JPH05323118A - 偏光装置および該偏光装置を用いた投写型表示装置 - Google Patents

偏光装置および該偏光装置を用いた投写型表示装置

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JPH05323118A
JPH05323118A JP4127162A JP12716292A JPH05323118A JP H05323118 A JPH05323118 A JP H05323118A JP 4127162 A JP4127162 A JP 4127162A JP 12716292 A JP12716292 A JP 12716292A JP H05323118 A JPH05323118 A JP H05323118A
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JP
Japan
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polarization
thin film
optical thin
polarizing device
polarizing
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Application number
JP4127162A
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English (en)
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Shinya Mito
真也 三戸
Yoshito Miyatake
義人 宮武
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Liquid Crystal (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ライトバルブを用いる投写型表示装置と該装
置に用いる偏光装置に関するもので、特に投写型表示装
置の入射側偏光板の信頼性を向上させ、安価でコンパク
トな偏光装置を提供する。 【構成】 枠体11と透明板12、13と偏光選択性ミ
ラー14により液体を保持する容器を構成してプリズム
体をなし、容器内に組立て時には液体である透明体16
を充填する。偏光選択性ミラー14は空気層15形成面
に基板19の屈折率よりも高い屈折率を有する光学薄膜
20を着けたものであり、自然光が入射すると直線偏光
に近い光を出射する特性が得られる。 【効果】 空気層15を形成し、光軸に対して斜めとな
る偏光選択性ミラー14を備えたプリズム状の偏光装置
なので厚さが薄くなり、ガラス基板19に光学薄膜20
を着ける構成であるため耐熱性、耐光性に優れ、安価に
製造できる。この偏光装置を投写型表示装置に用いると
入射側偏光板の温度上昇を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自然光が入射すると直
線偏光に近い光が出射する偏光装置、およびその偏光装
置を用いた投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、ライトバルブ
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する
方法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバ
ルブとして液晶表示装置を用いる投写型表示装置が注目
されている。
【0003】この液晶表示装置を用いた投写型表示装置
の概略構成を(図13)に示す。光源1から出た光は液
晶表示装置2を透過して投写レンズ3に入射する。液晶
表示装置2は、液晶セル4、入射側偏光板5、出射側偏
光板6で構成されている。液晶セル4は、2枚のガラス
基板7、8の間にツイストネマティック液晶9を封入し
たものであり、ガラス基板7、8の液晶層側面には、そ
れぞれマトリックス状透明電極が設けられている。入射
側偏光板5と出射側偏光板6の各吸収軸は直交してい
る。透明電極に電圧を印加しない場合、入射側偏光板を
出射した直線偏光が液晶セル4内で旋光性により90°
回転するので、透過率は最大となる。電圧を印加すると
電圧に応じて旋光性が減少し、透過率が減少する。この
ようにして、液晶表示装置2に透過率の変化として映像
信号に応じた光学像が形成され、この光学像は投写レン
ズ3によりスクリーン10上に拡大投写される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(図13)に示した構
成で、入射側偏光板5の自然光に対する透過率は約40
%であり、透過しない成分の大半は吸収され熱になる。
入射側偏光板5の温度が上昇すると、輻射により液晶セ
ル4も温度上昇する。偏光板と液晶は耐熱性と耐光性に
限界があり、強烈光の照射により偏光板の偏光度が劣化
したり、液晶セルの画質が劣化するため、長期にわたり
高画質の投写画像を表示できないという問題がある。
【0005】この問題に対し、一般には液晶セル4、偏
光板5、6を冷却ファンにより冷却する方法があるが、
冷却ファンの騒音が問題となる。入射側偏光板5に直線
偏光を入射させれば、入射側偏光板の光吸収量が低減す
ることから、光源の直後に偏光ビームスプリッタを配置
する方法(米国特許明細書第4,464,018号)が
提案されている。また、ガラスの代わりに液体を用いた
偏光ビームスプリッタ(米国特許明細書第4,464,
019号)も提案されている。しかし、従来提案されて
いる偏光ビームスプリッタはいずれも体積が大きく、セ
ットをコンパクトにまとめるのが困難という問題があ
る。
【0006】また、結晶体の複屈折性を利用した偏光子
であるグラントムソンプリズムやグランテイラープリズ
ムは、非常に高価であるため採用は難しい。
【0007】光源の直後に前置偏光板を配置することも
考えられ、前置偏光板は入射側偏光板ほど高偏光度を要
求されないので、前置偏光板としてヨウ素系偏光板に比
べて耐熱性、耐光性が有利な染料系偏光板を用いる方法
(特開昭63−4217号公報)が提案されている。し
かし、前置偏光板により入射側偏光板の発熱は抑制され
るが、光源の近くは温度が高く、前置偏光板の耐熱性、
耐光性の限界を越えてしまうので、採用は困難である。
いずれにしても、入射側偏光板の耐熱性、耐光性の限界
を克服しようとすると新たな問題を生じるため、明るく
高画質の投写画像を得るのは困難であった。
【0008】本発明は上記問題を解決し、しかも安価で
コンパクトな偏光装置を提供することを目的とする。ま
た、その偏光装置を用いて長期にわたり明るく高画質の
投写画像を表示できる投写型表示装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の偏光装置は、入射窓と偏光選択性ミラーを有
し、液体を保持する容器と少なくとも組立て時に液体で
ある透明体とを具備してプリズム状をなす第1のプリズ
ム体と、偏光選択性ミラーと出射窓を有し、液体を保持
する容器と少なくとも組立て時に液体である透明体とを
具備してプリズム状をなすと第2のプリズム体とで構成
され、第1のプリズム体の偏光選択性ミラーと第2のプ
リズム体の偏光選択性ミラーは互いに空気層を形成し、
空気層形成面側にそれぞれ基板の屈折率よりも高い屈折
率を有する光学薄膜と着けたものであって、所定の光軸
に沿って入射するP偏光に対してそれぞれ透過率が略最
大となるように偏光選択性ミラーを光軸に対して傾斜さ
せたものである。
【0010】本発明の偏光装置は第1のプリズム体と第
2のプリズム体の間に少なくとも1つの偏光選択性ミラ
ー板を配置し、少なくとも2つ以上の空気層を形成して
用いることもできる。また、本発明の偏光装置は、偏光
選択性ミラーが形成する空気層の断面がジグザグとなる
ように配置して用いることもできる。
【0011】また、本発明の偏光装置はライトバルブを
用いた投写型表示装置に用いることができる。
【0012】
【作用】本発明の偏光装置は、ガラス基板に光学薄膜を
着けた偏光選択性ミラーと、空気層と、透明体とを組み
合わせることにより、偏光ビームスプリッタとして機能
させる。
【0013】光線が空気中から光学薄膜を透過して基板
に斜めに入射する場合の反射率は、S偏光入射とP偏光
入射の2つの場合に分けて考えるとよく、S偏光反射率
S、P偏光反射率RPは次のように表わせる。
【0014】
【数9】
【0015】
【数10】
【0016】
【数11】
【0017】
【数12】
【0018】
【数13】
【0019】
【数14】
【0020】
【数15】
【0021】ここに、rS1、rS2、rP1、rP2は光学薄
膜により形成される境界面の反射係数であり、添字Sは
S偏光入射、添字PはP偏光入射、添字1は外部媒質と
光学薄膜の境界面、添字2は光学薄膜と基板の境界面を
表わす。dは光学薄膜の膜厚、λは空気中での光線の主
波長である。n0は外部媒質の屈折率、n1は光学薄膜の
屈折率、n2は基板の屈折率、θ0は外部媒質から光学薄
膜に入射する光線の入射角、θ1は光学薄膜中の屈折
角、θ2は基板中の屈折角であり、スネルの法則から、
次式の関係が成り立つ。
【0022】
【数16】
【0023】以上の式から入射角θ0が与えられたと
き、RS,RPは sin2(γ/2)の関数となり、膜厚
d、波長λによって異なる値をとることが分かる。外部
媒質を空気(n0=1)、基板の屈折率をn2=1.52
とし、n1>n2 とした場合、RS、RPは、(図1)に
示すように、それぞれ2つの曲線の間(斜線を付した領
域)に存在する。2つの曲線のうち、一方は sin2(γ
/2)=1の場合であり、他方は sin2(γ/2)=0
の場合である。後者の曲線は光学薄膜の着いていない基
板と空気の境界面における反射率と等しい。
【0024】RPの2つの曲線はそれぞれある入射角
θA、θBで0となり、入射角θCで2つの曲線が交差す
る。(図1)から、光学薄膜がある膜厚の場合に、RP
が最小となる入射角θ0は、θAとθBの間に存在し、ま
た、θA≦θ0≦θBのとき、RSがRPに比べてかなり高
くなることが分かる。透過率は100%から反射率を引
いたものと考えればよいから、P偏光透過率が最大とな
る入射角θ0は、θAとθBの間に存在し、θA≦θ0≦θB
のとき、P偏光透過率が100%に近くなり、S偏光透
過率が100%よりかなり小さくなる。なお、RSを高
くするには、入射角はθA≦θ0≦θCと選ぶよりも、θC
≦θ0≦θBと選ぶのが望ましい。
【0025】(図1)から、入射角θ0がθBであり、そ
してsin2(γ/2)=1となれば、RPが0%となり、
S が非常に高い値になることが分かる。このための条
件として、(数10)、(数13)、(数14)、(数
15)から、次の2つが導かれる。
【0026】
【数17】
【0027】
【数18】
【0028】(数16)、(数17)より、空気中での
入射角θ0は次のようになる。
【0029】
【数19】
【0030】
【数20】
【0031】RPが0%となる現象は、屈折率の異なる
2つの媒質の境界面においてある入射角でRPが0%と
なる現象とよく似ている。この場合の入射角または屈折
角は、一般的にブリュースター角と呼ばれている。(数
17)、(数19)のθ0は、一般的なブリュースター
角と区別して疑似ブリュースター角とよぶことにする。
(数17)、(数18)の条件が成り立つときのRS
は、(数9)を利用すると、次のようになる。
【0032】
【数21】
【0033】(数21)でn0=1とすると、n1がn2
に比べて大きいほど、RSが大きくなることが分かる。
つまり、RS を大きくするには、ガラス基板に比べてで
きる限り高屈折率の光学薄膜を着けるとよい。
【0034】光が基板中から光学薄膜へ斜めに入射し外
部媒質へ出射する場合も同様であり、RPが0%となる
条件は(数17)、(数18)を満たしているときに成
り立つ。この場合の疑似ブリュースター角θ2も(数1
6)、(数17)、(数20)より、次のようになる。
【0035】
【数22】
【0036】また、RSも同様に(数21)より求めら
れる。S偏光透過率を低くするためにn1を高くすると
空気中での入射角θ0が大きくなり、プレートタイプの
偏光選択性ミラーでは光軸方向の厚さが極端に長くな
る。本発明の偏光装置は、斜めの空気層を形成する偏光
選択性ミラー面を備えたプリズムタイプであり、光は光
軸に対してプリズムへ略垂直に入射後、基板側から偏光
選択性ミラー面へ入射角θ2で入射し、空気層中で斜め
となって再びもう一方の偏光選択性ミラー面へ入射角θ
0で入射するようにし、さらにプリズムから略垂直で空
気中へ出射するような構成にしてあるので、偏光選択性
ミラー面の傾ける角度はθ2でよく、一般にθ2<θ0
あるので光軸方向のスペースは少なくてすみ、偏光装置
のコンパクト化に大きな効果がある。また、複数の偏光
選択性ミラーを用いて空気層の断面がジグザグとなるよ
うにに配置する場合は、偏光装置の厚さをさらに薄くで
きる。その結果、この偏光装置を用いた投写型表示装置
をコンパクトにまとめられる。
【0037】また、この偏光装置を偏光板を用いる投写
型表示装置に用いれば、入射側偏光板の吸収量を低減で
きるので、入射側偏光板の信頼性を向上できる。
【0038】本発明の偏光装置の利点は以上明らかなよ
うに、安価で、耐熱性、耐光性に優れ、不要光の出射が
少なく、しかも厚さが薄いことである。また、本発明の
偏光装置を用いた投写型表示装置の利点は、長期にわた
り明るく高画質の投写画像を表示でき、安価で、しかも
セットがコンパクトとなることである。
【0039】
【実施例】本発明の実施例について、添付図面を参照し
ながら説明する。
【0040】(図2)は本発明の基本となる偏光装置の
一実施例の構成を示すもので、11は枠体、12、13
は透明板、14は偏光選択性ミラー、15は空気層、1
6は透明体である。
【0041】枠体11の両端にそれぞれガラス製の透明
板12、13と偏光選択性ミラー14が装着されて液体
を保持できる容器が構成され、2つのプリズム体をなし
ている。2枚の透明板12、13は、それぞれ入射窓、
出射窓となる。偏光選択性ミラー14は光軸に対して斜
めに配置され、スペーサー17によって厚さが約0.1
mmとなるように略平行な空気層15を形成している。
容器の内部には、注入口18から、少なくとも組立て時
に液体である透明体16を充填している。
【0042】偏光選択性ミラー14の構成を(図3)に
示す。ガラス基板19の空気層15形成面側に光学薄膜
20を蒸着している。光学薄膜20は吸収が少なく、高
屈折率のものを用いるのが望ましい。光学薄膜20とし
て可視光の領域で使用できる材料とその屈折率を(表
1)に示す。この中で、屈折率が2.3と最も高い二酸
化チタン、二酸化セリウム、硫化亜鉛のいずれかを光学
薄膜20として用いるとよい。
【0043】
【表1】
【0044】ガラス基板19中から光学薄膜20への入
射角θ2、或いは空気中から光学薄膜20への入射角θ0
が(数16)、(数17)を満たし、光学薄膜20の
厚さdが主波長において(数18)を満たすようにする
とよい。外部媒質を空気、光学薄膜20を二酸化チタ
ン、基板19を白板ガラスとすると、(表2)に示すよ
うに、n0 =1、n1=2.3、n2=1.52であり、
θ0=72.2°、θ1=24.5°、θ2=38.8゜
となる。主波長をλ=500nmとすると、d=59.
7nmとなる。このとき、(数21)からRS =0.7
18となる。なお、透明体16の屈折率はガラス基板1
9の屈折率に近ければよい。透明体16の屈折率が1.
4の場合、スネルの法則より偏光選択性ミラー14は光
軸に対して42.9゜傾けて配置すればよい。
【0045】
【表2】
【0046】(表2)に示した構成で、(図2)に示し
た偏光装置に平行光が入射する場合の分光透過率特性を
(図4)に示す。入射角θ0、θ2は疑似ブリュースター
角となるθ0=72.2゜、θ2=38.8゜である。波
長領域400〜700nmでP偏光透過率は95%以上
になり、S偏光透過率は10%以下となる。同一の光学
薄膜が2面あるために、S偏光透過率は非常に小さくな
る。(図4)から、(図2)に示した偏光装置は、自然
光が入射した場合に、直線偏光に近い光を効率良く取り
出せることが分かる。
【0047】偏光装置のS偏光透過率が約20%より小
さければ、入射側偏光板の温度上昇抑制の効果が十分に
認められることを確認している。偏光装置のS偏光透過
率を約20%より小さくするには、偏光選択性ミラー1
面あたりのS偏光反射率がR S ≦0.55となればよ
く、n0=1、n2=1.52とすると、(数21)から
1 ≧2.0の条件が求められる。この場合の薄膜材料
は、二酸化チタン、二酸化セリウム、硫化亜鉛、五酸化
二タンタル、二酸化ジルコニウム、三酸化二インジウ
ム、酸化亜鉛、二酸化ハフニウムのいずれかを用いれ
ば、光学特性、耐久性ともに良好となる。
【0048】(図5)に示すように、2つのプリズム体
の間に偏光選択性ミラー面を両面に備えた平行平面板2
1を配置し、偏光選択性ミラー14面が形成する空気層
15を2つにすれば、S偏光透過率をさらに低くするこ
とができる。この場合のS偏光透過率を約20%より小
さくするには、RS ≦0.33となればよく、n0
1、n2=1.52とすると、(数21)からn1
1.7の条件が求められる。この場合の薄膜材料は、二
酸化チタン、二酸化セリウム、硫化亜鉛、五酸化二タン
タル、二酸化ジルコニウム、三酸化二インジウム、酸化
亜鉛、二酸化ハフニウム、三酸化二イットリウム、一酸
化シリコンのいずれかを用いれば、光学特性、耐久性と
もに良好となる。偏光選択性ミラーの面数が多くなるほ
ど、S偏光透過率を小さくできる。
【0049】また、(図6)および(図7)に示すよう
に、偏光選択性ミラー14、または偏光選択性ミラー1
4,21を複数に分割して空気層15の断面がジグザグ
となるように配置すれば、光軸方向の厚さが薄くなり、
偏光装置をよりコンパクトにできる。
【0050】偏光選択性ミラー14によって反射された
不要なS偏光が、偏光装置から斜め方向に出射し、入射
側偏光板に入射する場合がある。この場合には枠体11
の透明体16との接触面に黒色つや消し塗装を施し、不
要なS偏光が拡散、または吸収されるようにするとよ
い。
【0051】(図8)は本発明の偏光装置を前置偏光装
置として用いた投写型表示装置の一実施例の構成を示す
もので、32は光源、33は前置偏光装置、34は入射
側偏光板、35は液晶セル、36は出射側偏光板、37
は投写レンズである。前置偏光装置33は(図6)に示
したものと同一の構成である。
【0052】光源32はランプと凹面鏡で構成され、ラ
ンプから出た光は凹面鏡により集光されて、前置偏光装
置33、入射側偏光板34、液晶セル35、出射側偏光
板36の順に透過して、投写レンズ37に入射する。入
射側偏光板34の偏光軸38と出射側偏光板36の偏光
軸39は、それぞれ画面垂直方向40に対して+45
°、−45°としている。前置偏光装置33は、隣接す
る偏光選択性ミラー面14の交線41が入射側偏光板3
4の偏光軸38と垂直となるように配置している。
【0053】光源32からの自然光が光軸31に沿って
前置偏光装置33に入射すると、光軸31に沿って強い
P成分42と弱いS成分43が出射し、光軸31に対し
て斜め方向に強いS成分が出射する。この強いS成分
は、前置偏光装置33と入射側偏光板34が離れていれ
ば、入射側偏光板34には入射しない。P成分42は入
射側偏光板34を最大の透過率で透過し、S成分は入射
側偏光板34で吸収される。前置偏光装置33を用いな
い場合に比べると、入射側偏光板34の光の吸収量が大
幅に低減するので、発熱量が少なくなり、入射側偏光板
34の温度上昇が抑制される。また、液晶セル35の温
度上昇も抑制される。その結果、入射側偏光板34と液
晶セル35の信頼性が向上する。
【0054】本発明の偏光装置は、光軸方向の厚さが薄
くなるので、投写型表示装置の中で偏光装置を配置する
場所の制約が少なくなる。例えば、光源32と液晶セル
35の間に平面ミラーと前置偏光装置33を配置するこ
とができ、平面ミラーの使用により投写型表示装置をコ
ンパクトにすることもできる。
【0055】偏光装置に用いる透明体16は、少なくと
も組立て時に液体であるのが都合がよい。組立て時に液
体であれば、透明体16が偏光選択性ミラー14、透明
板12、13に空気を含むことなく密着させることが容
易である。ガラスプリズム接合型の偏光ビームスプリッ
タで、多層膜面をジグザグにする場合、ガラスプリズム
の加工、接合の作業が複雑になるために、大幅なコスト
高を招く。しかし、本発明の偏光装置の場合、ガラス基
板はガラスプリズムに比べて圧倒的に安価であり、透明
体は体積が小さいので材料コストは安価となり、ガラス
基板の枚数が増えても液体の充填作業は容易であるの
で、ガラスプリズムを用いた偏光ビームスプリッタに比
べて圧倒的に安価に製造できる。
【0056】透明体16として透明シリコーン樹脂を用
いるとよい。シリコーン樹脂は一般に耐熱性が良好であ
り、またガラス基板、光学薄膜も耐熱性が良好であるの
で、偏光装置を高温の光源に近接して配置することがで
きる。液体の場合にはシリコーンオイルを用いるとよ
い。透明体としてさらに望ましい材料は、組立て時に液
体、組立て完了後は固体またはゲル状の材料であり、使
用時に液体漏洩の心配が回避される。このような材料と
して、信越化学工業(株)製の透明シリコーン樹脂KE
−1051を用いることができる。これは、2種類の液
体で供給されており、A液とB液の両方に化学式
【0057】
【化1】
【0058】で表わされるシリコーンオイルが含まれ、
A液には化学式
【0059】
【化2】
【0060】で表わされる本体物質と、微量の白金触媒
が含まれ、B液には化学式
【0061】
【化3】
【0062】で表わされる架橋物質が含まれている。A
液とB液を混合し、室温放置または加熱すると、本体物
質のビニル基と架橋物質の水素が結合し、シリコーンゴ
ムの巨大分子を形成する。シリコーンオイルは架橋反応
の前後で変化せず、シリコーンゴムの間にシリコーンオ
イルがはいり込んだ構造となる。この反応は付加反応で
あるので、原理的には副生成物を生じず、架橋反応が表
面、内部とも均一に進行する。また、ゲル状で変形しや
すいため、周囲温度により熱膨脹しても全体が均一に体
積変化し、応力歪みをほとんど発生しない。そのため、
偏光ビームスプリッタで排除しなければならない複屈折
が非常に少ないという特徴がある。また、透明体16と
して組立て時に液体であり、紫外線照射によりゲル状に
変化する透明シリコーン樹脂を用いてもよい。例えば、
信越化学工業(株)製の透明シリコーン樹脂OF−11
3を用いることができる。
【0063】偏光装置を光源に近接して配置する場合、
透明体の温度変化による体積変化が問題となる。この問
題の解決には、枠体11の一部を透明体の体積変化に応
じて容易に変形する構成にするとよい。このような枠体
の構成を(図9)に示す。薄いシリコーンゴムで構成さ
れた内枠体22が、金属製の外枠体23の内側に配置さ
れている。内枠体22の両端部にフランジ24が設けら
れており、フランジ24を挟んで透明板12、13を外
枠体23に押えつけることにより、内枠体22と透明板
12、13で液体を保持する容器が構成される。内枠体
22の構成を(図10)に示す。内枠体22には偏光選
択性ミラー14の端部を挿入する溝25が形成され、隣
接する溝の間には注入口18を有した凸部26が形成さ
れている。温度変化により透明体の体積が変化しても、
凸部26が変形するので、例えば透明板12、13が割
れるという問題は解決される。
【0064】投写型表示装置のランプ31として、一般
にハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドラ
ンプを用いられる。これらのランプはすべて赤外線を放
射し、キセノンランプ、メタルハライドランプは紫外線
を放射する。紫外線は液晶の劣化を促進し、赤外線は液
晶の温度を上昇させるという問題がある。そのため、偏
光装置の入射側または出射側の透明板12、13に、可
視光を透過し、赤外線および紫外線を反射する多層膜を
蒸着するとよい。また、入射側透明板12または出射側
透明板13を赤外線吸収ガラスや紫外線吸収ガラスとす
ることもできる。こうすれば、偏光装置が赤外線と紫外
線を除去するので、部品点数を削減でき、合理的であ
る。
【0065】ライトバルブとして液晶表示装置を用いる
場合、投写画像の画質を左右対称とするために、(図
8)に示したように、入射側偏光板34と出射側偏光板
36の各偏光軸38、39を画面垂直方向40に対して
+45°および−45°とするのが一般的である。この
場合、前置偏光装置33からの出射光が効率良く入射側
偏光板34を透過する必要があるので、前置偏光装置3
3はその枠体11の各側面が画面垂直方向40を基準に
して45°傾斜させて配置することになる。これでは、
セット全体をコンパクトにまとめるのが困難である。セ
ットをコンパクトにまとめるには、前置偏光装置33の
枠体11の各側面が画面垂直方向および画面水平方向に
向くのが望ましい。
【0066】このためには、(図11)に示すように、
入射側偏光板34の直前に1/2波長板43を配置する
とよい。前置偏光装置33から画面垂直方向に向いた直
線偏光44が出射し、1/2波長板43はその進相軸4
5が画面垂直方向40に対して22.5°の方向に向い
ている。前置偏光装置33からの直線偏光44が1/2
波長板43に入射すると、画面垂直方向に対して偏波面
が45°の方向に向いた直線偏光が出射し、この直線偏
光は入射側偏光板34を透過する。1/2波長板43
は、その進相軸または遅相軸の方向が、前置偏光装置3
3から出るP偏光成分44の方向と入射側偏光板34の
偏光軸38の方向を2等分する方向に向くように配置す
るとよい。1/2波長板は、進相軸に向いた直線偏光と
遅相軸に向いた直線偏光が同一位相で入射した場合に、
出射面で両者の位相差が1/2波長となるものである。
(図11)の構成では、光源32から出る光のスペクト
ルが広いので、全波長で位相差を1/2波長とすること
は不可能であるが、視感度の高い緑のスペクトルで位相
差が1/2波長となるようにすれば、実用上問題はない
ようである。
【0067】以下に、本発明の投写型表示装置の他の実
施例について説明する。(図12)はその構成を示した
ものであり、61は光源、62は前置偏光装置、66,
67,68は1/2波長板、69,70,71は入射側
偏光板、72,73,74は液晶セル、75,76,7
7は出射側偏光板、81は投写レンズである。前置偏光
装置62は(図6)に示したものと同じである。
【0068】光源61は赤、緑、青の3原色の色成分を
含む光を出射する。光源61からの光は前置偏光装置6
2に入射し、画面垂直方向に向いた直線偏光が出射す
る。直線偏光はダイクロイックミラー63,64,平面
ミラー65を組み合わせた色分解光学系に入射し、3つ
の原色光に分解される。各原色光は、それぞれフィール
ドレンズ66,67,68、1/2波長板69,70,
71、入射側偏光板72,73,74、液晶セル75,
76,77、出射側偏光板78,79,80の順に透過
する。各出射側偏光板78,79,80を出射した光
は、ダイクロイックミラー81,82、平面ミラー83
を組み合わせた色合成光学系により、1つの光に合成さ
れた後、投写レンズ84に入射する。この場合も、入射
側偏光板72,73,74を最大の透過率で透過するよ
うに1/2波長板69,70,71が配置されている。
また、偏光装置62の透明体には2液混合後ゲル状に変
化する透明シリコーン樹脂を用いている。前置偏光装置
62が光軸60に沿って直線偏光に近い光を出射し、不
要な偏光成分が光軸60に対して斜め方向に出射する。
前置偏光装置62から入射側偏光板72,73,74ま
での距離が長いため、前置偏光装置62から出射する不
要偏光成分は入射側偏光板72,73,74には入射し
ないので、入射側偏光板72,73,74の吸収が低減
し、入射側偏光板72,73,74の発熱は抑制され
る。また、前置偏光装置62は耐熱性が良好なため前置
偏光装置62を光源61に近接して配置することがで
き、また前置偏光装置62が薄いのでセットをコンパク
トにまとめることができる。
【0069】また、(図12)に示した構成では、前置
偏光装置62から斜め方向に出射するS成分が入射側偏
光板73に入射し、入射側偏光板73の発熱が大きくな
る場合がある。この場合には、前置偏光装置62を(図
12)に示した状態から90゜回転して配置し、前置偏
光装置62から出射するP成分の方向が画面垂直方向と
平行になるようにするとよい。さらに、前置偏光装置6
2から斜め方向に出射するS成分が色分解光学系の匡体
の内壁で吸収されるようにするとよい。こうすることに
より、入射側偏光板73の発熱が抑制される。
【0070】以上の実施例ではライトバルブとして液晶
表示装置を用いた例を示したが、電気光学結晶など映像
信号に応じて旋光性や複屈折性などの変化として光学像
を形成し、少なくとも入射側に偏光板を用いるものなら
ライトバルブとして用いることができる。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明の偏光装置は、ガラ
ス基板に光学薄膜を着けた偏光選択性ミラーと、空気層
と、透明体とを組み合わせることにより、偏光ビームス
プリッタとして機能させたものであるので、安価で、耐
熱性、耐光性に優れ、しかも厚さの薄い偏光装置を提供
することができ、また、この偏光装置を用いることによ
り入射側偏光板の信頼性が向上するので、長期にわたり
明るく高画質の投写画像を表示でき、安価で、しかもコ
ンパクトな投写型表示装置を提供することができ、非常
に大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光選択性ミラーの反射率と入射角の関係を示
す特性図
【図2】本発明の偏光装置の一実施例の構成図
【図3】偏光選択性ミラーの概略構成図
【図4】本発明の偏光装置の分光透過率特性を示す特性
【図5】本発明の偏光装置の他の実施例の概略構成図
【図6】本発明の偏光装置の他の実施例の概略構成図
【図7】本発明の偏光装置の他の実施例の概略構成図
【図8】本発明の投写型表示装置の一実施例の構成を示
す斜視図
【図9】枠体の側断面図
【図10】内枠体の破断斜視図
【図11】本発明の投写型表示装置の他の実施例の構成
を示す斜視図
【図12】本発明の投写型表示装置の他の実施例の構成
を示す概略構成図
【図13】従来の投写型表示装置の概略構成図
【符号の説明】
11 枠体 12 入射側透明板 13 出射側透明板 14 偏光選択性ミラー 15 空気層 16 透明体 32 光源 33 偏光装置 34 入射側偏光板 35 液晶セル 36 出射側偏光板 37 投写レンズ 62 偏光装置 72、73、74 入射側偏光板 75、76、77 液晶セル 78、79、80 出射側偏光板 84 投写レンズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 33/12 7316−2K

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射窓と偏光選択性ミラーを有し、液体を
    保持する容器と少なくとも組立て時に液体である透明体
    とを具備してプリズム状をなす第1のプリズム体と、偏
    光選択性ミラーと出射窓を有し、液体を保持する容器と
    少なくとも組立て時に液体である透明体とを具備してプ
    リズム状をなすと第2のプリズム体とで構成され、前記
    第1のプリズム体の前記偏光選択性ミラーと前記第2の
    プリズム体の前記偏光選択性ミラーとでその間に空気層
    を形成し、前記空気層形成面側にそれぞれ基板の屈折率
    よりも高い屈折率を有する光学薄膜を着けたものであっ
    て、所定の光軸に沿って入射するP偏光に対してそれぞ
    れ透過率が略最大となるように前記偏光選択性ミラーを
    前記光軸に対して傾斜させた偏光装置。
  2. 【請求項2】透明体は透明シリコーン樹脂である請求項
    1記載の偏光装置。
  3. 【請求項3】透明体は組立て完了後に固体またはゲル状
    である請求項1記載の偏光装置。
  4. 【請求項4】透明体は2液混合後に付加反応によりゲル
    状に変化する透明シリコーン樹脂である請求項1記載の
    偏光装置。
  5. 【請求項5】透明体は紫外線照射によりゲル状に変化す
    る透明シリコーン樹脂である請求項1記載の偏光装置。
  6. 【請求項6】空気中の屈折率をn0、光学薄膜の屈折率
    をn1、基板の屈折率をn2、前記光学薄膜の膜厚をd、
    空気層への出射角、または空気層からの入射角をθ0
    前記光学薄膜中の屈折角をθ1、前記基板中から前記光
    学薄膜面への入射角、または前記光学薄膜面から前記基
    板中への屈折角をθ2、空気中における主波長をλとし
    て、次の条件を満足する請求項1記載の偏光装置。 【数1】 【数2】
  7. 【請求項7】光学薄膜は屈折率が2.0以上である請求
    項1記載の偏光装置。
  8. 【請求項8】光学薄膜は二酸化チタン、二酸化セリウ
    ム、硫化亜鉛のいずれかである請求項1記載の偏光装
    置。
  9. 【請求項9】透明体の体積変化に応じて容器の一部が変
    形する請求項1記載の偏光装置。
  10. 【請求項10】入射窓または出射窓が赤外線除去手段ま
    たは紫外線除去手段または両方を有する請求項1記載の
    偏光装置。
  11. 【請求項11】入射窓と偏光選択性ミラーを有し、液体
    を保持する容器と少なくとも組立て時に液体である透明
    体とを具備してプリズム状をなす第1のプリズム体と、
    少なくとも1つの偏光選択性ミラー板と、偏光選択性ミ
    ラーと出射窓を有し、液体を保持する容器と少なくとも
    組立て時に液体である透明体とを具備してプリズム状を
    なすと第2のプリズム体とで構成され、それぞれの前記
    偏光選択性ミラーは互いに少なくとも2つの空気層を形
    成し、前記空気層形成面側にそれぞれ基板の屈折率より
    も高い屈折率を有する光学薄膜と着けたものであって、
    所定の光軸に沿って入射するP偏光に対してそれぞれ透
    過率が略最大となるように前記偏光選択性ミラーを前記
    光軸に対して傾斜させた偏光装置。
  12. 【請求項12】空気中の屈折率をn0、光学薄膜の屈折
    率をn1、基板の屈折率をn2、前記光学薄膜の膜厚を
    d、空気層への出射角、または空気層からの入射角をθ
    0、前記光学薄膜中の屈折角をθ1、前記基板中から前記
    光学薄膜面への入射角、または前記光学薄膜面から前記
    基板中への屈折角をθ2、空気中における主波長をλと
    して、次の条件を満足する請求項11記載の偏光装置。 【数3】 【数4】
  13. 【請求項13】光学薄膜は屈折率が1.7以上である請
    求項11記載の偏光装置。
  14. 【請求項14】透明体の体積変化に応じて容器の一部が
    変形する請求項11記載の偏光装置。
  15. 【請求項15】入射窓または出射窓が赤外線除去手段ま
    たは紫外線除去手段または両方を有する請求項11記載
    の偏光装置。
  16. 【請求項16】入射窓と偏光選択性ミラーを有し、液体
    を保持する容器と少なくとも組立て時に液体である透明
    体とを具備してプリズム状をなす複数の第1のプリズム
    体と、偏光選択性ミラーと出射窓を有し、液体を保持す
    る容器と少なくとも組立て時に液体である透明体とを具
    備してプリズム状をなすと複数の第2のプリズム体とで
    構成され、前記第1のプリズム体の前記偏光選択性ミラ
    ーと前記第2のプリズム体の前記偏光選択性ミラーは互
    いに空気層を形成し、前記空気層は断面がジグザグとな
    るように配置され、かつ前記空気層形成面側にそれぞれ
    基板の屈折率よりも高い屈折率を有する光学薄膜と着け
    たものであって、所定の光軸に沿って入射するP偏光に
    対してそれぞれ透過率が略最大となるように前記偏光選
    択性ミラーを前記光軸に対して傾斜させた偏光装置。
  17. 【請求項17】空気中の屈折率をn0、光学薄膜の屈折
    率をn1、基板の屈折率をn2、前記光学薄膜の膜厚を
    d、空気層への出射角、または空気層からの入射角をθ
    0、前記光学薄膜中の屈折角をθ1、前記基板中から前記
    光学薄膜面への入射角、または前記光学薄膜面から前記
    基板中への屈折角をθ2、空気中における主波長をλと
    して、次の条件を満足する請求項16記載の偏光装置。 【数5】 【数6】
  18. 【請求項18】光学薄膜は屈折率が2.0以上である請
    求項16記載の偏光装置。
  19. 【請求項19】光学薄膜は二酸化チタン、二酸化セリウ
    ム、硫化亜鉛のいずれかである請求項16記載の偏光装
    置。
  20. 【請求項20】透明体の体積変化に応じて容器の一部が
    変形する請求項16記載の偏光装置。
  21. 【請求項21】入射窓または出射窓が赤外線除去手段ま
    たは紫外線除去手段または両方を有する請求項16記載
    の偏光装置。
  22. 【請求項22】入射窓と偏光選択性ミラーを有し、液体
    を保持する容器と少なくとも組立て時に液体である透明
    体とを具備してプリズム状をなす複数の第1のプリズム
    体と、複数の偏光選択性ミラー板と、偏光選択性ミラー
    と出射窓を有し、液体を保持する容器と少なくとも組立
    て時に液体である透明体とを具備してプリズム状をなす
    と複数の第2のプリズム体とで構成され、それぞれの前
    記偏光選択性ミラーは互いに少なくとも2つの空気層を
    形成し、前記空気層は断面がジグザグとなるように配置
    され、かつ前記空気層形成面側にそれぞれ基板の屈折率
    よりも高い屈折率を有する光学薄膜と着けたものであっ
    て、所定の光軸に沿って入射するP偏光に対してそれぞ
    れ透過率が略最大となるように前記偏光選択性ミラーを
    前記光軸に対して傾斜させた偏光装置。
  23. 【請求項23】空気中の屈折率をn0、光学薄膜の屈折
    率をn1、基板の屈折率をn2、前記光学薄膜の膜厚を
    d、空気層への出射角、または空気層からの入射角をθ
    0、前記光学薄膜中の屈折角をθ1、前記基板中から前記
    光学薄膜面への入射角、または前記光学薄膜面から前記
    基板中への屈折角をθ2、空気中における主波長をλと
    して、次の条件を満足する請求項22記載の偏光装置。 【数7】 【数8】
  24. 【請求項24】光学薄膜は屈折率が1.7以上である請
    求項22記載の偏光装置。
  25. 【請求項25】透明体の体積変化に応じて容器の一部が
    変形する請求項22記載の偏光装置。
  26. 【請求項26】入射窓または出射窓が赤外線除去手段ま
    たは紫外線除去手段または両方を有する請求項22記載
    の偏光装置。
  27. 【請求項27】光源と、前記光源の出射光から略直線偏
    光を取り出す偏光装置と、少なくとも入射側に偏光板を
    有するライトバルブと、前記ライトバルブに形成された
    光学像をスクリーン上に拡大投写する投写レンズとを具
    備し、前記偏光装置は請求項1から請求項42のいずれ
    かに記載の偏光装置であり、前記偏光装置の出射光が前
    記入射側偏光板を略最大の透過率で透過するようにした
    投写型表示装置。
  28. 【請求項28】ライトバルブは液晶表示装置である請求
    項27記載の投写型表示装置。
  29. 【請求項29】ライトバルブの入射側偏光板の直前に1
    /2波長板が配置され、前記入射側偏光板の吸収軸の方
    向は画面垂直方向に対して略45°であり、偏光装置は
    略直線偏光の偏波面が画面垂直方向または画面水平方向
    に向くようにし、前記偏光装置の出射光が略最大の透過
    率で前記入射側偏光板を透過するように前記1/2波長
    板を配置した請求項27記載の投写型表示装置。
  30. 【請求項30】3原色の色成分を放射する光源と、前記
    光源の出射光から略直線偏光を取り出す偏光装置と、前
    記偏光装置からの出力光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段からの出力光が入射し少なく
    とも入射側に偏光板を有する3つのライトバルブと、前
    記ライトバルブに形成された光学像をスクリーン上に拡
    大投写する投写レンズとを具備し、前記偏光装置は請求
    項1から請求項42のいずれかに記載の偏光装置であ
    り、前記偏光装置の出射光が前記入射側偏光板を略最大
    の透過率で透過するようにした投写型表示装置。
  31. 【請求項31】ライトバルブは、液晶表示装置である請
    求項30記載の投写型表示装置。
  32. 【請求項32】ライトバルブの入射側偏光板の直前に1
    /2波長板が配置され、前記入射側偏光板の吸収軸の方
    向は画面垂直方向に対して略45°であり、偏光装置は
    略直線偏光の偏波面が画面垂直方向または画面水平方向
    に向くようにし、前記偏光装置の出射光が略最大の透過
    率で前記入射側偏光板を透過するように前記1/2波長
    板を配置した請求項30記載の投写型表示装置。
  33. 【請求項33】3つのライトバルブの画面中心を通る光
    軸は同一平面上にあり、偏光選択性ミラーから出射する
    直線偏光の偏波面が前記平面と垂直である請求項30記
    載の投写型表示装置。
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