JP3606712B2 - プラント運転訓練用シミュレーションシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、実プラントのプラント機器類の運転状況を模擬する複数の模擬プロセス信号を生成するプロセスシミュレータと、前記複数の模擬プロセス信号をもとに前記プラント機器類を制御可能な複数の模擬制御信号を生成し、前記プロセスシミュレータに出力する模擬制御装置と、前記模擬制御装置を訓練者が操作可能オペレータ端末と、訓練実施過程における訓練手順を制御管理する運転訓練管理装置とが、相互に通信可能に接続されてなるプラント運転訓練用シミュレーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のプラント運転訓練用シミュレーションシステムとしては、例えば、特開昭59−91457号公報に開示されているように、訓練者が訓練実施中に、一旦訓練を中断して、訓練開始点から訓練を再現し、訓練再現途中から新たな訓練を開始できる等の訓練過程の一時停止、訓練途中の状態保存、訓練の再現等の訓練進行機能の充実を図ったものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種のプラント運転訓練用シミュレーションシステムは、その設置場所や使用方法によって、訓練センター等の施設を別途設けるタイプと、実プラントと同じ場所に設置するタイプとに大別される。一般に、前者をオフサイトタイプ、後者をオンサイトタイプといい、特に、後者の場合は、訓練員が日常業務の合間に訓練を行う場合が多く、訓練途中で度々訓練を中断することが考えられる。
しかし、従来のプラント運転訓練用シミュレーションシステムは、訓練を一時的に中断することは可能であったが、中断したまま訓練を終了した場合、再度最初から訓練を再開しなければならなかったり、また、訓練中断中に他の訓練者が割り込んで別の訓練を開始できず、プラント運転訓練用シミュレーションシステムの効率的な運用が困難な状況であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、上述の問題点を解消し、訓練を中断したままその訓練を終了した場合であっても、訓練再開時に、前回の訓練過程における訓練中断等の特定イベント発生時点から訓練を再開でき、効率的なシステムの運用を可能としたプラント運転訓練用シミュレーションシステムを提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明によるプラント運転訓練用シミュレーションシステムの第一の特徴構成は、実プラントのプラント機器類の運転状況を模擬する複数の模擬プロセス信号を生成するプロセスシミュレータと、前記複数の模擬プロセス信号をもとに前記プラント機器類を実際に制御可能な複数の模擬制御信号を生成し、前記プロセスシミュレータに出力する模擬制御装置と、前記模擬制御装置を訓練者が操作可能なオペレータ端末と、訓練実施過程における訓練手順を制御管理する運転訓練管理装置とが、相互に通信可能に接続されてなるプラント運転訓練用シミュレーションシステムであって、
前記訓練実施過程における訓練中断等の所定条件を満足するイベント発生時点での、中断した訓練を再開するのに必要な前記模擬制御装置の内部状態からなる制御状態データと前記模擬制御信号及び前記プロセスシミュレータの内部状態からなるシミュレーション状態データとを一時的に記憶する第1記憶装置と、訓練終了時に前記第1記憶装置に一時記憶された前記制御状態データとシミュレーション状態データを訓練者を識別可能に記憶保存する第2記憶装置とを備え、
前記運転訓練管理装置が、前記第2記憶装置に保存されている前記制御状態データの前記模擬制御装置への転送と前記シミュレーション状態データの前記プロセスシミュレータへの転送を制御し、前記イベント発生時点からの訓練の再開を制御する訓練再開制御手段を備え、
前記模擬制御装置(2)が、前記プラント機器類を制御する制御装置と同じ構成を有するハードウェアを備えている点にある。
【0005】
同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記運転訓練管理装置は、少なくとも一以上の前記イベント発生時点を設定するイベント設定手段と、前記イベント設定手段が設定したイベント発生時点で前記第1記憶装置に前記制御状態データと前記シミュレーション状態データの一時記憶を制御する一時記憶制御手段と、訓練再開時に、前回訓練時に前記イベント設定手段が設定したイベント発生時点が複数ある場合に何れの時点から訓練を再開するかを選択する訓練再開イベント設定手段とを備え、
前記訓練再開制御手段が、前記第2記憶装置に記憶保存された前記制御状態データと前記シミュレーション状態データの前記第1記憶装置への転送を制御し、前記訓練再開イベント設定手段で選択されたイベント発生時点の前記制御状態データと前記シミュレーション状態データの前記第1記憶装置から夫々前記模擬制御装置と前記プロセスシミュレータへの転送を制御する点にある。
【0006】
同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記模擬制御装置と前記オペレータ端末とが第1ネットワークを介して接続され、前記プロセスシミュレータと前記運転訓練管理装置とが第2ネットワークを介して接続され、前記第1ネットワークと前記第2ネットワークがゲートウェイを介して接続され、前記第2記憶装置が前記運転訓練管理装置または前記第2ネットワークに接続され、前記第1記憶装置の内の前記制御状態データと前記模擬制御信号を一時記憶する制御信号記憶部が前記ゲートウェイ内に設けられ、前記第1記憶装置の内の前記プロセスシミュレータの内部状態を一時記憶するシミュレーション状態記憶部が前記プロセスシミュレータ内に設けらている点にある。
【0007】
以下に作用を説明する。
第一の特徴構成によれば、訓練実施中にその訓練を中断し、強制的に終了させる必要が生じた場合において、その後の他の訓練者の訓練のための使用或いは運転停止によって、前記運転訓練管理装置、前記模擬制御装置及び前記プロセスシミュレータが一旦リセットされた後に、訓練を再開させる場合、中断前の訓練において、予め訓練開始時等で設定されていた訓練中断等のイベント発生時点において前記第1記憶装置に一時的に記憶されてある前記制御状態データと前記シミュレーション状態データが、訓練終了時にその訓練者を識別可能に第2記憶装置に記憶保存されているため、前記運転訓練管理装置に設けれている訓練再開制御手段が、訓練者を識別して、その訓練者の前記第2記憶装置に保存されている前記制御状態データの前記模擬制御装置への転送と、前記シミュレーション状態データの前記プロセスシミュレータへの転送を夫々制御し、訓練中断等の前記イベント発生時点からのシミュレーションの実行再開及び前記模擬制御装置の運転の再開を制御することで、前記イベント発生時点からの訓練の再開ができるのである。
結果として、プラント運転訓練用シミュレーションシステムを複数の訓練者で時分割に共用でき、また、一連の訓練を短時間に区切りながら進行できるため、効率的な運用が可能となるのである。
【0008】
第二の特徴構成によれば、前記イベント設定手段によって、少なくとも一以上の前記イベント発生時点を設定できるため、訓練実行時においては、設定された前記イベント発生時点の内の実際に発生した任意の時点の前記制御状態データと前記シミュレーション状態データを前記第1記憶装置から前記模擬制御装置及び前記プロセスシミュレータへ転送することでその時点からの訓練のやり直しができ、また、訓練を一旦終了した後の再開時においては、前記制御状態データと前記シミュレーション状態データが前記第2記憶装置から前記第1記憶装置へ転送されることで、システムの状態が訓練中断時に戻り、前記訓練再開制御手段が訓練終了前に発生した前記イベント発生時点の内の前記訓練再開イベント設定手段で選択された時点の前記制御状態データと前記シミュレーション状態データを前記第1記憶装置から前記模擬制御装置及び前記プロセスシミュレータへ更に転送することで、その時点から訓練を再開できるのである。
【0009】
更に、プラント運転訓練用シミュレーションシステムが訓練内容の再現機能を有する場合において、前記イベント発生時点が訓練中断以外のイベントであるか、または、かかるイベントを含む場合に、訓練途中において、該イベント発生時点から訓練内容を再現することもできるのである。
ここで、訓練再開後は、訓練中断前のイベント発生時点と、訓練再開後に新たに設定されたイベント発生時点の両方のイベント発生時点における前記制御状態データと前記シミュレーション状態データが前記第1記憶装置に記憶されるため、訓練内容再現機能の実行についても、あたかも訓練中断が無かったかの如く訓練を実行できる点に注意を要する。
【0010】
第三の特徴構成によれば、前記模擬制御装置が出力して前記プロセスシミュレータに入力する前記模擬制御信号が必ず前記ゲートウェイを経由し、また、前記プロセスシミュレータの内部状態はシミュレーション実行時に必ず一時記憶されるため、前記制御状態データと前記シミュレーション状態データを、前記イベント発生時点において、前記ゲートウェイ内に設けられた前記制御状態記憶部及び前記プロセスシミュレータ内に設けられた前記シミュレーション状態記憶部に一時記憶する際に、当該データが前記第2ネットワークを介して夫々の記憶部に転送させる必要がなく、実時間で実行中のシミュレーションが一時記憶のために阻害されるのを防止できるのである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るプラント運転訓練用シミュレーションシステム(以下、本発明システムという)の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1に示すように、例えば、実プラントであるゴミ焼却プラントに併設されている場合の本発明システムは、実プラントと略同等な構成とすることで、訓練の実効を図っている。具体的には、実プラントの燃焼系統、送風系統、排ガス処理系統等の各系統毎にモデル化された系統別シミュレータの集合であるプロセスシミュレータ1は前記各系統の実際のプラント機器類に対応し、本発明システムの模擬制御装置2は、前記実プラントの実際のプラント機器類を制御する制御装置に対応し、訓練の対象とならない周辺設備の制御部を除いて全く同等のハードウェア構成である。
更に、前記模擬制御装置2と前記模擬制御装置2を訓練者が操作可能なオペレータ端末3とが分散制御システム用の専用ネットワークである第1ネットワーク11を介して接続され、前記プロセスシミュレータ1と教官用端末14が汎用ネットワークの一種であるイーサネット(Ethernet)で構成される第2ネットワーク12を介して接続され、前記第1ネットワーク11と前記第2ネットワーク12がゲートウェイ13を介して接続されている。前記ゲートウェイ13は一種のコンピュータで構成されるネットワーク間のデータ中継器である。
前記模擬制御装置2と前記オペレータ端末3は実プラントと同様の専用ハードウェア構成を採用している。また、前記第1ネットワーク11も実プラントで使用されているものと同仕様である。一方、前記プロセスシミュレータ1と前記教官用端末14は夫々、汎用コンピュータシステムで構成されている。具体的には、前記プロセスシミュレータ1はシミュレーションの対象である前記プラント機器類を数学モデルでモデル化したものを数値解法する専用プログラムを実行させることで具現化している。また、前記教官用端末14は、訓練実施過程における訓練手順を制御管理する専用プログラムによって具現化される運転訓練管理装置4を内蔵し、専用の大容量の磁気ディスク等のファイルメモリである第2記憶装置6を具備している。
【0013】
訓練実行中は、前記模擬制御装置2は前記プロセスシミュレータ1が出力する模擬プロセス信号P及び前記オペレータ端末3からの指令を受信し、前記プロセスシミュレータ1に対して、前記プラント機器類に対する操作量に相当する複数の模擬制御信号Cを所定の時間間隔で出力する。一方、前記プロセスシミュレータ1は前記模擬制御装置2の出力する模擬制御信号Cを入力値として受信し、内蔵の数学モデル式を専用の数値解法プログラムを実行してシミュレーションを実行する。
【0014】
前記ゲートウェイ13は高速でデータの書き換え並びに読み出しが可能な大容量の半導体メモリを内蔵しており、その一部に、前記運転訓練管理装置4からの指令に基づいて前記模擬制御装置2の内部状態の内の中断した訓練を再開するのに必要な制御状態データDと前記模擬制御信号Cを訓練終了時まで一時的に記憶する制御信号記憶部5aが形成される。
更に、前記プロセスシミュレータ1も、高速でデータの書き換え並びに読み出しが可能な大容量の半導体メモリを内蔵しており、その一部に、前記運転訓練管理装置4からの指令に基づいて前記プロセスシミュレータ1の内部状態データXを訓練終了時まで一時的に記憶するシミュレーション状態記憶部5bが形成される。
前記制御信号記憶部5aと前記シミュレーション状態記憶部5bによって、前記制御状態データDと、前記模擬制御信号C及び前記内部状態データXからなる中断したシミュレーションを再開するのに必要なシミュレーション状態データSとを訓練終了時まで一時的に記憶する第1記憶装置5が形成される。
【0015】
前記運転訓練管理装置4は、前記教官用端末14から教官または訓練者の入力操作によって、前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSとを訓練終了時まで一時的に前記第1記憶装置5に記憶すべき特定のイベント発生時点を少なくとも一以上設定するイベント設定手段8を備える。具体的には、訓練中断時、一定時間間隔、異常発生時、警報発生時、訓練段階移行時、等のイベント発生時点を少なくとも一以上指定する。
更に、前記運転訓練管理装置4は、前記イベント設定手段8が設定したイベント発生時点で前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSの前記第1記憶装置5への一時記憶を制御する一時記憶制御手段9と、訓練終了時に前記第1記憶装置5に一時記憶された前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSを前記第2記憶装置6の訓練者別に設けられた記憶領域への転送を制御するデータ保存制御手段15を備えている。
更に、前記運転訓練管理装置4は、前回訓練時に前記イベント設定手段8が設定したイベント発生時点が複数ある場合に何れの時点から訓練を再開するかを選択する訓練再開イベント設定手段10を備え、前記第2記憶装置6に記憶保存された前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSを前記第1記憶装置5へ転送し、更に、前記訓練再開イベント設定手段10で設定されたイベント発生時点の前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSを、前記制御状態データDは前記模擬制御装置2へ、前記シミュレーション状態データSは前記プロセスシミュレータ1へ転送を制御し、前記訓練再開イベント設定手段10で設定されたイベント発生時点からの訓練の再開を制御する訓練再開制御手段7を備えている。
【0016】
以下に、本発明システムを使用した訓練時の各部の動作を説明する。
図2に示すように、訓練開始Sは、先ず、ステップS1で本発明システムの立ち上げから開始し、引き続き、ステップS2で訓練内容の設定を開始する。具体的には、ステップS3で前記教官用端末14から訓練者及び教官を指定し、ステップS4で、後述する前回訓練時の訓練進行記録ファイルを前記第2記憶装置6から読み出し、訓練日時等の内容を表示して、前回の訓練内容を確認する。ステップS5で前回の訓練を継続するか、新たに訓練を開始するかを選択する。
新たに訓練を開始する場合は、ステップS6で、訓練のシナリオ選択等の訓練設定を行う。更に、その訓練シナリオに応じて、前記イベント設定手段8で、その時点から訓練の再現または訓練中断後の訓練再開が可能なイベントを、訓練中断時に加えて、例えば、一定時間間隔で、異常発生時に、警報発生時に、或いは、訓練段階移行時に選択的に発生させるイベント発生時点を設定する。引き続き、ステップS7で前記模擬制御装置2及び前記プロセスシミュレータ1の初期値が所定の手順で設定され、ステップS10へ移行して、訓練の開始が可能となる。
一方、ステップS5で前回の訓練を継続する方を選択した場合、ステップS8で前回訓練時に前記イベント設定手段8が設定したイベント発生時点が複数ある場合に何れの時点から訓練を再開するかを前記教官用端末14から選択する。具体的には、前記訓練再開イベント設定手段10が当該複数のイベント発生時点を画面表示し、前記教官用端末14からの入力に基づいて一つのイベント発生時点を選択する。引き続き、ステップS9で、前記訓練再開制御手段7が前記第2記憶装置6に記憶保存された前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSを前記第1記憶装置5へ転送し、更に、前記訓練再開イベント設定手段10で設定されたイベント発生時点の前記制御状態データDが前記模擬制御装置2へ、前記シミュレーション状態データSが前記プロセスシミュレータ1へ転送され、前記模擬制御装置2及び前記プロセスシミュレータ1が実行開始状態にセットされ、ステップS10へ移行して、訓練の開始が可能となる。
【0017】
図3に示すように、ステップS10で訓練が開始した後は、訓練シナリオに基づいて訓練が進行し、訓練途中のステップS11で、前回以前または今回新たに前記イベント設定手段8で設定されたイベントが発生したかを判定し、設定されたイベントが発生した場合は、ステップS12で前記制御状態データDと前記模擬制御信号Cを前記制御信号記憶部5aに一時記憶し、前記内部状態データXを前記シミュレーション状態記憶部5bに一時的に記憶し、夫々訓練終了時まで保存する。
訓練途中で訓練を中断する場合、または、訓練を終了させる場合、ステップS13で訓練が中断するのか終了するのか継続するのかを判定して、訓練を中断或いは終了する場合はステップS14で前記制御状態データDと前記模擬制御信号Cを前記制御信号記憶部5aに一時記憶し、前記内部状態データXを前記シミュレーション状態記憶部5bに一時的に記憶し、ステップS15で、前記制御信号記憶部5aと前記シミュレーション状態記憶部5bからなる前記第1記憶装置5に一時的に記憶されている全ての前記制御状態データDと前記シミュレーション状態データSを前記第2記憶装置6の訓練者別に設けられた前記記憶領域へ転送し、記憶保存する。
引き続き、ステップS16で、所定のフォーマットで訓練の進行内容を記録した訓練進行記録ファイルを生成し、前記第2記憶装置6の訓練者別に設けられた前記記憶領域に記憶保存する。ステップS17で前記訓練進行記録ファイルを所定フォーマットで印刷して、訓練を終了する。この時点で、本発明システムの稼働終了、及び、他の訓練者の継続使用が可能である。
【0018】
尚、本発明システムによれば、図2には図示していないが、ステップS10以降の訓練途中で、訓練を一時停止して、前記イベント設定手段8で設定されたイベントが既に発生している場合は、その発生したイベントの一つを選択して、そのイベント発生時点の前記制御状態データDを前記模擬制御装置2へ、前記シミュレーション状態データSを前記プロセスシミュレータ1へ転送することで、そのイベント発生時点から訓練をやり直すことも可能である。
【0019】
以下に、別実施形態を説明する。
〈1〉本発明システムの具体的な構成は、必ずしも本実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、前記ゲートウェイ13を設けずに、前記模擬制御装置2、前記オペレータ端末3、前記プロセスシミュレータ1、及び、前記教官用端末14を単一のネットワークで接続しても構わない。この場合、前記制御信号記憶部5aは前記模擬制御装置2内に設けても構わないし、他の部分に設けても構わない。
また、前記第1記憶装置5は単一の独立した記憶装置であっても構わない。
更に、前記第2記憶装置6は、前記教官用端末14に内蔵されずに、独立した記憶装置であって、前記第2ネットワーク12に直接接続されてあっても構わない。
【0020】
〈2〉前記模擬制御装置2と前記プロセスシミュレータ1は必ずしも別個のハードウェアで構成される必要はなく、前記プロセスシミュレータ1を構成する汎用コンピュータに前記模擬制御装置2が組み込まれてあっても構わない。
【0021】
〈3〉本実施形態では、前記訓練再開制御手段7は前記訓練再開イベント設定手段10を備え、前記訓練再開イベント設定手段10で設定されたイベント発生時点から訓練が再開するように構成されているが、前記訓練再開制御手段7が前記訓練再開イベント設定手段10を備えずに、常に最終のイベント発生時点、つまり、訓練中断時点から訓練が再開するように構成されていても構わない。
この場合、訓練中断時点以外のイベント発生時点が訓練中断前に前記イベント設定手段8によって予め設定されてあった場合は、前記第1記憶装置5には訓練中断時点以外のイベント発生時点の前記制御状態データと前記シミュレーション状態データも記憶されているため、訓練中断時点から一旦訓練を再開しても、その後、訓練再開後に新たに設定されたイベント発生時点も加えて、既に経過した任意のイベント発生時点から訓練をやり直したり、訓練内容を再現したりすることができるのである。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、訓練を中断したまま訓練を終了した場合であっても、訓練再開時に、前回の訓練過程における訓練中断等の特定イベント発生時点から訓練を再開でき、効率的なシステムの運用を可能としたプラント運転訓練用シミュレーションシステムを提供できるようになった。
【0023】
尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラント運転訓練用シミュレーションシステムのブロック構成図
【図2】本発明に係るプラント運転訓練用シミュレーションシステムを使用した訓練過程の前半部分を説明するフローチャート
【図3】同後半部分を説明するフローチャート
【符号の説明】
1 プロセスシミュレータ
2 模擬制御装置
3 オペレータ端末
4 運転訓練管理装置
5 第1記憶装置
5a 制御信号記憶部
5b シミュレーション状態記憶部
6 第2記憶装置
7 訓練再開制御手段
8 イベント設定手段
9 一時記憶制御手段
10 訓練再開イベント設定手段
11 第1ネットワーク
12 第2ネットワーク
13 ゲートウェイ
C 模擬制御信号
D 制御状態データ
P 模擬プロセス信号
S シミュレーション状態データ
X 内部状態データ
Claims (3)
- 実プラントのプラント機器類の運転状況を模擬する複数の模擬プロセス信号(P)を生成するプロセスシミュレータ(1)と、前記複数の模擬プロセス信号(P)をもとに前記プラント機器類を実際に制御可能な複数の模擬制御信号(C)を生成し、前記プロセスシミュレータ(1)に出力する模擬制御装置(2)と、前記模擬制御装置(2)を訓練者が操作可能なオペレータ端末(3)と、訓練実施過程における訓練手順を制御管理する運転訓練管理装置(4)とが、相互に通信可能に接続されてなるプラント運転訓練用シミュレーションシステムであって、
前記訓練実施過程における訓練中断等の所定条件を満足するイベント発生時点での、中断した訓練を再開するのに必要な前記模擬制御装置(2)の内部状態からなる制御状態データ(D)と前記模擬制御信号(C)及び前記プロセスシミュレータ(1)の内部状態からなるシミュレーション状態データ(S)とを一時的に記憶する第1記憶装置(5)と、訓練終了時に前記第1記憶装置(5)に一時記憶された前記制御状態データ(D)とシミュレーション状態データ(S)を訓練者を識別可能に記憶保存する第2記憶装置(6)とを備え、
前記運転訓練管理装置(4)が、前記第2記憶装置(6)に保存されている前記制御状態データ(D)の前記模擬制御装置(2)への転送と前記シミュレーション状態データ(S)の前記プロセスシミュレータ(1)への転送を制御し、前記イベント発生時点からの訓練の再開を制御する訓練再開制御手段(7)を備え、
前記模擬制御装置(2)が、前記プラント機器類を制御する制御装置と同じ構成を有するハードウェアを備えているプラント運転訓練用シミュレーションシステム。 - 前記運転訓練管理装置(4)は、少なくとも一以上の前記イベント発生時点を設定するイベント設定手段(8)と、前記イベント設定手段(8)が設定したイベント発生時点で前記第1記憶装置(5)に前記制御状態データ(D)と前記シミュレーション状態データ(S)の一時記憶を制御する一時記憶制御手段(9)と、訓練再開時に、前回訓練時に前記イベント設定手段(8)が設定したイベント発生時点が複数ある場合に何れの時点から訓練を再開するかを選択する訓練再開イベント設定手段(10)とを備え、
前記訓練再開制御手段(7)が、前記第2記憶装置(6)に記憶保存された前記制御状態データ(D)と前記シミュレーション状態データ(S)の前記第1記憶装置(5)への転送を制御し、前記訓練再開イベント設定手段で選択されたイベント発生時点の前記制御状態データ(D)と前記シミュレーション状態データ(S)の前記第1記憶装置から夫々前記模擬制御装置(2)と前記プロセスシミュレータ(1)への転送を制御する請求項1記載のプラント運転訓練用シミュレーションシステム。 - 前記模擬制御装置(2)と前記オペレータ端末(3)とが第1ネットワーク(11)を介して接続され、前記プロセスシミュレータ(1)と前記運転訓練管理装置(4)とが第2ネットワーク(12)を介して接続され、前記第1ネットワーク(11)と前記第2ネットワーク(12)がゲートウェイ(13)を介して接続され、前記第2記憶装置(6)が前記運転訓練管理装置(4)または前記第2ネットワーク(12)に接続され、前記第1記憶装置(5)の内の前記制御状態データ(D)と前記模擬制御信号(C)を一時記憶する制御信号記憶部(5a)が前記ゲートウェイ(13)内に設けられ、前記第1記憶装置(5)の内の前記プロセスシミュレータ(1)の内部状態を一時記憶するシミュレーション状態記憶部(5b)が前記プロセスシミュレータ(1)内に設けらた請求項1または2記載のプラント運転訓練用シミュレーションシステム。
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