JP3517248B2 - チューブ容器胴部用の透明性を有する積層シート - Google Patents
チューブ容器胴部用の透明性を有する積層シートInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、油脂類または色素等を
内填する押出しチューブ容器に関する。
内填する押出しチューブ容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】酸素の影響によって劣化したり変質した
りし易い内填物を封入するための包装体には、例えば、
アルミニウム箔等の金属箔が積層されている包装用積層
シートが利用されている。
りし易い内填物を封入するための包装体には、例えば、
アルミニウム箔等の金属箔が積層されている包装用積層
シートが利用されている。
【０００３】また、紫外線によって劣化したり変質した
りするような物質、特に油脂類や色素等を含有する物質
を封入するための包装体には、紫外線遮断性樹脂層また
は紫外線吸収性樹脂層を具備する積層シートが利用され
ている（例えば特開昭６３−２１８０４９号公報）。
りするような物質、特に油脂類や色素等を含有する物質
を封入するための包装体には、紫外線遮断性樹脂層また
は紫外線吸収性樹脂層を具備する積層シートが利用され
ている（例えば特開昭６３−２１８０４９号公報）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述のアルミニウム箔
等の金属箔が積層されている積層シートは、ガスバリヤ
ー性においては十分な性質を有するが、包装体内の内填
物の状態が外部から確認し得ないという欠点を有する。
等の金属箔が積層されている積層シートは、ガスバリヤ
ー性においては十分な性質を有するが、包装体内の内填
物の状態が外部から確認し得ないという欠点を有する。
【０００５】また、特開昭６３−２１８０４９号公報に
は、ガスバリヤー性と紫外線遮断性とを兼有するシート
の例として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に
よるガスバリヤー性樹脂層と紫外線遮断性樹脂層または
紫外線吸収性樹脂層とを具備する積層シートが説明され
ているが、この積層シートはガスバリヤー性についての
性能が十分ではなく、例えばチューブ容器の保存中等に
おいて内填物の芳香等が失われ始めるという欠点を有す
る。
は、ガスバリヤー性と紫外線遮断性とを兼有するシート
の例として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に
よるガスバリヤー性樹脂層と紫外線遮断性樹脂層または
紫外線吸収性樹脂層とを具備する積層シートが説明され
ているが、この積層シートはガスバリヤー性についての
性能が十分ではなく、例えばチューブ容器の保存中等に
おいて内填物の芳香等が失われ始めるという欠点を有す
る。
【０００６】これに対して本発明は、包装体内の内填物
を外部から視認し得るような透明性と、内填物が紫外線
によって劣化するようなことの無い紫外線遮断性または
紫外線吸収性と、極めて優れた酸素バリヤー性とを兼備
し、保存特性において極めて優れた性能を有するチュー
ブ容器を提供するものである。
を外部から視認し得るような透明性と、内填物が紫外線
によって劣化するようなことの無い紫外線遮断性または
紫外線吸収性と、極めて優れた酸素バリヤー性とを兼備
し、保存特性において極めて優れた性能を有するチュー
ブ容器を提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本第１の発明は、少なく
とも、外側より、ヒートシールし得るような樹脂層と、
二軸延伸ポリエステルフィルムと、紫外線遮断性樹脂又
は紫外線吸収性樹脂層と、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪
素、酸化インジュウム、酸化チタン及び酸化アルミニウ
ムのなかから選択される無機酸化物の薄膜層を有する熱
可塑性樹脂フィルムと当該無機酸化物の薄膜層に積層さ
れているガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィルムとから
なるガスバリヤー層と、ヒートシールし得るような樹脂
層とを順次積層するシートからなる胴部を有することを
特徴とする油脂類または色素等を内填するための透明性
を有するチューブ容器からなる。
とも、外側より、ヒートシールし得るような樹脂層と、
二軸延伸ポリエステルフィルムと、紫外線遮断性樹脂又
は紫外線吸収性樹脂層と、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪
素、酸化インジュウム、酸化チタン及び酸化アルミニウ
ムのなかから選択される無機酸化物の薄膜層を有する熱
可塑性樹脂フィルムと当該無機酸化物の薄膜層に積層さ
れているガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィルムとから
なるガスバリヤー層と、ヒートシールし得るような樹脂
層とを順次積層するシートからなる胴部を有することを
特徴とする油脂類または色素等を内填するための透明性
を有するチューブ容器からなる。
【０００８】本第２の発明は無機酸化物の薄膜層を有す
る熱可塑性樹脂フィルムが−ＯＨ基を有する樹脂による
熱可塑性樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項
１に記載の油脂類または色素等を内填する透明性を有す
るチューブ容器からなる。
る熱可塑性樹脂フィルムが−ＯＨ基を有する樹脂による
熱可塑性樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項
１に記載の油脂類または色素等を内填する透明性を有す
るチューブ容器からなる。
【０００９】前記構成からなる本発明の透過性を有する
チューブ容器を形成する積層シートは、該積層シートが
例えばパウチタイプの包装体として利用される場合に
は、包装体の内周面層となる面がヒートシールし得るよ
うな樹脂層で形成される。また、例えば押出しチューブ
容器の胴部成形用素材として利用される場合には、チュ
ーブの内、外の両外側表面同士がヒートシールし得るよ
うな樹脂層で形成される。
チューブ容器を形成する積層シートは、該積層シートが
例えばパウチタイプの包装体として利用される場合に
は、包装体の内周面層となる面がヒートシールし得るよ
うな樹脂層で形成される。また、例えば押出しチューブ
容器の胴部成形用素材として利用される場合には、チュ
ーブの内、外の両外側表面同士がヒートシールし得るよ
うな樹脂層で形成される。
【００１０】本発明のチューブ容器を形成する積層シー
トにおけるヒートシールし得るような樹脂層としては、
例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、アイオノマー、カルボキシル基
変性ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン等の透明性を有する一般的な樹脂による単一層
または複合層からなる厚さ６０〜２００μ程度の樹脂層
が利用され、所望に応じて美粧印刷等が付されているも
のが使用される。
トにおけるヒートシールし得るような樹脂層としては、
例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、アイオノマー、カルボキシル基
変性ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン等の透明性を有する一般的な樹脂による単一層
または複合層からなる厚さ６０〜２００μ程度の樹脂層
が利用され、所望に応じて美粧印刷等が付されているも
のが使用される。
【００１１】酸化錫，酸化亜鉛，酸化珪素，酸化インジ
ュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかから選
択される無機酸化物の薄膜層を有する熱可塑性樹脂フィ
ルムと、該無機酸化物の薄膜層に積層されているガスバ
リヤー性の熱可塑性樹脂フィルム層とからなるガスバリ
ヤー層を形成するときに使用する無機酸化物の薄膜層を
有する熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリアミ
ド，ポリエステル，ポリプロピレン等の厚さ９〜５０μ
程度の２軸延伸フィルムに対して、酸化錫，酸化亜鉛，
酸化珪素，酸化インジュウム，酸化チタン，酸化アルミ
ニウム等による厚さ１００〜５０００オングストローム
好ましくは４００〜１０００オングストローム程度の薄
膜層を、真空蒸着，スパッタリング，化学蒸着等によっ
て形成したフィルムを使用し得る。
ュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかから選
択される無機酸化物の薄膜層を有する熱可塑性樹脂フィ
ルムと、該無機酸化物の薄膜層に積層されているガスバ
リヤー性の熱可塑性樹脂フィルム層とからなるガスバリ
ヤー層を形成するときに使用する無機酸化物の薄膜層を
有する熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリアミ
ド，ポリエステル，ポリプロピレン等の厚さ９〜５０μ
程度の２軸延伸フィルムに対して、酸化錫，酸化亜鉛，
酸化珪素，酸化インジュウム，酸化チタン，酸化アルミ
ニウム等による厚さ１００〜５０００オングストローム
好ましくは４００〜１０００オングストローム程度の薄
膜層を、真空蒸着，スパッタリング，化学蒸着等によっ
て形成したフィルムを使用し得る。
【００１２】又、上記の酸化錫，酸化亜鉛，酸化珪素，
酸化インジュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムの
なかから選択される無機酸化物の薄膜層を設けるための
−OH基を有する樹脂による熱可塑性樹脂フィルム、例え
ば、ポリビニルアルコールフィルムやエチレン・ビニル
アルコール共重合体樹脂フィルム等を利用し得る。
酸化インジュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムの
なかから選択される無機酸化物の薄膜層を設けるための
−OH基を有する樹脂による熱可塑性樹脂フィルム、例え
ば、ポリビニルアルコールフィルムやエチレン・ビニル
アルコール共重合体樹脂フィルム等を利用し得る。
【００１３】なお、無機酸化物の薄膜層を形成する際の
基材となる−ＯＨ基を含有熱可塑性樹脂フィルムは、単
層の樹脂フィルムであっても、あるいは、−ＯＨ基を含
有する樹脂のコーティング層が形成されている複合フィ
ルムであってもよいが、無機酸化物の薄膜層の形成適性
の点からは、−ＯＨ基を含有する樹脂を押し出し製膜し
て得られた単層のプラスチックフィルムが好適である。
基材となる−ＯＨ基を含有熱可塑性樹脂フィルムは、単
層の樹脂フィルムであっても、あるいは、−ＯＨ基を含
有する樹脂のコーティング層が形成されている複合フィ
ルムであってもよいが、無機酸化物の薄膜層の形成適性
の点からは、−ＯＨ基を含有する樹脂を押し出し製膜し
て得られた単層のプラスチックフィルムが好適である。
【００１４】さらに、無機酸化物の薄膜層の蒸着効率、
すなわち、無機酸化物の薄膜層の厚さに対するガスバリ
ヤー性の高さの点からすると、無機酸化物による薄膜層
を形成するための−ＯＨ基を有する樹脂による熱可塑性
樹脂フィルムとしては、ポリビニルアルコールフィルム
が最も好適であり、このときには耐屈曲性において良好
な結果が得られる。
すなわち、無機酸化物の薄膜層の厚さに対するガスバリ
ヤー性の高さの点からすると、無機酸化物による薄膜層
を形成するための−ＯＨ基を有する樹脂による熱可塑性
樹脂フィルムとしては、ポリビニルアルコールフィルム
が最も好適であり、このときには耐屈曲性において良好
な結果が得られる。
【００１５】酸化錫，酸化亜鉛，酸化珪素，酸化インジ
ュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかから選
択される無機酸化物の薄膜層としては、酸化珪素による
ものが、着色が極めて少なくしかも高度のガスバリヤー
性を具備する点で好適である。
ュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかから選
択される無機酸化物の薄膜層としては、酸化珪素による
ものが、着色が極めて少なくしかも高度のガスバリヤー
性を具備する点で好適である。
【００１６】酸化錫，酸化亜鉛，酸化珪素，酸化インジ
ュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかから選
択される無機酸化物の薄膜層を形成した熱可塑性樹脂フ
ィルムに積層するガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィル
ム、つまり無機酸化物の薄膜層を形成した熱可塑性樹脂
フィルムにおける無機酸化物の薄膜層面に積層するガス
バリヤー性の熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、
ポリ塩化ビニリデン樹脂，ポリ塩化ビニリデン共重合体
樹脂，エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂，ポリ
アクリロニトリル樹脂，ポリビニルアルコール樹脂，ポ
リアミド樹脂等による熱可塑性樹脂フィルム、さらに
は、これらの樹脂による塗工層を有する熱可塑性樹脂フ
ィルム等からなり、好ましくは、酸素透過度が３０ｃｃ
／ｍ２・ｄａｙ・ａｔｍ 以下のものが利用される。
ュウム，酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかから選
択される無機酸化物の薄膜層を形成した熱可塑性樹脂フ
ィルムに積層するガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィル
ム、つまり無機酸化物の薄膜層を形成した熱可塑性樹脂
フィルムにおける無機酸化物の薄膜層面に積層するガス
バリヤー性の熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、
ポリ塩化ビニリデン樹脂，ポリ塩化ビニリデン共重合体
樹脂，エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂，ポリ
アクリロニトリル樹脂，ポリビニルアルコール樹脂，ポ
リアミド樹脂等による熱可塑性樹脂フィルム、さらに
は、これらの樹脂による塗工層を有する熱可塑性樹脂フ
ィルム等からなり、好ましくは、酸素透過度が３０ｃｃ
／ｍ２・ｄａｙ・ａｔｍ 以下のものが利用される。
【００１７】紫外線吸収性能は、例えば、ベンゾフェノ
ン系，ベンゾトリアゾール系，サリチレート系，アクリ
レート系の有機系の紫外線吸収剤がバインダー用樹脂１
００重量部に対して５〜１０重量％程度添加したコーテ
ィング剤による塗工層や前記紫外線吸収剤が含有されて
いる接着剤による接着剤層等によって形成される。
ン系，ベンゾトリアゾール系，サリチレート系，アクリ
レート系の有機系の紫外線吸収剤がバインダー用樹脂１
００重量部に対して５〜１０重量％程度添加したコーテ
ィング剤による塗工層や前記紫外線吸収剤が含有されて
いる接着剤による接着剤層等によって形成される。
【００１８】紫外線遮断性能は、例えば、酸化チタン，
酸化鉄，酸化亜鉛，酸化ジルコニウム等の無機系酸化物
の５μ程度の微粉末をバインダー用樹脂１００重量部に
対して１０〜７０重量部程度混合したインキによるベタ
刷り印刷層によって形成することができる。
酸化鉄，酸化亜鉛，酸化ジルコニウム等の無機系酸化物
の５μ程度の微粉末をバインダー用樹脂１００重量部に
対して１０〜７０重量部程度混合したインキによるベタ
刷り印刷層によって形成することができる。
【００１９】
【実施例】本発明の透明性を有するチューブ容器を形成
する積層シートの具体的な構成を製造実施例を以って説
明する。
する積層シートの具体的な構成を製造実施例を以って説
明する。
【００２０】実施例１
［図１］において、厚さ１２μの２軸延伸ポリエステル
フィルム３１と、該２軸延伸ポリエステルフィルム３１
の表面に付されている紫外線遮断性樹脂層３２とによる
フィルムを得た。
フィルム３１と、該２軸延伸ポリエステルフィルム３１
の表面に付されている紫外線遮断性樹脂層３２とによる
フィルムを得た。
【００２１】なお、紫外線遮断性樹脂層３２は、ポリ塩
化ビニリデン共重合体樹脂（バインダー用樹脂）１００
重量部にべンゾフェノン系の紫外線吸収剤１０重量部を
混合したコーティング剤による３ｇ（ｄｒｙ）／ｍ２の
塗工層からなる。
化ビニリデン共重合体樹脂（バインダー用樹脂）１００
重量部にべンゾフェノン系の紫外線吸収剤１０重量部を
混合したコーティング剤による３ｇ（ｄｒｙ）／ｍ２の
塗工層からなる。
【００２２】又、厚さ１２μの２軸延伸ポリエステルフ
ィルム３４の表面に、厚さ５００オングストロームの酸
化珪素の真空蒸着層３３を形成した後、該酸化珪素の真
空蒸着層３３面に、厚さ２０μのポリ塩化ビニリデン樹
脂フィルム３５からなるガスバリヤー性の熱可塑性樹脂
フィルムを、ウレタン系接着剤を利用して積層し、複合
フィルム３６によるガスバリヤー層を得た。
ィルム３４の表面に、厚さ５００オングストロームの酸
化珪素の真空蒸着層３３を形成した後、該酸化珪素の真
空蒸着層３３面に、厚さ２０μのポリ塩化ビニリデン樹
脂フィルム３５からなるガスバリヤー性の熱可塑性樹脂
フィルムを、ウレタン系接着剤を利用して積層し、複合
フィルム３６によるガスバリヤー層を得た。
【００２３】続いて、前述の２軸延伸ポリエステルフィ
ルム３１に形成した紫外線遮断性樹脂層３２面と、複合
フィルム３６のポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム３５面
とを、ウレタン系接着剤を利用して積層し、更に２軸廷
伸ポリエステルフィルム３１面に対して厚さ１００μの
低密度ポリエチレン樹脂フィルム３７をウレタン系接着
剤を利用して積層し、また２軸延伸ポリエステルフィル
ム３４面に対して、厚さ１００μの低密度ポリエチレン
樹脂フィルム３８を同じくウレタン系接着剤を利用して
積層することにより、本発明のチューブ容器の胴部を構
成する積層シート３９を得た。
ルム３１に形成した紫外線遮断性樹脂層３２面と、複合
フィルム３６のポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム３５面
とを、ウレタン系接着剤を利用して積層し、更に２軸廷
伸ポリエステルフィルム３１面に対して厚さ１００μの
低密度ポリエチレン樹脂フィルム３７をウレタン系接着
剤を利用して積層し、また２軸延伸ポリエステルフィル
ム３４面に対して、厚さ１００μの低密度ポリエチレン
樹脂フィルム３８を同じくウレタン系接着剤を利用して
積層することにより、本発明のチューブ容器の胴部を構
成する積層シート３９を得た。
【００２４】実施例２
実施例１の本発明のチューブ容器を構成する胴部用積層
シートの製造工程において、厚さ２０μのポリ塩化ビニ
リデン樹脂フィルム３５の代わりに、ポリ塩化ビニリデ
ン樹脂の塗工層（３μ）を有する２軸延伸ポリエステル
フィルム（１２μ）からなるガスバリヤー性の熱可塑性
樹脂フィルムを利用し、該フィルムにおけるポリ塩化ビ
ニリデン樹脂の塗工層面と、酸化珪素の真空蒸着層とが
接するようにしてウレタン系接着剤を利用して積層する
ことにより、本発明のチューブ容器の胴部を構成する積
層シートを得た。
シートの製造工程において、厚さ２０μのポリ塩化ビニ
リデン樹脂フィルム３５の代わりに、ポリ塩化ビニリデ
ン樹脂の塗工層（３μ）を有する２軸延伸ポリエステル
フィルム（１２μ）からなるガスバリヤー性の熱可塑性
樹脂フィルムを利用し、該フィルムにおけるポリ塩化ビ
ニリデン樹脂の塗工層面と、酸化珪素の真空蒸着層とが
接するようにしてウレタン系接着剤を利用して積層する
ことにより、本発明のチューブ容器の胴部を構成する積
層シートを得た。
【００２５】実施例３
実施例１の本発明のチューブ容器の胴部を構成する積層
シートの製造工程において、厚さ５００オングストロー
ムの酸化珪素の真空蒸着層３３を有する厚さ１２μの２
軸延伸ポリエステルフィルム３４に代えて、厚さ６００
オングストロームの酸化珪素の蒸着層を具備する厚さ１
２μの２軸延伸エチレンービニルアルコール共重合樹脂
フィルムを利用し、その他の構成は全て実施例１のチュ
ーブ容器胴部用の透明性を有する積層シートの対応する
部分と同一の構成からなる本発明のチューブ容器の胴部
を構成する積層シートを得た。
シートの製造工程において、厚さ５００オングストロー
ムの酸化珪素の真空蒸着層３３を有する厚さ１２μの２
軸延伸ポリエステルフィルム３４に代えて、厚さ６００
オングストロームの酸化珪素の蒸着層を具備する厚さ１
２μの２軸延伸エチレンービニルアルコール共重合樹脂
フィルムを利用し、その他の構成は全て実施例１のチュ
ーブ容器胴部用の透明性を有する積層シートの対応する
部分と同一の構成からなる本発明のチューブ容器の胴部
を構成する積層シートを得た。
【００２６】
【発明の作用】本発明の油脂類または色素等を内填する
ための透明性を有するチューブ容器は、少なくとも、外
側より、ヒートシールし得るような樹脂層と、二軸延伸
ポリエステルフィルムと、紫外線遮断性樹脂又は紫外線
吸収性樹脂層と、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪素、酸化イ
ンジュウム、酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかか
ら選択される無機酸化物の薄膜層を有する熱可塑性樹脂
フィルムと当該無機酸化物の薄膜層に積層されているガ
スバリヤー性の熱可塑性樹脂フィルムとからなるガスバ
リヤー層と、ヒートシールし得るような樹脂層とを順次
積層するシートからなる胴部を有するものであって、優
れたガスバリヤー性と紫外線遮断性能又は紫外線吸収性
能とを兼備するものであり、特に油脂類や色素等を含有
する内填物が紫外線によって劣化するようなことが無
く、良好な保存特性を有する透明性のあるチューブ容器
になる。
ための透明性を有するチューブ容器は、少なくとも、外
側より、ヒートシールし得るような樹脂層と、二軸延伸
ポリエステルフィルムと、紫外線遮断性樹脂又は紫外線
吸収性樹脂層と、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪素、酸化イ
ンジュウム、酸化チタン及び酸化アルミニウムのなかか
ら選択される無機酸化物の薄膜層を有する熱可塑性樹脂
フィルムと当該無機酸化物の薄膜層に積層されているガ
スバリヤー性の熱可塑性樹脂フィルムとからなるガスバ
リヤー層と、ヒートシールし得るような樹脂層とを順次
積層するシートからなる胴部を有するものであって、優
れたガスバリヤー性と紫外線遮断性能又は紫外線吸収性
能とを兼備するものであり、特に油脂類や色素等を含有
する内填物が紫外線によって劣化するようなことが無
く、良好な保存特性を有する透明性のあるチューブ容器
になる。
【００２７】又、本発明の油脂類または色素等を内填す
るための透明性を有するチューブ容器は、酸化錫、酸化
亜鉛、酸化珪素、酸化インジュウム、酸化チタン及び酸
化アルミニウムのなかから選択される無機酸化物の薄膜
層を具備する熱可塑性樹脂フィルムと、当該無機酸化物
の薄膜層に積層されているガスバリヤー性の熱可塑性樹
脂フィルムとからなるガスバリヤー層を具備しており、
ガスバリヤー性能が、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪素、酸
化インジュウム、酸化チタン及び酸化アルミニウムのな
かから選択される無機酸化物の薄膜層と、該無機酸化物
の薄膜層面に積層されているガスバリヤー性の熱可塑性
樹脂フィルム層との両者によって奏される。
るための透明性を有するチューブ容器は、酸化錫、酸化
亜鉛、酸化珪素、酸化インジュウム、酸化チタン及び酸
化アルミニウムのなかから選択される無機酸化物の薄膜
層を具備する熱可塑性樹脂フィルムと、当該無機酸化物
の薄膜層に積層されているガスバリヤー性の熱可塑性樹
脂フィルムとからなるガスバリヤー層を具備しており、
ガスバリヤー性能が、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪素、酸
化インジュウム、酸化チタン及び酸化アルミニウムのな
かから選択される無機酸化物の薄膜層と、該無機酸化物
の薄膜層面に積層されているガスバリヤー性の熱可塑性
樹脂フィルム層との両者によって奏される。
【００２８】従って、チューブ容器胴部を成形するとき
に積層シートを折り曲げ状態にしてヒートシールした
り、或いはチューブ容器が繰り返し屈曲を受たりする場
合等に、無機酸化物の薄膜層にピンホールや亀裂等が発
生するようなことがあっても、この無機酸化物の薄膜層
に積層されているガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィル
ム層による補償作用によって、ガスバリヤー層によるガ
スバリヤー性が正常に作用するので、保存特性に極めて
優れた作用を奏するチューブ容器になる。
に積層シートを折り曲げ状態にしてヒートシールした
り、或いはチューブ容器が繰り返し屈曲を受たりする場
合等に、無機酸化物の薄膜層にピンホールや亀裂等が発
生するようなことがあっても、この無機酸化物の薄膜層
に積層されているガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィル
ム層による補償作用によって、ガスバリヤー層によるガ
スバリヤー性が正常に作用するので、保存特性に極めて
優れた作用を奏するチューブ容器になる。
【００２９】本第２の油脂類または色素等を内填するた
めの透明性を有するチューブ容器は、酸化錫，酸化亜
鉛，酸化珪素，酸化インジュウム，酸化チタン及び酸化
アルミニウムのなかから選択される無機酸化物の薄膜層
を形成するための熱可塑性樹脂フィルムが、−ＯＨ基を
有する樹脂による熱可塑性樹脂フィルムからなるもの
で、上記の金属酸化物の蒸着界面において樹脂が有して
いる−ＯＨ基との間に結合状態が生ずる。このために、
無機酸化物の薄膜層を形成した熱可塑性樹脂フィルムに
おいて、熱可塑性樹脂フィルムと金属酸化物の薄膜層と
の間の密着強度が優れたものになる。
めの透明性を有するチューブ容器は、酸化錫，酸化亜
鉛，酸化珪素，酸化インジュウム，酸化チタン及び酸化
アルミニウムのなかから選択される無機酸化物の薄膜層
を形成するための熱可塑性樹脂フィルムが、−ＯＨ基を
有する樹脂による熱可塑性樹脂フィルムからなるもの
で、上記の金属酸化物の蒸着界面において樹脂が有して
いる−ＯＨ基との間に結合状態が生ずる。このために、
無機酸化物の薄膜層を形成した熱可塑性樹脂フィルムに
おいて、熱可塑性樹脂フィルムと金属酸化物の薄膜層と
の間の密着強度が優れたものになる。
【００３０】
【発明の効果】本発明の油脂類または色素等を内填する
ための透明性を有するチューブ容器は、胴部を形成する
積層シートによる包装体の内填物の封入状態が外部から
目視し得るような透明性を有し、しかも紫外線や酸素の
影響によって劣化し易い性質の内填物であっても、これ
を劣化させることなく良好に保存することのできるチュ
ーブ容器になるため、油脂類または色素等を内填するの
に最適である。
ための透明性を有するチューブ容器は、胴部を形成する
積層シートによる包装体の内填物の封入状態が外部から
目視し得るような透明性を有し、しかも紫外線や酸素の
影響によって劣化し易い性質の内填物であっても、これ
を劣化させることなく良好に保存することのできるチュ
ーブ容器になるため、油脂類または色素等を内填するの
に最適である。
【図１】本発明の油脂類または色素等を内填するための
透明性を有するチューブ容器の胴部を形成する積層シー
トの１実施例品の積層構造を模型的に示す断面図であ
る。
透明性を有するチューブ容器の胴部を形成する積層シー
トの１実施例品の積層構造を模型的に示す断面図であ
る。
３１ ２軸延伸ポリエステルフィルム
３２ 紫外線遮断性樹脂層
３３ 酸化珪素の真空蒸着層
３４ ２軸延伸ポリエステルフィルム
３５ ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルムからなるガスバ
リヤー性の熱可塑性樹脂フィルム ３６ 酸化珪素の真空蒸着層３３を有する２軸延伸ポリ
エステルフィルム３４と、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィ
ルム３５からなるガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィル
ムとを、ウレタン系接着剤を利用して積層した複合フィ
ルムによるガスバリヤー層
リヤー性の熱可塑性樹脂フィルム ３６ 酸化珪素の真空蒸着層３３を有する２軸延伸ポリ
エステルフィルム３４と、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィ
ルム３５からなるガスバリヤー性の熱可塑性樹脂フィル
ムとを、ウレタン系接着剤を利用して積層した複合フィ
ルムによるガスバリヤー層
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(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ
Ｂ６５Ｄ 65/20 Ｂ６５Ｄ 65/20
81/24 81/24 Ｄ
81/30 81/30 Ａ
(72)発明者 佐々木 康行
東京都新宿区市谷加賀町一丁目１番１号
大日本印刷株式会社内
(56)参考文献 特開 平２−122925（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−193442（ＪＰ，Ａ)
特開 昭63−218049（ＪＰ，Ａ)
特開 平２−258251（ＪＰ，Ａ)
特開 昭60−244540（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−64435（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B32B 1/00 - 35/00
Claims (2)
- 【請求項１】 少なくとも、外側より、ヒートシールし
得るような樹脂層と、二軸延伸ポリエステルフィルム
と、紫外線遮断性樹脂又は紫外線吸収性樹脂層と、酸化
錫、酸化亜鉛、酸化珪素、酸化インジュウム、酸化チタ
ン及び酸化アルミニウムのなかから選択される無機酸化
物の薄膜層を有する熱可塑性樹脂フィルムと当該無機酸
化物の薄膜層に積層されているガスバリヤー性の熱可塑
性樹脂フィルムとからなるガスバリヤー層と、ヒートシ
ールし得るような樹脂層とを順次積層するシートからな
る胴部を有することを特徴とする油脂類または色素等を
内填するための透明性を有するチューブ容器。 - 【請求項２】 前記の無機酸化物の薄膜層を有する熱可
塑性樹脂フィルムが、−ＯＨ基を有する樹脂による熱可
塑性樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項１に
記載の油脂類または色素等を内填するための透明性を有
するチューブ容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01818891A JP3517248B2 (ja) | 1991-01-19 | 1991-01-19 | チューブ容器胴部用の透明性を有する積層シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01818891A JP3517248B2 (ja) | 1991-01-19 | 1991-01-19 | チューブ容器胴部用の透明性を有する積層シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04238024A JPH04238024A (ja) | 1992-08-26 |
| JP3517248B2 true JP3517248B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=11964646
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01818891A Expired - Lifetime JP3517248B2 (ja) | 1991-01-19 | 1991-01-19 | チューブ容器胴部用の透明性を有する積層シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3517248B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0743796U (ja) * | 1992-06-30 | 1995-09-19 | 三菱化成ポリテック株式会社 | 吸湿性フィルムの包装体 |
| JPH0743795U (ja) * | 1992-06-30 | 1995-09-19 | 三菱化成ポリテック株式会社 | 吸湿性フィルムの包装体 |
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| JPH11236063A (ja) * | 1998-02-25 | 1999-08-31 | Ajinomoto Co Inc | スパウト付き油用スタンディングパウチ |
| JP2000302880A (ja) * | 1999-04-23 | 2000-10-31 | Toppan Printing Co Ltd | ポリエステル樹脂成形体 |
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-
1991
- 1991-01-19 JP JP01818891A patent/JP3517248B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04238024A (ja) | 1992-08-26 |
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