JPH06222212A - 偏波面回転光学装置及び偏光変換光学装置及び投写型表示装置 - Google Patents
偏波面回転光学装置及び偏光変換光学装置及び投写型表示装置Info
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- JPH06222212A JPH06222212A JP5003776A JP377693A JPH06222212A JP H06222212 A JPH06222212 A JP H06222212A JP 5003776 A JP5003776 A JP 5003776A JP 377693 A JP377693 A JP 377693A JP H06222212 A JPH06222212 A JP H06222212A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自然光を効率良く直線偏光に近い光に変換す
る偏光変換光学装置を提供する。 【構成】 偏光ビームスプリッタ141と偏波面回転光
学装置142、143で構成される。偏波面回転光学装
置142は、透明板の一方の面155、156が平面で
他方の面に微小プリズム157、158を配列したもの
である。偏光ビームスプリッタ141から出射するP偏
光成分は直進し、S偏光成分は偏波面回転光学装置14
2の平面155、156に入射する。 【効果】 偏波面回転光学装置142、143はプリズ
ム面157、158における2回の反射により入射直線
偏光の偏波面を90゜回転させ、光線進行方向を90゜折り
曲げるので、その出射光と偏光ビームスプリッタ141
を直進するP偏光成分とは偏波面と光線進行方向が揃
う。これにより、自然光が効率良く直線偏光に近い光に
変換される。
る偏光変換光学装置を提供する。 【構成】 偏光ビームスプリッタ141と偏波面回転光
学装置142、143で構成される。偏波面回転光学装
置142は、透明板の一方の面155、156が平面で
他方の面に微小プリズム157、158を配列したもの
である。偏光ビームスプリッタ141から出射するP偏
光成分は直進し、S偏光成分は偏波面回転光学装置14
2の平面155、156に入射する。 【効果】 偏波面回転光学装置142、143はプリズ
ム面157、158における2回の反射により入射直線
偏光の偏波面を90゜回転させ、光線進行方向を90゜折り
曲げるので、その出射光と偏光ビームスプリッタ141
を直進するP偏光成分とは偏波面と光線進行方向が揃
う。これにより、自然光が効率良く直線偏光に近い光に
変換される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直線偏光を偏波面が90
°回転した直線偏光に近い光に変換する偏波面回転光学
装置、および自然光が入射すると直線偏光に近い光を出
射する偏光変換光学装置、および偏波面光学装置を用い
た投写型表示装置に関するものである。
°回転した直線偏光に近い光に変換する偏波面回転光学
装置、および自然光が入射すると直線偏光に近い光を出
射する偏光変換光学装置、および偏波面光学装置を用い
た投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、ライトバルブ
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方
法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバル
ブとして液晶パネルを用いる投写型表示装置が注目され
ている(例えば、特開昭62−133424号公報)。
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方
法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバル
ブとして液晶パネルを用いる投写型表示装置が注目され
ている(例えば、特開昭62−133424号公報)。
【0003】液晶パネルは、高画質の投写画像を得るた
めに、液晶材料としてツイストネマティック(TN)液
晶を用い、各画素にスイッチング素子としてTFTを設
けたアクティブマトリックス型を用い、赤用、緑用、青
用として3枚の液晶パネルを用いるのが主流となりつつ
ある。
めに、液晶材料としてツイストネマティック(TN)液
晶を用い、各画素にスイッチング素子としてTFTを設
けたアクティブマトリックス型を用い、赤用、緑用、青
用として3枚の液晶パネルを用いるのが主流となりつつ
ある。
【0004】TN液晶を用いた投写型表示装置の光学系
の構成例を(図30)に示す。光源11から出た光は、
ダイクロイックミラー12,13と平面ミラー14で構
成される色分解光学系に入射し、赤、緑、青の3原色の
光に分解される。各原色光は、それぞれフィールドレン
ズ15,16,17を透過した後に、液晶パネル18,
19,20に入射する。液晶パネル18,19,20に
は映像信号に応じて透過率の変化として光学像が形成さ
れる。液晶パネル18,19,20からの出射光は、ダ
イクロイックミラー21,22と平面ミラー23で構成
される色合成光学系により1つの光に合成された後に、
投写レンズ24に入射し、3つの液晶パネル18,1
9,20上の光学像は、投写レンズ24によりスクリー
ン上に拡大投写される。
の構成例を(図30)に示す。光源11から出た光は、
ダイクロイックミラー12,13と平面ミラー14で構
成される色分解光学系に入射し、赤、緑、青の3原色の
光に分解される。各原色光は、それぞれフィールドレン
ズ15,16,17を透過した後に、液晶パネル18,
19,20に入射する。液晶パネル18,19,20に
は映像信号に応じて透過率の変化として光学像が形成さ
れる。液晶パネル18,19,20からの出射光は、ダ
イクロイックミラー21,22と平面ミラー23で構成
される色合成光学系により1つの光に合成された後に、
投写レンズ24に入射し、3つの液晶パネル18,1
9,20上の光学像は、投写レンズ24によりスクリー
ン上に拡大投写される。
【0005】(図30)に示した投写型表示装置に用い
られる液晶パネルは、入射側に偏光板が必要である。こ
の入射側偏光板は、光源から出射する自然光を直線偏光
に変換するために用いるが、入射光の約半分を吸収する
ので効率が低いという問題がある。この問題を解決する
ために、自然光を直線偏光に変換する種々の偏光変換光
学装置が提案されている。例えば、光源の直後に偏光ビ
ームスプリッタを配置し、光源から出射する自然光を2
つの直線偏光成分に分離し、一方の成分は90°ツイスト
ネマティック(TN)液晶により偏波面を90°回転さ
せ、さらに光線の進行方向を他方の光線の光線進行方向
と平行にし、この2つの成分を液晶パネルに入射させる
方法が提案されている(例えば、特開昭63−1686
22号公報)。TN液晶の代わりに、1/2波長板を用
いたもの(例えば、特開昭63−271313号公
報)、2枚の平面ミラーを用いたもの(例えば、特開昭
63−197913号公報)が提案されている。また、
偏光ビームスプリッタは、軽くするために、2枚の透明
板の間に偏光選択性の多層膜を挟持し、各透明板の外面
側に微小プリズムアレイを形成したものが提案されてい
る(例えば、特開平3−126910号公報)。
られる液晶パネルは、入射側に偏光板が必要である。こ
の入射側偏光板は、光源から出射する自然光を直線偏光
に変換するために用いるが、入射光の約半分を吸収する
ので効率が低いという問題がある。この問題を解決する
ために、自然光を直線偏光に変換する種々の偏光変換光
学装置が提案されている。例えば、光源の直後に偏光ビ
ームスプリッタを配置し、光源から出射する自然光を2
つの直線偏光成分に分離し、一方の成分は90°ツイスト
ネマティック(TN)液晶により偏波面を90°回転さ
せ、さらに光線の進行方向を他方の光線の光線進行方向
と平行にし、この2つの成分を液晶パネルに入射させる
方法が提案されている(例えば、特開昭63−1686
22号公報)。TN液晶の代わりに、1/2波長板を用
いたもの(例えば、特開昭63−271313号公
報)、2枚の平面ミラーを用いたもの(例えば、特開昭
63−197913号公報)が提案されている。また、
偏光ビームスプリッタは、軽くするために、2枚の透明
板の間に偏光選択性の多層膜を挟持し、各透明板の外面
側に微小プリズムアレイを形成したものが提案されてい
る(例えば、特開平3−126910号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】偏光変換光学装置を配
置する場所として、光源の直後、色分解光学系の中間、
液晶パネルの直前の3つが考えられる。このうち、液晶
パネルの直前に偏光変換光学装置を配置するのは、2つ
の光の照度分布がなめらかにつながらないため、投写画
像に輝度むらを生じる。偏光変換光学装置を配置する場
所は、光源の直後か、色分解光学系の中間に限られる。
光源の直後は温度が高いので、偏光変換光学装置には耐
熱性が要求される。
置する場所として、光源の直後、色分解光学系の中間、
液晶パネルの直前の3つが考えられる。このうち、液晶
パネルの直前に偏光変換光学装置を配置するのは、2つ
の光の照度分布がなめらかにつながらないため、投写画
像に輝度むらを生じる。偏光変換光学装置を配置する場
所は、光源の直後か、色分解光学系の中間に限られる。
光源の直後は温度が高いので、偏光変換光学装置には耐
熱性が要求される。
【0007】1/2波長板として、複屈折を有する光学
結晶を用いたもの、透明樹脂を延伸したものがある。光
学結晶は、耐熱性が有利であるが、高価である。透明樹
脂を延伸したものは、安価であるが、耐熱性に問題があ
る。光学結晶と透明樹脂を延伸したものは、いずれも位
相差に波長依存性があるため、投写型表示装置に用いる
と、投写画像に色むらを生じやすい。また、板状ではな
いが、1/2波長の位相差を発生する光学素子として、
フレネルロムがある。ガラスを用いたフレネルロムは、
耐熱性が良好であり、波長依存性も非常に小さいが、入
射光軸に沿った方向の寸法がかなり長く、しかも高価で
あるという問題がある。また、TN液晶は耐熱性に問題
がある。2枚の平面ミラーにより偏波面を90°回転させ
る方法は、2つの出射光が離れているため投写画像にむ
らを生じやすい。このように、偏光変換光学系に用いる
偏波面を90°回転する手段として、これまでに提案され
たものには適当なものがない。
結晶を用いたもの、透明樹脂を延伸したものがある。光
学結晶は、耐熱性が有利であるが、高価である。透明樹
脂を延伸したものは、安価であるが、耐熱性に問題があ
る。光学結晶と透明樹脂を延伸したものは、いずれも位
相差に波長依存性があるため、投写型表示装置に用いる
と、投写画像に色むらを生じやすい。また、板状ではな
いが、1/2波長の位相差を発生する光学素子として、
フレネルロムがある。ガラスを用いたフレネルロムは、
耐熱性が良好であり、波長依存性も非常に小さいが、入
射光軸に沿った方向の寸法がかなり長く、しかも高価で
あるという問題がある。また、TN液晶は耐熱性に問題
がある。2枚の平面ミラーにより偏波面を90°回転させ
る方法は、2つの出射光が離れているため投写画像にむ
らを生じやすい。このように、偏光変換光学系に用いる
偏波面を90°回転する手段として、これまでに提案され
たものには適当なものがない。
【0008】本発明は、コンパクトで、明るい投写画像
を表示する投写型表示装置、およびコンパクトな偏光光
源装置を提供することを目的とする。また、本発明は、
光源から出射する自然光を直線偏光に近い光に変換する
偏光変換光学装置を提供することを目的とする。さら
に、本発明は、直線偏光の偏波面の向きを90°回転して
反射する偏波面回転光学装置を提供することを目的とす
る。
を表示する投写型表示装置、およびコンパクトな偏光光
源装置を提供することを目的とする。また、本発明は、
光源から出射する自然光を直線偏光に近い光に変換する
偏光変換光学装置を提供することを目的とする。さら
に、本発明は、直線偏光の偏波面の向きを90°回転して
反射する偏波面回転光学装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の偏波面回転光学装置は、三角柱状の透明体を備
え、前記透明体は外部から入射する光を内部に透過させ
る第1の平面と、内部から入射する光を反射させる第2
の平面と、内部から入射する光を反射させる第3の平面
とを備え、前記3つの平面のつくる3つの交線を互いに
平行としたものである。第2の平面と第3の平面とは同
一の形状とし、第2の平面と第3の平面とのなす角を直
角とし、第2の平面における反射および第3の平面にお
ける反射はいずれも全反射となるのが望ましい。透明体
の第2の平面と第3の平面に透明体の屈折率より低い屈
折率を有する光学薄膜を着けるとよい。また、第2の平
面と第3の平面の上に2層以上の光学薄膜を積層しても
よく、この場合、透明体から最も離れた光学薄膜の屈折
率は透明体の屈折率より低くするとよい。
本発明の偏波面回転光学装置は、三角柱状の透明体を備
え、前記透明体は外部から入射する光を内部に透過させ
る第1の平面と、内部から入射する光を反射させる第2
の平面と、内部から入射する光を反射させる第3の平面
とを備え、前記3つの平面のつくる3つの交線を互いに
平行としたものである。第2の平面と第3の平面とは同
一の形状とし、第2の平面と第3の平面とのなす角を直
角とし、第2の平面における反射および第3の平面にお
ける反射はいずれも全反射となるのが望ましい。透明体
の第2の平面と第3の平面に透明体の屈折率より低い屈
折率を有する光学薄膜を着けるとよい。また、第2の平
面と第3の平面の上に2層以上の光学薄膜を積層しても
よく、この場合、透明体から最も離れた光学薄膜の屈折
率は透明体の屈折率より低くするとよい。
【0010】本発明の他の偏波面回転光学装置は、一方
の面が平面で他方の面に複数の細長い微小プリズムを規
則的に形成した透明板を備え、前記微小プリズムを構成
する2つのプリズム面は前記平面に対する傾斜角を同一
としたものである。隣接する2つのプリズム面のなす角
は直角とするのが望ましい。
の面が平面で他方の面に複数の細長い微小プリズムを規
則的に形成した透明板を備え、前記微小プリズムを構成
する2つのプリズム面は前記平面に対する傾斜角を同一
としたものである。隣接する2つのプリズム面のなす角
は直角とするのが望ましい。
【0011】本発明の偏光変換光学装置は、自然光を光
路の異なる第1の直線偏光に近い光と第2の直線偏光に
近い光に分ける偏光選択性ミラーと、偏波面回転光学装
置とを備え、前記偏波面回転光学装置は上記の偏波面回
転光学装置であって、前記第1の直線偏光に近い光は前
記偏波面回転光学装置に入射し、その入射光の偏波面の
方向を90°回転させ、かつ光線進行方向を前記第2の直
線偏光に近い光と略平行にするものである。偏光選択性
ミラーの入射光軸と出射光軸とのなす角を直角にすると
よい。偏光選択性ミラーは、2つの三角プリズムの間、
または2枚の透明板の間、または三角プリズムと透明板
の間にP偏光成分の大部分が透過しS偏光成分の大部分
が反射する多層光学薄膜を挟持し、前記2つの透明板の
外側の面に複数の細長い微小プリズムを規則的に形成し
たものを用いることができる。
路の異なる第1の直線偏光に近い光と第2の直線偏光に
近い光に分ける偏光選択性ミラーと、偏波面回転光学装
置とを備え、前記偏波面回転光学装置は上記の偏波面回
転光学装置であって、前記第1の直線偏光に近い光は前
記偏波面回転光学装置に入射し、その入射光の偏波面の
方向を90°回転させ、かつ光線進行方向を前記第2の直
線偏光に近い光と略平行にするものである。偏光選択性
ミラーの入射光軸と出射光軸とのなす角を直角にすると
よい。偏光選択性ミラーは、2つの三角プリズムの間、
または2枚の透明板の間、または三角プリズムと透明板
の間にP偏光成分の大部分が透過しS偏光成分の大部分
が反射する多層光学薄膜を挟持し、前記2つの透明板の
外側の面に複数の細長い微小プリズムを規則的に形成し
たものを用いることができる。
【0012】本発明の他の偏光変換光学装置は、自然光
を光路の異なる2つの直線偏光に近い光に分ける2つの
偏光選択性ミラーと、2つの偏波面回転光学装置とを備
え、前記2つの偏光選択性ミラーは反射面がV字状とな
るように配置され、前記偏波面回転装置は前記偏光選択
性ミラーの反射面と略平行に配置したものである。
を光路の異なる2つの直線偏光に近い光に分ける2つの
偏光選択性ミラーと、2つの偏波面回転光学装置とを備
え、前記2つの偏光選択性ミラーは反射面がV字状とな
るように配置され、前記偏波面回転装置は前記偏光選択
性ミラーの反射面と略平行に配置したものである。
【0013】本発明の偏光光源装置は、光源と、上記の
偏光変換光学装置とを組み合わせ、光源から出射する自
然光が偏光変換光学装置に入射すると直線偏光に近い光
が出射するようにしたものである。
偏光変換光学装置とを組み合わせ、光源から出射する自
然光が偏光変換光学装置に入射すると直線偏光に近い光
が出射するようにしたものである。
【0014】本発明の投写型表示装置は、光源と、前記
光源から出射する自然光が入射して直線偏光に近い光を
出射する偏光変換手段と、前記偏光変換手段の出射光が
入射し映像信号に応じて旋光性または複屈折性の変化と
して光学像を形成するライトバルブと、前記ライトバル
ブからの出射光が入射し前記ライトバルブに形成された
光学像をスクリーン上に投写する投写レンズとを備え、
偏光変換手段として上記の偏光変換光学装置を用いたも
のである。
光源から出射する自然光が入射して直線偏光に近い光を
出射する偏光変換手段と、前記偏光変換手段の出射光が
入射し映像信号に応じて旋光性または複屈折性の変化と
して光学像を形成するライトバルブと、前記ライトバル
ブからの出射光が入射し前記ライトバルブに形成された
光学像をスクリーン上に投写する投写レンズとを備え、
偏光変換手段として上記の偏光変換光学装置を用いたも
のである。
【0015】本発明の他の投写型表示装置は、3原色の
色成分を含む光を放射する光源と、前記光源から出射す
る自然光を3つの原色光に分解する色分解手段と、前記
色分解手段からの3つの出力光が入射し映像信号に応じ
て旋光性または複屈折性の変化として光学像を形成する
3つのライトバルブと、前記3つのライトバルブからの
出射光を1つの光に合成する色合成手段と、前記色合成
手段からの出射光が入射し前記3つのライトバルブに形
成された光学像をスクリーン上に投写する投写レンズ
と、自然光を直線偏光に近い光に変換する偏光変換手段
とを備え、前記偏光変換手段は上記の偏光変換光学装置
であり、前記色分解手段の入射側または中間に配置した
ものである。
色成分を含む光を放射する光源と、前記光源から出射す
る自然光を3つの原色光に分解する色分解手段と、前記
色分解手段からの3つの出力光が入射し映像信号に応じ
て旋光性または複屈折性の変化として光学像を形成する
3つのライトバルブと、前記3つのライトバルブからの
出射光を1つの光に合成する色合成手段と、前記色合成
手段からの出射光が入射し前記3つのライトバルブに形
成された光学像をスクリーン上に投写する投写レンズ
と、自然光を直線偏光に近い光に変換する偏光変換手段
とを備え、前記偏光変換手段は上記の偏光変換光学装置
であり、前記色分解手段の入射側または中間に配置した
ものである。
【0016】
【作用】本発明の偏波面回転光学装置の作用について説
明する。
明する。
【0017】偏波面回転光学装置のモデルを(図1)に
示す。偏波面回転光学装置は、断面形状が直角二等辺三
角形のプリズムであり、プリズムの屈折率をn0 、外部
媒質を空気(屈折率1)とする。両端の頂角が等しい面
を第1面S1、残る2面を第2面S2、第3面S3とす
る。xyz直交座標系を考え、第2面S2と第3面S3
とがつくる稜線をy軸、y軸と交わり第1面S1と垂直
な方向をz軸、y軸とz軸とに垂直な方向をx軸とす
る。yz平面を基準平面SAと呼ぶことにする。
示す。偏波面回転光学装置は、断面形状が直角二等辺三
角形のプリズムであり、プリズムの屈折率をn0 、外部
媒質を空気(屈折率1)とする。両端の頂角が等しい面
を第1面S1、残る2面を第2面S2、第3面S3とす
る。xyz直交座標系を考え、第2面S2と第3面S3
とがつくる稜線をy軸、y軸と交わり第1面S1と垂直
な方向をz軸、y軸とz軸とに垂直な方向をx軸とす
る。yz平面を基準平面SAと呼ぶことにする。
【0018】第1面S1に入射した光線は、第1面S1
で屈折して第2面S2と第3面S3とに分かれて入射
し、第2面S2、第3面S3の順にまたは第3面S3、
第2面S2の順に反射した後、第1面S1から屈折して
出射する。第2面S2と第3面S3のなす角が直角であ
れば、第2面S2、第3面S3の順に進み第1面S1か
ら出射する光線と第3面S3、第2面S2の順に進み第
1面S1から出射する光線は平行となる。
で屈折して第2面S2と第3面S3とに分かれて入射
し、第2面S2、第3面S3の順にまたは第3面S3、
第2面S2の順に反射した後、第1面S1から屈折して
出射する。第2面S2と第3面S3のなす角が直角であ
れば、第2面S2、第3面S3の順に進み第1面S1か
ら出射する光線と第3面S3、第2面S2の順に進み第
1面S1から出射する光線は平行となる。
【0019】偏波面が基準平面SAと垂直で進行方向が
基準平面SAと平行な直線光線が第1面S1に入射し、
第2面S2、第3面S3でそれぞれ反射し、第1面S1
から外部に出射する場合について考える。ここで、第1
面S1の透過率は 100%、第2面S2と第3面S3の反
射率は 100%、第2面S2、第3面S3におけるP偏光
成分とS偏光成分の間の位相差はすべて0゜とする。そ
うすると、第1面S1に直線偏光が入射する場合、各面
で屈折または反射するときに偏光状態が変化しないの
で、第1面S1から直線偏光が出射する。
基準平面SAと平行な直線光線が第1面S1に入射し、
第2面S2、第3面S3でそれぞれ反射し、第1面S1
から外部に出射する場合について考える。ここで、第1
面S1の透過率は 100%、第2面S2と第3面S3の反
射率は 100%、第2面S2、第3面S3におけるP偏光
成分とS偏光成分の間の位相差はすべて0゜とする。そ
うすると、第1面S1に直線偏光が入射する場合、各面
で屈折または反射するときに偏光状態が変化しないの
で、第1面S1から直線偏光が出射する。
【0020】偏波面がyz平面と垂直な直線偏光が第1
面S1に入射する場合について、各面における入射光
線、出射光線の偏光状態を(図2)に示す。(図2)
は、上から順に第1面S1、第2面S2、第3面S3、
第1面S1の様子を示し、左側の図は入射光線の光線進
行方向に垂直な平面における偏光状態、右側の図は屈折
光線または反射光線の光線進行方向に垂直な平面におけ
る偏光状態を示している。第1面S1から第2面S2に
向かう光線、第2面S2から第3面S3に向かう光線、
第3面S3から第1面S1に向かう光線について、出射
する面で決まるS偏光成分の方向と入射する面で決まる
S偏光成分の方向が異なることに注意すべきである。
面S1に入射する場合について、各面における入射光
線、出射光線の偏光状態を(図2)に示す。(図2)
は、上から順に第1面S1、第2面S2、第3面S3、
第1面S1の様子を示し、左側の図は入射光線の光線進
行方向に垂直な平面における偏光状態、右側の図は屈折
光線または反射光線の光線進行方向に垂直な平面におけ
る偏光状態を示している。第1面S1から第2面S2に
向かう光線、第2面S2から第3面S3に向かう光線、
第3面S3から第1面S1に向かう光線について、出射
する面で決まるS偏光成分の方向と入射する面で決まる
S偏光成分の方向が異なることに注意すべきである。
【0021】第1面S1への入射光線は、(図2
(a))に示すように、偏波面Eが+x方向に向く直線
偏光であり、S偏光成分のみでP偏光成分は存在しな
い。そのため、屈折光線もS偏光成分のみであり、第1
面S1における屈折光線の偏波面Eの方向は、(図2
(b))に示すように、+x方向を向く。
(a))に示すように、偏波面Eが+x方向に向く直線
偏光であり、S偏光成分のみでP偏光成分は存在しな
い。そのため、屈折光線もS偏光成分のみであり、第1
面S1における屈折光線の偏波面Eの方向は、(図2
(b))に示すように、+x方向を向く。
【0022】第2面S2への入射光線のS偏光成分は、
(図2(c))に示すように、yz平面から反時計回り
にφk だけ回転した方向に向く。φk は偏波面回転角と
呼ぶことにするが、
(図2(c))に示すように、yz平面から反時計回り
にφk だけ回転した方向に向く。φk は偏波面回転角と
呼ぶことにするが、
【0023】
【数11】
【0024】と表わせる。ここで、θ1は第1面S1に
入射する光線の入射角である。第2面S2への入射光線
の偏波面Eは、S偏光成分の方向から反時計回りにπ/
2−φ k だけ回転した方向に向く。第2面における反射
光線のS偏光成分は、(図2(d))に示すように、x
y平面から反時計回りにφk だけ回転した方向に向く。
反射の前後でS偏光成分とP偏光成分の振幅は変化しな
いので、第2面S2における反射光線の偏波面EはS偏
光成分の方向から時計回りにπ/2−φk だけ回転した
方向に向く。従って、第2面S2における反射光線の偏
波面Eの方向をxy平面から反時計回りに測った角φA
は、次のようになる。
入射する光線の入射角である。第2面S2への入射光線
の偏波面Eは、S偏光成分の方向から反時計回りにπ/
2−φ k だけ回転した方向に向く。第2面における反射
光線のS偏光成分は、(図2(d))に示すように、x
y平面から反時計回りにφk だけ回転した方向に向く。
反射の前後でS偏光成分とP偏光成分の振幅は変化しな
いので、第2面S2における反射光線の偏波面EはS偏
光成分の方向から時計回りにπ/2−φk だけ回転した
方向に向く。従って、第2面S2における反射光線の偏
波面Eの方向をxy平面から反時計回りに測った角φA
は、次のようになる。
【0025】
【数12】
【0026】第3面S3への入射光線のS偏光成分は、
(図2(e))に示すように、xy平面から反時計回り
にφk だけ回転した方向に向く。第3面S3への入射光
線の偏波面Eの方向はxy平面から反時計回りにφA だ
け回転しているから、第3面S3への入射光線の偏波面
Eの方向をS偏光成分の方向から反時計回りに測った角
φB は、
(図2(e))に示すように、xy平面から反時計回り
にφk だけ回転した方向に向く。第3面S3への入射光
線の偏波面Eの方向はxy平面から反時計回りにφA だ
け回転しているから、第3面S3への入射光線の偏波面
Eの方向をS偏光成分の方向から反時計回りに測った角
φB は、
【0027】
【数13】
【0028】となる。第3面S3における反射光線のS
偏光成分は、(図2(f))に示すように、+x方向か
ら反時計回りにπ/2−φk だけ回転した方向に向く。
反射の前後でS偏光成分とP偏光成分の大きさは変化し
ないので、第3面S3における反射光線の偏波面EはS
偏光成分の方向に対して反時計回りにφB だけ回転した
方向に向く。従って、第3面S3における反射光線の偏
波面Eの方向を+x方向から反時計回りに測った角φC
は、次のようになる。
偏光成分は、(図2(f))に示すように、+x方向か
ら反時計回りにπ/2−φk だけ回転した方向に向く。
反射の前後でS偏光成分とP偏光成分の大きさは変化し
ないので、第3面S3における反射光線の偏波面EはS
偏光成分の方向に対して反時計回りにφB だけ回転した
方向に向く。従って、第3面S3における反射光線の偏
波面Eの方向を+x方向から反時計回りに測った角φC
は、次のようになる。
【0029】
【数14】
【0030】第3面S3から第1面S1に入射する光
線、第1面S1から外部に出射する光線の偏波面Eの方
向をそれぞれ(図2(g)),(図2(h))に示す。
線、第1面S1から外部に出射する光線の偏波面Eの方
向をそれぞれ(図2(g)),(図2(h))に示す。
【0031】(数14)より、φk =π/8の場合にφ
C =π/2となることが分かる。つまり、第3面S3に
おける反射光線の偏波面Eがyz平面と平行となる。さ
らに、第1面S1から外部に出射する光線の偏波面Eが
yz平面(基準平面SA )と平行になる。
C =π/2となることが分かる。つまり、第3面S3に
おける反射光線の偏波面Eがyz平面と平行となる。さ
らに、第1面S1から外部に出射する光線の偏波面Eが
yz平面(基準平面SA )と平行になる。
【0032】以上から、各面に損失がなく、2面S2と
第3面S3におけるP偏光成分とS偏光成分の間の位相
差が0°であり、φk =π/8であれば、第1面S1に
偏波面Eが基準平面SAと垂直な直線偏光が入射し、第
1面S1から偏波面Eが基準平面SA と平行な直線偏
光が出射することが分かる。
第3面S3におけるP偏光成分とS偏光成分の間の位相
差が0°であり、φk =π/8であれば、第1面S1に
偏波面Eが基準平面SAと垂直な直線偏光が入射し、第
1面S1から偏波面Eが基準平面SA と平行な直線偏
光が出射することが分かる。
【0033】偏波面Eが基準平面SAと垂直な直線偏光
が第1面S1に入射する場合に、第1面S1から出射す
る光のうち基準平面SAと平行な偏光成分を有効出射成
分と呼ぶことにし、入射光の光強度に対する有効出射成
分の光強度の割合を偏波面変換光学装置の総合効率ηと
定義する。第1面S1の透過率、第2面S2と第3面S
3の位相差を考慮した偏光変換光学装置の総合効率η
は、計算により求めることができる。導出は非常に複雑
であるので結果のみ示すと、第2面S2の位相差と第3
面S3の位相差が同一で反射率が 100%の場合、総合効
率ηは次式で表わせる。
が第1面S1に入射する場合に、第1面S1から出射す
る光のうち基準平面SAと平行な偏光成分を有効出射成
分と呼ぶことにし、入射光の光強度に対する有効出射成
分の光強度の割合を偏波面変換光学装置の総合効率ηと
定義する。第1面S1の透過率、第2面S2と第3面S
3の位相差を考慮した偏光変換光学装置の総合効率η
は、計算により求めることができる。導出は非常に複雑
であるので結果のみ示すと、第2面S2の位相差と第3
面S3の位相差が同一で反射率が 100%の場合、総合効
率ηは次式で表わせる。
【0034】
【数15】
【0035】
【数16】
【0036】
【数17】
【0037】ここで、TS は第1面S1のS偏光成分に
対する透過率、TP は第1面S1のP偏光成分に対する
透過率、ηE は位相差効率、ηR は偏波面回転効率、δ
は第2面S2、第3面S3のP偏光成分とS偏光成分の
間の位相差である。
対する透過率、TP は第1面S1のP偏光成分に対する
透過率、ηE は位相差効率、ηR は偏波面回転効率、δ
は第2面S2、第3面S3のP偏光成分とS偏光成分の
間の位相差である。
【0038】(数15),(数16),(数17)よ
り、総合効率ηを最大にするには、第1面S1の透過率
をTS=1,TP=1とし、第2面S2、第3面S3の位
相差をδ=0°とし、偏波面回転角をφk=22.5°とすれ
ばよいことが分かる。
り、総合効率ηを最大にするには、第1面S1の透過率
をTS=1,TP=1とし、第2面S2、第3面S3の位
相差をδ=0°とし、偏波面回転角をφk=22.5°とすれ
ばよいことが分かる。
【0039】偏波面回転光学装置は、他の光学装置との
組み合わせを考えると、入射光軸と出射光軸のなす角が
90°であるのが望ましい。そこで、(数11)にθ1=4
5°,φk=22.5°を代入すると、n0=1.71 となる。従
って、光線を直角に折り曲げたい場合には、プリズムを
屈折率n0 が1.71に近い材料で構成すればよい。ただ
し、φk が22.5°から多少ずれても sin24φk は 1に
近いので、プリズムの材料として白クラウンガラス(屈
折率1.52)を用いることができる。
組み合わせを考えると、入射光軸と出射光軸のなす角が
90°であるのが望ましい。そこで、(数11)にθ1=4
5°,φk=22.5°を代入すると、n0=1.71 となる。従
って、光線を直角に折り曲げたい場合には、プリズムを
屈折率n0 が1.71に近い材料で構成すればよい。ただ
し、φk が22.5°から多少ずれても sin24φk は 1に
近いので、プリズムの材料として白クラウンガラス(屈
折率1.52)を用いることができる。
【0040】第2面S2への入射角θ2 と偏波面回転角
φk の関係は、次式で表わされる。
φk の関係は、次式で表わされる。
【0041】
【数18】
【0042】(数18)にφk=22.5°を代入すると、
θ2=49.9°となる。プリズムの屈折率がn0=1.5の場
合の全反射臨界角は41.8°であるので、第2面S2、第
3面S3では全反射を生じる。
θ2=49.9°となる。プリズムの屈折率がn0=1.5の場
合の全反射臨界角は41.8°であるので、第2面S2、第
3面S3では全反射を生じる。
【0043】次に、第2面S2、第3面S3の反射によ
る位相差について説明する。全反射後のP偏光成分とS
偏光成分の間の位相差はそれぞれ次のように表わせる
(辻内順平著:「光学概論I」、株式会社朝倉書店、p.
37、昭和54年2月)。
る位相差について説明する。全反射後のP偏光成分とS
偏光成分の間の位相差はそれぞれ次のように表わせる
(辻内順平著:「光学概論I」、株式会社朝倉書店、p.
37、昭和54年2月)。
【0044】
【数19】
【0045】(数19)より、θ2=49.9°のときの位
相差は、n0=1.5のときδ=44.9°、n0=1.7のときδ
=56.5°となる。(数16)より位相差効率ηE を求め
ると、それぞれ73.0%、60.2%とかなり低くなることが
分かる。そこで、本発明では、第2面S2と第3面S3
に多層膜を着けることにより位相差を小さくしている。
相差は、n0=1.5のときδ=44.9°、n0=1.7のときδ
=56.5°となる。(数16)より位相差効率ηE を求め
ると、それぞれ73.0%、60.2%とかなり低くなることが
分かる。そこで、本発明では、第2面S2と第3面S3
に多層膜を着けることにより位相差を小さくしている。
【0046】(図3)に示すように、透明体の上にk層
(kは整数)の光学薄膜を積層するものとし、外部媒質
は空気とする。透明体側から順に、第1層L1、第2層
L2、‥‥、第k層Lkと呼ぶことにし、第j層Ljの
透明体側の面を第j面、第k層Lkと空気との境界面
(最終面)を第(k+1)面と呼ぶことにする。
(kは整数)の光学薄膜を積層するものとし、外部媒質
は空気とする。透明体側から順に、第1層L1、第2層
L2、‥‥、第k層Lkと呼ぶことにし、第j層Ljの
透明体側の面を第j面、第k層Lkと空気との境界面
(最終面)を第(k+1)面と呼ぶことにする。
【0047】透明体の屈折率をn0 、第j層の屈折率を
nj 、外部媒質の屈折率をnk+1 とし、透明体から第1
面に入射する光線の入射角をθ2 、第j面から第(j+
1)面に向かう光線の屈折角をγj とすると、スネルの
法則により、
nj 、外部媒質の屈折率をnk+1 とし、透明体から第1
面に入射する光線の入射角をθ2 、第j面から第(j+
1)面に向かう光線の屈折角をγj とすると、スネルの
法則により、
【0048】
【数20】
【0049】の関係が成り立つ。プリズムから多層膜に
入射した光線が多層膜の中間のいずれの境界面でも全反
射しないものとすると、(数20)より、光学薄膜が着
いていない場合に全反射を生じるなら光学薄膜と空気の
境界面で全反射を生じることが分かる。
入射した光線が多層膜の中間のいずれの境界面でも全反
射しないものとすると、(数20)より、光学薄膜が着
いていない場合に全反射を生じるなら光学薄膜と空気の
境界面で全反射を生じることが分かる。
【0050】第j面から最終面までの反射係数が求まる
とき、第j面から最終面までを反射係数が同一の1つの
面に置き換えることができる。第j面から最終面までが
1つの面と等価であるとして、その面を第j等価面と呼
ぶことにする。この考え方に基づけば、漸化式をつくれ
る。そこで、まず最終面の反射係数を求め、漸化式を利
用して第k等価面、第(k−1)等価面、‥‥の順に反
射係数を求めれば、最後の第1等価面の反射係数が光学
薄膜全体の反射係数となる。
とき、第j面から最終面までを反射係数が同一の1つの
面に置き換えることができる。第j面から最終面までが
1つの面と等価であるとして、その面を第j等価面と呼
ぶことにする。この考え方に基づけば、漸化式をつくれ
る。そこで、まず最終面の反射係数を求め、漸化式を利
用して第k等価面、第(k−1)等価面、‥‥の順に反
射係数を求めれば、最後の第1等価面の反射係数が光学
薄膜全体の反射係数となる。
【0051】最終面における全反射前後のS偏光成分の
位相変化εk+1,S 、P偏光成分の位相変化εk+1,P は次
式で表わせる。
位相変化εk+1,S 、P偏光成分の位相変化εk+1,P は次
式で表わせる。
【0052】
【数21】
【0053】
【数22】
【0054】第j面のS偏光成分の反射係数ρjS 、P
偏光成分の反射係数ρjP は、それぞれ次のように表わ
せる。
偏光成分の反射係数ρjP は、それぞれ次のように表わ
せる。
【0055】
【数23】
【0056】
【数24】
【0057】第j等価面の反射係数をrjS ,rjP とす
る。第j等価面の反射係数は、第j面の反射係数、第
(j+1)等価面の反射係数、および第j層の干渉作用
により決まり、次のように表わせる。
る。第j等価面の反射係数は、第j面の反射係数、第
(j+1)等価面の反射係数、および第j層の干渉作用
により決まり、次のように表わせる。
【0058】
【数25】
【0059】
【数26】
【0060】ここで、βj は第j面から第(j+1)面
の間を1往復する光線の位相変化を表わす。第j層の屈
折率をnj、膜厚をdj、第j面から第(j+1)面に向
かう光線の屈折角をγj、光線の空気中における波長を
λとすると、βjは次のように表わせる。
の間を1往復する光線の位相変化を表わす。第j層の屈
折率をnj、膜厚をdj、第j面から第(j+1)面に向
かう光線の屈折角をγj、光線の空気中における波長を
λとすると、βjは次のように表わせる。
【0061】
【数27】
【0062】光学薄膜に吸収がないとし、第j等価面の
位相変化をεjS ,εjP とすると、(数25),(数2
6)は次のように表わせる。
位相変化をεjS ,εjP とすると、(数25),(数2
6)は次のように表わせる。
【0063】
【数28】
【0064】
【数29】
【0065】実数部と虚数部に分けて、(数25)と
(数28)とを比較し、(数26)と(数29)とを比
較し、(数23),(数24)を利用すると、第j等価
面の位相変化は次のように表わせる。
(数28)とを比較し、(数26)と(数29)とを比
較し、(数23),(数24)を利用すると、第j等価
面の位相変化は次のように表わせる。
【0066】
【数30】
【0067】
【数31】
【0068】(数21),(数22)より最終面の位相
変化εk+1,S ,εk+1,P を求め、次に(数30),(数
31)の漸化式を繰り返し用いることにより第1等価
面、つまり光学薄膜全体の位相変化ε1S ,ε1P を求め
ることができる。光学薄膜全体による位相差δは、
変化εk+1,S ,εk+1,P を求め、次に(数30),(数
31)の漸化式を繰り返し用いることにより第1等価
面、つまり光学薄膜全体の位相変化ε1S ,ε1P を求め
ることができる。光学薄膜全体による位相差δは、
【0069】
【数32】
【0070】とすれば求まる。ここで、δ=0、つま
り、
り、
【0071】
【数33】
【0072】となる場合について考える。第1層から第
k層までのすべての層についてβj=πとする。(数3
0)、(数31)でβj=πとした漸化式を繰り返し用
い、さらに(数21),(数22),(数33)を利用
すると、次の関係式が得られる。
k層までのすべての層についてβj=πとする。(数3
0)、(数31)でβj=πとした漸化式を繰り返し用
い、さらに(数21),(数22),(数33)を利用
すると、次の関係式が得られる。
【0073】
【数34】
【0074】また、(数27)にβj=πを代入し、主
波長をλCとすると、次のようになる。
波長をλCとすると、次のようになる。
【0075】
【数35】
【0076】(数34),(数35)が満足されると
き、主波長λC において位相差が0゜になる。
き、主波長λC において位相差が0゜になる。
【0077】光学薄膜が単層の場合、(数34)でk=
1とすればよく、
1とすればよく、
【0078】
【数36】
【0079】となる。この条件を満足する光学薄膜は存
在しないので、単層膜では位相差を0゜にできないこと
が分かる。しかし、プリズムの屈折率より低い屈折率を
有する光学薄膜を用いると、光学薄膜がない場合に比べ
て位相差を小さくすることができる。
在しないので、単層膜では位相差を0゜にできないこと
が分かる。しかし、プリズムの屈折率より低い屈折率を
有する光学薄膜を用いると、光学薄膜がない場合に比べ
て位相差を小さくすることができる。
【0080】光学薄膜が2層の場合、(数34)でk=
2とすればよく、
2とすればよく、
【0081】
【数37】
【0082】となる。(数35),(数37)の条件を
満足すれば、位相差は0゜になる。n 0>1であるか
ら、(数37)よりn1>n2 となる。つまり、第1層
の屈折率を高く、第2層の屈折率を低くすることにな
る。
満足すれば、位相差は0゜になる。n 0>1であるか
ら、(数37)よりn1>n2 となる。つまり、第1層
の屈折率を高く、第2層の屈折率を低くすることにな
る。
【0083】また、光学薄膜の層数が多いほど各層の屈
折率の選択の幅が拡がるので、容易に位相差を小さくで
きることが分かる。
折率の選択の幅が拡がるので、容易に位相差を小さくで
きることが分かる。
【0084】次に、主波長λC において、第m層のみβ
m =2πとし、他の層はβj =πとする場合について説
明する。(数27)でj=mとした式にβm =2πを代
入すると、
m =2πとし、他の層はβj =πとする場合について説
明する。(数27)でj=mとした式にβm =2πを代
入すると、
【0085】
【数38】
【0086】となる。(数30)、(数31)でβm =
2π、βj =π(j≠m)とした漸化式を繰り返し用
い、さらに(数21)、(数22)、(数32)を利用
すると、第m層の屈折率と無関係にδ=0となる。これ
は、すべての層がβj =πである多層膜が既にある場
合、隣接する任意の2つの層の間にβm =2πの光学薄
膜を挿入しても、主波長における位相差は0のままであ
ることを意味する。ただし、主波長以外の波長では位相
差が変化する。この性質は、位相差の波長依存性の調整
に利用することができる。
2π、βj =π(j≠m)とした漸化式を繰り返し用
い、さらに(数21)、(数22)、(数32)を利用
すると、第m層の屈折率と無関係にδ=0となる。これ
は、すべての層がβj =πである多層膜が既にある場
合、隣接する任意の2つの層の間にβm =2πの光学薄
膜を挿入しても、主波長における位相差は0のままであ
ることを意味する。ただし、主波長以外の波長では位相
差が変化する。この性質は、位相差の波長依存性の調整
に利用することができる。
【0087】
【実施例】以下に、本発明の偏波面回転光学装置の具体
的な実施例について説明する。
的な実施例について説明する。
【0088】(図4)は本発明の偏波面回転光学装置の
第1の実施例の構成を示したもので、101はプリズ
ム、102は第1面、103は第2面、104は第3面
である。
第1の実施例の構成を示したもので、101はプリズ
ム、102は第1面、103は第2面、104は第3面
である。
【0089】偏波面回転光学装置は、断面形状が二等辺
三角形のプリズム101で構成されている。両端の頂角
が等しい面を第1面102、残る2面を第2面103と
第3面104と呼ぶことにする。プリズム101は屈折
率1.52のガラスで構成され、第2面103と第3面10
4とがなす角は90°であり、外部媒質は空気である。
三角形のプリズム101で構成されている。両端の頂角
が等しい面を第1面102、残る2面を第2面103と
第3面104と呼ぶことにする。プリズム101は屈折
率1.52のガラスで構成され、第2面103と第3面10
4とがなす角は90°であり、外部媒質は空気である。
【0090】偏波面回転光学装置の断面構成を(図5)
に示す。第1面102には、S偏光成分とP偏光成分の
反射防止のための3層の光学薄膜105が蒸着されてい
る。プリズム101側から順に第1層、第2層、第3層
と呼ぶことにする。第2面103と第3面104には、
いずれもS偏光成分とP偏光成分の間の位相差を小さく
する単層の光学薄膜106,107が蒸着されている。
第1面102の光学薄膜105の構成を(表1)に、第
2面103、第3面104の光学薄膜106,107の
構成を(表2)に示す。
に示す。第1面102には、S偏光成分とP偏光成分の
反射防止のための3層の光学薄膜105が蒸着されてい
る。プリズム101側から順に第1層、第2層、第3層
と呼ぶことにする。第2面103と第3面104には、
いずれもS偏光成分とP偏光成分の間の位相差を小さく
する単層の光学薄膜106,107が蒸着されている。
第1面102の光学薄膜105の構成を(表1)に、第
2面103、第3面104の光学薄膜106,107の
構成を(表2)に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】第2面103と第3面104とがつくる稜
線108を含み、第1面102と垂直な面109を基準
平面と呼ぶことにする。入射光軸110と出射光軸11
1は基準平面109上にあり、第1面102の法線11
2と入射光軸110のなす角は45°、法線112と出射
光軸111のなす角は45°である。
線108を含み、第1面102と垂直な面109を基準
平面と呼ぶことにする。入射光軸110と出射光軸11
1は基準平面109上にあり、第1面102の法線11
2と入射光軸110のなす角は45°、法線112と出射
光軸111のなす角は45°である。
【0094】(図4)に示すように、入射光軸110と
平行に第1面102に入射した光線は、第1面102で
屈折し、第2面103または第3面104に入射する。
第2面103に入射した光線はその面で反射し、さらに
第3面104で反射し、第1面102で屈折して、出射
光軸111と平行に出射する。第3面104に入射した
光線は、その面で反射し、さらに第2面103で反射
し、第1面102で屈折して、出射光軸111と平行に
出射する。(数11),(数18)より第2面103と
光学薄膜106の境界面114に入射する光線の入射角
は51.2°であり、この境界面103における全反射臨界
角は66.1°であるので、光線はこの境界面を透過する光
線が存在する。(数20)より光学薄膜106と空気の
境界面115に入射する光線の入射角は58.5°であり、
この境界面115における全反射臨界角は46.0°である
ので、この境界面115で全反射する。第3面104に
着けられている光学薄膜107も第2面103の場合と
同様の作用を生じる。
平行に第1面102に入射した光線は、第1面102で
屈折し、第2面103または第3面104に入射する。
第2面103に入射した光線はその面で反射し、さらに
第3面104で反射し、第1面102で屈折して、出射
光軸111と平行に出射する。第3面104に入射した
光線は、その面で反射し、さらに第2面103で反射
し、第1面102で屈折して、出射光軸111と平行に
出射する。(数11),(数18)より第2面103と
光学薄膜106の境界面114に入射する光線の入射角
は51.2°であり、この境界面103における全反射臨界
角は66.1°であるので、光線はこの境界面を透過する光
線が存在する。(数20)より光学薄膜106と空気の
境界面115に入射する光線の入射角は58.5°であり、
この境界面115における全反射臨界角は46.0°である
ので、この境界面115で全反射する。第3面104に
着けられている光学薄膜107も第2面103の場合と
同様の作用を生じる。
【0095】光線が入射光軸110と平行でない場合
も、第2面103、第3面104の順に進み第1面10
2から出射する光線と、第3面104、第2面103の
順に進み第1面102から出射する光線とは、互いに平
行である。また、入射光線と入射光軸110のなす角度
がそれほど大きくなければ、第2面103、第3面10
4に着けられた光学薄膜106,107は、入射光線と
入射光軸110が平行の場合と同様の作用を生じる。
も、第2面103、第3面104の順に進み第1面10
2から出射する光線と、第3面104、第2面103の
順に進み第1面102から出射する光線とは、互いに平
行である。また、入射光線と入射光軸110のなす角度
がそれほど大きくなければ、第2面103、第3面10
4に着けられた光学薄膜106,107は、入射光線と
入射光軸110が平行の場合と同様の作用を生じる。
【0096】入射光線が入射光軸と平行の場合の位相差
の波長依存性を(図6)に実線で示す。比較のために、
第2面と第3面に光学薄膜106,107を着けない場
合の特性を破線で示す。(図6)から分かるように、第
2面と第3面に光学薄膜106,107を着けることに
より、位相差δが小さくなることが分かる。この場合の
位相差効率ηE の波長依存性を(図7)に実線で示す。
破線は第2面103と第3面104に光学薄膜を着けな
い場合の特性である。(図7)より、第2面103と第
3面104に光学薄膜106,107を着けることによ
り位相差効率η E が大幅に向上することが分かる。従っ
て、第1面102に直線偏光が入射すると、第2面、第
3面で反射し、第1面から出射する光は直線偏光に近い
光となる。
の波長依存性を(図6)に実線で示す。比較のために、
第2面と第3面に光学薄膜106,107を着けない場
合の特性を破線で示す。(図6)から分かるように、第
2面と第3面に光学薄膜106,107を着けることに
より、位相差δが小さくなることが分かる。この場合の
位相差効率ηE の波長依存性を(図7)に実線で示す。
破線は第2面103と第3面104に光学薄膜を着けな
い場合の特性である。(図7)より、第2面103と第
3面104に光学薄膜106,107を着けることによ
り位相差効率η E が大幅に向上することが分かる。従っ
て、第1面102に直線偏光が入射すると、第2面、第
3面で反射し、第1面から出射する光は直線偏光に近い
光となる。
【0097】入射光線が基準平面109と平行の場合の
偏波面回転効率ηR の入射角依存性を(図8)に示す。
θ1=39.0°のときにηR が最大となるが、θ1=45.0°
のときでもηR=0.971と1に非常に近い。従って、偏波
面が基準平面109に垂直な直線偏光が入射光軸110
と平行に第1面102に入射すると、第2面103、第
3面104の2回の全反射により偏波面が回転するの
で、第1面102から外部に出射する光線は偏波面が基
準平面109と平行に近くなる。
偏波面回転効率ηR の入射角依存性を(図8)に示す。
θ1=39.0°のときにηR が最大となるが、θ1=45.0°
のときでもηR=0.971と1に非常に近い。従って、偏波
面が基準平面109に垂直な直線偏光が入射光軸110
と平行に第1面102に入射すると、第2面103、第
3面104の2回の全反射により偏波面が回転するの
で、第1面102から外部に出射する光線は偏波面が基
準平面109と平行に近くなる。
【0098】第1面102ではS偏光成分とP偏光成分
の一方が入射し他方が出射するので、第1面102のS
偏光透過率TS とP偏光透過率TP の両方を高くする必
要がある。第1面102が空気と接する場合、第1面に
おける入射角が45°であり、ブリュースタ角56.7°に近
いので、TP は非常に高いが、TS は少し低い。そこ
で、第1面102に反射防止膜として3層の光学薄膜1
05を蒸着している。T S ,TP 、および両者の積TS
TP の波長依存性を(図9)に示す。(図9)より、第
1面の透過効率TPTS は1に非常に近いことが分か
る。
の一方が入射し他方が出射するので、第1面102のS
偏光透過率TS とP偏光透過率TP の両方を高くする必
要がある。第1面102が空気と接する場合、第1面に
おける入射角が45°であり、ブリュースタ角56.7°に近
いので、TP は非常に高いが、TS は少し低い。そこ
で、第1面102に反射防止膜として3層の光学薄膜1
05を蒸着している。T S ,TP 、および両者の積TS
TP の波長依存性を(図9)に示す。(図9)より、第
1面の透過効率TPTS は1に非常に近いことが分か
る。
【0099】本発明の偏波面回転光学装置は、偏波面が
基準平面109と垂直な直線偏光を偏波面が基準平面1
09と平行な偏光成分の支配的な光に変換することがで
きる。また、光線進行方向を逆にする場合を考えると、
偏波面が基準平面109と平行な直線偏光を偏波面が基
準平面109と垂直な偏光成分が支配的な光に変換する
ことができる。プリズム101、光学薄膜106,10
7,108は耐熱性が良好であるので、偏波面回転光学
装置の耐熱性は非常に良好である。従って、偏波面回転
光学装置は強力な光源の直後に配置することができる。
基準平面109と垂直な直線偏光を偏波面が基準平面1
09と平行な偏光成分の支配的な光に変換することがで
きる。また、光線進行方向を逆にする場合を考えると、
偏波面が基準平面109と平行な直線偏光を偏波面が基
準平面109と垂直な偏光成分が支配的な光に変換する
ことができる。プリズム101、光学薄膜106,10
7,108は耐熱性が良好であるので、偏波面回転光学
装置の耐熱性は非常に良好である。従って、偏波面回転
光学装置は強力な光源の直後に配置することができる。
【0100】(図4)に示した構成において、第2面1
03と第3面104のなす頂角を90°からわずかにずら
してもよい。この場合、出射光は2つの光に分かれ、頂
角が90°より大きい場合には2つの光が進むにつれて発
散し、頂角が90°より小さい場合には2つの光がある距
離だけ進んだ位置で重なる。
03と第3面104のなす頂角を90°からわずかにずら
してもよい。この場合、出射光は2つの光に分かれ、頂
角が90°より大きい場合には2つの光が進むにつれて発
散し、頂角が90°より小さい場合には2つの光がある距
離だけ進んだ位置で重なる。
【0101】(図10)は本発明の偏波面回転光学装置
の第2の実施例の構成を示したもので、121は透明
板、122は三角プリズム、123は透明接着剤であ
る。
の第2の実施例の構成を示したもので、121は透明
板、122は三角プリズム、123は透明接着剤であ
る。
【0102】透明板121の一方の面上に複数の細長い
三角プリズム122を規則的に配列したものである。透
明板121と三角プリズム122とは光学ガラスで構成
され、透明板121と複数の三角プリズム122とは、
透明接着剤123により接合されている。透明板121
と各三角プリズム122の屈折率はいずれも1.52であ
り、(図11)に示すように、透明板122の空気側の
面124には反射防止のための3層光学薄膜125が蒸
着され、三角プリズム122の空気側の面126,12
7には反射における位相差を小さくするための2層光学
薄膜128が蒸着されている。光学薄膜125は(表
1)に示した構成と同一であり、光学薄膜128は(表
3)に示す構成としている。面126,127の位相差
の波長依存性を(図12)に、位相差効率の波長依存性
を(図13)に示す。(図12)と(図6)を比較し、
また(図13)と(図7)を比較すると、2層光学薄膜
は単層光学薄膜に比べて位相差が小さく、位相差効率も
高いことが分かる。
三角プリズム122を規則的に配列したものである。透
明板121と三角プリズム122とは光学ガラスで構成
され、透明板121と複数の三角プリズム122とは、
透明接着剤123により接合されている。透明板121
と各三角プリズム122の屈折率はいずれも1.52であ
り、(図11)に示すように、透明板122の空気側の
面124には反射防止のための3層光学薄膜125が蒸
着され、三角プリズム122の空気側の面126,12
7には反射における位相差を小さくするための2層光学
薄膜128が蒸着されている。光学薄膜125は(表
1)に示した構成と同一であり、光学薄膜128は(表
3)に示す構成としている。面126,127の位相差
の波長依存性を(図12)に、位相差効率の波長依存性
を(図13)に示す。(図12)と(図6)を比較し、
また(図13)と(図7)を比較すると、2層光学薄膜
は単層光学薄膜に比べて位相差が小さく、位相差効率も
高いことが分かる。
【0103】
【表3】
【0104】(図10)に示した構成は、(図4)に示
した構成と全く同じ作用を示す。透明基板121の外形
寸法は縦30mm、横60mmであり、三角プリズム122
のピッチは 7mmである。そのため、(図10)に示し
た構成は、(図4)に示した構成と比較して、薄くて軽
いという特徴があり、また、偏波面回転光学系の内部を
進む光線の光路長が短いという特徴がある。
した構成と全く同じ作用を示す。透明基板121の外形
寸法は縦30mm、横60mmであり、三角プリズム122
のピッチは 7mmである。そのため、(図10)に示し
た構成は、(図4)に示した構成と比較して、薄くて軽
いという特徴があり、また、偏波面回転光学系の内部を
進む光線の光路長が短いという特徴がある。
【0105】なお、使用温度が 100℃を越える場合に
は、透明接着剤123としてゲル状透明シリコーン樹脂
(例えば、信越化学工業(株)のKE1051)を用い
るとよい。KE1051は2液に分けて提供されてお
り、2液を混合し、室温放置または加熱によりゲル状に
硬化するものであり、使用上限温度は約 200℃である。
は、透明接着剤123としてゲル状透明シリコーン樹脂
(例えば、信越化学工業(株)のKE1051)を用い
るとよい。KE1051は2液に分けて提供されてお
り、2液を混合し、室温放置または加熱によりゲル状に
硬化するものであり、使用上限温度は約 200℃である。
【0106】(図14)は本発明の偏波面回転光学装置
の第3の実施例の構成を示したもので、131はプリズ
ム板、132,133は光学薄膜である。
の第3の実施例の構成を示したもので、131はプリズ
ム板、132,133は光学薄膜である。
【0107】(図14)に示した偏波面回転光学装置
は、(図10)に示した偏波面回転光学装置を一体化し
たものである。この偏波面回転光学装置は透明板131
と光学薄膜132,133で構成され、プリズム板13
1は一方の面134が平面であり、他方の面には細長い
プリズム素子135が規則的に形成されている。プリズ
ム板131は屈折率1.52のガラスで構成されている。プ
リズム板131は、プリズム面を構成するジグザグの面
を有する金型により、加熱軟化させたガラス板またはブ
ロックをプレス成型して作成する。平面134側にひけ
を発生し凹凸ができる場合には、研磨により平面にする
とよい。平面134には反射防止のための光学薄膜13
2が蒸着され、プリズム素子135の各面137には位
相差を小さくするための光学薄膜133が蒸着されてい
る。光学薄膜132は(表1)に示したものと同一であ
り、光学薄膜133は(表4)に示す構成としている。
位相差の波長依存性を(図15)に、位相差効率の波長
依存性を(図16)に示す。(図16)と(図13)を
比較すると、3層光学薄膜を用いる場合の位相差効率の
波長依存性は、2層光学薄膜の場合に比べて平坦である
ことが分かる。
は、(図10)に示した偏波面回転光学装置を一体化し
たものである。この偏波面回転光学装置は透明板131
と光学薄膜132,133で構成され、プリズム板13
1は一方の面134が平面であり、他方の面には細長い
プリズム素子135が規則的に形成されている。プリズ
ム板131は屈折率1.52のガラスで構成されている。プ
リズム板131は、プリズム面を構成するジグザグの面
を有する金型により、加熱軟化させたガラス板またはブ
ロックをプレス成型して作成する。平面134側にひけ
を発生し凹凸ができる場合には、研磨により平面にする
とよい。平面134には反射防止のための光学薄膜13
2が蒸着され、プリズム素子135の各面137には位
相差を小さくするための光学薄膜133が蒸着されてい
る。光学薄膜132は(表1)に示したものと同一であ
り、光学薄膜133は(表4)に示す構成としている。
位相差の波長依存性を(図15)に、位相差効率の波長
依存性を(図16)に示す。(図16)と(図13)を
比較すると、3層光学薄膜を用いる場合の位相差効率の
波長依存性は、2層光学薄膜の場合に比べて平坦である
ことが分かる。
【0108】
【表4】
【0109】本発明の偏波面回転光学装置の第4の実施
例について説明する。この実施例は、(図14)に示し
た構成で、光学薄膜132を(表5)に示した構成に置
換したものである。(表5)に示した光学薄膜132の
各層の膜厚は、主波長において、β1 =π、β2 =2
π、β3 =πとなるようにしている。第1から第3の各
実施例では、各層の膜厚は主波長においてすべてβj =
πとしているが、第4の実施例では、第2層の膜厚は主
波長においてβ2 =2πとしている。位相差の波長依存
性を(図17)に、位相差効率の波長依存性を(図1
8)に示す。(図18)より、位相差効率の波長依存性
が非常に平坦であることが分かる。
例について説明する。この実施例は、(図14)に示し
た構成で、光学薄膜132を(表5)に示した構成に置
換したものである。(表5)に示した光学薄膜132の
各層の膜厚は、主波長において、β1 =π、β2 =2
π、β3 =πとなるようにしている。第1から第3の各
実施例では、各層の膜厚は主波長においてすべてβj =
πとしているが、第4の実施例では、第2層の膜厚は主
波長においてβ2 =2πとしている。位相差の波長依存
性を(図17)に、位相差効率の波長依存性を(図1
8)に示す。(図18)より、位相差効率の波長依存性
が非常に平坦であることが分かる。
【0110】
【表5】
【0111】本発明の偏波面光学装置の第5の実施例に
ついて説明する。構成は、(図14)に示したものと同
一である。プリズム板131は屈折率1.71のガラスであ
り、光学薄膜132は(表6)に示した構成とし、光学
薄膜133は(表7)に示した構成としている。
ついて説明する。構成は、(図14)に示したものと同
一である。プリズム板131は屈折率1.71のガラスであ
り、光学薄膜132は(表6)に示した構成とし、光学
薄膜133は(表7)に示した構成としている。
【0112】
【表6】
【0113】
【表7】
【0114】偏波面回転効率ηR の入射角依存性を(図
19)に示す。入射角がθ1=45.0°のときに偏波面回
転効率が最大の1となる。プリズム面137の位相差の
波長依存性を(図20)に、位相差効率の波長依存性を
(図21)に示す。(図21)と(図16)を比較する
と、プリズム板131の屈折率が高い場合には、プリズ
ム面に蒸着する光学薄膜が同じ2層でも、位相差効率が
高く、しかも平坦に近くなることが分かる。平面134
のS偏光成分透過率TS 、P偏光成分透過率T P 、両者
の積TSTP の波長依存性を(図22)に示す。平面1
34の透過率をかなり高くできることが分かる。
19)に示す。入射角がθ1=45.0°のときに偏波面回
転効率が最大の1となる。プリズム面137の位相差の
波長依存性を(図20)に、位相差効率の波長依存性を
(図21)に示す。(図21)と(図16)を比較する
と、プリズム板131の屈折率が高い場合には、プリズ
ム面に蒸着する光学薄膜が同じ2層でも、位相差効率が
高く、しかも平坦に近くなることが分かる。平面134
のS偏光成分透過率TS 、P偏光成分透過率T P 、両者
の積TSTP の波長依存性を(図22)に示す。平面1
34の透過率をかなり高くできることが分かる。
【0115】プリズム板131の材料として、アクリル
樹脂、ポリカーボネート樹脂などの透明樹脂を用いるこ
ともでき、圧縮成形により製作するとよい。偏波面回転
光学装置の最高使用温度が約80℃以下であれば、アクリ
ル樹脂を用いることができる。プリズム板131を成型
加工する場合にはプリズム素子135の面精度が問題と
なるが、本発明では結像を目的としないので、プリズム
素子135の面精度はそれほど厳しくなく、上述のよう
な成型加工により実用上問題のないものを製作すること
ができる。
樹脂、ポリカーボネート樹脂などの透明樹脂を用いるこ
ともでき、圧縮成形により製作するとよい。偏波面回転
光学装置の最高使用温度が約80℃以下であれば、アクリ
ル樹脂を用いることができる。プリズム板131を成型
加工する場合にはプリズム素子135の面精度が問題と
なるが、本発明では結像を目的としないので、プリズム
素子135の面精度はそれほど厳しくなく、上述のよう
な成型加工により実用上問題のないものを製作すること
ができる。
【0116】次に、本発明の偏光変換光学装置の実施例
について説明する。(図23)は本発明の偏光変換光学
装置の第1の実施例を示したもので、141は偏光ビー
ムスプリッタ、142,143は偏波面回転光学装置で
ある。
について説明する。(図23)は本発明の偏光変換光学
装置の第1の実施例を示したもので、141は偏光ビー
ムスプリッタ、142,143は偏波面回転光学装置で
ある。
【0117】偏光変換光学装置は、偏光ビームスプリッ
タ141と偏波面回転光学装置142,143とで構成
される。
タ141と偏波面回転光学装置142,143とで構成
される。
【0118】偏光ビームスプリッタ141は3つの直角
プリズム144,145,146を接合したものであ
り、2つの直角プリズム145,146の接合面には、
偏光選択性の多層膜147,148が蒸着されている。
直角プリズム145,146の材質は屈折率1.52のガラ
スである。多層膜147,148は、(表8)に示すよ
うに、二酸化シリコン(屈折率1.46)と二酸化チタン
(屈折率2.30)とを交互に積層したものであり、P偏光
成分は透過させ、S偏光成分は反射させる。偏光ビーム
スプリッタ141の空気と接する面149,150,1
51,152,153には(表9)に示す構成の反射防
止膜が蒸着されている。自然光154が偏光ビームスプ
リッタ141の面149,150に垂直に入射すると、
S偏光成分は多層膜147,148により横方向に折り
曲げられて進み面151,152から出射し、P偏光成
分は多層膜147,148を直進して面153から出射
する。偏光ビームスプリッタ141のS偏光成分とP偏
光成分の分光透過率特性を(図24)に示す。P偏光成
分の透過率およびS偏光成分の反射率は、いずれも理想
的な 100%ではないが、かなり高い。
プリズム144,145,146を接合したものであ
り、2つの直角プリズム145,146の接合面には、
偏光選択性の多層膜147,148が蒸着されている。
直角プリズム145,146の材質は屈折率1.52のガラ
スである。多層膜147,148は、(表8)に示すよ
うに、二酸化シリコン(屈折率1.46)と二酸化チタン
(屈折率2.30)とを交互に積層したものであり、P偏光
成分は透過させ、S偏光成分は反射させる。偏光ビーム
スプリッタ141の空気と接する面149,150,1
51,152,153には(表9)に示す構成の反射防
止膜が蒸着されている。自然光154が偏光ビームスプ
リッタ141の面149,150に垂直に入射すると、
S偏光成分は多層膜147,148により横方向に折り
曲げられて進み面151,152から出射し、P偏光成
分は多層膜147,148を直進して面153から出射
する。偏光ビームスプリッタ141のS偏光成分とP偏
光成分の分光透過率特性を(図24)に示す。P偏光成
分の透過率およびS偏光成分の反射率は、いずれも理想
的な 100%ではないが、かなり高い。
【0119】
【表8】
【0120】
【表9】
【0121】偏波面回転光学装置142,143は(図
14)に示したものと同一であり、偏光ビームスプリッ
タ141側の面155,156が平面、他方の面がプリ
ズム面157,158となっている。平面155,15
6はそれぞれ偏光ビームスプリッタ141の多層膜14
7,148と平行である。偏光ビームスプリッタ141
の面151,152から出射した光線は、偏波面回転光
学装置142,143の平面155,156に入射し、
プリズム面157,158で2回全反射し平面155,
156から出射する。
14)に示したものと同一であり、偏光ビームスプリッ
タ141側の面155,156が平面、他方の面がプリ
ズム面157,158となっている。平面155,15
6はそれぞれ偏光ビームスプリッタ141の多層膜14
7,148と平行である。偏光ビームスプリッタ141
の面151,152から出射した光線は、偏波面回転光
学装置142,143の平面155,156に入射し、
プリズム面157,158で2回全反射し平面155,
156から出射する。
【0122】偏光ビームスプリッタ141の面151,
152から出射する直線偏光が偏波面回転光学装置14
2,143に入射すると、偏波面が90°回転し、光線進
行方向が90°折り曲げられて出射する。偏波面回転光学
装置142,143から出射する光線と偏光ビームスプ
リッタ141の面153から出射する光線とは、偏波面
と光線進行方向が揃う。このように、(図23)に示し
た偏光変換光学装置は、自然光を直線偏光に近い光に変
換することができる。
152から出射する直線偏光が偏波面回転光学装置14
2,143に入射すると、偏波面が90°回転し、光線進
行方向が90°折り曲げられて出射する。偏波面回転光学
装置142,143から出射する光線と偏光ビームスプ
リッタ141の面153から出射する光線とは、偏波面
と光線進行方向が揃う。このように、(図23)に示し
た偏光変換光学装置は、自然光を直線偏光に近い光に変
換することができる。
【0123】(図25)は本発明の偏光変換光学装置の
第2の実施例を示したもので、161,162は偏光ビ
ームスプリッタ、163,164は偏波面回転光学装置
である。偏光変換光学装置は、偏光ビームスプリッタ1
61,162と2つの偏波面回転光学装置163,16
4で構成される。
第2の実施例を示したもので、161,162は偏光ビ
ームスプリッタ、163,164は偏波面回転光学装置
である。偏光変換光学装置は、偏光ビームスプリッタ1
61,162と2つの偏波面回転光学装置163,16
4で構成される。
【0124】偏光ビームスプリッタ161は、2枚の透
明板165,166と、多層膜167とで構成される。
透明板165,166は、材質が屈折率1.71のガラスで
あり、いずれも一方の面168,169が平面で他方の
面に微小プリズム素子170,171を規則的に形成し
たものである。微小プリズム素子170,171のプリ
ズム面172,173がそれぞれ平面168,169と
なす角は45°である。透明板165,166は、プリズ
ム面を構成するジグザグの面を有する金型により、加熱
軟化させたガラス板またはブロックをプレス成形して作
成する。透明板165、166を成型加工する場合には
微小プリズム素子170,171の面精度が問題となる
が、本発明では結像を目的としないので、プリズム素子
170,171の面精度はそれほど厳しくなく、上述の
ような成型加工により実用上問題のないものを製作する
ことができる。
明板165,166と、多層膜167とで構成される。
透明板165,166は、材質が屈折率1.71のガラスで
あり、いずれも一方の面168,169が平面で他方の
面に微小プリズム素子170,171を規則的に形成し
たものである。微小プリズム素子170,171のプリ
ズム面172,173がそれぞれ平面168,169と
なす角は45°である。透明板165,166は、プリズ
ム面を構成するジグザグの面を有する金型により、加熱
軟化させたガラス板またはブロックをプレス成形して作
成する。透明板165、166を成型加工する場合には
微小プリズム素子170,171の面精度が問題となる
が、本発明では結像を目的としないので、プリズム素子
170,171の面精度はそれほど厳しくなく、上述の
ような成型加工により実用上問題のないものを製作する
ことができる。
【0125】一方の透明板165の平面168にP偏光
成分を透過させS偏光成分を反射させる多層膜167が
蒸着されている。多層膜167の構成を(表10)に示
す。プリズム面172,173には(表11)に示す構
成の反射防止膜が蒸着されている。2つの透明板16
5,166は平面168,169を対向させて、微小プ
リズム素子170,171が平行となるように透明接着
剤174により接合されている。もう1つの偏光ビーム
スプリッタ162も偏光ビームスプリッタ161と全く
同一の構成であり、2つの偏光ビームスプリッタ16
1,162は、各多層膜167,175が直角をなすよ
うにV字状に配置され、V字の交差部は入射側に向いて
いる。入射自然光は偏光ビームスプリッタ161,16
2に分かれて入射し、それぞれP偏光成分は多層膜を直
進し、S偏光成分は多層膜167,175で横方向に反
射される。偏光ビームスプリッタ161,162のP偏
光成分とS偏光成分の透過率の波長依存性を(図26)
に示す。
成分を透過させS偏光成分を反射させる多層膜167が
蒸着されている。多層膜167の構成を(表10)に示
す。プリズム面172,173には(表11)に示す構
成の反射防止膜が蒸着されている。2つの透明板16
5,166は平面168,169を対向させて、微小プ
リズム素子170,171が平行となるように透明接着
剤174により接合されている。もう1つの偏光ビーム
スプリッタ162も偏光ビームスプリッタ161と全く
同一の構成であり、2つの偏光ビームスプリッタ16
1,162は、各多層膜167,175が直角をなすよ
うにV字状に配置され、V字の交差部は入射側に向いて
いる。入射自然光は偏光ビームスプリッタ161,16
2に分かれて入射し、それぞれP偏光成分は多層膜を直
進し、S偏光成分は多層膜167,175で横方向に反
射される。偏光ビームスプリッタ161,162のP偏
光成分とS偏光成分の透過率の波長依存性を(図26)
に示す。
【0126】
【表10】
【0127】
【表11】
【0128】偏波面回転光学装置163,164は、い
ずれも(図12)に示したものと同一であり、それぞれ
偏光ビームスプリッタ161,162側の面176,1
77が平面、他方の面178,179がプリズム面とな
っている。平面176,177は、それぞれ偏光ビーム
スプリッタ161,162の多層膜167,175と平
行である。偏光ビームスプリッタ161,162から出
射したS偏光成分は、それぞれ偏波面回転光学装置16
3,164の平面176,177に入射し、プリズム面
178,179で2回全反射し、平面176,177か
ら出射する。偏光ビームスプリッタ161,162を直
進して出射する直線偏光と偏波面回転光学装置163,
164から出射する直線偏光とは、偏波面が平行とな
り、光線進行方向が平行となる。こうして、自然光を直
線偏光に近い光に効率良く変換することができる。
ずれも(図12)に示したものと同一であり、それぞれ
偏光ビームスプリッタ161,162側の面176,1
77が平面、他方の面178,179がプリズム面とな
っている。平面176,177は、それぞれ偏光ビーム
スプリッタ161,162の多層膜167,175と平
行である。偏光ビームスプリッタ161,162から出
射したS偏光成分は、それぞれ偏波面回転光学装置16
3,164の平面176,177に入射し、プリズム面
178,179で2回全反射し、平面176,177か
ら出射する。偏光ビームスプリッタ161,162を直
進して出射する直線偏光と偏波面回転光学装置163,
164から出射する直線偏光とは、偏波面が平行とな
り、光線進行方向が平行となる。こうして、自然光を直
線偏光に近い光に効率良く変換することができる。
【0129】偏光ビームスプリッタに用いる多層膜は、
高屈折率の光学薄膜と低屈折率の光学薄膜を交互に積層
したものであり、2種類の光学薄膜の間の境界面におけ
る入射角がブリュースタ角となる条件は、次のように表
わせる(藤原史郎編:「光学薄膜」、共立出版株式会
社、p.127、1986年2月)。
高屈折率の光学薄膜と低屈折率の光学薄膜を交互に積層
したものであり、2種類の光学薄膜の間の境界面におけ
る入射角がブリュースタ角となる条件は、次のように表
わせる(藤原史郎編:「光学薄膜」、共立出版株式会
社、p.127、1986年2月)。
【0130】
【数39】
【0131】ここで、nH は高屈折率光学薄膜の屈折
率、nL は低屈折率光学薄膜の屈折率、nG はプリズム
の屈折率、θG はプリズムから多層膜への入射角であ
る。
率、nL は低屈折率光学薄膜の屈折率、nG はプリズム
の屈折率、θG はプリズムから多層膜への入射角であ
る。
【0132】(数39)より、2種類の光学薄膜の屈折
率が一定の場合、nG が高いほどθ G が小さくなること
が分かる。偏光ビームスプリッタを(図25)に示した
ような構成とすれば、材料の使用量が(図23)に示し
た構成の偏光ビームスプリッタに比べて格段に少ないの
で、屈折率が高く高価なガラスを用いても材料コストは
安価となる。透明板が薄ければ、上述のような方法で透
明板を成形できるので、(図25)に示した偏光ビーム
スプリッタは安価に製造できる。
率が一定の場合、nG が高いほどθ G が小さくなること
が分かる。偏光ビームスプリッタを(図25)に示した
ような構成とすれば、材料の使用量が(図23)に示し
た構成の偏光ビームスプリッタに比べて格段に少ないの
で、屈折率が高く高価なガラスを用いても材料コストは
安価となる。透明板が薄ければ、上述のような方法で透
明板を成形できるので、(図25)に示した偏光ビーム
スプリッタは安価に製造できる。
【0133】本発明の偏光光源装置の実施例の構成を
(図27)に示す。202はランプ、204は偏光変換
光学装置である。
(図27)に示す。202はランプ、204は偏光変換
光学装置である。
【0134】ランプ202はハロゲンランプである。凹
面鏡203はアルミニウムのプレス加工により作成され
ている。ランプ202から放射される光は、凹面鏡によ
り指向性の強い光に変換されて、偏光変換光学装置20
4に入射する。偏光変換光学装置204は(図25)に
示したものと同一である。凹面鏡203から出射する自
然光205は偏光変換光学装置204に入射して、直線
偏光に近い光206に変換されて出射する。
面鏡203はアルミニウムのプレス加工により作成され
ている。ランプ202から放射される光は、凹面鏡によ
り指向性の強い光に変換されて、偏光変換光学装置20
4に入射する。偏光変換光学装置204は(図25)に
示したものと同一である。凹面鏡203から出射する自
然光205は偏光変換光学装置204に入射して、直線
偏光に近い光206に変換されて出射する。
【0135】この偏光光源装置は、ビデオカメラやスチ
ルカメラなどで撮影する場合に、照明用の光源として有
用である。被写体に斜めに照明光を当てる場合、被写体
の一部が過剰に光ってしまい見苦しくなる場合がある。
この場合、直線偏光の光を照射し、しかも直線偏光の偏
波面を変えると光り方が変化する場合が多い。これは、
被写体の一部の反射率がS偏光成分とP偏光成分とで異
なるためである。そこで、本発明の偏光光源装置を用
い、出射光の偏波面の方位を調整して被写体を照明する
と、被写体の光り方を調整することができるので、被写
体を見苦しくなく撮影することができる。
ルカメラなどで撮影する場合に、照明用の光源として有
用である。被写体に斜めに照明光を当てる場合、被写体
の一部が過剰に光ってしまい見苦しくなる場合がある。
この場合、直線偏光の光を照射し、しかも直線偏光の偏
波面を変えると光り方が変化する場合が多い。これは、
被写体の一部の反射率がS偏光成分とP偏光成分とで異
なるためである。そこで、本発明の偏光光源装置を用
い、出射光の偏波面の方位を調整して被写体を照明する
と、被写体の光り方を調整することができるので、被写
体を見苦しくなく撮影することができる。
【0136】以下に、本発明の投写型表示装置の実施例
について説明する。本発明の投写型表示装置の第1の実
施例の構成を(図28)に示す。211は光源、220
偏光変換光学装置、221,222は偏光ビームスプリ
ッタ、223,224は偏波面回転光学装置、227は
フィールドレンズ、228は液晶パネル、229は投写
レンズ、230はスクリーンである。
について説明する。本発明の投写型表示装置の第1の実
施例の構成を(図28)に示す。211は光源、220
偏光変換光学装置、221,222は偏光ビームスプリ
ッタ、223,224は偏波面回転光学装置、227は
フィールドレンズ、228は液晶パネル、229は投写
レンズ、230はスクリーンである。
【0137】光源211はランプ212と凹面鏡213
とフィルタ214で構成されている。ランプ212はメ
タルハライドランプであり、3原色の色成分を含む光を
放射する。凹面鏡213は、ガラス製で反射面の形状は
放物面であり、反射面に赤外光を透過させ可視光を反射
する多層膜を蒸着したものである。フィルタ214は、
ガラス基板の上に可視光を透過させ赤外光と紫外光を反
射する多層膜を蒸着したものである。凹面鏡213の光
軸216は水平方向に向き、ランプ212は管軸を光軸
216と一致させて配置される。ランプ212からの放
射光は、凹面鏡213で反射して赤外光が除去された平
行に近い光に変換され、フィルタ214を透過して赤外
光と紫外光を除去されて可視光が出射する。光源211
からの出射光は偏光変換光学装置220に入射する。
とフィルタ214で構成されている。ランプ212はメ
タルハライドランプであり、3原色の色成分を含む光を
放射する。凹面鏡213は、ガラス製で反射面の形状は
放物面であり、反射面に赤外光を透過させ可視光を反射
する多層膜を蒸着したものである。フィルタ214は、
ガラス基板の上に可視光を透過させ赤外光と紫外光を反
射する多層膜を蒸着したものである。凹面鏡213の光
軸216は水平方向に向き、ランプ212は管軸を光軸
216と一致させて配置される。ランプ212からの放
射光は、凹面鏡213で反射して赤外光が除去された平
行に近い光に変換され、フィルタ214を透過して赤外
光と紫外光を除去されて可視光が出射する。光源211
からの出射光は偏光変換光学装置220に入射する。
【0138】偏光変換光学装置220は、(図25)に
示したものと同一であり、偏光ビームスプリッタ22
1,222と偏波面回転光学装置223,224で構成
される。光源211からの出射光は、偏光ビームスプリ
ッタ221,222に入射し、P偏光成分は直進し、S
偏光成分は横方向に反射され、それぞれ直線偏光に近い
光となって出射する。S偏光成分は偏波面回転光学装置
223,224により光路が90°折れ曲がり、偏波面が
90°回転する。偏波面回転光学装置223,224から
の出射光線と偏光ビームスプリッタ221,222を直
進した光線とは、偏波面が平行に近く、進行方向が平行
となる。こうして、偏光変換光学装置220は、光源2
11から出射する自然光を直線偏光に近い光に変換す
る。
示したものと同一であり、偏光ビームスプリッタ22
1,222と偏波面回転光学装置223,224で構成
される。光源211からの出射光は、偏光ビームスプリ
ッタ221,222に入射し、P偏光成分は直進し、S
偏光成分は横方向に反射され、それぞれ直線偏光に近い
光となって出射する。S偏光成分は偏波面回転光学装置
223,224により光路が90°折れ曲がり、偏波面が
90°回転する。偏波面回転光学装置223,224から
の出射光線と偏光ビームスプリッタ221,222を直
進した光線とは、偏波面が平行に近く、進行方向が平行
となる。こうして、偏光変換光学装置220は、光源2
11から出射する自然光を直線偏光に近い光に変換す
る。
【0139】偏光変換光学装置220の出射光は、フィ
ールドレンズ227を透過して液晶パネル228に入射
する。液晶パネル228はTN液晶を用いたTFT液晶
パネルであり、カラーフィルタを内蔵し、映像信号に応
じて透過率の変化としてフルカラーの光学像が形成され
る。液晶パネル228からの出射光は投写レンズ229
に入射する。液晶パネル228上の光学像は投写レンズ
229により離れた位置にあるスクリーン230上に拡
大投写される。
ールドレンズ227を透過して液晶パネル228に入射
する。液晶パネル228はTN液晶を用いたTFT液晶
パネルであり、カラーフィルタを内蔵し、映像信号に応
じて透過率の変化としてフルカラーの光学像が形成され
る。液晶パネル228からの出射光は投写レンズ229
に入射する。液晶パネル228上の光学像は投写レンズ
229により離れた位置にあるスクリーン230上に拡
大投写される。
【0140】液晶パネル228は、入射側偏光板、液晶
セル、出射側偏光板で構成される。入射側偏光板の偏光
軸は、画面水平方向に向いている。そのため、入射側偏
光板の透過率は高くなり、投写型表示装置の光利用効率
が大幅に向上する。また、入射側偏光板で吸収される光
パワーは少なく、入射側偏光板の温度上昇が非常に小さ
いので、入射側偏光板の信頼性が向上する。さらに、液
晶パネル228は表示画面が16:9 の横長となってお
り、偏光変換光学装置220の出射直後の光も有効領域
が横長となっているので、効率が良く、投写画像の周辺
照度比を高くすることができる。
セル、出射側偏光板で構成される。入射側偏光板の偏光
軸は、画面水平方向に向いている。そのため、入射側偏
光板の透過率は高くなり、投写型表示装置の光利用効率
が大幅に向上する。また、入射側偏光板で吸収される光
パワーは少なく、入射側偏光板の温度上昇が非常に小さ
いので、入射側偏光板の信頼性が向上する。さらに、液
晶パネル228は表示画面が16:9 の横長となってお
り、偏光変換光学装置220の出射直後の光も有効領域
が横長となっているので、効率が良く、投写画像の周辺
照度比を高くすることができる。
【0141】液晶パネルは、入射側偏光板の偏光軸と画
面垂直方向のなす角が45°の場合がある。この場合に
は、入射側偏光板の入射側に1/2波長板を進相軸また
は遅相軸の方向を画面垂直方向に対して22.5°傾けて配
置し、入射側偏光板を透過する光が最大となるようにす
るとよい。また、偏光変換光学装置220の偏波面回転
光学装置223,224の傾きをわずかに変え、偏波面
回転光学装置223,224から出射する光を収束ぎみ
にしてもよく、この場合には投写画像の中心を少し明る
くすることができる。
面垂直方向のなす角が45°の場合がある。この場合に
は、入射側偏光板の入射側に1/2波長板を進相軸また
は遅相軸の方向を画面垂直方向に対して22.5°傾けて配
置し、入射側偏光板を透過する光が最大となるようにす
るとよい。また、偏光変換光学装置220の偏波面回転
光学装置223,224の傾きをわずかに変え、偏波面
回転光学装置223,224から出射する光を収束ぎみ
にしてもよく、この場合には投写画像の中心を少し明る
くすることができる。
【0142】本発明の投写型表示装置の第2の実施例の
構成を(図29)に示す。231は光源、240は偏光
変換光学装置、247,248はダイクロイックミラ
ー、249は平面ミラー、250,251,252はフ
ィールドレンズ、253,254,255は液晶パネ
ル、256,257はダイクロイックミラー、258は
平面ミラー、259は投写レンズである。
構成を(図29)に示す。231は光源、240は偏光
変換光学装置、247,248はダイクロイックミラ
ー、249は平面ミラー、250,251,252はフ
ィールドレンズ、253,254,255は液晶パネ
ル、256,257はダイクロイックミラー、258は
平面ミラー、259は投写レンズである。
【0143】光源231は、(図28)に示した光源2
11と同一のものであり、ランプ232と凹面鏡233
とフィルタ234で構成されている。ランプ232から
の放射光は、凹面鏡233で反射して赤外光が除去され
た平行に近い光に変換され、フィルタ234を透過して
赤外光と紫外光を除去されて可視光が出射する。光源2
31からの出射光は偏光変換光学装置240に入射す
る。偏光変換光学装置240は、(図25)に示したも
のと同一である。光源231から出射する自然光は、偏
光偏光変換光学装置240により直線偏光に近い光に効
率良く変換される。直線偏光に近い光の支配的な偏光波
面の方向は紙面と垂直である。
11と同一のものであり、ランプ232と凹面鏡233
とフィルタ234で構成されている。ランプ232から
の放射光は、凹面鏡233で反射して赤外光が除去され
た平行に近い光に変換され、フィルタ234を透過して
赤外光と紫外光を除去されて可視光が出射する。光源2
31からの出射光は偏光変換光学装置240に入射す
る。偏光変換光学装置240は、(図25)に示したも
のと同一である。光源231から出射する自然光は、偏
光偏光変換光学装置240により直線偏光に近い光に効
率良く変換される。直線偏光に近い光の支配的な偏光波
面の方向は紙面と垂直である。
【0144】偏光変換光学装置240の出射光は、2枚
のダイクロイックミラー247,248と平面ミラー2
49とで構成される色分解光学系に入射し、赤、緑、青
の原色光に分解される。各原色光は、いずれもフィール
ドレンズ250,251,252を透過して液晶パネル
253,254,255に入射する。液晶パネル25
3,254,255はツイストネマティック液晶を用い
たTFT液晶パネルであり、映像信号に応じて透過率の
変化として光学像が形成される。液晶パネル253,2
54,255からの出射光は、ダイクロイックミラー2
56,257と平面ミラー258を組み合わせた色合成
光学系により1つの光に合成され、合成された光は投写
レンズ259に入射する。3つの液晶パネル253,2
54,255上の光学像は投写レンズ259により離れ
た位置にあるスクリーン(図示せず)上に拡大投写され
る。
のダイクロイックミラー247,248と平面ミラー2
49とで構成される色分解光学系に入射し、赤、緑、青
の原色光に分解される。各原色光は、いずれもフィール
ドレンズ250,251,252を透過して液晶パネル
253,254,255に入射する。液晶パネル25
3,254,255はツイストネマティック液晶を用い
たTFT液晶パネルであり、映像信号に応じて透過率の
変化として光学像が形成される。液晶パネル253,2
54,255からの出射光は、ダイクロイックミラー2
56,257と平面ミラー258を組み合わせた色合成
光学系により1つの光に合成され、合成された光は投写
レンズ259に入射する。3つの液晶パネル253,2
54,255上の光学像は投写レンズ259により離れ
た位置にあるスクリーン(図示せず)上に拡大投写され
る。
【0145】液晶パネル253,254,255は、い
ずれも入射側偏光板、液晶セル、出射側偏光板で構成さ
れる。入射側偏光板の偏光軸は、画面水平方向(紙面と
垂直)に向いている。そのため、入射側偏光板の透過率
は高くなり、投写型表示装置の光利用効率が大幅に向上
する。また、入射側偏光板で吸収される光パワーは少な
く、入射側偏光板の温度上昇が非常に小さいので、入射
側偏光板の信頼性が向上する。さらに、液晶パネル25
3,254,255は、表示画面が16:9 の横長となっ
ており、偏光変換光学装置240の出射直後の光も有効
領域が横長となっているので効率がよく、投写画像の周
辺照度比を高くすることができる。
ずれも入射側偏光板、液晶セル、出射側偏光板で構成さ
れる。入射側偏光板の偏光軸は、画面水平方向(紙面と
垂直)に向いている。そのため、入射側偏光板の透過率
は高くなり、投写型表示装置の光利用効率が大幅に向上
する。また、入射側偏光板で吸収される光パワーは少な
く、入射側偏光板の温度上昇が非常に小さいので、入射
側偏光板の信頼性が向上する。さらに、液晶パネル25
3,254,255は、表示画面が16:9 の横長となっ
ており、偏光変換光学装置240の出射直後の光も有効
領域が横長となっているので効率がよく、投写画像の周
辺照度比を高くすることができる。
【0146】(図29)に示した構成では、偏光変換光
学系を光源と色分解光学系の間に配置しているが、色分
解光学系を構成する2枚のダイクロイックミラーの間、
およびダイクロイックミラーと平面ミラーの間に配置す
ることもできる。偏光変換光学系が2つ必要であるが、
要求される使用最大温度が低くなるので、偏光変換光学
系に耐熱性の低い材料を用いることが可能になる。
学系を光源と色分解光学系の間に配置しているが、色分
解光学系を構成する2枚のダイクロイックミラーの間、
およびダイクロイックミラーと平面ミラーの間に配置す
ることもできる。偏光変換光学系が2つ必要であるが、
要求される使用最大温度が低くなるので、偏光変換光学
系に耐熱性の低い材料を用いることが可能になる。
【0147】上述の実施例ではライトバルブがTN液晶
を用いるTFT液晶パネルの場合について説明したが、
他の方式の液晶パネルや電気光学結晶を用いたものな
ど、旋光性または複屈折性の変化として光学像を形成
し、少なくとも入射側に偏光板を有するライトバルブを
用いる投写型表示装置にはすべて、本発明の偏光変換光
学装置を用いることができる。
を用いるTFT液晶パネルの場合について説明したが、
他の方式の液晶パネルや電気光学結晶を用いたものな
ど、旋光性または複屈折性の変化として光学像を形成
し、少なくとも入射側に偏光板を有するライトバルブを
用いる投写型表示装置にはすべて、本発明の偏光変換光
学装置を用いることができる。
【0148】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、耐熱性が
良好な偏波面回転光学装置、および自然光を効率良く直
線偏光に近い光に変換する偏光変換光学装置を提供する
ことができ、また、この偏光変換光学装置を用いること
により、光利用効率の良好な偏光光源装置および投写型
表示装置を提供することができ、非常に大きな効果があ
る。
良好な偏波面回転光学装置、および自然光を効率良く直
線偏光に近い光に変換する偏光変換光学装置を提供する
ことができ、また、この偏光変換光学装置を用いること
により、光利用効率の良好な偏光光源装置および投写型
表示装置を提供することができ、非常に大きな効果があ
る。
【図1】本発明の偏波回転光学装置の作用を説明するモ
デルの概略線図
デルの概略線図
【図2】本発明の偏波面回転光学装置の原理を説明する
説明図
説明図
【図3】本発明の偏波面回転光学装置の光学薄膜の作用
を説明するモデルの概略線図
を説明するモデルの概略線図
【図4】本発明の偏波面回転光学装置の第1の実施例の
構成を示す斜視図
構成を示す斜視図
【図5】本発明の偏波面回転光学装置の第1の実施例の
断面構成を示す概略構成図
断面構成を示す概略構成図
【図6】本発明の偏波面回転光学装置の第1の実施例に
おける第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特性
図
おける第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特性
図
【図7】本発明の偏波面回転光学装置の第1の実施例に
おける位相差効率の波長依存性を示す特性図
おける位相差効率の波長依存性を示す特性図
【図8】本発明の偏波面回転光学装置の第1の実施例に
おける偏波面回転効率の入射角依存性を示す特性図
おける偏波面回転効率の入射角依存性を示す特性図
【図9】本発明の偏波面回転光学装置の第1の実施例に
おける第1面の透過率の波長依存性を示す特性図
おける第1面の透過率の波長依存性を示す特性図
【図10】本発明の偏波面回転光学装置の第2の実施例
の構成を示す斜視図
の構成を示す斜視図
【図11】本発明の偏波面回転光学装置の第2の実施例
の断面構成を示す概略構成図
の断面構成を示す概略構成図
【図12】本発明の偏波面回転光学装置の第2の実施例
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
【図13】本発明の偏波面回転光学装置の第2の実施例
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
【図14】本発明の偏波面回転光学装置の第3の実施例
の構成を示す概略断面構成図
の構成を示す概略断面構成図
【図15】本発明の偏波面回転光学装置の第3の実施例
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
【図16】本発明の偏波面回転光学装置の第3の実施例
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
【図17】本発明の偏波面回転光学装置の第4の実施例
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
【図18】本発明の偏波面回転光学装置の第4の実施例
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
【図19】本発明の偏波面回転光学装置の第5の実施例
における偏波面回転効率の入射角依存性を示す特性図
における偏波面回転効率の入射角依存性を示す特性図
【図20】本発明の偏波面回転光学装置の第5の実施例
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
における第2面、第3面の位相差の波長依存性を示す特
性図
【図21】本発明の偏波面回転光学装置の第5の実施例
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
における位相差効率の波長依存性を示す特性図
【図22】本発明の偏波面回転光学装置の第5の実施例
における平面の透過率の波長依存性を示す特性図
における平面の透過率の波長依存性を示す特性図
【図23】本発明の偏光変換光学装置の第1の実施例の
構成を示す斜視図
構成を示す斜視図
【図24】(図23)に示した偏光ビームスプリッタの
分光透過率特性を示す特性図
分光透過率特性を示す特性図
【図25】本発明の偏光変換光学装置の第2の実施例の
構成を示す斜視図
構成を示す斜視図
【図26】(図25)に示した偏光ビームスプリッタの
分光透過率特性を示す特性図
分光透過率特性を示す特性図
【図27】本発明の偏光光源装置の実施例の構成を示す
概略構成図
概略構成図
【図28】本発明の投写型表示装置の第1の実施例の構
成を示す斜視図
成を示す斜視図
【図29】本発明の投写型表示装置の第2の実施例の構
成を示す概略構成図
成を示す概略構成図
【図30】従来の投写型表示装置の構成を示す概略構成
図
図
101 プリズム S1,102 第1面 S2,103 第2面 S3,104 第3面 105,106,107 光学薄膜 SA,109 基準平面 110 入射光軸 111 出射光軸 121 透明板 122 三角プリズム 125,128,132,133 光学薄膜 131 透明板 141,161,162 偏光ビームスプリッタ 142,163,164 偏波面回転光学装置 201,211,231 光源 204,220,240 偏光変換光学装置 221,222 偏光ビームスプリッタ 223,224 偏波面回転光学装置 227,250,251,252 フィールドレンズ 228,253,254,255 液晶パネル 229,259 投写レンズ 230 スクリーン 247,248,256,257 ダイクロイックミラ
ー 249,258 平面ミラー
ー 249,258 平面ミラー
Claims (37)
- 【請求項1】三角柱状の透明体を備え、前記透明体は外
部から入射する光を内部に透過させる第1の平面と、内
部から入射する光を反射させる第2の平面と、内部から
入射する光を反射させる第3の平面とを備え、前記3つ
の平面のつくる3つの交線は互いに平行である偏波面回
転光学装置。 - 【請求項2】第2の平面と第3の平面とは同一の形状で
ある請求項1記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項3】第2の平面と第3の平面とのなす角は直角
である請求項1記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項4】第2の平面における反射および第3の平面
における反射はいずれも全反射である請求項1から請求
項3のいずれかに記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項5】透明体の屈折率より低い屈折率を有する光
学薄膜を第2の平面と第3の平面に着けた請求項1から
請求項4のいずれかに記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項6】第2面と第3面の上に透明体側から順に第
1層から第k層までの2層以上の光学薄膜が積層され、
前記透明体の屈折率をn0 、第j層の光学薄膜の屈折率
をnj 、膜厚をdj 、前記第j層の光学薄膜中における
屈折角をγj 、空気中における所定の波長をλとして、
次の条件を満足する請求項1から請求項4のいずれかに
記載の偏波面回転光学装置。 【数1】 【数2】 - 【請求項7】k=2である請求項6記載の偏波面回転光
学装置。 - 【請求項8】第2面と第3面の上に多層光学薄膜を備
え、前記多層光学薄膜は透明体側から順に第1層から第
k層までの2層以上の基本光学薄膜を備え、前記基本光
学薄膜は前記透明体の屈折率をn0 、第j層の光学薄膜
の屈折率をnj 、膜厚をdj 、前記第j層の光学薄膜中
における屈折角をγj 、空気中における所定の波長をλ
として、 【数3】 【数4】 の条件を満足し、さらに前記基本光学薄膜のうちの1つ
以上について前記透明体側に屈折率をnj'、膜厚を
dj'、屈折角をγj'として、 【数5】 の条件を満足する光学薄膜を付加した請求項1から請求
項4のいずれかに記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項9】第k層の光学薄膜の屈折率は透明体の屈折
率より低い請求項6から請求項8のいずれかに記載の偏
波面回転光学装置。 - 【請求項10】第k層はフッ化マグネシウムの光学薄膜
である請求項6から請求項9のいずれかに記載の偏波面
回転光学装置。 - 【請求項11】一方の面が平面で他方の面に複数の細長
い微小プリズムを規則的に形成した透明板を備え、前記
微小プリズムを構成する2つのプリズム面は前記平面に
対して傾斜角が同一である偏波面回転光学装置。 - 【請求項12】隣接する2つのプリズム面のなす角は直
角である請求項11記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項13】プリズム面における反射はいずれも全反
射である請求項11または請求項12記載の偏波面回転
光学装置。 - 【請求項14】透明板のプリズム面は、型を利用した成
形加工により作成する請求項11から請求項13のいず
れかに記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項15】透明板の屈折率より低い屈折率を有する
光学薄膜をプリズム面に着けた請求項11から請求項1
4のいずれかに記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項16】プリズム面の上に透明体側から順に第1
層から第k層までの2層以上の光学薄膜が積層され、前
記透明板の屈折率をn0 、第j層の光学薄膜の屈折率を
nj 、膜厚をdj 、前記第j層の光学薄膜中における屈
折角をγj 、空気中における所定の波長をλとして、次
の条件を満足する請求項11から請求項14のいずれか
に記載の偏波面回転光学装置。 【数6】 【数7】 - 【請求項17】k=2である請求項16記載の偏波面回
転光学装置。 - 【請求項18】第2面と第3面の上に多層光学薄膜を備
え、前記多層光学薄膜は透明体側から順に第1層から第
k層までの2層以上の基本光学薄膜を備え、前記基本光
学薄膜は前記透明体の屈折率をn0 、第j層の光学薄膜
の屈折率をnj、膜厚をdj 、前記第j層の光学薄膜中
における屈折角をγj 、空気中における所定の波長をλ
として、 【数8】 【数9】 の条件を満足し、さらに前記基本光学薄膜のうちの1つ
以上について前記透明体側に屈折率をnj'、膜厚を
dj'、屈折角をγj'として、 【数10】 の条件を満足する光学薄膜を付加した請求項11から請
求項14のいずれかに記載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項19】第k層の光学薄膜の屈折率は透明体の屈
折率より低い請求項16から請求項18のいずれかに記
載の偏波面回転光学装置。 - 【請求項20】第k層はフッ化マグネシウムの光学薄膜
である請求項16または請求項19記載の偏波面回転光
学装置。 - 【請求項21】自然光を光路の異なる第1の直線偏光に
近い光と第2の直線偏光に近い光に分ける偏光選択性ミ
ラーと、偏波面回転光学装置とを備え、前記偏波面回転
光学装置は請求項1から請求項20のいずれかに記載の
偏波面回転光学装置であって、前記第1の直線偏光に近
い光は前記偏波面回転光学装置に入射し、その入射光の
偏波面の方向が略90°回転し、かつ光線進行方向が前記
第2の直線偏光に近い光と略平行となるようにした偏光
変換光学装置。 - 【請求項22】偏光選択性ミラーの入射光軸と出射光軸
とのなす角は直角である請求項21記載の偏光変換光学
装置。 - 【請求項23】偏光選択性ミラーは、2つの三角プリズ
ムの間にP偏光成分の大部分が透過しS偏光成分の大部
分が反射する多層光学薄膜を挟持したものである請求項
21または請求項22記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項24】2つのプリズムは透明シリコーン樹脂を
用いて接合した請求項23記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項25】偏光選択性ミラーは、2枚の透明板の間
にP偏光成分の大部分が透過しS偏光成分の大部分が反
射する多層光学薄膜を挟持し、前記2つの透明板の外側
の面に複数の細長い微小プリズムを規則的に形成したも
のである請求項21または請求項22記載の偏光変換光
学装置。 - 【請求項26】2枚の透明板は透明シリコーン樹脂を用
いて接合した請求項25記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項27】自然光を光路の異なる2つの直線偏光に
近い光に分ける2つの偏光選択性ミラーと、2つの偏波
面回転光学装置とを備え、前記2つの偏光選択性ミラー
は反射面がV字状となるように配置され、前記偏波面回
転装置は前記偏光選択性ミラーの反射面と略平行に配置
され、自然光が前記V字の交差部側から前記2つの偏光
選択性ミラーに入射して各反射面を透過する第1の偏光
成分と前記反射面で反射される第2の偏光成分とにそれ
ぞれ分離され、前記2つの第2の偏光成分はそれぞれ前
記偏波面回転光学装置に入射してその入射光の偏波面の
方向が略90°回転しかつ光線進行方向が前記第1の偏光
成分と略平行となるようにしたものであって、前記偏波
面回転光学装置は請求項1から請求項20のいずれかに
記載の偏波面回転光学装置である偏光変換光学装置。 - 【請求項28】偏光選択性ミラーの入射光軸と出射光軸
とのなす角は直角である請求項27記載の偏光変換光学
装置。 - 【請求項29】偏光選択性ミラーは、2つの三角プリズ
ムの間にP偏光成分の大部分が透過しS偏光成分の大部
分が反射する多層光学薄膜を挟持したものである請求項
27または請求項28記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項30】三角プリズムの屈折率は1.6以上1.8以下
である請求項29記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項31】2つの三角プリズムは透明シリコーン樹
脂を用いて接合した請求項29記載の偏光変換光学装
置。 - 【請求項32】偏光選択性ミラーは、2枚の透明板の間
にP偏光成分の大部分が透過しS偏光成分の大部分が反
射する多層光学薄膜を挟持し、前記2つの透明板の外側
の面に複数の細長い微小プリズムを規則的に形成したも
のである請求項27または請求項28記載の偏光変換光
学装置。 - 【請求項33】透明板の屈折率は1.6以上1.8以下である
請求項32記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項34】2枚の透明板は透明シリコーン樹脂を用
いて接合した請求項32記載の偏光変換光学装置。 - 【請求項35】光源と、前記光源の出射光が入射する偏
光変換手段とを備え、前記偏光変換手段として請求項2
1から請求項34のいずれかに記載の偏光変換光学装置
を用いた偏光光源装置。 - 【請求項36】光源と、前記光源から出射する自然光が
入射して直線偏光に近い光を出射する偏光変換手段と、
前記偏光変換手段の出射光が入射し映像信号に応じて旋
光性または複屈折性の変化として光学像を形成するライ
トバルブと、前記ライトバルブからの出射光が入射し前
記ライトバルブに形成された光学像をスクリーン上に投
写する投写レンズとを備え、前記偏光変換手段として請
求項21から請求項34のいずれかに記載の偏光変換光
学装置を用いた投写型表示装置。 - 【請求項37】3原色の色成分を含む光を放射する光源
と、前記光源から出射する自然光を3つの原色光に分解
する色分解手段と、前記色分解手段からの3つの出力光
が入射し映像信号に応じて旋光性または複屈折性の変化
として光学像を形成する3つのライトバルブと、前記3
つのライトバルブからの出射光を1つの光に合成する色
合成手段と、前記色合成手段からの出射光が入射し前記
3つのライトバルブに形成された光学像をスクリーン上
に投写する投写レンズと、自然光を直線偏光に近い光に
変換する偏光変換手段とを備え、前記偏光変換手段は前
記色分解手段の入射側または中間に配置され、前記偏光
変換手段として請求項21から請求項34のいずれかに
記載の偏光変換光学装置を用いた投写型表示装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5003776A JPH06222212A (ja) | 1992-12-03 | 1993-01-13 | 偏波面回転光学装置及び偏光変換光学装置及び投写型表示装置 |
DE69325973T DE69325973T2 (de) | 1992-12-03 | 1993-12-01 | Polarisationsebenenrotator anwendbar für Polarisationskonverter und Projektionsanzeigesysteme |
EP93309618A EP0600728B1 (en) | 1992-12-03 | 1993-12-01 | Polarization plane rotator applicable to polarization converter and projection display system |
US08/160,751 US5657160A (en) | 1992-12-03 | 1993-12-03 | Polarization plane rotator applicable to polarization converter and projection display system |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-323907 | 1992-12-03 | ||
JP32390792 | 1992-12-03 | ||
JP5003776A JPH06222212A (ja) | 1992-12-03 | 1993-01-13 | 偏波面回転光学装置及び偏光変換光学装置及び投写型表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06222212A true JPH06222212A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=26337416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5003776A Pending JPH06222212A (ja) | 1992-12-03 | 1993-01-13 | 偏波面回転光学装置及び偏光変換光学装置及び投写型表示装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5657160A (ja) |
EP (1) | EP0600728B1 (ja) |
JP (1) | JPH06222212A (ja) |
DE (1) | DE69325973T2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19649229A1 (de) * | 1995-11-28 | 1997-06-05 | Hughes Aircraft Co | Polarisationsvorrichtung |
JPH11260141A (ja) * | 1998-03-11 | 1999-09-24 | Omron Corp | 偏光変換光学素子及び直線偏光回転方法 |
JP2005326575A (ja) * | 2004-05-13 | 2005-11-24 | Ricoh Co Ltd | 偏光回転素子、偏光変換素子、照明装置及び画像表示装置 |
JP2009545008A (ja) * | 2006-07-26 | 2009-12-17 | スペースデザイン コーポレイション | 光波によって生じる放射圧を伝達する方法及び装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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