JP2000162548A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2000162548A
JP2000162548A JP10333482A JP33348298A JP2000162548A JP 2000162548 A JP2000162548 A JP 2000162548A JP 10333482 A JP10333482 A JP 10333482A JP 33348298 A JP33348298 A JP 33348298A JP 2000162548 A JP2000162548 A JP 2000162548A
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Japan
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wavelength band
emitted
illumination light
light source
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English (en)
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Tetsuyuki Miyawaki
徹行 宮脇
Atsushi Matsuzaki
敦志 松崎
Hideki Yamamoto
英樹 山本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、投射型表示装置に関し、特に光源
から出射された照明光から所定偏光面成分を分離した
後、各波長帯域に分離する方式のプロジェクタに適用し
て、照明光の利用効率を向上する。 【解決手段】 例えばレーザー光源等により光源を構成
して、色合成分離手段における半値波長の前後の波長帯
域にエネルギーが分布しないように照明光を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型表示装置に
関し、特に光源から出射された照明光から所定偏光面成
分を分離した後、各波長帯域に分離する方式のプロジェ
クタに適用することができる。本発明は、例えばレーザ
ー光源等により光源を構成して、色合成分離手段におけ
る半値波長の前後の波長帯域にエネルギーが分布しない
ように照明光を生成することにより、照明光の利用効率
を向上する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の投射型表示装置において
は、図8に示すように、光源より出射される照明光より
所定偏光面成分を分離した後、カラー画像を構成する各
波長帯域にこの偏光面成分を分離することにより、全体
構成を簡略化できるようになされたものが提案されてい
る。
【0003】すなわちこの投射型表示装置1において、
光源2は、放電ランプ3とリフレクタ4とにより構成さ
れ、白色光による照明光を出射する。なおここで放電ラ
ンプ3としては、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プ等が適用される。フライアイレンズ5A及び5Bは、
この照明光の光量分布を均一化して出射する。凸レンズ
6は、このフライアイレンズ5A及び5Bの出射光を集
光し、続くミラー7は、凸レンズ6の出射光の光路を折
り曲げて出射する。凸レンズ8は、このミラー7で反射
される照明光を所定の広がりにより偏光ビームスプリッ
タ10に入射する。
【0004】ここで偏光ビームスプリッタ10は、直角
三角形プリズムを貼り合わせて形成され、その貼り合わ
せ面に形成された検光面10Aにより凸レンズ6から入
射する照明光、反射型液晶表示パネル11R、11G、
11Bから出射される映像光を検光する。すなわち偏光
ビームスプリッタ10は、凸レンズ6から入射する照明
光よりS偏光成分を選択的に反射して色合成分離ミラー
であるダイクロイックミラー12B、12Rに向けて出
射する。またこのようにして出射した照明光の光路を逆
に辿って入射する映像光について、P偏光成分を選択的
に透過して投射レンズ14に出射する。
【0005】ダイクロイックミラー12B及び12R
は、それぞれこの偏光ビームスプリッタ10より出射さ
れる照明光の光路上に順次配置され、それぞれ青色波長
帯域及び赤色波長帯域の照明光を選択的に反射すると共
に、残る波長帯域の成分を透過する。これによりダイク
ロイックミラー12B及び12Rは、白色光である照明
光を青色波長帯域、赤色波長帯域、緑色波長帯域の照明
光に分離する。またダイクロイックミラー12B及び1
2Rは、このようにして分離した照明光を反射型液晶表
示パネル11B、11R、11Gに出射し、その結果各
反射型液晶表示パネル11B、11R、11Gより入射
する青色波長帯域、赤色波長帯域、緑色波長帯域の映像
光を合成して偏光ビームスプリッタ10に出射する。
【0006】反射型液晶表示パネル11B、11R、1
1Gは、それぞれ青色波長帯域用、赤色波長帯域用、緑
色波長帯域用の映像信号に応じて入射光の偏光面を回転
させて反射することにより、各映像信号により照明光を
空間変調し、P偏光及びS偏光の合成光による映像光を
出射する。
【0007】これにより投射型表示装置1においては、
映像信号に応じて偏光面が変化してなる青色波長帯域、
赤色波長帯域、緑色波長帯域の映像光がダイクロイック
ミラー12B及び12Rにより順次合成されて偏光ビー
ムスプリッタ10に入射し、ここでP偏光成分が選択的
に偏光ビームスプリッタ10を透過する。投射型表示装
置1は、この透過光を投射レンズ14によりスクリーン
15に投射することにより、所望のカラー画像を表示す
るようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、投射型表示
装置1においては、ダイクロイックミラー12B、12
Rにおける半値波長前後の特性がばらつくことを避け得
ないことにより、一般に、光路上にフィルタを配置し、
このフィルタにより色を補正するようになされている。
従ってその分投射型表示装置1においては、照明光の損
失が増大し、照明光の利用効率が低下する問題があっ
た。
【0009】またダイクロイックミラー12B、12R
においては、入射角が0度よりずれるとS偏光とP偏光
とで半値波長が異なるようになる。これにより投射型表
示装置1においては、ダイクロイックミラー12B、1
2Rより出射されたS偏光による照明光が、反射型液晶
表示パネルにより反射されてP偏光を含む映像光として
透過又は反射する際に、この異なる半値波長により改め
て帯域制限されることとなり、これによっても照明光の
損失が増大し、照明光の利用効率が低下する問題があっ
た。
【0010】またこの種の光源2に使用されるメタルハ
ライドランプによる照明光は、紫外線から赤外線の領域
に広くエネルギーが分布する分光特性を有し、結局、こ
の種の投射型表示装置1においてカラー画像を形成する
のに必要な赤色波長帯域、青色波長帯域、緑色波長帯域
以外の不要な波長成分も多く含んでいることから、これ
によっても照明光の利用効率が低下する。
【0011】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、照明光の利用効率を向上することができる投射型表
示装置を提案しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、投射型表示装置において、光源
が、色合成分離手段における半値波長の前後の波長帯域
にエネルギーが分布していない分光特性により照明光を
出射するようにする。
【0013】色合成分離手段における半値波長の前後の
波長帯域にエネルギーが分布していない分光特性による
照明光にあっては、色合成分離手段において、S偏光と
P偏光とで半値波長が異なる場合でも、また半値波長前
後の特性がばらつく場合でも、これらの影響による照明
光の損失を有効に回避して、各波長帯域に分離すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0015】(1)第1の実施の形態 (1−1)第1の実施の形態の構成 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る投射型表示装
置を示す略線図である。この投射型表示装置21におい
ては、白色レーザー光源22より照明光を供給する。な
おこの図1に示す構成において、図8について上述した
投射型表示装置1と同一の構成は、対応する符号を付し
て示し、重複した説明は省略する。
【0016】ここで白色レーザー光源22は、図2に示
すように、レーザー光源22Rより赤色波長帯域のレー
ザービームLRを出射し、このレーザービームLRの光
路上にて順次光路が交差するように、それぞれレーザー
光源22G及び22Bより緑色波長帯域及び青色波長帯
域のレーザービームLG及びLBを出射する。白色レー
ザー光源22は、レーザービームLRとレーザービーム
LGとが交差する箇所にレーザービームLR及びLGを
それぞれ透過及び反射するダイクロイックミラー23が
配置され、またレーザービームLRとレーザービームL
Bとが交差する箇所にレーザービームLR及びLBをそ
れぞれ透過及び反射するダイクロイックミラー24が配
置される。
【0017】これにより白色レーザー光源22は、赤色
用、緑色用、青色用のレーザー光源22R、22G、2
2Bより出射されるレーザービームLR、LG、LBを
合成して照明光として出射するようになされている。
【0018】ここで図3に示すように、赤色用、緑色
用、青色用のレーザー光源22R、22G、22Bは、
それぞれ赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域に
属する波長約630〔nm〕、約530〔nm〕、約4
40〔nm〕による狭波長帯域のレーザービームLR、
LG、LBを出射する。これにより白色レーザー光源2
2は、色合成分離手段であるダイクロイックミラー32
R、32Bにおける半値波長の前後の波長帯域にエネル
ギーが分布していない分光特性により照明光を出射す
る。
【0019】またレーザー光源22R、22G、22B
は、偏光ビームスプリッタ10におけるS偏光に対応す
る直線偏光の偏光面により、さらには極めて小さなビ−
ム径によりレーザービームLR、LG、LBを出射す
る。
【0020】凸レンズ26は(図1)、この白色レーザ
ー光源22より出射される照明光を透明ロッド27に入
射する。透明ロッド27は、透明棒状部材であり、1の
端面より照明光を入射し、側面で反射しながらこの照明
光を伝搬すると共に、他の端面より出射する。これによ
り透明ロッド27は、照明光の光量分布を均一化して発
散光により出射する。凸レンズ28は、この透明ロッド
27より出射される照明光をほぼ平行光線に変換してミ
ラー7に出射する。
【0021】これにより投射型表示装置21は、白色レ
ーザー光源22より出射された照明光を偏光ビームスプ
リッタ10に入射し、この偏光ビームスプリッタ10の
検光面10Aにより検光してダイクロイックミラー32
B及び32Rに出射する。
【0022】ダイクロイックミラー32B及び32R
は、この偏光ビームスプリッタ10より出射される照明
光の光路上にて、それぞれ青色波長帯域及び赤色波長帯
域の照明光を選択的に反射すると共に、残る波長帯域の
成分を透過する。これによりダイクロイックミラー32
B及び32Rは、白色レーザー光である照明光を青色波
長帯域、赤色波長帯域、緑色波長帯域の照明光に分離す
る。またダイクロイックミラー32B及び32Rは、こ
のようにして分離した照明光を反射型液晶表示パネル1
1B、11R、11Gに出射し、その結果各反射型液晶
表示パネル11B、11R、11Gより入射する青色波
長帯域、赤色波長帯域、緑色波長帯域の映像光を合成し
て偏光ビームスプリッタ10に出射する。
【0023】このようにして色合成分離手段を構成する
ダイクロイックミラー32B及び32Rは、照明光の主
光線が45度より小さな入射角で入射するように、偏光
ビームスプリッタ10の検光面10Aに対して傾くよう
に配置される。投射型表示装置1は、これにより偏光ビ
ームスプリッタ10から反射型液晶表示パネル11Gま
での距離を低減できるようになされている。
【0024】(1−2)第1の実施の形態の動作 以上の構成において、投射型表示装置1においては(図
1)、白色レーザー光源22により照明光が出射されて
偏光ビームスプリッタ10に導かれ、この照明光のうち
のS偏光成分が偏光ビームスプリッタ10よりダイクロ
イックミラー32B、32Rに出射される。この照明光
は、ダイクロイックミラー32B、32Rにおいて、そ
れぞれ青色波長帯域、赤色波長帯域、緑色波長帯域の照
明光に分解されて対応する反射型液晶表示パネル11
R、11G、11Bに出射され、これら反射型液晶表示
パネル11R、11G、11Bにおいて、対応する映像
信号で各波長帯域の照明光を空間変調してなるP偏光及
びS偏光の合成光による映像光が生成される。
【0025】これらの映像光は、照明光の光路を逆に辿
ってダイクロイックミラー32R、32Bにより合成さ
れた後、偏光ビームスプリッタ10をP偏光成分が選択
的に透過して投射レンズ14に入射し、この投射レンズ
14によりスクリーン15に投射される。これによりス
クリーン15にカラーの画像が表示される。
【0026】このような光路を経る白色レーザー光によ
る照明光は(図2)、ダイクロイックミラー32R、3
2Bにおける半値波長の前後の波長帯域にエネルギーが
分布しないように、それぞれレーザー光源22R、22
G、22Bより赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長
帯域に属する狭波長帯域によるレーザービームLR、L
G、LBが出射され、これらレーザービームLR、L
G、LBが合成されて生成される。
【0027】これによりダイクロイックミラー32R、
32Bにおいて、S偏光とP偏光とで半値波長が異なる
場合でも、この異なる半値波長により影響を受ける波長
成分が照明光には元々存在しないことにより、その分投
射型表示装置21においては、照明光の損失が防止さ
れ、照明光の利用効率が向上される。またダイクロイッ
クミラー32R、32Bにおいても、このようなS偏光
とP偏光とで異なる半値波長を考慮した例えばS偏光と
P偏光とで半値波長が近接するような設計を採用しなく
て良いことにより、その分構成を簡略化することが可能
となる。
【0028】またダイクロイックミラー32R、32B
において、半値波長前後の特性がばらつく場合でも、こ
のばらつきの影響を受ける波長成分が存在しないことに
より、フィルタによる色の補正を必要とせず、その分全
体構成を簡略化でき、さらにはフィルタによる損失を防
止して照明光の利用効率を向上することができる。また
その分、ダイクロイックミラー32R、32Bにおける
特性のばらつきを緩和することができ、さらには半値波
長の前後において緩やかに分光特性が変化するように誘
電体多層膜の積層数を低減しても、確実に所望の波長帯
域に照明光を分離し、さらには映像光を合成することが
できる。
【0029】またこのようにして生成される照明光にお
いては、メタルハライドランプを用いた光源(図8)の
ような不要な波長成分を含んでいないことから、これに
よっても照明光の利用効率を向上することができる。
【0030】さらに白色レーザー光による照明光は(図
2)、それぞれレーザー光源22R、22G、22Bよ
り偏光ビームスプリッタ10におけるS偏光に対応する
直線偏光の偏光面により出射されるレーザービームL
R、LG、LBが合成されて生成される。
【0031】これにより投射型表示装置21において
は、偏光ビームスプリッタ10に入射した照明光のほぼ
100〔%〕をダイクロイックミラー32R、32Bに
向けて出射し、その分照明光の利用効率が向上される。
【0032】すなわち図8についた従来構成による投射
型表示装置1においては、光源2からランダム偏光光の
照明光が出射され、この照明光を偏光ビームスプリッタ
10で検光することにより、結局、光源2より出射され
た照明光のうちの50〔%〕しか映像光の生成に使用し
ていないことになる。これによりこの実施の形態におい
ては、従来に比して格段的に照明光の利用効率が向上さ
れる。
【0033】なお従来構成による投射型表示装置1にお
いて(図8)、照明光の利用効率を向上する1つの方法
として、例えばフライアイレンズ5Bと凸レンズ6との
間に、偏光変換素子35を配置する方法が考えられる。
ここで図4に示すように、偏光変換素子35は、板状部
材35Aの両面に周期構造による反射膜35Bと1/2
波長板35Cとが配置されて形成される。ここで板状部
材35Aは、それぞれ各部が偏光ビームスプリッタとし
て機能する微小な光学ブロックが連続して配置され、反
射膜35Bは、各光学ブロックの検光面以外に入射する
入射光を光源2側に反射して再利用できるようにする。
板状部材35Aは、これら各微小光学ブロックにより入
射光を直交する偏光面成分に分離して光路を異ならせ、
1/2波長板35Cは、この直交する偏光面成分の一方
について、偏光面を90度回転させて出射する。
【0034】ところがこのような偏光変換素子35を用
いるようにしても、実際上、照明光の利用効率は、70
〔%〕程度までしか向上できないのが実状である。
【0035】さらに白色レーザー光による照明光は、レ
ーザー光源22R、22G、22Bから極めて小さなビ
−ム径により出射されたレーザービームLR、LG、L
Bが合成されて生成される。これにより投射型表示装置
1においては、従来に比してコントラストが向上され
る。
【0036】すなわち図8について上述した従来構成に
よる投射型表示装置1においては、光源2のリフレクタ
4が直径50〜80〔mm〕程度である。これに対して
反射型液晶表示パネル11R、11G、11Bにおいて
は、1.3インチのものが主流であり、今後はさらに小
型化する傾向にある。また偏光ビームスプリッタ10に
おいては、P偏光とS偏光とを精度良く分離するため
に、±8度以下の範囲の入射角で照明光を入射すること
が望まれ、その結果反射型液晶表示パネル11R、11
G、11Bに対しても、8度以下の入射角により照明光
を入射することが求められる。
【0037】これらの関係において大きなF値により照
明光を反射型液晶表示パネル11R、11G、11Bに
入射しようとすると、光源側の光学系においては、光路
長の増大を避け得ないことにより、結局、投射型表示装
置1においては、頂角8〜12度の円錐面内(コーン
状)の広がりをもった光束の集合により偏光ビームスプ
リッタ10、ダイクロイックミラー12B、12Rに照
明光が入射する。
【0038】その結果、投射型表示装置1においては、
入射角が大きくなった分、偏光ビームスプリッタ10の
検光面における偏光分離効率が低下し、S偏光成分の照
明光にP偏光成分の照明光が混入して、またP偏光によ
る映像光にS偏光による映像光が混入して出射されるこ
とになる。投射型表示装置1において、このようにして
混入した偏光成分は、本来何ら光が照射されない黒色の
部分においてスクリーンに投射されることになり、これ
によりいわゆる黒浮き(黒部分の輝度レベルが上昇する
現象である)が発生してコントラストが低下することに
なる。
【0039】またダイクロイックミラー12B、12R
における透過光及び反射光のS偏光方向及びP偏光方向
は、ダイクロイックミラー12B、12Rの法線方向の
ベクトルnと入射光の進行方向ベクトルTとで決まり、
例えばS偏光の方向ベクトルSは、ベクトルS=ベクト
ルn×ベクトルTで表される。これにより直線偏光によ
る入射光の偏光面がダイクロイックミラー面の法線と入
射光の進行方向とで形成される面内に存在しない場合、
又はこの面と直交する面内に存在しない場合、この直線
偏光による入射光はS偏光成分及びP偏光成分に分解さ
れる。
【0040】これにより投射型表示装置1では、偏光ビ
ームスプリッタ10より出射される直線偏光の照明光
が、ダイクロイックミラー12B、12Rを透過及び反
射する際にそれぞれP偏光成分及びS偏光成分に分解さ
れて位相差が与えられるようになり、その結果直線偏光
による照明光の偏光状態が変化して一般に楕円偏光とな
る。このように楕円偏光においては、結局、偏光ビーム
スプリッタ10における偏光分離効率が低下した場合と
同様にして表示画面のコントラストを低下させる。なお
この偏光状態の変化は、映像光についても発生し、これ
によっても表示画面のコントラストが低下する。
【0041】これに対してこの実施の形態においては、
極めて小さなビ−ム径により出射されたレーザービーム
LR、LG、LBが合成されて照明光が生成されること
により、非常に小さな発散角度で反射型液晶表示パネル
11B、11R、11Gを照明することができる。
【0042】このように小さな発散角度で反射型液晶表
示パネル11B、11R、11Gを照明することができ
れば、その分偏光ビームスプリッタ10、ダイクロイッ
クミラー32R、32Bに対して、入射角の広がりの小
さな照明光、映像光を入射できることにより、偏光ビー
ムスプリッタ10の検光面における偏光分離効率の低下
を防止することができ、その分異なる偏光成分の混入に
よるコントラストの低下が回避される。
【0043】またダイクロイックミラー32R、32B
においては、S偏光より入射した照明光からP偏光に分
解される成分を低減でき、またP偏光により入射した映
像光からS偏光成分に分解される成分を低減でき、その
分偏光状態の変化を低減してコントラストの低下を防止
することができる。
【0044】またダイクロイックミラー32R、32B
においては、このような偏光状態の変化が低減されるこ
とにより、偏光ビームスプリッタ10の検光面に対して
種々の傾きにより配置することが可能となる。すなわち
従来構成による投射型表示装置1においては、検光面に
対してダイクロイック膜が傾くと、その分、各膜に対す
る照明光、映像光の入射角が相違することにより、P偏
光成分及びS偏光成分間に与えられる位相差が増大す
る。これに対してこの実施の形態においては、偏光状態
の変化を低減できることにより、ダイクロイックミラー
32R、32Bを種々の傾きにより配置して全体形状を
小型化することができる。
【0045】さらに光学系全体として見たとき、点光源
である極めて小さなビ−ム径により出射されたレーザー
ビームLR、LG、LBが合成されて照明光が生成され
ることにより、光路幅を小さくでき、さらには光路長を
短くすることができ、その分全体構成を小型化すること
ができる。また従来の放電ランプによる光源のような所
定の大きさを有する物点より照明光が出射されていない
ことにより、光源から反射型液晶表示パネルまでの集光
効率を飛躍的に向上することが可能となる。
【0046】(1−3)第1の実施の形態の効果 以上の構成によれば、色合成分離手段であるダイクロイ
ックミラー32R、32Bにおける半値波長の前後の波
長帯域にエネルギーが分布しないように、それぞれレー
ザー光源22R、22G、22Bより赤色波長帯域、緑
色波長帯域、青色波長帯域に属する狭波長帯域のレーザ
ービームLR、LG、LBを生成し、これらレーザービ
ームLR、LG、LBを合成して照明光を生成すること
により、ダイクロイックミラー32R、32Bにおける
照明光の損失を防止でき、その分照明光の利用効率を向
上することができ、さらにはダイクロイックミラー32
R、32Bに求められる特性を種々に緩和することがで
きる。
【0047】またレーザー光源による直線偏光のレーザ
ービームLR、LG、LBを合成して照明光を生成した
ことにより、照明光のほぼ100〔%〕を映像光の生成
に使用することができ、その分従来に比して格段的に照
明光の利用効率を向上することができる。
【0048】さらにレーザー光源による極めて小さなビ
−ム径により出射されるレーザービームLR、LG、L
Bを合成して照明光を生成したことにより、ダイクロイ
ックミラー32R、32Bにおける不要な偏光成分の混
入を低減でき、これによりコントラストを向上すること
ができる。また、偏光ビームスプリッタ10における偏
光分離効率を向上することができ、その分コントラスト
を向上し、さらには照明光の利用効率を向上することが
できる。また全体形状を小型化して集光効率を格段的に
向上することができる。
【0049】(2)第2の実施の形態 図5は、第2の実施の形態に係る投射型表示装置に適用
される白色レーザー光源を示す略線図である。この白色
レーザー光源42は、緑色用のレーザー光源42Gの両
側に、赤色用のレーザー光源42Rと青色用のレーザー
光源42Bとが並んで配置される。白色レーザー光源4
2は、これら赤色用及び青色用のレーザー光源42R及
び42Bより出射されるレーザービームLR及びLBの
光路をミラー43及び44により緑色用レーザービーム
LG側に折り曲げた後、色合成ミラー45により緑色用
レーザービームLGと合成する。
【0050】図5に示す構成によれば、レーザー光源4
2G、42R、42Bを並べて配置するようにしても、
第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0051】(3)第3の実施の形態 図6は、第3の実施の形態に係る投射型表示装置を示す
略線図である。この投射型表示装置51においては、偏
光ビームスプリッタ10を透過するP偏光成分を使用し
て映像光を生成する。このため投射型表示装置51にお
いては、第1の実施の形態に係る投射型表示装置21と
の比較において、白色レーザー光源22が光軸を中心に
して90度回転して配置され、さらにダイクロイックミ
ラー32B、32R、反射型液晶表示パネル11B、1
1R、11Gが偏光ビームスプリッタ10の透過光側に
配置されるようになされている。
【0052】図6に示す構成によれば、偏光ビームスプ
リッタ10を透過するP偏光成分を使用して映像光を生
成するようにしても、第1の実施の形態と同様の効果を
得ることができる。
【0053】(4)第4の実施の形態 図7は、第4の実施の形態に係る投射型表示装置を示す
略線図である。この投射型表示装置61においては、ダ
イクロイックミラーに代えて、ダイクロイックプリズム
62により色分解合成手段が構成される。
【0054】図7に示す構成によれば、ダイクロイック
ミラーに代えて、ダイクロイックプリズム62により色
合成分離手段を構成しても、第1の実施の形態と同様の
効果を得ることができる。
【0055】(5)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、レーザー光源により
白色光の光源を構成する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、発光ダイオード等により構成してもよ
い。
【0056】また上述の実施の形態においては、透明ロ
ッドにより照明光の光量分布を均一化する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、フライアイレンズ
(マルチアレイレンズ)により照明光の光量分布を均一
化する場合にも広く適用することができる。
【0057】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、例えばレ
ーザー光源等により光源を構成して、色合成分離手段に
おける半値波長の前後の波長帯域にエネルギーが分布し
ないように照明光を生成することにより、照明光の利用
効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る投射型表示装
置を示す略線図である。
【図2】図1の白色レーザー光源を示す略線図である。
【図3】図2の白色レーザー光源による照明光の分光特
性を示す特性曲線図である。
【図4】偏光変換素子を示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る投射型表示装置に適用
される白色レーザー光源を示す略線図である。
【図6】第3の実施の形態に係る投射型表示装置を示す
略線図である。
【図7】第4の実施の形態に係る投射型表示装置を示す
略線図である。
【図8】従来の投射型表示装置を示す略線図である。
【符号の説明】
1、21、51、61……投射型表示装置、2……光
源、10……偏光ビームスプリッタ、12R、12B、
23、24、32R、32B……ダイクロイックミラ
ー、11B、11G、11R……反射型液晶表示パネ
ル、22、42……白色レーザー光源、22B、22
G、22R、42B、42G、42R……レーザー光
源、62……ダイクロイックプリズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 H04N 5/74 A 9/31 9/31 C (72)発明者 山本 英樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 EA16 HA13 HA20 HA28 KA04 MA01 2H099 AA12 BA17 CA02 5C058 EA05 EA11 EA12 EA13 EA26 EA42 5C060 BC05 EA00 EA02 GB06 HC00 HC24 JA00 JB06 5F072 KK15 MM07 RR03 YY20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】照明光を出射する光源と、 それぞれ所定波長帯域用の映像信号により入射光の偏光
    面を回転させて反射することにより、前記映像信号に応
    じて空間変調した映像光を出射する複数の映像光生成手
    段と、 前記照明光を分離して対応する前記映像光生成手段に出
    射すると共に、前記映像光生成手段より出射される前記
    映像光を合成して出射する色合成分離手段と、 前記光源より出射される前記照明光より所定偏光面の成
    分を前記色合成分離手段に出射すると共に、前記色合成
    分離手段より合成されて出射される前記映像光より、前
    記所定偏光面と直交する偏光面成分を分離して出射する
    偏光ビームスプリッタと、 前記偏光ビームスプリッタより出射される前記映像光を
    所定の投射対象に投射する投射光学系とを有し、 前記光源は、 前記色合成分離手段における半値波長の前後の波長帯域
    にエネルギーが分布していない分光特性により前記照明
    光を出射することを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】前記光源は、 赤色波長帯域、青色波長帯域及び緑色波長帯域の光の合
    成光を、前記照明光として出射することを特徴とする請
    求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 【請求項3】前記光源は、 レーザー光源より出射される光を前記照明光として出射
    することを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装
    置。
  4. 【請求項4】前記光源は、 発光ダイオードより出射される光を前記照明光として出
    射することを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装
    置。
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