JP2000238037A - 紙基材積層板およびその製造方法 - Google Patents

紙基材積層板およびその製造方法

Info

Publication number
JP2000238037A
JP2000238037A JP11043700A JP4370099A JP2000238037A JP 2000238037 A JP2000238037 A JP 2000238037A JP 11043700 A JP11043700 A JP 11043700A JP 4370099 A JP4370099 A JP 4370099A JP 2000238037 A JP2000238037 A JP 2000238037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prepreg
laminate
paper base
phenol resin
impregnated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11043700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3509608B2 (ja
Inventor
Toshiyuki Higashida
利之 東田
Hiroyuki Fukuzumi
浩之 福住
Kazuhiko Nemoto
一彦 根本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP04370099A priority Critical patent/JP3509608B2/ja
Publication of JP2000238037A publication Critical patent/JP2000238037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3509608B2 publication Critical patent/JP3509608B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な絶縁抵抗を有し、しかも、耐衝撃性も
十分に高い紙基材積層板およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 紙基材積層板は、フェノール樹脂を紙基
材に含浸してなるプリプレグ3枚以上の積層体を硬化さ
せてなる積層板において、前記プリプレグとして、その
硬化物の落球衝撃強度の大きいプリプレグと小さいプリ
プレグの2種が用いられ、落球衝撃強度の大きいプリプ
レグが前記積層体の両表層部を構成し、落球衝撃強度の
小さいプリプレグが前記積層体の内部を構成しているこ
とを特徴とし、その製法の一例は、レゾール型フェノー
ル樹脂を含浸させたプリプレグを前記積層体の両表層部
を構成するプリプレグとして用いるとともに、メチロー
ル化メラミン樹脂を含浸させた後にレゾール型フェノー
ル樹脂を含浸させたプリプレグを前記積層体の内部を構
成するプリプレグとして用いるようにすることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気用等の紙基材
積層板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器産業の発展はめざまし
く、プリント配線板の高密度化に伴って、打抜き加工性
に優れた積層板が求められている。このような積層板と
して、打抜き加工性の高い紙基材にメチロール化メラミ
ンを含浸乾燥させた後、桐油等で変性したレゾール型フ
ェノール樹脂をさらに含浸乾燥させて得られるプリプレ
グを複数枚積層し、用途に応じてその片面または両面に
金属箔を重ね合わせ、加熱して樹脂を硬化させて得られ
る紙基材積層板がある。
【0003】この紙基材積層板は、高い絶縁抵抗を有す
るものの、耐衝撃性が低いという問題があった。紙基材
積層板の耐衝撃性を改善するために、紙基材にレゾール
型フェノール樹脂のみを含浸させて、同様にして得られ
る紙基材積層板がある。この紙基材積層板は、耐衝撃性
において、ある程度の向上はあるが、目標とするレベル
に達するものではなく、さらに向上させることが望まれ
ていた。この紙基材積層板はしかも、絶縁性において劣
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、十分な絶縁抵抗を有し、しかも、耐衝撃性
も十分に高い紙基材積層板およびその製造方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は、鋭意検討した結果、耐衝撃性の異なる
2種類のプリプレグを用意し、耐衝撃性の高い方のプリ
プレグを樹脂含浸基材積層体の両表層部に配置し、耐衝
撃性の低い方のプリプレグを樹脂含浸基材積層体の内部
に配置するようにすれば、具体的には、例えば、レゾー
ル型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(耐衝撃性
の高いプリプレグの一例)を積層体の両表層部に用いる
とともに、メチロール化メラミン樹脂を含浸させた後に
レゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(耐
衝撃性の低いプリプレグの一例)を積層体の内部に用い
るようにすれば、前記耐衝撃性の低いプリプレグの硬化
物からなる内部層が柔軟性を帯びるようになり、クッシ
ョン作用を発揮するため、耐衝撃性の高いプリプレグの
硬化物のみからなる積層体硬化物よりも却って高い耐衝
撃性を発揮することを見いだした。また、耐衝撃性は優
れるものの絶縁性に劣る耐衝撃性の高いプリプレグのみ
を用いる場合に比較して、絶縁性も高いことを見いだ
し、本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明にかかる紙基材積層板
は、フェノール樹脂を紙基材に含浸してなるプリプレグ
3枚以上の積層体を硬化させてなる積層板において、前
記プリプレグとして、その硬化物の落球衝撃強度の大き
いプリプレグと小さいプリプレグの2種が用いられ、落
球衝撃強度の大きいプリプレグが前記積層体の両表層部
を構成し、落球衝撃強度の小さいプリプレグが前記積層
体の内部を構成していることを特徴とする。
【0007】そして、本発明にかかる紙基材積層板の製
造方法は、フェノール樹脂を紙基材に含浸させてなるプ
リプレグ3枚以上の積層体を硬化させる工程を含む紙基
材積層板の製造方法において、前記プリプレグとして、
レゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ
(1)とメチロール化メラミン樹脂を含浸させた後にレ
ゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(2)
との2種を用い、かつ、前記積層体の両表層部を構成す
るプリプレグとして前記プリプレグ(1)を用い、前記
積層体の内部を構成するプリプレグとして前記プリプレ
グ(2)を用いるようにすることを特徴とする。
【0008】上記において、前記積層体の両表面の少な
くとも1方に金属箔をさらに積層することがある。上記
の方法において、前記プリプレグ(1)が、レゾール型
フェノール樹脂含浸前にメタノール水溶液を予備含浸さ
せてなるプリプレグであることが、好ましい。さらに、
上記予備含浸は、紙基材にメタノール水溶液を塗布して
行うことが好ましく、前記プリプレグ(1)は、そのメ
タノール水溶液塗布面を、前記第2のプリプレグの方に
向けるようにして積層することが好ましい。なお、前記
プリプレグ(2)も、メチロール化メラミン樹脂含浸前
か後にメタノール水溶液を予備含浸させてなるプリプレ
グであっても良い。
【0009】上記の方法において、前記プリプレグ
(1)が、レゾール型フェノール樹脂を坪量123g/
cm2 以下の紙基材に含浸させたプリプレグであること
が、好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明にかかる紙基材積層板は、
フェノール樹脂を紙基材に含浸させたプリプレグ3枚以
上からなる積層体を硬化させて得られる積層板であり、
硬化物落球衝撃強度の大小異なる2種のプリプレグを使
用してなるが、前記積層体の両表面の少なくとも一方に
金属箔がさらに積層されていることがある。
【0011】前記積層体の両表層部を構成するプリプレ
グ(1)と内部を構成するプリプレグ(2)の各単独硬
化物の落球衝撃強度の大小関係は、プリプレグ(1)の
強度>プリプレグ(2)の強度となっている。ここで、
落球衝撃強度は、同じ枚数のプリプレグを用いて比較さ
れる。プリプレグ(1)、(2)は、たとえば、フェノ
ール樹脂を紙基材に含浸乾燥して得られるが、このと
き、プリプレグ(1)のフェノール樹脂としては落球衝
撃強度の高いフェノール樹脂、例えばレゾール型フェノ
ール樹脂のみが用いられ、プリプレグ(2)のフェノー
ル樹脂としては落球衝撃強度の低いフェノール樹脂系と
するため、例えば、予めメチロール化メラミン樹脂を含
浸させた後にレゾール型フェノール樹脂を含浸させるよ
うにするのが好ましい。メチロール化メラミン樹脂を予
め含浸させておくと、プリプレグの耐衝撃性はやや低く
なるが、多少柔軟性を帯びるようになり、しかも、絶縁
抵抗が大きくなるからである。
【0012】上記フェノール樹脂は、たとえば、スチレ
ン、ジアクリルフタレート等のラジカル重合性モノマ
ー;硬化剤;スチレン、MEK(メチルエチルケト
ン)、プロパノール、メタノール等の溶剤;染料などの
着色剤;難燃剤などの成分が適宜配合されたものでも良
い。プリプレグに用いられる紙基材としては、コットン
紙、リンター紙、クラフト紙等のセルロース繊維を含む
紙質の基材を挙げることができ、これらのうちでも、ク
ラフト紙が好ましい。上記紙基材の坪量は、好ましくは
143g/cm2 以下、さらに好ましくは123g/c
2 以下である。紙基材の坪量が143g/cm2 を超
えると、レゾール型フェノール樹脂の浸透性が低下し、
絶縁抵抗が小さくなるおそれがある。特に、プリプレグ
(1)に用いられる紙基材の坪量は、123g/cm2
以下であると好ましく、樹脂含浸性が良くなる。
【0013】紙基材に対しレゾール型フェノール樹脂を
含浸させる前に、メタノール水溶液を予備含浸させてお
くと、紙基材が膨潤し、その後に含浸させるレゾール型
フェノール樹脂の浸透性が高まり、絶縁抵抗が大きくな
るため、好ましい。メタノール水溶液予備含浸前に一
旦、紙基材を乾燥させておくと、メタノール水溶液の浸
透性が高まり、好ましい。
【0014】紙基材にメタノール水溶液、メチロール化
メラミン樹脂やフェノール樹脂を含浸させる方法につい
ては、特に限定はなく、ディッビング法やコーティング
法等を挙げることができる。これらのうちでも、コーテ
ィング法が、樹脂含浸量を制御し易く、容易に乾燥する
ことができるため、好ましい。メタノール水溶液予備含
浸後の乾燥は、たとえば、70〜100℃、好ましくは
75〜85℃で行われる。メチロール化メラミン樹脂を
含浸させた後の乾燥は、たとえば、110〜170℃、
好ましくは125〜155℃で行われる。フェノール樹
脂を含浸させた後の乾燥は、たとえば、130〜170
℃、好ましくは140〜160℃で行われる。
【0015】プリプレグの積層体を得るに当たっては、
プリプレグ(2)を内部層としてその両表面にプリプレ
グ(1)を重ね合わせるが、プリプレグ(1)としてメ
タノール水溶液予備含浸のプリプレグを用いる場合、そ
のメタノール水溶液塗布面を、プリプレグ(2)に向け
るようにして積層すると、耐衝撃性のより一層高い紙基
材積層板を得ることが出来る。
【0016】本発明にかかる紙基材積層板は、積層体両
表面の少なくとも1方に金属箔がさらに積層されている
ものでもよい。上記金属箔としては、たとえば、銅箔、
ニッケル箔等を挙げることができる。金属箔の厚みとし
ては、9〜100μmが一般的であるが、この厚みのも
のに限定されない。本発明にかかる紙基材積層板は、プ
リプレグ(1)、(2)および必要に応じ金属箔からな
る積層体を硬化させることによって得られる。硬化条件
については、特に限定はなく、たとえば、硬化温度15
0〜170℃、硬化圧力90〜110kg/cm2 、硬
化時間50〜80分間である。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例および比較
例を示すが、本発明は下記実施例に限定されない。実施
例に先立ち、以下の製造例でプリプレグの製造に用いら
れる樹脂ワニスを製造した。なお、「部」は「重量部」
を意味する。 (製造例)1次含浸用樹脂ワニスBの調製 メラミン130部に、フェノール20部および37%ホ
ルムアルデヒド300部を添加し、さらに水酸化ナトリ
ウム0.3部を添加して、98℃で70分間反応させ
た。その後、水70部で希釈して、メチロール化メラミ
ン化合物溶液Aを調製した。メチロール化メラミン化合
物溶液A220部、メタノール50部および水50部を
配合して、1次含浸用樹脂ワニスBを得た。2次含浸用樹脂ワニスCの調製 フェノール60部、桐油40部、メタノール1部および
酸性触媒パラトルエンスルホン酸0.5部を、80℃で
90分間反応させた後、トリエタノールアミン0.4部
を添加して中和し、桐油フェノール反応物を得た。この
桐油フェノール反応物に、37%ホルムアルデヒド46
部を添加し、塩基性触媒としてトリエチルアミン2部お
よび25%アンモニア水溶液2部をさらに添加して、9
0℃で90分間反応させ、レゾールタイプのフェノール
樹脂を調製した。この樹脂を150mmHgで80℃に
なるまで、減圧脱水し、常圧に戻したのち、メタノール
を60部添加して桐油変性フェノール樹脂120部を得
た。なお、桐油変性フェノール樹脂の固形分は60部で
あった。
【0018】この桐油変性フェノール樹脂120部に、
クレジルジフェニルホスフェイト(CDP)8部、テト
ラブロモビスフェノールAグリシジルエーテル10部、
テトラブロモビスフェノールA(TBBA)2部および
2,2−プロパン−ビス〔4−(3−ポリブロモフェニ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)オキシ−3,5−
ジブロモフェノール〕12部を添加し、2次含浸用樹脂
ワニスCの調製を得た。 (実施例1)プリプレグの作製 1次含浸用樹脂ワニスBを坪量126g/m2 のクラフ
ト紙にコーティング法で含浸させた後、135℃の乾燥
機で30秒間処理し、145g/m2 のプリプレグAを
作製した。
【0019】プリプレグAに2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
260g/m2 の2次プリプレグBを作製した。坪量1
26g/m2 のクラフト紙に2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
260g/m2 のプリプレグCを作製した。積層板の作製 プリプレグB6枚およびプリプレグC2枚を用意し、プ
リプレグB6枚を重ね合わせ、プリプレグCで挟むよう
に組み合わせて、その最上層に厚み0.035mmの銅
箔を接着剤を介して積層し、圧力100kg/cm2
温度160℃で60分間成形し、銅張り積層板を作製し
た。 (実施例2)プリプレグの作製 水60部にメタノール40部を添加し、メタノール水溶
液Dを調製した。
【0020】坪量126g/m2 のクラフト紙にメタノ
ール水溶液Dをディッピング法で含浸させ、80℃の乾
燥機で2分間処理した後、2次含浸用樹脂ワニスCを含
浸させ、155℃の乾燥機で100秒間処理し、260
g/m2 のプリプレグDを作製した。積層板の作製 実施例1で得たプリプレグB6枚およびプリプレグD2
枚を用意し、プリプレグB6枚を重ね合わせ、プリプレ
グDで挟むように組み合わせて、その最上層に厚み0.
035mmの銅箔を接着剤を介して積層し、圧力100
kg/cm2 、温度160℃で60分間成形し、銅張り
積層板を作製した。 (実施例3)プリプレグの作製 坪量126g/m2 のクラフト紙に、実施例2で得たメ
タノール水溶液Dをコーティング(塗布)法で含浸さ
せ、80℃の乾燥機で1分間処理した後、2次含浸用樹
脂ワニスCを含浸させ、155℃の乾燥機で100秒間
処理し、260g/m2 のプリプレグEを作製した。積層板の作製 実施例1で得たプリプレグB6枚およびプリプレグE2
枚を用意し、プリプレグB6枚を重ね合わせ、プリプレ
グEで挟むように組み合わせて、この時、プリプレグE
でメタノール水溶液Dをコーティングした面を、プリプ
レグB6の方に向けて組み合わせた。その最上層に厚み
0.035mmの銅箔を接着剤を介して積層し、圧力1
00kg/cm2 、温度160℃で60分間成形し、銅
張り積層板を作製した(以下の表では実施例3Aとし
た。)。
【0021】プリプレグEでメタノール水溶液Dをコー
ティングした面を、プリプレグB6とは反対の方に向け
て組み合わせる以外は、上記と同様にして、別の銅張り
積層板を作製した(以下の表では実施例3Bとし
た。)。 (実施例4)プリプレグの作製 1次含浸用樹脂ワニスBを坪量139g/m2 のクラフ
ト紙にコーティング法で含浸させた後、135℃の乾燥
機で30秒間処理し、160g/m2 のプリプレグFを
作製した。
【0022】プリプレグFに2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
269g/m2 の2次プリプレグGを作製した。坪量1
20g/m2 のクラフト紙に、実施例2で得たメタノー
ル水溶液Dをコーティング(塗布)法で含浸させ、80
℃の乾燥機で1分間処理した後、2次含浸用樹脂ワニス
Cを含浸させ、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
232g/m2 のプリプレグHを作製した。積層板の作製 プリプレグG6枚およびプリプレグH2枚を用意し、プ
リプレグG6枚を重ね合わせ、プリプレグHで挟むよう
に組み合わせて、この時、プリプレグHでメタノール水
溶液Dをコーティングした面を、プリプレグG6の方に
向けて組み合わせた。その最上層に厚み0.035mm
の銅箔を接着剤を介して積層し、圧力100kg/cm
2 、温度160℃で60分間成形し、銅張り積層板を作
製した。 (比較例1)プリプレグの作製 実施例1で得たプリプレグBを8枚組み合わせて、その
最上層に厚み0.035mmの銅箔を接着剤を介して積
層し、圧力100kg/cm2 、温度160℃で60分
間成形し、銅張り積層板を作製した。 (比較例2)プリプレグの作製 実施例1で得たプリプレグCを8枚組み合わせて、その
最上層に厚み0.035mmの銅箔を接着剤を介して積
層し、圧力100kg/cm2 、温度160℃で60分
間成形し、銅張り積層板を作製した。 (比較例3)プリプレグの作製 実施例2で得たプリプレグDを8枚組み合わせて、その
最上層に厚み0.035mmの銅箔を接着剤を介して積
層し、圧力100kg/cm2 、温度160℃で60分
間成形し、銅張り積層板を作製した。 (比較例4)プリプレグの作製 1次含浸用樹脂ワニスBを坪量120g/m2 のクラフ
ト紙にコーティング法で含浸させた後、135℃の乾燥
機で30秒間処理し、138g/m2 のプリプレグIを
作製した。
【0023】プリプレグIに2次含浸用樹脂ワニスCを
含浸させた後、155℃の乾燥機で100秒間処理し、
232g/m2 の2次プリプレグJを作製した。積層板の作製 実施例4で得たプリプレグG6枚およびプリプレグJ2
枚を用意し、プリプレグG6枚を重ね合わせ、プリプレ
グJで挟むように組み合わせた。その最上層に厚み0.
035mmの銅箔を接着剤を介して積層し、圧力100
kg/cm2 、温度160℃で60分間成形し、銅張り
積層板を作製した。
【0024】上記実施例および比較例で得られた積層板
の板厚、落球衝撃強度、絶縁抵抗および曲げ強度を評価
し、結果を表1に示した。なお、表1において、実施例
3Aは、プリプレグEでメタノール水溶液Dをコーティ
ングした面を、プリプレグB6の方に向けて組み合わせ
て製造した銅張り積層板の結果であり、実施例3Bは、
プリプレグEでメタノール水溶液Dをコーティングした
面を、プリプレグB6とは反対の方に向けて組み合わせ
て製造した銅張り積層板の結果である。
【0025】落球衝撃強度は、銅箔をエッチングで除去
した後、サイズ60×25mmに切断し、図1に示すよ
うに、測定サンプル1を、接着剤面を上にして50mm
間隔をあけた土台に配置し、測定サンプル1の真上から
55gの鋼球2を落下させ、測定サンプル1の割れない
最大落下距離L(鋼球の中心から測定サンプルの表面ま
での距離)を測定した。
【0026】絶縁抵抗は、JIS−C6481に基づ
き、沸騰蒸留水中で2時間煮沸後のデータを測定した。
【0027】
【表1】
【0028】表1にみるように、実施例1〜4では、い
ずれも、落球衝撃強度が高く、絶縁抵抗も良好であっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明にかかる紙基材積層板は、十分な
絶縁抵抗を有し、しかも、耐衝撃性も十分に高い。本発
明にかかる紙基材積層板の製造方法は、この優れた紙基
材積層板を容易に作製し得る。
【0030】本発明にかかる製造方法は、上記に加え
て、メタノール水溶液の予備含浸を行っているので、レ
ゾール型フェノール樹脂の紙基材への浸透を良くする。
この予備含浸を塗布で行う、本発明の方法は、予備含浸
を容易とさせる。この予備含浸させたプリプレグを積層
体内部に向けるようにする、本発明の方法は、内部プリ
プレグとの馴染みを良くすることが出来る。
【0031】坪量123g/cm2 以下の紙基材を用い
る、本発明の方法は、樹脂含浸性を良くすることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙基材積層板の落球衝撃強度を測定す
る方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 測定サンプル 2 鋼球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 630 H05K 3/00 R 3/00 B29C 67/14 W // B29K 61:04 B29L 9:00 C08L 61:00 (72)発明者 根本 一彦 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB03 AB31 AC15 AD13 AD21 AG03 AG16 AG19 AH03 AH21 AJ22 AK06 AK14 AL12 4F100 AB01D AB01E AB17 AB33D AB33E AK33A AK33B AK33C AK36A AK36C BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E BA13 DG10A DG10B DG10C DH01A DH01B DH01C EJ202 EJ422 EJ82A EJ82B EJ82C EJ821 GB43 JK10A JK10B JK10C 4F205 AA37 AA38 AD03 AD06 AG03 AH36 HA06 HA14 HA33 HA45 HB01 HF24 HK16 HK24 HM02 HT26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール樹脂を紙基材に含浸してなるプ
    リプレグ3枚以上の積層体を硬化させてなる積層板にお
    いて、前記プリプレグとして、その硬化物の落球衝撃強
    度の大きいプリプレグと小さいプリプレグの2種が用い
    られ、落球衝撃強度の大きいプリプレグが前記積層体の
    両表層部を構成し、落球衝撃強度の小さいプリプレグが
    前記積層体の内部を構成していることを特徴とする、紙
    基材積層板。
  2. 【請求項2】前記積層体の両表面の少なくとも1方に金
    属箔を積層してなる、請求項1に記載の紙基材積層板。
  3. 【請求項3】フェノール樹脂を紙基材に含浸させてなる
    プリプレグ3枚以上の積層体を硬化させる工程を含む紙
    基材積層板の製造方法において、前記プリプレグとし
    て、レゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ
    (1)とメチロール化メラミン樹脂を含浸させた後にレ
    ゾール型フェノール樹脂を含浸させたプリプレグ(2)
    との2種を用い、かつ、前記積層体の両表層部を構成す
    るプリプレグとして前記プリプレグ(1)を用い、前記
    積層体の内部を構成するプリプレグとして前記プリプレ
    グ(2)を用いるようにすることを特徴とする紙基材積
    層板の製造方法。
  4. 【請求項4】前記積層体の両表面の少なくとも1方に金
    属箔をさらに積層する工程を含む、請求項3に記載の紙
    基材積層板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記プリプレグ(1)が、レゾール型フェ
    ノール樹脂含浸前にメタノール水溶液を予備含浸させて
    なるプリプレグである、請求項3または4に記載の紙基
    材積層板の製造方法。
  6. 【請求項6】前記予備含浸は、紙基材にメタノール水溶
    液を塗布して行う、請求項5に記載の紙基材積層板の製
    造方法。
  7. 【請求項7】前記プリプレグ(1)は、そのメタノール
    水溶液塗布面を、前記第2のプリプレグの方に向けるよ
    うにして積層する、請求項6に記載の紙基材積層板の製
    造方法。
  8. 【請求項8】前記プリプレグ(1)が、レゾール型フェ
    ノール樹脂を坪量123g/cm2以下の紙基材に含浸
    させたプリプレグである、請求項3から7までのいずれ
    かに記載の紙基材積層板の製造方法。
JP04370099A 1999-02-22 1999-02-22 紙基材積層板の製造方法 Expired - Lifetime JP3509608B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04370099A JP3509608B2 (ja) 1999-02-22 1999-02-22 紙基材積層板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04370099A JP3509608B2 (ja) 1999-02-22 1999-02-22 紙基材積層板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000238037A true JP2000238037A (ja) 2000-09-05
JP3509608B2 JP3509608B2 (ja) 2004-03-22

Family

ID=12671104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04370099A Expired - Lifetime JP3509608B2 (ja) 1999-02-22 1999-02-22 紙基材積層板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3509608B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4949295A (ja) * 1972-09-14 1974-05-13
JPS57109636A (en) * 1980-12-27 1982-07-08 Matsushita Electric Works Ltd Laminated board
JPS63205224A (ja) * 1987-02-23 1988-08-24 日立化成工業株式会社 積層板
JPH01223133A (ja) * 1988-03-03 1989-09-06 Hitachi Chem Co Ltd 耐トラッキング性銅張フェノール樹脂積層板
JPH1191022A (ja) * 1997-09-25 1999-04-06 Matsushita Electric Works Ltd 紙基材積層板

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4949295A (ja) * 1972-09-14 1974-05-13
JPS57109636A (en) * 1980-12-27 1982-07-08 Matsushita Electric Works Ltd Laminated board
JPS63205224A (ja) * 1987-02-23 1988-08-24 日立化成工業株式会社 積層板
JPH01223133A (ja) * 1988-03-03 1989-09-06 Hitachi Chem Co Ltd 耐トラッキング性銅張フェノール樹脂積層板
JPH1191022A (ja) * 1997-09-25 1999-04-06 Matsushita Electric Works Ltd 紙基材積層板

Also Published As

Publication number Publication date
JP3509608B2 (ja) 2004-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100403649B1 (ko) 적층판및그의제조방법
JP3509608B2 (ja) 紙基材積層板の製造方法
JPH1058593A (ja) 銅張積層板
KR100802840B1 (ko) 콤포지트 적층판의 제조방법
JP3354346B2 (ja) 積層板の製造方法
JPH1191055A (ja) 積層板
JPH08230106A (ja) 銅張積層板の製造方法
JPH09227699A (ja) プリプレグの製造方法
JPH0592504A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPS61183325A (ja) 積層板およびその製造方法
JPH04142338A (ja) 積層板の製造方法
JP2002347173A (ja) 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法
JPH068243A (ja) プリプレグの製造方法および電気用積層板
JPS6037812B2 (ja) 積層板の製造方法
JP2008274002A (ja) 樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いたプリプレグ、金属張積層板、樹脂付き金属箔、接着フィルム並びにプリント配線板
JPH06234171A (ja) 電気用積層板の製造方法
JPH11277679A (ja) 片面銅張積層板
JPH05148373A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPH0553173B2 (ja)
JPH06287329A (ja) プリプレグの製造方法及びこのプリプレグを用いた電気用積層板の製造方法
JPH07112726B2 (ja) フェノ−ル樹脂銅張積層板
JPS60226532A (ja) 樹脂含浸基材
JPH06228341A (ja) プリプレグの製造方法および電気用積層板
JPH1044338A (ja) 電気用積層板
JPH0959482A (ja) フェノール樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term