JPH0554580B2 - - Google Patents

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JPH0554580B2
JPH0554580B2 JP3758186A JP3758186A JPH0554580B2 JP H0554580 B2 JPH0554580 B2 JP H0554580B2 JP 3758186 A JP3758186 A JP 3758186A JP 3758186 A JP3758186 A JP 3758186A JP H0554580 B2 JPH0554580 B2 JP H0554580B2
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pressure
hydraulic cylinder
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Susumu Ookawa
Masami Sugaya
Yoshinobu Soga
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車両用ベルト式無段変速機の油圧制御
装置の改良に関するものである。
従来技術 一次側回転軸および二次側回転軸にそれぞれ設
けられた一対の一次側可変プーリおよび二次側可
変プーリと、それら一対の可変プーリに巻き掛け
られて動力を伝達する伝動ベルトと、前記一対の
可変プーリの有効径をそれぞれ変更する一対の一
次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダとを
備えた車両用ベルト式無段変速機が知られてい
る。かかる無段変速機の速度比や伝動ベルトの張
力は、たとえば特公昭58−29424号に記載されて
いるように、油圧源からの作動油を油圧シリンダ
の一方へ供給すると同時に他方から流出させるこ
とにより速度比を変化させる制御弁(4方弁)
と、この制御弁から流出する作動油を調圧する電
磁リリーフ弁とを備えた油圧制御装置により制御
される。
かかる油圧制御装置においては、油圧源から供
給される比較的高圧の作動油を前記一次側油圧シ
リンダおよび二次側油圧シリンダの内の一方へ供
給すると同時に、他方内の作動油を流出させるこ
とにより、前記一次側可変プーリおよび二次側可
変プーリの有効径を変化させて前記無段変速機の
速度比を調節する変速制御弁が備えられており、
その変速制御弁によつて、両油圧シリンダのうち
動力伝達状態において内部の油圧が高くなる側
(駆動側)に位置する油圧シリンダへ油圧源から
の比較的高い作動油圧が作用させられ、反対側の
油圧シリンダには電磁リリーフ弁により調圧され
た油圧が作用させられるため、動力伝達方向が反
対となつても好適に伝動ベルトの張力および速度
比が制御される特徴がある。
発明が解決すべき問題点 しかしながら、かかる油圧制御装置において
は、少なくとも中立位置において、変速制御弁
の、一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリン
ダの内の一方から作動油を流出させるための流出
側流通断面積は、その一方の油圧シリンダへ作動
油を供給するための流入側流通断面積と同等とさ
れているため、変速制御弁のスプール弁子の中立
位置では上記一方の油圧シリンダへの出力ポート
の圧力が油圧源(第1ライン油圧)と低圧側油圧
源(第2ライン油圧など)との間の油圧となる。
また、他方の油圧シリンダへの出力ポートの油圧
も同様となる。したがつて、低圧側油圧源の圧力
が油圧シリンダ内へ支配的に伝達される訳ではな
いので、伝動ベルトに対する挟圧力を最適値とす
るために低圧側油圧源を調圧することにより低圧
側(従動側)の油圧シリンダ内の油圧を制御しよ
うとすることが困難であつた。
これに対し、油圧シリンダ内の作動油を絞りを
介して流出させたり、或いは油圧シリンダを絞り
を介して低圧側油圧源と接続したりすることによ
り変速制御弁の中立位置における出力ポートの圧
力を低圧側油圧源の圧力と略同等とすることが考
えられる。しかしながら、油圧シリンダ内の作動
油を絞りを介して流出させる場合には、その作動
油の流出に起因して変速制御弁の出力圧特性全体
が低く且つ緩やかな変化率となり易いため、変速
制御弁の操作量(たとえばスプール弁子の移動
量、あるいは変速制御弁に対する制御量)に対す
る出力油圧の変化(圧力上昇)が小さくなり、制
御偏差が大きくなる欠点があつた。また、油圧シ
リンダを絞りを介して低圧側油圧源と接続する場
合には、常時低圧側油圧源の油圧の影響を受ける
ため、変速制御弁の出力圧特性全体が低く且つ緩
やかな変化率となり、上記と同様に制御偏差が大
きくなる欠点があつた。
本発明は以上の事情を背景として為されたもの
であり、その目的とするところは、ベルト式無断
変速機の伝動ベルトに対する挟圧力が容易に制御
され得、しかも、変速制御における制御偏差を小
さくできる車両用ベルト式無段変速機の油圧制御
装置を提供することにある。
問題点を解決するための手段 かかる目的を達成するための本発明の要旨とす
るところは、一次側回転軸および二次側回転軸に
それぞれ設けられた一対の一次側可変プーリおよ
び二次側可変プーリと、それら一対の可変プーリ
に巻き掛けられて動力を伝達する伝動ベルトと、
前記一対の可変プーリの有効径をそれぞれ変更す
る一対の一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シ
リンダとを備えた車両用ベルト式無段変速機にお
いて、高圧側油圧源に接続された入力ポートから
供給される比較的高圧の作動油を出力ポートを介
して前記一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シ
リンダの内の一方へ供給すると同時に、他方内の
作動油を出力ポートを介して低圧側油圧源に接続
された排出ポートから流出させることにより、前
記一次側可変プーリおよび二次側可変プーリの有
効径を変化させて前記無段変速機の速度比を調節
する変速制御弁を備えた油圧制御装置であつて、
前記変速制御弁は、その中立位置において、前記
一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダの
内の一方から作動油を流出させるための流出側流
通断面積が、該一方の油圧シリンダへ作動油を供
給するための流入側流通断面積よりも大きく形成
されており、且つ該中立状態からの作動に伴う、
前記一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリン
ダの内の一方へ作動油を供給するための流入側流
通断面積の変化率が、該一方の油圧シリンダから
の作動油を流出させるための流出側流通断面積の
変化率よりも大きくなるように構成されているこ
とにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、変速制御弁は、その中立位
置において、前記一次側油圧シリンダおよび二次
側油圧シリンダの内の一方から作動油を流出させ
るための流出側流通断面積が、該一方の油圧シリ
ンダへ作動油を供給するための流入側断面積より
も大きく形成されているので、前記一方の油圧シ
リンダへの出力油圧が低圧側油圧源の油圧に支配
されるようになり、伝動ベルトの張力制御が容易
となる。
また、前記変速制御弁がその中立位置から作動
させられたときにおいて、前記一次側油圧シリン
ダおよび二次側油圧シリンダの内の一方へ作動油
を供給するための流入側流通断面積が、その一方
の油圧シリンダから作動油を流出させるための流
出側流通断面積よりも大きな変化率にて増加また
は減少させられるので、変速制御弁の中立位置か
らの作動に伴つて前記一方の油圧シリンダ内の油
圧の立ち上がり曲線が比較的急峻に維持される。
このため、変速制御弁に対する制御値、すなわち
変速制御弁のスプール弁子の移動位置あたりの出
力油圧の増加量が大きくなつて変速制御弁におけ
る制御偏差が小さくなるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を詳細に説明する。
第1図において、車両に設けられたエンジン1
0の出力はクラツチ12を介してベルト式無段変
速機14の一次側回転軸16へ伝達される。
ベルト式無段変速機14は、一次側回転軸16
および二次側回転軸18と、それら一次側回転軸
16および二次側回転軸18に取りつけられた有
効径が可変な一次側可変プーリ20および二次側
可変プーリ22と、それら一次側可変プーリ20
および二次側可変プーリ22に巻き掛けられて動
力を伝達する伝動ベルト24と、一次側可変プー
リ20および二次側可変プーリ22の有効径を変
更する一次側油圧シリンダ26および二次側油圧
シリンダ28とを備えている。これら一次側油圧
シリンダ26および二次側油圧シリンダ28は同
等の受圧面積となるように形成されており、上記
一次側可変プーリ20および二次側可変プーリ2
2の外形が同等とされてベルト式無段変速機14
が小型となつている。そして、上記一次側可変プ
ーリ20および二次側可変プーリ22は、一次側
回転軸16および二次側回転軸18にそれぞれ固
定された固定回転体31および32と、上記一次
側回転軸16および二次側回転軸18にそれぞれ
相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられて
前記固定回転体31および32との間にV溝を形
成する可動回転体34および36とから成る。
上記ベルト式無段変速機14の二次側回転軸1
8からの出力は、図示しない副変速機、差動歯車
装置などを経て車両の駆動輪へ伝達されるように
なつている。
このように構成された車両の動力伝達装置を作
動させるための油圧制御回路は以下に説明するよ
うに構成される。すなわち、図示しない還流路を
経てオイルタンク38に還流した作動油はストレ
ーナ40および吸入油路41を介してオイルポン
プ42に吸引され、変速制御弁44の入力ポート
46および第1調圧弁48と接続された第1ライ
ン油路50へ圧送される。このオイルポンプ42
は、本実施例の油圧源を構成し、図示しない駆動
軸を介して前記エンジン10により駆動される。
第1調圧弁48は、後述の第1駆動信号VD1に
したがつて第1ライン油路50内の作動油の一部
を第2ライン油路52へ流出させることにより第
1ライン油圧Pl1を制御する。この第2ライン油
路52は前記変速制御弁44の第1排出ポート5
4および第2排出ポート56と第2調圧弁58と
にそれぞれ接続されている。この第2調圧弁58
は、後述の第2駆動信号VD2にしたがつて第2
ライン油路52内の作動油の一部をドレン油路6
0へ流出させることにより第1ライン油圧Pl1
りも相対的に低い第2ライン油圧Pl2を制御する。
上記第1調圧弁48および第2調圧弁58は、同
様に仕様によつて構成された所謂電磁比例リリー
フ弁から構成されている。なお、本実施例では、
第1ライン油圧Pl1が高圧側油圧源の油圧、第2
ライン油圧Pl2が低圧側油圧源の油圧に相当する。
前記変速制御弁44は、所謂比例制御用電磁弁
であつて、前記入力ポート46、第1排出ポート
54および第2排出ポート56、前記一次側油圧
シリンダ26および二次側油圧シリンダ28に接
続油路29および30を介してそれぞれ接続され
た一対の第1出力ポート62および第2出力ポー
ト64にそれぞれ連通するようにバルブボデー6
5に形成されたシリンダボア66と、そのシリン
ダボア66内に摺動可能に嵌合された1本のスプ
ール弁子68と、このスプール弁子68の両端部
から中立位置に向かつて付勢することによりその
スプール弁子68を中立位置に保持する一対の第
1スプリング70および第2スプリング72と、
上記スプール弁子68の両端部にそれぞれ設けら
れてスプール弁子68を第2スプリング72また
は第1スプリング70の付勢力に抗して移動させ
る第1電磁ソレノイド74および第2電磁ソレノ
イド76とを備えている。上記スプール弁子68
には4つのランド78,80,82,84が一端
から順次形成されているとともに、中間部に位置
する一対のランド80および82はスプール弁子
68が中立位置にあるときスプール弁子68の軸
方向において前記第1出力ポート62および第2
出力ポート64と同じ位置に形成されている。ま
た、シリンダボア66の内周面であつて、スプー
ル弁子68が中立位置にあるとき一対のランド8
0および82と対向する位置、すなわち上記第1
出力ポート62および第2出力ポート64がシリ
ンダボア66の内周面に開口する位置には、その
ランド80および82よりも僅かに大きい幅寸法
の一対の第1環状溝86および第2環状溝88が
形成されている。この第1環状溝86および第2
環状溝88はランド80および82との間で作動
油の流通を制御するために連続的に流通断面積が
変化する絞りを形成している。
そして、第2図に詳しく示すように、変速制御
弁44において、スプール弁子68が中立位置に
ある状態では、前記一次側油圧シリンダ26ある
いは二次側油圧シリンダ28から作動油を流出さ
せるための流出側流通断面積はそれら油圧シリン
ダ26あるいは28へ作動油を供給するための流
入側流通断面積よりも大きくされている。すなわ
ち、各出力ポート62および64から各排出ポー
ト54および56へそれぞれ向かう作動油を制限
する絞り部分にそれぞれ形成される間隙110お
よび112は、入力ポート46から各出力ポート
62および64へ向かう作動油を制限する絞り部
分にそれぞれ形成される間隙114および116
よりも大きくされている。上記間隙110,11
2,114および116はランド80,82とバ
ルブボデー65との負の重なり(ランドの外周面
とシリンダボア66の内周面とが相対向せず相互
に重ならない状態)によつて形成されており、間
隙110,112における負の重なりは間隙11
4,116における負の重なりよりも大きいので
ある。
また、変速制御弁44において、ランド80お
よび82の入力ポート46側には、それぞれ大径
部120および122が形成されている。このた
め、ランド80および82の断面積が入力ポート
46側へ軸方向に向かうにともなつて大きくさ
れ、これによりスプール弁子68の中立位置から
の移動に伴う前記流入側流通断面積の変化率が流
出側流通断面積の変化率に比較して大きくなるよ
うに構成されている。たとえば、スプール弁子6
8が第2電磁ソレノイド76側、すなわち図中右
側へ移動するときには間隙116における流入側
流通断面積は急激に増加するのに対し、間隙11
2における流出側流通断面積は緩やかに減少す
る。反対に、スプール弁子68が図中左側へ移動
するときには間隙114における流入側流通断面
積は急激に増加するのに対し、間隙110におけ
る流出側流通断面積は緩やかに減少するのであ
る。
これにより、スプール弁子68が中立位置にあ
るときには、第1出力ポート62および第2出力
ポート64には同じ圧力が出力されるが、上記の
ように間隙110,112は間隙114,116
よりも大きく設定されているから、その出力圧は
第2ライン油圧Pl2と略同等とされる。なお、各
出力ポート62,64からは漏れを補充する程度
の量の作動油が一次側油圧シリンダ26および二
次側油圧シリンダ28に供給される。
しかし、スプール弁子68が中立位置からその
一軸方向、たとえば第2電磁ソレノイド76に接
近する方向(すなわち図の右方向)へ移動させら
れるに伴つて、第1出力ポート62と第1排出ポ
ート54との流通断面積が連続的に増加させら
れ、第1出力ポート62が第2ライン油圧Pl2
維持される一方、第2出力ポート64と入力ポー
ト46との流通断面積が連続的に増加させられか
つ第2出力ポート64と第2排出ポート56との
流通断面積が連続的に減少させられるので、第2
出力ポート64から二次側油圧シリンダ28へ出
力する作動油圧は次第に高められて最終的には第
1ライン油圧Pl1とされる。このため、ベルト式
無段変速機14における一次側油圧シリンダ26
および二次側油圧シリンダ28の推力の平衡が崩
れるので、二次側油圧シリンダ28内へ作動油が
流入する一方、一次側油圧シリンダ26内の作動
油が流出し、ベルト式無段変速機14の速度比e
(二次側回転軸18の回転速度Nput/一次側回転
軸16の回転速度Nio)が小さくなる。
反対に、スプール弁子68が中立位置から第1
電磁ソレノイド74に接近する方向、すなわち図
の左方向へ移動させられるに伴つて、第2出力ポ
ート64と第2排出ポート56との流通断面積が
連続的に増加させられて第2出力ポート64が第
2ライン油圧Pl2に維持される一方、第1出力ポ
ート62と入力ポート46との流通断面積が増加
させられ、かつ第1出力ポート62と第1排出ポ
ート54との流通断面積が減少させられるので、
第1出力ポート62から一次側油圧シリンダ26
へ出力する作動油圧は次第に高められて最終的に
は第1ライン油圧Pl1とされる。このため、ベル
ト式無段変速機14における一次側油圧シリンダ
26および二次側油圧シリンダ28の推力の平衡
が崩れるので、二次側油圧シリンダ28内の作動
油が流出する一方、一次側油圧シリンダ26内へ
作動油が流入し、ベルト式無段変速機14の速度
比eが大きくなる。このように、上記変速制御弁
44は、油圧シリンダ26および28の一方へ高
圧の作動油を供給し他方へ低圧の作動油を供給す
る切り換え弁機能と、連続的に作動油の流量を調
節する流量制御弁機能とを併有しているのであ
る。
第3図は上述のように作動する変速制御弁44
の出力油圧特性を示している。図において横軸は
スプール弁子68の中立位置からの変移量、すな
わち変速制御弁44に対する制御量V0を示す。
車両のベルト式無段変速機14には、一次側回
転軸16の回転速度Nioを検出するための第1回
転センサ90、および二次側回転軸18の回転速
度Nputを検出するための第2回転センサ92が設
けられており、それら第1回転センサ90および
第2回転センサ92からは回転速度Nioを表す回
転信号SR1および回転速度Nputを表す回転信号
SR2がコントローラ94へ出力される。また、
エンジン10には、その吸気配管に設けられたス
ロツトル弁開度θthを検出するためのスロツトル
センサ96と、エンジン回転速度Neを検出する
ためのエンジン回転センサ98が設けられてお
り、それらスロツトルセンサ96およびエンジン
回転センサ98からはスロツトル弁開度θthを表
すスロツトル信号Sθおよびエンジン回転速度Ne
を表す回転信号SEがコントローラ94へ出力さ
れる。
上記コントローラ94は、CPU102、ROM
104、RAM106などを含む所謂マイクロコ
ンピユータであつて、本実施例の制御手段を構成
する。上記CPU102は、RAM106の記憶機
能を利用しつつ予めROM104に記憶されたプ
ログラムにしたがつて入力信号を処理し、第1ラ
イン油圧および第2ライン油圧を制御するために
第1調圧弁48および第2調圧弁58へ第1駆動
信号VD1および第2駆動信号VD2をそれぞれ
供給すると同時に、速度比eを制御するために第
1電磁ソレノイド74および第2電磁ソレノイド
76を駆動するための速度比信号RA1および
RA2をそれらに供給する。
ベルト式無段変速機14の速度比制御は、たと
えば、第4図に示す速度比制御ルーチンが繰り返
し実行されることにより行われる。すなわち、先
ず、ステツプS1が実行されることにより、一次
側回転軸16の回転速度Nio、二次側回転軸18
の回転速度Nput、スロツトル弁開度θth、エンジン
回転速度Neが回転信号SR1およびSR2、スロ
ツトル信号Sθ、回転信号SEに基づいてRAM10
6に読み込まれる。次いで、ステツプS2では予
めROM104に記憶された次式(1)にしがたつて
速度比eが上記回転速度NioおよびNputから算出
される。
e=Nput/Nio ……(1) また、ステツプS3では、ROM104に記憶さ
れた関係からスロツトル弁開度θthなどに基づい
て目標回転速度Nio *を決定し、且つ上記(1)式から
その目標回転速度Nio *と実際の回転速度Nputから
目標速度比e*を算出する。上記目標回転速度Nio *
を決定するための関係は、たとえば第5図に示す
ものであつて、第6図に示す最小燃費率曲線上で
エンジン10が専ら作動するように予め求められ
たものである。続くステツプS4では、予めROM
104に記憶された次式(2)にしたがつて速度比制
御値V0が算出される。ステツプS5においては、
この速度比制御値V0が正である場合にはスプー
ル弁子68が左方向へ移動させられて二次側回転
軸18の回転速度Nputが増加するように前記速度
比信号RA2が出力され、負である場合にはスプ
ール弁子68が右方向へ移動させられて一次側回
転軸16の回転速度Nioが増加するように前記速
度比信号RA1が出力される。また、速度比制御
値V0の大きさは速度比信号RA1または速度比信
号RA2の大きさ、すなわちスプール弁子68の
移動量に対応する。したがつて、次式(2)から明ら
かなように、上記速度比制御値V0は実際の速度
比eの目標速度比e*とを一致させるように決定さ
れるのである。なお、(2)式のkは制御定数であ
る。
V0=k(e*−e)/e ……(2) そして、ステツプS5では、それ以前のステツ
プにおいて決定された速度比制御値V0が出力さ
れ、速度比eが制御される。
このような速度比制御において、本実施例で
は、前記変速制御弁44のスプール弁子68に形
成されたランド80,82にはそれぞれ大径部1
20,122が形成されて、スプール弁子68の
中立位置からの移動に伴う流入側の流通断面積の
変化率が流出側の流通断面積の変化率よりも大き
くされており、第3図に示すように、第1出力ポ
ート62または第2出力ポート64の出力油圧の
内の高圧側、換言すれば油圧PioまたはPputの内の
高圧側の立ち上がりが急峻となる。しかも、本実
施例では、中立位置において、流出側の流通断面
積が流入側の流通断面積よりも大きくされている
ので出力ポート62,64の油圧が第2ライン油
圧Pl2に支配されて、低圧側が第2ライン油圧Pl2
に維持される。この結果、スプール弁子68の中
立位置からの移動量、換言すれば変速制御弁44
に対する制御値に基づく出力油圧の変化(ゲイ
ン)が大きく得られて、速度比制御における制御
偏差(定常偏差)ΔV0が小さくなるのである。ま
た、上記第1出力ポート62または第2出力ポー
ト64の出力油圧の内の低圧側が第2ライン油圧
Pl2に維持される結果、第2調圧弁58により低
圧側油圧源である第2ライン油圧Pl2を調圧する
ことにより従動側の油圧シリンダ内の油圧Pio
たはPput、すなわち伝動ベルトに対する挟圧力を
容易に制御できるのである。
因に、第7図は変速制御弁および油圧シリンダ
に何等の工夫を施さない従来の変速制御弁の出力
油圧特性を示すものであり、第8図は油圧シリン
ダに第2ライン油路52へ連通する絞りを設けた
場合の変速制御弁の出力油圧特性を示すものであ
る。図から明らかなように、第7図では中立位置
において低圧側の出力ポートの油圧が第2ライン
油圧Pl2と一致せず第2調圧弁58による伝動ベ
ルト24の張力制御、すなわち挟圧力制御が困難
となる。また、第8図では絞りを通じた作動油の
漏れにより全域において高圧側出力ポートの立ち
上がりが緩慢となるため制御偏差ΔV0が大きくな
るのである。また、第9図は前述の実施例の変速
制御弁44において大径部120,122を形成
しない場合の出力油圧特性を示している。第3図
の出力油圧特性はこの第9図の出力油圧特性に比
較しても出力油圧の立ち上がりが急峻となつてい
るのである。なお、第8図および第9図には第3
図の場合と同じ両出力ポート62,64の差圧、
すなわちベルト式無段変速機14の速度比をある
値に維持するために推力を平衡させた状態におけ
る圧力値の差ΔP(=Pio−Pput)に対応した制御値
(制御偏差ΔV0)が示されている。
このような出力油圧特性は、変速制御弁44に
おける流通断面積の変化率が油圧シリンダへ作動
油が流入する通路における流入側と、同じ油圧シ
リンダから作動油が流出する通路における流出側
とでは異なることに起因する。すなわち、第9図
に示す場合の流通断面積は第10図に示すように
同じ割合で変化するが、第3図に示す本実施例の
場合には第11図に示すように流入側と流出側と
では流通断面積の増加率が異なる。ここで、図に
おいて、Aは入力ポート46と第1出力ポート6
2との間における流路の最小の流通断面積(流入
側)、Bは入力ポート46と第2出力ポート64
との間における流路の最小の流通断面積(流入
側)、Cは第1排出ポート54と第1出力ポート
62との間における流路の最小の流通断面積(流
出側)、Dは第2排出ポート56と第2出力ポー
ト64との間における流路の最小の流通断面積
(流出側)を示す線である。第11図から明らか
なように、変速制御弁44における流入側流通断
面積の増加率(A線またはB線の傾斜)は流出側
流通断面積の増加率(C線またはD線の傾斜)に
比較して大きく設定されているのである。なお、
スプール弁子68の中立位置における排出ポート
54,56と出力ポート62,64との間の流通
断面積S11は、低圧側油圧シリンダ内油圧を第2
ライン油圧Pl2と等しくするための値である。し
たがつて、この値は無段変速機14の諸元で決
り、第10図のS10と同等とされている。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、
以下の実施例において同様の機能を備えた部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
前述の実施例では、スプール弁子68のランド
80および82に大径部120および122がそ
れぞれ形成されることにより第3図に示す出力油
圧特性が得られているが、たとえば、第12図、
第13図、および第14図に示すように、ランド
80および82の第1排出ポート54側および第
2排出ポート56側に、流通断面積の変化率を減
少させるノツチ124をそれぞれ形成してもよい
のである。このノツチ124は流通断面積の変化
率を小さくするので、ノツチ124が形成されな
い側における流通断面積の変化率が相対的に上昇
する。
また、たとえば、第15図および第16図に示
すように、シリンダボア66の内周面に形成され
た第1環状溝86および第2環状溝88の排出ポ
ート54,56側に、流出側の流通断面積の変化
率を減少させて相対的に流入側の流通断面積の変
化率を増加させる切欠126をそれぞれ形成して
もよいのである。
また、前述の実施例の変速制御弁44におい
て、入力ポート46に第2ライン油路52を、第
1排出ポート54および第2排出ポート56に第
1ライン油路50を接続してもよい。この場合に
は、たとえば第17図あるいは第18図に示すよ
うに、スプール弁子68は3つのランドを備えた
ものとなる。第17図では中央のランド両側にノ
ツチ130が形成されることにより、また第18
図では両側のランドが大径とされることにより、
流入側流通断面積の変化率が流出側流通断面積の
変化率よりも大きくされている。
以上、本発明の一実施例を示す図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適
用される。
たとえば、前述第2図の変速制御弁44では、
大径部120および122が各々形成されること
によりスプール弁子68のランド80および82
において流入側流通断面積の変化率が流出側流通
断面積の変化率よりも大きくされていたが、一方
のランド、たとえばランド82にのみ大径部12
2が形成され、ランド82が関与する流入側流通
断面積および流出側流通断面積についてのみ流入
側の変化率が流出側の変化率よりも大きくされて
も、一応の効果が得られるのである。
また、前述の実施例の第2図の変速制御弁44
において、間隙110,112および間隙11
4,116はそれぞれ負の重なり状態の大小によ
り流通断面積が設定されていたが、間隙114,
116は正または零の重なりとし間隙110,1
12は負の重なりとしてもよいのである。
また、前述の実施例の変速制御弁44は単一の
スプール弁子68を備えたものであつたが、複数
本のスプール弁子を備えた形式の制御弁であつて
もよいのである。
また、前述の実施例の変速制御弁44のスプー
ル弁子68は電磁ソレノイド74,76によつて
直接的に駆動される形式の弁であつたが、電磁弁
などによつて制御されるパイロツト油圧によつて
駆動される形式の弁であつてもよい。この場合に
は電磁弁が所謂デユーテイ制御され得る。
さらに、前述の変速制御弁44には、そのスプ
ール弁子68を駆動するための電磁ソレノイド7
4,76が設けられていたが、パルスモータなど
の他の電磁アクチユエータが設けられていてもよ
い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施
例であり、本発明はその精紳を逸脱しない範囲で
種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示す図であ
る。第2図は第1図の変速制御弁の要部を詳しく
説明する図である。第3図は第2図の変速制御弁
の出力油圧特性を示す図である。第4図は第1図
の装置における変速制御作動を説明するフローチ
ヤートである。第5図は第4図の説明に用いられ
る関係であつて、目標回転速度を求めるための関
係を示す図である。第6図は第1図のエンジンの
最小燃費率曲線を示す図である。第7図、第8
図、および第9図は従来の変速制御弁の出力油圧
特性をそれぞれ示す図である。第10図は第9図
に示す出力油圧特性を備えた変速制御弁内の流通
断面積の変化特性を示す図である。第11図は第
3図に示す出力油圧特性を備えた変速制御弁内の
流通断面積の変化特性を示す図である。第12
図、第13図、および第14図は、本発明の他の
実施例の要部を示す図であつて、側面図、軸心を
含む平面による断面図、および軸心に直角な平面
による断面図である。第15図および第16図は
本発明の他の実施例の要部を示す図であつて、軸
心に平行な平面による断面図である。第17図お
よび第18図はそれぞれ本発明の他の実施例にお
ける第2図に相当する図である。 14:ベルト式無段変速機、16:一次側回転
軸、18:二次側回転軸、20:一次側可変プー
リ、22:二次側可変プーリ、24:伝動ベル
ト、26:一次側油圧シリンダ、28:二次側油
圧シリンダ、44:変速制御弁、65:バルブボ
デー、66:シリンダボア、68:スプール弁
子、80,82:ランド。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一次側回転軸および二次側回転軸にそれぞれ
    設けられた一対の一次側可変プーリおよび二次側
    可変プーリと、該一対の可変プーリに巻き掛けら
    れて動力を伝達する伝動ベルトと、前記一対の可
    変プーリの有効径をそれぞれ変更する一対の一次
    側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダとを備
    えた車両用ベルト式無段変速機において高圧側油
    圧源に接続された入力ポートから供給される比較
    的高圧の作動油を出力ポートを介して前記一次側
    油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダの内の一
    方へ供給すると同時に、他方内の作動油を出力ポ
    ートを介して低圧側油圧源に接続された排出ポー
    トから流出させることにより、前記一次側可変プ
    ーリおよび二次側可変プーリの有効径を変化させ
    て前記無段変速機の速度比を調節する変速制御弁
    を備えた油圧制御装置であつて、 前記変速制御弁は、その中立位置において、前
    記一次側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダ
    の内の一方から作動油を流出させるための流出側
    流通断面積が、該一方の油圧シリンダへ作動油を
    供給するための流入側流通断面積よりも大きく形
    成されており、 且つ該中立状態からの作動に伴う、前記一次側
    油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダの内の一
    方へ作動油を供給するための流入側流通断面積の
    変化率が、該一方の油圧シリンダからの作動油を
    流出させるための流出側流通断面積の変化率より
    も大きくなるように構成されていることを特徴と
    する車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置。
JP3758186A 1986-02-22 1986-02-22 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置 Granted JPS62196455A (ja)

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EP87102503A EP0235712B1 (en) 1986-02-22 1987-02-23 Hydraulic control system for continuously variable transmission for automotive vehicle
DE8787102503T DE3763864D1 (de) 1986-02-22 1987-02-23 Hydraulische steuerung fuer den stufenlos veraenderlichen antrieb eines fahrzeuges.

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