JP6586518B2 - 透明スクリーンおよび画像表示システム - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1に示されるような透明スクリーンでは、最表面に凹凸構造を付与すると、透明性が著しく低下するため、この対応策は利用できない。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
コレステリック液晶相を固定してなる構造を有し、入射光の一部を反射する反射層と、
厚み方向に吸収軸を有する偏光膜と、をこの順に有する透明スクリーン。
[2] 反射層と偏光膜との間に第2のλ/4板を有する[1]に記載の透明スクリーン。
[3] 第1のλ/4板の遅相軸と第2のλ/4板の遅相軸とが直交している[2]に記載の透明スクリーン。
[4] 反射層が、コレステリック液晶相を固定してなる反射ドットを二次元的に配列した構造を有し、
反射ドットが第1のλ/4板側に凸状である[1]〜[3]のいずれかに記載の透明スクリーン。
[5] 偏光膜が、2色性色素を垂直配向した構造を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の透明スクリーン。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の透明スクリーンと、
透明スクリーンに第1のλ/4板側から光を投影する短焦点プロジェクターと、を有し、
短焦点プロジェクターが出射する光が直線偏光である画像表示システム。
本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5°未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4°未満であるのが好ましく、3°未満であるのがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
本明細書において、「同一」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、本明細書において、「全部」、「いずれも」または「全面」などというとき、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば99%以上、95%以上、または90%以上である場合を含むものとする。
またこれに限定されるものではないが、可視光のうち、420nm〜490nmの波長域の光は青色光であり、495nm〜570nmの波長域の光は緑色光であり、620nm〜750nmの波長域の光は赤色光である。
理論上は、ヘイズは、以下式で表される値を意味する。
(380nm〜780nmの自然光の散乱透過率)/(380nm〜780nmの自然光の散乱透過率+自然光の直透過率)×100%
散乱透過率は分光光度計と積分球ユニットを用いて、得られる全方位透過率から直透過率を差し引いて算出することができる値である。直透過率は、積分球ユニットを用いて測定した値に基づく場合、0°での透過率である。つまり、ヘイズが低いということは、全透過光量のうち、直透過光量が多いことを意味する。
屈折率は、波長589.3nmの光に対する屈折率である。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は、AxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)において、波長λで測定した値である。AxoScanにて平均屈折率((Nx+Ny+Nz)/3)と膜厚(d(μm))を入力することにより、
遅相軸方向(°)
Re(λ)=R0(λ)
Rth(λ)=((Nx+Ny)/2−Nz)×d
が算出される。
なお、R0(λ)は、AxoScanで算出される数値として表示されるものであるが、Re(λ)を意味している。
また、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することもできる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
半値透過率を求める式: T1/2=100−(100−Tmin)÷2
また、複数の物の選択反射波長が「等しい」とは、厳密に等しいことを意味するものではなく、光学的に影響のない範囲の誤差は許容される。具体的には、複数の物の選択反射波長が「等しい」とは、それぞれの物同士における選択反射波長の差が20nm以下であることを意図し、この差は15nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
コレステリック液晶相を固定してなる構造を有し、入射光の一部を反射する反射層と、
厚み方向に吸収軸を有する偏光膜と、をこの順に有する透明スクリーンである。
また、本発明の画像表示システムは、本発明の透明スクリーンと、
透明スクリーンに第1のλ/4板側から光を投影する短焦点プロジェクターと、を有し、
短焦点プロジェクターが出射する光が直線偏光である画像表示システムである。
図1に示す画像表示システム10は、本発明の透明スクリーン12aと、出射光が直線偏光であるプロジェクター14とを有する。
なお、以下の説明は、特に断りが無い場合には、図1に示す画像表示システム10の透明スクリーンのみならず、後述する各種の本発明の画像表示システムに用いられる各種の本発明の透明スクリーンも、同様である。
本発明において、貼合層は、対象となる板状物(シート状物)を貼り合わせられる物であれば、公知の各種の材料からなるものが利用可能である。貼合層としては、貼り合わせる際には流動性を有し、その後、固体になる、接着剤からなる層でも、貼り合わせる際にゲル状(ゴム状)の柔らかい固体で、その後もゲル状の状態が変化しない、粘着剤からなる層でも、接着剤と粘着剤との両方の特徴を持った材料からなる層でもよい。従って、貼合層は、光学透明接着剤(OCA(Optical Clear Adhesive))、光学透明両面テープ、および、紫外線硬化型樹脂等の、光学装置および光学素子でシート状物の貼り合わせに用いられる公知のものを用いればよい。
あるいは、貼合層で貼り合わせるのではなく、第1のλ/4板16と反射層30と第2のλ/4板20と偏光膜18とを積層して、枠体または治具等で保持して、本発明の透明スクリーンを構成してもよい。
反射層30は、支持体32と、支持体32の一方の表面に二次元的に配列される反射ドット34と、反射ドット34を包埋して支持体32に積層されるオーバーコート層36と、を有する。
反射層30が有する支持体32は、後述するコレステリック液晶相を固定してなるドットである反射ドットを支持するものである。
また、支持体32は可視光領域において、透明であるのが好ましい。また、支持体32は、着色していてもよいが、着色していないか、着色が少ないのが好ましい。さらに支持体32は屈折率が1.2〜2.0程度であるのが好ましく、1.4〜1.8程度であるのがより好ましい。
なお、本明細書において透明というとき、具体的には波長380nm〜780nmの非偏光透過率(全方位透過率)が50%以上であればよく、70%以上であるのが好ましく、85%以上であるのがより好ましい。
支持体32の厚さは、用途に応じて選択すればよく、特に限定されないが、5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μmであり、より好ましくは15μm〜150μmである。
従って、この場合には、偏光を維持するために、反射層30の支持体32は、Re(λ)およびRth(λ)が低い方が好ましい。
具体的には、支持体32は、Re(550)が0nm〜20nmであるのが好ましく、0nm〜10nmであるのがより好ましい。また、支持体32は、Rth(550)が0nm〜50nmであるのが好ましく、0nm〜40nmであるのがより好ましい。
また、下地層は、反射ドット34が反射する光の波長において、光の反射率が低いのが好ましく、反射ドット34が反射する光の波長において光を反射する材料を含んでいないのが好ましい。また、下地層は透明であるのが好ましい。さらに下地層は屈折率が1.2〜2.0程度であるのが好ましく、1.4〜1.8程度であるのがより好ましい。下地層は、支持体32表面に直接塗布された重合性化合物を含む組成物の硬化により得られた樹脂を含む層であることも好ましい。重合性化合物の例としては、(メタ)アクリレートモノマー、ウレタンモノマーなどの非液晶性の化合物が挙げられる。
下地層の厚さは、特に限定されないが、0.01μm〜50μmであるのが好ましく、0.05μm〜20μmであるのがより好ましい。
反射層30の反射ドット34は、所定の波長域、すなわち、選択反射波長の右円偏光または左円偏光のいずれか一方の光を反射して、それ以外の光を透過するドットである。
例えば、反射ドット34は、後に詳述する図5の透明スクリーン12cが有する赤色右円偏光反射ドット34rRのように、赤色の波長を選択反射波長として赤色の右円偏光を反射してそれ以外の光を透過するものであってもよいし、緑色右円偏光反射ドット34gRのように、緑色の波長を選択反射波長として緑色の右円偏光を反射してそれ以外の光を透過するものであってもよいし、あるいは、青色右円偏光反射ドット34bRのように、青色の波長を選択反射波長として青色の右円偏光を反射してそれ以外の光を透過するものであってもよい。また、図5に示す例では反射ドットは選択反射波長の右円偏光を反射するものとしたが、これに限定はされず、選択反射波長の左円偏光を反射するものであってもよい。
ここで、反射ドットとなるコレステリック液晶相は、走査型電子顕微鏡にて観測される反射ドットの断面において、明部と暗部との縞模様を与え、反射ドットの端部から中心に向かう方向で最大高さまで連続的に増加する高さを有する部位を含み、この部位において、支持体32と反対側の反射ドットの表面から1本目の暗部が成す線の法線と反射ドットの表面との成す角度は70°〜90°の範囲であるのが好ましい。
この点については後に詳述する。
また、反射層30における反射ドット34の配列密度は、全面的に均一でも、配列密度が異なる領域を有してもよい。
ホットスポットが抑制できる、広い視野角が得られる、高い透明性を得られる等の観点と、製造時に反射ドットの合一または欠損などの欠陥なく製造できる適切な密度等の観点から、支持体32の主面の法線方向から見た際の、支持体32に対する反射ドット34の面積率は、1%〜90.6%であるのが好ましく、2%〜50%であるのがより好ましく、4%〜30%であるのがさらに好ましい。
なお、反射ドット34の面積率は、レーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)などの顕微鏡で得られる画像において、1mm×1mmの大きさの領域で面積率を測定し、例えば5箇所の平均値をドットの面積率とすればよい。
円形は正円でなくてもよく、略円形であればよい。反射ドット34について中心というときは、この円形の中心または重心を意味する。反射ドット34は、平均的形状が円形であればよく、一部に円形に該当しない形状の反射ドット34が含まれていてもよい。
反射ドット34の直径は、レーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)などの顕微鏡で得られる画像において、端部(反射ドットのへりまたは境界部)から端部までの直線であって、反射ドット34の中心を通る直線の長さを測定することにより得ることができる。なお、反射ドット34の数、反射ドット間距離もレーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡などの顕微鏡画像で確認できる。
支持体法線方向から見た際の反射ドット34の形状が円形以外の場合には、この反射ドット34の投影面積と等しい円面積を持つ円の直径(円相当径)を反射ドット34の直径とする。
上記平均直径は、無作為に選択した10個の反射ドット34の直径を上記方法により測定し、それらを算術平均して求める。
反射ドット34の平均最大高さは、1μm〜40μmが好ましく、3μm〜30μmがより好ましく、5μm〜20μmがさらに好ましい。
反射ドット34は波長選択反射性を有する。
本発明の透明スクリーンは、基本的に、短焦点プロジェクター14から出射される映像光による画像と、透明スクリーンの裏面側の背景とを重畳して観察できるスクリーンとして使用されるので、反射ドット34が選択反射性を示す光は、可視光であるのが好ましく、また、短焦点プロジェクター14から出射される光の波長に従って選択されるのが好ましい。
例えば、短焦点プロジェクター14から出射される光が緑色である場合には、反射ドット34は、緑色の波長領域を選択反射波長とすればよい。
反射ドット34が選択反射性を示す光の波長は、反射ドット34を形成するコレステリック液晶相の螺旋ピッチを調節することにより調節(選択)できる。
また、本発明の透明スクリーンにおいて反射ドット34を形成するコレステリック液晶相は、後述するように螺旋軸方向が制御されている。そのため、反射ドットに入射した光は、正反射だけでなく、種々の方向に反射される。
コレステリック液晶相は、特定の波長において選択反射性を示すことが知られている。選択反射の中心波長λは、コレステリック液晶相における螺旋構造のピッチP(=螺旋の周期)に依存し、コレステリック液晶相の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。そのため、この螺旋構造のピッチを調節することによって、選択反射波長を調節することができる。コレステリック液晶相のピッチは重合性液晶化合物と共に用いるキラル剤の種類、またはその添加濃度に依存するため、これらを調節することによって所望のピッチを得ることができる。
なお、ピッチの調節については富士フイルム研究報告No.50(2005年)p.60−63に詳細な記載がある。螺旋のセンスおよびピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46頁、および「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196頁に記載の方法を用いることができる。
従って、図5に示す例の透明スクリーン12cにおいては、赤色右円偏光反射ドット34rR、緑色右円偏光反射ドット34gR、および、青色右円偏光反射ドット34bRはいずれも右捩れのコレステリック液晶相を固定してなるドットである。
なお、コレステリック液晶相の旋回の方向は、反射ドット(反射層)を形成する液晶化合物の種類または添加されるキラル剤の種類によって調節できる。
以下の説明では、『支持体と反対側の反射ドットの表面』を、単に『反射ドットの表面』とも言う。
図2に反射ドット34の断面の概略図を示す。図2では、暗部が成す線を太線で示す。図2に示すように、1本目の暗部が成す線Ld1の法線(破線)と、反射ドットの表面とが成す角度θ1が、70°〜90°であるのが好ましい。
すなわち、反射ドット34は、反射ドット34の表面の一部において上記角度を満たすもの、例えば、反射ドット34の表面の一部において断続的に上記角度を満たすものでなはく、連続的に上記角度を満たすものであるのが好ましい。なお、断面図において、反射ドット34の表面が曲線であるときは、暗部が成す線の法線と反射ドット34の表面とが成す角度は、反射ドット34の表面の接線と法線とが成す角度を意味する。また、上記角度は鋭角で示されており、法線と反射ドット34の表面とが成す角度を0°〜180°の角度で表すときの、70°〜110°の範囲を意味する。
このような構造により、反射ドット34に入射する光は、支持体32の法線方向に対して角度を有する方向から入射する光を、反射ドット34の表面において、コレステリック液晶相の螺旋軸方向と平行に近い角度で入射させることができる。そのため、反射ドット34に入射する光を様々な方向に反射させることができる。
また、支持体32の法線方向から入射する光を、全方位に反射できるのが好ましい。特に、正面輝度(ピーク輝度)の半分の輝度となる角度(半値角)が35°以上にでき、高い反射性を有することが好ましい。
なお、断面図は、ドットの端部から中心に向かう方向で最大高さまで連続的に増加する高さを有する部位を含む任意の方向の断面図であり、典型的にはドットの中心を含み支持体に垂直な任意の面の断面図であればよい。
反射ドット34は、コレステリック液晶相をドット状に固定して得ることができる。
コレステリック液晶相を固定した構造は、コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持されている構造であればよく、典型的には、重合性液晶化合物をコレステリック液晶相の配向状態としたうえで、紫外線照射、加熱等によって重合、硬化し、流動性が無い層を形成して、同時に、外場または外力によって配向形態に変化を生じさせることない状態に変化した構造であればよい。
なお、コレステリック液晶相を固定した構造においては、コレステリック液晶相の光学的性質が保持されていれば十分であり、液晶化合物は、液晶性を示さなくてもよい。例えば、重合性液晶化合物は、硬化反応により高分子量化して、液晶性を失っていてもよい。
反射ドット34の形成に用いる液晶化合物を含む液晶組成物は、さらに界面活性剤を含むのが好ましい。また、反射ドット34の形成に用いる液晶組成物は、さらにキラル剤、重合開始剤を含んでいてもよい。
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であるのが好ましい。
コレステリック液晶相を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
本発明者らは、反射ドットを形成する際に用いる液晶組成物に界面活性剤を加えることにより、反射ドット形成時に重合性液晶化合物が空気界面側で水平に配向し、螺旋軸方向が上述のように制御された反射ドットが得られることを見出した。
一般的に、ドットの形成のためには、印刷の際の液滴形状を保つため、表面張力を低下させない必要がある。そのため界面活性剤を加えても反射ドットの形成が可能であり、かつ、多方向からの再帰反射性の高い反射ドットが得られたことは驚くべきことであった。本発明者らの検討によれば、界面活性剤を用いた場合、反射ドットの端部で、反射ドットの表面と支持体32とが成す角度が40°以上のドットが形成されている。すなわち、反射ドットを形成する際に界面活性剤を加えることにより、反射ドットと支持体32との接触角を、広い視野角と、高い透明性とを両立することができる角度範囲に形成することができる。
界面活性剤は、安定的にまたは迅速にプレーナー配向のコレステリック液晶相とするために寄与する配向制御剤として機能できる化合物が好ましい。界面活性剤としては、例えば、シリコ−ン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤が挙げられ、フッ素系界面活性剤が好ましく例示される。
なお、水平配向剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤として、特開2014−119605号公報の段落[0082]〜[0090]に記載の下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
T11中に含まれるoおよびpはそれぞれ独立に0以上の整数であり、oおよびpが2以上であるとき複数のXは互いに同一であっても異なっていてもよい。T11中に含まれるoは1または2であるのが好ましい。T11中に含まれるpは1〜4のいずれかの整数であるのが好ましく、1または2であるのがより好ましい。
(CaF2a+1)−(CbH2b)−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−O−(CrH2r)−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−COO−(CrH2r)−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−OCO−(CrH2r)−
また、一般式(I)の末端のHb11−Sp11−L11−Sp12−L12−および−L15−Sp13−L16−Sp14−Hb11は、以下のいずれかの一般式で表される基であるのが好ましい。
(CaF2a+1)−(CbH2b)−O−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−COO−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−O−(CrH2r)−O−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−COO−(CrH2r)−COO−
(CaF2a+1)−(CbH2b)−OCO−(CrH2r)−COO−
上式におけるa、bおよびrの定義は直上の定義と同じである。
キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋の捩れ方向または螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN(twisted nematic)、STN(Super Twisted Nematic)用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物または面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であるのが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基であるのが好ましく、不飽和重合性基であるのがより好ましく、エチレン性不飽和重合性基であるのがさらに好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物が重合性化合物を含む場合は、液晶組成物は重合開始剤を含有しているのが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.5〜12質量%であるのがより好ましい。
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、液晶組成物の固形分質量に対して、3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が上記範囲内であれば、架橋密度向上の効果が得られやすく、コレステリック液晶相の安定性がより向上する。
反射ドットの形成に、後述するインクジェット法を用いる場合には、一般的に求められるインク物性を得るために、液晶組成物には単官能重合性モノマーが含まれていてもよい。単官能重合性モノマーとしては、2−メトキシエチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソデシルアクリレート、オクチル/デシルアクリレート等が挙げられる。
また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能等を低下させない範囲で添加することができる。
液晶組成物は溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が好ましい。上述の単官能重合性モノマーなどの上述の成分が溶媒として機能していてもよい。
反射ドット34を形成する際には、支持体32上への液晶組成物の塗布は、好ましくは打滴により行われる。印刷法は特に限定はされず、インクジェット法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法などを用いることができるが、インクジェット法が好ましい。反射ドットのパターン形成も、公知の印刷技術を応用して形成することができる。
重合反応率は、重合性の官能基の消費割合を、IR(赤外線)吸収スペクトルを用いて決定することができる。
反射層30は、反射ドット34を包埋して、支持体32に積層されるオーバーコート層36を有する。
オーバーコート層36は、支持体32の反射ドット34が形成された面側に設けられていればよく、表面を平坦化しているのが好ましい。
反射ドット34の屈折率に近い屈折率を有するオーバーコート層36を用いることによって、反射ドット34に入射する光の法線からの角度(極角)を小さくすることができる。例えば、屈折率が1.6のオーバーコート層36を用い、極角45°で透明スクリーンに光を入射させたとき、反射ドット34に実際に入射する極角は27°程度とすることができる。そのため、オーバーコート層36を用いることによっては透明スクリーン12aが再帰反射性を示す光の極角を広げることが可能であり、反射ドット34の表面と支持体32とが成す角度が小さい場合であっても、より広い範囲で、高い再帰反射性が得られる。また、オーバーコート層36は、反射防止層、ハードコート層としての機能を有していてもよい。
オーバーコート層36に利用される樹脂は、特に限定されず、支持体32や反射ドット34との密着性などを考慮して選択すればよい。例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。耐久性、耐溶剤性等の点からは、架橋により硬化するタイプの樹脂が好ましく、特に、短時間での硬化が可能である紫外線硬化性樹脂が好ましい。オーバーコート層36の形成に用いることができるモノマーとしては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
反射層30の反射ドット34が形成される側の面(以下、反射層の表面ともいう)には、第1のλ/4板16が積層されている。すなわち、反射ドット34の凸側に第1のλ/4板16が積層されている。また、反射層30の支持体32側の面(以下、反射層の裏面ともいう)には、第2のλ/4板20が積層されている。
第1のλ/4板16および第2のλ/4板20はいずれも従来公知のλ/4板であり、λ/4板に入射する光が直線偏光の場合には円偏光にして出射し、λ/4板に入射する光が円偏光の場合には直線偏光にして出射する。
後述するように、本発明の透明スクリーンは、直線偏光を出射する短焦点プロジェクターと好適に組み合わされるので、短焦点プロジェクターからの光を投影される側(表面側)に配置される第1のλ/4板16は、入射する直線偏光を円偏光にして円偏光を反射層30に入射させる。また、反射層30の裏面側に配置される第2のλ/4板20は、反射層30を透過した円偏光を直線偏光にして後述する偏光膜18に入射させる。
第1のλ/4板16は、出射光が反射層30の反射ドット34が反射する方向の円偏光になるように遅相軸を合わせて配置される。
第2のλ/4板20は、反射層30を透過した円偏光が直線偏光になるように遅相軸を合わせて配置される。また、第2のλ/4板20は、透明スクリーン12aに垂直な方向から見た際に、第2のλ/4板20から出射される光の偏光方向が、後述する偏光膜18の吸収軸に平行な方向となるように配置される。
また、第1のλ/4板16と第2のλ/4板20とは、第1のλ/4板16の遅相軸と第2のλ/4板20の遅相軸とが平行、もしくは、直交するように配置するが、直交するように配置されるのが好ましい。
第1のλ/4板16と第2のλ/4板20とそれらの遅相軸が平行または直交するように配置することで、第1のλ/4板16により円偏光にされた光を第2のλ/4板20で直線偏光にできる。ここで、平行に配置した場合には、第1のλ/4板16に入射する前の直線偏光を90°回転した直線偏光となり、また、波長分散の影響で、例えば、550nmの光はぴったり直線偏光に戻っても、他の波長は楕円偏光になるため、色味の変化が生じる。一方、垂直に配置した場合には、第1のλ/4板16に入射する前の直線偏光と同じ方向の直線偏光となり、また、波長分散をキャンセルできるため、色味の変化を好適に抑制できる。
λ/4板(λ/4機能を有する板)とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換する機能を有する板である。より具体的には、所定の波長λnmにおける面内レターデーション値がRe(λ)=λ/4(または、この奇数倍)を示す板である。この式は、可視光域のいずれかの波長(例えば、550nm)において達成されていればよい。
なお、λ/4板は、λ/4機能を有する光学異方性層のみからなる構成であっても、支持体にλ/4機能を有する光学異方性層を形成した構成であってもよいが、λ/4板が支持体を有する場合には、支持体と光学異方性層との組み合わせが、λ/4板であることを意図する。
具体的には、Rth(550)が−50nm〜50nmであるのが好ましく、−30nm〜30nmであるのがより好ましく、Rth(λ)がゼロであるのがさらに好ましい。これにより、λ/4板に対して斜めに入射する直線偏光を円偏光に変換できる点で好ましい結果を得る。
偏光膜18は、第2のλ/4板20の反射層30側とは反対側の面に積層されるものであり、反射層30および第2のλ/4板20を透過した光の一部を遮光する層である。具体的には、偏光膜18は、偏光膜18の膜面に対して小さい入射角で、すなわち、略垂直に入射する光は透過し、大きな入射角で入射する光は遮光することで、透明スクリーン12aを透過した透過光によるホットスポットを低減するものである。
偏光膜18は、その厚み方向に吸収軸を有する膜である。言い換えれば、偏光膜18は、膜表面の法線方向と平行な吸収軸を有する膜である。
一方、偏光膜18に斜め方向から光が入射すると、光が吸収軸と交差する方向に進行するので、吸収軸に平行な方向の偏光成分は吸収され、吸収軸に直交する方向の偏光成分は透過される。これにより、偏光膜18は光の一部を遮光する。
2色性色素としては、例えば、アゾ系色素、アントラキノン系色素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、上記色素の具体例としては、特開2008−275976号公報の段落0022〜段落0075に記載の色素が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
異方性金属ナノ粒子は、数nm〜100nmのナノサイズの棒状金属微粒子である。棒状金属微粒子とは、アスペクト比(長軸長さ/短軸長さ)が1.5以上である粒子を意味する。
このような異方性金属ナノ粒子は、表面プラズモン共鳴を示し、紫外〜赤外領域に吸収を示す。例えば短軸長さが1nm〜50nm、長軸長さが10nm〜1,000nm、アスペクト比が1.5以上の異方性金属ナノ粒子は、短軸方向と、長軸方向とで吸収位置を変えることができるので、このような異方性金属ナノ粒子を膜の水平面に対し斜め方向に配向させた偏光膜は、異方性吸収膜となる。
カーボンナノチューブは、繊維径が1nm〜1,000nm、長さが0.1μm〜1,000μm、アスペクト比が100〜10,000の細長いチューブ状の炭素である。カーボンナノチューブの作製方法としては、例えばアーク放電法、レーザー蒸発法、熱CVD法、プラズマCVD法などが知られている。アーク放電法及びレーザー蒸発法により得られるカーボンナノチューブには、グラフェンシートが一層のみの単層カーボンナノチューブ(SWNT:Single Wall Nanotube)と、複数のグラフェンシートからなる多層カーボンナノチューブ(MWNT:Maluti Wall Nanotube)とが存在する。
また、熱CVD法及びプラズマCVD法では、主としてMWNTが作製できる。SWNTは、炭素原子同士がSP2結合と呼ばれる最も強い結合により6角形状につながったグラフェンシート一枚が筒状に巻かれた構造を有する。
偏光膜の製造方法としては、基材面(偏光膜面)に対し吸収軸が略垂直方向となるようにできれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)液晶配向場における金属ナノロッド析出法、(2)ゲスト−ホスト液晶法、(3)陽極酸化アルミナ法、などが挙げられる。これらの中でも、ゲスト−ホスト液晶法が特に好ましい。
上記方法は、特開2008−275976号公報の段落0087〜段落0108に記載の方法が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
ここで、本発明の画像表示システム10では、短焦点プロジェクター14は、出射光が直線偏光のプロジェクターを用いる。
言い換えれば、本発明においては、短焦点プロジェクター14の出射光が直線偏光であり、透明スクリーン12aは、短焦点プロジェクター14の出射光の直線偏光を円偏光にする第1のλ/4板16と、右あるいは左の円偏光を反射する反射層30とを有する構成である。
また、短焦点プロジェクターとは、透明スクリーンに投影する光の入射角(透明スクリーンの投影面の法線に対する角度)が大きく、プロジェクターから透明スクリーンまでの距離(焦点距離)が短いものである。
また、本発明の画像表示システム10は、反射層30の反射ドット34の凸側をプロジェクター14側に向けて配置するのが好ましく、かつ、プロジェクター14側で画像を観察する、いわゆるフロント投影型であるのが好ましい。
なお、以下の説明においては、短焦点プロジェクター14を単にプロジェクター14ともいう。
本発明の画像表示システム10においては、透明スクリーン12aの法線に対して、プロジェクター14からの出射光の入射角度が40°〜60°となるように、プロジェクター14を配置するのが好ましい。
また、後述するが、出射光が直線偏光であるプロジェクター14は、出射光を透明スクリーン12aに対してP波とし、かつ、透明スクリーン12aの法線に対して、プロジェクター14からの光の入射角度を56°±10°とするのも好ましい。
そのため、本発明の画像表示システム10は、透明スクリーンの法線方向からの投影ではなく、プロジェクターのように、透明スクリーンの下方(または、上方)にプロジェクターを配置して、投影スクリーンの法線に対して大きな角度で光を投影しても、プロジェクター側から、広い視野角で好適に画像を視認できる。
従って、本発明の画像表示システム10は、フロント投影型にして、かつ、透明スクリーン12aの法線に対するプロジェクター14の入射角度を30°〜70°とすることにより、プロジェクター14を透明スクリーンの近くに配置して、画像表示システムを小型化できる。また、フロント投影形とすることにより、プロジェクター14から観察者までの光路を透明スクリーンによる折り返しの光路にできるので、全体的な光学距離を短くして、小型化できる。
プロジェクター14から出射された画像を担持する直線偏光の光は、まず、第1のλ/4板16によって、円偏光にされる。
反射層30に入射した円偏光の光は、選択反射波長の円偏光のみが反射ドット34によって反射され、選択反射波長以外の光、および、反射ドット34以外の部分に入射した光は、反射層30を通過する。
第2のλ/4板20に入射した円偏光の光は直線偏光にされて偏光膜18に入射する。
すなわち、反射層によって画像を表示する透明スクリーンの場合には、反射層を通過した光は、透明スクリーンを通過して、透明スクリーンのプロジェクターとは逆側の面(裏面)から観察される。
そのため、裏面側において、透明スクリーンを介してプロジェクターの出射光を出射光の直進方向から見た場合に、プロジェクターの光源が観察され、ホットスポットが生じる。ホットスポットは、非常に眩しく、特に、光源としてレーザーを用いるレーザープロジェクターの場合には、ホットスポットは、極めて眩しい。
そのため、反射層30を透過し第2のλ/4板20により直線偏光にされた光のうち、偏光膜18の膜面に略垂直に入射する光は、その進行方向が偏光膜18の吸収軸に平行であるので吸収されずに偏光膜18を透過する。一方、偏光膜18の膜面に斜めに入射する光は、その進行方向が偏光膜18の吸収軸と交差し、また、前述のとおり、この入射する光は、偏光膜18の吸収軸に平行な方向に偏光された直線偏光であるので偏光膜18に吸収される。これにより、正面の透過率は高くなり、斜めになるほど透過率が低くなる。
したがって、このような透明スクリーン12aを、透明スクリーン12aに対する光の入射角が大きい短焦点プロジェクター14と組み合わせることにより、短焦点プロジェクター14からの出射光の直進方向、すなわち、透明スクリーン12aの斜め方向の、透明スクリーン12aの裏面側に生じるホットスポットを大幅に抑制することができる。
そのため、透明スクリーン12aの反射ドットは、図3に示すように、入射した光を、再帰反射のみならず、光の入射側の様々な方向に反射できる。従って、短焦点プロジェクター14を透明スクリーン12aに近接して配置して、透明スクリーン12aの法線に対して大きな角度で投影光を透明スクリーン12aに入射した場合でも、広視野角化を図れる。
これにより、本発明によれば、フロント投影型の小型の画像表示システムによって、広い視野角で、十分な光量の反射光で、高画質な画像を観察することが可能である。
従って、出射光が直線偏光のプロジェクター14から出射して透明スクリーン12aに入射する光を、透明スクリーン12aに対してP波とし、かつ、プロジェクター14からの光の入射角度すなわちプロジェクター14の光軸を、透明スクリーン12aの法線に対して56°±10°とすることにより、プロジェクター14からの光が透明スクリーン12aによって正反射されて生じるホットスポットを大幅に低減できる。
なお、プロジェクター14から出射する直線偏光を透明スクリーン12aに対してP波とする方法は、プロジェクター14の光源を、光軸を中心に回転する方法等、公知の方法が、各種、利用可能である。
図4に、本発明の透明スクリーンの他の一例の概念図を示す。
図4に示す透明スクリーン12bは、第1のλ/4板16と、反射層30と、偏光膜18とをこの順に積層した構成を有する。すなわち、反射層30の支持体32側に偏光膜18が積層されている。
なお、図4に示す透明スクリーン12bは、第2のλ/4板20を有さない以外は、図1に示す透明スクリーン12aと同様の構成を有するので、同じ部位には同じ符号を付して示す。
反射層30に入射した円偏光の光は、選択反射波長の円偏光のみが反射ドット34によって反射され、選択反射波長以外の光、および、反射ドット34以外の部分に入射した光は、反射層30を通過する。
反射層30を通過した円偏光は、次いで、偏光膜18に入射する。
したがって、短焦点プロジェクター14から出射され、透明スクリーン12bに斜め方向から入射する光の直進方向の、透明スクリーン12bの裏面側に生じるホットスポットの光量を低減することができる。
図5に、本発明の透明スクリーンの他の一例の概念図を示す。
なお、図5に示す透明スクリーン12cは、反射層30に代えて反射層30bを有する以外は、図1に示す透明スクリーン12aと同様の構成を有するので、同じ部位には同じ符号を付し以下の説明は異なる部位を主に行う。
赤色右円偏光ドット積層体31rRは、支持体32と、支持体32の一方の表面に二次元的に配列される赤色右円偏光反射ドット34rRと、赤色右円偏光反射ドット34rRを包埋して支持体32に積層されるオーバーコート層36と、を有する。
緑色右円偏光ドット積層体31gRは、支持体32と、支持体32の一方の表面に二次元的に配列される緑色右円偏光反射ドット34gRと、緑色右円偏光反射ドット34gRを包埋して支持体32に積層されるオーバーコート層36と、を有する。
青色右円偏光ドット積層体31bRは、支持体32と、支持体32の一方の表面に二次元的に配列される青色右円偏光反射ドット34bRと、青色右円偏光反射ドット34bRを包埋して支持体32に積層されるオーバーコート層36と、を有する。
緑色右円偏光反射ドット34gRは、緑色の波長を選択反射波長として緑色の右円偏光を反射してそれ以外の光を透過する反射ドットである。
青色右円偏光反射ドット34bRは、青色の波長を選択反射波長として青色の右円偏光を反射してそれ以外の光を透過する反射ドットである。
すなわち、これらの反射ドットは、互いに選択反射波長が異なる。
このように、赤色光を反射する反射ドット、緑色光を反射する反射ドット、および青色光を反射する反射ドットを形成することで、透明スクリーンに入射される光の赤色光、緑色光および青色光を反射することができ、透明スクリーンに投影される映像をカラー表示することができる。またプロジェクターから出射される光が赤色光であっても緑色光であっても青色光であっても利用可能である。
透明スクリーン12cにプロジェクター14から出射された画像を担持する直線偏光の光が投影されると、まず、第1のλ/4板16によって、右円偏光にされる。
反射層30bに入射した右円偏光の光は、まず、青色右円偏光ドット積層体31bRに入射して、先と同様に、青色右円偏光反射ドット34bRに入射した青色の右円偏光のみが青色右円偏光反射ドット34bRによって反射され、青色右円偏光反射ドット34bRに入射した青色の右円偏光の以外の光、および、青色右円偏光反射ドット34bR以外の部分に入射した光は、青色右円偏光ドット積層体31bRを通過する。
青色右円偏光ドット積層体31bRを通過した光は、次いで、緑色右円偏光ドット積層体31gRに入射する。
緑色右円偏光ドット積層体31gRに入射した光は、同様に、緑色右円偏光反射ドット34gRに入射した緑色の右円偏光のみが緑色右円偏光反射ドット34gRによって反射され、緑色右円偏光反射ドット34gRに入射した緑色の右円偏光以外の光、および、緑色右円偏光反射ドット34gR以外の部分に入射した光は、緑色右円偏光ドット積層体31gRを通過する。
緑色右円偏光ドット積層体31gRを通過した光は、次いで、赤色右円偏光ドット積層体31rRに入射する。
赤色右円偏光ドット積層体31rRに入射した光は、同様に、赤色右円偏光反射ドット34rRに入射した赤色の右円偏光のみが赤色右円偏光反射ドット34rRによって反射され、赤色右円偏光反射ドット34rRに入射した赤色の右円偏光以外の光、および、赤色右円偏光反射ドット34rR以外の部分に入射した光は、赤色右円偏光ドット積層体31rRを通過して、反射層30bを通過する。
第2のλ/4板20に入射した円偏光の光は、直線偏光にされて偏光膜18に入射する。
偏光膜18は、偏光膜18の膜面に対して小さい入射角で入射する光(略垂直に入射する光)は透過し、大きな入射角で入射する光は遮光する。これにより、透明スクリーン12cを透過した透過光によるホットスポットを低減する。
図6に反射層の他の一例の概略図を示す。
図6に示す反射層30Tは、複数のドットとして、1つのドット内に、赤色光の右円偏光を反射する赤色右円偏光反射領域35rRと、緑色光の右円偏光を反射する緑色右円偏光反射領域35gRと、青色光の右円偏光を反射する青色右円偏光反射領域35bRとを有する三色反射ドット34Tを支持体32上に2次元的に配列してなる構成を有する。
このような三色反射ドット34Tは、赤色光を反射する層、緑色光を反射する層および青色光を反射する層を有するので、1つのドットで、入射した光の赤色光、緑色光および青色光を反射することができる。
また、図6に示す例では、三色反射ドット34Tは、支持体32側から赤色右円偏光反射領域35rR、緑色右円偏光反射領域35gRおよび青色右円偏光反射領域35bRの順に積層する構成としたがこれに限定はされず、各層の積層順はどのような順番であってもよい。
例えば、図7に示す反射層30Pのように、同じ層内に赤色光の右円偏光を反射する赤色右円偏光反射ドット34rRと、緑色光の右円偏光を反射する緑色右円偏光反射ドット34gRと、青色光の右円偏光を反射する青色右円偏光反射ドット34bRとを複数、2次元的に配列した構成を有する構成としてもよい。
また、互いに異なる波長域の光を反射するドットを2種以上有する場合には、ドットの配列には特に限定はなく、例えば、交互に配列してもよいし、あるいは、ランダムに配列してもよい。
これに対し、本発明の透明スクリーンは、反射ドットによって、表示画像となる光を高い拡散性で拡散するので、レーザープロジェクターを用いた場合に、スペックルの発生を抑制できる。
このような構成とすることにより、反射層を透過できる光の波長域を広くして、透明スクリーンの透明性を、より高くできると共に、反射ドットに入射したプロジェクター14が出射する波長帯域の光を、確実に反射して適正な画像を表示できる。
例えば、右円偏光のみ(あるいは左円偏光のみ)を反射する反射層を有する透明スクリーンを用いる本発明の画像表示システムにおいて、プロジェクターとして、出射光が無偏光のプロジェクターを用い、プロジェクターが出射した光を直線偏光板に入射して直線偏光とし、直線偏光板によって直線偏光にした光を第1のλ/4板16に入射してもよい。
従って、これらのベタ膜は、反射ドットと同様、対応する波長帯域に応じた螺旋ピッチおよび反射する円偏光に応じた螺旋の捩れ方向を有するコレステリック液晶相を固定するように、液晶化合物を含む液晶組成物を調製して、各ベタ膜を形成して作製すればよい。
また、反射層は、コレステリック液晶相を固定してなる反射ドットを二次元的に配列した層(ドット積層体)とコレステリック液晶相を固定してなるベタ膜とをそれぞれ1層以上有する構成であってもよい。
反射ドットとベタ膜を有する構成の場合には、反射ドットを支持体に形成するのではなく、コレステリック液晶相を固定してなるベタ膜の表面に、二次元的に配列して反射ドットを形成してもよい。
<下地層の作製>
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、下地層溶液を調製した。
(下地層溶液)
下記の棒状液晶化合物の混合物A 100質量部
IRGACURE 819 (BASF社製) 3質量部
下記の化合物A 0.6質量部
メチルエチルケトン 932.4質量部
化合物A
この支持体32に、調製した下地層溶液を#2.6のバーコーターを用いて塗布した。その後、塗膜面温度が50℃になるように塗膜を加熱し、60秒間乾燥した後に、酸素濃度100ppm以下の窒素パージ下で、紫外線照射装置により、500mJ/cm2の紫外線を塗膜に照射して、架橋反応を進行させ、下地層を作製した。
なお、下地層を形成した支持体32のヘイズ値を測定したところ、0.8%であった。
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、コレステリック液晶インク液gR(液晶組成物)を調製した。
(コレステリック液晶インク液gR)
シクロペンタノン 139.6質量部
前述の棒状液晶化合物の混合物A 100質量部
IRGACURE 907 (BASF社製) 3.0質量部
カヤキュアDETX(日本化薬社製) 1質量部
下記のキラル剤A 5.78質量部
下記の界面活性剤 0.08質量部
作製した緑色右円偏光反射ドット34gRのうち、無作為に10個を選択して、ドットの形状をレーザー顕微鏡(キーエンス社製)にて観察した。その結果、ドットは平均直径30μm、平均最大高さ6μm、ドット端部のドット表面と下地層表面とが両者の接触部でなす角度(接触角)は平均44°であり、ドット端部から中心に向かう方向で、連続的に高さが増加していた。
支持体32の中央に位置する1つの緑色右円偏光反射ドット34gRについて、ドット中心を含む面で、支持体32に垂直に切削し、断面を走査型電子顕微鏡で観察した。その結果、ドット内部に図2および図3に示すような明部と暗部の縞模様が確認された。
さらに、断面図から、図2に示すように、ドットの中心を通る支持体32の表面の垂線(一点鎖線)に対する角度α1が30°の位置および60°の位置において、ドットの暗部が成す線の法線方向と、ドットの表面とが成す角度θ1およびθ2を測定した。測定は、図8に概念的に示すように、ドットの最も外側の暗部が成す線(図2における1本目の暗部が成す線Ld1(ドット端部))、ドットの最も内側の暗部が成す線(ドット中央)、および、ドット端部とドット中央との中間の暗部が成す線(ドット端部と中央の間)の、3本の暗部が成す線に対して行った。
その結果、ドット端部、ドット端部と中央の間、ドット中央の順に、90°、89°および90°であった。すなわち、このドットは、ドットの暗部が成す線の法線方向と、ドットの表面とが成す角度が、ドットの表面近傍でも、ドットの中央(最内部)でも、ドットの中間部でも、ほぼ同じであった。
緑色右円偏光反射ドット34gRを形成した支持体32から、無作為に5箇所を選択して、レーザー顕微鏡(キーエンス社製)にて観察し、1mm×1mmの領域において、ドットの面積率を測定した。その結果、5箇所におけるドットの面積率の平均値は、20.2%であった。
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、オーバーコート用塗布液を調製した。
(オーバーコート用塗布液)
メチルエチルケトン 103.6質量部
KAYARAD DPCA-30(日本化薬社製) 40質量部
下記の化合物L 60質量部
前述の化合物A 0.6質量部
IRGACURE 127(BASF社製) 3質量部
その後、塗膜面温度が50℃になるように塗膜を加熱し、60秒間乾燥した後に、紫外線照射装置により、500mJ/cm2の紫外線を塗膜に照射し、架橋反応を進行させ、オーバーコート層36を作製し、緑色右円偏光ドット積層体31gRを得た。
キラル剤Aの添加量を4.7質量部とする以外は、コレステリック液晶インク液gRと同様にして、コレステリック液晶インク液rRを調製した。また、キラル剤Aの添加量を7.02質量部とする以外はコレステリック液晶インク液gRと同様にして、コレステリック液晶インク液bRを調製した。
コレステリック液晶インク液rRは、選択反射波長650nmの右円偏光を反射する赤色右円偏光反射ドット34rRを形成するための材料である。また、コレステリック液晶インク液bRは、選択反射波長450nmの右円偏光を反射する青色右円偏光反射ドット34bRを形成するための材料である。
コレステリック液晶インク液gRに変えて、調製したコレステリック液晶インク液rRおよびコレステリック液晶インク液bRを用いた以外は、緑色右円偏光ドット積層体31gR同様にして、赤色右円偏光ドット積層体31rRおよび青色右円偏光ドット積層体31bRを作製した。
特開2012−18396の実施例([0267]〜[0270])を参考に、セルロースアセテートフィルムを作製した。これを保護フィルム01とする。
保護フィルム01の表面に、下記の組成の配向膜塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28mL/m2塗布した。その後、60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。形成された膜表面に、ラビングロールで搬送方向に平行な方向に1000回転/分で回転させてラビング処理を行い、配向膜付き保護フィルム01を作製した。(配向膜塗布液)
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 370質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5質量部
特開2012−18396の実施例([0272]〜[0282])を参考に、配向膜付き保護フィルム01上に光学異方性層を形成し、λ/4板を作製した。Re(550)およびRth(550)は、それぞれ、138nmおよび5nmであった。
このようにして作製した2枚のλ/4板をそれぞれ第1のλ/4板16および第2のλ/4板20として用いた。
光重合性基を有する液晶化合物(BASF社製、商品名:PALIOCOLOR LC242)3.04g、高分子界面活性剤(メガファックF780F、大日本インキ化学工業株式会社製)0.1gをメチルエチルケトン(MEK)5.07gに溶解した液晶溶液に、開始剤溶液〔イルガキュア907(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.90g、及びカヤキュアDETX(日本化薬株式会社製)0.30gをメチルエチルケトン(MEK)8.80gに溶解した溶液〕1.11gを添加し、5分間攪拌することにより完全に溶解させた。
次に、得られた溶液に、株式会社林原生物化学研究所製2色性アゾ色素G241を0.023g、株式会社林原生物化学研究所製2色性アゾ色素G472を0.005g加えて5分間超音波分散することにより、偏光膜塗布液を調製した。
次に、そのPVA垂直配向膜上に、上記偏光膜塗布液を回転数1,000rpm、20秒間の条件でスピンコートし、90℃に設定された恒温槽の中で2分間加熱した後、加熱した状態で紫外線(UV)照射(水銀キセノンランプ、200W、73mJ/cm2)することにより、PVA垂直配向膜表面で、硬化性液晶分子とともに2色性色素が垂直配向した偏光膜を、λ/4板上に作製した。
粘着剤(総研化学製SKダイン)を用いて、作製した各ドット積層体、第1のλ/4板および偏光膜が形成された第2のλ/4板を貼り合わせて、図5に示すような透明スクリーンを作製した。
積層順は、第1のλ/4板16、赤色右円偏光ドット積層体31rR、緑色右円偏光ドット積層体31gR、青色右円偏光ドット積層体31bR、第2のλ/4板20および偏光膜18の順番とした。また、ドット積層体は、ドットが第1のλ/4板16側の面となるように積層した。
偏光膜18を有さない以外は、実施例1と同様に透明スクリーンを作製した。
すなわち、この透明スクリーンは、第1のλ/4板、反射層、第2のλ/4板からなる透明スクリーンである。
<プロジェクターと配置>
プロジェクターは、LSPX−P1(SONY社製)を用いて、作製した透明スクリーンの中心で5cm角の白が表示されるように、透明スクリーン下部より画像を照射した。
このプロジェクターはレーザープロジェクターであり、出射光は直線偏光である。
図9および図10に示されるように、プロジェクターHの出射光と透明スクリーンSの中心の延長線上に硫酸バリウム製の完全拡散板Dを配置し、完全拡散板Dの法線方向から色彩輝度計B(トプコン社製、BM−5)を用いて輝度を測定した。
なお、図9は上面図、図10は側面図である。
比較例1の透明スクリーンを用いた輝度測定結果を100として規格化したところ、実施例1の透明スクリーンでは輝度測定結果は10であり、ホットスポットが大幅に抑制されていることが分かった。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
12a〜12c 透明スクリーン
14 短焦点プロシェクター
16 第1のλ/4板
18偏光膜
20 第2のλ/4板
30 反射層
30T 三色右円偏光反射層
30P 三色右円偏光反射層
31rR 赤色右円偏光ドット積層体
31gR 緑色右円偏光ドット積層体
31bR 青色右円偏光ドット積層体
32 支持体
34 反射ドット
34rR 赤色右円偏光反射ドット
34gR 緑色右円偏光反射ドット
34bR 青色右円偏光反射ドット
34T 三色反射ドット
35rR 赤色右円偏光反射領域
35gR 緑色右円偏光反射領域
35bR 青色右円偏光反射領域
36 オーバーコート層
Claims (6)
- 第1のλ/4板と、
コレステリック液晶相を固定してなる構造を有し、入射光の一部を反射する反射層と、
厚み方向に吸収軸を有する偏光膜と、をこの順に有する透明スクリーン。 - 前記反射層と前記偏光膜との間に第2のλ/4板を有する請求項1に記載の透明スクリーン。
- 前記第1のλ/4板の遅相軸と前記第2のλ/4板の遅相軸とが直交している請求項2に記載の透明スクリーン。
- 前記反射層が、コレステリック液晶相を固定してなる反射ドットを二次元的に配列した構造を有し、
前記反射ドットが前記第1のλ/4板側に凸状である請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明スクリーン。 - 前記偏光膜が、2色性色素を垂直配向した構造を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明スクリーン。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明スクリーンと、
前記透明スクリーンに前記第1のλ/4板側から光を投影する短焦点プロジェクターと、を有し、
前記短焦点プロジェクターが出射する光が直線偏光である画像表示システム。
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