JP3589489B2 - 透析液の調剤に利用する薬剤と溶解調剤方法 - Google Patents
透析液の調剤に利用する薬剤と溶解調剤方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3589489B2 JP3589489B2 JP24239794A JP24239794A JP3589489B2 JP 3589489 B2 JP3589489 B2 JP 3589489B2 JP 24239794 A JP24239794 A JP 24239794A JP 24239794 A JP24239794 A JP 24239794A JP 3589489 B2 JP3589489 B2 JP 3589489B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dissolution
- dialysate
- dilution
- layer
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- External Artificial Organs (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、広くは医療に関するものであり、特に、血液透析に関するものである。就中、透析液調剤用の薬剤およびその溶解装置を用いた溶解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に透析治療に用いる透析液は、透析液原液またはその一部を固剤化したものを希釈水で希釈混合または溶解希釈し、所定の濃度に調整して使用される。最近、重炭酸透析液が、人体により生理的であるため広く普及している。重炭酸透析液は、原液Aと重炭酸ナトリウム原液または固剤Bと2剤に分かれている。これは、重炭酸ナトリウムがA原液中の塩化カルシウムや塩化マグネシウム等と化学反応し、炭酸塩を析出するのを防止するためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
まず、重炭酸透析液用の原液であるA剤およびB剤の組成の一例を示す。
A剤原液
組 成(w/v%)
塩化ナトリウム(Nacl)20.454
塩化カリウム(Kcl)0.652
塩化カルシウム(Cacl,H2O)0.772
塩化マグネシウム(Mgcl2,6H2O)0.534
酢酸ナトリウム(Ch3COONa)2.153
ぶどう糖(C6H12O6) 5.25
pH調整剤
B原液または固剤
重炭酸ナトリウム(NaHCO3)6.60
【0004】
B剤の重炭酸液はバクテリアが繁殖する問題に加え化学的に不安定で大気に解放すると経時的に
2NaHCO3 → Na2CO3 + CO2 + H2O
からなる反応を起こし、その二酸化炭素(CO2) が大気に出て、重炭酸濃度が低下する。その結果、液のpH値は上昇する問題があった。この問題を解決する方法として、B剤の固剤化に関する特許第1580940および特許第1739871がある。
【0005】
つぎに、A剤の固剤化については、塩化カルシウムや塩化マグネシウム粉末の潮解性が強いこと、さらに塩化ナトリウムなどの主成分にその30〜40分の1の非常に微量な塩化カルシウム・塩化マグネシウムおよび塩化カリウム等の粉末を均一に混合する際の製剤上の困難さがあった。このA剤固剤化の問題を解決するために、所定量の透析液に必要なA剤をカートリッジ化することや特定成分をマイクロカプセル化する方法として特開平3−16577の公報および特開平4−61865の公報の発明が提案されている。
【0006】
いずれの提案も、A剤およびB剤の固剤化の問題が解決したものである。しかしながら、B剤の重炭酸ナトリウム粉末は化学的に不安定であり、A剤の塩化カルシウムや塩化マグネシウム粉末と混在させると化学反応をおこす。さらに、ぶどう糖はA剤またはB剤と混在するとカラメル化するために、A剤とB剤の固剤とも別々にする必要があって、透析原液固剤はA,Bおよびぶどう糖の3剤に分けざるを得なかった。したがって、これらの固剤を使用する装置もA,Bおよびぶどう糖の3種類の固剤の溶解に対応する性能が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は以上の問題点をさらに解決すべく鋭意検討の結果、従来A,Bおよびぶどう糖の3種類であった透析液原液固剤を1容器にまとめて1個剤となした。その結果、その溶解に必要な透析装置が簡素化された。さらに、従来は、微量成分の均一混合やA,Bおよびぶどう糖の3種類の固剤を製造しなければならなかったと言う製剤上の問題の解決を可能にしたものである。その上にA,Bおよびぶどう糖の3種類を1固剤とすることにより、A,Bおよびぶどう糖の3固剤にあった使用時の取り違えの危険もなくしたものである。
【0008】
以下、本発明に係る1固剤とその固剤溶解型透析液供給装置と方法の具体的な構成を述べる。最初に、本発明の請求項1の発明に記載の透析液調剤用薬剤の構成を説明する。この発明は、透析液調剤用薬剤で1固剤の基本構成であり、図1に関連するものである。
【0009】
まず、所定量の透析液に必要な透析液全成分の固剤であって、以下の隔離層と緩衝層から成る。最初に、第1の隔離層と第2の隔離層と第3の隔離層と第4の隔離層がある。この第1の隔離層と第2の隔離層と第3の隔離層と第4の隔離層は、重炭酸ナトリウムの層とぶどう糖の層と塩化カルシウムと塩化マグネシウム及び塩化カリウムの層と酢酸ナトリウムあるいは乳酸ナトリウムの層の4つの層が個別に成るものである。
【0010】
つぎに、緩衝層であるが、まず、第1の緩衝層がある。この第1の緩衝層は、上記の第1の隔離層と第2の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの一部から成るものである。そして、第2の緩衝層がある。この第2の緩衝層は、上記の第2の隔離層と第3の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの残りの一部から成るものである。最後に、第3の緩衝層がある。この第3の緩衝層は、上記の第3の隔離層と第4の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムのその残りの全部から成るものである。しかして、pH調整剤が、上記の第2の隔離層と第3の隔離層のそのどちらかに含まれるようになっている。
【0011】
以上のごとくに成るものであって、且つ上記の全ての層が一体型容器内に充填されその一体型容器内の空気が除去され密封され1包装にされた固剤である。
【0012】
つぎに、本発明の請求項2に記載した発明の透析液調剤用薬剤の構成を説明する。この発明は、上記の請求項1の発明の一体型容器を2分割して1セットにしたものである。
【0013】
まず、所定量の透析液に必要な透析液全成分の固剤であって、以下の隔離層と緩衝層から成る。最初に、第1の分割型容器がある。この第1の分割型容器の隔離層は、第1の隔離層と第2の隔離層と第4の隔離層がある。この第1の隔離層と第2の隔離層と第4の隔離層は、重炭酸ナトリウムの層とぶどう糖の層と、酢酸ナトリウムあるいは乳酸ナトリウムの層の3つの層が個別に成るものである。
【0014】
つぎに、この第1の分割型容器の緩衝層であるが、まず、第1aの緩衝層がある。この第1aの緩衝層は、上記の第1の隔離層と第2の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの一部から成るものである。そして、第2aの緩衝層がある。この第2aの緩衝層は、上記の第2の隔離層と第4の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの残りの一部から成るものである。
【0014】
この第1の分割型容器は以上のものから成るものであって、且つ上記の全ての層が分割型容器内に充填されその分割型容器内の空気が除去され密封され1包装にされた固剤から成る。
【0015】
さらに、第2の分割型容器がある。この第2の分割型容器は、塩化カリウムと塩化カルシウムと塩化マグネシウムの層から成る第3の隔離層とpH調整剤から成るものであって、その分割型容器内の空気が除去され密封され1包装にされた固剤または原液から成る。
【0016】
そして、請求項3の発明であるが、これは上記の請求項1の発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法である。まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項1に記載した透析液調剤用薬剤か入った容器の包装を開封する。つぎに、その第1の隔離層と第3の隔離層の両方の隔離層の内容物が一緒にならないようにその一体型容器の層を2つに切断した層の一方を、上記の溶解希釈タンクへ供給し第1次の溶解希釈を行い、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで第1次溶解の終了を感知する。
【0017】
つぎに、残りの固剤の全量を上記の溶解希釈タンクへ供給し、第2次の溶解希釈工程を行い、その溶解希釈タンク用の濃度計で濃度を確認し、その溶液を貯留タンクへ移送しさらにその貯留タンク用の濃度計で濃度を確認し1サイクルが完了する。そして、つぎの溶解サイクルへ入り、以後これを繰り返すものである。
【0018】
さらに、請求項4の発明であるが、これは上記の請求項2の発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法である。まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項2に記載した第2の分割型容器を開封して、その内容物である固剤または液剤を原液/固剤供給装置から定量の原液または固剤を上記の溶解希釈タンクで希釈しその溶解希釈タンク用の濃度計でその濃度を確認する。一方、請求項2に記載した第1の分割型容器用の固剤供給装置でその第1の分割型容器の固剤を自動的に開封して、一度に1包装の固剤を上記の溶解希釈タンクへ供給し溶解希釈して、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで溶解の終了を感知して、その溶液を貯留タンクへ移送し、さらにその貯留タンク用の濃度計で濃度を確認し、1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入り、以後これを繰り返すものであめ・
【0019】
そして、請求項5の発明であるが、これは上記の請求項1の発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法であって、上記の請求項3の発明の別の実施例からなる発明である。まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項2に記載した第1の分割型容器がその固剤供給装置により開封され、その内容固剤を上記の溶解希釈タンクへ供給し溶解希釈を行なって、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで溶解の終了を感知する。
【0020】
そして、つぎの貯留タンクへ移送し、その貯留タンク用の濃度計で溶解の終了を感知して、つぎに、この貯留タンク内の希釈液をそれぞれの患者監視装置に移送し、そこで請求項2に記載した第2の分割型容器の液剤をその患者監視装置へ供給し溶解希釈を行ない、患者監視装置用の濃度計で濃度を確認し、これで1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入って、以後これを繰り返すものである。
【0021】
最後に、請求項6の発明であるが、これは上記の請求項2の発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法であって、上記の請求項4の発明の別の実施例からなる発明である。まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項2に記載した第1の分割型容器がその固剤供給装置により開封され、その内容固剤を上記の溶解希釈タンクへ供給し溶解希釈を行なって、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで溶解の終了を感知し、つぎの貯留タンクへ移送して、その貯留タンク用の濃度計で溶解の終了を感知する。
【0022】
つぎに、この貯留タンク内の希釈液を多人数用または個人用透析液供給装置に移送し、請求項2に記載した第2の分割型容器の固剤又は液剤をその多人数用または個人用透析液供給装置へ供給し溶解希釈を行ない、多人数用または個人用透析液供給装置用の濃度計で濃度を確認し、これで1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入って、以後これを繰り返すものである。
【0023】
【作用】
以下に、本発明の請求項1の発明に記載の透析液調剤用薬剤の作用を説明すべる。この発明は図1に関するものであって、所定量の透析液に必要な透析液全成分を1つの一体型容器に挿入することにより、その調剤量の容易さを生じさせた。そして、それを固剤から成るものにして真空パックにしてバクテリアの繁殖や空気の影響を阻止している。その上に、他の薬剤に接したときに化学変化を起こしやすい薬剤を隔離層として分離隔離したものである。その隔離層の薬剤を分離隔離する薬剤として量か多く安定している塩化ナトリウムをその隔離層間に緩衝層として分散挿入した。これにより、各薬剤の化学的安定化を為している。
【0024】
そして、本発明の請求項2に記載した発明の透析液調剤用薬剤の作用を説明する。この発明は、図2に関するものであって、所定量の透析液に必要な透析液全成分を固剤などから成るものにして真空容器に上記のように挿入することにより、請求項1と同様の作用が生じた。その上に、この発明は、同時に溶解希釈すると互いに悪い反応を起こしやすい薬剤を2分して別個の2つの分割型容器に挿入して、その2つの分割型容器で1セットにしてその調剤の取り扱いを容易に進めた。
【0025】
さらに、本発明の請求項3に記載した発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法の作用を説明する。この発明は、図3に関するものであって、請求項1の所定量の透析液に必要な透析液全成分を固剤から成る1つの一体型容器のものを使用して、請求項1の薬剤の作用と同等の作用が生じる。
【0026】
その上に、2段階に、その濃度計でその濃度を確認しながら溶解希釈するようにして、その溶解希釈時に起きやすいよくない化学反応を押さえている。
さらには、完成した透析液を貯留タンクに貯留して、その必要時にいつでも取り出せるようになっている。
【0027】
そして、本発明の請求項4に記載した発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法の作用を説明する。この発明は、図4に関するものであって、請求項2の所定量の透析液に必要な透析液全成分を固剤から成る2容器のものを使用して、請求項2の作用と同等の作用が生じる。その上に、2段階に溶解希釈することの容易さのためにその薬剤を予め2分して、その溶解希釈時に起きやすいよくない化学反応を押さえている。
【0028】
さらに、本発明の請求項5に記載した発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法の作用を説明する。この発明は、図5に関するものであって、請求項2の所定量の透析液に必要な透析液全成分を固剤から成る2容器のものを使用して、請求項2の作用と同等の作用が生じる。
【0029】
その上に、2段階に溶解希釈することの容易さのためにその薬剤を予め2分したのみではなく、その溶解箇所も2分化してその溶解希釈時に起きやすいよくない化学反応を押さえている。
【0030】
そして、本発明の請求項6に記載した発明の透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法の作用を説明する。この発明は、図6に関するものであって、請求項5の作用と基本的には同等の作用が生じ、これは個人用や多人数用の透析液の供給を為す。
【0031】
【実施例】
以下に、本発明にかかる透析液調剤用薬剤と該薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法を添付図面に示す好的実施例を用いて詳細に説明する。最初に、本発明の請求項1の発明に記載の透析液調剤用薬剤の一実施例を説明する。これは、図1に示すように所定量の透析液に必要な透析液全成分の固剤であって、直接接触させると化学反応を起こす物質の間に、化学的に安定している塩化ナトリウム層を緩衝層として用いることによって、互いに影響しないようにしたものである。まず、所定量の透析液に必要な透析液全成分の固剤を1包装にしたものである。しかして、重炭酸ナトリウム層とぶどう糖の層を塩化ナトリウム層で分離し、つぎにぶどう糖の層と塩化カルシウムと塩化マグネシウムおよび塩化カリウム層を塩化ナトリウム層で分離し、さらに酢酸ナトリウム又は乳酸ナトリウムの層を塩化ナトリウム層で分離し、上記の化学的に不安定な物質間の影響を防止したものである。
【0032】
その具体的な充填順序は、以下のごとくである。すなわち、図1に示すごとく、最初に重炭酸ナトリウムの層から成る第1の隔離層S1があり、つぎに緩衝層としての塩化ナトリウムの一部から成る第1の緩衝層B1がある。そして、ぶどう糖の層から成る第2の隔離層S2があり、さらに塩化ナトリウムの残りの一から成る第2の緩衝B2がある。その後に、塩化カルシウムや塩化マグネシウムと塩化カリウムの層から成る第3の隔離層S3がある。さらに、この塩化カルシウムと塩化マグネシウムおよび塩化カリウムの層から成る第3の隔離層S3の他面に接して設けられた緩衝層としての塩化ナトリウムの残りの全部から成る第3の緩衝層B3がある。そして、この塩化ナトリウムから成る第3の緩衝層B3の他面に接して設けられた酢酸ナトリウムあるいは乳酸ナトリウムの層から成る第4の隔離層S4がある。
【0033】
この酢酸ナトリウム又は乳酸ナトリウムの層から成る第4の隔離層S4と上記の塩化カルシウムや塩化マグネシウムと塩化カリウムの層から成る第3の隔離層S3は、その順序を入れ替えてもよい。この様に、上記の重炭酸ナトリウムの層から成る第1の隔離層S1と、ぶうとうから成る第2の隔離層S2と、塩化カルシウムと塩化マグネシウムおよび塩化カリウムの層から成る第3の隔離層S3と、酢酸ナトリウム又は乳酸ナトリウムの層から成る第4の隔離層S4の配列順序は、上記のごとくに限定されるものではなく、それらのすべての隔離層の配列位置が、相互に置換された構成のものもここに含まれる。ただし、上記の重炭酸ナトリウムの層から成る第1の隔離層S1と、塩化カルシウムと塩化マグネシウムおよび塩化カリウムの層から成る第3の隔離層S3は、炭酸塩の析出を防ぐためにできるだけ離す方がよい。
【0034】
そして、これらの塩化ナトリウムの緩衝層であって、重炭酸ナトリウムの第1の隔離層S1と接する緩衝層B1を除く緩衝層、すなわち第2の緩衝層B2と第3の緩衝層B3の両者または一方には、pH調整剤が含まれる。以上の層から成るものであって、これを柔軟性のある一体型容器C1内に充填し、これらの層の崩れや移動を防止するために、柔軟性のある一体型容器C1内の空気を除去しながら密封して各層を固定した。かくして、固剤間の化学反応が防止された。重炭酸ナトリウム層と塩化カルシウムや塩化マグネシウム等の層は、別々に溶解するため包装の両端に離して充填してある。
【0035】
一方、上記の請求項2の一実施例の薬剤は以下の図2に示す通りである。すなわち、上記の透析液薬剤成分のうち量の多い上記のものを1グループに分けるのである。具体的には、上記の塩化ナトリウムを2分して、第1aの緩衝層B1’と第2aの緩衝層B2’とにする。そして、上記の隔離層のうち、重炭酸ナトリウムの層から成る第1の隔離層S1と、ぶどう糖の層から成る第2の隔離層S2、および酢酸ナトリウム又は乳酸ナトリウムの層から成る第4の隔離層S4、を1グループにするのである。そして、この第1の隔離層S1と第2の隔離層S2の間に、上記の第1aの緩衝層B1’を挿入する。つぎに、この第2の隔離層S2と第4の隔離層S4の間に、上記の第2aの緩衝層B2’を挿入して、これらを1つの固剤として1個の第1の分割型容器C2−1に収納するのである。一方、上記の塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウムの層から成る第3の隔離層S3、およびpH調製剤などの微量成分Mとを液剤または固剤として、別の分割型容器である第2の分割型容器C2−2に収納するものである。そして、この第1の分割型容器C2−1と第2の分割型容器C2−2でワンセットの透析液調剤用薬剤とするものである。この薬剤は、原液部分の組成を自由に変えることができ、患者ごとにきめ細かい処方透析を可能にするものである。なお、原液は、1液または各成分ごとに分けてもよい。
【0036】
しかして、請求項1の一実施例の一体型容器C1から成る透析液調剤用固剤の製造方法について述べる。まず、所定量の透析液に必要な所定量の各成分の固剤を事前に混合することなく、柔軟性のある一体型容器C1に各成分ごとに層状に充填する。各成分間で各層が接触しても化学的に変化を起こさない成分が接触するような順序で充填する、たとえば、化学的に最も安定し他の全ての成分とも接触可能な塩化ナトリウムが必要量も最も多い点を利用し、他の接触不可能な成分の緩衝層として複数層に分けて充填する。さらに、重炭酸ナトリウムS1と同時に溶解すると炭酸塩を析出する塩化カルシウムや塩化マグネシウムの層S3は別々に溶解できるようそれらの層を離して充填する。全ての成分の充填が完了したならば、各層のくずれや移動を防止するために、上述したごとくその一体型容器C1内の空気を除去しながら密封し層を固定する。かくして、この固剤は、製造後使用されるまで固剤間の化学的変化が起きず安定している。なお、請求項2の一実施例の2固で1セットの分割型容器C−1とC−2から成る透析液調剤用薬剤の製造方法について、この一体型容器C1の製造方法を2固で1セットの分割型容器C−1とC−2にしたものであって、その一体型容器C1の製造方法に類似している。
【0037】
そして、請求項3の一実施例であるが、これは図1に示す本発明の透析液全成分の1包装固剤を用いるものであって、その透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法である。これをその一実施例である図3のブロックダイアグラムを用いて説明する。まず、溶解希釈タンク1に希釈水供給手段2で所定量の希釈水Wを供給する。つぎに、その所定量の希釈水に対応する透析液全成分量の上記の固剤1包装を固剤供給装置3で自動開封して、内容固剤の約半量を溶解希釈タンク1へ供給し、第1次の容解希釈を行なう。この最初に溶解希釈する成分に第3の隔離層S3の塩化カルシウムと塩化マグネシウムおよび第4の隔離層S4の塩化カリウム及び酢酸ナトリウム又は乳酸ナトリウムの物質が含まれる。
【0038】
すなわち、これらの成分は、後から希釈水に投入すると溶解しにくいので、他の成分に先立って溶解する。また、1包装を1度に希釈水に投入すると、塩化カルシウムや塩酸マグネシウムは重炭酸ナトリウムと反応して、炭酸塩を析出するため2度に分けて溶解する。2固剤の場合も同様である。そして、溶解希釈タンク用の濃度計i1およびタイマーtで第1次溶解の終了を感知して、つぎに第1の隔離層S1の重炭酸ナトリウムを含む残りの固剤全量を供給次第2次の溶解希釈工程を行なう。そして、その溶液を溶解希釈タンク用の濃度計i1でその濃度を確認し、その溶液を貯留タンク4へ移送し貯留タンク用の濃度計i2でその濃度を確認し、1サイクルが完了する。
【0039】
その後で、自動的につぎの溶解サイクルへ入る。貯留タンク4の透析液は、濃度計2で再度濃度を確認した後、ベッドサイドの透析装置(図示なし)へ送られる。貯留タンク4の貯水水位が下がれば、上記の溶解希釈タンク1よりつぎのサイクルで調剤された透析液が貯留タンク4へ移送される。そして、以後これを繰り返す。
【0040】
すなわち、上記の1つの一体型容器C1から成る固剤を溶解する固剤溶解型透析液供給装置とその透析液供給方法は、まず溶解希釈タンク1があり、つぎに給水手段2がある。この給水手段2は、溶解希釈タンク1に所定量の希釈水を給水するものである。そして、固剤を自動的に開封して、溶解希釈タンク1へ固剤を制御しながら供給する固剤供給手段3がある。上記の一体型型容器C1、1固分の全ての成分を1度に溶解しようとすると、その溶解前に、ある種の成分間で化学反応を起こして、沈殿物を生じさせてしまう。
【0041】
これを防止するために、最初に塩化カルシウムや塩化マグネシウム等の層を溶解希釈タンク1へ供給して、それらの成分の溶解が完了した後に、重炭酸ナトリウムの層を供給するよう供給時間を制御する固剤供給手段である。以上の溶解順序は、逆にしても差し支えないが、上記の理由でこの順序の方が望ましい。さらに、第一の濃度計がある。この濃度計は、溶解寄宿タンク1内の透析液濃度の確認と、希釈工程の制御を行うものである。希釈工程の制御はタイマーでも行える。濃度計とタイマーを組み合わせると制御はより確実となる。
【0042】
つぎに、貯留タンク4がある。この貯留タンク4は、上記の溶解希釈タンク1で調剤された透析液がポンプPで送り込まれたものを貯留するものである。そして、その透析液の濃度を濃度計2で再度確認して、必要量に応じて、別のポンプPでベッドサイドへ透析液を供給するものである。溶解希釈タンク1では、貯留タンク4の水位が所定のレベルに下がった時に、この溶解希釈タンク1で調剤が完了した透析液に全量貯留タンク4へ移送するものである。そして、つぎの希釈工程へ入り、以後自動的にこのサイクルを繰り返すシステムである。なお、全ての図中において、Pはポンプを意味する。
【0043】
図4は、上記の請求項4の一実施例の1固剤と1固剤/原液を使用する場合の透析液調剤用薬剤(図2の薬剤)を用いて透析液を調剤する透析液製造方法を示すブロックダイアグラムを示したものである。まず、希釈水供給手段2が、溶解希釈タンク1に所定量の希釈水Wを給水する。つぎに、その所定量の希釈水Wに対応する透析液全成分量の透析液の調剤に利用する固剤または液剤の1包装である第2の分割型容器C2−2を開封して、その内容物である固剤または液剤を原液/固剤供給装置5から定量の原液を溶解希釈タンク1で溶解希釈し溶解希釈タンク用の濃度計i1で確認する。そして、図4の固剤供給装置6で上記の第1の分割型容器C2−1の固剤を自動的に開封して、一度に1包装の固剤を溶解希釈タンク1へ供給して、溶解希釈されるものである。以後の工程は、1固剤のシステムと同じである。すなわち、その溶液を貯留タンク4へ移送し貯留タンク用の濃度計i2でその濃度を確認し、1サイクルが完了する。なお、この場合も、第1の分割型容器C2−1の固剤と第2の分割型容器C2−2の原液あるいは固剤の溶解順序は、上記の逆にしてもよい。
【0044】
図5は請求項5の実施例であって、上記の図4のものが1つの溶解希釈タンク1内で上記の第1の分割型容器C2−1の固剤と第2の分割型容器C2−2の原液を使用して透析液を作成するのに対し、この実施例ではその固剤供給装置5から第1の分割型容器C2−1の固剤のみが溶解希釈タンク1に供給され希釈溶解されて、貯留タンク4に送られ、その希釈液がそれぞれの患者監視装置8に移送されるのである。一方、それぞれの患者監視装置8に少量成分供給手段7で上記の第2の分割型容器C2−2内の塩化カルシウムと塩化マグネシウムと塩化カリウムとが供給され溶解希釈されるものである。
【0045】
具体的には、まず、溶解希釈タンク1に希釈水供給手段2で所定量の希釈水Wが供給される。つぎに、その所定量の希釈水Wに対応する透析液全成分量のものであって、透析液の調剤に利用される固剤が入った上記の第1の分割型容器C2−1の固剤がその供給装置5により開封される。そして、その固剤が溶解希釈タンク1へ供給され、溶解希釈が行なわれて、溶解希釈タンク用の濃度計i1およびタイマーtで溶解の終了が感知される。それで、これを貯留タンク4へ移送され貯留タンク用の濃度計i2で確認されて、その溶液が各患者監視装置8に送られる。一方、それぞれの患者監視装置8には、さらに少量成分供給手段7で上記の第2の分割型容器C2−2内の塩化カルシウムと塩化マグネシウムと塩化カリウムとが供給され溶解希釈される。そして、そこでそれぞれの患者監視装置用の濃度計i3で確認されて必要な透析液になる。これで1サイクルが完了する。こうして、つぎの溶解サイクルに入って、以後これを繰り返す。
【0046】
図6は請求項6の実施例であって、これも図5の実施例のように、その固剤供給装置5から上記の第1の分割型容器C2−1の固剤のみが溶解希釈タンク1に供給され希釈溶解されて、貯留タンク4に送られ、その希釈液が一般の多人数用または個人用透析液供給装置9に移送されるのである。一方、一般の多人数用または個人用透析液供給装置9に少量成分供給手段7で上記の第2の分割型容器C2−2内の塩化カルシウムと塩化マグネシウムと塩化カリウムとが供給され溶解希釈されるものである。
【0047】
具体的には、まず、溶解希釈タンク1に希釈水供給手段2で所定量の希釈水Wが供給される。つぎに、その所定量の希釈水Wに対応する透析液全成分量のものであって、透析液の調剤に利用される固剤が入った上記の第1の分割型容器C2−1の固剤がその固剤供給装置5により開封される。そして、その固剤が溶解希釈タンク1へ供給され、溶解希釈が行なわれて、溶解希釈タンク用の濃度計i1およびタイマーtで溶解の終了が感知される。それで、これを貯留タンク4へ移送され貯留タンク用の濃度計i2で確認されて、その溶液が濃厚原液が透析液供給装置9に送られる。一方、その透析液供給装置9には、さらに少量成分供給手段7で上記の第2の分割型容器C2−2内の塩化カルシウムと塩化マグネシウムと塩化カリウムとが供給され溶解希釈される。そして、そこで濃厚原液が透析液供給装置用の濃度計i3で確認されて必要な透析液になる。これで1サイクルが完了する。こうして、つぎの溶解サイクルに入って、以後これを繰り返す。なお、上記の第1の分割型容器C2−1とその固剤供給装置5を上記の透析液供給装置9の位置に置き、上記の第2の分割型容器C2−2とその透析液供給装置9を上記の固剤供給装置5の位置にもってきてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の効果の効果はつぎの通りである。
1. 混在すると化学反応を起こし、炭酸塩の析出やカラメル化等の性状変化を起こしやすい重炭酸透析液原液固剤の製剤上の問題が本発明により解決され1固剤化が可能になった。
2. 透析液の各成分を均一に固剤化する必要がなく、その製剤が容易になった。
3. 1固剤と原液の組み合せの場合も、1固剤の製造が容易になり処方透析液への路が開けた。
4. 1固剤化により2ないし3種類の固剤にあった固剤の取り違えの危険がなくなり治療の安全度が向上した。
5. 1固剤を溶解希釈する装置は2ないし3固剤用の装置にくらべて簡素化され装置のコスト低減が実現しこの取り扱いは容易になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる透析液調剤用薬剤の一体型容器入りの説明図を示したものである。
【図2】本発明にかかる透析液調剤用薬剤の分割型容器入りの説明図を示したものである。
【図3】図1の薬剤を使用して透析液を調剤する方法のブロックダイアグラムを示したものである。
【図4】図2の薬剤を使用して透析液を調剤する方法のブロックダイアグラムを示したものである。
【図5】図1の薬剤を使用して透析液を調剤する方法のブロックダイアグラムを示したものである。
図1の薬剤を使用して透析液を調剤する方法のブロックダイアグラムを示したものである。
図4のものの別の実施例のブロックダイアグラムを示したものである。
【図6】図4のもののさらに別の実施例のブロックダイアグラムを示したものである。
【符号の説明】
1 溶解希釈タンク C1 一体型容器
2 供給手段 C2-1 第1の分割型容器
3 固剤供給装置 C2-2 第2の分割型容器
4 貯留タンク S1 第1の隔離層
5 原液供給装置 S2 第2の隔離層
6 固剤供給装置 S3 第3の隔離層
7 少量成分供給手段 S4 第4の隔離層
8 患者監視装置 B1 第1の緩衝層
9 透析液供給装置 B1' 第1aの緩衝層
M pH微量成分 B2 第2の緩衝層
W 希釈水 B2' 第2aの緩衝層
Claims (6)
- 所定量の透析液に必要な透析液全成分の固剤であって重炭酸ナトリウムの層とぶどう糖の層と塩化カルシウムと塩化マグネシウム及び塩化カリウムの層と酢酸ナトリウムあるいは乳酸ナトリウムの層の4つの層が個別に成る第1の隔離層と第2の隔離層と第3の隔離層と第4の隔離層と、並びに上記の第1の隔離層と第2の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの一部から成る第1の緩衝層、と上記の第2の隔離層と第3の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの残りの一部から成る第2の緩衝層、と上記の第3の隔離層と第4の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムのその残りの全部から成る第3の緩衝層、と上記の第2の隔離層と第3の隔離層のそのどちらかに含まれるpH調整剤、から成るものであって且つ上記の全ての層が一体型容器内に充填されその一体型容器内の空気が除去され密封され1包装にされた固剤、より構成されることを特徴とした透析液調剤用薬剤。
- 所定量の透析液に必要な透析液全成分の薬剤であって、
重炭酸ナトリウムの層とぶどう糖の層と酢酸ナトリウムあるいは乳酸ナトリウムの層の3つの層が個別に成る第1の隔離層と第2の隔離層と第4の隔離層と、並びに上記の第1の隔離層と第2の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの一部から成る第1aの緩衝層と、上記の第2の隔離層と第4の隔離層が隣接しないようにその間に設けられた塩化ナトリウムの残りの全部から成る第2aの緩衝層、から成るものであって且つ上記の全ての層が分割型容器内に充填されその分割型容器内の空気が除去され密封され1包装にされた固剤から成る第1の分割型容器、
さらに塩化カリウムと塩化カルシウムと塩化マグネシウムの層から成る第3の隔離層とpH調整剤から成るものであって且つこれらの層が別の分割型容器内に充填されその分割型容器内の空気が除去され密封され1包装にされた固剤または原液から成る第2の分割型容器、
より構成されることを特徴とした透析液調剤用薬剤。 - まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項1に記載した透析液調剤用薬剤か入った一体型容器の包装を開封し、その第1の隔離層と第3の隔離層の両方の隔離層の内容物が一緒にならないようにその一体型容器の層を2つに切断した層の一方を上記の溶解希釈タンクへ供給し第1次の溶解希釈を行い、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで第1次溶解の終了を感知し、つぎに残りの固剤の全量を上記の溶解希釈タンクへ供給し、第2次の溶解希釈工程を行い、その溶解希釈タンク用の濃度計で濃度を確認し、その溶液を貯留タンクへ移送しさらにその貯留タンク用の濃度計で濃度を確認し1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入り、以後これを繰り返す、ことより構成されることを特徴とした透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法。
- まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項2に記載した第2の分割型容器を開封して、その内容物である固剤または液剤を原液/固剤供給装置から定量の原液または固剤を上記の溶解希釈タンクで希釈しその溶解希釈タンク用の濃度計でその濃度を確認する、一方、請求項2に記載した第1の分割型容器用の固剤供給装置でその第1の分割型容器の固剤を自動的に開封して、一度に1包装の固剤を上記の溶解希釈タンクへ供給し溶解希釈して、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで溶解の終了を感知して、その溶液を貯留タンクへ移送し、さらにその貯留タンク用の濃度計で濃度を確認し、1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入り、以後これを繰り返す、ことより構成されることを特徴とした透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法。
- まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項2に記載した第1の分割型容器がその固剤供給装置により開封され、その内容固剤を上記の溶解希釈タンクへ供給し溶解希釈を行なって、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで溶解の終了を感知し、つぎの貯留タンクへ移送して、その貯留タンク用の濃度計で溶解の終了を感知し、つぎに、この貯留タンク内の希釈液をそれぞれの患者監視装置に移送し、そこで請求項2に記載した第2の分割型容器の液剤をその患者監視装置へ供給し溶解希釈を行ない、患者監視装置用の濃度計で濃度を確認し、これで1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入って、以後これを繰り返す、ことより構成されることを特徴とした透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法。
- まず、溶解希釈タンクに希釈水供給手段で所定量の希釈水を供給し、請求項2に記載した第1の分割型容器がその固剤供給装置により開封され、その内容固剤を上記の溶解希釈タンクへ供給し溶解希釈を行なって、その溶解希釈タンク用の濃度計およびタイマーで溶解の終了を感知し、つぎの貯留タンクへ移送して、その貯留タンク用の濃度計で溶解の終了を感知し、つぎに、この貯留タンク内の希釈液を多人数用または個人用透析液供給装置に移送し、請求項2に記載した第2の分割型容器の固剤又は液剤をその多人数用または個人用透析液供給装置へ供給し溶解希釈を行ない、多人数用または個人用透析液供給装置用の濃度計で濃度を確認し、これで1サイクルが完了し、つぎの溶解サイクルへ入って、以後これを繰り返す、ことより構成されることを特徴とした透析液調剤用薬剤を用いて透析液を調剤する透析液製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24239794A JP3589489B2 (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 透析液の調剤に利用する薬剤と溶解調剤方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24239794A JP3589489B2 (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 透析液の調剤に利用する薬剤と溶解調剤方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0880345A JPH0880345A (ja) | 1996-03-26 |
JP3589489B2 true JP3589489B2 (ja) | 2004-11-17 |
Family
ID=17088546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24239794A Expired - Fee Related JP3589489B2 (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 透析液の調剤に利用する薬剤と溶解調剤方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3589489B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010039489A1 (de) | 2010-08-18 | 2012-02-23 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Konzentrat |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3415291B2 (ja) * | 1994-09-27 | 2003-06-09 | 味の素ファルマ株式会社 | 重炭酸透析用剤 |
JP2987488B2 (ja) * | 1995-08-02 | 1999-12-06 | 富田製薬株式会社 | 固形透析用剤及びその製造方法 |
SE9704687L (sv) * | 1997-12-16 | 1999-05-31 | Gambro Lundia Ab | System och förfarande för övervakning av en doseringspump i en dialysmaskin |
MXPA01008811A (es) * | 1999-03-03 | 2003-07-21 | Prismedical Corp | Equipo mejorado para purificacion de agua. |
JP5918059B2 (ja) * | 2011-07-29 | 2016-05-18 | 日機装株式会社 | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
JP5918058B2 (ja) * | 2011-07-29 | 2016-05-18 | 日機装株式会社 | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
WO2014104230A1 (ja) | 2012-12-27 | 2014-07-03 | 日機装株式会社 | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
JP6931266B2 (ja) * | 2014-10-23 | 2021-09-01 | ニプロ株式会社 | 透析用剤充填体 |
JP6370687B2 (ja) | 2014-11-20 | 2018-08-08 | 日機装株式会社 | 透析液供給システム |
CH712274B1 (fr) * | 2016-03-18 | 2020-06-30 | Hemo Plus Sarl | Unité pour la préparation d'au moins une solution de concentrés pour hémodialyse et procédé de préparation de cette solution. |
-
1994
- 1994-09-12 JP JP24239794A patent/JP3589489B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010039489A1 (de) | 2010-08-18 | 2012-02-23 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Konzentrat |
WO2012022775A1 (de) | 2010-08-18 | 2012-02-23 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Konzentrat für medizinische lösungen, deren herstellung und verwendung in der dialyse |
US9249345B2 (en) | 2010-08-18 | 2016-02-02 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Concentrate for medical solutions, production thereof and use thereof in dialysis |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0880345A (ja) | 1996-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3589489B2 (ja) | 透析液の調剤に利用する薬剤と溶解調剤方法 | |
US5941867A (en) | Formulation of pharmaceutical solutions in free fall | |
AU683878B2 (en) | Method for manufacturing and storing stable bicarbonate solutions | |
KR100299630B1 (ko) | 다중챔버용기 | |
JP3195636B2 (ja) | 血液透析液用原液の調剤法及び血液透析液用原液調剤用ソフトバッグ | |
JP3138485B2 (ja) | 医療に使用される液体の調剤装置 | |
JP2006056873A (ja) | クエン酸塩ベースの透析用化学製剤 | |
US20120288572A1 (en) | Multichamber container for preparing medicinal solutions | |
KR101395209B1 (ko) | 다중격실 용기 | |
US20080149515A1 (en) | Container containing at least two solids and use thereof | |
JP2002370988A (ja) | 腹膜透析または連続的な腎臓置換治療のための2部分の重炭酸塩ベースの溶液 | |
JPH1087478A (ja) | 重炭酸固形透析用剤 | |
JPH09299476A (ja) | 溶液投与のための両充填ツインバッグ、パッケージおよびパッケージの形成方法 | |
CA2528159C (en) | Aseptic combination preparation | |
US10471197B2 (en) | Connector with a container for preparing an individually adjusted solution for dialysis | |
KR101360596B1 (ko) | 약액을 수용하는 다구획 용기 | |
JPH04668B2 (ja) | ||
JP3586767B2 (ja) | 透析液の調製方法及び調整装置 | |
US20080135480A1 (en) | Container containing at least two solid materials, and use thereof | |
JPH08164198A (ja) | 固剤用容器が一体化の透析液調剤用固剤と溶解調剤装置 | |
JP2000026280A (ja) | 固形透析用剤の製造方法 | |
JP2000245825A (ja) | 透析液調製装置 | |
JPH03165777A (ja) | 固剤溶解透析液調剤方法と透析液調剤用固剤 | |
WO2001005352A1 (en) | Apparatus and method for administration of medication | |
JP2003153984A5 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040203 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040406 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040426 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040604 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040713 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040817 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |