JPH1087478A - 重炭酸固形透析用剤 - Google Patents
重炭酸固形透析用剤Info
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- JPH1087478A JPH1087478A JP8243475A JP24347596A JPH1087478A JP H1087478 A JPH1087478 A JP H1087478A JP 8243475 A JP8243475 A JP 8243475A JP 24347596 A JP24347596 A JP 24347596A JP H1087478 A JPH1087478 A JP H1087478A
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Abstract
て調製でき、かつ、pH及び糖の安定性にも優れた一剤
型重炭酸固形透析用剤を提供する. 【解決手段】カルシウム塩を含む電解質組成物、pH調
整剤、炭酸水素ナトリウムおよび任意成分としてブドウ
糖を含む重炭酸固形透析用剤において、前記電解質組成
物がクエン酸塩を含む、溶液状態で実質的に沈殿物を生
じない重炭酸固形透析用剤
Description
製するための重炭酸固形透析用剤に関するものである。
本発明の重炭酸固形透析用剤は、一剤型でも二剤型でも
使用することができる。
意味する。
む重炭酸透析剤は、以下のような組成である。
て塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム及び酢酸ナトリウム、pH調整剤として
の酢酸又は塩酸、及び任意成分としてブドウ糖を含むA
剤と称する濃厚液と炭酸水素ナトリウムからなる濃厚液
若しくは粉末のB剤の2剤構成となっている。
いて、包装形態およびその重量から引き起こされる問題
が大きく取り上げられるようになってきた。濃厚液は一
般にポリエチレン容器に包装されており、その包装容器
の大きさ(10〜20L)から、輸送コスト及び病院等
での保管スペ−ス、また、使用後のポリエチレン容器の
廃棄方法などが問題となっている。また、重量という点
で運搬性および病院内での作業性の悪さが取り上げら
れ、問題視されている。
として透析剤の粉末化が考えられるようになってきた。
現在、A剤は、各電解質組成物を混合・粉砕して加圧造
粒する乾式造粒法、また、各電解質組成物を加水混合
し、造粒後乾燥する湿式造粒法、および、スプレ−ドラ
イ法などが開発されている。B剤においては、単一組成
物であるため粉末製剤として従来より使用されている。
ても、やはり液剤のときと同様にA剤とB剤の2剤に分
かれた薬剤であり、ハンドリングの面から考えると、ま
だ十分とは言えない状態である。そこで、さらに、A、
B剤を一袋に包装し、病院内での作業性及び透析液供給
システムの簡素化をはかるべく、一剤型の薬剤が開発さ
れるようになってきた。例えば、特開平3−74331
号では、カルシウム成分を含み炭酸水素ナトリウムを含
まない群と、炭酸水素ナトリウムを含みカルシウム成分
を含まない群とに分け、前者にpH調整剤として酢酸を
加え造粒物とし、混合した透析用剤が開示されている。
また、特開平6−335528には、第一製剤に電解質
組成物および固体酸を含み、第二製剤に炭酸水素ナトリ
ウム、電解質組成物およびブドウ糖を含む各製剤を混合
した透析用剤が開発されている。また、カルシウム塩、
マグネシウム塩及び固体有機酸を一群、塩化カリウム、
酢酸ナトリウム及びブドウ糖を二群、炭酸水素ナトリウ
ムを三群とし、塩化ナトリウムに一群から順にブドウ糖
溶液を噴霧しながらコ−ティングして製剤化された透析
用剤も特開平6−335527号に開示されている。し
かし、これらにおいても個々に問題点がある。例えば、
特開平3−74331号では、炭酸水素ナトリウムと揮
発性の酸である酢酸が反応し、pH変動やそれに伴う成
分の減少及び難溶性の炭酸塩の発生を引き起こし易いと
いう点で安定性に問題点がある。また、特開平6−33
5527号はカルシウム塩、マグネシウム塩を物理的に
ブドウ糖などのカルシウム塩、マグネシウム塩と反応を
起こさない物質で覆っただけものであり、カルシウム及
びマグネシウムの炭酸水素ナトリウムとの反応性を抑え
るには不十分である。さらにまた、アルカリとブドウ糖
が層状で接触することや、ブドウ糖溶液を用いて造粒・
乾燥するためブドウ糖が劣化し着色しやすい状況におか
れ、長期保存安定性に劣るという点が挙げられる。さら
にまた、アルカリ性を示す炭酸水素ナトリウム、次い
で、酸という順に溶解することから、炭酸塩の沈殿物を
生成し易い条件で溶解するという点も挙げられる。ま
た、特開平6−335527及び特開平6−33552
8はカルシウム塩と炭酸水素ナトリウムを単に群分けし
ただけであり、双方が接触する恐れが大いにあるといえ
る。
型の固形透析用剤が研究開発されているが、いずれも安
定性に問題点を含んでおり、さらに、透析液を調製する
際に炭酸塩の沈殿を避けるために、直接透析液濃度(約
1%)に溶解するか低濃度で溶解しなければならないと
いうのが現状で、言い換えれば、現在市販の透析液のよ
うに濃厚液に溶解し、長時間安定させることは極めて難
しい。
グネシウムが難溶性の炭酸塩となって、透析液供給装置
やチューブに徐々に沈殿するため、透析後毎日あるいは
数日毎に酢酸で透析液供給装置やチューブを洗浄する必
要がある等の問題があった。
剤に必要な電解質組成物、pH調整剤、炭酸水素ナトリ
ウム及び任意成分としてのブドウ糖を含む透析用剤にお
いて、溶解時、並びに長期保存下においても、難溶性の
炭酸塩を生じることなく濃厚溶液として調製でき、か
つ、pH及び糖の安定性にも優れた一剤型ないし二剤
型、特に一剤型の重炭酸固形透析用剤を提供することに
ある。
鋭意研究を重ねた結果、本願発明者はクエン酸ナトリウ
ム等のクエン酸塩を処方中に加えることにより、固形透
析用剤一剤化の最大の課題である濃厚液の調製を可能と
した。
物、pH調整剤、炭酸水素ナトリウムおよび任意成分と
してブドウ糖を含む重炭酸固形透析用剤において、前記
電解質組成物がクエン酸塩を含む、溶液状態で実質的に
沈殿物を生じない重炭酸固形透析用剤に関する。
組成物、pH調整剤、炭酸水素ナトリウムおよび任意成
分としてブドウ糖を含む重炭酸固形透析用剤において、
前記電解質組成物がクエン酸塩を含み、前記固形透析用
剤が2〜15%(w/v)程度の濃度に調製するとき、
24時間以上安定である重炭酸固形透析用剤に関する。
しても溶解時に沈殿を生じないため、透析液の調製が容
易な一剤型の固形透析用剤として調製できる。また、病
院での既存の二剤設備に対応させるため、少なくともカ
ルシウム塩及びクエン酸塩を含み重炭酸塩を含まないA
剤と、少なくとも重炭酸塩を含みカルシウム塩及びクエ
ン酸塩を含まないB剤とからなる二剤型とした製剤から
調製してもよい。
剤型重炭酸固形透析用剤は、前記濃厚液を至適濃度に希
釈することで重炭酸透析液として使用可能である。
一剤型または二剤型のいずれであっても、濃厚液に調製
した場合に炭酸カルシウムなどのカルシウム塩の沈殿が
生じないため好ましい。本発明製剤の溶解濃度は、炭酸
水素ナトリウム配合量によって左右され、通常2〜20
%程度まで溶解できる。濃厚溶液の安定性は、温度、カ
ルシウム塩の量、炭酸水素ナトリウムの量、クエン酸塩
の量及び比率によって異なり2〜15%程度では24時
間以上沈殿を生じない。また、本発明の濃厚液の好まし
い濃度は5〜15%、より好ましくは10〜15%であ
る。
ルシウムと炭酸水素ナトリウムの反応を防ぐのに十分な
量のクエン酸塩を処方中に加えているため、溶解時、並
びに長期保存下においても、難溶性の炭酸塩を生じるこ
となく、2〜20%程度の溶液として調製でき、且つ、
この濃厚液を至適濃度に希釈することで重炭酸透析液と
して使用することができる。炭酸カルシウムの沈殿形成
を防ぐのに好適なクエン酸塩の量は、処方中に、クエン
酸イオン(pH調整剤としてのクエン酸から供給される
クエン酸イオンを含む)がカルシウムイオンの1〜4倍
(当量比)になるよう加えるのが好ましい。
に許容される固体有機酸であるクエン酸、リンゴ酸、グ
ルコノデルタラクトン、アジピン酸、こはく酸、酒石酸
のうち少なくとも一種以上を使用する。好ましいpH調
整剤は、クエン酸、リンゴ酸、である。
ム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、クエン酸塩、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、炭酸水素カリウム、グルコン酸カル
シウム、クエン酸カルシウム、乳酸ナトリウム、乳酸カ
ルシウム等から適宜選択される。
リウム、カルシウム及びマグネシウム塩からなる群から
選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土
類金属の塩であり、例えばクエン酸3ナトリウム、クエ
ン酸1水素2ナトリウム、クエン酸2水素1ナトリウ
ム、クエン酸2ナトリウム1カリウム、クエン酸カルシ
ウム、クエン酸マグネシウム等が挙げられる。
て、例えば塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グル
コン酸カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウムが
挙げられる。
ム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、炭酸水素ナトリウム及びクエン酸ナトリウムからな
り、該組成物にブドウ糖や酢酸カルシウム又は酢酸ナト
リウムなどの酢酸塩を更に配合してもよい。各電解質組
成物の好ましい配合量は、適切な濃度に希釈した場合に
下記の表の範囲になるように、当業者であれば適宜決定
できる。例えば、本発明の固形透析用剤の濃厚液を”至
適濃度に希釈する”とは、例えば下記の濃度に希釈する
ことが例示できる。
代謝に影響が出ない範囲であれば、Ca2+の4倍以上な
いし18mEq/l以上の量を用いてもよい。
重炭酸の合計が、30〜40mEq/l程度であり、こ
の値を参考にしてクエン酸塩、酢酸塩などの量を適宜決
定することができる。
ルミニウム又はケイ素酸化物を含み且つ透湿度(40
℃、90%RH)2.0g/cm2・24hr以下の包
材に包装して、包装固形透析用剤とするのが好ましい。
ただけでも得られるが、安定性の向上を考慮すると、カ
ルシウム塩、マグネシウム塩は炭酸水素ナトリウム以外
の電解質組成物と造粒し、炭酸水素ナトリウムの粒子と
区分することが好ましく、さらに好ましくは、カルシウ
ム塩、マグネシウム塩をクエン酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、塩化ナトリウム等によりコーティングし炭酸水
素ナトリウムと直接接触しないようにするのが望まし
い。例えば塩化ナトリウム、塩化カリウムからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種を核層とし、カルシウム塩、
マグネシウム塩を内層、クエン酸ナトリウムを外層とし
たものを第一造粒物とし、該造粒物にpH調整剤として
の固体酸と炭酸水素ナトリウムを加えて混合した製剤、
或いは、該混合製剤に必要に応じてブドウ糖を混和する
のが望ましい。
炭酸ガスの発生や、ブドウ糖の安定性を考慮すると、使
用する各電解質組成物は乾燥させたもの、若しくは無水
物の方が好ましい。また、これら混合製剤は、成分の均
一性を保持するために、それぞれの粒子を同程度の粒度
に揃えることが好ましく、さらに好ましくは、それぞれ
を細粒〜顆粒状に粒度調整して混合したものが望まし
い。
−335527号公報に開示された積層型の透析用剤と
してもよく、この場合クエン酸塩は、有機酸を含む層、
含まない層、中間層のいずれに配合してもよい。また、
特開平8−92071号公報のように、核、内層及び外
層を含む造粒物のいずれかにクエン酸塩を配合したもの
であってもよい。また、上記第一造粒物については、押
し出し造粒や乾式造粒等の如く従来から知られている方
法により製造することが可能であり、特別な方法を必要
とするものではない。
ものである。溶解時のpHが微アルカリであると、カル
シウム塩と炭酸水素ナトリウムの反応による難溶性の沈
殿が生じ易くなるという点に着目し、本発明製剤は、微
酸性から中性のpH領域において緩やかに溶解するよう
製剤化されている。そのため、本製剤は沈殿物を生成せ
ずに濃厚液を調製することができる。
く、2〜20%の溶液を調製することが可能であるた
め、製剤を溶解するときに使用する溶解槽を縮小するこ
とができ、病院内での溶解に要するスペ−スを抑えるこ
とができる。また、製剤を一剤化したことにより、従来
より濃厚液を希釈、調製するのに使用している透析液供
給装置を簡素化することができる。例えば従来の2剤型
の粉末透析剤では、A剤、B剤を別々の溶解タンクで溶
解しなければならないが、本発明の透析剤では1つの溶
解タンクで濃厚液を調製すればよく、溶解タンクの削減
と溶解操作の簡素化を図ることができる。管理面でもR
O水、A液、B液の正確な供給管理を必要とせず、pH
及び電解質濃度バランスを一定に保つため、RO水と本
濃厚液の濃度を調整するのみでよく、装置等における自
動化や簡素化が可能である。
ルシウム塩の沈殿を防ぐために、濃厚溶液を調製するこ
とはできないため、1人の患者に透析1回当たり150
〜350リットルの透析液を調製する必要があった。従
って、多数の透析患者のために大量の透析液を調製する
のは事実上不可能であり、1剤型重炭酸透析用剤のメリ
ットはあまりなかった。
厚液として調製すれば、溶解容量は上記の1/10以下
でよく、市販の供給装置をそのままで使用できる利点が
ある。
塩を生じ難いため、透析液濃度に希釈調整した液を患者
のベッドサイドへ供給する配管(透析液供給ライン)内
において、沈殿物の生成がほとんどなく、沈殿物を溶解
除去するための酢酸洗浄の頻度及び量を大幅に削減する
ことができる。
れ、成分の均一な透析液を調製することができる。さら
に本製剤は粉剤であるため、運搬コストや病院内での保
管スペースの削減に大きく寄与することが期待される。
ダイアライザーを介して拡散し、ダイアライザー内での
血液凝固を抑制するため、血液凝固阻止剤等の使用量の
低減に寄与することが期待される。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
量比) 先ず塩化ナトリウム、塩化カリウムを攪拌混合機を用い
て混合し、別に調製した塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウムの水溶液(純水3.92L使用)を前記混和物に添加し
混合した。更に、内容物にクエン酸ナトリウムを添加し
て混合を行った。次に内容物を取り出し、棚段乾燥機に
て160℃で約6時間乾燥させたのち篩過して造粒物を得
た。この造粒物にブドウ糖、クエン酸及び炭酸水素ナト
リウムを配合し製剤を得た。得られた製品からランダム
に5個の製品を抜き取り、試験を行った。製品10.82gに
水を加えて1Lとし、日立製作所製の原子吸光光度計を
用いてNa+、K+、ダイオネクス社製のイオンクロマトグ
ラフィを用いてMg2+、Cl-、HCO3 -の各イオン濃度を測定
し、キレート滴定法にてCa2+を測定、日立製作所製の液
体クロマトグラフィを用いてクエン酸、ブドウ糖を測定
した.結果を表2に示す。
量比) 先ず塩化ナトリウム、塩化カリウムを攪拌混合機を用い
て混合し、別に調製した塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウムの水溶液(純水3.92L使用)を前記混和物に添加し
混合した。更に、内容物にクエン酸ナトリウムを添加し
て混合を行った。次に内容物を取り出し、棚段乾燥機に
て160℃で約6時間乾燥させたのち篩過して造粒物を得
た。この造粒物にブドウ糖、リンゴ酸及び炭酸水素ナト
リウムを配合し製剤を得た。
kg 無水グルコン酸カルシウム 22.60 kg 塩化マグネシウム 3.56 kg クエン酸ナトリウム 20.59 kg ブドウ糖 35.00 kg クエン酸 5.60 kg 炭酸水素ナトリウム 88.21 kg クエン酸イオン:カルシウムイオン=2.8:1 (当
量比) 先ず塩化ナトリウム、塩化カリウムを攪拌混合機を用い
て混合し、別に調製した塩化マグネシウムの水溶液(純
水1.42L使用)を前記混和物に添加し混合した後、棚段
乾燥機にて160℃で約6時間乾燥させた。次にこの内容物
に純水2.22Lを加え無水グルコン酸カルシウム及びクエ
ン酸ナトリウムを順次添加し添着混合を行った。内容物
を取り出し、80℃で約6時間乾燥した後、篩過して造粒
物を得た。この造粒物にブドウ糖、クエン酸及び炭酸水
素ナトリウムを配合し製剤を得た。
て混合し、別に調製した塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウムの水溶液(純水3.92L使用)を前記混和物に添加し
混合した。さらに無水酢酸ナトリウムを加え混合した。
次に内容物を取り出し、棚段乾燥機にて160℃で約6時間
乾燥させたのち篩過して造粒物を得た。この造粒物にブ
ドウ糖、リンゴ酸及び炭酸水素ナトリウムを配合し製剤
を得た。
(当量比) 先ず塩化ナトリウム、塩化カリウムを攪拌混合機を用い
て混合し、別に調製した塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウムの水溶液(純水3.92L使用)を前記混和物に添加し
混合した。次に内容物を取り出し、棚段乾燥機にて160
℃で約6時間乾燥させたのち篩過して造粒物を得た。こ
の造粒物にブドウ糖、クエン酸及び炭酸水素ナトリウム
を配合し製剤を得た。
とを比較することにより、より詳細に本発明製剤の特性
を説明する.先ず、粉末状態に於ける安定性試験の結果
を表8に示す。実施例1〜3及び比較例1、2の製剤を
アルミ袋に充填し、ヒ−トシ−ルにて密封後、40℃(RH7
5%)下で保存し試験を行った。なお、pHは、堀場製作
所製pHメ−タ− F−13を使用し、5−ヒドロキシ
メチルフルフラール吸光度(5−HMF Abs)は日
立製作所製分光光度計U−3210を使用し284nm
における吸光度を測定した。
厚液の調製が可能であり、調製後も長時間安定であっ
た。しかも粉末保存における安定性も良好で、pH変動
がほどんどみられず、ブドウ糖の安定性も優れていた。
それに対し、クエン酸ナトリウムを使用していない比較
例1、2は最大溶解濃度が低く、特に比較例2はpHの
上昇及びブドウ糖の劣化が顕著であった。
として調製し、それを希釈して透析液濃度としたものの
pHを表9に示す。
4の適正範囲内であり、これより、本製剤は15%濃厚
液として調製後、至適濃度に希釈して使用することので
きる製剤であることが分かる。
た。
で溶解後の液を観察した。
し炭酸水素ナトリウム2.5gの比率で1〜6%の範囲
で溶解後の液を観察した。
で24時間以上澄明を維持したが、比較例では、2%以
上に於いて全て短時間で沈殿物を生じた。比較例3は代
表的な2剤型重炭酸透析剤の処方で、粉末を個別に溶解
した場合は安定であるが、1液で高濃度に溶解すること
はできない。
析液を調製したときの溶解時のpHの変化を図1に示
す。
領域において緩やかにpHを上昇させながら溶解するこ
とがわかる。このようなpH領域で調製するため、溶解
時における難溶性の炭酸塩生成はさらに困難な状態にあ
るといえる。
したときの溶解時のpHの変化を示すグラフである。
Claims (10)
- 【請求項1】カルシウム塩を含む電解質組成物、pH調
整剤、炭酸水素ナトリウムおよび任意成分としてブドウ
糖を含む重炭酸固形透析用剤において、前記電解質組成
物がクエン酸塩を含む、溶液状態で実質的に沈殿物を生
じない重炭酸固形透析用剤。 - 【請求項2】カルシウム塩を含む電解質組成物、pH調
整剤、炭酸水素ナトリウムおよび任意成分としてブドウ
糖を含む重炭酸固形透析用剤において、前記電解質組成
物がクエン酸塩を含み、前記固形透析用剤が2〜15%
程度の濃度に調整するとき、24時間以上安定である重
炭酸固形透析用剤。 - 【請求項3】クエン酸塩が、クエン酸ナトリウムである
請求項1または2に記載の重炭酸固形透析用剤。 - 【請求項4】pH調整剤が、クエン酸、リンゴ酸、グル
コノデルタラクトン、アジピン酸、こはく酸及び酒石酸
からなる群から選ばれる少なくとも1種の固体有機酸で
ある請求項1〜3のいずれかに記載の重炭酸固形透析用
剤。 - 【請求項5】クエン酸イオン濃度がカルシウムイオンの
1〜4倍(当量比)である請求項1〜4のいずれかに記
載の重炭酸固形透析用剤。 - 【請求項6】溶解時のpHが、微酸性から中性のpH領
域にて溶解する請求項1〜5のいずれかに記載の重炭酸
固形透析用剤。 - 【請求項7】一剤型である請求項1〜6のいずれかに記
載の重炭酸固形透析用剤。 - 【請求項8】少なくともカルシウム塩及びクエン酸塩を
含み重炭酸塩を含まないA剤と、少なくとも重炭酸塩を
含みカルシウム塩及びクエン酸塩を含まないB剤とから
なる二剤型である、請求項1〜6のいずれかに記載の重
炭酸固形透析用剤。 - 【請求項9】請求項1〜5のいずれかに記載の一剤型固
形透析用剤又は請求項8に記載の二剤型固形透析用剤
を、アルミニウム又はケイ素酸化物を含み且つ透湿度
(40℃、90%RH)2.0g/cm2・24hr以
下の包材に包装してなる包装固形透析用剤。 - 【請求項10】請求項1〜8に記載の重炭酸固形透析用
剤を2〜20%程度の濃度に溶解してなる、沈殿物を実
質的に生じない重炭酸透析液。
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---|---|---|---|
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