JP2000180792A - 照明光学系および投射型画像表示装置 - Google Patents

照明光学系および投射型画像表示装置

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JP2000180792A
JP2000180792A JP10351283A JP35128398A JP2000180792A JP 2000180792 A JP2000180792 A JP 2000180792A JP 10351283 A JP10351283 A JP 10351283A JP 35128398 A JP35128398 A JP 35128398A JP 2000180792 A JP2000180792 A JP 2000180792A
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light
optical system
polarization
polarized
specific wavelength
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Kotaro Hayashi
宏太郎 林
Yasumasa Sawai
靖昌 澤井
Kenji Konno
賢治 金野
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色分解および色合成において光量損失が発生
しない照明光を供給する照明光学系を提供する。 【解決手段】 偏光面が無秩序な白色光を発する光源、
光源からの光を偏光面が垂直で進行方向に角度差のある
2つの光に分離する偏光分離装置、分離された2つの光
を受けてそれぞれの特定の波長域を偏光変換する特定波
長偏光変換装置、特定波長域を偏光変換された2つの光
を受けて両者を異なる収束位置に収束させる収束光学
系、および一方の収束位置近傍に配置された1/2波長
板により照明光学系を構成する。この照明光学系が供給
する光は特定波長域と他の波長域で偏光面が異なる白色
光となり、特定波長域と他の波長域とに色分解する際
に、偏光面の違いを利用して光量損失を防止することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型画像表示装
置等の光学装置に用いられる照明光学系に関し、より詳
しくは、光源からの光の偏光面を揃える照明光学系に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の投射型画像表示装置の光学系の構
成例を図12に示す。この投射型画像表示装置は、照明
光学系90、色分解・色合成兼用のクロスダイクロイッ
クプリズム98、3つの反射型液晶パネル99R、99
G、99B、および投射光学系100を備えた瞳分割照
明方式の装置であって、液晶パネル99R、99G、9
9Bに照明光を導くための全反射ミラー101が投射光
学系100の瞳位置に配置されている。照明光学系90
は、光源であるランプ91、リフレクタ92、UV・I
Rカットフィルタ93、凹レンズ94、インテグレータ
95、偏光分離プリズム96、および1/2波長板97
より成る。
【0003】ランプ91は偏光面が無秩序な白色光を発
し、リフレクタ92はランプ91からの光を反射して収
束させる。UV・IRカットフィルタ93は可視光のみ
を透過させ、凹レンズ94はリフレクタ92からの光を
平行光束として、インテグレータ95に導く。
【0004】インテグレータ95は第1のレンズアレイ
95aと第2のレンズアレイ95bより成り、これらの
レンズアレイ95a、95bの間に偏光分離プリズム9
6が配置されている。第1のレンズアレイ95aの各レ
ンズセルは、凹レンズ94からの光を第2のレンズアレ
イ95bの対応するレンズセル近傍に結像させ、第2の
レンズアレイ95bの各レンズセルは、透過する光を液
晶パネル99R、99G、99Bの全面に導く。
【0005】偏光分離プリズム96にはS偏光を反射し
P偏光を透過させる偏光分離面96aと全反射面96b
が設けられており、第1のレンズアレイ95aを透過し
た偏光面が無秩序な光は、偏光分離面96aで反射され
るS偏光と偏光分離面96aを透過するP偏光に分離さ
れる。P偏光は全反射面96bで反射されて、偏光分離
面96aで反射されたS偏光と同じ方向に進み、両者は
第2のレンズアレイ95bの隣合うレンズセルに入射す
る。1/2波長板97はP偏光が入射するレンズセルに
設けられており、入射するP偏光をS偏光に変換する。
したがって、照明光学系90からの光は全てS偏光とな
る。
【0006】投射光学系100は前群100a、後群1
00bおよび絞り100cより成る。投射光学系100
の瞳は前群100a、後群100bの間に位置し、ここ
に瞳の半分を塞ぐ全反射ミラー101が配置され、その
近傍に絞り100cが配置されている。クロスダイクロ
イックプリズム98は、赤色(R)光を選択的に反射す
るダイクロイック面98Rと、青色(B)光を選択的に
反射するダイクロイック面98Bを有しており、液晶パ
ネル99R、99G、99Bはそれぞれ異なる方向から
クロスダイクロイックプリズム98に対向している。
【0007】照明光学系90からの照明光L1は全反射
ミラー101によって反射され、後群100bを経てク
ロスダイクロイックプリズム98に入射し、ダイクロイ
ック面98Rによって反射されるR光、ダイクロイック
面98Bによって反射されるB光、およびダイクロイッ
ク面98R、98Bを透過する緑色(G)光に分解され
る。分解されたR光、G光、B光はそれぞれ液晶パネル
99R、99G、99Bを照明し、各液晶パネルによっ
て反射される。この間に、R光、G光、B光は各液晶パ
ネルで画像の色成分に応じて変調される。
【0008】液晶パネル99R、99G、99Bによっ
て反射された変調後のR光、G光、B光は、再度クロス
ダイクロイックプリズム98に入射し、ダイクロイック
面98R、98Bにより反射されまたはこれらを透過す
ることによって合成され、投射光L2となる。投射光L
2は投射光学系100の光軸に関して往路と対称な経路
を通り、投射光学系100から拡大投射される。投射光
学系100は投射光L2を不図示のスクリーン上に結像
させ、これによりカラー画像が表示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の投射型画像表示
装置では、照明光L1が全てS偏光に揃えられた状態で
クロスダイクロイックプリズム98に入射する。いま、
例えば、クロスダイクロイックプリズム98でのS偏光
の透過率が50%となるカットオフ値を、ダイクロイッ
ク面98Rで580nmとし、ダイクロイック面98B
で510nmとする。このとき、液晶パネル99Gを照
明するG光の波長域は510〜580nmであり、51
0nmおよび580nmの波長でのエネルギーは、クロ
スダイクロイックプリズム98に入射する前の50%で
ある。
【0010】液晶パネル99Gで反射されて投射光L2
となるG光は、再びダイクロイック面98R、98Bを
透過する。このとき、510nmおよび580nmの波
長の光はさらに50%しか透過しないので、スクリーン
に到達する投射光のエネルギーは、これらの波長につい
ては元々の25%になってしまう。したがって、投射光
のG光の波長域は、ダイクロイック面98R、98Bで
の透過率が70%(往復で50%)となる波長域、例え
ば520〜570nmに狭まることになる。
【0011】R光、B光についても同様である。すなわ
ち、照明光L1の波長域はダイクロイック面98R、9
8Bでの反射率が50%となる波長で決まる波長域(R
光は580nm以上、B光は510nm以下)である
が、投射光L2の波長域はダイクロイック面98R、9
8Bでの反射率が70%(往復で50%)となる波長で
決まる波長域、例えばR光は590nm以上、B光は5
00nm以下に狭まることになる。
【0012】これらは主光線における概算である。一般
に、ダイクロイック面の特性は光の入射角に依存し、主
光線と異なる角度でダイクロイック面に入射する光線の
透過率や反射率は主光線の透過率や反射率から変動す
る。この変動を考慮すると、R光、G光、B光の波長域
はさらに狭まることになる。
【0013】前述の投射型画像表示装置では、色分解の
境界波長すなわちカットオフ波長の近傍の波長域で、光
のエネルギーつまり光量に損失が生じていたことにな
る。その失われた光は、図13に示すように、クロスダ
イクロイックプリズム98およびその周辺で反射や透過
を繰り返す迷光L3となる。この迷光L3は、ゴースト
となって現れたりコントラストを低下させたりして、表
示画像の質の低下を招く原因となる。
【0014】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、色分解および色合成において光量損失が発生
しない照明光を供給する照明光学系を提供することを目
的とし、また、その照明光学系を用いた明るく質の高い
画像を表示し得る投射型画像表示装置を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、偏光面が無秩序な白色の光を発する光
源、光源からの光を、互いに垂直な偏光面を有し進行方
向に角度差のある第1および第2の光に分離する偏光分
離装置、進行方向の角度差を維持したまま、第1および
第2の光に含まれる特定の波長域の光のみの偏光面を回
転させる特定波長域偏光変換装置、特定波長域偏光変換
装置からの第1および第2の光をそれぞれ第1および第
2の収束位置に収束させる収束光学系、および第1およ
び第2の収束位置の少なくともいずれか一方の近傍に配
置され、第1または第2の光の偏光面を回転させる1/
2波長板により照明光学系を構成する。
【0016】この照明光学系では、光源からの白色光は
偏光分離装置によって、偏光面が垂直な第1、第2の光
すなわちS偏光とP偏光に分離される。分離された第
1、第2の光は角度差をもって異なる方向に進み、特定
波長域偏光変換装置を経て、収束光学系によって個別に
収束させられる。特定波長域偏光変換装置は、偏光分離
装置から収束光学系に進む第1、第2の光に含まれる特
定の波長域の光の偏光面を回転させて、他の波長の光の
偏光面と相違させる。また、特定波長域偏光変換装置は
第1、第2の光の進行方向の角度差に変化をもたらすこ
とがなく、収束光学系による両光の収束に影響を及ぼさ
ない。
【0017】一方の収束位置の近傍には1/2波長板が
配置されており、これを透過する光の偏光面は同一波長
の他方の光の偏光面と同じにされる。したがって、この
照明光学系が供給する光は、特定の波長域を除く全ての
波長で偏光面が同一で、特定の波長域では他の波長の偏
光面に対して垂直な偏光面をもつ白色光となる。例え
ば、特定の波長域でP偏光、他の波長域でS偏光の白色
光が得られる。
【0018】特定波長域偏光変換装置は、特定の波長域
の光を透過させ特定の波長域以外の光を反射するダイク
ロイック面、特定の波長域の光に対する1/4波長板、
およびダイクロイック面を透過した光を反射する反射面
をこの順に配置して構成することができる。特定の波長
域の光は、ダイクロイック面を透過して反射面で反射さ
れるが、この間に1/4波長板を2回透過する。これに
より、特定の波長域の光の偏光面は特定の波長域以外の
光の偏光面に対して垂直になる。この特定波長域偏光変
換装置は、光をダイクロイック面側から入射させてダイ
クロイック面側に射出するミラー型のものとなる。
【0019】偏光分離装置は、互いに垂直な偏光面を有
する2つの偏光の一方を反射し他方を透過させる偏光分
離面、および偏光分離面に対して傾けて配置され偏光分
離面を透過した偏光を反射する反射面で構成することが
できる。この偏光分離装置はくさび型であり、偏光分離
面をプリズムとの間に設ければ偏光分離くさびプリズム
となる。
【0020】偏光分離装置は、表面にブレーズ型回折格
子が形成された第1の媒質、および複屈折性を有しブレ
ーズ型回折格子に密着して配置された第2の媒質で構成
することもできる。第2の媒質と第1の媒質の屈折率の
差が、偏光面が互いに垂直な2つの光に対して異なるこ
とにより、両光を異なる回折角で回折させて分離するこ
とができる。
【0021】特定の波長域は緑色の波長域とするとよ
い。例えば、白色光をR光、G光、B光に色分解すると
きに、中央の波長域の偏光面が両側の波長域の偏光面と
異なることになり、これを利用して効率よく色分解を行
うことが可能になる。
【0022】照明光学系にレンズアレイ方式のインテグ
レータを備えて、インテグレータの第1のレンズアレイ
を収束光学系とし、インテグレータの第2のレンズアレ
イの近傍を第1および第2の収束位置としてもよい。1
/2波長板は第2のレンズアレイの近傍に配置すること
になる。インテグレータを備えることで強度分布が均一
な光を提供することが可能になり、インテグレータを収
束光学系に兼用することで、照明光学系の全体構成を小
型化することができる。
【0023】前記目的を達成するために、本発明ではま
た、上記の照明光学系、3つの反射型液晶パネル、照明
光学系から供給される光を特定の波長域の光と特定の波
長域以外の2つの波長域の光とに分解し、分解後の3つ
の光を3つの反射型液晶パネルに個別に導き、3つの反
射型液晶パネルによって反射された光を合成する2つの
ダイクロイック面、および2つのダイクロイック面によ
って合成された光を投射する投射光学系により投射型画
像表示装置を構成する。
【0024】照明光学系からの光の偏光面は特定の波長
域とそれ以外の波長域とで垂直な関係にあるから、2つ
のダイクロイック面による光の色分解および色合成に際
して、ダイクロイック面のS偏光に対する特性とP偏光
に対する特性の違いを利用することができる。すなわ
ち、特定の波長域全体の光を透過させ他の波長域全体の
光を反射するダイクロイック面、あるいは特定の波長域
全体の光を反射し他の波長域全体の光を透過させるダイ
クロイック面を容易に実現することができ、このような
ダイクロイック面を2つ用いることで、光の色分解およ
び色合成における光量損失をほとんど無くすことが可能
になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながら説明する。図1に本発明の照明光学系10の原
理を模式的に示す。照明光学系10は、光源11、偏光
分離装置12、特定波長域偏光変換装置13、収束光学
系14、および1/2波長板15を備えている。光源1
1が発する光は白色光であり、その波長はR光、G光、
B光の全波長域にわたる。また、光源11が発する光の
偏光面は無秩序であり、光源11の光には、偏光面が互
いに垂直なS偏光の成分とP偏光の成分が含まれてい
る。以下、P偏光のR光、G光、B光をそれぞれRP、
GP、BPで表し、S偏光のR光、G光、B光をそれぞれ
RS、GS、BSで表す。
【0026】光源11からの光RP、GP、BP、RS、G
S、BSは、まず偏光分離装置12によって、角度差をも
ってA方向とB方向にそれぞれ進むP偏光の光RP、G
P、BPとS偏光の光RS、GS、BSの2組に分離され
る。分離されたP偏光の光RP、GP、BPおよびS偏光
の光RS、GS、BSは共に特定波長域偏光変換装置13
に入射する。
【0027】特定波長域偏光変換装置13は、他の波長
の光の偏光面を変化させることなく特定の波長域の光の
偏光面を変化させるものである。図1では、G光の波長
域を特定波長域とし、G光の偏光面を90゜回転させる
場合を示している。これにより、P偏光であったG光G
PはS偏光のG光GSへと変換され、S偏光であったG光
GSはP偏光のG光GPへと変換される。他の光RP、B
P、RS、BSは変化しない。したがって、特定波長域偏
光変換装置13は光RP、GS、BPと光RS、GP、BSの
2組を射出することになる。特定波長域偏光変換装置1
3は、2組の光の進行方向の角度差に変化をもたらすこ
となく、上記の偏光変換を行う。
【0028】特定波長域偏光変換装置13を出射した光
は全て収束光学系14に入射し、所定の収束位置に収束
する。偏光分離装置12が進行方向に角度差をもたせて
偏光分離し、この角度差を特定波長域偏光変換装置13
が維持するから、光RP、GS、BPの収束位置と光RS、
GP、BSの収束位置は異なる。光RP、GS、BPの収束
位置近傍には1/2波長板15が配置されており、これ
を透過する間に偏光面は90゜回転し、P偏光のR光R
P、S偏光のG光GS、P偏光のB光BPはそれぞれ、S
偏光のR光RS、P偏光のG光GP、S偏光のB光BSへ
と変換される。その結果、照明光学系10が供給する光
はS偏光のR光RS、P偏光のG光GP、S偏光のBSの
みを含む白色光となる。
【0029】なお、特定波長域はG光の波長域に限られ
るものではなく、他の波長域、例えば、R光の波長域、
B光の波長域、または黄色光の波長域でもよい。また、
1/2波長板15の配置位置も、2つの収束位置のどち
らとしてもよい。特定波長域および1/2波長板15の
配置位置は、照明光学系10の用途に応じて設定する。
【0030】上記の機能を有する照明光学系10を備え
た本発明の投射型画像表示装置(以下、単に投射表示装
置ともいう)の実施形態について説明する。図2に、第
1の実施形態の投射型画像表示装置1の光学系の全体構
成を示す。投射表示装置1は、照明光学系10が供給す
る白色光をR光、G光、B光に色分解し、分解後の光で
3つの液晶パネルを個別に照明し、各液晶パネルで変調
された光を合成して投射することにより、カラー画像を
表示するものである。
【0031】投射表示装置1は、照明光学系10のほ
か、投射光学系20、クロスダイクロイックプリズム3
0、および3つの反射型液晶パネル40R、40G、4
0Bを備えている。投射表示装置1は瞳分割照明方式を
採用しており、照明光学系10からの光を受けてクロス
ダイクロイックプリズム30に導くための全反射ミラー
21が、投射光学系20の内部に設けられている。
【0032】照明光学系10は、光源11、偏光分離装
置12、特定波長域偏光変換装置13、収束光学系1
4、1/2波長板15、リフレクタ16、UV・IRカ
ットフィルタ17、凹レンズ18、およびレンズアレイ
19より成る。光源11はメタルハライドランプ等のア
ーク放電ランプであり、偏光面が無秩序で可視領域全体
にわたる波長の白色光を発する。
【0033】リフレクタ16は楕円面状であり、その第
1焦点に光源11が配置されている。リフレクタ16は
光源11が発する光を反射して第2焦点に収束させる。
UV・IRカットフィルタ17は、光源11が発する光
に含まれている紫外領域および赤外領域の波長の光を除
去する。凹レンズ18は、リフレクタ16とその第2焦
点の間に配置されており、リフレクタ16によって収束
光とされている光を平行光として偏光分離装置12に導
く。
【0034】偏光分離装置12は、凹レンズ18から入
射する偏光面が無秩序な白色光を、P偏光とS偏光に分
離する。投射表示装置1ではG光の波長域を特定波長域
としており、特定波長域偏光変換装置13は分離された
P偏光とS偏光を、それぞれ光RP、GS、BPと光RS、
GP、BSに変換する。偏光分離装置12および特定波長
域偏光変換装置13の構成や具体的特性については後に
詳述する。
【0035】収束光学系14は複数のレンズセルを2次
元に配列したレンズアレイであり、同様に2次元に配列
された複数のレンズセルから成るレンズアレイ19と共
に、インテグレータを構成している。収束光学系14で
あるレンズアレイがインテグレータの第1のレンズアレ
イとなって、インテグレータの第2のレンズアレイであ
るレンズアレイ19の近傍に、特定波長域偏光変換装置
13からの光を収束させる。
【0036】第2のレンズアレイ19の各レンズセル上
には、第1のレンズアレイ14の対応するレンズセルか
らの光により光源像が形成される。特定波長域偏光変換
装置13からの光は、進行方向が異なる光RP、GS、B
Pと光RS、GP、BSの2組に分離されており、第2のレ
ンズアレイ19の各レンズセルには、これら2組の光に
よる2つの光源像が離れて形成されることになる。
【0037】第2のレンズアレイ19の各レンズセル
は、透過する光が液晶パネル40R、40G、40Bの
全面を照明するように設定されており、各液晶パネル上
で第2のレンズアレイ19の全てのレンズセルからの光
が重なり合う。リフレクタ16によって反射された光に
は光束の中央部と周辺部で強度差があり、このため、レ
ンズアレイ19の中央部のレンズセルを透過する光と周
辺部のレンズセルを透過する光の量は異なるが、各液晶
パネル上で全てのレンズセルからの光が重なり合うた
め、各液晶パネルの全面は均一な明るさに照明される。
【0038】なお、第2のレンズアレイ19の各レンズ
セルは、異なる位置に形成される2つの光源像のそれぞ
れが、液晶パネル40R、40G、40Bの全面を照明
するように、偏心して形成されている。
【0039】1/2波長板15は、第2のレンズアレイ
19の出射面に設けられており、光RP、GS、BPの収
束位置の近傍に位置する。したがって、照明光学系10
が供給する光は、S偏光のR光RS、B光BSおよびP偏
光のG光GPとなる。
【0040】投射光学系20は前群20a、後群20b
および絞り20cより成り、その瞳は前群20aと後群
20bの間に位置している。瞳位置には全反射ミラー2
1が、瞳の半分を塞ぐように、投射光学系20の光軸A
xに対して傾けて配置されている。また、絞り20cも
瞳位置の近傍に配置されている。
【0041】照明光学系10の第2のレンズアレイ19
は投射光学系20に接近して配置されており、第2のレ
ンズアレイ19を出射した光は途中で結像することなく
直接全反射ミラー21に入射し、これによって反射され
て投射光学系20内に入る。全反射ミラー21によって
反射された光は、光軸Axを含む平面で2分される後群
20bの一方の部位を通って後群20bの後端から出射
し、液晶パネル40R、40G、40Bを照明する照明
光となる。
【0042】クロスダイクロイックプリズム30は、断
面が直角二等辺三角形で同じ大きさの三角プリズムを4
つ、直交する面同士で接合して成る。直交する2つの接
合面のうち、一方には、R光を選択的に反射してG光お
よびB光を透過させるダイクロイック面30Rが形成さ
れており、他方には、B光を選択的に反射してR光およ
びG光を透過させるダイクロイック面30Bが形成され
ている。クロスダイクロイックプリズム30は、投射光
学系20の後群20bの後端に近接して配置されてお
り、その中心を投射光学系20の光軸Axが通る。光軸
Axに対するダイクロイック面30R、30Bの傾きは
45゜である。
【0043】液晶パネル40Gは投射光学系20の光軸
Axに対して垂直に配置されており、液晶パネル40R
および液晶パネル40Bはそれぞれ、ダイクロイック面
30Rおよびダイクロイック面30Bによって折り返さ
れた光軸Axに対して垂直に配置されている。液晶パネ
ル40R、40G、40Bは、それぞれの中心を光軸A
xまたは折り返された光軸Axが通るように、かつ投射
光学系20の後群20bの後端からの光路長が等しくな
るように配置されている。
【0044】図示しないが、液晶パネル40R、40
G、40Bにはそれぞれ駆動回路が設けられている。こ
れらの駆動回路は、画像のR成分を表す画像信号、G成
分を表す画像信号、B成分を表す画像信号に基づいて、
液晶パネル40R、40G、40Bをそれぞれ駆動す
る。
【0045】投射光学系20の後群20bから出射した
全反射ミラー21からの光は、クロスダイクロイックプ
リズム30に入射する。この光にはS偏光のR光RS、
P偏光のG光GP、およびS偏光のB光BSが含まれてい
るが、R光RSはダイクロイック面30Rによって反射
されて、液晶パネル40Rを照明する。同様に、B光B
Sはダイクロイック面30Bによって反射されて、液晶
パネル40Bを照明する。また、G光GPは2つのダイ
クロイック面30R、30Bを透過して、液晶パネル4
0Gを照明する。
【0046】液晶パネル40R、40G、40Bを照明
するR光RS、G光GP、B光BSは、各液晶パネルの背
面側に設けられた反射面で反射されるとともに、液晶層
を通過する間に画像信号に応じて変調され、それぞれ部
分的に、P偏光のR光RP、S偏光のG光GS、P偏光の
B光BPに偏光変換される。液晶パネル40Rおよび4
0Bの表面側にはP偏光を遮断する偏光板が設けられて
おり、液晶パネル40Gの表面側にはS偏光を遮断する
偏光板が設けられている。照明光であるR光RS、G光
GP、B光BSはこれらの偏光板を透過し、変調によって
生じたR光RP、G光GS、B光BPはこれらの偏光板に
よって遮断される。したがって、後に合成されて投射光
となる光の偏光成分は、照明光の偏光成分と同じであ
る。
【0047】液晶パネル40R、40G、40Bによっ
て反射されたR光RS、G光GP、B光BSは、再度クロ
スダイクロイックプリズム30に入射し、R光RSがダ
イクロイック面30Rにより反射され、B光BSがダイ
クロイック面30Bにより反射され、G光GPがダイク
ロイック面30R、30Bを透過することにより合成さ
れて、投射光となる。合成されたR光RS、G光GP、B
光BSは、投射レンズ20の後群20bに入射し、光軸
Axに関して往路と反対側を通って瞳位置に至り、全反
射ミラー21の傍らを通過して前群20aに入射する。
前群20aは、この光を図外のスクリーンに向けて拡大
投射し、スクリーン上に結像させる。これにより、3つ
の色成分の画像が重なり合ったカラー画像がスクリーン
に表示される。
【0048】偏光分離装置12について説明する。本実
施形態の投射表示装置1では、偏光分離装置12として
複屈折回折光学素子を用いている。複屈折回折光学素子
は、ブレーズ型回折格子が形成された格子基板の格子面
に、複屈折性を有する媒質を密着させて構成される。こ
こでは、複屈折媒質として液晶を使用し、ブレーズ型回
折格子が形成された格子基板12aと平行平板12cを
対向して配置し、両者の間に液晶12bを封入して複屈
折回折光学素子としている。
【0049】格子基板12aはプラスチック材料の成型
により作製されている。ガラス板上に紫外線硬化性ある
いは熱硬化性の樹脂を塗着し、これに金型を密着させて
紫外線あるいは熱を加えて硬化させ、金型に形成してお
いた格子を転写することによって格子基板12a作製す
ることもできる。
【0050】液晶12bは、回折格子の溝に沿って配向
されており、回折格子の配列方向(図1の紙面に沿う方
向)に平行な偏光面を有する偏光成分に対する屈折率
と、回折格子の配列方向に垂直な偏光面を有する偏光成
分に対する屈折率は異なる。格子基板12aの屈折率
は、液晶12bのこれら2つの屈折率の一方に略等しく
なるように設定されている。格子基板12aと液晶12
bの屈折率に差があれば光は両者の界面で回折して進行
方向を変えられ、格子基板12aと液晶12bの屈折率
に差がなければ、両者の界面は回折格子として作用せ
ず、光は直進する。したがって、光源11からの偏光面
が無秩序な光は、偏光面が互いに垂直で進行方向の異な
る2つの光、すなわちP偏光とS偏光とに分離される。
【0051】なお、格子基板12aの屈折率Nと液晶1
2bの常光および異常光に対する屈折率NoおよびNe
は、|N−No|<0.03または|N−Ne|<0.
03程度とするのが望ましい。この範囲を超えると、一
方の偏光成分に対しては回折格子として作用しないはず
の格子基板12aと液晶12bの界面で、その偏光成分
の回折がある程度発生してしまい、偏光分離の効率低下
を招く。
【0052】格子基板12aの屈折率Nが液晶12bの
屈折率Noに略等しいとすると、格子基板12aに形成
するブレーズ型回折格子の高さhは、h=λ0/|N−
Ne|で求められる。ここで、λ0は基準波長であり、
投射表示装置1が投射に利用する光の全波長域の中央付
近の波長に設定する。例えば、λ0=550nm、N=
1.49、Ne=1.67とすると、h=3.06μm
となる。
【0053】また、ブレーズ型回折格子のピッチpは、
偏光面が垂直な2つの偏光成分をどれだけの角度θに分
離するかによって決まり、p=λ0/sin(θ)で求
められる。分離する角度θは、投射表示装置1の全体構
成や構成要素であるレンズの焦点距離等の諸因子に応じ
て定めることになる。例えば、2つの偏光成分の分離角
度θを5゜とするときは、p=6.31μmとなる。
【0054】格子基板12aや液晶12bの耐久性を向
上させるためには、これらを紫外線、赤外線等の不要な
光に曝さないようにする必要がある。投射表示装置1で
は、リフレクタ16の直後にUV・IRカットフィルタ
17を配置して、これを実現している。また、格子基板
12aや液晶12bは、光源11およびリフレクタ16
に近い位置に配置されているため、高温になりがちであ
る。液晶の屈折率は温度によって多少変動するため、回
折格子の高さhやピッチpは、使用時の温度を考慮して
その温度での屈折率に基づいて設定するのがよい。
【0055】特定波長域偏光変換装置13は、ダイクロ
イック面を用いて構成される。まず、ダイクロイック面
のP偏光およびS偏光に対する特性について説明する。
図3に、G光を透過させるダイクロイック面の分光透過
率を模式的に示す。ダイクロイック面の透過特性は、S
偏光に対して狭くP偏光に対して広い。このため、G光
の波長域Zの光を全て透過させるダイクロイック面で
は、R光およびB光の波長域の中に、P偏光とS偏光の
双方が反射される波長域Xと、S偏光のみ反射されP偏
光が透過する波長域Yが生じることになる。
【0056】いま、このダイクロイック面でR光、G
光、B光の分解を行い、透過する光を全て偏光変換する
場合を考える。偏光分離装置12による分離後のS偏光
の光RS、GS、BSの組は、変換後に光RS、GP、BSと
なって、特定波長域のG光のみをR光およびB光とは異
なる偏光にするという目的が達成される。ところが、分
離後のP偏光の光RP、GP、BPの組は、波長域YのR
光、B光がG光と共にダイクロイック面を透過して偏光
変換されるため、変換後には光RP+RS、GS、BP+B
Sになっていしまい、特定波長域のG光のみをR光およ
びB光とは異なる偏光にすることができなくなる。
【0057】そこで、投射表示装置1では、特定波長域
偏光変換装置13を、ダイクロイック面を透過した光を
全て偏光変換するのではなく、透過した光のうち波長域
ZのG光のみを偏光変換し、波長域YのR光およびB光
については偏光変換しない構成としている。特定波長域
偏光変換装置13の構成と特定波長域偏光変換装置13
のS偏光およびP偏光の白色光に対する作用を図4に模
式的に示し、特定波長域偏光変換装置13の作用を受け
たS偏光およびP偏光の白色光の分光分布を図5に模式
的に示す。これらの図において、(a)は入射する光が
S偏光の場合を表しており、(b)は入射する光がP偏
光の場合を表している。
【0058】特定波長域偏光変換装置13は、G光すな
わち特定波長域Zの光を全て透過させるダイクロイック
面13a、波長域Zの光に対する1/4波長板13b、
および全反射ミラー13cより成る。ダイクロイック面
13aおよび全反射ミラー13cは1/4波長板13b
にその両面から対向しており、3者は互いに平行に配置
されている。
【0059】特定波長域偏光変換装置13に入射するS
偏光の白色光は、図4(a)に示すように、ダイクロイ
ック面13aを透過する波長域Zの光(G光)と、ダイ
クロイック面13aによって反射される波長域Xおよび
Yの光(R光およびB光)とに分解される。ダイクロイ
ック面13aを透過した波長域Zの光は、1/4反射板
13bを透過することにより円偏光となり、全反射ミラ
ー13cによって反射される。
【0060】全反射ミラー13cで反射された光は、再
度1/4反射板13bを透過することにより、円偏光か
らP偏光となる。P偏光となった波長域Zの光は、ダイ
クロイック面13aを透過して、ダイクロイック面13
aで反射されたS偏光のままの波長域XおよびYの光と
同一方向に進む。その結果、図5(a)に示すように、
波長域Zと波長域Yの境界で偏光面が明確に反転した白
色光が得られる。
【0061】特定波長域偏光変換装置13に入射するP
偏光の白色光は、図4(b)に示すように、ダイクロイ
ック面13aを透過する波長域Zの光(G光)および波
長域Yの光(R光およびB光の一部)と、ダイクロイッ
ク面13aによって反射される波長域Xの光(R光およ
びB光)とに分解される。ダイクロイック面13aを透
過した波長域ZおよびYの光は、1/4反射板13bを
透過することにより円偏光となり、全反射ミラー13c
によって反射される。
【0062】全反射ミラー13cで反射された光は、再
度1/4反射板13bを透過することにより円偏光から
S偏光となる。S偏光となった波長域ZおよびYの光
は、ダイクロイック面13aを透過する波長域Zの光
と、S偏光になったことによりダイクロイック面13a
によって反射される波長域Yの光に分解される。ダイク
ロイック面13aを透過した波長域Zの光は、ダイクロ
イック面13aで反射されたP偏光のままの波長域Xの
光と同一方向に進む。
【0063】ダイクロイック面13aによって反射され
た波長域YのS偏光の光は、再度全反射ミラー13cに
よって反射されてダイクロイック面13aに戻るが、こ
の間に1/4反射板13bを2回透過することにより、
P偏光に変換される。P偏光に戻った波長域Yの光はダ
イクロイック面13aを透過し、波長域XおよびZの光
と同一方向に進む。その結果、図5(b)に示すよう
に、波長域Zと波長域Yの境界で偏光面が明確に反転し
た白色光が得られる。
【0064】このように、特定波長域偏光変換装置13
は、S偏光の白色光に対してもP偏光の白色光に対して
も、特定波長域ZのG光のみを偏光変換することができ
る。また、この特定波長域偏光変換装置13は平面ミラ
ーとして機能し、偏光分離装置12から角度差をもって
入射する2組の光を、その角度差を保ったまま反射す
る。したがって、特定波長域偏光変換装置13が間に存
在することを考慮することなく、偏光分離装置12によ
るP偏光とS偏光の分離角度や収束光学系14の収束位
置を設定することが可能である。
【0065】ダイクロイック面13aの具体的な構成例
を表1に示す。このダイクロイック面13cは、特定波
長域を略510〜略580nmとしたもので、24の層
から成る。第0層は基板であり、第25層は空気であ
る。Niは屈折率、Tiは光学的膜厚(λ0=443.
1nm)を表す。
【0066】
【表1】
【0067】この構成のダイクロイック面13aの分光
透過率を図6に示す。図6において、実線はS偏光の透
過率、破線はP偏光の透過率を表している。G光に相当
する550nm付近では、ダイクロイック面13aを透
過する波長域はS偏光よりもP偏光の方が20nm程度
広くなっている。
【0068】ダイクロイック面13aを透過した光は、
実際には、前述のようにダイクロイック面13aと全反
射ミラー13cの間を1往復または2往復するのではな
く、透過率と反射率に応じてダイクロイック面13aと
全反射ミラー13cで複数回反射されながら、この多重
反射の間に偏光変換される。多重反射を考慮して求め
た、特定波長域偏光変換装置13によって反射された光
の強度分布を図7に示す。図7において、(a)は入射
光がS偏光、(b)は入射光がP偏光の場合を表してお
り、実線は反射光に含まれるS偏光、破線はP偏光であ
る。偏光面が異なる波長域は、入射光がS偏光であるか
P偏光であるかにかかわらず一致している。
【0069】図7(b)に示した光は、後に1/2波長
板15によって全て偏光変換される。その変換後の光
は、偏光面も強度分布も図7(a)の光とほとんど同じ
になる。こうして、G光のみをP偏光とされた白色光R
S、GP、BSが、クロスダイクロイックプリズム30に
導かれる。
【0070】白色光をR光とG光およびB光とに色分解
するために設けられているダイクロイック面30Rは、
特定波長域の長波長端のS偏光を50%よりも高い率で
反射するように設定されている。同様に、白色光をB光
とG光およびR光とに色分解するために設けられている
ダイクロイック面30Bは、特定波長域の短波長端のS
偏光を50%よりも高い率で反射するように設定されて
いる。このように設定しても、前述のようにP偏光が透
過する波長域はS偏光が透過する波長域よりも広いか
ら、特定波長域の長波長端および短波長端のP偏光の反
射率は50%よりも低くなる。すなわち、特定波長域の
両端近傍の波長のR光RS、B光BSの反射率が向上する
とともに、特定波長域の両端近傍の波長のG光GPの透
過率も向上する。
【0071】具体的なダイクロイック面30Rおよび3
0Bの分光透過率(入射角45゜)を、図8および図9
にそれぞれ示す。R光を反射するためのダイクロイック
面30Rは、S偏光の透過率が50%となるカットオフ
波長を略570nmとされており、特定波長域の長波長
端(580nm)のS偏光を90%程度反射する。B光
を反射するためのダイクロイック面30Bは、S偏光に
対するカットオフ波長を略520nmとされており、特
定波長域の短波長端(510nm)のS偏光を90%程
度反射する。また、ダイクロイック面30Rおよび30
BのP偏光に対するカットオフ波長は、それぞれ略62
0nmおよび略470nmとされており、特定波長域の
両端のP偏光の透過率は略100%である。
【0072】したがって、R光RSおよびB光BSは大部
分が反射されて効率よく液晶パネル40Rおよび40B
を照明し、G光GPは略全てがダイクロイック面30
R、30Bを透過して、効率よく液晶パネル40Bを照
明する。
【0073】ダイクロイック面30R、30Bは液晶パ
ネル40R、40G、40Bで反射されたR光RS、G
光GP、B光BSにも同様に作用する。したがって、ダイ
クロイック面30R、30Bで2回反射され、あるいは
これらを2回透過した後の、特定波長域の両端の光のエ
ネルギーは90%程度になり、投射光に含まれるR光、
G光、B光の波長域はどれもほとんど狭まらない。しか
も、ダイクロイック面30R、30Bの特性が左右に若
干シフトしても、各波長域はほとんど狭まらないので、
光線の角度変化に対しても安定した特性が得られる。
【0074】当然、従来と比べて、ダイクロイック面3
0R、30Bで反射されるR光、B光は多くなり、ダイ
クロイック面30R、30Bを透過するG光も多くな
る。その結果、表示する画像の明るさが向上する。ま
た、光の色分解・色合成で失われる光量が大幅に低下す
ることにより、迷光がほとんど発生しなくなって、迷光
によるゴーストの発生やコントラストの低下も防止され
る。これにより、投射表示装置1は、明るく質の高い画
像を表示することが可能になっている。
【0075】第2の実施形態の投射型画像表示装置2の
光学系の全体構成を図10に示す。この投射表示装置2
も、照明光学系10が供給する白色光をR光、G光、B
光に色分解し、分解後の光で3つの液晶パネルを個別に
照明し、各液晶パネルで変調された光を合成して投射す
ることにより、カラー画像を表示するものである。
【0076】投射表示装置2は、照明光学系10の構
成、および照明光学系10と投射光学系20の間にリレ
ー光学系60を配置している点で、第1の実施形態の投
射表示装置1と異なる。投射光学系20、全反射ミラー
21、クロスダイクロイックプリズム30、および3つ
の反射型液晶パネル40R、40G、40Bの構成や機
能は前述のとおりであり、重複する説明は省略する。
【0077】照明光学系10は、光源11、偏光分離装
置12、特定波長域偏光変換装置13、収束光学系1
4、1/2波長板15、リフレクタ16、UV・IRカ
ットフィルタ17、およびカレイドプリズム51より成
る。光源11およびUV・IRカットフィルタ17は前
述のものである。リフレクタ16は楕円面状であり、そ
の焦点に光源11が配置されている。リフレクタ16は
光源11が発する光を反射して平行光束とする。
【0078】投射表示装置2では、偏光分離装置12と
して、断面が直角二等辺三角形の三角プリズム12dの
斜面に、断面がくさび型の平板12eを接合し、接合面
に偏光分離面12fを設けた偏光分離くさびプリズムを
用いている。くさび型平板12eの他方の面は全反射面
12gとされている。偏光分離面12fはS偏光を反射
し、P偏光を透過させる。
【0079】リフレクタ16によって反射された光源1
1からの偏光面が無秩序な光は、偏光分離面12fに入
射し、反射されるS偏光と透過するP偏光に分離され
る。P偏光は全反射面12gによって反射されるが、全
反射面12gが偏光分離面12fに対して傾いているた
め、P偏光とS偏光は角度差をもって異なる方向に進
む。
【0080】特定波長域偏光変換装置13は、ダイクロ
イック面13d、1/2波長板13e、および2つの全
反射ミラー13f、13gより成る。投射表示装置2も
G光の波長域を特定波長域としており、ダイクロイック
面13dは略510〜略580nmの光を透過させ、他
の波長の光を反射する。
【0081】1/2波長板13eは偏光分離装置12か
らの光の光束全体を受け得る大きさを有しており、ダイ
クロイック面13dは1/2波長板13eの略2倍の大
きさを有している。ダイクロイック面13dは、その半
分に偏光分離装置12からの光が入射し、かつ入射角が
略30゜になるように配置されている。1/2波長板1
3eは、ダイクロイック面13dの偏光分離装置12か
らの光の入射部位に対向して設けられており、ダイクロ
イック面13dに近接して、偏光分離装置12の反対側
に配置されている。
【0082】全反射ミラー13fは、ダイクロイック面
13dを透過した偏光分離装置12からの光を反射し
て、1/2波長板13eが対向していないダイクロイッ
ク面13dの部位に入射させるように、ダイクロイック
面13dに関して偏光分離装置12の反対側に、ダイク
ロイック面13dと平行に配置されている。全反射ミラ
ー13gは、ダイクロイック面13dで反射された偏光
分離装置12からの光を反射して、1/2波長板13e
が対向していないダイクロイック面13dの部位に入射
させるように、ダイクロイック面13dに関して偏光分
離装置12と同じ側に、ダイクロイック面13dと平行
に配置されている。ダイクロイック面13dから2つの
全反射ミラー13f、13gまでの距離は等しい。
【0083】偏光分離装置12からのP偏光の白色光
は、ダイクロイック面13dに入射し、反射されるR光
RPおよびB光BPと、透過するG光GPとに分解され
る。反射されたR光RP、B光BPは全反射ミラー13g
によって反射されて、ダイクロイック面13dに再度入
射し、これにより再び反射される。ダイクロイック面1
3dを透過したG光GPは、1/2波長板13eを透過
することによってS偏光に変換される。S偏光となった
G光GSは、全反射ミラー13fによって反射されてダ
イクロイック面13dに再度入射し、これを透過して、
反射されるR光RPおよびB光BPと合成される。
【0084】偏光分離装置12からのS偏光の白色光
は、ダイクロイック面13dに入射し、反射されるR光
RSおよびB光BSと、透過するG光GSとに分解され
る。反射されたR光RS、B光BSは全反射ミラー13g
によって反射されて、ダイクロイック面13dに再度入
射し、これにより再び反射される。ダイクロイック面1
3dを透過したG光GSは、1/2波長板13eを透過
することによってP偏光に変換される。P偏光となった
G光GPは、全反射ミラー13fによって反射されてダ
イクロイック面13dに再度入射し、これを透過して、
反射されるR光RSおよびB光BSと合成される。
【0085】したがって、偏光分離装置12からのP偏
光は光RP、GS、BPに変換され、S偏光は光RS、G
P、BSに変換される。特定波長域偏光変換装置13に入
射するP偏光とS偏光の進行方向には角度差があり、上
記構成ではこの角度差に変化が生じないから、2組の光
RP、GS、BPおよび光RS、GP、BSは入射時と同じ角
度差で特定波長域偏光変換装置13から出射することに
なる。
【0086】収束光学系14は単一の集光レンズで構成
されており、入射する2組の光RP、GS、BPおよび光
RS、GP、BSを個別に収束させる。1/2波長板15
は光RP、GS、BPの収束位置近傍に配置されており、
光RP、GS、BPは1/2波長板15を透過することに
より光RS、GP、BSに変換されて、他方の組と同じ組
成となる。なお、収束光学系14を複数のレンズで構成
するようにしてもよい。
【0087】カレイドプリズム51は断面が多角形の柱
状体であり、側壁の内面は全反射面とされている。カレ
イドプリズム51は、一方の端面51aが収束光学系1
4の2つの収束位置の近傍に位置するように配置されて
おり、収束光学系14により収束する2つの光は端面5
1a上に光源11の像をそれぞれ形成する。光源像の光
は、カレイドプリズム51の内部を進む間にその側面で
複数回反射し、略均一な強度分布となって他方の端面5
1bから出射する。したがって、照明光学系10は、S
偏光のR光RS、P偏光のG光GP、S偏光のB光BSの
みを含み明るさにむらのない白色光を供給することがで
きる。
【0088】リレー光学系60は2つのレンズ61a、
61bより成る。レンズ61aはカレイドプリズムに近
接して配置されており、レンズ61bは投射光学系20
に近接して配置されている。リレー光学系60は、液晶
パネル40R、40G、40Bの全面を照明するよう
に、カレイドプリズム51からの光を導く。
【0089】リレー光学系60および全反射ミラー21
により投射光学系20に導き入れられた照明光学系10
からの光は、クロスダイクロイックプリズム30でR
光、G光、B光に色分解されて、各液晶パネル40R、
40G、40Bの照明光となる。これらの照明光は各液
晶パネル40R、40G、40Bで変調され反射され、
クロスダイクロイックプリズム30で合成されて投射光
となる。
【0090】前述のように、特定波長域の両端近傍の光
に対するダイクロイック面30G、30Bの特性は、P
偏光をほとんど透過させS偏光をほとんど反射するよう
に設定されている。特定波長域であるG光はP偏光のみ
となっているため、その短波長端や長波長端付近でも反
射されることなくダイクロイック面30G、30Bを透
過する。したがって、色分解や色合成に際して、G光は
ほとんど失われることがない。
【0091】一方、特定波長域の両端近傍のR光および
B光は、それぞれ半分がS偏光、半分がP偏光となって
おり、S偏光のR光RSおよびB光BSの大部分はダイク
ロイック面30G、30Bで反射され、P偏光のR光R
PおよびB光BPの大部分はダイクロイック面30G、3
0Bを透過する。すなわち、特定波長域の両端近傍のR
光およびB光については、ダイクロイック面30G、3
0Bによる光の損失は、G光の両端の波長に対するダイ
クロイック面の透過率を50%として全てS偏光の白色
光を入射させる従来の装置と同程度である。
【0092】しかしながら、G光の損失がほとんどない
ため、投射表示装置2では、光の損を従来の略1/2に
抑えることができ、明るい画像を表示することができ
る。また、迷光の発生も略1/2になり、迷光に起因す
る画質の低下も大幅に抑制される。
【0093】第3の実施形態の投射型画像表示装置3の
光学系の全体構成を、図11の斜視図に示す。この投射
表示装置3は、第1の実施形態の投射表示装置1のクロ
スダイクロイックプリズム30に代えて2つのダイクロ
イックミラー31R、31Bを備えて、2段階で光の色
分解おび色合成を行うようにするとともに、全反射ミラ
ー21を省略して照明光をダイクロイックミラー31B
に直接入射させるようにしたものである。
【0094】照明光学系10は、投射表示装置1のもの
と同様に、複屈折回折光学素子より成る偏光分離装置1
2、ダイクロイック面、1/4波長板および全反射ミラ
ーより成り、分離されたP偏光およびS偏光の白色光を
それぞれ光RP、GS、BPおよび光RS、GP、BSに変換
する特定波長域偏光変換分離装置13、インテグレータ
の第1のレンズアレイを兼ねる収束光学系14、インテ
グレータの第2のレンズアレイ19、ならびに収束光学
系14による光RP、GS、BPの収束位置近傍に設けら
れた1/2波長板15を備えている。照明光学系10
は、投射表示装置1のものと同様の光源、UV・IRカ
ットフィルターおよび凹レンズも備えているがは、これ
らは図11では他の構成要素の陰になっており、現れて
いない。
【0095】ダイクロイックミラー31RはR光を反射
してG光およびB光を透過させるものであり、ダイクロ
イックミラー31BはB光を反射してR光およびG光を
透過させるものである。これらのダイクロイックミラー
31Rおよび31Bの特性は、投射表示装置1のダイク
ロイック面30Rおよび30Bと同じに設定されてい
る。
【0096】ダイクロイックミラー31R、31Bは投
射光学系20の光軸Axに対して45゜傾き、互いに垂
直になるように配置されている。液晶パネル40Gは光
軸Axに対して略垂直に、また、液晶パネル40Rおよ
び40Bはそれぞれダイクロイックミラー31R、31
Bで折り返された光軸Axに対して略垂直に配置されて
おり、液晶パネル40G、40R、40Bの中心を光軸
Axまたは折り返された光軸Axが通る。ダイクロイッ
クミラー31Bから液晶パネル40R、40G、40B
までの光路長は、全て等しく設定されている。
【0097】照明光学系10からの光RS、GP、BSは
ダイクロイックミラー31Bに入射し、透過する光R
S、GPと反射される光BSとに分解される。ダイクロイ
ックミラー31Bを透過した光RS、GPはダイクロイッ
クミラー31Rに入射し、透過する光GPと反射される
光RSとに分解される。こうして色分解された光RS、G
P、BSは各液晶パネル40R、40G、40Bの照明光
となり、各液晶パネル40R、40G、40Bで変調さ
れ反射される。液晶パネル40R、40G、40Bから
の反射光は、ダイロイックミラー31R、31Bで順次
合成されて投射光となり、投射光学系20によって図外
のスクリーンに向けて拡大投射され、スクリーン上で結
像してカラー画像を表す。
【0098】投射表示装置3においても、特定波長域で
あるG光の両端で偏光面が明確に反転するため、照明光
の色分解および投射光の色合成に際して光の損失がほと
んど発生しない。したがって、明るく質の高い画像を表
示することができる。
【0099】また、通常、投射レンズには、色分解・色
合成用のダイクロイック面を通過する光線の角度が、軸
上と軸外で同じになるように、テレセントリック光学系
を用いる。テレセントリック光学系でない場合、ダイク
ロイック面の特性の変化により軸上と軸外で像の色合い
の異なる色むらが生じる。しかし、本発明の照明光学系
を用いれば、ダイクロイック面を通過する光線の角度が
軸上と軸外で異なる非テレセントリック光学系を用いて
も色むらは発生しない。非テレセントリック光学系を用
いた場合、投射光学系を小型化し得る等の利点がある。
なお、非テレセントリック光学系を用いる場合、液晶パ
ネルの直前にコンデンサレンズ等を置く必要がある。
【0100】以上説明したように、本発明の照明光学系
は、ダイクロイック面で光の色分解を行うときに、光の
損失を防止することができる。したがって、透過型の液
晶パネルで光の変調を行う投射型画像表示装置にも適用
可能である。各実施形態に示した如く反射型の液晶パネ
ルで光の変調を行う投射型画像表示装置では、ダイクロ
イック面での光の色合成に際しても光の損失が防止され
るから、特に有用である。また、特定波長域と他の波長
域で偏光面が異なる光を供給するという特徴を備えた本
発明の照明光学系は、投射型画像表示装置に限らず、偏
光を用いる他の光学装置に適用して、その特徴を利用す
ることができる。
【0101】
【発明の効果】本発明の照明光学系によるときは、特定
の波長域でP偏光、他の波長域でS偏光の白色光、また
は特定の波長域でS偏光、他の波長域でP偏光の白色光
を供給することが可能になる。したがって、たとえば白
色光の色分解を行う光学装置では、特定の波長域と他の
波長域とに分解することで、偏光の特性の差を利用して
確実にかつ効率よく分解することができる。
【0102】特に、特定波長域偏光変換装置をダイクロ
イック面と1/4波長板と反射面で構成することで、簡
素で薄型の特定波長域偏光変換装置が得られ、しかも、
これをミラーの如く利用することができるから、照明光
学系全体を小型で簡素な構成とすることができる。
【0103】また、特定の波長域を緑色の波長域とする
と、R光の偏光面とG光の偏光面、G光の偏光面とB光
の偏光面をいずれも相違させることができる。したがっ
て、カラー画像を表示する装置のように白色光を分解し
てR、G、Bの3色の光を得るものでは、確実にかつ効
率よく色分解を行うことができる。分解後の3色光の合
成の効率もよい。
【0104】照明光学系にレンズアレイ方式のインテグ
レータを備えて、インテグレータの第1のレンズアレイ
を収束光学系として兼用する構成では、光学系の大型化
を招くことなく強度分布が均一な光を提供することが可
能になる。
【0105】また、本発明の投射型画像表示装置による
ときは、2つのダイクロイック面による光の分解および
合成における光量損失をほとんど無くすことができる。
これにより、表示する画像の明るさが向上し、また、迷
光の発生が防止されて、迷光に起因する表示画像の質の
低下が避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の照明光学系の原理を模式的に示す
図。
【図2】 第1の実施形態の投射型画像表示装置の光学
系の全体構成を示す図。
【図3】 G光を透過させるダイクロイック面の分光透
過率を模式的に示す図。
【図4】 第1の実施形態の特定波長域偏光変換装置の
構成と、特定波長域偏光変換装置のS偏光およびP偏光
の白色光に対する作用を模式的に示す図。
【図5】 第1の実施形態の特定波長域偏光変換装置の
作用を受けたS偏光およびP偏光の白色光の分光分布を
模式的に示す図。
【図6】 第1の実施形態の特定波長域偏光変換装置を
構成するダイクロイック面の分光透過率を示す図。
【図7】 第1の実施形態の特定波長域偏光変換装置に
よって反射された光の分光強度分布を示す図。
【図8】 第1の実施形態のクロスダイクロイックプリ
ズムのR反射のダイクロイック面の分光透過率を示す
図。
【図9】 第1の実施形態のクロスダイクロイックプリ
ズムのB反射のダイクロイック面の分光透過率を示す
図。
【図10】 第2の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の全体構成を示す図。
【図11】 第3の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の全体構成を示す斜視図。
【図12】 従来の投射型画像表示装置の光学系の構成
を示す図。
【図13】 従来の投射型画像表示装置のクロスダイク
ロイックプリズムで発生する迷光を模式的に示す図。
【符号の説明】
1、2、3 投射型画像表示装置 10 照明光学系 11 光源 12 偏光分離装置 12a 回折格子基板 12b 液晶 12c 平行平板 12d 三角プリズム 12e くさび型平板 12f 偏光分離面 12g 全反射面 13 特定波長域偏光変換装置 13a ダイクロイック面 13b 1/4波長板 13c 全反射ミラー 13d ダイクロイック面 13e 1/2波長板 13f、13g 全反射ミラー 14 収束光学系 15 1/2波長板 16 リフレクタ 17 UV・IRカットフィルタ 18 凹レンズ 19 レンズアレイ 20 投射光学系 30 クロスダイクロイックプリズム 30R、30B ダイクロイック面 31R、31B ダイクロイックミラー 40R、40G、40B 反射型液晶パネル 51 カレイドプリズム 60 リレー光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 H04N 9/31 C 5C060 9/31 G02F 1/1335 530 (72)発明者 金野 賢治 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA02 AA39 AA63 BA05 BA06 BA07 BA42 BA45 BB03 BB61 BC22 2H088 EA14 EA15 EA16 EA18 EA47 HA11 HA13 HA15 HA20 HA24 HA25 HA28 MA04 2H091 FA05X FA10Z FA11Z FA14Z FA19Z FA26Z FA29Z FA41Z FC02 LA18 MA07 2H099 AA12 BA09 CA01 CA05 DA05 5C058 EA00 EA11 EA12 EA13 EA51 5C060 BC01 EA01 GA01 HC00 HC09 HC12 HC14 HC20 HD02 JB06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光面が無秩序な白色の光を発する光
    源、 前記光源からの光を、互いに垂直な偏光面を有し進行方
    向に角度差のある第1および第2の光に分離する偏光分
    離装置、 前記進行方向の角度差を維持したまま、前記第1および
    第2の光に含まれる特定の波長域の光のみの偏光面を回
    転させる特定波長域偏光変換装置、 前記特定波長域偏光変換装置からの前記第1および第2
    の光をそれぞれ第1および第2の収束位置に収束させる
    収束光学系、および前記第1および第2の収束位置の少
    なくともいずれか一方の近傍に配置され、前記第1また
    は第2の光の偏光面を回転させる1/2波長板を備える
    ことを特徴とする照明光学系。
  2. 【請求項2】 前記特定波長域偏光変換装置は、前記特
    定の波長域の光を透過させ前記特定の波長域以外の光を
    反射するダイクロイック面、前記特定の波長域の光に対
    する1/4波長板、および前記ダイクロイック面を透過
    した光を反射する反射面をこの順に配置して成り、光を
    前記ダイクロイック面側から入射させて前記ダイクロイ
    ック面側に射出することを特徴とする請求項1に記載の
    照明光学系。
  3. 【請求項3】 前記偏光分離装置は、互いに垂直な偏光
    面を有する2つの偏光の一方を反射し他方を透過させる
    偏光分離面、および前記偏光分離面に対して傾けて配置
    され前記偏光分離面を透過した偏光を反射する反射面よ
    り成ることを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  4. 【請求項4】 前記偏光分離装置は、表面にブレーズ型
    回折格子が形成された第1の媒質、および複屈折性を有
    し前記ブレーズ型回折格子に密着して配置された第2の
    媒質より成ることを特徴とする請求項1に記載の照明光
    学系。
  5. 【請求項5】 前記特定の波長域は緑色の波長域である
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  6. 【請求項6】 レンズアレイ方式のインテグレータを備
    え、前記インテグレータの第1のレンズアレイを前記収
    束光学系とし、前記インテグレータの第2のレンズアレ
    イの近傍を前記第1および第2の収束位置とすることを
    特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の照明光学系、3つの反
    射型液晶パネル、前記照明光学系から供給される光を前
    記特定の波長域の光と前記特定の波長域以外の2つの波
    長域の光とに分解し、分解後の3つの光を前記3つの反
    射型液晶パネルに個別に導き、前記3つの反射型液晶パ
    ネルによって反射された光を合成する2つのダイクロイ
    ック面、および前記2つのダイクロイック面によって合
    成された光を投射する投射光学系を備えることを特徴と
    する投射型画像表示装置。
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