JP3647532B2 - 空調ユニット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却用熱交換器で発生した凝縮水を排水する排水口を有する空調ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調ユニットの空調ケースとして、この空調ケースを構成する一方のケースと他方のケースとの嵌合面が重力方向に対して横方向である横割り構造のものと、上記嵌合面が重力方向に対して縦方向である縦割り構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記横割り構造のものの場合、空調ケースを成形する際の型抜きの制約を受けるため、空調ケースを複数に分割しなければ空調ケースを成形できず、部品点数がアップしてしまう。そして、これに伴う大幅なコストアップが問題となっている。
【0004】
上記縦割り構造のものの場合、容易に型抜きができるため、横割り構造のものに比べて部品点数は少なくすむが、ケースの嵌合面が重力方向下方部に位置することから、この嵌合面からの凝縮水の漏れを防止するために、この嵌合面に特別なシール剤を付着している。そのため、このシール剤によるコストアップが問題となっている。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、空調ケースを縦割り構造とすることによって部品点数を少なし、かつシール剤を設けなくても、構造上の工夫をすることによって、嵌合面からの凝縮水の漏れを防止して、大幅なコストダウンを実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1〜3記載の発明は、インシュレータ(10)に形成された第1排水口(11)の径に比べて、空調ケース(2)に形成された第2排水口(12)の径の方を大きくし、
更に、空調ケース(2)の内面のうち、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)の直上方部位に、空調ケース(2)とインシュレータ(10)との隙間を上から覆うようにして、前記内面に対して壁状に突出したリブ(13)を形成し、
インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)をリブ(13)によって支持する構成としたことを特徴としている。
【0007】
これによると、冷却用熱交換器(3)で発生した凝縮水は、この熱交換器を伝って重力方向下方へ流れ落ちて、インシュレータ(10)により受け止められ、上記第1排水口(11)に集まる。ここで、第1排水口(11)から重力方向下方に排水された凝縮水が、仮にインシュレータ(10)と空調ケース(2)との隙間に入り込んだとすると、この凝縮水が、上記隙間を通って空調ケース(2)の嵌合面に達し、この嵌合面から漏れる恐れがある。
【0008】
その点、本発明では、第1排水口(11)の重力方向直下方部位に上記第2排水口(12)が形成され、しかも、この第2排水口(12)は第1排水口(11)よりも径が大きいため、第1排水口(11)から重力方向下方に排水された凝縮水は、必ず第2排水口(12)の内部を通って外部に排水される。
このように本発明では、空調ケース(2)の嵌合面が重力方向に対して縦方向となる縦割り構造として、横割り構造のものに比べて部品点数を減らすことができるとともに、インシュレータ(10)と空調ケース(2)との隙間に凝縮水が入り込むことを防止して、上記嵌合面から凝縮水が漏れることを防止できる。
また、本発明では、インシュレータ(10)を、空調ケース(2)の内面のうち、冷却用熱交換器(3)の重力方向下方部位のみに設けているから、空調ケース(2)の内面全面にわたってインシュレータ(10)を設ける場合に比べて、インシュレータ(10)の大きさを小さくできる。
ところで、冷却用熱交換器(3)に付着した凝縮水が風の影響を受けて空調ケース(2)内面に飛び散り、この内面を伝って凝縮水が流れ落ちる場合が生じる。このような場合でも、本発明では空調ケース(2)の内面のうち、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)の直上方部位に、空調ケース(2)とインシュレータ(10)との隙間を上から覆うようにして、上記内面に対して壁状に突出したリブ(13)を形成しているから、空調ケース(2)内面を伝って流れ落ちる凝縮水をリブ(13)に沿って空調ケース(2)内部に案内できる。
この結果、空調ケース(2)内面を伝って流れ落ちる凝縮水が、インシュレータ(10)と空調ケース(2)との隙間に入り込むことを防止できる。
更に、本発明は、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)をリブ(13)によって支持する構成としているから、リブ(13)によりインシュレータ(10)の位置決めを行って、インシュレータ(10)の位置ずれを防止できる。
【0009】
特に、請求項2記載の発明は、
第1排水口(11)の縁部全周が第2排水口(12)側に折れ曲がった折れ曲がり部(11a)となっており、かつこの折れ曲がり部(11a)が第2排水口(12)に嵌合していることを特徴としている。
これによると、第1排水口から排水された凝縮水は、確実に第2排水口内部を通って外部に排水されるので、インシュレータと空調ケースとの隙間に凝縮水が入り込むことを確実に防止できる。
【0010】
また、請求項3記載の発明のように、請求項1または2記載の空調ユニットにおいて、リブ(13)は、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)に対応して冷却用熱交換器(3)の底部を水平方向に囲むように形成するようにしてよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図1、2に基づいて説明する。なお、図1は、本実施形態の空調ユニットの縦断面図、図2は図1のA−A矢視断面図である。
図1に示すように、空調ユニット1は、空調ケース2の内部に、蒸発器3(冷却用熱交換器)、ヒータコア4、エアミックスドア5が収納された構成となっている。
【0014】
上記蒸発器3は、自動車のエンジン動力が伝えられたときに冷媒を圧縮する圧縮機や、凝縮器、膨張弁(それぞれ図示しない)とともに、周知の冷凍サイクルを構成する空気冷却用の熱交換器である。
上記ヒータコア4は、蒸発器3よりも空気下流側に設けられ、自身の内部を流れるエンジン冷却水を熱源として、蒸発器3からの冷風を再加熱する空気加熱用の熱交換器である。
【0015】
上記エアミックスドア5は、ヒータコア4を通る冷風量とバイパス通路6を通る冷風量との割合を調節するドアであり、図1中実線位置(最大冷房位置)から一点鎖線位置(最大暖房位置)までの範囲で回動可能に設けられている。
また、空調ケース2の空気下流側部位には、空調空気をフロントガラス内面に向けて吹き出すデフロスタ開口部7、空調空気を前席乗員の上半身に向けて吹き出すフェイス開口部8、および空調空気を前席乗員の足元に向けて吹き出すフット開口部9が形成されている。
【0016】
また、空調ケース2の蒸発器3よりも空気上流側には、図示しない送風機を収納したブロワユニットが接続されている。
また、空調ケース2は、図2からも分かるように、右側ケース2a(一方のケース)と左側ケース2b(他方のケース)とを嵌合してなる。これらのケース2a、2bの嵌合面は、重力方向(図1、2の上下方向)に対して縦方向である。
【0017】
ところで、空調ケース2の内面のうち、蒸発器3の重力方向下方部位には、発泡スチロールよりなる断熱材としてのインシュレータ10が装着されている。このインシュレータ10は、空調ケース2の内面全面にわたって装着されているのではなく、蒸発器3の底部(重力方向下方部)のみに装着されており、図からも分かるように碗形状をしている。そして、蒸発器3の底部を受ける形態となっている。
【0018】
このインシュレータ10のうちで、蒸発器3で発生した凝縮水が最も集まる部位に、この凝縮水を重力方向下方に排水する第1排水口11が形成されている。また、この第1排水口11から、インシュレータ10の重力方向上端辺10aまでの距離は、インシュレータ10内部に凝縮水が溜まった場合に、自動車の揺れに伴って空調ケース2が揺れても、この凝縮水がインシュレータ10からあふれないようにできるだけの距離である。
【0019】
また、空調ケース2のうち第1排水口11の重力方向直下方部位には、第1排水口11からの凝縮水を重力方向下方に排水する第2排水口12が形成されている。この第2排水口12の径Bは、第1排水口11の径Cよりも大きい。
また、第1排水口11の縁部全周は、第2排水口12側(図1、2の下方側)に折れ曲がった折れ曲がり部11aとなっており、この折れ曲がり部11aは、第2排水口12の内周面に嵌合している。
【0020】
また、空調ケース2の内面のうち、インシュレータ10の上端辺10aの直上方部位には、空調ケース2とインシュレータ10との隙間を上から覆うようにして、空調ケース2の内面に対して壁状に突出したリブ13が形成されている。このリブ13は、上端辺10aに対応して、蒸発器3の底部を図1、2の水平方向に囲むように形成されている。
【0021】
以上説明した構成によると、凝縮水が蒸発器3の表面を伝って重力下方に流れた場合、この凝縮水はインシュレータ10により受け止められ、第1排水口11から排水される。このとき、第2排水口12の径Bは、第1排水口11の径Cよりも大きいため、第1排水口11から排水された凝縮水は、必ず第2排水口12から排水される。
【0022】
しかも、第1排水口11の縁部に設けられた折れ曲がり部11aが、第2排水口12の内周面に嵌合しているため、凝縮水がインシュレータ10と空調ケース2との隙間に入り込むことを確実に防止できる。
また、蒸発器3に付着した凝縮水が、風の影響を受けて、空調ケース2内面のうちインシュレータ10よりも重力方向上方部位に飛び散り、この空調ケース2内面を伝って流れ落ちる場合でも、この凝縮水は、リブ13に沿ってインシュレータ10内部に案内される。従って、この場合も、凝縮水がインシュレータ10と空調ケース2との隙間に入り込むことを防止できる。
【0023】
このように本実施形態によると、空調ケース2の嵌合面が重力方向に対して縦方向となる縦割り構造であるため、横割り構造のものに比べて部品点数を減るとともに、インシュレータ10と空調ケース2との隙間に凝縮水が入り込むことを防止して、上記嵌合面から凝縮水が漏れることを防止できる。
また、インシュレータ10を、蒸発器3の下方部のみに装着しているので、空調ケース2の内面全面にわたって装着する場合に比べて、インシュレータ10の大きさ、面積を小さくすることができる。
【0024】
また、リブ13によって、インシュレータ10の上端辺10aを支持する構成であるため、インシュレータ10の位置ずれを防止することもできる。
【0025】
また、上記実施形態では、蒸発器3とヒータコア4とを収納する空調ケース2を縦割り構造として、この空調ケース2の内面に上記インシュレータ10を装着した場合について説明したが、蒸発器3のみを収納するクーラケースを縦割り構造として、このクーラケースの内面に上記インシュレータ10を装着した場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の空調ユニットの縦断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
1…空調ユニット、2…空調ケース、2a…右側ケース(一方のケース)、
2b…左側ケース(他方のケース)、3…蒸発器(冷却用熱交換器)、
10…インシュレータ、10a…上端辺、11…第1排水口、
11a…折れ曲がり部、12…第2排水口、13…リブ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却用熱交換器で発生した凝縮水を排水する排水口を有する空調ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調ユニットの空調ケースとして、この空調ケースを構成する一方のケースと他方のケースとの嵌合面が重力方向に対して横方向である横割り構造のものと、上記嵌合面が重力方向に対して縦方向である縦割り構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記横割り構造のものの場合、空調ケースを成形する際の型抜きの制約を受けるため、空調ケースを複数に分割しなければ空調ケースを成形できず、部品点数がアップしてしまう。そして、これに伴う大幅なコストアップが問題となっている。
【0004】
上記縦割り構造のものの場合、容易に型抜きができるため、横割り構造のものに比べて部品点数は少なくすむが、ケースの嵌合面が重力方向下方部に位置することから、この嵌合面からの凝縮水の漏れを防止するために、この嵌合面に特別なシール剤を付着している。そのため、このシール剤によるコストアップが問題となっている。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、空調ケースを縦割り構造とすることによって部品点数を少なし、かつシール剤を設けなくても、構造上の工夫をすることによって、嵌合面からの凝縮水の漏れを防止して、大幅なコストダウンを実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1〜3記載の発明は、インシュレータ(10)に形成された第1排水口(11)の径に比べて、空調ケース(2)に形成された第2排水口(12)の径の方を大きくし、
更に、空調ケース(2)の内面のうち、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)の直上方部位に、空調ケース(2)とインシュレータ(10)との隙間を上から覆うようにして、前記内面に対して壁状に突出したリブ(13)を形成し、
インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)をリブ(13)によって支持する構成としたことを特徴としている。
【0007】
これによると、冷却用熱交換器(3)で発生した凝縮水は、この熱交換器を伝って重力方向下方へ流れ落ちて、インシュレータ(10)により受け止められ、上記第1排水口(11)に集まる。ここで、第1排水口(11)から重力方向下方に排水された凝縮水が、仮にインシュレータ(10)と空調ケース(2)との隙間に入り込んだとすると、この凝縮水が、上記隙間を通って空調ケース(2)の嵌合面に達し、この嵌合面から漏れる恐れがある。
【0008】
その点、本発明では、第1排水口(11)の重力方向直下方部位に上記第2排水口(12)が形成され、しかも、この第2排水口(12)は第1排水口(11)よりも径が大きいため、第1排水口(11)から重力方向下方に排水された凝縮水は、必ず第2排水口(12)の内部を通って外部に排水される。
このように本発明では、空調ケース(2)の嵌合面が重力方向に対して縦方向となる縦割り構造として、横割り構造のものに比べて部品点数を減らすことができるとともに、インシュレータ(10)と空調ケース(2)との隙間に凝縮水が入り込むことを防止して、上記嵌合面から凝縮水が漏れることを防止できる。
また、本発明では、インシュレータ(10)を、空調ケース(2)の内面のうち、冷却用熱交換器(3)の重力方向下方部位のみに設けているから、空調ケース(2)の内面全面にわたってインシュレータ(10)を設ける場合に比べて、インシュレータ(10)の大きさを小さくできる。
ところで、冷却用熱交換器(3)に付着した凝縮水が風の影響を受けて空調ケース(2)内面に飛び散り、この内面を伝って凝縮水が流れ落ちる場合が生じる。このような場合でも、本発明では空調ケース(2)の内面のうち、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)の直上方部位に、空調ケース(2)とインシュレータ(10)との隙間を上から覆うようにして、上記内面に対して壁状に突出したリブ(13)を形成しているから、空調ケース(2)内面を伝って流れ落ちる凝縮水をリブ(13)に沿って空調ケース(2)内部に案内できる。
この結果、空調ケース(2)内面を伝って流れ落ちる凝縮水が、インシュレータ(10)と空調ケース(2)との隙間に入り込むことを防止できる。
更に、本発明は、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)をリブ(13)によって支持する構成としているから、リブ(13)によりインシュレータ(10)の位置決めを行って、インシュレータ(10)の位置ずれを防止できる。
【0009】
特に、請求項2記載の発明は、
第1排水口(11)の縁部全周が第2排水口(12)側に折れ曲がった折れ曲がり部(11a)となっており、かつこの折れ曲がり部(11a)が第2排水口(12)に嵌合していることを特徴としている。
これによると、第1排水口から排水された凝縮水は、確実に第2排水口内部を通って外部に排水されるので、インシュレータと空調ケースとの隙間に凝縮水が入り込むことを確実に防止できる。
【0010】
また、請求項3記載の発明のように、請求項1または2記載の空調ユニットにおいて、リブ(13)は、インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)に対応して冷却用熱交換器(3)の底部を水平方向に囲むように形成するようにしてよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図1、2に基づいて説明する。なお、図1は、本実施形態の空調ユニットの縦断面図、図2は図1のA−A矢視断面図である。
図1に示すように、空調ユニット1は、空調ケース2の内部に、蒸発器3(冷却用熱交換器)、ヒータコア4、エアミックスドア5が収納された構成となっている。
【0014】
上記蒸発器3は、自動車のエンジン動力が伝えられたときに冷媒を圧縮する圧縮機や、凝縮器、膨張弁(それぞれ図示しない)とともに、周知の冷凍サイクルを構成する空気冷却用の熱交換器である。
上記ヒータコア4は、蒸発器3よりも空気下流側に設けられ、自身の内部を流れるエンジン冷却水を熱源として、蒸発器3からの冷風を再加熱する空気加熱用の熱交換器である。
【0015】
上記エアミックスドア5は、ヒータコア4を通る冷風量とバイパス通路6を通る冷風量との割合を調節するドアであり、図1中実線位置(最大冷房位置)から一点鎖線位置(最大暖房位置)までの範囲で回動可能に設けられている。
また、空調ケース2の空気下流側部位には、空調空気をフロントガラス内面に向けて吹き出すデフロスタ開口部7、空調空気を前席乗員の上半身に向けて吹き出すフェイス開口部8、および空調空気を前席乗員の足元に向けて吹き出すフット開口部9が形成されている。
【0016】
また、空調ケース2の蒸発器3よりも空気上流側には、図示しない送風機を収納したブロワユニットが接続されている。
また、空調ケース2は、図2からも分かるように、右側ケース2a(一方のケース)と左側ケース2b(他方のケース)とを嵌合してなる。これらのケース2a、2bの嵌合面は、重力方向(図1、2の上下方向)に対して縦方向である。
【0017】
ところで、空調ケース2の内面のうち、蒸発器3の重力方向下方部位には、発泡スチロールよりなる断熱材としてのインシュレータ10が装着されている。このインシュレータ10は、空調ケース2の内面全面にわたって装着されているのではなく、蒸発器3の底部(重力方向下方部)のみに装着されており、図からも分かるように碗形状をしている。そして、蒸発器3の底部を受ける形態となっている。
【0018】
このインシュレータ10のうちで、蒸発器3で発生した凝縮水が最も集まる部位に、この凝縮水を重力方向下方に排水する第1排水口11が形成されている。また、この第1排水口11から、インシュレータ10の重力方向上端辺10aまでの距離は、インシュレータ10内部に凝縮水が溜まった場合に、自動車の揺れに伴って空調ケース2が揺れても、この凝縮水がインシュレータ10からあふれないようにできるだけの距離である。
【0019】
また、空調ケース2のうち第1排水口11の重力方向直下方部位には、第1排水口11からの凝縮水を重力方向下方に排水する第2排水口12が形成されている。この第2排水口12の径Bは、第1排水口11の径Cよりも大きい。
また、第1排水口11の縁部全周は、第2排水口12側(図1、2の下方側)に折れ曲がった折れ曲がり部11aとなっており、この折れ曲がり部11aは、第2排水口12の内周面に嵌合している。
【0020】
また、空調ケース2の内面のうち、インシュレータ10の上端辺10aの直上方部位には、空調ケース2とインシュレータ10との隙間を上から覆うようにして、空調ケース2の内面に対して壁状に突出したリブ13が形成されている。このリブ13は、上端辺10aに対応して、蒸発器3の底部を図1、2の水平方向に囲むように形成されている。
【0021】
以上説明した構成によると、凝縮水が蒸発器3の表面を伝って重力下方に流れた場合、この凝縮水はインシュレータ10により受け止められ、第1排水口11から排水される。このとき、第2排水口12の径Bは、第1排水口11の径Cよりも大きいため、第1排水口11から排水された凝縮水は、必ず第2排水口12から排水される。
【0022】
しかも、第1排水口11の縁部に設けられた折れ曲がり部11aが、第2排水口12の内周面に嵌合しているため、凝縮水がインシュレータ10と空調ケース2との隙間に入り込むことを確実に防止できる。
また、蒸発器3に付着した凝縮水が、風の影響を受けて、空調ケース2内面のうちインシュレータ10よりも重力方向上方部位に飛び散り、この空調ケース2内面を伝って流れ落ちる場合でも、この凝縮水は、リブ13に沿ってインシュレータ10内部に案内される。従って、この場合も、凝縮水がインシュレータ10と空調ケース2との隙間に入り込むことを防止できる。
【0023】
このように本実施形態によると、空調ケース2の嵌合面が重力方向に対して縦方向となる縦割り構造であるため、横割り構造のものに比べて部品点数を減るとともに、インシュレータ10と空調ケース2との隙間に凝縮水が入り込むことを防止して、上記嵌合面から凝縮水が漏れることを防止できる。
また、インシュレータ10を、蒸発器3の下方部のみに装着しているので、空調ケース2の内面全面にわたって装着する場合に比べて、インシュレータ10の大きさ、面積を小さくすることができる。
【0024】
また、リブ13によって、インシュレータ10の上端辺10aを支持する構成であるため、インシュレータ10の位置ずれを防止することもできる。
【0025】
また、上記実施形態では、蒸発器3とヒータコア4とを収納する空調ケース2を縦割り構造として、この空調ケース2の内面に上記インシュレータ10を装着した場合について説明したが、蒸発器3のみを収納するクーラケースを縦割り構造として、このクーラケースの内面に上記インシュレータ10を装着した場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の空調ユニットの縦断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
1…空調ユニット、2…空調ケース、2a…右側ケース(一方のケース)、
2b…左側ケース(他方のケース)、3…蒸発器(冷却用熱交換器)、
10…インシュレータ、10a…上端辺、11…第1排水口、
11a…折れ曲がり部、12…第2排水口、13…リブ。
Claims (3)
- 一方のケース(2a)と他方のケース(2b)とを嵌合してなり、かつこれらのケース(2a、2b)の嵌合面が重力方向に対して縦方向である空調ケース(2)、およびこの空調ケース(2)内に収納された冷却用熱交換器(3)を備えた空調ユニットにおいて、
前記空調ケース(2)の内面のうち、前記冷却用熱交換器(3)の重力方向下方部位のみに設けられたインシュレータ(10)と、
このインシュレータ(10)のうち、前記冷却用熱交換器(3)で発生した凝縮水が集まる部位に形成され、この凝縮水を重力方向下方に排水する第1排水口(11)と、
前記空調ケース(2)のうち前記第1排水口(11)の重力方向直下方部位に形成され、前記凝縮水を重力方向下方に排水する第2排水口(12)とを有し、
前記第1排水口(11)の径に比べて、前記第2排水口(12)の径の方が大きくなっており、
更に、前記空調ケース(2)の内面のうち、前記インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)の直上方部位に、前記空調ケース(2)と前記インシュレータ(10)との隙間を上から覆うようにして、前記内面に対して壁状に突出したリブ(13)が形成され、
前記インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)が前記リブ(13)によって支持される構成としたことを特徴とする空調ユニット。 - 前記第1排水口(11)の縁部の全周は、前記第2排水口(12)側に折れ曲がった折れ曲がり部(11a)となっており、この折れ曲がり部(11a)が前記第2排水口(12)に嵌合していることを特徴とする請求項1記載の空調ユニット。
- 前記リブ(13)は、前記インシュレータ(10)の重力方向上端辺(10a)に対応して前記冷却用熱交換器(3)の底部を水平方向に囲むように形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の空調ユニット。
Priority Applications (1)
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JP01673696A JP3647532B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 空調ユニット |
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JPH09207554A JPH09207554A (ja) | 1997-08-12 |
JP3647532B2 true JP3647532B2 (ja) | 2005-05-11 |
Family
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Family Applications (1)
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JP01673696A Expired - Fee Related JP3647532B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 空調ユニット |
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Families Citing this family (6)
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KR100678424B1 (ko) * | 2001-02-28 | 2007-02-05 | 한라공조주식회사 | 차량 공조장치의 증발기용 인슐레이터 |
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