JP2003241193A - 照明装置および表示装置 - Google Patents

照明装置および表示装置

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JP2003241193A JP2002039220A JP2002039220A JP2003241193A JP 2003241193 A JP2003241193 A JP 2003241193A JP 2002039220 A JP2002039220 A JP 2002039220A JP 2002039220 A JP2002039220 A JP 2002039220A JP 2003241193 A JP2003241193 A JP 2003241193A
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健司 亀山
Ikuo Kato
幾雄 加藤
Kazuya Miyagaki
一也 宮垣
Keishin Aisaka
敬信 逢坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用効率の向上を図ることができるようにす
る。 【解決手段】 光源部1から出射されて開口部6を介し
てロッド型光学素子3に入射された光をロッド型光学素
子3によって光量を均一化して出射させ、ロッド型光学
素子3の出射面側から出射された偏光のうち各選択波長
領域の波長選択性に応じて位相差を生じて波長選択性位
相差手段8を透過した特定波長以外の波長の光を反射型
偏光分離手段9によって入射面側に反射させ、光反射手
段7によって再びロッド型光学素子3の出射面側へ反射
させるようにした。これにより、特定波長域以外の波長
域の光を再度波長選択性位相差手段8に入射させること
が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明装置および表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、データないしテレビジョン等の
画像表示用の拡大投影装置やヘッドマウントディスプレ
イ等に広く使用され、光源部から出射した光により画像
表示素子を照明し、この画像表示素子の画像情報を拡大
表示するようにした表示装置がある。
【0003】このような表示装置には、例えば、図20
に示すように、光源部100から照射した光をダイクロ
イックミラー101によりR,G,Bの各色の光に分光
し、ミラー102やレンズ103を介して液晶パネル等
のライトバルブ104にそれぞれ照射し、各ライトバル
ブ104を透過した光をダイクロイックプリズム105
により合成して、投射レンズ106により拡大してスク
リーン107等に照射することで画像を表示させるよう
にした3板式の表示装置108がある。
【0004】しかし、図20に示すような3板式の投射
装置(表示装置)では、R,G,Bの各色に分光した光毎
に光路を確保しなくてはならないため表示装置108が
大型化してしまったり、光源部100から照射した光を
一旦R,G,Bの各色に分光した後再度合成するために
構造が複雑化してしまったり、3枚のライトバルブ10
4を必要とするために高コスト化してしまったりする等
の不具合がある。
【0005】これに対し、従来では、例えば、各色の光
に応じた複数種のカラーフィルタを単一のライトバルブ
の各画素に対応させて設け、ライトバルブの動作によっ
て透過させる光の色および画像を制御することで、装置
の小型化を図るようにしたマイクロカラーフィルター方
式の表示装置がある。
【0006】また、例えば、特開平4−60538号公
報に開示されているように、入射角に応じて異なる方向
に光を透過させるマイクロレンズに対して、ダイクロイ
ックミラーをR,G,Bの各色の光に対応させてそれぞ
れ所定の角度で傾斜配置し、ダイクロイックミラーを介
してマイクロレンズから出射された光をライトバルブに
入射させるようにした表示装置や、特許第286410
3号に開示されているように、特定偏光成分の光をそれ
ぞれ異なる方向に偏光回析するホログラム素子を介して
出射された光をライトバルブに入射させるようにした表
示装置等が開示されている。
【0007】他にも、例えば、実開平4−103083
号公報、特表2000−510961に開示されている
ようなフィールドシーケンシャル方式の表示装置や、特
開平6−319848号公報に開示されているようなカ
ラースクロール方式の表示装置がある。
【0008】図21に示すように、実開平4−1030
83号公報に開示されている表示装置111は、R,
G,Bの各色に応じた画像を切替表示するライトバルブ
104の画像切替のタイミングに同期させて、R,G,
Bの各色に応じた複数のカラーフィルタが周期的に設け
られた回転カラーフィルタ110を回転させ、回転カラ
ーフィルタ110を介して出射された光をライトバルブ
104に入射させる。特表2000−510961に開
示されている表示装置は、位相差板が組み合わされたラ
イトバルブを色毎に光軸方向に組み合わせた色選択性光
変調器の各ライトバルブでの画像切替によって多色表示
を行わせる。図22に示すように、特開平6−3198
48号公報に開示されている表示装置112は、光源部
100から照射される白色光をダイクロイックミラー1
13によってR,G,Bの3色に分光し、分光された各
色の光が照射されるキュービックプリズム114を回転
させることによってライトバルブを偏光走査する。
【0009】加えて、Society for Information Displ
ay 2001 International Symposium,Digest of Technica
l Papers,p1076に開示されているように、光源部から出
射されてロッドレンズに設けられた開口部から入射され
た光を、ロッドレンズで均一化した後に、螺旋状のフィ
ルターパターンを有する回転ダイクロイックフィルター
を介して、ライトバルブ(デジタルミラーデバイス)に照
射するようにした表示装置がある。該技術によれば、ロ
ッドレンズの入射面の開口部以外の部分に鏡面加工を施
し、回転ダイクロイックフィルターから反射された光を
ロッドレンズで往復させて再度回転ダイクロイックフィ
ルターに入射させることで、光の再利用を行うようにし
ている。
【0010】これらのような表示装置によれば、単一の
ライトバルブによって各色の画像を表示することが可能
になるので、装置の小型化を図ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うに、各色の光に応じた複数種のカラーフィルタを単一
のライトバルブの各画素に対応させて設けた表示装置で
は、装置の小型化を図ることができるが、目的としない
波長領域の光はカラーフィルタによって吸収されるた
め、光量の損失が大きい。
【0012】この点、特開平4−60538号公報や特
許第2864103号に開示された技術では、光量の損
失を抑制して装置の小型化を図ることができるが、ライ
トバルブの画素数に対する実際の表示画素数が分光する
色数に応じて減少してしまう。例えば、白色光をR,
G,Bの3色に分光する場合、各色の実際の表示画素数
は、ライトバルブの画素数に対して1/3となってしま
う。
【0013】この対策として、ライトバルブの画素数を
増加させることにより表示させる画素数を増やすことが
考えられるが、実際の技術的には容易ではない。
【0014】また、別の対策として、ライトバルブの表
示面積を変えず画素を高密度化することにより表示させ
る画素数を増やすことが考えられるが、ライトバルブに
おける配線やスイッチング素子の寸法の制約等から、画
素の開口率が高密度化に伴って低下するため、光の利用
効率が低下してしまう。また、ライトバルブの加工技術
的にも高精細化には限界があるため、実用的ではない。
【0015】また、ライトバルブの精細度を変えず、ラ
イトバルブ自体の表示面積を増やす方法もあるが、表示
面積の大きなライトバルブは加工に際して欠陥が発生し
やすくなるため、表示面積の増加に伴って歩留まりが低
下し、非常にコストが高くなったり、光学部品の大型化
によってコスト上昇を招いたりしてしまう。
【0016】これに対し、上述したように、実開平4−
103083号公報(図21参照)や特表2000−51
0961に開示された技術のようにフィールドシーケン
シャル方式を採用した表示装置では、単一のライトバル
ブを用いることによる解像度低下という問題は生じない
が、例えば、R,G,Bの3色の光で表示を行わせる場
合の光の利用効率が、以下に説明する理由により原理上
1/3以下となってしまうため、光利用効率が低い。
【0017】すなわち、実開平4−103083号公報
では、ライトバルブを照明する色以外の色の光が回転カ
ラーフィルターによって反射されてしまうため、光源部
から出射された光を有効に利用することができない。ま
た、特表2000−510961に開示されている技術
では、色選択性光変調器における複数の位相差板が光軸
方向に組み合わされていることから、入射側に配置され
る位相板を透過した光は出射側に配置された位相板によ
って吸収されてしまうため、光源部から出射された光を
有効に利用することができない。
【0018】また、上述したように、特開平6−319
848号公報に開示されている表示装置では、光学素子
等による実際の光量損失を除いては、フィールドシーケ
ンシャル方式のように非選択色光を損失することがない
ため、高い光利用効率を得ることが可能であるが、キュ
ービックプリズムを回転させてライトバルブを走査する
ために装置が大型化してしまう。
【0019】加えて、上述したように、Society for I
nformation Display 2001 International Symposium, D
igest of Technical Papers,p1076に開示されている技
術では、光の再利用により利用効率を高くすることが可
能で、比較的小型の表示装置を得ることができるが、回
転ダイクロイックフィルターのパターンが複雑であるた
め、蒸着多層膜をパターン形成することで回転ダイクロ
イックフィルターを製造しなければならない。このた
め、回転ダイクロイックフィルターのコストが高くなっ
てしまう。
【0020】また、該技術では、液晶表示素子のような
偏光照明を必要とするライトバルブを用いる場合、入射
光を直線偏光で入射させたとしても、ロッドレンズによ
る偏光度低下により表示装置される画像のコントラスト
が低下してしまう。
【0021】この対策として、光をランダム偏光で入射
させ、回転ダイクロイックフィルターの出射側に偏光変
換素子を設けることが考えられるが、一般的に、ライト
バルブと回転ダイクロイックフィルターとは光学的に共
役とする必要があるため、通常用いられる偏光ビームス
プリッタと1/2波長板を組み合わせた偏光変換素子で
は正確な結象が得られなくなってしまう。
【0022】さらに、回転ダイクロイックフィルター
は、モーターを始めとする機械的動作部の動作によって
回転されるため、稼動時には機械ノイズが発生してしま
う。
【0023】本発明は、光利用効率の向上を図ることが
できる照明装置および表示装置を得ることを目的とす
る。
【0024】本発明は、光利用効率の向上を図るととも
に色分離特性の向上を図ることができる照明装置および
表示装置を得ることを目的とする。
【0025】本発明は、光利用効率の向上を図るととも
に静寂性に優れた照明装置および表示装置を得ることを
目的とする。
【0026】本発明は、光利用効率の向上および小型化
を図ることができる照明装置および表示装置を得ること
を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の照
明装置は、偏光を出射する光源部と、前記光源部から出
射された光量を均一化して出射面から出射するロッド型
光学素子と、前記ロッド型光学素子の入射面側に設けら
れて前記光源から出射された偏光を透過させる開口部
と、前記ロッド型光学素子の出射面側に設けられて特定
波長域の光に対して1/2波長板として作用するととも
に別の特定波長領域の光を透過する波長選択性を有する
複数の選択波長領域を複数種類の特定波長域に対応付け
て備える波長選択性位相差手段と、前記波長選択性位相
差手段の出射面側に設けられて所定方向に偏光する直線
偏光を透過させるとともにこの直線偏光に直交する偏光
方向の光を入射面側に反射する反射型偏光分離手段と、
前記ロッド型光学素子の入射面側で前記開口部とは異な
る位置に設けられて前記反射型偏光分離手段から反射さ
れた光を出射面側へ反射する光反射手段と、を具備す
る。
【0028】したがって、光源部から出射されて開口部
を介してロッド型光学素子に入射された偏光のうち、各
選択波長領域の波長選択性に応じて位相差を生じて波長
選択性位相差手段を透過した特定波長の光が、ロッド型
光学素子の出射面側から偏光量が均一化されて出射さ
れ、該特定波長以外の波長の光が反射型偏光分離手段に
よって入射面側に反射されて光反射手段によって再びロ
ッド型光学素子の出射面側へ反射される。
【0029】請求項2記載の発明は、請求項1記載の照
明装置において、前記反射型偏光分離手段は、前記波長
選択性位相差手段の作用により1/2波長の位相差が生
じた波長域の偏光を前記所定方向に偏光する直線偏光と
して透過させる。
【0030】したがって、波長選択性位相差手段の作用
により1/2波長の位相差が生じた波長域の偏光が反射
型偏光分離手段を透過する。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の照明装置において、前記反射型偏光分離手段から
の反射光路上であり前記開口部を透過した光が前記反射
型偏光分離手段に到達する光路とは異なる位置に設けら
れて、前記開口部を透過して前記反射型偏光分離手段に
向かう光と、前記波長選択性位相差手段と前記反射型偏
光分離手段との界面で入射側に反射された光との位相差
を低減する位相差調整手段を具備する。
【0032】したがって、開口部を透過して反射型偏光
分離手段に向かう光と、波長選択性位相差手段と反射型
偏光分離手段との界面で入射側に反射された光との位相
差が、位相差調整手段によって低減される。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項3記載の照
明装置において、前記位相差調整手段は、前記波長選択
性位相差手段の遅相軸に対して略直交する遅相軸を有し
て、前記反射型偏光分離手段からの反射光の波長域に対
する前記波長選択性位相差手段の位相差と略等しい位相
差を有する。
【0034】したがって、開口部を透過して反射型偏光
分離手段に向かう光と、波長選択性位相差手段と反射型
偏光分離手段との界面で入射側に反射された光との位相
差がキャンセルされる。
【0035】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
または4記載の照明装置において、前記波長選択性位相
差手段を透過した光が照射される被照射体に対する前記
波長選択性位相差手段の各選択波長領域を透過した各光
の照射位置を変位させる変位手段を具備する。
【0036】したがって、波長選択性位相差手段の各選
択波長領域を透過した光の結像位置が、変位手段によっ
て被照射体上で変位される。
【0037】請求項6記載の発明は、請求項5記載の照
明装置において、前記変位手段は、前記被照射体に対し
て前記波長選択性位相差手段を変位させることにより前
記被照射体に対する前記各光の照射位置を変位させる。
【0038】したがって、変位手段によって、被照射体
に対して波長選択性位相差手段が変位されることによっ
て被照射体に対する各光の照射位置が変位される。
【0039】請求項7記載の発明は、請求項5記載の照
明装置において、前記変位手段は、前記波長選択性位相
差手段に対して前記被照射体を変位させることにより前
記被照射体に対する前記各光の照射位置を変位させる。
【0040】したがって、変位手段によって、波長選択
性位相差手段に対して被照射体が変位されることによっ
て被照射体に対する各光の照射位置が変位される。
【0041】請求項8記載の発明は、請求項5の照明装
置において、前記波長選択性位相差板を透過して前記被
照射体に照射される光路上に設けられる中間光学素子を
具備し、前記変位手段は、前記波長選択性位相差板およ
び前記被照射体に対して前記中間光学素子を変位させる
ことにより前記被照射体に対する前記各光の照射位置を
変位させる。
【0042】したがって、変位手段によって、波長選択
性位相差板および被照射体に対して光学素子が変位され
ることによって被照射体に対する各光の照射位置が変位
される。
【0043】請求項9記載の発明は、請求項5記載の照
明装置において、前記波長選択性位相差板を透過して前
記被照射体に照射される光路上に設けられて電圧の印加
により入射された光の光路をシフトさせる電気光学素子
を具備し、前記変位手段は、前記電気光学素子に電圧を
印加することにより前記波長選択性位相差手段の各選択
波長領域を透過した各光の照射位置を変位させる。
【0044】したがって、変位手段によって、電気光学
素子に電圧が印加されることによって電気光学素子に入
射された光の光路が電気的にシフトされる。
【0045】請求項10記載の発明は、請求項5記載の
照明装置において、前記波長選択性位相差手段は各選択
波長領域の分割パターンを変更可能な分割パターン変更
手段を具備し、前記変位手段は、前記分割パターン変更
手段による各選択波長領域の分割パターンを変更させる
ことにより前記被照射体に対する前記各光の照射位置を
変位させる。
【0046】したがって、波長選択性位相差手段におけ
る各選択波長領域の分割パターンを変更することで被照
射体に対する各光の照射位置が変位される。
【0047】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の照明装置において、前記分割パターン変更手段は、特
定波長域の光に対して位相差を与える位相板と二次元的
に配列された複数の液晶素子を備える液晶パネルとを組
み合わせることにより構成され、前記変位手段は、各前
記液晶素子が備える電極に対して選択的に電圧を印加す
ることで各選択波長領域の分割パターンを変更させる。
【0048】したがって、液晶パネルを構成する各液晶
素子の電極に対して選択的に電圧を印加することによ
り、電圧が印加された液晶素子に入射された光の偏光面
が該当する特定選択波長領域の分割パターンで選択的に
変調される。
【0049】請求項12記載の発明は、請求項1ないし
11のいずれか一に記載の照明装置において、前記光源
部から出射された偏光を前記開口部で集光して前記ロッ
ド型光学素子に入射させる集光光学系を具備する。
【0050】したがって、光源部から出射された偏光
は、集光光学系によって開口部に集光されてロッド型光
学素子に入射される。
【0051】請求項13記載の発明は、請求項1ないし
12のいずれか一に記載の照明装置において、前記反射
型偏光分離手段は、ワイヤグリッド型光学素子である。
【0052】したがって、薄型の偏光子であるワイヤグ
リッド型光学素子を用いることにより、波長選択性位相
差手段と反射型偏光分離手段との距離を短くすることが
可能になる。
【0053】請求項14記載の発明の表示装置は、請求
項1ないし13のいずれか一に記載の照明装置と、二次
元的に配列された複数の画像表示素子を有し、各画像表
示素子の光学特性を選択的に変化させることにより前記
照明装置から出射される光が照射される光の色に応じた
画像情報をこの光が照射される照射領域に形成する被照
射体と、前記被照射体に形成される画像を拡大表示する
レンズと、を具備する。
【0054】したがって、請求項1ないし13のいずれ
か一に記載の発明の作用を有する光利用効率の高い表示
装置を提供することが可能になる。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態につい
て図1および図2を参照して説明する。本実施の形態
は、照明装置への適用例を示す。
【0056】図1は、本発明の第一の実施の形態の照明
装置を概略的に示すブロック図である。照明装置Aは、
偏光を出射する光源部1と、光源部1から出射された偏
光が入射されるロッド型光学素子3とを備えている。
【0057】本実施の形態の光源部1は、ランプ光源4
と集光光学系としての楕円型リフレクタ5とランプ光源
4から出射された光を直線偏光化する偏光手段2とを組
み合わせることにより構成されている。光源部1から出
射される光自体が偏光している場合には、偏光手段2を
省略することができる。
【0058】なお、集光光学系としては、図1に示すよ
うな楕円型リフレクタ5に限るものではなく、例えば、
ランプ光源4から出射された光束を平行光束とする図示
しない放物型リフレクタと平行光束を集光させる図示し
ないコンデンサレンズと組み合わせて集光させる集光光
学系や、非球面形状のリフレクタにより発散光または収
束光とした後にこれとは別のレンズによって集光させる
集光光学系(いずれも図示せず)を用いることもできる。
また、これらのリフレクタを用いずに、通常のガラスレ
ンズ、プラスチックレンズ、さらに回折格子やホログラ
ム等を集光光学系として用いてもよい。
【0059】また、集光光学系は必要に応じて適宜設け
られるものであり、例えば、半導体レーザーや発光ダイ
オード等の小径光源を光源として用いた場合には、この
ような集光光学系は必ずしも必要ではない。
【0060】公知の技術であるため図示および説明を省
略するが、偏光手段2としては、例えば、後述する反射
型偏光分離手段としての反射型偏光分離素子9と同様の
反射型偏光手段や吸収型偏光板あるいは偏光ビームスプ
リッタ等に加えて、偏光ビームスプリッタと位相差板と
を組み合わせた偏光変換素子、および、偏光変換素子と
他の偏光手段とを組み合わせることによって形成される
偏光手段等も好ましく用いられる。
【0061】ロッド型光学素子3としては、例えば、ガ
ラスロッドやカライドスコープ等が用いられる。
【0062】ロッド型光学素子3の光源部1側の面(以
降、入射面とする)には、光源部1から出射された光束
をロッド型光学素子3へ向けて透過させる開口部6が設
けられている。開口部6とロッド型光学素子3との断面
積から決定される開口率は、光源部1の近視野形状と遠
視野形状、および、被照明物体の大きさと照明角度分布
への仕様、および、後述する反射型偏光分離素子9の反
射率と透過率、戻り光の反射率等から、最大効率になる
ように最適化されている。開口部6の開口率は、70〜
98%に設定されていることが好ましく、80〜95%
に設定されていることがより好ましい。
【0063】ところで、本実施の形態のようにランプ光
源4と楕円型リフレクタ5とを組み合わせた光源部1を
用いた場合、ランプ光源4から出射される光は、ロッド
型光学素子3の開口部6に対して大きくなるため、ラン
プ光源4から出射された光を集光して入射させる集光光
学系が必要となる。本実施の形態では、楕円型リフレク
タ5によって集光光学系が実現されている。これによ
り、ロッド型光学素子3の開口部6に対して大きい光を
発する光源を用いた場合にも、光利用効率の向上を図る
ことができる。
【0064】ロッド型光学素子3の入射面側には、開口
部6以外の少なくとも一部に、光反射手段7が設けられ
ている。本実施の形態の光反射手段7は、ロッド型光学
素子3の入射面の開口部6以外の部分に設けられた金属
層によって実現されている。これにより、製造の容易性
および良好な反射効率を確保することができる。金属層
は、例えば、蒸着法等を用いて、ロッド型光学素子3の
入射面に単層ないし多層膜の金属反射膜を成膜すること
によって形成することができる。
【0065】ロッド型光学素子3の光源部1と反対側の
面(以降、出射面とする)には、特定波長域の照明光に対
して実質的に1/2波長板として作用する波長選択性位
相差手段としての波長選択性位相差板8が設けられてい
る。波長選択性位相差板8は、それぞれ異なる特定波長
域の光を透過させる波長選択性を有する波長選択性位相
差板8B,8G,8Rによって複数の領域に分割されて
いる。これによって、波長選択性位相差板8は、複数の
分光特性を有する。本実施の形態では、波長選択性位相
差板8Bは、青の光に対しては位相差を生ぜず緑と赤に
対して1/2波長板として作用する。波長選択性位相差
板8Gは、緑の光に対しては位相差を生ぜず青と赤に対
して1/2波長板として作用する。波長選択性位相差板
8Rは、赤の光に対しては位相差を生ぜず青と緑に対し
て1/2波長板として作用する。
【0066】波長選択性位相差板8としては、例えば、
市販されているカラーセレクト(商品名:米国カラーリ
ンク社)のように、複数の位相差板の各遅相軸をずらし
て重ね合わせた積層型位相差板を用いることで、高い色
純度とシャープな波長特性および高い偏光特性を付与す
ることができる。なお、カラーセレクトについては、U
SP第5953083号に開示されているため、ここで
は説明を省略する。
【0067】本実施の形態の波長選択性位相差板8は、
波長選択性位相差板8B,8G,8Rを、ロッド型光学
素子3の光軸方向に対して直交する方向に配列すること
により、ロッド型光学素子3の光軸方向において分割さ
れている。波長選択性位相差板8の領域分割は、マトリ
クス状の二次元的であってもよいし、ストライプ状の一
次元的であってもよい。なお、波長選択性位相差板8の
領域分割は、一次元的である方が画像表示素子のデータ
書き込みを行い易いため、より好ましい。
【0068】波長選択性位相差板8の分割数は、波長選
択性位相差板の作製方法にも依存するが、例えば、プロ
ジェクタ等の表示装置に適用した場合に、表示装置が備
える画像表示素子の画素数を上限とする範囲内の数に分
割されている。波長選択性位相差板8の分割数が上限を
越えた場合、混色を生ずることになる。
【0069】波長選択性位相差板8は、利用する波長域
の光に対応する波長選択性位相差板8B,8G,8Rを
一つずつ含むアレイ群を「一組」とした場合に、利用す
る波長域の光に応じた波長選択性を有する各波長選択性
位相差板8B,8G,8Rが、ロッド型光学素子3から
出射された光の照射領域中に、少なくとも一組以上存在
するように配列されている。
【0070】本実施の形態では、典型的な赤、緑、青の
光の3原色を利用するものとし、赤、緑、青の波長域の
光に対応した3つの波長選択性位相差板8B,8G,8
Rによって構成されるアレイ群が「一組」とされ、この
「組」が、ロッド型光学素子3から出射された光の照明
領域内に存在する。
【0071】なお、アレイ群は、照射領域内に一組以上
存在することが好ましいが、これに限るものではない。
【0072】波長選択性位相差板8の出射側には、所望
の偏光方向の直線偏光を透過し、該直線偏光に直交する
偏光方向の光を反射する性質を有する反射型偏光分離素
子9が設けられている。反射型偏光分離素子9は、波長
選択性位相差板8から出射される二つの直交する出射直
線偏光のうち、位相差を生じることなくロッド型光学素
子3から出射された偏光と同じ偏光面の光を透過させ、
この光に直交する偏光を反射するように配置されてい
る。すなわち、反射型偏光分離素子9は、反射型偏光分
離素子9の透過軸が、波長選択性位相差板8の透過軸と
等しくなるように配置されている。
【0073】反射型偏光分離素子9としては、例えば、
図2に示すような偏光ビームスプリッタ10を用いるこ
とができる。偏光ビームスプリッタ10は、図2に示す
ように、偏光分離膜11aを有する偏光ビームスプリッ
タプリズム11と反射ミラー12とから構成されてい
る。本実施の形態では、反射型偏光分離素子9としての
偏光ビームスプリッタ10が、入射s偏光を偏光分離膜
11aおよび反射ミラー12で偏光反射させて入射側か
ら出射し、p偏光を出射側へ透過させるように配置され
ている。
【0074】なお、本実施の形態の反射型偏光分離素子
9は、入射s偏光を偏光分離膜11aおよび反射ミラー
12で偏光反射させて入射側から出射し、p偏光を出射
側へ透過させるように偏光ビームスプリッタ10を配置
するようにしたが、これに限るものではなく、偏光ビー
ムスプリッタ10の光軸に対する配置方向により、p偏
光を反射し、s偏光を透過させることもできる。
【0075】また、本実施の形態では、反射型偏光分離
素子9として偏光ビームスプリッタ10を用いたが、こ
れに限るものではなく、例えば、図示しないホログラム
型反射偏光子を用いてもよい。ホログラム型反射偏光子
は、波長選択性位相差板8の実際の空気中への出射面に
設けられている必要はなく、波長選択性位相差板8から
離間させて配置することもできる。ホログラム型反射偏
光子の場合は、ホログラム型反射偏光子を光軸に対して
傾けることにより光利用効率と選択分離比とを向上させ
ることができるので、より好ましい。
【0076】さらに、本実施の形態では、反射型偏光分
離手段として偏光ビームスプリッタ10を用いたが、こ
れに限るものではなく、例えば、図示しないワイヤグリ
ッド型偏光子を用いてもよい。ここで、ワイヤグリッド
型偏光子とは、例えば、Proflux(商品名:米国
Moxtex社)等のように、ガラス等の基板に0.1μ
m程度のピッチでアルミニウム等の金属がライン形状に
設けられた偏光子である。なお、Profluxについ
ては、米国特許第6,243,199号に開示されてお
り、公知の技術であるため説明を省略する。反射型偏光
分離手段としてワイヤグリッド型偏光子を用いることに
より、極めて薄い反射型偏光分離手段を実現することが
できる。これによって、波長選択性位相差板8とワイヤ
グリッド型偏光子の出射側の面との距離を短くすること
ができるので、混色を生ずることが無く、光利用効率の
向上を図ることができる。
【0077】また、上述した光反射手段7は、光源部1
から出射されて開口部6から入射された光が反射型偏光
分離素子9に直接入射するまでの光路に干渉しない位置
に設けられている。これにより、開口部6から入射され
た光は、反射手段7によって遮られることなく、反射型
偏光分離素子9に入射される。
【0078】加えて、本実施の形態では、ロッド型光学
素子3の入射面側に反射手段7を接触状態で設けたが、
反射手段7の位置はこれに限るものではなく、光源部1
から出射されて開口部6を透過した光が反射型偏光分離
素子9に直接入射するまでの光路に干渉しない位置であ
って、反射型偏光分離素子9からの反射光の光路上の位
置に設けられているものであればよい。
【0079】このような構成において、ランプ光源4か
ら出射された光は、図1に示すように、偏光手段2によ
って直線偏光化されて、開口部6を介してロッド型光学
素子3に入射される。ロッド型光学素子3に入射された
光は、ロッド型光学素子3内で反射を繰り返すことで、
強度分布が均一化されて出射される。
【0080】ロッド型光学素子3から出射された光は、
波長選択性位相差板8に入射される。例えば、波長選択
性位相差板8Gに入射される光Lのうち、緑の光は偏光
方向を変えられることなく波長選択性位相差板8Gを透
過し、その他の光は1/2波長位相差が生じる。
【0081】反射型偏光分離素子9は、反射型偏光分離
素子9の透過軸が波長選択性位相差板8の透過軸と等し
くなるように配置されているため、位相差を生じること
なく波長選択性位相差板8Gを透過した緑の光は、偏光
方向を変えられることなく反射型偏光分離素子9を透過
して外方へ出射される(図1中LG参照)。
【0082】なお、本実施の形態では、波長選択性位相
差板8Gに対する緑の光について具体的に説明したが、
波長選択性位相差板8Bに対する青の光、および、波長
選択性位相差板8Rに対する赤の光についても同様であ
る。
【0083】一方、波長選択性位相差板8Gにより1/
2波長の位相差を生じた青と赤の光は、緑の光に対して
偏光方向が直交しているため、反射型偏光分離素子9に
よって反射され、波長選択性位相差板8を透過して、再
びロッド型光学素子3に入射される。このとき、青と赤
の光は、波長選択性位相差板8を往復で透過するため、
偏光面が180°偏光され入射光と同じ偏光方向の光と
して再度ロッド型光学素子3に入射される(図1中L
R,LB参照)。以降、反射型偏光分離素子9によって
反射されて、再度ロッド型光学素子3に入射された光を
戻り光L’とする。
【0084】なお、本実施の形態では、波長選択性位相
差板8Gが緑の光を透過し青、赤の光を反射する場合に
ついて具体的に説明したが、波長選択性位相差板8Bが
青の光を透過し緑、赤の光を反射する場合、および、波
長選択性位相差板8Rが赤の光を透過し青、緑の光を反
射する場合も同様である。
【0085】戻り光L’のうち光反射手段7に入射され
た戻り光L’は、光反射手段7によって反射されて、再
度波長選択性位相差板8に入射される。
【0086】ここで、戻り光L’が、波長選択性位相差
板8Rに入射した場合、赤と青の光のうち赤の光は位相
差を生じることなく波長選択性位相差板8Rおよび反射
型偏光分離素子9を透過して外方へ出射される(図1中
LR参照)。
【0087】これによって、波長選択性位相差板8と反
射型偏光分離素子9とを組み合わせることで、直線偏光
に対して、ダイクロイックミラーと同様の作用を行わせ
ることができ、光源部1から出射されて直接波長選択性
位相差板8に入射された光のうち、使用されなかった光
を戻り光L’としてロッド型光学素子3内を往復させ、
再度波長選択性位相差板8に入射させることで、光を再
利用することができるので、光利用効率の向上を図るこ
とができる。
【0088】次に、本発明の第二の実施の形態について
説明する。なお、第一の実施の形態と同一部分は同一符
号で示し、説明も省略する。以下、同様とする。
【0089】本実施の形態の波長選択性位相差板8は、
第一の実施の形態の波長選択性位相差板8の作用を反転
させた性質を有しており、青の光に対しては1/2波長
板として作用し緑と赤に対して位相差を生じない波長選
択性位相差板8Bと、緑の光に対しては1/2波長板と
して作用し青と赤に対して位相差を生じない波長選択性
位相差板8Gと、赤の光に対しては1/2波長板として
作用し青と緑に対して位相差を生じない波長選択性位相
差板8Bとによって複数の領域に分割されている。
【0090】反射型偏光分離素子9は、波長選択性位相
差板8が1/2波長板として作用することにより入射光
Lの偏光方向に対して直交方向の偏光を透過させるよう
に設けられている。
【0091】このような構成において、反射型偏光分離
素子9から反射された戻り光L’は、ロッド型光学素子
3において位相差を生じることなく、再び波長選択性位
相差板8に入射される。
【0092】ところで、波長選択性位相差板8を往復す
ることによって、開口部6から波長選択性位相差板8に
直接入射する光Lと波長選択性位相差板8からの戻り光
L’とに位相差を生じた場合、直接入射する光Lと戻り
光L’との偏光状態が一致しなくなるため、直接入射光
Lに対する戻り光L’の偏光度が低下してしまうことが
懸念される。
【0093】本実施の形態では、直接入射光Lと戻り光
L’との偏光状態が一致しているため、偏光度による混
色の発生を防止して、より高い偏光度を維持することが
できる。これによって、より色純度の高い照明光を得る
ことができる。
【0094】次に、本発明の第三の実施の形態について
図3を参照して説明する。本実施の形態は、照明装置へ
の適用例を示す。
【0095】図3は、本実施の形態の照明装置を概略的
に示すブロック図である。本実施の形態の照明装置Bの
ロッド型光学素子3の入射面側には、光反射手段7に加
えて、光反射手段7よりも出射側に位相差調整手段とし
ての位相差調整用位相差板13が設けられている。位相
差調整用位相差板13は、反射型偏光分離素子9で反射
された戻り光が光反射手段7に入射するまでの光路中で
あり、光源部1から開口部6を介して直接反射型偏光分
離素子9に入射される光Lの光路ではない位置に設けら
れている。位相差調整用位相差板13は、波長選択性位
相差板8の遅相軸に対してほぼ直交する方向に遅相軸を
有し、波長選択性位相差板8と略等しい位相差を有して
いる。位相差調整用位相差板13の位相差は、波長選択
性位相差板8に対して、80%〜120%の位相差を有
していることが好ましい。
【0096】なお、本実施の形態の位相差調整用位相差
板13は、λ/2の位相差を有している。
【0097】このような構成において、反射型偏光分離
素子9で反射された戻り光は、波長選択性位相差板8を
往復することによりλの位相差が生じた状態で位相差調
整用位相差板13に入射される。位相差調整用位相差板
13に入射された戻り光は、位相差調整用位相差板13
を透過して反射手段で反射され、再び位相差調整用位相
差板13を透過して波長選択性位相差板8に入射され
る。
【0098】本実施の形態の位相差調整用位相差板13
は、λ/2の位相差を有しているため、位相差調整用位
相差板13を往復した光は、位相差調整用位相差板13
に入射する前後でλの位相差を生じる。
【0099】これにより、波長選択性位相差板8を往復
することにより生じる偏光の位相差が、位相差調整用位
相差板13を往復することにより生じる位相差によって
キャンセルされるので、波長選択性位相差板8を往復す
ることにより生じる偏光の位相差を光学的に補償するこ
ととができる。
【0100】これによって、戻り光が再度波長選択性位
相差板8に入射する際の偏光度を上げることができるの
で、光利用効率の向上を図るとともに、高い色純度の照
明光を得ることができる。
【0101】なお、本実施の形態では、第一の実施の形
態の照明装置Aに対して位相差調整用位相差板13を設
けるようにしたが、これに限るものではなく、第二の実
施の形態の照明装置Bに位相差調整用位相差板13を設
けてもよい。これによって、例えば、波長選択性位相差
板8の性能が不完全であった場合等に、この不完全さに
起因して戻り光に位相差が生じた場合にもこれをキャン
セルすることが可能となるため、同様の作用を得ること
ができ、より高い色純度の照明光および高い色純度の表
示装置を得ることができる。
【0102】次に、本発明の第四の実施の形態について
図4を参照して説明する。本実施の形態は、表示装置と
してプロジェクタへの適用例を示す。
【0103】図4は、本実施の形態のプロジェクタを概
略的に示すブロック図である。本発明の第四の実施の形
態のプロジェクタを概略的に示すブロック図である。本
実施の形態のプロジェクタ20は、照明装置Cと、リレ
ーレンズ21と、被照射体としての反射型液晶表示パネ
ル22と、偏光ビームスプリッタ23と、レンズとして
の投射レンズ24と、を備えている。波長選択性位相差
板8と反射型液晶表示パネル22とは、リレーレンズ2
1により光学的に共役の関係におかれている。
【0104】公知の技術であるため説明を省略するが、
反射型液晶表示パネル22は、二次元的に配列された複
数の液晶素子(画像表示素子)によって構成されており、
図示しない表示制御装置によって駆動制御される。表示
制御装置は、照明装置Cから出射される光の色と照射位
置とに応じた画像データを表示するように、複数の液晶
素子に対して選択的に電圧を印加する。
【0105】また、同様に、公知の技術であるため説明
を省略するが、液晶素子の駆動方法は、液晶素子に対し
て直接制御電圧を印加するようにしてもよいし、トラン
ジスタなどのアクティブ素子を液晶素子に直結してこの
アクティブ素子を介して液晶素子を駆動するようにして
もよい。
【0106】偏光ビームスプリッタ23は、照明装置C
から出射される特定方向の偏光を反射型液晶表示パネル
22方向へ向けて偏光反射するとともに、反射型液晶表
示パネル22から反射された光を透過させる偏光分離膜
23aを有している。
【0107】照明装置Cは、図1に示す照明装置Aに加
えて、光源部1と偏光手段2との間に設けられて、光源
部1から出射された光に対してλ/4の位相差を生じさ
せるλ/4波長板25を備えている。偏光手段2に対し
ては、λ/4波長板25によりλ/4の位相差が生じた
光が入射される。
【0108】図4中、26は、投射レンズ24を透過し
た光が結像されるスクリーンである。
【0109】このような構成において、照明装置Cから
出射された光は、偏光ビームスプリッタ23の作用によ
り反射型液晶表示パネル22方向へ向けて偏光反射され
る。
【0110】反射型液晶表示パネル22に入射された光
は、反射型液晶表示パネル22によって反射され、偏光
ビームスプリッタ23を透過し、投射レンズ24を介し
てスクリーン26に向けて照射される。このとき、反射
型液晶表示パネル22は、表示制御装置によって、照明
装置Cから出射される光の色と照射位置とに応じた画像
データを表示するように駆動制御されているため、スク
リーン26上には、反射型液晶表示パネル22に表示さ
れた画像が照明装置Cから出射される光の色で表示され
る。
【0111】これによって、照明装置Cを用いることに
より、色分離特性の高い光をスクリーン26を投射する
ことができるため、鮮明な画像を表示することができ
る。
【0112】なお、本実施の形態では、照明装置Cを用
いたが、これに限るものではなく、第一の実施の形態の
照明装置Aや第三の実施の形態の照明装置Bのように位
相差を調整する機能ないし手段を有する照明装置(図3
参照)を用いてもよい。
【0113】次に、本発明の第五の実施の形態について
図5ないし図7を参照して説明する。本実施の形態は、
表示装置としてプロジェクタへの適用例を示す。
【0114】図5は、本実施の形態のプロジェクタを概
略的に示すブロック図である。本実施の形態のプロジェ
クタ30は、照明装置Dと、リレーレンズ21と、反射
型液晶表示パネル22と、偏光ビームスプリッタ23
と、投射レンズ24と、を備えている。
【0115】照明装置Dは、図1に示す照明装置Aに加
えて、光源部1と偏光手段2との間に設けられて、光源
部1から出射された光に対してλ/4の位相差を生じさ
せるλ/4波長板25を備えている。偏光手段2に対し
ては、λ/4波長板25によりλ/4の位相差が生じた
光が入射される。
【0116】また、照明装置Dは、ロッド型光学素子3
の出射側の面に設けられて、各波長選択性位相差板31
R,31G,31Bが、図6に示すように、R,B,G
の繰り返し単位で光軸に直交する方向に沿ってストライ
プ状に配列された分割パターンを有する波長選択性位相
差手段としての波長選択性位相差板31を備えている。
この波長選択性位相差板31は、各波長選択性位相差板
31R,31G,31Bの繰り返し方向(図5中矢印X
方向)に沿って、ロッド型光学素子3および反射型偏光
分離素子9に対して往復動自在に設けられている(図7
参照)。
【0117】さらに、照明装置Dは、波長選択性位相差
板31を図5中矢印X方向に変位させる変位手段32を
備えている。変位手段32としては、例えば、電圧を印
加することにより変位を発生させるピエゾ素子のよう
に、波長選択性位相差板31を電気的に往復動させる手
段ないし機構を用いることができる。また、別に、変位
手段32としては、波長選択性位相差板31を機械的に
往復動させる手段ないし機構を用いることもできる。な
お、波長選択性位相差板31を往復動させる手段ないし
機構については、公知の技術を用いて容易に実現するこ
とができるためここでは説明を省略する。
【0118】本実施の形態においても反射型液晶表示パ
ネル22を駆動制御する図示しない表示制御装置は、照
明装置Dから出射される光の色と照射位置とに応じた画
像データを表示するように、複数の液晶素子に対して選
択的に電圧を印加するが、表示制御装置および変位手段
32は、反射型液晶表示パネル22における各色の光に
応じた画像の表示領域および表示タイミングと、図7
(a)〜(c)に示すように反射型液晶表示パネル22の照
射パターンおよび切り替えタイミングとを同期させるよ
うに動作する。
【0119】このような構成において、スクリーン26
への画像投射に際して照明装置Dから出射される光によ
りある時間において図7(a)に示す照射パターンAで照
射される反射型液晶表示パネル22は、変位手段32に
よって波長選択性位相差板31が往復動されることによ
り、別の時間では図7(b)または図7(c)に示す照射パ
ターンB,Cで照射される。図7(a)〜(c)に示す照射
パターンA,B,Cでは、波長選択性位相差板31Rを
透過した光によって照射される領域22Rと、波長選択
性位相差板31Gを透過した光によって照射される領域
22Gと、波長選択性位相差板31Bを透過した光によ
って照射される領域22Bと、がRBGの繰り返し単位
に準じたストライプ状に配列されている。
【0120】反射型液晶表示パネル22における各色の
光に応じた画像の表示領域および表示タイミングと、図
7(a)〜(c)に示すように反射型液晶表示パネル22を
照射する照射パターンA,B,Cおよび切り替えタイミ
ングとを同期させることで、スクリーン26上に鮮明な
カラー画像を表示することができる。
【0121】なお、本実施の形態では、波長選択性位相
差板31を矢印X方向に往復動させることにより反射型
液晶表示パネル22を照射する照射パターンA,B,C
を切り替えるようにしたが、照射パターンの切り替え方
法はこれに限るものではなく、例えば、図8(a)に示す
ように、波長選択性位相差板31R,31G,31Bに
相当する領域R,G,Bを円盤上に放射状にパターン形
成したり、図8(b)に示すように、波長選択性位相差板
31R,31G,31Bに相当する領域R,G,Bを円
盤上に渦巻き状にパターン形成したりした波長選択性位
相差板33,34を回転させることによっても実現する
ことが可能である。照明装置Dから出射された光は、図
8中Sで示す領域内を照射する。なお、これらのカラー
スクロール方式については、公知の技術であるため説明
を省略する。
【0122】次に、本発明の第六の実施の形態について
図9を参照して説明する。本実施の形態は、表示装置と
してプロジェクタへの適用例を示す。
【0123】図9は、本実施の形態のプロジェクタを概
略的に示すブロック図である。本実施の形態のプロジェ
クタ40は、照明装置Cと、リレーレンズ21と、反射
型液晶表示パネル22と、偏光ビームスプリッタ23
と、投射レンズ24と、を備えている。
【0124】反射型液晶表示パネル22は、偏光ビーム
スプリッタ23側から照射される光の光軸に対して直交
する方向(図9中矢印Y方向)に往復動自在に設けられて
いる。
【0125】プロジェクタ40は、反射型液晶表示パネ
ル22を矢印Y方向に変位させる変位手段41を備えて
いる。変位手段41としては、第五の実施の形態の変位
手段32と同様の各種手段ないし機構を用いることがで
きる。
【0126】本実施の形態においても反射型液晶表示パ
ネル22を駆動制御する図示しない表示制御装置は、照
明装置Cから出射される光の色と照射位置とに応じた画
像データを表示するように、複数の液晶素子に対して選
択的に電圧を印加する。
【0127】表示制御装置および変位手段41は、反射
型液晶表示パネル22における各色の光に応じた画像の
表示領域および表示タイミングと、反射型液晶表示パネ
ル22の照射パターンおよび切り替えタイミングとを同
期させるように動作する。
【0128】このような構成において、スクリーン26
への画像投射に際して、照明装置Cから光を出射すると
ともに、変位手段41によって反射型液晶表示パネル2
2を矢印Y方向にタイミングを同期させて往復動させる
ことにより、反射型液晶表示パネル22における各色の
光に応じた画像の表示領域および表示タイミングと、反
射型液晶表示パネル22を照射する照射パターンおよび
切り替えタイミングとが同期されて、スクリーン26上
に鮮明なカラー画像を表示することができる。
【0129】次に、本発明の第七の実施の形態について
図10を参照して説明する。本実施の形態は、表示装置
としてプロジェクタへの適用例を示す。
【0130】図10は、本実施の形態のプロジェクタを
示すブロック図である。本実施の形態のプロジェクタ5
0は、照明装置Cと、中間光学素子としてのリレーレン
ズ21と、反射型液晶表示パネル22と、偏光ビームス
プリッタ23と、投射レンズ24と、を備えている。
【0131】リレーレンズ21は、波長選択性位相差板
8と反射型液晶表示パネル22との間で、照明装置Cか
ら出射される光の光軸方向に直交する方向(図10中矢
印Z方向)に往復動自在に設けられており、変位手段5
1によって矢印Z方向に往復動される。
【0132】変位手段51は、反射型液晶表示パネル2
2における各色の光に応じた画像の表示位置と、照明装
置Cから出射された各色の光の反射型液晶表示パネル2
2に対する照射位置とのタイミングを同期させるよう
に、リレーレンズ21を往復動させる。
【0133】このような構成において、スクリーン26
への画像投射に際して、照明装置Cから光を出射すると
ともに、変位手段51によってリレーレンズ21を矢印
Z方向にタイミングを同期させて往復動させることによ
り、反射型液晶表示パネル22における各色の光に応じ
た画像の表示位置と、照明装置Cから出射された各色の
光の反射型液晶表示パネル22に対する照射位置とが同
期されて、スクリーン26上に鮮明なカラー画像を表示
することができる。
【0134】次に、本発明の第八の実施の形態について
図11および図12を参照して説明する。本実施の形態
は、表示装置としてプロジェクタへの適用例を示す。
【0135】図11は、本実施の形態のプロジェクタを
示すブロック図である。本実施の形態のプロジェクタ6
0は、照明装置Cと、リレーレンズ21と、反射型液晶
表示パネル22と、偏光ビームスプリッタ23と、投射
レンズ24と、に加えて、変位手段としての結像位置変
位機構61を備えている。
【0136】結像位置変位機構61は、図12に示すよ
うに、照明装置Cから出射された光が入射する位置に設
けられた平行平板62と、この平行平板62の光透過面
62aの光軸に対する傾斜角を調整する図示しない角度
調整手段とを備えている。平行平板62は、図示しない
支点を回動中心として、矢印W方向に回動自在に設けら
れている。本実施の形態では、平行平板62が、照明装
置Cと反射型液晶表示パネル22との間に設けられた光
学素子を実現している。
【0137】なお、本実施の形態では、照明装置Cとリ
レーレンズ21との間に変位手段としての結像位置変位
機構61を設けるようにしたが、これに限るものではな
く、変位手段は、照明装置Cと反射型液晶表示パネル2
2との間に設けられていればよい。
【0138】角度調整手段は、反射型液晶表示パネル2
2における各色の光に応じた画像の表示位置と、照明装
置Cから出射された各色の光の反射型液晶表示パネル2
2に対する照射位置とのタイミングを同期させるように
平行平板62を回転させ、光軸に対する平行平板62の
傾斜角を調整する。
【0139】このような構成において、スクリーン26
への画像投射に際して、照明装置Cから光を出射すると
ともに、角度調整手段によって平行平板62を矢印W方
向にタイミングを同期させて回動させて反射型液晶表示
パネル22における結像位置を変化させることにより、
反射型液晶表示パネル22における各色の光に応じた画
像の表示位置と、照明装置Cから出射された各色の光の
反射型液晶表示パネル22に対する照射位置とが同期さ
れて、スクリーン26上に鮮明なカラー画像を表示する
ことができる。
【0140】なお、本実施の形態では、平行平板62
と、この平行平板62の傾斜角を変化させる角度調整手
段とによって構成される結像位置変位機構61を変位手
段としたが、これに限るものではなく、例えば、図示し
ないミラーを用いて傾斜角を調整しながら光路を折り返
すことにより反射型液晶表示パネル22における結像位
置を変化させたり、ホログラムのような回折光学素子を
傾斜させることにより反射型液晶表示パネル22におけ
る結像位置を変化させたりすることもできる。いずれの
場合にも、変位手段は、照明装置Cと反射型液晶表示パ
ネル22との間に設けられていればよい。
【0141】次に、本発明の第九の実施の形態について
図13を参照して説明する。本実施の形態は、表示装置
としてプロジェクタへの適用例を示す。
【0142】本実施の形態のプロジェクタは、図11に
示すプロジェクタ60と同様であるため特に全体図を図
示しないが、照明装置Cと、リレーレンズ21と、反射
型液晶表示パネル22と、偏光ビームスプリッタ23
と、投射レンズ24と、に加えて、照明装置Cと反射型
液晶表示パネル22との間に設けられた変位手段として
の光路シフト部材71を備えている。
【0143】光路シフト部材71は、図13に示すよう
に、入射偏光の偏光面を90°変調可能な液晶素子72
A,72B,72Cと、矢印V方向に主光軸を有する一
軸性の光学結晶73A,73Bとを備えている。液晶素
子72A,72B,72Cは、図示しない制御回路によ
って駆動制御され、電圧が印加されることによって入射
偏光の偏光面を90°変調させる。
【0144】本実施の形態の光路シフト部材71は、一
対の液晶素子72A(または72B)と光学結晶73A
(または73B)とからなる2組の光路シフトデバイス7
4を組み合わせることによって構成されており、以下に
説明する3通りの光路の選択が可能となる。
【0145】液晶素子72A,72B,72Cに電圧が
印加されていない状態で、照明装置Cから出射されて光
路シフト部材71に入射された光は、偏光面の変調およ
び光路シフトのいずれの作用も受けずに光路シフト部材
71の外方へ出射される(図13中La参照)。
【0146】液晶素子72A,72Bに電圧が印加され
ている状態で、照明装置Cから出射されて光路シフト部
材71に入射された光は、液晶素子72Aで偏光面が9
0°変調されるため、光学結晶73Aで光路シフトを受
けて液晶素子72Bに入射される。その後、液晶素子7
2Bで偏光面が90°変調されて偏光面が紙面表裏方向
となるため、光路シフトを受けることなく液晶素子72
Cを介して光路シフト部材71の外方へ出射される(図
13中Lb参照)。
【0147】液晶素子72A,72Cに電圧が印加され
ている状態で、照明装置Cから出射されて光路シフト部
材71に入射された光は、液晶素子72Aで偏光面が9
0°変調されるため、光学結晶73Aで光路シフトを受
けて液晶素子72Bに入射される。その後、偏光面は変
調されないため光学結晶73Bで光路シフトを受けて、
液晶素子72Cを介して光路シフト部材71の外方へ出
射される(図13中Lc参照)。
【0148】このように光路シフト部材71に入射した
偏光は、液晶素子72A,72B,72Cによって偏光
面を制御することで、光学結晶73A,73Bによる光
路シフトが可能となる。
【0149】本実施の形態では、一対の液晶素子72A
(または72B)と光学結晶73A(または73B)とから
なる光路シフトデバイス74を2組組み合わせることで
3通りの光路の選択が可能となる光路シフト部材71に
ついて示したが、これに限るものではなく、例えば、光
路シフトデバイス74の組み合わせ数、液晶素子や光学
結晶の性質を調整することにより複数通りの光路の選択
が可能となる。
【0150】いずれの場合にも、液晶素子72Cを設け
ることで、光路シフト部材71から出射される偏光を所
望の偏光方向に揃えることができる。
【0151】なお、光路シフト部材71から出射される
偏光を所望の偏光方向に揃えるための液晶素子72C
は、必要に応じて適宜設けられるものである。
【0152】このような光路シフト部材71を用いるこ
とにより、入射光の光路を電気光学的に制御することが
可能になるため、機械的に光学素子を動作させることで
光路をシフトさせる場合と比較して、プロジェクタから
発せられる騒音を低減することができる。
【0153】また、光路シフト部材71は、一対の液晶
素子72A(または72B)と光学結晶73A(または7
3B)とからなる光路シフトデバイス74を複数積層す
ることで作製することができるため、公知の技術により
容易に製造することができる。
【0154】光路シフト部材71の製造に際しては、領
域毎に作製した光路シフトデバイス74を繋ぎ合わせる
ことで領域分割した光路シフト部材71を作製したり、
液晶素子や光学素子を領域毎に積層して光路シフト部材
71を作製したり、等方性基板上にパターン状に貼り付
けた位相差板を積層して光路シフト部材71を作製した
りする等、公知の技術を用いて比較的簡便に作製するこ
とができる。このため、干渉膜をパターン形成する場合
と比べて、光路シフト部材71を低コストで製造するこ
とができる。
【0155】なお、いずれの場合にも、光路シフト部材
71の領域分割数の上限は、原理上、反射型液晶表示パ
ネル22の画素数が上限となる。また、利用する各色の
光に対応する領域を一つずつ備える「組」が、照射領域
内に少なくとも一組以上存在することが好ましい。ま
た、1色の照明領域の幅は画像表示素子の画素ピッチの
倍数であることが好ましい。
【0156】次に、本発明の第十の実施の形態について
図14および図15を参照して説明する。本実施の形態
は、表示装置としてプロジェクタへの適用例を示す。
【0157】本実施の形態のプロジェクタは、図11に
示すプロジェクタ60と同様であるため特に全体図を図
示しないが、照明装置Cと、リレーレンズ21と、反射
型液晶表示パネル22と、偏光ビームスプリッタ23
と、投射レンズ24と、に加えて、照明装置Cと反射型
液晶表示パネル22との間に設けられた分割パターン変
更手段としての波長選択部材81を備えている。
【0158】波長選択部材81は、図14に示すよう
に、赤、緑、青の光に対してそれぞれ作用する位相差板
としての波長選択性位相差板82R,82G,82B
と、入射する偏光の偏光面を変調するための液晶パネル
83R,83G,83Bとを備えている。
【0159】本実施の形態の波長選択性位相差板82
R,82G,82Bは、特定波長域の光に対して位相差
を生ずるように偏光方向を制御する。
【0160】各液晶パネル83R,83G,83Bは、
対をなす透光性基板84とその間に充填される液晶材料
85とから構成される複数の液晶素子が二次元的に配列
されて設けられており、透光性基板84には、領域分割
パターンに応じたパターンで電極86が設けられてい
る。各液晶パネル83R,83G,83Bは、電極86
に対する電圧の印加の有無、印加される電圧の大きさや
極性等によって、入射された直線偏光の偏光面を変調す
る。本実施の形態では、電圧が印加された電極に対向す
る液晶材料85を90°回転させるようにした。
【0161】電極の分割数は、上述したように利用する
色数が下限であり、反射型液晶表示素子画像表示素子の
画素数が上限となる。また、1色の照明領域の幅は画像
表示素子の画素ピッチの倍数であることが好ましい。
【0162】なお、電極86の領域分割パターンは、本
実施の形態のようにストライプ状であってもよいし、上
下電極の組み合わせにより、マトリクス構造としてもよ
いし、それ以外のパターンであってもよい。また、電極
86はパターン化されているものに限定されるものでは
ない。
【0163】ここで、図15は、波長選択部材81の動
作を説明するために、波長選択性位相差板82Bおよび
液晶パネル83Bによって構成される青色に対応する波
長選択部材81’を示す説明図である。図15からも判
るように、電極86に対して選択的に電圧を印加した状
態で照明装置Cから出射された光が入射されると、入射
された光は選択された電極86以外の部分を透過して、
波長選択性位相差板82Bに入射される。波長選択性位
相差板82Bに入射された光のうち、波長選択性位相差
板82Bの波長特性に応じた波長範囲の光は、波長選択
性位相差板82Bによって偏光面が90°回転される。
【0164】これによって、光を透過させる領域に応じ
て電圧を印加する液晶パネル83R,83G,83Bお
よび電極86を選択することで、照明光の領域分割パタ
ーンを変化させることができ、領域分割パターンの切り
替えを迅速に行うとともに、領域分割パターンの切り替
えに起因する騒音の発生を抑制することができる。ここ
に、変位手段としての機能が実行される。
【0165】本実施の形態の波長選択部材81のよう
に、利用する光に応じた波長選択部材81’を必要分積
層した場合にも、領域分割パターンの切り替えを迅速に
行うとともに、領域分割パターンの切り替えに起因する
騒音の発生を抑制することができる。
【0166】なお、波長選択部材81は、特表2000
−510961に開示された技術を用いて容易に実現す
ることが可能である。特表2000−510961に開
示された技術は、既に商品化されて市場に出回っている
カラースイッチ(商品名:米国カラーリンク社)として公
知の技術であるため、ここでは説明を省略する。特表2
000−510961に開示された技術によれば、領域
分割パターンに準じて形成された電極を有さないため、
本実施の形態の波長選択部材81は、特表2000−5
10961に開示された技術を参照して領域分割パター
ンに応じた電極86を形成することで容易に実現するこ
とができる。
【0167】加えて、特に図示しないが、目的で電極8
6間に相当する部分に遮光構造を設けることで電極86
間の漏れ光を防いだり、デフォーカスの配置としたり光
学素子を波長選択性位相差板と画像表示素子の間に設け
たりすることで電極86間が液晶表示素子パネル83
R,83G,83Bの照明光に影響することを防いだり
することもできる。
【0168】
【実施例】次に、本発明の照明装置および表示装置が奏
する効果について実施例を参照して説明する。
【0169】まず、実施例1について説明する。実施例
1では、図4に示すプロジェクタ20と同様の構成を有
する表示装置に適用した。光源部1は、アーク長約1.
2mmで120Wの高圧水銀ランプと、開口部が50m
mの角形とされ焦点距離が7mmに設定された集光光学
系としての楕円形状リフレクタとによって構成されてい
る。
【0170】ロッド型光学素子3は、断面積13.7×
18.3mm、長さ100mmのガラス製のロッドレ
ンズを用いた。このロッドレンズの入射面側には、1.
5×2mmの矩形状の開口部6が設けられており、こ
の開口部6が楕円リフレクタの焦点から1mmの位置に
位置付けられるようにロッドレンズを配置した。
【0171】ロッドレンズの入射側の面の開口部6以外
の位置には、アルミニウムを蒸着することによって形成
された光反射手段7としての反射板が設けられている。
【0172】ロッドレンズの出射側の面には、位相差板
を積層して構成した波長選択性位相差板8が配置されて
いる。リレーレンズ21はf=50mm,F4の対称型
マクロレンズが等倍にレイアウトされたものを用い、反
射型液晶表示パネル22は、大きさ13.7mm×18.
3mm,画素数768×1024画素の液晶パネルを用
いた。
【0173】本実施例の波長選択性位相差板8は、同位
相差板を平行した偏光子に挟んだときに、図16、図1
7および図18中のA1,A2,A3で示される特性を
有する3種の位相差板を用い、垂直方向にストライプ状
に各特性の波長選択性位相差板8が順次配列するよう構
成した。同位相差板のピッチは反射型液晶表示パネル2
2の128画素に相当する2.28mmに設定されてい
る。
【0174】波長選択性位相差板8より出射側には、ア
ルミニウム蒸着とエッチングによって作製された反射型
偏光分離素子としてのグリッド偏光子が設けられてい
る。グリッド偏光子は、アルミニウム側(金属面側)が空
気側となるようにして密着されている。
【0175】光源部1とロッドレンズとの間には、グリ
ッド偏光子と、1/4波長板25とを設け、紙面に対し
て垂直な直線偏光がロッドレンズに入射するように構成
した。
【0176】特に図示しないが、本実施例1の表示装置
によれば、反射型液晶表示パネル22の上に、R,G,
B3色の合計6本の、ストライプ状で紙面垂直方向に偏
光した照明光を得ることができた。
【0177】また、特に図示しないが、本実施例1の表
示装置によれば、波長選択性位相差板8を単色の波長選
択性位相差板のみで構成した場合、および、同様の分光
特性を有する単色のダイクロイックフィルターを用いた
場合と比較して、1.3倍の照度を得ることができた。
【0178】次に、実施例2について説明する。実施例
2では、光反射手段7としての反射ミラーとロッドレン
ズとの間に、石英製の1/2波長板が、遅相軸が波長選
択性位相差板8の遅相軸と直交するようにして配置さ
れ、その他は実施例1の表示装置と同様の構成を有する
表示装置に適用した。
【0179】本実施例2の表示装置によれば、各々単色
の波長選択性位相差板のみで構成した場合および同様の
分光特性を有する単色のダイクロイックフィルターを代
わりに用いた場合と比較して、1.4倍の照度を得るこ
とができ、より高い光利用効率が得られた。また、実施
例1と比較しても、より高い色純度の照明光を得ること
ができた。
【0180】次に、本発明の実施例3について説明す
る。実施例3は、実施例1の表示装置において、入射偏
光を図3において上下方向とし、波長選択性位相差板8
は同位相差板を直交した偏光子に挟んだときに図16、
図17および図18中のA1,A2,A3で示される特
性を有する3種の位相差板を用いた。
【0181】本実施例3のプロジェクタによれば、反射
型液晶表示パネル22上に、R,G,Bの3色の合計6
本の、ストライプ状で紙面垂直方向に偏光した照明光を
得ることができた。
【0182】また、照度は、各々単色の波長選択性位相
差板のみで構成した場合および同様の分光特性を有する
単色のダイクロイックフィルターを代わりに用いた場合
と比較して、1.5倍の照度を得ることができ、光利用
効率がさらに向上されていることが判る。加えて、本実
施例3の表示装置によれば、実施例1、2と比較して
も、より高い色純度の照明光を得ることができた。
【0183】次に、実施例4、5および6について説明
する。実施例4、5および6は、図5に示すプロジェク
タ30において、実施例1、2または3における波長選
択性位相差板8をアクチュエーターに連結し、このアク
チュエーターを動作させることで3ピッチに相当する距
離だけ移動させるよう構成した。なお、このときの往復
の周期は60Hzとし、反射型液晶表示パネル22の各
画素を照明されている色光に対応する画像データが該位
相差板の動作に応じて順次更新されるように制御した。
【0184】特に図示しないが、本実施例4、5および
6の表示装置によれば、液晶表示素子の全画素領域を
赤、緑、青の帯状光で順次照明する際に、良好な多色表
示を行うことができた。
【0185】また、特に図示しないが、本実施例4、5
および6の表示装置によれば、カラーホイールによって
表示領域の全域に亘って照明光を順次切り替える方式と
比較して、実施例4の構成では1.3倍、実施例5の構
成では1.4倍、実施例6の構成では1.5倍の投射光の
輝度を得ることができた。
【0186】次に、実施例7について説明する。実施例
7は、実施例3において、図8(b)に示すような円盤状
の波長選択性位相差板を用いて、この波長選択性位相差
板を回転させて各色に対応する波長特性を有する3つの
領域が、同時に反射型液晶表示パネル22を照明するよ
うに制御するようにした。このとき、1色に対する照明
領域を60Hzで繰り返すように制御した。その他は、
実施例5と同様にプロジェクタを動作させた。
【0187】特に図示しないが、本実施例7によれば、
良好な多色表示を行うことができ、カラーホイールによ
って表示領域の全域に亘って照明光を順次切り替える方
式と比較して、1.5倍の投射光の輝度を得ることがで
きた。
【0188】次に、実施例8について説明する。実施例
8は、図9に示すプロジェクタに適用し、波長選択性位
相差板8のピッチを1.14mmで構成するとともに、
アクチュエーターに連結された反射型液晶表示パネル2
2を、アクチュエーターによって3.42mmの振幅で
水平方向に動作させ、その他は実施例3と同様とした。
なお、反射型液晶表示パネル22の各画素は照明されて
いる色光に対応する画像データが反射型液晶表示パネル
22の動作に応じて順次更新されるよう構成した。
【0189】特に図示しないが、本実施例7の表示装置
によれば、液晶表示素子の全画素領域を赤、緑、青の帯
状光で順次照明する際に、良好な多色表示を行うことが
できた。また、本実施例4、5および6によれば、カラ
ーホイールによって表示領域の全域に亘って照明光を順
次切り替える方式と比較して、実施例4の構成では1.
3倍、実施例5の構成では1.4倍、実施例6の構成で
は1.5倍の投射光の輝度を得ることができた。
【0190】次に、本発明の実施例9について説明す
る。実施例9では、実施例3において、波長選択性位相
差板8のピッチを1.14mmで構成するとともに、リ
レーレンズ21を光軸に垂直で画像表示素子に走査線の
方向に3.42mmの振幅でアクチュエーターにより往
復動させた。
【0191】特に図示しないが、本実施例9の表示装置
によれば、実施例8と同様に良好な光利用効率を得るこ
とができた。
【0192】次に、本発明の実施例10について説明す
る。実施例10は、実施例3の表示装置における波長選
択性位相差板8のピッチを1.14mmで構成するとと
もに、リレーレンズ21とワイヤグリッド偏光子との間
に厚さ27mm、屈折率1.52のガラス製の平行平板
62を挿入し、この平行平板62を角度調整手段によっ
て約10°の角度範囲で回転するように制御した。加え
て、反射型液晶表示パネル22の各画素が、照明されて
いる色光に対応する画像データが該位相差板の動作に応
じて順次更新されるように制御した。
【0193】このような構成および動作によって、反射
型液晶表示パネル22の全画素領域が赤、緑、青の帯状
光で順次照明される。
【0194】特に図示しないが、本実施例10の表示装
置によれば、良好な多色表示が行えた。また、このとき
の投射光の輝度は、カラーホイールによって順次照明光
を全域に渡って切り替える方式に比べて1.5倍の輝度
が得られた。
【0195】次に、本発明の実施例11について説明す
る。実施例11は、実施例3に示す光路変調手段を作製
した。液晶素子には1/2波長板として作用する強誘電
性液晶素子を用い、複屈折板には水晶を光軸に対して4
5°傾斜するよう切り出したものを用いた。この素子を
実施例10における平行平板62の位置に設け、液晶素
子を動作させることで図3のような光路変調を行った。
この素子においても実施例10と同様の高い照明効率が
得られた。加えて、本実施例11によれば、騒音が良好
に抑制された。
【0196】次に、本発明の実施例12について図19
を参照して説明する。実施例12は、実施例3の表示装
置における波長選択性位相差板81と同様の電気的に制
御可能な波長選択性位相差板90を用いた。液晶素子に
は、各色に対して1/2波長板として作用する強誘電性
液晶91R,91G,91Bを用いた。各液晶91R,
91G,91Bには、ピッチ2.28mmのストライプ
状電極94が形成されている。位相差板には、図16、
図17および図18中のA1,A2,A3で示される特
性を有する位相差板92R,92G,92Bを用いた。
【0197】このような波長選択性位相差板90の各液
晶91R,91G,91Bに印加する電圧を制御するこ
とで、縞状の照明光を得るようにした。このとき、図1
9のt1,t2,t3で示す照明光配置を1周期とし
て、この周期を60Hzで繰り返した。
【0198】特に図示しないが、本実施例12の表示装
置によれば、実施例6の表示装置と同様の高い照明効率
が得られ、加えて、騒音のない静寂性の良好な表示装置
を得ることができた。
【0199】
【発明の効果】請求項1記載の発明の照明装置によれ
ば、光源部から出射されて開口部を介してロッド型光学
素子に入射された偏光のうち、各選択波長領域の波長選
択性に応じて位相差を生じて波長選択性位相差手段を透
過した特定波長の光を、ロッド型光学素子の出射面側か
ら光量を均一化して出射し、該特定波長以外の波長の光
を反射型偏光分離手段によって入射面側に反射して光反
射手段によって再びロッド型光学素子の出射面側へ反射
することにより、特定波長域以外の波長域の光を再度波
長選択性位相差手段に入射させることが可能になるの
で、光利用効率の向上を図ることができる。
【0200】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の照明装置において、波長選択性位相差手段の作用に
よって1/2波長の位相差を生じた波長域の偏光を反射
型偏光分離手段を透過させることにより、反射型偏光分
離手段や波長選択性位相差手段から入射側へ向けて反射
される光の偏光度を高く保つことが可能になるので、光
利用効率の向上を図るとともに色分離特性の向上を図る
ことができる。
【0201】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の照明装置において、開口部を透過して反射
型偏光分離手段に向かう光と、波長選択性位相差手段と
反射型偏光分離手段との界面で入射側に反射した光との
位相差を、位相差調整手段によって低減することによ
り、反射型偏光分離手段や波長選択性位相差手段から入
射側へ向けて反射される光の偏光度を高く保つことが可
能になるので、光利用効率の向上を図るとともに色分離
特性の向上を図ることができる。
【0202】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の照明装置において、開口部を透過して反射型偏光分
離手段に向かう光と、波長選択性位相差手段と反射型偏
光分離手段との界面で入射側に反射した光との位相差を
位相差調整手段によってキャンセルして、反射型偏光分
離手段や波長選択性位相差手段から入射側へ向けて反射
される光の偏光度をより高く保つことが可能になるの
で、光利用効率の向上を図るとともに色分離特性の向上
をより効果的に図ることができる。
【0203】請求項5記載の発明によれば、請求項1、
2、3または4記載の照明装置において、波長選択性位
相差手段の各選択波長領域を透過した光の被照射体上で
の結像位置を、変位手段によって変位させることによ
り、請求項1、2、3または4記載の発明の作用を有す
る光のカラースクロール方式の照明装置を実現すること
が可能になるので、例えば、請求項14に示すように、
照明装置から出射される光が照射される被照射体の画像
表示用素子等と組合せた場合に、各色の光が照射する画
素をずらす画素シフトを簡単に行わせることができる。
【0204】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の照明装置において、変位手段によって、被照射体に
対して波長選択性位相差手段を変位させることによって
被照射体に対する各光の照射位置を変位させることによ
り、実用上、簡易な構成でカラースクロール方式の照明
装置を実現することが可能になる。
【0205】請求項7記載の発明によれば、請求項5記
載の照明装置において、変位手段によって、波長選択性
位相差手段に対して被照射体を変位させることによって
被照射体に対する各光の照射位置を変位させることによ
り、実用上、簡易な構成でカラースクロール方式の照明
装置を実現することができる。
【0206】請求項8記載の発明によれば、請求項5記
載の照明装置において、変位手段によって、波長選択性
位相差板および被照射体に対して中間光学素子を変位さ
せることによって被照射体に対する各光の照射位置を変
位させることにより、実用上、簡易な構成でカラースク
ロール方式の照明装置を実現することができる。
【0207】請求項9記載の発明によれば、請求項5記
載の照明装置において、変位手段によって、電気光学素
子に電圧を印加することによって電気光学素子に入射さ
れた光の光路を電気的にシフトさせることにより、実用
上、簡易な構成でカラースクロール方式の照明装置を実
現するとともに、機械的な可動部を介することなく電気
光学素子に入射された光の光路をシフトさせることがで
きるので静寂性に優れた照明装置を提供することができ
る。
【0208】請求項10記載の発明によれば、請求項5
記載の照明装置において、波長選択性位相差手段におけ
る各選択波長領域の分割パターンを変更することで被照
射体に対する各光の照射位置が変位させることにより、
実用上、簡易な構成でカラースクロール方式の照明装置
を実現することができる。
【0209】請求項11記載の発明によれば、請求項1
0記載の照明装置において、液晶パネルを構成する各液
晶素子の電極に対して選択的に電圧を印加して、電圧が
印加された液晶素子の偏光面を変調させることで、液晶
パネルに入射された光の分割パターンを偏光することが
可能になるので、静寂性に優れた照明装置を提供するこ
とができる。
【0210】請求項12記載の発明によれば、請求項1
ないし11のいずれか一に記載の照明装置において、光
源部から出射された偏光を、集光光学系によって開口部
に集光させて、ロッド型光学素子に入射させることによ
り、例えば、光源部としてランプ光源等の比較的大きな
光源を用いた場合にも、光利用効率の向上を図ることが
できる。
【0211】請求項13記載の発明によれば、請求項1
ないし12のいずれか一に記載の照明装置において、薄
型の偏光子であるワイヤグリッド型光学素子を反射型偏
光分離手段として用いることにより、波長選択性位相差
手段と反射型偏光分離手段との距離を短くすることが可
能になるので、照明装置の小型化を図るとともに、混色
の発生を低減して色分離特性の向上を図ることができ
る。
【0212】請求項14記載の発明の表示装置によれ
ば、請求項1ないし13のいずれか一に記載の発明の効
果を奏する光利用効率の高い表示装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の照明装置を概略的
に示すブロック図である。
【図2】偏光ビームスプリッタを示す側面図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態の照明装置を概略的
に示すブロック図である。
【図4】本発明の第四の実施の形態のプロジェクタを概
略的に示すブロック図である。
【図5】本発明の第五の実施の形態のプロジェクタを概
略的に示すブロック図である。
【図6】波長選択性位相差板を示す正面図である。
【図7】反射型液晶表示素子の照射パターンを示す正面
図である。
【図8】別の波長選択性位相差板を示す正面図である。
【図9】本発明の第六の実施の形態のプロジェクタを概
略的に示すブロック図である。
【図10】本発明の第七の実施の形態のプロジェクタを
示すブロック図である。
【図11】本発明の第八の実施の形態のプロジェクタを
示すブロック図である。
【図12】結像位置変位機構を示す側面図である。
【図13】本発明の第九の実施の形態の光路シフト部材
を示す側面図である。
【図14】本発明の第十の実施の形態の波長選択性位相
差板を示す側面図である。
【図15】その一部を示す斜視図である。
【図16】位相差板の光学特性を示す特性図である。
【図17】別の位相差板の光学特性を示す特性図であ
る。
【図18】別の位相差板の光学特性を示す特性図であ
る。
【図19】本発明の実施例の波長選択性位相差板を示す
側面図である。
【図20】従来の3板式の表示装置を例示するブロック
図である。
【図21】従来の表示装置を示す側面図である。
【図22】従来の別の表示装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 光源部 3 ロッド型光学素子 5 集光光学系 6 開口部 7 光反射手段 8 波長選択性位相差手段 9 反射型偏光分離手段 13 位相差調整手段 20 表示装置 30 表示装置 32 変位手段 31 波長選択性位相差手段 40 表示装置 41 変位手段 51 変位手段 60 表示装置 61 変位手段 71 変位手段 81 分割パターン変更手段 82R,82G,82B 位相差板 83R,83G,83B 液晶パネル A 照明装置 B 照明装置 C 照明装置 D 照明装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 G03B 21/14 A (72)発明者 加藤 幾雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 宮垣 一也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 逢坂 敬信 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Z FA41X FA41Z LA11 LA15 MA02 2K103 AA01 AA05 AA14 AB04 BB02 BC12 BC15 BC23 BC26

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光を出射する光源部と、 前記光源部から出射された光量を均一化して出射面から
    出射するロッド型光学素子と、 前記ロッド型光学素子の入射面側に設けられて前記光源
    から出射された偏光を透過させる開口部と、 前記ロッド型光学素子の出射面側に設けられて特定波長
    域の光に対して1/2波長板として作用するとともに別
    の特定波長領域の光を透過する波長選択性を有する複数
    の選択波長領域を複数種類の特定波長域に対応付けて備
    える波長選択性位相差手段と、 前記波長選択性位相差手段の出射面側に設けられて所定
    方向に偏光する直線偏光を透過させるとともにこの直線
    偏光に直交する偏光方向の光を入射面側に反射する反射
    型偏光分離手段と、 前記ロッド型光学素子の入射面側で前記開口部とは異な
    る位置に設けられて前記反射型偏光分離手段から反射さ
    れた光を出射面側へ反射する光反射手段と、を具備する
    照明装置。
  2. 【請求項2】 前記反射型偏光分離手段は、前記波長選
    択性位相差手段の作用により1/2波長の位相差が生じ
    た波長域の偏光を前記所定方向に偏光する直線偏光とし
    て透過させる請求項1記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 前記反射型偏光分離手段からの反射光路
    上であり前記開口部を透過した光が前記反射型偏光分離
    手段に到達する光路とは異なる位置に設けられて、前記
    開口部を透過して前記反射型偏光分離手段に向かう光
    と、前記波長選択性位相差手段と前記反射型偏光分離手
    段との界面で入射側に反射された光との位相差を低減す
    る位相差調整手段を具備する請求項1または2記載の照
    明装置。
  4. 【請求項4】 前記位相差調整手段は、前記波長選択性
    位相差手段の遅相軸に対して略直交する遅相軸を有し
    て、前記反射型偏光分離手段からの反射光の波長域に対
    する前記波長選択性位相差手段の位相差と略等しい位相
    差を有する請求項3記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 前記波長選択性位相差手段を透過した光
    が照射される被照射体に対する前記波長選択性位相差手
    段の各選択波長領域を透過した各光の照射位置を変位さ
    せる変位手段を具備する請求項1、2、3または4記載
    の照明装置。
  6. 【請求項6】 前記変位手段は、前記被照射体に対して
    前記波長選択性位相差手段を変位させることにより前記
    被照射体に対する前記各光の照射位置を変位させる請求
    項5記載の照明装置。
  7. 【請求項7】 前記変位手段は、前記波長選択性位相差
    手段に対して前記被照射体を変位させることにより前記
    被照射体に対する前記各光の照射位置を変位させる請求
    項5記載の照明装置。
  8. 【請求項8】 前記波長選択性位相差板を透過して前記
    被照射体に照射される光路上に設けられる中間光学素子
    を具備し、 前記変位手段は、前記波長選択性位相差板および前記被
    照射体に対して前記中間光学素子を変位させることによ
    り前記被照射体に対する前記各光の照射位置を変位させ
    る請求項5記載の照明装置。
  9. 【請求項9】 前記波長選択性位相差板を透過して前記
    被照射体に照射される光路上に設けられて電圧の印加に
    より入射された光の光路をシフトさせる電気光学素子を
    具備し、 前記変位手段は、前記電気光学素子に電圧を印加するこ
    とにより前記波長選択性位相差手段の各選択波長領域を
    透過した各光の照射位置を変位させる請求項5記載の照
    明装置。
  10. 【請求項10】 前記波長選択性位相差手段は各選択波
    長領域の分割パターンを変更する分割パターン変更手段
    を具備し、前記変位手段は、前記分割パターン変更手段
    による各選択波長領域の分割パターンを変更させること
    により前記被照射体に対する前記各光の照射位置を変位
    させる請求項5記載の照明装置。
  11. 【請求項11】 前記分割パターン変更手段は、特定波
    長域の光に対して位相差を与える位相板と二次元的に配
    列された複数の液晶素子を備える液晶パネルとを組み合
    わせることにより構成され、前記変位手段は、各前記液
    晶素子が備える電極に対して選択的に電圧を印加するこ
    とで各選択波長領域の分割パターンを変更させる請求項
    10記載の照明装置。
  12. 【請求項12】 前記光源部から出射された偏光を前記
    開口部で集光して前記ロッド型光学素子に入射させる集
    光光学系を具備する請求項1ないし11のいずれか一に
    記載の照明装置。
  13. 【請求項13】 前記反射型偏光分離手段は、ワイヤグ
    リッド型光学素子である請求項1ないし12のいずれか
    一に記載の照明装置。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれか一に記
    載の照明装置と、 二次元的に配列された複数の画像表示素子を有し、各画
    像表示素子の光学特性を選択的に変化させることにより
    前記照明装置から出射される光が照射される光の色に応
    じた画像情報をこの光が照射される照射領域に形成する
    被照射体と、 前記被照射体に形成される画像を拡大表示するレンズ
    と、を具備する表示装置。
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