JP3570936B2 - 偏光変換器及び投影表示システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、反射空間光変調器を用いる投影表示システムに関し、より具体的には反射液晶装置を含む投影表示システム並びに偏光変換器を含む投影表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
I.投影表示システム
図14は、液晶光バルブ(LCLV)とも呼ばれる液晶表示(LCD)パネル形式の3台の反射型空間光変調器を含む投影表示システムの光学系主要構成品を示す図である。この従来の投影表示システム10は、光源12と、光を集めて光バルブに集中させる照明機構14と、光バルブが偏光効果により光変調する場合に、光を偏光させる偏光機構16と、照明光を3つの色帯域に分割し、3台の光バルブを個別に照明する光分割機構18と、光バルブで反射した3つの分配光を再び結合させる再結合機構20と、結合画像を表示スクリーンに投影する投影機構22を含んでいる。
【0003】
ランプ24とランプ光を反射する反射鏡26は、このシステム用の光を発生し集光させる。ダイクロイックフィルタ28,30の列は、ランプ24から発生した光を、赤、緑及び青の個別成分に分割するために使用される。3つの色成分又はチャンネルに分かれた光は偏光ビームスプリッタ(PBS)32,34,36によって各々偏光され、3台の液晶表示装置(LCD)38,40,42を照明する。液晶表示装置は、偏光変調して反射させ、光の一部が偏光ビームスプリッタを逆に通過できるようにする。第2列のダイクロイックフィルタ44,46は、変調光成分を再結合して投影レンズ48に向けて出射させ、投影レンズ48により3台の液晶表示装置の画像を表示スクリーンに表示させる。
【0004】
図14の構成は機能的であり、投影表示システム製品に適用されてきた。しかしながら、この構成は多数の構成要素を有し、複雑で、システムの物理的寸法をかなり大きくする必要がある。かようなシステムの最も重大な欠点は、投影レンズが、大きな後方作動距離を要することである。
【0005】
45度傾斜した単一フィルタ又は偏光ビームスプリッタ(PBS)は、液晶表示(LCD)パネルの表示幅以上の光路長を必要とする。図14から明らかなように、3つのチャンネルの中の2つ(緑と赤)のチャンネルが1つのPBSと2つのダイクロイックフィルタを必要とする。これらのチャンネルは、LCDと投影レンズの間にLCDの表示幅の3倍の最低光路長を要する。図14において、青色光チャンネルは1つのPBSと1つの単一ダイクロイックフィルタとを必要とするだけであるが、表示スクリーン上に全ての3画像を焦点を合わせて投影するために、その光路長は、他の2つのチャンネルの光路長と等しくしなければならない。
【0006】
投影レンズの場合の実際の光路長は、LCDパネルで反射後の光の発散も考慮しなければならない。これは、光学系のF数(f/#)により通常規定される光学系の動作速度の関数である。ここで云う最小距離は、厳格には非常に高いF数(f/#)のシステムにのみ有効であり、スループットが低いので実用的でない。しかしながら、他のシステムと比較するには、この最小値は良い基準となる。この構造の唯一つの利点は、複数のダイクロイック構造の相互作用により色のろ波が最適化され、狭い帯域のカラーチャンネル用偏光ビームスプリッタの性能が発揮できることである。しかしながら、これらは、比較的小さい利点である。
【0007】
投影表示装置の構造を簡素化する最も直接的な方法は、フィルタとビームスプリッタの構成に一連の所要システム動作の中の2つ以上の複数機能を実行させることである。図15の投影表示システム50は、2つの簡素化を含んでいる。第1の簡素化は、図1の投影システムの3枚の偏光ビームスプリッタに代えて、1個の単一の偏光ビームスプリッタ(PBS)52をランプ24の直後に配したことである。単一のPBS52は、色分離動作に先立ってランプの広帯域出力を偏光させ、全ての3つのLCDに対する振幅変調制御装置として機能する。これは、PBSが全ての可視スペクトルに対して機能することを要求する。
【0008】
第2の簡素化は、光を3つのカラーチャンネルに分割し、投影光学系に入力する前に反射光を再結合するために同一セットのダイクロイックフィルタを使用することである。これは、2つのダイクロイックフィルタ54,56だけで全システムの比色定量を制御しなければならないので、ダイクロイックフィルタのパスバンドを入念に制御することが必要である。上記のごとくの構成によりシステムの複雑さが軽減されることは、明らかである。
【0009】
図15に示すシステムの1つの難点は、投影レンズの後方作動距離の短縮が難しいことである。投影レンズは、LCDの表示幅の3倍を最小とする距離で作動しなければならない。この問題を解決する方法は、ダイクロイックフィルタの作用が、図16の投影表示システム60に示すように、ダイクロイックフィルタを十字に交差させる構造にしても変わらないことを確認することにより発見された。これにより、後方作動距離を図14または図15のシステムに比較して33%、即ち、LCDの表示幅の2倍の最少距離にまで短縮することができる。
【0010】
上記の構成においては、十字型に配されたダイクロイックフィルタ64、66は、2枚のフィルタプレートの交差点における動作が、そのプレートの厚みにより通常妨害され、画像の中央に継ぎ目が生じると云う問題が残念ながら生じる。その結果、フィルタープレートの交差により、3つのLCDパネルの画像が全体または部分的に不明瞭になる。また、ダイクロイックフィルタの透過/反射特性がp偏光とs偏光とでかなり異なり、全投影レンズ系のカラー特性を制御することが困難になる。図15、図16及び図17の構成は、この点で制限を受ける。
【0011】
上記の問題は、図17の投影表示システム70において、4分割カラーキューブフィルタ72を導入することにより解決される。ダイクロイックフィルタ74、76は、4個のキューブセグメントの表面に蒸着され、蒸着膜付キューブセグメントを互いに接着してキューブの対角線の横断内面においてシールされたダイクロイック被覆キューブを形成する。正しく組み立てられれば、この装置は、2つのダイクロイック層の中央交差による妨害を殆ど除去する。しかしながら、この装置は精度を要し、組み立てが難しく、カラーキューブ構成素子は高価である。図17の構成は、また偏光ビームスプリッタキューブ78が使用されている。この構成要素は通常光学システム用のものであり、組み立て条件がかなり軽減されるので追加経費も少なくてすむ。
【0012】
これらのシステム構成に見られるように、反射LCDシステム構造に関する従来の技術は、いくつかの特別な長所と短所を併せ持ったものである。望ましい代替システムは、図16と図17に示したシステムの短い後方作動距離の利点を有し、かつ、精密に組み立てられた交差ダイクロイックフィルタの追加費用を要しないシステムである。
【0013】
Jacobson他の米国特許No.4,127,322は、光学的にアドレスされるヒューズの液晶光バルブ(LCLV)で代表される。上記米国特許の構成では、ランプの出力光がビームスプリッタで偏光され、ダイクロイックフィルタで3つの色光路に分割される。この構成は、図15に示す従来の技術のシステムと同様である。上記米国特許には、1組みの追加のダイクロイックフィルタと3個の光バルブが配置され、偏光子により通常破棄される光を使用する他の実施形態も記述されている。光の未使用部分を再生するこの試みはシステムの出光量(スループット)の改善を目的としている。
【0014】
幸田他の米国特許No.4,650,286と、Ledebuhr他の米国特許No.4,836,649とには、反射形液晶光バルブ(LCLV)を開示されており、これは、3個の光バルブの各々に個別の投影レンズを使用する点を除いて、図14のシステムと略同じである。
【0015】
高梨他の米国特許No.5,239,322には、光学的にアドレスされたLCLV形光変調器のために独自に設計した他のシステムが記述されている。上記の米国特許に含まれているシステムは、図16及び図17に示す従来の技術の構造と同等であることは容易に認識できる。このシステムにおいて、LCLVは、書込み光分布として示される画像で照明される。これらの書き込み分配光を生成するCRTは通常対応光変調器に直接接続されている。
【0016】
大井他の米国特許No.5,648,860では、2枚のダイクロイックプレートが使用され、光が3つのカラーチャンネルに分離され、LCDからの反射光が再結集される。この構成におけるプレートの角度は45度ではなく、投影レンズ系の後方作動距離が減少するように設定される。上記米国特許の主目的の1つは、LCDパネルに直接接触する正のレンズエレメントを使用して、入射照明光を照準し反射光を集光することと、円錐状プリズムを使用して照明光の整合収束を効果的に行うことである。その他の全ての点においては、このシステムは、図2のシステムと略同じである。
【0017】
Doveの米国特許No.5,658,060は、光を3つの色光路に分離する1組みの外部ダイクロイックフィルタを有するシステムである。各光路中の光は、光バルブを照明する前に個別に偏光される。反射光は、通常“フィリップスのプリズム”と呼ばれる特別なプリズム装置を介して再結合される。フィリップスのプリズムは、投影レンズの後方作動距離条件を軽減するために用いられる。このシステムは、再結合用プリズムを使用しているが、構造的には図14のシステムと同じである。この参照文書は、出力光を再結合するキューブビームスプリッタを使用するが、光を最初に3色光路に分離するために個別のダイクロイックフィルタを使用し各光バルブ毎に個別のPBSを使用する他の実施態様も記述している。
【0018】
Doany他の米国特許No.5,621,486は、3枚のパネル形プロジェクタ用の簡単な構成を記述している。このシステムは、フィリップス型プリズムを使用して照明光を分離し、3つのLCDからの反射光を再結合する。しかしながら、上記の構成は、カラー分離プリズムの前に単一のキューブ偏光ビームスプリッタを使用している。このシステムは従って図16及び図17の構造と同じである。
【0019】
Sampsellの米国特許No.5,233,385及びPoradish他の米国特許No.5,612,753には、TIディジタルミラー装置(DMD)の光変調器用に設計された投影システムが記述されている。これらの米国特許は、単一のパネルカラーフィールドの逐次システム及び複パネルシステムの両方のシステム構造を含んでいる。複パネルシステムにおいては、フィリップス型カラー分離プリズムをカラー分離と再結合の実行のために用い、内部全反射(TIR)プリズムをDMDの光のオン・オフに使用している。この場合、このシステムは、PBSキューブの代わりにTIRプリズムを用いている点を除き、図17のシステムと略同じである。
【0020】
透過光変調器を開示している参考文献として、小川の米国特許No.5,321,448及び中山他の米国特許No.5,626,409があり、後者は図14のシステムの透過型に該当するシステムを開示している。ランプからの光は、1組のダイクロイックフィルタによって3色の光路に分割される。3つの光バルブを出射した各々の変調光は、別の1組みのダイクロイックフィルタにより再結合される。上記の米国特許No.5,321,448は、1組のダイクロイックフィルタを用いてランプの出力光を3つの色光路に分割し、カラーキューブプリズム状の別の1組みのダイクロイックフィルタを用いて変調光を再結合する。後者の構成は、透過光バルブに現在用いられている最も普通の構成である。
【0021】
II.偏光コンバータ
液晶ディスプレイ(LCD)のような偏光変調装置に基づく投影表示装置は、LCD照明プロセスの必要ステップとして、システムの光源から集められた光を偏光させるステップを含んでいる。必要な偏光状態は、代表的には、光変調器の好ましい方向と整合した偏光方向の直線偏光である。代表的な偏光装置を図18に示す。光源からの光は、立方体を形成するように組み立てられた複数のプリズムより成る偏光ビームスプリッタ(PBS)に入射する。これらのプリズム中の1つのプリズムの対角面に特別な誘電被膜を蒸着し、プリズムを互いに貼り合わせる際に2枚のガラスの間に封止する。この誘電被膜は、図18の紙面に垂直方向に整列する電場ベクトルを有する光を強く反射する。この光は、一般にs偏光と呼ばれる。図18の紙面に平行な電場ベクトルを有する光は通常p偏光と呼ばれ、誘電被膜を透過する。
【0022】
有効な光源で生み出される大多数の光はランダムに偏光しており、s偏光とp偏光とを等分に含んでいる。PBSは、入射光の50%をs偏光として反射させ、50%をp偏光として透過させる。光が単一波長である場合には、正確に偏光分離させる、即ち、p偏光を全く反射せずs偏光を全く透過させない特別な被膜を工夫することが可能である。しかしながら、広帯域の可視スペクトルに対する被膜構造の無効度が、達成可能な偏光度を制限する。
【0023】
多くの投影表示システムにおいて、システムの光源からの光は、光変調器の要求する方向に偏光され、その偏光の垂直方向に偏光された残りの光は単純に捨てられる。これは、そのシステムにおいて、光源が生成する光の半分が使用されないため、システムの性能が大幅に低下することを意味している。偏光プロセスに発生する光の損失を取り戻すために、種々多数の偏光変換技法が工夫され試みられている。これらの技法による偏光変換器は、ある場合には偏光リサイクラとも呼ばれ、捨てられた光の偏光状態を光変調器が望む偏光状態と平行になるように再調整し、その光を照明システムに追加して戻す種々の技法を採用している。
【0024】
図19は、変換を達成するために平面反射鏡の表面による反射のみを用いて偏光変換を実施する光学システムの構成と作用とを示す斜視概略図である。ランプ301からの光は、偏光ビームスプリッタプレート302でs偏光とp偏光に分離される。s偏光は光路の水平方向に方向付けられる。このs偏光は、2枚の反射鏡325,326で反射し、照明領域308の上部にs偏光として入射する。出射光に含まれるp偏光は、最初は光路の垂直方向に方向付けられているが、反射鏡323で反射して水平方向にその偏光方向が方向付けられる。出射光のp偏光はこうして水平方向のs偏光となり、反射鏡324で再度反射しても偏光方向が変化することなく、s偏光として照明領域308の下部に達する。偏光板が100:1の偏光率を持つ十分に有効な偏光板であるとすれば、ランプ出力光の約98%を所望の水平方向のs偏光として照明領域308に入射させることができる。
【0025】
図19に示す光学システムは偏光変換を実施できるが、偏光変換器を常に考慮しなければならないことを示している。照明領域308は、変換前のs偏光またはp偏光の何れかにより覆われる照明領域の2倍の領域を有する。二つの反射鏡324,326を調節して、二つの小領域を原ランプ出力光と同じ領域に重ねることは確かに可能であるが、しかし、この調節により、照明領域に入射する光線の角度分布が増大する。一旦光学系が設定されたならば、照明領域の生成物と照明光線の角度範囲が不変となることが、光学システム全体に関する、特に照明システムの基本的な特性となる。照明システムにおいて、この不変特性は一般にエタンデュ(etendue)と呼ばれている。
【0026】
図19の光学システムの場合、エタンデュはランプによって確定され、反射鏡の性質とランプに使用されているアークソースの物理的寸法とに依存する。偏光ビームスプリッタプレートにより2つの偏光に分離するプロセスは、残りの光学システムにより観察されるような第2の光源を効果的に生み出す。エタンデュは物理的または波動光学的と云うよりは幾何学的光学特性であるから、偏光状態には依存しない。かように、有効な第2光源は、原ランプと同じ大きさを有し、残りのシステム中におけるエタンデュの総計は、原ランプの2倍である。図19から、照明領域が2倍であるから正味のエタンデュも2倍になることは明らかである。照明領域が原光ビームと同じ面積を持つように反射鏡を調整する場合、照明光線の角度範囲を2倍にするために、エタンデュも2倍になる。何れの場合も、偏光変換器の出力のランダムに偏光された入力のエタンデュの2倍である。
【0027】
上記のごとくの2倍にすることに伴う問題は、照明システムの後の光学系がより大きいエタンデュを処理できないことである。残りの光学システムのエタンデュが偏光変換された照明分布の大きさと等しいかまたは大きければ、照明分布の全てを使用できる。もし、残りの光学システムの大きさが偏光変換照明分布の大きさより小さければ光の或る部分が損失となる。この光損失は、残りの光学システムの使用可能な視野面積を越えて過照射するか、あるいは残りの光学系の開口数を越えて過照射することにより発生する。この場合、システムのスループットの増加は、エタンデュが完全に一致した構成における2倍改善値(Twofold Improvement)よりも小さい。残りの光学系のエタンデュが原ランプ出力のエタンデュと等しいという極端な場合には、その光学系の使用可能な面積または開口数の外に全変換光線が入射するので、システムのスループットにおける利得は何も無い。
【0028】
図19の光学システム(偏光変換器)は、非常に簡単な構成品、即ち、偏光ビームスプリッタと全反射鏡で実現できる利点を有する。欠点は、多数の構成要素、即ち、1つの偏光ビームスプリッタと4枚の反射鏡とを含むことである。これは、外装及び寸法に問題を生じる。図20は、より少ない数の構成要素ですむ偏光変換光学系の構成例を示す図である。このシステムにおいて、偏光ビームスプリッタは、再度、s偏光とp偏光に分離するために使用される。この偏光ビームスプリッタからのs偏光状態の光は反射鏡(またはs状態光を反射する他の偏光子)により再び反射され、偏光ビームスプリッタにより透過したp偏光と同じ伝搬方向を得る。
【0029】
次にs偏光は、1/2波長板と呼ばれる特別な結晶光学構成部品を通過する。1/2波長板は、結晶構造の異なる方向に従って異なる屈折率(複屈折特性)を有する材料より製作されている。この材料内の光の伝搬速度は、屈折率に依存する。最高屈折率の結晶軸方向に偏光された光は、この軸に垂直に偏光された光より遅く伝搬する。この軸は結晶の主軸と呼ばれる(異常軸と呼ばれることもある)。直線偏光が1/2波長板の主軸に対し、いくらかの角度を持った偏光方向で入射する場合、その直線偏光は主軸に沿った光成分と主軸に垂直な光成分の合計として記述できる。主軸に平行な成分は伝搬速度が遅いので、遅れるかまたは減速され、この遅れが光の真の偏光方向を回転させる。
【0030】
1/2波長板の場合、主軸に対しθの角度で入射する直線偏光は、2θだけ回転して出射する。図20の1/2波長板をその主軸がs偏光の偏光方向に対し45度の角度をなすように設定すると、その偏光は90度回転し、偏光ビームスプリッタを透過するp偏光に平行になる。これにより、被照射対象はp偏光(偏光ビームスプリッタの効率範囲内のp偏光)のみを受光する。この対象における照明分布のエタンデュは、照明面積が大きいので原ランプ出力のエタンデュの再度2倍であることは図20からも明らかである。
【0031】
図21は、図11に示すシステムを少し変更した構成例を示す図である。図21のシステムは、反射鏡と波長板とを傾斜させ、2つの照明区域を一致させている。図21から明らかなように、照明面積は原ランプからの出射面積と同じであるが、照明光線の角度範囲が増大する。この分布を分析すれば、エタンデュが再度2倍になることが判明する。
【0032】
図22は、他の偏光変換技法を説明するための光学システムの構成を示す図で、この光学システムでは一対の偏光ビームスプリッタと、1つの1/4波長板と1枚の反射鏡とを使用する。ランプから出射した未偏光の光が偏光ビームスプリッタを通過し、s偏光とp偏光とに分離される。図22の構成において、s偏光成分は直接被照明対象の1領域に向かう。一方、ランプ出射光のp偏光成分は第2の偏光ビームスプリッタに入射し、分離面を再度通過し、通過光は次に1/4波長板を通過する。1/4波長板は、前述の1/2波長板と同様に複屈折性の結晶を有するものであり、その特性に従って通過する光に遅れまたは減速を生じさせる。
【0033】
直線偏光が上記の1/4波長板に、その結晶主軸に対し45度の偏光方向角度で入射すると、出射光は円偏光となる。この円偏光の右または左の旋光方向は、波長板の主軸方向と偏光方向との正確な関係に依存するが、ここに説明する偏光変換プロセスにとっては重要ではない。1/4波長板から出射した円偏光は、次に反射鏡に入射して反射し、1/4波長板を逆から通過する。円偏光が平面反射鏡で反射すると、旋光方向が逆になる。この反射光は、1/4波長板を逆から通過し、1/4波長板の複屈折性結晶による減速により、直線偏光に変換される。
【0034】
上記の1/4波長板を左側に向かって通過する円偏光の旋光方向は、最初に1/4波長板を通過した時の旋光方向とは逆になっている。1/4波長板を左方向に出射する光の直線偏光は、従って、同波長板に右方向から入射する光の直線偏光に対し垂直である。1/4波長板に入射するp偏光は、かように、1/4波長板と反射鏡との組み合わせによりs偏光に変換される。得られたs偏光は、次に第2ビームスプリッタの偏光面で反射し、被照明対象の異なる部分を照射する。上述した変換方法のように、被照明面積は、原ランプの出射光面積に対し2倍である。あるいは、この光を照明分布の角度範囲を2倍にして同じ面積を照明するように構成できる。何れの場合も、エタンデュは2倍である。
【0035】
図23(A)は、フライズアイ統合照明システムと協働する偏光変換の具体的な実施例を示す図で、図23(B)は、図23(A)の照明装置を使用した全投影表示システムを示す図である。ここでは液晶光バルブ(LCLV)において均一な矩形照明分配光を生成するために、フライズアイレンズアレイを使用する。偏光ビームスプリッタ(PBS)のアレイをこの構成に導入し、第1レンズアレイで光を焦点に集める。図23(A)の拡大図に示すように、このPBSアレイは、偏光ビームスプリッタと1/2波長板よりなり、略全部の光をs偏光に変換する。この変換プロセスは図14の構成による実施例の場合と同じである。
【0036】
別のタイプの偏光変換器が、Heynderickx他の米国特許No.5,626,408に開示されている。上記の特許において、コレステリックフィルタを用いてランプの出力光を、3パネル形LCD投影装置に要する赤と緑と青の色光チャンネルに分離するシステムが開示されている。コレステリックフィルタに適した偏光変換技法をこのシステムに適用している。上記の米国特許の図14を参照する。ランプ3の出射光は、照明システムに向かう。システムの第1素子は、コレステリックフィルタ9である。コレステリックフィルタ9は右円偏光(右方向に旋光する円偏光)の赤色光を反射し、その他の全てのランプ出力光を通過させる。反射赤色光は、反射鏡でさらに反射してコレステリックフィルタ9に直接戻される。光は反射鏡での反射により左円偏光に変わり、コレステリックフィルタ9を通過して素子63に向かう。
【0037】
次のコレステリックフィルタ10は、左円偏光の赤色光を反射して素子63に向かって出射させる。これにより、ランプの出力の赤色光が全て左円偏光に変換される。素子63は1/4波長板であり、この光をLCD変調器27が要求する偏光方向の直線偏光に変換する。ランプ出力の緑と青の色光部分は、緑色光用のコレステリックフィルタ11,12と、青色光用のコレステリック液晶13,14を用いる同様なプロセスにより左円偏光に変換される。1/4波長板65,67は円偏光の分配光を、LCD変調器29,31が要求する偏光方向の直線偏光に変換する。
【0038】
また、Heynderickx他は、非偏光の光を2つの偏光ビームに変換する複合円偏光素子を開示している。偏光ビームは次にコレステリックフィルタで反射されLCD変調器に向かう。
【0039】
高梨他の米国特許No.5,122,895には、図22の構成部品と同じ1対のキューブ偏光ビームスプリッタと1/4波長板と反射鏡とを用いた偏光変換器が記載されている。上記の米国特許における発明の主たる特徴は、1/4波長板を液晶または電気活性光学材で実現した能動素子としたことで、これにより、変換プロセスを制御信号でオンオフすることができる。
【0040】
高梨他の米国特許No.5,164,854には、反射LCD投影システム用偏光変換器の幾つかの実施例が記載されている。これらの実施例は、図20と本質的に同じビームスプリッタと1/2波長板の構成素子とを含んでいる。上記の米国特許は、全ての場合において、変換した偏光の角度分布を相応に増大させて、当該偏光を小照明領域に向けるように構成素子を配列させる努力がなされている。
【0041】
唐沢他の米国特許No.5,200,843と米国特許No.5,278,680には、図14ないし図21に示す全3タイプの変換器の実施例が記載されている。
【0042】
Nicolas他の米国特許No.5,299,036には、2つのフルカラーLCD変調器を使用する投影装置が記載されている。ビームスプリッタは、光を2つの変調器に向けて分割し、分割した1つの光路には1/2波長板が配され、偏光を回転させてLCD導波器で正しくアラインさせる。残りの光学システムは2つの被投影LCDパネルの光成分を再結合してアラインさせる。上記のものでは2つのLCD変調器が使用されているが、そのコンセプトは、図20のビームスプリッタと1/2波長板を用いる方法と類似している。
【0043】
Blanchard他の米国特許No.5,303,083には、図20のビームスプリッタと1/2波長板を用いる構成と図22のビームスプリッタと1/4波長板を用いる構成の両方の特徴を有する偏光変換器が記載されている。ビームスプリッタにより通常失われる光は、1/4波長板により先ず円偏光に変換され、45度の反射鏡で反射され、次に第2の1/4波長板を通過し、ビームスプリッタからの出射光と同じ方向の直線偏光となる。
【0044】
Singaki他の米国特許No.5,381,278とMitutake他の米国特許No.5,566,367には、多数の偏光変換技法が記載されているが、それらは、上述したビームスプリッタ及び1/2波長板を用いる方法と、またビームスプリッタ及び1/4波長板を用いる方法と本質的に同じである。また、これらの特許には、投影照明システムにおけるフライズアイ・インテグレータと共に使用する小型の変換プリズム構成のアレイが記載されている。この変換器アレイの構成は、図23(A)及び図23(B)に示すシステム構成と類似している。
【0045】
加藤他の米国特許No.5,653,520には、ビームスプリッタと1/2波長板とを用いる大型のマルチセグメントコンバータが記載されている。この構成は、大型LCDパネルと共に使用するものであり、複数のセグメントを用いて大型光変調器に対し全変換と均一な照明とを達成する。この変換プロセスは、ビームスプリッタ及び1/2波長板を用いるプロセスと同じである。
【0046】
宮竹他の米国特許No.5,657,160には、波長板を用いない平面反射鏡での反射だけによる偏光変換プロセスが記載されている。このプロセスは、図14に示されているプロセスと本質的に同じである。また、上記の特許は、小形プリズム構造の内部反射を用いるプロセスによる小形変換器のアレイを記載している。またこの構成は、プロジェクタ照明システムにおけるフライズアイインテグレータと共に使用する。
【0047】
上述した偏光変換器は全て、ランプの全3色光帯域の全出力光を単一の直線偏光に変換する。Heyndrickx他の米国特許No.5,626,408だけが、例外として前述したように、各色を個別に処理することを記載しているが、但し、これはコレステリックフィルタを用いて色光を分離するに過ぎない。この米国特許のシステムは、最終的に全ての3色光の帯域を同じ直線偏光にする。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、投影レンズの後方作動距離が小さく、交差ダイクロイック素子の妨害が無い投影光路を有し、3色光に分離させて再結合を行う構成素子の構造が比較的簡素で、高輝度装置に応用できる効率の良い偏光変換器により、コンパクトで低コストで製作できるシステムを実現できる偏光変換器及び投影表示システムを提供することを目的とするものである。
【0049】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも2つの光成分を有する光ビームを発生する光源と共に使用する偏光変換器を提供する。この偏光変換器は、光ビームを、異なる偏光方向に偏光された少なくとも2つの光成分に分離できる光学素子アレイより成る。偏光変換器は、異なる偏光成分を準備し、透過光量を増加させる。偏光変換器の好ましい実施態様において、偏光変換器のエタンデュは、光源の大きさの3倍から1/2倍以下であり、場合によっては2倍のみである。本発明の特定の態様では、小さい幾何寸法と簡素な光学素子とを提供する。
【0050】
本発明は、また、少なくとも2つの光成分を有する非偏光の光ビームを発生することより成る光変換方法を供給する。光は少なくとも2つの異なる偏光を有する光成分に分離される。光ビームの略全てがこの偏光変換器により透過光として供給される。
【0051】
本発明は、さらに、少なくとも2つの光成分を有し、光成分が偏光されて少なくとも1方の光成分が他方の光成分と異なるように偏光される光ビームを発生する光源より成る反射型光バルブ用投影表示システムを提供する。投影表示システムは、光成分の少なくとも1つを反射し、少なくとも他の1つを透過させる複数の偏光ビームスプリッタと、ダイクロイックフィルタと、前記の光成分のそれぞれに関して特定画像を生成する複数のLCDとを有する。さらに、投影表示システムは、複数のLCDから出射した各々の光成分の特定画像を結合した結合画像を投影する投影レンズを有している。
【0052】
本発明の他の態様において、投影表示システムは偏光を利用し、少なくとも2つの光成分を有し、光成分が偏光され少なくとも1方の光成分が他方の光成分と異なるように偏光される光ビームを発生する光源より成る。この表示システムは、複数の偏光変調器を含む投影システムを有しており、各変調器は、光成分の1つと関して特定画像を生成する。また、この表示システムは、変調器からの光成分特定画像を結合した結合画像を投影する投影レンズを有する。
【0053】
本発明による投影表示システムは、投影レンズの後方作動距離が短い、投影光路が交差ダイクロイック素子の障害を受けない、3色光成分の分離と再結合に使用する構成素子が比較的簡素な構成である、コンパクトサイズである、現存システムに比較して安いコストで製作できる、等の利点のうち少なくとも一つ以上の利点を有する。
そして、各請求項は以下のごとくの技術的手段により構成される。
【0066】
【発明が解決しようとする手段】
請求項の技術手段は、赤緑青の3つの光成分のうちの第1の光成分の偏光方向と、第2及び第3の光成分の偏光方向とが互いに異なっている光を出射する光源と、該光源から出射した光成分を用いて生成した画像を投影する投影装置とを有する投影表示システムであって、前記投影装置は、前記光源から出射した光成分のうち、前記第3の光成分を透過させ、前記第1及び第2の光成分を反射させる第1のダイクロイックフィルタと、該第1のダイクロイックフィルタを透過した前記第3の光成分を反射し、該第3の光成分の偏光方向と直交する偏光方向の光を透過させる第1の偏光ビームスプリッタと、該第1の偏光ビームスプリッタで反射した前記第3の光成分を入射させ、該入射した第3の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第1のLCDと、前記第1のダイクロイックフィルタで反射した前記第1及び第2の光成分のうち、第2の光成分を反射し、第1の光成分を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、該第2の偏光ビームスプリッタを反射した前記第2の光成分を入射させ、該入射した第2の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第2のLCDと、該第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分を入射させ、該入射した第1の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第3のLCDとを有し、前記第1の偏光ビームスプリッタは、前記第1のLCDで反射した前記第3の光成分を透過させ、前記第2の偏光ビームスプリッタは、前記第2のLCDで反射した前記第2の光成分を透過させるとともに、前記第3のLCDで反射した前記第1の光成分を反射させ、さらに前記第1の偏光ビームスプリッタを透過した前記第3の光成分を反射させるとともに、前記第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分及び第2の偏光ビームスプリッタで反射した前記第1の光成分を透過させる第2のダイクロイックフィルタと、該第2のダイクロイックフィルタを出射した前記第1、第2及び第3の光成分を入射させ、被投影面に投影画像を投影する投影レンズとを有し、前記第1及び第2のダイクロイックフィルタが直線状に配列され、かつ前記第1及び第2の偏光ビームスプリッタが直線状に配列され、各前記ダイクロイックフィルタと各前記偏光ビームスプリッタとがX字状に交差するように配置されていることを特徴としたものである。
【0067】
請求項の技術手段は、赤緑青の3つの光成分のうちの第1の光成分の偏光方向と、第2及び第3の光成分の偏光方向とが互いに異なっている光を出射する光源と、該光源から出射した光成分を用いて生成した画像を投影する投影装置とを有する投影表示システムであって、前記投影装置は、前記光源から出射した光成分のうち、前記第3の光成分を透過させ、前記第1及び第2の光成分を反射させる第1のダイクロイックフィルタと、該第1のダイクロイックフィルタを透過した前記第3の光成分を反射し、該第3の光成分の偏光方向と直交する偏光方向の光を透過させる第1の偏光ビームスプリッタと、該第1の偏光ビームスプリッタで反射した前記第3の光成分を入射させ、該入射した第3の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第1のLCDと、前記第1のダイクロイックフィルタで反射した前記第1及び第2の光成分のうち、第2の光成分を反射し、第1の光成分を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、該第2の偏光ビームスプリッタを反射した前記第2の光成分を入射させ、該入射した第2の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第2のLCDと、該第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分を入射させ、該入射した第1の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第3のLCDとを有し、前記第1の偏光ビームスプリッタは、前記第1のLCDで反射した前記第3の光成分を透過させ、前記第2の偏光ビームスプリッタは、前記第2のLCDで反射した前記第2の光成分を透過させるとともに、前記第3のLCDで反射した前記第1の光成分を反射させ、さらに前記第1の偏光ビームスプリッタを透過した前記第3の光成分を透過させるとともに、前記第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分及び第2の偏光ビームスプリッタで反射した前記第1の光成分を反射させる第2のダイクロイックフィルタと、該第2のダイクロイックフィルタを出射した前記第1、第2及び第3の光成分を入射させ、被投影面に投影画像を投影する投影レンズとを有し、前記第1及び第2のダイクロイックフィルタが直線状に配列され、かつ前記第1及び第2の偏光ビームスプリッタが直線状に配列され、各前記ダイクロイックフィルタと各前記偏光ビームスプリッタとがX字状に交差するように配置されていることを特徴としたものである。
【0068】
請求項の技術手段は、請求項またはに記載の投影表示システムにおいて、前記第1の偏光ビームスプリッタ、前記第2の偏光ビームスプリッタ、前記第1のダイクロイックフィルタ、及び前記第2のダイクロイックフィルタのそれぞれは、その入射面に対して45度の角度で入射光を入射させるように配置され、前記第1ないし第3のLCDは、その入射面に対して90度の角度で入射光を入射させるように配置されていることを特徴としたものである。
【0073】
【発明の実施の形態】
I.投影表示システム
図1は、本発明による投影表示システムの一実施例における構成とその作用とを説明するための概略図である。投影表示システム80は、光源82と投影システム83とを含んでいる。投影システム83は、2つのダイクロイックフィルタ(DF)84,86と、2つの偏光ビームスプリッタ(PBS)88,90とを含んでおり、光源82からの入射白色光を赤/緑/青(RGB)の成分に分離し、各々の光ビーム成分を特定の光バルブまたは液晶表示装置(LCD)92,94,96に送る。LCD92,94,96は、各々、1つの光成分用の特定画像を供給し、各光ビーム成分が特定画像を照射することによりカラー画像が得られる。LCDの表面で反射した各々のカラー画像成分は、次に再結合され、反射光が投影レンズ98に向かう。
【0074】
投影システム83が正常に作動するための必要条件は、入射照明光における緑と青の成分がs偏光に、赤成分がp偏光になるように予めろ波され偏光されることである。当業者には知られているように、s偏光は紙面に垂直方向に直線偏光された電場ベクトルを有しており、p偏光は紙面に平行に直線偏光された電場ベクトルを有している。また、プレフィルタ装置については後述する。
【0075】
ダイクロイックフィルタ(DF)84,86は、偏光ビームスプリッタ(PBS)88,90と同様、投影システム83内で略一直線に配置される。DF84,86とDBS88,90は、各々がなす直線の中央点付近で、互いに直線が直交するように配置される。別の言い方をすれば、これらの光学素子を略X字状構造に、即ち、ダイクロイックフィルタと偏光ビームスプリッタとを互いの端縁で隣接させて連結する。被覆面はX字構造において各々一列に整列する。
【0076】
投影システム83において、入射光は先ず青透過ダイクロイックフィルタ84に入射する。ダイクロイックフィルタ84では、s偏光青色光は透過するが、s偏光緑色光とp偏光赤色光は反射する。透過した青色光はPBS88に入射し、s偏光であるので青色光変調器である第1のLCD光バルブ96に向けて反射される。第1のLCD96は、供給された電気信号に比例して偏光の偏光方向を回転させることにより変調する。反射光は、かようにs偏光とp偏光との組み合わせである。
【0077】
第1のLCD96で反射した反射光はPBS88に戻り、s偏光成分は後方の入射照明方向に反射され、p偏光部分は透過して青反射ダイクロイックフィルタ86に入射する。このp偏光青色光は、第2のダイクロイックフィルタ86で反射して投影レンズ98を通過し、例えば投影スクリーンのような画像表示装置に投射される。
【0078】
一方、第1のダイクロイックフィルタ84で反射した緑と赤の光は、第2のPBS90に向かう。第2のPBS90においては、p偏光赤色光は通過して赤色光変調器である第2のLCD92に向かい、s偏光緑色光は反射して緑色光変調器である第3のLCD94に向かう。第2及び第3のLCD92,94は、それぞれの分配光を変調して反射光として第2のPBS90に戻す。第2のPBS90では、各LCD92,94の変調により得られたp偏光緑色光が通過し、s偏光赤色光が反射して青反射ダイクロイックフィルタ86に進む。これらの2つの分配光の他の部分は再び入射照明方向に戻される。青反射ダイクロイックフィルタ86は赤色光と緑色光の両方を通過させるので、これらの2つの光成分が他の光路からの青色光と一緒になり、投影レンズ98を通り画像表示装置に投射される。青反射ダイクロイックフィルタ86は、本実施例においては画像再結合手段として機能する。
【0079】
図1の構成から明らかなように、各LCDから投影レンズ98までの光路において、各光路には全て1つだけのPBSと1つだけのダイクロイックフィルタが配されている。この構成では、光路長はLCDパネルの表示幅の2倍の最小長まで減少させることができる。ここに記述するタイプの投影システムに用いられる代表的な反射LCDパネルは、対角線寸法で、通常約7mmから5cmまでの範囲であって、光路長は、通常、約1.6cmから14cm以上である。しかしながら、この構成においては、光路中のどのカラーフィルタまたは偏光要素も交差させる必要がない。従って、図16及び図17の構成と同様に、この投影光路にはいかなるタイプの障害物も存在しない。これは重要な性能上の長所である。また図1の構成は、薄板状のダイクロイックフィルタとPBSを用いて容易に実現でき、キューブプリズム構成に比べてはるかに安価なコスト面の利益をもたらす。
【0080】
投影表示システム80は、図2に示すように、図1の投影システム83と、この構造を正常に作動させる入力光の特別な組み合わせを得るに必要なプレフィルタ光学系とを装備した照明装置の特別な態様を含んでいる。光源82は、ランプ100と、反射鏡102と、ダイクロイックフィルタ(DF)104,108と、偏光ビームスプリッタ(PBS)106,110とを含んでいる。ランプ100から非偏光の白色光ビームが赤色光透過ダイクロイックフィルタ104に入射する。ランプからの青色光と緑色光は赤色透過ダイクロイックフィルタ104で反射し、PBS106に向かう。
【0081】
上記の緑色光と青色光のs偏光は、PBS106で反射し、赤色光反射ダイクロイックフィルタ108に向かい、緑色光と青色光のp偏光はストップ109に吸収される。赤反射ダイクロイックフィルタ108を通過した2つの分配光は、投影システム83にs偏光青色光とs偏光緑色光とを供給する。ダイクロイックフィルタ104を透過した非偏光の赤色光は、PBS110で偏光され、s偏光成分は反射して赤色光反射ダイクロイックフィルタ108に向かい、p偏光赤色光成分はストップ111に吸収される。s偏光赤色光は、ダイクロイックフィルタ112に入射する前に1/2波長板112を通過し、その際に光の偏光方向が90度回転し、p偏光となる。このp偏光赤色光は、赤色光反射ダイクロイックフィルタ108で反射し、投影システム83へ入射するp偏光赤色光となる。
【0082】
このプレフィルタ光学系は、全く標準的で安価なフィルタ素子を用いて実現できる利点を有する。この装置の1つの欠点は、PBS106,110と、ストップ109,111とを各々通過する分配光が吸収され失われることである。この光は、ランプ100からの全出力光の半分である。この光損失レベルは、偏光変換器またはリサイクラを使用しないLCD投影システムに特有のものである。第2の欠点は、プレフィルタ光学系により追加される寸法が、全体のシステムのサイズを増大させることである。完全なシステムのサイズは、簡単なプレートフィルタとPBSを使用しているので、図14の原反射構造よりは小さいが、図2と図3の構成よりかなり大きい。
【0083】
このサイズ問題は、図3及び図4に示すようなプレフィルタ光学系の他の実施例において解決される。図3は、光源フィルタスタックの実施例を示す図である。フィルタスタック113は特別に設計されたコレステリックカラーフィルタ114,116,118を用いている。コレステリック結晶は、渦巻き状に旋回した分子配列を有する化学構造物質である。これらの材料は、コレステリックの渦巻き線のピッチに等しい波長の光を、その光がコレステリックの渦巻き線の方向と同じ回転方向を有する円偏光であれば全反射する光学特性を有している。かように、コレステリックフィルタは、1色光の左又は右回りの円偏光成分を反射し、逆(右又は左)回りの円偏光成分を透過させるように設定することができる。このコレステリックフィルタは、他の色光には影響を与えずにいずれの旋光方向の偏光も通過させる。コレステリック材の化学構造は、この反射特性をかなり広い波長範囲に拡大できる様に操作することが可能である。この帯域は、反射される光部分に対し任意所望のカラーパスバンドになる様に調節できる。
【0084】
フィルタスタック113のプレフィルタの動作を以下に説明する。非偏光の白色光が左側からフィルタスタックに入射する。第1のフィルタ114は、赤色光の右円偏光成分を反射し、赤色光の左円偏光成分と緑色光と青色光の全円偏光を通過させるように設計されている。第2のフィルタ116は、緑色光の左円偏光成分を反射するように設計されている。緑色光の右円偏光成分は、赤色光の左円偏光成分と未偏光の青色光と共に通過する。第3のフィルタ118は、青色光の左円偏光成分を反射し、青色光の右円偏光成分と入射光の残り部分、即ち、緑色光の右円偏光成分と赤色光の左円偏光成分とを通過させるように設計されている。
【0085】
円偏光は、1/4波長板120を通過させることにより直線偏光に変換することができる。右円偏光は、波長板材料の結晶光学軸に対し+45度の偏光方向を持つ直線偏光として1/4波長板120を出射する。左円偏光は、1/4波長板120を直線偏光として出射するが、その偏光方向は波長板の結晶光学軸に対し−45度となる。かように,1/4波長板の軸を正しく配すれば、右円偏光の緑色光と青色光はs偏光として出射し、左円偏光の赤色光はp偏光として出射する。これは、投影構造の画像形成部分が所望する入力状態である。
【0086】
図4のシステムは、完全な投影表示システム80を実現するために、プレフィルタスタック113をランプ100を構成要素とする光源82の後に使用している。投影表示システム80は、図2に示す多くの通常構成品を使用した装置よりかなり小さい。この実施形態の主たる利点は、サイズが小さいことである。この構成は、コレステリックフィルタがパスバンド内の未偏光の光の半分を反射するので、図2の構成と同様な光損失の問題を抱えている。これも、また多くの液晶表示装置に特有の問題である。もう1つの欠点は,コレステリック材の未熟さである。現時点において、フィルタ材料がダイクロイックフィルタ及び偏光ビームスプリッタに使用される誘電スタック材料と同じくらい有効か、或いは耐久性があるかについては明らかでない。図4のシステムは、これらの質問に十分な回答が与えられるならば、好適な実施態様である。
【0087】
システム80における投影システム83の実施例は、好ましい態様である。但し、色光及び偏光の配置方法には複数の代案がある。一例を挙げれば、図1中の第1のダイクロイックフィルタ84を赤色光透過型に変更し、第2のダイクロイックフィルタ86を赤色光反射型に変更し、プレフィルタでは緑色光と赤色光をs偏光に、青色光をp偏光にする。この場合、赤色光と緑色光を変調しているLCD92とLCD96の役割が逆になる。その他のすべての点に関しては、図1のシステムと同じである。しかしながら、このタイプのシステムを、緑色光を変調するLCDを有する緑色光反射及び緑色光透過ダイクロイックフィルタと共に組み立てることは望ましくない。
【0088】
緑色光用ダイクロイックフィルタは可視スペクトルにおいて2つの帯域エッジ、即ち赤と緑を分離する帯域エッジと青と緑を分離する帯域エッジとを有している。これらの帯域エッジの位置は、光の偏光に高い依存性を有する。緑色光用ダイクロイックフィルタを使用する場合、赤色光又は青色光の何れかは緑色光とは反対の状態に偏光され、2つの異なる偏光状態間の帯域エッジにおいて、ろ波の制御が不十分になる。
【0089】
図1のシステムにおいて、青色光用ダイクロイックフィルタを使用し、両フィルタの帯域エッジで青色光と緑色光を分離する。これらの分配光を最初に青色光透過ダイクロイックフィルタで分離し、次に青色光反射ダイクロイックフィルタで再結合する場合、両分配光とも同じ偏光となる。両フィルタの帯域エッジにおけるろ波は、従って良好に制御できる。赤色光用ダイクロイックフィルタを用いる場合も同様である。
【0090】
図5の投影表示システム122は、投影システム124を含んでいる。この投影システム124は、投影システム83の構成品に加えて、青透過ダイクロイックフィルタ126を投影レンズの直前に、図4の青反射ダイクロイックフィルタ86に代えて配置している。その結果、再結合された光成分の投影システム124からの出射方向は、図4の投影システム83の出射方向と90度異なっている。この実施形態は、いくつかの製品にパッケージの面で利点をもたらすことができる。図5の第1の青透過フィルタ84は、その帯域エッジでs偏光に変換された青色光と緑色光を分離し、第2の青透過フィルタ126は、p偏光された青色光と緑色光を再結合するために使用されていることに注意すべきである。前節に記した理由により、これらのフィルタは同一ではない。
【0091】
II.スペクトル分布偏光変換器
本発明は、さらに、光を2つの個別の光成分で各成分が異なる偏光を有する光成分に変換する方法と装置を提供する。ここで使用する光成分は、赤、青及び緑の光成分のような異なる色またはスペクトル帯域幅を意味する。偏光を用いる投影表示システムに必要なプレフィルタ処理に関連し、前述したように、システムのスループットは、偏光変換器を用いることにより改善できる。本発明の投影システムは、1つの光成分をもう1つの光成分の偏光とは異なるように偏光させることを要求するが、従来の偏光変換器では要求される偏光が供給されない。異なる偏光は、その偏光方向に90度の方位差を有するのが好ましいが、所望ならば、任意の他の角度または相対関係とすることができる。また、右及び左円偏光を使用してもよい。各々の光成分に対し、任意の組みの波長範囲を、所望に応じて使用できることも理解されよう。また、任意数の光成分を同様に所望に応じて使用できる。従って、本発明は、さらに、各光成分毎にプレフィルタで処理して必要な偏光を供給するスペクトル分布偏光変換器を供給する。
【0092】
図6を参照する。第1ステップは、未偏光の少なくとも2つの光成分を有する光ビームを生成する。第2ステップは、その光を異なる偏光を有する2つの光成分(s偏光,p偏光)に分離し、略全部の光ビームを透過させる。上記の第2ステップは、種々の方法で実行することができる。1つの方法は、光を先ず第1の偏光を有する第1の偏光成分と第2の偏光を有する第2の偏光成分とに分離する。次に第1偏光成分を、スペクトルで第1光成分と第2光成分に分離する。第1光成分の偏光を次に反対の第2偏光に変換する。同様にして、第2光成分をスペクトルで第1光成分と第2光成分に分離する。第1光成分の偏光を次に第1偏光に変換する。この結果、第1光成分は全光が第2偏光を有し、第2光成分は全光が第1偏光を有する。
【0093】
図6に示す方法を実施するために幾つかの光学システムを採用することができる。図7は、かような簡単な光学システムの一例を示す構成概略図である。偏光変換器200は、赤と緑と青の光成分を有する非偏光の白色光を発生する光源202と共に使用する。この偏光変換器200は、白色光を異なる偏向状態を有する少なくとも2つの色光成分に分離する光学素子アレイを有している。白色光は先ず偏光ビームスプリッタ206に入射する。この偏光ビームスプリッタ206は、s偏光を反射し、p偏光を透過させる。
【0094】
透過したp偏光成分は、次に、第1のダイクロイックフィルタ208に入射し、青と緑の光成分が反射し、かつ赤色の光成分が透過する。赤色光成分は、さらに45度の角度でアラインされた反射鏡210に入射して反射する。赤色光成分は次に1/2波長板212に入射し、p偏光からs偏光に変換されて出射する。同様に、偏光ビームスプリッタ206で反射したs偏光は、第2のダイクロイックフィルタ214に入射し、緑と青の光成分が反射し、赤の光成分が透過する。反射した青と緑の光成分は、反射鏡216に向かい、そこでさらに反射して次に、1/2波長板218を通過する。この1/2波長板218は、青と緑の光成分の偏光方向をs偏光からp偏光に変換する。
【0095】
各分離光成分は、次に光学素子アレイ204を出射し、被照明対象に向かう。なお、このアレイは他の光学システムでも実現することができる。図7から判る様に、光学素子アレイ204は、光学素子自体を通過又は反射するために生じる伝送による光損失を除き、光源202が出射する殆ど全ての光を通過させる。かように、光源202が出射する略全ての光が光学素子アレイを通過する。図から明らかな様に、図7の光学素子アレイは、光源202のエタンデュを4倍に増大させる。
【0096】
図8は、さらに効率のよいスペクトル分布偏光変換器230を示す図である。光源232から出射した光は光学素子アレイ234に入射し、第1の偏光ビームスプリッタ236によってs偏光とp偏光に分離される。分離面を通過してp偏光された白色光は偏光ビームスプリッタ236を出射し、第1の1/4波長板238を通過して円偏光となる。この光は次に第1のダイクロイックフィルタ240に入射し、青と緑の光成分が反射し、赤の光成分が通過する。反射した青と緑の光成分は、第1の1/4波長板238を逆方向から通過して直線偏光に戻るが、第1の1/4波長板238を2回通過するために90度回転してs偏光となる。青と緑の光成分は第1のビームスプリッタ236の分離面に戻り、その分離面で反射して第1の偏光ビームスプリッタ236を出射し、被照明対象258に入射する。
【0097】
第1のダイクロイックフィルタ240を透過した赤の光成分は、第1の1/4波長板238と光学軸をアラインさせた第2の1/4波長板242を通過する。第2の1/4波長板242を通過した赤の光成分もs偏光になっている。このs偏光の赤色光成分は、第2の偏光ビームスプリッタ254に入射し、その分離面で反射して第2の偏光ビームスプリッタ254から出射する。この光成分は、次に1/2波長板256で90度偏光面を回転されて通過し、被照明対象を照射する。
【0098】
一方、光源232から出射したs偏光の光は第1の偏光ビームスプリッタ236の分離面で反射する。このs偏光の光は第1の偏光ビームスプリッタ236を出射して、第3の1/4波長板244に入り、円偏光となって通過する。この光は、次に、第2のダイクロイックフィルタ246に入射し、ここで赤の光成分は反射し、青と緑の光成分は通過する。反射した赤色光成分は、第3の1/4波長板244を逆方向に通過してp偏光に変換される。この赤色光成分は、第1の偏光ビームスプリッタ236の分離面に戻り、第1の1/4波長板238と第1のダイクロイックフィルタ240とのスタックから反射したs偏光の青と緑の光成分と結合する。p偏光の赤色光成分は、第1の偏光ビームスプリッタ236から出射して、s偏光した青と緑の光成分と同じ被照明対象258を照射する。
【0099】
第2のダイクロイックフィルタ246を通過した青と緑の光成分は、第3の1/4波長板244と光学軸をアラインさせた第4の1/4波長板248をp偏光となって通過する。青と緑の光成分は、次に、2枚の反射鏡250、252で反射し、第2の偏光ビームスプリッタ254に向かう。かように、第2のダイクロイックフィルタ246を第1及び第2の偏光ビームスプリッタ236、254の間の光路上に配設している。これらの青と緑の光成分はp偏光であるので、第2の偏光ビームスプリッタ254の分離面を通過し、第1のダイクロイックフィルタ240を通過したs偏光の赤色光成分と結合する。青と緑の光成分は第2の偏光ビームスプリッタ254から出射し、次に1/2波長板256でs偏光に変換されて出射し、p偏光の赤色光成分と同じ被照明対象258を照射する。
【0100】
図8に示した構成は、光源232からの赤色光を全てs偏光に変換する。この構成から明らかな様に、従来の偏光変換器と同様に、この変換プロセスでエタンデュが2倍になる。この構成において、種々の構成要素を傾斜させることにより、2つの照明光成分を一緒にすることができる。この結果、被照明領域の面積が、原ランプ出力光の面積と同じになる。これは、また、照明の角度範囲を増大させ、エタンデュを再度2倍にする。
【0101】
フライズアイ照明光学素子を有するプロジェクタに適用するに適したこのコンセプトの別の実施形態を図9及び図10に示す。この構成において、変換器260は、図23(A)及び図23(B)の従来の変換器と同様に、偏光ビームスプリッタ(PBS)266a−266gのスタックにより構成された光学素子アレイ264を有している。図9及び図10において、入力部262aからビームスプリッタスタック266に入射した光は2つの白色光偏光状態に分割される。PBS266bの分離面を通過するp偏光は、アラインした1/4波長板270a、274aと赤色光反射ダイクロイックフィルタ272aのスタックに入射する。
【0102】
ダイクロイックフィルタ272aを通過した青と緑の光成分は、2枚の1/4波長板270a、274aの作用により、s偏光として出射する。ダイクロイックフィルタ272aで反射した赤色光成分もs偏光に変換されている。この赤色光成分は、PBS266bの分離面に戻り、次のビーム分離部内のPBS262aの分離面で反射される。赤色光成分は、再びPBS266aの分離面で反射し、本図の左側に進行する。この赤色光成分は、次に1/4波長板276aを通過し、金属反射鏡278aで反射し、1/4波長板276aを逆方向から通過して再びPBS266aに入る。このとき赤色光成分は1/4波長板276aの作用により偏光方向が回転し、p偏光になっている。この赤色光成分はPBS266aの分離面を通過し、所望のp偏光の赤色光成分としてPBSから出射する。
【0103】
一方、PBS266bの分離面で反射したs偏光の白色光は、次の下方のPBS266cの分離面で再び反射し、1/4波長板280a,284aとダイクロイックフィルタ282aにより構成される他の1/4波長板/ダイクロイックフィルタスタックのアライメントに入射する。このスタックのダイクロイックフィルタ282aは、赤色光成分を通過させ、緑と青の光成分を反射し、1/4波長板280a,284aはこれら3成分を全てp偏光に変換する。ダイクロイックフィルタ282aを透過した赤色光成分は、所望のp偏光の赤色光の残りである。第2ダイクロイックフィルタ282aで反射した青と緑の光成分は、先ずPBS266cの分離面を通り、次に1/4波長板276bを通って金属反射鏡278bで反射し、1/4波長板276bを通ってs偏光に変換される。1/4波長板276bを通過後、s偏光の青と緑の光成分はPBS266c,266dの2つ以上の分離面を通り、所望のs偏光に変換された緑と青の光成分の残部として出射する。
【0104】
同様に、変換器260は、1/4波長板276b,274bと、ダイクロイックフィルタ272bと、1/4波長板276cと、ダイクロイックフィルタ282bを有し、前述の同じ参照番号の類似素子と同様に作用する。図から明らかなように、種々の光学素子を使用し、262a,262bのような追加入力光を準備することができる。
【0105】
上記の実施形態において、単一入力に対して4つの偏光部があり、出力は4つの別個の成分を有する。この出力のエタンデュは、入力の大きさの4倍である。しかしながら、図9及び図10の構成は、非偏光の白色光用の2つの入力262a,262bを有している。ビームスプリッタ、波長板、ダイクロイックフィルタ及び金属反射鏡の動作は、この第2の入力部262bの場合も前記第1入力の場合と同じである。この組み合わせにおいて、図示したように、ビームスプリッタの1つ、即ち、PBS266dにおける動作が重なっている。s偏光の緑と青の光成分は、第2入力262bからのp偏光の赤色光成分と結合する。光源からの全ての光が集められて2つの入力に送り込まれるならば、結果として生じるエタンデュの変化は、4:1の増加よりも大きい7:2の増加となる。3つの光入力を使用する場合、増加は10:3になり、N個の入力に対する一般的な結果は3N+1:Nの増加になる。かように、多数のセグメントの場合、エタンデュは、3の因数である。フライズアイレンズ照明装置における代表的な光入力数は、6または8であり、従ってエタンデュの増加は、何れの場合も約3.2である。これは従来の偏光変換器の大きさの増加の2倍よりも大きいが、LCDパネル用及び非常に小さいアークソースと共に使用して有用である。
【0106】
図8と図9及び図10とは好適な実施形態を示している。図8の実施形態は、フライズアイレンズ照明装置が使用されていないシステムに用いて最適であり、図9及び図10の実施形態はフライズアイレンズ照明装置用に好適な構成である。この発明の別の形態は、ダイクロイックフィルタのパスバンド特性の異なる仕様の選択に関連する。s偏光の緑色と青色の光成分と、p偏光の赤色光成分を生成するプロセスを示すために用いる実施形態は、反射LCD投影システムの1つの構成にとって有益である。このタイプの投影器の他の構成は,緑色と赤色の光成分をs偏光とし,青色光成分をp偏光とすることを要求する。色光と偏光の分布はダイクロイックフィルタのパスバンドにより制御され、被照明光学システムの要求に一致させねばならない。
【0107】
さらに、本発明の偏光変換器は、光を、赤と青と緑の光成分に分離するのに使用されるが、さらに他の色光成分は、適当な光学素子を単に選択することにより選択できる。例えば、スペクトル分布偏光変換器は、光を赤外線と紫外線と可視光成分に選択偏光状態で分離するように構成することができる。さらに、偏光変換器を、その他の最終偏光状態を生み出すために使用してもよい。最終偏光状態は、例えば、s偏光とp偏光に代えて左及び右円偏光とすることができる。
【0108】
光をスペクトル分布で分離し、その成分の偏光状態を変換する代わりの方法は、光を偏光成分で分離する前に光をスペクトルで分離することにより達成できる。第1ステップは少なくとも2つのスペクトル成分を有し、通常ランダムに偏光される白色光を生成する。この光を、スペクトルによって第1成分と第2成分に分離する。次に第1成分を、第1偏光を有する第1偏光成分と第2偏光を有する第2偏光成分に分離する。第2偏光成分の偏りを第1偏光に変換する。同様に、第2成分を第1偏光を有する第3偏光成分と第2偏光を有する第4偏光成分に分離する。第3偏光成分の偏光を第2偏光に変換する。これにより、第1偏光を有する第1成分と第2偏光を有する第2成分が得られる。
【0109】
III.スペクトル分布偏光変換器を有する投影表示システム
本発明によるスペクトル分布偏光変換器を、本発明による投影表示システムと組み合わせることができる。図11は、投影表示システム400を示す図であり、このシステムは、図4のシステムと同図のプレフィルタスタック113を、図8のスペクトル分布偏光変換器230で置き換えた点を除き同じ構成である。同様に、図12に示す投影表示システム410は、図5のシステムと同図のプレフィルタースタック113を、図8のスペクトル分布偏光変換器230で置き換えた点を除き同じである。
【0110】
上記の投影表示システム400,410において、ランプ100からの略全光がスペクトル分布偏光変換器230を介して投影システム83,124に各々入射し、明るい投影画像を生成する。追加の光学素子を偏光変換器230と投影システム83または投影システム124の間に配して、芯合わせ、照準または他の光学的調節ができるようにするのが望ましい。
【0111】
図13に、図9と図10に示したスペクトル発散型偏光ビームスプリッタ(PBS)アレイを図5の(コレステリックフィルタスタックを除去した)システムと共に使用する投影表示システムを示す。
【0112】
以上、反射光バルブ用の投影表示システムと幾つかの構成例を開示してきた。開示は、本発明の好適な実施形態と他の幾つかの実施形態例に関するものであり、さらなる変更及び修正を添付の特許請求の範囲に規定した本発明の範囲から逸脱することなく実施できることは理解できよう。特定の実施形態により、前述の利益の1つ以上が達成されることも理解できよう。さらに望むならば、透過光バルブ(変調器)を異なる偏光を有する光と組み合わせて使用できる。これまでの説明に使用してきた用語と表現は説明のためのものであり、発明を限定するものではなく、図面を参照して説明した特徴またはその部分の同等の用語及び表現を排除する意図は全く無い。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定され制限されることを認識すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影システムの構成例及びその作用を説明するための概略図である。
【図2】本発明による光源と投影システムの構成例及びその作用を説明するための概略図である。
【図3】本発明に適用するフィルタスタックの構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図4】本発明による投影表示システムの1実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図5】本発明による投影表示システムの他の実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図6】本発明によるスペクトル分布偏光を変換するプロセスの一例を示すブロック図である。
【図7】本発明によるスペクトル分布偏光変換器の一実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図8】本発明によるスペクトル分布偏光変換器の他の実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図9】本発明によるスペクトル分布偏光変換器の更に他の実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図10】図9に続く本発明によるスペクトル分布偏光変換器の実施例を示す概略図である。
【図11】本発明による投影表示システムの他の実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図12】本発明による投影表示システムの更に他の実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図13】本発明による投影表示システムの更に他の実施例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図14】従来の投影表示システムの一例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図15】従来の投影表示システムの他の例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図16】従来の投影表示システムの更に他の例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図17】従来技術の投影表示システムの更に他の例の構成及びその作用を説明するための概略図である。
【図18】従来の偏光変換器の一例の構成及びその作用を説明するための図である。
【図19】従来の偏光変換器の他の例の構成及びその作用を説明するための図である。
【図20】従来の偏光変換器の更に他の例の構成及びその作用を説明するための図である。
【図21】従来の偏光変換器の更に他の例の構成及びその作用を説明するための図である。
【図22】従来の偏光変換器の更に他の例の構成及びその作用を説明するための図である。
【図23】従来の偏光変換器の更に他の例の構成及びその作用を説明するための図である。
【符号の説明】
10…投影表示システム、12…光源、14…照明機構、16…偏光機構、18…光分割機構、20…再結合機構、22…投影機構、24…ランプ、26…反射鏡、28,30…ダイクロイックフィルタ、32,34,36…偏光ビームスプリッタ(PBS)、38,40,42…液晶表示装置(LCD)、44,46…ダイクロイックフィルタ、48…投影レンズ、50…投影表示システム、52…偏光ビームスプリッタ(PBS)、54,56…ダイクロイックフィルタ、60…投影表示システム、64,66…ダイクロイックフィルタ、70…投影表示システム、72…カラーキューブフィルタ、74,76…ダイクロイックフィルタ、78…偏光ビームスプリッタキューブ、80…投影表示システム、82…光源、83…投影システム、84…青色光透過ダイクロイックフィルタ、86…青反射ダイクロイックフィルタ、88,90…偏光ビームスプリッタ、92,94,96…LCD、98…投影レンズ、100…ランプ、102…反射鏡、104…赤透過ダイクロイックフィルタ、106,110…偏光ビームスプリッタ(PBS)、108…赤色光反射ダイクロイックフィルタ、109,111…ストップ、 112…1/2波長板、113…フィルタスタック、114,116,118…コレステリックカラーフィルタ、120…1/4波長板、122…投影表示システム、124…投影システム、126…青色光透過ダイクロイックフィルタ、200…偏光変換器、202…光源、204…光学素子アレイ、206…偏光ビームスプリッタ、208…ダイクロイックフィルタ、210…反射鏡、212,218…1/2波長板、214…ダイクロイックフィルタ、216…反射鏡、230…スペクトル分布偏光変換器、232…光源、234…光学素子アレイ、236…偏光ビームスプリッタ、238,242,244,248…1/4波長板、240…ダイクロイックフィルタ、246…ダイクロイックフィルタ、250,252…反射鏡、254…偏光ビームスプリッタ、256…1/2波長板、258…被照明対象、260…変換器、262a,262b…入力部、264…光学素子アレイ、266a,266b,266c,266d,266e,266f,266g…偏光ビームスプリッタ(PBS)、270a,270b,274a,274b,276a,276b,276c,280a,280b,284a,284b…1/4波長板、272a,272b,282a,282b…ダイクロイックフィルタ、278a,278b,278c…金属反射鏡、301…ランプ、302…偏光ビームスプリッタプレート、308…照明領域、323,324,325,326…反射鏡、400,410…投影表示システム。

Claims (3)

  1. 赤緑青の3つの光成分のうちの第1の光成分の偏光方向と、第2及び第3の光成分の偏光方向とが互いに異なっている光を出射する光源と、該光源から出射した光成分を用いて生成した画像を投影する投影装置とを有する投影表示システムであって、
    前記投影装置は、前記光源から出射した光成分のうち、前記第3の光成分を透過させ、前記第1及び第2の光成分を反射させる第1のダイクロイックフィルタと、
    該第1のダイクロイックフィルタを透過した前記第3の光成分を反射し、該第3の光成分の偏光方向と直交する偏光方向の光を透過させる第1の偏光ビームスプリッタと、
    該第1の偏光ビームスプリッタで反射した前記第3の光成分を入射させ、該入射した第3の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第1のLCDと、前記第1のダイクロイックフィルタで反射した前記第1及び第2の光成分のうち、第2の光成分を反射し、第1の光成分を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、
    該第2の偏光ビームスプリッタを反射した前記第2の光成分を入射させ、該入射した第2の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第2のLCDと、該第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分を入射させ、該入射した第1の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第3のLCDとを有し、
    前記第1の偏光ビームスプリッタは、前記第1のLCDで反射した前記第3の光成分を透過させ、前記第2の偏光ビームスプリッタは、前記第2のLCDで反射した前記第2の光成分を透過させるとともに、前記第3のLCDで反射した前記第1の光成分を反射させ、
    さらに前記第1の偏光ビームスプリッタを透過した前記第3の光成分を反射させるとともに、前記第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分及び第2の偏光ビームスプリッタで反射した前記第1の光成分を透過させる第2のダイクロイックフィルタと、
    該第2のダイクロイックフィルタを出射した前記第1、第2及び第3の光成分を入射させ、被投影面に投影画像を投影する投影レンズとを有し、
    前記第1及び第2のダイクロイックフィルタが直線状に配列され、かつ前記第1及び第2の偏光ビームスプリッタが直線状に配列され、各前記ダイクロイックフィルタと各前記偏光ビームスプリッタとがX字状に交差するように配置されていることを特徴とする投表示システム。
  2. 赤緑青の3つの光成分のうちの第1の光成分の偏光方向と、第2及び第3の光成分の偏光方向とが互いに異なっている光を出射する光源と、該光源から出射した光成分を用いて生成した画像を投影する投影装置とを有する投影表示システムであって、
    前記投影装置は、前記光源から出射した光成分のうち、前記第3の光成分を透過させ、前記第1及び第2の光成分を反射させる第1のダイクロイックフィルタと、
    該第1のダイクロイックフィルタを透過した前記第3の光成分を反射し、該第3の光成分の偏光方向と直交する偏光方向の光を透過させる第1の偏光ビームスプリッタと、
    該第1の偏光ビームスプリッタで反射した前記第3の光成分を入射させ、該入射した第3の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第1のLCDと、前記第1のダイクロイックフィルタで反射した前記第1及び第2の光成分のうち、第2の光成分を反射し、第1の光成分を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、
    該第2の偏光ビームスプリッタを反射した前記第2の光成分を入射させ、該入射した第2の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第2のLCDと、該第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分を入射させ、該入射した第1の光成分を変調して偏光方向を回転させて反射する第3のLCDとを有し、
    前記第1の偏光ビームスプリッタは、前記第1のLCDで反射した前記第3の光成分を透過させ、前記第2の偏光ビームスプリッタは、前記第2のLCDで反射した前記第2の光成分を透過させるとともに、前記第3のLCDで反射した前記第1の光成分を反射させ、
    さらに前記第1の偏光ビームスプリッタを透過した前記第3の光成分を透過させるとともに、前記第2の偏光ビームスプリッタを透過した前記第1の光成分及び第2の偏光ビームスプリッタで反射した前記第1の光成分を反射させる第2のダイクロイックフィルタと、
    該第2のダイクロイックフィルタを出射した前記第1、第2及び第3の光成分を入射させ、被投影面に投影画像を投影する投影レンズとを有し、
    前記第1及び第2のダイクロイックフィルタが直線状に配列され、かつ前記第1及び第2の偏光ビームスプリッタが直線状に配列され、各前記ダイクロイックフィルタと各前記偏光ビームスプリッタとがX字状に交差するように配置されていることを特徴とする投影表示システム。
  3. 請求項またはに記載の投影表示システムにおいて、
    前記第1の偏光ビームスプリッタ、前記第2の偏光ビームスプリッタ、前記第1のダイクロイックフィルタ、及び前記第2のダイクロイックフィルタのそれぞれは、その入射面に対して45度の角度で入射光を入射させるように配置され、
    前記第1ないし第3のLCDは、その入射面に対して90度の角度で入射光を入射させるように配置されていることを特徴とする投影表示システム。
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