JPH06281881A - 光の分解・合成光学装置、液晶カラー投射装置およびカラービデオカメラ - Google Patents

光の分解・合成光学装置、液晶カラー投射装置およびカラービデオカメラ

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JPH06281881A
JPH06281881A JP5091941A JP9194193A JPH06281881A JP H06281881 A JPH06281881 A JP H06281881A JP 5091941 A JP5091941 A JP 5091941A JP 9194193 A JP9194193 A JP 9194193A JP H06281881 A JPH06281881 A JP H06281881A
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color
optical
liquid crystal
blue
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JP5091941A
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Tomohide Inada
智英 稲田
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Nippon Avionics Co Ltd
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Nippon Avionics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光を赤色、緑色、青色の3原色に分解し、シ
リーズに合成することにより、3原色別に液晶パネルや
撮像素子を設ける必要がなく、低価格化と組立作業性の
向上を図る。 【構成】 偏光ビームスプリット手段31によって光源
1からの光を2つの直線偏光光P波38とS波39に分
光する。S波はさらに色分解・合成光学手段32によっ
て赤色光39a、緑色光39b、青色光39cの3原色
光に分光される。P/S変換手段33、34、35の液
晶パネル43を動作することにより、分光された3原色
光を赤色、緑色、青色の順に所望のタイミングでそれぞ
れ反射または偏光面を90°回転させる。これによりS
偏光の赤色光、緑色光、青色光は位相変換されてP偏光
の赤色光39a’、緑色光39b’、青色光39c’と
なり、色分解・合成光学手段32にこの順番で再入射す
ることによりシリーズに合成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光源光または自然光を
赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色光に分解(分
離)した後、この3原色光を所望のタイミングで透過遮
断または時分割してこの順番でシリーズに合成する光の
分解・合成光学装置と、この分解・合成光学装置を用い
てカラー画像を拡大投射する液晶カラー投射装置および
カラー画像を撮影するカラービデオカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョンの大画面化指向が進
む中で、液晶テレビ・パネルの画像をスクリーンに拡大
投写する液晶パネルプロジェクタが、小型、軽量、取り
扱いの容易さのために注目されている。この種の液晶パ
ネルプロジェクタは、一般に1枚のカラー液晶パネルを
照明光で照射し、投射レンズでスクリーンに拡大投射す
るものである。しかし、この方式は、1枚のカラー液晶
パネルの中に3原色の画素を設けているため精細な画像
を形成するには無理があった。また、カラービデオカメ
ラにおいても、一般に1つのカラー撮像素子と撮像光学
系で構成したものが広く使用されている。この方式は、
上記プロジェクタと同様、構造が簡単で低価格の利点を
有しているが、1つの撮像素子の中に3原色の画素を設
けているため、工業用として要求される木目細かな画像
を形成するには無理があった。
【0003】このような問題を解決するため、カラー映
像情報を構成する赤色、緑色、青色の3原色別に用意し
たモノクロームの液晶パネルを各々、照明光で照射する
と共に、投射レンズでスクリーンに重畳拡大投射するよ
うにした液晶カラー投射装置が提案されている(例:特
開平1−209480号公報)。また、ビデオカメラに
おいても、カラー画像を構成する赤色、緑色、青色の3
原色別に用意した3つのモノクロームの撮像素子で各
々、赤信号、緑信号、青信号を生成した後に、カラー映
像信号として再合成する方式が知られている。
【0004】図23は光の色分解および色合成光学手段
としてダイクロイックミラーを用いたミラー方式と呼ば
れる液晶カラー投射装置の従来例を示す模式図である。
同図において、1はキセノンランプ等の光源であり、こ
の光源1から放射された光は、反射面が放物面で光源光
を光軸と平行な平行光にする反射鏡2で反射され、液晶
パネル7、12、15の直前に配置した不図示のコンデ
ンサレンズによって投射光学系19に向けて収束され
る。この時、光源1からの平行光線は、青色光のみを分
離反射する青ダイクロイックミラー4に入射する。青ダ
イクロイックミラー4で分離された青色光5はミラー6
で光源光軸と平行に反射されて、透過型液晶パネル7に
入射する。液晶パネル7には投射すべき任意の映像の構
成画素に応じて選択的に電圧が供給されており、この液
晶パネル7を透過した青色光5は映像信号を有する青色
映像光5aとなる。
【0005】青ダイクロイックミラー4で青色成分5を
失いそのミラー4を透過した光は黄色になる。その黄色
光8は赤ダイクロイックミラー9に入射し、赤色光10
が分離され、残る緑色光11はそのミラー9を透過す
る。分離された赤色光10は前記液晶パネル7と同一構
成からなる透過型液晶パネル12に入射し赤色映像光1
0aとなる。青色映像光5aと赤色映像光10aは混合
用ダイクロイックミラー13で混合されてマゼンタ色映
像光14となる。
【0006】一方、緑色光11はやはり前記液晶パネル
7、11と同一構成の透過型液晶パネル15に入射し、
緑色映像光11aとなり、ミラー16で反射されて混合
用ダイクロイックミラー17に入射する。緑色映像光1
1aとマゼンタ色映像光14は混合用ダイクロイックミ
ラー17で混合されて、RGB加色混合映像光18とな
り、投射光学系19を介して大型スクリーン20に拡大
投射されて、カラー映像が再生される。
【0007】図24は透過型液晶パネル7(液晶パネル
12、15も同様)の実際の構成(図23では省略)を
示す図で、両側に設けられた2枚の偏光板21A、21
Bを備えている。その理由は、液晶パネル7に使用され
る液晶(ツイステッド・ネマティック液晶)は、電圧の
印加状態によって光を透過したり、遮断したりするので
はなく、入射した光の偏光面を回転させるからである。
すなわち、偏光方向の定まっていない自然光を入射させ
ると、電圧の印加状態に関係なく、自然光として出てく
るため、液晶パネル7に画像が形成されていても、認識
することはできない。そこで、まず液晶パネル7の前に
偏光板21Aを置き、自然光のうち一定方向の偏光の光
だけを透過させて、直線偏光の光に変える。つまり、自
然光が偏光板21Aを透過すると、互いに直交する2つ
の直線偏光の光に分解され、このうち、偏光方向に平行
な成分は透過し、直交する成分は吸収される。そして、
偏光方向に平行な直線偏光光を液晶パネル7に入射させ
ると、画像に応じて部分的に偏光方向が回転し、液晶パ
ネル7から出る。ここで再度偏光板21Bを用いて一定
方向の偏光の光だけを透過させると、初めて濃淡画像が
得られる。なお、偏光方向に直交する成分は偏光板21
Aに吸収されると、熱に変換される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
液晶カラー投射装置においては、精細な画像を形成でき
る利点を有するが、高価な3枚の液晶パネル7、12、
15を赤、緑、青の3原色別に使用しているため、装置
自体の価格も高くなり、また絵素ずれのないように3つ
の液晶パネル7、12、15を所定位置に正確に位置決
め固定することが非常に難しく、組立、調整作業、保守
点検作業が面倒で長時間を要するという問題があった。
また、3原色別に3つの撮像素子を用いたカラービデオ
カメラにおいても木目細かな画像を形成できる利点を有
するが、高価な撮像素子を3つも使用するため、上記投
射装置と同様に高価になるという問題があった。
【0009】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、光を赤色、緑色、青色の3原色に分解し、シリー
ズに合成することにより、3つ必要であった高価な液晶
パネルや撮像素子を1つに削減することができ、低価格
化と組立作業性の向上を図るようにした光の分解・合成
光学装置、液晶カラー投射装置およびカラービデオカメ
ラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の本発明に係る光の分解・合成光学装置は、光
を赤色、緑色、青色からなる3原色光に分光する色分解
光学手段と、この色分解光学手段によって分光された3
原色光を赤色、緑色、青色の順に所望のタイミングでそ
れぞれ透過遮断または時分割する3つの光路開閉光学手
段とを備え、前記光路開閉光学手段を透過した赤色、緑
色、青色の3原色光を色合成光学手段によりこの順番で
シリーズに合成するようにしたものである。第2の発明
に係る光の分解・合成光学装置は、光を透過直線偏光光
(P波)と反射直線偏光光(S波)に分光する分光光学
手段と、この分光光学手段によって分光された透過直線
偏光光(P波)または反射直線偏光光(S波)のいずれ
か一方を、赤色、緑色、青色からなる3原色光に分光す
る色分解・合成光学手段と、この色分解・合成光学手段
によって分光された3原色光を赤色、緑色、青色の順
に、所望のタイミングでそれぞれ時分割すると共にその
偏向面を90°回転させて反射し、前記色分解・合成光
学手段にシリーズに再入射させる3つのP/S変換手段
とを備え、前記光分解・合成光学手段は赤色、緑色、青
色の順で再入射する3原色反射偏光光をシリーズに合成
するものである。第3の発明に係る光の分解・合成光学
装置は、光を赤色、緑色、青色からなる3原色光に分光
する色分解光学手段と、この色分解光学手段によって分
光された3原色光を赤色、緑色、青色の順に所望のタイ
ミングでそれぞれ透過遮断し直線偏光光(P波又はS
波)に変換する3つの光路開閉光学手段と、光路開閉光
学手段を透過した赤色、緑色、青色の3原色光をこの順
番でシリーズに合成する色合成光学手段を備えたもので
ある。第4の発明に係る光の分解・合成光学装置は、光
を赤色、緑色、青色からなる3原色光に分光する色分解
光学手段と、この色分解光学手段によって分光された3
原色光を赤色、緑色、青色の順に所望のタイミングでそ
れぞれ透過遮断すると共に直線偏光光(P波又はS波)
に変換する3つの光路開閉光学手段と、光路開閉光学手
段を透過した赤色、緑色、青色の3原色光をこの順番で
シリーズに合成する色合成光学手段と、この色合成光学
手段の出射面側に配置された分光光学手段を備えたもの
である。第5の発明に係る光の分解・合成光学装置は、
光を赤色、緑色、青色からなる3原色光に分光する色分
解光学手段と、この色分解光学手段によって分光された
3原色光をそれぞれ所望のタイミングで透過遮断する3
つの光路開閉光学手段と、この光路開閉光学手段を透過
した赤色、緑色、青色の3原色光をこの順番でシリーズ
に合成する色合成光学手段を備えたものである。第6の
発明に係る光の分解・合成光学装置は、上記第1、3、
4の発明のうちの何れか1つにおいて、色分解光学手段
および色合成光学手段は、それぞれ赤反射ダイクロイッ
ク多層膜および青反射ダイクロイック多層膜をX字状に
交差させたダイクロイックプリズムである。第7の発明
に係る光の分解・合成光学装置は、上記第2の発明にお
いて、色分解・合成手段は、赤反射ダイクロイック多層
膜および青反射ダイクロイック多層膜をX字状に交差さ
せたダイクロイックプリズムである。第8の発明に係る
光の分解・合成光学装置は、上記第5の発明において、
色分解光学手段および色合成光学手段は、3原色光のう
ちの反射すべき光の色に応じた反射ダイクロイック多層
膜を有するダイクロイックミラーである。第9の発明に
係る光の分解・合成光学装置は、上記第1、3〜5の発
明のうちのいずれか1つにおいて、光路開閉光学手段
は、液晶シャッタで構成されている。第10の発明に係
る光の分解・合成光学装置は、上記第2の発明におい
て、P/S変換手段は、λ/4波長板に相当する液晶パ
ネルと反射鏡で構成されている。第11の発明に係る光
の分解・合成光学装置は、上記第10の発明において、
液晶は一方の電極がITO等の透明電極、他方の電極が
Al等のミラー電極でサンドイッチ状に形成されてい
る。第12の発明に係る液晶カラー投射装置は、回転放
物体等のリフレクタを備えた光源と、この光源からの光
を3原色光に分解し、シリーズに合成する上記請求項1
〜5のうちのいずれか1つに記載の光の分解・合成光学
装置と、この光の分解・合成光学装置の出射面に対向し
て配置され、カラー映像情報を構成する赤信号、緑信号
および青信号の画像を順次、赤フィールド、緑フィール
ド、青フィールドの順番に表示する透過型液晶ライトバ
ルブと、この透過型液晶ライトバルブによって形成され
たフィールド順次カラー映像をスクリーンに拡大投射す
る投射光学系とを備えたものである。第13の発明に係
る液晶カラー投射装置は、上記第12に記載の発明にお
いて、液晶ライトバルブは、透過型または反射型からな
るTFT等のアクティブマトリクス駆動型液晶パネルで
ある。第14の発明に係る液晶カラー投射装置は、上記
第13の発明において、液晶ライトバルブは、透過型ま
たは反射型からなる単純マトリクス駆動型液晶パネルで
ある。第15の発明に係るカラービデオカメラは、結像
手段と、この結像手段を経由して導かれる自然光を3原
色光に分解し、シリーズに合成する上記請求項1〜5の
うちの何れか1つに記載の光の分解・合成光学装置と、
この光の分解・合成光学装置の出射面に対向して前記結
像手段によって結像される位置に配設された撮像素子と
を備えたものである。
【0011】
【作用】色分解光学手段はダイクロイックプリズム、ま
たはダイクロイックミラーからなり、光源からの白色光
または自然光を赤色、緑色、青色からなる3原色光に分
光する。光路開閉光学手段は、透過型または反射型液晶
シャッタからなり、ON、OFF動作することにより、
分光された3原色光を赤色、緑色、青色の順に所望のタ
イミングでそれぞれ透過遮断(透過型の場合)または時
分割(反射型の場合)する。したがって、この光開閉光
学手段を透過した赤色、緑色、青色の3原色光は、時間
差をもって色合成光学手段に入射し、この順でシリーズ
に合成される。P/S変換手段は、λ/4波長板に相当
する液晶パネルと反射鏡で構成され、液晶パネルをO
N、OFF動作することにより、分光された3原色光を
赤色、緑色、青色の順に所望のタイミングでそれぞれ時
分割すると共に、入射光の偏光面を45°回転させ、反
射鏡で反射し再入射する反射光の偏光面をさらに45°
回転させる。これにより相直交するP波とS波に対する
位相変換を行う。液晶ライトバルブとしては、透過型ま
たは反射型からなるTFT等の反射型アクティブマトリ
クス駆動型液晶パネルまたは単純マトリクス駆動型液晶
パネルが用いられ、カラー映像情報を構成する赤信号、
緑信号、青信号の画像を順次赤フィールド、緑フィール
ド、青フィールドの順番に表示しており、これに同期し
て赤、緑、青の3原色光を照射すると、電圧が供給され
ている液晶に入射した光はそのまま液晶を透過し、フィ
ールド順次カラー映像光に変換され、電圧が供給されて
いない液晶に入射した光は液晶の旋光性によって偏光面
が90°回転されて遮光される。光源光は自然光であ
り、円偏光の性質を有して分光光学手段に入射する。分
光光学手段は、入射した自然光を反射直線偏光光(S
波)と、透過直線偏光光(P波)に分離する。S波は自
然光の光軸に対して直角方向に反射し、P波はS波と振
動面が直交しそのまま透過する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明に係る光の分解・合成光
学装置を備えた液晶カラー投射装置の一実施例を示す外
観斜視図、図2は模式図、図3はP/S変換手段の構成
を示す図である。なお、図中、図23、図24に示した
従来装置と同一構成部品または同一態様部分は同一符号
を用いて説明する。これらの図において、液晶カラー投
射装置28は、光源1からの光を赤色、緑色、青色の3
原色光に分解し、この順番でシリーズに合成する光の分
解・合成光学装置30を備えている。
【0013】光の分解・合成光学装置30は、光源1か
らの光を互いに直交する2つの直線偏光光、すなわち、
透過直線偏光光(P波)と反射直線偏光光(S波)に分
光する分光光学手段としての偏光ビームスプリット手段
31と、この偏光ビームスプリット手段31によって分
光された透過直線偏光光(P波)または反射直線偏光光
(S波)のいずれか一方(本実施例においてはS波)
を、赤色、緑色、青色からなる3原色光に分光し、位相
変換後シリーズに合成する色分解・合成光学手段32
と、この色分解・合成光学手段32によって分光された
3原色光を赤色、緑色、青色の順に、所望のタイミング
でそれぞれ時分割すると共にその偏光面を90°回転さ
せて色分解・合成光学手段32にシリーズに再入射させ
る3つのP/S変換手段33、34、35とで構成され
ている。
【0014】偏光ビームスプリット手段31は、2つの
直角プリズムのうちの一方の斜面に誘電体多層膜36を
蒸着し、斜面同士を接合したものであり、入射面31a
をハロゲンランプ等の光源1に近接対向されて配設さ
れ、光源1から出射しリフレクタ2によって収束された
収束光37を偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光
光に分離することができ、その斜面を透過する光がP偏
光の光(透過直線偏光光)38であり、斜面で反射され
た光がS偏光の光(反射直線偏光光)39である。な
お、分光直後のP波38は、図1において進行方向に対
して直交する方向(Z方向)に振動する成分を持つ振動
面がY方向の直線偏光光、S波39は、図1においてY
方向に振動する成分を持つ直線偏光光で、振動面がX方
向と平行でP波38の振動面と直交している。
【0015】色分解・合成光学手段32は、3原色光の
うちの赤反射ダイクロイック多層膜40と青反射ダイク
ロイック多層膜41をX字状に交差させたダイクロイッ
クプリズムからなり、偏光ビームスプリット手段31の
一側出射面31bに近接対向して配設されることによ
り、偏光ビームスプリット手段31より出射したS波3
9を、赤色光39a、緑色光39bおよび青色光39c
の3原色光に分光する。
【0016】P/S変換手段33、34、35は、色分
解・合成光学手段32の3つの出射面32a〜32cに
近接対向させて配設されるもので、λ/4波長板に相当
する液晶パネル43と反射鏡44が用いられる。この液
晶パネル43は、図3に示すように棒状の液晶分子が光
軸の周りに45°回転した状態で配向されたツイストネ
マティック(TN)液晶46と、この液晶46を封止す
る透明ガラス板47、48とを備え、また両ガラス板4
7、48の内面にはそれぞれITO等の透明電極49と
Al等からなり前記反射鏡を形成するミラー電極44が
設けられ、電源51に接続されている。透明電極49と
ミラー電極44は、液晶46に電圧を供給して液晶46
の旋光性を解消するもので、電界印加のない時、すなわ
ち液晶パネル43のOFF時においては、図4(a)に
示すように例えばS波が液晶パネル43に入射すると、
S波はその振動面を45°回転されて液晶パネル43を
透過し、ミラー電極44に当たって反射し再び液晶パネ
ル43に入射するとさらに振動面を45°回転され、結
果として、90°位相を変えられるため、P偏光の光に
変換される。このため、P/S変換手段33、34、3
5に入射するS偏光の赤色光39aはP偏光の赤色光3
9a’に、S偏光の緑色光39bはP偏光の緑色光39
b’に、S偏光の青色光39cはP偏光の青色光39
c’にそれぞれ位相変換される。また、P波が入射した
場合は、同様に液晶パネル43を2回透過することによ
り、S波に変換される。一方、透明電極49とミラー電
極50間にしきい値以上の電界を印加したONの状態に
おいては、液晶分子の長軸が電界の作用により縦に並ぶ
ため、図4(b)に示すようにS波は振動面を回転され
ることなくそのまま2回透過する。したがって、印加電
圧をON、OFFすることによりR(赤)、G(緑)、
B(青)光の光路を開閉することができる。また、P/
S変換手段33、34、35は、所望の時間差をもって
順次ON、OFF制御されることにより、色分解・合成
光学手段32によって分光されたS偏光の赤色光39
a、緑色光39bおよび青色光39cの位相変換を断続
的に行う。したがって、各P/S変換手段33、34、
35を透過する光は、P偏光とS偏光の光が交互に混在
する光で、例えばP/S変換手段33、34、35のO
FF時間がON時間の2倍に設定されることにより、S
偏光の光がP偏光の光の2倍の長さを有し、かつP/S
変換手段33がOFFになると、P/S変換手段34が
ONとなり、P/S変換手段34がOFFになると、P
/S変換手段35がONになり、P/S変換手段35が
OFFになると、P/S変換手段33がONになるよう
に駆動制御される。このため、各P/S変換手段33、
34、35によって位相変換されたP偏光の赤色光39
a’、緑色光39b’、青色光39c’は時分割されて
おり、この順序で色分解・合成光学手段32に再入射
し、合成されることにより、P偏光の赤色光39a’、
緑色光39b’、青色光39c’がこの順番でシリーズ
にかつ繰り返し存在する1つの合成光となる。
【0017】偏光ビームスプリット手段31の色分解・
合成光学手段32側とは反対側には透過型液晶ライトバ
ルブ(透過型液晶パネル)51と、投射光学系19およ
びスクリーン20が配設されており、また透過型液晶ラ
イトバルブ51の出射面側には偏光板21Bが配置され
ている。透過型液晶ライトバルブ51は、P/S変換手
段33、34、35の開閉に同期してカラー映像情報を
構成する赤信号、緑信号、青信号の画像を順次、赤フィ
ールド、緑フィールド、青フィールドを順番に表示す
る。
【0018】透過型液晶バルブ51の詳細について図5
および図6を参照して詳細に説明する。これらの図にお
いて、60、61は透明なガラス板で、両ガラス板6
0、61間には、棒状の液晶分子が光軸の周りに90°
回転した状態で配向されたツイストネマティック(T
N)液晶を封入した液晶セル62がマトリクス状に配置
されている。このTN液晶63(画素に相当する)は薄
膜トランジスタ(以下TFTと称する)アクティブ・マ
トリクス方式によって駆動される。すなわち、ガラス板
60、61上にX,Y方向の透明ストライプ電極66、
67を形成し、両電極において囲まれるスペースにそれ
ぞれ液晶セル62を配置すると共に、これら液晶セル6
2とX、Y電極66、67の交点とを透明のTFT64
によって接続し、さらにガラス板60の内面に共通電極
69としてX方向の透明ストライプ電極を設けることに
よって、TFT64のスイッチング動作によって任意の
画素の液晶セル62に電圧を供給して、当該液晶セル6
2の液晶分子の旋光性を解消する方式である。この方式
はTFT64の的確なスイッチング動作が得られる利点
があるが、この装置で用いられる液晶パネルはアクティ
ブマトリクス方式に限らず、X,Y電極外周にスイッチ
ング素子を配置したパッシブマトリクス方式のものであ
ってもよい。
【0019】上記構成からなる液晶カラー投射装置28
において、光源1から出射しリフレクタ2によって収束
された光37は、自然光であり、円偏光の性質を有して
偏光ビームスプリット手段31に入射する。偏光ビーム
スプリット手段31は、入射した自然光37を偏光方向
が互いに直交するP波38と、S波39に分光する。P
波38は、偏光ビームスプリット手段31を透過した後
捨てられ、S波39は誘電体多層膜36により光源光軸
に対して直角方向に反射されて色分解・合成光学手段3
2に入射すると、赤色光39a、緑色光39bおよび青
色光39cに分光されて透過し、P/S変換手段33、
34、35の液晶パネル43を2回透過することで、P
偏光の赤色光39a’、緑色光39b’、青色光39
c’にそれぞれ変換されると共に、各P/S変換手段3
3、34、35の液晶パネル43が所望のタイミングで
順次開閉制御されることにより、断続的な光となってこ
の順番で色分解・合成光学手段32に再入射することで
シリーズに合成されて1つの合成光70となり、偏光ビ
ームスプリット手段31に再び入射する。このシリーズ
に合成された合成光70は、P偏光の光であるため、誘
電体多層膜36を透過して出射面31cから出射し、液
晶ライトバルブ51を照射する。ここで、液晶ライトバ
ルブ51のX,Y電極66、67に、投射すべきR,
G,B列の映像に応じて選択的に電圧を供給しておき、
P/S変換手段33、34、35で直線偏光された赤色
光39a’、緑色光39b’、青色光39c’をR,
G,B映像に対応させて照射すると、電圧が供給され液
晶の旋光性が消滅した液晶セル62に入射した光はその
まま液晶セル62および偏光板21Bを透過して映像情
報を有する光、すなわち赤色映像光、緑色映像光、青色
映像光となり、電圧が供給されていない液晶セル62に
入射した光は液晶の旋光性によって偏光面が90°回転
されて偏光板21Bで遮光される。そして、液晶ライト
バルブ51および偏光板21Bをそれぞれ透過した赤色
映像光、緑色映像光、青色映像光は、投射光学系19を
介してスクリーン20に順次拡大投射されることによ
り、1枚のカラー画像が再生される。したがって、この
ような構成においては、1つの液晶ライトバルブ51を
用いるだけでよく、赤、緑、青の3原色別に液晶パネル
を用いる従来装置に比べて組立、絵素ずれの調整、保守
点検作業等が容易で、コスト低減を可能にする。
【0020】図7は本発明に係る光の分解・合成光学装
置を用いたカラービデオカメラの一実施例を示す模式
図、図8(a)、(b)はP/S変換手段による光路開
閉動作を示す図である。本実施例は、被写体からの自然
光75を結像する結像手段としてのレンズ76と、光の
分解・合成光学装置30と、レンズ76によって結像さ
れる位置に配設された撮像素子77とでカラービデオカ
メラ70を構成したもので、上記した液晶カラー投射装
置28と相違する点は、リフレクタ2を含む光源1の代
わりにレンズ76を設けた点、液晶ライトバルブ51、
偏光板21B、投射光学系19およびスクリーン20の
代わりに撮像素子77を用いた点および偏光ビームスプ
リット手段31によって被写体からの光75を透過直線
偏光光(P波)38と反射直線偏光光(S波)39に分
光し、P波38を色分解・合成光学手段32に入射させ
るようにした点で、光の分解・合成光学装置30自体の
構成は上記液晶カラー投射装置28に用いたものと全く
同一である。したがって、色分解・合成光学手段32は
偏光ビームスプリット手段31から出射したP偏光の光
38を赤色光38a、緑色光38bおよび青色光38c
の3原色光に分光し、P/S変換手段33、34、35
はこれらの赤色光38a、緑色光38bおよび青色光3
8cの偏光面を90°回転させることでS偏光の赤色光
38a’、緑色光38b’、青色光38c’にそれぞれ
位相変換する。また、P/S変換手段33、34、35
は、所望のタイミングをもって順次開閉制御されること
により、色分解・合成光学手段32によって分光された
赤色光38a、緑色光38bおよび青色光38cの位相
変換を断続的に行い、この順序で時分割された前記赤色
光38a’、緑色光38b’、青色光38c’が色分解
・合成光学手段32に入射してシリーズに合成され、さ
らに色分解・合成光学手段32を透過して偏光ビームス
プリット手段31に入射し、誘電体膜層36で直角に反
射して、撮像素子77の撮像面に結像されることによ
り、カラー画像の撮影を可能にする。
【0021】撮像素子77としては、電荷結合素子(C
CD)が用いられ、カラー画像を構成する赤、緑、青の
画像を各フィールド別に順次結像することにより、赤信
号、緑信号、青信号の各映像信号をフィールド順に得た
後、カラー映像信号として合成する。
【0022】このような構成においては、1つの撮像素
子77を用いるだけでよいため、上記した液晶カラー投
影装置28と同様、組立、画像ずれの調整、保守点検作
業等が容易で、コスト低減を可能にする。
【0023】図9は本発明に係る液晶カラー投影装置の
他の実施例を示す外観斜視図、図10は断面図、図11
は平面図、図12は図10のA−A線断面図である。液
晶カラー投影装置80は、リフレクタ2を含む光源1
と、光源1からの光を3原色光に分解しシリーズに合成
する光の分解・合成光学装置81と、偏光板21Bを含
む液晶ライトバルブ51と、投射光学系19およびスク
リーン20を備えている。
【0024】光の分解合成光学装置81は、光源1から
の光90を赤色光91a、緑色光91b、青色光91c
からなる3原色光に分光する色分解光学手段82と、こ
の色分解光学手段82によって分光された3原色光を赤
色光、緑色光、青色光の順に所望のタイミングでそれぞ
れ透過遮断する3つの光路開閉光学手段83、84、8
5と、各光路開閉光学手段83、84、85を透過した
赤色、緑色、青色の3原色光をこの順番でシリーズに合
成する色合成光学手段86と、色分解光学手段82を透
過した3原色光を各光路開閉光学手段83、84、85
に導く3つの導光光学系87、88、89とを備え、色
分解光学手段82が色合成光学手段86上に積重配置さ
れ、光源1が色分解光学手段82の入射面82aに近接
対向して、液晶ライトバルブ51が色合成光学手段86
の出射面86aに近接対向して配置されることにより、
光源1の下方に位置している。
【0025】色分解光学手段82と色合成光学手段86
とは全く同一構造で、赤反射ダイクロイック多層膜92
および青反射ダイクロイック多層膜93をX字状に交差
させたダイクロイックプリズムが用いられ、色合成光学
手段86の前記出射面86aと対向する面86bおよび
これら面と直交する他の2つの面にそれぞれ近接対向し
て各光路開閉光学手段83、84、85が配置されてい
る。
【0026】光路開閉光学手段83(84、85も同
様)の詳細について図13を参照して説明する。同図に
おいて、95、96は透明なガラス板で、両ガラス板9
5、96の間には棒状の液晶分子が光軸の周りに90°
回転した状態で配向されたツイストネマティック(T
N)液晶97が封入されている。また両ガラス板95、
96の内面には液晶97に電圧を供給して液晶97の旋
光性を解消する透明電極98、99が形成されている。
さらにまた、ガラス板95、96の両外側には互いの偏
光軸が平行であるように配置した2枚の偏光板、すなわ
ち偏光子100および検光子101が配設されており、
これによって例えばP偏光の直線偏光光のみを透過さ
せ、S偏光の直線偏光光を遮断する。すなわち、光路開
閉光学手段83、84、85の電極98、99に電界が
印加されていないときはR、GまたはBの入射光(P
波)は液晶97で偏光軸が90°回転されてS偏光の光
に位相変換されるため、その位相変換された光が検光子
101に入ると、偏光軸が互いに90°であるため、光
は検光子101を通って出てこない。しきい値以上の電
界を加えると液晶97の分子軸が揃うので、入射光は検
光子101に遮られずにそのまま出てくることになる。
したがって、印加電圧をON、OFFすることにより
R,G,B光の光路を開閉することができる。また、光
路開閉光学手段83、84、85は、所望のタイミング
をもって順次ON、OFF制御されることにより、色分
解光学手段82によって分光された赤色光91a、緑色
光91bおよび青色光91cを透過遮断し、S偏光の光
に位相変換された赤色光91a’、緑色光91b’およ
び青色光91c’がこの順番で色合成光学手段86にシ
リーズに再入射し、合成される。
【0027】導光光学系87、88、89としては、直
角プリズムが用いられ、その底面を色分解光学手段82
と色合成光学手段86の光源側側面を除く他の3つの側
面にそれぞれ対向させて配設されている。したがって、
直角プリズム87、88、89の各斜面は色分解光学手
段82、色合成光学手段86の対向側面に対し45°の
角度をもって交差している。色分解光学手段82から出
射した赤色光91a、緑色光91bおよび青色光91c
は、直角プリズム87、88、89の上側斜面104
(図10)に当たって垂直下方に全反射され、さらに下
側斜面105に当たって水平方向に全反射されることに
より、各光路開閉光学手段83、84、85に入射され
る。
【0028】このように本実施例は色の分解と合成を同
一構造からなる別部材によって行い、位相変換をλ/2
波長板に相当する液晶パネル83、84、85で行い、
偏光光の位相選択を2枚の偏光板、すなわち偏光子10
0および検光子101で行うものであるが、このような
構成においても上記実施例と全く同一の効果を得ること
ができる。
【0029】図14は本発明に係るカラービデオカメラ
の他の実施例を示す外観斜視図、図15は断面図、図1
6は平面図、図17は図15のB−B線断面図である。
この実施例は図9に示した液晶カラー投影装置80に用
いられた光の分解・合成光学装置81をそのまま組み込
んでカラービデオカメラ120を構成したもので、光源
1の代わりに被写体からの光を結像するレンズ76と、
レンズ76によって結像される位置に配設される撮像素
子77を、リフレクタ2を含む光源1、検光子101を
含む液晶ライトバルブ51、投射光学系19およびスク
リーン20に代えて配置した点が上記した液晶カラー投
射装置80と相違している。このような構成においても
1つの撮像素子77を用いるだけでよく、図7および図
8に示したカラービデオカメラと同一の効果が得られ
る。
【0030】図18は本発明に係る液晶カラー投影装置
のさらに他の実施例を示す外観斜視図、図19は断面
図、図20は平面図、図21は図19のC−C線断面図
である。この実施例は図9に示した実施例の変形例を示
すもので、透過型液晶ライトバルブの代わりに反射型液
晶ライトバルブを用いた点が相違している。液晶カラー
投影装置130は、リフレクタ2を含む光源1と、光源
1からの光を3原色光に分解し、シリーズに合成する光
の分解・合成光学装置131と、反射型液晶ライトバル
ブ132と、投射光学系19およびスクリーン(図示せ
ず)とを備えている。
【0031】光の分解合成光学装置131は、光源1か
らの光90を赤色光91a、緑色光91b、青色光91
cからなる3原色光に分光する色分解光学手段82と、
この色分解光学手段82によって分光された3原色光を
赤色光、緑色光、青色光の順に所望のタイミングでそれ
ぞれ透過遮断する3つの光路開閉光学手段83、84、
85と、各光路開閉光学手段83、84、85を透過し
た赤色、緑色、青色の3原色光をこの順番でシリーズに
合成する色合成光学手段86と、色分解光学手段82を
透過した3原色光を各光路開閉光学手段83、84、8
5に導く3つの直角プリズム87、88、89と、色合
成光学手段86を透過した合成光を反射し反射型液晶ラ
イトバルブ132に導く偏光ビームスプリット手段13
3とを備え、色分解光学手段82が色合成光学手段86
上に積重配置され、光源1と偏光ビームスプリット手段
133が、色分解光学手段82の入射面32aと色合成
光学手段86の出射面86aにそれぞれ近接対向して配
置され、投射光学系19と反射型液晶ライトバルブ13
2が偏光ビームスプリット手段133を挟んでその両側
に配置されている。
【0032】各光路開閉光学手段83、84、85は、
図13に示したものと同一構成で、棒状の液晶分子が光
軸の周りに90°回転した状態で配向されたツイストネ
マティック(TN)液晶が封入されたλ/2波長板に相
当する液晶パネル134と、2枚の偏光板100、10
1とで構成されている。2枚の偏光板100、101、
S偏光の直線偏光光のみを透過させ、P偏光の直線偏光
光を遮断する。すなわち、光路開閉光学手段83、8
4、85の電極に電界が印加されていないときはR、G
またはBの入射光(S波)は液晶で偏光軸が90°回転
されてP偏光の光に位相変換されるため、その位相変換
された光が偏光板101に入ると、偏光軸が互いに90
°であるため、光は偏光板101を通って出てこない。
しきい値以上の電界を加えると液晶の分子軸が揃うの
で、入射光(S波)は偏光板101に遮られずにそのま
ま出てくることになる。したがって、印加電圧をON、
OFFすることによりR,G,B光の光路を開閉するこ
とができる。また、光路開閉光学手段83、84、85
は、所望のタイミングをもって順次ON、OFF制御さ
れることにより、色分解光学手段82によって分光され
た赤色光91a、緑色光91bおよび青色光91cを透
過遮断し、S偏光の赤色光91a’、緑色光91b’お
よび青色光91c’がこの順番で色合成光学手段86に
シリーズに再入射し、合成される。色合成光学手段86
によってシリーズに合成され合成光は、偏光ビームスプ
リット手段133に入射し、その誘電体多層膜135に
当たって直角に反射し、反射型液晶ライトバルブ132
を照射する。
【0033】反射型液晶ライトバルブ132は、λ/4
波長板に相当する液晶パネルと反射鏡で構成され、色合
成光学手段86によってシリーズに合成された合成光が
入射することにより画像情報を有する光、すなわち映像
光とすると共に、その偏光面を45°回転させ、反射鏡
で反射し再入射する反射映像光の偏光面をさらに45°
回転させる。これによりS偏光からP偏光の映像光に位
相変換され、色合成光学手段133の誘電体多層膜13
5を透過して投射光学系19によりスクリーンに拡大投
射されることにより、カラー画像を再生する。なお、
液晶ライトバルブ132自体は、2つの電極のうちその
一方が透明電極で、他方がミラー電極を構成する点が図
5および図6に示した上記透過型液晶ライトバルブ51
と異なるだけで、その他の構成は全く同様である。
【0034】上記した液晶カラー投射装置130におい
て、光源1を被写体からの光を結像するレンズに置き換
え、反射型液晶ライトバルブ132を撮像素子に置き換
え、投射光学系19およびスクリーンを取り除くと、図
14〜図17に示したカラービデオカメラと同様なカメ
ラが得られることは明かであろう。
【0035】上記した光の分解・合成光学装置30、8
1、131はいずれも色分解、合成光学手段としてダイ
クロイックプリズムを用いたプリズム方式を示したが、
本発明はこれに特定されるものではなく、図23および
図24に示した従来装置と同様にダイクロイックミラー
を用いたミラー方式によっても光の分解・合成光学装置
を構成することができる。
【0036】図22はミラー方式による光の分解・合成
光学装置を用いた液晶カラー投射装置の実施例を示す模
式図で、図23と同一構成部材のものに対しては同一符
号を付して示す。3つの光路開閉光学手段83、84、
85と1つの液晶ライトバルブ51が用いられ、青ダイ
クロイックミラー4と赤ダイクロイックミラー9が色分
解光学手段140を構成し、全反射ミラー6、色混合用
ダイクロイックミラー13、17が色合成光学手段14
1を構成する。光路開閉光学手段83、84、85によ
って分光された赤色、緑色、青色の3原色光は、色合成
光学手段141によってこの順番でシリーズに合成され
た後、液晶ライトバルブ51を照射、透過することで映
像光となり、投射光学系19を介してスクリーン20に
拡大投射され、カラー映像が再生される。なお、光源1
の代わりに結像手段を、液晶ライトバルブ51、投射光
学系19およびスクリーン20の代わりに撮像素子を配
置すれば、ミラー方式によるカラービデオカメラを構成
することができることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る光の分
解・合成光学装置は、光を赤、緑、青の3原色光に分解
し、この色の順番でシリーズに合成するように構成した
ので、この合成光を液晶カラー投射装置に用いた場合、
1つの液晶パネルで映像信号を得ることができるため、
3原色別に液晶パネルを用いて映像信号を得る必要がな
く、装置の低コストを図ることができ、また絵素ずれの
心配がなく組立、調整作業等が簡単かつ容易で、作業性
を向上させることができる。また、光の分解・合成光学
装置をカラービデオカメラに適用した場合には1つの撮
像素子で画像を得ることができるので、3原色別に撮像
素子を設ける必要がなく、装置のコスト低減と組立作業
性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光の分解・合成光学装置を備えた
液晶カラー投射装置の一実施例を示す外観斜視図であ
る。
【図2】同装置の断面図である。
【図3】P/S変換手段の構成を示す図である。
【図4】(a)、(b)はP/S変換手段の動作を示す
図である。
【図5】液晶ライトバルブの要部拡大断面図である。
【図6】同バルブの要部平面図である。
【図7】本発明に係るカラービデオカメラの一実施例を
示す模式図である。
【図8】(a)、(b)はP/S変換手段の動作を示す
図である。
【図9】本発明に係る液晶カラー投射装置の他の実施例
を示す外観斜視図である。
【図10】同装置の断面図である。
【図11】同装置の平面図である。
【図12】図10のA−A線断面図である。
【図13】光路開閉光学手段の拡大断面図である。
【図14】本発明に係るカラービデオカメラの他の実施
例を示す外観斜視図である。
【図15】同カメラの断面図である。
【図16】同カメラの平面図である。
【図17】図15のB−B線断面図である。
【図18】本発明に係る液晶カラー投射装置のさらに他
の実施例を示す外観斜視図である。
【図19】同装置の断面図である。
【図20】同装置の平面図である。
【図21】図19のC−C線断面図である。
【図22】ミラー方式を採用した光の分解・合成光学装
置を用いた液晶カラー投射装置の実施例を示す模式図で
ある。
【図23】液晶カラー投射装置の従来例を示す模式図で
ある。
【図24】パネルと偏光板の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 リフレクタ 4、11 分光用ダイクロイックミラー 7、12、15 液晶パネル 13、17 合成用ダイクロイックミラー 19 投射光学系 20 スクリーン 28 液晶カラー投射装置 30 光の分解・合成光学装置 31 偏光ビームスプリット手段 32 色分解・合成光学手段 33、34、35 P/S変換手段 38 P波 39 S波 43 液晶パネル 44 反射鏡 45 透過型液晶ライトバルブ 70 カラービデオカメラ 76 レンズ 77 撮像素子 80 カラービデオカメラ 81 光の分解・合成光学装置 86 色合成光学手段 87、88、89 直角プリズム 132 反射型液晶ライトバルブ 133 偏光ビームスプリット手段

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を赤色、緑色、青色からなる3原色光
    に分光する色分解光学手段と、この色分解光学手段によ
    って分光された3原色光を赤色、緑色、青色の順に所望
    のタイミングでそれぞれ透過遮断または時分割する3つ
    の光路開閉光学手段とを備え、前記光路開閉光学手段を
    透過した赤色、緑色、青色の3原色光をこの順番でシリ
    ーズに合成することを特徴とする光の分解・合成光学装
    置。
  2. 【請求項2】 光を透過直線偏光光(P波)と反射直線
    偏光光(S波)に分光する分光光学手段と、この分光光
    学手段によって分光された透過直線偏光光(P波)また
    は反射直線偏光光(S波)のいずれか一方を、赤色、緑
    色、青色からなる3原色光に分光する色分解・合成光学
    手段と、この色分解・合成光学手段によって分光された
    3原色光を赤色、緑色、青色の順に、所望のタイミング
    でそれぞれ時分割すると共にその偏光面を90°回転さ
    せて反射し、前記色分解・合成光学手段にシリーズに再
    入射させる3つのP/S変換手段とを備え、前記光分解
    ・合成光学手段は赤色、緑色、青色の順で再入射する3
    原色反射偏光光をシリーズに合成することを特徴とする
    光の分解・合成光学装置。
  3. 【請求項3】 光を赤色、緑色、青色からなる3原色光
    に分光する色分解光学手段と、この色分解光学手段によ
    って分光された3原色光を赤色、緑色、青色の順に所望
    のタイミングでそれぞれ透過遮断すると共に直線偏光光
    (P波又はS波)に変換する3つの光路開閉光学手段
    と、光路開閉光学手段を透過した赤色、緑色、青色の3
    原色光をこの順番でシリーズに合成する色合成光学手段
    を備えたことを特徴とする光の分解・合成光学装置。
  4. 【請求項4】 光を赤色、緑色、青色からなる3原色光
    に分光する色分解光学手段と、この色分解光学手段によ
    って分光された3原色光を赤色、緑色、青色の順に所望
    のタイミングでそれぞれ透過遮断すると共に直線偏光光
    (P波又はS波)に変換する3つの光路開閉光学手段
    と、光路開閉光学手段を透過した赤色、緑色、青色の3
    原色光をこの順番でシリーズに合成する色合成光学手段
    と、この色合成光学手段の出射面側に配置された分光光
    学手段を備えたことを特徴とする光の分解・合成光学装
    置。
  5. 【請求項5】 光を赤色、緑色、青色からなる3原色光
    に分光する色分解光学手段と、この色分解光学手段によ
    って分光された3原色光をそれぞれ所望のタイミングで
    透過遮断する3つの光路開閉光学手段と、この光路開閉
    光学手段を透過した赤色、緑色、青色の3原色光をこの
    順番でシリーズに合成する色合成光学手段を備えたこと
    を特徴とする光の分解・合成光学装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、3、4のうちの何れか1つに
    記載の光の分解・合成光学装置において、色分解光学手
    段と色合成光学手段は、それぞれ赤反射ダイクロイック
    多層膜および青反射ダイクロイック多層膜をX字状に交
    差させたダイクロイックプリズムであることを特徴とす
    る光の分解・合成光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の光の分解・合成光学装
    置において、色分解・合成手段は、赤反射ダイクロイッ
    ク多層膜および青反射ダイクロイック多層膜をX字状に
    交差させたダイクロイックプリズムであることを特徴と
    する光の分解・合成光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の光の分解・合成光学装置
    において、色分解光学手段および色合成光学手段は、3
    原色光のうちの反射すべき光の色に応じた反射ダイクロ
    イック多層膜を有するダイクロイックミラーであること
    を特徴とする光の分解・合成光学装置。
  9. 【請求項9】 請求項1、3〜5のうちのいずれか1つ
    に記載の光の分解・合成光学装置において、光路開閉光
    学手段は、液晶シャッタで構成されていることを特徴と
    する光の分解・合成光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の光の分解・合成光学装
    置において、P/S変換手段は、λ/4波長板に相当す
    る液晶パネルと反射鏡で構成されていることを特徴とす
    る光の分解・合成光学装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の光の分解・合成光学
    装置において、液晶は一方の電極がITO等の透明電
    極、他方の電極がAl等のミラー電極でサンドイッチ状
    に形成されていることを特徴とする光の分解・合成光学
    装置。
  12. 【請求項12】 回転放物体等のリフレクタを備えた光
    源と、この光源からの光を3原色光に分解し、シリーズ
    に合成する上記請求項1〜5のうちのいずれか1つに記
    載の光の分解・合成光学装置と、この光の分解・合成光
    学装置の出射面に対向して配置され、カラー映像情報を
    構成する赤信号、緑信号および青信号の画像を順次、赤
    フィールド、緑フィールド、青フィールドの順番に表示
    する液晶ライトバルブと、この液晶ライトバルブによっ
    て形成されたフィールド順次カラー映像をスクリーンに
    拡大投射する投射光学系とを備えたことを特徴とする液
    晶カラー投射装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の液晶カラー投射装
    置において、液晶ライトバルブは、透過型または反射型
    からなるTFT等のアクティブマトリクス駆動型液晶パ
    ネルであることを特徴とする液晶カラー投射装置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の液晶カラー投射装
    置において、液晶ライトバルブは、透過型または反射型
    からなる単純マトリクス駆動型液晶パネルであることを
    特徴とする液晶カラー投射装置。
  15. 【請求項15】 結像手段と、この結像手段を経由して
    導かれる自然光を3原色光に分解し、シリーズに合成す
    る上記請求項1〜5のうちの何れか1つに記載の光の分
    解・合成光学装置と、この光の分解・合成光学装置の出
    射面に対向して前記結像手段によって結像される位置に
    配設された撮像素子とを備えたことを特徴とするカラー
    ビデオカメラ。
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