JP2002131750A - 投写型表示装置 - Google Patents

投写型表示装置

Info

Publication number
JP2002131750A
JP2002131750A JP2000328627A JP2000328627A JP2002131750A JP 2002131750 A JP2002131750 A JP 2002131750A JP 2000328627 A JP2000328627 A JP 2000328627A JP 2000328627 A JP2000328627 A JP 2000328627A JP 2002131750 A JP2002131750 A JP 2002131750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
light
display device
optical phase
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000328627A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Tanaka
孝明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000328627A priority Critical patent/JP2002131750A/ja
Publication of JP2002131750A publication Critical patent/JP2002131750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投写画像のコントラスト比を大幅に向上した
投写型表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 光源30と、照明光学手段39と、色分
離光学手段42と、液晶パネル60,61,62などの
液晶ライトバルブと、色合成光学手段72と、投写レン
ズ73と、偏光フィルム51,52,53と液晶パネル
60,61,62との間に介在させた黒表示モードで液
晶層の複屈折により生じる残留位相差を補償する光学位
相補償板57,58,59とを備えて、投写型表示装置
を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネルなどの
ライトバルブ上に形成される画像を照明光で照射し、投
写レンズによりスクリーン上に拡大投写する投写型表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面の画像を得るために、映像信号に
応じた画像を形成する小型のライトバルブに光源からの
光を照明し、投写レンズによりその光学像をスクリーン
上に投写、拡大する投写型表示装置が用いられている。
【0003】ライトバルブにはアクティブマトリクス方
式であって、偏光を利用して光を変調する透過型の液晶
パネルが広く実用的に用いられている。液晶パネルは、
対向する2枚のガラス基板に配向方向が90度ねじれた
ネマチック液晶を封入した液晶セルと、その両側に透過
軸が互いに直交するように配置した2枚の偏光フィルム
とから構成される。
【0004】液晶セルに電圧を印加しない場合には、入
射光側の偏光フィルムを透過した直線偏光は液晶分子の
ねじれに沿って進み、偏光方向が90度回転し、出射光
側偏光フィルムを透過する(白表示モード)。
【0005】一方、液晶セルにしきい値より十分高い電
圧を印加した場合には、液晶セル基板付近を除く大部分
の液晶分子が電界方向に並んだホメオトロピック配向と
なり、入射光側の偏光フィルムを透過した直線偏光は偏
光方向が回転せず、出射光側の偏光フィルムで吸収され
る(黒表示モード)。
【0006】このようにして、印加電圧により液晶のね
じれ配向を変化させ、透過率を制御することにより画像
を形成している。
【0007】図8は従来の投写型表示装置を示したもの
である。光源である放電ランプ1からの放射光は放物面
鏡2により集光され、ほぼ平行光の光束に変換される。
その平行光束は第1のレンズアレイ板3に入射する。第
1のレンズアレイ板3は複数の矩形のレンズ素子から構
成され、各矩形のレンズ素子により入射光束を多数に分
割し、第2のレンズアレイ板4の複数の各レンズに収束
させる。第2のレンズアレイ板4を出射した光は、偏光
変換光学素子5に入射する。偏光変換光学素子5は自然
光を2つの偏光方向に分離した後、一方向の偏光光に変
換する。第2のレンズアレイ板4と集光レンズ6は、第
1のレンズアレイ板3の各レンズ素子を液晶パネル2
1,22,23上に重畳結像させる。集光レンズ6を出
射した光は、ミラー7で反射され、ダイクロイックミラ
ー8,9により、緑、赤、青の3原色光に分離された
後、緑の色光はダイクロイックミラー9で反射され、赤
の色光はミラー10で反射され、青の色光はミラー1
1,12で反射され、それぞれの色光に対応する液晶パ
ネル21,22,23に入射する。このようにして、分
割した多数の光束を液晶パネル上に重畳させて均一な照
明を行う。リレーレンズ13,14は、第2のレンズア
レイ板4と液晶パネル23までの距離である照明光路長
の違いによる液晶パネルへの照明光の強度差を補正して
いる。フィールドレンズ15,16,17はそれぞれ液
晶パネル21,22,23への照明光を投写レンズ28
の瞳面に集光する。
【0008】液晶パネル21,22,23の両側には、
それぞれ両側に透過軸が互いに直交するように配置した
入射側偏光フィルム18,19,20と出射側偏光フィ
ルム24,25,26とが配置されている。液晶パネル
21,22,23を出射した緑、赤、青の3原色光をダ
イクロイックプリズム27により合成した後、投写レン
ズ28に入射する。投写レンズ28は液晶パネル21,
22,23の画像をスクリーン(図示せず)上に拡大投
写する。高効率な投写型表示装置を実現するため、一般
的に、投写レンズのFナンバーは1.7〜2.7、照明
光のFナンバーは2.0〜3.0で構成されている。
【0009】このような液晶ライトバルブを用いた投写
型表示装置においては、高輝度で均一な大画面の画像が
得られるようになってきた。しかしながら、投写画像の
高画質化、特に、高コントラスト化が課題となってい
る。
【0010】一方、直視型の液晶表示素子技術には、コ
ントラストの視野角特性を改善するため、光学異方素子
が開示されている(例えば、特開平6−214116号
公報参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】液晶ライトバルブを用
いた投写型表示装置のコントラスト比の低下要因として
は、液晶パネルへの光入射角依存性と液晶パネルの画素
周辺部の液晶配向乱れによる光漏れがある。画素周辺部
の液晶配向乱れは、液晶層の平坦化や画素遮光構造によ
り改善される。
【0012】液晶セルのネマチック液晶は光学的に正の
一軸性であり、光軸に対して斜めに入射した光は、その
入射角度に応じた一方向の屈折率が増加することによる
複屈折が生じる。このため、液晶セルに入射した直線偏
光は複屈折により位相差を生じて楕円偏光となり、その
一部が出射光側の偏光フィルムを透過する。したがっ
て、黒表示モードでの光漏れとなり、コントラスト比が
低下する。
【0013】また、黒表示モードでの液晶分子の配向は
液晶セル基板面から厚み方向に連続的に変化したハイブ
リッド配向となっており、液晶セルの法線方向から入射
する光についても複屈折を生じる。さらに、液晶パネル
への入射角が大きくなる程、複屈折が非常に大きくな
り、コントラスト比が大幅に低下する。
【0014】一般的に、投写型表示装置の光学系用照明
光のFナンバーは、2.0〜3.0で構成され、液晶パ
ネルへの入射角は±14.5度〜±9.6度である。こ
の場合、液晶パネルの入射角依存によりコントラストが
低下するが、投写画像のコントラスト比は250:1〜
400:1程度である。
【0015】一方、照明光のFナンバーを大きくする
と、投写型表示装置の光利用効率が低下する。
【0016】したがって、照明光のFナンバーが2.0
程度と、液晶パネルへの光の入射角が比較的大きい場合
であっても、コントラストが高い投写画像を得る投写型
表示装置が必要とされている。
【0017】
【課題を解決するための手段】投写型表示装置について
の本発明は、次のような手段を講じることにより、上記
の課題を解決するものである。
【0018】すなわち、液晶ライトバルブの光入射側ま
たは光出射側に配置される偏光フィルムと前記液晶ライ
トバルブの液晶層との間に、液晶ライトバルブの黒表示
画像における液晶層の残留位相差を補償する光学位相補
償板を介在させる。
【0019】液晶ライトバルブ液晶層を透過する色光
は、黒表示モードにおいて複屈折により残留位相差を生
じる。これに対して、液晶ライトバルブの入射側偏光フ
ィルムまたは出射側偏光フィルムと液晶ライトバルブ液
晶層との間の光学位相補償板は、この光学位相補償板を
各色光が透過する過程において、前記黒表示モードでの
複屈折による残留位相差を補償する。このとき、例え
ば、液晶ライトバルブ液晶層が正の一軸性をもつときに
は、光学位相補償板に負の一軸性をもたせておけばよ
い。このようにして、液晶ライトバルブへの入射角が大
きい光が入射した場合であっても、液晶配向乱れ等に起
因する光漏れを解消し、投写型表示装置におけるコント
ラスト比を向上させることが可能となる。
【0020】あるいは、液晶ライトバルブとして反射型
の液晶パネルを用いるタイプの投写型表示装置におい
て、入射する光を直交する2つの偏光方向の光に分離す
る偏光分離プリズムと液晶ライトバルブの液晶層との間
に、同様の光学位相補償板を介在させる。
【0021】反射型の液晶パネルは、映像信号に応じて
電圧が印加されると液晶の複屈折が変化する。反射型の
液晶パネルへの入射光は液晶を透過し、反射膜で反射さ
れ、再び液晶を透過する過程で、複屈折により光の偏光
状態が変化する(例えばS偏光からP偏光に、またはそ
の逆に)。また、その複屈折により残留位相差を生じ
る。これに対して、偏光分離プリズムと液晶ライトバル
ブの液晶層との間に介在させた光学位相補償板は、この
光学位相補償板を各色光が透過する過程において、前記
黒表示モードでの複屈折による残留位相差を補償する。
したがって、液晶ライトバルブへの入射角が大きい光が
入射した場合であっても、液晶配向乱れ等に起因する光
漏れを解消し、投写型表示装置におけるコントラスト比
を向上させることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を総括
的に説明する。
【0023】本願第1の発明の投写型表示装置は、光源
と、前記光源からの光を被照明領域に照明する照明光学
手段と、前記光源からの白色光を青、緑、赤の3原色光
に分離する色分離光学手段と、前記色分離光学手段から
の光が照明され、映像信号に応じて画像を形成する3つ
の液晶ライトバルブと、前記液晶ライトバルブからの
青、緑、赤の出射光を受け青、緑、赤の色光を合成する
色合成光学手段と、前記液晶ライトバルブ上の画像をス
クリーン上に投写する投写レンズと、前記液晶ライトバ
ルブの光入射側または光出射側に配置される偏光フィル
ムと前記液晶ライトバルブの液晶層との間に介在させる
ことで前記液晶ライトバルブの黒表示画像における前記
液晶層の残留位相差を補償する光学位相補償板とを備え
ていることを特徴とする。
【0024】この第1の発明による作用は次のとおりで
ある。光源からの光は照明光学手段を介して色分離光学
手段に入射され、青、緑、赤の色成分の色光に分離さ
れ、各色光がそれぞれに対応した被照明領域すなわち3
つの液晶ライトバルブに入射され、画像を形成する。画
像を形成してそれぞれの液晶ライトバルブから出射した
青、緑、赤の出射光は色合成光学手段において合成さ
れ、投写レンズを介して液晶ライトバルブ上の画像がス
クリーンに投写される。このとき、液晶ライトバルブ液
晶層を透過する色光は、黒表示モードにおいて複屈折に
より残留位相差を生じる。これに対して、液晶ライトバ
ルブの入射側偏光フィルムまたは出射側偏光フィルムと
液晶ライトバルブ液晶層との間の光学位相補償板は、こ
の光学位相補償板を各色光が透過する過程において、前
記黒表示モードでの複屈折による残留位相差を補償す
る。このようにして、液晶ライトバルブへの入射角が大
きい光が入射した場合であっても、液晶配向乱れ等に起
因する光漏れを解消し、投写型表示装置におけるコント
ラスト比を向上させることが可能となる。また、3つの
液晶ライトバルブを用いて投写型表示装置を構成するた
め、明るく、均一で、高解像度、高コントラストな投写
型表示装置を提供することができる。
【0025】本願第2の発明の投写型表示装置は、光源
と、前記光源からの光を被照明領域に照明する照明光学
手段と、前記照明光学手段からの光が照明され、映像信
号に応じて画像を形成する1つの液晶ライトバルブと、
前記液晶ライトバルブ上の画像をスクリーン上に投写す
る投写レンズと、前記液晶ライトバルブの光入射側また
は光出射側に配置される偏光フィルムと前記液晶ライト
バルブの液晶層との間に介在させることで前記液晶ライ
トバルブの黒表示画像における前記液晶層の残留位相差
を補償する光学位相補償板とを備えていることを特徴と
する。
【0026】この第2の発明は、上記の第1の発明との
対比において、液晶ライトバルブを単一とし、色分離光
学手段と色合成光学手段とが省略されたことで相違して
いる。
【0027】この第2の発明による作用は次のとおりで
ある。光源からの光は照明光学手段を介して被照明領域
すなわち単一の液晶ライトバルブに入射され、画像を形
成する。画像を形成して液晶ライトバルブから出射した
出射光は投写レンズを介して液晶ライトバルブ上の画像
がスクリーンに投写される。このとき、液晶ライトバル
ブ液晶層を透過する光は、黒表示モードにおいて複屈折
により残留位相差を生じる。これに対して、液晶ライト
バルブの入射側偏光フィルムまたは出射側偏光フィルム
と液晶ライトバルブ液晶層との間の光学位相補償板は、
この光学位相補償板を光が透過する過程において、前記
黒表示モードでの複屈折による残留位相差を補償する。
したがって、液晶ライトバルブへの入射角が大きい光が
入射した場合であっても、液晶配向乱れ等に起因する光
漏れを解消し、投写型表示装置におけるコントラスト比
を向上させることが可能となる。また、用いる液晶ライ
トバルブが1つであるため、小型で、低コストな投写型
表示装置を構成できる。
【0028】なお、カラーフィルタを設けることにより
カラー表示の投写型表示装置となり、設けなければモノ
クロ表示の投写型表示装置となり、さらに、低コストな
投写型表示装置が構成できる。
【0029】本願第3の発明の投写型表示装置は、光源
と、前記光源からの光を被照明領域に照明する照明光学
手段と、前記光源からの白色光を青、緑、赤の色成分の
光に分離する色分離光学手段と、前記色分離光学手段か
らの光が入射し、映像信号に応じて画像を形成する1つ
の液晶ライトバルブと、前記液晶ライトバルブ上の画像
をスクリーン上に投写する投写レンズと、前記液晶ライ
トバルブの光入射側または光出射側に配置される偏光フ
ィルムと前記液晶ライトバルブの液晶層との間に介在さ
せることで前記液晶ライトバルブの黒表示画像における
前記液晶層の残留位相差を補償する光学位相補償板とを
備えていることを特徴とする。
【0030】この第3の発明は、上記の第1の発明との
対比において、液晶ライトバルブを単一とし、色分離光
学手段からの光を、その単一の液晶ライトバルブに入射
することで画像が形成されるようにしてあることと、し
たがって、色合成光学手段が省略されたことで相違して
いる。色分離光学手段からの光は、単一の液晶ライトバ
ルブに対して集光するように入射させることになる。
【0031】この第3の発明は、また、上記の第2の発
明との対比において、液晶ライトバルブが単一である点
で共通であるが、その液晶ライトバルブはカラー対応の
ものであることと、色分離光学手段を備えている点で相
違している。
【0032】この第3の発明による作用は次のとおりで
ある。光源からの光は照明光学手段を介して色分離光学
手段に入射され、青、緑、赤の色成分の色光に分離さ
れ、各色光が対応した共通の被照明領域すなわち単一の
液晶ライトバルブに入射され、画像を形成する。画像を
形成して液晶ライトバルブから出射した青、緑、赤の出
射光は投写レンズを介して液晶ライトバルブ上の画像が
スクリーンに投写される。このとき、液晶ライトバルブ
液晶層を透過する色光は、黒表示モードにおいて複屈折
により残留位相差を生じる。これに対して、液晶ライト
バルブの入射側偏光フィルムまたは出射側偏光フィルム
と液晶ライトバルブ液晶層との間の光学位相補償板は、
この光学位相補償板を各色光が透過する過程において、
前記黒表示モードでの複屈折による残留位相差を補償す
る。したがって、液晶ライトバルブへの入射角が大きい
光が入射した場合であっても、液晶配向乱れ等に起因す
る光漏れを解消し、投写型表示装置におけるコントラス
ト比を向上させることが可能となる。
【0033】本願第4の発明の投写型表示装置は、光源
と、前記光源からの光を被照明領域に照明する照明光学
手段と、前記光源からの白色光を青、緑、赤の色成分の
光に分離する色分離光学手段と、前記色分離光学手段か
らの各色光が入射し、入射する光を直交する2つの偏光
方向の光に分離する3つの偏光分離プリズムと、前記各
偏光分離プリズムからの光が入射し、映像信号に応じて
画像が形成される3つの液晶ライトバルブと、前記液晶
ライトバルブからの青、緑、赤の出射光が前記偏光分離
プリズムを透過して入射する青、緑、赤の色光を合成す
る色合成光学手段と、前記液晶ライトバルブ上の画像を
スクリーン上に投写する投写レンズと、前記偏光分離プ
リズムと前記液晶ライトバルブの液晶層との間に介在さ
せることで前記液晶ライトバルブの黒表示画像における
前記液晶層の残留位相差を補償する光学位相補償板を備
えていることを特徴とする。
【0034】この第4の発明による作用は次のとおりで
ある。光源からの光は照明光学手段を介して色分離光学
手段に入射され、青、緑、赤の色成分の色光に分離さ
れ、各色光がそれぞれに対応した偏光分離プリズムに入
射され、直交する2つの偏光方向の光に分離される。そ
のうちそれぞれ一方の偏光の青、緑、赤の光が被照明領
域すなわち3つの液晶ライトバルブに入射され、画像を
形成する。画像を形成してそれぞれの液晶ライトバルブ
から出射した青、緑、赤の一方の偏光の光はそれぞれに
対応した色分離光学手段を再び透過し、さらに色合成光
学手段において合成され、投写レンズを介して液晶ライ
トバルブ上の画像がスクリーンに投写される。
【0035】通常、このタイプの投写型表示装置では、
その液晶ライトバルブとして反射型の液晶パネルを用い
る。反射型の液晶パネルは、映像信号に応じて電圧が印
加されると液晶の複屈折が変化する。反射型の液晶パネ
ルへの入射光は液晶を透過し、反射膜で反射され、再び
液晶を透過する過程で、複屈折により光の偏光状態がS
偏光からP偏光に変化する。また、その複屈折により残
留位相差を生じる。これに対して、偏光分離プリズムと
液晶ライトバルブの液晶層との間に介在させた光学位相
補償板は、この光学位相補償板を各色光が透過する過程
において、前記黒表示モードでの複屈折による残留位相
差を補償する。したがって、液晶ライトバルブへの入射
角が大きい光が入射した場合であっても、液晶配向乱れ
等に起因する光漏れを解消し、投写型表示装置における
コントラスト比を向上させることが可能となる。また、
3つの液晶ライトバルブを用いて投写型表示装置を構成
するため、明るく、均一で、高解像度、高コントラスト
な投写型表示装置を提供することができる。
【0036】なお、反射型液晶パネルを用いる場合、光
学位相補償板には光が2回透過するため、2回透過での
位相差で、液晶層の複屈折による残留位相差を補償する
ように構成する。
【0037】また、反射型の液晶パネルの場合、偏光フ
ィルムを用いないため、光学位相補償板の温度上昇は比
較的小さく、複屈折を生じる光学部品の介在もないた
め、黒表示モードでのむらを生じない。
【0038】以下、好ましい実施の形態について、総括
的に説明する。
【0039】上記の第1〜第3の発明において、前記光
学位相補償板については、一方の面に入射側偏光フィル
ムを貼り合わせている支持基板のもう一方の面に、この
光学位相補償板が貼り合わされている形態がある。
【0040】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、一方の面に出射側偏光
フィルムを貼り合わせている支持基板のもう一方の面
に、この光学位相補償板が貼り合わされている形態があ
る。
【0041】光学位相補償板は、温度上昇が大きくなる
と、位相補償液晶の配向乱れを生じ、補償すべき位相差
が得られなくなり、黒表示モードでのコントラスト低下
やむらの原因となる。一方で、偏光フィルムは、光吸収
によって温度上昇を伴う。支持基板としてサファイアガ
ラスなどの熱伝導流率が高く放熱効果が大きな材質のも
のを用いると、空冷によって偏光フィルムの熱を効率良
く放熱することができ、光学位相補償板への熱伝導を抑
制することが可能となり、光学位相補償板の温度上昇を
抑制することができる。すなわち、偏光フィルムの信頼
性を確保しつつ、光学位相補償板の温度上昇抑制に伴う
残留位相差補償の機能を充分に発揮させることができ
る。
【0042】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、入射側偏光フィルムの
一方の面に、この光学位相補償板が貼り合わされている
形態がある。
【0043】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、出射側偏光フィルムの
一方の面に、この光学位相補償板が貼り合わされている
形態がある。
【0044】偏光フィルムの温度上昇した熱が光学位相
補償板に伝導しやすく、偏光フィルム自体の放熱効率も
やや低下する。しかし、上記の場合と比較して、偏光フ
ィルムと液晶ライトバルブとの間に、偏光フィルムの偏
光膜PVA(ポリビニールアルコール)や光学位相補償
層の支持体であるTAC(トリアセチルセルロース)、
貼り合わせの材料である粘着樹脂、サファイアガラスな
ど光学的に複屈折を生じ、かつ、温度上昇に伴う位相が
変化する部品の介在が少ないため、黒表示モードでのむ
らがなく、投写画像のコントラスト比向上効果が大き
い。したがって、偏光フィルムの温度上昇が比較的小さ
い場合に、黒表示モードでのむらがなく、コントラスト
比を大幅に向上できる。
【0045】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、入射側または出射側の
偏光フィルムを貼り合わせている支持基板とは分離した
支持基板を用意し、その分離した支持基板に、この光学
位相補償板が貼り合わされている形態がある。
【0046】光学位相補償板は偏光フィルムの温度上昇
の影響を受けず、また、偏光フィルムの支持基板にサフ
ァイアガラスを用いれば、その放熱効率も非常に高い。
このため、光源から非常に強力な光が入射した場合であ
っても、偏光フィルムのTAC(トリアセチルセルロー
ス)層の温度上昇による位相変化を非常に小さくでき
る。また、光学位相補償板の温度上昇を伴わず、偏光フ
ィルムの信頼性を確保できる。したがって、黒表示モー
ドでのむらがなく、投写画像のコントラスト比を大幅に
向上できる。
【0047】また、上記の第1〜第4の発明において、
前記支持基板については、これをガラス基板にする形態
や、熱伝導率の高いサファイアガラスにする形態があ
る。
【0048】サファイアガラスにした場合には、熱伝導
流率が高く放熱効果が大きいので、偏光フィルムの信頼
性向上や、光学位相補償板の残留位相差補償の機能の向
上を図ることができる。
【0049】また、上記の第1〜第4の発明において、
前記光学位相補償板については、黒表示画像における液
晶層の入射側配向膜近傍液晶と出射側配向膜近傍液晶の
残留位相差を補償するフィルムとして構成する形態があ
る。このように、液晶層の入射側配向膜近傍液晶と出射
側配向膜近傍液晶との双方に対して残留位相差の補償を
行うときは、残留位相差補償の機能が充分に高いものと
なる。
【0050】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、黒表示画像における液
晶層の入射側配向膜近傍液晶の残留位相差を補償するフ
ィルムとして構成する形態がある。
【0051】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、黒表示画像における液
晶層の出射側配向膜近傍液晶の残留位相差を補償するフ
ィルムとして構成する形態がある。
【0052】このように、入射側配向膜近傍液晶だけで
残留位相差を補償するのでも、あるいは逆に出射側配向
膜近傍液晶だけで残留位相差を補償するのでも、双方で
補償する場合よりは劣るけれども、それでも残留位相差
補償の機能は発揮することができる。
【0053】また、上記の第4の発明において、前記光
学位相補償板については、黒表示画像における液晶層の
一方の面の配向膜近傍液晶の残留位相差を補償するフィ
ルムとして構成する形態がある。
【0054】反射型の液晶パネルを用いるのが一般的で
あり、その場合には、光学位相補償板には光が往復で2
回透過するため、2回透過での位相差で、液晶層の複屈
折による残留位相差を補償する。反射型の液晶パネルの
場合、偏光フィルムを用いないため、光学位相補償板の
温度上昇は比較的小さく、複屈折を生じる光学部品の介
在もないため、黒表示モードでのむらを生じない。
【0055】また、上記の第1〜第4の発明において、
前記光学位相補償板については、負の一軸性の化合物を
液晶ライトバルブの液晶層の液晶分子に合わせて厚み方
向で配向角度を連続的に変化させたハイブリッド配向を
有するディスコティック液晶から構成されている形態が
ある。
【0056】ネマティック液晶の場合、光学的に正の一
軸性であり、また、液晶層に充分に高い電圧を印加した
場合、入射側ガラス基板の液晶の配向方向と出射側ガラ
ス基板の液晶の配向方向は90度異なり、また、それぞ
れの配向膜側での液晶分子の配向角度はガラス基板面か
ら厚み方向に連続的に変化したハイブリッド配向となっ
ている。ディスコティック液晶の場合には、負の一軸性
であり、正負の打ち消し合いにより、黒表示モードでの
複屈折による残留位相差を精度良く補償することができ
る。
【0057】また、上記のディスコティック液晶から光
学位相補償板を構成する発明において、前記光学位相補
償板については、前記液晶ライトバルブの液晶層の入射
側配向膜近傍液晶における複屈折による残留位相差を補
償するための第1の光学位相補償フィルムと、前記液晶
層の出射側配向膜近傍液晶における複屈折による残留位
相差を補償するための第2の光学位相補償フィルムとを
積層させて構成されている形態がある。
【0058】ネマティック液晶に充分高い電圧を印加し
た場合、入射側ガラス基板の液晶の配向方向と出射側ガ
ラス基板の液晶の配向方向は90度異なり、また、それ
ぞれの配向膜側での液晶分子の配向角度はガラス基板面
から厚み方向に連続的に変化したハイブリッド配向とな
っている。配向のねじれ関係が、入射側と出射側とでは
逆の関係となっている。それを、打ち消すことができ、
黒表示モードでの複屈折による残留位相差を精度良く補
償することができる。
【0059】また、上記の第1〜第4の発明において、
前記照明光学手段は、光源からの放射光を集光する反射
鏡と、前記反射鏡からの光が入射し、複数のレンズ素子
から構成され前記反射鏡からの光を多数の光束に分割す
る第1のレンズアレイ板と、複数のレンズ素子から構成
され前記第1のレンズアレイ板からの光が入射する第2
のレンズアレイ板と、偏光分離プリズムアレイと偏光回
転手段から構成され、前記第2のレンズアレイ板からの
自然光を一方向の偏光方向の光に変換する偏光変換光学
手段とを備えているという形態がある。液晶ライトバル
ブを効率良く照射することができ、明るい画像を得るこ
とができる。
【0060】また、上記の第2の発明において、前記液
晶ライトバルブについては、光源側にカラーフィルタを
形成した液晶パネルにする形態がある。
【0061】また、上記の第3の発明において、前記液
晶ライトバルブについては、青、緑、赤の色光毎に画像
形成の単位である画素開口部に光を収束させるマイクロ
レンズアレイを形成した液晶パネルにする形態がある。
マイクロレンズアレイとすると、色合成光学手段として
のダイクロイックプリズムが不要となる。
【0062】また、上記の第4の発明において、前記液
晶ライトバルブについて、これを反射型の液晶パネルに
する形態がある。
【0063】反射型の液晶パネルの場合、偏光フィルム
を用いないため、光学位相補償板の温度上昇は比較的小
さく、複屈折を生じる光学部品の介在もないため、黒表
示モードでのむらを生じない。
【0064】また、上記の第4の発明において、前記3
つの偏光分離プリズムのうち、前記色合成光学手段のダ
イクロイックミラーの反射に対応する2つの偏光分離プ
リズムについて、その出射面と前記色合成光学手段の入
射面との間に2分の1波長板が介在されている形態があ
る。例えば、ダイクロイックミラーで反射される各色光
をS偏光とし、ダイクロイックミラーを透過する色光を
P偏光とするが、それは、透過についての帯域特性とし
て、S偏光よりもP偏光の方が帯域が広いから、色むら
を防止することができる。
【0065】また、上記の第1〜第3の発明において、
前記光学位相補償板については、前記液晶ライトバルブ
の光入射側および光出射側の双方に配置されるようにす
るという形態もある。より、効果的な残留位相差補償の
機能を発揮する。
【0066】また、上記の第1〜第4の発明において、
前記光学位相補償板を、前記3つの液晶ライトバルブの
うちの1つまたは2つの液晶ライトバルブに対応して配
置するという形態もある。
【0067】(具体的な実施の形態)以下、本発明にか
かわる投写型表示装置の具体的な実施の形態を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0068】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1の投写型表示装置の構成を示したものである。液晶
ライトバルブとして、透過型の液晶パネルを3枚用い
る。
【0069】図1において、符号の30は光源である放
電ランプ、31は放物面鏡、32は第1のレンズアレイ
板、33は第2のレンズアレイ板、34は偏光分離プリ
ズムアレイ、35は偏光回転手段である2分の1波長
板、36は偏光分離プリズムアレイ34と2分の1波長
板35から構成された偏光変換光学素子、37は集光レ
ンズ、38は光路を折り曲げるための反射ミラー、39
は照明光学手段である。40は赤透過のダイクロイック
ミラー、41は緑反射のダイクロイックミラー、42は
前記両ダイクロイックミラー40,41から構成された
色分離光学手段である。43,44,45は反射ミラ
ー、46,47はリレーレンズ、48,49,50はフ
ィールドレンズ、51,52,53は入射側偏光フィル
ム、54,55,56は支持基板、57,58,59は
光学位相補償板、60,61,62は液晶パネル、6
3,64,65は出射側偏光フィルム、66,67,6
8は支持基板、72は赤反射のダイクロイックミラー7
0と青反射のダイクロイックミラー71から構成される
色合成光学手段であるダイクロイックプリズム、73は
投写レンズである。
【0070】メタルハライドランプ、超高圧水銀ラン
プ、キセノンランプ等の放電ランプ30から放射される
光は放物面鏡31により集光され、ほぼ平行光に変換さ
れる。ほぼ平行光に変換された光は、複数のレンズ素子
から構成される第1のレンズアレイ板32に入射する。
第1のレンズアレイ板32に入射した光束は多数の光束
に分割される。分割された多数の光束は、複数のレンズ
から構成される第2のレンズアレイ板33に収束する。
第1のレンズアレイ板32のレンズ素子の焦点距離は、
第1のレンズアレイ板32と第2のレンズアレイ板33
との間の距離としている。第1のレンズアレイ板32の
レンズ素子は液晶パネルと相似形の開口形状である。第
2のレンズアレイ板33のレンズ素子は第1のレンズア
レイ板32と液晶パネルとがほぼ共役関係となるように
焦点距離を決めている。第2のレンズアレイ板33から
出射した光は偏光変換光学素子36に入射する。
【0071】偏光変換光学素子36は、偏光分離プリズ
ムアレイ34と偏光回転手段である2分の1波長板35
により構成されている。偏光分離プリズムアレイ34
は、偏光分離プリズムを第2のレンズアレイ板33のレ
ンズ素子の約2分の1ピッチで配列したものであり、一
つの偏光分離プリズムに入射した光は偏光分離され、P
偏光は透過し、S偏光は反射する。反射したS偏光の光
は、隣の反射面に入射し再び反射される。透過したP偏
光は、偏光方向を90°回転する2分の1波長板35に
入射し、P偏光の光をS偏光に変換する。偏光変換光学
素子36により自然光を一つの偏光方向の光に変換され
た光は集光レンズ37に入射する。集光レンズ37は第
2のレンズアレイ板33の各レンズ素子からの出射した
光を液晶パネル60,61,62上に重畳照明するため
のレンズである。
【0072】照明光学手段39から出射した光は、色分
離光学手段42に入射する。色分離光学手段42に入射
した光は、赤透過のダイクロイックミラー40、緑反射
のダイクロイックミラー41により、赤、緑、青の色光
に分離される。緑の色光はフィールドレンズ48、入射
側偏光フィルム51、支持基板54、光学位相補償板5
7を透過して、液晶パネル60に入射する。赤の色光は
反射ミラー43で反射した後、フィールドレンズ49、
入射側偏光フィルム52、支持基板55、光学位相補償
板58を透過して液晶パネル61に入射する。青の色光
はリレーレンズ46,47や反射ミラー44,45を透
過屈折および反射して、フィールドレンズ50、入射側
偏光フィルム53、支持基板56、光学位相補償板59
を透過して、液晶パネル62に入射する。
【0073】3枚の液晶パネル60,61,62はアク
ティブマトリックス方式であって、映像信号に応じた画
素への印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変
化させ、それぞれの液晶パネル61,62,63の両側
に透過軸を直交するように配置したそれぞれの入射側偏
光フィルム51,52,53と出射側偏光フィルム6
3,64,65とを組み合わせて光を変調し、それぞれ
緑、赤、青の画像を形成する。出射側偏光フィルム6
3,64,65を透過した各色光は、色合成光学手段で
あるダイクロイックプリズム72により、赤、青の各色
光がそれぞれ赤反射のダイクロイックミラー70、青反
射のダイクロイックミラー71によって反射され、緑の
色光と合成され、投写レンズ73によりスクリーン(図
示せず)上に拡大投写される。
【0074】このような投写型表示装置は、光源からの
自然光を効率良く直線偏光の光に変換して均一に液晶パ
ネルに照明する照明光学手段39と、3枚の液晶パネル
61,62,63を用いているため、明るくて解像度の
高い投写画像を得ることができる。
【0075】次に、図2を用いて光学位相補償板の構成
と作用について説明する。図2には、入射側偏光フィル
ム51、支持基板54,66、光学位相補償板57、液
晶パネル60、出射側偏光フィルム63を示している。
さらに、液晶パネル60の対向する2枚のガラス基板8
0,81、ガラス基板80,81間に封入された液晶層
82および黒表示モードでの液晶分子83,84の様相
と、光学位相補償板57について示している。
【0076】ネマチック液晶は光学的に正の一軸性であ
り、光軸に対して斜めに入射した光は、その入射角度に
応じた一方向の屈折率が増加することによる複屈折が生
じる。このため、黒表示モードの液晶層に入射した直線
偏光は複屈折により位相差を生じて楕円偏光となり、一
部の光が出射側偏光フィルムを透過し、コントラスト比
が低下する。液晶分子の光軸に対しての入射角が大きく
なるほど、コントラスト比は低下する。
【0077】このため、コントラスト比を向上させるに
は、黒表示モードでの液晶層の複屈折によって生じた残
留する位相差を精度良く補償する必要がある。入射側ガ
ラス基板80側の液晶の配向方向と出射側ガラス基板8
1側の液晶の配向方向は90度異なり、また、それぞれ
の配向膜側での液晶分子83,84の配向角度はガラス
基板面から厚み方向に連続的に変化したハイブリッド配
向となっている。
【0078】光学位相補償板57は、光学的に負の一軸
性をもつディスコティック液晶88を配向角度が厚み方
向に連続的に変化するように配向させて構成したフィル
ムであり、黒表示モードでの液晶層82の液晶分子8
3,84の配向状態での、複屈折による残留位相差を精
度良く補償する。光学位相補償フィルム85,86の配
向角はほぼ4度からほぼ68度まで厚み方向に連続的に
変化し、その平均的な配向角はほぼ40度で、平均的な
位相差は60〜80nm程度である。
【0079】光学位相補償板57は、入射側ガラス基板
80側の入射側配向膜近傍の液晶分子83と出射側ガラ
ス基板81側の出射側配向膜近傍の液晶分子84でのそ
れぞれでの複屈折による位相差を補償するため、それぞ
れに対応した光学位相補償フィルム85,86を積層さ
せている。図中には、模式的に液晶層82の厚み方向の
液晶分子87に対応して、複屈折による位相差を補償す
る光学位相補償板57の液晶分子88を矢印により対比
させて示している。
【0080】すなわち、対応線で示すように、光学位
相補償板57における液晶パネル60に近い側の第1の
光学位相補償フィルム85の下手側のディスコティック
液晶分子は入射側ガラス基板80側の上手側の液晶分子
に対する位相差補償を行う。同様に、対応線で示すよ
うに、第1の光学位相補償フィルム85の中間のディス
コティック液晶分子は入射側ガラス基板80側の中間の
液晶分子に対する位相差補償を行い、対応線で示すよ
うに、第1の光学位相補償フィルム85の上手側のディ
スコティック液晶分子は下手側の液晶分子に対する位相
差補償を行っている。
【0081】また、対応線で示すように、光学位相補
償板57における液晶パネル60から遠い側の第2の光
学位相補償フィルム86の下手側のディスコティック液
晶分子は出射側ガラス基板81側の下手側の液晶分子に
対する位相差補償を行う。同様に、対応線で示すよう
に、第2の光学位相補償フィルム86の中間のディスコ
ティック液晶分子は出射側ガラス基板81側の中間の液
晶分子に対する位相差補償を行い、対応線で示すよう
に、第2の光学位相補償フィルム86の上手側のディス
コティック液晶分子は上手側の液晶分子Fに対する位相
差補償を行っている。
【0082】光学位相補償板57を構成している2つの
光学位相補償フィルム85,86のうち、液晶パネル6
0に近い側の第1の光学位相補償フィルム85は、入射
側ガラス基板80側の入射側配向膜近傍の液晶分子83
における残留位相差に対する位相差補償を行う。
【0083】これに対して、液晶パネル60から遠い側
の第2の光学位相補償フィルム86は、出射側ガラス基
板81側の出射側配向膜近傍の液晶分子84における残
留位相差に対する位相差補償を行う。
【0084】光学位相補償板57は2つの光学位相補償
フィルム85,86を積層させた構成であるが、光学位
相補償フィルム85,86のそれぞれを分離独立させて
も、あるいは一方だけを用いても、複屈折による残留位
相差に対する補償効果はある。
【0085】このようにして、液晶層82での複屈折に
よる残留位相差を精度良く補償する光学位相補償板57
により、液晶パネル60への入射角が大きい光が入射し
た場合であっても、投写画像のコントラスト比を大幅に
向上させることができる。
【0086】図3に入射側偏光フィルムと液晶パネルと
の間に光学位相補償板を配置した構成を示す。図3の
(a)は支持基板91の両側に、光学位相補償板92と
入射側偏光フィルム90とを貼り合わせた構成、図3の
(b)は支持基板91の一方の面に入射側偏光フィルム
90を貼り合わせ、さらに入射側偏光フィルム90に光
学位相補償板92を貼り合わせた構成、図3の(c)は
入射側偏光フィルム90、光学位相補償板92をそれぞ
れ独立した支持基板91,96に貼り合わせた構成であ
る。94は出射側偏光フィルム、95は支持基板であ
る。
【0087】光学位相補償板92は、それ自体は透明で
あって光をほとんど吸収せず、光損失はほとんどない。
したがって、白表示モードでの明るさ低下はほとんどな
い。一方、外的要因により光学位相補償板92の温度上
昇が大きくなると、位相補償液晶の配向乱れを生じ、補
償すべき位相差が得られず、黒表示モードでのコントラ
スト低下やむらを生じる。
【0088】また、偏光フィルムと液晶層との間に、光
学位相補償板92以外で、複屈折を生じる部品が介在
し、かつ、面内での温度や湿度による位相変化がある
と、補償すべき位相差が得られず、むらやコントラスト
比の向上効果の低下を生じる。
【0089】光学位相補償板92以外で複屈折を生じる
部材としては、偏光板フィルムの偏光膜であるポリビニ
ールアルコール(PVA)や光学位相補償板の支持体と
して用いるトリアセチルセルロース(TAC)、支持基
板であるサファイアガラスがある。
【0090】図3の(a)は支持基板91の両側に入射
側偏光フィルム90と光学位相補償板92を貼り合わせ
ている。支持基板91には複屈折のないガラス基板を用
いてもよいが、熱伝導率が高く放熱効果が大きいサファ
イアガラスを用いてもよい。ただし、サファイアガラス
の場合は複屈折を生じるため、サファイアガラスのC軸
投影方向と偏光フィルムの透過軸方向を平行にして、複
屈折を生じないように配置する必要がある。
【0091】入射側偏光フィルム90は光源からの光が
入射した場合、入射光の偏光方向が透過軸に平行であっ
ても、光吸収による温度上昇を伴う。したがって、熱伝
導率が高く放熱効果が大きいサファイアガラスをもって
支持基板91を構成することにはメリットがある。
【0092】入射側偏光フィルム90の片面が空気であ
って、もう一方の面がサファイアガラス製の支持基板9
1である場合、空冷すれば、入射側偏光フィルム90の
熱を効率良く放熱できる。このため、光学位相補償板9
2への熱伝導は小さく、その温度上昇は比較的小さい。
したがって、光源から強力な光が入射した場合であって
も、入射側偏光フィルム90のTAC(トリアセチルセ
ルロース)層の温度上昇による位相変化を非常に小さく
できるとともに、入射側偏光フィルム90の信頼性を確
保しつつ、黒表示モードでのむらがなく、投写画像のコ
ントラスト比を向上できる。
【0093】図3の(b)の場合は、光学位相補償板9
2は、入射側偏光フィルム90に貼り合わせた構成であ
る。入射側偏光フィルム90の温度上昇が光学位相補償
板92に伝導しやすく、入射側偏光フィルム90自体の
放熱効率もやや低下する。しかし、図3の(a)と比較
して、入射側偏光フィルム90と液晶パネル93との間
に、偏光フィルムの偏光膜PVA(ポリビニールアルコ
ール)や光学位相補償層の支持体であるTAC(トリア
セチルセルロース)、貼り合わせの材料である粘着樹
脂、サファイアガラスなど光学的に複屈折を生じ、か
つ、温度上昇に伴う位相が変化する部品の介在が少ない
ため、黒表示モードでのむらがなく、投写画像のコント
ラスト比向上効果が大きい。したがって、入射側偏光フ
ィルム90の温度上昇が比較的小さい場合に、黒表示モ
ードでのむらがなく、コントラスト比を大幅に向上でき
る。
【0094】図3の(c)の場合は、光学位相補償板9
2は、入射側偏光フィルム90およびその支持基板91
とは分離した構成である。光学位相補償板92は入射側
偏光フィルム90の温度上昇の影響を受けず、また、入
射側偏光フィルム90の支持基板91にサファイアガラ
スを用いれば、その放熱効率も非常に高い。このため、
光源から非常に強力な光が入射した場合であっても、入
射側偏光フィルム90のTAC(トリアセチルセルロー
ス)層の温度上昇による位相変化を非常に小さくでき
る。また、光学位相補償板92の温度上昇を伴わず、入
射側偏光フィルム90の信頼性を確保できる。したがっ
て、黒表示モードでのむらがなく、投写画像のコントラ
スト比を大幅に向上できる。
【0095】このように、投写型表示装置を構成する上
で、光源からの光強度や、入射側偏光フィルム90や液
晶パネル93の温度などの環境に応じて、図3の(a)
乃至図3の(c)のような光学位相補償板92の配置を
選択的に構成することにより、黒表示モードのむらがな
く、コントラスト比が高い投写画像を得ることができ
る。
【0096】図4に液晶パネルの出射側に光学位相補償
板を配置した構成を示す。図4の(a)は支持基板95
の両側に、光学位相補償板92と出射側偏光フィルム9
4とを貼り合わせた構成、図4の(b)は支持基板95
の一方の面に出射側偏光フィルム94を貼り合わせ、さ
らに出射側偏光フィルム94に光学位相補償板92を貼
り合わせた構成、図4の(c)は出射側偏光フィルム9
4、光学位相補償板92をそれぞれ独立した支持基板9
5,97に貼り合わせた構成である。図3の(a)〜
(c)の構成と異なるのは、それぞれ光学位相補償板9
2を液晶パネル93と出射側偏光フィルム94の間に配
置している点である。
【0097】出射側偏光フィルム94への入射光は、入
射側偏光フィルム90に入射する直線偏光の光を1.0
として、入射側偏光フィルム透過率0.9、液晶パネル
93の開口率を含む透過率を0.45とする。この場
合、液晶パネル93の出射側に配置した場合の光学位相
補償板92に入射する光強度は、液晶パネル93の入射
側に配置した構成の場合よりも、約0.5以下となる。
このため、入射光強度が非常に高く、光による光学位相
補償板92の特性劣化が懸念される場合には、光学位相
補償板92は液晶パネル93と出射側偏光フィルム94
の間に配置した構成の方がよい。
【0098】図3と同様に、出射側偏光フィルム94や
液晶パネル93の温度上昇レベルや光学位相補償板92
の周囲の温度環境に応じて、図4(a)乃至(c)のよ
うな光学位相補償板92の配置を選択的に構成すること
により、黒表示モードのむらがなく、コントラスト比が
高い投写画像を得ることができる。
【0099】図1のような投写型表示装置の構成におい
て、照明光学手段39のFナンバーが2.0(液晶パネ
ルへの入射光角度は±14.5度)の場合、入射側偏光
フィルムと液晶パネルの間に光学位相補償板を配置する
ことにより、約1.6倍のコントラスト比の向上効果が
得られた。
【0100】光学位相補償板57,58,59は、緑、
赤、青の3枚の液晶パネルに対応して配置しているが、
1枚もしくは2枚の液晶パネルに対応するように配置し
てもよい。この場合、光学位相補償板を配置した色光の
投写画像のコントラスト比が向上する。
【0101】以上のように、入射側または出射側偏光フ
ィルムと液晶パネルの間に、黒表示モードでの液晶層の
複屈折による残留位相差を補償する光学位相補償板を配
置することにより、黒表示でのむらのない、高コントラ
ストな投写画像を実現できる。さらに、3枚の液晶パネ
ルを用いて投写型表示装置を構成するため、明るく、均
一で、高解像度、高コントラストな投写型表示装置を実
現できるという非常に大きな効果がある。
【0102】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形
態2の投写型表示装置の構成を示したものである。液晶
ライトバルブとして、カラーフィルタを形成した透過型
の液晶パネルを1枚用いる。
【0103】符号の100は光源である放電ランプ、1
01は放物面鏡、102は第1のレンズアレイ板、10
3は第2のレンズアレイ板、104は偏光分離プリズム
アレイ、105は偏光回転手段である2分の1波長板、
106は偏光分離プリズムアレイ104と2分の1波長
板105から構成された偏光変換光学素子、107は集
光レンズ、108は光路を折り曲げるための反射ミラ
ー、109は本実施の形態2における照明光学手段であ
る。
【0104】また、符号の110はフィールドレンズ、
111は入射側偏光フィルム、112は支持基板、11
3は光学位相補償板、115は液晶パネル、114は液
晶パネル115上に形成されたカラーフィルタ、116
は出射側偏光フィルム、117は支持基板、118は投
写レンズである。実施の形態1の投写型表示装置と異な
るのは、液晶パネルを1枚用いて投写型表示装置を構成
している点である。
【0105】照明光学手段109から出射した光は、フ
ィールドレンズ110、入射側偏光フィルム111、支
持基板112、光学位相補償板113およびカラーフィ
ルタ114を透過して、液晶パネル115に入射する。
液晶パネル115の各画素には青、緑、赤のカラーフィ
ルタ115が形成されている。
【0106】液晶パネル115はアクティブマトリック
ス方式であって、映像信号に応じた画素への印加電圧の
制御により入射する光の偏光状態を変化させ、液晶パネ
ル115の両側に透過軸を直交するように配置した入射
側偏光フィルム111および出射側偏光フィルム116
とを組み合わせて光を変調し、画像を形成する。出射側
偏光フィルム116を透過した光は投写レンズ118に
よりスクリーン(図示せず)上に拡大投写される。液晶
パネルを1枚用いて構成しているため、低コストで小型
の投写型表示装置が構成できる。
【0107】液晶パネル115の液晶層での複屈折によ
る残留位相差を精度良く補償する光学位相補償板113
により、液晶パネル115への入射角が大きい光が入射
した場合であっても、黒表示モードでの液晶層での複屈
折が大幅に小さくなり、投写画像のコントラスト比を大
幅に向上できる。
【0108】支持基板112には放熱効果が大きいサフ
ァイアガラスを用い、支持基板112の両側に入射側偏
光フィルム111と光学位相補償板113を貼り合わせ
ている構成により、入射側偏光フィルム111および光
学位相補償板113への温度上昇を抑制できる。したが
って、光源から強力な光が入射した場合であっても、入
射側偏光フィルム111の信頼性を確保しつつ、黒表示
モードでのむらが小さく、コントラスト比が高い投写画
像を得ることができる。
【0109】以上のように、光学位相補償板により、高
コントラストな投写画像を実現する投写型表示装置が構
成できる。また、1枚の液晶パネルを用いて構成するた
め、非常に小型で、低コストな投写型表示装置を構成で
きる。液晶パネルにはカラーフィルタを形成しないモノ
クロの液晶パネルを用いてもよい。この場合には、さら
に、低コストな投写型表示装置が構成できる。
【0110】(実施の形態3)図6は本発明の実施の形
態3の投写型表示装置の構成を示したものである。液晶
ライトバルブとしては色分離型のマイクロレンズアレイ
を形成した液晶パネルを用いている。
【0111】符号の120は光源である放電ランプ、1
21は放物面鏡、122は第1のレンズアレイ板、12
3は第2のレンズアレイ板、124は偏光分離プリズム
アレイ、125は偏光回転手段である2分の1波長板、
126は偏光分離プリズムアレイ124と2分の1波長
板125から構成される偏光変換光学素子、127は集
光レンズ、128は照明光学手段である。129は緑反
射のダイクロイックミラー、130は青反射のダイクロ
イックミラー、131は赤反射のダイクロイックミラ
ー、132はダイクロイックミラー129,130,1
31から構成された色分離光学手段、133はフィール
ドレンズ、134は入射側偏光フィルム、135は支持
基板、136は光学位相補償板、137は液晶パネル、
138は出射側偏光フィルム、139は支持基板、14
0は投写レンズである。
【0112】液晶パネル137の構成要素としての14
1はマイクロレンズアレイ、142は個々のマイクロレ
ンズ、143は液晶層、144は基板、145R,14
5G,145Bはそれぞれ赤、緑、青についての画素開
口である。
【0113】上記の実施の形態1,2の投写型表示装置
と異なるのは、マイクロレンズアレイを形成した液晶パ
ネルを1枚用いて投写型表示装置を構成している点であ
る。
【0114】照明光学手段128から出射した光は、色
分離光学手段132に入射する。色分離光学手段132
に入射した光は、青反射のダイクロイックミラー13
0、緑反射のダイクロイックミラー129、赤反射のダ
イクロイックミラー131により、青、緑、赤の色光に
分離される。青、緑、赤の色光は、フィールドレンズ1
33、入射側偏光フィルム134、支持基板135、光
学位相補償板136を透過して、液晶パネル137に入
射する。液晶パネル137に入射した各色光はそれぞれ
光軸がφだけ異なった角度で入射する。青、緑、赤のそ
れぞれの色光はマイクロレンズアレイ141により、
青、緑、赤の映像信号が独立に印加される液晶パネル1
37のそれぞれの画素開口145B,145G,145
Rに収束して入射する。液晶パネル137は、アクティ
ブマトリックス方式であって、映像信号に応じた画素へ
の印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変化さ
せ、液晶パネル137の両側に透過軸を直交するように
配置した入射側偏光フィルム134および出射側偏光フ
ィルム138を組み合わせて光を変調し、画像を形成す
る。液晶パネル137を透過した各色光は、出射側偏光
フィルム138を透過し、投写レンズ140によりスク
リーン(図示せず)上に拡大投写される。
【0115】色分離型のマイクロレンズアレイ141に
入射する赤、緑、青の色光のなす角φは、液晶パネル1
37の画素ピッチとマイクロレンズ142の焦点距離に
よって決まる。マイクロレンズ142は画素開口145
R,145G,145Bの幅に相当する幅であって、マ
イクロレンズアレイ141はレンチキュラーレンズの形
状である。マイクロレンズはイオン交換法などにより透
明基板を形成している。
【0116】液晶パネル137の液晶層143での複屈
折による残留位相差を精度良く補償する光学位相補償板
136により、液晶パネル137への入射角が大きい光
が入射した場合であっても、黒表示モードでの液晶層1
43の複屈折が大幅に小さくなり、投写画像のコントラ
スト比を大幅に向上できる。
【0117】支持基板135には放熱効果が大きいサフ
ァイアガラスを用い、支持基板135の両側に入射側偏
光フィルム134と光学位相補償板136を貼り合わせ
ている構成により、入射側偏光フィルム134および光
学位相補償板136への温度上昇を抑制できる。したが
って、光源から強力な光が入射した場合であっても、入
射側偏光フィルム134の信頼性を確保しつつ、黒表示
モードでのむらが小さく、高コントラストな投写画像が
得られる。
【0118】以上のように、光学位相補償板により、高
コントラストな投写画像を実現する投写型表示装置が構
成できる。また、1枚の色分離型マイクロレンズアレイ
を形成した液晶パネルを用いて投写型表示装置を構成す
るため、比較的明るく、非常に小型で、低コストな投写
型表示装置を構成できる。
【0119】(実施の形態4)図7は本発明の実施の形
態4の投写型表示装置の構成を示したものである。液晶
ライトバルブとしては反射型の液晶パネルを3枚用いて
いる。
【0120】符号の150は光源である放電ランプ、1
51は放物面鏡、152は第1のレンズアレイ板、15
3は第2のレンズアレイ板、154は偏光分離プリズム
アレイ、155は偏光回転手段である2分の1波長板、
156は偏光分離プリズムアレイ154と2分の1波長
板155から構成される偏光変換光学素子、157は集
光レンズ、158は光路を折り曲げるための反射ミラ
ー、159は照明光学手段である。160は青反射のダ
イクロイックミラー、161は緑反射のダイクロイック
ミラー、162はダイクロイックミラー160,161
から構成された色分離光学手段である。163は反射ミ
ラー、165,167,169はそれぞれ偏光分離膜1
64,166,168を備えた偏光分離プリズム、17
0,171,172は光学位相補償板、173,17
4,175は支持基板、176,177,178は反射
型の液晶パネル、181は赤反射のダイクロイックミラ
ー179と青反射のダイクロイックミラー180から構
成される色合成光学手段であるダイクロイックプリズ
ム、182は投写レンズ、183,184は色むらを防
止するための2分の1波長板である。
【0121】照明光学手段159から出射した光は、色
分離光学手段162に入射する。色分離光学手段162
に入射した光は、青反射のダイクロイックミラー16
0、緑反射のダイクロイックミラー161により、青、
緑、赤の色光に分離される。分離された緑、赤、青の色
光はそれぞれ偏光分離プリズム165,167,169
に入射する。偏光分離プリズム165,167,169
はそれぞれ誘電体多層膜から構成される偏光分離膜16
4,166,168を有するプリズムである。偏光分離
膜の入射角は45°であり、偏光分離膜面に対してのP
偏光を透過させS偏光を反射させる。反射した緑、赤、
青の色光のS偏光はそれぞれ光学位相補償板170,1
71,172を透過し、反射型の液晶パネル176,1
77,178に入射する。
【0122】反射型の液晶パネル176,177,17
8は、アクティブマトリクス方式であって、液晶層と反
射膜とを備えている。液晶には45度ツイストネマチッ
ク液晶が用いられる。反射型の液晶パネルは、映像信号
に応じて電圧が印加されると液晶の複屈折が変化する。
反射型の液晶パネルへの入射光は液晶を透過し、反射膜
で反射され、再び液晶を透過する過程で、複屈折により
光の偏光状態がS偏光からP偏光に変化し、出射する。
【0123】反射型の液晶パネル176から出射した緑
のP偏光の色光は、光学位相補償板170、偏光分離プ
リズム165を透過した後、色合成光学手段であるダイ
クロイックプリズム181に入射する。反射型の液晶パ
ネル177,178からそれぞれ出射した赤、青のP偏
光の各色光は、偏光分離プリズム167,169を透過
し、2分の1波長板183,184により偏光方向をS
偏光に回転された後、色合成光学手段であるダイクロイ
ックプリズム181に入射する。ダイクロイックプリズ
ム181により緑、赤、青の各色光は合成され、投写レ
ンズ182によりスクリーン上に拡大投写される。
【0124】上記において、ダイクロイックミラー17
9,180で反射される赤と青の各色光をS偏光とし、
ダイクロイックミラー179,180を透過する緑の色
光をP偏光とするのは、色むらを防止するためである。
それは、透過についてはP偏光の方が帯域特性として、
S偏光よりもP偏光の方が帯域が広いからである。
【0125】一方、反射型の液晶パネル176,17
7,178により偏光状態が変化されないS偏光は、偏
光分離プリズム165,167,169で反射し、照明
光学手段159側に戻る。このようにして、反射型の液
晶パネルで光の偏光状態の変化として形成される光学像
がスクリーン(図示せず)上に拡大投写され、フルカラ
ーの投写画像が形成される光学位相補償板170,17
1,172は、液晶パネルの液晶層での複屈折による残
留位相差を精度良く補償するため、液晶パネル176,
177,178への入射角が大きい光が入射した場合で
あっても、黒表示モードでの液晶パネルの複屈折が大幅
に小さくなり、投写画像のコントラスト比を大幅に向上
できる。
【0126】反射型液晶パネルを用いる場合、光学位相
補償板には光が2回透過するため、2回透過での位相差
で、液晶層の複屈折による残留位相差を補償するように
構成している。
【0127】反射型の液晶パネルの場合、偏光フィルム
を用いないため、光学位相補償板170,171,17
2の温度上昇は比較的小さく、複屈折を生じる光学部品
の介在もないため、黒表示モードでのむらを生じない。
【0128】以上のように、光学位相補償板により、黒
表示モードでのむらがなく、高コントラストの投写画像
が実現できる投写型表示装置が構成できる。3枚の反射
型の液晶パネルを用いて構成するため、明るく高精細で
小型の投写型表示装置が構成できる。
【0129】なお、上記の各実施の形態においては、前
面投写の投写型表示装置について示したが、透過型のス
クリーンを用いて、背面投写の投写型表示装置を構成し
てもよい。
【0130】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像形成
に必要な偏光フィルムと液晶ライトバルブの間に、ある
いは反射型の液晶パネルである液晶ライトバルブの前面
に、光学位相補償板を備えたことにより、黒表示モード
での液晶パネルの複屈折によって生じる残留位相差を補
償することができるため、投写型表示装置のコントラス
ト比を大幅に高くすることができるという非常にすぐれ
た効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における投写型表示装
置の構成図
【図2】 本発明の実施の形態1における投写型表示装
置の主要部の構成図
【図3】 本発明の光学位相補償板の第1の配置構成図
【図4】 本発明の光学位相補償板の第2の配置構成図
【図5】 本発明の実施の形態2における投写型表示装
置の構成図
【図6】 本発明の実施の形態3における投写型表示装
置の構成図
【図7】 本発明の実施の形態4における投写型表示装
置の構成図
【図8】 従来の投写型表示装置の構成図
【符号の説明】
30,100,120,150……ランプ 31,101,121,151……放物面鏡 32,102,122,152……第1のレンズアレイ
板 33,103,123,153……第2のレンズアレイ
板 34,104,124,154……偏光分離プリズムア
レイ 35,105,125,155,183,184……2
分の1波長板 36,106,126,156……偏光変換光学素子 37,107,127,157……集光レンズ 38,43,44,45,108,158,163……
反射ミラー 39,109,128,159……照明光学手段 40……赤透過のダイクロイックミラー 41,129,161……緑反射のダイクロイックミラ
ー 42,132,162……色分離光学手段 46,47……リレーレンズ 48,49,50,110,133……フィールドレン
ズ 51,52,53,90,111,134……入射側偏
光フィルム 54,55,56,66,67,68,91,95,9
6,112,117,135,139……支持基板 57,58,59,92,113,136……光学位相
補償板 60,61,62,93,115,137……液晶パネ
ル 63,64,65,94,116,138……出射側偏
光フィルム 70,131,179……赤反射のダイクロイックミラ
ー 71,130,160,180……青反射のダイクロイ
ックミラー 72,181……ダイクロイックプリズム 73,118,140,182……投写レンズ 80,81,144……液晶パネルの基板 82,143……液晶層 83……入射側配向膜近傍の液晶分子配向 84……出射側配向膜近傍の液晶分子配向 85……第1の光学位相補償フィルム 86……第2の光学位相補償フィルム 87……液晶分子 88……ディコスティック液晶分子 114……カラーフィルタ 141……マイクロレンズアレイ 142……マイクロレンズ 145B,145G,145R……画素開口 164,166,168……偏光分離膜 165,167,169……偏光分離プリズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 33/12 G03B 33/12 H04N 9/30 H04N 9/30 9/31 9/31 C Fターム(参考) 2H088 EA15 GA02 HA08 HA13 HA16 HA18 HA20 HA23 HA24 HA28 JA12 MA02 MA20 2H091 FA05X FA08X FA08Z FA11Z FA12Z FA21Z FA26X FA26Z FA41Z FA50X FA50Z FB02 FD06 FD15 GA13 HA06 LA04 LA17 MA07 2H099 AA12 BA09 CA00 CA02 CA08 DA05 5C060 BA04 BA09 BC05 GA02 GB02 GB06 HC00 HC01 HC20 HC21 HC22 HD01 JA17

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源からの光を被照明領域
    に照明する照明光学手段と、前記光源からの白色光を
    青、緑、赤の色成分の光に分離する色分離光学手段と、
    前記色分離光学手段からの光が照明され、映像信号に応
    じて画像を形成する3つの液晶ライトバルブと、前記液
    晶ライトバルブからの青、緑、赤の出射光を受け青、
    緑、赤の色光を合成する色合成光学手段と、前記液晶ラ
    イトバルブ上の画像をスクリーン上に投写する投写レン
    ズと、前記液晶ライトバルブの光入射側または光出射側
    に配置される偏光フィルムと前記液晶ライトバルブの液
    晶層との間に介在させることで前記液晶ライトバルブの
    黒表示画像における前記液晶層の残留位相差を補償する
    光学位相補償板とを備えていることを特徴とする投写型
    表示装置。
  2. 【請求項2】 光源と、前記光源からの光を被照明領域
    に照明する照明光学手段と、前記照明光学手段からの光
    が照明され、映像信号に応じて画像を形成する1つの液
    晶ライトバルブと、前記液晶ライトバルブ上の画像をス
    クリーン上に投写する投写レンズと、前記液晶ライトバ
    ルブの光入射側または光出射側に配置される偏光フィル
    ムと前記液晶ライトバルブの液晶層との間に介在させる
    ことで前記液晶ライトバルブの黒表示画像における前記
    液晶層の残留位相差を補償する光学位相補償板とを備え
    ていることを特徴とする投写型表示装置。
  3. 【請求項3】 光源と、前記光源からの光を被照明領域
    に照明する照明光学手段と、前記光源からの白色光を
    青、緑、赤の色成分の光に分離する色分離光学手段と、
    前記色分離光学手段からの光が入射し、映像信号に応じ
    て画像を形成する1つの液晶ライトバルブと、前記液晶
    ライトバルブ上の画像をスクリーン上に投写する投写レ
    ンズと、前記液晶ライトバルブの光入射側または光出射
    側に配置される偏光フィルムと前記液晶ライトバルブの
    液晶層との間に介在させることで前記液晶ライトバルブ
    の黒表示画像における前記液晶層の残留位相差を補償す
    る光学位相補償板とを備えていることを特徴とする投写
    型表示装置。
  4. 【請求項4】 光源と、前記光源からの光を被照明領域
    に照明する照明光学手段と、前記光源からの白色光を
    青、緑、赤の色成分の光に分離する色分離光学手段と、
    前記色分離光学手段からの各色光が入射し、入射する光
    を直交する2つの偏光方向の光に分離する3つの偏光分
    離プリズムと、前記各偏光分離プリズムからの光が入射
    し、映像信号に応じて画像が形成される3つの液晶ライ
    トバルブと、前記液晶ライトバルブからの青、緑、赤の
    出射光が前記偏光分離プリズムを透過して入射する青、
    緑、赤の色光を合成する色合成光学手段と、前記液晶ラ
    イトバルブ上の画像をスクリーン上に投写する投写レン
    ズと、前記偏光分離プリズムと前記液晶ライトバルブの
    液晶層との間に介在させることで前記液晶ライトバルブ
    の黒表示画像における前記液晶層の残留位相差を補償す
    る光学位相補償板を備えていることを特徴とする投写型
    表示装置。
  5. 【請求項5】 前記光学位相補償板は、一方の面に入射
    側偏光フィルムを貼り合わせている支持基板のもう一方
    の面に貼り合わされていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項3までのいずれかに記載の投写型表示装置。
  6. 【請求項6】 前記光学位相補償板は、一方の面に出射
    側偏光フィルムを貼り合わせている支持基板のもう一方
    の面に貼り合わされていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項3までのいずれかに記載の投写型表示装置。
  7. 【請求項7】 前記光学位相補償板は、入射側偏光フィ
    ルムの一方の面に貼り合わされていることを特徴とする
    請求項1から請求項3までのいずれかに記載の投写型表
    示装置。
  8. 【請求項8】 前記光学位相補償板は、出射側偏光フィ
    ルムの一方の面に貼り合わされていることを特徴とする
    請求項1から請求項3までのいずれかに記載の投写型表
    示装置。
  9. 【請求項9】 前記光学位相補償板は、入射側または出
    射側の偏光フィルムを貼り合わせている支持基板とは分
    離した支持基板に貼り合わされていることを特徴とする
    請求項1から請求項3までのいずれかに記載の投写型表
    示装置。
  10. 【請求項10】 前記支持基板はガラス基板であること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記
    載の投写型表示装置。
  11. 【請求項11】 前記支持基板は熱伝導率の高いサファ
    イアガラスであることを特徴とする請求項1から請求項
    4までのいずれかに記載の投写型表示装置。
  12. 【請求項12】 前記光学位相補償板は、黒表示画像に
    おける液晶層の入射側配向膜近傍液晶と出射側配向膜近
    傍液晶の残留位相差を補償するフィルムであることを特
    徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の
    投写型表示装置。
  13. 【請求項13】 前記光学位相補償板は、黒表示画像に
    おける液晶層の入射側配向膜近傍液晶の残留位相を補償
    するフィルムであることを特徴とする請求項1から請求
    項3までのいずれかに記載の投写型表示装置。
  14. 【請求項14】 前記光学位相補償板は、黒表示画像に
    おける液晶層の出射側配向膜近傍液晶の残留位相差を補
    償するフィルムであることを特徴とする請求項1から請
    求項3までのいずれかに記載の投写型表示装置。
  15. 【請求項15】 前記光学位相補償板は、黒表示画像に
    おける液晶層の一方の面の配向膜近傍液晶の残留位相差
    を補償するフィルムであることを特徴とする請求項4に
    記載の投写型表示装置。
  16. 【請求項16】 前記光学位相補償板は、負の一軸性の
    化合物を液晶ライトバルブの液晶層の液晶分子に合わせ
    て厚み方向で配向角度を連続的に変化させたハイブリッ
    ド配向を有するディスコティック液晶から構成されてい
    ることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれ
    かに記載の投写型表示装置。
  17. 【請求項17】 前記光学位相補償板は、前記液晶ライ
    トバルブの液晶層の入射側配向膜近傍液晶における複屈
    折による残留位相差を補償するための第1の光学位相補
    償フィルムと、前記液晶層の出射側配向膜近傍液晶にお
    ける複屈折による残留位相差を補償するための第2の光
    学位相補償フィルムとを積層させて構成されていること
    を特徴とする請求項16に記載の投写型表示装置。
  18. 【請求項18】 前記照明光学手段は、光源からの放射
    光を集光する反射鏡と、前記反射鏡からの光が入射し、
    複数のレンズ素子から構成され前記反射鏡からの光を多
    数の光束に分割する第1のレンズアレイ板と、複数のレ
    ンズ素子から構成され前記第1のレンズアレイ板からの
    光が入射する第2のレンズアレイ板と、偏光分離プリズ
    ムアレイと偏光回転手段から構成され、前記第2のレン
    ズアレイ板からの自然光を一方向の偏光方向の光に変換
    する偏光変換光学手段とを備えていることを特徴とする
    請求項1から請求項4までのいずれかに記載の投写型表
    示装置。
  19. 【請求項19】 前記液晶ライトバルブは、光源側にカ
    ラーフィルタを形成した液晶パネルであることを特徴と
    する請求項2に記載の投写型表示装置。
  20. 【請求項20】 前記液晶ライトバルブは、青、緑、赤
    の色光毎に画像形成の単位である画素開口部に光を収束
    させるマイクロレンズアレイを形成した液晶パネルであ
    ることを特徴とする請求項3に記載の投写型表示装置。
  21. 【請求項21】 前記液晶ライトバルブは反射型の液晶
    パネルであることを特徴とする請求項4に記載の投写型
    表示装置。
  22. 【請求項22】 前記3つの偏光分離プリズムのうち、
    前記色合成光学手段のダイクロイックミラーの反射に対
    応する2つの偏光分離プリズムについて、その出射面と
    前記色合成光学手段の入射面との間に2分の1波長板が
    介在されていることを特徴とする請求項4に記載の投写
    型表示装置。
  23. 【請求項23】 前記光学位相補償板が、前記液晶ライ
    トバルブの光入射側および光出射側の双方に配置されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項3までのいず
    れかに記載の投写型表示装置。
  24. 【請求項24】 前記光学位相補償板を、前記3つの液
    晶ライトバルブのうちの1つまたは2つの液晶ライトバ
    ルブに対応して配置してあることを特徴とする請求項1
    または請求項4に記載の投写型表示装置。
JP2000328627A 2000-10-27 2000-10-27 投写型表示装置 Pending JP2002131750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328627A JP2002131750A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 投写型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328627A JP2002131750A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 投写型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002131750A true JP2002131750A (ja) 2002-05-09

Family

ID=18805457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000328627A Pending JP2002131750A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 投写型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002131750A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005221639A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Seiko Epson Corp 液晶装置および投射型表示装置
JP2005345864A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Seiko Epson Corp 画像表示装置、プロジェクタ、偏光補償光学系
US7079209B2 (en) 2002-11-20 2006-07-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Retardation compensation system and liquid crystal projector with different compensation for one of the primary colors
JP2006323283A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Sony Corp 光学装置及び投射装置
JP2007156340A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Nec Viewtechnology Ltd 投写型表示装置
JP2008134655A (ja) * 2008-02-01 2008-06-12 Seiko Epson Corp 画像表示装置、プロジェクタ、偏光補償光学系
CN100403155C (zh) * 2004-01-13 2008-07-16 浙江舜宇光学有限公司 透镜合色式光学投影机
US7468769B2 (en) 2002-12-27 2008-12-23 Fujifilm Corporation Retardation compensator and single-panel type color liquid crystal projector
US7499111B2 (en) 2003-07-18 2009-03-03 Hitachi, Ltd. Projection type display device and back projection type display device using the same
US7554635B2 (en) 2002-07-19 2009-06-30 Fujifilm Corporation Liquid crystal projector, liquid crystal device and substrate for liquid crystal device
JP2009145911A (ja) * 2009-03-27 2009-07-02 Hitachi Ltd 投写型表示装置及びそれを用いた背面投写型表示装置
JP2010015150A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Jds Uniphase Corp 高次波長板を含むマイクロディスプレイ・パネルのコントラスト補償
US7671948B2 (en) 2006-09-29 2010-03-02 Seiko Epson Corporation Liquid crystal device and electronic apparatus
US8605241B2 (en) 2007-09-21 2013-12-10 Fujifilm Corporation Biaxial birefringent component, liquid crystal projector, and method for manufacturing biaxial birefringent component

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7773178B2 (en) 2002-07-19 2010-08-10 Fujifilm Corporation Liquid crystal projector, liquid crystal device and substrate for liquid crystal device
US7554635B2 (en) 2002-07-19 2009-06-30 Fujifilm Corporation Liquid crystal projector, liquid crystal device and substrate for liquid crystal device
US7079209B2 (en) 2002-11-20 2006-07-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Retardation compensation system and liquid crystal projector with different compensation for one of the primary colors
US7468769B2 (en) 2002-12-27 2008-12-23 Fujifilm Corporation Retardation compensator and single-panel type color liquid crystal projector
US7499111B2 (en) 2003-07-18 2009-03-03 Hitachi, Ltd. Projection type display device and back projection type display device using the same
CN100403155C (zh) * 2004-01-13 2008-07-16 浙江舜宇光学有限公司 透镜合色式光学投影机
JP4506183B2 (ja) * 2004-02-04 2010-07-21 セイコーエプソン株式会社 液晶装置および投射型表示装置
JP2005221639A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Seiko Epson Corp 液晶装置および投射型表示装置
JP2005345864A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Seiko Epson Corp 画像表示装置、プロジェクタ、偏光補償光学系
JP2006323283A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Sony Corp 光学装置及び投射装置
JP2007156340A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Nec Viewtechnology Ltd 投写型表示装置
US7821600B2 (en) 2005-12-08 2010-10-26 Nec Viewtechnology, Ltd. Projection display apparatus
JP4572165B2 (ja) * 2005-12-08 2010-10-27 Necディスプレイソリューションズ株式会社 投写型表示装置
US7671948B2 (en) 2006-09-29 2010-03-02 Seiko Epson Corporation Liquid crystal device and electronic apparatus
US8605241B2 (en) 2007-09-21 2013-12-10 Fujifilm Corporation Biaxial birefringent component, liquid crystal projector, and method for manufacturing biaxial birefringent component
JP2008134655A (ja) * 2008-02-01 2008-06-12 Seiko Epson Corp 画像表示装置、プロジェクタ、偏光補償光学系
JP2010015150A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Jds Uniphase Corp 高次波長板を含むマイクロディスプレイ・パネルのコントラスト補償
JP2009145911A (ja) * 2009-03-27 2009-07-02 Hitachi Ltd 投写型表示装置及びそれを用いた背面投写型表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7575325B2 (en) Image displaying apparatus and color separating-combining optical system
US6909473B2 (en) Display apparatus and method
US7255444B2 (en) Optical unit and projection-type image display apparatus using the same
JP2765471B2 (ja) 投写型液晶表示装置
US6116739A (en) Color projection display apparatus
JP2951858B2 (ja) 投影型カラー液晶表示装置
JP2738331B2 (ja) 投射型液晶表示装置
JP2000199883A (ja) 反射型プロジェクタ装置
WO2006001188A1 (ja) 液晶プロジェクタ装置
JP2007515664A (ja) 高効率の単一パネルおよび2パネル投射エンジン
CN101131508A (zh) 具备光学装置的投影机
JP2001154268A (ja) 光学エンジン及びそれを用いた液晶プロジェクタ
JP2002131750A (ja) 投写型表示装置
US6742897B1 (en) Liquid crystal projector device
US6320628B1 (en) Projection type color liquid crystal display apparatus capable of enhancing optical utilization efficiency
JP2003270636A (ja) 液晶パネル、液晶デバイス、および、液晶デバイスを用いたプロジェクタ
US6637891B2 (en) Optical system of liquid crystal projector
JP3951897B2 (ja) 偏光変換ユニット及びこれを用いたプロジェクタ
JP3757701B2 (ja) 光束圧縮ユニット、光学エンジン及びこれを用いた映像表示装置
JP2004279705A (ja) 画像表示装置
JP2000356770A (ja) 液晶プロジェクタ
JP2003202558A (ja) 画像表示装置
JP2004309751A (ja) 色分解合成光学系及び画像表示装置
JP5625416B2 (ja) 液晶装置及び投射型表示装置
JP2003337301A (ja) 投写型表示装置