JP3640477B2 - 無段変速機における油圧制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライブプーリ及びドリブンプーリに無端ベルトを巻き掛けてなる無段変速機に関し、特に、その変速比を油圧で制御するための油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10(A)は従来のベルト式無段変速機の油圧制御装置の概略を示すもので、オイルポンプの吐出圧をPHレギュレータバルブ及びPLレギュレータバルブで調圧し、両レギュレータバルブが出力する高圧のPH圧と低圧のPL圧とを四方弁で切り換えることにより、ドライブプーリにPH圧を供給するとともにドリブンプーリにPL圧を供給して変速比をOD側に変化させ、或いはドライブプーリにPL圧を供給するとともにドリブンプーリにPH圧を供給して変速比をLOW側に変化させるようになっている。そして前記PHレギュレータバルブ及びPLレギュレータバルブは共通のソレノイドバルブAにより制御され、前記四方弁はソレノイドバルブBにより制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のものは、図10(B)に示すように、ソレノイドバルブAの制御量が決まるとPH圧及びPL圧の差圧も決まってしまい、ベルト式無段変速機の変速時間を任意に制御することができなかった。しかも、上記従来のものが用いている四方弁は、スプールのグルーブとバルブボディのポートとのオーバラップ量の寸法管理が難しいだけでなく、図10(C)に示すように、スプールのストロークに対する出力油圧の変化が急激であるために精密な変速制御が難しいという問題があった。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、安定したプーリ圧が出力可能であって且つ変速時間の制御が可能であり、しかも前記四方弁が不要である無段変速機における油圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、ドライブプーリ及びドリブンプーリに無端ベルトを巻き掛けてなり、ドライブプーリの油室及びドリブンプーリの油室にそれぞれドライブプーリ圧及びドリブンプーリ圧を供給することにより、両プーリの溝幅を変化させて変速比を制御する無段変速機において、ライン圧を出力するレギュレータバルブと、第1制御圧を出力する第1ソレノイドバルブと、第1制御圧によりライン圧を調圧して前記ドライブプーリ圧を出力する第1コントロールバルブと、第2制御圧を出力する第2ソレノイドバルブと、第2制御圧によりライン圧を調圧して前記ドリブンプーリ圧を出力する第2コントロールバルブと、レギュレータバルブが出力するライン圧よりも低圧であって、該ライン圧を調圧するのに用いられる第3制御圧を出力する第3ソレノイドバルブと、第1〜第3ソレノイドバルブに接続され、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させて変速を行い、また第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブに印加する電流値を固定して変速比をホールドする制御手段とを備えており、レギュレータバルブが出力するライン圧の変化量を第3制御圧の変化量に比例させ、第1コントロールバルブのスプールをドライブプーリ圧及び第3制御圧で相反する方向に付勢して該スプールを釣合い位置に保持すると共に、第2コントロールバルブのスプールをドリブンプーリ圧及び第3制御圧で相反する方向に付勢して該スプールを釣合い位置に保持することを特徴とし、また請求項2の発明は、請求項1の前記特徴に加えて、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させて変速を行うときに、第1コントロールバルブが出力するドライブプーリ圧と、第2コントロールバルブが出力するドリブンプーリ圧とのうち、印加する電流値が固定される側のソレノイドバルブにより制御されるコントロールバルブが出力する方が低圧側プーリ圧となり、また印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブにより制御されるコントロールバルブが出力する方が高圧側プーリ圧となり、その高圧側プーリ圧が、前記印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブに印加した電流値の変化に応じた差圧を、前記低圧側プーリ圧に対して有することを特徴とする。
【0006】
上記請求項1の構成によれば、第1、第2ソレノイドバルブに印加する電流値を両方とも固定すると、ライン圧が第1、第2ソレノイドバルブで調圧されずにドライブプーリ圧及びドリブンプーリ圧として出力され、変速比がホールドされる。第2ソレノイドバルブに印加する電流値を固定して第1ソレノイドバルブに印加する電流値を変化させると、第1ソレノイドバルブが出力する第1制御圧が変化して第1コントロールバルブが出力するドライブプーリ圧が変化し、両プーリ圧の差圧により変速比が変化する。逆に第1ソレノイドバルブに印加する電流値を固定して第2ソレノイドバルブに印加する電流値を変化させると、第2ソレノイドバルブが出力する第2制御圧が変化して第2コントロールバルブが出力するドリブンプーリ圧が変化し、両プーリ圧の差圧により変速比が変化する。
【0007】
変化させる電流値に応じてドライブプーリ圧及びドリブンプーリ圧の差圧が任意に変化するので、変速時間を制御することができる。またドライブプーリ圧及びドリブンプーリ圧がそれぞれ第1コントロールバルブ及び第2コントロールバルブによって別個に制御されるので油圧制御系の安定性が向上する。また第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの電流値が同時に変化することがないので、制御手段の負荷が軽減される。
【0008】
また、第3ソレノイドバルブが出力する第3制御圧が変化するとレギュレータバルブが出力するライン圧が変化するため、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの電流値を固定して変速比をホールドする際に、ライン圧を低下させて油圧負荷を軽減することができる。
【0009】
さらに、ライン圧よりも低圧の第3制御圧の変化に比例してレギュレータバルブが出力するライン圧が変化するため、コントロールバルブのスプールをドライブプーリ圧及び第3制御圧で相反する方向に付勢することにより、スプールを釣合い位置に保持してライン圧の変化にプーリ圧の変化を追従させることができる。このとき、前記追従のための油圧として、ライン圧よりも低圧の第3制御圧を使用しているので、ライン圧を使用する場合に比べてオイルのリーク量を減少させることができる。
【0010】
また特に請求項2の上記構成によれば、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させて変速を行うときに、第1コントロールバルブが出力するドライブプーリ圧と、第2コントロールバルブが出力するドリブンプーリ圧とのうち、印加する電流値が固定される側のソレノイドバルブにより制御されるコントロールバルブが出力する方が低圧側プーリ圧となり、また印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブにより制御されるコントロールバルブが出力する方が高圧側プーリ圧となり、その高圧側プーリ圧は、前記印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブに印加した電流値の変化に応じた差圧を、前記低圧側プーリ圧に対して有する。これにより、高圧側プーリ圧の精度は差圧の誤差分だけ低下するのに対し、制御上高い精度が要求される低圧側プーリ圧は前記差圧の誤差の影響を受けないため、その精度を維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した参考例および本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図4は参考例を示すもので、図1は車両の動力伝達系を示すスケルトン図、図2はベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図、図3はレギュレータバルブの油圧出力特性を示すグラフ、図4はコントロールバルブの油圧出力特性を示すグラフである。
【0013】
図1に示すように、車両用のベルト式無段変速機Tは平行に配置されたインプットシャフト1及びアウトプットシャフト2を備えており、エンジンEのクランクシャフト3の右端は、フライホイール付きダンパー4を介してインプットシャフト1の左端に接続される。
【0014】
インプットシャフト1に支持されたドライブプーリ5は、該インプットシャフト1に対して相対回転自在な固定側プーリ半体51 と、この固定側プーリ半体51 に対して軸方向摺動自在な可動側プーリ半体52 とを備える。可動側プーリ半体52 は、油室6に作用する油圧により固定側プーリ半体51 との間の溝幅が可変である。アウトプットシャフト2に支持されたドリブンプーリ7は、該アウトプットシャフト2に一体に形成された固定側プーリ半体71 と、この固定側プーリ半体71 に対して軸方向摺動自在な可動側プーリ半体72 とを備える。可動側プーリ半体72 は、油室8に作用する油圧により固定側プーリ半体71 との間の溝幅が可変である。そしてドライブプーリ5とドリブンプーリ7との間に、2条のストラップに多数の押し駒を装着した無端ベルト9が巻き掛けられる。
【0015】
インプットシャフト1の右端に、前進変速段を確立する際に係合してインプットシャフト1の回転を同方向にドライブプーリ5に伝達するフォワードクラッチ10と、後進変速段を確立する際に係合してインプットシャフト1の回転を逆方向にドライブプーリ5に伝達するリバースブレーキ11とを備えた、遊星歯車機構よりなる前後進切換機構12が設けられる。
【0016】
アウトプットシャフト2の左端に設けられる発進用クラッチ13は、アウトプットシャフト2に相対回転自在に支持した第1中間ギヤ14を、アウトプットシャフト2と一体のドリブンプーリ7の固定側プーリ半体71 に結合する。アウトプットシャフト2と平行に配置された中間軸15に、前記第1中間ギヤ14に噛合する第2中間ギヤ16が設けられる。ディファレンシャル17のギヤボックス18に設けた入力ギヤ19に、前記中間軸15に設けた第3中間ギヤ20が噛合する。ギヤボックス18にピニオンシャフト51を介して支持した一対のピニオン52,52に、ギヤボックス18に相対回転自在に支持した左車軸53及び右車軸54の先端に設けたサイドギヤ55,56が噛合する。左車軸53及び右車軸54の先端にそれぞれ駆動輪W,Wが接続される。
【0017】
電子制御ユニットUeにはアクセル開度センサS1 、エンジン回転数センサS2 、吸気負圧センサS3 等の信号が入力される。電子制御ユニットUeは前記各センサS1 〜S3 からの信号に基づいて油圧制御ユニットUhに制御信号を出力し、油圧制御ユニットUhは前記ドライブプーリ5及びドリブンプーリ7の溝幅、即ちベルト式無段変速機Tの変速比と、フォワードクラッチ10の係合状態と、リバースブレーキ11の係合状態と、発進用クラッチ13の係合状態とを制御する。
【0018】
次に、前後進切換機構12の構造を説明する。インプットシャフト1の右端に設けられた遊星歯車機構41は、インプットシャフト1にスプライン結合したサンギヤ42と、インプットシャフト1に相対回転自在に支持した一対の板体よりなるプラネタリキャリヤ431 ,432 と、プラネタリキャリヤ431 ,432 に回転自在に支持されて前記サンギヤ42に噛合する3個のインナーピニオン44…と、プラネタリキャリヤ431 ,432 に回転自在に支持されて前記インナーピニオン44…に噛合する3個のアウターピニオン45…と、アウターピニオン45…に噛合するリングギヤ46と、リングギヤ46をインプットシャフト1の外周に相対回転自在に支持するリングギヤ支持部材47とから構成される。
【0019】
次に、前述の構成を備えた参考例の作用について説明する。
【0020】
セレクトレバーでフォワードレンジを選択すると、電子制御ユニットUeからの指令で先ずフォワードクラッチ10が係合し、その結果インプットシャフト1はドライブプーリ5に一体に結合される。続いて発進用クラッチ13が係合し、エンジンEのトルクがインプットシャフト1、ドライブプーリ5、無端ベルト9、ドリブンプーリ7、アウトプットシャフト2及びディファレンシャル17を経て駆動輪W,Wに伝達され、車両は前進発進する。
【0021】
セレクトレバーでリバースレンジを選択すると、電子制御ユニットUeからの指令でリバースブレーキ11が係合し、リングギヤ支持部材47及びリングギヤ46をケーシングに結合して回転不能に固定する。回転するサンギヤ42と固定されたリングギヤ46とに噛合するインナーピニオン44…及びアウターピニオン45…は、自転しながらプラネタリキャリヤ431 ,432 と共に公転する。その結果、プラネタリキャリヤ431 ,432 に結合されたドライブプーリ5がインプットシャフト1の回転方向と逆方向に且つ減速されて駆動されるため、車両は後進発進する。
【0022】
このとき、ベルト式無段変速機Tのドライブプーリ5の油室6及びドリブンプーリ7の油室8に作用する油圧を油圧制御ユニットUhで制御することにより変速比が無段階に調整される。即ち、ドライブプーリ5の油室6に作用する油圧に対してドリブンプーリ7の油室8に作用する油圧を相対的に増加させれば、ドリブンプーリ7の溝幅が減少して有効半径が増加し、これに伴ってドライブプーリ5の溝幅が増加して有効半径が減少するため、ベルト式無段変速機Tの変速比はLOWに向かって無段階に変化する。逆にドリブンプーリ7の油室8に作用する油圧に対してドライブプーリ5の油室6に作用する油圧を相対的に増加させれば、ドライブプーリ5の溝幅が減少して有効半径が増加し、これに伴ってドリブンプーリ7の溝幅が増加して有効半径が減少するため、ベルト式無段変速機Tの変速比はODに向かって無段階に変化する。
【0023】
次に、図2に基づいてベルト式無段変速機Tの油圧制御ユニットUhの構造を説明する。
【0024】
オイルポンプ57が吐出するオイルはレギュレータバルブ22を介してPH圧(ライン圧)に減圧され、このPH圧はモジュレータバルブ23を介してPM圧(モジュレータ圧)まで更に減圧される。PH圧はドライブプーリコントロールバルブ24DRにより調圧され、ドライブプーリ圧PDRとしてドライブプーリ5の油室6に伝達される。またPH圧はドリブンプーリコントロールバルブ24DNにより調圧され、ドリブンプーリ圧PDNとしてドリブンプーリ7の油室8に伝達される。
【0025】
レギュレータバルブ22はスプリング25で左向きに付勢されたスプール26を備えており、ポートP1 に供給されるPA圧の増加に応じてスプール26が左動することにより、オイルポンプ57の吐出圧を調圧してポートP2 からPH圧として出力する。モジュレータバルブ23はスプリング27で左向きに付勢されたスプール28を備えており、レギュレータバルブ22からポートP1 に供給されるPH圧を減圧してポートP2 からPM圧として出力する。
【0026】
ブリードソレノイドバルブよりなるソレノイドバルブSOL−Aは、モジュレータバルブ23が出力するPM圧を元圧として調圧し、レギュレータバルブ22を制御するPA圧を出力する。図3に示すように、PA圧が0kPaから500kPaまで変化する間に、PH圧は700kPaから3200kPaまでリニアに変化する。
【0027】
ドライブプーリコントロールバルブ24DR及びドリブンプーリコントロールバルブ24DNは実質的に同一構造を有するものであり、スプリング29で右向きに付勢されたスプール30を備える。両コントロールバルブ24DR,24DNのポートP1 にはPH圧が入力され、またポートP2 にはPM圧をブリードソレノイドバルブよりなるソレノイドバルブSOL−Bで調圧したPB圧、或いはPM圧をブリードソレノイドバルブよりなるソレノイドバルブSOL−Cで調圧したPC圧が入力される。そしてPB圧或いはPC圧が増加すると、スプール30が左動してポートP3 から両プーリ5,7の油室6,8に出力されるドライブプーリ圧PDR或いはドリブンプーリ圧PDNが増加する。
【0028】
図4(A)はPB圧の変化に対するドライブプーリ圧PDRの変化を示すもので、PB圧が0kPaから450kPaまで増加すると、ドライブプーリ圧PDRはPL圧(PH圧−α)からPH圧までリニアに増加する。尚、ここでPH圧は可変であり、前記ソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧の変化に応じて変化する(図3参照)。ドリブンプーリ圧PDNの変化特性も前記ドライブプーリ圧PDRの変化特性と同一であり、PC圧が0kPaから450kPaまで増加すると、ドリブンプーリ圧PDNはPL圧(PH圧−β)からPH圧までリニアに増加する。前記α及びβは定数であって、参考例では共に1000kPaに設定されている。
【0029】
3個のソレノイドバルブSOL−A,SOL−B,SOL−Cは、マイクロコンピュータよりなる電子制御ユニットUeに接続されて制御される。
【0030】
次に、前述の構成を備えた参考例の作用について説明する。
【0031】
ベルト式無段変速機Tの変速比をホールドするとき、ソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cが出力するPB圧及びPC圧を共に0に設定する。その結果、ドライブプーリ5の油室6に伝達されるドライブプーリ圧PDR及びドリブンプーリ7の油室8に伝達されるドリブンプーリ圧PDNが何れもPL圧(PH圧−1000kPa)に等しくなり、両プーリ5,7の溝幅が固定されて変速比がホールドされる。このとき、ソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧を低下させてレギュレータバルブ22が出力するPH圧を低下させることにより、ベルト式無段変速機Tの変速比をホールドしたまま、オイルポンプ57の負荷を軽減して燃料消費量を減少させることができる。
【0032】
ベルト式無段変速機Tの変速比をLOW側からOD側に変化させるには、ソレノイドバルブSOL−Cが出力するPC圧を0に保ったまま、ソレノイドバルブSOL−Bが出力するPB圧を0から増加させれば良い。これにより、ドリブンプーリ圧PDNがPL圧(PH圧−1000kPa)に保たれたまま、ドライブプーリ圧PDRがPL圧からPH圧に向けて増加するため、PH圧が作用するドライブプーリ5の可動側プーリ半体52 が固定側プーリ半体51 に接近して溝幅が減少し、且つPL圧が作用するドリブンプーリ7の可動側プーリ半体72 が固定側プーリ半体71 から離反して溝幅が増加し、変速比がLOW側からOD側に変化する。
【0033】
逆に、ベルト式無段変速機Tの変速比をOD側からLOW側に変化させるには、ソレノイドバルブSOL−Bが出力するPB圧を0に保ったまま、ソレノイドバルブSOL−Cが出力するPC圧を0から増加させれば良い。これにより、ドライブプーリ圧PDRがPL圧(PH圧−1000kPa)に保たれたまま、ドリブンプーリ圧PDNがPL圧からPH圧に向けて増加するため、PH圧が作用するドリブンプーリ7の可動側プーリ半体72 が固定側プーリ半体71 に接近して溝幅が減少し、且つPL圧が作用するドライブプーリ5の可動側プーリ半体52 が固定側プーリ半体51 から離反して溝幅が増加し、変速比がOD側からLOW側に変化する。
【0034】
上述したように、PH圧、ドライブプーリ圧PDR及びドリブンプーリ圧PDNを別個のソレノイドバルブSOL−A,SOL−B,SOL−Cで調圧することができるので、油圧制御系の安定性が向上する。またソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cの一方の出力油圧を0にして他方の出力油圧を変化させることにより、PL圧に対してPH圧が変化するので、PH圧及びPL圧の差圧を任意に設定して無段変速機Tの変速に要する時間を制御することができる。更に、2個のソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cは同時に作動することがないため、ソレノイドバルブSOL−Aを含めて最大2個のソレノイドバルブSOL−A,SOL−B,SOL−Cを同時に作動させれば良く、これにより制御系を簡素化することができる。
【0035】
また、従来使用していた四方弁は、スプールのグルーブとバルブボディのポートとのオーバラップ量の寸法管理が難しく、且つスプールのストロークに対する出力油圧の変化量が大きいために精密な制御が難しいという問題があったが、その四方弁を廃止したことにより上記問題が解決される。更に制御系のフェイルによりソレノイドバルブSOL−A,SOL−B,SOL−Cへの通電が遮断されたとき、ベルト式無段変速機Tの変速比がそのままホールドされ、OD側或いはLOW側に急変することが防止される。
【0036】
図5及び図6は本発明の第1実施例を示すもので、図5はベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図、図3はコントロールバルブ24DR,24DNの拡大図である。
【0037】
第1実施例は、PH圧の変化にプーリ圧PDR,PDNを追従させるためのドライブプーリコントロールバルブ24DR及びドリブンプーリコントロールバルブ24DNの構造において参考例と異なっており、その他の構造は参考例と実質的に同一である。両コントロールバルブ24DR,24DNの構造は同一であるため、代表としてドライブプーリコントロールバルブ24DRについて説明を行う。
【0038】
図6(A)は参考例のドライブプーリコントロールバルブ24DRを示すものであり、ポートP1 及びポートP4 にはPH圧が入力され、ポートP2 にはPB圧が入力され、ポートP5 にはプーリ圧PDRが入力され、ポートP3 からプーリ圧PDRが出力される。ポートP4 に入力されるPH圧はスプール30を左向きに付勢し、ポートP5 に入力されるプーリ圧PDRはスプール30を右向きに付勢する。PH圧が作用するスプール30の受圧面積A1 とし、プーリ圧PDRが作用するスプール30の受圧面積A2 とすると、PH圧がΔPHだけ増減し、プーリ圧PDRがΔPDRだけ増減したときに、スプール30が移動せずに釣合い位置に保たれるには、
A1 ×ΔPH=A2 ×ΔPDR …(1)
が成立する必要がある。従って、(1)式において受圧面積A1 =A2 に設定すれば、ΔPHとΔPDRとを一致させ、PH圧の変化にプーリ圧PDRの変化を追従させることができる。
【0039】
一方、図6(B)から明らかなように、第1実施例では前記ポートP4 に、PH圧ではなく、ソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧が入力される。つまり、第1実施例は、PH圧の変化にプーリ圧PDRを追従させるべく、ポートP4 に入力する圧力として、参考例のPH圧に代えてPA圧を用いた点で異なっている。
【0040】
図3から明らかなようにPA圧の変化量ΔPAに対するPH圧の変化量ΔPHの比は一定であり、従ってKを定数として、
ΔPA=K×ΔPH …(2)
が成立する。
【0041】
PA圧がΔPAだけ増減し、プーリ圧PDRがΔPDRだけ増減したときに、スプール30が移動せずに釣合い位置に保たれるには、
A1 ×ΔPA=A2 ×ΔPDR …(3)
が成立する必要がある。式(2)を用いて式(3)を変形すると、
A1 ×K×ΔPH=A2 ×ΔPDR …(4)
が成立する。従って、(1)式において受圧面積A1 ,A2 を、
A1 ×K=A2 …(5)
となるように設定しておけば、ΔPHとΔPDRとを一致させてPH圧の変化にプーリ圧PDRの変化を追従させることができる。
【0042】
ところで、エンジンEの低速運転時にはオイルポンプ57の回転数が低下して吐出油量が減少するため、電子制御ユニットUeからソレノイドバルブSOL−Aへの指令値(即ち、レギュレータバルブ22に対するソレノイドバルブSOL−Aの出力油圧)に係わらず、レギュレータバルブ22が出力するPH圧が設定値を下回ることがある。従って、参考例の如く、PH圧をコントロールバルブ24DRのポートP4 に入力してPHの変化にプーリ圧PDRを自動追従させようとしても、設定値を下回ったPH圧にプーリ圧PDRが追従してPL圧を割り込んでしまう可能性がある。
【0043】
しかしながら、第1実施例では、コントロールバルブ24DRのポートP4 に入力されるPA圧がPH圧よりも低いPM圧を元圧としているため、上記不具合は回避される。なぜならば、エンジンEの低速運転時にPH圧が設定値を下回っても、PH圧よりも低いPM圧は設定値に維持されるため、PM圧を元圧とするPA圧も設定値に維持される。従って、PA圧に基づいてプーリ圧PDRを追従させれば、PH圧の低下によりプーリ圧PDRが低下してPL圧を割り込むのを回避することができる。
【0044】
また、コントロールバルブ24DRのポートP4 に高圧のPH圧を入力するとオイルのリーク量が増加して油圧低下の要因となるが、前記高圧のPH圧に代えて低圧のPA圧を使用することにより、オイルのリーク量を減少させてオイルポンプ57の負荷を軽減することができる。
【0045】
図7〜図9は本発明の第2実施例を示すもので、図7はベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図、図8はレギュレータバルブの油圧出力特性を示すグラフ、図9はコントロールバルブの油圧出力特性を示すグラフである。
【0046】
図7に示すように、第2実施例の油圧回路は第1実施例の油圧回路(図5参照)と類似しており、その相違点はレギュレータバルブ22及びコントロールバルブ24DR,24DNの特性が異なる点と、ソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cとしてブリードソレノイドバルブに代えて三方型デューティソレノイドバルブを採用した点である。
【0047】
第1実施例と同様に、レギュレータバルブ22が出力するライン圧は、両コントロールバルブ24DR,24DNのポートP1 ,P1 に入力され、またモジュレータバルブ23が出力するPM圧を元圧としてソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧は、レギュレータバルブ22のポートP1 と、両コントロールバルブ24DR,24DNのポートP4 ,P4 とに入力され、更にPM圧を元圧としてソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cが出力するPB圧及びPC圧は、両コントロールバルブ24DR,24DNのポートP2 ,P2 にそれぞれ入力される。
【0048】
レギュレータバルブ22が出力するライン圧は、後述するPL圧に所定の差圧(実施例では1000kPa)を加算した圧力であって、そのライン圧はソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧によって制御される。図8に示すように、前記ライン圧はPA圧が0kPaから500kPaまで変化する間に、1300kPaから3500kPaまでリニアに変化する。
【0049】
一方、両コントロールバルブ24DR,24DNは元圧であるライン圧を調圧してプーリ圧PDR,PDNとして出力するもので、図9(A),(B)に示すように、両コントロールバルブ24DR,24DNは、ソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cが出力するPB圧又はPC圧が0kPaのときに前記PL圧を出力し、PB圧又はPC圧が450kPaのときに前記ライン圧(PL圧+差圧)を出力する。つまり、PB圧又はPC圧が0kPaのとき、PA圧の変化に応じてライン圧(PL圧+差圧)とプーリ圧PDR,PDN(PL圧)とが変化し、その際に前記差圧は一定値(1000kPa)に保持される。そしてPB圧又はPC圧を0kPaから450kPaまで増加させると、前記差圧が1000kPaから0kPaまで減少し、最終的にプーリ圧PDR,PDNはライン圧(PL圧+差圧)まで増加する。
【0050】
以上のことから、ベルト式無段変速機Tの変速比をホールドするとき、ソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cが出力するPB圧及びPC圧を共に0に設定する。その結果、ドライブプーリ5の油室6に伝達されるドライブプーリ圧PDR及びドリブンプーリ7の油室14に伝達されるドリブンプーリ圧PDNが何れもPL圧に等しくなり、両プーリ5,7の溝幅が固定されて変速比がホールドされる。このとき、ソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧を低下させてPL圧を低下させれば、ベルト式無段変速機Tの変速比をホールドしたまま、オイルポンプ57の負荷を軽減して燃料消費量を減少させることができる。
【0051】
ベルト式無段変速機Tの変速比をLOW側からOD側に変化させるには、ソレノイドバルブSOL−Cが出力するPC圧を0に保ったまま、ソレノイドバルブSOL−Bが出力するPB圧を0から増加させれば良い。これにより、ドリブンプーリ圧PDNがPL圧に保たれたまま、ドライブプーリ圧PDRがPL圧からライン圧(PL圧+差圧)に向けて増加するため、変速比がLOW側からOD側に変化する。逆に、ベルト式無段変速機Tの変速比をOD側からLOW側に変化させるには、ソレノイドバルブSOL−Bが出力するPB圧を0に保ったまま、ソレ ノイドバルブSOL−Cが出力するPC圧を0から増加させれば良い。これにより、ドライブプーリ圧PDRがPL圧に保たれたまま、ドリブンプーリ圧PDNがPL圧からライン圧(PL圧+差圧)に向けて増加するため、変速比がOD側からLOW側に変化する。
【0052】
ところで、プーリ圧PDR,PDNとして作用する低圧側のPL圧と高圧側のPH圧とを比較すると、変速比を精密に制御する上で低圧側のPL圧の精度が重要である。第1実施例ではレギュレータバルブ22が出力するPH圧をコントロールバルブ24DR,24DNで差圧分だけ減圧してPL圧を出力するため、ソレノイドバルブSOL−Aが出力するPA圧の変動によるPH圧の誤差と、ソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cが出力するPB圧又はPC圧の変動による差圧の誤差とが加算され、PL圧の精度が低下する場合がある。しかしながら、第2実施例では、精度が要求されるPL圧がPA圧だけに依存するため、PB圧又はPC圧の変動によって精度が低下することがない。一方、第2実施例ではPH圧はPA圧の変動の影響と、PB圧又はPC圧の変動の影響とを受けて精度が低下するが、元々PH圧はPL圧に比べて精度を要求されないため、実質的に問題とならない。
【0053】
上述したように、PB圧又はPC圧の変動が精度を要求されるPL圧に影響を及ぼさないために、ソレノイドバルブSOL−B,SOL−Cに高精度のブリードソレノイドバルブを使用することなく、比較的に精度の低い三方型デューティソレノイドバルブを使用することができる。そして三方型デューティソレノイドバルブはブリードソレノイドバルブに比べてオイルのリーク量が大幅に少ないという特性を有しているため、オイルポンプ57の負荷を軽減するとともに、エンジン回転数の低下時におけるライン圧の低下を回避することができる。
【0054】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ライン圧を出力するレギュレータバルブと、第1制御圧を出力する第1ソレノイドバルブと、第1制御圧によりライン圧を調圧してドライブプーリ圧を出力する第1コントロールバルブと、第2制御圧を出力する第2ソレノイドバルブと、第2制御圧によりライン圧を調圧してドリブンプーリ圧を出力する第2コントロールバルブと、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させる制御手段とを備えているので、前記電流値の変化量に応じてドライブプーリ圧及びドリブンプーリ圧の差圧を任意に変化させて変速時間を制御することができるだけでなく、ドリブンプーリ圧及びドリブンプーリ圧がそれぞれ第1コントロールバルブ及び第2コントロールバルブによって別個に制御されるので油圧制御系の安定性が向上し、しかも第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの両方が同時に作動することがないため制御手段の負荷が軽減される。また、スプールのグルーブとバルブボディのポートとのオーバラップ量の寸法管理が難しく、しかもスプールのストロークに対する出力油圧の変化が急激な四方弁が不要になるため、プーリ油圧の精密な制御が可能になる。
【0056】
また、第3ソレノイドバルブが出力する第3制御圧でレギュレータバルブが出力するライン圧を調圧するので、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの電流値をホールドして変速比を固定する際に、ライン圧を低下させて油圧負荷を軽減できる。
【0057】
さらに、レギュレータバルブが出力するライン圧の変化量を該ライン圧よりも低圧の第3制御圧の変化量に比例させ、第1、第2コントロールバルブのスプールをプーリ圧及び第3制御圧で相反する方向に付勢して該スプールを釣合い位置に保持するので、スプールを釣合い位置に保持してライン圧の変化にプーリ圧の変化を追従させるための油圧として、ライン圧よりも低圧の第3制御圧を使用してオイルのリーク量を減少させることができる。
【0058】
また特に請求項2の発明によれば、第1ソレノイドバルブ及び第2ソレノイドバルブの一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させて変速を行うときに、第1コントロールバルブが出力するドライブプーリ圧と、第2コントロールバルブが出力するドリブンプーリ圧とのうち、印加する電流値が固定される側のソレノイドバルブにより制御されるコントロールバルブが出力する方が低圧側プーリ圧となり、また印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブにより制御されるコントロールバルブが出力する方が高圧側プーリ圧となり、その高圧側プーリ圧が、前記印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブに印加した電流値の変化に応じた差圧を、前記低圧側プーリ圧に対して有するので、精度が要求される低圧側プーリ圧が前記差圧の誤差の影響を受けるのを防止し、変速制御の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両の動力伝達系を示すスケルトン図
【図2】 ベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図
【図3】 レギュレータバルブの油圧出力特性を示すグラフ
【図4】 コントロールバルブの油圧出力特性を示すグラフ
【図5】 第1実施例に係るベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図
【図6】 コントロールバルブの拡大図
【図7】 第2実施例に係るベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図
【図8】 レギュレータバルブの油圧出力特性を示すグラフ
【図9】 コントロールバルブの油圧出力特性を示すグラフ
【図10】 従来の無段変速機における油圧制御装置の説明図
【符号の説明】
5 ドライブプーリ
6 油室
7 ドリブンプーリ
8 油室
9 無端ベルト
22 レギュレータバルブ
24DR 第1コントロールバルブ
24DN 第2コントロールバルブ
PDR ドライブプーリ圧
PDN ドリブンプーリ圧
PA 第3制御圧
PB 第1制御圧
PC 第2制御圧
SOL−A 第3ソレノイドバルブ
SOL−B 第1ソレノイドバルブ
SOL−C 第2ソレノイドバルブ
Ue 電子制御ユニット(制御手段)
Claims (2)
- ドライブプーリ(5)及びドリブンプーリ(7)に無端ベルト(9)を巻き掛けてなり、ドライブプーリ(5)の油室(6)及びドリブンプーリ(7)の油室(8)にそれぞれドライブプーリ圧(PDR)及びドリブンプーリ圧(PDN)を供給することにより、両プーリ(5,7)の溝幅を変化させて変速比を制御する無段変速機において、
ライン圧を出力するレギュレータバルブ(22)と、
第1制御圧(PB)を出力する第1ソレノイドバルブ(SOL−B)と、
第1制御圧(PB)によりライン圧を調圧して前記ドライブプーリ圧(PDR)を出力する第1コントロールバルブ(24DR)と、
第2制御圧(PC)を出力する第2ソレノイドバルブ(SOL−C)と、
第2制御圧(PC)によりライン圧を調圧して前記ドリブンプーリ圧(PDN)を出力する第2コントロールバルブ(24DN)と、
レギュレータバルブ(22)が出力するライン圧よりも低圧であって、該ライン圧を調圧するのに用いられる第3制御圧(PA)を出力する第3ソレノイドバルブ(SOL−A)と、
第1〜第3ソレノイドバルブ(SOL−B,SOL−C,SOL−A)に接続され、第1ソレノイドバルブ(SOL−B)及び第2ソレノイドバルブ(SOL−C)の一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させて変速を行い、また第1ソレノイドバルブ(SOL−B)及び第2ソレノイドバルブ(SOL−C)に印加する電流値を固定して変速比をホールドする制御手段(Ue)とを備えており、
レギュレータバルブ(22)が出力するライン圧の変化量を第3制御圧(PA)の変化量に比例させ、第1コントロールバルブ(24DR)のスプール(30)をドライブプーリ圧(PDR)及び第3制御圧(PA)で相反する方向に付勢して該スプール(30)を釣合い位置に保持すると共に、第2コントロールバルブ(24DN)のスプール(30)をドリブンプーリ圧(PDN)及び第3制御圧(PA)で相反する方向に付勢して該スプール(30)を釣合い位置に保持することを特徴とする、無段変速機における油圧制御装置。 - 第1ソレノイドバルブ(SOL−B)及び第2ソレノイドバルブ(SOL−C)の一方に印加する電流値を固定するとともに他方に印加する電流値を変化させて変速を行うときに、第1コントロールバルブ(24 DR )が出力するドライブプーリ圧(P DR )と、第2コントロールバルブ(24 DN )が出力するドリブンプーリ圧(P DN )とのうち、印加する電流値が固定される側のソレノイドバルブ(SOL−B,SOL−C)により制御されるコントロールバルブ(24DR,24DN)が出力する方が低圧側プーリ圧となり、また印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブ(SOL−B,SOL−C)により制御されるコントロールバルブ(24DR,24DN)が出力する方が高圧側プーリ圧となり、
その高圧側プーリ圧は、前記印加する電流値が変化する側のソレノイドバルブ(SOL−B,SOL−C)に印加した電流値の変化に応じた差圧を、前記低圧側プーリ圧に対して有することを特徴とする、請求項1記載の無段変速機における油圧制御装置。
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