JPH04212102A - ダイクロイックミラーおよび該ミラーを用いた投写型表示装置 - Google Patents

ダイクロイックミラーおよび該ミラーを用いた投写型表示装置

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JPH04212102A
JPH04212102A JP3045424A JP4542491A JPH04212102A JP H04212102 A JPH04212102 A JP H04212102A JP 3045424 A JP3045424 A JP 3045424A JP 4542491 A JP4542491 A JP 4542491A JP H04212102 A JPH04212102 A JP H04212102A
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dichroic
dichroic mirror
optical multilayer
wavelength
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Hideaki Mitsutake
英明 光武
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視光の特定の波長領
域の光のみ反射して、残りの波長領域の光を透過するダ
イクロイックミラーおよび該ミラーを用いた投写型表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の投写型表示装置としては、図10
に示すように、光源82が発する白色光の出射先に偏光
ビームスプリッタ83が配置され、さらに偏光ビームス
プリッタ83による光の反射方向(図示左側)に、前記
白色光を赤,緑,青の各色光に分離して、赤,緑,青の
各色別に画像を形成する反射型の第1ないし第3の液晶
パネル81R,81G,81Bに該各色光をそれぞれ照
射させるとともに、前記各液晶パネル81R,81G,
81Bから出射した各色画像光を合成する、2つの45
°直角プリズムの貼り合わせ面にそれぞれ形成された第
1、第2のダイクロイックミラー面84,85が、順に
並置されており、該各ダイクロイックミラー面84,8
5で合成された合成画像光を、投写レンズ86を通して
不図示のスクリーンへ拡大投写する構成のものが知られ
ている(例えば特開昭61−13885号公報に記載の
もの)。
【0003】ここで、前記各液晶パネル81R,81G
,81Bとしては、各色用の画像信号に応じた印加電圧
によって入射光(本従来例ではS偏光光)の偏光面を9
0°回転させる特性を有する、複屈折制御(Elect
ricallyControlled Birefri
ngence: ECB)タイプのものが用いられてい
る。
【0004】上述のような構成の液晶式の投写型表示装
置では、光源82から発せられた白色光のうちS偏光光
のみが偏光ビームスプリッタ83で図示左側に直角に反
射し、該反射したS偏光光の白色光が第1,第2のダイ
クロイックミラー面84,85で赤,緑,青の各色光に
分離されたのち、該各色光が前記各液晶パネル81R,
81G,81Bにそれぞれ照射される。
【0005】前記各液晶パネル81R,81G,81B
からそれぞれ出射した各色画像光は、各画素ごとの画像
信号に応じて偏光面が回転されるため、S偏光成分およ
びP偏光成分を有する光となっている。該各色画像光は
、第1および第2のダイクロイックミラー面84,85
で合成されたのち、偏光ビームスプリッタ83に入射す
る。
【0006】偏光ビームスプリッタ83では、前記各色
画像光のP偏光成分は透過して投写レンズ86を通して
、不図示のスクリーンへ投写され、一方、該各色画像光
のS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ83で図示下側
に直角に反射されて光源82の方向へ戻る。すなわち、
偏光ビームスプリッタ83は、前記各液晶パネル81R
,81G,81Bに対して偏光子と検光子の両方の役割
りを果たしている。したがって、この投写型表示装置で
は、前記各色画像光のS偏光成分を除去するための偏光
板が前記各液晶パネル81R,81G,81Bに必要で
なくなるため、装置全体の構成の簡略化が図れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は、次に示すような問題点を有する。
【0008】白色光の色分離および色合成を行なう色分
離・色合成手段として機能する前記各ダイクロイックミ
ラー面84,85は、たとえば青色波長域の光を例にす
ると、図11に示すように、P偏光光に比較してS偏光
光の反射波長帯域が広くなっており、反射特性に偏光依
存性がある。したがって、図10に示した液晶式の投写
型表示装置のように、前記各液晶パネル81R,81G
,81Bへの入射光がS偏光光で、該各液晶パネル81
R,81G,81Bからの各色画像光がP偏光成分を含
む場合には、前記反射特性の偏光依存性により前記各色
画像光の一部が失なわれてしまうため、明るさおよびコ
ントラストの低下などが生じ、鮮明な画像を前記スクリ
ーンに投写することができない。
【0009】本発明の目的は、上記従来の技術が有する
問題点に鑑みてなされたもので、光の使用効率が高く、
鮮明な画像が得られるダイクロイックミラーおよび該ミ
ラーを用いた投写型表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のダイクロイック
ミラーは、所定の可視光域の少なくとも一端側のエッジ
波長域についてのS偏光光に対する反射特性が同等な第
1および第2のダイクロイック光学多層膜が、第1の1
/2波長板を挟んでそれぞれ形成されたダイクロイック
ミラー面を有する。
【0011】または、前記第1のダイクロイック光学多
層膜または前記第2のダイクロイック光学多層膜の前記
第1の1/2波長板と反対側の面に、第2の1/2波長
板が貼り合わされている。
【0012】ここで、前記第1および第2の1/2波長
板は、互いに高屈折率軸と低屈折率軸が逆方向であって
もよい。
【0013】また、前記ダイクロイックミラー面が、2
つの45°直角プリズムの貼り合わせ面に設けられてい
てもよい。
【0014】さらに、前記ダイクロイックミラー面が、
4つの45°直角プリズムを、それらの90°の頂点を
中心にして貼り合わせた各貼り合わせ面にそれぞれ設け
られていてもよい。
【0015】前記ダイクロイックミラー面の少なくとも
一方の面に、透明な平板が貼り合わされていてもよい。
【0016】本発明の投写型表示装置は、白色光を出射
する光源と、赤,緑,青の各色光の偏光面を画像信号の
赤,緑,青色成分に応じて回転させて、該各色光を各色
画像光にそれぞれ変換する各反射型液晶デバイスと、前
記白色光を前記各色光に分離して、該各色光を前記各反
射型液晶デバイスにそれぞれ入射させるとともに、前記
各色画像光を合成する色分離・色合成手段とを具備する
投写型表示装置であって、前記色分離・色合成手段が、
上記本発明のダイクロイックミラーからなる。
【0017】
【作用】本発明のダイクロイックミラーでは、入射光は
、第1のダイクロイック光学多層膜に入射し、反射する
色光と透過する色光とに分離される。該透過した色光は
、第1の1/2波長板でその偏光面が90°回転された
のち、第2のダイクロイック光学多層膜に入射する。
【0018】ここで、前記入射光がS偏光光であれば、
第1のダイクロイック光学多層膜において、前記反射す
る色光(所定の可視光域)のほぼ全波長域の反射がなさ
れる。  一方、前記入射光がP偏光光である場合には
、前記第1のダイクロイック光学多層膜のP偏光光に対
する反射波長帯域は、S偏光光に対する反射波長帯域よ
り狭いため、前記反射する色光のほぼ全波長域の反射が
なされず、該反射する色光の少なくとも一端側のエッジ
波長域の色光成分は、前記第1のダイクロイック光学多
層膜を透過する。しかし、該透過した色光成分は、前記
第1の1/2波長板を透過することによりS偏光光に変
換されるため、前記第2のダイクロイック光学多層膜で
反射され、再び前記第1の1/2波長板を透過すること
によりP偏光光に変換されて出射する。
【0019】したがって、前記入射光がP偏光光の場合
であってもS偏光光の場合とほぼ同等な波長帯域に対す
る反射を行なうことができる。
【0020】なお、第2の1/2波長板を加えて、該第
2の1/2波長板と前記第1の1/2波長板との高屈折
率軸と低屈折率軸とを逆方向とすることにより、ダイク
ロイックミラーから出射する前記透過する色光の偏光面
を、前記入射光と同一偏光面とするとともに、該透過す
る色光の位相補償を行うことができる。
【0021】本発明の投写型表示装置では、白色光の色
分離および色合成を行なう色分離・色合成手段を上記本
発明のダイクロイックミラーを用いて構成することによ
り、該白色光の使用効率を高めることができる。
【0022】また、ダイクロイックミラーとして、請求
項5に記載のもののように、4つの45°直角プリズム
を貼り合わせてクロスダイクロイックプリズムとするこ
とにより、各反射型液晶デバイスと投写レンズとの距離
(バックフォーカス長)を短かくすることができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0024】図1は、本発明のダイクロイックミラーの
第1の実施例を示す概略構成図である。
【0025】このダイクロイックミラーは、一般にダイ
クロイックプリズムと呼ばれるものであり(以下、「ダ
イクロイックプリズム」と称する。)、波長が約400
nm〜約500nmである青色光を反射し、波長が約5
00nm以上である赤色光および緑色光を透過する青色
光反射用のダイクロイックミラー面(不図示)が、ガラ
スまたはプラスチックなどで形成された第1および第2
の45°直角プリズム1,2を該各45°直角プリズム
1,2の各斜辺に対応する面で貼り合わせた貼り合わせ
面3に設けられているものである。
【0026】ここで、図2に示すように、前記ダイクロ
イックミラー面は、第1の45°直角プリズム1側から
順に、青色光を反射する第1のダイクロイック光学多層
膜4,第1の1/2波長板5,青色光を反射する第2の
ダイクロイック光学多層膜6および第2の1/2波長板
7を重ね合わせた多層構造を有するものである。
【0027】図3(a),(b)は、それぞれ第1およ
び第2のダイクロイック光学多層膜4,6の各反射特性
を示す図である。
【0028】図3(a)に示すように、第1のダイクロ
イック光学多層膜4は、S偏光光に対する反射波長帯域
が約150nm(波長が約350nm〜約500nmの
S偏光光を反射)であり、P偏光光に対する反射波長帯
域が約100nm(波長が約380nm〜約480nm
のP偏光光を反射)である反射特性を有する。また、図
3(b)に示すように、第2のダイクロイック光学多層
膜6は、S偏光光に対する反射波長帯域が約100nm
(波長が約400nm〜約500nmのS偏光光を反射
)であり、P偏光光に対する反射波長帯域が約80nm
(波長が約410nm〜約490nmのP偏光光を反射
)である反射特性を有する。
【0029】すなわち、第1および第2のダイクロイッ
ク光学多層膜4,6の各反射特性は、以下に示す特徴を
有する。
【0030】 (イ)第1のダイクロイック光学多層膜4および第2の
ダイクロイック光学多層膜6のいずれにおいて、S偏光
光に対する反射波長帯域は、P偏光光に対する反射波長
帯域よりも広くなっている。
【0031】 (ロ)第1のダイクロイック光学多層膜4は、S偏光光
に対する反射波長帯域およびP偏光光に対する反射波長
帯域のいずれにおいても、第2のダイクロイック光学多
層膜6よりも広い。
【0032】 (ハ)所定の可視光域の少なくとも一端側のエッジ波長
域である、青色光域の長波長側のエッジ波長域(波長が
500nmの近傍域)についてのS偏光光に対する反射
特性は、第1のダイクロイック光学多層膜4と第2のダ
イクロイック光学多層膜6とで同等である。
【0033】 (ニ)第2のダイクロイック光学多層膜6のS偏光光に
対する反射波長帯の長波長端の波長(約500nm)は
、第1のダイクロイック光学多層膜4のP偏光光に対す
る反射波長帯の長波長端の波長(約480nm)よりも
大きくなっている。
【0034】次に、このダイクロイックプリズムの動作
について説明する。
【0035】図1に示す入射光Aが、このダイクロイッ
クプリズムに対してS偏光光(貼り合わせ面3に対して
平行な偏光成分のみをもつ光)の白色光である場合につ
いて考える。
【0036】第1の45°直角プリズム1の入射面1A
から入射した前記白色光(入射光A)は、第1の45°
直角プリズム1を直進し、第1のダイクロイック光学多
層膜4に入射する。
【0037】該白色光はこのダイクロイックプリズムに
対してS偏光光であるため、該白色光のうち、波長が約
350nm〜約500nmの青色光は、第1のダイクロ
イック光学多層膜4で図2図示左側に直角に反射して、
反射光Cとなって第1の直角プリズム1の出射面1Bか
ら出射する。
【0038】一方、前記白色光のうち、波長が約500
nm以上の光(緑色光および赤色光など)は、第1のダ
イクロイック光学多層膜4を透過して第1の1/2波長
板5に入射し、第1の1/2波長板5を透過することに
よってP偏光光に変換されたのち、第2のダイクロイッ
ク光学多層膜6に入射する(図2参照)。ここで、第2
のダイクロイック光学多層膜6のP偏光光に対する反射
波長域は約410nm〜約490nm(図3(b)破線
参照)であるため、前記P偏光光に変換された光は、第
2のダイクロイック光学多層膜6を透過して第2の1/
2波長板6に入射して、第2の1/2波長板6を透過す
ることによってS偏光光に変換されたのち、第2の45
°直角プリズム2の出射面2Aから透過光Bとして出射
する。
【0039】次に、図1に示す入射光Aが、このダイク
ロイックプリズムに対してP偏光光(貼り合わせ面3に
対して垂直な偏光成分のみをもつ光)の白色光である場
合について考える。
【0040】第1の45°直角プリズム1の入射面1A
から入射した前記白色光(入射光A)は、第1の45°
直角プリズム1を直進し、第1のダイクロイック光学多
層膜4に入射する。
【0041】該白色光はこのダイクロイックプリズムに
対してP偏光光であるため、該白色光のうち、波長が約
380nm〜約480nmの青色光は、第1のダイクロ
イック光学多層膜4で図2図示左側に直角に反射して、
反射光Cとなって第1の直角プリズム1の出射面1Bか
ら出射する。
【0042】一方、前記白色光のうち、波長が約480
nm以上の光(青色光の一部,緑色光および赤色光)は
、第1のダイクロイック光学多層膜4を透過して第1の
1/2波長板5に入射し、第1の1/2波長板5を透過
することによってS偏光光に変換されたのち、第2のダ
イクロイック光学多層膜6に入射する。ここで、第2の
ダイクロイック光学多層膜6のS偏光光に対する反射波
長域は約400nm〜約500nm(図3(b)実線参
照)であるため、前記S偏光光に変換された光のうち、
波長が約480nm〜約500nmの青色光は、第2の
ダイクロイック光学多層膜6で図2図示左側に直角に反
射して、再び第1の1/2波長板5を透過することによ
ってP偏光光に変換されたのち、反射光Cとなって第1
の直角プリズム1の出射面1Bから出射する。また、波
長が約500nm以上の光(緑色光および赤色光)は、
第2のダイクロイック光学多層膜6を透過して第2の1
/2波長板6に入射して、第2の1/2波長板6を透過
することによってP偏光光に変換されたのち、第2の4
5°直角プリズム2の出射面2Aから透過光Bとして出
射する。
【0043】したがって、入射光Aがこのダイクロイッ
クプリズムに対してP偏光光の白色光であるときには、
図9に示した従来の投写型表示装置に用いられていた第
1のダイクロイックミラー面84では、波長が約480
nmまでの青色光しか反射光Cとして得られないが、こ
のダイクロイックプリズムでは、前記白色光がこのダイ
クロイックプリズムに対してS偏光光であるときと同じ
ように、波長が約500nmまでの青色光が反射光Cと
して得られるため、偏光依存性をなくして、該白色光(
入射光A)の使用効率を高くすることができる。
【0044】なお、図3(a),(b)にそれぞれ示す
ように、第1および第2のダイクロイック光学多層膜4
,6は、それ自体では偏光依存性を有してもよいので、
公知の一般的多層膜構成・製法で作成することができる
。また、第1および第2のダイクロイック光学多層膜4
,6は、各反射波長帯域が上記(イ)〜(ニ)に示した
特徴を有していればよく、図3(a),(b)にそれぞ
れ示す数値に限定されるものではない。
【0045】また、第1および第2の波長板5,7とし
ては、薄くヘキ開した雲母板や延伸により複屈折性を持
たせたフィルム,配向処理を施した薄い板間に挟まれて
配向した低分子液晶,高温状態で外部電場や基板の配向
力により配向処理され低温状態で安定した複屈折性をも
つ高分子液晶などを用いることができる。特に、延伸し
たフィルム,高分子液晶は、複屈折性が他に比べて大き
いため、薄い膜で十分である。これにより、液晶式の投
写型表示装置などの画像光の色分解・色合成に用いる場
合、二重像の発生を最小限に抑えることが可能となる。
【0046】本実施例の変形例として、次の3つがあげ
られる。
【0047】 (イ)第1および第2の1/2波長板5,7について、
それらの高屈折率軸と低屈折率軸が互いに逆になるよう
に構成する。これにより、第1および第2の1/2波長
板5,7における中心波長以外に対する透過光の位相ず
れを補償することが可能となる。
【0048】 (ロ)第1および第2の45°直角プリズム1,2の貼
り合わせ面3に設けられた前記ダイクロイックミラー面
の、図2に示す層構造の順序を逆にする。この場合にお
いても、該ダイクロイックミラー面は同様の機能を有す
るので、同様な効果を得ることができる。
【0049】 (ハ)本実施例では、前記ダイクロイックミラー面は、
前記各45°直角プリズム1,2の貼り合わせ面3に設
けられた。しかし、プリズムへの入射角および前記各ダ
イクロイック光学多層膜4,5への入射角は本実施例に
示したものに限定されず、該各入射角に応じて前記各ダ
イクロイック光学多層膜4,5の膜構成を設計すればよ
いため、前記各45°直角プリズム1,2の代わりに、
他の形状を有する2つのプリズムを用いてもよい。
【0050】図4は、本発明のダイクロイックミラーの
第2の実施例に用いられているダイクロイックミラー面
の構造を示す図である。
【0051】このダイクロイックミラーは、図1に示し
たものと同様に、一般にダイクロイックプリズムと呼ば
れているものであり(以下、「ダイクロイックプリズム
」と称する。)、2つの45°直角プリズムを貼り合わ
せて、その貼り合わせ面にダイクロイックミラー面を設
けたものである。しかし、図4に示すように、このダイ
クロイックプリズムの前記ダイクロイックミラー面は、
第1および第2のダイクロイック光学多層膜41,43
が第1の1/2波長板42を挟んでそれぞれ形成された
ものであり、第2の1/2波長板7を有しない点が、図
1に示したダイクロイックプリズムと異なる。
【0052】すなわち、図1に示したダイクロイックプ
リズムにおいて、第2のダイクロイック光学多層膜6の
第1の1/2波長板5と反対側に貼り合わされた第2の
波長板7は、該ダイクロイックプリズムを透過する透過
光Bの偏光面を、入射光Aの偏光面と等しくするための
ものであるので、第2の波長板7を取り除いて、上述の
ような三層構造としても、各波長域の透過および反射の
比率は変化せず同様な効果を得ることができる。
【0053】なお、このダイクロイックプリズムの変形
例として、プリズムへの入射角および前記各ダイクロイ
ック光学多層膜41,43への入射角を変えて、該各入
射角に応じて前記各ダイクロイック光学多層膜41,4
3の膜構成を設計したものが考えられる。
【0054】以上述べた図1および図4に示した各ダイ
クロイックプリズムは、青色光を反射するものであった
が、赤色光および緑色光をそれぞれ反射する各ダイクロ
イックプリズムについても、同様にして構成することが
できる。
【0055】ただし、赤色光を反射する場合には、第1
および第2のダイクロイック光学多層膜のS偏光光に対
する反射特性を、所定の可視光域である赤色光域の短波
長側のエッジ波長域について同等とする必要がある。ま
た、緑色光を反射する場合には、第1および第2のダイ
クロイック光学多層膜のS偏光光に対する反射特性を、
所定の可視光域である緑色光域の短波長側および長波長
側の両エッジ波長域について同等とする必要がある。こ
れによって、各色光の波長帯域が明確に分離されたもの
となる。
【0056】なお、青色光を反射する場合および赤色光
を反射する場合についても、第1および第2のダイクロ
イック光学多層膜のS偏光光に対する反射特性を、青色
光域および赤色光域の両エッジ波長域(短波長側および
長波長側)について同等としても構わない。
【0057】図5は、本発明のダイクロイックミラーの
第3実施例を示す概略構成図である。
【0058】このダイクロイックミラーは、一般にクロ
スダイクロイックプリズムと呼ばれているものであり(
以下、「クロスダイクロイックプリズム」と称する。)
、公知のクロスダイクロイックプリズムと同様に、4つ
の45°直角プリズム20E〜20Hを、それらの90
°の頂点を中心に、図示反時計方向に順に貼り合わせた
構造を有する。
【0059】しかし、このクロスダイクロイックプリズ
ムは、前記4つの45°直角プリズム20E〜20Hの
各貼り合わせ面に設けられた各ダイクロイックミラー面
20A〜20Dが図2に示したものと同様の構造を有す
る点が、公知のクロスダイクロイックプリズムと異なっ
ている。
【0060】すなわち、図示実線で示す、第1の45°
直角プリズム20Eと第2の45°直角プリズム20F
との貼り合わせ面に設けられた第1のダイクロイックミ
ラー面20A、および第3の45°直角プリズム20G
と第4の45°直角プリズム20Hとの貼り合わせ面に
設けられた第3のダイクロイックミラー面20Cは、そ
れぞれ第1のダイクロイック光学多層膜,第1の1/2
波長板,第2のダイクロイック光学多層膜および第2の
1/2波長板が順に重ね合わされた構造を有しており、
また、該第1,第2のダイクロイック光学多層膜はそれ
ぞれ図3(a),(b)に示した各反射特性を有し、図
5図示右側から入射光Aとして入射する白色光のうち青
色光を反射して、緑色光および赤色光を透過する。
【0061】図5に破線で示す、第2の45°直角プリ
ズム20Fと第3の45°直角プリズム20Gとの貼り
合わせ面に設けられた第2のダイクロイックミラー面2
0B、および第4の45°直角プリズム20Hと第1の
45°直角プリズム20Eとの貼り合わせ面に設けられ
た第4のダイクロイックミラー面20Dは、それぞれ第
1のダイクロイック光学多層膜,第1の1/2波長板,
第2のダイクロイック光学多層膜および第2の1/2波
長板が順に重ね合わされた構造を有しており、また、該
第1,第2のダイクロイック光学多層膜はそれぞれ前述
した赤色光を反射させる各反射特性を有し、前記白色光
のうち赤色光を反射して、青色光および緑色光を透過す
る。
【0062】したがって、このクロスダイクロイックプ
リズムに、白色光が入射光Aとして入射すると、図示上
半分に入射した該白色光の青色光が第1のダイクロイッ
クミラー面20Aで図示下方向に直角に反射し、該白色
光の赤色光が第1のダイクロイックミラー面20Aを透
過したのち第2のダイクロイックミラー面20Bで図示
上方向に直角に反射し、また、図示下半分に入射した前
記白色光の赤色光が第4のダイクロイックミラー面20
Dで図示上方向に直角に反射し、該白色光の青色光が第
4のダイクロイックミラー面20Dを透過したのち第3
のダイクロイックミラー面20Cで図示下方向に直角に
反射し、さらに、前記白色光の緑色光が前記各ダイクロ
イックミラー面20A〜20Dを透過することにより、
前記白色光が色分解される。
【0063】一方、赤色光,緑色光および青色光が、そ
れぞれ図示上方向,図示左方向および図示下方向から入
射すると、該赤色光は第2,第4のダイクロイックミラ
ー面20B,20Dで図示左方向に直角に反射し、該緑
色光は前記4つのダイクロイックミラー面20A〜20
Dを透過し、該青色光は第1,第3のダイクロイックミ
ラー面20A,20Cで図示左方向に直角に反射するこ
とにより、該赤色光,該緑色光および該青色光が合成さ
れる。
【0064】このクロスダイクロイックプリズムにおい
ても、前記各ダイクロイックミラー面20A〜20Dは
偏光依存性を有しないため、前記白色光(入射光A)の
使用効率を高めることができる。
【0065】なお、前記各ダイクロイックミラー面20
A〜20Dの構造を、図4に示した第1のダイクロイッ
ク光学多層膜,第1の1/2波長板および第2のダイク
ロイック光学多層膜が順に重ね合わされた構造としても
同様の効果が得られる。
【0066】図6は、本発明のダイクロイックミラーの
第4の実施例を示す概略構成図である。
【0067】このダイクロイックミラーは、透明ガラス
などからなる第1および第2の平板21,22の間に、
図2に示したものと同様に第1のダイクロイック光学多
層膜24,第1の1/2波長板25,第2のダイクロイ
ック光学多層膜26および第2の1/2波長板27を順
に重ね合わせた構造を有するダイクロイックミラー面が
設けられたものである。
【0068】このダイクロイックミラーでは、第1の平
板21の入射面に対して45°の入射角で入射する入射
光Aは、第1の平板21の入射面で屈折するため、第1
のダイクロイック光学多層膜24,第1の1/2波長板
25,第2のダイクロイック光学多層膜26および第2
の1/2波長板27に対しては45°よりも小さい入射
角でそれぞれ入射する。
【0069】したがって、第1のダイクロイック光学多
層膜24,第1の1/2波長板25,第2のダイクロイ
ック光学多層膜26および第2の1/2波長板27を、
前記入射角に応じてそれぞれ設計することにより、図示
実線で示すように、図示上側から入射する入射光A(青
色光)を第1のダイクロイック光学多層膜24で反射さ
せて、反射光Cとして第1の平板21の入射面から図示
左方向に出射させるとともに、図示破線で示すように、
第1のダイクロイック光学多層膜24を透過してくる入
射光A(青色光)の長波長側のP偏光成分を第1の1/
2波長板25でS偏光成分に変換したのち、第2のダイ
クロイック光学多層膜26で反射させて、反射光Cとし
て第1の平板21の入射面から図示左方向に出射させる
ことができるので、図1に示したダイクロイックプリズ
ムと同様の効果が得られる。
【0070】なお、このダイクロイックミラーにおいて
も、入射光Aの反射光Cとして出射されない波長域の光
は、第1のダイクロイック光学多層膜24,第1の1/
2波長板25,第2のダイクロイック光学多層膜26お
よび第2の1/2波長板27を透過して、入射光Aと同
じ偏光面を有する透過光Bとして第2の平板22から入
射光Aと同じ方向に出射する。
【0071】本実施例の変形例としては、以下に示すも
のが考えられる。
【0072】 (イ)第1および第2の平板21,22の間に、図4に
示したものと同様に第1のダイクロイック光学多層膜,
第1の1/2波長板および第2のダイクロイック光学多
層膜を順に重ね合わせた構造を有するダイクロイックミ
ラー面を設ける。
【0073】 (ロ)図2または図4に示したものと同じ構造を有する
ダイクロイックミラー面を、クサビ状のテーパーをもつ
2つの平板の間、または、プリズムと平板との間に設け
る。
【0074】 (ハ)第1のダイクロイック光学多層膜および第2のダ
イクロイック光学多層膜のいずれか一方を、空気層に露
出させる。
【0075】これらの変形例においても、第1のダイク
ロイック光学多層膜,第1の1/2波長板,第2のダイ
クロイック光学多層膜および第2の1/2波長板を、入
射光のそれらへの入射角に応じてそれぞれ設計すること
により、同様の効果が得られる。
【0076】図7および図8は、それぞれ本発明の投写
型表示装置の第1の実施例を示す平面図および側面図で
ある。
【0077】この投写型表示装置は、反射ミラー51,
光源52,熱線カットフィルタ53およびコンデンサレ
ンズ54からなる光源部50と、各反射型液晶デバイス
として機能する赤,緑,青用の反射型液晶ライトバルブ
55R,55G,55Bが3つの側面にそれぞれ接着さ
れたクロスダイクロイックプリズム56と、光源部50
から出射した白色光を図8図示下側に直角に反射させる
反射ミラー57と、反射ミラー57で反射された前記白
色光のS偏光成分を同図図示左側に直角に反射させてク
ロスダイクロイックプリズム56へ導くとともに、該白
色光のP偏光成分を透過させる作用面を有する偏光ビー
ムスプリッタ58と、偏光ビームスプリッタ58の反ク
ロスダイクロイックプリズム56側(同図図示右側)に
設けられた投写レンズ59とを具備する。
【0078】ここで、クロスダイクロイックプリズム5
6は、図5に示したクロスダイクロイックプリズムと同
様の構造を有するものであり、図7に示すように、第1
の45°直角プリズム56Eの斜辺に対応する面が偏光
ビームスプリッタ58で反射した前記白色光の入射面と
なっている。また、第2,第3,第4の45°直角プリ
ズム56F,56G,56Hの各斜辺に対応する各面に
は、赤,緑,青用の反射型液晶ライトバルブ55R,5
5G,55Bがそれぞれ接着されている。
【0079】第1および第4のダイクロイックミラー面
56A,56Dは、図3(a),(b)に示した各反射
特性をもつ第1および第2のダイクロイック光学多層膜
をそれぞれ有し、クロスダイクロイックプリズム56に
入射した前記白色光のうち青色光を反射して、青用の反
射型液晶ライトバルブ55Bへ入射させる。
【0080】第2および第3のダイクロイックミラー面
56B,56Cは、前述した赤色光の各反射特性をもつ
第1および第2のダイクロイック光学多層膜をそれぞれ
有し、クロスダイクロイックプリズム56に入射した前
記白色光のうち赤色光を反射して、赤用の反射型液晶ラ
イトバルブ55Rへ入射させる。
【0081】次に、この投写型表示装置の動作について
説明する。
【0082】光源部50から出射した白色光(白色平行
光)は、反射ミラー57で図8図示下側に直角に全反射
し、偏光ビームスプリッタ58に入射する。偏光ビーム
スプリッタ58の作用面に対して平行な偏光面をもつ前
記白色光のS偏光成分は、該作用面で同図図示左側に直
角に反射されてクロスダイクロイックプリズム56に入
射し、画像光として用いられる。一方、偏光ビームスプ
リッタ58の作用面に非平行な偏光面をもつ前記白色光
のP偏光成分は、該作用面を透過してしまい、画像光と
しては作用しない。したがって、このとき、偏光ビーム
スプリッタ58は偏光子として動作していることになる
【0083】クロスダイクロイックプリズム56に入射
した前記白色光のS偏光成分は、クロスダイクロイック
プリズム56の各ダイクロイックミラー面56A〜56
Dに対してはP偏光光となり、前述したように偏光依存
性のない各ダイクロイックミラー面56A〜56Dを有
するクロスダイクロイックプリズム56により、赤,緑
,青の各色光に分離され、それぞれ赤,緑,青用の反射
型液晶ライトバルブ55R,55G,55Bに入射され
る。
【0084】前記各反射型液晶ライトバルブ55R,5
5G,55Bに用いられている液晶は、ECB(Ele
ctrically Controlled Bire
fringence)型または45°TN(45°Tw
isted Nematic)型のものであり、各色の
画像信号に応じて印加される電圧によって入射光の偏光
面を回転させる性質をもつ。したがって、前記各反射型
液晶ライトバルブ55R,55G,55Bへ入射した前
記各色光は、前記画像信号の各画素の信号に応じてP偏
光成分およびS偏光成分をもった各色画像光に変換され
て、該各反射型液晶ライトバルブ55R,55G,55
Bから出射する。
【0085】該各色画像光は、クロスダイクロイックプ
リズム56によって合成されたのち、偏光ビームスプリ
ッタ58に戻される。このとき、偏光ビームスプリッタ
58は検光子として動作し、前記合成された各色画像光
のS偏光成分(偏光ビームスプリッタ58の作用面に対
してはP偏光成分)はそのまま透過し、投写レンズ59
を介して合成画像光として不図示のスクリーンに投写さ
れる。一方、前記合成された各色画像光のP偏光成分(
偏光ビームスプリッタ58の作用面に対してはS偏光成
分)は、図8図示上側に直角に反射されて、反射ミラー
57を介して光源部50に戻る。
【0086】したがって、この投写型表示装置では、前
述したように偏光依存性がないクロスダイクロイックプ
リズム56を色分離・色合成手段として用いて、光源部
50から出射した白色光の色分解および色合成を行って
いるため、各色画像光を失なうことがなくなって、他の
反射型液晶ライトバルブへの前記各色光の再入射による
フレア、ゴーストの発生およびコントラストの低下が防
止され、鮮明な画像を得ることができるとともに、従来
のクロスダイクロイックプリズムを用いた投写型表示装
置と同様に、前記各反射型液晶ライトバルブ55R,5
5G,55Bから投写レンズ59までの各距離(バック
フォーカス長)を短かくすることができる。
【0087】図9は、本発明の投写型表示装置の第2の
実施例を示す側面図である。
【0088】この投写型表示装置は、クロスダイクロイ
ックプリズム56を90°立てて配置することにより、
偏光ビームスプリッタ58の作用面に対する直線偏光光
(P偏光光あるいはS偏光光)が、クロスダイクロイッ
クプリズム56の各ダイクロイックミラー面56A〜5
6Dに対しても同方向の偏光光となるようにした点が、
図7に示した投写型表示装置と異なる。
【0089】したがって、この投写型表示装置では、光
源部50から出射し、反射ミラー57および偏光ビーム
スプリッタ58を介してクロスダイクロイックプリズム
56へ入射する白色光は、クロスダイクロイックプリズ
ム56の各ダイクロイックミラー面56A〜56Dに対
してはS偏光光となっており、クロスダイクロイックプ
リズム56で赤,緑,青の各色光に色分解されたのち、
赤用,緑用,青用の反射型液晶ライトバルブ55R,5
5G,55Bにそれぞれ入射する。該各反射型液晶ライ
トバルブ55R,55G,55Bから出射する各色画像
光は、画像信号によってはP偏光成分を含むが、クロス
ダイクロイックプリズム56においては、該P偏光成分
も損失なく偏光ビームスプリッタ58に戻されることと
なるため、図7に示した投写型表示装置と同様な効果を
得ることができる。
【0090】以上説明した図7および図9に示した各投
写型表示装置では、クロスダイクロイックプリズム56
として、図2に示した構造のダイクロイックミラー面を
有するものを用いたが、図4に示した構造のダイクロイ
ックミラー面を有するものを用いても同様の効果が得ら
れる。
【0091】この場合、各ダイクロイックミラー面は1
/2波長板を一枚のみ有することになるが、クロスダイ
クロイックプリズムに入射する白色光は、色分離の際と
色合成の際に該1/2波長板を透過することになるので
、各反射型液晶ライトバルブで変調されて偏光ビームス
プリッタへ再入射するときの偏光成分は、図7および図
9に示した各投写型表示装置と同じになる。
【0092】本発明の投写型表示装置の他の実施例とし
ては、図10に示した構成の投写型表示装置において、
第1,第2のダイクロイックミラー面84,85の代わ
りに、図2または図4に示した構造の各ダイクロイック
ミラー面を用いたものが考えられ、また、第1,第2の
ダイクロイックミラー面84,85が形成された各ダイ
クロイックプリズムの代わりに、図6に示したダイクロ
イックミラーを2つ用いたものが考えられる。これらの
投写型表示装置においても、各ダイクロイックミラー面
の偏光依存性をなくすことができるため、光の使用効率
を向上させることができる。
【0093】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記すような効果を奏する。 (イ)本発明のダイクロイックミラーは、偏光依存性の
ないダイクロイックミラー面を有することにより、従来
透過して使用されなかったP偏光成分も反射させること
ができるため、光の使用効率を向上させることができる
【0094】 (ロ)第1および第2のダイクロイック光学多層膜は、
所定の可視光域の少なくとも一端側のエッジ波長域につ
いてS偏光光に対する反射特性が同等であるので、反射
分離された各色光の境界部分を明確にすることが可能と
なり、性能の高いフィルターを形成することができる。
【0095】 (ハ)第2の1/2波長板を加えて、該第2の1/2波
長板と第1の1/2波長板の高屈折率軸と低屈折率軸と
を逆方向にすることにより、第1および第2のダイクロ
イック光学多層膜を透過して出射する出射光成分は、ダ
イクロイックミラーに対する入射光と同方向の偏光面に
なるとともに、中心波長以外の周辺の波長域の光成分に
対しても正確に偏光面の回転(180°)が行なわれ、
該出射光成分をさらに反射分離する際の精度を向上させ
ることができる。
【0096】 (ニ)前記ダイクロイックミラー面を用いてクロスダイ
クロイックプリズムを形成し、該クロスダイクロイック
プリズムで色分離および色合成を行なうことにより、各
液晶デバイスと投写レンズとの間の各距離(バックフォ
ーカス長)が短縮され、該投写レンズの設計自由度が増
すとともに、投写型表示装置のコンパクト化が可能にな
る。
【0097】 (ホ)本発明の投写型表示装置は、上述のようなダイク
ロイックミラーを用いて色分離および色合成を行なうの
で、各色画像光を失なうことがなくなって、他の液晶デ
バイスへの各色光の再入射によるフレア,ゴーストの発
生およびコントラストの低下が防止され、鮮明な画像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイクロイックミラーの第1の実施例
を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した貼り合わせ面に設けられたダイク
ロイックミラー面の構造を示す図である。
【図3】反射特性を示す図であり、(a)は図2に示し
た第1のダイクロイック光学多層膜の反射特性を示す図
、(b)は図2に示した第2のダイクロイック光学多層
膜の反射特性を示す図である。
【図4】本発明のダイクロイックミラーの第2の実施例
に用いられているダイクロイックミラー面の構造を示す
図である。
【図5】本発明のダイクロイックミラーの第3の実施例
を示す概略構成図である。
【図6】本発明のダイクロイックミラーの第4の実施例
を示す概略構成図である。
【図7】本発明の投写型表示装置の第1の実施例を示す
平面図である。
【図8】図7に示した投写型表示装置の側面図である。
【図9】本発明の投写型表示装置の第2の実施例を示す
側面図である。
【図10】従来の投写型表示装置の一例を示す平面図で
ある。
【図11】図10に示した従来の投写型表示装置で用い
たダイクロイックミラー面の反射特性の一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1          第1の45°直角プリズム2 
         第2の45°直角プリズム3   
       貼り合わせ面 4,24,41    第1のダイクロイック光学多層
膜5,25,42    第1の1/2波長板6,26
,43    第2のダイクロイック光学多層膜7,2
7          第2の1/2波長板21   
     第1の平板 22        第2の平板 50        光源部 51,57  反射ミラー 52        光源、 53        熱線カットフィルタ54    
    コンデンサレンズ55R,55G,55B  
      反射型液晶ライトバルブ 56        クロスダイクロイックプリズム5
6A〜56D        ダイクロイックミラー面
58        偏光ビームスプリッタ59   
     投写レンズ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  所定の可視光域の少なくとも一端側の
    エッジ波長域についてのS偏光光に対する反射特性が同
    等な第1および第2のダイクロイック光学多層膜が、第
    1の1/2波長板を挟んでそれぞれ形成されたダイクロ
    イックミラー面を有することを特徴とするダイクロイッ
    クミラー。
  2. 【請求項2】  第1のダイクロイック光学多層膜また
    は第2のダイクロイック光学多層膜の第1の1/2波長
    板と反対側の面に、第2の1/2波長板が貼り合わされ
    ていることを特徴とする請求項1記載のダイクロイック
    ミラー。
  3. 【請求項3】  第1および第2の1/2波長板は、互
    いに高屈折率軸と低屈折率軸が逆方向であることを特徴
    とする請求項2記載のダイクロイックミラー。
  4. 【請求項4】  ダイクロイックミラー面が、2つの4
    5°直角プリズムの貼り合わせ面に設けられていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか1項記載
    のダイクロイックミラー。
  5. 【請求項5】  ダイクロイックミラー面が、4つの4
    5°直角プリズムを、それらの90°の頂点を中心にし
    て貼り合わせた各貼り合わせ面にそれぞれ設けられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか1
    項記載のダイクロイックミラー。
  6. 【請求項6】  ダイクロイックミラー面の少なくとも
    一方の面に、透明な平板が貼り合わされていることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3いずれか1項記載のダ
    イクロイックミラー。
  7. 【請求項7】  白色光を出射する光源と、赤,緑,青
    の各色光の偏光面を画像信号の赤,緑,青色成分に応じ
    て回転させて、該各色光を各色画像光にそれぞれ変換す
    る各反射型液晶デバイスと、前記白色光を前記各色光に
    分離して、該各色光を前記各反射型液晶デバイスにそれ
    ぞれ入射させるとともに、前記各色画像光を合成する色
    分離・色合成手段とを具備する投写型表示装置において
    、前記色分離・色合成手段が、請求項1ないし請求項6
    いずれか1項記載のダイクロイックミラーからなること
    を特徴とする投写型表示装置。
JP3045424A 1990-07-26 1991-02-19 ダイクロイックミラーおよび該ミラーを用いた投写型表示装置 Pending JPH04212102A (ja)

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