JP3060720B2 - 偏光装置および該偏光装置を用いた投写型表示装置 - Google Patents

偏光装置および該偏光装置を用いた投写型表示装置

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JP3060720B2
JP3060720B2 JP4136668A JP13666892A JP3060720B2 JP 3060720 B2 JP3060720 B2 JP 3060720B2 JP 4136668 A JP4136668 A JP 4136668A JP 13666892 A JP13666892 A JP 13666892A JP 3060720 B2 JP3060720 B2 JP 3060720B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自然光が入射すると直
線偏光に近い光が出射する偏光装置およびその偏光装置
を用いた投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、ライトバルブ
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する
方法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバ
ルブとして液晶表示装置を用いる投写型表示装置が注目
されている。
【0003】この液晶表示装置を用いた投写型表示装置
の概略構成を(図13)に示す。光源1から出た光は液
晶表示装置2を透過して投写レンズ3に入射する。液晶
表示装置2は、液晶セル4、入射側偏光板5、出射側偏
光板6で構成されている。液晶セル4は、2枚のガラス
基板7,8の間にツイストネマティック液晶9を封入し
たものであり、ガラス基板7,8の液晶層側面には、そ
れぞれマトリックス状透明電極が設けられている。入射
側偏光板5と出射側偏光板6の各偏光軸は直交してい
る。透明電極に電圧を印加しない場合、入射側偏光板を
出射した直線偏光が液晶セル4内で旋光性により90°
回転するので、透過率は最大となる。電圧を印加すると
電圧に応じて旋光性が減少し、透過率が減少する。この
ようにして、液晶表示装置2に透過率の変化として映像
信号に応じた光学像が形成され、この光学像は投写レン
ズ3によりスクリーン10上に拡大投写される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(図13)に示した構
成で、入射側偏光板5の自然光に対する透過率は約40
%であり、透過しない成分の大半は吸収され熱になる。
入射側偏光板5の温度が上昇すると、輻射により液晶セ
ル4も温度上昇する。偏光板と液晶は耐熱性、耐光性に
限界があり、強烈光の照射により偏光板の偏光度劣化、
液晶セルの画質劣化を生じるため、高画質の投写画像を
長期間維持することが困難である。
【0005】この問題に対し、一般的には液晶セル4、
偏光板5,6を冷却ファンにより冷却するが、冷却ファ
ンの騒音が問題となる。入射側偏光板5に直線偏光を入
射させれば、入射側偏光板5の光吸収量が低減すること
から、光源1の直後に偏光ビームスプリッタを配置する
方法(米国特許第4,464,018号明細書)が提案
されている。また、ガラス製プリズムを用いた偏光ビー
ムスプリッタは非常に高価であるので、ガラスの代わり
に液体を用いた偏光ビームスプリッタ(米国特許第4,
464,019号明細書)も提案されている。しかし、
従来提案されている偏光ビームスプリッタはいずれも体
積が大きく、セットをコンパクトにまとめるのが困難で
ある。
【0006】光源の直後に前置偏光板を配置することも
考えられ、前置偏光板は入射側偏光板ほど高偏光度を要
求されないので、前置偏光板としてヨウ素系偏光板に比
べて耐熱性、耐光性が有利な染料系偏光板を用いる方法
(特開昭63−4217号公報)が提案されている。し
かし、前置偏光板により入射側偏光板の発熱は抑制され
るが、光源の近くは温度が高く、前置偏光板の耐熱性、
耐光性の限界を越えてしまうので、採用は困難である。
いずれにしても、入射側偏光板の耐熱性、耐光性の限界
を克服しようとすると新たな問題を生じるため、明るく
高画質の投写画像を得るのは困難であった。
【0007】次に、赤外光領域で用いる偏光子として、
塩化カリウム基板の両面に四弗化トリウム保護膜を設
け、P偏光の反射率が0%に近づくような入射角で使用
する方法(特公昭61−14486号公報)が提案され
ている。しかし、基板の屈折率より保護膜の屈折率が低
いのでS偏光の反射率が低く、偏光子としては不十分な
性能である。
【0008】また、ゲルマニウム基板をジグザグ配置
し、光がブリュースター角で入射するようにした偏光子
(米国特許第3,439,968号明細書)が提案され
ている。ブリュースター角で入射したP偏光は反射率が
0%になるが、S偏光の反射率はそれほど大きくはな
い。
【0009】塩化ナトリウム基板の両面にゲルマニウム
薄膜を蒸着し、入射角がゲルマニウム薄膜のブリュース
ター角となるようにX字状に配置した構成(米国特許第
3,765,746号明細書)も提案されている。基板
より高い屈折率を有する薄膜の干渉効果により、S偏光
反射率は薄膜を設けていない場合に比べて高くなる。し
かし、光が薄膜のブリュースター角で入射するため、P
偏光は基板と薄膜の境界面で残存反射を生じ、その結果
P偏光の透過率が不十分となる。
【0010】本発明は上記問題を解決し、しかも安価で
コンパクトな偏光装置を提供することを目的とする。ま
た、その偏光装置を用いて長期にわたり明るく高画質の
投写画像を表示できる投写型表示装置を提供することを
目的とする。また、本発明は赤外光領域で用いる安価な
偏光装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の偏光装置は、ガラス基板の両面にガラス基板の
屈折率より高い屈折率を有する光学薄膜を着け、所定の
光軸に沿って入射するP偏光に対して透過率が略最大と
なるように、ガラス基板を光軸に対して傾斜させたもの
である。
【0012】本発明の偏光装置は、複数の偏光選択性ミ
ラーを断面がジグザグとなるように枠体に装着すること
もできる。また、本発明の偏光装置は偏光選択性ミラー
を薄い空気層を挟んで複数枚重ねて用いることもでき
る。
【0013】また、本発明の偏光装置はライトバルブを
用いた投写型表示装置に用いることができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】光線が空気中から光学薄膜を透過してガラス基
板に斜めに入射する場合の反射率は、S偏光入射とP偏
光入射の2つの場合に分けて考えるとよく、S偏光反射
率RS、P偏光反射率RPは次のように表わせる。
【0017】
【数13
【0018】
【数14
【0019】
【数15
【0020】
【数16
【0021】
【数17
【0022】
【数18
【0023】
【数19
【0024】ここに、rS1、rS2、rP1、rP2は光学薄
膜により形成される境界面の反射係数であり、添字Sは
S偏光入射、添字PはP偏光入射、添字1は外部媒質と
光学薄膜の境界面、添字2は光学薄膜とガラス基板の境
界面を表わす。dは光学薄膜の膜厚、λは空気中での光
線の主波長である。n0は外部媒質の屈折率、n1は光学
薄膜の屈折率、n2はガラス基板の屈折率、θ0は外部媒
質から光学薄膜に入射する光線の入射角、θ1は光学薄
膜中の屈折角、θ2はガラス基板中の屈折角であり、ス
ネルの法則から、次式の関係が成り立つ。
【0025】
【数20
【0026】以上の式から入射角θ0が与えられたと
き、RS,RPは sin2(γ/2)の関数となり、膜厚
d、波長λによって異なる値をとることが分かる。外部
媒質を空気(n0=1)とし、n1>n2 とした場合、R
S,RPは、(図1)に示すように、それぞれ2つの曲線
の間(斜線を付した領域)に存在する。2つの曲線のう
ち、一方は sin2(γ/2)=1の場合であり、他方は
sin2(γ/2)=0の場合である。後者の曲線は光学薄
膜の着いていないガラス基板と空気の境界面における反
射率と等しい。
【0027】RPの2つの曲線は、それぞれある入射角
θA,θBで0となり、入射角θCで2つの曲線が交差す
る。(図1)から、光学薄膜がある膜厚の場合に、RP
が最小となる入射角θ0はθAとθBの間に存在し、ま
た、θA≦θ0≦θB のとき、RSがRPに比べてかなり高
くなることが分かる。透過率は100%から反射率を引
いたものと考えればよいから、P偏光透過率が最大とな
る入射角θ0は、θAとθBの間に存在し、θA≦θ0≦θB
のとき、P偏光透過率が100%に近くなり、S偏光透
過率が100%よりかなり小さくなる。なお、RSを高
くするには、入射角はθA≦θ0≦θCと選ぶよりも、θC
≦θ0≦θB と選ぶのが望ましい。
【0028】(図1)から、入射角θ0がθBであり、そ
してsin2(γ/2)=1となれば、RPが0%となり、
Sが非常に高い値になることが分かる。このための条
件として、(数14)、(数17)、(数18)、(数
19)から、次の2つが導かれる。
【0029】
【数21
【0030】
【数22
【0031】(数20)、(数21)より、空気中での
入射角θ0は次のようになる。
【0032】
【数23
【0033】
【数24
【0034】RPが0%となる現象は、屈折率の異なる
2つの媒質の境界面においてある入射角でRPが0%と
なる現象とよく似ている。この場合の入射角または屈折
角は、一般的にブリュースター角と呼ばれている。(数
21)、(数23)のθ0は、一般的なブリュースター
角と区別して疑似ブリュースター角と呼ぶことにする。
(数21)、(数22)の条件が成り立つときのR
S は、(数13)を利用すると、次のようになる。
【0035】
【数25
【0036】(数25)でn0=1とすると、n1がn2
に比べて大きいほど、RSが大きくなることが分かる。
つまり、RS を大きくするには、ガラス基板に比べてで
きる限り高屈折率の光学薄膜を着けるとよい。
【0037】また、S偏光透過率を低くするためにn1
を高くすると空気中での入射角θ0が大きくなり、偏光
選択性ミラーが1枚の構成では光軸方向の厚さが極端に
長くなるので、本発明の偏光装置は、複数の偏光選択性
ミラーをジグザグに配置し、光軸方向の厚さが薄くなる
ようにしている。その結果、この偏光装置を用いても投
写型表示装置をコンパクトにまとめられる。また、(図
1)から分かるように、入射角θ0がθBの近傍で変化す
ると、RSがかなり変化するが、複数の偏光選択性ミラ
ーをジグザグに配置すると、偏光装置に斜めに入射した
光はθ0>θBの成分とθ0<θBの成分に2分割され、実
質的なRSは両者の平均となるので、本発明の偏光装置
は入射角依存性が少なく、投写画像の輝度均一性の確保
に有利である。
【0038】本発明の偏光装置の利点は以上明らかなよ
うに、安価で、しかも厚さが薄いことである。また、本
発明の偏光装置を用いた投写型表示装置の利点は、長期
にわたり明るく高画質の投写画像を表示でき、安価で、
しかもセットがコンパクトとなることである。
【0039】
【実施例】本発明の実施例について、添付図面を参照し
ながら説明する。
【0040】(図2)は本発明の偏光装置の基本となる
偏光選択性ミラーの一実施例の構成を示すもので、21
は枠体、23は偏光選択性ミラーである。
【0041】枠体21の内側にはジグザクの溝22が形
成され、その溝22に偏光選択性ミラー23の端部を挿
入し、複数の偏光選択性ミラー23を断面がジグザグに
なるように配置している。
【0042】偏光選択性ミラー23の構成を(図3)に
示す。ガラス基板24の両面に光学薄膜25が設けられ
ている。ガラス基板24は厚さ1.1mmのフロートガ
ラスである。光学薄膜25は吸収が少なく、高屈折率の
ものを用いるのが望ましい。光学薄膜25として可視光
の領域で使用できる材料とその屈折率を(表1)に示
す。この中で、屈折率が2.3と最も高い二酸化チタ
ン、二酸化セリウム、硫化亜鉛のいずれかを光学薄膜2
5として用いるとよい。
【0043】
【表1】
【0044】空気中から偏光選択性ミラー23への入射
角θ0 が(数20)、(数21)を満たし、光学薄膜2
5の厚さdが主波長において(数22)を満たすように
するとよい。外部媒質を空気、光学薄膜25を二酸化チ
タン、基板24をフロートガラスとすると、(表2)に
示すように、n0 =1、n1=2.3、n2=1.52で
あり、θ0=72.2°、θ1=23.5°となる。主波
長をλ=500nmとすると、d=59.7nmとな
る。このとき、(数25)からRS =0.718とな
る。
【0045】
【表2】
【0046】(表2)に示した偏光選択性ミラー23に
平行光が入射する場合の分光透過率特性を(図4)に示
す。図中の数字は空気中から光学薄膜25に入射すると
きの入射角である。入射角が疑似ブリュースター角とな
る72.2°の場合、波長領域400〜700nmで、
P偏光透過率は95%以上になり、S偏光透過率は10
%以下となる。同一の光学薄膜が2面あるために、S偏
光透過率は非常に小さくなる。空気中での入射角が最適
入射角から±5°ずれた場合、P偏光透過率は必ず低下
し、S偏光透過率は入射角が大きくなるほど小さくな
る。本発明の偏光装置は偏光選択性ミラーをジグザグに
配置するので、実質的なS偏光透過率は、±5°におけ
るS偏光透過率の平均と考えてよく、約10%となる。
【0047】偏光装置からの出射光の光強度分布の均一
性を確保するために、偏光選択性ミラー23の枚数は偶
数とするのがよい。そうでない場合には、偏光装置に光
が斜めに入射する場合に入射角依存性が非対称になり、
この影響が投写画像に現われやすい。(図4)から、
(図2)に示した偏光装置は、収束または発散する自然
光が入射した場合に、直線偏光に近い光を効率良く取り
出せることが分かる。
【0048】偏光装置のS偏光透過率が約20%より小
さければ、入射側偏光板の温度上昇抑制の効果が十分に
認められることを確認している。偏光選択性ミラーのS
偏光透過率を約20%より小さくするには、RS ≧0.
55となればよく、n0=1、n2=1.52とすると、
(数25)からn1 ≧2.0の条件が求められる。この
場合の薄膜材料は、二酸化チタン、二酸化セリウム、硫
化亜鉛、五酸化二タンタル、二酸化ジルコニウム、三酸
化二インジウム、酸化亜鉛、二酸化ハフニウムのいずれ
かを用いれば、光学特性、耐久性ともに良好となる。
【0049】また、(表2)に示した構成の入射角θ0
と膜厚dは(数21)、(数22)を満たす最適条件で
あるが、波長領域400〜700nmで偏光選択性ミラ
ーのS偏光透過率が20%以下、P偏光の透過率が95
%以上を満足すれば、入射側偏光板の温度上昇を十分に
抑制する効果があり、明るさもほとんど損なわない偏光
装置として使用できる。この場合RS ≧0.55、およ
びRP≦0.025となればよく、入射角θ0と膜厚dの
条件は(表3)に示す範囲内で自由度が得られる。従っ
て、この場合の空気中での入射角θ0の使用条件は次の
範囲内にある。
【0050】
【表3】
【0051】
【数26
【0052】また、この場合の膜厚条件も次の範囲内に
存在する。
【0053】
【数27
【0054】(図5)に示すように、偏光選択性ミラー
を薄い空気層を挟んで2枚重ねれば、S偏光透過率をさ
らに低くすることができる。この場合のS偏光透過率を
約20%より小さくするには、RS ≦0.33となれば
よく、n0=1、n2=1.52とすると、(数25)か
らn1 ≧1.7の条件が求められる。この場合の薄膜材
料は、二酸化チタン、二酸化セリウム、硫化亜鉛、五酸
化二タンタル、二酸化ジルコニウム、三酸化二インジウ
ム、酸化亜鉛、二酸化ハフニウム、三酸化二イットリウ
ム、一酸化シリコンのいずれかを用いれば、光学特性、
耐久性ともに良好となる。偏光選択性ミラーの重ねる枚
数が多くなるほど、S偏光透過率を小さくできる。
【0055】ガラス基板24の両面に光学薄膜25を着
けるには、真空蒸着法またはディッピング法のいずれか
を用いると良い。二酸化チタンをディッピング法により
形成した場合、真空蒸着に比べ工程が容易であり、基板
の両面へ同時に、しかも両面とも同じ膜厚で薄膜を形成
することができるので、偏光選択性ミラーを低コストで
製造することができる。二酸化チタンを形成するための
金属化合物としてテトラブチルチタネートを用い、ディ
ッピング後の焼成温度を400〜500℃の条件とすれ
ば、透明で、屈折率が2.3に近い二酸化チタン薄膜が
得られる。
【0056】(図6)は本発明の偏光装置を前置偏光装
置として用いた投写型表示装置の一実施例の構成を示す
もので、32は光源、33は前置偏光装置、34は入射
側偏光板、35は液晶セル、36は出射側偏光板、37
は投写レンズである。前置偏光装置33は(図2)に示
したものと同一の構成である。
【0057】光源32はランプと凹面鏡で構成され、ラ
ンプから出た光は凹面鏡により集光されて、前置偏光装
置33、入射側偏光板34、液晶セル35、出射側偏光
板36の順に透過して、投写レンズ37に入射する。入
射側偏光板34の偏光軸38と出射側偏光板36の偏光
軸39は、それぞれ画面垂直方向40に対して+45
°、−45°としている。前置偏光装置33は、隣接す
る偏光選択性ミラー23の交線41が入射側偏光板34
の偏光軸38と垂直となるように配置している。
【0058】光源32からの自然光が光軸31に沿って
前置偏光装置33に入射すると、光軸31に沿って強い
P成分42と弱いS成分43が出射し、光軸31に対し
て斜め方向に強いS成分が出射する。この強いS成分
は、前置偏光装置33と入射側偏光板34が離れていれ
ば、入射側偏光板34には入射しない。P成分42は入
射側偏光板34を最大の透過率で透過し、S成分は入射
側偏光板34で吸収される。前置偏光装置33を用いな
い場合に比べると、入射側偏光板34の光の吸収量が大
幅に低減するので、発熱量が少なくなり、入射側偏光板
34の温度上昇が抑制される。また、液晶セル35の温
度上昇も抑制される。その結果、入射側偏光板34と液
晶セル35の信頼性が向上する。
【0059】本発明の偏光装置は、偏光選択性ミラー2
3をジグザグに配置するので、光軸方向の厚さが薄くな
る。そのため、投写型表示装置の中で偏光装置を配置す
る場所の制約が少なくなる。例えば、光源32と液晶セ
ル35の間に平面ミラーと前置偏光装置33を配置する
ことができ、平面ミラーの使用により投写型表示装置を
コンパクトにすることもできる。
【0060】ガラス製の偏光ビームスプリッタで、多層
膜面をジグザグにすると、ガラスプリズムの加工、接合
の作業が複雑になるために、大幅なコスト高を招く。し
かし、本発明の偏光装置は、ガラス基板がガラスプリズ
ムに比べて圧倒的に安価であるので、ガラスプリズムを
用いた偏光ビームスプリッタに比べて圧倒的に安価に製
造できる。
【0061】投写型表示装置のランプとして、ハロゲン
ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプを用い
ることが考えられる。偏光ビームスプリッタは、高温に
なると接合に用いる接着剤が変色するという問題がある
ため、光源の近くに配置することができない。しかし、
本発明の偏光装置は、ガラス基板、光学薄膜の耐熱性が
良好であるので、光源に近接して配置することができ
る。
【0062】ライトバルブとして液晶表示装置を用いる
場合、投写画像の画質を左右対称とするために、(図
6)に示したように、入射側偏光板34と出射側偏光板
36の各偏光軸38、39を画面垂直方向40に対して
+45°および−45°とするのが一般的である。この
場合、前置偏光装置33からの出射光が効率良く入射側
偏光板34を透過する必要があるので、前置偏光装置3
3はその枠体21の各側面が画面垂直方向40を基準に
して45°傾斜させて配置することになる。これでは、
セット全体をコンパクトにまとめるのが困難である。セ
ットをコンパクトにまとめるには、前置偏光装置33の
枠体21の各側面が画面垂直方向および画面水平方向に
向くのが望ましい。
【0063】このためには、(図7)に示すように、入
射側偏光板34の直前に1/2波長板43を配置すると
よい。前置偏光装置33から画面垂直方向に向いた直線
偏光44が出射し、1/2波長板43はその進相軸45
が画面垂直方向40に対して22.5°の方向に向いて
いる。前置偏光装置33からの直線偏光44が1/2波
長板43に入射すると、画面垂直方向に対して偏波面が
45°の方向に向いた直線偏光が出射し、この直線偏光
は入射側偏光板34を透過する。1/2波長板43は、
その進相軸または遅相軸の方向が、前置偏光装置33か
ら出るP偏光成分44の方向と入射側偏光板34の偏光
軸38の方向を2等分する方向に向くように配置すると
よい。1/2波長板は、進相軸に向いた直線偏光と遅相
軸に向いた直線偏光が同一位相で入射した場合に、出射
面で両者の位相差が1/2波長となるものである。(図
7)の構成では、光源32から出る光のスペクトルが広
いので、全波長で位相差を1/2波長とすることは不可
能であるが、視感度の高い緑のスペクトルで位相差が1
/2波長となるようにすれば、実用上問題はないようで
ある。
【0064】以下に、本発明の投写型表示装置の他の実
施例について説明する。(図8)はその構成を示したも
のであり、61は光源、62は前置偏光装置、69,7
0,71は1/2波長板、72,73,74は入射側偏
光板、75,76,77は液晶セル、78,79,80
は出射側偏光板、84は投写レンズである。前置偏光装
置62は(図2)に示したものと同じである。
【0065】光源61は赤、緑、青の3原色の色成分を
含む光を出射する。光源61からの光は前置偏光装置6
2に入射し、画面垂直方向に向いた直線偏光が出射す
る。直線偏光はダイクロイックミラー63,64,平面
ミラー65を組み合わせた色分解光学系に入射し、3つ
の原色光に分解される。各原色光は、それぞれフィール
ドレンズ66,67,68、1/2波長板69,70,
71、入射側偏光板72,73,74、液晶セル75,
76,77、出射側偏光板78,79,80の順に透過
する。各出射側偏光板78,79,80を出射した光
は、ダイクロイックミラー81,82、平面ミラー83
を組み合わせた色合成光学系により、1つの光に合成さ
れた後、投写レンズ84に入射する。この場合も、入射
側偏光板72,73,74を最大の透過率で透過するよ
うに1/2波長板69,70,71が配置されている。
前置偏光装置62が光軸60に沿って直線偏光に近い光
を出射し、不要な偏光成分が光軸60に対して斜め方向
に出射する。前置偏光装置62から入射側偏光板72,
73,74までの距離が長いため、前置偏光装置62か
ら出射する不要偏光成分は入射側偏光板72,73,7
4には入射しないので、入射側偏光板72,73,74
の吸収が低減し、入射側偏光板72,73,74の発熱
は抑制される。また、前置偏光装置62は耐熱性が良好
なため前置偏光装置62を光源61に近接して配置する
ことができ、また前置偏光装置62が薄いのでセットを
コンパクトにまとめることができる。
【0066】また、(図8)に示した構成では、前置偏
光装置62から斜めの方向に出射するS成分が入射側偏
光板73に入射し、入射側偏光板73の発熱が大きくな
る場合がある。この場合には、前置偏光装置62を(図
8)に示した状態から90゜回転して配置し、前置偏光
装置62から出射するP成分の方向が画面垂直方向と平
行になるようにするとよい。さらに、前置偏光装置62
から斜めの方向に出射するS成分が色分解光学系の匡体
の内壁で吸収されるようにするとよい。こうすることに
より、入射側偏光板73の発熱が抑制される。
【0067】以上の実施例ではライトバルブとして液晶
表示装置を用いた例を示したが、電気光学結晶など映像
信号に応じて旋光性や複屈折性などの変化として光学像
を形成し、少なくとも入射側に偏光板を用いるものなら
ライトバルブとして用いることができる。
【0068】本発明は、赤外光領域で用いる偏光装置に
も応用できる。(図9)はその実施例の構成を示したも
のである。この場合の偏光選択性ミラー91は、シリコ
ン基板92の両面にシリコン基板92の屈折率よりも高
い屈折率を有するゲルマニウム薄膜93を蒸着してい
る。空気中から偏光選択性ミラー91への入射角θ0
(数20)、(数21)を満たし、ゲルマニウム薄膜9
3の厚さdが主波長において(数22)を満たすように
するとよい。最適条件は、(表4)に示すように、n0
=1、n1=4.0、n2=3.4であり、θ0=78.
0°、θ1=14.2°となる。主波長をλ=3000
nmとすると、d=193.4nmとなる。このとき、
(数25)からRS =0.835となる。
【0069】
【表4】
【0070】(表4)に示した偏光選択性ミラー91に
平行光が入射する場合の分光透過率特性を(図10)に
示す。入射角は疑似ブリュースター角となる78.0°
である。波長領域2〜5μmで、P偏光透過率は95%
以上になり、S偏光透過率は5%以下となる。同一の光
学薄膜が2面あるために、S偏光透過率は非常に小さく
なる。
【0071】本発明の偏光装置は、用途によっては(図
2)に示したものと同様に偏光選択性ミラーをジグザグ
に配置してもよい。この場合も、偏光装置からの出射光
の光強度分布の均一性を確保するために、偏光選択性ミ
ラーの枚数は偶数とするのがよい。また(図5)に示し
たものと同様に、偏光選択性ミラーを薄い空気層を挟ん
で2枚重ねれば、S偏光透過率をさらに低くすることが
できる。
【0072】本発明の赤外光領域で用いる偏光装置の他
の実施例の構成を(図11)に示す。この場合の偏光選
択性ミラー101は、塩化ナトリウム基板102の両面
に塩化ナトリウム基板102の屈折率よりも高い屈折率
を有するシリコン薄膜103を蒸着している。空気中か
ら偏光選択性ミラー101への入射角θ0 が(数
)、(数21)を満たし、シリコン薄膜103の厚さ
dが主波長において(数22)を満たすようにするとよ
い。最適条件は、(表5)に示すように、n0 =1、n
1=3.4、n2=1.52であり、θ0=80.9°、
θ1=16.9°となる。主波長をλ=3000nmと
すると、d=230.5nmとなる。このとき、(数
)からRS =0.933となる。
【0073】
【表5】
【0074】(表5)に示した偏光選択性ミラー101
に平行光が入射する場合の分光透過率特性を(図12)
に示す。入射角は疑似ブリュースター角となる80.9
°である。波長領域2〜5μmで、P偏光透過率は70
%以上になり、S偏光透過率は1.5%以下となる。同
一の光学薄膜が2面あるために、S偏光透過率は非常に
小さくなる。基板材料は塩化ナトリウムの他に塩化カリ
ウム、弗化カルシウム、弗化バリウムを用いてもよい。
また、薄膜材料はシリコンの他にゲルマニウムを用いて
もよい。
【0075】(図12)に示す偏光装置も、用途によっ
ては(図2)に示したものと同様に偏光選択性ミラーを
ジグザグに配置してもよい。この場合も、偏光装置から
の出射光の光強度分布の均一性を確保するために、偏光
選択性ミラーの枚数は偶数とするのがよい。また(図
5)に示したものと同様に、偏光選択性ミラーを薄い空
気層を挟んで2枚重ねれば、S偏光透過率をさらに低く
することができるので、この場合は薄膜材料としてシリ
コンの他に硫化亜鉛、セレン化亜鉛、ゲルマニウムを用
いてもよい。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明の偏光装置は、ガラ
ス基板の両面に光学薄膜を着けたものであるので、安価
で、耐久性に優れ、しかも複数の偏光選択性ミラーを断
面がジグザグになるように配置すれば厚さの薄い偏光装
置を提供することができ、また、この偏光装置を用いる
ことにより入射側偏光板の信頼性が向上するので、長期
にわたり明るく高画質の投写画像を表示でき、安価で、
しかもコンパクトな投写型表示装置を提供することがで
き、非常に大きな効果がある。
【0077】また、本発明は赤外光領域でも応用でき、
偏光装置は基板の両面に薄膜を蒸着したものであるの
で、安価で、耐久性に優れ、しかも複数の偏光選択性ミ
ラーを断面がジグザグになるように配置すれば厚さの薄
い偏光装置を提供することができ、非常に大きな効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光選択性ミラーの反射率と入射角の関係を示
す特性図
【図2】本発明の偏光装置の一実施例に係る一部破断斜
視図
【図3】偏光選択性ミラーの構成を示す概略構成図
【図4】本発明の偏光装置の分光透過率特性を示す特性
【図5】本発明の偏光装置の他の実施例の構成を示す概
略構成図
【図6】本発明の投写型表示装置の一実施例の構成を示
す斜視図
【図7】本発明の投写型表示装置の他の実施例の構成を
示す斜視図
【図8】本発明の投写型表示装置の他の実施例の構成を
示す概略構成図
【図9】本発明の他の実施例の偏光装置の構成を示す概
略構成図
【図10】本発明の他の実施例の偏光装置の分光透過率
特性を示す特性図
【図11】本発明の他の実施例の偏光装置の構成を示す
概略構成図
【図12】本発明の他の実施例の偏光装置の分光透過率
特性を示す特性図
【図13】従来の投写型表示装置の概略構成図
【符号の説明】
21 枠体 23 偏光選択性ミラー 33 偏光装置 34 入射側偏光板 35 液晶セル 36 出射側偏光板 37 投写レンズ 62 偏光装置 72,73,74 入射側偏光板 75,76,77 液晶セル 78,79,80 出射側偏光板 84 投写レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30 G02B 27/28 G02F 1/13 505 G02F 1/1347 G03B 33/12

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板の両面に前記ガラス基板の屈折
    率より高い屈折率を有する光学薄膜を着け、前記ガラス
    基板を所定の光軸に対して傾斜させ、空気の屈折率をn
    0 、光学薄膜の屈折率をn 1 、ガラス基板の屈折率を
    2 、前記光学薄膜の膜厚をd、空気中の入射角をθ 0
    前記光学薄膜中の屈折角をθ 1 、前記ガラス基板中の屈
    折角をθ 2 、空気中における主波長をλとして、次の条
    件を満足する偏光装置。 【数1】 【数2】
  2. 【請求項2】光学薄膜は屈折率が2.0以上である請求
    項1記載の偏光装置。
  3. 【請求項3】光学薄膜は二酸化チタン、二酸化セリウ
    ム、硫化亜鉛のいずれかである請求項1記載の偏光装
    置。
  4. 【請求項4】光学薄膜はディッピング法によりガラス基
    板の両面へ同時に形成される請求項1記載の偏光装置。
  5. 【請求項5】ガラス基板の両面に前記ガラス基板の屈折
    率より高い屈折率を有する光学薄膜を着け、前記ガラス
    基板を所定の光軸に対して傾斜させ、空気中における使
    用可能波長帯域が400nm以上700nm以下の範囲
    であって、空気中の入射角θ0、光学薄膜の膜厚dが次
    の条件を満足する偏光装置。 【数3】 【数4】
  6. 【請求項6】光学薄膜はディッピング法によりガラス基
    板の両面へ同時に形成される請求項記載の偏光装置。
  7. 【請求項7】ガラス基板の両面に前記ガラス基板の屈折
    率より高い屈折率を有する光学薄膜を着けた偏光選択性
    ミラーを薄い空気層を挟んで複数枚重ね、前記ガラス基
    板を所定の光軸に対して傾斜させ、空気の屈折率を
    0 、光学薄膜の屈折率をn 1 、ガラス基板の屈折率をn
    2 、前記光学薄膜の膜厚をd、空気中の入射角をθ 0 、前
    記光学薄膜中の屈折角をθ 1 、前記ガラス基板中の屈折
    角をθ 2 、空気中における主波長をλとして、次の条件
    を満足する偏光装置。 【数5】 【数6】
  8. 【請求項8】光学薄膜は屈折率が1.7以上である請求
    項7記載の偏光装置。
  9. 【請求項9】ガラス基板の両面に前記ガラス基板の屈折
    率より高い屈折率を有する光学薄膜を着けた複数の偏光
    選択性ミラーと、前記偏光選択性ミラーを断面がジグザ
    グとなるように保持する枠体とを具備し、前記各偏光選
    択性ミラーは所定の光軸に沿って入射するP偏光に対し
    て透過率が略最大となるように、前記ガラス基板を前記
    光軸に対して傾斜させた偏光装置。
  10. 【請求項10】空気中の屈折率をn0、光学薄膜の屈折
    率をn1、ガラス基板の屈折率をn2、前記光学薄膜の膜
    厚をd、空気中の入射角をθ0、前記光学薄膜中の屈折
    角をθ1、前記ガラス基板中の屈折角をθ2、空気中にお
    ける主波長をλとして、次の条件を満足する請求項
    載の偏光装置。 【数7】 【数8】
  11. 【請求項11】光学薄膜は屈折率が2.0以上である請
    求項記載の偏光装置。
  12. 【請求項12】光学薄膜は二酸化チタン、二酸化セリウ
    ム、硫化亜鉛のいずれかである請求項記載の偏光装
    置。
  13. 【請求項13】空気中における使用可能波長帯域が40
    0nm以上700nm以下であって、空気中の入射角θ
    0、光学薄膜の膜厚dが次の条件を満足する請求項
    載の偏光装置。 【数9】 【数10】
  14. 【請求項14】光学薄膜はディッピング法によりガラス
    基板の両面へ同時に形成される請求項記載の偏光装
    置。
  15. 【請求項15】偏光選択性ミラーの枚数は偶数である請
    求項記載の偏光装置。
  16. 【請求項16】ガラス基板の両面に前記ガラス基板の屈
    折率より高い屈折率を有する光学薄膜を着けた複数の偏
    光選択性ミラーと、枠体とを具備し、前記偏光選択性ミ
    ラーは薄い空気層を挟んで複数枚重ねて断面がジグザグ
    となるように前記枠体に装着し、かつ前記偏光選択性ミ
    ラーは所定の光軸に沿って入射するP偏光に対して透過
    率が略最大となるように、前記ガラス基板を前記光軸に
    対して傾斜させた偏光装置。
  17. 【請求項17】空気中の屈折率をn0、光学薄膜の屈折
    率をn1、ガラス基板の屈折率をn2、前記光学薄膜の膜
    厚をd、空気中の入射角をθ0、前記光学薄膜中の屈折
    角をθ1、前記ガラス基板中の屈折角をθ2、空気中にお
    ける主波長をλとして、次の条件を満足する請求項16
    記載の偏光装置。 【数11】 【数12】
  18. 【請求項18】光学薄膜は屈折率が1.7以上である請
    求項16記載の偏光装置。
  19. 【請求項19】偏光選択性ミラーを薄い空気層を挟んで
    重ねたものの数は偶数である請求項16記載の偏光装
    置。
  20. 【請求項20】光源と、前記光源の出射光から略直線偏
    光を取り出す偏光装置と、少なくとも入射側に偏光板を
    有するライトバルブと、前記ライトバルブに形成された
    光学像をスクリーン上に拡大投写する投写レンズとを具
    備し、前記偏光装置は請求項1から請求項19のいずれ
    かに記載の偏光装置であり、前記偏光装置の出射光が前
    記入射側偏光板を略最大透過率で透過するようにした投
    写型表示装置。
  21. 【請求項21】ライトバルブは液晶表示装置である請求
    20記載の投写型表示装置。
  22. 【請求項22】ライトバルブの入射側偏光板の直前に1
    /2波長板が配置され、前記入射側偏光板の偏光軸の方
    向は画面垂直方向に対して略45°であり、偏光装置は
    出射する略直線偏光の中心的な偏波面が画面垂直方向ま
    たは画面水平方向に向くようにし、前記偏光装置の出射
    光が前記入射側偏光板を略最大透過率で透過するように
    前記1/2波長板を配置した請求項20記載の投写型表
    示装置。
  23. 【請求項23】3原色の色成分を放射する光源と、前記
    光源の出射光から略直線偏光を取り出す偏光装置と、前
    記偏光装置からの出力光を3つの原色光に分解する色分
    解手段と、前記色分解手段からの出力光が入射し少なく
    とも入射側に偏光板を有する3つのライトバルブと、前
    記ライトバルブに形成された光学像をスクリーン上に拡
    大投写する投写レンズとを具備し、前記偏光装置は請求
    項1から請求項19のいずれかに記載の偏光装置であ
    り、前記偏光装置の出射光が前記入射側偏光板を略最大
    透過率で透過するようにした投写型表示装置。
  24. 【請求項24】ライトバルブは液晶表示装置である請求
    23記載の投写型表示装置。
  25. 【請求項25】ライトバルブの入射側偏光板の直前に1
    /2波長板が配置され、前記入射側偏光板の偏光軸の方
    向は画面垂直方向に対して略45°であり、偏光装置は
    出射する略直線偏光の中心的な偏波面が画面垂直方向ま
    たは画面水平方向に向くようにし、前記偏光装置の出射
    光が略最大透過率で前記入射側偏光板を透過するように
    前記1/2波長板を配置した請求項23記載の投写型表
    示装置。
  26. 【請求項26】3つのライトバルブの画面中心を通る光
    軸は同一平面上にあり、偏光選択性ミラーから出射する
    直線偏光の偏波面が前記平面と垂直である請求項23
    載の投写型表示装置。
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