JP2699323B2 - 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置

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JP2699323B2 JP17256786A JP17256786A JP2699323B2 JP 2699323 B2 JP2699323 B2 JP 2699323B2 JP 17256786 A JP17256786 A JP 17256786A JP 17256786 A JP17256786 A JP 17256786A JP 2699323 B2 JP2699323 B2 JP 2699323B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置に
係り、特に高圧側の第1ライン油圧を速度比の定常偏差
に基づいて制御するようにした油圧制御装置に関するも
のである。 従来技術 一次側回転軸および二次側回転軸にそれぞれ設けられ
た一対の一次側可変プーリおよび二次側可変プーリと、
それら一対の可変プーリに巻き掛けられて動力を伝達す
る伝動ベルトと、前記一対の可変プーリの有効径をそれ
ぞれ変更する一対の一次側油圧シリンダおよび二次側油
圧シリンダとを備えた車両用ベルト式無段変速機が知ら
れている。そして、かかる車両用ベルト式無段変速機の
油圧制御装置として、本願出願人は、先に出願した特開
昭61-37571号において、(a)油圧源から作動油が供給
される第1ライン油路内の油圧を第1ライン油圧に調圧
する第1調圧弁と、(b)前記第1ライン油路内の作動
油を前記一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダ
の一方に供給すると同時に他方内の作動油を第2ライン
油路へ流出させることにより、前記一次側可変プーリお
よび二次側可変プーリの有効径を変化させて前記無段変
速機の速度比を調節する変速制御弁と、(c)前記第2
ライン油路内の油圧を前記第1ライン油圧よりも低い第
2ライン油圧に調圧する第2調圧弁と、(d)実際の速
度比が車両の運転状態に応じて求められた目標速度比と
一致するように、比例動作の制御式に従って前記変速制
御弁をフィードバック制御する速度比制御手段とを有す
るものを提案した。 発明が解決しようとする問題点 ところで、かかる従来の油圧制御装置において前記第
1ライン油圧を調圧する際には、先ず、トルク伝達に必
要なベルト挟圧力を与える従動側可変プーリの推力を求
め、その推力値と、目標速度比およびエンジン出力トル
クに応じて予め定められた推力比、すなわち従動側可変
プーリの推力と駆動側可変プーリの推力との比率とに基
づいて駆動側可変プーリの推力を算出する。次に、この
駆動側可変プーリの推力算出値から駆動側油圧シリンダ
に必要な油圧を算出し、この油圧の算出値に余裕油圧を
加えて第1ライン油圧を決定し、この第1ライン油圧が
得られるように前記第1調圧弁を制御するようになって
いる。 ここで、前記速度比制御手段は比例動作の制御式、例
えば速度比制御値(変速制御弁の弁体の移動量に相当)
をV0、制御定数をK、目標速度比をe*、実際の速度比
をeとすると、V0=K(e*−e)/eに従って変速制御
弁をフィードバック制御するものであるため、(e*
e)/e=V0/Kで表される定常偏差が生じ、この定常偏
差を小さくする上で上記余裕油圧が必要となる。すなわ
ち、前記変速制御弁の出力油圧特性は、例えば第8図に
示されているようなもので、今、両油圧シリンダ内の油
圧Pin,Poutが●印で示されている油圧においてある速
度比が実現されているとすると、その速度比と目標速度
比との間にはΔV0(変速制御弁の移動量)に対応する
大きさの定常偏差が生じるのであるが、この定常偏差
は、第1ライン油圧Pl1を大きくすれば第8図(b)に
示されているように油圧特性の傾斜が急になるため小さ
くなり、第1ライン油圧Pl1を小さくすれば第8図
(a)に示されているように油圧特性の傾斜が緩やかに
なるため大きくなるのである。しかし、第1ライン油圧
Pl1を大きくするとそれだけポンプの駆動損失も増大す
るため、余裕油圧ΔP1は、互いに相反する駆動損失と
定常偏差との均衡点において決定される。 一方、ベルト式無段変速機を構成する各部品の個体差
により、前記予め定められた推力比特性と実際の無段変
速機の特性とは必ずしも一致するものではなく、また、
実際の無段変速機の推力比特性は、摺動抵抗の変化や潤
滑油の劣化等に起因して少なからず経時変化するが、こ
のような経時変化を見込んで推力比特性を設定すること
は極めて困難である。また、第1調圧弁および第2調圧
弁を含む調圧システムの精度上の問題から、第1ライン
油圧や第2ライン油圧が必ずしも計算通りに調圧される
とは限らない。 したがって、速度比の定常偏差が常にある値より小さ
くなるように制御しようとすると、上述した駆動側油圧
シリンダの油圧算出値の誤差や第1ライン油圧および第
2ライン油圧の調圧誤差等を見込んで上記余裕油圧を大
き目に設定しておく必要があった。このため、誤差の少
ない運転域や経時変化が起きていない時期においては不
必要に高い第1ライン油圧が用意されることとなり、ポ
ンプの駆動損失、更にはエンジンの動力損失を招いて車
両の燃費が損なわれるという不都合があったのである。 問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するために為されたもので
あり、その要旨とするところは、前記(a)第1調圧弁
と、(b)変速制御弁と、(c)第2調圧弁と、(d)
速度比制御手段とを有する車両用ベルト式無段変速機の
油圧制御装置であって、(e)車両の運転状態に応じて
燃費が略最小となる目標偏差値を設定する目標偏差値設
定手段と、(f)前記実際の速度比と前記目標速度比と
の定常偏差が前記目標偏差値と一致するように、前記第
1ライン油圧を調圧する前記第1調圧弁をフィードバッ
ク制御する第1ライン油圧制御手段とを設けたことにあ
る。 作用および発明の効果 このような油圧制御装置においては、第1ライン油圧
および第2ライン油圧が第1調圧弁および第2調圧弁に
よってそれぞれ調圧されるため、それ等の差圧によって
一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダの一方に
供給される作動油および他方から排出される作動油の流
量が定まり、無段変速機の速度比の変化速度すなわち変
速応答性を速度比の大きさに拘らず自由に制御できる。
また、第1ライン油圧については、目標速度比を実現す
る上で必要且つ十分な油圧値に制御する一方、第2ライ
ン油圧については、伝動ベルトの滑りが生じない必要且
つ十分な油圧値に制御することにより、車両の動力損失
を大幅に軽減することが可能である。 一方、比例動作の制御式に従って変速制御弁をフィー
ドバック制御すると、実際の速度比と目標速度比との間
に定常偏差が生じるが、この定常偏差は第1ライン油圧
が大きくなる程小さくなるため、本発明では、その定常
偏差を制御量として目標偏差値と一致するように第1ラ
イン油圧制御手段によって第1調圧弁をフィードバック
制御することにより、第1ライン油圧を調圧するように
した。このようにすれば、定常偏差が目標偏差値と一致
させられることにより、第1ライン油圧はその目標偏差
値を含んだ速度比を実現するのに必要な最低限の油圧に
制御されるため、例えば許容し得る最大偏差を目標偏差
値とすれば第1ライン油圧を最低油圧とすることができ
るなど、従来のように種々の誤差等を見込んで余裕油圧
を加算した油圧に制御する場合に比較して、ポンプの駆
動損失、更にはエンジンの動力損失が低減されて車両の
燃費が向上させられる。 しかも、上記目標偏差値は車両の運転状態に応じて求
められるため、例えば10モード走行などの車両の総合的
な運転状態において、実験またはシミュレーション等に
よって求められた一定値を目標偏差値として設定した
り、或いは種々の運転状態において要求される定常偏差
の最小値を目標偏差値として設定したりする場合に比較
して、個々の運転状態における最適な定常偏差が得られ
る。このため、第1ライン油圧はそれぞれの運転状態に
おいて常に必要最低限の油圧に制御されることとなり、
一層効率的な燃費低減が達成される。 また、本発明では燃費が略最小となる目標偏差値が目
標偏差値設定手段により設定されるため、第1ライン油
圧は燃費を最小とする油圧値に調圧されて車両の燃費は
大幅に向上する。その場合に、上記目標偏差値を求める
手段としては、例えば、無段変速機の速度比、エンジン
の出力トルク,或いはエンジン回転速度等を種々変化さ
せて、燃費が最小となる速度比偏差を予め実験的に、或
いは油圧制御弁の油圧特性,ポンプ性能,エンジンの最
小燃費率マップ等から計算により求め、それをデータマ
ップとしてマイクロコンピュータに記憶させておいた
り、若しくはその算出方法をプログラム化して記憶させ
ておき、運転状態に応じて演算により求めるようにした
りするなど、種々の手段を採用できる。 一方、かかる本発明の油圧制御装置によれば、第1ラ
イン油圧および第2ライン油圧の調圧誤差に拘らず、実
際の第1ライン油圧は常に必要最低限の油圧値に制御さ
れるため、第1調圧弁および第2調圧弁を含む調圧シス
テムの調圧精度が低くても差支えない。また、速度比の
定常偏差は変速制御弁の特性によっても左右されるが、
実際の速度比の定常偏差に基づいて第1ライン油圧を調
圧するため、かかる変速制御弁の特性にばらつきがあっ
ても影響を受けることはない。したがって、調圧システ
ムや変速制御弁として必ずしも高精度のものを採用する
必要がなく、それ等の製造コストの低減を図ることがで
きる。 実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。 第1図において、車両に設けられたエンジン10の出力
はクラッチ12を介してベルト式無段変速機14の一次側回
転軸16へ伝達される。 ベルト式無段変速機14は、一次側回転軸16および二次
側回転軸18と、それら一次側回転軸16および二次側回転
軸18に取りつけられた有効径が可変な一次側可変プーリ
20および二次側可変プーリ22と、それら一次側可変プー
リ20および二次側可変プーリ22に巻き掛けられて動力を
伝達する伝動ベルト24と、一次側可変プーリ20および二
次側可変プーリ22の有効径を変更する一次側油圧シリン
ダ26および二次側油圧シリンダ28とを備えている。これ
ら一次側油圧シリンダ26および二次側油圧シリンダ28は
同等の受圧面積となるように形成されており、上記一次
側可変プーリ20および二次側可変プーリ22の外径が同等
とされてベルト式無段変速機14が小型となっている。そ
して、上記一次側可変プーリ20および二次側可変プーリ
22は、一次側回転軸16および二次側回転軸18にそれぞれ
固定された固定回転体31および32と、上記一次側回転軸
16および二次側回転軸18にそれぞれ相対回転不能かつ軸
方向の移動可能に設けられて前記固定回転体31および32
との間にV溝を形成する可動回転体34および36とから成
る。 上記ベルト式無段変速機14の二次側回転軸18からの出
力は、図示しない副変速機、差動歯車装置などを経て車
両の駆動輪へ伝達されるようになっている。 このように構成された車両の動力伝達装置を作動させ
るための油圧制御回路は以下に説明するように構成され
る。すなわち、図示しない還流路を経てオイルタンク38
に還流した作動油はストレーナ40および吸入油路41を介
してオイルポンプ42に吸引され、変速制御弁44の入力ポ
ート46および第1調圧弁48と接続された第1ライン油路
50へ圧送される。このオイルポンプ42は、本実施例の油
圧源を構成し、図示しない駆動軸を介して前記エンジン
10により駆動される。第1調圧弁48は、後述の第1駆動
信号VD1にしたがって第1ライン油路50内の作動油の一
部を第2ライン油路52へ流出させることにより第1ライ
ン油路50内の油圧(第1ライン油圧)を制御する。第2
ライン油路52は前記変速制御弁44の第1排出ポート54お
よび第2排出ポート56と第2調圧弁58とにそれぞれ接続
されている。第2調圧弁58は、後述の第2駆動信号VD2
にしたがって第2ライン油路52内の作動油の一部をドレ
ン油路60へ流出させることにより、その第2ライン油路
52内の油圧(第2ライン油圧)を前記第1ライン油圧よ
りも相対的に低い値に制御する。上記第1調圧弁48およ
び第2調圧弁58は、所謂電磁比例リリーフ弁から構成さ
れている。 前記変速制御弁44は、所謂比例制御用電磁弁であっ
て、前記入力ポート46,第1排出ポート54および第2排
出ポート56,前記一次側油圧シリンダ26および二次側油
圧シリンダ28に接続油路29および30を介してそれぞれ接
続された一対の第1出力ポート62および第2出力ポート
64にそれぞれ連通するようにバルブボデー65に形成され
たシリンダボア66と、そのシリンダボア66内に摺動可能
に嵌合された1本のスプール弁子68と、このスプール弁
子68の両端部から中立位置に向かって付勢することによ
りそのスプール弁子68を中立位置に保持する一対の第1
スプリング70および第2スプリング72と、上記スプール
弁子68の両端部にそれぞれ設けられてスプール弁子68を
第2スプリング72または第1スプリング70の付勢力に抗
して移動させる第1電磁ソレノイド74および第2電磁ソ
レノイド76とを備えている。上記スプール弁子68には4
つのランド78,80,82,84が一端から順次形成されている
とともに、中間部に位置する一対のランド80および82は
スプール弁子68が中立位置にあるときスプール弁子68の
軸方向において前記第1出力ポート62および第2出力ポ
ート64と同じ位置に形成されている。また、シリンダボ
ア66の内周面であって、スプール弁子68が中立位置にあ
るとき一対のランド80および82と対向する位置、すなわ
ち上記第1出力ポート62および第2出力ポート64がシリ
ンダボア66の内周面に開口する位置には、そのランド80
および82よりも僅かに大きい幅寸法の一対の第1環状溝
86および第2環状溝88が形成されている。この第1環状
溝86および第2環状溝88はランド80および82との間に作
動油の流通を制御するために連続的に流通断面積が変化
する絞りを形成している。 これにより、スプール弁子68が中立位置にあるときに
は、前記第1出力ポート62および第2出力ポート64が前
記入力ポート46および排出ポート54,56に僅かな流通面
積で均等に連通させられ、漏れを補充する程度の量の作
動油が一次側油圧シリンダ26および二次側油圧シリンダ
28に供給され、また、僅かな量の作動油が排出ポート5
4,56から流出させられる。 しかし、スプール弁子68が中立位置からその一軸方
向、たとえば第2電磁ソレノイド76に接近する方向(す
なわち図の右方向)へ移動させられるに伴って、第1出
力ポート62と第1排出ポート54との流通断面積が連続的
に増加させられる一方、第2出力ポート64と入力ポート
46との流通断面積が連続的に増加させられるので、第1
出力ポート62から一次側油圧シリンダ26へ出力する作動
油圧は、第2出力ポート64から二次側油圧シリンダ28へ
出力する作動油圧に比較して低くなる。このため、ベル
ト式無段変速機14における一次側油圧シリンダ26および
二次側油圧シリンダ28の推力の平衡が崩れるので、二次
側油圧シリンダ28内へ作動油が流入する一方、一次側油
圧シリンダ26内の作動油が流出し、ベルト式無段変速機
14の速度比e(二次側回転軸18の回転速度Nout/一次
側回転軸16の回転速度Nin)が小さくなる。 反対に、スプール弁子68が中立位置から第1電磁ソレ
ノイド74に接近する方向、すなわち図の左方向へ移動さ
せられるに伴って、第1出力ポート62と入力ポート46と
の流通断面積が連続的に増加させられる一方、第2出力
ポート64と第2排出ポート56との流通断面積が増加させ
られるので、第1出力ポート62から一次側油圧シリンダ
26へ出力する作動油圧は、第2出力ポート64から二次側
油圧シリンダ28へ出力する作動油圧に比較して高くな
る。このため、ベルト式無段変速機14における一次側油
圧シリンダ26および二次側油圧シリンダ28の推力の平衡
が崩れるので、一次側油圧シリンダ26内へ作動油が流入
する一方、二次側油圧シリンダ28内の作動油が流出し、
ベルト式無段変速機14の速度比eが大きくなる。このよ
うに、上記変速制御弁44は、油圧シリンダ26および28の
一方の高圧の作動油を供給し他方へ低圧の作動油を供給
する切換え弁機能と、連続的に作動油の流量を調節する
流量制御弁機能とを併用しているのである。 車両のベルト式無段変速機14には、一次側回転軸16の
回転速度Ninを検出するための第1回転センサ90、およ
び二次側回転軸18の回転速度Noutを検出するための第
2回転センサ92が設けられており、それら第1回転セン
サ90および第2回転センサ92からは回転速度Ninを表す
回転信号SR1および回転速度Noutを表す回転信号SR2が
コントローラ94へ出力される。また、エンジン10には、
車両の要求出力を表す量としてスロットル弁開度θth
検出するためのスロットルセンサ96と、エンジン回転速
度Neを検出するためのエンジン回転センサ98が設けら
れており、それらスロットルセンサ96およびエンジン回
転センサ98からはスロットル弁開度θthを表すスロット
ル信号Sθおよびエンジン回転速度Neを表す回転信号S
Eがコントローラ94へ出力される。 上記コントローラ94は、CPU102,ROM104,RAM106などを
含む所謂マイクロコンピュータである。上記CPU102は、
RAM106の記憶機能を利用しつつ予めROM104に記憶された
プログラムにしたがって入力信号を処理し、第1ライン
油圧および第2ライン油圧を制御するために第1調圧弁
48および第2調圧弁58へ第1駆動信号VD1および第2駆
動信号VD2をそれぞれ供給すると同時に、速度比eを制
御するために第1電磁ソレノイド74および第2電磁ソレ
ノイド76を駆動するための速度比信号RA1およびRA2をそ
れらに供給する。 以下、本実施例の作動を第2図および第3図のフロー
チャートに従って説明する。 先ず、ステップS1が実行されることにより、一次側回
転軸16の回転速度Nin,二次側回転軸18の回転速度N
out,スロットル弁開度θth,およびエンジン回転速度
eが回転信号SR1およびSR2,スロットル信号Sθ,回転
信号SEに基づいてRAM106に読み込まれる。次いで、ステ
ップS2では予めROM104に記憶された次式(1)に従って
速度比eが上記回転速度NinおよびNoutから算出され
る。 e=Nout/Nin ・・・・(1) また、ステップS3では、ROM104に記憶された関係から
スロットル弁開度θthなどに基づいて目標回転速度Nin
*を決定し、且つ上記(1)式からその目標回転速度N
in *と実際の回転速度Noutから目標速度比e*を算出す
る。上記目標回転速度Nin *を決定するための関係は、
例えば第4図に示すものであって、第5図に示す最小燃
費率曲線上でエンジン10が専ら作動するように予め求め
られたものである。続くステップS4では、予めROM104に
記憶された比例動作の制御式である次式(2)にしたが
って速度比制御値V0が算出される。後述のステップS16
においては、この速度比制御値V0が正である場合には
スプール弁子68が左方向へ移動させられ二次側回転軸18
の回転速度Noutが増加するように前記速度比信号RA2が
出力され、負である場合にはスプール弁子68が右方向へ
移動させられて一次側回転軸16の回転速度Ninが増加す
るように前記速度比信号RA1が出力される。また、速度
比制御値V0の大きさは速度比信号RA1または速度比信号
RA2の大きさ、すなわちスプール弁子68の移動量に対応
する。したがって、次式(2)から明らかなように、上
記速度比制御値V0は実際の速度比eと目標速度比e*
を一致させるように決定されるのである。なお、(2)
式のKは制御定数である。 V0=K(e*−e)/e ・・・(2) そして、ステップS5では、予めROM104に記憶された良
く知られた関係からスロットル弁開度θthおよびエンジ
ン回転速度Neに基づいてエンジン10の実際の出力トル
クTeが決定されるとともに、ステップS6ではエンジン1
0の実際の出力トルクTeが正であるか否か、すなわちエ
ンジン10から動力が出力されている正トルク状態かある
いはエンジンブレーキ状態であるかが判断されるのであ
る。このような判断が必要な理由は、正トルク状態とエ
ンジンブレーキ状態とで動力伝達方向が異なるため油圧
シリンダ26,28の速度比eに対する油圧変化特性が変化
するからである。例えば、第6図および第7図は正トル
ク状態およびエンジンブレーキ状態における一次側油圧
シリンダ26内の油圧Pinおよび二次側油圧シリンダ28内
の油圧Poutの油圧変化特性をそれぞれ示しており、油
圧Pinと油圧Poutとの大小関係が反対となり、何れも
駆動側の油圧が従動側の油圧よりも大きくなっている。
この現象は本来は一次側油圧シリンダ26および二次側油
圧シリンダ28の推力相互間にて論じられるものである
が、本実施例では一次側油圧シリンダ26および二次側油
圧シリンダ28の受圧面積が同等であるので、油圧の大小
関係にそのまま現れているのである。 ステップS6において出力トルクTeが正であると判断
された場合には、ステップS7が実行されることにより、
伝動ベルト24に対する挟圧力を必要かつ充分に発生させ
るための二次側油圧シリンダ28内の油圧(目標油圧)P
out′が得られるように、第2調圧弁58にて調圧すべき
第2ライン油圧Pl2が決定される。すなわち、先ず、予
めROM104に記憶された次式(3)の関係からエンジン10
の実際の出力トルクTe,実際の速度比eに基づいて最
適な二次側油圧シリンダ28の推力(算出値)Wout′を
算出する。また、次式(4)から、上記推力Wout′,
二次側油圧シリンダ28の受圧面積Aout,二次側回転軸1
8の回転速度Noutに基づいて油圧(算出値)Pout′を
算出するとともに、予めROM104に記憶された次式(5)
の関係から実際の速度比e,目標速度比e*,エンジン10
の実際の出力トルクTeに基づいて補正油圧ΔP2を算出
する。そして、次式(6)から上記油圧Pout′および
補正油圧ΔP2に基づいて第2ライン油圧Pl2を算出する
のである。 Wout′=f(Te,e) ・・・(3) ΔP2=f(e,e*,Te) ・・・(5) Pl2=Pout′−ΔP2 ・・・(6) ここで、上記(3)式は伝動ベルト24の張力、すなわ
ち伝動ベルト24に対する挟圧力を必要かつ充分な値とす
るために予め求められたものであり、推力Wout′は出
力トルクTeおよび速度比eと関連して変化させられ
る。また、(4)式の関係において、第2項は回転速度
outとともに増大する遠心油圧を第1項から差し引い
て油圧Pout′を補正するためのものである。第2項の
2は遠心力補正係数であり、二次側油圧シリンダ28の
諸元および作動油の比重から予め決定される。 また、上記(5)式は補正油圧ΔP2を算出するため
に予め求められたものである。第8図の(a)および
(b)は変速制御弁44において一次側油圧シリンダ26内
油圧Pinおよび二次側油圧シリンダ28内油圧Poutの速
度比制御値V0(スプール弁子68の位置)に対する変化
特性を、異なるライン油圧状態でそれぞれ示すものであ
るが、ΔV0で推力が平衡するとすると、このときの二
次側油圧シリンダ28内油圧Poutは第2ライン油圧Pl2
対してΔP2だけ大きな値となる。したがって、(4)
式にて算出した油圧Pout′から(5)式にて算出した
補正油圧ΔP2を差し引くことにより制御すべき第2ラ
イン油圧Pl2が求められる。この補正油圧ΔP2は変速制
御弁44の出力油圧変化特性,速度比制御値V0,ライン
油圧差(Pl1−Pl2)で決定されるが、速度比制御値V0
は(e*−e)に基づいて決定され且つライン油圧差(P
l1−Pl2)は出力トルクTeおよび速度比eに基づいて決
定されるから、結局補正油圧ΔP2は速度比e,目標速度
比e*,出力トルクTeの関数となり、前式(5)が予め
求められるのである。なお、変速制御弁44の油圧変化特
性によっては補正油圧ΔP2が全域に亘って小さい値と
なる場合があるが、このようなときは補正油圧ΔP2
予め定めた一定の値としてもよい。 続くステップS8においては、目標とする速度比を実現
できる推力を必要かつ充分に発生させるための一次側油
圧シリンダ26内の油圧(目標油圧)Pin′が得られるよ
うに、第1調圧弁48にて調圧すべき第1ライン油圧Pl1
(プリプログラム値)が決定される。すなわち、先ず、
予めROM104に記憶された次式(7)に示す関係から目標
速度比e*およびエンジン10の実際の出力トルクTeに基
づいて正駆動時の推力比γ+(二次側油圧シリンダ28の
推力Wout/一次側油圧シリンダ26の推力Win)が算出
されるとともに、次式(8)から上記推力比γ+および
二次側油圧シリンダ28の推力Wout′から一次側油圧シ
リンダ26の推力Win′が求められる。そして、次式
(9)から一次側油圧シリンダ26の推力Win′,一次側
油圧シリンダ26の受圧面積Ain,一次側回転軸16の回転
速度Ninに基づいて油圧(算出値)Pin′を算出すると
ともに、次式(10)から上記油圧Pin′および余裕油圧
ΔP1に基づいて第1ライン油圧Pl1を算出するのであ
る。 γ+=f(e*,Te) ・・・(7) Pl1=Pin′+ΔP1 ・・・(10) 上記(7)式は広範な運転条件範囲全域に亘って推力
比γ+を決定できるように予め求めた関係を示すもので
あって、この関係から目標速度比e*および実際の出力
トルクTeと関連して決定された推力比γ+が得られるよ
うに、第1ライン油圧Pl1を求めるのである。また、上
記(9)式の関係において、第2項は回転速度Ninとと
もに増加する遠心油圧を第1項から差し引いて補正する
ものであり、第2項のC1は一次側油圧シリンダ26の諸
元および作動油の比重から予め決定される。さらに、上
記(10)式は、(9)式により求められた油圧Pin′に
余裕油圧ΔP1を加えることにより第1ライン油圧Pl1
決定される。 ここで、上記余裕油圧ΔP1は、速度比eと目標速度
比e*との定常偏差|e*−e|/eを小さくする上で必要なも
のである。すなわち、本実施例の出力油圧特性は前記第
8図に示されているが、今、両油圧シリンダ26,28の油
圧Pin,Poutが●印で示されている油圧においてある速
度比eが実現されているとすると、速度比制御値V0
前記(2)式にて表されるところから、速度比eと目標
速度比e*との間にはΔV0に対応する大きさの定常偏差
|e*−e|/eが生じる。この定常偏差|e*−e|/eは、第1ラ
イン油圧Pl1を大きくすれば第8図(b)に示されてい
るように油圧特性の傾斜が急になるため小さくなり、第
1ライン油圧Pl1を小さくすれば第8図(a)に示され
ているように油圧特性の傾斜が緩やかになるため大きく
なる。しかし、第1ライン油圧Pl1を大きくするとそれ
だけポンプ42の駆動損失も増大するため、余裕油圧ΔP
1は、互いに相反する駆動損失と定常|e*−e|/eとの均衡
点において決定される。 一方、前記ステップS6において車両がエンジンブレー
キ状態であると判断された場合には、ベルト式無段変速
機14における動力伝達方向が逆となるので、前記ステッ
プS7およびS8と略同様なステップS9およびS10が実行さ
れることにより、一次側油圧シリンダ26内に必要な油圧
in′から第2ライン油圧Pl2を決定し、二次側油圧シ
リンダ28内に必要な油圧Pout′から第1ライン油圧Pl1
(プリプログラム値)を決定する。すなわち、ステップ
S9においては、予め記憶された次式(11)に示す関係か
ら出力トルクTe,速度比eに基づいて最適な一次側油
圧シリンダ26の推力Win′が算出されるとともに、次式
(12)から一次側油圧シリンダ26に供給すべき油圧
in′が算出される一方、前記(5)式から補正油圧Δ
2が求められ、そして次式(13)から上記油圧Pin
および補正油圧ΔP2に基づいて第2ライン油圧Pl2が算
出されるのである。また、ステップS10においては、次
式(14)から目標速度比e*,出力トルクTeに基づいて
推力比γ-を算出するとともに、次式(15)から上記推
力比γ-を得るための二次側油圧シリンダ28の推力
out′を推力比γ-および一次側油圧シリンダ26の推力
in′に基づいて求め、更に、(16)式から二次側油圧
シリンダ28内に必要な油圧Pout′を求めるとともに、
次式(17)から上記油圧Pout′および余裕油圧ΔP1
基づいて第1ライン油圧Pl1を算出する。 Win′=f(Te,e) ・・・(11) Pl2=Pin′−ΔP2 ・・・(13) γ-=f(e*,Te) ・・・(14) Wout′=γ-・Win′ ・・・(15) Pl1=Pout′+ΔP1 ・・・(17) このようにして、第2ライン油圧Pl2および第1ライ
ン油圧Pl1(プリプログラム値)が決定されると、次の
ステップS11が実行されて目標速度比e*と実際の速度比
eとの偏差|e*−e|/eが予め定められた一定値Eより小
さいか否かが判断される。この一定値Eは充分に小さく
設定されており、偏差|e*−e|/eが一定値Eより小さい
場合には、無段変速機14は定常状態若しくはそれに近い
準定常状態であることを意味し、偏差|e*−e|/eが一定
値E以上の場合には、無段変速機14は過渡状態であるこ
とを意味する。 そして、偏差|e*−e|/eが一定値Eより小さい場合、
すなわち準定常状態である場合には、ステップS12が実
行され、次式(18)に従って目標偏差値εが求められ
る。 ε=f(e,Te,Ne) ・・・(18) この目標偏差値εは、速度比e,エンジン10の出力トル
クTeおよびエンジン回転速度Neによって決定される運
転状態において、最良の燃費が得られる定常偏差|e*−e
|/eの値であるが、これは、例えば以下のようにして設
定される。すなわち、先ず、速度比e,出力トルクTe
よびエンジン回転速度Neをある値に設定するととも
に、その運転状態における目標偏差を幾つか任意に設定
する。そして、各目標偏差における燃料消費量を測定
し、消費量が最も少なくなる最適値を上記目標偏差値ε
として決定する。これにより、ある運転状態における目
標偏差値εが決定されるのであるが、このようにして速
度比e,出力トルクTeおよびエンジン回転速度Neを順次
変更していき、その都度同様にして燃費が最小となる目
標偏差値εを求めることにより、車両の全ての運転領域
における目標偏差値εが得られる。そして、このように
して得られた目標偏差値εを、速度比e,出力トルクTe
およびエンジン回転速度Neを変数とするデータマッ
プ、すなわち上記(18)式として予めROM104に記憶させ
ておくことにより、実際の運転状態に応じた最適な目標
偏差値εが求められるのである。 また、第9図は、目標偏差値εの他の求め方を説明す
る図であり、曲線Aは、ある運転状態におけるエンジン
10の運転が最小燃費率曲線からずれることによる燃料消
費量の増加傾向を表している。当然ながら、この曲線A
は定常偏差|e*−e|/eが大きくなるに従って燃料消費増
加量が拡大する特性となっているが、この曲線Aの起点
は、定常偏差|e*−e|/eが0の位置であり、この時の増
加量は0である。すなわち、かかる第9図は定常偏差|e
*−e|/eが0の時の燃料消費量を基準としたものなので
ある。なお、この曲線Aの燃料消費増加量は、専ら最小
燃費率曲線からのずれだけによるものであり、エンジン
10の最小燃費率マップから容易に求めることができる。 一方、曲線Bはポンプ42の駆動損失による燃料消費量
の増加傾向を示したものであり、定常偏差|e*−e|/eを
小さくするためには前述したように第1ライン油圧を高
くする必要があるところから、定常偏差|e*−e|/eが小
さい程ポンプ42の駆動損失は大きくなり、燃料消費量も
増加する特性となっている。この曲線Bもポンプ42の駆
動損失だけによってもたらされるものであり、前記最小
燃費率曲線からのずれによる影響等は全く含まれていな
い。したがって、この曲線Bは、変速制御弁44の油圧特
性およびポンプ42の性能,諸元より容易に求められる。 そして、車両の実際の燃料消費増加量の特性は、第9
図において実線で示されているように、上記曲線Aと曲
線Bとを足し合わせることによって求められる。したが
って、この曲線(A+B)は下に凸の特性を示すことと
なり、その最小値を与える定常偏差|e*−e|/eを求める
ことにより、燃費が最小となる目標偏差値εが得られ
る。 これにより、ある運転状態における目標偏差値εが決
定されるのであるが、このようにして速度比e,出力トル
クTeおよび車速(回転速度Nout)を順次変更してい
き、その都度同様にして燃費が最小となる目標偏差値ε
を求めることにより、車両の全ての運転領域における目
標偏差値εが得られる。 この場合には、エンジン10の最小燃費率マップおよび
ポンプ42の性能,諸元から目標偏差値εを算出すること
ができるため、前述のように実際にエンジン10を運転し
て目標偏差値εを決定する場合に比較して、そのデータ
マップの作成が極めて容易となる。特に、電子計算機に
以上の算出方法をプログラムしておけば、瞬時に目標偏
差値εのデータマップが作成される。 なお、上述したのは何れも目標偏差値εをデータマッ
プとしてROM104に記憶させておくものであるが、この目
標偏差値εの算出方法をプログラム化してROM104に記憶
させておくことにより、各運転状態における目標偏差値
εを演算によって求めるようにすることもできる。ま
た、車両の運転状態を表す状態量は、上記1番目の方法
においては速度比e,出力トルクTeおよびエンジン回転
速度Neの3種類であるが、かかる状態量の数や種類は
目的に応じて適宜設定されるものであり、例えば、これ
以外の状態量も加味して更に正確な目標偏差値εを求め
るようにしたり、或いは何れか1種類の状態量を変数と
して目標偏差値εを求めるようにしたりすることも可能
である。第10図は、速度比eのみを変数とした場合の正
トルク状態における目標偏差値εのグラフであり、この
場合には前記(18)式はε=f(e)で表されることと
なる。 このようにしてステップS12において目標偏差値εが
求められると、次に、ステップS13が実行され、次式(1
9)に従って前記ステップS8またはS10で算出された第1
ライン油圧Pl1(プリプログラム値)にフィードバック
項が加えられる。 ここで、かかる(19)式のフィードバック項は比例動
作(P動作)項と積分動作(I動作)項とから成る所謂
PI動作によるもので、KP,TIはそれぞれ比例ゲイン,積
分時間である。そして、第1ライン油圧Pl1は、偏差
(定常偏差)|e*−e|/eが上記目標偏差値εと一致する
ように補正される。 例えば、実際の第1ライン油圧が本来あるべき値より
小さい場合には、定常偏差|e*−e|/eは大きくなってい
るため、|e*−e|/e−εは正の値となる。したがって、
第1ライン油圧Pl1(プリプログラム値)には正の動作
信号に比例した量が加算され、この第1ライン油圧Pl1
(補正値)に基づいて後述のステップS14およびS15が実
行されることにより、実際の第1ライン油圧が上昇させ
られて定常偏差|e*−e|/eは低下させられ、最終的に目
標偏差値εと一致させられる。 また、実際の第1ライン油圧が本来あるべき値より大
きい場合には、定常偏差|e*−e|/eは小さくなっている
ため、|e*−e|/e−εは負の値となる。したがって、第
1ライン油圧Pl1(プリプログラム値)から負の動作信
号に比例した量が減算され、この第1ライン油圧Pl
1(補正値)に基づいて後述のステップS14およびS15が
実行されることにより、実際の第1ライン油圧が下降さ
せられて定常偏差|e*−e|/eは上昇させられ、最終的に
目標偏差値εと一致させられる。 そして、定常偏差|e*−e|/eと目標偏差値εとが一致
させられた時には、実際の第1ライン油圧はその時の運
転状態において最良の燃費が得られる油圧値となる。す
なわち、このステップS13は、前記ステップS8またはS10
によって算出された第1ライン油圧Pl1を、定常偏差|e*
−e|/eを制御量として補正することにより、実際の第1
ライン油圧が必要最低の値となるように制御するのであ
る。なお、上記(19)式ではPI動作によって制御するよ
うになっているが、P動作およびI動作の何れか一方に
基づいて制御することも可能である。 一方、前記ステップS11において偏差|e*−e|/eが一定
値E以上、すなわち無段変速機14が過渡状態である場合
には、ステップS14が実行され、次式(20)および(2
1)に従って前記第1ライン油圧Pl1(プリプログラム
値)および第2ライン油圧Pl2が補正される。 Pl1=Pl1+K1|e*−e|/e ・・・(20) Pl2=Pl2−K2|e*−e|/e ・・・(21) 但し、K1,K2は比例定数である。 上式から明らかなように、このステップS14は偏差|e*
−e|/eの増加とともに第1ライン油圧Pl1と第2ライン
油圧Pl2との差を拡大して無段変速機14の速度比変化速
度を速くするものである。すなわち、例えば正トルク状
態では、第1ライン油圧Pl1は一次側油圧シリンダ26内
の油圧Pin(高圧側の油圧シリンダ内油圧:エンジンブ
レーキ状態ではPout)に対して余裕油圧ΔP1分だけ高
くされているが、動力損失の面からあまり高くできず速
度比変化速度の点で充分でない場合がある。このため、
本実施例では偏差|e*−e|/eが大きくなる過渡状態にお
いて、ライン油圧Pl1とPl2との差を拡大することによ
り、速度比変化速度を一層速めて極めて好適な過渡応答
特性が得られるようにしてあるのである。 ここで、上記(20)式の補正項K1|e*−e|/eは、前記
(19)式において目標偏差値εを0とした場合のP動作
項KP|e*−e|/eと同じ形になっているが、ステップS14
は過渡時にのみ働くものであり、偏差|e*−e|/eは大き
な値となるが、準定常時にのみ働くステップS12の偏差|
e*−e|/eは非常に小さい。このため、比例ゲインK
Pは、比例定数K1に比べて通常は格段に大きな値とされ
る。 このようにして第1ライン油圧Pl1および第2ライン
油圧Pl2が決定されると、次にステップS15が実行され、
次式(22)および(23)に従って第1ライン油圧制御値
1および第2ライン油圧制御値V2が決定される。これ
等の式(22),(23)は、それぞれ第1ライン油圧P
l1,第2ライン油圧Pl1が得られるように第1調圧弁48,
第2調圧弁58の特性を考慮して記憶されたデータマップ
などを用いて、第1ライン油圧制御値V1,第2ライン
油圧制御値V2を求めるものである。 V1=f(Pl1) ・・・(22) V2=f(Pl2) ・・・(23) そして、一連のステップの内の最後のステップS16で
は、それ以前のステップにおいて決定された速度比制御
値V0,第1ライン油圧制御値V1および第2ライン油圧
制御値V2が出力される。これにより、前記第6図,第
7図,第8図に示すように、速度比e,第1ライン油圧Pl
1,第2ライン油圧Pl2がそれぞれ制御され、以後、ステ
ップS1以下が繰返し実行される。 このように、本実施例においては、速度比の定常偏差
|e*−e|/eが目標偏差値εと一致するように第1調圧弁4
8がフィードバック制御されるため、その第1調圧弁48
によって調圧される第1ライン油圧は、その目標偏差値
εを含む速度比を実現するのに必要最低の油圧値とさ
れ、ポンプ42の駆動損失、更にはエンジン10の動力損失
が低減されて、車両の燃費が向上させられるのである。
特に、本実施例では目標偏差値εが、車両の燃費を最小
とする値に設定されているため、車両の燃費は大幅に向
上する。 また、上記目標偏差値εは車両の運転状態に応じて求
められるようになっているため、例えば10モード走行な
どの車両の総合的な運転状態において最良の燃費が得ら
れる値として、実験またはシミュレーション等によって
予め求められた一定値を目的偏差値εとして設定した
り、或いは種々の運転状態において要求される定常偏差
の最小値を目標偏差値εとして設定したりする場合に比
較して、個々の運転状態において燃費低減の上で最適な
定常偏差値εが得られ、一層効率的な燃費低減が達成さ
れる。 因に、第11図の実線は、目標偏差値εが速度比eに対
して前記第10図に示されている関係に設定されている場
合の定常偏差|e*−e|/eを示すグラフであり、種々の速
度比eにおいて燃費が最小となるように制御される。前
記第6図における第1ライン油圧Pl1は、この場合のグ
ラフである。 これに対し、種々の運転状態において要求される定常
偏差の最小値に目標偏差値εを設定すると、すなわち速
度比eについてはそれが大きい程要求される定常偏差は
小さくなるため、第11図において一点鎖線で示される一
定値に目標偏差値εを設定すると、速度比eが小さい運
転領域においては定常偏差|e*−e|/eが最小燃費を与え
る定常偏差よりも小さくなる。したがって、この場合の
第1ライン油圧Pl1は、前記第6図において一点鎖線で
示されているように速度比eが小さい領域において必要
以上に大きくなり、ポンプ42の駆動損失を招いて燃費が
損なわれるのである。 また、かかるフィードバック制御を行わない場合、す
なわち前記ステップS8で求めた第1ライン油圧Pl1(プ
リプログラム値)に基づいて第1制御弁48を制御した場
合には、その第1ライン油圧Pl1は第6図において破線
で示されているように、如何なる速度比eにおいても常
に一次側油圧シリンダ26内の油圧Pinより余裕油圧ΔP
1だけ大きい油圧に制御される。したがって、この場合
の定常偏差|e*−e|/eは第11図において破線で示されて
いるように、速度比eが小さい領域において更に小さく
なり、その分だけポンプ42の駆動損失が増大して燃費が
悪化するのである。なお、第11図は、前記第10図と同様
に正トルク状態におけるグラフである。 一方、定常偏差|e*−e|/eを制御量として第1ライン
油圧を調圧するようになっているところから、第1調圧
弁48,第2調圧弁58を含む調圧システムにおいて第1ラ
イン油圧,第2ライン油圧の調圧誤差があったり、変速
制御弁44の特性にばらつきがあったりしても、実際の第
1ライン油圧は常に必要最低限の油圧値に制御される。
すなわち、第1ライン油圧制御値V1と実際の第1ライ
ン油圧との間に一定の相関関係が確保されていれば、油
圧の絶対値はそれ程正確でなくても差支えないのであ
る。したがって、調圧システムや変速制御弁44として必
ずしも高精度のものを採用する必要がなく、それ等の製
造コストの低減を図ることができるのである。 さらに、変速時の偏差|e*−e|/eは定常時の偏差|e*
e|/eに比較して格段に大きな値となるため、変速時にも
フィードバック項による補正を行うと第1ライン油圧Pl
1が過大な値となるが、本実施例では無段変速機14の準
定常時にのみフィードバック項による補正を行うように
なっているため、無段変速機14の過渡時に第1ライン油
圧が過大になる恐れがない。 また、本実施例では第1ライン油圧Pl1および第2ラ
イン油圧Pl2が第1調圧弁48および第2調圧弁58によっ
てそれぞれ調圧されるようになっており、基本的には、
第1ライン油圧Pl1は目標速度比e*を実現できる推力を
必要かつ十分に発生させる油圧値(Pin′)に制御され
る一方、第2ライン油圧Pl2は伝動ベルト24に対する挟
圧力を必要且つ十分に発生させるための油圧値
(Pout′)に制御されるため、車両の動力損失を最小
限に抑制できる。また、変速時すなわち速度比eが変化
する過渡時には、偏差|e*−e|/eに応じて第1ライン油
圧Pl1と第2ライン油圧Pl2との差圧が増加させられ、一
次側油圧シリンダ26および二次側油圧シリンダ28の一方
に供給される作動油および他方から排出される作動油の
流量が増大させられるため、定常時の動力損失を損なう
ことなく優れた変速応答性が得られる。 なお、この実施例ではコントローラ94による一連の信
号処理のうち前記ステップS4およびS16が変速制御弁44
をフィードバック制御する速度比制御手段に相当し、ス
テップS12が目標偏差値設定手段に相当し、ステップS1
3,S15およびS16が第1調圧弁48をフィードバック制御す
る第1ライン油圧制御手段に相当する。 次に、本発明の他の実施例を説明する。 第12図は、前記第1実施例におけるフローチャートの
ステップS8,S10,S11,S12S13およびS14の替わりにステッ
プS17およびS18を設けたものである。ステップS17は、
前記第1実施例におけるステップS12と同じ内容で、ス
テップS7またはS9において第2ライン油圧Pl2が決定さ
れた後、前記式(18)式に従って目標偏差値εを求める
ものであり、ステップS18は、次式(24)に従って第1
ライン油圧Pl1を求めるものである。 この場合にも、前記第1実施例と同様に、第1ライン
油圧を上げれば速度比の偏差|e*−e|/eは小さくなり、
第1ライン油圧を下げれば偏差|e*−e|/eは大きくなる
という関係に基づいて、偏差|e*−e|/eが目標偏差値ε
と一致するように第1調圧弁48にて調圧すべき第1ライ
ン油圧Pl1を求めるのである。これにより、実際の第1
ライン油圧は必要最低限の油圧に調圧される。 ここで、上記(24)式は、前記(19)式に比較してプ
リプログラム項がなく、フィードバック項のみで制御す
るようになっているため、速い収束性を確保するために
は比例ゲインKP,リセット率1/TIを(19)式に比べて
大きく設定する必要がある。このため、第1ライン油圧
が大きくハンチングする可能性があるが、微分動作(D
動作)項が加えられることにより、ハンチングを生じる
ことなく速い収束性が実現されるようになっている。し
かし、かかるPID動作は必ずしも必要不可欠というもの
ではなく、P動作またはI動作に基づくものであれば、
基本的には何れでも制御可能なのである。なお、TD
微分時間である。 かかる第2実施例によれば、第1ライン油圧Pl1が一
つの制御式((24)式)で求められるようになっている
ため、前記第1実施例における(7)式〜(10)式、或
いは(14)〜(17)式のように、推力比から第1ライン
油圧Pl1を求めるための複雑な関係式等が不要となり、
正トルク状態であるかエンジンブレーキ状態であるかを
問わず、第1ライン油圧Pl1が極めて容易に算出され
る。また、この場合には、第1ライン油圧制御値V1
実際の第1ライン油圧との間に一定の相関関係が確保さ
れていれば、第1ライン油圧の絶対値に対する精度確保
は全く不要となるため、装置が一層安価に構成され得る
利点がある。なお、この実施例ではステップS17が目標
偏差値設定手段に相当し、ステップS18,S15およびS16が
第1調圧弁48をフィードバック制御する第1ライン油圧
制御手段に相当する。 また、第13図には、ベルト式無段変速機14の油圧制御
回路において第1調圧弁48および第2調圧弁58の接続位
置が異なる実施例が示されている。すなわち、第1調圧
弁48を通して第1ライン油路50から流出させられた作動
油はドレン油路110を介して直接的にオイルポンプ42の
吸入側に戻される一方、オイルポンプ42から吐出された
作動油は絞り112を備えた油路114を通して第2ライン油
路52へも供給される。この油路114は第2調圧弁58の調
圧作動に必要な油量を確保するとともに、第1ライン油
圧および第2ライン油圧の差圧を確実に形成させるため
のものである。そして、第2調圧弁58は、上記油路114
を通して供給された作動油、および変速制御弁44の第1
排出ポート54および第2排出ポート56から流出する作動
油の圧力を調圧する。このように構成された本実施例で
も、前述の実施例と同様に第1ライン油圧および第2ラ
イン油圧が必要最低限の油圧に調圧されるので、同様の
効果が得られるのである。 以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明し
たが、本発明はその他の態様においても適用される。 たとえば、前述のベルト式無段変速機14の一次側油圧
シリンダ26および二次側油圧シリンダ28は同一の受圧面
積を備えたものであったが、異なる受圧面積であっても
よいのである。 また、前記第2調圧弁58は相対的に低圧側の油圧シリ
ンダ内の油圧値を制御するものであるため、厳密には油
圧シリンダ毎に制御式が用意されねばならない。第1図
の実施例において一次側油圧シリンダ26および二次側油
圧シリンダ28は同一の受圧面積を備えたものであるの
で、共通の制御式を用いてもそれほど制御精度が低下し
ない。したがって第2図のステップS7およびS9を共通の
ステップとしてステップS6の前に位置させることができ
る。この場合、遠心油圧を補正する項が異なるが、車両
は正トルク状態である場合が多いので二次側回転軸18の
回転速度Noutを代表させて用いることができる。 また、第2図のステップS8およびS10では、正トルク
状態とエンジンブレーキ状態とに分けて第1ライン油圧
Pl1(プリプログラム値)を求めるようになっている
が、これも頻度の高いトルク状態のプログラム(ステッ
プS8)に統一してしまっても差支えない。すなわち、後
のステップS13においてフィードバック項が加えられる
ため、最終的に得られる第1ライン油圧Pl1は、正トル
ク状態においてもエンジンブレーキ状態においても略最
適な値となるのである。 また、前記実施例では所謂マイクロコンピュータにて
第1ライン油圧Pl1および第2ライン油圧Pl2が求めら
れ、且つ第1調圧弁48および第2調圧弁58の作動を制御
するようになっているが、例えば目標偏差値εが前記第
10図に示されているように比較的単純に設定される場合
には、同様の機能を備えた油圧回路にて構成することも
可能である。 さらに、前記実施例では定常偏差として偏差|e*−e|/
eが用いられているが、|e*−e|を制御としてフィードバ
ック制御することもできる。また、二次側回転軸18の回
転速度Noutが定まれば速度比eと一次側回転軸16の回
転速度Nin(またはエンジン回転速度Ne)とは一定の
関係になるため、その回転速度Ninと目標回転速度Nin
*との定常偏差|Nin−Nin *|/Nin *に基づいてフィードバ
ック制御することにより、速度比偏差|e*−e|/eを目標
偏差値εと一致させるようにすることも可能である。 また、第3図のステップS14において比例定数K1,K2
が用いられていたが、それらは速度比e,出力トルク
e,エンジン回転速度Ne,車速Vの関数としてもよ
い。 また、前述の実施例においては、変速制御弁44は、目
標速度比e*と実際の速度比eとが一致するように制御
されていたが、ステップS3において求めた目標回転速度
in *と一次側回転軸16の回転速度Ninとが一致するよ
うに制御されても差支えなく、また、車両の要求出力と
実際の駆動力とが一致するように制御されてもよい。 また、前述の実施例では、車両の要求出力を表す量と
してスロットル弁開度θthが検出されていたが、ディー
ゼルエンジンなどを搭載した車両においては、アクセル
ペダル操作量などが用いられてもよい。 また、前述の実施例では、スプール弁子68の位置を連
続的に変化させることにより変速制御弁44の出力が比例
的に制御されていたが、オンオフ作動の時間比率を連続
的に変化させるデューティ制御が用いられても良い。そ
して、このようなデューティ制御は前述のように電磁ソ
レノイド74,76によって直接スプール弁子68が駆動され
る直動型の他に、比較的小型の電磁弁にてオンオフ制御
されるパイロット圧にてスプール弁子68を駆動するよう
にしても良い。 また、前述の変速制御弁44は単一のスプール弁子68を
備えているが、複数本のスプール弁子を備えたものであ
ってもよい。 さらに、前述の変速制御弁44には、そのスプール弁子
68を駆動するための第1および第2電磁ソレノイド74,7
6が設けられていたが、パルスモータなどの他の電磁ア
クチュエータが設けられていてもよい。 なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲で種々変更が加
えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例である車両用ベルト式無段変
速機の油圧制御装置の構成を示す図である。第2図およ
び第3図は第1図の装置の作動を説明するためのフロー
チャートである。第4図は第2図および第3図のフロー
チャートの作動の説明に用いられる関係を示す図であ
る。第5図は第1図のエンジンの最小燃費率曲線を示す
図である。第6図および第7図は第1図の実施例におい
て速度比に対する各部の油圧の変化特性をそれぞれ示す
図で、第6図は正トルク状態であって従来の油圧制御装
置における第1ライン油圧の変化特性をも併せて示した
ものであり、第7図はエンジンブレーキ状態を示してい
る。第8図は第1図の変速制御弁の出力油圧特性を示す
図であって、(a)は第1ライン油圧と第2ライン油圧
との差圧が小さい状態を、(b)は第1ライン油圧と第
2ライン油圧との差圧が大きい状態を示している。第9
図は本発明における目標偏差値の求め方の一例を説明す
る図で、ある運転状態における速度比偏差と燃料消費増
加量との関係を示すグラフである。第10図は、本発明に
おける目標偏差値の一例で、正トルク状態において速度
比のみを変数として求めたグラフである。第11図は第10
図の目標偏差値を制御量として第1ライン油圧を制御し
た場合の定常偏差と速度比との関係を示すグラフであ
り、従来の油圧制御装置におけるそれ等の関係をも併せ
て示したものである。第12図は本発明の他の実施例にお
ける作動を説明するためのフローチャートの要部であ
る。第13図は本発明の更に別の実施例における構成の要
部を示す図である。 14:ベルト式無段変速機 16:一次側回転軸、18:二次側回転軸 20:一次側可変プーリ 22:二次側可変プーリ 24:伝動ベルト 26:一次側油圧シリンダ 28:二次側油圧シリンダ 44:変速制御弁、48:第1調圧弁 58:第2調圧弁、94:コントローラ ステップS4,S16:速度比制御手段、ステップS12,S17:目
標偏差値設定手段、ステップS13,S15,S16:第1ライン油
圧制御手段、ステップS15,S16,S18:第1ライン油圧制御
手段

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.一次側回転軸および二次側回転軸にそれぞれ設けら
    れた一対の一次側可変プーリおよび二次側可変プーリ
    と、該一対の可変プーリに巻き掛けられて動力を伝達す
    る伝動ベルトと、前記一対の可変プーリの有効径をそれ
    ぞれ変更する一対の一次側油圧シリンダおよび二次側油
    圧シリンダとを備えた車両用ベルト式無段変速機におい
    て、 油圧源から作動油が供給される第1ライン油路内の油圧
    を第1ライン油圧に調圧する第1調圧弁と、 前記第1ライン油路内の作動油を前記一次側油圧シリン
    ダおよび二次側油圧シリンダの一方に供給すると同時に
    他方内の作動油を第2ライン油路へ流出させることによ
    り、前記一次側可変プーリおよび二次側可変プーリの有
    効径を変化させて前記無段変速機の速度比を調節する変
    速制御弁と、 前記第2ライン油路内の油圧を前記第1ライン油圧より
    も低い第2ライン油圧に調圧する第2調圧弁と、 実際の速度比が車両の運転状態に応じて求められた目標
    速度比と一致するように、比例動作の制御式に従って前
    記変速制御弁をフィードバック制御する速度比制御手段
    と を有する油圧制御装置であって、 車両の運転状態に応じて燃費が略最小となる目標偏差値
    を設定する目標偏差値設定手段と、 前記実際の速度比と前記目標速度比との定常偏差が前記
    目標偏差値と一致するように、前記第1ライン油圧を調
    圧する前記第1調圧弁をフィードバック制御する第1ラ
    イン油圧制御手段と を設けたことを特徴とする車両用ベルト式無段変速機の
    油圧制御装置。
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