力し、次に呼出スイッチ27を押すと、集合玄関機EP1の送受信回路11から制御線L11を介して通話制御装置TCに、集合玄関機EP1のアドレスと、「102」号室の部屋コード(アドレス)と呼出コードからなる呼出信号が送出される。通話制御装置TCは集合玄関機EP1から呼出信号を受信すると、空いている通話線、映像線を調べ、第2通話線と第2映像線とが使用中であれば、呼出信号と第1通話線L22及び第1映像線L42の通話・映像線指定命令を制御線L12を介して102号室の住情盤J2に送出すると共に、第1映像線L41の映像線指定命令を制御線L11を介して集合玄関機EP1に送出する。また、制御線L61を介して映像制御装置VCに映像線L41とL42を接続する命令を送出する。集合玄関機EP1では、送受信回路11を介して上記の映像線指定命令を受信し、これにより、テレビカメラ21を起動すると共に切替回路22を制御して、テレビカメラ21の出力を送信回路23を介して第1映像線L41に接続し、第1映像線L41に訪問者の映像信号を送出する。
【0014】
また、102号室の住情盤J2は、制御線L12を通じ受信した呼出信号と第1通話線L22および第1映像線L42の通話・映像線指定命令が自機のアドレスに合致しているとき、図示しない通話用と映像用の各接続スイッチを制御して第1通話線L22及び第1映像線L42をそれぞれ接続する。また、スピーカから呼出音を発し、ロビー灯を点灯し、モニタテレビを起動して第1映像線L42により送られてくる映像信号による映像を放映する。
【0015】
住情盤J2でハンドセットが取り上げられると、ハンドセットにより押下されていた住情盤J2の図示しないフックが解放され、住情盤J2から通話制御装置TCに制御線L12を介してフックオン信号が送出される。通話制御装置TCは住情盤J2からフックオン信号を受信すると、集合玄関機EP1に対し第1通話線L21の通話線指定命令を送出し、この命令を送受信回路11を介して受け取ると、集合玄関機EP1は切替回路14を制御して送受信回路12を介して第1通話線L21と接続する。これにより集合玄関機EP1と住情盤J2との間の通話路が形成され、訪問者と102号室の居住者との間で通話が行われる。
【0016】
そして、集合玄関に配置されている入出館用の自動ドアは、住情盤J2の解錠スイッチを操作すると、制御線L12、L11を介して集合玄関機EP1に解錠信号が送られ、オートドアロックAL1が解錠されて開放される。
【0017】
また、通話が終了して住情盤J2のハンドセットHSを元に戻すと、住情盤J2から制御線L12を介して通話終了信号が通話制御装置TCに送られ、通話制御装置TCは住情盤J2と集合玄関機EP1並びに映像制御装置VCに終了命令を送出する。これにより、集合玄関機EP1はテレビカメラ21をオフすると共に、切替回路14,22を制御して第1通話線L21と第1映像線L41の接続スイッチを開放し、住情盤J2はモニタテレビをオフすると共に第1通話線L22と第1映像線L42の各接続スイッチを開放し、映像制御装置VCは第1通話線L21と第1映像線L41の接続を解放する。この結果、第1通話線と第1映像線とは解放される。
【0018】
図3のシステムの概要が明らかになったところで、次に、本実施形態に特有な構成について説明する。
【0019】
図4は図3の通話制御装置TCの電源投入又はリセット時の動作を示すフローチャートである。
▲1▼電源投入又はリセットにより装置が立ち上がり、マイクロコンピュータ(図示せず)の初期設定、RAMのクリア、I/Oポートの設定等の各種の処理を行う(S11)。
▲2▼次に、ディップスイッチやロータリスイッチの設定を読み込む(S12)。
▲3▼次に、制御信号線L11,12,通話線21,22,31,32及び映像線L41,42,51,52が短絡状態になっているかどうかの検出処理を行う(S13)。
▲4▼次に、イニシャル情報を制御信号線L11,12に送出し(S14)、続いて、その通話制御装置TCのソフトウェアのバージョン情報を制御信号線L11,12に送出する(S15)。
▲5▼その後、端末存在不存在の確認のための処理(S16)、緊急ポーリング処理(S17)等を行う。なお、前記の処理(S13,S14,S16,S17)については本発明と直接関係ないのでその説明は省略する。
【0020】
図5は集合玄関機EP1,EPkの電源投入又はリセット時の動作を示すフローチャートである。
▲1▼電源投入又はリセットにより装置が立ち上がり、マイクロコンピュータ10の初期設定、RAMのクリア、I/Oポートの設定等の各種の処理を行う(S21)。
▲2▼次に、ディップスイッチ40やロータリスイッチ41の設定を読み込む(S12)。
▲3▼そして、装置が立ち上がったことを示す例えば「イニシャル」という意味の情報表示(例えばコード番号や文字等による)を7セグメント表示器31に表示させる(S23)。
▲4▼続いて、自機である集合玄関機EP1(又はEPk)のソフトウェアのバージョン情報を内蔵したROMから読み出して7セグメント表示器31に表示させる(S24)。
▲5▼このとき、通話制御装置TCからイニシャル情報が入力されているかどうかを判断し(S25)、イニシャル情報が入力されていない場合には、受信データ処理(S26)に移行する。
【0021】
▲6▼上記にて、通話制御装置TCからイニシャル情報が入力されているという判断がなされたときには、通話制御装置TCが立ち上がった旨を示す例えば「イニシャル受信」という意味の情報表示を7セグメント表示器31に表示させる(S27)。通話制御装置TCからはイニシャル情報の後に、ソフトウェアのバージョン情報が出力されるから(図4のS14,、S15参照)、次に、通話制御装置TCのソフトウェアのバージョン情報が入力されているかどうかを判断し(S28)、バージョン情報が入力されているという判断がなされたときには、通話制御装置TCのソフトウェアのバージョン情報を7セグメント表示器31に表示させる(S29)。
【0022】
図6は図5の受信データ処理の詳細を示したフローチャートである。
▲1▼まず、受信データが正常であるかどうかを判断し(S31)、正常である場合には次の処理に移行する。
▲2▼受信データが通話制御装置TCからのイニシャル情報であるかどうかを判断し(S32)、イニシャル情報が入力されている場合には通話制御装置TCが立ち上がった旨を示す例えば「イニシャル受信」という意味の情報表示を7セグメント表示器31に表示させる(S33)。
▲3▼通話制御装置TCからはイニシャル情報の後に、ソフトウェアのバージョン情報が出力されるから(図4のS14,、S15参照)、次に、受信データが通話制御装置TCのソフトウェアのバージョン情報であるかどうかを判断し(S34)、バージョン情報であるという判断がなされたときには、通話制御装置TCのソフトウェアのバージョン情報を7セグメント表示器31に表示させる(S35)。
▲4▼また、受信データが通話先からのフックオン信号である場合には(S36)、集合玄関機EP1を通話制御状態に移行する(S37)。
【0023】
以上のようにして、集合玄関機EP1,EPkは電源投入時又はリセット時に、自機のソフトウェアのバージョン情報を表示する。また、通話制御装置TCは7セグメント表示器31を備えていないので、バージョン情報を集合玄関機EP1,EPkに出力することにより、それらにバージョン情報を表示させる。
【0024】
上記の説明は集合玄関機EP1,EPkの例であるが、管理用機SM1,SM2においても同様である。管理用機SM1,SM2においても電源投入時又はリセット時に自機のソフトウェアのバージョン情報を表示し、また、通話制御装置TCからのソフトウェアのバージョン情報を表示させる。また、上記の例では住情盤J1〜Jnには7セグメント表示器31が搭載されていないのでバージョン情報を表示することができないが、7セグメント表示器31を搭載することで上記の場合と同様にしてソフトウェアのバージョン情報を表示させることができる。
【0025】
また、通話制御装置TCのソフトウェアのバージョン情報については、集合玄関機EP1,EPk、管理用機SM1,SM2及び住情盤(上記のように表示可能にした場合)J1〜Jnの全てに表示させるようにしても良いし、何れか一方にのみ表示させるようにしても良い。更に、住情盤J1〜Jnに7セグメント表示器31を搭載しない場合には、通話制御装置TCの場合と同様に、他の機器(集合玄関機EP1,EPk、管理用機SM1,SM2)にそのソフトウェアのバージョン情報を表示させるようにしても良い。また、通話制御装置TCに表示器を設け、通話制御装置TCで各機器のバージョン情報を表示させるようにしても良い。
【0026】
なお、上記の例においては電源投入時又はリセット時にバージョン情報を表示するようにしているが、本発明はおいてはそれに限定されるものではなく、適当なコマンドを用意しておいてそのコマンドを入力したときにソフトウェアのバージョン情報を表示するようにしてもよい。
【0027】
また、上記の例においてはソフトウェアのバージョン情報を7セグメント表示器に表示させる例について説明したが、本発明の表示手段はそれに限定されるものではなく、液晶表示装置等の他の表示装置も含むものである。なお、上記実施形態では管理用機を管理室に設けた例を示したが、当該管理室以外に設けるようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、自機のソフトウェアのバージョン情報を所定の条件下において自機又は他のインターホンの表示手段に表示させるようにしたことから、ソフトウェアのバージョンを確認する必要があるときでも、機器を分解する必要がなく、簡単にそのバーションを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る集合住宅玄関機の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1の集合住宅玄関機の外観図である。
【図3】図1の集合住宅玄関機を含む集合住宅全体のシステム構成図である。
【図4】図3の通話制御装置の電源投入時又はリセット時の初期段階の動作を示したフローチャートである。
【図5】集合玄関機の電源投入時又はリセット時の初期段階の動作を示したフローチャートである。
【図6】図5の受信データ処理の詳細を示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 マイクロコンピュータ
30 ドライバ
31 7セグメント表示器

Claims (3)

  1. 集合玄関機、管理用機、住戸機及び通話制御装置から構成され、前記通話制御装置を介して集合玄関機、管理用機及び住戸機の間で通話を行うインターホンシステムにおいて、
    前記通話制御装置又は住戸機は、自機のソフトウェアのバージョン情報が格納される記憶手段と、前記バージョン情報を所定の条件下において前記集合玄関機及び前記管理用機の少なくともいずれか1個に送出して表示させる演算手段とを有することを特徴とするインターホンシステム。
  2. 前記集合玄関機及び前記管理用機の少なくともいずれか1個は、自機のソフトウェアのバージョン情報が格納される記憶手段と、前記自機のバージョン情報を所定の条件下において表示させる演算手段とを有することを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム
  3. 前記所定の条件下は、自機の電源投入又はリセット時であることを特徴とする請求項1又は2記載のインターホンシステム
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