JP2002544556A - 変調カラー画像を形成するための光学システム - Google Patents

変調カラー画像を形成するための光学システム

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JP2002544556A JP2000618759A JP2000618759A JP2002544556A JP 2002544556 A JP2002544556 A JP 2002544556A JP 2000618759 A JP2000618759 A JP 2000618759A JP 2000618759 A JP2000618759 A JP 2000618759A JP 2002544556 A JP2002544556 A JP 2002544556A
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Abstract

(57)【要約】 光学システムであって、光源からの入射光の第一スペクトルを第一偏光状態に沿って変換し、かつ、当該光源からの当該入射光の第二スペクトルを第一偏光状態とは異なる第二偏光状態に沿って変換する入力リターダと、当該入力リターダと光学的に結合し、かつ、当該第一スペクトルを透過スペクトルとして透過する第一ビームスプリッタと当該第二スペクトルを反射スペクトルとして反射する第二ビームスプリッタとを含むビーム分割部と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成に関する。本発明は、特に、カラー画像を形成するための
色選択偏光素子を用いた光学システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
関連技術の光学投射システムは、透過型薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディ
スプレイ(LCD)パネルを用いている。入射光の軸に対して傾けられた多層蒸
着薄膜二色性ビームスプリッタが、物理的に別個の光路(path)を形成するために
用いられている。この各々の光路は、赤緑青(RGB)の加法原色帯域の一部の
スペクトルに相当する。各々の光路中にあるLCDは、ある特定の原色帯域の局
所的透過光のレベルを制御する。変調光または像(imagery)光は等方性コーティ
ングで再結合されて、フルカラー像が前方または近傍の投射スクリーンに投射さ
れる。
【0003】 透過方式において、ほとんどのLC電気光学モードに対して高いコントラスト
比が得られるように、LCDは交差する偏光子間に配置される。反射方式におい
て、光はLCDパネルに実質的に垂直に入射するが、同様の構成として、上に参
照により組み込んだ親出願に記載されているように、偏光ビームスプリッタ(P
BS)が直接にパネルの前面に位置するようにする。
【0004】 偏光ビームスプリッタの1つのタイプは、4個のポート(port)を有する傾斜薄
膜スタック(tilted thin-film stack)であって、光スペクトルをその偏光性に基
づいて反射したり透過したりする。PBSは理想的には、1つの軸に沿って偏光
した光スペクトルに対して広帯域反射素子として機能し、かつ、直交する軸に沿
って偏光した光スペクトルに対して透過素子として機能する。二色性ビームスプ
リッタは、理想的には光スペクトルをその光の周波数にのみ基づいて反射したり
透過したりする。
【0005】 フルカラー別光路型投射器には、複数の反射LCDパネルと、三個の色の光路
を作るための複数の二色性ビームスプリッタと、各々の反射LCDパネルのため
の偏光ビームスプリッタと、凸レンズの前で像を再結合するための更なる光学素
子と、を用いることもできる。これを実現するのは厄介であり、かつ、高価にな
ってしまう。
【0006】 代わりに、単一の偏光ビームスプリッタが、三個の色の光路を分離してかつ結
合するためのフィリップスプリズム(Philips prism)がその後に来るように、用
いられる。この構成において、この色分離・結合構造は事実上、前記偏光子と検
光子の間に配置される。三個の色の光路が同じPBSを共用することが、構成部
品点数の見地からの利点である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光が効率的にポートを出ていくように、フィリップスプリズム
が各々の色の光路に対する入力状態の偏光性を維持することが、高コントラスト
比のために求められる。この条件は、システムのf数(f-number)にわたってのコ
ントラスト比が平均で100:1であるように、そして、理想的には200:1
を超えるようにして、維持されなければならない。クリーンアップ偏光子(clean
-up polarizer)、およびいくつかの場合にあっては4分の1波長板のような更な
る偏光性光学素子と、がLCDパネルとプリズムとの間に、コントラスト比を向
上させるために用いられる。
【0008】 フィリップスプリズムにおいて、赤色と青色が最初に二色性コーティングによ
って反射され、その後にLCDに入射する前に内部全反射(total internally r
eflected;TIR)される。変調偏光光は、その後、同じ光路で戻っていく。こ
の二色コーティングのスペクトル特性は、入射角に強く依存し、色チャンネル間
の実質的なクロストーク(cross-talk;漏話)を生じさせる。クロストークの問
題の解決を助けるために、トゥルーシアンやトゥルーイエローなどの中間帯域の
光を実質的に遮る「ダブルノッチ」フィルター(“double notch” filter;D
NF)が挿入されることが多い。このDNFも多層コーティングであるが、垂直
入射近くで用いられるために、入射角に対しての変化はそれほど敏感でない。シ
ステムのf数にわたって平均したとしても、ノッチ(notch)における光の濃度は
小さい。
【0009】 したがって、関連技術による3パネル反射投射システムはPBSとDNFとフ
ィリップスプリズムとを用い、その各々は3個のプリズムから成り、そのうちの
二つは二色性鏡コーティングを有する。反射LCDパネルを用いた透過型システ
ムの動作性をあげるため、コントラスト比およびスループットの向上とともに、
複雑化をおさえてかつコストを低減する構成が必要とされている。
【0010】 関連技術においては、投射システム中で色の操作をするために、多層薄膜コー
ティングが用いられる。この技術は、投射の高効率かつ高出力操作の要求に適合
するものである。さらには、輝度を最大化するよう所望された急な遷移勾配(tra
nsition slope)を、色座標の基準を満たしつつ、実現することができる。しかし
ながら、傾斜等方コーティングは、特にf数の小さいシステムにあっては、偏光
性を低下させてしまう。LCDにおいては、暗状態の漏れを低くするために、偏
光性は正確に維持されていなければならない。さらには、二色性鏡は、実質的に
入射角によって変動する角度感度性半強度波長(angle sensitive half-power wa
velength)を有する。
【0011】 二色性鏡を用いて物理的に色の別個の光路を作るために、層は入射光の軸に対
して実質的に傾けられることが多い。これは偏倚角に対する小さな角度ずれによ
るスペクトル変動を著しく増加させる。最悪の場合、偏倚角が45°において、
波長(スペクトル)変動が角度変化に対して近似的に線形となる。
【0012】 基本的に、非垂直入射角によって薄膜スタックの各々の層の見掛け厚は減少し
、結果としてスペクトルが青方偏移する。ある偏倚角があれば、その入射平面内
に青方偏移と赤方偏移の両方が存在する。このような角度感度性は色操作システ
ム、特にLCD投射器のf数を制限してしまう。
【0013】 関連技術として反射型シリコンディスプレイパネルが非常に良く知られている
。反射型シリコンディスプレイパネルとして最もよく知られているのは、高充填
比または平充填比で、高可視反射率を有するように処理されたVLSIアクティ
ブマトリックスパネルである。あるいは、ポリシリコンパネルを反射型ディスプ
レイとして機能するように作ることもできる。VLSIパネルにおいては、シリ
コンチップと、典型的には酸化インジウムスズ(ITO)である透明伝導体で覆
われたカバーガラスと、の間に薄い液晶膜が挟まれている。この液晶はネマチッ
クとスメクチックのいずれの材料でも良く、これらの両方はこの分野の文書で十
分裏付けられるものである。液晶は非等方性媒体であって、その配向性を変える
ことにより電場に応答する。これが当該液晶を伝搬してくる光の偏光状態を変化
させる。
【0014】 図1(a)および図1(b)は、単一の偏光状態の光が入射している関連技術
の反射型ディスプレイ構成を表している。図1(a)に示されるように、光は第
1ポート12を通して偏光ビームスプリッタ(PBS)10に入ってから、反射
LCDパネル20へ向かって第2ポート14から反射して出る。このLCDパネ
ル20は光を反射し返して、第2ポート14とPBS10を通って、光が第3ポ
ート16から出る。図1bでは、光は第3ポート16を通じてPBS10に入り
、PBS10の中を通り、第2ポート14から出る。LCDパネル20は光を反
射し返して、第2ポート14を通って、光はPBS10で反射されて第1ポート
12から出る。
【0015】 反射光の偏光状態は、LCDパネル20の各々の画素におけるLC分子の電圧
依存分布によって局所的に変調される。この偏光化された像は検光子を用いて実
際のグレーシェイド(gray shade)画像に変換される。図1(a)および図1(b
)に示すような逆行反射型配置において、光はPBS10を用いて導入されかつ
検光される。このPBS10は事実上LCDパネル20を、交差する偏光子の間
に位置させることになり、光をシステムを通させて最終的に凸レンズに向かわせ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、関連技術の限界や欠点からくる1つまたはそれ以上の問題を実質的
に解決することを目的とする。
【0017】 本発明は、反射型LCDシステムのコントラスト比とスループットを向上する
と同時に、複雑化と高価格化を抑えることを他の目的とする。
【0018】 本発明は、コントラスト比を維持しながら、色操作システムのf数を小さくす
ることをさらなる他の目的とする。
【0019】 その全内容が引用によって本願に組み込まれている同一人所有の米国特許番号
5,751,384において、別個の色光路を作成し、かつ別個の色光路を結合
して単一の光路を形成するために、リターダスタック(retarder stack)を中性偏
光スプリッタ(neutral polarization splitter)と結合して用いることができる
ことが分かっている。この技術にはそれ固有の利点、特に角度感度性についての
利点がある。
【0020】 本発明は、光源からの入射光の第一スペクトルを第一偏光状態に沿って変換し
、かつ、当該光源からの当該入射光の第二スペクトルを第一偏光状態とは異なる
第二偏光状態に沿って変換する入力リターダと、当該入力リターダと光学的に結
合し、かつ、当該第一スペクトルを透過スペクトルとして透過する第一ビームス
プリッタと当該第二スペクトルを反射スペクトルとして反射する第二ビームスプ
リッタとを含むビーム分割部と、を有する光学システムによって全体的に若しく
は部分的に実現することができる。
【0021】 本発明は、光源からの入射光を、それぞれの色を物理的に異なる光路を通させ
ることによって、赤色、緑色および青色の色要素帯域(component color band)に
分割するシステム、によっても全体的に若しくは部分的に実現することができる
。これらの光路のうちの少なくとも2個は、積層リターデーションフィルム(sta
cked retardation film)および偏光ビームスプリッタ(PBS)により形成され
る。異なる光路を作ることにより、各々の色帯域を独立して処理することができ
る。本発明の好ましい実施の形態によれば、そのような処理光を、リターダスタ
ック(RS)およびPBSを再び用いて、単一の光路を形成するように結合する
ことができる。本発明は特に、シリコンディスプレイパネル(silicon display p
anel)に反射型液晶を用いた投射器に適している。
【0022】 本発明は、反射型ディスプレイパネルに基づいて、簡易な構造の別光路型投射
器を製造するために、色と偏光の操作を併せることによっても全体的に若しくは
部分的に実現することができる。リターダスタック(RS)要素は、偏光された
入力から直交に偏光した原色を形成する。この例示による実施の形態においては
、PBSの全4個のポート(port)を使い、当PBSは色スプリッタとして機能す
る。二色性ビームスプリッタを用いて減法混合原色帯域を含むポートをさらに分
割することができる。この反射型の1つの実施の形態において、全3光路は入力
PBSによって再結合されかつ検光される。フルカラー像は、PBSのここまで
で使用されていない第4のポートから出ることもできる。したがって、本発明に
よるフルカラー投射器は、1個または2個のリターダスタックとともに、1個の
PBSコーティングと1個の二色性色分割コーティングのみを必要とすることに
なる。
【0023】 本発明は、高コントラスト比を得るために、色光学系に関連する偏光操作を向
上することによっても全体的に若しくは部分的に実現することができる。二色性
スプリッタに関連して、本発明のリターダスタックにより提示される低い角度感
度性により、本発明の投射器は結果として高コントラスト比も有する。
【0024】 本発明は、最小のハードウェアで広い色域(color gamut)を提供することによ
っても、全体的に若しくは部分的に実現することができる。PBSからの光漏れ
を取り扱う出口リターダスタックを、帯域間ノッチフィルタ動作(inter-band no
tch filtering operation)を行うためにも用いることができることに気がついた
ことは、本発明の1つの側面である。補助ノッチフィルタはフィリップスプリズ
ムを使用する関連技術のシステムに使われることが多いが、これによってその必
要がなくなる。入力リターダスタックと出口リターダスタックを別個に用いて、
メタルハライドランプ(metal halide lamp)により発生するような間原色光(inte
r-primary light)をこの出口クリーンアップ偏光子(clean-up polarizer)により
減少または消去することができる。これにより別個のダブルノッチフィルタ(do
uble notch filter;DNF)の必要がなくなる。
【0025】 本発明はさらに、高い全スループットまたは明度を示す光学システム例えば反
射型LCD投射器を提供することによっても、全体的に若しくは部分的に実現す
ることができる。これは、無損失の高分子リターダフィルムの積層により色帯域
を操作し、このリターダフィルム間の反射率の整合を図り、かつ、高損失の偏光
子の数を最小化すること、によって実現される。それはさらに、間原色光を削除
するための補助フィルタの必要をなくすことによって達成される。
【0026】 発明のさらなる効果、目的および特徴は、その一部が後述の記載に示され、か
つその一部が発明の実施を試みることにより当業者には明らかとなり、また、発
明の実施から学ぶこともできる。本発明のこれら目的および効果は、添付した請
求の範囲に特に指摘されているように実現されかつ達成される。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図を参照することにより以下において詳細に説明する
。図中の同じ参照番号は、各図の同一または同様の構成要素を表している。「リ
ターダ」(retarder)、「リターダスタック」(retarder stack)、「スペクトル」
(spectrum)、「補色スペクトル」(complementary spectrum)、「空間変調器」(s
patial light modulator)、「ダブラー」(doubler)等の種々の素子や用語は原出
願において説明がされており、かつ・または、定義がされている。すなわち、こ
の記載中でのそのような用語は、これら原出願において述べられている意味と対
応するものとして使用されている。図2は、本発明の好ましい実施の形態による
、2個の偏光色光路を生み出すことができる偏光色分離器45を示す。偏光色分
離器45は、リターダスタック(RS)30と偏光ビーム分離器(PBS)40
とを有する。リターダスタック30の構成および動作の詳細は、上の引用により
組み込まれた原出願に明らかになっている。
【0028】 動作中、光源(不図示)からの偏光入射光がリターダスタック30に向けられ
る。入射光が偏光していない場合や、偏光入射光のコントラスト比を高めるため
に、オプションの偏光子50を用いることができる。このリターダスタック30
は、偏光入射光を受け入れて、ある原色の偏光性を1つの偏光状態S(λ)に変
換しかつその補色の偏光性を直交偏光状態(1−S(λ))に変換する。図2に
示す実施の形態においては、この補色がPBS40で反射されかつその原色がP
BS40を透過するように、このPBS40が配向される。
【0029】 図3は、本発明の1つの実施の形態による投射システム55を表す。この投射
システム55は、入出力リターダスタック60,80と、反射型空間変調器65
,75と、PBS70と、クリーンアップ偏光子90とを含む。本実施の形態に
おいては、これら反射型空間変調器65,75は液晶空間変調器である。しかし
ながら当業者に理解されるところにより、本実施の形態中および例示の目的で反
射型液晶空間変調器を示した後述の実施の形態中において、いかなる反射型空間
変調器を採用することができる。動作中、少なくとも部分的に偏光した入射光は
入力リターダスタック60を通って伝播して、この入力リターダスタック60が
、ある原色を1つの偏光状態にかつその補色を直交する偏光状態に沿うように偏
光する。
【0030】 リターダスタック60および80は、偏光ビームスプリッタと光学的に結合す
る。ここで用いられる「光学的に結合」という表現は、ある光学素子を通ってき
たまたは反射した光が直接的にまたは中間にある単数若しくは複数の光学素子を
通って次の光学系要素に入射するような、あらゆる構成を指している。リターダ
スタック60については、このスタックを透過した光が第1ポートを通ってPB
S70に入射して、色のうちの最初の1つが第2ポートを通ってPBS70で反
射される。本発明の偏光ビームスプリッタは、光を異なる偏光に分割することが
できるすべての光学素子、特に光を直交する偏光状態に分割することができかつ
それらを実質的に直交する出力光路に沿うよう方向付けることができるすべての
素子の中から選択される。
【0031】 原色スペクトルは第2ポートを通ってLCD65で変調されて反射され、PB
S70に入り、第3ポートから出力される。補色スペクトルは、PBS70を第
4ポートを通って透過され、LCD75で変調されてPBS70へ向かって反射
され返す。PBS70は補色スペクトルを反射して、その補色スペクトルが原色
スペクトルと共に第3ポートから出射する。原色スペクトルと補色スペクトルの
両方を同一の偏光状態に沿ってコード化する出力リターダスタック80中を、光
が伝搬する。その後、コントラスト比を向上させかつ出力前にクロストーク光を
遮断するために、クリーンアップ偏光子90は光を偏光する。
【0032】 図3は、出力リターダスタック80を出口ポートに置くことでPBS漏れを最
小化することができることを示している。これにより所望の光が単一の偏光状態
に復元されて、クリーンアップ偏光子90がすべてのクロストーク光を遮断する
ようになる。
【0033】 図4は、本発明のさらに他の好ましい実施の形態による光学システム100を
表す。このシステム100は、第1ビームスプリッタ110と、色分離器120
と、第1、第2および第3反射型変調器130,140,150と、第1および
第2リターダスタック160,170と、第1および第2のクリーンアップ偏光
子190,195と、偏光変換列(polarization conversion array)185と、
第1および第2光学レンズ180,182と、光源175とを含む。独立したレ
ンズ108および182が図4に概略的に描かれているが、これらのレンズは単
に、当業界で知られているような単数若しくは複数の光学要素を含むような、焦
点合わせ(focusing)、平行化(collimating)、投射(projection)の光学系を表し
ているものと理解される。一般的に、焦点合わせと投射を行うことができるいか
なる光学システムも素子180および182として使用することができる。この
実施の形態において、ビームスプリッタ110は光をその偏光性に基づいて透過
または反射をするPBSであり、さらに、色分離器120は典型的には光をその
波長に基づいて透過または反射をする二色性ビームスプリッタである。さらには
この実施の形態中の第1、第2および第3の反射型空間変調器130,140,
150は液晶変調器から選ばれ、シリコン上のネマチックやシリコン上のFLC
などが可能である。光源75は、白熱灯、レーザ、発光ダイオード(LED)、
超高圧メタルハライドランプ(UHP)、超高圧水銀灯、フュージョンランプ(f
usion lamp)や、その他の光源である。
【0034】 図4において、光源175からの光は平行化(collimated)されて、第1クリー
ンアップ偏光子190による偏光の前に、偏光変換列185で偏光変換すること
もできる。第1リターダスタック160は第1の原色を1つの偏光状態に沿って
コード化し、かつ、その補色を直交偏光状態に沿ってコード化する。この実施の
形態において、ビームスプリッタ110によってこの補色は反射され、その原色
は透過される。色分離器120は、この反射された補色を第2と第3の原色に分
離し、この分離された第2と第3の原色が第1と第2の反射型変調器130,1
40によって空間的に変調される。第1の原色は第3の反射型変調器150によ
って空間的に変調される。第1、第2および第3の原色は、各々の反射型変調器
130,140,150から供給される画像情報にしたがって、光の偏光により
空間的に変調される。
【0035】 この分離された光はその後に再結合される。空間変調された第2の原色光は色
分離器120とビームスプリッタ110をそれぞれ透過する。空間変調された第
3の原色光は色分離器120により反射されて、第1ビームスプリッタ110を
透過する。空間変調された第1の原色光は第1ビームスプリッタ110により反
射される。第2および第3の原色光は空間変調補色を作るように再結合されて、
空間変調された第1の原色とともに第2リターダスタック170を透過する。こ
の第2リターダスタック170は、S偏光された第1の原色をP偏光光へと回転
するとともに、補色のP偏光スペクトルには影響を与えずにおく。それによって
第1の原色スペクトルと補色スペクトルは第2クリーンアップ偏光子195を通
り抜ける変調白色光となるように統合されて、それから光学投射レンズ182を
通って出力される。変調白色光の各々の原色は、このシステム100を通じて等
しい光路長を有する。
【0036】 図5は、本発明のさらに他の好ましい実施の形態による、他の3パネル反射型
ディスプレイシステムを含む光学システムを表す。図6は偏光を簡単にたどれる
ように、図5の3パネル反射型ディスプレイシステムの、非動作状態(off-state
)での等価展開配置を表す。これらすべての図面中において、同じ構成要素は同
じ参照番号によって同定されるものと理解すべきものである。従って、簡潔にす
るためにここにおいては繰り返し説明を省く。
【0037】 図5において、光源からの入射白色光は効率を高めるために偏光変換列(不図
示)を用いて直線偏光させてもよく、クリーンアップ偏光子(不図示)によって
偏光させてもよい。第1リターダスタック160は、ここでは入力緑色/マゼン
タ(IGM)スタックであって、青色と赤色との光と直交偏光された緑色光とと
もに入射白色光を通過させる。この実施の形態においては、緑色光はP偏光され
てIGMを出射し、かつ、逆スペクトル又は補色マゼンタ光はS偏光される。本
実施例ではビームスプリッタ110はPBSなので、緑色光のみを透過して、マ
ゼンタ光を反射する。
【0038】 図6に示す非動作(暗)状態においては、光は偏光状態(SOP)を変化させ
ないで反射型変調器130,140,150から、以下のようにして、反射され
る。これら反射型変調器は、本実施例ではそれぞれ赤色、青色および緑色LCD
である。赤色と青色光は色分離器で分割される。この色分離器は、本実施例では
二色性スプリッタである。青色BおよびトュルーシアンCは第2反射型変調器(
青色LCD)140へ反射されていき、かつ、トュルーイエローYおよび赤色R
は第1反射型変調器(赤色LCD)130へ透過されていく。反射光はSOPを
変化させないで帰還し、色分離器120で再結合する。ビームスプリッタ110
に戻る光はS偏光を維持しており、それゆえビームスプリッタ110で効率的に
反射される。これにより、すべての光が入力ポートから出射して、この段階の近
似でコントラスト比は非常に高い。
【0039】 実際には、第1ビームスプリッタ110は有限の偏光効率を有する。多くの場
合、SポートへのP偏光光の漏れは、PポートへのS偏光光の漏れよりも垂直入
射において10倍大きい。
【0040】 第一ビームスプリッタ110により反射される重要な緑色光(ε=2〜4%
)と、第1ビームスプリッタ110により透過される逆スペクトルからのささい
な光と、がある。実際、入射角が±12°くらい小さいf数(f-number)では、ε =40%にもなる。それで、典型的な投映(projection)f数にわたってコント
ラスト比を保つためには、クリーンアップ偏光子195が要求される。
【0041】 図7は、図5のシステムが暗(非動作)状態にあるときの、εがεに対し
て無視できるという仮定のもとでのシステムを通しての光漏れを表している。非
動作状態において、第一ビームスプリッタ110を(1−ε)で透過された緑
色光は、第3反射型変調器150によりSOPを変化させないで反射される。こ
れが第1ビームスプリッタで検光されて、ε(1−ε)が出力ポートへ漏れ
る。第1ビームスプリッタ110で反射されるεの緑色入射光は、色分離器(
二色性スプリッタ)によって分割されて、第1および第2反射型変調器130,
140によってSOPを変化させないで返還される。
【0042】 第1ビームスプリッタ(PBS)110で反射された緑色反射光は、その後に
二色性スプリッタにより結合されてPBS110に戻る。このP偏光光は、PB
S110によってε(1−ε)の漏れで透過され、システムの他の部分から
の漏れと結合する。システムの可干渉性(coherence)の欠如のために、これら構
成部分は本質的に強度ベース(on a power basis)で結合する。逆スペクトル(補
色)から成る光はPBS110で効率的に反射され、システムのコントラスト比
には比較的小さな貢献しかしないと仮定される。
【0043】 この好適な実施の形態における実施例によれば、コンスタント比を高く保つた
めに、入力偏光子と交差するクリーンアップ偏光子195に加えて、ここでは出
力緑色/マゼンタ(OGM)スタックである第2リターダスタック170が出口
ポートに配置されている。この第2リターダスタック170は、PBS110に
よって透過されたP偏光光を、青色と赤色には影響を与えずに、S偏光光に変換
する。緑色の漏れは、その後にクリーンアップ偏光子195によって遮断される
【0044】 図8は、図5の3パネル反射型ディスプレイシステムの等価展開配置で、反射
型ディスプレイシステムが白色(動作)状態(white (on) state)にあることを表
す。図8の光の伝搬は、第1、第2および第3反射型変調器130,140,1
50が光を入射光のSOPと直交するように変調しかつ偏光するので、図6の光
の伝搬とは異なっている。第1反射型変調器130によって反射されたスペクト
ルは、この好適な実施の形態における実施例では二色性ビームスプリッタである
色分離器120を透過してから、第2反射型変調器140によって反射されたス
ペクトルと結合される。この結合されたスペクトルは、第1の原色の補色であっ
て、第1ビームスプリッタ110と、第2リターダスタック170と、第2クリ
ーンアップ偏光子195とを透過する。第3反射変調器150によって反射され
たスペクトルは、第1ビームスプリッタ110によって反射されて、補色結合ス
ペクトルと結合される。この原色のスペクトルは、その後第2リターダスタック
によってそのSOPを補色光のSOPと整合するように偏光されて、システムか
ら出射する。
【0045】 この好適な実施の形態の実施例においては、R,Y色の光は赤色LCD(第1
反射型ディスプレイ130)によって変調されるとともに、B,C色の光は青色
LCD(第2反射型ディスプレイ140)によって変調される。この実施例にお
いて、全4色はP偏光回帰光路内で第1ビームスプリッタ110に入る。この第
1ビームスプリッタ110は、すべてのS偏光緑色光を反射するとともに、すべ
てのP偏光(BCYR)光を透過する。
【0046】 この好適な実施の形態の実施例においては、第2リターダスタック170(O
GM)は、第1リターダスタック160(IGM)とはその設計が異なっている
。このOGMは、CおよびYの帯域の強度の実質的部分を90°回転するように
、IGMよりも広いマゼンタノッチを有している。それで、OGMはコントラス
ト比を最大化するためと、色域(color gamut)を向上するためにCおよびY帯域
部分を捨てるためとの、緑色光のSOPを復調するという二重の機能を有してい
る。
【0047】 この好適な実施の形態の実施例においては、緑色光は、第1ビームスプリッタ
110と第3反射型変調器150との間の光路にある傾斜等方コーティング(til
ted isotropic coating)を透過しない。これは緑色光のコントラスト比を最大化
し、この緑色光はシステムのコントラスト比の程度に最も大きく影響を与えるも
のである。関連技術のフィリップスプリズムの一連の光路においては、緑色光は
4個の傾斜等方スタックを効率的に透過する。フィリップスプリズムでは、その
結果として偏光性の再現性、特に積層の法線(stack normal)方向(S回転)を含
む平面にない光線に対して、損失が生じる。
【0048】 この好適な実施の形態の実施例においては、第1ビームスプリッタ110から
反射した光は、ここでは望ましくは緑色の半強度点(half-power point)を有する
ように設計された二色性スプリッタ(鏡)である色分離器120に、入射する。
素子120は青色光と赤色光とを分離したり結合したりする。このポートから緑
色光を除いてあることで、色分離器120に要求される性能が緩和されるが、遷
移帯域(transition band)中に光が存在しないので、遷移帯域特性は確立(establ
ish)されない。このようにスペクトル遷移の程度は小さいので、第1と第2反射
変調器130,140(赤色および青色LCD)の間のクロストークは比較的小
さく、それゆえ色動作性(color performance)の損失は比較的小さい。第1およ
び第2反射型変調器130,140からの偏光変調光は、素子120で再結合さ
れて、その後にビームスプリッタ110によって検光される。
【0049】 この色分離器は典型的には、1つの原色帯域のすべてを実質的に反射しかつそ
の補色帯域のすべてを実質的に透過する色選択鏡として機能する二色性スプリッ
タである。急勾配(steep)の場合が多いが、透過されるのと反射されるのと両方
のスペクトル要素部分をもつ有限の遷移帯域がある。この鏡は入射光の軸に対し
て傾斜しているため、この二色性スプリッタは線形固有状態(linear Eigenstate
)を有するものと考えることができる。この特性は、入射平面に平行および垂直
の偏光性をもつ透過/反射場(transmitted/reflected fields)を調べることによ
って求めることができる。両方の固有状態に沿った偏光性の投光は、このような
共線形伝搬場(collinearly propagating fields)の位相差(リターデーション)
を生じさせ、結果的にSOPに影響を与える。二色性鏡は典型的には、重なり合
わない(non-overlapping)SおよびP偏光の遷移帯域を有する。この分離は、中
央波長、特定のスタックの設計および入射角に依存する。この遷移帯域から離れ
ると、巣実質的にすべての光が反射若しくは透過されるが、この構成は偏光性の
程度には影響を与えない。二つの透過スペクトルを分離する帯域中では、この構
成は偏光ビームスプリッタのように作用する。
【0050】 動作状態中に、LCDは光を90°回転するが、二色性スプリッタがS偏光を
反射してP偏光を透過するような波長の光は、二色スプリッタの第4ポートで拒
絶される。これは、色座標を原則として向上するすることができるノッチ(notch
)を生じさせる。しかしながら、この帯域がシステムのf数以内の角度で原色帯
域に侵食している場合には、実質的な透過損失が結果として生じてしまう。
【0051】 本発明の好適な実施の形態によれば、SとPの結合スペクトルに対する遷移帯
域幅を最小化するため、二色性スプリッタは実質的にゼロ偏光特性(zero polari
zing properties)(半強度点で10−15nmの分離)を有し、それによって最
小のf数での青色および赤色光のスループットを最大化する。前述のように、本
実施例では、第1リターダスタック160(IGM)は緑色を1つの偏光状態に
かつマゼンタを直交偏光状態に沿ってコード化する。それから、偏光ビームスプ
リッタとしての第1ビームスプリッタ110は緑色光を透過するとともにマゼン
タを反射して、それで第2(二色性)スプリッタ120に含まれるポートから緑
色スペクトル部を削除する。図5の好適な実施の形態の遷移帯域を表す図9に示
したように、この二色性スプリッタ遷移帯域は、角度感応性が各々の出力のクロ
ミナンス(chrominance)に影響を与えないように緑色内に位置する。青色(また
は赤色)の反射率および赤色(または青色)の透過率をシステムの全f数にわた
って高く保つように、好適な二色性スプリッタはこの帯域の実質的に中心に位置
する半強度点を有する。
【0052】 付加的なフィルタがないので、図9に示したように、第1および第2リターダ
スタック160,170の遷移帯域内に入っている光は、第1ビームスプリッタ
110の2個のポート間で共有される。IGMとOGMスタック設計は独立して
なされるので、これらの相互作用によって、所望の色動作性を生じさせることが
できる。本発明の好適な実施例によれば、578nmのように強力な光源発光で
生じた光の偏光性は、システムのコントラスト比を最大化するように制御される
。この相互作用は、同一のスタックが入力と出口の両方のポートに用いられてい
る以下の実施例において説明される。リターダスタックの半強度点、たとえば黄
色帯域中のある波長において、強度は第1PBSビームスプリッタ100によっ
て理想的には等分に分割される。このスタックによって発生するSOPは45°
の直線偏光であるが、PBS固有偏光性(eigenpolarizations)に沿って等しい投
影(projection)を有するいずれのSOPでも可能である。図10に示したように
、P偏光光は緑色とマゼンタの両方のポートからPBS110の出力ポート内に
漏れ入る。この場合は、第2リターダスタック170は漏光を非最適(non-optim
um)な45°に回転する。それによって、漏光の実質半分がクリーンアップ偏光
子を通り抜ける。コントラストは、この波長で約10:1まで急激に低下する。
【0053】 この限界を克服するため、第1PBSビームスプリッタ(110)中を漏れた
非動作状態の光のSOPを好適に処理する第1および第2リターダスタックを製
作することにより、コントラスト比が最大化される。コントラストを大きくする
ための1つの方策は、フィルムを付加して遷移勾配(transition slope)を立ち上
げ、強力な光源発光から遷移帯域を遠ざけることである。好適な方策は、第1リ
ターダスタック160(IGM)をその遷移帯域が第2リターダスタック160
(OGM)遷移帯域と重なり合わないように作成することである。S偏光光はコ
ンスタント比を維持するので、スペクトルはスタック170(OGM)によって
P偏光漏れが一般的に例えば約90°回転するという範囲まで分離される。好適
な実施の形態においては、第1および第2リターダスタック160,170は重
なりゼロ(zero-overlap)である。
【0054】 好適な実施の形態によるフルカラー3光路投射器の実施例で、コントラスト比
と色増強(color enhancement)の両方を説明する。第1および第2リターダスタ
ックの配向を、両スタックにz方向引き伸ばし(Nz=0.5)ポリカーボナイ
ト(polycarbonate)フィルムを用いたものについて、表1に示した。両スタック
の配向は、同じ波長について対称であり、それゆえ、シアンおよびイエローのノ
ッチ特性は基本的に同一である。リターデーション(retardation)は、545n
mで1.5波長であり、好ましくは535nmである。赤色は最適から若干ずれ
ているものの、スタック間の相互作用は波長に対して不変であって、この実施例
は本実施の形態を表すものである。
【0055】
【表1】 545nmで1.5波長をもたらす第1リターダスタック160(IGM)と第
2リターダスタック170(OGM)の配向
【0056】 好適な実施の形態の本実施例は、第1クリーンアップ偏光子190としての染
色S配向偏光子の前に、光源175としての水晶ハロゲン灯を含む。出力は、光
学的スペクトル検光子(不図示)を用いて計測した。この実例は、フリースタン
ド(free-standing)反射防止(AR)コーティングされた要素を用いて組み立て
られた。第1および第2リターダスタック160,170は、広域帯域反射防止
コーティング窓部の間に接合されるとともに第1ビームスプリッタ110の入出
力ポートに貼り付けられる圧力感応接着剤を有する。第2ビームスプリッタ12
0としての赤/青二色性鏡板は、S偏光光を受け入れるように、第1ビームスプ
リッタ100のPBSコーティングに平行に配置される。反射型変調器130,
140,150は、500nm(青色)、560nm(緑色)、644nm(赤
色)における1/4波長リターデーションとなるようアルミ鏡にリターデーショ
ン薄板をかぶせることによって作成された。反射防止コーティングガラス窓部は
リターデーションフィルム全体にわたっており、率整合(index match)をはかっ
ている。反射型変調器130,140,150は、光学システム100の適切な
出力ポートに取り付けられた。第2クリーンアップ偏光子195を出射する再結
合光は、光学スペクトル偏光子の入力と結合する。透過スペクトルは、各々のポ
ートのパネルを物理的に回転し、かつ出力を記録することにより、発生させられ
た。最大の透過は約45°配向で生じ、最小の透過は0°配向で生じて、前者を
後者で正規化することによってコントラスト比のデータひと組を得た。各々の帯
域の正確な絶対透過率が、3個の場が検知素子へ同時的に結合していく許容誤差
のために、動作状態データからは抽出できないことは、当業者であれば直ちに理
解される。図11、図12、図13および図14は、光学スペクトル検光子によ
って計測した本発明の好適な実施の形態による反射光学性の計測出力を示してい
る。計測結果は明らかにイエローとシアン中のノッチを現している。軸上コンス
タント比は、可視スペクトルにわたって高く、例えば約500:1よりも大きい
【0057】 軸上の色域は、SMPTE基準で要求される水準をはるかに上回っており、こ
の好適な実施の形態は色域とシステム輝度を結合している。さらにより高い輝度
でさえ、色座標を犠牲にすることによって、得ることが可能である。輝度を高く
する好適な方策のひとつは、間原色光の非動作状態での漏れを増加させることを
防止しつつ第1および第2リターダスタック160,170がより大きな遷移帯
域の重なりとなるように設計することによって、第1および第2リターダスタッ
ク160,170の遷移勾配を大きくするか、または、ノッチ濃度を減らすこと
である。
【0058】 輝度を高くする他の好適な方策は、第1と第2のリターダスタック160,1
70に対して異なるリターデーション値を用いることである。この設計は同じ波
長に対して対称ではないので、シアンとイエローの中に異なるノッチ濃度を得る
ことができる。ある場合には、シアンノッチを完全に避けること、例えば578
nmの光を80%−90%遮断することにより、適切な色座標を得ることができ
る。ノッチの濃度はデューティ比(duty ratio)の相違によって決定され、ここで
は、第1と第2リターダスタック160,170の間の緑色ノッチの相対幅と遷
移勾配によって測られる。この実施例では、両スタックは隣接して積層された1
4層の膜を含み、光源175の緑色線(545nm)とイエロー線(578nm
)とを区別する遷移勾配を与えている。よってこの方策は、各々のノッチを高い
程度でブロックするものとなる。
【0059】 図11および図12に示されているように、第1リターダスタック160の緑
色出力の最初の極小は、第2リターダスタック170のマゼンタ出力の最初の極
小と一致し、したがって、マゼンタノッチの高濃な遮断がもたらされる。第2リ
ターダスタック170のマゼンタ出力は、491nmと619nmで85%の透
過率である。
【0060】 本発明の好適な実施の形態は、色光路を形成したり結合したりするのにリター
ダスタック(RS)技術を用いることで角度感応性を低減するという利点をも持
っている。二色性鏡、コレステリックフィルムやホログラフィックフィルムなど
のような、関連技術の色スプリッタは物理的に2個の光路を形成し、遷移帯域特
性を決定している。RS160,170は色を偏光によってコード化しおり、そ
れによって遷移帯域特性を決定することができるが、RS160,170は共線
形伝搬場要素を物理的に分離しない。それで、光はスタックに実質的に垂直に入
射し、それによって角度感応性が最小化される。したがって、各々のフィルムの
光学軸が面内に沿っている場合には、垂直入射からの小さな逸れに対するリター
ダンス変動は角度について2次である。色光路を形成するために用いられている
第1(PBS)コーティングが実質的に傾けられているとしても(典型的には偏
倚角が45°)、この好適な実施の形態はシステムのf数にわたってニュートラ
ル(neutral)な偏光効率を提供する。二つの機能を分けることで、角度感応性が
非常に減少する。
【0061】 さらなる角度感応性の減少は、この好適な実施の形態において、特殊化された
リターデーションフィルムを用いることによって実現される。実質的に小さな角
度非感応性のリターデーションは、複合(compound)リターダ若しくは2軸性単一
リターダのいずれかを用いることにより実現することができる。例えば、2軸性
リターデーションフィルムは、高分子基板を面方向にとフィルム法線方向に沿っ
た両方に引き伸ばすことによって作成することができる。フィルム法線方向に沿
ったリターデーションが面方向リターデーションの実質的に半分であるときには
、入射角に対する波長変動は実質的にささいなものになる。
【0062】 非垂直の小さな逸れに対して、最大リターデーション変動は角度について4次
である。このようなフィルムは、半強度点のスペクトル変動をささいなものにし
てしまう。表2は、平行偏光子間の第2リターダスタックだけについての計測デ
ータを示している。支配的なスペクトルが、半頂角15°に対して最大変動0.
5nmで赤方に変動することを結果は示している。個のような構成においては、
第1ビームスプリッタ110(PBS)は色分離能力の限界となる要因を代表す
る。
【0063】
【表2】 545nmにおけるリターダンスが1.5波長の14層の第2リターダスタック
170の角度に対する半強度点のスペクトル変動;4個の方位角が与えられてい
【0064】 コントラスト比の非軸上の計測は、図18の構成で第2ビームスプリッタ12
0(二色性鏡)を取り除いたものを用いて、緑色光に対して行われた。準平行な
(qusi-collimated)白色光は25nmFWHMで550nmの透過帯域(bandpass
)を用いてフィルタされた。光学強度計を用いて、P回転(PBSコーティング
法線を含む平面内)およびS回転に対する角度の関数として強度が記録された。
緑色パネルの配向が45°で計測された強度によって正規化することによって、
パネルの配向が0°の強度までコントラスト比を求めた。表3に与えられた結果
は、コントラスト比が入射角に対して落ちていきながらも、妥当なf数にわたっ
て高くありつづけており、視覚円錐(viewing cone)は極めて等方的である。
【0065】
【表3】 入出力リターダスタックを用いた緑色光のコントラスト比
【0066】 比較の目的のため、同一条件下でフィリップスプリズムが計測された。同一の
手続きを行い、緑色スペクトルのコントラスト比が配向の関数として計測された
。P回転の結果は許容できるコントラスト比であったものの、表4に示すように
、S回転のコントラスト比は非常に劣化したものであった。
【0067】
【表4】 フィリップスプリズムを用いた緑色光のコントラスト比
【0068】 図15は、本発明の他の好適な実施の形態による3パネル反射型光学システム
を表す。この好適な実施の形態は、図4に関連する上述の特徴を含んでおり、さ
らに、光が反射型光学システムを通り抜けるときに光の強度を大きくするための
第1および第2ダブラー(doubler)115,125も含む。第1および第2のダ
ブラーは好ましくはインバータであって、強誘電性(ferroelectric)液晶ディス
プレイのために光の強度を増大する。
【0069】 図15に示したように、光源175からの白色光は、第1クリーンアップ偏光
子190によって偏光されて、第1リーダスタック160によって第1の原色が
一つの偏光状態にかつその補色が直交偏光状態に沿うようにコード化される。第
1の原色は、第1ビームスプリッタ110を透過し、分離された光路を平衡させ
るために使用される部分を経由する。第1の原色は第1光ダブラー115を透過
した、第3反射型変調器150によって空間的に変調されて、第1光ダブラー1
15を透過され戻る。次に、第1の原色は第1ビームスプリッタ110によって
反射されて、第2リターダスタック170、第2クリーンアップ偏光子195、
および必要があれば第2凸レンズ系182を通ってシステムを出射する。
【0070】 第1の原色の補色は、第1ビームスプリッタ110で反射されて、第2光ダブ
ラー125を通過した後に第2と第3の原色に分割される。第2の原色は、色分
離器120によって反射された後、第2反射型変調器140によって空間的に変
調されて、第2光ダブラー125を透過するために色分離器120によって再び
反射される。第3の原色は、色分離器120を透過し、第1反射型変調器130
によって空間的に変調されて、色分離器120を再び透過する。第2と第3の原
色は結合されて、第2光ダブラー125と、システム100を第2リターダスタ
ック170を通って出射するために第1ビームスプリッタ110とを透過する。
第2リターダスタック170は、同じ偏光状態を有する結合された補色と第1の
原色とを、第2クリーンアップ偏光子195と第二凸レンズ系182を通じて、
透過させる。
【0071】 コントラスト比を向上するために、図4の実施の形態の中間リターダスタック
がビームスプリッタ110と色分離器120の間に位置していてもよい。
【0072】 図16は、本発明のさらに他の好適な実施の形態による光学システム200を
表し、第1、第2、第3および第4偏光ビームスプリッタ205,210,21
5,220と、第1、第2、第3および第4リターダスタック260,265,
270,275を含んでいる。この実施例において、以下、第1、第2および第
3の原色はそれぞれ青色、赤色および青色とする。これらの色は例示のためのも
のであって、当業者に容易に理解されるところによりこれらの色の順序は所望の
ものに変えることができる。
【0073】 光源175からの白色光は、第1リターダスタック260によって、青色光が
一つの偏光状態に沿いその補色のイエロー光が直交偏光状態に沿うように偏光さ
れる。第1偏光ビームスプリッタ(PBS)520は青色を透過させ、かつ、イ
エローを反射する。第2リターダスタック265は、赤色/シアンまたは緑色/
マゼンタのリターダスタックであって、赤色を一つの偏光状態にかつ緑色をその
直交偏光状態にコード化する。第1および第2反射型変調器130,140はそ
れぞれ赤色光と緑色光を変調する。その後、第2PBS210は赤色光を透過さ
せかつ緑色光を反射する。第3リターダスタック270は、赤色および緑色光を
第3PBS215によって第4リターダスタック275を通過する一つの偏光状
態へと再結合される。第4PBS220は、第1PBS215からの青色光を第
3反射型変調器150へと透過し、この第3変調器は青色光を変調して第4PB
S220へと反射し返す。第4PBS220は青色光を第3PBS215へ反射
し、第3PBSが青色光を第4リターダスタック275へ反射する。第4リター
ダスタック270は、すべての三原色、赤色、緑色および青色を同じ偏光状態へ
と回転して、その結合スペクトルを出力する。
【0074】 本発明の好適な実施例による色分離および結合構造ならびに方法は、リターダ
スタックと中性偏光スプリッタを用いて別個の色光路を形成するものである。こ
れは反射型別光路投映器に用いられ、特にシリコンディスプレイ上の反射型液晶
に適用される。リターダスタック(RS)技術は、偏光によって色の分離を行う
ために用いられる。直交する偏光状態から物理的に別の光路を形成する構造と結
びついて、色分割が実現される。リターダスタックは、平坦な透過帯域(passban
d)および阻止帯域(stopband)特徴と、狭い遷移帯域幅と、低い色クロストークと
を発生する。関連技術の二色性ビームスプリッタとは違い、RS技術は偏光性に
基づいている。これは色と偏光の両方の処理をここに記載したように簡便な構成
にまとめた投映器で行うことを可能にする。
【0075】 以上の実施の形態は、単に説明のためのものであって、本発明の限定を構成す
るものではない。本発明の教示は、他の型の装置にも容易に適用することができ
る。本発明の記載は説明することを意図としており、特許請求の範囲を限定する
ものではない。幾多の置換、改良、変形、は当業者にとって明らかである。例え
ば、第2ビームスプリッタが第1ビームスプリッタ100で反射された光に作用
するか、第1ビームスプリッタを透過した光に作用するか、のいずれでもよいこ
とは当業者には容易に理解される。特許請求の範囲において、機能手段節(means
-plus-function clause)は言及された機能を実行する個々に記載された構造と、
構造的均等物のみならず、均等の構造物をも含むことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
本発明を、以下の図を参照することにより詳細に説明する。図において同じ参
照番号は、同じ構成要素を指している。
【図1】 図1(a)および図1(b)は、関連技術の反射型ディスプレイの構成を表し、
ここで単一偏光の光は第1ポートを通って導入され、かつ第2ポートを通って反
射型LCDパネルへ向かって透過されることを示す。
【図2】 図2は、本発明の好ましい実施の形態による、リターダスタックおよびPBS
偏光色スプリッタを示す。
【図3】 図3は、本発明の他の好ましい実施の形態による、光学システムを表す。
【図4】 図4は、本発明のさらに他の好ましい実施の形態による、3パネル反射型ディ
スプレイシステムを含む光学システムを表す。
【図5】 図5は、本発明のさらに他の好ましい実施の形態による、他の3パネル反射型
ディスプレイシステムを含む光学システムを表す。
【図6】 図6は、図5の3パネル反射型ディスプレイシステムの等価展開配置で、反射
型ディスプレイシステムが非動作状態(off-state)にあることを表す。
【図7】 図7は、図5の3パネル反射型ディスプレイシステムの他の等価展開配置で、
反射型ディスプレイシステムが非動作状態(off-state)にあることを表す。
【図8】 図8は、図5の3パネル反射型ディスプレイシステムの等価展開配置で、反射
型ディスプレイシステムが動作状態(on-state)にあることを表す。
【図9】 図9は、図5の反射型ディスプレイシステムに対する遷移帯域(transition ba
nd)を表す。
【図10】 図10は、図5の反射型ディスプレイシステムが非動作状態にある場合の、当
該反射型ディスプレイシステムを通る光漏れを示す。
【図11】 図11は、図5の反射型ディスプレイシステムの測定出力を示す。
【図12】 図12は、図5の反射型ディスプレイシステムの測定出力を示す。
【図13】 図13は、図5の反射型ディスプレイシステムの測定出力を示す。
【図14】 図14は、図5の反射型ディスプレイシステムの測定出力を示す。
【図15】 図15は、本発明による、図14に示す光学システムの変形例を表す。
【図16】 図16は、本発明の他の好ましい実施の形態による、3パネル反射型ディスプ
レイシステムを含む光学システムを表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 バージ、ジョナサン、アール アメリカ合衆国 80303 コロラド州 ボ ウルダー ナンバー 353 29 ティーエ イチ ストリート 805 Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 EA16 HA20 HA21 HA23 2H091 FA10Z FA14Z FA26X FA42Z FA45Z FA46Z LA12 LA17

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学システムであって、 光源からの入射光の第1スペクトルを第1偏光状態に変換し、かつ、当該入射光
    の第2スペクトルを第1偏光状態とは異なる第2偏光状態に変換する入力リター
    ダスタックと、 当該入力リターダスタックと光学的に結合し、当該第1スペクトルを透過しか
    つ当該第2スペクトルを反射する第1ビームスプリッタを有するビーム分離部と
    、を有することを特徴とする。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学システムであって、 前記ビーム分割部と光学的に結合し、前記第1スペクトルを変調しかつ変調第
    1スペクトルとして前記ビーム分割部へ反射する第1空間変調器と、 前記ビーム分割部と光学的に結合し、前記第2スペクトルを変調しかつ変調第
    2スペクトルとして前記ビーム分割部へ反射する第2空間変調器と、をさらに有
    するとともに、 前記ビーム分割部は当該変調第1スペクトルと当該変調第2スペクトルとを結
    合スペクトルへと結合することを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光学システムであって、前記第1偏光状態
    は前記第2偏光状態と直交することを特徴とする。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の光学システムであって、前記第1スペクト
    ルおよび前記第2スペクトルは、青色光、赤色光および緑色光の少なくとも1つ
    から選択されることを特徴とする。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の光学システムであって、さらに、前記入力
    リターダスタックと光学的に結合し、当該入力光を偏光しかつ当該第1リターダ
    スタックへ透過する入力偏光子を有することを特徴とする。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の光学システムであって、さらに、前記入力
    リターダスタックと光学的に結合し、前記入射光の偏光性を入力偏光状態へと変
    換する偏光変換列を有することを特徴とする。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の光学システムであって、さらに、前記入力
    リターダスタックと前記光源との間に位置する入力レンズを有することを特徴と
    する。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の光学システムであって、前記光源は、白熱
    灯、レーザー、発光ダイオード、超高圧水銀灯、およびフュージョンランプのう
    ちの1つから選択されることを特徴とする。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の光学システムであって、さらに、前記ビー
    ム分割部と光学的に結合し、前記結合スペクトルの偏光性を実質的に単一の偏光
    状態へと変換する出力リターダスタックを有することを特徴とする。ことを特徴
    とする。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の光学システムであって、前記出力リター
    ダスタックは、前記入力リターダスタックの遷移帯域とは重なり合わない遷移帯
    域を有することを特徴とする。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の光学システムであって、前記入力リター
    ダスタックおよび前記出力リターダスタックの半強度点の分離が近似的に5nm
    と40nmの間であることを特徴とする。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の光学システムであって、さらに、前記出
    力リターダスタックと光学的に結合する出力偏光子を有することを特徴とする。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の光学システムであって、さらに、前記出
    力リターダスタックと光学的に結合し、前記結合スペクトルを受け入れかつ透過
    させる出力レンズを有することを特徴とする。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の光学システムであって、さらに、前記第
    2スペクトルを受け入れて、この第2スペクトルの所定の一部を第3スペクトル
    として透過し、かつ、この第2スペクトルの残りの部分を第4スペクトルとして
    反射する第2ビームスプリッタを有することを特徴とする。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の光学システムであって、前記第1スペク
    トルと前記第2スペクトルのうちの少なくとも1つは複数波長の少なくとも1つ
    の帯域を含むことを特徴とする。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の光学システムであって、複数波長の前
    記少なくとも1つの帯域は少なくとも70nmの全幅最大半値(full-width-half
    -maximum)の値を有することを特徴とする。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の光学システムであって、複数波長の前
    記少なくとも1つの帯域は少なくとも97nmの全幅最大半値(full-width-half
    -maximum)を有することを特徴とする。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の光学システムであって、複数波長の前
    記少なくとも1つの帯域は色を定義することを特徴とする。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の光学システムであって、前記色は加法
    混合原色を有することを特徴とする。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の光学システムであって、前記色は減法
    混合原色を有することを特徴とする。
  21. 【請求項21】 請求項18に記載の光学システムであって、前記色は実質
    的に純色を有することを特徴とする。ことを特徴とする。
  22. 【請求項22】 請求項1に記載の光学システムであって、前記第1スペク
    トルと前記第2スペクトルのうちの少なくとも1つは近似的な方形波であること
    を特徴とする。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の光学システムであって、前記近似的な
    方形波は透過帯内に1つ以上の極大透過率を有し、かつ、阻止帯内に1つ以上の
    極小透過率を有することを特徴とする。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載の光学システムであって、前記近似的な
    方形波の遷移帯勾配は40nmより小さいことを特徴とする。
  25. 【請求項25】 請求項22に記載の光学システムであって、前記近似的な
    方形波の遷移帯勾配は25nmより小さいことを特徴とする。
  26. 【請求項26】 請求項1に記載の光学システムであって、前記リターダス
    タックは少なくとも2個のリターダフィルムを有することを特徴とする。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の光学システムであって、前記2個のリ
    ターダフィルムは高分子リターダフィルムを有することを特徴とする。
  28. 【請求項28】 請求項26に記載の光学システムであって、前記2個のリ
    ターダフィルムは薄膜を有することを特徴とする。
  29. 【請求項29】 請求項26に記載の光学システムであって、前記2個のリ
    ターダフィルムは2個から7個の間のリターダフィルムを有することを特徴とす
    る。
  30. 【請求項30】 請求項26に記載の光学システムであって、前記2個のリ
    ターダフィルムは8個から20個の間のリターダフィルムを有することを特徴と
    する。
  31. 【請求項31】 請求項14に記載の光学システムであって、 前記ビーム分割部と光学的に結合し、前記第1スペクトルを変調しかつ変調第
    1スペクトルとして前記ビーム分割部へ反射する第1空間変調器と、 前記ビーム分割部と光学的に結合し、前記第3スペクトルを変調しかつ変調第
    3スペクトルとして前記ビーム分割部へ反射する第2空間変調器と、 前記ビーム分割部と光学的に結合し、前記第4スペクトルを変調しかつ変調第
    4スペクトルとして前記ビーム分割部へ反射する第3空間変調器と、をさらに有
    するとともに、 前記ビーム分割部は当該変調第1、第2、第3および第4スペクトルを結合ス
    ペクトルへと結合することを特徴とする。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載の光学システムであって、前記第1、第
    2および第3空間変調器各々のスペクトルに関連する色画像情報に従って光を変
    調することを特徴とする。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の光学システムであって、前記第1、第
    2および第3空間変調器は液晶変調器であることを特徴とする。
  34. 【請求項34】 請求項14に記載の光学システムであって、前記第1ビー
    ムスプリッタは偏光性に基づいて光を透過させたり反射させたりする偏光ビーム
    スプリッタを有することを特徴とする。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の光学システムであって、前記第2ビー
    ムスプリッタは、第1の所定波長帯内の光を透過するとともに第2の所定波長帯
    内の光を反射する二色性ビームスプリッタを有することを特徴とする。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の光学システムであって、さらに、 前記第1ビーム分割部と前記第2ビームスプリッタとの間に位置する第1光ダブ
    ラーと、 前記第1ビーム分割部と前記第1空間変調器との間に位置する第2光ダブラー
    と、を有することを特徴とする。
  37. 【請求項37】 請求項2に記載の光学システムであって、光学的投射器を
    形成するために前記結合スペクトルと光学的に連結する光学的投写光学素子(opt
    ical projection optics)をさらに有することを特徴とする。
  38. 【請求項38】 請求項14に記載の光学システムであって、 第1ビーム分割部と第2ビームスプリッタとの間に光学的に結合されて、前記第
    3スペクトルを第3偏光状態に沿って整列させかつ前記第4スペクトルを当該第
    3偏光状態とは異なる第4偏光状態に沿って整列させるようにした第1中間リタ
    ーダをさらに有し、 第2ビームスプリッタは偏光ビームスプリッタであることを特徴とする。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載の光学システムであって、さらに、 第1空間変調器と前記第1ビーム分割部との間に光学的に結合され、第1偏光
    透過スペクトルを反射する第3ビームスプリッタと、 当該第3ビームスプリッタと前記第2ビームスプリッタとの間に光学的に結合
    され、前記第1、第3および第4変調スペクトルを結合する第4ビームスプリッ
    タと、を有することを特徴とする。
  40. 【請求項40】 請求項39に記載の光学システムであって、さらに、 前記第2ビームスプリッタと前記第4ビームスプリッタとの間に光学的に結合し
    た第2中間リターダを有することを特徴とする。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の光学システムであって、さらに、前記
    第4ビームスプリッタと光学的に結合する出力リターダを有することを特徴とす
    る。
  42. 【請求項42】 請求項14に記載の光学システムであって、さらに、 前記第1スペクトルを変調するための、前記ビーム分割部と光学的に結合する
    第1空間変調器と、 前記第3スペクトルを変調するための、前記第2ビームスプリッタと光学的に
    結合する第2空間変調器と、 前記第4スペクトルを変調するための、前記第2ビームスプリッタと光学的に
    結合する第3空間変調器と、をさらに有することを特徴とする。
  43. 【請求項43】 請求項42に記載の光学システムであって、さらに、 前記第1ビーム分割部と前記第2ビームスプリッタとの間に位置して、前記第3
    スペクトルと前記第4スペクトルの強度を増加する第1光ダブラーと、 前記第1ビーム分割部と前記第1空間変調器との間に位置して、前記第1スペク
    トルの強度を増加する第2光ダブラーと、を有することを特徴とすることを特徴
    とする。
  44. 【請求項44】 変調色画像を作成する方法であって、 白色光源からの第1原色を第1偏光状態に沿ってコード化するとともに、その
    補色を第2偏光状態に沿ってコード化し、 当該第1原色についての画像データを変調するために、当該第1原色を第1空
    間変調器へ方向付けし、 当該補色を第2原色と第3原色へと分離するために、当該補色を色分離器へ方
    向付けし、 第2原色についての画像データを変調するために、当該第2原色を第2空間変
    調器へ方向付けし、 第3原色についての画像データを変調するために、当該第3原色を第3空間変
    調器へ方向付けし、 第1、第2および第3変調原色が実質的に同一の偏光状態を持つように、当該
    第1、第2および第3変調原色を再結合する、ことを特徴とする。
  45. 【請求項45】 変調色画像を作成する光学システムであって、 白色光源からの第1原色を第1偏光状態に沿ってコード化するとともに、その補
    色を第2偏光状態に沿ってコード化する光学素子と、 当該第1原色についての画像データを変調するために、当該第1原色を第1
    空間変調器へ方向付けするとともに、当該補色を色分離器へ方向付けする第1偏
    光ビームスプリッタと、 当該補色を受け入れて、当該補色を第2原色と第3原色へと分離し、かつ、第
    2原色についての画像データを変調するために当該第2原色を第2空間変調器へ
    方向付けし、第3原色についての画像データを変調するために当該第3原色を第
    3空間変調器へ方向付けする色分離器と、 第1、第2および第3変調原色が実質的に同一の偏光状態を持つように、当該
    第1、第2および第3変調原色を再結合する手段と、を有することを特徴とする
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