JP3509608B2 - 紙基材積層板の製造方法 - Google Patents

紙基材積層板の製造方法

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JP3509608B2 JP04370099A JP4370099A JP3509608B2 JP 3509608 B2 JP3509608 B2 JP 3509608B2 JP 04370099 A JP04370099 A JP 04370099A JP 4370099 A JP4370099 A JP 4370099A JP 3509608 B2 JP3509608 B2 JP 3509608B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気用等の紙基材
積層板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器産業の発展はめざまし
く、プリント配線板の高密度化に伴って、打抜き加工性
に優れた積層板が求められている。このような積層板と
して、打抜き加工性の高い紙基材にメチロール化メラミ
ンを含浸乾燥させた後、桐油等で変性したレゾール型フ
ェノール樹脂をさらに含浸乾燥させて得られるプリプレ
グを複数枚積層し、用途に応じてその片面または両面に
金属箔を重ね合わせ、加熱して樹脂を硬化させて得られ
る紙基材積層板がある。
【0003】この紙基材積層板は、高い絶縁抵抗を有す
るものの、耐衝撃性が低いという問題があった。紙基材
積層板の耐衝撃性を改善するために、紙基材にレゾール
型フェノール樹脂のみを含浸させて、同様にして得られ
る紙基材積層板がある。この紙基材積層板は、耐衝撃性
において、ある程度の向上はあるが、目標とするレベル
に達するものではなく、さらに向上させることが望まれ
ていた。この紙基材積層板はしかも、絶縁性において劣
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、十分な絶縁抵抗を有し、しかも、耐衝撃性
も十分に高い紙基材積層板の製造方法を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は、鋭意検討した結果、耐衝撃性の異なる
2種類のプリプレグを用意し、耐衝撃性の高い方のプリ
プレグを樹脂含浸基材積層体の両表層部に配置し、耐衝
撃性の低い方のプリプレグを樹脂含浸基材積層体の内部
に配置するようにすれば、具体的には、例えば、レゾー
ル型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(耐衝撃性
の高いプリプレグの一例)を積層体の両表層部に用いる
とともに、メチロール化メラミン樹脂を含浸させた後に
レゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(耐
衝撃性の低いプリプレグの一例)を積層体の内部に用い
るようにすれば、前記耐衝撃性の低いプリプレグの硬化
物からなる内部層が柔軟性を帯びるようになり、クッシ
ョン作用を発揮するため、耐衝撃性の高いプリプレグの
硬化物のみからなる積層体硬化物よりも却って高い耐衝
撃性を発揮することを見いだした。また、耐衝撃性は優
れるものの絶縁性に劣る耐衝撃性の高いプリプレグのみ
を用いる場合に比較して、絶縁性も高いことを見いだ
し、本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明で得られる紙基材積層
板は、フェノール樹脂を紙基材に含浸してなるプリプレ
グ3枚以上の積層体を硬化させてなる積層板において、
前記プリプレグとして、その硬化物の落球衝撃強度の大
きいプリプレグと小さいプリプレグの2種が用いられ、
落球衝撃強度の大きいプリプレグが前記積層体の両表層
部を構成し、落球衝撃強度の小さいプリプレグが前記積
層体の内部を構成していることを特徴とする。
【0007】そして、本発明にかかる紙基材積層板の製
造方法は、フェノール樹脂を紙基材に含浸させてなるプ
リプレグ3枚以上の積層体を硬化させる工程を含む紙基
材積層板の製造方法において、前記プリプレグとして、
レゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ
(1)とメチロール化メラミン樹脂を含浸させた後にレ
ゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(2)
との2種を用い、かつ、前記積層体の両表層部を構成す
るプリプレグとして前記プリプレグ(1)を用い、前記
積層体の内部を構成するプリプレグとして前記プリプレ
グ(2)を用いるようにすることを特徴とする。
【0008】上記において、前記積層体の両表面の少な
くとも1方に金属箔をさらに積層することがある。上記
の方法において、前記プリプレグ(1)が、レゾール型
フェノール樹脂含浸前にメタノール水溶液を予備含浸さ
せてなるプリプレグであることが、好ましい。さらに、
上記予備含浸は、紙基材にメタノール水溶液を塗布して
行うことが好ましく、前記プリプレグ(1)は、そのメ
タノール水溶液塗布面を、前記第2のプリプレグの方に
向けるようにして積層することが好ましい。なお、前記
プリプレグ(2)も、メチロール化メラミン樹脂含浸前
か後にメタノール水溶液を予備含浸させてなるプリプレ
グであっても良い。
【0009】上記の方法において、前記プリプレグ
(1)が、レゾール型フェノール樹脂を坪量123g/
cm2 以下の紙基材に含浸させたプリプレグであること
が、好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で得られる紙基材積層板
は、フェノール樹脂を紙基材に含浸させたプリプレグ3
枚以上からなる積層体を硬化させて得られる積層板であ
り、硬化物落球衝撃強度の大小異なる2種のプリプレグ
を使用してなるが、前記積層体の両表面の少なくとも一
方に金属箔がさらに積層されていることがある。
【0011】前記積層体の両表層部を構成するプリプレ
グ(1)と内部を構成するプリプレグ(2)の各単独硬
化物の落球衝撃強度の大小関係は、プリプレグ(1)の
強度>プリプレグ(2)の強度となっている。ここで、
落球衝撃強度は、同じ枚数のプリプレグを用いて比較さ
れる。プリプレグ(1)、(2)は、たとえば、フェノ
ール樹脂を紙基材に含浸乾燥して得られるが、このと
き、プリプレグ(1)のフェノール樹脂としては落球衝
撃強度の高いフェノール樹脂、例えばレゾール型フェノ
ール樹脂のみが用いられ、プリプレグ(2)のフェノー
ル樹脂としては落球衝撃強度の低いフェノール樹脂系と
するため、例えば、予めメチロール化メラミン樹脂を含
浸させた後にレゾール型フェノール樹脂を含浸させるよ
うにするのが好ましい。メチロール化メラミン樹脂を予
め含浸させておくと、プリプレグの耐衝撃性はやや低く
なるが、多少柔軟性を帯びるようになり、しかも、絶縁
抵抗が大きくなるからである。
【0012】上記フェノール樹脂は、たとえば、スチレ
ン、ジアクリルフタレート等のラジカル重合性モノマ
ー;硬化剤;スチレン、MEK(メチルエチルケト
ン)、プロパノール、メタノール等の溶剤;染料などの
着色剤;難燃剤などの成分が適宜配合されたものでも良
い。プリプレグに用いられる紙基材としては、コットン
紙、リンター紙、クラフト紙等のセルロース繊維を含む
紙質の基材を挙げることができ、これらのうちでも、ク
ラフト紙が好ましい。上記紙基材の坪量は、好ましくは
143g/cm2 以下、さらに好ましくは123g/c
2 以下である。紙基材の坪量が143g/cm2 を超
えると、レゾール型フェノール樹脂の浸透性が低下し、
絶縁抵抗が小さくなるおそれがある。特に、プリプレグ
(1)に用いられる紙基材の坪量は、123g/cm2
以下であると好ましく、樹脂含浸性が良くなる。
【0013】紙基材に対しレゾール型フェノール樹脂を
含浸させる前に、メタノール水溶液を予備含浸させてお
くと、紙基材が膨潤し、その後に含浸させるレゾール型
フェノール樹脂の浸透性が高まり、絶縁抵抗が大きくな
るため、好ましい。メタノール水溶液予備含浸前に一
旦、紙基材を乾燥させておくと、メタノール水溶液の浸
透性が高まり、好ましい。
【0014】紙基材にメタノール水溶液、メチロール化
メラミン樹脂やフェノール樹脂を含浸させる方法につい
ては、特に限定はなく、ディッビング法やコーティング
法等を挙げることができる。これらのうちでも、コーテ
ィング法が、樹脂含浸量を制御し易く、容易に乾燥する
ことができるため、好ましい。メタノール水溶液予備含
浸後の乾燥は、たとえば、70〜100℃、好ましくは
75〜85℃で行われる。メチロール化メラミン樹脂を
含浸させた後の乾燥は、たとえば、110〜170℃、
好ましくは125〜155℃で行われる。フェノール樹
脂を含浸させた後の乾燥は、たとえば、130〜170
℃、好ましくは140〜160℃で行われる。
【0015】プリプレグの積層体を得るに当たっては、
プリプレグ(2)を内部層としてその両表面にプリプレ
グ(1)を重ね合わせるが、プリプレグ(1)としてメ
タノール水溶液予備含浸のプリプレグを用いる場合、そ
のメタノール水溶液塗布面を、プリプレグ(2)に向け
るようにして積層すると、耐衝撃性のより一層高い紙基
材積層板を得ることが出来る。
【0016】本発明で得られる紙基材積層板は、積層体
両表面の少なくとも1方に金属箔がさらに積層されてい
るものでもよい。上記金属箔としては、たとえば、銅
箔、ニッケル箔等を挙げることができる。金属箔の厚み
としては、9〜100μmが一般的であるが、この厚み
のものに限定されない。本発明で得られる紙基材積層板
は、プリプレグ(1)、(2)および必要に応じ金属箔
からなる積層体を硬化させることによって得られる。硬
化条件については、特に限定はなく、たとえば、硬化温
度150〜170℃、硬化圧力90〜110kg/cm
、硬化時間50〜80分間である。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例および比較
例を示すが、本発明は下記実施例に限定されない。実施
例に先立ち、以下の製造例でプリプレグの製造に用いら
れる樹脂ワニスを製造した。なお、「部」は「重量部」
を意味する。 (製造例)1次含浸用樹脂ワニスBの調製 メラミン130部に、フェノール20部および37%ホ
ルムアルデヒド300部を添加し、さらに水酸化ナトリ
ウム0.3部を添加して、98℃で70分間反応させ
た。その後、水70部で希釈して、メチロール化メラミ
ン化合物溶液Aを調製した。メチロール化メラミン化合
物溶液A220部、メタノール50部および水50部を
配合して、1次含浸用樹脂ワニスBを得た。2次含浸用樹脂ワニスCの調製 フェノール60部、桐油40部、メタノール1部および
酸性触媒パラトルエンスルホン酸0.5部を、80℃で
90分間反応させた後、トリエタノールアミン0.4部
を添加して中和し、桐油フェノール反応物を得た。この
桐油フェノール反応物に、37%ホルムアルデヒド46
部を添加し、塩基性触媒としてトリエチルアミン2部お
よび25%アンモニア水溶液2部をさらに添加して、9
0℃で90分間反応させ、レゾールタイプのフェノール
樹脂を調製した。この樹脂を150mmHgで80℃に
なるまで、減圧脱水し、常圧に戻したのち、メタノール
を60部添加して桐油変性フェノール樹脂120部を得
た。なお、桐油変性フェノール樹脂の固形分は60部で
あった。
【0018】この桐油変性フェノール樹脂120部に、
クレジルジフェニルホスフェイト(CDP)8部、テト
ラブロモビスフェノールAグリシジルエーテル10部、
テトラブロモビスフェノールA(TBBA)2部および
2,2−プロパン−ビス〔4−(3−ポリブロモフェニ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)オキシ−3,5−
ジブロモフェノール〕12部を添加し、2次含浸用樹脂
ワニスCの調製を得た。 (実施例1)プリプレグの作製 1次含浸用樹脂ワニスBを坪量126g/m2 のクラフ
ト紙にコーティング法で含浸させた後、135℃の乾燥
機で30秒間処理し、145g/m2 のプリプレグAを
作製した。
【0019】プリプレグAに2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
260g/m2 の2次プリプレグBを作製した。坪量1
26g/m2 のクラフト紙に2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
260g/m2 のプリプレグCを作製した。積層板の作製 プリプレグB6枚およびプリプレグC2枚を用意し、プ
リプレグB6枚を重ね合わせ、プリプレグCで挟むよう
に組み合わせて、その最上層に厚み0.035mmの銅
箔を接着剤を介して積層し、圧力100kg/cm2
温度160℃で60分間成形し、銅張り積層板を作製し
た。 (実施例2)プリプレグの作製 水60部にメタノール40部を添加し、メタノール水溶
液Dを調製した。
【0020】坪量126g/m2 のクラフト紙にメタノ
ール水溶液Dをディッピング法で含浸させ、80℃の乾
燥機で2分間処理した後、2次含浸用樹脂ワニスCを含
浸させ、155℃の乾燥機で100秒間処理し、260
g/m2 のプリプレグDを作製した。積層板の作製 実施例1で得たプリプレグB6枚およびプリプレグD2
枚を用意し、プリプレグB6枚を重ね合わせ、プリプレ
グDで挟むように組み合わせて、その最上層に厚み0.
035mmの銅箔を接着剤を介して積層し、圧力100
kg/cm2 、温度160℃で60分間成形し、銅張り
積層板を作製した。 (実施例3)プリプレグの作製 坪量126g/m2 のクラフト紙に、実施例2で得たメ
タノール水溶液Dをコーティング(塗布)法で含浸さ
せ、80℃の乾燥機で1分間処理した後、2次含浸用樹
脂ワニスCを含浸させ、155℃の乾燥機で100秒間
処理し、260g/m2 のプリプレグEを作製した。積層板の作製 実施例1で得たプリプレグB6枚およびプリプレグE2
枚を用意し、プリプレグB6枚を重ね合わせ、プリプレ
グEで挟むように組み合わせて、この時、プリプレグE
でメタノール水溶液Dをコーティングした面を、プリプ
レグB6の方に向けて組み合わせた。その最上層に厚み
0.035mmの銅箔を接着剤を介して積層し、圧力1
00kg/cm2 、温度160℃で60分間成形し、銅
張り積層板を作製した(以下の表では実施例3Aとし
た。)。
【0021】プリプレグEでメタノール水溶液Dをコー
ティングした面を、プリプレグB6とは反対の方に向け
て組み合わせる以外は、上記と同様にして、別の銅張り
積層板を作製した(以下の表では実施例3Bとし
た。)。 (実施例4)プリプレグの作製 1次含浸用樹脂ワニスBを坪量139g/m2 のクラフ
ト紙にコーティング法で含浸させた後、135℃の乾燥
機で30秒間処理し、160g/m2 のプリプレグFを
作製した。
【0022】プリプレグFに2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
269g/m2 の2次プリプレグGを作製した。坪量1
20g/m2 のクラフト紙に、実施例2で得たメタノー
ル水溶液Dをコーティング(塗布)法で含浸させ、80
℃の乾燥機で1分間処理した後、2次含浸用樹脂ワニス
Cを含浸させ、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
232g/m2 のプリプレグHを作製した。積層板の作製 プリプレグG6枚およびプリプレグH2枚を用意し、プ
リプレグG6枚を重ね合わせ、プリプレグHで挟むよう
に組み合わせて、この時、プリプレグHでメタノール水
溶液Dをコーティングした面を、プリプレグG6の方に
向けて組み合わせた。その最上層に厚み0.035mm
の銅箔を接着剤を介して積層し、圧力100kg/cm
2 、温度160℃で60分間成形し、銅張り積層板を作
製した。 (比較例1)プリプレグの作製 実施例1で得たプリプレグBを8枚組み合わせて、その
最上層に厚み0.035mmの銅箔を接着剤を介して積
層し、圧力100kg/cm2 、温度160℃で60分
間成形し、銅張り積層板を作製した。 (比較例2)プリプレグの作製 実施例1で得たプリプレグCを8枚組み合わせて、その
最上層に厚み0.035mmの銅箔を接着剤を介して積
層し、圧力100kg/cm2 、温度160℃で60分
間成形し、銅張り積層板を作製した。 (比較例3)プリプレグの作製 実施例2で得たプリプレグDを8枚組み合わせて、その
最上層に厚み0.035mmの銅箔を接着剤を介して積
層し、圧力100kg/cm2 、温度160℃で60分
間成形し、銅張り積層板を作製した。 (比較例4)プリプレグの作製 1次含浸用樹脂ワニスBを坪量120g/m2 のクラフ
ト紙にコーティング法で含浸させた後、135℃の乾燥
機で30秒間処理し、138g/m2 のプリプレグIを
作製した。
【0023】プリプレグIに2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
232g/m2 の2次プリプレグJを作製した。積層板の作製 実施例4で得たプリプレグG6枚およびプリプレグJ2
枚を用意し、プリプレグG6枚を重ね合わせ、プリプレ
グJで挟むように組み合わせた。その最上層に厚み0.
035mmの銅箔を接着剤を介して積層し、圧力100
kg/cm2 、温度160℃で60分間成形し、銅張り
積層板を作製した。
【0024】上記実施例および比較例で得られた積層板
の板厚、落球衝撃強度、絶縁抵抗および曲げ強度を評価
し、結果を表1に示した。なお、表1において、実施例
3Aは、プリプレグEでメタノール水溶液Dをコーティ
ングした面を、プリプレグB6の方に向けて組み合わせ
て製造した銅張り積層板の結果であり、実施例3Bは、
プリプレグEでメタノール水溶液Dをコーティングした
面を、プリプレグB6とは反対の方に向けて組み合わせ
て製造した銅張り積層板の結果である。
【0025】落球衝撃強度は、銅箔をエッチングで除去
した後、サイズ60×25mmに切断し、図1に示すよ
うに、測定サンプル1を、接着剤面を上にして50mm
間隔をあけた土台に配置し、測定サンプル1の真上から
55gの鋼球2を落下させ、測定サンプル1の割れない
最大落下距離L(鋼球の中心から測定サンプルの表面ま
での距離)を測定した。
【0026】絶縁抵抗は、JIS−C6481に基づ
き、沸騰蒸留水中で2時間煮沸後のデータを測定した。
【0027】
【表1】
【0028】表1にみるように、実施例1〜4では、い
ずれも、落球衝撃強度が高く、絶縁抵抗も良好であっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明にかかる紙基材積層板の製造方法
は、十分な絶縁抵抗を有し、しかも、耐衝撃性も十分に
い紙基材積層板を容易に作製し得る。
【0030】本発明にかかる製造方法は、上記に加え
て、メタノール水溶液の予備含浸を行っているので、レ
ゾール型フェノール樹脂の紙基材への浸透を良くする。
この予備含浸を塗布で行う、本発明の方法は、予備含浸
を容易とさせる。この予備含浸させたプリプレグを積層
体内部に向けるようにする、本発明の方法は、内部プリ
プレグとの馴染みを良くすることが出来る。
【0031】坪量123g/cm2 以下の紙基材を用い
る、本発明の方法は、樹脂含浸性を良くすることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材積層板の落球衝撃強度を測定する方法を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 測定サンプル 2 鋼球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 61:04 B29L 9:00 B29L 9:00 C08L 61:00 C08L 61:00 B29C 67/14 W (56)参考文献 特開 平1−223133(JP,A) 特開 昭57−109636(JP,A) 特開 昭63−205224(JP,A) 特開 昭49−49295(JP,A) 特開 平11−91022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 11/16 C08J 5/24 B32B 15/08 H05K 1/03

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール樹脂を紙基材に含浸させてなる
    プリプレグ3枚以上の積層体を硬化させる工程を含む紙
    基材積層板の製造方法において、前記プリプレグとし
    て、レゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ
    (1)とメチロール化メラミン樹脂を含浸させた後にレ
    ゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(2)
    との2種を用い、かつ、前記積層体の両表層部を構成す
    るプリプレグとして前記プリプレグ(1)を用い、前記
    積層体の内部を構成するプリプレグとして前記プリプレ
    グ(2)を用いるようにすることを特徴とする紙基材積
    層板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記積層体の両表面の少なくとも1方に金
    属箔をさらに積層する工程を含む、請求項に記載の紙
    基材積層板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記プリプレグ(1)が、レゾール型フェ
    ノール樹脂含浸前にメタノール水溶液を予備含浸させて
    なるプリプレグである、請求項またはに記載の紙基
    材積層板の製造方法。
  4. 【請求項4】前記予備含浸は、紙基材にメタノール水溶
    液を塗布して行う、請求項に記載の紙基材積層板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記プリプレグ(1)は、そのメタノール
    水溶液塗布面を、前記第2のプリプレグの方に向けるよ
    うにして積層する、請求項に記載の紙基材積層板の製
    造方法。
  6. 【請求項6】前記プリプレグ(1)が、レゾール型フェ
    ノール樹脂を坪量123g/cm以下の紙基材に含浸
    させたプリプレグである、請求項からまでのいずれ
    かに記載の紙基材積層板の製造方法。
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